JP7289695B2 - 使用済み耐火物の選別方法及び選別装置 - Google Patents

使用済み耐火物の選別方法及び選別装置 Download PDF

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本発明は、使用済み耐火物の選別方法及び選別装置に関し、特に、製鉄所で発生した使用済みの高炉樋耐火物から、有価物を選別回収するための選別方法及び選別装置に関する。
鉄鋼プロセス、特に製銑工程及び製鋼工程においては様々な耐火物が使用されており、しかも、1種類の耐火物を単独で用いるだけでなく、複数種の耐火物を特性等に応じて組み合わせて使用することが広く行われている。
例えば、図1は、一般的な高炉樋の使用状態を示す断面図である。この図に示すとおり、高炉樋1は、外殻となる鉄皮2の内側に耐火物3が張り付けられている。この耐火物3は、主にメタルライン材4とスラグライン材5との上下2層構造からなり、メタルライン材4は主に溶銑と接触し、スラグライン材5は主にスラグと接触するよう配分されている。使用済みとなった耐火物(以下、使用済み耐火物)は、一般に、重機を使って解体されるため、メタルライン材4とスラグライン材5とは混合して排出される。
メタルライン材4は、アルミナ(Al)を主成分として含み、スラグライン材5は、シリカ(SiC)を主成分として含む。これらは双方とも原料としての価値が高いため、使用済み耐火物から、メタルライン材4とスラグライン材5とを個別に回収し、それぞれをリサイクル材料として再利用できれば工業上メリットとなる。
そこで、使用済み耐火物を選別するための、様々な方法が提案されている。例えば、特許文献1及び特許文献2には、使用済み耐火物を破砕及び粒度調節した上で、磁力による選別を複数回繰り返す方法や、さらに色彩による選別を組み合わせる方法が記載されている。また、特許文献3には、耐火物を予め人為的に着色し、使用後はその色彩によって選別する方法が記載されている。その他、特許文献4には、粉体を流動媒体とした固気流動層を用いることで比重差を利用して、使用済み耐火物を選別する方法が記載されている。
また、特許文献5には、粉砕、粒度調整し、さらに、密度分離、磁力選別によって組成毎に分離する技術が開示されている。特許文献6には、粒子を光学的手段による分析によって選別する方法が開示されている。特許文献7には、蛍光X線による金属選別の方法が開示されている。特許文献8には、粉状もしくは粒状対象物を選別する方法が開示されている。特許文献9には、レーザー誘起ブレークダウン分光法を用いる成分分析の結果により選別する方法が開示されている。
特開2003‐83683号公報 特開2003‐088845号公報 特開2013‐212481号公報 特開2016‐77956号公報 特開2016‐168523号公報 特表2014‐512267号公報 特開平10‐216651号公報 特開2011‐41903号公報 特開2018‐122226号広報
ここで、メタルライン材4とスラグライン材5とは、いずれも若干の鉄分を含むが、その量は少なく、量の差も小さいことから、特許文献1及び2に開示される、磁力による選別は困難である。次に、特許文献3に記載される色彩による選別方法や、特許文献6に記載されるような粒子を光学的手段により選別する方法では、メタルライン材4とスラグライン材5とが、いずれもカーボンを含むために灰色や黒色であり、破砕後は着色部分が露出しない部分もあるため、この種の耐火物の選別には適していなかった。さらに、特許文献4に記載される、比重差を利用した選別は、粒径10mm以下程度となった耐火物の選別には不向きであった。
また、使用済み耐火物は破砕後に屋外ヤードで保管されることが通常であるために、雨天時に降雨により使用済み耐火物が湿潤してしまうことが多く、湿潤により色調が変化して特許文献3に記載されうる色彩による選別が困難であった。特許文献4や特許文献5に記載される、比重差を利用した選別においては、湿潤した耐火物の見掛け比重が変化して選別を難しくしたり、流動層媒体が湿潤した耐火物に付着したりして、そのまま装置外へ搬送されてしまい、定期的に流動層媒体を補充する必要があること、が問題であった。また、特許文献7や特許文献8に記載される蛍光X線を利用した方式別では、金属の選別は可能であるが、耐火物のような非鉄金属の選別では、わずかな組成の違いを分別することが困難であった。
以上の諸点は、特許文献9に記載の成分分離手法を用いることにより解消されるが、かように、成分分離を利用してもなお、次の点の改善が希求されていた。すなわち、耐火物のヤード保管やハンドリング時にスラグ等の異物が使用済み耐火物の表面に付着することがあり、異物の成分組成を耐火物の組成と誤認してしまうため、成分を適切に測定できずに、分離精度を確保することが困難になる場合があった。
従って、上記方法では、使用済み耐火物から有価物を選別する精度は、依然として十分とはいえなかった。
そこで、本発明は、使用済み耐火物から、高い精度で有価物を選別する方法及び装置を提供すること、特にC、O、Na及びMg等の軽元素を含む使用済み耐火物を成分別に分離し、高い精度で選別する方法及び装置を提供することを目的とする。
発明者らは、前記課題を解決する手段について鋭意究明したところ、以下の表1に示すとおり、メタルライン材4とスラグライン材5との間には成分組成に明確な差があり、従って、含有される成分の種類及び成分比率に基づく選別が有効であり、特に軽元素であるMgの発光スペクトルを精度良く検出する必要があることを知見した。また、代表的な不純物である高炉スラグはCaOを多く含有するという特徴から選別できる。さらに、使用済み耐火物の成分分析に際しては、分析手法に応じた適切な粒度調整が必要である。
Figure 0007289695000001
以上の手順に従って、成分分析による選別が有効になることを確認したが、実際に使用済み耐火物を選別するにあたり、上記した使用済み耐火物への異物付着の問題を解消しておくことが重要になる。この点につき、発明者らが鋭意究明したところ、成分分析に先立ち、使用済み耐火物に付着した異物を、気体を吹き付けることにより吹き飛ばすことが有効であることを、知見した。
また、スラグライン材5は、表1に示したとおり、AlとSiCとを含み、有価物として再利用するには、これらをさらに選別して回収することが好ましい。そこで、スラグライン材5をAl系耐火物と、SiC系耐火物とに選別する手法について鋭意検討した結果、スラグライン材5をさらに粉砕し、得られた粉体を磁力により選別することが有効であることを見出した。即ち、Alを主な成分とする粉体は、微量のFeを含むのに対し、SiCを主な成分とする粉体は、Feを一切含まないという特性を有する。そこで、スラグライン材5を粉砕すると、Al系粉体とSiC系粉体との混合粉体が得られ、所定の磁力によって、微量のFeを検知できることに想到した。
本発明は、上記の知見に立脚するものである。
本発明の要旨は、以下のとおりである。
(1)使用済み耐火物の選別方法であって、
前記使用済み耐火物を破砕する破砕工程と、
前記破砕工程によって破砕された使用済み耐火物を所定の粒度範囲に調整する粒度調整工程と、
前記粒度調整された使用済み耐火物粒に対して、気体を吹付けて該耐火物表面から異物を除去する工程と、
前記異物が除去された使用済み耐火物粒に対して、レーザー誘起ブレークダウン分光法を用いて成分分析を行って得られた結果に基づいて、前記使用済み耐火物粒を、主成分が同じである群として複数の群に分離する、成分分離工程と、
を含むことを特徴とする、使用済み耐火物の選別方法。
(2)前記使用済み耐火物は、使用済み高炉樋耐火物であり、
前記複数の群は、Alを主成分とするメタルライン材の群とSiCを主成分とするスラグライン材の群とを含む、
上記(1)に記載の使用済み耐火物の選別方法。
(3)使用済み耐火物の選別方法であって、
前記使用済み耐火物を破砕する破砕工程と、
前記破砕工程によって破砕された使用済み耐火物を所定の粒度範囲に調整する粒度調整工程と、
前記粒度調整された使用済み耐火物粒に対して、気体を吹付けて該耐火物表面から異物を除去する工程と、
前記異物が除去された使用済み耐火物粒に対して、レーザー誘起ブレークダウン分光法を用いて成分分析を行って得られた結果に基づいて、前記使用済み耐火物粒を、主成分が同じである群として複数の群に分離する、成分分離工程と、
前記複数の群のいずれか少なくとも1つの群に属する耐火物粒を、耐火物粉体に粉砕する粉砕工程と、
前記耐火物粉体を、磁力を用いて磁性粉体と非磁性粉体とに選別する、磁力選別工程と、を含むことを特徴とする、使用済み耐火物の選別方法。
(4)前記使用済み耐火物は、使用済み高炉樋耐火物であり、
前記複数の群は、Alを主成分とするメタルライン材の群とSiCを主成分とするスラグライン材の群とを含み、
前記粉砕工程は、前記スラグライン材の群に属する耐火物粒を、スラグライン材粉体に粉砕し、
前記磁力選別工程は、前記スラグライン材粉体を、磁力を用いてAl系粉体とSiC系粉体とに選別する、
上記(3)に記載の使用済み耐火物の選別方法。
(5)前記使用済み耐火物は、使用済み高炉樋耐火物であり、
前記複数の群は、Alを主成分とするメタルライン材の群とSiCを主成分とするスラグライン材の群とを含み、
前記粉砕工程は、前記メタルライン材の群に属する耐火物粒を、メタルライン材粉体に粉砕し、
前記磁力選別工程は、前記メタルライン材粉体を、磁力を用いてAl系粉体とSiC系粉体とに選別する、
上記(3)または(4)に記載の使用済み耐火物の選別方法。
(6)前記磁力選別工程は、磁束密度0.6T以上の磁石を用いる、上記(3)から(5)のいずれかに記載の使用済み耐火物の選別方法。
(7)前記成分分離工程は、前記成分分析の前又は後に、前記耐火物粒から、地金鉄を含む耐火物粒を磁力を用いて分離することを含む、
上記(1)から(6)のいずれかに記載の、使用済み耐火物の選別方法。
(8)使用済み耐火物の選別装置であって、
前記使用済み耐火物を破砕する破砕手段と、
前記破砕手段によって破砕された使用済み耐火物を所定の粒度範囲に調整する粒度調整手段と、
前記粒度調整された使用済み耐火物粒に対して、気体を吹付けて該耐火物表面から異物を除去する手段と、
前記異物が除去された使用済み耐火物粒に対して、レーザー誘起ブレークダウン分光法器により成分分析を行って得られた結果に基づいて、前記使用済み耐火物粒を、主成分が同じである群として複数の群に分離する、成分分離手段と、
を含むことを特徴とする、使用済み耐火物の選別装置。
(9)前記破砕手段は、使用済み高炉樋耐火物を破砕するものであり、
前記成分分離手段は、前記耐火物粒を、Alを主成分とするメタルライン材の群とSiCを主成分とするスラグライン材の群とを含む複数の群に分離するものである、
上記(8)に記載の使用済み耐火物の選別装置。
(10)使用済み耐火物の選別装置であって、
前記使用済み耐火物を破砕する破砕手段と、
前記破砕手段によって破砕された使用済み耐火物を所定の粒度範囲に調整する粒度調整手段と、
前記粒度調整された使用済み耐火物粒に対して、気体を吹付けて該耐火物表面から異物を除去する手段と、
前記異物が除去された使用済み耐火物粒に対して、レーザー誘起ブレークダウン分光法器により成分分析を行って得られた結果に基づいて、前記使用済み耐火物粒を、主成分が同じである群として複数の群に分離する、成分分離手段と、
前記複数の群のいずれか少なくとも1つの群に属する耐火物粒を、耐火物粉体に粉砕する粉砕手段と、
前記耐火物粉体を、磁力を用いて磁性粉体と非磁性粉体とに選別する、磁力選別手段と、
を含むことを特徴とする、使用済み耐火物の選別装置。
(11)前記破砕手段は、使用済み高炉樋耐火物を破砕するものであり、
前記成分分離手段は、前記耐火物粒を、Alを主成分とするメタルライン材の群とSiCを主成分とするスラグライン材の群とを含む複数の群に分離するものであり、
前記粉砕手段は、前記スラグライン材の群に属する耐火物粒を、スラグライン材粉体に粉砕するものであり、
前記磁力選別手段は、前記スラグライン材粉体を、磁力を用いてAl系粉体とSiC系粉体とに選別するものである、
上記(10)に記載の使用済み耐火物の選別装置。
(12)前記破砕手段は、使用済み高炉樋耐火物を破砕するものであり、
前記成分分離手段は、前記耐火物粒を、Alを主成分とするメタルライン材の群とSiCを主成分とするスラグライン材の群とを含む複数の群に分離するものであり、
前記粉砕手段は、前記メタルライン材の群に属する耐火物粒を、メタルライン材粉体に粉砕するものであり、
前記磁力選別手段は、前記メタルライン材粉体を、磁力を用いてAl系粉体とSiC系粉体とに選別するものである、
上記(10)または(11)に記載の使用済み耐火物の選別装置。
(13)前記磁力選別手段は、磁束密度0.6T以上の磁石を有する、上記(10)から(12)のいずれかに記載の使用済み耐火物の選別装置。
(14)前記成分分離手段は、さらに、前記耐火物粒から、地金鉄を含む耐火物粒を磁力を用いて分離可能である、
上記(8)から(13)のいずれかに記載の、使用済み耐火物の選別装置。
本発明によれば、使用済み耐火物から、高い精度で有価物を選別することができる。
一般的な高炉樋の使用状態を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る、使用済み耐火物の選別方法のフローチャートである。 使用済み耐火物粒に対して、レーザー誘起ブレークダウン分光法による成分分析を行って得られた結果に基づいて、耐火物粒を、主成分が同じである群として複数の群に分離する、成分分離手段の構成を示す概念図である。 分光計によって検出されたメタルライン材耐火物粒の発光スペクトルの例を示す図である。 分光計によって検出されたスラグライン材耐火物粒の発光スペクトルの例を示す図である。 分光計によって検出された不純物耐火物粒の発光スペクトルの例を示す図である。
(使用済み耐火物の選別方法)
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。図2は、本発明の一実施形態に係る、使用済み耐火物の選別方法のフローチャートである。
図2に示すとおり、本発明に係る、使用済み耐火物の選別方法は、使用済み耐火物を破砕し(破砕工程)、破砕工程によって破砕された使用済み耐火物を所定の粒度範囲に調整し(粒度調整工程)、粒度調整された使用済み耐火物粒に対して気体吹付を行って異物を除去し(気体吹付工程)、前記使用済み耐火物粒に成分分析を行って得られた結果に基づいて、前記耐火物粒を、主成分が同じである群として複数の群に分離する(成分分離工程)、方法である。
以下、各工程について詳しく説明する。
まず、破砕工程では、使用済み耐火物を破砕する。この破砕は、例えば、ジョークラッシャーやバケットクラッシャー等の重機を用いて行うことができる。この破砕工程は、使用済み耐火物を、後述する成分分離に適した粒度にすることを所期している。
次に、粒度調整工程では、上記破砕工程によって破砕された使用済み耐火物を所定の粒度範囲に調整する。粒度範囲は、後述するレーザー誘起ブレークダウン分光法を用いるときは、粒径5mm以上100mm以下とし、より好適には粒径10mm以上40mm以下とする。なお、後の成分分離の精度を高めるため、粒径分布の幅は狭い方が好ましい。
この使用済み耐火物の粒度調整は、具体的には篩いを用いて行うことができる。例えば、使用済み耐火物の粒度範囲を粒径10mm以上40mm以下とする場合は、まず、目開き寸法が40mmの篩いを用いて、破砕された使用済み耐火物を篩いにかける。その後、目開き寸法が40mmの篩いを通過した使用済み耐火物を、目開き寸法が10mmの篩いにかける。目開き寸法が10mmの篩いに残った使用済み耐火物を、所定の粒度範囲の使用済み耐火物粒30(以下、耐火物粒30ともいう)として扱う。
なお、最初に目開き寸法40mmの篩いにおいて、篩い上に残った使用済み耐火物は、再度破砕処理を行って、粒度をさらに小さくした後、再度上記した粒度調整に供することが好ましい。
続いて、気体吹付工程では、粒度調整された使用済み耐火物粒30に対して、気体吹付けを行い、耐火物に付着した異物を除去する。多くの場合、耐火物に付着している異物は、主に高炉スラグや他の種類の耐火物の粉など(を主成分とするもの)であり、異物のサイズは2mm以下の微粉程度である。このような異物を除去する場合、使用に適する気体の種類としてはエアー、窒素などが挙げられ、気体の供給配管圧は0.05~1MPaの範囲とし、流量は0.05~10Nm/minの範囲、特に使用済み耐火物のベルトコンベヤからの落下を防ぐためには0.05~5Nm/minが望ましい。ノズルのサイズ(開口径)は1~20mmとし、複数のノズルを有していてもよい。また、同様の開口面積を備えるスリット状のノズルも使用できる。また、異物や耐火物が湿潤している場合や、異物の種類、サイズにより、流量とノズルのサイズを調整することにより、耐火物粒の転動による成分分析や位置の特定への支障がない範囲とすることができる。
その後に、成分分離工程では、成分分析を行って得られた結果に基づいて、主成分が同じである群として複数の群に分離する。使用済み耐火物粒30が使用済み高炉樋耐火物粒である場合、主成分が同じである群として、メタルライン材の群に属する耐火物粒30a(以下、メタルライン材耐火物粒30a)、スラグライン材の群に属する耐火物粒30b(以下、スラグライン材耐火物粒30b)を含む複数の群に分離する。上述のとおり、メタルライン材とスラグライン材との間には、成分組成に明確な差があり、従って、含有される成分自体及び成分比に基づく選別を行うことができる。さらに、高炉樋の耐火物は、使用される過程でスラグが付着するのが通例であり、このような高炉スラグ等の不純物含有耐火物粒30c(以下、不純物耐火物粒30c)も、含有される成分自体及び成分比に基づいて選別することができる。
以下、使用済み高炉樋耐火物粒の選別を典型例として説明する。
湿潤耐火物の成分分析の手法は、レーザー誘起ブレークダウン分光法が最も適している。なぜなら、レーザー誘起ブレークダウン分光法は、サンプルプレパレーションが不要であり、通常1スポットにつき数マイクロ秒~数ミリ秒の、非常に高速な測定が可能であり、作業効率が高い。さらに、レーザー誘起ブレークダウン分光法は、O、Na及びMg等の、軽元素を含む広い元素測定範囲を有しており、表1に示した、メタルライン材とスラグライン材の成分組成の分析に適している。更に、H、Be、Li、Nなどの軽元素についても測定が可能であり、これらを含む物質を分析することができるため、使用済み耐火物などを精度よく判別できる。
図3は、使用済み耐火物粒に対して、レーザー誘起ブレークダウン分光法による成分分析を行って得られた結果に基づいて、耐火物粒を、主成分が同じである群として複数の群に分離する、成分分離手段の構成を示す概念図である。以下、図3を参照して、使用済み耐火物粒30に対して、成分分離手段を用いた、レーザー誘起ブレークダウン分光法による成分分析を行って得られた結果に基づいて、耐火物粒30を、主成分が同じである群として複数の群に分離する、成分分離工程について説明する。
図3に示す成分分離手段6は、振動フィーダー7と、ベルトコンベヤ8aと、気体吹付装置8bと、画像カメラ9と、短パルスレーザー10と、分光計11と、解析制御器12と、エアージェット13と、落下シュート14a~14cとを備えている。ここで、気体吹付装置8bは、0.05~0.5MPaの圧力で気体を吹付けることができる、1~20本、好ましくは4~12本、または、既存のベルトコンベヤ8aの幅に合うようにベルトコンベヤ幅方向に10~100mm間隔で設置できる本数のノズルを持ち、ベルトコンベヤ上の耐火物粒の上面から50~1000mm、好ましくは100mm離間しており、ベルトコンベヤ上の使用済み耐火物粒のすべてにエアーが略均等に当たる、耐火物粒を大きく転動させることなく表面に付着した異物を除去できるなどといった特徴を持つ。
この成分分離手段6において、所定の粒度範囲に調整された使用済み耐火物粒30を、振動フィーダー7によってベルトコンベヤ8a上に積み重なることなしに均して供給する。ベルトコンベヤ8a上に供給された使用済み耐火物粒30は、画像カメラ9によってベルトコンベヤ8a上の搬送位置が検出される。この画像カメラ9による搬送位置情報と、ベルトコンベヤ8aの駆動モータ(図示せず)に取り付けられているエンコーダ等の回転パルスセンサ情報からトラッキングされたベルトコンベヤ8aの移動量の情報とに基づいて、搬送中の使用済み耐火物粒30の各々に向けて短パルスレーザー10を正確に照射し、照射点から発生する高温プラズマの発光スペクトルを分光計11によって検出し、検出情報に基づいて解析制御器12を用いて、耐火物粒30がメタルライン材耐火物粒30a、スラグライン材耐火物粒30b又は不純物耐火物粒30cのいずれかに該当するか判定する。
図4~図6は、分光計によって検出された、メタルライン材耐火物粒、スラグライン材耐火物粒及び不純物耐火物粒の発光スペクトルの例を示す図である。ここで、表1を参照してメタルライン材とスラグライン材との成分組成を対比すると、メタルライン材は、Alを主成分として含み、スラグライン材は、SiCを主成分として含む。さらに、メタルライン材は、MgOを含むが、スラグライン材はMgOを含有しない。そこで、発光スペクトルの分析によって得られる成分組成の結果と、上記した知見(表1)とを対照することによって、耐火物粒30がメタルライン材耐火物粒30a又はスラグライン材耐火物粒30bのいずれかに該当するかの判定が可能である。例えば、図4に示すメタルライン材耐火物粒の発光スペクトルの例では、Alにピークがあり、かつ、Mgのスペクトルが確認できることから、Alを主成分として含み、かつ、MgOを含むメタルライン材耐火物粒30aであるとの判定が得られる。一方、図5に示すスラグライン材耐火物粒の発光スペクトルの例では、Mgのスペクトルが存在しないことから、SiCを主成分とするスラグライン材耐火物粒30bであるとの判定が得られる。さらに、図6に示す不純物耐火物粒の発光スペクトルの例では、Caにピークがあることから、高炉スラグ等の不純物耐火物粒30cであるとの判定が得られる。
解析制御器12によって、メタルライン材耐火物粒30a、スラグライン材耐火物粒30b又は不純物耐火物粒30cのいずれかに判定された使用済み耐火物粒30は、エアージェット13を用いて、落下シュート14a~14cへの位置を制御して分離される。メタルライン材耐火物粒30aは落下シュート14aに分離され、スラグライン材耐火物粒30bは落下シュート14bに分離され、不純物耐火物粒30cは落下シュート14cに分離される。なお、図示例ではエアージェット13が用いられるが、パドルを用いて落下シュート14a~14cへの位置を制御することもできる。
このようにして、粒度調整された使用済み耐火物粒30に対して、成分分析を行って得られた結果に基づいて、耐火物粒30を、メタルライン材耐火物粒30a、スラグライン材耐火物粒30b又は不純物耐火物粒30cのいずれかに分離することができる。
なお、本発明における成分分離工程では、上記の成分分析の前又は後に、耐火物粒30から、地金鉄を含む耐火物粒を磁力を用いて分離することが好ましい。一般に、高炉樋の耐火物は、スラグや溶銑の付着が少なくなるように成分設計されているが、使用される過程では少なからず地金鉄を含むスラグ等が付着する。耐火物の再利用においては、耐火物粒から、このような地金鉄を含むスラグが付着した耐火物粒を、スラグに含まれる地金鉄の磁性を利用して、磁力を用いて分離することが好ましい。磁力を用いるとは、例えば、磁束密度0.1T~1Tの磁場を有する磁力分離機を用いることがあげられる。なお、好適な磁束密度は、0.3T~0.6Tである。この磁力分離機には、ドラム式又はベルト吊り下げ式を用いることができる。好適には、ドラム式の磁力分離手段を用いることによって、より効果的にスラグの取りこぼしを防ぐことができる。
このように、耐火物粒から、地金鉄を含む耐火物粒を、磁力を用いて分離することで、有価物にスラグが混入する虞を低減することができる。
以上の工程によって、使用済みの高炉樋耐火物をメタルライン材とスラグライン材とに確実に選別することができる。本発明では、かくして分別された耐火物粒につき、さらに磁性の有無に応じて細分化する選別を行うことができる。
即ち、続いて、本実施形態においては、複数の群のいずれか少なくとも1つに属する耐火物粒30を、耐火物粉体に粉砕する(粉砕工程)。より具体的には、上述の成分分離工程によって、メタルライン材耐火物粒30aとスラグライン材耐火物粒30bとに分離された耐火物粒30のうち、スラグライン材耐火物粒30bに属する耐火物粒をさらに耐火物粉体に粉砕する(以下、スラグライン材粉体)。上述のとおり、スラグライン材は、AlとSiCとを含んでいるため、スラグライン材耐火物粒30bをさらに細かく粉砕して粉体とすると、Alを主な成分とするAl系粉体と、SiCを主な成分とするSiC系粉体との、混合粉体とすることができる。
なお、粉砕は、例えば、ハンマーミル、インパクトクラッシャ又はローラーミル等を用いて行うことができる。
スラグライン材耐火物粒30b粉砕後の粉体は、Al系粉体とSiC系粉体とに分離され得る粒径範囲とすべきであり、発明者らが調査したところによれば、粒径2mm以下とすることが好ましく、さらに好ましくは1mm以下である。一方、粒径100μm未満まで微粉化すると、粉体としてのハンドリング性が悪化するため、100μm以上とすることが好ましい。
かくして粉砕された耐火物粉体を、磁力を用いて磁性粉体と非磁性粉体とに選別する(磁力選別工程)。ここで、Alは、天然鉱石を由来とするため、微量のFeを含むのに対し、SiCは、自然界に存在せず、人工的に製造されるため、Feを一切含まないという特性を有する。このように、Alに含まれる微量のFeを感知するには、十分な磁力を用いて磁力選別する必要がある。発明者らが調査した結果、磁束密度0.6T以上の磁場を有する磁力選別手段を用いることが好ましく、より好適には、磁束密度1T以上の磁場を有する磁力選別手段を用いる。
この磁力選別手段としては、例えば、磁気回路を工夫して、局所的に1T以上となる極が多数配置されるように設計された磁力選別手段を用いてもよい。磁力選別手段の形式は、ドラム型、ベルト型、ベルト吊り下げ型、磁着メディアを利用した高勾配磁力選別手段等とすることができる。
上記磁力選別手段を用いて、スラグライン材粉体から、微量のFeを含んで磁性を帯びるAl系粉体と、Feを含まない非磁性のSiC系粉体とを選別することができる。かように、成分分離を行ってから磁力選別することで、SiCをより高い純度で回収することができる。
なお、以上の粉砕工程及び磁力選別工程は、メタルライン材の群に属する耐火物粒に対して適用してもよい。上述の成分分離工程によって、メタルライン材群とスラグライン材群とに分離された耐火物粒30のうち、メタルライン材耐火物粒30aに属する耐火物粒をさらに耐火物粉体に粉砕する(以下、メタルライン材粉体)。メタルライン材は、AlとSiCとを含み、メタルライン材耐火物粒30aを粉砕すると、Alを主な成分とするAl系粉体と、SiCを主な成分とするSiC系粉体との混合粉体であるメタルライン材粉体が得られ、スラグライン材粉体と同様の磁力選別を行うことで、Alをより高い純度で回収することができる。
こうして、使用済み耐火物から、高い精度で有価物を選別することができる。従来の選別方式である色彩分離や蛍光X線分析ではメタルライン材とスラグライン材の分離は困難であった。それに対して本発明の方式であるレーザー誘起ブレークダウン分光法による成分分離手段ではメタルライン材とスラグライン材の分離が可能となる。その際、耐火物に気体を吹き付けることによって、湿潤した状態など、表面に異物が付着した使用済み耐火物でも乾燥などの工程を追加することなく、高い精度で有価物を選別することができる。
(使用済み耐火物の選別装置)
次に、本発明に係る、使用済み耐火物から、有価物を選別する装置について説明する。本発明に係る、使用済み耐火物の選別装置(以下、耐火物選別装置と称する)は、使用済み耐火物を破砕する破砕手段と、破砕手段によって破砕された使用済み耐火物を所定の粒度範囲に調整する粒度調整手段と、粒度調整された使用済み耐火物粒に対して、耐火物に付着した異物を気体吹付けにより除去する手段と、成分分析を行って得られた結果に基づいて、耐火物粒を、主成分が同じである群として複数の群に分離する、成分分離手段と、を含む。
本発明の使用済み耐火物の選別装置において、使用済み耐火物の破砕に用いる手段は特に限定されず、処理対象の使用済み耐火物を、適切な大きさに破砕できるものであれば、任意のものを用いることができる。例えば、ジョークラッシャーやバケットクラッシャー等の重機を用いることができる。
粒度範囲は、後述するレーザー誘起ブレークダウン分光法による成分分離手段に適したものとするときは、粒径5mm以上100mm以下であり、より好適には粒径10mm以上40mm以下である。なお、後の成分分離の精度を高めるため、粒径分布は相対的に狭い方が好ましい。
また、使用済み耐火物の粒度調整に用いる手段は特に限定されず、所定の粒度範囲の使用済み耐火物粒に調整できるものであれば、任意のものを使用できる。使用できる粒度調整手段として、篩いが挙げられる。例えば、使用済み耐火物の粒度範囲を粒径10mm以上40mm以下とする場合は、まず、目開き寸法が40mmの篩いにかける。その後、目開き寸法が40mmの篩いを通過した使用済み耐火物を、目開き寸法が10mmの篩いにかける。目開き寸法が10mmの篩いに残った使用済み耐火物を、所定の粒度範囲の使用済み耐火物粒30として扱う。
さらに、粒度調整された使用済み耐火物粒30に対して、湿潤した耐火物などに見られる表面に付着した異物は成分分析精度に影響するため、気体を吹付けることにより表面の異物を除去して成分分析を行う。異物を使用済み耐火物粒表面が50%以上露出する程度まで除去し、成分分析に供する。使用済み耐火物粒の表面から異物を除去するにあたっては、あらかじめ試運転を実施し、異物の除去状態を観察することによって好適な気体の流量やノズルの配置を設定することができる。試運転にあたっては、異物が除去された使用済み耐火物粒を湿潤状態にしたうえで高炉スラグ粉を散布したものを用いて異物の除去状態を目視または成分分析値によって確認することもできる。実際に試運転を行い、使用済み耐火物粒表面が50%以上露出するような気体の流量やノズルの配置を設定し、その条件で気体吹付けを行った使用済み耐火物粒については、その結果を達成できているものとした。成分分析を行って得られた結果に基づいて、主成分が同じである群として複数の群に分離する、成分分離手段について説明する。成分分離手段についても、特に限定されず、任意のものを使用することができる。使用済み耐火物粒30が使用済み高炉耐火物粒である場合、主成分が同じである群として、メタルライン材の群に属する耐火物粒30a(以下、メタルライン材耐火物粒30a)、スラグライン材の群に属する耐火物粒30b(以下、スラグライン材耐火物粒30b)を含む複数の群に分離する。上述のとおり、メタルライン材とスラグライン材との間には、成分組成に明確な差があり、従って、含有される成分自体及び成分比に基づく選別を行うことができる。さらに、高炉樋の耐火物は、使用される過程でスラグが付着するのが通例であり、このような高炉スラグ等の不純物含有耐火物粒30c(以下、不純物耐火物粒30c)も、含有される成分自体及び成分比に基づいて選別することができる。
本実施形態の成分分離手段として、例えば、図3に示す成分分離手段6を用いることができる。成分分離手段6は、レーザー誘起ブレークダウン分光法による成分分析を行って得られた結果に基づいて、耐火物粒を、主成分が同じである群として複数の群に分離する、成分分離手段であり、図3に示したとおり、振動フィーダー7と、ベルトコンベヤ8aと、耐火物に付着した異物を除去する気体吹付装置8bと、画像カメラ9と、短パルスレーザー10と、分光計11と、解析制御器12と、エアージェット13と、落下シュート14a~14cとから構成される。
成分分離手段6を用いて、粒度調整された使用済み耐火物粒30に対して、成分分析を行って得られた結果に基づいて、耐火物粒30を、メタルライン材耐火物粒30a、スラグライン材耐火物粒30b又は不純物耐火物粒30cのいずれかに分離することができる。
さらに、成分分離手段は、耐火物粒から、地金鉄を含む耐火物粒を磁力を用いて分離するため、磁力分離機を含むことが好ましい。より具体的には、耐火物の再利用においては、耐火物粒30から、このような地金鉄を含むスラグの耐火物粒を、スラグに含まれる地金鉄の磁性を利用して、磁力を用いて分離することが好ましい。例えば、磁束密度0.1T~1Tの磁場を有する磁力分離機を用いることがある。なお、好適な磁束密度は、0.3T~0.6Tである。この磁力分離機には、ドラム式又はベルト吊り下げ式を用いることができる。好適には、ドラム式の磁力分離手段を用いることによって、より効果的にスラグの取りこぼしを防ぐことができる。
このように、耐火物粒から、地金鉄を含む耐火物粒を、磁力を用いて分離することで、有価物にスラグが混入する虞を低減することができる。
本発明の耐火物選別装置は、さらに、上記複数の群のいずれか少なくとも1つの群に属する耐火物粒を、耐火物粉体に粉砕する粉砕手段を含む。より具体的には、上述の成分分離手段によって、メタルライン材耐火物粒30aとスラグライン材耐火物粒30bとのいずれか一方又は両方の耐火物粒をさらに耐火物粉体に粉砕する、例えば、ハンマーミル、インパクトクラッシャ又はローラーミル等である。
本発明の耐火物選別装置は、さらに、上記耐火物粉体を、磁力を用いて磁性粉体と非磁性粉体とに選別する、磁力選別手段を含む。磁力選別手段には、磁束密度0.6T以上の磁場を有する磁力選別手段を用いることが好ましく、より好適には、磁束密度1T以上の磁場を有する磁力選別手段を用いる。
上述の磁力選別手段としては、例えば、磁気回路を工夫して、局所的に1T以上となる極が多数配置されるように設計された磁力選別手段を用いてもよい。磁力選別手段の形式は、ドラム型、ベルト型、ベルト吊り下げ型、磁着メディアを利用した高勾配磁力選別手段等とすることができる。
上記磁力選別手段を用いて、耐火物粉体に粉砕されたメタルライン材耐火物粒30a(メタルライン材粉体)からAlをより高い純度で回収することができ、耐火物粉体に粉砕されたスラグライン材耐火物粒30b(スラグライン材粉体)からSiCをより高い純度で回収することができる。
こうして、使用済み耐火物から、高い精度で有価物を選別することができる。
以下、実施例に従って、本発明を具体的に説明する。しかし、本発明は下記の実施例によって制限を受けるものではなく、本発明の趣旨に適合し得る範囲内にて適宜変更することも可能であり、これらはいずれも本発明の技術範囲に含まれる。
[実施例1]
図2に示したフローチャートに従って、使用済み高炉樋耐火物を選別した。
即ち、まず、メタルライン材とスラグライン材を含む、使用済み耐火物にジョークラッシャーで破砕した。次いで、破砕された使用済み耐火物を、目開き寸法40mmの篩いにかけて、篩いを通過した使用済み耐火物を回収して、目開き寸法5mmの篩いにかけ、篩い上に残った使用済み耐火物を回収することにより、粒径5mm以上40mm以下に粒度調整した使用済み耐火物粒を得た。
その後、5mm以上40mm以下に粒度調整された使用済み耐火物粒に気体吹付けを行ってから、成分分離を行った。すなわち、使用済み耐火物粒を、振動フィーダーによってベルトコンベヤ上に積み重なることなしに均して供給し、ベルトコンベヤ上に供給された使用済み耐火物に気体を吹付けて、付着した異物を除去した後に、前記使用済み耐火物のベルトコンベヤ上の搬送位置を画像カメラで検出した。ここで、吹付ける気体は供給配管圧が0.3MPaのものを使用した。供給配管圧は0.3MPaより高くても使用可能であるが、ベルトコンベヤ上を移動する使用済み耐火物のすべてに吹付ける必要が有るために、ベルトコンベヤの幅が100mmを超える場合には、複数の吹き出しノズルまたはベルトコンベヤの幅方向に長いスリット状のノズルから吹き付けることがのぞましい。また、気体の吹き付けによる使用済み耐火物の転動が、画像カメラの視野の位置まで続いて画像による位置の把握精度が低下したり、ベルトコンベヤ上から脱落することが発生しないように、流量を調整した。この画像カメラによる使用済み耐火物の搬送位置情報と、ベルトコンベヤの駆動モータに取り付けられているエンコーダ等の回転パルスセンサ情報からトラッキングされたベルトコンベヤの移動量の情報とに基づいて、搬送中の使用済み耐火物粒の各々に向けて短パルスレーザーを正確に照射し、照射点から発生する高温プラズマの発光スペクトルを分光計によって検出し、検出情報に基づいて解析制御器を用いて、耐火物粒がメタルライン材耐火物粒、スラグライン材耐火物粒又は不純物耐火物粒のいずれに該当するか判定した。
図4~図6は、分光計によって検出された、メタルライン材耐火物粒、スラグライン材耐火物粒及び不純物耐火物粒の発光スペクトルを示す図である。図4に示す耐火物粒の発光スペクトルでは、Alにピークがあり、かつ、Mgのスペクトルが確認できることから、Alを主成分として含み、かつ、MgOを含むメタルライン材であるとの判定が得られる。一方、図5に示す耐火物粒の発光スペクトルの例では、Mgのスペクトルが存在しないことから、SiCを主成分とするスラグライン材であるとの判定が得られる。さらに、図6に示す発光スペクトルでは、Caにピークがあることから、高炉スラグ等の不純物含有耐火物であるとの判定が得られる。
解析制御器によって判定されたメタルライン材の群とスラグライン材の群とに属する耐火物粒を、エアージェットを用いて、落下シュートの位置を制御して分離した。結果として、メタルライン材及びスラグライン材の純度はいずれも95質量%となった。
従来方式との分離精度の比較を表2に示す。蛍光X線を用いた方式では、Mgのスペクトルの存在を検出できず、スラグライン材とメタルライン材の判別ができずに、分離は困難であった。レーザー誘起ブレークダウン分光法は、軽元素を含む広い元素測定範囲を有していることから、これらの元素を含む使用耐火物を成分別に分離することが可能となった。これらの軽元素のうち、使用済耐火物の判別に特に役立つ元素としてはMgのほかにC、Oが挙げられる。
また、湿潤した耐火物など表面に異物が付着している場合は成分分析精度に影響するが、気体を吹付けることにより、使用済み耐火物に付着した異物を除去した後に成分分析を行うことで、分離精度を向上させることが可能となった。
Figure 0007289695000002
なお、上記純度は、メタルライン材及びスラグライン材を回収した各落下シュートにおいて、以下の式によって算出される。
(式1)
メタルライン材の純度(質量%)=メタルライン材の質量/(メタルライン材の質量+スラグライン材の質量+高炉スラグ等の不純物の質量)
(式2)
スラグライン材の純度(質量%)=スラグライン材の質量/(メタルライン材の質量+スラグライン材の質量+高炉スラグ等の不純物の質量)
[実施例2]
実施例1において、気体吹付け後に成分分離を行って分離された(発明例)、スラグライン材の群に属する耐火物粒を、ハンマーミルで粒径2mm以下に粉砕し、得られたスラグライン材粉体を、1.1Tのレアアース永久磁石を有する磁力選別手段によって、磁性のAl系粉体と、非磁性のSiC系粉体とに選別した。この磁力選別によって得られた、Al系粉体と、SiC系粉体との純度は、それぞれ、Al系粉体は25質量%、SiC系粉体は92質量%であった。このようにして、メタルライン材とスラグライン材とを選別し、さらにAl系粉体と、SiC系粉体とを選別することによって、有価物を回収できた。
[実施例3]
実施例1において、気体吹付け後に成分分離を行って分離された(発明例)、メタルライン材の群に属する耐火物粒を、ハンマーミルで粒径2mm以下に粉砕し、得られたメタルライン材粉体を、1.1Tのレアアース永久磁石を有する磁力選別手段によって、磁性のAl系粉体と、非磁性のSiC系粉体とに選別した。この磁力選別によって得られた、Al系粉体と、SiC系粉体との純度は、それぞれ、Al系粉体は95質量%、SiC系粉体は90質量%であった。このようにして、メタルライン材とスラグライン材とを選別し、さらにAl系粉体と、SiC系粉体とを選別することによって、有価物を回収できた。
1 高炉樋
2 鉄皮
3 耐火物
4 メタルライン材
5 スラグライン材
6 成分分離手段
7 振動フィーダー
8a ベルトコンベヤ
8b 耐火物に付着した粉を除去する気体吹付装置
9 画像カメラ
10 短パルスレーザー
11 分光計
12 解析制御器
13 エアージェット
14 落下シュート
30 耐火物粒
30a メタルライン材耐火物粒
30b スラグライン材耐火物粒
30c 不純物耐火物粒

Claims (14)

  1. 使用済み耐火物の選別方法であって、
    前記使用済み耐火物を破砕する破砕工程と、
    前記破砕工程によって破砕された使用済み耐火物を所定の粒度範囲に調整する粒度調整工程と、
    前記粒度調整された使用済み耐火物粒に対して、気体を吹付けて該耐火物表面から異物を除去する工程と、
    前記異物が除去された使用済み耐火物粒に対して、レーザー誘起ブレークダウン分光法を用いて成分分析を行って得られた結果に基づいて、前記使用済み耐火物粒を、主成分が同じである群として複数の群に分離する、成分分離工程と、
    を含むことを特徴とする、使用済み耐火物の選別方法。
  2. 前記使用済み耐火物は、使用済み高炉樋耐火物であり、
    前記複数の群は、Alを主成分とするメタルライン材の群とSiCを主成分とするスラグライン材の群とを含む、
    請求項1に記載の使用済み耐火物の選別方法。
  3. 使用済み耐火物の選別方法であって、
    前記使用済み耐火物を破砕する破砕工程と、
    前記破砕工程によって破砕された使用済み耐火物を所定の粒度範囲に調整する粒度調整工程と、
    前記粒度調整された使用済み耐火物粒に対して、気体を吹付けて該耐火物表面から異物を除去する工程と、
    前記異物が除去された使用済み耐火物粒に対して、レーザー誘起ブレークダウン分光法を用いて成分分析を行って得られた結果に基づいて、前記使用済み耐火物粒を、主成分が同じである群として複数の群に分離する、成分分離工程と、
    前記複数の群のいずれか少なくとも1つの群に属する耐火物粒を、耐火物粉体に粉砕する粉砕工程と、
    前記耐火物粉体を、磁力を用いて磁性粉体と非磁性粉体とに選別する、磁力選別工程と、を含むことを特徴とする、使用済み耐火物の選別方法。
  4. 前記使用済み耐火物は、使用済み高炉樋耐火物であり、
    前記複数の群は、Alを主成分とするメタルライン材の群とSiCを主成分とするスラグライン材の群とを含み、
    前記粉砕工程は、前記スラグライン材の群に属する耐火物粒を、スラグライン材粉体に粉砕し、
    前記磁力選別工程は、前記スラグライン材粉体を、磁力を用いてAl系粉体とSiC系粉体とに選別する、
    請求項3に記載の使用済み耐火物の選別方法。
  5. 前記使用済み耐火物は、使用済み高炉樋耐火物であり、
    前記複数の群は、Alを主成分とするメタルライン材の群とSiCを主成分とするスラグライン材の群とを含み、
    前記粉砕工程は、前記メタルライン材の群に属する耐火物粒を、メタルライン材粉体に粉砕し、
    前記磁力選別工程は、前記メタルライン材粉体を、磁力を用いてAl系粉体とSiC系粉体とに選別する、
    請求項3または4に記載の使用済み耐火物の選別方法。
  6. 前記磁力選別工程は、磁束密度0.6T以上の磁石を用いる、請求項3から5のいずれかに記載の使用済み耐火物の選別方法。
  7. 前記成分分離工程は、前記成分分析の前又は後に、前記耐火物粒から、地金鉄を含む耐火物粒を磁力を用いて分離することを含む、
    請求項1から6のいずれかに記載の、使用済み耐火物の選別方法。
  8. 使用済み耐火物の選別装置であって、
    前記使用済み耐火物を破砕する破砕手段と、
    前記破砕手段によって破砕された使用済み耐火物を所定の粒度範囲に調整する粒度調整手段と、
    前記粒度調整された使用済み耐火物粒に対して、気体を吹付けて該耐火物表面から異物を除去する手段と、
    前記異物が除去された使用済み耐火物粒に対して、レーザー誘起ブレークダウン分光法器により成分分析を行って得られた結果に基づいて、前記使用済み耐火物粒を、主成分が同じである群として複数の群に分離する、成分分離手段と、
    を含むことを特徴とする、使用済み耐火物の選別装置。
  9. 前記破砕手段は、使用済み高炉樋耐火物を破砕するものであり、
    前記成分分離手段は、前記耐火物粒を、Alを主成分とするメタルライン材の群とSiCを主成分とするスラグライン材の群とを含む複数の群に分離するものである、
    請求項8に記載の使用済み耐火物の選別装置。
  10. 使用済み耐火物の選別装置であって、
    前記使用済み耐火物を破砕する破砕手段と、
    前記破砕手段によって破砕された使用済み耐火物を所定の粒度範囲に調整する粒度調整手段と、
    前記粒度調整された使用済み耐火物粒に対して、気体を吹付けて該耐火物表面から異物を除去する手段と、
    前記異物が除去された使用済み耐火物粒に対して、レーザー誘起ブレークダウン分光法器成分分析を行って得られた結果に基づいて、前記使用済み耐火物粒を、主成分が同じである群として複数の群に分離する、成分分離手段と、
    前記複数の群のいずれか少なくとも1つの群に属する耐火物粒を、耐火物粉体に粉砕する粉砕手段と、
    前記耐火物粉体を、磁力を用いて磁性粉体と非磁性粉体とに選別する、磁力選別手段と、
    を含むことを特徴とする、使用済み耐火物の選別装置。
  11. 前記破砕手段は、使用済み高炉樋耐火物を破砕するものであり、
    前記成分分離手段は、前記耐火物粒を、Alを主成分とするメタルライン材の群とSiCを主成分とするスラグライン材の群とを含む複数の群に分離するものであり、
    前記粉砕手段は、前記スラグライン材の群に属する耐火物粒を、スラグライン材粉体に粉砕するものであり、
    前記磁力選別手段は、前記スラグライン材粉体を、磁力を用いてAl系粉体とSiC系粉体とに選別するものである、
    請求項10に記載の使用済み耐火物の選別装置。
  12. 前記破砕手段は、使用済み高炉樋耐火物を破砕するものであり、
    前記成分分離手段は、前記耐火物粒を、Alを主成分とするメタルライン材の群とSiCを主成分とするスラグライン材の群とを含む複数の群に分離するものであり、
    前記粉砕手段は、前記メタルライン材の群に属する耐火物粒を、メタルライン材粉体に粉砕するものであり、
    前記磁力選別手段は、前記メタルライン材粉体を、磁力を用いてAl系粉体とSiC系粉体とに選別するものである、
    請求項10または11に記載の使用済み耐火物の選別装置。
  13. 前記磁力選別手段は、磁束密度0.6T以上の磁石を有する、請求項10~12のいずれかに記載の使用済み耐火物の選別装置。
  14. 前記成分分離手段は、さらに、前記耐火物粒から、地金鉄を含む耐火物粒を磁力を用いて分離可能である、
    請求項8から13のいずれかに記載の、使用済み耐火物の選別装置。
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