JP7295684B2 - 事故責任特定方法、事故責任特定装置及びコンピュータプログラム - Google Patents

事故責任特定方法、事故責任特定装置及びコンピュータプログラム Download PDF

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Description

本発明は、自動運転のレベル4以上の自動運転車両に係る事故責任特定方法、事故責任特定装置及びコンピュータプログラムに関する。
近年、自動車の自動運転に関する研究及び開発が進められている。SAE(Society of Automotive Engineers)は、自動運転における自動化の程度を示す6段階のレベル(レベル0~5)を定めている。自動運転レベル0は、運転の自動化がなされていない自動車である。自動運転レベル1~3は、部分的又は限定的な自動運転であり、自動車に運転者が搭乗している必要がある。自動運転レベル4,5は、限定的又は完全な自動運転であり、運転の主体は機械制御となるため、自動車に運転者が搭乗する必要がない。
特許文献1においては、運転者が本来的に備える運転に必要な能力を反映して、設定を許容する自動運転レベルを制御する自動運転レベル制御装置が記載されている。この自動運転レベル制御装置は、運転者の年齢が高いほど、設定を許容する自動運転レベルが、自動化の度合いが大きいレベルとなるように制御を行う。
特開2018-190313号公報
自動運転車両を広く普及させるためには、技術的な問題の他にも、様々な問題がある。例えば、自動運転車両において事故が発生した場合、事故の責任の所在がいずれにあるかを特定することが難しいという問題がある。これは、自動車の保険を提供する損害保険の事業者等による保険料の支払いにも大きな影響を与える。
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、自動運転車両において発生した事故の責任の所在の特定を容易化することが期待できる事故責任特定方法、事故責任特定装置及びコンピュータプログラムを提供することにある。
また本発明の他の目的とするところは、自動運転車両において事故が発生する前の運行状態から事故につながる可能性のある現象を捉えて分析すると共に、この事故の回避を行う運行支援方法を提供することにある。
本発明に係る事故責任特定方法は、自動運転車両に関連する事故の責任の所在を特定する事故責任特定方法であって、前記自動運転車両の自動運転に係る情報を情報処理装置にて取得し、取得した前記情報に基づいて、前記情報処理装置が前記事故の責任の所在を特定する。
また、本発明に係る事故責任特定方法は、前記自動運転車両の周辺に存在するセンサ装置から送信される情報を前記情報処理装置にて取得し、前記自動運転車両から取得した情報、及び、前記センサ装置から取得した情報に基づいて、前記事故の責任の所在を特定する。
また、本発明に係る事故責任特定方法は、前記自動運転車両から取得した情報に基づいて、前記情報処理装置が事故発生の可能性を判定し、事故発生の可能性があると判定した場合に、前記自動運転車両を遠隔操作する遠隔操作装置の操作者への通知を行う。
また、本発明に係る事故責任特定方法は、前記事故の発生前の時点での前記通知の有無に基づいて、前記事故の責任の所在を特定する。
また、本発明に係る事故責任特定方法は、事故発生の可能性があると判定した場合に、前記自動運転車両において前記事故を回避する制御が可能であるか否かを判定し、前記制御が可能であると判定した場合に、前記制御を実施する。
また、本発明に係る事故責任特定方法は、前記制御の結果に基づいて、前記事故の責任の所在を特定する。
また、本発明に係る事故責任特定方法は、前記事故の有無に関わらず、取得した情報を記憶し、前記事故の発生後に、記憶した情報に基づいて、前記事故の責任の所在を特定する。
また、本発明に係る事故責任特定方法は、前記情報処理装置及び前記自動運転車両に搭載された記憶装置が共に前記情報を記憶する。
また、本発明に係る事故責任特定方法は、前記自動運転車両に搭載された機器の故障に係る情報を取得し、前記事故が発生した際に前記機器が故障していた場合に、前記事故の責任の所在を前記機器の製造者と特定する。
また、本発明に係る事故責任特定方法は、特定した前記事故の責任の所在を、前記自動運転車両に係る保険事業者へ通知する。
また、本発明に係る運行支援方法は、自動運転車両の運行を支援する運行支援方法であって、前記自動運転車両の自動運転に係る情報を情報処理装置にて取得し、取得した前記情報に基づいて、前記自動運転車両に係る事故発生の可能性を前記情報処理装置が判定し、事故が発生する可能性があると判定した場合に、前記事故を回避するための前記自動運転車両の制御を実行する。
また、本発明に係る事故責任特定装置は、自動運転車両の自動運転に係る情報を取得する取得部と、前記取得部が取得した前記情報に基づいて、前記自動運転車両に関連する事故の責任の所在を特定する特定部とを備える。
また、本発明に係るコンピュータプログラムは、コンピュータに、自動運転車両の自動運転に係る情報を取得し、取得した前記情報に基づいて、前記自動運転車両に関連する事故の責任の所在を特定する処理を実行させる。
本発明においては、自動運転車両に関連する事故の責任の所在を情報処理装置(事故責任特定装置)が特定する。自動運転車両は、自動運転に係る情報、例えば自動運転に関連する車載のセンサ又は制御装置等の動作状態又は異常の有無等の種々の情報を、情報処理装置へ与える。情報処理装置は、自動運転車両からの情報を取得する。情報処理装置は、自動運転車両に事故が発生した場合に、取得した種々の情報に基づいて、この事故の責任の所在を特定する。情報処理装置にて自動運転車両の事故に関係する情報を収集することによって、事故の責任の所在の特定を容易化できる。
また本発明においては、自動運転車両の周辺に存在するセンサ装置、例えば道路上に設置された路側器又は他の車両に搭載されたセンサ等の装置から送信される情報を情報処理装置が取得して事故の責任の所在を特定する。自動運転車両からの情報に加えて、周辺のセンサ装置からの情報を情報処理装置が収集することによって、より精度よく事故の責任の所在を特定することが可能となる。
また本発明においては、情報処理装置が取得した情報に基づいて事故発生の可能性を判定する。情報処理装置は、事故が発生する可能性があると判定した場合、この自動運転車両を遠隔操作することが可能な遠隔操作装置の操作者へ通知を行う。これにより、自動運転の遠隔操作がなされ、事故を未然に防ぐことが可能となる。
また本発明においては、事故発生の可能性があると判定した場合に遠隔操作装置の操作者への通知の有無を情報処理装置が取得し、通知の有無に基づいて事故の責任の所在を特定する。通知がなされているにも関わらず事故が発生した場合、事故の責任の所在が遠隔操作装置の操作者にある可能性がある。
また本発明においては、事故発生の可能性があると判定した場合に、情報処理装置は自動運転車両において事故を回避する制御が可能であるか否かを判定する。この制御が可能であると判定した場合、情報処理装置は自動運転車両に事故を回避する制御を実施させる。これにより、自動運転車両にて事故を回避する制御がなされ、事故を未然に防ぐことが可能となる。
また本発明においては、事故発生の可能性があると判定し、自動運転車両に事故を回避する制御を実施させた場合に、情報処理装置はこの制御の結果等の情報を取得し、取得した情報に基づいて事故の責任の所在を特定する。自動運転車両が回避の制御を行ったにも関わらず事故が発生した場合、この回避の制御の想定外の事態が生じている可能性がある。
また本発明においては、自動運転車両の事故の有無に関わらず、情報処理装置は取得した種々の情報を記憶しておく。自動運転車両の事故が発生した後に、情報処理装置は、記憶した情報に基づいて事故の責任の所在を特定する。事故発生時点のみでなく、事故発生前の情報を取得して記憶しておくことによって、情報処理装置は、事故発生前の状況を遡って把握し、より精度よく事故の責任の所在を特定することが可能となる。
また本発明においては、自動運転車両の事故に関連する情報を情報処理装置が記憶するのみでなく、自動運転車両に搭載された記憶装置も記憶する。これにより情報の信頼性を高めることができる。
また本発明においては、自動運転車両に搭載された機器、例えばカメラ、センサ又は通信機器等の故障に係る情報を情報処理装置が取得する。自動運転車両の事故が発生した際にこれらの機器が故障していた場合、情報処理装置は、事故の責任の所在がこの機器の製造者であると特定できる可能性がある。
また本発明においては、情報処理装置が特定した事故の責任の所在を、自動運転車両に係る損害保険の事業者へ通知する。これにより損害保険の事業者は、通知された情報に基づいて、事故に関する保険金の支払いの有無及び支払額等を判断することが容易化される。
また本発明においては、自動運転車両に対する運行支援を情報処理装置が行う。自動運転車両は、自動運転に係る情報、例えば自動運転に関連する車載のセンサ又は制御装置等の動作状態又は異常の有無等の種々の情報を、情報処理装置へ与える。情報処理装置は、自動運転車両からの情報を取得し、取得した情報に基づいて自動運転車両に関連する事故発生の可能性を判定する。事故が発生する可能性があると判定した場合、情報処理装置は、この事故を回避するための自動運転車両の制御を行う。これにより、自動運転車両に係る事故の発生を未然に防ぐことが可能となる。
本発明による場合は、自動運転車両において発生した事故の責任の所在の特定を容易化することが期待できる。
また本発明による場合は、自動運転車両における事故を回避して未然に防ぐことが期待できる。
本実施の形態に係る事故責任特定システムの概要を説明するための模式図である。 本実施の形態に係る自動運転車両の構成を示すブロック図である。 本実施の形態に係る接続器の構成を示すブロック図である。 本実施の形態に係る管理サーバの構成を示すブロック図である。 本実施の形態に係る管理サーバによる事故判定及び事故責任特定の処理の概要を説明するための機能ブロック図である。 本実施の形態に係る事故判定ツリー情報の一例を示す模式図である。 本実施の形態に係る事故判定ツリー情報の一例を示す模式図である。 本実施の形態に係る責任特定ツリー情報の一例を示す模式図である。 本実施の形態に係る責任特定ツリー情報の一例を示す模式図である。 事故責任の特定結果の通知画面の一例を示す模式図である。 事故責任の特定結果の通知画面の一例を示す模式図である。 本実施の形態に係る自動運転車両の接続器が行う処理の手順を示すフローチャートである。 本実施の形態に係る管理サーバが行う事故回避処理の手順を示すフローチャートである。 本実施の形態に係る管理サーバが行う事故責任特定処理の手順を示すフローチャートである。 本実施の形態に係る通知画面の表示処理の手順を示すフローチャートである。
本発明の実施形態に係る事故責任特定方法及び事故責任特定装置の具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
<システム概要>
図1は、本実施の形態に係る事故責任特定システムの概要を説明するための模式図である。本実施の形態に係る事故責任特定システムは、自動運転車両1にて生じた事故の責任の所在を、自動運転車両1及びその周辺に存在する路側器2等から取得した情報を基に、管理サーバ3が特定するシステムである。本実施の形態において自動運転車両1は、自動運転レベル4以上の自動運転機能を備えた車両である。路側器2は、例えば道路に設置された信号機、道路標識又は電信柱等に設けられ、カメラ又はセンサ等により周辺の道路の状況を検出する機器である。管理サーバ3は、自動運転車両1の外部、例えば本システムを運営する運営会社等に設置される装置である。
自動運転車両1から管理サーバ3へ送信される情報(車両情報)には、例えば自動運転車両1に搭載されたセンサ、カメラ、エンジン、ブレーキ又は操舵装置等の種々の車載機器の動作状態及び故障の有無等を示す情報が含まれ得る。周辺の路側器2から管理サーバ3へ送信される情報(周辺情報)には、例えば周辺の道路における車両、人又は障害物等の存在をカメラ又はセンサ等により検出した結果の情報が含まれ得る。ただし車両情報及び周辺情報は、上記のものに限らず、これら以外の種々の情報を含み得る。
管理サーバ3が特定する事故の責任の所在には、例えば自動運転車両1の製造者、自動運転車両1に搭載されたセンサ若しくは制御装置等の機器の製造者、自動運転車両1の管理者、自動運転車両1の所有者若しくは搭乗者、路側器2の製造者若しくは管理者、又は、相手方の車両等が含まれ得る。例えば管理サーバ3は、自動運転車両1の事故発生時に車載の機器に故障が生じていた場合、事故の責任の所在がこの機器の製造者にあると特定し得る。また例えば管理サーバ3は、車載の機器に故障は生じておらず、自動運転車両1の自動運転機能に誤認識又は誤判断等が生じていた場合、事故の責任の所在がこの自動運転車両1の製造者にあると特定し得る。管理サーバ3は、事故責任の特定結果を、例えば保険事業者が備える保険サーバ5へ通知する。
また本実施の形態に係る管理サーバ3は、自動運転車両1及び路側器2等から取得した情報を基に、自動運転車両1の事故を未然に防ぐための処理を行う。例えば、自動運転車両1は、非常時には外部のオペレータによる遠隔操作装置4を用いた遠隔操作が可能である。管理サーバ3は、自動運転車両1及び路側器2等から取得した情報を基に、自動運転車両1について事故発生の可能性の有無を判定する。事故発生の可能性があると判定した場合、管理サーバ3は、この自動運転車両1を遠隔操作するオペレータの遠隔操作装置4に対してアラートを出力する。またこの際には管理サーバ3から遠隔操作装置4へ、自動運転車両1から取得した情報及びその周辺の路側器2から取得した情報等が与えられる。アラートを受けたオペレータは、遠隔操作装置4を操作することにより、事故発生の可能性がある自動運転車両1に対し、例えば自動運転車両1を安全に停車させる等の遠隔操作を行い、事故発生を未然に防ぐことができる。
また例えば、管理サーバ3は自動運転車両1に事故発生の可能性があると判定した場合、自動運転車両1の自動運転機能の自体でこの事故を回避する制御が可能であるか否かを更に判定する。事故を回避する制御が可能であると判定した場合、管理サーバ3は、事故を回避するための自動制御を行う指令を自動運転車両1へ送信する。またこの際に管理サーバ3は、周辺の路側器2から取得した周辺情報等を自動運転車両1へ送信する。管理サーバ3からの指令及び情報に応じて、自動運転車両1は、事故を回避するための制御、例えば走行を停止する等の制御を実施する。管理サーバ3は、このような回避制御を自動運転車両1が正しく行ったにも関わらず事故が発生した場合、事故の責任の所在が相手方にあると特定し得る。
なお図1においては、自動運転車両1及び路側器2がそれぞれ1つずつ図示されているが、これらは複数存在し得る。管理サーバ3は、複数の自動運転車両1を管理対象とし、複数の自動運転車両1から車両情報を取得する。管理サーバ3は、事故の当事者の自動運転車両1について事故責任を特定する場合、この周辺に存在する他の車両(自動運転機能の有無によらない)から取得した情報を、路側器2から取得した情報と同様に、自動運転車両1に関する周辺情報として利用することができる。管理サーバ3は、複数の路側器2から周辺情報を取得すると共に、複数の車両から情報を取得することができる。
同様に、管理サーバ3は複数存在し得る。複数の管理サーバ3は、例えば地域毎に担当範囲を定めて設けられてもよく、また例えば自動運転車両1の車種又は製造者等に応じて設けられてもよい。また管理サーバ3は、1つの装置として設けられる必要はなく、複数の装置の協働によりその機能が実現されるものであってよい。また管理サーバ3及び遠隔操作装置4が1つの装置として設けられてもよく、管理サーバ3及び保険サーバ5が1つの装置として設けられてもよい。
また、遠隔操作装置4は複数存在し得ると共に、これを操作するオペレータも複数存在し得る。1人のオペレータ又は1つの遠隔操作装置4は、複数の自動運転車両1の遠隔操作を行うことが可能である。遠隔操作装置4による自動運転車両1の遠隔操作は、例えば車両の緊急停止等を行うものであってよく、また例えば車両の操舵及び加減速等を行うものであってもよい。
また、保険サーバ5は複数存在し得る。保険サーバ5は、例えば保険事業者毎にそれぞれ設けられる。保険サーバ5は、例えば管理サーバ3から送信される事故責任の特定結果を取得してデータベース等に記憶する。また管理サーバ3が特定結果以外にも種々の情報を保険サーバ5へ送信してよく、保険サーバ5は管理サーバ3から取得した種々の情報に基づいて、保険料の算出等の処理を行うことができる。
<装置構成>
図2は、本実施の形態に係る自動運転車両1の構成を示すブロック図である。本実施の形態に係る自動運転車両1は、周囲の状況を検出するためのカメラ11及びセンサ12等と、自動運転に係る制御を行う自動運転制御装置13と、外部の装置との間で無線通信による接続を行う接続器14とを搭載している。カメラ11は、例えば自動運転車両1の前後左右にそれぞれ設けられ、自動運転車両1の周囲を撮影した画像を自動運転制御装置13へ与える。カメラ11は、例えば広角レンズを用いて広範囲の撮影を行う広角カメラ、2つの撮像素子を用いて撮像を行うデュアルカメラ、又は、赤外線の撮影が可能な赤外線カメラ等であってもよい。センサ12は、例えば自動運転車両1の前後左右の四隅にそれぞれ設けられ、自動運転車両1の周囲に存在する人又は物等を検出し、検出結果を自動運転制御装置13へ与える。センサ12は、例えば超音波を出力してその反射波を検出することにより、物体の有無及び物体までの距離等を検出する。またセンサ12は、いわゆるLiDAR(Light Detection And Ranging)の技術により物体までの距離等を検出するセンサであってよい。
自動運転制御装置13は、自動運転車両1の自動運転を実現するための制御を行う装置である。本実施の形態に係る自動運転制御装置13は、自動運転レベル4又は5の自動運転を実現する。即ち、本実施の形態に係る自動運転車両1は、搭乗者の運転操作を必要とせず、自動運転制御装置13の制御を主体として走行が行われる。自動運転制御装置13は、カメラ11及びセンサ12等から得られる情報、並びに、車両外の路側器2又は管理サーバ3等から得られる情報等に基づいて、自車両の周辺の状況を判断する。自動運転制御装置13は、判断した周辺状況に対して適切に自動運転車両1を走行させるべく、速度制御、操舵制御及びブレーキ制御等を行う。また自動運転制御装置13は、管理サーバ3からの制御指令に応じた制御、及び、遠隔操作装置4からの遠隔操作に応じた制御を行うこともできる。
接続器14は、自動運転車両1に搭載された自動運転制御装置13等の種々の機器と、自動運転制御装置13の外部に存在する管理サーバ3及び遠隔操作装置4等の機器との間の通信を中継し、自動運転車両1の内外の接続を実現するための機器である。接続器14は、例えば携帯電話通信網又は無線LAN(Local Area Network)等の無線通信ネットワーク、及び、インターネット等のネットワークを含むネットワークNW1を介して、管理サーバ3及び遠隔操作装置4との通信を行う。また接続器14は、自動運転車両1の内部に設けられた車内ネットワークを介して、自動運転制御装置13等との通信を行う。また本実施の形態に係る接続器14は、自動運転車両1に搭載された機器の動作状態及び故障状況等に関する情報を収集して記憶すると共に、この情報を管理サーバ3へ送信する処理を行う。
図3は、本実施の形態に係る接続器14の構成を示すブロック図である。本実施の形態に係る接続器14は、処理部(プロセッサ)15、記憶部(ストレージ)16、無線通信部(トランシーバ)17及び車内通信部(トランシーバ)18等を備えて構成されている。処理部15は、CPU(Central Processing Unit)又はMPU(Micro-Processing Unit)等の演算処理装置を用いて構成されている。処理部15は、記憶部16に記憶されたプログラム16aを読み出して実行することにより、自動運転車両1の内外の通信を中継する処理、及び、自動運転車両1内の種々の情報を取得して送信する処理等を行う。
記憶部16は、例えばフラッシュメモリ又はEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)等の不揮発性のメモリ素子を用いて構成されている。記憶部16は、処理部15が実行する各種のプログラム、及び、処理部15の処理に必要な各種のデータを記憶する。本実施の形態において記憶部16は、処理部15が実行するプログラム16aを記憶すると共に、自動運転車両1内の種々の情報を記憶する車両情報記憶部16bが設けられている。
プログラム16aは、例えば接続器14の製造段階において記憶部16に書き込まれてもよい。例えばプログラム16aは、遠隔のサーバ装置などが配信するものを接続器14が通信にて取得してもよい。例えばプログラム16aは、メモリカード又は光ディスク等の記録媒体に記録されたプログラム16aを接続器14が読み出して記憶部16に記憶してもよい。例えばプログラム16aは、記録媒体に記録されたものを書込装置が読み出して接続器14の記憶部16に書き込んでもよい。プログラム16aは、ネットワークを介した配信の態様で提供されてもよく、記録媒体に記録された態様で提供されてもよい。
車両情報記憶部16bは、接続器14が収集した自動運転車両1の情報を記憶して蓄積する。接続器14が収集して車両情報記憶部16bに記憶する情報には、例えば自動運転車両1に搭載された機器の故障又は不具合等に関する情報を含む。また接続器14が収集して記憶する情報には、例えばカメラ11及びセンサ12等が出力する情報、又は、これらの情報に基づいて判断された自動運転車両1の周辺の状況を示す情報を含み得る。また接続器14が収集して記憶する情報には、自動運転制御装置13による自動運転の制御の結果に関する情報を含み得る。接続器14は、これら以外の種々の情報を収集してよい。
無線通信部17は、例えば携帯電話通信網又は無線LAN等の無線通信により、ネットワークNW1を介して管理サーバ3及び遠隔操作装置4等の自動運転車両1の外部に設けられた機器との間で通信を行う。無線通信部17は、無線トランシーバのIC(Integrated Circuit)を用いて構成され得る。無線通信部17は、処理部15から与えられた送信用のデータを変調した信号をアンテナへ出力することにより、管理サーバ3及び遠隔操作装置4等への無線送信を行う。無線通信部17は、アンテナにて受信した信号を復調して得られたデータを処理部15へ与える。
車内通信部18は、例えばCAN(Controller Area Network)又はイーサネット(登録商標)等の通信プロトコルに従って、自動運転車両1内に設けられた車内ネットワークNW2を介した通信を行う。車内通信部18は、いわゆるCANトランシーバ又はイーサネットPHY(PHYsical layer)等のICを用いて構成され得る。車内通信部18は、車内ネットワークNW2を介して、自動運転車両1に搭載されたカメラ11、センサ12及び自動運転制御装置13等の機器との間で通信を行う。車内通信部18は、処理部15から与えられた送信用のデータを通信プロトコルに応じた電気信号に変換し、車内ネットワークNW2を構成する通信線へ電気信号を出力することにより、他の機器へのデータ送信を行う。車内通信部18は、通信線の電位をサンプリングして取得することにより他の機器からのデータを受信し、受信したデータを処理部15へ与える。
また本実施の形態に係る接続器14では、記憶部16に記憶されたプログラム16aを処理部15が読み出して実行することにより、情報取得部15a及び情報送信部15b等が処理部15にソフトウェア的な機能ブロックとして実現される。情報取得部15aは、車内通信部18にて自動運転制御装置13に搭載されたカメラ11、センサ12及び自動運転制御装置13等の機器との間で車内ネットワークNW2を介した通信を行い、これらの機器から種々の情報を取得し、取得した情報を車両情報記憶部16bに記憶する処理を行う。情報取得部15aが取得する情報には、上述のように、例えば機器の故障又は不具合等に関する情報、機器が出力する情報、これらの情報に基づいて判断された周辺状況を示す情報、又は、自動運転の制御の結果に関する情報等を含み得る。情報取得部15aは、自動運転車両1内の種々の情報を取得する処理を、継続的に繰り返して行っている。
情報送信部15bは、無線通信部17を用いてネットワークNW1を介した無線通信を行うことによって、情報取得部15aが取得した情報を管理サーバ3へ送信する処理を行う。情報送信部15bは、情報取得部15aが情報を取得する都度に情報送信を行ってもよく、所定量の情報を蓄積した後に情報をまとめて送信してもよい。情報送信部15bは、情報取得部15aが取得した情報に対して編集又は結合等の処理を行い、処理後の情報を送信してもよい。
図4は、本実施の形態に係る管理サーバ3の構成を示すブロック図である。本実施の形態に係る管理サーバ3は、処理部(プロセッサ)31、記憶部(ストレージ)32及び通信部(トランシーバ)33等を備えて構成されている。処理部31は、CPU又はMPU等の演算処理装置を用いて構成されている。処理部31は、記憶部32に記憶されたプログラム32aを読み出して実行することにより、自動運転車両1に係る事故発生の可能性の判定、及び、発生した事故の責任の所在の特定等の処理を行う。
記憶部32は、例えばハードディスク等の大容量の記憶装置を用いて構成されている。記憶部32は、処理部31が実行する各種のプログラム、及び、処理部31の処理に必要な各種のデータを記憶する。本実施の形態において記憶部32は、処理部31が実行するプログラム32aを記憶している。プログラム32aは、例えば管理サーバ3の製造段階において記憶部32に書き込まれてもよい。例えばプログラム32aは、遠隔の他のサーバ装置等が配信するものを管理サーバ3が通信にて取得してもよい。例えばプログラム32aは、メモリカード又は光ディスク等の記録媒体99に記録されたプログラム32aを管理サーバ3が読み出して記憶部32に記憶してもよい。例えばプログラム32aは、記録媒体99に記録されたものを書込装置が読み出して管理サーバ3の記憶部32に書き込んでもよい。プログラム32aは、ネットワークを介した配信の態様で提供されてもよく、記録媒体99に記録された態様で提供されてもよい。
また本実施の形態において記憶部32には、履歴記憶部32bが設けられている。履歴記憶部32bは、例えば自動運転車両1から取得した車両情報及び路側器2等から取得した周辺情報等を記憶して蓄積することによって、これらの情報の履歴を記憶する。また履歴記憶部32bには、管理サーバ3から遠隔操作装置4又は自動運転車両1へのアラート出力、制御指令又は通知等の履歴が記憶される。管理サーバ3は、履歴記憶部32bに記憶された情報に基づいて、自動運転車両1に係る事故発生の可能性の有無の判定、及び、発生した事故の責任の所在の特定等の処理を行う。
また本実施の形態において記憶部32には、事故判定ツリー情報32c及び責任特定ツリー情報32dが記憶されている。事故判定ツリー情報32cは、管理サーバ3が事故発生の可能性があると判定した場合に、この事故を回避できるか否か、及び、回避できるとすればどのような制御を行うべきか等を判定するための条件及び判定基準等の情報をツリー状に集約したものである。責任特定ツリー情報32dは、管理サーバ3が自動運転車両1に係る事故が発生したと判定した場合に、判定した事故の要因及び責任の所在等を特定するための条件及び判定基準等の情報をツリー状に集約したものである。事故判定ツリー情報32c及び責任特定ツリー情報32dの詳細については後述する。事故判定ツリー情報32c及び責任特定ツリー情報32dは、プログラム32aと共に提供されてもよく、プログラム32aとは別に提供されてもよい。
通信部33は、インターネット、無線LAN及び携帯電話通信網等を含むネットワークNW1を介して、自動運転車両1の接続器14、路側器2、遠隔操作装置4及び保険サーバ5等の装置との間で通信を行う。通信部33は、処理部31から与えられたデータを他の装置へ送信すると共に、他の装置からの受信データを処理部31へ与える。
また本実施の形態に係る管理サーバ3では、記憶部32に記憶されたプログラム32aを処理部31が読み出して実行することにより、情報取得部31a、事故判定部31b、事故責任特定部31c及び通知部31d等が処理部31にソフトウェア的な機能ブロックとして実現される。情報取得部31aは、自動運転車両1の接続器14から送信される車両情報及び路側器2から送信される周辺情報等を通信部33にて受信することで取得する。情報取得部31aは、取得したこれらの情報を記憶部32の履歴記憶部32bに記憶する。
事故判定部31bは、情報取得部31aが取得した情報(履歴記憶部32bに記憶された情報を含む)に基づいて、自動運転車両1の事故発生の可能性を判定する処理を行う。例えば事故判定部31bは、自動運転車両1に搭載された機器に故障又は異常が生じている旨の車両情報を情報取得部31aが取得した場合に、この自動運転車両1について事故発生の可能性があると判定する。また例えば事故判定部31bは、自動運転車両1の周辺に道路を逆走する他車両又は道路に落下した障害物等が存在する旨の周辺情報を路側器2から取得した場合に、この自動運転車両1について事故発生の可能性があると判定する。なおこれらの判定は一例であって、事故発生の可能性があると判定される要因は、これら以外にも種々のものが存在し得る。
また事故判定部31bは、自動運転車両1について事故発生の可能があると判定した場合に、この事故を回避することが可能であるか否か、及び、回避可能であればどのような制御を行うべきであるか等を判定する処理を行う。例えば事故判定部31bは、自動運転車両1に搭載された機器の故障によって制御性能が悪化して事故発生の可能があると判定した場合、外部の遠隔操作装置4を用いたオペレータの遠隔操作又は非常停車等の制御が可能であるか否かを判定し、可能であればこれらの制御を実施させる。オペレータによる遠隔操作又は非常停車等が不可能である場合、例えば事故判定部31bは、自動運転車両1の車内に設けられた非常停車装置等に対する乗員の操作により非常停車が可能であるか否かを判定し、可能であれば乗員への通知等を行って非常停車の操作を促す。なおこれらの判定及び制御等は一例であって、事故の回避のための制御は、これら以外にも種々のものが存在し得る。また事故判定部31bは、記憶部32に記憶された事故判定ツリー情報32cに基づいて、事故回避の可否及び回避のための制御を判定する。
事故責任特定部31cは、自動運転車両1について事故が発生した場合に、発生した事故の責任の所在を特定する処理を行う。例えば事故責任特定部31cは、事故判定部31bにより事故を回避することが可能であると判定され、遠隔操作装置4のオペレータに対するアラートが出力されていたにも関わらず、回避制御がなされずに事故が発生した場合に、事故責任が自動運転車両1の遠隔操作を行う管理者等にあると判定することができる。また例えば事故責任特定部31cは、事故判定部31bにより事故発生の可能性があるとの判定ができていなかった場合、自動運転車両1の周辺に存在する路側器2からの情報が取得できない、即ち路側器2の通信の不具合が要因であると想定することができるため、事故責任が路側器2の管理者又は製造者等にあると判定することができる。なおこれらの判定は一例であって、事故の要因とその責任の所在とについては、これら以外にも種々のものが存在し得る。また事故責任特定部31cは、記憶部32に記憶された責任特定ツリー情報32dに基づいて、事故の責任の所在を特定する。
通知部31dは、通信部33にて通知のメッセージ等を送信することにより、自動運転車両1、遠隔操作装置4又は保険サーバ5等への通知を行う。例えば通知部31dは、自動運転車両1に事故発生の可能性があり、遠隔操作で回避すべきと判断した場合等に、遠隔操作装置4へアラート出力を行うことによって、遠隔操作装置4を用いて遠隔操作を行うオペレータに対する通知を行う。また例えば通知部31dは、自動運転車両1に事故発生の可能性があり、自動運転車両1にて回避制御が可能であると判断した場合等に、自動運転車両1に対して回避制御を行わせる制御指令を送信する。自動運転車両1への制御指令には、例えば周辺の路側器2が検出した障害物の位置に関する情報等、回避制御に必要な種々の情報が含まれていてよい。また例えば通知部31dは、発生した事故の責任の所在を特定した場合に、保険サーバ5等へ特定した責任の所在を通知する。
<事故判定及び事故責任特定>
図5は、本実施の形態に係る管理サーバ3による事故判定及び事故責任特定の処理の概要を説明するための機能ブロック図である。本実施の形態に係る管理サーバ3の事故判定部31bは、自動運転車両1及び路側器2から取得した情報と、取得して履歴記憶部32bに記憶した情報とに基づいて、事故発生の可能性の有無を判定する。事故発生の可能性があると判定した場合、事故判定部31bは、この判定に至った事故の要因に関する情報を出力する。
更に事故判定部31bは、事故の要因に関する情報と、自動運転車両1及び路側器2から取得した情報と、取得して履歴記憶部32bに記憶した情報とに基づいて、記憶部32に記憶された事故判定ツリー情報32cを用いた事故回避の可否及び回避のための制御の判定を行う。事故回避が可能であると判定し、更に回避のために自動運転車両1の遠隔操作を行うと事故判定部31bが判定した場合に、通知部31dはオペレータに対するアラート出力を行う。このアラートを受けたオペレータは、遠隔操作装置4を利用して、事故を回避すべく自動運転車両1を遠隔操作する。また事故回避が可能であると判定し、更に自動運転車両1の自動制御によって事故回避を行うと事故判定部31bが判定した場合に、通知部31dは自動運転車両1に対する制御指令を送信する。この制御指令を受けた自動運転車両1は、指令された回避制御を実施する。また事故判定部31bは、判定結果及び制御結果を出力すると共に、これらを履歴記憶部32bに記憶する。
管理サーバ3の事故責任特定部31cは、事故判定部31bの判定及び制御の結果と、履歴記憶部32bに記憶されたこれらの結果の履歴と、自動運転車両1及び路側器2から取得した情報と、取得して履歴記憶部32bに記憶した情報とに基づいて、記憶部32に記憶された責任特定ツリー情報32dを用いた事故の責任の所在の特定を行う。事故責任特定部31cによる事故責任の特定結果は、通知部31dが保険事業者等へ通知する。この通知を受けた保険事業者は、特定された事故責任に基づいて、保険料の算出等を行うことができる。
図6及び図7は、本実施の形態に係る事故判定ツリー情報32cの一例を示す模式図である。記憶部32に記憶される事故判定ツリー情報32cは、事故判定部31bが事故発生の可能性があると判定した場合に、この事故が回避可能であるか否か、及び、回避可能であればどのような制御を行うべきかを判定するための情報である。事故判定ツリー情報32cは、事故が発生する可能性があると判定した要因毎に、判定条件をツリー状に定めた情報である。図示の例では、事故の要因として「制御性能悪化」、「制御不可」、「情報漏えい」及び「環境条件悪化」が挙げられている。ただしこれらの要因は一例であって、これに限るものではない。なお、図6には「制御性能悪化」の要因に対する判定条件のツリーを示し、図7には「制御不可」の要因に対する判定条件のツリーを示している。「制御性能悪化」は、例えば自動運転車両1のセンサ又はカメラ等の一部が故障した場合等である。「制御不可」は、「制御性能悪化」よりも故障の度合いがひどく、例えばセンサ又はカメラ等の全てが故障し、自動運転車両1の自動運転制御がより困難な状態となった場合等である。これら以外の要因に対する判定条件のツリーは、図示及び説明を省略する。
図6に示すように、「制御性能悪化」の事故要因に対しては、車外からの操作が可能であるか否かの条件が判定される。この条件では、例えば自動運転車両1及び遠隔操作装置4が互いに通信可能であるか否か、及び、遠隔操作のための車載機器の故障の有無等が、履歴記憶部32bに記憶された情報等から判定される。車外からの操作が可能である場合には、遠隔操作装置4を用いたオペレータの遠隔操作により事故を回避する制御を行うことが決定され、オペレータへのアラート出力等が行われる。
車外からの操作が不可能である場合には、車外からの非常停車が可能であるか否かの条件が更に判定される。車外からの非常停車は、例えば操舵及び加減速等を遠隔で操作できないが、停車の遠隔操作が可能である場合に、遠隔操作装置4にてオペレータが実施するものである。この条件では、例えば自動運転車両1及び遠隔操作装置4が互いに通信可能であるか否か、及び、停車のための車載機器の故障の有無等が判定される。車外からの非常停車が可能である場合には、遠隔操作装置4を用いたオペレータの非常停車により事故を回避する制御を行うことが決定され、オペレータへのアラート出力等が行われる。
車外からの非常停車が不可能である場合には、車内からの非常停車が可能であるか否かの条件が更に判定される。車内からの非常停車は、例えば自動運転車両1の車内の適所に設けられた非常停止ボタンに対する乗員の操作により行われる停車である。この条件では、遠隔操作のための車載機器の故障の有無等が判定される。車内からの非常停車が可能である場合には、乗員による回避を行うことが決定され、自動運転車両1への通知等が行われる。
車内からの非常停車が不可能である場合には、自動運転車両1のエアバッグの作動が可能であるか否かの条件が更に判定される。この条件では、例えば自動運転車両1のエアバッグ及びこれを作動させるための機器の故障の有無等が判定される。エアバッグの作動が可能である場合には、エアバッグを作動させることによる、自動運転車両1の乗員の安全を確保する制御が行われる。エアバッグの作動が不可能である場合、事故が回避不可能であると判定される。
図7に示すように、「制御不可」の事故要因に対しては、並列的に2つの条件が判定される。一方の条件では、自動運転車両1の周辺の道路状況に危険がないかの条件が判定される。この条件では、例えば自動運転車両1の周辺に存在する路側器2又は他車両から取得した情報に基づいて、自動運転車両1の周辺の道路における他車両、歩行者又は障害物等の有無を判定する。道路状況に危険がない場合には、自動運転車両1の自動運転による停車を試みるべく、管理サーバ3から自動運転車両1へ制御指令が送信される。道路状況に危険がある場合には、事故が回避不可能であると判定される。
もう一方の条件では、車外からの非常停車が可能であるか否かの条件が判定される。車外からの非常停車が可能である場合には、遠隔操作装置4を用いたオペレータの非常停車により事故を回避する制御を行うことが決定され、オペレータへのアラート出力等が行われる。車外からの非常停車が不可能である場合には、事故が回避不可能であると判定される。
図8及び図9は、本実施の形態に係る責任特定ツリー情報32dの一例を示す模式図である。記憶部32に記憶される責任特定ツリー情報32dは、事故責任特定部31cが発生した事故の責任の所在を特定するための情報である。責任特定ツリー情報32dは、発生した自動運転車両1の事故に関して取得した情報及びその履歴に基づいて判定すべき条件をツリー状に定めた情報である。図8には「回避制御はできていたか?」という条件を筆頭とするツリーを示し、図9には「適切な判断はできていたか?」という条件を筆頭とするツリーを示している。ただしこれらの条件及び責任の所在等は一例であって、これに限るものではない。
図8に示すように、事故の責任者の所在を特定する第1の条件判定として、自動運転車両1による回避の制御ができていたか否かの判定が行われる。この回避制御には、自動運転車両1の自らの判断で行う制御と、管理サーバ3からの制御指令に応じて行う制御との両方が含まれ得る。回避の制御ができていたにも関わらず事故が発生した場合、自動運転車両1の周囲の環境に異常が生じたか、又は、想定外の事態が生じたことが事故の要因として想定され、事故の責任の所在が自動運転車両1の運行管理者又は保険事業者等にあると特定される。なおここで保険事業者は、事故に対して直接的な責任があることを示すものではなく、災害等で事故の責任を特定できない場合に損害の支払いの責任を負うものであることを示している。また回避の制御ができていたか否かは、例えば自動運転車両1のセンサ又はカメラ等の情報、これに応じて実施された走行制御の内容、並びに、事故発生前後の路側器2による周辺の情報等に基づいて判定され得る。
回避の制御ができていなかった場合、遠隔操作装置4のオペレータに対するアラート出力がなされていたか否かの判定が行われる。アラート出力がなされていたにも関わらず事故が発生した場合、遠隔操作に関する機器が的確に作動していないことが事故の要因として想定され、事故の責任の所在が遠隔操作装置4を有する運行管理者又は遠隔操作に関する機器の製造者等にあると特定される。
アラート出力がなされていなかった場合、事故発生の危険があることを判断できていたか否かの判定が行われる。事故発生の危険を判断できていたにも関わらず事故が発生した場合、この事故を回避するために行われた制御が的確でなかったことが事故の要因として想定され、事故の責任の所在が自動運転車両1の製造者等にあると特定される。なお危険判断ができていたか否かは、例えば自動運転制御装置13の処理の履歴を調べることで判定され得る。
事故発生の危険を判断できていなかった場合、自動運転車両1の自動運転制御装置13が周囲の状況を認識できていたか否かの判定が行われる。周囲の状況を認識できていたにも関わらず事故が発生した場合、周囲の状況に応じた自動運転の制御ができていないことが事故の要因として想定され、事故の責任の所在が自動運転車両1の製造者等にあると特定される。なお周囲の状況を認識できていたか否かは、例えばカメラ11及びセンサ12等の情報の履歴と、自動運転制御装置13の処理履歴とを比較することで判定され得る。
周囲の状況を認識できていなかった場合、自動運転車両1の自動運転制御装置13がカメラ11及びセンサ12等からの情報を取得できていたか否かの判定が行われる。カメラ11及びセンサ12等の情報を取得できていたにも関わらず事故が発生した場合、自動運転制御装置13による状況認識の機能の不具合等が事故の要因として想定され、事故の責任の所在が自動運転車両1の製造者等にあると特定される。またカメラ11及びセンサ12等の情報を取得できていなかった場合、カメラ11及びセンサ12等の故障が事故の要因として想定され、事故の責任の所在がカメラ11及びセンサ12等の機器の製造者にあると特定される。
図9に示すように、事故の責任の所在を特定する第2の条件判定として、自動運転車両1の自動運転制御装置13が適切な判断ができていたか否かの判定が行われる。適切な判断ができていたにも関わらず事故が発生した場合、自動運転車両1の周囲の環境に異常が生じたか、又は、想定外の事態が生じたことが事故の要因として想定され、事故の責任の所在が自動運転車両1の運行管理者又は保険事業者等にあると特定される。なお適切な判断ができていたか否かは、例えば自動運転車両1のカメラ11及びセンサ12等からの情報、これに応じて自動運転制御装置13が実施した走行制御の内容、並びに、事故発生前後の路側器2による周辺の情報等に基づいて判定され得る。
適切な判断ができていなかった場合、自動運転車両1の周囲に存在する物に対する距離等について適切な計測ができていたか否かの判定が行われる。適切な計測ができていたにも関わらず事故が発生した場合、計測結果に応じた自動運転の制御ができていないことが事故の要因として想定され、事故の責任の所在が自動運転車両1の製造者又は自動運転に係る機器の製造者等にあると特定される。なお適切な計測ができていたか否かは、例えばカメラ11及びセンサ12等の情報の履歴に基づいて判定され得る。また適切な計測ができていなかった場合、カメラ11及びセンサ12等の故障が事故の要因として想定され、事故の責任の所在がカメラ11及びセンサ12等の機器の製造者にあると特定される。
本実施の形態に係る責任特定ツリー情報32dには、ツリー状に連なる判定条件の組が複数含まれている。管理サーバ3の事故責任特定部31cは、責任特定ツリー情報32dに含まれる複数組の判定条件に対して並列的に又は順次的に判定処理を行い、各組の特定結果を得ることができる。各組の特定結果は、必ずしも同一の所在を示すとは限らない。事故責任特定部31cは、複数組の特定結果を統合して、例えば自動運転車両1の製造者に80%の責任があり、センサ12の製造者に20%の責任がある等のような特定結果を出力することができる。
図10及び図11は、事故責任の特定結果の通知画面の一例を示す模式図である。本例の通知画面は、例えば管理サーバ3から通知を受けた保険サーバ5等の装置がディスプレイに表示してもよく、また例えば管理サーバ3が表示してもよい。
例えば図10は、事故の責任の所在が自動運転車両1の運行管理者にあると管理サーバ3が特定した場合の通知画面である。図示の通知画面には、「2019年3月15日に発生した「自動運転車両AAA」の事故に関する報告」のように、事故発生の日時情報と、事故に関連した自動運転車両1を識別する情報とを含むタイトル文字列が示されている。更には、事故の発生場所等の情報が含まれていてもよい。
図示の通知画面において、タイトル文字列の下方には、管理サーバ3が特定した事故責任の所在が、例えば「事故責任:自動運転車両AAAの管理者」等の文字列により示される。またその下方には、事故の責任の所在を特定した理由が表示される。図示の例では特定理由として、「(1)事故発生の10分前に事故が発生する可能性があることをオペレータに通知」及び「(2)事故を回避する遠隔操作が実施されていない」の2つの理由が示されている。これらの特定理由は、責任特定ツリー情報32dに含まれる条件に相当する。
また通知画面には、一又は複数の関連情報が表示される。関連情報は、管理サーバ3が履歴記憶部32bに記憶した種々の情報の中で、事故責任の特定に用いられた情報を抽出したものである。図示の例では、管理サーバ3からオペレータへの通知の履歴と、自動運転車両1の周辺に存在する路側器2が事故発生時に撮影した映像とが関連情報として表示されている。
また通知画面の下部には、終了ボタン及び詳細ボタンが設けられている。通知画面の閲覧者は、例えばタッチパネル又はマウス等の入力デバイスを用いてこれらのボタンに対する操作を行うことができる。終了ボタンに対する操作がなされた場合には、この通知画面の表示が終了される。詳細ボタンに対する操作がなされた場合には、この事故について管理サーバ3が履歴記憶部32bに記憶した種々の詳細な情報が表示される。
また例えば図11は、事故の責任の所在が自動運転車両1の製造者にあると管理サーバ3が特定した場合の通知画面である。図示の通知画面には、「2019年4月1日に発生した「自動運転車両BBB」の事故に関する報告」のタイトル文字列が示されている。タイトル文字列の下方には、特定された事故責任の所在が、例えば「事故責任:自動運転車両BBBの製造者」等の文字列により示される。またその下方には、事故の責任の所在を特定した理由として、「(1)センサ等の異常なし」及び「(2)自動運転制御装置が事故の回避に関する状況判断を行っていない」の2つの理由が示されている。
また通知画面には、関連情報として自動運転車両1に搭載された車載機器の故障チェック結果の履歴と、自動運転車両1の周辺に存在する路側器2が事故発生時に撮影した映像とが関連情報として表示されている。また通知画面の下部には、終了ボタン及び詳細ボタンが設けられている。
なお本例の通知画面では、事故の責任の所在が1つに特定されているが、事故の責任の所在が複数に亘ってもよい。この場合、通知画面には例えば管理者に70%の責任があり、製造者に30%の責任がある等の事故責任の非率を示してもよい。
<フローチャート>
図12は、本実施の形態に係る自動運転車両1の接続器14が行う処理の手順を示すフローチャートである。本実施の形態に係る接続器14の処理部15の情報取得部15aは、車内通信部18にて車内ネットワークNW2を介した通信を行うことによって、自動運転車両1に搭載されたカメラ11、センサ12及び自動運転制御装置13等の車載機器から種々の情報を取得する(ステップS1)。このときに接続器14は、例えば車載機器に対して特定の情報の送信を要求し、この要求に応じて車載機器から送信される情報を取得してもよく、また例えば車内ネットワークNW2を介して複数の車載機器の間で送受信される情報を監視し、必要な情報が送信された際にこの情報を取得してもよい。
情報取得部15aは、車内ネットワークNW2を介して車載機器から取得した情報を記憶部16の車両情報記憶部16bに記憶する(ステップS2)。また処理部15の情報送信部15bは、無線通信部17にてネットワークNW1を介した通信を行うことによって、情報取得部15aが取得した情報又は車両情報記憶部16bに記憶された情報を、管理サーバ3へ送信し(ステップS3)、ステップS1へ処理を戻す。接続器14は、自動運転車両1が起動している状態において、情報の取得、記憶及び送信を継続的に繰り返して行っている。
なお図示は省略するが、接続器14は、例えば管理サーバ3から制御指令を受信した場合に、この制御指令を自動運転制御装置13へ送信する処理を行う。自動運転制御装置13はこの制御指令に応じて事故を回避する制御を実施する。また接続器14は、遠隔操作装置4から遠隔操作に関する情報を受信した場合に、この情報を自動運転制御装置13へ送信する。自動運転制御装置13は、この情報に基づいて自動運転車両1の制御を実施する。接続器14は、自動運転制御装置13が実施したこれらの制御の結果に関する情報を取得して記憶すると共に、管理サーバ3へ送信する。
図13は、本実施の形態に係る管理サーバ3が行う事故回避処理の手順を示すフローチャートである。本実施の形態に係る管理サーバ3の処理部31の情報取得部31aは、通信部33によるネットワークNW1を介した通信によって、自動運転車両1の接続器14から送信される情報、及び、路側器2から送信される情報等を受信したか否かを判定する(ステップS11)。情報を受信していない場合(S11:NO)、情報取得部31aは、情報を受信するまで待機する。情報を受信した場合(S11:YES)、情報取得部31aは、取得した情報を記憶部32の履歴記憶部32bに記憶する(ステップS12)。
次いで処理部31の事故判定部31bは、受信した情報と、履歴記憶部32bに記憶された情報とに基づき、自動運転車両1に関する事故が発生する可能性があるか否かを判定する(ステップS13)。事故が発生する可能性がないと判定した場合(S13:NO)、事故判定部31bは、ステップS11へ処理を戻す。事故が発生する可能性があると判定した場合(S13:YES)、事故判定部31bは、記憶部32に記憶された事故判定ツリー情報32cを用いて、この事故が回避可能であるか否かを判定する(ステップS14)。回避が不可能である場合(S14:NO)、事故判定部31bは、回避の制御を行わずに、ステップS18へ処理を進める。
事故の回避が可能であると判定された場合(S14:YES)、処理部31の通知部31dは、事故判定ツリー情報32cを用いた事故判定部31bの判定の結果に基づいて、事故の回避をオペレータの遠隔操作で行うか否かを判定する(ステップS15)。遠隔操作で回避を行う場合(S15:YES)、通知部31dは、自動運転車両1の遠隔操作を行うオペレータの遠隔操作装置4に対してアラートを出力し(ステップS16)、ステップS18へ処理を進める。事故の回避を遠隔操作で行わない場合(S15:NO)、通知部31dは、自動運転車両1に対して事故回避の制御を行わせる制御指令を送信し(ステップS17)、ステップS18へ処理を進める。
次いで処理部31の情報取得部31aは、これらの回避の制御を行った結果を取得し、取得した結果を履歴記憶部32bに記憶し(ステップS18)、ステップS11へ処理を戻す。
図14は、本実施の形態に係る管理サーバ3が行う事故責任特定処理の手順を示すフローチャートである。本実施の形態に係る管理サーバ3の処理部31の事故責任特定部31cは、自動運転車両1に関する事故が発生したか否かを判定する(ステップS21)。事故が発生していない場合(S21:NO)、事故責任特定部31cは、事故が発生するまで待機する。事故が発生した場合(S21:YES)、事故責任特定部31cは、以下の処理を行う。なお管理サーバ3は、自動運転車両1に関する事故の発生の有無を判定しなくてもよく、例えば管理サーバ3のオペレータ等が事故の発生の有無を判断して管理サーバ3に事故責任を特定する処理を開始させてもよい。
事故責任特定部31cは、自動運転車両1及び路側器2等から取得して履歴記憶部32bに記憶した情報のうち、発生した事故に係る自動運転車両1に関係する情報を取得する(ステップS22)。また事故責任特定部31cは、記憶部32に記憶された責任特定ツリー情報32dを読み出す(ステップS23)。事故責任特定部31cは、ステップS22にて取得した情報と、責任特定ツリー情報32dとを用いて、事故の責任の所在を特定する(ステップS24)。処理部31の通知部31dは、事故責任の特定結果を保険サーバ5等へ通知し(ステップS25)、処理を終了する。この通知を受信した保険サーバ5等は、通知内容を自身の記憶部に記憶すると共に、図10及び図11に示すような通知画面を表示する。
図15は、本実施の形態に係る通知画面の表示処理の手順を示すフローチャートである。図示の処理は、通知を行う管理サーバ3又は通知を受ける保険サーバ5等のいずれが行ってもよいが、以下では管理サーバ3が処理を行うものとして説明する。
本実施の形態に係る管理サーバ3の処理部31の通知部31dは、事故責任特定部31が特定した事故責任に応じて、通知画面の「事故責任」に表示する表示文字列を生成する(ステップS31)。なお管理サーバ3は、表示文字列を生成するための定型文等を予め記憶している。
通知部31dは、通知画面の「特定理由」に表示する表示文字列を生成する(ステップS32)。ここで通知部31dは、事故責任特定部31cが責任特定ツリー情報32dのいずれの分岐を経て事故責任を特定したかに応じて、特定理由の表示文字列を生成する。管理サーバ3は、責任特定ツリー情報32dの各分岐に応じた定型文等を予め記憶している。
次いで通知部31dは、事故責任特定部31cが事故責任を特定する際に用いた関連情報を履歴記憶部32bから取得する(ステップS33)。通知部31dは、取得した関連情報を表示するための表示画像を生成する(ステップS34)。このときに通知部31dは、履歴記憶部32bに記憶された多数の関連情報の中から、代表的なものを抽出して表示画像を生成する。
通知部31dは、生成した表示文字列及び表示画像に基づいて、通知画面を表示する(ステップS35)。通知部31dは、通知画面に設けられた「終了」ボタンに対する操作がなされたか否かを判定する(ステップS36)。「終了」ボタンに対する操作がなされた場合(S36:YES)、通知部31dは、表示処理を終了する。
「終了」ボタンに対する操作がなされていない場合(S36:NO)、通知部31dは、通知画面に設けられた「詳細」ボタンに対する操作がなされたか否かを判定する(ステップS37)。「詳細」ボタンに対する操作がなされていない場合(S37:NO)、通知部31dは、ステップS35へ処理を戻し、通知画面の表示を継続する。「詳細」ボタンに対する操作がなされた場合(S37:YES)、通知部31dは、より詳細な情報を示す詳細画面を表示し(ステップS38)、処理を終了する。
<まとめ>
以上の構成の本実施の形態に係る事故責任特定システムは、自動運転レベル4以上の自動運転車両1を対象とし、自動運転車両1に関連する事故の責任の所在を特定する。自動運転車両1に搭載された接続器14は、自動運転に係る情報、例えば自動運転に関連する車載のカメラ11、センサ12及び自動運転制御装置13等の動作状態又は異常の有無等の種々の情報を、車外に設けられた管理サーバ3へ送信する。管理サーバ3は、自動運転車両1との通信を行い、自動運転車両1からの情報を取得する。管理サーバ3は、自動運転車両1に事故が発生した場合に、取得した種々の情報に基づいて、この事故の責任の所在を特定する。管理サーバ3にて自動運転車両1の事故に関連する情報を取得して収集することによって、事故の責任の所在の特定を容易化できる。
また本実施の形態に係る管理サーバ3は、自動運転車両1の周辺に存在するセンサ装置、例えば道路上に設置された路側器2又は他の車両に搭載されたセンサ等の装置から送信される情報を取得して事故の責任の所在を特定する。自動運転車両1からの情報に加えて、周辺の路側器2等からの情報を管理サーバ3が収集することによって、より精度よく事故の責任の所在を特定することが可能となる。
また本実施の形態に係る管理サーバ3は、自動運転車両1及び路側器2等から取得した情報に基づいて、事故発生の可能性の有無を判定する。管理サーバ3は、事故発生の可能性があると判定した場合、この自動運転車両1を遠隔操作することが可能な遠隔操作装置4のオペレータへアラート等の通知を行う。この通知を受けたオペレータにより自動運転車両1の遠隔操作がなされ、事故を未然に回避することが可能となる。
また本実施の形態に係る管理サーバ3は、オペレータへのアラート出力等の通知の履歴を履歴記憶部32bに記憶しておき、自動運転車両1に関する事故が発生した場合に、オペレータへの通知の有無に基づいて事故の責任の所在を特定する。例えばオペレータへの通知がなされていたにも関わらずに事故が発生した場合。事故の責任の所在がオペレータ及びこれを管理する管理者等にある可能性がある。
また本実施の形態に係る管理サーバ3は、自動運転車両1の事故発生の可能性があると判定した場合、自動運転車両1において事故を回避する制御が可能であるか否かを判定する。事故を回避する制御が可能であると判定した場合、管理サーバ3は、事故の回避制御を実施させる制御指令を自動運転車両1へ送信する。このときに管理サーバ3は、例えば周辺の路側器2が検知した障害物の情報等、回避制御に有用な情報を制御指令に含めて送信してもよい。これにより、自動運転車両1にて事故を回避する制御が実施され、事故を未然に防ぐことが可能となる。
また本実施の形態に係る管理サーバ3は、制御指令を送信して自動運転車両1に事故を回避する制御を実施させた場合に、この制御の結果等の情報を自動運転車両1から取得し、取得した情報に基づいて事故の責任の所在を特定する。自動運転車両1が回避の制御を行ったにも関わらず事故が発生した場合、この回避の制御の想定外となる事態が生じている可能性がある。
また本実施の形態に係る管理サーバ3は、自動運転車両1の事故の有無に関わらず、自動運転車両1及び路側器2等から取得した種々の情報を履歴記憶部32bに記憶しておく。自動運転車両1の事故が発生した後に、管理サーバ3は、履歴記憶部32bに記憶した情報に基づいて事故の責任の所在を特定する。事故発生時点のみでなく、事故発生前の情報を履歴として記憶しておくことによって、管理サーバ3は、事故発生前の状況を遡って把握し、より精度よく事故の責任の所在を特定することが可能となる。
また本実施の形態に係る事故責任特定システムでは、自動運転車両1に関する情報を、管理サーバ3のみでなく、自動運転車両1に搭載された接続器14が記憶する。情報を複数ヶ所で記憶することにより、情報の信頼性を高めることができる。
また本実施の形態に係る管理サーバ3は、自動運転車両1に搭載された機器、例えばカメラ11及びセンサ12等の故障に係る情報を取得して記憶する。自動運転車両1の事故が発生した際にこれらの車載機器が故障していた場合、管理サーバ3は、事故の責任の所在がこの機器の製造者にあると特定できる可能性がある。
また本実施の形態に係る管理サーバ3は、特定した事故の責任の所在に関する情報を保険サーバ5へ通知することによって、自動運転車両1に係る保険の事業者へ通知する。これにより保険の事業者は、通知された情報に基づいて、事故に関する保険金の支払いの有無及び支払額等を判断することができる。
なお、本実施の形態に係る管理サーバ3、遠隔操作装置4、保険サーバ5、自動運転制御装置13及び接続器14等の装置は、1つの装置として実現される必要はなく、複数の装置の協働により実現されてもよい。また自動運転車両1の接続器14に車両情報記憶部16bを設ける構成としたが、これに限るものではなく、接続器14とは別に車両情報を記憶する記憶装置を自動運転車両1に搭載してもよい。また管理サーバ3が特定した事故責任の所在に係る情報の通知先を保険サーバ5及び保険事業者としたが、これは一例であって、例えば自動運転車両1の所有者又は自動運転車両1の製造者等のように、自動運転車両1に関連する様々な者に通知を行ってよい。
また、管理サーバ3が記憶部32に有する事故判定ツリー情報32c及び責任特定ツリー情報32dは、必ずしもツリー状の情報でなくてよい。また図6~図9に示したこれらツリー情報に含まれる詳細な条件等は、一例であってこれに限るものではない。管理サーバ3が事故判定ツリー情報32c及び責任特定ツリー情報32dを用いて行う判定及び特定等の処理の一部又は全部は、例えば予め学習された人工知能を用いて行われてもよい。
また自動運転車両1からの車両情報及び路側器2等からの周辺情報を、管理サーバ3の履歴記憶部32bに記憶する構成としたが、これに限るものではない。例えば、分散型台帳技術により情報を共有するブロックチェーンシステムを利用して、車両情報及び周辺情報等の情報、並びに、これらの情報に基づく事故責任の所在の特定結果の情報等を記憶してもよい。これにより、記憶された情報の信頼性をより高めることができる。
また本実施の形態においては、自動運転レベル4以上の自動運転車両を対象としている。この自動運転のレベルは、SAEが定める6段階のレベル(レベル0~5)に基づいている。このため、SAEとは異なる規格に基づく自動運転のレベルを採用する場合、又は、今後にSAEが自動運転のレベルを更に細かく分類した場合等には、自動運転レベルを示す数値「4」は適宜に読み替えられるべきである。本実施の形態において説明した技術は、機械制御が主体となる自動運転の機能が搭載された車両に好適である。
また本実施の形態においては、自動運転車両1の外部に設けられた管理サーバ3が事故責任の特定及び自動運転車両1の運行支援等の処理を行う構成としたが、これに限るものではない。事故責任の特定等の処理を行う装置は、自動運転車両1に搭載されてもよい。例えばこれらの処理は自動運転車両1に搭載された自動運転制御装置13又は接続器14等が行ってもよく、また例えばこれらの処理を行う別の装置を自動運転車両1に搭載してもよい。
自動運転車両1に管理サーバ3に相当する機能を持つ車載サーバを搭載する場合、複数の自動運転車両1に搭載される複数の車載サーバ同士は相互に通信可能としてよい。複数の車載サーバは、各車載サーバに蓄積された自動運転に係る情報を相互に共有するようにしてもよい。そのようにすることで、個別の自動運転車両1に関して取得された自動運転に係る情報であっても、共通する課題に直面する別の自動運転車両1の運転制御に役立たせることが可能となる。
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 自動運転車両
2 路側器(センサ装置)
3 管理サーバ(情報処理装置、事故責任特定装置)
4 遠隔操作装置
5 保険サーバ
11 カメラ
12 センサ
13 自動運転制御装置
14 接続器
15 処理部
15a 情報取得部
15b 情報送信部
16 記憶部
16a プログラム
16b 車両情報記憶部
17 無線通信部
18 車内通信部
31 処理部
31a 情報取得部(取得部)
31b 事故判定部
31c 事故責任特定部(特定部)
31d 通知部
32 記憶部
32a プログラム(コンピュータプログラム)
32b 履歴記憶部
32c 事故判定ツリー情報
32d 責任特定ツリー情報
33 通信部

Claims (11)

  1. 情報処理装置が、自動運転車両に関連する事故の責任の所在を特定する事故責任特定方法であって、
    前記情報処理装置が、
    前記自動運転車両の自動運転に係る情報を取得し、
    取得した情報に基づいて、事故発生の可能性を判定し、
    事故発生の可能性があると判定した場合に、前記自動運転車両を遠隔操作する遠隔操作装置の操作者への通知を行い、
    事故発生の可能性があると判定した場合に、前記自動運転車両において前記事故を回避する制御が可能であるか否かを判定し、
    前記制御が可能であると判定した場合に、前記制御を実施し、
    前記制御の結果に基づいて、前記事故の責任の所在を特定する、
    事故責任特定方法。
  2. 情報処理装置が、自動運転車両に関連する事故の責任の所在を特定する事故責任特定方法であって、
    前記情報処理装置が、
    前記自動運転車両の自動運転に係る情報を取得し、
    前記自動運転車両から取得した情報に基づいて、事故発生の可能性を判定し、
    事故発生の可能性があると判定した場合に、前記自動運転車両を遠隔操作する遠隔操作装置の操作者への通知を行い、
    前記事故の発生前の時点での前記通知の有無に基づいて、前記事故の責任の所在を特定する、
    事故責任特定方法。
  3. 前記情報処理装置が、
    前記自動運転車両の周辺に存在するセンサ装置から送信される情報を取得し、
    前記自動運転車両から取得した情報、及び、前記センサ装置から取得した情報に基づいて、前記事故の責任の所在を特定する、
    請求項1又は請求項2に記載の事故責任特定方法。
  4. 前記情報処理装置が、
    前記事故の有無に関わらず、取得した情報を記憶し、
    前記事故の発生後に、記憶した情報に基づいて、前記事故の責任の所在を特定する、
    請求項1から請求項までのいずれか1つに記載の事故責任特定方法。
  5. 前記情報処理装置及び前記自動運転車両に搭載された記憶装置が共に前記情報を記憶する、
    請求項に記載の事故責任特定方法。
  6. 前記情報処理装置が、
    前記自動運転車両に搭載された機器の故障に係る情報を取得し、
    前記事故が発生した際に前記機器が故障していた場合に、前記事故の責任の所在を前記機器の製造者と特定する、
    請求項1から請求項までのいずれか1つに記載の事故責任特定方法。
  7. 前記情報処理装置が、特定した前記事故の責任の所在を、前記自動運転車両に係る保険事業者へ通知する、
    請求項1から請求項までのいずれか1つに記載の事故責任特定方法。
  8. 自動運転車両の自動運転に係る情報を取得する取得部と、
    取得した情報に基づいて、事故発生の可能性を判定する判定部と、
    事故発生の可能性があると判定した場合に、前記自動運転車両を遠隔操作する遠隔操作装置の操作者への通知を行う通知部と、
    事故発生の可能性があると判定した場合に、前記自動運転車両において前記事故を回避する制御が可能であるか否かを判定する判定部と、
    前記制御が可能であると判定した場合に、前記制御を実施する制御部と、
    前記制御の結果に基づいて、前記自動運転車両に関連する事故の責任の所在を特定する特定部と
    を備える、事故責任特定装置。
  9. 自動運転車両の自動運転に係る情報を取得する取得部と、
    取得した情報に基づいて、事故発生の可能性を判定する判定部と、
    事故発生の可能性があると判定した場合に、前記自動運転車両を遠隔操作する遠隔操作装置の操作者への通知を行う通知部と、
    前記事故の発生前の時点での前記通知の有無に基づいて、前記自動運転車両に関連する事故の責任の所在を特定する特定部と
    を備える、事故責任特定装置。
  10. コンピュータに、
    自動運転車両の自動運転に係る情報を取得し、
    取得した情報に基づいて、事故発生の可能性を判定し、
    事故発生の可能性があると判定した場合に、前記自動運転車両を遠隔操作する遠隔操作装置の操作者への通知を行い、
    事故発生の可能性があると判定した場合に、前記自動運転車両において前記事故を回避する制御が可能であるか否かを判定し、
    前記制御が可能であると判定した場合に、前記制御を実施し、
    前記制御の結果に基づいて、前記自動運転車両に関連する事故の責任の所在を特定する
    処理を実行させる、コンピュータプログラム。
  11. コンピュータに、
    自動運転車両の自動運転に係る情報を取得し、
    取得した情報に基づいて、事故発生の可能性を判定し、
    事故発生の可能性があると判定した場合に、前記自動運転車両を遠隔操作する遠隔操作装置の操作者への通知を行い、
    前記事故の発生前の時点での前記通知の有無に基づいて、前記自動運転車両に関連する事故の責任の所在を特定する
    処理を実行させる、コンピュータプログラム。
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