JP7304615B2 - 固体触媒およびその製造方法、油状物の製造方法 - Google Patents

固体触媒およびその製造方法、油状物の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、固体触媒およびその製造方法、油状物の製造方法に関する。
ポリエチレンを初めとするポリオレフィン系プラスチックを分解して、油化し、液体燃料等として再利用する方法の開発が進められている。このようなポリオレフィン系プラスチックを油化する方法に関して、油化に適した触媒の開発が進められている。
例えば、ルテニウム(Ru)触媒を用いて、スクアランとアルカンを水素化分解する方法が知られている(例えば、非特許文献1参照)。また、ルテニウム(Ru)触媒を用いて、藻類由来ガソリン燃料を製造する方法が知られている(例えば、非特許文献2参照)。さらに、ルテニウム(Ru)触媒を用いて、スクアランや炭素数30の藻類由来の分岐炭化水素を製造する方法が知られている(例えば、非特許文献3参照)。
Regioselectivity and Reaction Mechanism of Ru-Catalyzed Hydrogenolysis of Squalane and Model Alkanes、Yoshinao Nakagawa、Shin-ichi Oya、Daisuke Kanno、Yosuke Nakaji、Masazumi Tamura、and Keiichi Tomishige、Chem Sus Chem 2017、10、189-198、DOI:10.1002/cssc.201601204 Production of Gasoline Fuel from Alga-Derived Botryococcene by Hydrogenolysis over Ceria-Supported Ruthenium Catalyst、Yosuke Nakaji、Shin-ichi Oya、Hideo Watanabe、Makoto M.Watanabe、Yoshinao Nakagawa、Masazumi Tamura、and Keiichi Tomishige、Chem Cat Chem 2017、9、2701-2708、DOI:10.1002/cctc.201700200 Catalytic Production of Branched Small Alkanes from Biohydrocarbons、Shin-ichi Oya、Daisuke Kanno、Hideo Watanabe、Masazumi Tamura、Yoshinao Nakagawa、and Keiichi Tomishige、Chem Sus Chem 2015、8、2472-2475、DOI:10.1002/cssc.201500375
しかしながら、従来の触媒は、反応終了後の回収や再生が煩雑である上に、触媒反応時の反応温度が高温(400度以上)であるという課題があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、反応終了後の回収や再生が容易であり、触媒反応時の反応温度を従来よりも低くすることができる固体触媒およびその製造方法、油状物の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、下記の態様を有する。
[1]ポリオレフィンの分解反応に用いられる固体触媒であって、金属酸化物からなる担体と、該担体に担持されたルテニウムと、を含み、比表面積が、10m/g以上1000m/g以下であり、前記金属酸化物は、酸化セリウム、酸化ケイ素、酸化マグネシウム、酸化チタンおよび酸化ジルコニウムからなる群から選択される少なくとも1種である固体触媒。
[2]前記ルテニウムの担持量は、1質量%以上30質量%以下である[1]に記載の固体触媒
[3]ポリオレフィンの分解反応に用いられる固体触媒の製造方法であって、金属酸化物を、大気雰囲気下、600℃以上1500℃以下で焼成する工程と、焼成した金属酸化物とルテニウムの混合物を、窒素雰囲気下、200℃以上1000℃以下で熱処理する工程と、を有し、前記金属酸化物は、酸化セリウム、酸化ケイ素、酸化マグネシウム、酸化チタンおよび酸化ジルコニウムからなる群から選択される少なくとも1種である固体触媒の製造方法。
][1]または[2]に記載の固体触媒を、融点が250℃以下のプラスチックに接触させて、前記プラスチックを100℃以上で水素下で熱処理する工程を有する油状物の製造方法
本発明によれば、反応終了後の回収や再生が容易であり、触媒反応時の反応温度を従来よりも低くすることができる固体触媒およびその製造方法、油状物の製造方法を提供することができる。
実験例20において、反応時間と転化率の関係、反応時間と炭素数1~4のガスの収率の関係、反応時間と炭素数5~21の油状物の収率の関係、反応時間と炭素数22~45の油状物の収率の関係、および反応時間と炭素数15~45の油状物の収率の関係を示す図である。 実験例20において、所定の反応時間毎に、回収したガス(気相)および液相を、ガスクロマトグラフ/水素炎イオン化型検出器(GC-FID)を用いて分析した結果を示す図である。 実験例1と実験例21について、反応終了後に回収したガス(気相)および液相を、ガスクロマトグラフ/水素炎イオン化型検出器(GC-FID)を用いて分析した結果を示す図である。 実験例22のサンプルに関する13C NMR測定の結果を示す図である。 実験例23のサンプルに関する13C NMR測定の結果を示す図である。 実験例28において、分解反応の前後において、固体触媒(Ru/CeO)のX線回折(XRD)測定を行った結果を示す図である。 実験例30において、固体触媒(Ru/CeO)のX線回折(XRD)測定の結果を示す図である。 図7の一部を拡大した図である。
本発明の固体触媒およびその製造方法、油状物の製造方法の実施の形態について説明する。
なお、本実施の形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。
[固体触媒]
本実施形態の固体触媒は、金属酸化物からなる担体と、該担体に担持されたルテニウム(Ru)と、を含み、比表面積が、10m/g以上1000m/g以下である。
本実施形態の固体触媒の比表面積は、10m/g以上1000m/g以下であり、10m/g以上500m/g以下であることが好ましく、20m/g以上300m/g以下であることがより好ましい。
比表面積が10m/g未満では、固体触媒の活性が低下する。一方、比表面積が1000m/gを超えると、固体触媒の活性が低下する。
本実施形態の固体触媒の比表面積(単位:m/g)とは、BET法で求めたBET比表面積のことである。
固体触媒の比表面積を測定する方法としては、例えば、全自動比表面積測定装置(商品名:Gemini VII2360、島津製作所社製)を用いたBET法が挙げられる。
本実施形態の固体触媒において、ルテニウムの担持量は、固体触媒の全質量100質量%のうち、1質量%以上30質量%以下であることが好ましく、3質量%以上10質量%以下であることがより好ましい。
ルテニウムの担持量が1質量%以上であれば、固体触媒は活性に優れる。一方、ルテニウムの担持量が30質量%以下であれば、固体触媒は活性に優れるとともに、固体触媒を用いたプラスチックの分解において、ガス成分が増加することがない。
本実施形態の固体触媒において、ルテニウムの担持量は、理論仕込み量から算出される。
本実施形態の固体触媒において、金属酸化物は、酸化セリウム(CeO)、酸化ケイ素(SiO)、酸化マグネシウム(MgO)、酸化チタン(TiO)および酸化ジルコニウム(ZrO)からなる群から選択される少なくとも1種であることが好ましく、選択性の観点から、酸化セリウム(CeO)であることがより好ましい。これらの金属酸化物は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本実施形態の固体触媒は、融点が250℃以下のプラスチックに接触させて、そのプラスチックを水素下で熱処理することにより、そのプラスチックを分解し、ワックスや潤滑油等の油状物を製造する油状物の製造方法に好適に用いられる。
本実施形態の固体触媒は、プラスチックの分解反応に用いた場合、反応終了後の回収や再生が容易であり、触媒反応時の反応温度を従来よりも低くすることができる。すわなち、本実施形態の固体触媒は、プラスチックの分解反応に用いた後、ろ過することにより容易に回収することができる。また、本実施形態の固体触媒は、プラスチックの分解反応に用いても劣化し難いため、回収後に、有機溶媒で洗浄することにより、再び、プラスチックの分解触媒として用いることができる。さらに、本実施形態の固体触媒は、触媒反応時の反応温度を従来よりも低くすることができるため、プラスチックの分解反応に要するエネルギー(熱量)を低減することができる。
[固体触媒の製造方法]
本実施形態の固体触媒の製造方法は、上述の本実施形態の固体触媒を製造する方法である。
本実施形態の固体触媒の製造方法は、金属酸化物を、大気雰囲気下、600℃以上1500℃以下で焼成する工程(以下、「第1の工程」と言う。)と、焼成した金属酸化物とルテニウムの混合物を、窒素雰囲気下、200℃以上1000℃以下で熱処理する工程(以下、「第2の工程」と言う。)と、を有する。
第1の工程において、大気雰囲気下、金属酸化物を焼成する温度は600℃以上1500℃以下であり、600℃以上1000℃以下であることが好ましい。
金属酸化物を焼成する温度が600℃未満では、固体触媒の活性が低下する。一方、金属酸化物を焼成する温度が1500℃を超えると、固体触媒の活性や選択性が低下する。
第1の工程において、上記の温度範囲内で金属酸化物を焼成する時間は、0.5時間以上であることが好ましく、1時間以上であることがより好ましい。
金属酸化物を焼成する時間が0.5時間未満であれば、金属酸化物の結晶性が低下し、固体触媒の活性が低下する。
金属酸化物を焼成する方法(手段)は、特に限定されないが、例えば、焼成炉で焼成する方法や管形流通装置で焼成する方法等が挙げられる。
金属酸化物としては、酸化セリウム(CeO)、酸化ケイ素(SiO)、酸化マグネシウム(MgO)、酸化チタン(TiO)および酸化ジルコニウム(ZrO)からなる群から選択される少なくとも1種を用いることが好ましい。これらの金属酸化物は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
第2の工程において、第1の工程で焼成した金属酸化物とルテニウムを混合する方法は、特に限定されないが、例えば、焼成後の金属酸化物とルテニウム前駆体溶液であるRu(NO)(NO3-x(OH)とを混合し、その混合物を、窒素雰囲気下で加熱、乾燥した後、窒素雰囲気下で熱処理する方法が挙げられる。
第2の工程において、窒素雰囲気下、金属酸化物とルテニウムの混合物を熱処理する温度は200℃以上1000℃以下であり、300℃以上800℃以下であることが好ましい。
混合物を熱処理する温度が200℃未満では、固体触媒の活性が低下する。一方、混合物を熱処理する温度が1000℃を超えると、固体触媒の活性や選択性が低下する。
第2の工程において、上記の温度範囲内で混合物を熱処理する時間は、0.5時間以上であることが好ましく、1時間以上であることがより好ましい。
混合物を熱処理する時間が0.5時間未満であれば、触媒形成が不十分となる。
混合物を熱処理する方法(手段)は、特に限定されないが、例えば、焼成炉で熱処理する方法や管形流通装置で熱処理する方法等が挙げられる。
本実施形態の固体触媒の製造方法によれば、金属酸化物を、大気雰囲気下、600℃以上1500℃以下で焼成し、焼成した金属酸化物とルテニウムの混合物を、窒素雰囲気下、200℃以上1000℃以下で熱処理するため、金属酸化物からなる担体と、該担体に担持されたルテニウムと、を含み、比表面積が、10m/g以上1000m/g以下である固体触媒が得られる。
[油状物の製造方法]
本実施形態の油状物の製造方法は、上述の本実施形態の固体触媒を、融点が250℃以下のプラスチックに接触させて、前記プラスチックを100℃以上で水素下で熱処理する工程を有する。
本実施形態の油状物の製造方法におけるプラスチックは、融点が250℃以下のものであれば、特に限定されないが、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン(PS)等のポリオレフィン、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート(PC)、ポリアミド(PA)、エポキシ樹脂等が挙げられる。これらのプラスチックは、廃プラスチックの大半を占める。これらのプラスチックの中でも、炭化水素系プラスチックであるポリオレフィンが好ましい。
プラスチックを熱処理する工程において、プラスチック100質量部に対する固体触媒の投入量は、0.01質量部以上10質量部以下であることが好ましく、0.1質量部以上5質量部以下であることがより好ましい。
固体触媒の投入量が0.01質量部未満では、十分な触媒活性が得られない。一方、固体触媒の投入量が10質量部を超えると、触媒コストが非常に高くなる。
プラスチックを水素下で熱処理する工程において、大気雰囲気下、プラスチックを水素下で熱処理する温度は100℃以上であり、150℃以上であることが好ましく、160℃以上250℃以下であることがより好ましい。
プラスチックを水素下で熱処理する温度が100℃未満では、十分な触媒活性が得られない。
なお、水素下で熱処理とは、水素加圧条件下で熱処理をすることである。
プラスチックを水素下で熱処理する工程において、上記の温度範囲内でプラスチックを水素下で熱処理する時間は、0.1時間以上100時間以下であることが好ましく、1時間以上72時間以下であることがより好ましい。
本実施形態の油状物の製造方法によれば、上述の本実施形態の固体触媒を、融点が250℃以下のプラスチックに接触させて、プラスチックを100℃以上で水素熱処理するため、ワックスや潤滑油等の油状物を製造することができる。
以下、実験例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実験例に限定されるものではない。
[実験例1]
(固体触媒の製造)
酸化セリウム(CeO)(第一稀元素化学工業社製)を、大気雰囲気下、873K(600℃)にて3時間焼成した。
焼成後の酸化セリウム0.95gとルテニウム(Ru)前駆体溶液であるRu(NO)(NO3-x(OH)(ルテニウム含有量1.5質量%、アルドリッチ社製)3.33gとを混合し、その混合物を、窒素雰囲気下、383K(110)℃にて12時間、乾燥した後、大気雰囲気下、573K(300℃)にて1時間、熱処理することにより、ルテニウムを5質量%含む固体触媒(Ru/CeO)を得た。以下、固体触媒(Ru/CeO)をRu/CeO触媒と記す。
(分解反応)
得られたRu/CeO触媒100mg、低密度ポリエチレン(数平均分子量Mn=1700)3.4g、およびガラス製スターラーチップを、反応器内に投入した。
次いで、反応容器内を水素で3回置換した後、反応容器の内圧が6MPaとなるように、反応容器内に水素を導入し、反応容器を密閉した。
次いで、反応容器内の温度を、1時間かけて513K(240℃)まで昇温し、加熱開始から1時間、すなわち、反応容器内の温度(反応温度)が513K(240℃)になった時点を反応時間0時間(反応開始時点)とした。
反応中は、ガラス製スターラーチップを回転数450prmで回転させて、Ru/CeO触媒と低密度ポリエチレンを撹拌した。反応時間(撹拌を継続する時間、および反応温度を維持する時間)を5時間とした。
反応時間(5時間)経過後、ウォーターバスにより、反応容器を室温まで冷却した。
冷却後の反応容器から、ガスバッグにガス(気相)を全量取り出した。その後、ガスを収容したガスバッグ内に、内部標準としてジクロロメタンを80μL導入した。
また、冷却後の反応容器から、内部標準として9,10-ジヒドロアントラセンを100mg投入したオートクレーブに、メシチレンを用いて液相を回収した。
回収したガス(気相)および液相を、ガスクロマトグラフ/水素炎イオン化型検出器(GC-FID)(商品名:GC-2014、島津製作所社製)を用いて、分析した。結果を表1に示す。
さらに、冷却後の反応容器から、減圧濾過により、固体を回収し、その固体の質量を計測した。
[実験例2]
(固体触媒の製造)
焼成後の酸化セリウム0.95gとイリジウム(Ir)前駆体溶液であるIr(NO(イリジウム含有量8.63質量%、フルヤ金属社製)0.58gとを用いたこと以外は実験例1と同様にして、イリジウムを5質量%含むIr/CeO触媒を得た。
(分解反応)
固体触媒として、Ir/CeOを用い、反応温度を513K(240℃)または533K(260℃)としたこと以外は実験例1と同様にして、低密度ポリエチレンを分解した。なお、反応温度が260℃の場合、反応時間を24時間とした。結果を表1に示す。
[実験例3]
(固体触媒の製造)
焼成後の酸化セリウム0.95gとロジウム(Rh)前駆体溶液であるRh(NO(ロジウム含有量9.16質量%、和光純薬工業社製)0.55gとを用いたこと以外は実験例1と同様にして、ロジウムを5質量%含むRh/CeO触媒を得た。
(分解反応)
固体触媒として、Rh/CeOを用い、反応温度を513K(240℃)または533K(260℃)としたこと以外は実験例2と同様にして、低密度ポリエチレンを分解した。結果を表1に示す。
[実験例4]
(固体触媒の製造)
焼成後の酸化セリウム0.95gと白金(Pt)前駆体溶液であるPt(NH(NO(白金含有量4.564質量%、田中貴金属工業社製)1.10gとを用いたこと以外は実験例1と同様にして、白金を5質量%含むPt/CeO触媒を得た。
(分解反応)
固体触媒として、Pt/CeOを用い、反応温度を513K(240℃)または533K(260℃)としたこと以外は実験例2と同様にして、低密度ポリエチレンを分解した。結果を表1に示す。
[実験例5]
(固体触媒の製造)
焼成後の酸化セリウム0.95gとパラジウム(Pd)前駆体溶液であるPd(NO(パラジウム含有量5.03質量%、エヌ・イー ケムキャット社製)0.99gとを用いたこと以外は実験例1と同様にして、パラジウムを5質量%含むPd/CeO触媒を得た。
(分解反応)
固体触媒として、Pd/CeOを用い、反応温度を513K(240℃)または533K(260℃)としたこと以外は実験例2と同様にして、低密度ポリエチレンを分解した。結果を表1に示す。
[実験例6]
(固体触媒の製造)
焼成後の酸化セリウム0.95gと銅(Cu)前駆体溶液であるCu(NO・3HO(和光純薬工業社製)0.19gとを用いたこと以外は実験例1と同様にして、銅を5質量%含むCu/CeO触媒を得た。
(分解反応)
固体触媒として、Cu/CeOを用い、反応温度を513K(240℃)または533K(260℃)としたこと以外は実験例2と同様にして、低密度ポリエチレンを分解した。結果を表1に示す。
[実験例7]
(固体触媒の製造)
焼成後の酸化セリウム0.95gとコバルト(Co)前駆体溶液であるCo(NO・6HO(和光純薬工業社製)0.25gとを用いたこと以外は実験例1と同様にして、コバルトを5質量%含むCo/CeO触媒を得た。
(分解反応)
固体触媒として、Co/CeOを用い、反応温度を513K(240℃)または533K(260℃)としたこと以外は実験例2と同様にして、低密度ポリエチレンを分解した。結果を表1に示す。
[実験例8]
(固体触媒の製造)
焼成後の酸化セリウム0.95gとニッケル(Ni)前駆体溶液であるNi(NO・6HO(和光純薬工業社製)0.25gとを用いたこと以外は実験例1と同様にして、ニッケルを5質量%含むNi/CeO触媒を得た。
(分解反応)
固体触媒として、Ni/CeOを用い、反応温度を513K(240℃)または533K(260℃)としたこと以外は実験例2と同様にして、低密度ポリエチレンを分解した。結果を表1に示す。
Figure 0007304615000001
表1において、Entry1は実験例1、Entry2、3は実験例2、Entry4、5は実験例3、Entry6、7は実験例4、Entry8、9は実験例5、Entry10、11は実験例6、Entry12、13は実験例7、Entry14、15は実験例8である。
また、表1において、Temp.は反応温度(K)、Timeは反応時間(h)、Yieldは収率(%-C)、Conversionは転化率(%-C)、Carbon balanceは物質収支(%-C)、Number of cleavagesは開裂回数、Gasは低密度ポリエチレンの分解によって生成した炭素数1~4のガス、Liquid fuels(燃料有用物)は低密度ポリエチレンの分解によって生成した炭素数5~21の油状物、Heavy oil(重質油)は低密度ポリエチレンの分解によって生成した炭素数22~45の油状物、Lubricating oil(潤滑油基材)は低密度ポリエチレンの分解によって生成した炭素数15~45の油状物である。ガス、燃料有用物、重質油は、沸点により、炭素数を決定した。また、潤滑油基材は、CAS:72623-86-0に従って炭素数を決定した。
Yield(収率)は下記の式(1)、Conversion(転化率)は下記の式(2)、Carbon balance(物質収支)は下記の式(3)、Number of cleavages(開裂回数)は下記の式(4)で定義される。
Figure 0007304615000002
Figure 0007304615000003
Figure 0007304615000004
Figure 0007304615000005
なお、基質とは、固体触媒を用いて分解するプラスチックのことであり、本実験例では、低密度ポリエチレンのことである。
表1の結果から、低密度ポリエチレンの分解反応において、ルテニウムが高い活性を示すことが分かった。これに対して、低密度ポリエチレンの分解反応において、ロジウム、白金、パラジウム、銅、コバルトおよびニッケルは活性を示さないことが分かった。
また、一般的に炭化水素の水素化分解能に活性を示すイリジウムは、513K(240℃)では活性を示さなかったものの、反応温度を20K(20℃)上げた533K(260℃)では、僅かに反応が進行することが分かった。
[実験例9]
(分解反応)
固体触媒として、ルテニウム(Ru)を5質量%含む市販のRu/C触媒(和光純薬工業社製)を用い、反応時間を4時間としたこと以外は実験例1と同様にして、低密度ポリエチレンを分解した。結果を表2に示す。
[実験例10]
(固体触媒の製造)
酸化ケイ素(SiO)(富士シリシア化学社製)を973K(700℃)にて1時間焼成した。
焼成後の酸化ケイ素(SiO)0.95gとルテニウム前駆体溶液であるRu(NO)(NO3-x(OH)(ルテニウム含有量1.5質量%、アルドリッチ社製)3.33gとを混合し、その混合物を、大気雰囲気下、383K(110℃)にて12時間、乾燥した後、窒素雰囲気下、473K(200℃)にて1時間、熱処理することにより、ルテニウムを5質量%含むRu/SiO触媒を得た。
(分解反応)
Ru/SiO触媒を用い、反応時間を8時間としたこと以外は実験例1と同様にして、低密度ポリエチレンを分解した。結果を表2に示す。
[実験例11]
(固体触媒の製造)
酸化マグネシウム(MgO)(宇部興産社製)を973K(700℃)にて1時間焼成した。
焼成後の酸化マグネシウム(MgO)0.95gとルテニウム前駆体溶液であるRu(NO)(NO3-x(OH)(ルテニウム含有量1.5質量%、アルドリッチ社製)3.33gとを混合し、その混合物を、大気雰囲気下、383K(110℃)にて12時間、乾燥した後、窒素雰囲気下、473K(200℃)にて1時間、熱処理することにより、ルテニウムを5質量%含むRu/MgO触媒を得た。
(分解反応)
Ru/MgO触媒を用い、反応時間を4時間としたこと以外は実験例1と同様にして、低密度ポリエチレンを分解した。結果を表2に示す。
[実験例12]
(固体触媒の製造)
酸化チタン(TiO)(日本エアロジル社製)を973K(700℃)にて1時間焼成した。
焼成後の酸化チタン(TiO)0.95gとルテニウム前駆体溶液であるRu(NO)(NO3-x(OH)(ルテニウム含有量1.5質量%、アルドリッチ社製)3.33gとを混合し、その混合物を、大気雰囲気下、383K(110℃)にて12時間、乾燥した後、窒素雰囲気下、473K(200℃)にて1時間、熱処理することにより、ルテニウムを5質量%含むRu/TiO触媒を得た。
(分解反応)
Ru/TiO触媒を用い、反応時間を4時間としたこと以外は実験例1と同様にして、低密度ポリエチレンを分解した。結果を表2に示す。
[実験例13]
(固体触媒の製造)
酸化ジルコニウム(ZrO)(第一稀元素化学工業社製)を973K(700℃)にて1時間焼成した。
焼成後の酸化ジルコニウム(ZrO)0.95gとルテニウム前駆体溶液であるRu(NO)(NO3-x(OH)(ルテニウム含有量1.5質量%、アルドリッチ社製)3.33gとを混合し、その混合物を、大気雰囲気下、383K(110℃)にて12時間、乾燥した後、窒素雰囲気下、473K(200℃)にて1時間、熱処理することにより、ルテニウムを5質量%含むRu/ZrO触媒を得た。
(分解反応)
Ru/ZrO触媒を用い、反応時間を4時間としたこと以外は実験例1と同様にして、低密度ポリエチレンを分解した。結果を表2に示す。
Figure 0007304615000006
表2において、Entry1は実験例9、Entry2は実験例1、Entry3は実験例10、Entry4は実験例11、Entry5は実験例12、Entry6は実験例13である。
また、表2において、Supportは固体触媒であり、その他は表1と同様である。
表2の結果から、担体の種類によらず、低密度ポリエチレンの水素化分解の進行が確認された。
担体として酸化セリウムを用いた実験例1は、炭素数1~4のガスの収率が非常に低く、液体燃料として有用な炭素数5~21の油状物の収率が他の実験例よりも多いことが分かった。また、実験例1は、潤滑油基材として有用な炭素数15~45の油状物の収率が他の実験例よりも多いことが分かった。
なお、開裂回数は分子数由来で計算しているため、低分子の生成物が得られると、開裂回数は多くなる。従って、ガス選択率が高い酸化セリウム以外の担体を用いた実験例で、開裂回数が多くなった。
以上の結果から、Ru/CeO触媒が、低密度ポリエチレンの分解に最適な触媒であると考えられる。
[実験例14]
(固体触媒の製造)
酸化セリウム(第一稀元素化学工業社製)を873K(600℃)にて3時間焼成した。
焼成後の酸化セリウム0.95gとルテニウム前駆体溶液であるRu(NO)(NO3-x(OH)(ルテニウム含有量1.5質量%、アルドリッチ社製)0.666gとを混合し、その混合物を、大気雰囲気下、383K(110℃)にて12時間、乾燥した後、窒素雰囲気下、473K(200℃)にて1時間、熱処理することにより、ルテニウムを1質量%含むRu/CeO触媒を得た。
(分解反応)
得られたRu/CeO触媒500mgを用いたこと以外は実験例1と同様にして、低密度ポリエチレンを分解した。結果を表3に示す。
[実験例15]
(固体触媒の製造)
酸化セリウム(第一稀元素化学工業社製)を873K(600℃)にて3時間焼成した。
焼成後の酸化セリウム0.95gとルテニウム前駆体溶液であるRu(NO)(NO3-x(OH)(ルテニウム含有量1.5質量%、アルドリッチ社製)1.998gとを混合し、その混合物を、大気雰囲気下、383K(110℃)にて12時間、乾燥した後、窒素雰囲気下、473K(200℃)にて1時間、熱処理することにより、ルテニウムを3質量%含むRu/CeO触媒を得た。
(分解反応)
得られたRu/CeO触媒167mgを用いたこと以外は実験例1と同様にして、低密度ポリエチレンを分解した。結果を表3に示す。
[実験例16]
(固体触媒の製造)
酸化セリウム(第一稀元素化学工業社製)を873K(600℃)にて3時間焼成した。
焼成後の酸化セリウム0.95gとルテニウム前駆体溶液であるRu(NO)(NO3-x(OH)(ルテニウム含有量1.5質量%、アルドリッチ社製)2.664gとを混合し、その混合物を、大気雰囲気下、383K(110℃)にて12時間、乾燥した後、窒素雰囲気下、473K(200℃)にて1時間、熱処理することにより、ルテニウムを4質量%含むRu/CeO触媒を得た。
(分解反応)
得られたRu/CeO触媒125mgを用いたこと以外は実験例1と同様にして、低密度ポリエチレンを分解した。結果を表3に示す。
[実験例17]
(固体触媒の製造)
酸化セリウム(第一稀元素化学工業社製)を873K(600℃)にて3時間焼成した。
焼成後の酸化セリウム0.95gとルテニウム前駆体溶液であるRu(NO)(NO3-x(OH)(ルテニウム含有量1.5質量%、アルドリッチ社製)2.997gとを混合し、その混合物を、大気雰囲気下、383K(110℃)にて12時間、乾燥した後、窒素雰囲気下、473K(200℃)にて1時間、熱処理することにより、ルテニウムを4.5質量%含むRu/CeO触媒を得た。
(分解反応)
得られたRu/CeO触媒111mgを用いたこと以外は実験例1と同様にして、低密度ポリエチレンを分解した。結果を表3に示す。
[実験例18]
(固体触媒の製造)
酸化セリウム(第一稀元素化学工業社製)を873K(600℃)にて3時間焼成した。
焼成後の酸化セリウム0.95gとルテニウム前駆体溶液であるRu(NO)(NO3-x(OH)(ルテニウム含有量1.5質量%、アルドリッチ社製)4.995gとを混合し、その混合物を、大気雰囲気下、383K(110℃)にて12時間、乾燥した後、窒素雰囲気下、473K(200℃)にて1時間、熱処理することにより、ルテニウムを7.5質量%含むRu/CeO触媒を得た。
(分解反応)
得られたRu/CeO触媒67mgを用いたこと以外は実験例1と同様にして、低密度ポリエチレンを分解した。結果を表3に示す。
[実験例19]
(固体触媒の製造)
酸化セリウム(第一稀元素化学工業社製)を873K(600℃)にて3時間焼成した。
焼成後の酸化セリウム0.95gとルテニウム前駆体溶液であるRu(NO)(NO3-x(OH)(ルテニウム含有量1.5質量%、アルドリッチ社製)6.66gとを混合し、その混合物を、大気雰囲気下、383K(110℃)にて12時間、乾燥した後、窒素雰囲気下、473K(200℃)にて1時間、熱処理することにより、ルテニウムを10質量%含むRu/CeO触媒を得た。
(分解反応)
得られたRu/CeO触媒50mgを用いたこと以外は実験例1と同様にして、低密度ポリエチレンを分解した。結果を表3に示す。
Figure 0007304615000007
表3において、Ru loading amountはルテニウムの担持量であり、Catalyst amountは低密度ポリエチレンの分解に用いた固体触媒の量であり、その他は表1と同様である。
表3において、Ru loading amountが1wt%(質量%)の場合は実験例14、Ru loading amountが3wt%(質量%)の場合は実験例15、Ru loading amountが4wt%(質量%)の場合は実験例16、Ru loading amountが4.5wt%(質量%)の場合は実験例17、Ru loading amountが5wt%(質量%)の場合は実験例1、Ru loading amountが7.5wt%(質量%)の場合は実験例18、Ru loading amountが10wt%(質量%)の場合は実験例19である。
なお、実験例14~実験例19において、反応中の金属量を揃えるために、固体触媒の量を増減させた。
表3の結果から、固体触媒の量を変えることにより金属の担持量を揃えたにも関わらず、触媒活性に差が見られた。ルテニウムの担持量が1質量%から5質量%までは、担持量とともに転化率が上昇するものの、さらに担持量を増やすと転化率が低下することが分かった。一方、ルテニウムの担持量が5質量%を超えると、担体であるCeOの表面でルテニウムが凝集して、固体触媒の粒径が増大等により、触媒活性が低下したと考えられる。
以上の結果から、ルテニウムの担持量が5質量%の場合が、水素化分解能や触媒構造の点からも最適であると考えられる。
[実験例20]
実験例1で製造したRu/CeO触媒を用い、反応温度を513K(240℃)、反応時間を1時間~24時間としたこと以外は実験例1と同様にして、低密度ポリエチレンを分解し、低密度ポリエチレンに分解反応の経時変化を調べた。結果を表4並びに図1および図2に示す。
Figure 0007304615000008
表4における表記は、表1と同様である。図1は、反応時間と転化率の関係、反応時間と炭素数1~4のガスの収率の関係、反応時間と炭素数5~21の油状物の収率の関係、反応時間と炭素数22~45の油状物の収率の関係、および反応時間と炭素数15~45の油状物の収率の関係を示す図である。図2は、所定の反応時間毎に、回収したガス(気相)および液相を、ガスクロマトグラフ/水素炎イオン化型検出器(GC-FID)を用いて分析した結果を示す図である。
表4および図1の結果から、反応時間とともに転化率が増加し、反応時間が8時間で転化率が100%-Cとなった。このとき、残存固体は見られなかった。
また、図2の結果から、転化率が大きくなるに従って、ガスクロマトグラフ/水素炎イオン化型検出器(GC-FID)で検出可能な炭素数22~45の油状物であるHeavy oil(重質油)が増加することが分かった。
反応時間8時間における炭素数5~21の油状物(燃料有用物)の収率が83.7%-Cであり、炭素数15~45の油状物(潤滑油基材)の収率が36.3%-Cであり、炭素数1~4のガスの収率が10%-C未満である。反応時間を8時間よりも長くすると、炭素数1~4のガスの収率と切断回数が増加し、炭素数5~21の油状物(燃料有用物)や、炭素数15~45の油状物(潤滑油基材)の収率が低下することが分かった。
[実験例21]
(固体触媒の製造)
焼成していないH-USY(東ソー社製)0.95gと白金前駆体溶液であるPt(NH(NO(白金含有量4.564質量%、田中貴金属工業社製)0.22gとを混合し、その混合物を、大気雰囲気下、383K(110℃)にて12時間、乾燥した後、窒素雰囲気下、473K(200℃)にて1時間、熱処理することにより、白金を1質量%含むPt/H-USY触媒を得た。
(分解反応)
Pt/H-USY触媒を用い、反応温度を533K(260℃)とし、反応時間を24時間としたこと以外は実験例1と同様にして、低密度ポリエチレンを分解した。結果を表5および図3に示す。
Figure 0007304615000009
表5において、Catalystは固体触媒であり、その他は表1と同様である。図3は、実験例1と実験例21について、反応終了後に回収したガス(気相)および液相を、ガスクロマトグラフ/水素炎イオン化型検出器(GC-FID)を用いて分析した結果を示す図である。
表5の結果から、Pt/H-USY触媒を用いた実験例21では、炭素数22~45の油状物(重質油)と炭素数15~45の油状物(潤滑油基材)が全く生成しないことが分かった。
また、図3の結果から、炭素数15~45の油状物(潤滑油基材)が全く生成しないことが分かった。
また、実験例1における反応後の残存固体と実験例21における反応後の残存固体を比較したところ、実験例1では残存固体が軟化していたものの、実験例21では基質と同様の硬質の固体が残っていた。従って、実験例21では低密度ポリエチレン分子の末端からC-C結合を連鎖的に切断することにより、炭素数22~45の油状物(重質油)や炭素数15~45の油状物(潤滑油基材)が全く生成しなかったと考えられる。
[実験例22]
(分解反応)
反応時間を8時間としたこと以外は実験例1と同様にして、低密度ポリエチレンを分解した。反応後のサンプル(転化率が100%-C)について、核磁気共鳴(NMR)スペクトル(13C)を測定した。
結果を表6および表7並びに図4に示す。
[実験例23]
(分解反応)
反応時間を42時間としたこと以外は実験例22と同様にして、低密度ポリエチレンを分解した。反応後のサンプル(転化率が100%-C)について、核磁気共鳴(NMR)スペクトル(13C)を測定した。
結果を表6および表7並びに図5に示す。
Figure 0007304615000010
Figure 0007304615000011
表6において、Catalystは固体触媒であり、その他は表1と同様である。表7において、Amount of each products in carbon number 6は炭素数6の各生成物の割合であり、Selectivity to each products in carbon number 6は炭素数6の各生成物の選択率である。図4は、実験例22のサンプルに関する13C NMR測定の結果を示す図である。図5は、実験例23のサンプルに関する13C NMR測定の結果を示す図である。
表6および表7並びに図4および図5の結果から、実験例22では、ほとんど単一の直鎖の生成物が得られていることが確認された。一方、実験例23では、異性化が進行していることが確認された。
[実験例24]
(分解反応)
反応時間を12時間としたこと以外は実験例1と同様にして、低密度ポリエチレン(数平均分子量Mn=7700)を分解した。結果を表8に示す。
[実験例25]
(分解反応)
反応時間を10時間としたこと以外は実験例1と同様にして、高密度ポリエチレンを分解した。結果を表8に示す。
Figure 0007304615000012
表8において、基質は分解対象のプラスチックであり、その他は表1と同様である。なお、表8には、実験例22の結果も示す。
表8の結果から、低密度ポリエチレンでは、分子量の大小に関わらず、反応時間を変化させる(分子量が大きい場合にはより反応時間を長くする)ことにより、同等の結果が得られることが確認された。高密度ポリエチレンでは、ガスの収率が高く、炭素数15~45の油状物(潤滑油基材)の収率が低くなったものの、分子量や密度に関わらず、炭素数5~21の油状物(燃料有用物)の収率は80%-Cを超える結果となった。
[実験例26]
(再利用実験)
Ru/CeO触媒の耐久性を確かめるために、Ru/CeO触媒の再利用実験を行った。
反応時間を8時間としたこと以外は、実験例1と同様にして、低密度ポリエチレンを分解した。
反応終了後、回収したガス(気相)および液相を、実験例1と同様にして分析した。
また、反応終了後の固体触媒を遠心分離で回収し、ヘキサンで3回洗浄した後、12時間乾燥させた。
乾燥後の固体触媒の量が、既定量の100mgに満たない場合、不足分を補うために新たにRu/CeO触媒を加えて、固体触媒の量を100mgとし、再び、低密度ポリエチレンの分解を行った。
以上の分解と洗浄を5回繰り返した。結果を表9に示す。
Figure 0007304615000013
表9において、Usage Timeは分解実験の回数であり、その他は表1と同様である。
表9の結果から、若干の誤差があるものの、固体触媒は失活することなく、一定の結果を示した。従って、Ru/CeO触媒は再利用可能な触媒であり、耐久性の高い触媒であることが確認された。
また、分解反応の前後において、Ru/CeO触媒の構造が変化していないか確認するために、Ru/CeO触媒のX線回折(XRD)測定を行った。結果を図6に示す。
測定に用いた各サンプルとしては、担体であるCeO、反応前のRu/CeO触媒を想定して還元処理(513K(240℃)にて1時間、熱処理)を行ったRu/CeO触媒、上述のような再利用処理を行ったRu/CeO触媒を用いた。
Ru/CeO触媒は、粒子径が1.5nm以下のルテニウムが高分散に担持された触媒であるため、X線回折(XRD)ではピークを観測することが難しい。図6に示す3つの回折パターンは類似しており、ルテニウムのピークも見られないため、分解反応後もルテニウムは凝集することなく、高分散に担持されていると考えられる。
[実験例27]
(固体触媒の製造)
酸化セリウム(CeO)(第一稀元素化学工業社製)を、大気雰囲気下、873K(600℃)、973K(700℃)、1073K(800℃)または1273K(1000℃)にて3時間焼成した。また、得られた酸化セリウムの比表面積をBET法で求めた。酸化セリウムの比表面積の測定には、全自動比表面積測定装置(商品名:Gemini VII2360、島津製作所社製)を用いた。
焼成後の酸化セリウム0.95gとルテニウム前駆体溶液であるRu(NO)(NO3-x(OH)(ルテニウム含有量1.5質量%、アルドリッチ社製)3.33gとを混合し、その混合物を、大気雰囲気下、110℃にて12時間、乾燥した後、窒素雰囲気下、300℃にて1時間、熱処理することにより、ルテニウムを5質量%含むRu/CeO触媒を得た。
(分解反応)
得られたRu/CeO触媒を用いて、実験例1と同様にして、低密度ポリエチレンを分解した。結果を表10に示す。
Figure 0007304615000014
表10において、Entry1は酸化セリウム)の焼成温度が873K(600℃)、酸化セリウムにルテニウムを担持する時の雰囲気が窒素雰囲気であり、Entry2は酸化セリウムの焼成温度が873K(600℃)、酸化セリウムにルテニウムを担持する時の雰囲気が大気雰囲気であり、Entry3は酸化セリウムの焼成温度が973K(700℃)、酸化セリウムにルテニウムを担持する時の雰囲気が窒素雰囲気であり、Entry4は酸化セリウムの焼成温度が1073K(800℃)、酸化セリウムにルテニウムを担持する時の雰囲気が窒素雰囲気であり、Entry5は酸化セリウムの焼成温度が1273K(1000℃)、酸化セリウムにルテニウムを担持する時の雰囲気が窒素雰囲気である。
Entry2のRu/CeO触媒は、粒子径が約7nmであり、Entry1のRu/CeO触媒におけるルテニウムの粒子径が1.5nmであることを考慮すると、粒子径の肥大化により、転化率が低下したと考えられる。ルテニウムを高分散に担持可能な担体は酸化セリウムのみであるから、ルテニウムの粒子径が低密度ポリエチレンの分解に大きく影響を与えると考えられる。
Entry3のRu/CeO触媒は、酸化セリウムの比表面積が58.7m/gであった。Entry4のRu/CeO触媒は、酸化セリウムの比表面積が43.4m/gであった。Entry5のRu/CeO触媒は、酸化セリウムの比表面積が15.4m/gであった。このように、酸化セリウムの焼成温度を上げていくと、比表面積が小さくなっていく。酸化セリウムの比表面積を小さくすることにより、転化率が上昇することが確認された。従って、酸化セリウムの比表面積を調整することにより、さらに高活性な固体触媒が得られる可能性が示唆された。
[実験例28]
(固体触媒の製造)
酸化セリウム(第一稀元素化学工業社製)を、大気雰囲気下、773K(500℃)、873K(600℃)、1073K(800℃)、1273K(1000℃)または1373K(1100℃)にて3時間焼成した。また、得られた酸化セリウムの比表面積をBET法で求めた。酸化セリウムの比表面積の測定には、全自動比表面積測定装置(商品名:Gemini VII2360、島津製作所社製)を用いた。
焼成後の酸化セリウム0.95gとルテニウム前駆体溶液であるRu(NO)(NO3-x(OH)(ルテニウム含有量1.5質量%、アルドリッチ社製)3.33gとを混合し、その混合物を、大気雰囲気下、110℃にて12時間、乾燥した後、窒素雰囲気下、300℃にて1時間、熱処理することにより、ルテニウムを5質量%含むRu/CeO触媒を得た。
得られたRu/CeO触媒のX線回折(XRD)測定およびH吸着を行った。触媒100mgを、573K(300℃)で1時間還元した後、室温でH吸着を行った。水素(H)原子としての吸着を想定しているため、分散度を下記の式(5)で定義した。
分散度=2×(水素吸着量)/(触媒中のRu量) (5)
結果を表11並びに図7および図8に示す。
Figure 0007304615000015
表11において、Calcination Temperatureは酸化セリウムの焼成温度、BET Surface Area of CeOは酸化セリウムのBET比表面積、Ru amount in catalystはRu/CeO触媒におけるルテニウムの担持量、Ru particle size by XRDはX線回折測定によって得られたルテニウムの粒子径、H chemisorptionはRu/CeO触媒における水素の化学吸着量、Dispersionは上記の式(5)で定義される分散度、Ru particle size by H chemisorptionはH吸着によって得られたルテニウムの粒子径である。
表11の結果から、酸化セリウムの焼成温度が1073K(800℃)以上になると、ルテニウムの粒子径が大きくなり、水素の化学吸着量が低下することが分かった。水素の化学吸着量が低下することは、Ru/CeO触媒におけるRuの表面量が低下することを意味している。
図7は、Ru/CeO触媒のX線回折(XRD)測定の結果を示す図である。図8は、図7の一部を拡大した図である。
図7および図8の結果から、Ruの分散状態についての情報が得られ、Ru/CeO触媒粒子の粒子径に関する情報が得られる。
[実験例29]
(固体触媒の製造)
酸化セリウム(第一稀元素化学工業社製)を、大気雰囲気下、873K(600℃)、1073K(800℃)または1273K(1000℃)にて3時間焼成した。また、得られた酸化セリウムの比表面積をBET法で求めた。酸化セリウムの比表面積の測定には、全自動比表面積測定装置(商品名:Gemini VII2360、島津製作所社製)を用いた。
以下、実験例1と同様にして、ルテニウムを5質量%含むRu/CeO触媒を得た。
(分解反応)
得られたRu/CeO触媒を用いて、実験例1と同様にして、低密度ポリエチレンを分解した。
873K(600℃)で焼成した酸化セリウムを用いたRu/CeO触媒では、(Entry1)反応温度を513K(240℃)、反応時間を8時間、(Entry2)反応温度を493K(220℃)、反応時間を48時間、(Entry3)反応温度を473K(200℃)、反応時間を144時間とした。
1073K(800℃)で焼成した酸化セリウムを用いたRu/CeO触媒では、(Entry4)反応温度を513K(240℃)、反応時間を5時間、(Entry5)反応温度を493K(220℃)、反応時間を30時間、(Entry6)反応温度を473K(200℃)、反応時間を90時間とした。
1273K(1000℃)で焼成した酸化セリウムを用いたRu/CeO触媒では、(Entry7)反応温度を513K(240℃)、反応時間を4時間、(Entry8)反応温度を493K(220℃)、反応時間を24時間、(Entry9)反応温度を473K(200℃)、反応時間を72時間とした。
結果を表12に示す。
Figure 0007304615000016
表12において、Calc. Temp.は酸化セリウムの焼成温度、BET Surf. Areaは酸化セリウムのBET比表面積、Conv.は転化率(%-C)、C.B.は物質収支(%-C)、Activityは触媒活性であり、その他は表1と同様である。
表12の結果から、Entry2およびEntry3は、Entry1と同等の結果が得られた。
また、Entry5およびEntry6は、Entry4よりも炭素数1~4のガスの収率がやや多くなり、炭素数22~45の油状物(重質油)の収率が減るものの、炭素数5~21の油状物(燃料有用物)の収率が向上することが分かった。
また、Entry8およびEntry9は、Entry7よりも炭素数1~4のガスの収率がやや多くなり、炭素数22~45の油状物(重質油)の収率が減るものの、炭素数5~21の油状物(燃料有用物)の収率が向上することが分かった。
[実験例30]
(分解反応)
実験例1と同様のRu/CeO触媒100mgまたは200mgと、ポリプロピレン(数平均分子量Mn=5000)3.4gと、ガラス製スターラーチップとを、反応器内に投入した。
以下、反応時間を72時間、75時間、96時間または120時間としたこと以外は実験例1と同様にして、ポリプロピレンを分解した。結果を表13に示す。
Figure 0007304615000017
表13において、Entry1はRu/CeO触媒の量が100mg、反応時間が75時間、Entry2はRu/CeO触媒の量が100mg、反応時間が96時間、Entry3はRu/CeO触媒の量が100mg、反応時間が120時間、Entry4はRu/CeO触媒の量が200mg、反応時間が72時間、Entry5はRu/CeO触媒の量が200mg、反応時間が96時間であり、その他は表12と同様である。
表13の結果から、Entry4において、反応時間72時間で炭素数5~21の油状物(燃料有用物)の収率が最高となった。Entry4では、炭素数5~21の油状物(燃料有用物)の収率が72.2%-Cであるのに対して、炭素数1~4のガスの収率が21.0%-Cであることを考慮すると、反応を、転化率100.0%-Cの少し前に停止することが好ましいと思われる。
また、触媒の活性は、Entry4において、0.004μmol/g/hであった。この値は、低密度ポリエチレンの分解において、収率が最高となった条件(Ru/CeO触媒の量が100mg、低密度ポリエチレンの量3.4g、水素圧6MPa、反応温度513K(240℃)、反応時間8時間)における触媒の活性(0.050μmol/g/h)の10分の1の値となった。
[実験例31]
(固体触媒の製造)
酸化セリウム(第一稀元素化学工業社製)を、大気雰囲気下、873K(600℃)にて5時間または1073K(800℃)にて4時間焼成した。
また、得られた酸化セリウムの比表面積をBET法で求めた。酸化セリウムの比表面積の測定には、全自動比表面積測定装置(商品名:Gemini VII2360、島津製作所社製)を用いた。
以下、焼成温度が異なる2種の酸化セリウムを用いて、実験例1と同様にして、ルテニウムを5質量%含むRu/CeO触媒を得た。
(分解反応)
得られたRu/CeO触媒を用いて、実験例1と同様にして、低密度ポリエチレンを分解した。結果を表14に示す。
[実験例32]
(固体触媒の製造)
酸化ジルコニウム(第一稀元素化学工業社製)を873K(600℃)にて4時間焼成した。
また、得られた酸化ジルコニウムの比表面積をBET法で求めた。酸化ジルコニウムの比表面積の測定には、全自動比表面積測定装置(商品名:Gemini VII2360、島津製作所社製)を用いた。
以下、焼成した酸化ジルコニウムと焼成していない酸化ジルコニウムを用いて、実験例1と同様にして、ルテニウムを5質量%含むRu/ZrO触媒を得た。
(分解反応)
得られたRu/ZrO触媒を用いて、実験例1と同様にして、低密度ポリエチレンを分解した。結果を表14に示す。
Figure 0007304615000018
表14において、873K(600℃)で焼成した酸化セリウムを含むRu/CeO触媒を用いた場合をEntry1、1073K(800℃)で焼成した酸化セリウムを含むRu/CeO触媒をEntry2、焼成していない酸化ジルコニウムを含むRu/ZrOを用いた場合をEntry3、873K(600℃)で焼成した酸化ジルコニウムを含むRu/ZrO触媒をEntry4とした。表14において、Calcination Temperature of support は酸化セリウムと酸化ジルコニウムの焼成温度、BET surface area は酸化セリウムと酸化ジルコニウムのBET比表面積であり、その他は表1と同様である。
表14の結果から、Entry1~3において、炭素数5~21の油状物(燃料有用物)の収率が高く、Entry4において、炭素数5~21の油状物(燃料有用物)の収率が低いことが分かった。また、Entry1~3において、炭素数1~4のガスの収率が低く、Entry4において、炭素数1~4のガスの収率が高いことが分かった。

Claims (4)

  1. ポリオレフィンの分解反応に用いられる固体触媒であって、
    金属酸化物からなる担体と、該担体に担持されたルテニウムと、を含み、
    比表面積が、10m/g以上1000m/g以下であり、
    前記金属酸化物は、酸化セリウム、酸化ケイ素、酸化マグネシウム、酸化チタンおよび酸化ジルコニウムからなる群から選択される少なくとも1種である固体触媒。
  2. 前記ルテニウムの担持量は、1質量%以上30質量%以下である請求項1に記載の固体触媒。
  3. ポリオレフィンの分解反応に用いられる固体触媒の製造方法であって、
    金属酸化物を、大気雰囲気下、600℃以上1500℃以下で焼成する工程と、
    焼成した金属酸化物とルテニウムの混合物を、窒素雰囲気下、200℃以上1000℃以下で熱処理する工程と、を有し、
    前記金属酸化物は、酸化セリウム、酸化ケイ素、酸化マグネシウム、酸化チタンおよび酸化ジルコニウムからなる群から選択される少なくとも1種である固体触媒の製造方法。
  4. 請求項1または2に記載の固体触媒を、融点が250℃以下のポリオレフィンに接触させて、前記ポリオレフィンを100℃以上で水素下で熱処理する工程を有する油状物の製造方法。
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