JP7299615B2 - 材料解析システム、材料解析方法、および材料解析プログラム - Google Patents

材料解析システム、材料解析方法、および材料解析プログラム Download PDF

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Description

本開示の一側面は材料解析システム、材料解析方法、および材料解析プログラムに関する。
材料の輸送特性を得るための手法が知られている。例えば、特許文献1には、電極内の活物質による電子伝導ネットワークを評価する方法が記載されている。この方法は、活物質層および集電体を含む断面の観察像と、該断面に存在する個々の活物質の導電性評価結果とを相関させることにより、電極内における電気的に活性な活物質の分布状態を測定するものである。
特開2014-81362号公報
特許文献1に記載の方法では、導電性評価結果を得るために活物質と集電体との間の導電性を測定する必要があり、したがって、その測定のための設備が必要である。そこで、材料の輸送特性を簡易に得るための手法が望まれている。
本開示の一側面に係る材料解析システムは、少なくとも一つのプロセッサを備える。少なくとも一つのプロセッサは、材料の微細組織を写した材料画像を取得し、材料画像を解析することで観察対象の相の位置を識別し、相の位置に基づいて材料の微細組織に対応する輸送モデルを生成し、輸送モデルに基づいて輸送特性を算出し、輸送特性を示す輸送特性データを出力する。
このような側面においては、材料の微細組織を写した材料画像から、該微細組織に対応する輸送モデルが生成され、その輸送モデルに基づいて輸送特性が算出される。したがって、材料画像さえ準備すれば材料の輸送特性を簡易に得ることができる。
本開示の一側面によれば、特別な設備を必要とすることなく材料の輸送特性を得ることができる。
実施形態に係る材料解析システムを構成するコンピュータのハードウェア構成の一例を示す図である。 実施形態に係る材料解析システムの機能構成の一例を示す図である。 実施形態に係る材料解析システムの動作の一例を示すフローチャートである。 輸送モデルを説明するための図である。 輸送特性の具体的な計算手順の一例を示すフローチャートである。 可視化された輸送特性データの一例を示す図である。 図6の一部を拡大して示す図である。 実施形態に係る材料解析プログラムの構成の一例を示す図である。 実施例におけるサンプルAに関する画像を示す図である。 実施例におけるサンプルB1に関する画像を示す図である。 実施例におけるサンプルB2に関する画像を示す図である。
以下、添付図面を参照しながら本開示での実施形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一または同等の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
[システムの構成]
実施形態に係る材料解析システム10は、材料の微細組織を写した画像を解析することで該材料の輸送特性を推定するコンピュータシステムである。材料とは、何らかの製品を作製する際に用いられる物質のことをいう。材料は限定されず、例えば超伝導体の材料、すなわち超伝導材料でもよいし、電池の材料(例えば電極の材料)でもよいし、熱伝導材料でもよいし、鉄筋コンクリート等の構造物材料でもよい。材料の微細組織とは、マイクロメートル、ナノメートルなどの小さい単位のスケールの分解能によって認識することができる微細な構造のことをいう。画像は、例えば、顕微鏡により得られる画像、すなわち顕微鏡画像のことをいう。顕微鏡の種類は限定されず、例えば、電子顕微鏡、走査型プローブ顕微鏡、X線顕微鏡、超音波顕微鏡、または光学顕微鏡でもよい。本開示では、材料の微細組織を写した画像を「材料画像」ともいう。
輸送特性とは、材料中における、輸送媒体を介した物理量の移動に関する特有の性質のことをいう。物理量および輸送媒体は限定されない。例えば、物理量は質量、電荷、エネルギ、熱、または運動量でもよく、これに対応して、輸送媒体は電子、イオン、流体、または格子振動でもよい。したがって、輸送特性は電気伝導度、イオン伝導度、熱伝導度などの様々な指標によって表現され得る。材料解析システム10は、輸送媒体の生成および消滅が生じない限り、任意の材料および現象について輸送特性を推定することができる。
材料解析システム10は1台のコンピュータで構成されてもよいし、複数台のコンピュータで構成されてもよい。複数台のコンピュータを用いる場合には、これらのコンピュータがインターネット、イントラネットなどの通信ネットワークを介して接続されることで、論理的に一つの材料解析システム10が構築される。
図1は材料解析システム10を構成するコンピュータ100のハードウェア構成の一例を示す図である。コンピュータ100は、オペレーティングシステム、アプリケーション・プログラムなどを実行するプロセッサ(例えばCPU)101と、ROMおよびRAMで構成される主記憶部102と、ハードディスク、フラッシュメモリなどで構成される補助記憶部103と、ネットワークカードまたは無線通信モジュールで構成される通信制御部104と、キーボード、マウスなどの入力装置105と、モニタなどの出力装置106とを備える。
材料解析システム10の各機能要素は、プロセッサ101または主記憶部102の上に所定のソフトウェア(例えば、後述する材料解析プログラムP1)を読み込ませてプロセッサ101にそのソフトウェアを実行させることで実現される。プロセッサ101はそのソフトウェアに従って、通信制御部104、入力装置105、または出力装置106を動作させ、主記憶部102または補助記憶部103におけるデータの読み出しおよび書き込みを行う。処理に必要なデータまたはデータベースは主記憶部102または補助記憶部103内に格納される。
図2は材料解析システム10の機能構成の一例を示す図である。材料解析システム10は機能的構成要素として画像解析部11、モデル生成部12、および特性算出部13を備える。画像解析部11は、材料画像を解析することで観察対象の相の位置を識別する機能要素である。観察対象とは、微細組織の中で、輸送特性を観察するために着目する物質のことをいう。相とは、化学的組成および物理的状態が均一であることによって他と区別される部分のことをいう。モデル生成部12はその相の位置に基づいて、材料の微細組織に対応する輸送モデルを生成する機能要素である。輸送モデルとは、微細組織おいて物理量が伝達される系を抽象的に表現するモデルのことをいう。すなわち、輸送モデルは、微細組織に対応する物理量に関するモデルである。特性算出部13はその輸送モデルに基づいて輸送特性を算出する機能要素である。
[システムの動作]
材料解析システム10の動作を説明するとともに本実施形態に係る材料解析方法について説明する。図3は材料解析システム10の動作の一例を処理フローS1として示すフローチャートである。
ステップS11では、画像解析部11が材料画像を取得する。材料画像の取得方法は限定されない。例えば、画像解析部11は顕微鏡から入力された材料画像を取得してもよい。あるいは、画像解析部11は所与のメモリまたはデータベースにアクセスしてその記憶装置から材料画像を読み出してもよい。あるいは、画像解析部11は他のコンピュータから送信された材料画像を受信してもよい。あるいは、画像解析部11はユーザ操作により入力された材料画像を取得してもよい。一例では、材料画像は256階調のグレースケール画像である。
ステップS12では、画像解析部11がその材料画像を解析することで観察対象の相の位置を識別する。画像解析部11は材料画像に応じた任意の画像解析手法を用いて相の位置を識別する。画像解析手法は限定されない。一例として、材料画像が256階調のグレースケール画像であれば、画像解析部11は、画像の階調を下げる技術であるポスタリゼーションを用いて材料画像の個々の画素をいくつかの数のグループに分類することで、観察対象を含むいくつかの相の位置を識別してもよい。材料が複数の物質で構成される場合には、画像解析部11はその複数の物質のうちの一つを観察対象として処理して、その観察対象の相の位置を識別してもよい。
一例では、画像解析部11は観察対象の相の位置と、観察対象ではない相の位置とを識別する。あるいは、画像解析部11は観察対象の相の位置を識別し、残りの部分を、観察対象ではない相として識別してもよい。観察対象ではない相の例として不純物相および空隙相が挙げられるが、これらに限定されない。画像解析部11は、それぞれの相を特定することで、個々の画素がどの相に属するかを認識できる。超伝導材料である場合には、一例では、画像解析部11は超伝導相を観察対象の相として処理してその位置を識別し、不純物相および空隙相のそれぞれについても位置を識別する。別の例として、画像解析部11は超伝導相の位置を識別し、残りの部分を超伝導相ではない相として識別してもよい。
画像解析部11は、観察対象の相の位置に加えて、その相に対応する複数の画素のそれぞれについて結晶方位を特定してもよい。結晶方位とは、結晶の方向をミラー指数によって表現したものをいう。結晶方位の特定方法は限定されない。例えば、画像解析部11は、各画素の色に基づいて結晶方位を特定してもよい。この場合には、画像解析部11は、予め用意された、RGB値と結晶方位との対応関係を示すデータを用いる。画像解析部11は材料画像から個々の画素のRGB値を取得し、その対応関係を参照することで、それぞれの画素について結晶方位(θ、φ、ω)を特定する。あるいは、画像解析部11は、電子顕微鏡から得られるElectron BackScatter Diffraction(EBSD)データから直接に結晶方位を特定してもよい。
ステップS13では、モデル生成部12が観察対象の相の位置に基づいて輸送モデルを生成する。一例では、モデル生成部12は、観察対象の相の位置に対応して閉サイトを設定し、観察対象ではない相の位置に対応して開サイトを設定することで、輸送モデルを生成する。閉サイトとは物理量が流れる領域のことをいい、開サイトとは物理量が流れない領域のことをいう。したがって、輸送モデルは個々の閉サイトの位置と個々の開サイトの位置とを示すモデルである。モデル生成部12は閉サイトおよび開サイトを、材料画像を構成する複数の画素のそれぞれに対応して設定する。材料が超伝導材料であれば、モデル生成部12は、電流の経路である超伝導相の位置に対応して閉サイトを設定し、超伝導相以外の相の位置(例えば、不純物相および空隙相)の位置に対応して開サイトを設定することで、輸送モデルを生成する。輸送モデルの表現方法は限定されない。例えば、モデル生成部12は基礎方程式、物性パラメータなどの様々な手法または定義を用いて輸送モデルを表現してよい。
図4は輸送モデルを説明するための図である。図4の例(a)は、実際の微細組織に合わせて個々のサイトを3次元で表現したものであり、図4の例(b)は、材料画像に合わせてそれらのサイトを2次元で表現したものである。便宜のために、例(a),(b)のそれぞれには3軸の座標も示す。図4は、開サイト21、閉サイト22、および閉サイト23がこの順に1列に並び、y軸方向に沿って物理量29が閉サイト22から閉サイト23へと流れる例を示す。
隣接するサイト間をボンドとして考えると、閉サイト同士を結ぶボンドの抵抗率を1と定義し、開サイトに接するボンドの抵抗率を無限大と定義することができる。閉サイト同士を結ぶボンドの抵抗率は1以外の値でもよい。モデル生成部12は複数のボンドのそれぞれの抵抗率を輸送モデルに含めてもよい。モデル生成部12は他の情報を輸送モデルに含めてもよく、例えば、観察対象の相に対応する結晶の最大輸送量を輸送モデルに含めてもよい。モデル生成部12は個々のサイトに対応する個々の結晶方位を輸送モデルに含めてもよく、この場合には、モデル生成部12はその結晶方位に依存する抵抗率を個々のサイトに設定する。モデル生成部12は、例えば、材料の異方性パラメータと、異方的ギンツブルグ・ランダウ方程式(ρ(θ、φ、ω),ρ(θ、φ、ω),ρ(θ、φ、ω))とに基づいてそれぞれのサイトの抵抗率を算出する。そして、モデル生成部12は、閉サイト同士を結ぶボンドの抵抗率を、隣接するサイトの抵抗率の平均値に設定する。モデル生成部12は、ボンドの抵抗率、結晶の最大輸送量、異方的ギンツブルグ・ランダウ方程式などの各種の参照データを所与の記憶部から読み出し、その参照データも用いて輸送モデルを生成することができる。
ステップS14では、特性算出部13がその輸送モデルに基づいて輸送特性を算出する。図5は輸送特性の具体的な計算手順の一例を示すフローチャートである。
ステップS141では、特性算出部13が、材料画像を構成する個々の画素を示す配列を定義する。これは、材料画像を構成する複数の画素に対応して複数の配列要素が設定されることを意味する。
ステップS142では、特性算出部13が輸送モデルの情報を配列に設定する。具体的には、特性算出部13はそれぞれの配列要素に、閉サイトか開サイトか否かを示す二値のサイト情報を設定する。或る一つの画素Pxに対応する配列要素がExであるとすると、特性算出部13は、画素Pxに対応する位置が閉サイトであれば、閉サイトを示す値を配列要素Exに設定し、その位置が開サイトであれば、開サイトを示す値を配列要素Exに設定する。輸送モデルが他の情報を含む場合には、特性算出部13はその情報の少なくとも一部を配列に設定してもよく、例えば結晶方位(θ、φ、ω)および抵抗率のうちの少なくとも一つを配列に格納してよい。
ステップS143では、特性算出部13がクラスタ解析を実行することでパーコレートクラスタを設定する。パーコレートクラスタとは、物理量が通過する可能性がある閉サイトの集合のことをいう。材料の微細組織の入力端から、該入力端の反対に位置する出力端への物理量の伝導特性が変化する現象(より具体的には、その伝導特性が飛躍的に上昇する現象)をパーコレーション転移という。
ステップS144では、特性算出部13がそのパーコレートクラスタに基づいて各サイトでのポテンシャル量を計算する。ポテンシャル量とは、所与の基準位置に基づいて設定される物理量である。ポテンシャル量が具体的に何を示すかは物理量の種類に依存する。例えば、電気輸送特性を推定する場合には電位がポテンシャル量に相当し、したがって、特性算出部13はこのステップにおいて各サイトでの電位を計算する。特性算出部13は、輸送モデルの入力端に所与の物理量またはポテンシャル量(例えば電圧)を与えることを仮定する。そして、特性算出部13は複数のサイトのそれぞれについて、該サイトと、該サイトに隣接する1以上のサイトとの間の物理量の出入りについて、物理量の移動に関する一般的な基礎方程式を応用して、該サイトでのポテンシャル量を算出する。基礎方程式は限定されず、現象または物理量に応じて選択されてよい。例えば、電気に関する場合には、キルヒホッフの法則およびオームの法則の一方または双方が用いられてよい。キルヒホッフの法則は、一つのサイトに流入する物理量(例えば電流)の総和は、該サイトから流出する物理量(例えば電流)の総和に等しい、というものである。他の基礎方程式の例として、フーリエの法則、フィックの拡散の法則などが挙げられる。特性算出部13は、少なくともそれぞれの閉サイトについてポテンシャル量を算出する。
ステップS145では、特性算出部13が各サイトでのポテンシャル量に基づいて各断面での移動物理量を計算する。断面とは、材料の入力端から出力端に向かう方向と直交する断面のことをいう。移動物理量とは、或る断面からその隣の断面へと移動する物理量のことをいう。
ステップS146では、特性算出部13が各断面の移動物理量が収束したか否かを判定する。断面を流れる物理量はそれぞれの断面で同じであるという保存則が成立する。物理量が電流であれば、その保存則は電流保存則である。各断面の移動物理量が収束するとは、個々の断面の間で移動物理量が一致するか、または所与の誤差範囲内に収まることをいう。移動物理量が収束しない場合には処理はステップS144に戻り(ステップS146においてNO)、特性算出部13は各サイトでのポテンシャル量と各断面での移動物理量とを再計算する。
移動物理量が収束した場合には処理はステップS147に進む(ステップS146においてYES)。ステップS147では、特性算出部13が物理量の伝導度を計算する。この伝導度はコネクティビティともいわれる。伝導度は、開サイトが一つも含まれない系における断面の移動物理量に対する、対象とする系における断面の移動物理量の比で表される。特性算出部13は各サイトでのポテンシャル量に基づいて、物理量を出力するサイトを出力サイトとして識別する。そして、特性算出部13は、開サイトが一つも含まれない系における出力端の断面の移動物理量に対する、対象とする系における出力端の断面の移動物理量の比を伝導度として得る。特性算出部13は、算出された比を所与のフィッティング式に代入することで、材料の立体形状に対応する伝導度を算出してもよい。
特性算出部13は各サイトでのポテンシャル量に基づいて様々な輸送特性を算出できる。例えば、特性算出部13は微細組織内の移動物理量の分布と、伝導度とのうちの少なくとも一つを輸送特性として求めることができる。移動物理量が電気であれば、特性算出部13は、各サイトでの電位に基づいて、電位分布、電流分布、および電気伝導度のうちの少なくとも一つを輸送特性(電気輸送特性)として算出してもよい。
図3に戻って、ステップS15では、特性算出部13が輸送特性データを出力する。輸送特性データは輸送特性を示す電子データである。輸送特性データの出力方法は限定されない。例えば、特性算出部13は輸送特性データをモニタ上に出力してもよいし、メモリ、データベースなどの所与の記憶装置に輸送特性データを格納してもよいし、他のコンピュータに向けて輸送特性データを送信してもよい。輸送特性データの表現方法も限定されない。例えば、特性算出部13は輸送特性データを数字、記号、文字列、テキスト、画像(コンピュータグラフィックス)、またはこれらのうちの任意の2以上の手法の組合せによって表現してもよい。あるいは、特性算出部13は、コンピュータグラフィックスによって生成した輸送特性データの画像(輸送特性画像)を材料画像に重畳することで該輸送特性データを表現してもよい。輸送特性画像を材料画像に重畳することで、微細組織における局所的または大局的な品質を容易に把握することができる。例えば、超伝導材料において電流が集中している箇所を特定することができる。
図6は可視化された輸送特性データの一例を示す図である。この例では、材料は、超伝導多結晶材料の一例である二ホウ化マグネシウム(MgB)焼結体である。微細組織の左端から右端に向かって電流が流れると仮定して各サイトでの電流値を算出し、その計算結果を電流分布として可視化することで、図6のような画像が得られる。グレースケールで示す図6では分かりづらいが、カラー画像では個々のサイトでの電流量が多階調の色で示される。したがって、電流が集中する部分などの局所的な傾向と、微細組織の大局的な傾向とを容易に確認することができる。図7は、図6に示す領域30を拡大して示す図である。この領域における部分41は、電気が流れない領域、すなわち不純物相および空隙相である。部分42および部分43はいずれも電気が流れる領域であり、すなわち超伝導相(観察対象の相)である。部分42,43の色の違いは電流値の大きさを示し、この例では、部分43での電流値の方が部分42での電流値よりも高い。個々のサイト、すなわち個々の画素について輸送特性が得られるので、図6および図7に示すように輸送特性の局所的な分布を確認できる。例えば、どこで電流が集中しているかを容易に特定することが可能になる。
[プログラム]
図8を参照しながら、材料解析システム10を実現するための材料解析プログラムP1を説明する。図8は実施形態に係る材料解析プログラムP1の構成の一例を示す図である。
材料解析プログラムP1は、メインモジュールP10、画像解析モジュールP11、モデル生成モジュールP12、および特性算出モジュールP13を備える。メインモジュールP10は材料解析を統括的に制御する部分である。画像解析モジュールP11、モデル生成モジュールP12、および特性算出モジュールP13を実行することにより画像解析部11、モデル生成部12、および特性算出部13が実現する。
材料解析プログラムP1は、CD-ROM、DVD-ROM、半導体メモリなどの非一時的な記録媒体に固定的に記録された上で提供されてもよい。あるいは、材料解析プログラムP1は、搬送波に重畳されたデータ信号として通信ネットワークを介して提供されてもよい。
[効果]
以上説明したように、本開示の一側面に係る材料解析システムは、少なくとも一つのプロセッサを備える。少なくとも一つのプロセッサは、材料の微細組織を写した材料画像を取得し、材料画像を解析することで観察対象の相の位置を識別し、相の位置に基づいて材料の微細組織に対応する輸送モデルを生成し、輸送モデルに基づいて輸送特性を算出し、輸送特性を示す輸送特性データを出力する。
本発明の一側面に係る材料解析方法は、少なくとも一つのプロセッサを備えるコンピュータシステムにより実行される。材料解析方法は、材料の微細組織を写した材料画像を取得するステップと、材料画像を解析することで観察対象の相の位置を識別するステップと、相の位置に基づいて材料の微細組織に対応する輸送モデルを生成するステップと、輸送モデルに基づいて輸送特性を算出するステップと、輸送特性を示す輸送特性データを出力するステップとを含む。
本発明の一側面に係る材料解析プログラムは、材料の微細組織を写した材料画像を取得するステップと、材料画像を解析することで観察対象の相の位置を識別するステップと、相の位置に基づいて材料の微細組織に対応する輸送モデルを生成するステップと、輸送モデルに基づいて輸送特性を算出するステップと、輸送特性を示す輸送特性データを出力するステップとをコンピュータシステムに実行させる。
このような側面においては、材料の微細組織を写した材料画像から、該微細組織に対応する輸送モデルが生成され、その輸送モデルに基づいて輸送特性が算出される。したがって、材料画像さえ準備すれば材料の輸送特性を簡易に得ることができる。材料の輸送特性を得るための実測作業を要することなく、材料画像に基づいて詳細な計算が可能になるので、材料解析のさらなる高度化および高速化が期待できる。輸送特性データは、材料の開発、材料の品質の判定、材料の欠陥の検出などの様々な目的のために用いることができる。
他の側面に係る材料解析システムでは、輸送モデルが、微細組織に対応する物理量に関するモデルであってもよい。物理量に関する輸送モデルを生成することで、材料の輸送特性を詳細に算出することができる。
他の側面に係る材料解析システムでは、少なくとも一つのプロセッサが、相の位置に基づいて、材料画像の複数の画素のそれぞれに、物理量が流れる領域である閉サイト、または物理量が流れない領域である開サイトを設定し、1以上の閉サイトおよび1以上の開サイトのそれぞれの位置を示す輸送モデルを生成してもよい。個々の画素に対応して閉サイトおよび開サイトを設定することで精密な輸送モデルが生成されるので、詳細な輸送特性を算出することができる。
他の側面に係る材料解析システムでは、少なくとも一つのプロセッサが、輸送特性データの画像を材料画像に重畳することで該輸送特性データを表現してもよい。このような表現によって、微細組織における局所的または大局的な品質を容易に把握することができる。
他の側面に係る材料解析システムでは、材料が超伝導材料であり、輸送特性が電気輸送特性であってもよい。この場合には、超伝導材料の電気輸送特性を簡易に得ることができる。
以下、実施例を具体的に説明するが、本開示はそれらに何ら限定されるものではない。
下記の参考文献で紹介されている、二ホウ化マグネシウム(MgB)焼結体の被研磨断面を走査電子顕微鏡(SEM)により観察し、その顕微鏡画像を材料画像として取得した。本実施例では、参考資料においてBulk-Sとして示されている材料をサンプルAとし、Bulk-Dとして示されている材料をサンプルB1およびB2として扱った。
(参考文献)
S. Mizutani et al., Understanding routesfor high connectivity in ex situ MgB2 by self-sintering, SuperconductorScience and Technology, Volume 27, Issue 4, 044012 (2014).
材料画像を解析することで、観察対象である二ホウ化マグネシウムの相(超伝導相)を分析した。そして、材料画像を超伝導相とそれ以外の相(不純物相および空隙相)とに二値化する処理を実行した。超伝導相の位置に対応させて閉サイトを設定し、不純物相および空隙相に対応させて開サイトを設定することで輸送モデルを生成した。
輸送特性を計算するために、FORTRAN90というプログラム言語を用いて、特性算出部13に対応するプログラムを作成した。そして、そのプログラムを用いて個々のサイトでの電流と、材料の有効電気伝導度とを求め、計算結果をCSVファイル形式で出力した。
図9はサンプルAの顕微鏡画像、可視化した輸送モデル、および可視化した輸送特性データを示す。図9と同様に、サンプルB1について図10に示し、サンプルB2について図11に示す。輸送モデルの画像は、閉サイト(超伝導相)を黒で示し、開サイト(不純物相および空隙相)を白で示す。輸送特性データの画像は電流分布を示し、実際にはカラー画像である。図9~図11では、電流の経路は、概して、明るいグレーで示される。これらの画像から、材料の微細組織内の絶縁成分の影響によってその経路が蛇行していることが分かる。実際のカラー画像では個々のサイトでの電流量が多階調の色で示され、図9~図11では、電流量が多い部分が白で表され、電流量が無いかまたは少ない部分が黒で表されている。したがって、電流が集中する部分などの局所的な傾向と、微細組織の大局的な傾向とを画像から容易に確認することができる。
サンプルA,B1,B2のそれぞれについての、有効電気伝導度の実測値と、本開示の手法による推定値とを表1に示す。推定値(2D)は画像解析から得られた結果そのものであり、画像という2次元(2D)空間における推定値である。推定値(3D)は、下記のフィッティング式(1)にその推定値(2D)を代入することで得られた値であり、材料の立体形状に対応する推定値である。この式(1)は、コンピュータで開サイトと閉サイトとをランダムに分布させて仮想的に発生させた2次元の系における有効電気伝導度の計算結果と、同様の手法で発生させた3次元の系における有効電気伝導度の計算結果とを最小二乗法で近似することで得られた関数である。式(1)において、K3Dは推定値(3D)であり、K2Dは推定値(2D)である。表1では伝導度を百分率で示す。
3D=0.7729K2D+0.2271 …(1)
Figure 0007299615000001
図9~図11および表1に示すように、微細組織の局所的な傾向と、大局的な傾向との双方を特定することができた。
[変形例]
以上、本発明をその実施形態および実施例に基づいて詳細に説明した。しかし、本発明は上記の実施形態および実施例に限定されるものではない。本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。
本開示において、「少なくとも一つのプロセッサが、第1の処理を実行し、第2の処理を実行し、…第nの処理を実行する。」との表現、またはこれに対応する表現は、第1の処理から第nの処理までのn個の処理の実行主体(すなわちプロセッサ)が途中で変わる場合を含む概念を示す。すなわち、この表現は、n個の処理のすべてが同じプロセッサで実行される場合と、n個の処理においてプロセッサが任意の方針で変わる場合との双方を含む概念を示す。
少なくとも一つのプロセッサにより実行される方法の処理手順は上記実施形態での例に限定されない。例えば、上述したステップ(処理)の一部が省略されてもよいし、別の順序で各ステップが実行されてもよい。また、上述したステップのうちの任意の2以上のステップが組み合わされてもよいし、ステップの一部が修正又は削除されてもよい。あるいは、上記の各ステップに加えて他のステップが実行されてもよい。
コンピュータシステムまたはコンピュータ内で二つの数値の大小関係を比較する際には、「以上」および「よりも大きい」という二つの基準のどちらを用いてもよく、「以下」および「未満」という二つの基準のうちのどちらを用いてもよい。このような基準の選択は、二つの数値の大小関係を比較する処理についての技術的意義を変更するものではない。
10…材料解析システム、11…画像解析部、12…モデル生成部、13…特性算出部、P1…材料解析プログラム、P10…メインモジュール、P11…画像解析モジュール、P12…モデル生成モジュール、P13…特性算出モジュール。

Claims (7)

  1. 少なくとも一つのプロセッサを備え、
    前記少なくとも一つのプロセッサが、
    材料の微細組織を写した材料画像を取得し、
    前記材料画像を解析することで観察対象の相の位置を識別し、
    前記相の位置に基づいて前記材料の微細組織に対応する輸送モデルを生成し、
    前記輸送モデルに基づいて、前記微細組織に対応する移動物理量の分布を含む輸送特性を算出し、
    前記輸送特性を示す輸送特性データを出力する、
    材料解析システム。
  2. 前記輸送モデルが、前記微細組織に対応する物理量に関するモデルである、
    請求項1に記載の材料解析システム。
  3. 前記少なくとも一つのプロセッサが、
    前記相の位置に基づいて、前記材料画像の複数の画素のそれぞれに、物理量が流れる領域である閉サイト、または前記物理量が流れない領域である開サイトを設定し、
    1以上の前記閉サイトおよび1以上の前記開サイトのそれぞれの位置を示す前記輸送モデルを生成する、
    請求項1または2に記載の材料解析システム。
  4. 前記少なくとも一つのプロセッサが、前記輸送特性データの画像を前記材料画像に重畳することで該輸送特性データを表現する、
    請求項1~3のいずれか一項に記載の材料解析システム。
  5. 前記材料が超伝導材料であり、前記輸送特性が電気輸送特性である、
    請求項1~4のいずれか一項に記載の材料解析システム。
  6. 少なくとも一つのプロセッサを備えるコンピュータシステムにより実行される材料解析方法であって、
    材料の微細組織を写した材料画像を取得するステップと、
    前記材料画像を解析することで観察対象の相の位置を識別するステップと、
    前記相の位置に基づいて前記材料の微細組織に対応する輸送モデルを生成するステップと、
    前記輸送モデルに基づいて、前記微細組織に対応する移動物理量の分布を含む輸送特性を算出するステップと、
    前記輸送特性を示す輸送特性データを出力するステップと
    を含む材料解析方法。
  7. 材料の微細組織を写した材料画像を取得するステップと、
    前記材料画像を解析することで観察対象の相の位置を識別するステップと、
    前記相の位置に基づいて前記材料の微細組織に対応する輸送モデルを生成するステップと、
    前記輸送モデルに基づいて、前記微細組織に対応する移動物理量の分布を含む輸送特性を算出するステップと、
    前記輸送特性を示す輸送特性データを出力するステップと
    をコンピュータシステムに実行させる材料解析プログラム。
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