JP7308018B2 - 飲料、容器詰め飲料および飲料の苦みの抑制方法 - Google Patents

飲料、容器詰め飲料および飲料の苦みの抑制方法 Download PDF

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Description

本発明は、飲料、容器詰め飲料および飲料の苦みの抑制方法に関する。
近年、水の代わりとなるフレーバーウォーターの需要が高まっている。フレーバーウォーターは、香りや味の付いた無色透明の飲料品であり、フレーバードウォーターやニアウォーターとも呼ばれる。フレーバーウォーターの需要は年々多岐にわたっており、カフェインを含むような嗜好性飲料も求められている。
特許文献1には、フレーバーウォーターにおいて、糖や酸の種類を限定し、それらの比率を調整することでカフェインによる苦味を抑制することが記載されている。また、特許文献2には、低カフェイン、低タンニンにすることで、紅茶のようなカフェインを含む飲料を止渇用途で引用できる技術が報告されている。
国際公開2018/016110号 特開2014-117224号公報
フレーバーウォーター等の水の代わりとなる飲料にカフェインを添加し、嗜好性飲料とした場合、酸味を付与する観点や、pHを下げることで品質管理上の制限を受けにくくするという観点等から必要最低限の酸味料が添加される。ところが、フレーバーウォーターに適した微量の酸味料の添加により飲料の酸度が低くなった場合に、苦みが顕在化してしまうことを、発明者は課題として認識するに至った。従来の技術では、酸度が低いときに苦みを抑制することについては何ら検討されておらず、味への影響が避けられなかった。
なお、特許文献1、2のいずれにも、酸度が低い場合において、カフェインによる苦みを抑制する技術は何ら開示されていない。
そこで、本発明者は、酸度が低く、カフェインを含有する飲料において、苦みを抑制する観点から、鋭意検討を行った。その結果、特定の成分を用いることで、酸度が低く、カフェインを含有しつつ、苦みを抑制できる飲料が得られることが見出され、本発明が完成された。
本発明によれば、
酸度が0.03%以下であり、
カフェインと、
以下の成分(a)、(b)のうち少なくとも1つ以上を含む、飲料が提供される。
(a)β-ダマセノン 0.05ppb以上300ppb以下
(b)グアヤコール 0.05ppb以上300ppb以下
本発明によれば、
上記の飲料が透明な容器に充填された容器詰め飲料が提供される。
本発明によれば、
酸度が0.03%以下である飲料において、カフェインと、以下の成分(a)、(b)のうち少なくとも1つ以上を含むように調製する、飲料の苦みの抑制方法が提供される。
(a)β-ダマセノン 0.05ppb以上300ppb以下
(b)グアヤコール 0.05ppb以上300ppb以下
本発明によれば、カフェインを含有する飲料において、苦みを抑制する技術を提供することができる。
以下、本発明の実施形態について、詳細に説明する。なお、本明細書中、数値範囲の説明における「a~b」との表記は、特に断らない限り、a以上b以下であることを表す。
〔実施形態〕
<飲料>
本実施形態の飲料は、
酸度が0.03%以下であり、
カフェインと、
以下の成分(a)、(b)のうち少なくとも1つ以上を含む。
(a)β-ダマセノン 0.05ppb以上300ppb以下
(b)グアヤコール 0.05ppb以上300ppb以下
本実施形態の飲料は、酸度が0.03%以下であり、カフェインを含むことを前提として、上記特定の成分(a)及び/又は(b)を特定量配合することで、酸度が低い場合に苦みを抑制することができる。また、本実施形態の飲料は、成分(a)及び/又は(b)を単に配合するのではなく、特定の範囲の配合量とすることによって、より一層効果的に苦みを抑制できる。
本実施形態の飲料の風味は、カフェインを含有するものであればよく特に限定されないが、コーヒー風味、茶風味、コーラ風味、エナジードリンク風味などが挙げられる。また、風味の有無にかかわらず、本実施形態の飲料を、いわゆるエナジードリンクとすることができる。なお、コーヒー生豆換算で1%以上の「コーヒー入り清涼飲料」及び「コーヒー飲料」、「コーヒー」と表示される飲料は、本実施形態の飲料から除外される。
以下、本実施形態の飲料の詳細について説明する。
[カフェイン]
カフェインの濃度の下限は、0.02g/L以上が好ましく、0.03g/L以上がより好ましく、0.05g/L以上がさらに好ましい。一方、カフェインの濃度の上限は、0.5g/L以下が好ましく、0.3g/L以下がより好ましく、0.1g/L以下がさらに好ましい。
カフェインの濃度を、かかる数値範囲とすることで、カフェインによる風味付けをしつつ、苦みを抑制することができる。
[(a)β-ダマセノン]
成分(a)の濃度の下限は、0.05ppb以上が好ましく、0.3ppb以上がより好ましく、0.5ppb以上がさらに好ましい。成分(a)の濃度の上限は、300ppb以下が好ましく、100ppb以下がより好ましく、50ppb以下がさらに好ましい。
成分(a)の濃度を、かかる数値範囲とすることで、苦みを抑制できる。特に、成分(a)の上限を上記範囲とすることで、異味の発生を抑制しつつ、苦みを抑制できる。
[(b)グアヤコール]
成分(b)の濃度の下限は、0.05ppb以上が好ましく、0.1ppb以上がより好ましく、0.5ppb以上がさらに好ましい。成分(b)の濃度の上限は、300ppb以下が好ましく、100ppb以下がより好ましく、50ppb以下がさらに好ましい。
成分(b)の濃度を、かかる数値範囲とすることで、苦みを抑制できる。特に、成分(b)の上限を上記範囲とすることで、異味の発生を抑制しつつ、苦みを抑制できる。
本実施形態において、成分(a),(b)の含有量は、ガスクロマトグラフ質量分析計(GC/MS、アジレント・テクノロジー社製、7890GC/5975MSD)を用いた固相マイクロ抽出法(SPME)法により定量することができる。定量には、標準添加法を用いることができるが、必要に応じて絶対検量線法を用いてもよい。なお、上記測定サンプルについて3サンプルずつ準備し、その定量結果の平均値を測定結果とすることができる。準備した測定サンプルを含む20mLバイアル瓶を、50℃で10分間の加熱処理を施した後、当該バイアル瓶の気相部分にシグマアルドリッチ社製のSPMEファイバー(DVB/CAR/PDMS)を挿入し、5分間、揮発成分を捕集した。このSPMEファイバーをGC/MSに設置し、300秒間焼成することにより、捕集した揮発成分を脱離することができる。
[その他成分]
本実施形態の飲料は、本発明の効果が得られる限りにおいて、上記以外の種々の成分を含んでもよい。例えば、上記以外の香気成分、甘味料、酸味料、pH調整剤、果汁、各種栄養成分、着色料、希釈剤、酸化防止剤、増粘安定剤等を含んでもよい。
ただし、透明性の観点からは、飲料は、着色料を実質的に含まないか、含むとしても少量であることが好ましい。
例えば、甘味料としては、果糖、ショ糖、ブドウ糖、グラニュー糖、乳糖、および麦芽糖等の糖類、キシリトール、およびD-ソルビトール等の低甘味度甘味料が挙げられる。甘味料は1種のみを用いてもよいし2種以上を併用してもよい。
ただし、高甘味度甘味料は、健康志向や需要者の嗜好性等の観点から、含まないことがよい。
例えば、上記の酸味料としては、クエン酸三ナトリウムなどのクエン酸塩、無水クエン酸、アジピン酸、グルコン酸、コハク酸、酒石酸、乳酸、フマル酸、リンゴ酸、フィチン酸、アスコルビン酸又はそれらの塩類等が挙げられる。
[糖度(ブリックス値)]
本実施形態の飲料の糖度は、特に限定されないが、3.0以下が好ましい。飲料をより低カロリーとする観点から、糖度を低くしてもよく、例えば、2.5以下、2以下、1.5以下であってもよい。
[pH]
本実施形態の飲料の20℃におけるpHは、好ましくは、2.8以上5以下であり、より好ましくは、3.0以上4.6以下である。これにより、苦みを抑制しつつ、後味を良好に保持できる。
なお、pHの測定は、市販のpH測定器を用いるなどして行うことができる。pHの調整は、例えば、特定酸の量を変えることや、pH調整剤を用いることなどにより行うことができる。
[酸度(クエン酸酸度)]
本実施形態の飲料の酸度は、クエン酸の相当量として換算した値(クエン酸度)において、好ましくは、0.03%以下であり、より好ましくは、0.02%以下であり、さらに好ましくは0.01%以下である。これにより、苦みを抑制しつつ、後味を良好に保持できる。なお、クエン酸度の好ましい下限は特になく、0%より大きい値である。
[透明性]
本実施形態の飲料の波長420nmにおける吸光度は、好ましくは0.5以下であり、より好ましくは0.3以下であり、さらに好ましくは0.1以下である。ここで、特段の材料や製法を用いていない通常のコーヒー飲料は、焙煎されたコーヒー豆に由来する褐色の色を呈している。これに対し、本実施形態の飲料は、通常のコーヒー飲料とは異なるものであり、波長420nmにおける透明性が得られるものである。
また、本実施形態の飲料は、波長650nmにおける吸光度は、好ましくは0.06以下であり、より好ましくは0.04以下であり、さらに好ましくは0.01以下である。すなわち、本実施形態の飲料は、透明性が高い飲料であり、いわゆる止渇目的で喫飲されるフレーバーウォーターやニアウォーターとすることができる。
[製造方法、容器など]
本実施形態の飲料は、カフェイン、および必要に応じて添加されるその他の成分を、定法に従って水に均一に混合することで得ることができる。
本実施形態の飲料は、加熱殺菌され、容器に詰められた状態の容器詰め飲料としてもよい。なお、各成分の調合タイミングは、殺菌処理前に限られず、特定の成分、例えば、揮発性が相対的に高い香気成分を殺菌処理後に調合してもよい。
用いられる容器としては、ガラス、紙、プラスチック(ポリエチレンテレフタレート等)、アルミ、およびスチール等の単体もしくはこれらの複合材料又は積層材料からなる密封容器が挙げられる。また、容器の種類は、特に限定されるものではないが、たとえば、ペットボトル、アルミ缶、スチール缶、紙パック、チルドカップ、瓶等が挙げられる。
さらに飲料を外観から観察し、透明性、色などを確認できる観点から、容器は透明であることが好ましく、具体的にはペットボトルまたは無着色の瓶が好ましい。また、取扱性、流通性、携帯性等の観点から、容器はペットボトルであることが好ましい。
<飲料の苦みの抑制方法>
本実施形態の飲料の苦みの抑制方法は、酸度が0.03%である飲料において、カフェインと、以下の成分(a),(b)のうち少なくとも1つ以上を含むように調製するものである。
(a)β-ダマセノン 0.05ppb以上300ppb以下
(b)グアヤコール 0.05ppb以上300ppb以下
これにより、飲料の苦みを抑制できる。
以上、本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
以下、参考形態の例を付記する。
1. 酸度が0.03%以下であり、
カフェインと、
以下の成分(a)、(b)のうち少なくとも1つ以上を含む飲料。
(a)β-ダマセノン 0.05ppb以上300ppb以下
(b)グアヤコール 0.05ppb以上300ppb以下
2. 20℃におけるpHが5.0以下である1.に記載の飲料。
3. カフェインの濃度が0.02g/L以上0.5g/L以下である1.又は2.に記載の飲料。
4. 波長420nmにおける吸光度が0.5以下である、1.乃至3.のいずれか一つに記載の飲料。
5. 波長650nmにおける吸光度が0.06以下である、1.乃至4.のいずれか一つに記載の飲料。
6. 1.乃至5.のいずれか一つに記載された飲料が透明な容器に充填された容器詰め飲料。
7. 酸度が0.03%以下である飲料において、カフェインと、以下の成分(a)、(b)のうち少なくとも1つ以上を含むように調製する、飲料の苦みの抑制方法。
(a)β-ダマセノン 0.05ppb以上300ppb以下
(b)グアヤコール 0.05ppb以上300ppb以下
以下、本発明を実施例および比較例により説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[実験1]苦み抑制作用の検証
<対照例1、実施例1,2、比較例1~4>
表1に示す配合比率となるように、香気成分を除く各成分を水中で均一に混合して飲料を調合し、得られた飲料を95℃瞬間殺菌にて殺菌した後、香気成分を調合し、容器に詰めた。これにより容器詰め飲料を得た。
得られた飲料について以下の測定、および評価を行い、結果を表1に示した。なお、表1中の「-」は、配合されていないことを示す。
<測定(物性)>
・糖度(Bx):糖用屈折計示度「RX-5000α」株式会社アタゴ製を用いてブリックス値を測定した。飲料の液温は20℃とした。
・pH:東亜ディーケーケー社製 GST-5741Cにて測定した値(20℃)とした。
・吸光度(D420:波長420nm、D650:波長650nm):飲料を光路長1cmのセルに入れて、市販の分光光度計で測定した値とした。なお、吸光度測定は、20℃の温度条件下、石英セルを用いて実施した。
・クエン酸酸度:フェノールフタレイン指示薬と水酸化ナトリウムとを用いて、以下の手順で滴定することにより求めた。
(1)200mL三角フラスコに対して5~15gの飲料を正確に秤量し、水を用いて5
0ml程度まで希釈する。
(2)希釈した上記飲料に対して1%フェノールフタレイン指示薬を数滴加えて撹拌する。
(3)三角フラスコ内の希釈飲料溶液をマグネティックスターラーで撹拌しながら、25
mLビューレットに入れた0.1Mの水酸化ナトリウムを上記飲料溶液に滴下し、滴定試
験を実施する。この滴定試験は、三角フラスコ内の飲料溶液の色が、30秒間赤色を持続
した点を終点とする。そして、
(4)クエン酸酸度(%)の値を、滴定試験の結果に基づき、次式によって算出する。
クエン酸酸度(%)=A×f×(100/W)×0.0064 (式1)
[(式1)において、Aは、0.1M水酸化ナトリウム溶液の滴定量(mL)を、fは、0.1M水酸化ナトリウム溶液の力価を、Wは、飲料試料の質量(g)を示す。また、(式1)において乗算している「0.0064」という値は、1mLの0.1M水酸化ナトリウム溶液に相当する無水クエン酸の質量(g)を指す。]
<評価>
・官能評価:実施例および比較例の飲料(20℃)それぞれを、熟練した5名のパネラーが試飲し、以下の評価基準に従い、「苦みの強さ」について、7段階(1~7点)評価を実施し、その平均点を求めた。また、評価する際は、対照例1の飲料を対照品(基準値4点)として評価を実施した。また、「苦みの強さ」については、各比較例に対して0.4点以上評点が小さくなる場合について、苦みが抑制されたものと判断した。なお、評価は、数値が大きいほど、苦みが強いことを表す。
・評価基準
(苦味の強さ)比較例に対して、0.2点以上の差がつく場合を差があると見なした。
7点・・・基準と比較して、非常に強く感じる。
6点・・・基準と比較して、強く感じる
5点・・・基準と比較して、やや強く感じる。
4点・・・基準
3点・・・基準と比較して、やや弱く感じる。
2点・・・基準と比較して、弱く感じる。
1点・・・基準と比較して、非常に弱く感じる。
Figure 0007308018000001
表1に示すように、β-ダマセノンを含む実施例1、グアヤコールを含む実施例2において、顕著な苦み抑制効果があることが確認された。
[実験2](a)β-ダマセノンの濃度による違いの検証
<対照例1、比較例1,5、実施例3~5>
表2に示す配合比率となるように、香気成分を除く各成分を水中で均一に混合して飲料を調合し、得られた飲料を95℃瞬間殺菌にて殺菌した後、香気成分を調合し、容器に詰めた。これにより容器詰め飲料を得た。
得られた飲料について、上記実験1と同様にして、測定および評価を行い、結果を表2に示した。また、異味について、同じパネリストが4段階で評価(数字が大きいほど異味が強いことを表す)し、3点以上の点数を付けた人数を記載した。なお、表2中の「-」は、配合されていないことを示す。
・評価基準
(異味)3点以上の点を2名以上付けた場合を不可とする。
4点・・・異味が強く感じられる。
3点・・・異味が感じられる。
2点・・・異味がやや感じられる。
1点・・・異味は感じられない。
Figure 0007308018000002
表2に示すように、β-ダマセノンを適量含む実施例3~5において、顕著な苦み抑制効果があることが確認された。なお、β-ダマセノンの濃度が500ppbの比較例5では、苦味の抑制効果が確認されたが、異味が発生した。
[実験3](b)グアヤコールの濃度による違いの検証
<対照例1、比較例1,6、実施例6~8>
表3に示す配合比率となるように、香気成分を除く各成分を水中で均一に混合して飲料を調合し、得られた飲料を95℃瞬間殺菌にて殺菌した後、香気成分を調合し、容器に詰めた。これにより容器詰め飲料を得た。
得られた飲料について、上記実験2と同様にして、測定および評価を行い、結果を表3に示した。
Figure 0007308018000003
表3に示すように、グアヤコールを適量含む実施例6~8において、顕著な苦み抑制効果があることが確認された。なお、グアヤコールの濃度が500ppbの比較例6では、苦みの抑制効果が確認されたが、異味が発生した。
[実験4]酸度が低い場合の検証
<対照例1、比較例7,8、実施例9,10>
表4に示す配合比率となるように、香気成分を除く各成分を水中で均一に混合して飲料を調合し、得られた飲料を95℃瞬間殺菌にて殺菌した後、香気成分を調合し、容器に詰めた。これにより容器詰め飲料を得た。
得られた飲料について、上記実験1と同様にして、測定および評価を行い、結果を表4に示した。なお、表4中の「-」は、配合されていないことを示す。
Figure 0007308018000004
表4に示すように、酸度が低い比較例7,8では、対照例に比べて、苦みが強くなるが、グアヤコールを含む実施例9,10では苦味が抑制されていることが確認された。
[実験5]カフェインの濃度の違いによる検証
<対照例1、比較例9,10、実施例11,12>
表5に示す配合比率となるように、香気成分を除く各成分を水中で均一に混合して飲料を調合し、得られた飲料を95℃瞬間殺菌にて殺菌した後、香気成分を調合し、容器に詰めた。これにより容器詰め飲料を得た。
得られた飲料について、上記実験1と同様にして、測定および評価を行い、結果を表5に示した。なお、表5中の「-」は、配合されていないことを示す。
Figure 0007308018000005
表5に示すように、カフェイン量がそれぞれ0.05gの比較例9では苦味が対照例より強くなるが、グアヤコールが添加された実施例11では、比較例9に対して苦み抑制効果が確認された。同様に、カフェイン量が0.5g/Lである比較例10では、苦味が対照例より強くなるが、グアヤコールが添加された実施例12では、比較例10に対して苦み抑制効果が確認された。

Claims (6)

  1. クエン酸の相当量として換算した酸度が0.03%以下であり、
    カフェインと、
    酸味料と、
    以下の成分(a)、(b)のうち少なくとも1つ以上と、を含み、
    波長420nmにおける吸光度が0.1以下であり、
    波長650nmにおける吸光度が0.01以下である、飲料(ただし、コーヒー生豆換算で1%以上の飲料を除く)。
    (a)β-ダマセノン 0.05ppb以上300ppb以下
    (b)グアヤコール 0.05ppb以上300ppb以下
  2. 20℃におけるpHが5.0以下である請求項1に記載の飲料。
  3. カフェインの濃度が0.02g/L以上0.5g/L以下である請求項1又は2に記載の飲料。
  4. 前記酸味料が、クエン酸、アジピン酸、グルコン酸、コハク酸、酒石酸、乳酸、フマル酸、リンゴ酸、フィチン酸、アスコルビン酸又はそれらの塩の中から選ばれる1種または2種以上である、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の飲料。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一項に記載された飲料が透明な容器に充填された容器詰め飲料。
  6. クエン酸の相当量として換算した酸度が0.03%以下である飲料において、カフェインと、酸味料と、以下の成分(a)、(b)のうち少なくとも1つ以上と、を含み、
    波長420nmにおける吸光度が0.1以下となり、
    波長650nmにおける吸光度が0.01以下となるように調製する、飲料の苦みの抑制方法(ただし、コーヒー生豆換算で1%以上の飲料を除く)。
    (a)β-ダマセノン 0.05ppb以上300ppb以下
    (b)グアヤコール 0.05ppb以上300ppb以下
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