JP7302738B2 - 可変容量型過給機 - Google Patents
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Description
本開示は、可変容量型過給機に関するものである。
従来、このような分野の技術として、下記特許文献1に記載の可変容量型過給機が知られている。この可変容量型過給機では、ノズル支持リングとシュラウドとの2つの部材によってノズルリングが両持ちで軸支されている。
このように、ノズルリングが両持ち支持される場合には、当該ノズルリングを支持する2つの部材の熱膨張の差異により、軸受穴の位置が2つの部材の間で位置ずれし、その結果、ノズルベーンの回動軸が傾いて円滑に回動しなくなるといった問題があった。このような問題に鑑み、本開示は、ノズルベーンの円滑な回動を図る可変容量型過給機を説明する。
本開示の一態様に係る可変容量型過給機は、スクロール流路からタービン翼車へ向かうガスを通過させるノズル流路と、タービン翼車の回転軸線方向に対面し互いの間にノズル流路を形成する第1部品及び第2部品と、第1部品に設けられた第1軸受穴と、第2部品に設けられた第2軸受穴と、ノズル流路に配置され第1軸受穴と第2軸受穴とで両持ち支持されるノズルベーンと、を備え、室温時には、第1軸受穴の中心軸線が、第2軸受穴の中心軸線と比較して径方向内側に位置しており、運転時に第1部品と第2部品との間に所定の温度差が発生したときに、第1軸受穴の中心軸線が、第2軸受穴の中心軸線と比較して径方向外側に位置する。
本開示の可変容量型過給機によれば、ノズルベーンの円滑な回動を図ることができる。
本開示の一態様に係る可変容量型過給機は、スクロール流路からタービン翼車へ向かうガスを通過させるノズル流路と、タービン翼車の回転軸線方向に対面し互いの間にノズル流路を形成する第1部品及び第2部品と、第1部品に設けられた第1軸受穴と、第2部品に設けられた第2軸受穴と、ノズル流路に配置され第1軸受穴と第2軸受穴とで両持ち支持されるノズルベーンと、を備え、室温時には、第1軸受穴の中心軸線が、第2軸受穴の中心軸線と比較して径方向内側に位置しており、運転時に第1部品と第2部品との間に所定の温度差が発生したときに、第1軸受穴の中心軸線が、第2軸受穴の中心軸線と比較して径方向外側に位置する。
上記の所定の温度差は、第1部品と第2部品との温度差として、運転条件内で発生し得る最大の温度差であることとしてもよい。また、室温時における、第1軸受穴の中心軸線の、第2軸受穴の中心軸線からの径方向内側へのずれ量は、運転時における、第1軸受穴の中心軸線の、第2軸受穴の中心軸線からの径方向外側へのずれ量に等しい、こととしてもよい。また、第1部品はシュラウド側リングであり、第2部品はハブ側リングである、こととしてもよい。
(第1実施形態)
以下、図面を参照しつつ本開示の可変容量型過給機の第1実施形態について詳細に説明する。図1は、可変容量型過給機1の回転軸線Hを含む断面を取った断面図である。過給機1は、例えば、船舶や車両の内燃機関に適用されるものである。
以下、図面を参照しつつ本開示の可変容量型過給機の第1実施形態について詳細に説明する。図1は、可変容量型過給機1の回転軸線Hを含む断面を取った断面図である。過給機1は、例えば、船舶や車両の内燃機関に適用されるものである。
図1に示されるように、過給機1は、タービン2とコンプレッサ3とを備えている。タービン2は、タービンハウジング4と、タービンハウジング4に収納されたタービン翼車6と、を備えている。タービンハウジング4は、タービン翼車6の周囲において周方向に延びるスクロール流路16を有している。コンプレッサ3は、コンプレッサハウジング5と、コンプレッサハウジング5に収納されたコンプレッサ翼車7と、を備えている。コンプレッサハウジング5は、コンプレッサ翼車7の周囲において周方向に延びるスクロール流路17を有している。
タービン翼車6は回転軸14の一端に設けられており、コンプレッサ翼車7は回転軸14の他端に設けられている。タービンハウジング4とコンプレッサハウジング5との間には、軸受ハウジング13が設けられている。回転軸14は、軸受15を介して軸受ハウジング13に回転可能に支持されており、回転軸14、タービン翼車6及びコンプレッサ翼車7が一体の回転体12として回転軸線H周りに回転する。
タービンハウジング4には、排気ガス流入口(図示せず)及び排気ガス流出口10が設けられている。内燃機関(図示せず)から排出された排気ガスが、排気ガス流入口を通じてタービンハウジング4内に流入し、スクロール流路16を通じてタービン翼車6に流入し、タービン翼車6を回転させる。その後、排気ガスは、排気ガス流出口10を通じてタービンハウジング4外に流出する。
コンプレッサハウジング5には、吸入口9及び吐出口(図示せず)が設けられている。上記のようにタービン翼車6が回転すると、回転軸14を介してコンプレッサ翼車7が回転する。回転するコンプレッサ翼車7は、吸入口9を通じて外部の空気を吸入する。この空気が、コンプレッサ翼車7及びスクロール流路17を通過して圧縮され吐出口から吐出される。吐出口から吐出された圧縮空気は、前述の内燃機関に供給される。
過給機1のタービン2について、更に説明する。以下の説明において、単に「軸方向」、「径方向」、「周方向」というときには、タービン翼車6の回転軸方向(回転軸線H方向)、回転径方向、及び回転周方向をそれぞれ意味するものとする。
タービン2において、スクロール流路16とタービン翼車6とを接続するノズル流路19には、可動のノズルベーン21が設けられている。複数のノズルベーン21が回転軸線Hを中心とする円周上に等間隔に配置されている。各々のノズルベーン21は同期して回転軸線Hに略平行な回動軸線J周りに回動する。複数のノズルベーン21が上記のように回動することで、隣接するノズルベーン21同士の隙間が拡縮しノズル流路19の開度が調整される。
ノズルベーン21を上記のように駆動するために、タービン2は可変ノズルユニット20を備えている。可変ノズルユニット20は、タービンハウジング4の内側に嵌め込まれており、タービンハウジング4と軸受ハウジング13とで挟み込まれて固定されている。
可変ノズルユニット20は、上記の複数のノズルベーン21と、ノズルベーン21を軸方向に挟んで対面するシュラウド側リング33(第1部品)とハブ側リング34(第2部品)と、を有している。シュラウド側リング33とハブ側リング34とは、それぞれ回転軸線Hを中心とするリング状を成しており、タービン翼車6を周方向に囲むように配置されている。シュラウド側リング33とハブ側リング34とで軸方向に挟まれた領域が前述のノズル流路19を構成する。シュラウド側リング33とハブ側リング34とは、軸方向に延びる複数の連結ピン29で連結されている。連結ピン29の寸法が高精度に作製されることで、ノズル流路19の軸方向の寸法精度が確保されている。
シュラウド側リング33には、ノズルベーン21と同数の円柱形状の軸受穴31(第1軸受穴)が設けられている。ハブ側リング34にも同様に、ノズルベーン21と同数で軸受穴31と同径の軸受穴32(第2軸受穴)が設けられている。ノズルベーン21は、ノズル流路19内で回動するベーン本体22と、ベーン本体22からシュラウド側リング33側に延びる円柱状のベーン回動軸23と、ハブ側リング34側に延びる円柱状のベーン回動軸24とを有している。ベーン回動軸23とベーン回動軸24は、同じ外径の円柱形状をなしている。ベーン回動軸23は軸受穴31に対して回動可能に挿入され、ベーン回動軸24は軸受穴32に対して回動可能に挿入されている。この構造により、ノズルベーン21は、軸受穴31と軸受穴32とによって、両持ち支持されている。
各ベーン回動軸24はハブ側リング34を貫通しており、各ベーン回動軸24の端部がハブ側リング34の裏面側で駆動機構27に接続されている。ハブ側リング34と軸受ハウジング13との間に機構スペース28が形成されており、駆動機構27は機構スペース28に収納されている。駆動機構27を介して、アクチュエータ(図示せず)からの駆動力が各ベーン回動軸24に伝達される。上記駆動力によって、各ノズルベーン21がベーン回動軸23,24を中心として回動軸線J周りに回動する。
図2及び図3を参照しながら、ノズルベーン21の近傍の構造について説明する。図2は、過給機1が後述の「第1状態」にあるときのノズルベーン21の近傍を拡大して示す断面図である。図3は、過給機1が後述の「第2状態」にあるときのノズルベーン21の近傍を拡大して示す断面図である。
「第1状態」とは、過給機1が運転停止中で室温下にある状態である。この状態では、シュラウド側リング33の温度とハブ側リング34の温度とが、共に室温である。上記の室温は例えば20℃又は25℃であってもよく、或いは、上記の室温として、20~30℃の範囲内の適切な温度が定義されてもよい。なお、第1状態は、過給機1の冷間状態と呼ばれる状態であってもよい。
「第2状態」とは、過給機1の運転中に可変ノズルユニット20が高温(例えば約800~1000℃)になり、後述するようにシュラウド側リング33とハブ側リング34との間に所定の温度差が発生した状態である。ここでは、第2状態は、シュラウド側リング33とハブ側リング34との間に、過給機1の運転条件内で発生し得る最大の温度差が発生したときの状態を指すものとする。なお、第2状態は、例えば、内燃機関からタービン2に導入される排気ガスが、運転条件内で発生し得る最高温度になった状態であってもよい。
なお、図2及び図3は、軸受穴31,32の相対的な位置を模式的に誇張して示す図であり、実際のシュラウド側リング33及びハブ側リング34の変形状態や、実際の軸受穴31,32の変位を正確に表すものではない。
図2に示されるように、第1状態において、軸受穴31の中心軸線J1と軸受穴32の中心軸線J2とを比較すると、中心軸線J1は中心軸線J2に比較して径方向内側(タービン翼車6に近い側)に位置している。図2に示されるように、第1状態における、中心軸線J1と中心軸線J2との径方向の位置のずれ量をd0とする。d0は正の値である(d0>0)。以下、単に「ずれ量」と言うときには、中心軸線J1と中心軸線J2との径方向の位置のずれ量を意味するものとする。
すなわち、回転軸線H(図1)に平行な視線で見た場合に、中心軸線J1と中心軸線J2とは、共に回転軸線Hを中心とする仮想円周上に配列されている。そして、第1状態の過給機1においては、中心軸線J1が配列された上記の仮想円周が、中心軸線J2が配列された上記の仮想円周よりも小径である。上記のずれ量d0は、中心軸線J1が配置された上記の仮想円周と、中心軸線J2が配置された上記の仮想円周と、の半径の差に対応する。このような軸受穴31,32同士の位置関係によれば、図2に示されるように、第1状態のノズルベーン21は回転軸線H(図1)に対して傾いた状態となる。
このような過給機1の運転時においては、高温のガスがタービン2を通過することにより、可変ノズルユニット20の温度が上昇する。そして、シュラウド側リング33及びハブ側リング34の熱膨張に起因して、中心軸線J1,J2は共に径方向外側に向けて変位する。ここで、この種の過給機1(図1)においては、軸受15の焼き付き防止のために軸受15の冷却手段(図示せず)が軸受ハウジング13に存在している。従って、運転時においては、軸受ハウジング13から近い側のハブ側リング34に比較して、軸受ハウジング13から遠い側のシュラウド側リング33の方が高温になる傾向にある。そうすると、シュラウド側リング33とハブ側リング34との温度差が発生し、両者の熱膨張の差によって、中心軸線J1は中心軸線J2に比べて径方向外側により大きく移動する傾向にある。すなわち、過給機1の運転時において、シュラウド側リング33の熱膨張による中心軸線J1の径方向外側への移動量は、ハブ側リング34の熱膨張による中心軸線J2の径方向外側への移動量よりも大きい。
上記の原理に基づき、第2状態では、図3に示されるように、中心軸線J1が中心軸線J2に比較して径方向外側に位置することになる。図3に示されるように、第2状態における中心軸線J1と中心軸線J2との径方向の位置のずれ量をd1とする。d1は正の値である(d1>0)。第2状態の過給機1においては、中心軸線J1が配列された前述の仮想円周が、中心軸線J2が配列された前述の仮想円周よりも大径になる。上記のずれ量d1は、中心軸線J1が配置された上記の仮想円周と、中心軸線J2が配置された上記の仮想円周との半径の差に対応する。このような軸受穴31,32同士の位置関係によれば、図3に示されるように、第2状態のノズルベーン21は回転軸線H(図1)に対して、第1状態の場合とは逆の方向に傾いた状態で回動する。
このような過給機1においては、第1状態では中心軸線J1が中心軸線J2よりも径方向内側に位置しており、第2状態では中心軸線J1が中心軸線J2よりも径方向外側に位置する。換言すれば、過給機1では、タービン2に導入される排気ガスの昇温に伴って、中心軸線J1が中心軸線J2に比べて径方向外側へより大きく変位する。このような変位の差を見越して、過給機1は、第1状態で中心軸線J1が中心軸線J2よりもd0だけ径方向内側に予め位置するように設計・製造される。その結果、過給機1の第2状態では、中心軸線J1が中心軸線J2よりもd1だけ径方向外側に位置する状態になる。更に換言すれば、過給機1は、中心軸線J1及びJ2のうち、可変ノズルユニット20の昇温に伴う径方向外側への移動が大きい方の軸線を、第1状態において他方の軸線よりも径方向内側に位置するようにしたものである。なお、上記のようなずれ量d0とずれ量d1との関係は、過給機1の設計に先立って、シュラウド側リング33とハブ側リング34との熱膨張状態に基づく計算やシミュレーションにより予め取得することができる。
過給機1による作用効果について説明する。前述のように中心軸線J1と中心軸線J2とが径方向に位置ずれした状態では、ノズルベーン21が傾き、ベーン回動軸23,24と軸受穴31,32との隙間が小さくなる。そうすると、ベーン本体22とノズル流路19の壁面との隙間も小さくなるので、ノズルベーン21が回動し難くなり、可変ノズルユニット20の作動性が悪化する。そして、中心軸線J1,J2のずれ量が大きいほど、ノズルベーン21がより回動し難くなる。また、過給機1の運転条件内で発生する最大ずれ量が許容限界を超える場合には、ノズルベーン21は運転中に回動不可能になり可変ノズルユニット20が機能しなくなることになる。
ここで仮に、図4(a)に示されるように、第1状態で中心軸線J1と中心軸線J2とを一致させるように、従来技術に倣って過給機1を設計・製造したと仮定する。この場合、第2状態では、図4(b)に示されるように、中心軸線J1が中心軸線J2に対して径方向外側に位置ずれし、このずれ量Aはd0+d1になると考えられる。従ってこの場合、過給機1の運転条件内で発生し得る最大ずれ量はd0+d1となる。
これに対し、本実施形態の過給機1では、運転条件内で発生し得る中心軸線J1,J2の最大ずれ量は、第1状態におけるずれ量d0(図2)又は第2状態におけるずれ量d1(図3)のうちの何れか大きい方であり、何れであってもd0+d1(図4(b))よりも小さい。従って、本実施形態の過給機1によれば、図4(a)に示されるような従来技術に比べて、運転中に発生し得る中心軸線J1,J2の最大ずれ量が低減され、その結果、過給機1の運転条件内におけるノズルベーン21の回動が円滑になり、可変ノズルユニット20の作動性が向上する。
また、本実施形態の過給機1においては、ずれ量d0がずれ量d1と等しい(d0=d1)ときに上記最大ずれ量が最も小さくなることは明らかである。従って、d0=d1とすることが好ましい。この場合、第1状態で中心軸線J1と中心軸線J2とが一致する(図4(a))と仮定した過給機において、第2状態における中心軸線J1,J2のずれ量Aをシミュレーションで取得し、当該ずれ量Aの半分(A/2)を第1状態におけるずれ量d0(図2)に採用して過給機1を設計・製造すればよい。そしてこの場合、第1状態と第2状態との中間の温度差がシュラウド側リング33とハブ側リング34との間に発生したときに、およそ、中心軸線J1と中心軸線J2とが一致すると考えられる。
例えば、ノズルベーン21が回転するための最大ずれ量の許容限界が、上記のずれ量Aよりも小さく、当該ずれ量Aの半分(A/2)よりも大きい場合を考える。この場合、第1状態で中心軸線J1と中心軸線J2とを一致させる(図4(a))ような従来の設計・製造であれば、過給機が第2状態に達したときにノズルベーン21は運転中に回動不可能になってしまう。これに対し、ずれ量Aの半分(A/2)を第1状態におけるずれ量d0(図2)に採用して過給機1を設計・製造すれば、ノズルベーン21が運転中に回動不可能になってしまうことを回避することができる。
なお、ノズルベーン21が回転するための最大ずれ量の許容限界は、例えば、ベーン回動軸23,24と軸受穴31,32とのクリアランスや、ベーン本体22とノズル流路19の壁面とのクリアランスの条件に依存する。また、この許容限界は、過給機1の運転条件にも依存する。過給機1によれば、最大ずれ量がd0又はd1のうちの何れか大きい方であるので、上記許容限界はd0又はd1のうちの何れか大きい方よりも僅かに大きい程度であればよい。従って、従来技術に比較して、ベーン回動軸23,24と軸受穴31,32とのクリアランスや、ベーン本体22とノズル流路19の壁面とのクリアランスを小さく設定することができ、例えば、ノズル流路19とベーン本体22との隙間からリークするガスを低減することができる。また、従来技術に比較して、過給機1の運転条件を広く(例えば、過給機1の運転中の許容温度を高く)することも可能である。
本開示は、上述した実施形態を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した様々な形態で実施することができる。また、上述した実施形態に記載されている技術的事項を利用して、変形例を構成することも可能である。各実施形態の構成を適宜組み合わせて使用してもよい。
例えば、実施形態では、中心軸線J1,J2の位置ずれが、シュラウド側リング33とハブ側リング34との温度差に起因する例を説明したが、この位置ずれが他の要素に起因するものであってもよい。他の要素としては、例えば、シュラウド側リング33とハブ側リング34との材料(線膨張係数)の差異等が例として挙げられる。
また、実施形態では、可変ノズルユニット20の昇温に伴う、中心軸線J1の径方向外側への移動が中心軸線J2の移動に比べて大きい場合の例について説明したが、逆に、中心軸線J2の移動が中心軸線J1の移動に比べて大きいものであってもよい。この場合、第1状態では中心軸線J2が中心軸線J1よりも径方向内側に位置し、第2状態では中心軸線J2が中心軸線J1よりも径方向外側に位置するようにすればよい。
すなわち、過給機1では、中心軸線J1及びJ2のうち、可変ノズルユニット20の昇温に伴う径方向外側への移動が大きい方の何れかの軸線を、第1状態においてその他方の軸線よりも径方向内側に位置するようにし、第2状態において前者の軸線が後者の軸線よりも径方向外側に位置するようになればよい。
1 可変容量型過給機
6 タービン翼車
16 スクロール流路
19 ノズル流路
21 ノズルベーン
33 シュラウド側リング(第1部品)
34 ハブ側リング(第2部品)
31 軸受穴(第1軸受穴)
32 軸受穴(第2軸受穴)
J1 中心軸線
J2 中心軸線
H 回転軸線
6 タービン翼車
16 スクロール流路
19 ノズル流路
21 ノズルベーン
33 シュラウド側リング(第1部品)
34 ハブ側リング(第2部品)
31 軸受穴(第1軸受穴)
32 軸受穴(第2軸受穴)
J1 中心軸線
J2 中心軸線
H 回転軸線
Claims (4)
- スクロール流路からタービン翼車へ向かうガスを通過させるノズル流路と、
前記タービン翼車の回転軸線方向に対面し互いの間に前記ノズル流路を形成する第1部品及び第2部品と、
前記第1部品に設けられた第1軸受穴と、
前記第2部品に設けられた第2軸受穴と、
前記ノズル流路に配置され前記第1軸受穴と前記第2軸受穴とで両持ち支持されるノズルベーンと、を備え、
室温時には、前記第1軸受穴の中心軸線が、前記第2軸受穴の中心軸線と比較して径方向内側に位置しており、
運転時に前記第1部品と前記第2部品との間に所定の温度差が発生したときに、前記第1軸受穴の中心軸線が、前記第2軸受穴の中心軸線と比較して径方向外側に位置する、可変容量型過給機。 - 前記所定の温度差は、
前記第1部品と前記第2部品との温度差として、運転条件内で発生し得る最大の温度差である、請求項1に記載の可変容量型過給機。 - 前記室温時における、前記第1軸受穴の中心軸線の、前記第2軸受穴の中心軸線からの前記径方向内側へのずれ量は、
前記運転時における、前記第1軸受穴の中心軸線の、前記第2軸受穴の中心軸線からの前記径方向外側へのずれ量に等しい、請求項2に記載の可変容量型過給機。 - 前記第1部品はシュラウド側リングであり、前記第2部品はハブ側リングである、請求項1~3の何れか1項に記載の可変容量型過給機。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020052938 | 2020-03-24 | ||
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