JP7304142B2 - 香料噴霧システム - Google Patents

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Description

本発明は、容器内の液体中に含まれる香料成分を空間に揮散させるアロマディフューザを用いた香料噴霧システム、またはその制御方法に関する。
従来から、超音波振動などを利用して液体を霧化し、その液体中に含まれる香料成分を外部空間に揮散させるものや、送風ファンによって香料成分を外部空間に放出させるアロマディフューザが知られている(特許文献1)。また、快適な入眠や起床を促す目的でアロマオイルなどの香料成分を利用する事が知られている。
特開2015-97695号公報
しかしながら、従来のアロマディフューザなどを用いた香料噴霧システムは、予め設定された駆動条件に従って動作するものや、使用時にユーザーが設定した駆動条件に従って動作するものに過ぎず、入眠や起床などの予定時刻を考慮して、その前後の時間帯における噴霧制御を調整することにより睡眠を補助するものではなかった。
以上を鑑み、本発明にかかる香料噴霧システムは、
ユーザーの速やかな入眠をフォローするために設定された入眠モードを有し、前記入眠モードに対応付けられた設定に従い香料の噴霧出力を制御する制御手段と、
入眠の目標時刻として設定された入眠予定時刻を記憶する記憶手段と
を備え、
前記制御手段は、
前記入眠予定時刻以後の時間帯である第1の時間帯では、噴霧出力が徐々に小さくなり、
前記入眠モードが開始された開始時刻から前記入眠予定時刻以前の時間帯である第2の時間帯では、前記入眠モードの開始直後の噴霧出力よりも前記入眠予定時刻の噴霧出力が小さくなるよう制御しつつ、
前記2の時間帯における最大噴霧出力よりも前記第1の時間帯における最大噴霧出力が小さくなるように噴霧出力を制御し、
記開始時刻において、前記開始時刻と前記入眠予定時刻との時間差が、予め設定された第1の時間差以上である場合には標準条件で前記噴霧出力を開始するよう制御し、
前記開始時刻において、前記開始時刻と前記入眠予定時刻との時間差が、前記第1の時間差未満である場合には前記入眠モードの開始直後の噴霧出力を前記標準条件における噴霧出力よりも高い噴霧出力で開始するよう制御することを特徴とする。
本発明によれば、覚醒状態から睡眠状態へ移行する入眠時、または睡眠状態から覚醒状態へ移行する起床時に、目標とする睡眠状態または覚醒状態のレベルに合わせて噴霧出力を制御し、好適な睡眠状態の補助が可能な香料噴霧システムを提供する事ができる。
本発明の一実施形態に係るアロマディフューザの斜視図。 本発明の一実施形態に係るアロマディフューザの内部構造を示す斜視図。 本発明の一実施形態に係るアロマディフューザの芳香制御の動作を説明する概念図。 本発明の一実施形態に係るアロマディフューザの制御構成を示すブロック図。 本発明の一実施形態に係る起床モードと入眠モードの噴霧出力パターン例を示す図。
以下、本発明の香料噴霧システムについて実施例に基づき詳細を具体的に説明する。
<ディフューザ構成>
図1は、本発明の一実施形態にかかる香料噴霧システムで用いられる揮散装置の一例としてのアロマディフューザ1の斜視図である。筐体10の上部には、香料成分を空間に放出するための吹出口11が設けられており、吹出口11は、第1吹出口11aと第2吹出口11bとが並んで設けられている。尚、以下の説明においては第1吹出口11aと第2吹出口11bとをまとめて吹出口11と呼ぶことがある。
第1吹出口11aと連通する第1ボトル20aがその下部に設けられており、同様に第2吹出口11bと連通する第2ボトル20bがその下部に設けられている。第1ボトル20aから第1吹出口11aまでの吹出経路を含めた構造と第2ボトル20bから第2吹出口11bまでの吹出経路を含めた構造とは同等であるため、以下の説明においては基本的に、第1ボトル20aを例に挙げて説明する。尚、以下の説明においては第1ボトル20aと第2ボトル20bとをまとめてボトル20(香料容器)と呼ぶことがある。
このように配置されたボトル20内に収容されている香料成分を、ボトル20に隣接するように設けられた揮散機構30によって吹出口11から放出させることによって、アロマディフューザ1が設置される揮散空間内に香料成分を揮散させる。
なお、吹出口11は、図1においては、開口が形成されているだけであるが、吹出方向を自在に変更できるノズルを設け、ユーザーが所望の方向に制御可能なように構成しても良い。
また、本実施形態においては、ボトル20を覆うようにカバー70が設けられており、ユーザーは滑り止め70aに触れてカバー70を回動させて開くことでボトル20へ触れることが可能となる。
図2には、本発明の一実施形態に係るアロマディフューザ1の内部構造を示している。図2(a)には筐体10を外した内部構造に関し、アロマディフューザ1におけるボトル20が取り付けられる側(正面側)から見た斜視図を示しており、図2(b)にはその反対側(背面側)から見た斜視図を示している。
図2(a)に示すように、ボトル20の上部には、その内部に吹出経路を形成するボトルキャップ40が設けられている。ボトルキャップ40は、第1ボトル20aから第1吹出口11aを連通する第1吹出経路41aと、第2ボトル20bから第2吹出口11bを連通する第2吹出経路41bとがそれぞれ別体に設けられている。但し、第1ボトルキャップ40aと第2ボトルキャップ40bとを一体に形成し、その内部に例えば隔壁によって仕切った状態で第1吹出経路41aと第2吹出経路41bとを形成しても良い。
第1ボトルキャップ40aは、第1ボトル20aと嵌合する構造を有し、第1ボトル20aと第1吹出経路41aとを連通する第1ボトルキャップ入口42aを有しており、図3に示す揮散機構30(第1揮散機構30a)を駆動することによって第1ボトル20aから放出された香料成分が、第1ボトルキャップ40a内の第1吹出経路41aを通流して第1ボトルキャップ出口43aに到達し、筐体10に設けられた第1吹出口11aから揮散空間(外気)に向けて揮散させられる。
同様に、第2ボトルキャップ40bは、第2ボトル20bと嵌合する構造を有し、第2ボトル20bと第2吹出経路41bとを連通する第2ボトルキャップ入口42bを有しており、図3に示す揮散機構30(第2揮散機構30b)を駆動することによって第2ボトル20bから放出された香料成分が、第2ボトルキャップ40b内の第1吹出経路41bを通流して第2ボトルキャップ出口43bに到達し、筐体10に設けられた第2吹出口11bから揮散空間(外気)に向けて揮散させられる。
ここで、揮散機構30について詳細に説明する。揮散機構30は、上述したように、ボトル20に収容された香料成分を、ボトルキャップ40内の吹出経路41に通流させて、吹出口11から揮散空間に向けて揮散させるものであり、第1吹出経路41aに対応する第1揮散機構30aと、第2吹出経路41bに対応する第2揮散機構30bとを有する。
揮散機構30の一例として、本実施形態においては、ダイアフラムポンプを内蔵したコンプレッサ31と、コンプレッサ31とボトルキャップ40とを接続する接続管32とによって構成されており、第1揮散機構30aと第2揮散機構30bとに対応してそれぞれ複数設けられている。また、接続管32はシリコーンゴムやPVC(ポリ塩化ビニル)などの樹脂材料によってチューブ状に形成されており、本実施形態においては、図2(b)に示している通り、第1ボトルキャップ40aの背面側に第2コンプレッサ31bが、また、第2ボトルキャップ40bの背面側に第1コンプレッサ31aがそれぞれ配置されるように、コンプレッサ31の上部において、交差するように配置され、コンプレッサ31とボトルキャップ40とに接続されている。
このように接続管32を交差して配置することによって、強度を考慮して剛性の比較的高い材質で接続管32を形成する場合であっても、引き回すスペースを確保することができる。
図3には、本発明の一実施形態に係るアロマディフューザの芳香制御の動作を説明する概念図を示している。図3に示すように、コンプレッサ31によって発生した空気の流れが、ボトルキャップ40に流入し、その空気の流れがエジェクタとして機能することによって、ボトル20から香料成分が吹出経路41に流入する。
香料成分は、霧状に吹出経路41に流入するが、そのうち粒子径の大きいものについては、ボトルキャップ40の外壁に衝突してそのまま落下することで逆流路44に流入してボトル20内に戻る。
吹出経路41内を通流する香料成分は、コンプレッサ31によって発生した空気と共にボトルキャップ40内で迂回するように形成された吹出経路41に沿って下流側に通流し、ボトルキャップ出口43に到達する。その後、図1に示す吹出口11から揮散空間に向けて放出される。
以上説明したように、香料成分の揮散量は、コンプレッサ31によって発生する空気量に比例する。換言すれば、香料成分の揮散量を、コンプレッサ31の駆動条件(駆動電流、駆動時間)を制御することによって調整可能である。
<ブロック図>
図4は、本実施形態に係るアロマディフューザ1の制御構成を示すブロック図である。図4に示すように、CPU(Central Processing Unit)50、コンプレッサ31、記憶部51、通信IF(InterFace)52、操作部53、表示部54、電源部55などを備えている。
CPU50は、アロマディフューザ1の各部全体を統括して制御を行う制御部である。なお、図4においては各構成がCPU50とのみ接続されているが、バスを通じてそれぞれが接続されて直接信号のやり取りを行うように構成しても良い。
記憶部51は、ROMやRAMなどの記憶デバイスによって構成されており、CPU50が各部を制御するために必要な各種プログラムや制御処理に必要なデータ等が記憶されている。例えば、コンプレッサ31の駆動制御のために必要なデータ以外にも、後述する通信IF52や表示部54を制御するために必要なデータ等も記憶されており、CPU50はこれらのデータを利用して通信IF52や表示部54を制御する。
通信IF52は、外部機器との間で通信を行うためのインターフェースであり、各無線通信規格に対応した無線モジュールや、有線接続するためのLANコネクタやUSBコネクタなどである。
表示部54は、アロマディフューザ1の動作状態などをユーザーに通知すべく、筐体10に設けられたLCDなどのディスプレイやLEDなどのインジケータである。アロマディフューザ1の動作モード(コンプレッサ31の動作状態)に応じた表示態様になるようにCPU50が表示部54を制御することによってユーザーがアロマディフューザ1の動作モードを把握しやすくなる。また、動作モード以外にも、電源のオン、オフ状態や、通信IF52での通信状態を表示しても良い。
操作部53は、ユーザーがCPU50に対してアロマディフューザ1の動作モードの制御指示などを入力するためのインターフェースであり、一例としては、筐体10の外表面に配置されたタクトスイッチなどである。また、LCDなどのディスプレイや機能を示したデザインなどの上に貼り付けたタッチパネルによって構成しても良い。
電源部55は、電池やACアダプタによって構成される電源に接続される電源回路であり、各部に対して必要な電力を生成して供給するものである。そのため、図4においては、電源部55はCPU50にのみ接続されているが、実際には各部に対して接続されており、各部の駆動に必要な電力を供給している。CPU50によってそれらの電力供給の制御を行うように構成しても良い。また、電池としては本体に内蔵される内蔵電池などでも良いし、USBケーブルなどによって接続されるモバイルバッテリのような外部電池でも良い。なお、電池を内蔵するように構成する場合には、その充電のための機構は特に限定されない。たとえばUSBケーブルなどによって供給された電流によって充電されるようにしても良いし、無線給電などによって充電可能な充電回路を有しても良い。
なお、以上説明したアロマディフューザ1は、ボトル20を2つ取り付け可能に構成したが、3つ以上のボトル20を取り付け可能に構成することもできる。これにより、特定の効果を発揮するための香料成分の組み合わせの実現が容易となる。
また、アロマディフューザ1はタイマー機能を有しており、設定された所定の時刻に電源をオン状態にしたり、オフ状態にしたりする事ができる。さらには、時刻の制御に加え、例えば設定した所定時間経過後に電源をオン状態にしたり、オフ状態にしたりするなど、時間での制御も可能である。また、複数の時間を同時にセットする事もできるし、それぞれ時間において、駆動条件を変える事もできる。
<外部制御>
また、本実施形態に係るアロマディフューザ1は、アロマディフューザ1の動作に関する制御指示を全て通信IF52で接続された外部制御機器から行い、その制御指示を受けたCPU50によって各部を動作させる事ができる。例えば、スマートフォンなどに代表される携帯端末上で動作するアプリケーションソフトウェアから、通信IFを介してCPUに対して制御指示を送信する。これにより、外出先からスマートフォンなどの外部機器のUI上で設定した時刻をアロマディフューザ1に対して送信する事も可能である。
なお、外部制御を実行可能にした場合には、必ずしもアロマディフューザ1に操作部や表示部を設ける必要はなく、外部制御機器における操作部や表示部などによってユーザーへの報知を行うようにすれば良い。
また、スマートフォン上で動作するアプリケーションソフトウェアから、「入眠モード」や「起床モード」などの特定の情報が入力された場合に、CPU50が記憶部51に記憶された動作条件を呼び出して、目的情報に基づいて、タイマー駆動の設定時間情報やコンプレッサ31の駆動電流、駆動時刻などの動作条件を自動的に生成しても良い。また、入眠モードが駆動されている状態であっても、風邪や花粉症に由来する咳などで眠れないときに、ユーザーが「風邪対策」や「花粉症対策」などのオプションモードを選択することで、CPU50は、それまで揮散していた鎮静系のアロマオイルの揮散に加えて、例えばユーカリやティーツリーなどの殺菌作用があるとされる呼吸器系のアロマオイルを同時に揮散させるように制御する事もできる。
また、外部制御機器は携帯端末等に限らず、AIスピーカーなどの据置装置でも良い。いずれの場合であっても、上述したような外部からの入力を音声入力などのUIによって実現しても良い。また、必ずしもユーザーが能動的に入力するものにも限らず、部屋にユーザーが進入したことを人感センサやドアの開閉センサなどによって検知し、その検知信号を受け取ったCPU50が、検知信号ごとに対応して予め設定された揮散モードで香料成分を揮散させるように構成しても良い。また、検知信号に限らず、ユーザーが持ち運んでいる携帯端末の位置情報や時刻情報などから判断し、揮散モード、揮散動作を自動で切り替えるように構成しても良い。
<睡眠モード>
ここで、本発明の一実施形態にかかる香料噴霧システムにおける睡眠モードについて説明する。本発明の香料噴霧システムにおける睡眠モードには入眠モードと起床モードの、少なくとも2つのモードが存在している。入眠モードは速やかな入眠をフォローする為のものであり、起床モードは速やかな起床をフォローする為のものである。表1には、それぞれの睡眠モードにおける予定時刻と睡眠モードの開始時刻との時間差、噴霧制御の例を示している。なお、1つのモードに複数の噴霧制御が記載されている場合には、そのいずれかを実施しても良いし、先に条件を満たした方を実施するようにするなど、適宜組み合わせて実行することができる。また、表1に示す制御は一例であり、後述する実施形態で説明する噴霧制御など、所望の噴霧制御を行って良い。
Figure 0007304142000001
入眠モードではリラックス効果の高い、オレンジスウィートやラベンダー、カモミールなどの鎮静系香料(アロマオイル)を用い、予め設定された入眠の予定時刻と、入眠モードを開始した時刻に応じて、噴霧するオイルの濃度や、噴霧強度、噴霧時間などを調整する。これについて、アロマディフューザ1が有する最大噴霧出力を100%とした場合の噴霧出力を縦軸、睡眠モード開始時刻を0とした場合の駆動時間を横軸として示した図5を用いて、具体的に説明する。図5(a)で示したように、入眠モードを開始した直後は、噴霧濃度や噴霧強度などを調整し、入眠モード動作中で最大となる最大出力で一定時間噴霧した後、徐々に出力を弱めていくように制御する。例えば、入眠予定時刻と入眠モード開始時刻との時間間隔が短い場合、つまり(a)の入眠予定時刻よりも早い時間に入眠予定時刻がある場合は、より高い出力、例えば図5(c)のように噴霧制御され、時間間隔が長い場合、つまり(a)の入眠予定時刻よりも遅い時間に入眠予定時刻がある場合は前述の条件よりも低い出力、例えば図5(d)のように噴霧制御される。入眠モードにおける噴霧出力は時間経過に伴い徐々に小さくなればよく、その減衰カーブは直線的であっても、2次や3次など高次関数的であっても、それ以外の形状であっても良い。一例として、図5(a)、(c)、(d)のいずれもモード開始時刻と入眠予定時刻との時間差(時間間隔)が異なっているが、時間間隔内に置ける噴霧量の総量(図5のグラフにおける噴霧出力の時間積分)が予め設定された閾値と同等になるように、減衰カーブを設定しても良い。
ここで、覚醒状態から睡眠状態に変化する入眠付近のタイミングにアロマディフューザが高出力で駆動していると、装置内のポンプ音や噴霧音が非常に大きくなってしまう事から、睡眠状態に悪影響を与えてしまう。従って、入眠のタイミングよりも、高い覚醒状態にある入眠モード開始時刻に近い時間帯に高出力での噴霧を行い、周囲を鎮静系アロマ香料で満たした後、入眠時刻に向かい徐々に出力を下げる事で駆動音を実質的に低減すると共に、徐々に出力音を下げる事でユーザー側にも駆動音を感じ難くする効果を得られるように制御する。
起床モードでは活性効果の高い、グレープフルーツやレモン、ペパーミントなどの覚醒系香料(アロマオイル)を用い、予め設定された起床の予定時刻と、起床モードを開始した時間に応じて、噴霧するオイルの濃度や、噴霧強度、噴霧時間などを調整する。但し、入眠時とは異なり、通常は起床モードの起動時にはユーザーは睡眠状態である事が殆どあり、予め設定された起床モード開始時刻に従い、制御される場合が多い。また、起床モードでは、図5(b)で示したように、覚醒系アロマの噴霧出力を徐々に高めていくように制御する。入眠モードと同様に、起床目標時刻と起床モード開始時刻との時間間隔が短い場合は、より高い出力で噴霧制御され、時間間隔が長い場合は前述の条件よりも低い出力で噴霧制御される。起床モードにおける噴霧出力は時間経過に伴い徐々に大きくなればよく、その増加カーブは直線的であっても、2次や3次など高次関数的であっても、それ以外の形状であっても良い。
ここで、睡眠状態から覚醒状態に変化する起床付近のタイミングにアロマディフューザを高出力で駆動させると、装置内のポンプ音や噴霧音が睡眠状態のユーザーにいきなり伝わってしまい、急激に覚醒状態に変化する事で大きな不快感を与えてしまう。従って、起床のタイミングでは比較的弱い出力での噴霧を行い、覚醒レベルの変化に合わせるように、起床時刻に向かい徐々に出力を高めるように制御する。
これらの、入眠モードや起床モードは、光や音と連動させる事で、より高い効果を得る事できる。また、睡眠状態をモニタする専用の外部機器やスマートフォンのアプリケーションソフトウェアなどの睡眠センサに連動させる事が可能である。さらには、これらの機能を併用する事も可能である。
以下に、表1に示す各睡眠モードの動作について具体的に概要を説明する。なお、表1に示す各睡眠モードは、左から順にモード名、予定時刻とモードの開始時刻との時間差(時間間隔)、噴霧制御を示しており、噴霧制御については一例をいくつか例示しているに過ぎず、それぞれのモードにおける詳細については後述することとし、ここではそれらの概要のみを示す。
まず、入眠モード1は、時間間隔が予め設定された基準時間よりも短い場合である。このとき、基準時間よりも短い時間間隔内において、なるべく入眠予定時刻において睡眠に好適な芳香空間を形成するために、後述するものよりも高い駆動出力(例:80%)で香料の噴霧制御を行う。その後、所定の時間経過(例:15分)で、徐々に噴霧出力を低減していき、モードの開始時刻から75分後に出力0%となるように駆動出力を漸減していく。この場合、睡眠予定時刻前から入眠潜時および徐波睡眠に跨って香料を噴霧させることができる。
なお、睡眠予定時刻において香料成分の濃度を確保することを優先して、モードの開始時刻から予定時刻まで連続して100%の噴霧出力を行い、睡眠予定時刻で所定の駆動出力(例:60%)に切り替えた後で、そこから出力を漸減させるようにしても良い。
入眠モード2は、時間間隔がさらに短く、所定時間を下回る場合である。このとき、(1)モード開始時刻が予定時刻を過ぎている場合、(2)モード開始時刻が予定時刻以前である場合の2通りで制御を切り替えて良い。
まず(1)のモード開始時刻が予定時刻を過ぎている場合については、本来であれば駆動出力を高めて香料成分の濃度を高めて睡眠に好適な空間を形成したいが、ユーザーがいつでも入眠したい状態であることが考えられる。その場合、例えば駆動出力100%などの高い駆動出力で噴霧制御を行ってしまうと、駆動音量が大きくてユーザーの睡眠を妨げてしまう可能性がある。従って、ユーザーの睡眠を妨げてしまわない程度の駆動音量となる程度の駆動出力(例:60%)で噴霧制御を所定時間行い、徐々に出力を低下させることによって駆動音量でユーザーの睡眠を妨げることを防ぎつつ、香料成分を噴霧して睡眠を促すことができる。このとき、ユーザーの入眠潜時と徐波睡眠において噴霧制御を継続させるために、駆動出力が0%になる時間を入眠モード1などよりも長くなるように制御しても良い(例:120分後に駆動出力0%)。
また、(2)のモード開始時刻が予定時刻以前である場合については、予定時刻までは100%の駆動出力で駆動を行い、予定時刻において駆動出力を70%に切り替えて、そこから漸減するようにしても良い。その場合には、駆動出力が0%となる時刻は(1)の場合よりも短く設定して良い(例:90分後)。
入眠モード3は、時間間隔が基準時間以上である場合である。このときは、予め設定された時間に亘って所定の駆動出力で噴霧制御した後、駆動出力を漸減させるようにしている。例えば、15分間の間駆動出力70%で動作した後、75分後に駆動出力が0%となるように駆動制御される。こうすることによって、予め設定された時間の間所定の駆動出力で動作することで、所望の芳香空間(香料濃度)を得ることができ、睡眠を促すことができる。
また、あくまで予定時刻において所定の駆動出力を得ることを目的とする場合には、モード開始時刻から予定時刻まで所定の駆動出力(例:60%)で動作し、予定時刻から所定の時間(例:60分)の経過後に駆動出力が0%となるように駆動出力を漸減しても良い。但し、予定時刻までの期間における駆動出力は一定でなくても良いし、駆動出力を漸減するタイミングは、予定時刻から所定の時間前後にシフトした時刻であっても良い。なお、駆動出力が0%となるまでの時間を60分としたが、この時間は、ユーザーが予定時刻で睡眠するとした場合に、入眠潜時と徐波睡眠の期間に亘って継続して噴霧を行えるように設定されている。入眠潜時と徐波睡眠の期間に亘って噴霧を行えることが好ましく、それ以上の期間であっても良い。
次に、起床モードについて説明する。起床モード1は、時間間隔が基準時間以上である場合である。このとき、予定時刻の時点で所定の駆動出力(例:70%)となるように、モード開始時刻から徐々に駆動出力を増やしていく。予定時刻に到達した時点から予め設定された時間(例:15分)に亘って同じ駆動出力で噴霧を継続する。
もしくは、予定時刻において、所定の駆動出力(例:80%)となるように、モード開始時刻から徐々に駆動出力を増やしていき、予定時刻に到達した時点で噴霧制御を停止しても良い。
いずれにしても、起床モード1においては、予定時刻の前から徐々に香料成分の噴霧を開始することによって、ユーザーが徐々に覚醒状態に近付いていくように制御される。こうすることによって、起床予定時刻においては浅い睡眠状態となっていることで、例えば他の報知装置や本実施形態における噴霧制御によってユーザーに起床を促した際に、ユーザーの不快感が少ない状態で起床を促すことができる。
起床モード2は、時間間隔が基準時間よりも短い場合である。このとき、予定時刻における駆動出力が起床モード1よりも高い駆動出力(例:90%)となるように、モード開始時刻から徐々に駆動出力を増やしていく。予定時刻に到達すると、予め設定された時間(例:15分)に亘って同じ駆動出力で噴霧を継続する。
起床モード3は、時間間隔がさらに短く、所定時間を下回る場合である。このときは、予定時刻における駆動出力が起床モード2よりもさらに高い駆動出力(例:100%)となるように、モード開始時刻から徐々に駆動出力を増やしていく。予定時刻に到達すると、予め設定された時間(例:15分)に亘って同じ駆動出力で噴霧を継続する。
なお、起床モードにおいて、モード開始時刻から徐々に駆動出力を増やしていくと説明したが、モード開始時刻における駆動出力は0%でなくても良く、ユーザーの睡眠状態を妨げない程度の駆動出力であることが好ましい。ユーザーの睡眠状態を妨げない程度の駆動出力とは、例えば駆動音量や香料成分濃度がユーザーの睡眠状態を妨げることがない程度の駆動出力のことである。
また、表1で説明した入眠モード1~入眠モード3については、モード開始時刻から15分間に亘って当該モードにおける最大出力の一定出力での噴霧を継続して行っており、起床モード1~起床モード3については、予定時刻から15分間に亘って当該モードにおける最大出力の一定出力での噴霧を計測して行っているが、時間間隔に基づいて最大出力で一定出力する期間を変更しても構わない。例えば、時間間隔が長い程最大出力で一定出力する期間を長くしても良い。
その場合、入眠モードであれば入眠予定時刻までの残り時間が所定時間になった時点で、最大出力での一定出力から漸減する制御に切り替えても良い。もしくは、入眠予定時刻における駆動出力が予め決められた所定の駆動出力(例:70%)となるように、最大出力での一定出力から漸減する制御に切り替えるタイミングおよび漸減度合いを設定しても良い。例えば、入眠予定時刻における所定の駆動出力が70%となるように制御する場合、最大出力が80%である場合よりも、最大出力が90%である場合の方が、より早い時刻で出力を減らし始めるか、漸減度合いとして単位時間当たりの出力がより減少するように漸減度合いを設定する。
このとき、所定の駆動出力とは、上述したようなユーザーの睡眠状態を妨げることがない程度の駆動出力であることが好ましい。この構成によれば、入眠予定時刻においてはユーザーの睡眠を妨げることがない程度の駆動出力を行いつつ、香料成分としてはユーザーの睡眠を促すような濃度を確保することができる。
また、各睡眠モードにおいては、ユーザーが睡眠状態ではないとして設定された時間帯において、予定時刻との時間差が大きくなるに従って、噴霧出力が小さくなるように制御しても良い。すなわち、入眠モードにおいては、入眠予定時刻以前の時間帯が、ユーザーが睡眠状態ではない時間帯に対応するとして設定された場合、入眠予定時刻に近づくにつれて噴霧出力が徐々に上昇するようにしても良い。この構成によれば、入眠予定時刻において、入眠予定時刻と離れた時刻において過剰に噴霧を行うことなく、入眠予定時刻においては好適な香料濃度を実現することができる。また、起床モードにおいては、起床予定時刻に到達した後の時間帯が、ユーザーが睡眠状態ではない時間帯に対応するとして設定された場合、起床予定時刻に到達してから、表1に示したような所定時間に亘って駆動出力を続ける場合に、徐々に噴霧出力を低減するように制御しても良い。この構成によれば、起床予定時刻においては好適な香料濃度を実現しつつ、起床予定時刻に到達して、ユーザーが覚醒状態となって以後は、余剰な噴霧制御を行わずに済む。
[実施例1]入眠モード
入眠モードに関する実施例について以下に詳しく記載する。本発明の香料噴霧システムにおける入眠モードは速やかな入眠をフォローする為のモードである。入眠モードでは、入眠の目標時刻となる入眠予定時刻を設定し、この入眠予定時刻と入眠モードを開始する入眠モード開始時刻に応じて、噴霧濃度や拡散強度など、香料成分の噴霧条件を調整する。
入眠予定時刻は予め時刻を設定する事も可能であるし、例えば入眠モード開始時刻の2時間後など、設定した所定時間の経過後の時刻に設定する事も可能である。また、入眠予定時刻は、装置本体に設けられたボタンや専用のリモートコントローラ、スマートフォンの専用アプリケーションソフトウェアなどを通じ設定する事ができる。
入眠モードは予め時刻を設定し開始する事も可能であるし、本体ボタンや専用のリモートコントローラ、スマートフォンの専用アプリケーションソフトウェアなどを通じ、ユーザーの任意のタイミングで開始させる事も可能である。
入眠モード開始時刻から入眠予定時刻までの時間(時間間隔1)には所定の時間間隔が必要であるが、この基準となる時間間隔を基準時間1(第1の時間差)とした。一般に、就寝時の覚醒状態から睡眠状態への入眠潜時として、30分を上回る場合に寝つきが悪いとされているが、気持ちの良い熟眠感を得るためには、ノンレム睡眠のうち、徐波睡眠と呼ばれる睡眠状態を、入眠潜時の経過後速やかに得ることが必要とされている。すなわち、入眠潜時および徐波睡眠の合計経過時間として、少なくとも1時間以上は香料成分を揮散させることで、好適な徐波睡眠の確保が期待できる。また、実際に寝具等での入眠態勢に入るタイミングは、入眠モード開始時刻よりも遅い時刻である事が好ましい。以上を踏まえ、基準時間1は30分~60分に設定される事が好ましい。さらには、入眠モードが継続される時間は60分以上が好ましい。
図5(a)で示した入眠モードの噴霧出力パターン例のように、入眠モード開始直後は入眠モード中で最大となる最大出力で鎮静系のアロマオイルを噴霧する。その後、所定の時間を経て、入眠予定時刻が近づくにつれ徐々に噴霧出力を弱めていく。噴霧出力は連続的に変化させても良いし、段階的に変化させても良い。これらの噴霧出力条件は時間間隔1によっても大きく異なる。また、ユーザー側の入力で、噴霧条件を全体的に強くしたり、弱くしたり設定する事もできる。設定した入眠予定時刻でアロマオイルの噴霧を終了させる事も可能であるが、基本的には入眠予定時刻を過ぎた後も一定期間は噴霧を継続させる。従って、入眠予定時刻よりも遅い時刻に別途で噴霧終了時刻を設定しても良い。このように制御することによって、予定時刻よりも前から噴霧出力を行い、香料成分を揮散させておくことにより、噴霧出力を行うことに伴って発生する駆動音が、予定時刻の時点でユーザーの睡眠を妨げない程度に小さくなるようにすることが可能となる。この、ユーザーが睡眠状態にある際の駆動音を低減するという意味でも、時間間隔1を基準時間1よりも十分大きく設定することが好ましく、ユーザーに時間間隔1を大きく設定するように報知しても良い。
<時間間隔1が基準時間1よりも短い場合>
時間間隔1が基準時間1よりも短い場合(時間間隔1が第1の時間差未満である場合)、本体装置や専用のリモートコントローラ、スマートフォンの専用アプリケーションソフトウェアなどに警告メッセージを表示し、入眠モード開始時刻と入眠予定時刻との時間間隔が、推奨される基準時間よりも短くなっている事をユーザーに知らせる。この際、不足する時間を表示しても良い。そして、時間間隔1に応じて、入眠モード中に最大で出力される入眠モード開始時刻直後の噴霧出力を通常条件よりも高めると共に、場合によっては最大出力での噴霧時間を長く調整する。その後、標準条件と同様に入眠予定時刻に向かい徐々に噴霧出力を弱めていくが、基本的には入眠予定時刻を過ぎた後も一定期間は噴霧を継続させる事が望ましい。
本条件下での最も好ましい制御例を以下に示す。ここでは、基準時間1を30分と設定した。まず、本体装置や専用のリモートコントローラ、スマートフォンの専用アプリケーションソフトウェアなどに、時間間隔1が標準値としている基準時間1よりも短い事を警告メッセージとして知らせると共に、入眠モード中で最大となる最大出力で鎮静系アロマオイルの噴霧を開始する。その後、入眠モード開始時刻から15分間は最大出力での噴霧を継続した後、この15分間を過ぎた時点から徐々に噴霧強度を下げていき、それから60分後、つまりは入眠モード開始時刻から75分が経過した時点でアロマオイルの噴霧を停止させる。この際、噴霧強度は一定の割合で連続的に減少させる。このように、入眠モードにおける最大出力で、基準時間に限らず、所定の時間に亘って噴霧を継続した後で、時間の経過とともに噴霧出力を減少させる減少モードに切り替える。なお、減少モードにおける噴霧出力は、単調減少させなくても良い。
<時間間隔1が基準時間1よりも長い場合>
時間間隔1が基準時間1よりも長い場合(時間間隔1が第1の時間差以上である場合)は標準条件でアロマオイルを噴霧させる。ここで、電力やオイルの使用量の省力化を考慮し、時間間隔1に応じて、睡眠モード中に最大で出力される入眠モード開始時刻直後の噴霧出力を標準条件よりも低めに調整したり、場合によっては最大出力での噴霧時間を短くなるように調整したりして制御する事も可能である。システムとしてこのような省電モードを別途で設け、ユーザーに選択させる事も可能である。その後、標準条件と同様に入眠予定時刻に向かい徐々に噴霧出力を弱めていき、基本的には入眠予定時刻を過ぎた後も一定期間は噴霧を継続させるが、時間間隔1が基準時間に対して十分な時間が確保されていると判断される場合は、入眠予定時刻と同時にアロマオイルの噴霧を停止もしくは減少させても良い。なお、時間間隔1が基準時間1よりも長いとして説明したが、時間間隔1が基準時間1以上としても良い。また、空間中の香料成分を一定量に制御する目的から、噴霧量の積分値が一定になるように制御しても良い。
本条件下での最も好ましい制御例を以下に示す。ここでは、基準時間1を30分と設定した。まず、本体装置や専用のリモートコントローラ、スマートフォンの専用アプリケーションソフトウェアなどに、制御条件が好ましい条件になっている事を通知すると共に、入眠モード中で最大となる最大出力で鎮静系アロマオイルの噴霧を開始する。その後、入眠モード開始時刻から15分間は最大出力での噴霧を継続した後、この15分間を過ぎた時点から徐々に噴霧強度を下げていき、それから60分後の時刻または入眠予定時刻の内、遅い方の時刻に達した時点でアロマオイルの噴霧を停止させる。この際、噴霧強度は一定の割合で連続的に減少させる。このように、入眠モードにおける最大出力で所定の時間に亘って噴霧を継続した後で、時間の経過とともに噴霧出力を減少させる減少モードに切り替える。なお、減少モードにおける噴霧出力は、単調減少させなくても良い。また、最大出力での噴霧を継続する所定の時間は、基準時間1であっても良いし、時間間隔の間に噴霧される香料が、基準時間1の間に噴霧される量と同等以上となるように、すなわち、(最大出力での噴霧時間+減少モードで予定時刻までに経過する時間)の間で噴霧される香料が、基準時間1で噴霧される香料以上となるように制御されるようにすることが好ましい。
<時間間隔1が所定時間未満の場合>
例えば時間間隔1が15分以下である場合など、入眠に効果を及ぼすのに必要最低限の時間を確保できていないと判断された場合は、本体装置や専用のリモートコントローラ、スマートフォンの専用アプリケーションソフトウェアなどにエラーメッセージを表示し、時間など制御条件の変更を求めるか、十分な効果を得られない事についてユーザーにアナウンスし、「このまま継続する」や「設定を変更する」など、表示した複数の確認ボタンから1つをユーザーに選択させて、制御の継続や変更などを決定する。または、設定の変更を強要しても良い。さらに、時間間隔1がマイナスになる場合は、エラーメッセージを表示すると共に、設定変更を強制する。そして、時間間隔1に応じて、入眠モード中に最大で出力される入眠モード開始時刻直後の噴霧出力を通常条件よりも高めると共に、場合によっては最大出力での噴霧時間を長く調整する。
本条件下での最も好ましい制御例を以下に示す。ここでは、基準時間1を30分と設定し、時間間隔1を10分とした。まず、本体装置や専用のリモートコントローラ、スマートフォンの専用アプリケーションソフトウェアなどに、時間間隔1が標準値としている基準時間1よりも著しく短い事を警告メッセージとして知らせ、時間設定の変更を求める。変更された条件において時間間隔1が再度10分以下になった場合は、同様の工程を繰り返す。
時間条件が再入力された時点で、時間間隔1が基準時間1よりも短い場合は、本体装置や専用のリモートコントローラ、スマートフォンの専用アプリケーションソフトウェアなどに、時間間隔1が標準値としている基準時間1よりも短い事を警告メッセージとして知らせると共に、入眠モード中で最大となる最大出力で鎮静系アロマオイルの噴霧を開始する。その後、入眠モード開始時刻から15分間は最大出力での噴霧を継続した後、この15分間を過ぎた時点から徐々に噴霧強度を下げていき、それから60分後、つまりは入眠モード開始時刻から75分が経過した時点でアロマオイルの噴霧を停止させる。この際、噴霧強度は一定の割合で連続的に減少させる。
また、時間条件が再入力された時点で、時間間隔1が基準時間1よりも長い場合は本体装置や専用のリモートコントローラ、スマートフォンの専用アプリケーションソフトウェアなどに、制御条件が好ましい条件になっている事を通知すると共に、入眠モード中で最大となる最大出力で鎮静系アロマオイルの噴霧を開始する。その後、入眠モード開始時刻から15分間は最大出力での噴霧を継続した後、この15分間を過ぎた時点から徐々に噴霧強度を下げていき、それから60分後の時刻または入眠予定時刻の内、遅い方の時刻に達した時点でアロマオイルの噴霧を停止させる。この際、噴霧強度は一定の割合で連続的に減少させる。
これらに加え、ユーザー側が入力条件の継続を選択した場合、つまりは設定変更を拒否した場合、本体装置や専用のリモートコントローラ、スマートフォンの専用アプリケーションソフトウェアなどに、時間間隔1が標準値としている基準時間1よりも著しく短い事を警告メッセージとして知らせると共に、入眠モード中で最大となる最大出力で鎮静系アロマオイルの噴霧を開始する。その後、入眠モード開始時刻から15分間は最大出力での噴霧を継続した後、この15分間を過ぎた時点から徐々に噴霧強度を下げていき、それから60分後、つまりは入眠モード開始時刻から75分が経過した時点でアロマオイルの噴霧を停止させる。この際、噴霧強度は一定の割合で連続的に減少させる。
[実施例2]起床モード
起床モードに関する実施例について以下に詳しく記載する。本発明の香料噴霧システムにおける起床モードは速やかな起床をフォローする為のモードである。起床モードでは、起床の目標時刻となる起床予定時刻を設定し、この起床予定時刻と起床モードを開始する起床モード開始時刻に応じて、噴霧濃度や拡散強度など、香料成分の噴霧条件を調整する。
起床予定時刻は予め時刻を設定する事も可能であるし、例えば起床モード開始時刻の2時間後など、設定した所定時間の経過後の時刻に設定する事も可能である。また、起床予定時刻は、装置本体に設けられたボタンや専用のリモートコントローラ、スマートフォンの専用アプリケーションソフトウェアなどを通じ設定する事ができる。起床モードは、ユーザーの任意のタイミングで開始させる事も可能ではあるが、通常は、予め設定した時刻と条件に従って制御される。
起床モード開始時刻から起床予定時刻までの時間(時間間隔2)には所定の時間間隔が必要であるが、この基準となる時間間隔を基準時間2とした。基準時間2は30分~60分に設定される事が好ましい。
図5(b)で示した起床モードの噴霧出力パターン例ように、起床モード開始直後は比較的弱い出力で覚醒系のアロマオイルを噴霧する。その後、所定の時間を経て、起床予定時刻が近づくにつれ徐々に噴霧出力を強めていき、起床予定時刻において起床モード中で最大となる最大出力で噴霧する。このような噴霧出力の変化は連続的であっても良いし、段階的であっても良い。これらの噴霧出力条件は時間間隔2によっても大きく異なる。また、ユーザー側の入力で、噴霧条件を全体的に強くしたり、弱くしたり設定する事もできる。設定した起床予定時刻でアロマオイルの噴霧を終了させる事も可能であるが、起床予定時刻を過ぎた後も一定期間は噴霧を継続させる事もできる。従って、起床予定時刻よりも遅い時刻に、別途で噴霧終了時刻を設定しても良い。さらには、起床予定時刻にアラーム音を併用する事で、覚醒効果を高める事ができる。
<時間間隔2が基準時間2よりも短い場合>
時間間隔2が基準時間2よりも短い場合(時間間隔2が第2の時間差未満である場合)、本体装置や専用のリモートコントローラ、スマートフォンの専用アプリケーションソフトウェアなどに警告メッセージを表示し、起床モード開始時刻と起床予定時刻との時間間隔が、推奨される基準時間よりも短くなっている事をユーザーに知らせる。この際、不足する時間を表示しても良い。そして、時間間隔2に応じて、起床モード中に最大で出力される起床予定時刻における噴霧出力を標準条件よりも高めると共に、場合によっては起床予定時刻前の所定の時刻から最大出力での噴霧を行う事で、最大出力での噴霧時間が長くなるように噴霧条件を調整する。それに合わせるように、最大出力での噴霧が開始される起床予定時刻前の所定時刻に向かい徐々に噴霧出力を強めていくが、基本的には起床予定時刻を過ぎた後も一定期間は噴霧を継続させる事が望ましい。
本条件下での最も好ましい制御例を以下に示す。ここでは、基準時間2を30分と設定した。まず、本体装置や専用のリモートコントローラ、スマートフォンの専用アプリケーションソフトウェアなどに、時間間隔2が標準値としている基準時間2よりも短い事を警告メッセージとして知らせると共に、起床予定時刻に起床モード中で最大となる最大出力となるように、起床モード開始時刻から徐々に覚醒系アロマオイルの噴霧出力を増加させる。この際、噴霧強度は一定の割合で連続的に増加させる。その後、15分間は最大出力での噴霧を継続し、アロマオイルの噴霧を停止させる。また、ユーザーが起床した場合には、終了時刻を待たず、手動でアロマオイルの噴霧を停止させる事もできる。このように、時間の経過とともに噴霧出力を増加させる増加モードで噴霧を行った後で、予定時刻に到達する前に、起床モードにおける最大出力で噴霧を行うように切り替える。なお、増加モードにおける噴霧出力は、単調増加させなくても良い。
<時間間隔2が基準時間2よりも長い場合>
時間間隔2が基準時間2よりも長い場合(時間間隔2が第2の時間差以上である場合)は標準条件でアロマオイルを噴霧させる。ここで、電力やオイルの使用量の省力化を考慮し、時間間隔2に応じて、睡眠モード中に最大で出力される起床予定時刻における噴霧出力を標準条件よりも低めに調整して制御する事も可能である。標準条件と同様に起床予定時刻に向かい徐々に噴霧出力を強めていき、起床予定時刻において、起床モード中で最大の出力で噴霧し、基本的には起床予定時刻を過ぎた後も一定期間は噴霧を継続させるが、時間間隔2が基準時間に対して十分な時間が確保されていると判断される場合は、起床予定時刻と同時にアロマオイルの噴霧を停止させても良い。
本条件下での最も好ましい制御例を以下に示す。ここでは、基準時間2を30分と設定した。まず、本体装置や専用のリモートコントローラ、スマートフォンの専用アプリケーションソフトウェアなどに、制御条件が好ましい条件になっている事を通知すると共に、起床予定時刻に最大出力となるように、起床モード開始時刻から徐々に覚醒系アロマオイルの噴霧出力を増加させる。この際、噴霧強度は一定の割合で連続的に増加させる。その後、15分間は起床モード中で最大となる最大出力での噴霧を継続し、アロマオイルの噴霧を停止させる。また、ユーザーが起床した場合には、終了時刻を待たず、手動でアロマオイルの噴霧を停止させる事もできる。このように、時間の経過とともに噴霧出力を増加させる増加モードで噴霧を行った後で、起床予定時刻において、起床モードにおける最大出力で噴霧を行うように切り替える。なお、増加モードにおける噴霧出力は、単調増加させなくても良い。
<時間間隔2が所定時間未満の場合>
例えば時間間隔2が15分以下である場合など、起床に効果を及ぼすのに必要最低限の時間を確保できていないと判断された場合は、本体装置や専用のリモートコントローラ、スマートフォンの専用アプリケーションソフトウェアなどにエラーメッセージを表示し、時間など制御条件の変更を求めるか、十分な効果を得られない事についてユーザーにアナウンスし、「このまま継続する」や「設定を変更する」など、表示した複数の確認ボタンからユーザーに対応を選択させて、制御の継続や変更を決定する。または、設定の変更を強要しても良い。さらに、時間間隔2がマイナスになる場合は、エラーメッセージを表示すると共に、設定変更を強制する。そして、時間間隔2に応じて、起床モード中に最大で出力される起床予定時刻における噴霧出力を標準条件よりも高めると共に、場合によっては起床予定時刻前の所定の時刻から最大出力での噴霧を行う事で、最大出力での噴霧時間が長くなるように噴霧条件を調整する。
本条件下での最も好ましい制御例を以下に示す。ここでは、基準時間2を30分と設定し、時間間隔2を10分とした。まず、本体装置や専用のリモートコントローラ、スマートフォンの専用アプリケーションソフトウェアなどに、時間間隔2が標準値としている基準時間2よりも著しく短い事を警告メッセージとして知らせ、時間設定の変更を求める。変更された条件において時間間隔2が再度10分以下になった場合は、同様の工程を繰り返す。
時間条件が再入力された時点で、時間間隔2が基準時間2よりも短い場合は、本体装置や専用のリモートコントローラ、スマートフォンの専用アプリケーションソフトウェアなどに、時間間隔2が標準値としている基準時間2よりも短い事を警告メッセージとして知らせると共に、起床予定時刻に最大出力となるように、起床モード開始時刻から徐々に覚醒系アロマオイルの噴霧出力を増加させる。この際、噴霧強度は一定の割合で連続的に増加させる。その後、15分間は起床モード中で最大となる最大出力での噴霧を継続し、アロマオイルの噴霧を停止させる。またこの際、ユーザーが起床した場合には、終了時刻を待たず、手動でアロマオイルの噴霧を停止させる事もできる。
また、時間条件が再入力された時点で、時間間隔2が基準時間2よりも長い場合は、本体装置や専用のリモートコントローラ、スマートフォンの専用アプリケーションソフトウェアなどに、制御条件が好ましい条件になっている事を通知すると共に、起床予定時刻に起床モード中で最大となる最大出力となるように、起床モード開始時刻から徐々に覚醒系アロマオイルの噴霧出力を増加させる。この際、噴霧強度は一定の割合で連続的に増加させる。この際、噴霧強度は一定の割合で連続的に増加させる。その後、15分間は最大出力での噴霧を継続し、アロマオイルの噴霧を停止させる。またこの際、ユーザーが起床した場合には、終了時刻を待たず、手動でアロマオイルの噴霧を停止させる事もできる。
これらに加え、ユーザー側が入力条件の継続を選択した場合、つまりは設定変更を拒否した場合、本体装置や専用のリモートコントローラ、スマートフォンの専用アプリケーションソフトウェアなどに、時間間隔2が標準値としている基準時間2よりも著しく短い事を警告メッセージとして知らせると共に、起床モード中で最大となる最大出力で覚醒系アロマオイルの噴霧を開始する。その後、起床モード開始時刻から30分間は最大出力での噴霧を継続した後、つまりは起床モード開始時刻から30分が経過した時点でアロマオイルの噴霧を停止させる。また、ユーザーが起床した場合には、終了時刻を待たず、手動でアロマオイルの噴霧を停止させる事もできる。
ここで、本実施例1、及び本実施例2においては、アロマオイルを噴霧させる装置としてアロマディフューザ1を使っており、例えば第1ボトル20aに本実施例1の入眠モードで使用する鎮静系のアロマオイルを装填し、第2ボトル20bに本実施例2の起床モードで使用する覚醒系のアロマオイルを装填する事で、1つのアロマディフューザで入眠モードから起床モードを連続で駆動させる事ができる。
また、入眠モード専用とする事も可能であり、この場合、第1ボトル20aに鎮静系のアロマオイルを設置し、第2ボトル20bに呼吸器系のアロマオイルを設置する事で、例えば入眠モード駆動時に、花粉対策モードや風邪対策モードなどのオプションモードを併用して駆動させる事が可能である。これと同様に、起床モード専用とする事も可能であり、この場合、第1ボトル20aに覚醒系のアロマオイルを設置し、第2ボトル20bに呼吸器系のアロマオイルを設置する事で、例えば起床モード駆動時に、花粉対策モードや風邪対策モードなどのオプションモードを併用して駆動させる事が可能である。
以上説明した実施例1と実施例2とをまとめると、ユーザーの睡眠状態に関連付けて設定された予定時刻(入眠予定時刻、起床予定時刻)に対し、予定時刻の前後で、香料噴霧制御を切り替えるものである。予定時刻の前後におけるユーザーが睡眠状態であるとして設定された睡眠モードごとの第1の時間帯(すなわち、入眠モードであれば入眠予定時刻以後であり、起床モードであれば起床予定時刻以前)での噴霧出力を、予定時刻の前後におけるユーザーが睡眠状態でないとして設定された睡眠モードごとの第2の時間帯(すなわち、入眠モードであれば入眠予定時刻前であり、起床モードであれば起床予定時刻後)での噴霧出力よりも小さくする。これによって、第1の時間帯における駆動音を低下させつつ、第2の時間帯においては十分に香料成分を噴霧することができ、香料成分による効果を高めることができる。
また、それぞれの睡眠モード開始時刻と予定時刻との時間差に基づいて、香料成分の噴霧出力を、連続的または段階的に変化させることで、開始時刻と予定時刻との時間差を利用した適切な香量噴霧制御を行うことができ、香料成分の効果を高めることができる。
また、実施例1における入眠モードや、実施例2における起床モードの噴霧条件の設定段階において、警告メッセージを出力しないように設定する事も可能である。
[実施例3]照明との連動
入眠モードと起床モードの2つの睡眠モードにおいて、所定の照明光と連動させた香料噴霧システムに関する実施例について以下に詳しく記載する。
<入眠モード>
アロマディフューザ1の本体に設けられた照明光を本実施例1で記載したような入眠モードと連動させる事で更なる効果を得る事ができる。少なくとも入眠モードが開始された時点で、照明光の光量を2500ルクス以下まで減衰させる。ここで、メラトニンの分泌を妨げるとされる青色光を照明光の光源から除去する事が特に好ましい。青色光の除去には、光源に専用の光学フィルタを挿入する方法や、光源そのものを、青色光を含まない光源に変える方法などが選択できる。その後、入眠予定時刻が近づくにつれ徐々に照明光の強度を弱めていき、最終的には100ルクス以下、理想的には0.3ルクス以下にまで強度を弱める。但し、ユーザーの判断によって、最終的な照明光の強度や、照明光の強度を弱める過程での減衰量などを調整する事ができる。照明光の光強度変化は連続的であっても、段階的であっても良いが、初期の光量より強度を強める事無く、単調に減少する変化が好ましい。
また、照明光はアロマディフューザ1の本体に設けられた光源だけに限らず、例えば、噴霧させる部屋の照明と連動させても良い。その場合、アロマディフューザ1本体や、専用のコントローラ、またはスマートフォンのアプリケーションソフトウェアなどを利用し、照度を測定し、その値に応じて光量を制御する事もできる。また、入眠モードに連動させる場合、部屋の照明であっても青色光を除去した光源、例えば青色光ではなく紫光から白色光を作り出すLED光源などを使用する事が好ましい。
さらに、これらに加え、例えばf分の1の揺らぎ音など、リラックス効果を高める音や音楽と連動させても良い。この際、アロマオイルの噴霧量の減少と共に、徐々に音量を小さくし、最終的には音を止める事が好ましい。また、噴霧時の噴霧音やモータ音と逆位相となるような音波を出しても良い。
<起床モード>
アロマディフューザ1の本体に設けられた照明光を本実施例2で記載したような起床モードと連動させる事で更なる効果を得る事ができる。起床モードが開始された時点で照明光を点灯し、起床予定時刻が近づくにつれメラトニンの分泌を抑制する2500ルクス以上まで照明光の強度を増幅させる。ここで、照明光はメラトニンの分泌を抑制する青色光を含む光源である事が望ましい。照明光の強度変化は連続的であっても、段階的であっても良いが、初期の光量より強度を弱める事無く、単調に増加する変化が好ましい。
また、照明光はアロマディフューザ1の本体に設けられた光源だけに限らず、例えば、噴霧させる部屋の照明と連動させても良い。その場合、アロマディフューザ1本体や、専用のコントローラ、またはスマートフォンのアプリケーションソフトウェアなどを利用し、照度を測定し、その値に応じて光量を制御する事もできる。また、このような起床モードに連動させる場合、照明光に青色光が含まれている光源を使用する事が好ましい。
さらに、これらに加え、例えばアラーム音など、覚醒効果を高める音と連動させても良いが、眠りが深い状態で大音量のアラーム音を出すと、強い不快感を与えてしまう為、起床モード開始直後は小さい音量としたり、眠りが浅くなった段階で初めて小さい音量から出力したりするなどして、アロマオイルの噴霧量の増加と共に、徐々に音量を大きくする事が好ましい。
[実施例4]睡眠センサとの連動
入眠モードと起床モードの2つの睡眠モードにおいて、ユーザーの睡眠状態をモニタする外部機器と連動させた香料噴霧システムに関する実施例について以下に詳しく記載する。
<睡眠センサ>
睡眠をモニタする睡眠センサとしての外部機器は、比較的安価で、装着等におけるユーザーへの負担が少なく、簡易な構成でユーザーの活動量を計測する機器であっても良い。例えばFitbit社の腕時計タイプなどに代表される活動量計などが好ましい。このような活動量計を睡眠センサとして使用する事で、ユーザーの睡眠のレベルが浅い状態にあるのか、深い状態にあるのかという睡眠情報をモニタする事ができ、更にはこれらをデータ化する事ができる。
さらにはユーザーの睡眠状態をビデオカメラ等で撮影し、体動から睡眠状態を判断するシステムなどを用いる事もできる。この場合、暗視野での撮影であると言う事から、近赤外光での撮影が好ましい。また、ビデオカメラなどの撮影機器とアロマディフューザ本体や、専用のコントローラ、またはスマートフォンなどの機器を、WiFiを介して通信させた場合、睡眠時の画像情報が流出する危険性がある為、特に画像情報に関してはブルートゥース(登録商標)等による通信が好ましい。さらには、同様の理由から、画像情報自体はそれぞれの機器で通信したり、保存したりする事は避け、画像データを睡眠データとして変換した数値データのみをやり取りする事が望ましく、データ変換後には画像データを消去する構成にしても良い。
この他にも、直接脳波を測定する脳波計でも良いし、スマートフォンの睡眠状態を検出する睡眠分析アプリケーションソフトウェアと連動させる事も可能である。尚、睡眠分析アプリケーションソフトウェアとは、スマートフォンに内蔵されているマイクで寝返りに伴う音や衣擦れの音、寝息の音などを取得することで睡眠分析を行うアプリケーションソフトウェアなどの総称である。これにはマイク以外の各センサを用いるものも含まれる。これらのような外部機器の中で、睡眠状態を改善する目的で使用される本発明の香料噴霧システムとして機能するものであれば、特に制限はなく、適宜で選択する事が可能である。
<入眠モード>
実施例1で記載したような入眠モードでこれらのような睡眠センサを用いた場合、その出力結果に応じてユーザーが深い睡眠である徐波睡眠に到達するまでは、入眠モード開始時から入眠モード中で最大となる最大出力で鎮静系アロマオイルの噴霧を行い、徐波睡眠に到達してからは、出力を弱めたり、もしくは噴霧自体を停止したりするように制御することができる。なお、必ずしも深い睡眠まで継続して高出力での噴霧を続ける必要はなく、所定時間が経過するか、所定の睡眠状態に到達した時点で出力を弱めるなどの制御を行っても良い。このような制御によれば、ユーザーに深い睡眠を促すと共に、省エネや香料成分の節約が可能となる。
また、入眠モードにおける他の制御方法として、入眠モード開始時から一定時間、入眠モード時での最大の出力で鎮静系アロマオイルを噴霧し、部屋の香料成分濃度を高めた後、入眠予定時刻に向かい、徐々に噴霧出力を低下させる制御を選択する事もできる。ここで、入眠予定時刻に対して所定時間前の睡眠状態をモニタし、ユーザーの覚醒度が高いと判断された場合は、再び出力を高めても良い。または、覚醒度を常時 モニタし、入眠予定時刻に対し、睡眠状態への移行が難しいと判断された場合に、出力を高めるなどの噴霧条件の調整を行っても良い。さらに、レム睡眠とノンレム睡眠を一定のリズムで繰り返す理想的な睡眠サイクルに対し、これに反して例えば睡眠状態が浅くなった場合に、睡眠サイクルに戻すように出力を強くするなどの調整をしても良い。
さらには、入眠モードにおける過去の履歴、例えば直近の1回や、直近の1~10回などの睡眠状態と制御時の睡眠状態の変化などの情報に基づき、最適と予想された制御条件で駆動させても良い。
<起床モード>
実施例2で記載したような起床モードで前述の睡眠センサを用いた場合、起床予定時刻に向かい徐々に睡眠状態が浅い眠りになるように、その出力結果に応じてユーザーが覚醒状態に到達するまでは、起床モード開始時から覚醒系アロマオイルの噴霧を行い、徐々に噴霧出力を高め、覚醒状態に到達してからは、出力を弱めたり、もしくは噴霧自体を停止したりするように制御することができる。なお、所定の睡眠状態に到達した時点で出力を弱めるなどの制御を行っても良い。このような制御によれば、ユーザーに快適な起床を促すと共に、省エネや香料成分の節約が可能となる。
また、起床モードにおける他の制御方法として、睡眠センサの出力結果によって、覚醒系アロマオイルの噴霧条件を調整する。例えば、起床モード開始時刻にユーザーが深い睡眠である場など、起床予定時刻との時間間隔2に応じて、睡眠サイクルよりも速いサイクルで浅い睡眠に導く必要がある場合は、噴霧出力を強め、そうでない場合は、出力を弱めるか、場合によっては噴霧自体を所定時間停止する事も可能である。そして、レム睡眠を過ぎ覚醒状態になってからも一定時間の噴霧を続ける事が好ましいが、噴霧出力を弱めたり、もしくは噴霧自体を停止したりするように制御することも可能である。このような制御によれば、ユーザーに快適な起床を促すと共に、省エネや香料成分の節約が可能となる。
さらには、起床モードにおける過去の履歴、例えば直近の1回や、直近の1~10回などの睡眠状態と香料噴霧時の睡眠状態の変化などの情報に基づき、最適と予想された制御条件で駆動させても良い。
なお、以上説明した各実施例において、噴霧出力(駆動出力)を適宜調整することによって噴霧制御を行うと説明したが、ここでいう駆動出力とは上述した駆動条件であり、特に駆動電流や駆動Dutyを制御することである。
本発明は、以上説明した各実施形態に限られず、本発明の主旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。また、各実施形態を組み合わせて用いることも可能である。
1 アロマディフューザ
10 筐体
11 吹出口
11a 第1吹出口
11b 第2吹出口
20 ボトル
20a 第1ボトル
20b 第2ボトル
30 揮散機構
30a 第1揮散機構
30b 第2揮散機構
31 コンプレッサ
31a 第1コンプレッサ
31b 第2コンプレッサ
32 接続管
40 ボトルキャップ
40a 第1ボトルキャップ
40b 第2ボトルキャップ
41 吹き出し経路
41a 第1吹出経路
41b 第2吹出経路
42 ボトルキャップ入口
42a 第1ボトルキャップ入口
42b 第2ボトルキャップ入口
43 ボトルキャップ出口
43a 第1ボトルキャップ出口
43b 第2ボトルキャップ出口
44 逆流経路
50 CPU
51 記憶部
52 通信IF
53 操作部
54 表示部
55 電源部
70 カバー
70a 滑り止め

Claims (6)

  1. ユーザーの速やかな入眠をフォローするために設定された入眠モードを有し、前記入眠モードに対応付けられた設定に従い香料の噴霧出力を制御する制御手段と、
    入眠の目標時刻として設定された入眠予定時刻を記憶する記憶手段と
    を備え、
    前記制御手段は、
    前記入眠予定時刻以後の時間帯である第1の時間帯では、噴霧出力が徐々に小さくなり、
    前記入眠モードが開始された開始時刻から前記入眠予定時刻以前の時間帯である第2の時間帯では、前記入眠モードの開始直後の噴霧出力よりも前記入眠予定時刻の噴霧出力が小さくなるよう制御しつつ、
    前記2の時間帯における最大噴霧出力よりも前記第1の時間帯における最大噴霧出力が小さくなるように噴霧出力を制御し、
    記開始時刻において、前記開始時刻と前記入眠予定時刻との時間差が、予め設定された第1の時間差以上である場合には標準条件で前記噴霧出力を開始するよう制御し、
    前記開始時刻において、前記開始時刻と前記入眠予定時刻との時間差が、前記第1の時間差未満である場合には前記入眠モードの開始直後の噴霧出力を前記標準条件における噴霧出力よりも高い噴霧出力で開始するよう制御することを特徴とする香料噴霧システム。
  2. 前記開始時刻からの経過時間に応じて、香料の噴霧出力を連続的または段階的に減少させることを特徴とする請求項1に記載の香料噴霧システム。
  3. 前記制御手段は、前記開始時刻が前記入眠予定時刻以前である場合、前記開始時刻と前記入眠予定時刻との時間差が大きくなるに従って、前記第2の時間帯における噴霧出力が小さくなるように制御することを特徴とする請求項1または2に記載の香料噴霧システム。
  4. 前記入眠モードが開始されてから前記入眠予定時刻が近づくにつれ、前記香料噴霧システムが制御可能な照明の光強度を連続的または段階的に弱めることを特徴とする請求項2または3に記載の香料噴霧システム。
  5. 睡眠状態を検出する睡眠センサから取得した睡眠情報を基に、前記睡眠状態として徐波睡眠に到達すると、前記香料の噴霧出力を弱めることを特徴とする、請求項2から4のいずれか一項に記載の香料噴霧システム。
  6. 前記開始時刻と前記入眠予定時刻との時間差に関わらず、前記開始時刻から前記入眠予定時刻までの間における噴霧出力の時間積分である噴霧量の総量が、予め設定された閾値と同等になるように設定されることを特徴とする請求項3に記載の香料噴霧システム。
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