JP7292940B2 - 液体吐出ヘッド、液体吐出モジュールおよび液体吐出装置 - Google Patents

液体吐出ヘッド、液体吐出モジュールおよび液体吐出装置 Download PDF

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Description

本発明は、液体吐出ヘッド、液体吐出モジュールおよび液体吐出装置に関する。
特許文献1には、吐出媒体となる液体と発泡媒体となる液体を界面で接触させ、熱エネルギの付与によって発泡媒体内に生成された泡の成長に伴って吐出媒体を吐出させる液体吐出ユニットが開示されている。特許文献1によれば、吐出媒体と発泡媒体の片方あるいは両方を加圧して流れを形成することが記載されている。
特開平6-305143号公報
しかしながら、特許文献1には、吐出媒体と発泡媒体の物性と、界面を安定させるための流量との対応関係について具体的な記載が無く、これら吐出媒体と発泡媒体の流れを制御する方法が不明である。このため、吐出媒体と発泡媒体の組み合わせ等によっては、界面を良好に形成できず、結果として吐出量や吐出速度などの吐出性能を高めることや、安定した吐出動作を行うことが困難になる。
本発明は、上記課題を解消するためになされたものである。よってその目的とするところは、吐出媒体と発泡媒体との間の界面を適切に制御し、安定した吐出動作を行うことが可能な液体吐出ヘッドを提供することである。
そのために本発明は、第1の液体と第2の液体が流動する圧力室と、前記第1の液体を加圧する圧力発生素子と、前記第2の液体を吐出する吐出口と、を備える液体吐出ヘッドにおいて、前記圧力室の中では、第1の液体と、前記第1の液体よりも前記吐出口に近い側を流れる第2の液体とが互いに接しながら前記吐出の方向と交差する方向に流れており、前記圧力室の中を流れる第1の液体及び第2の液体は、前記第1の液体の粘度をη1、前記第2の液体の粘度をη2、前記第1の液体の流量をQ1、前記第2の液体の流量をQ2としたとき、
Figure 0007292940000001
を満たすことを特徴とする。
本発明によれば、吐出媒体と発泡媒体の界面位置を適切に制御し、安定した吐出動作を行うことが可能となる。
吐出ヘッドの斜視図である。 液体吐出装置の制御構成を説明するためのブロック図である。 液体吐出モジュールにおける素子基板の断面斜視図である。 素子基板に形成された液流路及び圧力室の拡大詳細図である。 粘度比と水相厚比の関係、及び圧力室の高さと流速の関係を示す図である。 平行流を形成するための厳密解と近似解の相対関係を示す図である。 吐出動作の過渡状態を模式的に示す図である。 吐出動作の過渡状態を模式的に示す図である。 吐出動作の過渡状態を模式的に示す図である。 水相厚比を変化させた場合の吐出液滴を示す図である。 水相厚比を変化させた場合の吐出液滴を示す図である。 水相厚比を変化させた場合の吐出液滴を示す図である。 流路(圧力室)の高さと水相厚比の関係を示す図である。 水の含有率と発泡圧力の関係を示す図である。
(液体吐出ヘッドの構成)
図1は、本発明で使用可能な液体吐出ヘッド1の斜視図である。本実施形態の液体吐出ヘッド1は、液体吐出モジュール100がx方向に複数配列(複数個が配列)されて構成される。個々の液体吐出モジュール100は、複数の吐出素子が配列された素子基板10と、個々の吐出素子に電力と吐出信号を供給するためのフレキシブル配線基板40とを有している。フレキシブル配線基板40のそれぞれは、電力供給端子と吐出信号入力端子が配された電気配線基板90に共通して接続されている。液体吐出モジュール100は、液体吐出ヘッド1に対し簡易的に着脱することができる。よって、液体吐出ヘッド1には、これを分解することなく、任意の液体吐出モジュール100を外部から容易に取りつけたり取り外したりすることができる。
このように、液体吐出モジュール100を長手方向に複数配列(複数個が配列)させて構成される液体吐出ヘッド1であれば、何れかの吐出素子に吐出不良が生じた場合であっても、吐出不良が生じた液体吐出モジュールのみを交換すればよい。よって、液体吐出ヘッド1の製造工程における歩留まりを向上させるとともに、ヘッド交換時のコストを抑えることができる。
(液体吐出装置の構成)
図2は、本発明に使用可能な液体吐出装置2の制御構成を示すブロック図である。CPU500は、ROM501に記憶されているプログラムに従いRAM502をワークエリアとして使用しながら、液体吐出装置2の全体を制御する。CPU500は、例えば、外部に接続されたホスト装置600より受信した吐出データに、ROM501に記憶されているプログラムおよびパラメータに従って所定のデータ処理を施し、液体吐出ヘッド1が吐出可能な吐出信号を生成する。そして、この吐出信号に従って液体吐出ヘッド1を駆動しながら、搬送モータ503を駆動して液体の付与対象媒体を所定の方向に搬送することにより、液体吐出ヘッド1から吐出された液体を付与対象媒体に付着させる。
液体循環ユニット504は、液体吐出ヘッド1に対し液体を循環させながら供給し、吐出ヘッド1における液体の流量調整を行うためのユニットである。液体循環ユニット504は、液体を貯留するサブタンク、サブタンクと液体吐出ヘッド1の間で液体を循環させる流路や、複数のポンプ、弁機構などを備えている。そして、CPU500の指示の下、液体吐出ヘッド1において液体が所定の流量で流れるように、上記複数のポンプや弁機構を制御する。
(素子基板の構成)
図3は、個々の液体吐出モジュール100に備えられた素子基板10の断面斜視図である。素子基板10は、シリコン(Si)基板15上にオリフィスプレート14(吐出口形成部材)が積層されて構成されている。オリフィスプレート14には、液体を吐出する吐出口11がx方向に複数配列されている。図3では、x方向に配列された吐出口11は、同種類の液体(例えば共通のサブタンクや供給口から供給される液体)を吐出する。ここではオリフィスプレート14が液流路13も形成した例を示しているが、液流路13は別の部材(流路壁部材)で形成し、その上に吐出口11が形成されたオリフィスプレート14が設けられた構成であってもよい。
シリコン基板15上の、個々の吐出口11に対応する位置には、圧力発生素子12(図3では不図示)が配されている。吐出口11と圧力発生素子12とは、対向する位置に設けられている。吐出信号に応じて電圧が印加されると、圧力発生素子12は、少なくとも第1の液体を流動方向(y方向)と交差するz方向へ加圧し、圧力発生素子12と対向する吐出口11から、少なくとも第2の液体が液滴として吐出される。圧力発生素子12への電力や駆動信号は、シリコン基板15上に配された端子17を介して、フレキシブル配線基板40より供給される。
オリフィスプレート14には、y方向に延在し、吐出口11の夫々に個別に接続する複数の液流路13が形成されている。また、x方向に配列する複数の液流路13は、第1の共通供給流路23、第1の共通回収流路24、第2の共通供給流路28及び第2の共通回収流路29と、共通して接続されている。第1の共通供給流路23、第1の共通回収流路24、第2の共通供給流路28及び第2の共通回収流路29における液体の流れは、図2で説明した液体循環ユニット504によって制御されている。具体的には、第1の共通供給流路23から液流路13に流入した第1の液体が第1の共通回収流路24に向かい、第2の共通供給流路28から液流路13に流入した第2の液体が第2の共通回収流路29に向かうように、ポンプが駆動制御されている。
図3では、このようなx方向に配列する吐出口11および液流路13と、これらに共通してインクを供給したり回収したりする第1、第2の共通供給流路23、28、及び第1、第2の共通回収流路24、29の組が、y方向に2列配置された例を示している。
(液流路及び圧力室の構成)
図4(a)~(d)は、素子基板10に形成された1つの液流路13及び圧力室18の構成を詳しく説明するための図である。図4(a)は吐出口11の側(+z方向側)から見た透視図、図4(b)は図4(a)のIVb-IVb線に沿う断面図である。また、図4(c)は図3で示した素子基板における1つの液流路13近傍の拡大図である。更に、図4(d)は、図4(b)における吐出口近傍の拡大図である。
液流路13の底部に相当するシリコン基板15には、第2の流入口21、第1の流入口20、第1の流出口25、第2の流出口26が、y方向においてこの順に形成されている。そして、吐出口11と圧力発生素子12を含む圧力室18は、液流路13中で第1の流入口20と第1の流出口25のほぼ中央に配されている。第2の流入口21は第2の共通供給流路28に、第1の流入口20は第1の共通供給流路23に、第1の流出口25は第1の共通回収流路24に、第2の流出口26は第2の共通回収流路29に、それぞれ接続している(図3参照)。
以上の構成のもと、第1の共通供給流路23より第1の流入口20を介して液流路13に供給された第1の液体31は、y方向(矢印で示す方向)に流動した後、圧力室18を通り、第1の流出口25を介して第1の共通回収流路24に回収される。また、第2の共通供給流路28より第2の流入口21を介して液流路13に供給された第2の液体32は、y方向(矢印で示す方向)に流動した後、圧力室18を通り、第2の流出口26を介して第2の共通回収流路29に回収される。即ち、液流路13のうち、第1の流入口20と第1の流出口25の間では、第1の液体と第2の液体の両方が共にy方向に流動する。
圧力室18の中では、圧力発生素子12は第1の液体31と接触し、吐出口11の近傍では大気に曝された第2の液体32がメニスカスを形成している。圧力室18の中では、圧力発生素子12と、第1の液体31と、第2の液体32と、吐出口11とが、この順で並ぶように、第1の液体31と第2の液体32とが流れている。即ち、圧力発生素子12がある側が下方、吐出口11がある側が上方とすると、第1の液体31上に第2の液体32が流れている。そして、第1の液体31は、下方の圧力発生素子12によって加圧され、下方から上方に向けて第2の液体が吐出される。尚、この上下の方向が、圧力室18及び液流路13の高さ方向である。
本実施形態では、第1の液体31と第2の液体32が、図4(d)に示すように、圧力室の中で互いに接触しながら沿うように流れるように、第1の液体31の流量と第2の液体の流量を、第1の液体31の物性および第2の液体32の物性に応じて調整する。このような2つの液体の流れとしては、図4(d)に示すような2つの液体が同じ方向に流動する平行流だけでなく、第1の液体の流れと第2の液体の流れが交差する液体の流れがある。以下、この中で平行流を例にとって説明する。
平行流の場合、第1の液体31と第2の液体32の界面が乱れないこと、すなわち第1の液体31と第2の液体32が流動する圧力室18内の流れが層流状態であること、が好ましい。特に、所定の吐出量を維持するなど、吐出性能を制御しようとする場合には、界面が安定している状態で圧力発生素子を駆動することが好ましい。但し、本発明はこれに限定されるものではない。圧力室18内の流れが乱流状態となって2つの液体の界面が多少乱れたとしても、少なくとも圧力発生素子12の側を主として第1の液体が流動し、吐出口11の側を主として第2の液体が流動している状態であれば、圧力発生素子12を駆動してもよい。以下では、圧力室内の流れが平行流であって、かつ、層流状態となっている例を中心に説明する。
(層流となっている平行流の形成条件)
まず、管内において液体が層流となる条件について説明する。一般に、流れを評価する指標として、粘性力と界面張力の比を表すレイノルズ数Reが知られている。
ここで、液体の密度をρ、流速をu、代表長さをd、粘度をηとすると、レイノルズ数Reは(式1)で表すことが出来る。
Re=ρud/η (式1)
ここで、レイノルズ数Reが小さいほど、層流が形成されやすいことが知られている。具体的には、例えばレイノルズ数Reが2200程度より小さいと円管内の流れは層流となり、レイノルズ数Reが2200程度より大きいと円管内の流れは乱流となることが知られている。
流れが層流になるということは、流線が流れの進行方向に対して互いに平行となり交わらないことになる。従って、接触する2つの液体がそれぞれ層流であれば、2つの液体の界面が安定して形成された平行流を形成することができる。ここで、一般的なインクジェット記録ヘッドについて考えると、液流路(圧力室)における吐出口近傍の流路高さ(圧力室の高さ)H[μm]は10~100μm程度である。よって、インクジェット記録ヘッドの液流路に水(密度ρ=1.0×103kg/m3、粘度η=1.0cP)を流速100mm/sで流した場合、レイノルズ数はRe=ρud/η≒0.1~1.0<<2200となり、層流が形成されるとみなすことができる。
なお、図4に示すように、液流路13や圧力室18の断面が矩形であったとしても、液体吐出ヘッドでは液流路13や圧力室18の高さや幅は十分小さい。この為、液流路13や圧力室18は円管と同等に、即ち液流路や圧力室18の高さを円管の直径として扱うことができる。
(層流状態の平行流の理論的な形成条件)
次に、図4(d)を参照しながら、液流路13及び圧力室18の中で2種類の液体の界面が安定している平行流を形成する条件について説明する。まず、シリコン基板15からオリフィスプレート14の吐出口面までの距離をH[μm]、吐出口面から第1の液体31と第2の液体32の液液界面までの距離(第2の液体の相厚)をh2[μm]とする。また、液液界面からシリコン基板15までの距離(第1の液体の相厚)をh1[μm]とする。即ち、H=h1+h2となる。
ここで、液流路13及び圧力室18内の境界条件として、液流路13及び圧力室18の壁面における液体の速度はゼロとする。また、第1の液体31と第2の液体32の液液界面の速度とせん弾応力は、連続性を有するものと仮定する。この仮定において、第1の液体31と第2の液体32が2層の平行な定常流を形成しているとすると、平行流区間では(式2)に示す4次方程式が成立する。
Figure 0007292940000002
なお、(式2)において、η1[cP]は第1の液体の粘度、η2[cP]は第2の液体の粘度、Q1[mm3/s]は第1の液体の流量、Q2[mm3/s]は第2の液体の流量をそれぞれ示している。即ち、上記4次方程式(式2)の成立範囲で、第1の液体と第2の液体は、それぞれの流量と粘度に応じた位置関係となるように流動し、界面が安定した平行流が形成される。本発明では、この第1の液体と第2の液体の平行流を、液流路13内、少なくとも圧力室18内で形成することが好ましい。このような平行流が形成された場合、第1の液体と第2の液体はその液液界面において分子拡散による混合が起こるのみであり、実質的に交じり合うことなくy方向に平行に流れる。なお、本発明は、圧力室18内の一部の領域における液体の流れが層流状態となっていなくてもよい。少なくとも圧力発生素子上の領域を流れる液体の流れが層流状態となっていることが好ましい。
例えば、水と油のような不混和性溶媒を第1の液体と第2の液体として用いる場合であっても、(式2)が満足されれば、互いに不混和であることとは関係なく安定した平行流が形成される。また、水と油の場合であっても、前述したように、圧力室内の流れが多少乱流状態であって界面が乱れたとしても、少なくとも圧力発生素子の側を主に第1の液体が流動し、吐出口の側を主に第2の液体が流動していることが好ましい。
図5(a)は、(式2)に基づいて、粘度比ηr=η21と第1の液体の相厚比hr=h1/(h1+h2)の関係を、流量比Qr=Q2/Q1を複数段階に異ならせた場合について示した図である。尚、第1の液体は水に限定されないが、「第1の液体の相厚比」を以下「水相厚比」と称する。横軸は粘度比ηr=η21、縦軸は水相厚比hr=h1/(h1+h2)をそれぞれ示している。流量比Qrが大きくなるほど、水相厚比hrは小さくなっている。また、いずれの流量比Qrについても、粘度比ηrが大きくなるほど水相厚比hrは小さくなっている。即ち、液流路13(圧力室)における水相厚比hr(第1の液体と第2の液体の界面位置)は、第1の液体と第2の液体の粘度比ηr及び流量比Qrを制御することによって所定の値に調整することができる。その上で、図によれば、粘度比ηrと流量比Qrとを比較した場合、流量比Qrの方が粘度比ηrよりも水相厚比hrに大きく影響することがわかる。
なお、水相厚比hr=h1/(h1+h2)については、0<hr<1(条件1)が満たされていれば、液流路(圧力室)の中において第1の液体と第2の液体の平行流は形成されていることになる。但し、後述するように、本実施形態では第1の液体を主に発泡媒体として機能させ、第2の液体を主に吐出媒体として機能させるようにし、吐出液滴に含まれる第1の液体と第2の液体を所望の割合に安定させるようにしている。このような状況を考慮すると、水相厚比hrは、0.8以下(条件2)であることが好ましく、0.5以下(条件3)であることが更に好ましい。
ここで、図5(a)に示す状態A、状態B、状態Cは、それぞれ以下の状態を示す。
状態A)粘度比ηr=1及び流量比Qr=1の場合で水相厚比hr=0.50
状態B)粘度比ηr=10及び流量比Qr=1の場合で水相厚比hr=0.39
状態C)粘度比ηr=10及び流量比Qr=10の場合で水相厚比hr=0.12
図5(b)は、液流路13(圧力室)の高さ方向(z方向)における流速分布を上記状態A、B、Cのそれぞれについて示した図である。横軸は状態Aの流速最大値を1(基準)として規格化した規格化値Uxを示している。縦軸は、液流路13(圧力室)の高さHを1(基準)とした場合の底面からの高さを示している。夫々の状態を示す曲線においては、第1の液体と第2の液体の界面位置をマーカーで示している。状態Aの界面位置が状態Bや状態Cの界面位置よりも高いなど、界面位置が状態によって変化することがわかる。これは、異なる粘度を有する2種類の液体がそれぞれ層流となって(全体としても層流で)管内を平行に流れる場合、これら2つの液体の界面は、これら液体の粘度差に起因する圧力差と界面張力に起因するラプラス圧が釣り合う位置に形成されるためである。
(層流状態の平行流の実験的な形成条件)
本発明者らは、インクジェット記録装置で使用可能なインクの種類や流量に基づく流量比Qr(=Q2/Q1)と粘度比ηr(=η2/η1)の現実的な範囲において、流量比Qr及び粘度比ηrを様々に振った複数のケースについて、水相厚比hrを実測した。そして、これら複数のケースから、流量比Qr及び粘度比ηrから水相厚比hrを求める近似式(式3)を取得した。
Figure 0007292940000003
尚、(式3)の有効性は、
0.1≦Qr≦100 且つ 1≦ηr≦20 の範囲で確認した。(式3)は、上述したように、インクジェット記録装置における現実的な流量比と粘度比の範囲内で取得しているため、圧力室内における2つの液体の流れが層流状態の平行流であることを前提に導いている。しかしながら、(式3)は、圧力室内の流れが多少の乱流状態となっている場合や、2つの液体が交差するように流れる場合であっても成り立つ。
(理論的な条件と実験的な条件の相関)
図6は、(式2)に基づく厳密解と(式3)に基づく近似解の対応関係を示す図である。横軸は水相厚比hrの厳密解、縦軸は水相厚比hrの近似解を示し、流量比Qrと粘度比ηrを上記範囲で様々に振った複数のケースについて、厳密解に対する近似解の値をプロットしている。これら複数のプロット値に基づいて相関係数yを求めた結果、y=0.987という極めて1に近い相関値が得られた。
即ち、(式2)に示す4次方程式を用いなくても、(式3)に基づいて流量比Qrと粘度比ηrを制御することができれば、水相厚比hrを好ましい範囲に調整することが可能となる。更に、粘度比ηrと流量比Qrを比べると、既に図5(a)を用いて説明したように、流量比Qrの方が粘度比ηrよりも水相厚比hrに与える影響が大きいことが分かっている。加えて、粘度比ηrが液体の種類によって固定されるのに対し、流量比Qrは液体を循環させるポンプ等を制御することによって調整可能である。以上のことより本発明者らは、2つの異なる液体を用いて液流路13(圧力室)に安定した2つの液体の流れを形成するためには、2つの液体の流量比Qrを(式3)に基づいて制御することにより水相厚比hrを調整することが有効であるという知見に到った。
尚、上記平行流の形成条件を満たすのであれば、液流路及び圧力室において、第1の液体と第2の液体がどこで液液界面を形成してもよい。即ち、これまで説明したように、圧力発生素子12が下方、吐出口11が上方にある場合に、第1の液体が下方(圧力発生素子)側、第2の液体が上方(吐出口)側を流れてもよい(図4(d)参照)。或いは、第1の液体と第2の液体が、上下方向では同じ高さを流れ、液液界面が高さ方向に沿うように形成されていてもよい。すなわち、第1の液体と第2の液体がx方向(図4参照)に並んで流動するように流れていてもよい。このとき、(式3)のhrは、x方向における第1の液体の厚さである。
ここで、第1の液体を主に発泡媒体として機能させ、第2の液体を主に吐出媒体として機能させるための上述した水相厚比hrの3つの条件1~3を再度考慮する。この場合、上記(式3)と合わせて考慮すると、条件1を満足するためには(式4)が、条件2を満足するためには(式5)が、条件3を満足するためには(式6)が、それぞれ満たされることが求められる。
Figure 0007292940000004
Figure 0007292940000005
Figure 0007292940000006
(吐出動作の過渡状態)
次に、平行流が形成された液流路13及び圧力室18における吐出動作の過渡状態について説明する。図7(a)~(e)は、流路(圧力室)高さがH[μm]=20μmの液流路13における、吐出動作の過渡状態を模式的に示す図である。また、図8(a)~(e)は流路(圧力室)高さがH[μm]=33μmの液流路13(圧力室)における、吐出動作の過渡状態を模式的に示す図である。更に、図9(a)~(e)は流路(圧力室)高さがH[μm]=10μmの液流路13(圧力室)における、吐出動作の過渡状態を模式的に示す図である。なお、これらの図における吐出液滴は、第1の液体の粘度を1cP、第2の液体の粘度を8cP、液滴の吐出速度を11m/sとして、シミュレーションを行った際に得られた結果をもとに示したものである。
図7(a)、図8(a)および図9(a)は、圧力発生素子12に電圧が印加される前の状態を示している。第1の液体31と第2の液体32は平行流となってy方向に平行に流れている。
図7(b)、図8(b)および図9(b)は、圧力発生素子12に電圧が印加され始めた状態を示している。本実施形態の圧力発生素子12は電気熱変換体(ヒータ)である。即ち、圧力発生素子12は、吐出信号に応じて電圧パルスが印加されることにより急激に発熱し、接触する第1の液体中に膜沸騰を生じさせる。図では、膜沸騰によって泡16が生成された状態を示している。泡16が生成された分、第1の液体31と第2の液体32の界面はz方向に移動し、第2の液体32は吐出口11よりz方向(圧力室の高さ方向)に押し出されている。
図7(c)、図8(c)および図9(c)は、圧力発生素子12に対する電圧の印加が継続されている状態を示している。膜沸騰によって泡16の体積は増大し、第2の液体32は吐出口11より更にz方向に押し出された状態となっている。
その後、更に圧力発生素子12に対する電圧の印加を継続すると、図5(d)および図7(d)に示す液流路13(圧力室)では、泡16が成長する過程で大気に連通する。これは、図5(d)および図7(d)に示す液流路13は、流路(圧力室)高さHが然程大きくないからである。一方、流路(圧力室)高さHが比較的大きい図6(d)に示す液流路13(圧力室)では、大気に連通せずに泡が収縮する。
図7(e)、図8(e)および図9(e)は、液滴(吐出液滴)30が吐出された状態を示している。図7(d)や図9(d)の様に泡16が大気に連通したタイミング、又は図8(d)のように泡が収縮したタイミングにおいて既に吐出口11より突出している液体は、その慣性力によって液流路13(圧力室)から離脱し吐出液滴30となってz方向へ飛翔する。一方、液流路13(圧力室)においては、吐出によって消費された分の液体が、液流路13(圧力室)の毛細管力によって吐出口11の両側から供給され、吐出口11には再びメニスカスが形成される。
なお、以上のような吐出動作は液体を流動させた状態で行うこともできるし、液体を一時的に停止させた状態で行うこともできる。第1の液体31と第2の液体32の界面が安定した位置に保持されていれば、流動の有無によらず吐出動作は安定した状態で行うことができるからである。
例えば、液体が流動している状態で吐出動作を行う場合、液体の流動が吐出性能に影響を与えることが懸念される。しかし、一般的なインクジェット記録ヘッドにおいて、液滴の吐出速度は数m/s~十数m/sのオーダーであり、数mm/s~数m/sのオーダーである液流路(圧力室)内の流動速度に比べて遥かに大きい。よって、第1の液体と第2の液体が数mm/s~数m/sで流動した状態で吐出動作が行われても、吐出性能が影響を受けるおそれは少ない。
一方、液体が停止している状態で吐出動作を行う場合、吐出動作に伴って第1の液体と第2の液体の界面位置が変動してしまうことが懸念される。この為、液体を流しながら第1の液体と第2の液体を流しながら吐出することが好ましい。尚、第1の液体と第2の液体の界面は、液体の流動を停止することによって直ちに拡散の影響で混合されるわけではない。流動を停止しても、その停止期間が吐出動作を行う程度の短期間であれば、第1の液体と第2の液体の界面は維持され、その状態で吐出動作を行うことができる場合もある。そして、吐出動作終了後に、再び(式3)を満足する流量で液体を流動させれば、液流路13(圧力室)における平行流は安定した状態で維持される。
但し、拡散の影響をなるべく少なく抑えること及び流動のON/OFFの切替え制御を必要としないことから、本実施形態では前者即ち液体を流動させた状態で吐出動作を行うものとする。
(吐出液滴に含まれる液体の割合)
図10(a)~(g)は、流路(圧力室)高さがH[μm]=20μmの液流路13(圧力室)において、水相厚比hrを段階的に変化させた場合の吐出液滴を比較する図である。図10(a)~(f)は水相厚比hrを0.1ずつ増大させ、図10(f)から(g)においては水相厚比hrを0.5増大させている。
水相厚比hr(=h1/(h1+h2))が0に近いほど第1の液体31の水相厚h1は小さく、水相厚比hrが1に近いほど第1の液体31の水相厚h1は大きい。このため、吐出液滴30に主として含まれるのは、吐出口11に近い第2の液体32であるが、水相厚比hrが1に近づくほど、吐出液滴30に含まれる第1の液体31の割合も増加する。
流路(圧力室)高さがH[μm]=20μmである図10(a)~(g)の場合、水相厚比がhr=0.00、0.10、0.20では第2の液体32のみが吐出液滴30に含まれ、第1の液体31は吐出液滴30に含まれない。しかし、水相厚比がhr=0.30以降では第2の液体32とともに第1の液体31も吐出液滴30に含まれ、水相厚比がhr=1.00(即ち第2の液体が存在しない状態)では第1の液体31のみが吐出液滴30に含まれる状態となる。このように、吐出液滴30に含まれる第1の液体31と第2の液体32の割合は、液流路13(圧力室)における水相厚比hrによって変化する。
一方、図11(a)~(e)は、流路(圧力室)高さがH[μm]=33μmの液流路13(圧力室)において、水相厚比hrを段階的に変化させた場合の吐出液滴30を比較する図である。この場合、水相厚比がhr=0.36までは第2の液体32のみが吐出液滴30に含まれ、水相厚比がhr=0.48以降では第2の液体32とともに第1の液体31も吐出液滴30に含まれている。
また、図12(a)~(c)は、流路(圧力室)高さがH[μm]=10μmの液流路13(圧力室)において、水相厚比hrを段階的に変化させた場合の吐出液滴30を比較する図である。この場合、水相厚比がhr=0.10であっても、第1の液体31が吐出液滴30に含まれてしまっている。
図13は、吐出液滴30に第1の液体31が含まれる割合Rを固定した場合の、流路(圧力室)高さHと水相厚比hrの関係を、上記割合Rを0%、20%、40%とした場合について示す図である。いずれの割合Rにおいても、流路(圧力室)高さHが大きいほど許容できる水相厚比hrも大きくなる。なお、第1の液体31が含まれる割合Rとは、吐出液滴のうち、液流路13(圧力室)において第1の液体31として流れていた液体が含まれる割合を示す。よって、第1の液体と第2の液体のそれぞれが例えば水のような同じ成分を含んでいたとしても、第2の液体に含まれていた水については上記割合に無論含まれない。
吐出液滴30に第2の液体32のみを含ませ第1の液体を含ませないようにする場合(R=0%)、流路(圧力室)高さH[μm]と水相厚比hrの関係は図の実線で示す軌跡となる。本発明者らの検討によれば、水相厚比hrは、(式7)に示す流路(圧力室)高さH[μm]の一次関数で近似することができる。
Figure 0007292940000007
また、吐出液滴30に第1の液体を20%含ませようとする場合(R=20%)、水相厚比hrは、(式8)に示す流路(圧力室)高さH[μm]の一次関数で近似することができる。
Figure 0007292940000008
更に、吐出液滴30に第1の液体を40%含ませようとする場合(R=40%)、本発明者らの検討によれば、水相厚比hrは、(式9)に示す流路(圧力室)高さH[μm]の一次関数で近似することができる。
Figure 0007292940000009
例えば、吐出液滴30に第1の液体が含まれないようにする場合、流路(圧力室)高さH[μm]が20μmであれば水相厚比hrは0.20以下に調整することが求められる。また、流路(圧力室)高さH[μm]が33μmであれば水相厚比hrは0.36以下に調整することが求められる。更に、流路(圧力室)高さH[μm]が10μmであれば水相厚比hrはほぼゼロ(0.00)に調整することが求められる。
但し、水相厚比hrをあまり小さくすると、第1の液体に対する第2の液体の粘度η2や流量Q2を増大させる必要が生じ、圧力損失の増大に伴う弊害が懸念される。例えば、再度図5(a)を参照すると、水相厚比hr=0.20を実現する場合、粘度比ηr=10では流量比はQr=5となる。また、同じインク(即ち同じ粘度比ηr)を用いつつ、第1の液体を吐出させないことの確実性を得るために、水相厚比を仮にhr=0.10に設定すると、流量比はQr=15となる。即ち、水相厚比hrを0.10に調整する場合は、水相厚比hrを0.20に調整する場合に比べて流量比Qrを3倍にすることが必要となり、圧力損失の増加およびこれに伴う弊害が懸念される。
以上のことより、圧力損失をなるべく小さく抑えながら、第2の液体32のみを吐出させようとする場合、水相厚比hrは上記条件の下、なるべく大きな値に調整することが好ましい。再度図13を参照して具体的に説明すると、例えば流路(圧力室)高さがH=20μmの場合、水相厚比hrは0.20よりも小さく、且つなるべく0.20に近い値に調整することが好ましい。また、流路(圧力室)高さがH[μm]=33μmの場合、水相厚比hrは0.36よりも小さく、且つなるべく0.36に近い値に調整することが好ましい。
尚、上記(式7)、(式8)、(式9)は、一般的な液体吐出ヘッド、即ち吐出液滴の吐出速度が10m/s~18m/sの範囲である液体吐出ヘッドにおける数値である。また、圧力発生素子と吐出口とが対向する位置にあり、圧力室の中で、圧力発生素子と第1の液体と第2の液体と吐出口とがこの順で並ぶように、第1の液体と第2の液体とが流れていることを前提とした数値である。
このように、本実施形態によれば、液流路(圧力室)における水相厚比hrを所定の値に設定し界面を安定させることにより、第1の液体と第2の液体が一定の割合で含まれる液滴の吐出動作を安定して行うことが可能となる。
(第1の液体と第2の液体の具体例)
以上説明した本実施形態の構成では、第1の液体は膜沸騰を生じさせるための発泡媒体、第2の液体は大気中に吐出するための吐出媒体、というように、それぞれに求められる機能が明確になる。本実施形態の構成によれば、第1の液体および第2の液体に含有させる成分の自由度を従来よりも高めることができる。以下、このような構成における発泡媒体(第1の液体)と吐出媒体(第2の液体)について、具体例を挙げて詳しく説明する。
本実施形態の発泡媒体(第1の液体)としては、電気熱変換体が発熱した際に発泡媒体中に膜沸騰が生じ、生成された気泡が急激に増大すること、即ち熱エネルギを効率的に発泡エネルギに変換可能な高い臨界圧力を有することが求められる。このような媒体としては、特に水が好適である。水は、分子量が18と小さいにも関わらず高い沸点(100℃)と高い表面張力(100℃で58.85dyne/cm)を有し、約22MPaと大きな臨界圧力を有する。即ち、膜沸騰時における発泡圧力も非常に大きい。一般に、膜沸騰を利用してインクを吐出する方式のインクジェット記録装置においても、染料や顔料のような色材を水に含有させたインクを好適に用いている。
但し、発泡媒体は水に限定されるものではない。臨界圧力が2MPa以上であれば(好ましくは5MPa以上であれば)、発泡媒体としての機能を果すことはできる。水以外の発泡媒体の例としては、例えばメチルアルコールやエチルアルコールが挙げられ、水にこれら液体を混合させたものを発泡媒体として用いることもできる。また、上述のように染料や顔料などの色材や、その他の添加剤などを水に含有させたものも用いることができる。
一方、本実施形態の吐出媒体(第2の液体)については、発泡媒体のように膜沸騰を生じさせるための物性は要求されない。また、電気熱変換体(ヒータ)上にコゲが付着すると、ヒータ表面の平滑性が損なわれたり熱伝導率が低下したりして発泡効率の低下が懸念されるが、吐出媒体はヒータに直に接触しないので、含有する成分が焦げるおそれもない。即ち、本実施形態の吐出媒体においては、従来のサーマルヘッドのインクに比べ膜沸騰を生じさせたりコゲを回避したりするための物性条件が緩和され、含有成分の自由度が増し、結果として吐出後の用途に適した成分をより積極的に含有させることが可能となる。
例えば、ヒータ上で焦げ易いことを理由に従来は使用されていなかった顔料を、本実施形態では吐出媒体に積極的に含有させることができる。また、臨界圧力が非常に小さな水性インク以外の液体も、本実施形態では吐出媒体として使用することができる。更に、紫外線硬化型インク、導電性インク、EB(電子線)硬化型インク、磁性インク、ソリッド型インクなど、従来のサーマルヘッドでは対応困難であった特別な機能を有する様々なインクを、吐出媒体として用いることが可能となる。また、吐出媒体として血液や培養液中の細胞などを用いれば、本実施形態の液体吐出ヘッドを画像形成以外の様々な用途に利用することもできる。バイオチップ作製や電子回路印刷などの用途にも有効である。尚、第2の液体については制限がないので、第1の液体で挙げたような液体と同じ液体を用いることもできる。例えば2つの液体がいずれも水を多く含有したインクであっても、例えば使用の形態といった状況に応じて、一方のインクを第1の液体、他方のインクを第2の液体として用いることができる。
(2つの液体の平行流が必要とされる吐出媒体)
吐出すべき液体が既に決まっている場合、液流路(圧力室)に2つの液体を平行流となるように流動させる必要があるか否かは、吐出すべき液体の臨界圧力に応じて決定してもよい。例えば、吐出すべき液体の臨界圧力が不十分である場合に、吐出すべき液体を第2の液体とし第1の液体としての発泡媒体を用意すればよい。
図14(a)および(b)は、水にジエチレングリコール(DEG)を混合させた場合の、水の含有率と膜沸騰時の発泡圧力の関係を示す図である。図14(a)において横軸は液体に対する水の質量比率(質量%)を示し、同図(b)において横軸は液体に対する水のモル比率を示している。
両図から分かるように、水の含有量(含有割合)が少なくなるほど膜沸騰時の発泡圧力が少なくなっている。即ち、水の含有量が少なくなるほど発泡圧力が低下し、吐出効率が低下する。但し、水の分子量(18)はジエチレングリコールの分子量(106)に比べて十分小さいので、水の質量比率が40wt%程度であっても、モル比率では0.9程度であり、発泡圧力比は0.9を維持している。一方、水の質量比率が40wt%よりも小さくなると、図14(a)および(b)からも分かるように、発泡圧力比はモル濃度と共に急激に低下する。
以上より、水の質量比率が40wt%未満の場合は、発泡媒体としての第1の液体を別に用意し、液流路(圧力室)においてこれら2つの液体の平行流を形成することが好ましい。このように、吐出すべき液体が既に決まっている場合、液流路(圧力室)に平行流を形成する必要があるか否かは、吐出すべき液体の臨界圧力(または膜沸騰時の発泡圧力)に応じて決定することができる。
(吐出媒体の一例としての紫外線硬化型インク)
一例として、本実施形態の吐出媒体として使用可能な紫外線硬化型インクの好ましい成分構成について説明する。紫外線硬化型インクは100%ソリッド型である、溶剤を含まず重合性反応成分からなるインクと、溶剤型である水または溶剤を希釈剤として含むインクに分類することができる。近年多く用いられている紫外線硬化型インクは、溶剤を含まず非水系の光重合性反応成分(モノマーもしくはオリゴマー)からなる100%ソリッド型紫外線硬化型インクである。構成はモノマーを主要成分として含有し、これに光重合開始剤、色材、分散剤、界面活性剤などのその他添加剤を少量含む。その比率は概ねモノマーが80~90wt%、光重合開始剤が5~10wt%、色材が2~5wt%、残りがその他添加剤という構成である。このように、従来のサーマルヘッドでは対応困難であった紫外線硬化型インクであっても、本実施形態の吐出媒体として用いれば、安定した吐出動作によって液体吐出ヘッドから吐出させることができる。これにより、従来よりも画像の堅牢性や耐擦過性に優れた画像を印刷することが可能となる。
(吐出液滴を混合液とする例)
次に、吐出液滴30に、第1の液体31と第2の液体32を所定の割合で混合させる場合について説明する。例えば、第1の液体31と第2の液体32を異なる色のインクとした場合、双方の液体の粘度および流量が(式2)或いは(式3)の関係を満たしていれば、これらインクは液流路13及び圧力室18の中において混色することなく安定して流動することができる。即ち、液流路及び圧力室における第1の液体31と第2の液体32の流量比Qrを制御することにより、水相厚比hrひいては吐出液滴における第1の液体31と第2の液体32の混合比を所望の割合に調整することができる。
例えば、第1の液体をクリアインク、第2の液体をシアンインク(或はマゼンタインク)とすれば、流量比Qrを制御することにより様々な色材濃度のライトシアンインク(或はライトマゼンタインク)を吐出することができる。また、第1の液体をイエローインク、第2の液体をマゼンタインクとすれば、流量比Qrを制御することにより、色相が段階的に異なる複数種類のレッドインクを吐出することができる。即ち、第1の液体と第2の液体が所望の割合で混合された液滴を吐出することができれば、その混合比を調整することにより、印刷媒体で表現される色再現範囲を従来よりも拡大することができる。
また、吐出直前まで混合させず吐出直後より混合させることが好ましい2種類の液体を用いる場合にも、本実施形態の構成は有効である。例えば、画像印刷においては、発色性に優れた高濃度顔料インクと、耐擦過性のような堅牢性に優れた樹脂EM(樹脂エマルジョン)を印刷媒体に同時に付与することが好ましい場合がある。しかしながら、顔料インクに含まれる顔料成分と樹脂EMに含まれる固形分は粒子間距離が近接すると凝集しやすく分散性が損なわれる傾向がある。よって、本実施形態の第1の液体を高濃度樹脂EMとし、第2の液体を高濃度顔料インクとしながら、これら液体の流速を(式2)或いは(式3)に基づいて制御することによって平行流を形成すれば、2つの液体は吐出後の印刷媒体上で混合し凝集する。即ち、高い分散性の下で好適な吐出状態を維持しながら、着弾後においては高い発色性と高い堅牢性を有する画像を得ることが可能となる。
なお、このような吐出後の混合を目的とする場合には、圧力発生素子の形態によらず、圧力室内において2つの液体を流動させることの有効性が発揮されることになる。即ち、例えば圧力発生素子としてピエゾ素子を用いる構成のように、臨界圧力の制限やコゲの問題がそもそも提起されないような構成であっても、本発明は有効に機能する。
以上説明したように、本実施形態によれば、粘度η1を有する第1の液体と粘度η2を有する第2の液体を、所定の水相圧比hrに設定するために、(式4)~(式6)の近似式に基づいて流量比Qrを調整する。これにより、液流路(圧力室)における水相厚比hrを所定の値に設定し界面を所定の位置に安定させ、第1の液体と第2の液体が一定の割合で含まれる液滴の吐出動作を安定して行うことが可能となる。
圧力室の中を流れる第1の液体や第2の液体は、圧力室の外部との間で循環してもよい。循環を行わない場合には、液流路及び圧力室の中で平行流を形成した第1の液体及び第2の液体のうち、吐出されなかった液体が多く発生してしまう。この為、第1の液体や第2の液体を外部との間で循環させると、吐出されなかった液体を再び平行流を形成する為に使用することができる。
(他の実施形態)
本発明の液体吐出ヘッドおよび液体吐出装置は、インクを吐出するインクジェット記録ヘッドおよびインクジェット記録装置に限定されない。本発明の液体吐出ヘッド、液体吐出装置、および液体吐出方法は、プリンタ、複写機、通信システムを有するファクシミリ、プリンタ部を有するワードプロセッサなどの装置、さらには、各種処理装置と複合的に組み合わせた産業記録装置に適用可能である。特に第2の液体として様々なものが用いられるので、バイオチップ作製および電子回路印刷などの用途としても用いることもできる。
1 液体吐出ヘッド
11 吐出口
12 圧力発生素子
13 液流路
30 液滴
31 第1の液体
32 第2の液体

Claims (18)

  1. 第1の液体と第2の液体が流動する圧力室と、
    前記第1の液体を加圧する圧力発生素子と、
    前記第2の液体を吐出する吐出口と、
    を備える液体吐出ヘッドにおいて、
    前記圧力室の中では、第1の液体と、前記第1の液体よりも前記吐出口に近い側を流れる第2の液体とが互いに接しながら前記吐出の方向と交差する方向に流れており、
    前記圧力室の中を流れる第1の液体及び第2の液体は、前記第1の液体の粘度をη1、前記第2の液体の粘度をη2、前記第1の液体の流量をQ1、前記第2の液体の流量をQ2としたとき、
    Figure 0007292940000010
    を満たすことを特徴とする液体吐出ヘッド。
  2. 前記圧力室の中を流れる第1の液体及び第2の液体は、
    Figure 0007292940000011
    を満たす請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
  3. 前記圧力室の中を流れる第1の液体及び第2の液体は、
    Figure 0007292940000012
    を満たす請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
  4. 前記第1の液体および前記第2の液体の前記圧力室における流れは層流である請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
  5. 前記第1の液体および前記第2の液体の前記圧力室における流れは平行流である請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
  6. 前記吐出口から吐出される吐出液滴は、前記第1の液体の割合が20%未満である請求項1から5のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
  7. 前記吐出口から吐出される吐出液滴は、前記第1の液体の割合が1%未満である請求項1から5のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
  8. 前記圧力発生素子と前記吐出口とは対向する位置に設けられており、前記圧力室の中で、前記圧力発生素子と、前記第1の液体と、前記第2の液体と、前記吐出口とが、この順で並ぶように、前記第1の液体と前記第2の液体とが流れている請求項1から7のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
  9. 前記圧力室において、前記圧力室の高さをH[μm]、前記第1の液体の相厚をh1、前記第2の液体の相厚をh2としたとき、
    Figure 0007292940000013
    が満たされる請求項8に記載の液体吐出ヘッド。
  10. 前記圧力室において、前記圧力室の高さをH[μm]、前記第1の液体の相厚をh1、前記第2の液体の相厚をh2としたとき、
    Figure 0007292940000014
    が満たされる請求項8に記載の液体吐出ヘッド。
  11. 前記圧力室において、前記圧力室の高さをH[μm]、前記第1の液体の相厚をh1、前記第2の液体の相厚をh2としたとき、
    Figure 0007292940000015
    が満たされる請求項8に記載の液体吐出ヘッド。
  12. 前記圧力発生素子は、電圧が印加されることによって発熱して前記第1の液体に膜沸騰を生じさせ、前記第2の液体は、生成された泡の成長によって前記吐出口より吐出される請求項1から11のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
  13. 前記第1の液体は、5MPa以上の臨界圧力を有する液体である請求項1から12のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
  14. 前記第2の液体は、顔料を含む水性インクまたはエマルジョンである請求項1から13のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
  15. 前記第2の液体は、ソリッド型紫外線硬化型インクである請求項1から13のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
  16. 前記圧力室の中を流れる第1の液体は、前記圧力室の外部との間で循環される請求項1から15のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
  17. 請求項1から14のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッドを有する液体吐出装置。
  18. 請求項1から16のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッドを構成するための液体吐出モジュールであって、
    複数配列されることによって前記液体吐出ヘッドが構成されることを特徴とする液体吐出モジュール。
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