JP7303969B2 - 電子タバコ用液体組成物及びそれを有する電子タバコ - Google Patents

電子タバコ用液体組成物及びそれを有する電子タバコ Download PDF

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Description

本発明は、少なくとも、カンナビノイド及びカフェインを含有する電子タバコ用液体組成物及びそれを有する電子タバコに関するものである。
植物である麻は、***(たいま)、***草等とも呼ばれ、特にその葉と花には、ヒトに対して独特の効果を奏するテトラヒドロカンナビノール(THC)が含まれているため、麻の葉又は花を乾燥させたものは、これについても、改めて「***(たいま)」と呼ばれることもあり、昔から使用されてきた。
特許文献1には、カンナビノイドである「カンナビジオール(CBD)とテトラヒドロカンナビノール(THC)の組み合わせ」を含有する「TRPチャンネルの遮断剤」が記載され、該遮断剤によって、神経障害性疼痛、炎症、血管収縮等が緩和させられることが記載されており、更に、これら2種のカンナビノイドは、***から抽出される(作られる)ことが記載されている。
しかしながら、この「TRPチャンネルの遮断剤」は、テトラヒドロカンナビノール(THC)を必須成分として含むものであり、TRPチャンネルの遮断も、ペトリ皿内で確かめられたものであり、ヒトの呼吸器から投与した旨の記載がない上に、上記症状の緩和もヒトで直接確かめられたものではなかった。
特許文献2には、CBDオイルとフコイダンとを配合した健康食品が記載されており、それらの組み合わせにより相乗効果を発揮し、人体の細胞の正常化と活性化を図ることができるとしている。
しかしながら、「CBDオイル」には、一般に危険とされるテトラヒドロカンナビノール(THC)が含有されていることに加え、特許文献2には、投与が呼吸器からであることの記載がなく、電子タバコについては記載も示唆もない。
特許文献3には、カンナビノイド、及び、テルペン/フラボノイドを含む抽出物であって、該「カンナビノイド」として、少なくとも4種のカンナビノイドを含む抽出物が記載されている。
しかしながら、特許文献3に記載の発明は、抽出方法や上記4種の含有比に特徴があるものであり、該4種の中には一般に危険とされるテトラヒドロカンナビノール(THC)が選択肢として存在するものであり、しかもその投与はジュースかスムージーによるものであった。
特許文献4には、カンナビノイド、噴射剤、アルコール等を含有する組成物が記載されており、該組成物は、微粒分を有するエアロゾルの形態で肺投与されることも記載されている。
しかしながら、特許文献4の組成物は、テトラヒドロカンナビノール(THC)が選択肢として存在するものであり、また、神経障害性疼痛、動揺病、関節炎、「アルツハイマー病、パーキンソン病、多発性硬化症等の神経変性疾患」等の病気に罹っている又は障害を持っている対象の治療方法を提供するものであり、人に対して、特に健常人に対して、覚醒効果と鎮静効果を両立させるようなものではなかった。
一方、カフェインは、人に対して覚醒効果をもたらすものとして、古くからカフェインを含む飲料等が広く知られている。
特許文献5に記載の発明は、電子タバコの「気化した液体の流れを処理する」放出装置に関する発明であるが、該電子タバコによって、老化防止化合物を体内に摂取できることが記載されている。そして、該老化防止化合物の例として約80種類が列挙(羅列)されている中の一例としてカフェインが挙げられている。
しかしながら、特許文献5には、カンナビノイドとの相乗効果はおろか、カフェインを肺に吸い込むことによるヒトの覚醒効果についても、覚醒効果と鎮静効果の両立についても一切記載されていない。
一方、電子タバコ用液体組成物としては、すなわち電子タバコによって霧化されて吸引される物質・成分としては、温泉含有成分、漢方薬成分、ハーブ成分、アロマオイル(精油)、ビタミン・ミネラル成分、アミノ酸成分等が主であり(例えば、特許文献6)、本発明のような成分を含有するものはなく、本発明のような相加効果を奏する(期待する)ものでもなかった。
近年、頭脳労働者が増えて覚醒状態が望まれている一方で、ストレスが多くなるため睡眠を十分にとれる沈静状態も望まれているが、十分にその効果を奏するものは殆どなく、況や、覚醒効果と鎮静効果を両立できる用途に電子タバコを使用したものはなかった。
更に、ニコチンを含むタバコへの依存を断つために禁煙を望む人も多い。タバコへの依存として、身体的依存(ニコチン依存)と心理的依存(行動依存)がある。そのうち、心理的依存は習慣や癖によるもので、喫煙期間が長くなるほど強くなる傾向がある。従来のニコチンを含まない電子タバコは、ほとんど、医学的にニコチン依存からの脱却に着目しており、上記心理的依存(行動依存)に着目したものは殆どなかった。
国際公開第2008/129258号 特開2017-079615号公報 国際公開第2016/064987号 特開2018-150334号公報 国際公開第2017/046363号 特開2012-005412号公報
本発明は上記背景技術に鑑みてなされたものであり、その課題は、前記問題点を解決し、ヒトの体内に摂取することで覚醒効果を奏すると共に鎮静効果をも奏する用具(器具)、及び、該器具用の液体組成物を提供することにある。
本発明者は、上記の課題を解決すべく、鋭意検討を重ねた結果、上記器具として電子タバコを採用して呼吸器から体内に摂取することとし、更に、該電子タバコ用の液体組成物(電子タバコ用リキッド)として、少なくとも、カンナビノイドとカフェインの両方を含有させることによって、覚醒効果と鎮静効果の両立が図れることを見出して、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、液体組成物を加熱することによって該液体組成物に含有されている有効成分を放出する電子タバコ用液体組成物であって、
「麻の茎又は種子に含有されるカンナビノイド」、カフェイン、及び、溶媒を少なくとも含有することを特徴とする電子タバコ用液体組成物を提供するものである。
また、本発明は、上記カンナビノイドが、麻の茎又は種子から抽出された、カンナビジオール(CBD)、カンナビノール(CBN)、カンナビクロメン(CBC)、カンナビエルソイン(CBE)、カンナビゲロール(CBG)、及び、カンナビディバリン(CBDV)よりなる群から選択された少なくとも1種のカンナビノイドである上記の電子タバコ用液体組成物を提供するものである。
また、本発明は、電子タバコ用液体組成物に溶解されている上記カンナビノイドが、麻の茎又は種子から抽出されたカンナビジオール(CBD)の結晶由来のものである上記の電子タバコ用液体組成物を提供するものである。
また、本発明は、上記溶媒100質量部に対し、上記カンナビノイド1質量部以上300質量部以下、及び、上記カフェイン0.01質量部以上10質量部以下で含有する上記の電子タバコ用液体組成物を提供するものである。
また、本発明は、上記の電子タバコ用液体組成物を有するものであることを特徴とする電子タバコを提供するものである。
本発明によれば、前記問題点や上記課題を解決し、カンナビノイド及びカフェインを、加熱型の電子タバコを使用して蒸発又は霧化等することで放出し、それらを肺に吸い込むことによって、それらを摂取したヒトに対し、覚醒効果をもたらすと共に鎮静効果をも同時にもたらすことができる。すなわち、本発明によれば、覚醒効果と鎮静効果の両立が可能である。
具体的には、特に、摂取直後の「演算速度」が顕著に上昇し、翌日の起床に効果がある(目覚めが良い等)と言った覚醒効果が得られ、かつ、摂取日の就寝や睡眠に効果がある(寝つきが良い等)と言った沈静効果が得られる。
通常、日中は仕事等で覚醒状態が望まれる一方で、日中受けたストレス等を除くため十分な睡眠も望まれている。本発明によれば、例えば仕事中等の覚醒効果と、例えば睡眠等による沈静効果とが同時に得られる。
また、本発明によれば、「ニコチンを摂取する喫煙」を代替できるので、喫煙に対する心理的依存(行動依存)を利用しつつ、ニコチン依存から脱却することができる。
更に、本発明の電子タバコ用液体組成物の必須成分である、カンナビノイド、カフェイン、及び、好ましくは溶媒も、何れも植物由来のものとすることによって、安心して使用できるようになり、また上記効果も上昇する。
また、本発明の電子タバコ用液体組成物に、テトラヒドロカンナビノール(THC)を含有させないことによって、医学的にも法律的にも許容され、発明の効果についても優れたものとなる。
また、本発明の電子タバコ用液体組成物中のカンナビノイドとカフェインの含有濃度(割合)や両者の含有比を特定の範囲とすることによって、前記効果を更に好適に奏するようにできる。
以下、本発明について説明するが、本発明は、以下の具体的形態に限定されるものではなく、技術的思想の範囲内で任意に変形することができる。
本発明の電子タバコ用液体組成物は、液体組成物を加熱することによって該液体組成物に含有されている有効成分を放出する電子タバコ用液体組成物であって、麻の茎又は種子に含有されるカンナビノイド、カフェイン、及び、溶媒を少なくとも含有することを特徴とする。
<電子タバコ>
本発明における電子タバコは、液体組成物を加熱することによって該液体組成物に含有されている有効成分を放出するものであれば、どのようなものでもよく、市販の電子タバコや加熱式タバコで使用されているシステム・構造を有するものも好適に用いられる。該放出としては、特に限定はなく、霧化、蒸発・昇華による気化、エアロゾル状での放出等が挙げられる。
加熱源としては、電池を使用したものが好ましく、ワイヤーは、カンタル、ニクロム、ステンレス、ニッケル、チタン等何れも使用可能である。また、ヴェポライザーを使用したものでもよい。
本発明の電子タバコ用液体組成物は、直接電子タバコの中に入れてもよく、カートリッジ方式でもよく、脱脂綿、不織布等に浸み込ませて使用してもよい。
本発明は、下記する電子タバコ用液体組成物を有するものであることを特徴とする電子タバコでもある。
<カンナビノイド>
「カンナビノイド」とは、麻(***草)に含まれる化学物質の総称である。
本発明の電子タバコ用液体組成物に含有されるカンナビノイドは、麻(***草)から抽出したものであっても、合成したものであっても、抽出したものに反応を加えて半合成したものであってもよい。
「麻から抽出したもの」の概念には、1種のカンナビノイドも含まれ(使用でき)、複数の(数十種類の)カンナビノイドの混合物も含まれ(使用でき)、(半)合成したものでは、カンナビノイド誘導体やその塩も含まれる(使用できる)。
本発明におけるカンナビノイドは、麻(***草)から抽出したものが好ましい。麻の葉又は花から抽出されたものは、国によっては法的に規制があるテトラヒドロカンナビノール(THC)を含有するので、本発明におけるカンナビノイドは、テトラヒドロカンナビノール(THC)を含有しない等の点から、麻の茎又は種子から抽出されたものがより好ましい。
日本国の***取締法に則るならば、テトラヒドロカンナビノール(THC)を全く含有しない等の点から、上記した「麻の茎又は種子」は、「成熟した麻の茎又は種子」に含有されたものが特に好ましい。
テトラヒドロカンナビノール(THC)を含有すると、法的な規制がある上に、好ましい覚醒効果又は鎮静効果とは言えない現象・症状・効果が生じる場合があるので、本発明における上記「カンナビノイド」としては不適の場合がある。言い換えれば、本発明の電子タバコ用液体組成物には、テトラヒドロカンナビノール(THC)は含有されていないことが好ましい。
本発明の電子タバコ用液体組成物は、上記カンナビノイドが、麻の茎又は種子から抽出された、カンナビジオール(CBD)、カンナビノール(CBN)、カンナビクロメン(CBC)、カンナビエルソイン(CBE)、カンナビゲロール(CBG)、及び、カンナビディバリン(CBDV)よりなる群から選択された少なくとも1種のカンナビノイドを含有することが好ましい。
上記カンナビノイドは、1種が含有されていても2種以上が含有されていてもよい。
<<カンナビジオール(CBD)>>
中でも、カンナビジオール(CBD)を、カンナビノイドの主成分として含有することがより好ましい。ここで、「主成分」とは、1種のカンナビノイドを、カンナビノイド全体に対して80質量%以上で含有することを言い、90質量%以上で含有することがより好ましく、97質量%以上で含有することが更に好ましい。
更には、本発明の電子タバコ用液体組成物では、カンナビジオール(CBD)をカンナビノイド全体に対して100質量%で含有すること、すなわち、上記「カンナビノイド」としてカンナビジオール(CBD)のみにすることが特に好ましく、麻の茎又は種子から抽出されたカンナビジオール(CBD)の結晶を、後述する溶媒に溶解してなる電子タバコ用液体組成物が最も好ましい。
すなわち、本発明の電子タバコ用液体組成物は、電子タバコ用液体組成物に溶解されている上記カンナビノイドが、麻の茎又は種子から抽出されたカンナビジオール(CBD)の結晶由来のものであることが最も好ましい。
<カフェイン>
本発明の電子タバコ用液体組成物に含有されるカフェインは、所謂「純カフェイン」であっても、「純カフェイン」でなくてもよいが、植物に含有されており該植物から抽出されたものが、製造が容易であり、また、天然由来であることで、本発明の電子タバコ用液体組成物に含有される成分を「全て天然由来にできる」ことからも好ましい。
中でも、上記カフェインが植物に含有されていたものが好ましく、コーヒーノキ、ガラナ、カカオノキ等の実に含まれる種子;茶葉;等の植物(の一部)に含有されていたものが、製造が容易であり、また、天然由来であることで、本発明の電子タバコ用液体組成物に含有される成分を「全て天然由来にできる」ことからもより好ましい。
上記カフェインとしては、コーヒー、コーヒー飲料、ガラナ、ガラナ飲料、緑茶、ウーロン茶、紅茶、マテ茶、ココア、チョコレート等の飲食品に含有されるカフェインをそのまま使用することも好ましい。
その際、電子タバコ用液体組成物には、これら飲食品に含有されている「水」や「カフェイン以外の成分」をそのまま含有していてもよく、これらに含有されている水は、後述する「溶媒」としても使用可能である(「溶媒(の1つ)」と見なすこともできる)。
植物からカフェインを取り出す方法は、特に限定はないが、超臨界流体抽出法、亜臨界流体抽出法、水蒸気蒸留法、水溶媒抽出法、有機溶媒抽出法、加熱昇華法等によって取り出すことができる。該超臨界流体としては二酸化炭素等が挙げられる。
<溶媒>
本発明の電子タバコ用液体組成物は、溶媒を必須成分として含有する。すなわち、電子タバコ用液体組成物は、少なくともカンナビノイドとカフェインとが該溶媒に溶解されているものである。
上記溶媒の主成分は、アルコール系溶媒及び/又は水であることが好ましい。すなわち、アルコール系溶媒を主成分としてもよく、水を主成分としてもよく、「水とアルコール系溶媒の混合溶媒」を主成分としてもよい。中でも、アルコール系溶媒を主成分としているものが好ましい。ここで「主成分」とは、前記した定義と同じように定義される。
「アルコール系溶媒及び/又は水」は、1種を用いてもよく2種以上を用いてもよい。
該アルコール系溶媒としては、食品添加物として認可されているものが好ましく、また、例えば植物性グリセリン等の「天然由来のアルコール系溶媒」が好ましい。
該アルコール系溶媒としては、具体的には、グリセリン及び/又はグリコールが好ましい。該「グリセリン」には、ジグリセリン等のポリグリセリンも含まれる。該グリコールとしては、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール等が好ましいものとして挙げられる。
該グリコールとしては、プロピレングリコールより沸点が高いものが好ましい。「グリセリン及び/又はグリコール」は、1種を用いてもよく2種以上を用いてもよい。
該水は、精製水でもよく、カフェイン等を含有する飲料中の水を上記溶媒として使用することもできる。例えば、ガラナ等の果汁、茶、コーヒー、ココア等の液体(飲料)中に含まれる水でもよい。
<香料>
本発明の電子タバコ用液体組成物は、特に限定はないが、更に香料を含有することが好ましい。該香料としては、天然香料、合成香料、調合香料の何れも使用できる。また、フレーバー(食品添加物)でも、フレグランス(化粧品香料)でも使用できる。
該香料の香りの種類としては、シトラス系、フローラル系、フルーツ系、ミルク系、シプレー系、オリエンタル系、(嗜好)飲食品系、既製(嗜好)喫煙具系、バニラ系、ミント系、甘味料系、スパイス系、ナッツ系、酒類系が挙げられる。
中でも、シトラス系、フルーツ系、ミント系等の清涼感を感じる香料;チョコレート、ミルク、コーヒー等の(嗜好)飲食品系等のリラックスを感じる香料;バニラ系、フローラル系、甘味料系等の甘味を感じる香料;等が好ましい。
また、上記香料としては、スペアミント抽出物、メンソール、***の風味(香り)を有する物質、たばこの風味(香り)を有する物質等も好ましい。
上記「***の風味(香り)を有する物質」としては、「成熟した麻の茎又は種子に含有される物質」以外の物質であることが好ましく、上記「たばこの風味(香り)を有する物質」としてはニコチン以外の物質であることが好ましい。
茶、コーヒー、ガラナ果汁等のカフェインを含有する飲食品中に含まれている香料も好適に使用できる。その際、実際に含まれている香料をそのまま配合することもできるし(例えば「香料の含まれるカフェイン飲料」自体を配合することもできるし)、新たに該香料だけを配合することもできる。
香料の配合によって、覚醒効果や沈静効果を高めることができ、嗜好効果も高めることができる。
<その他の成分>
本発明の電子タバコ用液体組成物には、前記したものの他、「その他の成分」を含有させることができる。「その他の成分」としては、ホホバ油、グレープシード油、セサミ油、ココナッツ油、オリーブ油等の食用油;ミツロウ、糖、オキシトシン、チロシン、トリプトファン、メラトニン等の天然にも存在する成分;植物由来の漢方薬;等が挙げられる。
<含有量>
上記溶媒100質量部に対し、上記カンナビノイドは、1質量部以上300質量部以下で含有することが好ましく、1.3質量部以上100質量部以下で含有することがより好ましく、2質量部以上30質量部以下で含有することが更に好ましく、3質量部以上10質量部以下で含有することが特に好ましい。
上記下限より少ないと、鎮静効果が得られない、鎮静効果と覚醒効果の両立が得られない、等の場合があり、一方、上記上限より多いと、カフェインが有する覚醒効果が発揮できない、鎮静効果と覚醒効果の両立が得られない、等の場合がある。
また、上記溶媒100質量部に対し、上記カフェインは、0.01質量部以上10質量部以下で含有することが好ましく、0.03質量部以上4質量部以下で含有することがより好ましく、0.1質量部以上2質量部以下で含有することが更に好ましく、0.2質量部以上1質量部以下で含有することが特に好ましい。
上記下限より少ないと、覚醒効果が得られない等の場合があり、上記上限より多いと、カンナビノイドが有する沈静効果が発揮できない、鎮静効果と覚醒効果の両立が得られない、等の場合がある。
上記溶媒100質量部に対し、上記香料は、2質量部以下で含有することが好ましく、0.001質量部以上1質量部以下で含有することが特に好ましい。
<製造方法>
本発明の電子タバコ用液体組成物は、カンナビノイド、カフェイン、及び、好ましくは香料を、溶媒に溶解させて製造することができる。
該カンナビノイドは、それを含有する抽出物やオイルの形態で配合することもできるし、カンナビジオール(CBD)結晶等のカンナビノイド結晶(混合物)の形態(単一化合物の形態)で配合して溶解させて使用することもできる。
該カフェインは、それを含有する抽出物、カフェイン飲料の形で配合することもできるし、純カフェインの形で配合して溶解させて使用することもできる。
上記した香料や「その他の成分」の含有がある場合は、その配合方法は、特に限定はなく、常法に従って行われる。
上記各成分は、同時に配合して撹拌して溶解させてもよいし、1つの成分を先に配合して溶解させてから別の成分を配合して溶解させてもよい。
溶解温度、溶解時間、撹拌条件等は、特に限定はなく、常法に従って行われるが、溶解温度は、0℃以上120℃以下が好ましく、15℃以上100℃以下がより好ましく、30℃以上80℃以下が特に好ましい。
溶解時間又は撹拌時間は、1分以上2時間以下が好ましく、2分以上1時間以下がより好ましく、5分以上40分以下が特に好ましい。
以下に、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限りこれらの実施例に限定されるものではない。
調製例1
<カンナビノイドとカフェインを含有>
植物性グリセリン7gとプロピレングリコール3gを混合して溶媒を調製し、液温を30℃~80℃の範囲に保ちつつ、その溶媒の中に、麻の茎と種子から抽出されたカンナビジオール(CBD)の結晶0.4gを加えて20分撹拌した。次いで、純カフェイン0.03gを加えて20分撹拌した。
その後、コーヒー香料(capella社製)をスポイトで3滴(0.1g)加え、均一に混合・撹拌することによって、電子タバコ用液体組成物(1)を調製した。
調製例2
<カフェインを含有(カンナビノイドを不含有)>
調製例1において、カンナビジオール(CBD)を加えない以外は、調製例1と同様にして電子タバコ用液体組成物(2)を調製した。
調製例3
<カンナビノイドを含有(カフェインを不含有)>
調製例1において、カフェインを加えない以外は、調製例1と同様にして電子タバコ用液体組成物(3)を調製した。
調製例4
<カンナビノイド、カフェインの両方を不含有)>
調製例1において、カンナビジオール(CBD)もカフェインを加えない以外は、調製例1と同様にして電子タバコ用液体組成物(4)を調製した。すなわち、電子タバコ用液体組成物(4)は溶媒(グリセリンとプロピレングリコール)のみである。
評価例1
<評価方法>
電子タバコ用液体組成物(1)~(4)の4種を、JUSTFOG社製の、H113.5×W20×D20mm、82.9g、充電式、筒状式の電子タバコ器具に充填し、5人の被験者に吸引してもらった。被験者には内容を知らせずに、4種をそれぞれ吸引してもらった。
計算効果の評価は2日に分けて行い、それぞれその日の就寝状況(就寝効果)と翌日の起床状況(起床効果)を記録してもらった。
計算効果の評価に用いた計算問題は、1~20の中から無作為に抽出された2個の数字の足し算1200[問](120[問/セット]×10[セット])であり、それらを解いて、1[セット]ごとにかかった時間を計測し記録した。
次いで、それら計測(記録)された10個の「120問の解答時間」を平均し、更に、それらのその平均値について、5人の被験者の平均をとり、「計算時間」とした。
<1日目>
無吸引で1200[問](120[問/セット]×10[セット])解いてもらい、対照(リファランス)の「計算時間」である「対照計算時間」を記録した。
その後、(1)~(4)のうちの1種の電子タバコ用液体組成物を充填した電子タバコを、10回普通に吸引してもらったのちに、再度1200[問]を解いてもらい、「1日目の計算時間」とした。その評価を、電子タバコ用液体組成物(1)~(4)のそれぞれで行った。
その日の就寝状況(就寝効果)と翌日(明朝)の起床状況(起床効果)を記録してもらった。
<2日目>
電子タバコ用液体組成物(1)~(4)のそれぞれについて、1日目と同様に計算問題を解いてもらい、同様にセットごとに平均して、「2日目の計算時間」とした。
その日の就寝状況(就寝効果)と翌日(明朝)の起床状況(起床効果)を記録してもらった。
<判定基準>
<<計算効果>>
◎:計算時間が、対照計算時間に比べて、10%以上短くなった
○:計算時間が、対照計算時間に比べて、3%以上10%未満の範囲で短くなった
△:計算時間が、対照計算時間と同一か又は3%未満で短くなった
×:計算時間が、対照計算時間より長くなった
<<就寝状況(就寝効果)>>
◎:素早く就寝することができた
○:比較的早めに就寝することができた
△:通常と同様に就寝できた(寝入ることができた)
×:寝つきが悪くなかなか就寝できなかった
<<起床状況(起床効果)>>
◎:とても気分よく起床できた
○:比較的早く起床できた
△:通常と同様に起床できた(目覚めることができた)
×:なかなか起床ができず、気分がすぐれなかった
<<覚醒効果>>
◎:計算効果が○以上であり、かつ、起床効果が○以上である
○:計算効果が○以上であり、かつ、起床効果が△である
△:計算効果が△である
×:上記判定より悪く、上記判定に属さない
<<沈静効果>>
◎:計算効果が○以上であり、かつ、就寝効果が○以上である
○:計算効果が△であり、かつ、就寝効果が○以上である
△:計算効果が△であり、かつ、就寝効果が△である
×:計算効果の判定に依らず、就寝効果が×である
<結果>
電子タバコ用液体組成物(1)~(4)の4種について、評価例1の結果を以下の表1にまとめた。
Figure 0007303969000001
電子タバコ用液体組成物(1)のみが、電子タバコ用液体組成物(4)に比べて、覚醒効果と鎮静効果の何れもが高くなり、それらの両立が可能であった。
一方、カンナビノイドとカフェインの何れか一方を含有していない電子タバコ用液体組成物(2)(3)では、電子タバコ用液体組成物(4)に比べて、覚醒効果と鎮静効果の何れか一方のみが、高くなるか、又は、同等以下であり、それら効果の両立が不可能であった。
調製例5
調製例1~4で、コーヒー香料を配合しなかった以外は、調製例1~4と同様にして、電子タバコ用液体組成物(1b)(2b)(3b)(4b)を調製した。
<結果>
電子タバコ用液体組成物(1b)~(4b)を評価例1に従って評価したところ、コーヒーの香りがしないので若干味気なかったが、表1に示した結果と全く同様の結果が得られた。
調製例6
調製例1、2で使用した純カフェインに代えて、コーヒーを濃縮した液体(溶媒として水を含む)を、調製例1と同様に、カフェイン換算で0.03gになるように配合し、それ以外は、調製例1~4と同様にして、電子タバコ用液体組成物(1c)(2c)(3)(4)を調製した。
<結果>
電子タバコ用液体組成物(1c)(2c)(3)(4)を評価例1に従って評価したところ、若干、風味に深みがなかったが、表1に示した結果と全く同様の結果が得られた。
調製例7
調製例1、3で、「麻の茎と種子から抽出されたカンナビジオール(CBD)の結晶」を配合したことに代えて、成熟した麻の茎と種子から抽出され、テトラヒドロカンナビノール(THC)を含まず、他のカンナビノイドを含む、所謂「フルスペクトラム」を、調製例1と同様に、カンナビノイド換算で0.4gになるように配合し、それ以外は、調製例1~4と同様にして、電子タバコ用液体組成物(1d)(2)(3d)(4)を調製した。
<結果>
電子タバコ用液体組成物(1d)(2)(3d)(4)を評価例1に従って評価したところ、表1の結果に比べて、若干起床効果が劣っていたが、表1に示した結果とほぼ同様の結果が得られた。
本発明の電子タバコ用液体組成物と、それを使用した電子タバコは、覚醒効果と鎮静効果を両立でき、疾患を有する人にも健常人にも適しているので、電子タバコ分野のみならず、医療看護分野、禁煙製品分野、嗜好品分野、スポーツ分野、資格受験分野、ビジネス分野等において、広く利用されるものである。

Claims (6)

  1. 液体組成物を加熱することによって該液体組成物に含有されている有効成分を放出する電子タバコ用液体組成物であって、
    麻の茎又は種子から抽出された結晶由来のカンナビジオール(CBD)、カフェイン、及び、溶媒を少なくとも含有し、テトラヒドロカンナビノール(THC)を含有しない電子タバコ用液体組成物であって、
    麻の茎又は種子から抽出されたカンナビノイドとしては、カンナビジオール(CBD)のみを含有し、
    該溶媒が、グリセリン及び/又はグリコール及び/又は水であり、
    溶媒100質量部に対し、カンナビジオール(CBD)2質量部以上30質量部以下、及び、カフェイン0.03質量部以上4質量部以下で含有することを特徴とする電子タバコ用液体組成物。
  2. 前記溶媒100質量部に対し、カンナビジオール(CBD)3質量部以上10質量部以下で含有する請求項1に記載の電子タバコ用液体組成物
  3. 前記溶媒100質量部に対し、カフェイン0.1質量部以上2質量部以下で含有する請求項1又は請求項2に記載の電子タバコ用液体組成物
  4. 上記カフェインが、植物に含有されていたものである請求項1ないし請求項3の何れかの請求項に記載のの電子タバコ用液体組成物。
  5. 更に、香料を含有する請求項1ないし請求項の何れかの請求項に記載の電子タバコ用液体組成物。
  6. 請求項1ないし請求項の何れかの請求項に記載の電子タバコ用液体組成物を有するものであることを特徴とする電子タバコ。
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