JP7308136B2 - 耐火木製構造材 - Google Patents

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木材は、火災時に外部から加熱されると表面が燃えて炭化層が形成される、この炭化層が木材の表面に均一に形成されると木材内部への熱の侵入が抑制され、木材内部の構造的な劣化が抑制される。この特性を利用し、柱や梁等に使用する木材を太くし、燃焼後の木材の内部に長期荷重を支持し得る健全な断面が確保されるように、木材の表面に、燃えて炭化層を形成すべき所定の厚みの燃えしろを設ける技術が知られている。このような燃えしろを設けた構造材等を主要構造部に用いて、木造建築物を準耐火建築物とすることも行われている。
木材や木材と他の材料との複合材の表面に燃えしろを設けて、耐火材の部材を得る技術は種々提案されており、例えば、特許文献1には、荷重を受ける長尺且つ矩形横断面の構造部と該構造部の横断面周囲をその全長に亘って被覆する被覆部と、構造部と被覆部の間に層状に介在する絶縁部とを含んで構成される木製建築部材が提案されている。また、特許文献2及び3には、長期荷重を支持するに足り木材等からなる荷重支持層の外側に燃えどまり層を設け、さらにその外側に、所定の燃えしろ厚さを有する木材からなる燃えしろ層を設けた構造材が提案されている。また、特許文献4には、木質荷重支持部の周囲に耐火材層と、空気層と、燃え代木材層とが外側に向かって順に積層されている木質耐火部材が提案されている。
特開2007-46286号公報 特開2005-36457号公報 特開2005-48585号公報 特開2018-145654号公報
特許文献1~3の構造材においては、構造部(特許文献2及び3における荷重支持部)の周囲を覆う絶縁部(特許文献2及び3における燃えどまり層)の外側面と、被覆部(特許文献2及び3における燃えしろ層)の内側面とが接するように該被覆部が配されている。つまり、絶縁部の外側面と被覆部の内側面とが直接接している。そのため、例えば絶縁部を構造部に接合するための接着剤や釘等の影響により、該絶縁部の外側面に不陸が発生した場合に、絶縁部の外側に被覆部を設計どおりに固定することが困難となる。また、絶縁部の外側面に発生した不陸に起因して、該絶縁部の外側に配された被覆部の外側面にも不陸が発生し、構造材全体の美観が損なわれる恐れがある。
特許文献4の木質耐火部材において、空気層は耐火材層と燃え代木材層との間に密閉されているため、例えば該木質耐火部材を用いて建築物を施工している間に雨等により木質荷重支持部が濡れてしまった場合に、該木質耐火部材が乾燥しにくい。
ところで、例えば柱と梁との接合構造において、例えば、荷重支持部は柱勝ちとし、燃えしろ層は梁勝ちとする等、荷重支持部と燃えしろ層とで柱と梁との勝ち負けを逆転させることにより、該接合構造は荷重支持部と燃えしろ層で端部を異なる位置に設けることができ、火災の時に仮に燃えしろ層の端部から燃えこんでも荷重支持部の端部や接合金物に火熱が到達し難くすることができたり、燃えしろ層の端部納まりは荷重支持部の接合方法に寄らずに決めることができて美観に優れた外観を選択し易くすることができる。しかしながら、特許文献1~4の何れにも、荷重支持部と燃えしろ層とで柱と梁との勝ち負けを逆転させることや、構造体どうしの接合構造の美観を向上させることについて何ら記載も示唆もない。
本発明の目的は、荷重支持部を乾燥した状態に保ち易く、製造や改修が容易であり、美観に優れた耐火木製構造材を提供することにある。また、本発明の目的は、美観に優れた構造体どうしの接合構造を提供することにある。
本発明は、木製の荷重支持部と、横断面の一方向における前記荷重支持部の両側を被覆する不燃性の第1被覆部材と、前記一方向における第1被覆部材それぞれの外側に、第1被覆部材との間に隙間を有するようにスペーサーを介して固定された木製の燃えしろ層と、前記一方向に直交する直交方向における前記荷重支持部の片側又は両側を被覆する第2被覆部材とを有する耐火木製構造材であって、前記直交方向における第2被覆部材を有する前記片側又は両側における、第1被覆部材それぞれの外面側に不燃性の角部補強部材が配されており、前記角部補強部材は、第1被覆部材の外面に一部又は全部を重ねた状態に且つ前記直交方向において前記荷重支持部の一端から一部が延出した状態に配されており、前記角部補強部材が、前記隙間の前記一方向長さを部分的に狭めているか、該隙間を部分的に無くしている、耐火木製構造材を提供することにより、上記目的を達成したものである。
また、本発明は、垂直材である第1の構造材と水平材である第2の構造材とが十字状に接合されている構造材の接合構造であって、第1の構造材及び第2の構造材は、それぞれ、荷重支持部、横断面の一方向における前記荷重支持部の両側を被覆する不燃性の第1被覆部材、及び前記一方向における第1被覆部材それぞれの外側に配された燃えしろ層を備え、第1又は第2の構造材の何れか一方の構造材の前記荷重支持部の軸方向に沿う側面に、他方の構造材の前記荷重支持部の軸方向の端部が接合されており、且つ前記他方の構造材の前記燃えしろ層の軸方向に延在する面に、前記一方の構造材の前記燃えしろ層の軸方向の端部が接合されている、構造材の接合構造を提供することにより、上記目的を達成したものである。
本発明によれば、荷重支持部を乾燥した状態に保ち易く、製造や改修が容易であり、美観に優れた耐火木製構造材を提供することができる。また、本発明によれば、美観に優れた構造体どうしの接合構造を提供することができる。
図1(a)は、本発明の耐火木製構造材の好ましい第1実施形態を示す横断面図であり、図1(b)は、図1(a)の要部拡大図である。 図2(a)は、図1に示す耐火木製構造材の分解斜視図であり、図2(b)は、図1に示す耐火木製構造材におけるスペーサーが存在しない部分の横断面図である。 図3(a)及び(b)は、図1に示す耐火木製構造材の変形例を示す横断面図である。 図4(a)は、本発明の耐火木製構造材の好ましい第2実施形態を示す横断面図であり、図1(a)相当図である。図4(b)は、図4(a)に示す耐火木製構造材の変形例を示す横断面図である。 図5(a)は、本発明の耐火木製構造材の好ましい第3実施形態を示す横断面図であり、図1(a)相当図である。図5(b)は、図5(a)に示す耐火木製構造材の変形例を示す横断面図である。 図6は、本発明の構造材の接合構造の好ましい第1実施形態を示す斜視図である。 図7(a)は、図6に示す構造材の接合構造における第2の構造材の軸方向に沿う断面図である。図7(b)は、図6に示す構造材の接合構造の変形例を示す断面図であり、図7(a)相当図である。 図8(a)及び(b)は、図6に示す構造材の接合構造の別の変形例を示す断面図であり、図7(a)相当図である。 図9は、本発明の構造材の接合構造の好ましい第2実施形態を示す斜視図であり、図6相当図である。 図10(a)は、図9に示す構造材の接合構造における第2の構造材の軸方向に沿う断面図である。図10(b)は、図9に示す構造材の接合構造の変形例を示す断面図であり、図10(a)相当図である。 図11(a)及び(b)は、図9に示す構造材の接合構造の別の変形例を示す断面図であり、図10(a)相当図である。
以下、本発明をその好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。
図1及び図2に、本発明の耐火木製構造材の好ましい第1実施形態である耐火木製構造材1を示す。耐火木製構造材1は、例えば木造建築物の梁として使用される構造用の角材である。耐火木製構造材1は、木製の荷重支持部2と、第1被覆部材3と、木製の燃えしろ層5と、第2被覆部材7と、不燃性の角部補強部材8とを有している。
荷重支持部2は、荷重支持部2単独で、固定荷重、積載荷重、積雪荷重の長期に生ずる荷重(長期荷重)に対して構造耐力上安全であるようにその断面設計がなされている。斯かる断面設計は公知である。
第1被覆部材3は、耐火木製構造材1の横断面の一方向Xにおける荷重支持部2の両側を被覆している。第1実施形態において、第1被覆部材3は、X方向と直交する直交方向Yにおける両端が、荷重支持部2のY方向における両端と一致しており、Y方向の全域に亘って該荷重支持部2を被覆している。第1被覆部材3はねじ等により荷重支持部2の側面に固定することができる。第1実施形態において、第1被覆部材3は2枚の板状部材を重ね合わせた積層体からなる。積層体を構成する各板状部材は、複数の部材を目地材13により繋ぎ合わせて構成されていてもよい(図2(a)参照)。また、第1被覆部材3は、3枚以上の板状部材を重ね合わせた積層体であってもよい。積層体は、該積層体を構成する板状部材間が、予め接着剤等により接合されていてもよいし、接合されていなくてもよい。積層体は、該積層体を構成する板状部材間を接着すると共に又は接着することなく、荷重支持部2等の被固定部材に固定してもよい。後述する第2被覆部材7及び角部補強部材8が積層体からなる場合も同様である。
尚、本発明において、第1被覆部材は、複数の板状部材を重ね合わせた積層体からなる必要は必ずしも無く、1枚の板状部材であってもよい。
燃えしろ層5は、X方向における第1被覆部材3それぞれの外側に、第1被覆部材3との間に隙間6を有するようにスペーサー4を介して固定されている。燃えしろ層5の厚みPは、公知の燃えしろ設計に基づいて設定することができる。燃えしろ設計は、長期構造耐力や地震時等の短期構造耐力に対して必要な断面に、所定の燃えしろ分を足す設計手法であり、防耐火性能上の非損傷性(火災加熱を受けても建物を支える荷重に耐えたまま、崩壊しない性能)を荷重支持部2により確保した上で、その周囲に、要求される耐火性能に応じた厚みの燃えしろ層を設ける設計である。例えば、1時間の準耐火性能に対しては45mmの木材被覆を設ける燃えしろ設計が行われている。
木材の一般的な炭化速度は約0.6mm/分であるため、燃えしろ層5の厚みPは、該燃えしろ層5に1時間の耐火性能を付与する観点から、好ましくは36mm以上、より好ましくは45mm以上である。燃えしろ層5の厚みPは、該燃えしろ層5を2時間の耐火性能を付与する観点から、好ましくは72mm以上であり、より好ましくは90mm以上である。燃えしろ層5の厚みPは、該燃えしろ層5に3時間の耐火性能を付与する観点からは、好ましくは108mm以上であり、より好ましくは135mm以上である。
第1実施形態において、スペーサー4は、荷重支持部2の軸方向Z及びY方向に間欠的に配されている。
また、第1実施形態において、スペーサー4はビス11により荷重支持部2及び第1被覆部材3に固定されており、燃えしろ層5はビス12によりスペーサー4に固定されている(図1(b)参照)。燃えしろ層5を固定するビス12の先端は荷重支持部2まで達していないことが、該ビス12が熱橋となることを防ぐ観点から好ましい。また、第1実施形態においては、燃えしろ層5に座彫り加工を施し、前記ビス12が燃えしろ層5の外面5aから突出しないようにすることが好ましい。
第2被覆部材7は、Y方向における荷重支持部2の片側を被覆している。第1実施形態において、第2被覆部材7は、荷重支持部2の一端2e及び第1被覆部材3の一端3eと対向する面7aを有している。また、第2被覆部材7は、X方向における荷重支持部2の両端2hから延出し、その延出方向の先端面7bが、後述する角部補強部材8の角部補強部材延出部81と対向する第2被覆部材延出部71を有している。また第1実施形態において、第2被覆部材7は、2枚の板状部材を重ね合わせた積層体からなる。また、第2被覆部材7は、3枚以上の板状部材を重ね合わせた積層体であってもよい。尚、本発明において、第2被覆部材は、複数の板状部材を重ね合わせた積層体からなる必要は必ずしも無く、1枚の板状部材であってもよい。
角部補強部材8は、Y方向における第2被覆部材7を有する片側における、第1被覆部材3それぞれの外面3a側に配されている。角部補強部材8はねじ等により第1被覆部材3の外面3aに固定することができる。第1実施形態において、角部補強部材8は2枚の板状部材を重ね合わせた積層体からなる。積層体を構成する各板状部材は、複数の部材を目地材13により繋ぎ合わせて構成されている(図2(a)参照)。また、角部補強部材8は、3枚以上の板状部材を重ね合わせた積層体であってもよい。尚、角部補強部材8を構成する各板状部材は、目地材13により繋ぎ合わせられている必要は必ずしも無く、該板状部材の端部どうしを突き合わせた状態であってもよい。
本発明において、角部補強部材は、複数の板状部材を重ね合わせた積層体からなる必要は必ずしも無く、1枚の板状部材であってもよい。
角部補強部材8は、第1被覆部材3の外面3aに一部を重ねた状態に且つY方向において荷重支持部2の一端2eから一部81が延出した状態に配されている(図1(b)参照)。ここで、重ねた状態とは、角部補強部材8と第1被覆部材3とが重なった部分を有している状態を意味し、角部補強部材8と第1被覆部材3とが当接している状態のみならず、角部補強部材8と第1被覆部材3とが離間している状態も含む。第1実施形態において、角部補強部材8と第1被覆部材3とは当接している。また、第1実施形態において、角部補強部材8は、第1被覆部材3の一端3eからも延出している。角部補強部材8における荷重支持部2の一端2e及び第1被覆部材3の一端3eから延出した前記一部81が角部補強部材延出部81である。
角部補強部材8と第1被覆部材3とが重なっている部分の長さWは、該重なっている部分における耐火性能を向上させる、且つ、重なり部分を留め付けるねじ等が角部補強部材8や第1被覆部材3を割らずに施工できるよう十分に端空きを確保する観点から、好ましくは30mm以上であり、より好ましくは80mm以上である(図1(b)参照)。
また、角部補強部材8は、第1被覆部材3と燃えしろ層5との隙間6のX方向の長さLを部分的に狭めている。より具体的には、角部補強部材8が配されている部分においては、前記隙間6の前記長さLが、角部補強部材8の厚さDの分だけ狭くなっている。第1実施形態において、角部補強部材8と燃えしろ層5との間には隙間6が存在している。尚、角部補強部材8と燃えしろ層5との間には隙間が存在していなくてもよい。つまり、角部補強部材8は、角部補強部材8と燃えしろ層5との間の隙間を部分的に無くしていてもよい。
角部補強部材8が存在していない部分における前記隙間6のX方向の長さL1は、荷重支持部2を乾燥させやすくする観点、及び燃えしろ層5が第1被覆部材3の外面3aの不陸の影響を受けにくくする観点から、好ましくは10mm以上であり、より好ましくは45mm以上である(図1(b)参照)。
角部補強部材8が存在している部分における前記隙間6のX方向の長さL2は、荷重支持部2を乾燥させやすくする観点、及び燃えしろ層5が第1被覆部材3の外面3aの不陸の影響を受けにくくする観点から、好ましくは1mm以上10mm以下であり、より好ましくは1mm以上3mm以下である(図1(b)参照)。前記長さL2は、角部補強部材8の外面8aから燃えしろ層5の内面5bまでの長さである。
第1実施形態の耐火木製構造材1によれば、燃えしろ層5が、第1被覆部材3に、該第1被覆部材3との間に隙間6を有するようにスペーサー4を介して固定されているため、第1被覆部材3の外面3aに不陸が生じている場合であっても、燃えしろ層5を設計通りに第1被覆部材3の外側に固定しやすい。例えば、スペーサー4自体の厚みを調整したり、スペーサー4を荷重支持部2に固定しているビス11の締め具合を調整したりすることにより、複数のスペーサー4の外面4aを面一とした上で、燃えしろ層5を固定することができる。また、燃えしろ層5を固定するビス12の締め具合を調整することで、燃えしろ層5の外面5aの傾きを調整してもよい。このように、第1実施形態の耐火木製構造材1によれば、第1被覆部材3の外面3aの状態によらず、容易に燃えしろ層5を固定することができるため、該耐火木製構造材1を容易に製造することができる。また、耐火木製構造材1において、燃えしろ層5は、第1被覆部材3にスペーサー4を介して固定されているため、該燃えしろ層5を耐火木製構造材1から容易に取り外すことができ、耐火木製構造材1を容易に改修することができる。
また、第1実施形態の耐火木製構造材1によれば、上述のように、スペーサー4自体の厚みを調整したり、スペーサー4を荷重支持部2に固定しているビス11の締め具合を調整したり、燃えしろ層5を固定するビス12の締め具合を調整したりすることにより、燃えしろ層5の外面5aを面一とし易いため、美観に優れた耐火木製構造材1を製造し易い。
また、耐火木製構造材1は、上述のように、燃えしろ層5と第1被覆部材3との間に隙間6を有しているため、荷重支持部2を乾燥した状態に保ち易い。この点について詳述すると、例えば雨等により荷重支持部2や第1被覆部材3、第2被覆部材7、角部補強部材8が濡れた場合であっても、荷重支持部2から蒸発した水分が前記隙間6を介して空気中に拡散され易い。また、耐火木製構造材1を用いて建築物を施工している最中に雨等が降ってきた場合であっても、図2(b)に示すように、水分は、矢印Rに沿って前記隙間6を通り抜けることができるようになっている。このように、第1実施形態の耐火木製構造材1によれば、荷重支持部2や第1被覆部材3、第2被覆部材7、角部補強部材8を乾燥した状態に保ち易い。
また、第1実施形態の耐火木製構造材1において、第2被覆部材7は、角部補強部材8における、Y方向において荷重支持部2の一端2eから延出した部分、すなわち角部補強部材延出部81間に配されている(図1参照)。これにより、荷重支持部2の角は、第1被覆部材3の一端3eが熱で収縮して荷重支持部2の一端2eから離間しても、第2被覆部材7と角部補強部材8で覆われるため熱が伝わり難くなる。
尚、第1実施形態においては、第1被覆部材3が、Y方向において荷重支持部2の一端2eから延出した部分を有しており、第2被覆部材7は、第1被覆部材3における前記延出部分間に配されていてもよい(図3(b)参照)。この場合、第1被覆部材3の一端3eと、角部補強部材8の一端8eとは、Y方向において一致していてもよいし、一致していなくてもよい。
また、第1実施形態の耐火木製構造材1において、第2被覆部材7は、上述のように、荷重支持部2の一端2e及び第1被覆部材3の一端3eと対向する面7aと第2被覆部材延出部71とを有しているため、例えば火災時等に、耐火木製構造材1の角部16が加熱された場合であっても、荷重支持部2に熱が伝わりにくくなっている。この点について詳述すると、第2被覆部材延出部71の先端面7bと角部補強部材延出部81とが対向しているため、Y方向の外側(図1(b)中下側)からの熱及びX方向の外側(図1(b)中の右側)からの熱を防ぐことができるようになっている。
第1実施形態の耐火木製構造材1においては、第2被覆部材7の外面7c側に厚みが25mm以上の木材からなる板材が配されていないことが好ましい。これにより、耐火木製構造材1を用いた建築物において、第2被覆部材7の外面7c側の空間を広くとることができる。第2被覆部材7の外面7c側の空間には、例えば、照明や配線などを配置することができる。第2被覆部材7の外面7c側の空間を広くとる観点からは、第2被覆部材7の外面7c側に木材からなる板材が配されていないことがより好ましい。
第2被覆部材7は、第1被覆部材3及び角部補強部材8に比して熱収縮しにくい材であることが好ましい。これにより、例えば火災時に第1被覆部材3や角部補強部材8が熱収縮した場合であっても、第2被覆部材延出部71の先端面7bと角部補強部材延出部81との間に隙間ができることを防ぎ、荷重支持部2に熱が伝わり易くなることを防ぐことができる。
また、第1被覆部材3及び角部補強部材8は、第2被覆部材7に比して耐水性に優れる材であることが好ましい。これにより、水分が第1被覆部材3及び角部補強部材8に接触した場合であっても、水分が荷重支持部2に到達することを防ぐことができる。
第1実施形態において、燃えしろ層5は、クロス・ラミネーテッド・ティンバー(CLT)、集成材、単板積層材(LVL)、合板、製材、パーティクルボード(PB)、中密度繊維板(MDF)からなる群から選択される材料で形成することができ、これらの中でも、幅広で長スパンの材料の製造が容易で、かつ大規模な木造建築で美観を担保し易い観点から、クロス・ラミネーテッド・ティンバー(CLT)、集成材、単板積層材(LVL)、合板又は製材からなる群から選択される材料で形成することが好ましい。CLTや集成材は、断面が長方形状のラミナを、該長方形の頂点どうしを重ねるようにして、Y方向に複数積層したものなどであってもよい。
また、第1被覆部材3としては、石膏ボード、耐水石膏ボード、繊維混入ケイ酸カルシウム板、ALC板、木片セメント板、木毛セメント板、窯業系サイディング、モルタル、難燃木材等を用いることができ、耐火性能の観点から、石膏ボード、耐水石膏ボード、繊維混入ケイ酸カルシウム板を用いることが好ましい。
また、スペーサー4としては、木材や鋼製材、ステンレス鋼製材等を用いることができ、熱による変形のしにくさの観点から、木材を用いることが好ましい。
角部補強部材8としては、石膏ボード、耐水石膏ボード、繊維混入ケイ酸カルシウム板、ALC板、木片セメント板、木毛セメント板、窯業系サイディング、モルタル、難燃木材等を用いることができ、耐火性能の観点から、石膏ボード、耐水石膏ボード、繊維混入ケイ酸カルシウム板を用いることが好ましい。角部補強部材8を構成する材料と、第1被覆部材3を構成する材料とは、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
第2被覆部材7としては、繊維混入ケイ酸カルシウム板、石膏ボード、耐水石膏ボード、ALC板、木片セメント板、木毛セメント板、窯業系サイディング、モルタル、難燃木材等を用いることができ、熱収縮を抑える観点から、繊維混入ケイ酸カルシウム板を用いることが好ましい。
図3(a)及び(b)に第1実施形態の耐火木製構造材1の変形例を示す。図3(a)に示す耐火木製構造材1においては、Y方向における第2被覆部材7を有する片側において、燃えしろ層5が、角部補強部材8の一端8eよりも延出している。図3(b)に示す耐火木製構造材1においては、第1被覆部材3が、Y方向において荷重支持部2の一端2eから延出した部分31を有しており、第1被覆部材3の一端3eと、角部補強部材8の一端8eとは、Y方向において一致している。また、角部補強部材8は、第1被覆部材3の外面3aに全部を重ねた状態に配されている。また、第2被覆部材7は、第1被覆部材3における前記延出部分31間に配されている。
次に、本発明の耐火木製構造材の好ましい第2及び第3実施形態の耐火木製構造材1B,1Cについて説明する。第2及び第3実施形態については、第1実施形態と異なる点について主として説明し、同様の構成部分は同一の符号を付して説明を省略する。特に説明しない点は、第1実施形態についての説明が適宜適用される。
図4(a)に、第2実施形態の耐火木製構造材1Bを示す。耐火木製構造材1Bにおいては、第2被覆部材7の外面7c側に、木材からなる板材17が配されている。該板材17は厚みHが25mm未満である。図4(a)に示す耐火木製構造材1Bにおいては、Y方向における燃えしろ層5の一端5eが、板材17の内面17aに当接している。
図4(b)に、耐火木製構造材1Bの変形例を示す。図4(b)に示す耐火木製構造材1Bにおいては、X方向における板材17の先端面17bが、Y方向における燃えしろ層5の一端部に当接している。
第2実施形態の耐火木製構造材1Bによっても、第1実施形態の耐火木製構造材1と同様の効果が奏される。また、耐火木製構造材1Bにおいては、第2被覆部材7の外面7c側に、厚みが25mm未満である木材からなる板材17が配されていることにより、燃えしろ層5と板材17が連続したひとつの木材として見える外観を得ることが可能となっている。
板材17の厚みHは、板材17自体に曲げや反りが生じ難くする点と重量が増えて荷重支持部2の負担が増えないようにする観点から、好ましくは5mm以上120mm以下であり、より好ましくは12mm以上36mm以下である(図4(a)参照)。
また、第2実施形態の耐火木製構造材に1Bにおいて、板材17の内面17aと第2被覆部材7の外面7cとは当接していてもよいし、板材17の内面17aと第2被覆部材7の外面7cとの間に隙間18が形成されていてもよいが、第2被覆部材7や板材17を乾燥状態に保つことと第2被覆部材7の不陸の影響を板材17が影響を受けないようにする観点から、板材17の内面17aと第2被覆部材7の外面7cとの間に隙間18が形成されていることが好ましい。前記隙間18のY方向の長さT、即ち、板材17の内面17aから第2被覆部材7の外面7cまでの長さTは、第2被覆部材7や板材17を乾燥状態に保つことと第2被覆部材7の不陸の影響を板材17が影響を受けないようにする観点から、好ましくは1mm以上であり、より好ましくは5mm以上である(図4(a)参照)。
図5(a)に、第3実施形態の耐火木製構造材1Cを示す。耐火木製構造材1Cは、例えば木造建築物の柱として使用される構造用の角材である。耐火木製構造材1Cにおいて、第2被覆部材7は、Y方向における荷重支持部2の両側を被覆している。また、耐火木製構造材1Cにおいて、角部補強部材8は、Y方向における第2被覆部材7を有する両側における、第1被覆部材3それぞれの外面3a側に配されている。
図5(b)に、耐火木製構造材1Cの変形例を示す。図5(b)に示す耐火木製構造材1Cにおいては、第2被覆部材7の外面7c側に、木材からなる板材17が配されている。該板材17は厚みHが25mm未満である。
第3実施形態の耐火木製構造材1Cによっても、第1実施形態の耐火木製構造材1と同様の効果が奏される。
次に、本発明の構造材の接合構造の好ましい第1実施形態である構造材の接合構造10(以下、単に接合構造10ともいう)について説明する。接合構造10は、図6に示すように、垂直材である第1の構造材20と水平材である第2の構造材30とが十字状に接合されている構造材の接合構造である。第1実施形態の接合構造10において、第1の構造材20は、上述した第3実施形態の耐火木製構造材1Cと同様の構成を有しており、第2の構造材30は、上述した第1実施形態の耐火木製構造材1と同様の構成を有している。第1の構造材20は、該構造材20の横断面の一方向X1及び、該X1方向と直交する直交方向Y1を有しており、第2の構造材30は、該構造材30の横断面の一方向X2及び、該X2方向と直交する直交方向Y2を有している。第1実施形態の接合構造10において、第1の構造材20の一方向X1と、第2の構造材30の一方向X2とは互いに直交している。
接合構造10においては、第1の構造材20の荷重支持部2の軸方向Z1に沿う側面に、第2の構造材30の荷重支持部2の軸方向Z2の端部22が接合されている。第1の構造材20の荷重支持部2は、Z1方向に沿う側面を4つ有しており、該4側面のうち何れの側面に、第2の構造材30の荷重支持部2の端部22が接合されていてもよい。第1実施形態の接合構造10においては、図6及び図7(a)に示すように、第1の構造材20の荷重支持部2におけるX1方向の両側の側面2a,2bそれぞれに、第2の構造材30の荷重支持部2の端部22が接合されている。接合構造10では、第1の構造材20の第1被覆部材3には、第1の構造材20と第2の構造材30との交差部(以下、単に交差部ともいう)において、第2の構造材30の荷重支持部2の端部22を通過させるための孔が形成されており、第2の構造材30の荷重支持部2の端部22は、該孔を通過した状態で、第1の構造材20の荷重支持部2の側面2a,2bに接合されている。
また、第2の構造材30の燃えしろ層5の軸方向Z2に延在する面に、第1の構造材20の燃えしろ層5の軸方向の端部52が接合されている。第1実施形態の接合構造10においては、第2の構造材30の燃えしろ層5におけるY2方向の両側の側面5c,5dそれぞれに、第1の構造材20の燃えしろ層5の端部52が接合されている。
第1実施形態の接合構造10によれば、荷重支持部2どうしの接合部においては柱勝ちとし、燃えしろ層5どうしの接合部においては梁勝ちとすることができ、見かけ上、交差部を梁である第2の構造材30が横断しているように見せることができる。このように、第1実施形態の接合構造10によれば、荷重支持部と燃えしろ層で端部を異なる位置に設けることができ、火災の時に仮に燃えしろ層の端部から燃えこみが進んだ場合でも荷重支持部の端部や接合金物に火熱が到達し難くすることができたり、燃えしろ層の端部納まりは荷重支持部の接合方法に寄らずに決めることが可能となり、美観に優れた外観を選択し易くすることができる。
接合構造10において、第2の構造材30の第1被覆部材3及び角部補強部材8は、図7(a)に示すように、交差部を横断している。つまり、交差部において、第2の構造材30の第1被覆部材3は、第1の構造材20の荷重支持部2におけるY1方向の両側の側面2c,2dを被覆している。第1実施形態の接合構造10では、交差部において、第1の構造材20の第2被覆部材7及び角部補強部材8に、第2の構造材30の第1被覆部材3及び角部補強部材8を貫通させるための孔が形成されている。
尚、第2の構造材30の第1被覆部材3及び角部補強部材8は、図7(b)に示すように、交差部を横断していなくてもよい。図7(b)に示す形態では、交差部において、第1の構造材20の第2被覆部材及び角部補強部材8に、第2の構造材30の第1被覆部材3及び角部補強部材8を貫通させるための孔が形成されていない。図7(b)に示す形態では、第2の構造材30の第1被覆部材3及び角部補強部材8のZ2方向の端部32,82は、第1の構造材20の角部補強部材8のZ1方向に沿う側面8aに当接している。
また、第1実施形態の接合構造10においては、図8(a)に示すように、第1の構造材20の一方向X1と、第2の構造材30の一方向X2とは互いに平行であってもよい。図8(a)に示す形態においては、第1の構造材20の荷重支持部2におけるY1方向の両側の側面2c,2dそれぞれに、第2の構造材30の荷重支持部2の端部22が接合されている。また、図8(a)に示す形態において、第2の構造材30の第1被覆部材3及び角部補強部材8は、交差部を横断している。図8(a)に示す形態では、交差部において、第1被覆部材3及び角部補強部材8は、第1の構造材20の荷重支持部2におけるX1方向の両側の側面2a,2bを被覆している。図8(a)に示す形態では、交差部において、第1の構造材20の第1被覆部材3及び角部補強部材8に、第2の構造材30の第1被覆部材3及び角部補強部材8を貫通させるための孔が形成されている。
尚、第1の構造材20の一方向X1と、第2の構造材30の一方向X2とが互いに平行である場合も、図8(b)に示すように、第2の構造材30の第1被覆部材3及び角部補強部材8は、交差部を横断していなくてもよい。図8(b)に示す形態では、交差部において、第1の構造材20の第1被覆部材3及び角部補強部材8に、第2の構造材30の第1被覆部材3及び角部補強部材8を貫通させるための孔が形成されていない。図8(b)に示す形態では、第2の構造材30の第1被覆部材3及び角部補強部材8のZ2方向の端部32,82はそれぞれ、第1の構造材20の第1被覆部材3のY1方向の端部33、角部補強部材8のY1方向の端部83に当接している。
次に、本発明の構造材の接合構造の好ましい第2実施形態の構造材の接合構造10B(以下、単に接合構造10Bともいう。)について説明する。第2実施形態については、第1実施形態と異なる点について主として説明し、同様の構成部分は同一の符号を付して説明を省略する。特に説明しない点は、第1実施形態についての説明が適宜適用される。
図9に、接合構造10Bを示す。接合構造10Bにおいては、第2の構造材30の荷重支持部2の軸方向Z2に沿う側面に、第1の構造材20の荷重支持部2の軸方向Z1の端部22が接合されている。第2の構造材30の荷重支持部2は、Z1方向に沿う側面を4つ有しており、該4側面のうち何れの側面に、第1の構造材20の荷重支持部2の端部22が接合されていてもよい。第2実施形態の接合構造10Bにおいては、第2の構造材30におけるY2方向の両側の側面2c,2dそれぞれに、第2の構造材30の荷重支持部2の端部22が接合されている。
また、第1の構造材20の燃えしろ層5の軸方向Z1に延在する面に、第1の構造材20の燃えしろ層5の軸方向の端部が接合されている。第2実施形態の接合構造10Bにおいては、第1の構造材20の燃えしろ層5それぞれにおけるX1方向の外側の側面5aに、第2の構造材30の燃えしろ層5の端部52が接合されている。
第2実施形態の接合構造10Bによれば、荷重支持部2どうしの交差部においては梁勝ちとし、燃えしろ層5どうしの交差部においては柱勝ちとすることができ、見かけ上、柱である第1の構造材20が交差部を横断しているように見せることができる。このように、第2実施形態の接合構造10Bにおいても、第1実施形態の接合構造10と同様に、該接合構造10Bは荷重支持部と燃えしろ層で端部を異なる位置に設けることができ、火災の時に仮に燃えしろ層の端部から燃えこみが進んだ場合でも荷重支持部の端部や接合金物に火熱が到達し難くすることができたり、燃えしろ層の端部納まりは荷重支持部の接合方法に寄らずに決めることが可能となり、美観に優れた外観を選択し易くすることができる。
接合構造10Bにおいて、第2の構造材30の第1被覆部材3及び角部補強部材8は、図10(a)に示すように、交差部を横断している。第2実施形態の接合構造10Bでは、交差部において、第1の構造材20の燃えしろ層5、第2被覆部材7及び角部補強部材8に、第2の構造材30の第1被覆部材3及び角部補強部材8を貫通させるための孔が形成されている。
尚、第2の構造材30の第1被覆部材3及び角部補強部材8は、図10(b)に示すように、交差部を横断していなくてもよい。図10(b)に示す形態では、交差部において、第1の構造材20の燃えしろ層5、第2被覆部材及び角部補強部材8に、第2の構造材30の第1被覆部材3及び角部補強部材8を貫通させるための孔が形成されていない。図10(b)に示す形態では、第2の構造材30の第1被覆部材3及び角部補強部材8のZ2方向の端部32,82は、第1の構造材20の燃えしろ層5のZ1方向に沿う側面5aに当接している。
また、第1実施形態の接合構造10においては、図11(a)に示すように、第1の構造材20の一方向X1と、第2の構造材30の一方向X2とは互いに平行であってもよい。図11(a)に示す形態においては、第1の構造材20の燃えしろ層5におけるY1方向の両側の側面5c,5dそれぞれに、第2の構造材30の燃えしろ層5の端部52が接合されている。また、図11(a)に示す形態において、第2の構造材30の第1被覆部材3及び角部補強部材8は、交差部を横断している。図11(a)に示す形態では、交差部において、第1の構造材20の第1被覆部材3及び角部補強部材8に、第2の構造材30の第1被覆部材3及び角部補強部材8を貫通させるための孔が形成されている。
尚、第1の構造材20の一方向X1と、第2の構造材30の一方向X2とが互いに平行である場合も、図11(b)に示すように、第2の構造材30の第1被覆部材3及び角部補強部材8は、交差部を横断していなくてもよい。図11(b)に示す形態では、交差部において、第1の構造材20の第1被覆部材3及び角部補強部材8に、第2の構造材30の第1被覆部材3及び角部補強部材8を貫通させるための孔が形成されていない。図11(b)に示す形態では、第2の構造材30の第1被覆部材3及び角部補強部材8のZ2方向の端部32,82はそれぞれ、第1の構造材20の第1被覆部材3のY1方向の端部33、角部補強部材8のY1方向の端部83に当接している。
以上、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は上述した実施形態に制限されない。
例えば、第1~第3実施形態の耐火木製構造材1,1B,1Cにおいて、スペーサー4は、荷重支持部2の軸方向Z及びY方向に間欠的に配されているが、スペーサー4は、荷重支持部2の軸方向Z及びY方向の何れか一方又は両方に連続的に配されていてもよい。例えば、スペーサー4は、荷重支持部2の軸方向Z及びY方向の何れか一方又は両方に連続的に延びるものであってもよい。
また、第1及び第2実施形態の接合構造10,10Bにおいて、第1の構造材20のX1方向と、第2の構造材30のX2方向とは互いに直交しているが、第1の構造材20のX1方向と、第2の構造材30のX2方向とは互いに平行であってもよい。
1 耐火木製構造材
2 荷重支持部
2e 荷重支持部の一端
3 第1被覆部材
3a 第1被覆部材の外面
3e 第1被覆部材の一端
4 スペーサー
5 燃えしろ層
6 第1被覆部材と燃えしろ層との間の隙間
7 第2被覆部材
71 第2被覆部材延出部
8 角部補強部材
81 角部補強部材延出部
X 耐火木製構造材の横断面における一方向
Y 耐火木製構造材の横断面における一方向に直交する直交方向
Z 耐火木製構造材の軸方向

Claims (8)

  1. 木製の荷重支持部と、横断面の一方向における前記荷重支持部の両側を被覆する不燃性の第1被覆部材と、前記一方向における第1被覆部材それぞれの外側に、第1被覆部材との間に隙間を有するようにスペーサーを介して固定された木製の燃えしろ層と、前記一方向に直交する直交方向における前記荷重支持部の片側又は両側を被覆する第2被覆部材とを有する耐火木製構造材であって、
    前記直交方向における第2被覆部材を有する前記片側又は両側における、第1被覆部材それぞれの外面側に不燃性の角部補強部材が配されており、
    前記角部補強部材は、第1被覆部材の外面に一部又は全部を重ねた状態に且つ前記直交方向において前記荷重支持部の一端から一部が延出した状態に配されており、前記角部補強部材が、前記隙間の前記一方向長さを部分的に狭めているか、該隙間を部分的に無くしている、耐火木製構造材。
  2. 第2被覆部材は、前記角部補強部材又は第1被覆部材における、前記直交方向において前記荷重支持部の一端から延出した部分間に配されている、請求項1に記載の耐火木製構造材。
  3. 前記角部補強部材における、前記荷重支持部の一端から延出した部分は、前記直交方向において、第1被覆部材の一端からも延出しており、
    第2被覆部材は、前記直交方向において前記荷重支持部の一端及び第1被覆部材の一端と対向する面と、前記一方向において前記荷重支持部の端部から延出し、その延出方向の先端面が、前記角部補強部材の延出部と対向する第2被覆部材延出部とを有する、請求項1又は2に記載の耐火木製構造材。
  4. 第2被覆部材が、第1被覆部材及び前記角部補強部材に比して熱収縮しにくい材である、請求項1~3の何れか1項に記載の耐火木製構造材。
  5. 第1被覆部材及び前記角部補強部材が第2被覆部材に比して耐水性に優れる材である、請求項1~4の何れか1項に記載の耐火木製構造材。
  6. 前記一方向の両側に配された前記燃えしろ層が、クロス・ラミネーテッド・ティンバー(CLT)、集成材、単板積層材(LVL)、合板又は製材からなる群から選択される材料で形成されている、請求項1~5の何れか1項に記載の耐火木製構造材。
  7. 前記直交方向における第2被覆部材の外面側に、厚みが25mm以上の木材からなる板材が配されていない、請求項1~6の何れか1項に記載の耐火木製構造材。
  8. 垂直材である第1の構造材と水平材である第2の構造材とが十字状に接合されている構造材の接合構造であって、
    第1の構造材及び第2の構造材は、それぞれ、請求項1~7の何れか一項に記載の耐火性木製構造材であり、
    第1又は第2の構造材の何れか一方の構造材の前記荷重支持部の軸方向に沿う側面に、他方の構造材の前記荷重支持部の軸方向の端部が接合されており、且つ前記他方の構造材の前記燃えしろ層の軸方向に延在する面に、前記一方の構造材の前記燃えしろ層の軸方向の端部が接合されている、構造材の接合構造。
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