JP7301713B2 - 流体封入式防振装置 - Google Patents
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Description
また、本態様に従う構造とされた流体封入式防振装置によれば、可動膜の外周部分に拘束部材が設けられていることにより、可動膜の外周部分において形状安定性の向上が図られる。それ故、圧縮コイルスプリングによって付勢された可動膜が、外周部分において収容領域の平衡室側の壁部へ安定して押し当てられて、連通流路の平衡室側の開口が可動膜によって有効に覆われる。拘束部材が受け部を備えていることにより、圧縮コイルスプリングから可動膜へ及ぼされる力が効率よく伝達される。拘束部材が位置決め部を備えていることにより、圧縮コイルスプリングが可動膜に対して軸直角方向で位置決めされて、圧縮コイルスプリングによる付勢力が可動膜に対して適切に及ぼされる。更に、圧縮コイルスプリングが可動膜に対して軸直角方向で位置決めされることにより、可動膜が液圧の作用で受圧室側へ移動する際には、可動膜から圧縮コイルスプリングへ及ぼされる力によって圧縮コイルスプリングが軸方向に安定して圧縮変形される。
第五の態様は、第一~第四の何れか1つの態様に記載された流体封入式防振装置において、前記収容領域の周壁内面において、周方向で部分的に突出して軸方向に延びる位置決め突起を備えているものである。
また、本発明は、もともと以下(i)~(iv)に記載の各発明を何れも含むものであり、その構成および作用効果に関して、付記しておく。
本発明は、
(i) 仕切部材の両側にそれぞれ非圧縮性流体が封入された受圧室と平衡室が形成されており、それら受圧室と平衡室を相互に連通する連通流路が形成されている流体封入式防振装置において、前記仕切部材の内部に収容領域が設けられて、前記連通流路が該収容領域を含んで構成されていると共に、該収容領域における該受圧室と該平衡室の連通方向で弾性変形可能とされた可動膜が該収容領域に配されており、該収容領域の該受圧室側の壁部と該可動膜との間に圧縮コイルスプリングが配されて、該可動膜が該圧縮コイルスプリングによって該収容領域の該平衡室側の壁部に押し当てられている流体封入式防振装置、
(ii) 前記可動膜の外周部分に拘束部材が埋設状態で配されており、該拘束部材が、前記圧縮コイルスプリングの軸方向端面に重ね合わされる受け部と、該圧縮コイルスプリングの内周と外周の少なくとも一方に差し入れられる位置決め部とを、備えている請求項1に記載の流体封入式防振装置、
(iii) 前記可動膜において厚さ方向の弾性変形を許容される変形許容部が設けられており、該変形許容部の厚さ寸法に対して、該変形許容部の厚さと直交する方向の外寸が6倍以上とされている請求項1又は2に記載の流体封入式防振装置、
(iv) 前記可動膜の変形量を制限する変形制限部が、該可動膜に対して前記平衡室側に離れて設けられている請求項1~3の何れか一項に記載の流体封入式防振装置、
に関する発明を含む。
上記(i)に記載の発明では、可動膜の微小変形によって連通流路における実質的な流体流動が許容されることから、流体の流動作用に基づく低動ばね化によって、振動絶縁による防振効果が発揮される。キャビテーションの発生が問題になるほどの圧力低下が受圧室において生じると、可動膜は、圧縮コイルスプリングの付勢力に抗して受圧室側へ移動し、収容領域の平衡室側の壁部から離れる。これにより、可動膜で覆われていた連通流路の平衡室側の開口が開放されて、連通流路を通じた流体流動がより大きな流量で許容される。その結果、平衡室から受圧室への連通流路を通じた流体流動が生じて、受圧室の圧力低下が速やかに緩和され、キャビテーションによる異音が低減乃至は回避される。このように、振動入力時に弾性変形によって防振効果を発揮する可動膜が、連通流路の開口面積を制御して受圧室の圧力低下を抑制するリリーフ弁としても機能するようになっている。それ故、可動膜構造とリリーフ弁構造を各別に設ける必要がなく、仕切部材ひいては流体封入式防振装置のコンパクト化が図られる。
上記(ii)に記載の発明では、可動膜の外周部分に拘束部材が設けられていることにより、可動膜の外周部分において形状安定性の向上が図られる。それ故、圧縮コイルスプリングによって付勢された可動膜が、外周部分において収容領域の平衡室側の壁部へ安定して押し当てられて、連通流路の平衡室側の開口が可動膜によって有効に覆われる。拘束部材が受け部を備えていることにより、圧縮コイルスプリングから可動膜へ及ぼされる力が効率よく伝達される。拘束部材が位置決め部を備えていることにより、圧縮コイルスプリングが可動膜に対して軸直角方向で位置決めされて、圧縮コイルスプリングによる付勢力が可動膜に対して適切に及ぼされる。更に、圧縮コイルスプリングが可動膜に対して軸直角方向で位置決めされることにより、可動膜が液圧の作用で受圧室側へ移動する際には、可動膜から圧縮コイルスプリングへ及ぼされる力によって圧縮コイルスプリングが軸方向に安定して圧縮変形される。
上記(iii)に記載の発明では、可動膜の変形許容部における厚さ寸法が厚さ直交方向の外寸よりも十分に小さくされて、変形許容部が薄肉とされていることから、変形許容部の厚さ方向の変形による液圧の伝達作用が有効に発揮される。また、変形許容部によって覆われる連通流路の平衡室側の開口を大きな面積で設けることができて、可動膜が収容領域の平衡室側の壁部から離れた状態において、連通流路を通じた流体の流動量を大きく得ることで、キャビテーションの発生がより効果的に防止される。
上記(iv)に記載の発明では、受圧室の内圧が平衡室の内圧に対して高くなる場合に、可動膜の平衡室側への過大な変形が変形制限部によって防止されて、可動膜の耐久性の向上が図られる。また、変形制限部が可動膜から離れて配されることにより、可動膜の弾性変形による防振効果は有効に発揮される。
12 第一の取付部材
14 第二の取付部材
16 本体ゴム弾性体
18 フランジ状部
20 ねじ穴
22 凹所
24 シールゴム層
26 可撓性膜
28 固定部材
30 流体室
32 仕切部材
34 仕切部材本体
36 蓋部材
38 収容凹所
40 下透孔
42 位置決め突起
44 周溝
46 第一の連通口
48 第二の連通口
50 上透孔
52 嵌合突部
54 収容領域
56 可動膜
58 突出部
59 凹状面
60 リップ
62 拘束部材
64 受け部
66 位置決め部
68 変形許容部
69 隙間
70 圧縮コイルスプリング
72 変形制限部
74 受圧室
76 平衡室
78 第一のオリフィス通路
80 第二のオリフィス通路(連通流路)
Claims (5)
- 仕切部材の両側にそれぞれ非圧縮性流体が封入された受圧室と平衡室が形成されており、それら受圧室と平衡室を相互に連通する連通流路が形成されている流体封入式防振装置において、
前記仕切部材の内部に収容領域が設けられて、前記連通流路が該収容領域を含んで構成されていると共に、該収容領域における該受圧室と該平衡室の連通方向で弾性変形可能とされた可動膜が該収容領域に配されており、該収容領域の該受圧室側の壁部と該可動膜との間に圧縮コイルスプリングが配されて、該可動膜が該圧縮コイルスプリングによって該収容領域の該平衡室側の壁部に押し当てられていると共に、
該可動膜の外周部分に拘束部材が埋設状態で配されており、
該拘束部材が、該圧縮コイルスプリングの軸方向端面に重ね合わされる受け部と、該圧縮コイルスプリングの内周と外周の少なくとも一方に差し入れられる位置決め部とを、備えている流体封入式防振装置。 - 仕切部材の両側にそれぞれ非圧縮性流体が封入された受圧室と平衡室が形成されており、それら受圧室と平衡室を相互に連通する連通流路が形成されている流体封入式防振装置において、
前記仕切部材の内部に収容領域が設けられて、前記連通流路が該収容領域を含んで構成されていると共に、該収容領域における該受圧室と該平衡室の連通方向で弾性変形可能とされた可動膜が該収容領域に配されており、該収容領域の該受圧室側の壁部と該可動膜との間に圧縮コイルスプリングが配されて、該可動膜が該圧縮コイルスプリングによって該収容領域の該平衡室側の壁部に押し当てられていると共に、
該可動膜には前記収容領域の前記受圧室側の壁部に向かって突出する突出部が設けられており、該圧縮コイルスプリングの端部が該突出部によって該可動膜に対して位置決めされている流体封入式防振装置。 - 前記可動膜において厚さ方向の弾性変形を許容される変形許容部が設けられており、該変形許容部の厚さ寸法に対して、該変形許容部の厚さと直交する方向の外寸が6倍以上とされている請求項1又は2に記載の流体封入式防振装置。
- 前記可動膜の変形量を制限する変形制限部が、該可動膜に対して前記平衡室側に離れて設けられている請求項1~3の何れか一項に記載の流体封入式防振装置。
- 前記収容領域の周壁内面において、周方向で部分的に突出して軸方向に延びる位置決め突起を備えている請求項1~4の何れか一項に記載の流体封入式防振装置。
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JP2021071126A JP2021071126A (ja) | 2021-05-06 |
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JP2019196261A Active JP7301713B2 (ja) | 2019-10-29 | 2019-10-29 | 流体封入式防振装置 |
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Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2008298152A (ja) | 2007-05-30 | 2008-12-11 | Yamashita Rubber Co Ltd | 液封防振装置 |
JP2009103223A (ja) | 2007-10-23 | 2009-05-14 | Bridgestone Corp | 防振装置 |
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2019
- 2019-10-29 JP JP2019196261A patent/JP7301713B2/ja active Active
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