JP7288567B2 - 焦点調節機能付き振れ補正装置 - Google Patents

焦点調節機能付き振れ補正装置 Download PDF

Info

Publication number
JP7288567B2
JP7288567B2 JP2019004216A JP2019004216A JP7288567B2 JP 7288567 B2 JP7288567 B2 JP 7288567B2 JP 2019004216 A JP2019004216 A JP 2019004216A JP 2019004216 A JP2019004216 A JP 2019004216A JP 7288567 B2 JP7288567 B2 JP 7288567B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnet
axis direction
slide
sleeve body
coil
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019004216A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019174789A (ja
Inventor
猛 須江
Original Assignee
ニデックインスツルメンツ株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ニデックインスツルメンツ株式会社 filed Critical ニデックインスツルメンツ株式会社
Publication of JP2019174789A publication Critical patent/JP2019174789A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7288567B2 publication Critical patent/JP7288567B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Lens Barrels (AREA)
  • Adjustment Of Camera Lenses (AREA)

Description

本発明は、カメラ付き携帯端末等に搭載される光学ユニットに用いられ、焦点調節機能を有し、かつ撮影画像の振れを補正可能な焦点調節機能付き振れ補正装置に関する。
携帯端末、ドライブレコーダ、無人ヘリコプター等に搭載される撮像装置等に用いられる光学ユニットにおいては、振れによる撮影画像の乱れを抑制するために、振れを打ち消すようにレンズ(光学素子)や撮像素子を揺動させて振れを補正する機能が開発されている。この振れ補正機能においては、筐体等の固定体に対して、レンズ及び撮像素子を揺動可能に支持し、そのレンズ及び撮像素子を振れ補正用駆動機構により振れに応じて揺動させる構成が採用されている。
この場合、レンズ及び撮像素子は精密光学部品であることから、振れ補正用駆動機構等の機構部品とは別に、クリーンルーム等の清浄空間にて組み立てた後に、振れ補正用駆動機構等を備える機構部品に組み込むことが行われる。
例えば、特許文献1では、レンズ及び撮像素子を備えるカメラモジュールを揺動可能に支持するための支持体に、振れ補正機構として磁石とコイルとが設けられ、その磁石を保持する磁石保持部が支持体にばねにより支持された構造の振れ補正装置が開示されている。この振れ補正装置は、磁石の磁場内でコイルに電流を流すことにより電磁力を作用させて磁石保持部を揺動できるように構成されている。そして、その磁石保持部の内側に、カメラモジュールを配置可能な空間が設けられている。この特許文献1は、固定焦点のカメラに適用され、カメラモジュールにはレンズ及び撮像素子が一体に組み込まれる。
一方、特許文献2では、保持体を有する可動モジュールが支持体の内側にピボットにより揺動可能に支持されるとともに、可動モジュールの保持体に光軸方向に移動可能にスリーブが支持されており、支持体と保持体との間の振れ補正用駆動機構によって可動モジュールを揺動し、保持体とスリーブとの間のレンズ駆動機構によってスリーブに保持されるレンズホルダを光軸方向に移動できるように構成されている。そして、そのスリーブの内側にレンズホルダを配置可能な空間が形成されており、可動モジュールのベース部材に撮像素子が取り付けられるようになっている。この特許文献2は、焦点位置を調整可能なカメラに適用される。
特開2011‐257507号公報 特開2011‐203476号公報
特許文献1記載の装置のように、固定焦点のカメラの場合は、レンズ及び撮像素子を一体化したカメラモジュールをクリーンルーム内で組み立てておき、予め洗浄しておいた振れ補正装置の磁石保持部の内側空間内に組み込むことが容易である。
一方、特許文献2記載の装置のように焦点位置を調整可能なカメラの場合、スリーブ内の空間とは別のベース部材に撮像素子等を取り付けた後でないと、スリーブ内にレンズホルダを取り付けることはできない。そして、この撮像素子の取り付け作業は、スリーブの奥に配置されているベース部材上での配線作業等を伴うため、作業性が悪く、かつ取り付け作業中に異物が混入しないように厳密な管理が必要である。このため、この撮像素子の取り付け作業はクリーンルーム環境内で行う必要があり、作業が煩雑で工数が多くなる問題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、レンズ及び撮像素子の取り付け作業を容易にして、クリーンルーム環境でなくても異物の混入を抑制し、清浄な状態で組み立てることができる焦点調節機能付き振れ補正装置を提供することを目的とする。
本発明の焦点調節機能付き振れ補正装置は、レンズを有するレンズモジュール及び撮像素子を有するセンサモジュールを保持するための可動体と、前記可動体を支持するための固定体と、前記固定体に前記可動体を光軸に交差し、かつ、互いに交差する二つの軸線周りに揺動可能に支持するジンバル機構と、前記固定体に対して前記可動体を揺動させる振れ補正用駆動機構とを備え、前記ジンバル機構には、前記可動体の周囲を囲む環状の可動枠と、該可動枠を前記可動体及び前記固定体に対して前記二つの軸線上で支持する四つの揺動支点部とを有しており、前記可動体には、前記レンズモジュールをその光軸が軸方向に一致した状態に取り付け可能な内部空間を有するスリーブ体と、該スリーブ体を前記可動体内で前記軸方向に移動可能に支持するスライド支持機構と、前記スリーブ体を前記軸方向に移動するスライド用駆動機構と、前記スリーブ体の前記軸方向の一端側で該スリーブ体の径方向外側に設けられ、前記センサモジュールを前記スリーブ体の前記内部空間に対向して取り付け可能なセンサ取り付け部とを有し、前記固定体及び前記可動体は、前記スリーブ体の前記内部空間を被写体側に開放状態とし、前記センサ取り付け部を前記被写体とは反対側に露出状態としている。
ジンバル機構の可動枠が可動体の周囲を囲むように設けられ、その可動体内のスリーブ体の軸方向の両端方向を開放状態とし、その一端側にセンサ取り付け部が露出しているので、別々にモジュール化したレンズモジュールとセンサモジュールのうち、レンズモジュールをスリーブ体の内部空間に被写体側から取り付け、被写体とは反対側のセンサ取り付け部にセンサモジュールを取り付ける作業を容易にすることができる。そして、このレンズモジュールとセンサモジュールを後から取り付けることができるので、これらを取り付ける前に、この焦点調節機能付き振れ補正装置を洗浄して清浄にしておくことができる。レンズモジュール及びセンサモジュールの取り付け作業は、異物混入に対する厳密なクリーンルーム環境下での管理までは必要ないので、コスト低減を図ることができる。
本発明の焦点調節機能付き振れ補正装置の好ましい実施形態として、前記可動体に、前記スリーブ体を支持するためのホルダが設けられ、該ホルダと前記スリーブ体との間に前記スライド支持機構と前記スライド用駆動機構とが備えられ、前記ホルダに、前記スリーブ体の一端に対向する環状の底板部が設けられており、前記センサ取り付け部は前記底板部に形成されているとよい。
底板部にセンサモジュールを取り付けることにより、スリーブ体の軸上にセンサモジュールを配置することができ、その取り付け作業が容易である。
本発明の焦点調節機能付き振れ補正装置の好ましい実施形態として、前記センサ取り付け部に、前記センサモジュールを取り付けるときの位置決め部が設けられる。
位置決め部により、センサモジュールとスリーブ体との位置決めを確実にして取り付けることができる。
本発明の焦点調節機能付き振れ補正装置の好ましい実施形態として、前記位置決め部は、前記センサモジュールと前記センサ取り付け部との一方に前記スリーブ体の軸方向に沿って設けたピン部と、前記センサモジュールと前記センサ取り付け部との他方に設けられ、前記ピン部を嵌合する穴部とにより構成される。
ピン部と穴部との嵌合により、センサモジュールを容易且つ精度良く位置決めすることができる。
本発明の焦点調節機能付き振れ補正装置の好ましい実施形態として、前記振れ補正用駆動機構は、前記ホルダに設けられた揺動用磁石と、前記固定体に設けられ、前記揺動用磁石の磁界内で電磁力を発生可能な揺動用コイルと、を備え、前記スライド用駆動機構は、前記ホルダに設けられたスライド用磁石と、前記スリーブ体に設けられ、前記スライド用磁石の磁界内で電磁力を発生可能なスライド用コイルと、を備える。
揺動用磁石とスライド用磁石とを同じホルダに設けたので、振れ補正用駆動機構及びスライド用駆動機構のそれぞれの駆動が他の駆動機構の磁力によって妨げられないので、省電力化を図ることができる。
本発明の焦点調節機能付き振れ補正装置の好ましい実施形態として、前記揺動用磁石と前記スライド用磁石とは、前記振れ補正用駆動機構と前記スライド用駆動機構とに対する共通磁石として一体に形成されている。
振れ補正用駆動機構の揺動用磁石とスライド用駆動機構のスライド用磁石とを共通化したことにより、これらが別個に設けられている場合に比べて、その設置スペースを小さくできるとともに、部品点数が削減でき、かつ、小型化が可能になる。また、小型化しない場合、振れ補正用駆動機構とスライド用駆動機構のサイズを大きくすることが出来るので、省電力化を図ることが出来る。
本発明の焦点調節機能付き振れ補正装置の好ましい実施形態として、前記共通磁石は、前記スリーブ体の前記軸方向に沿う方向の中心位置に着磁分極線が形成されており、前記揺動用コイル及び前記スライド用コイルにおいて前記スリーブ体の前記軸方向に沿う方向の中心位置と前記着磁分極線とは、前記スリーブ体の前記軸方向と直交する方向に並んで配置されている。
振れ補正用駆動機構の揺動用磁石とスライド用駆動機構のスライド用磁石とを共通化したことにより、これらが別個に設けられている場合に比べて、スライド用駆動機構についてはスライド用磁石を光軸方向に大きく構成することができる。これにより、共通磁石の着磁分極線と揺動用コイル及びスライド用コイルの中心とをスリーブ体の軸方向と直交する方向に一致させて、最も高い駆動力が生じる配置で使用することができる。このため、スライド範囲の全体に大きな駆動力を生じさせることができ、その分、省電力化を図ることが可能である。
本発明の焦点調節機能付き振れ補正装置の好ましい実施形態として、前記固定体に、前記揺動用磁石の着磁分極線に対し、前記スリーブ体の前記軸方向と直交する方向に対向する磁性部材が設けられている。
固定体の磁性部材とホルダの揺動用磁石との間の吸引力により、無励磁時のホルダの姿勢を安定させることができる。
本発明の焦点調節機能付き振れ補正装置の好ましい実施形態として、前記スライド支持機構は、前記ホルダに前記スリーブ体を連結状態に支持するばね部材である。
スライド用駆動機構の無励磁時にスリーブ体を所定の初期位置に配置することができる。
本発明によれば、レンズ及び撮像素子の取り付け作業を容易にして、クリーンルーム環境でなくても異物の混入を抑制し、清浄な状態で組み立てることができる。
本発明の第1実施形態の焦点調節機能付き振れ補正装置を備えた光学ユニットの組立状態の斜視図である。 第1実施形態の焦点調節機能付き振れ補正装置の平面図である。 第1実施形態の焦点調節機能付き振れ補正装置の側面図である。 第1実施形態の焦点調節機能付き振れ補正装置の底面図である。 第1実施形態の焦点調節機能付き振れ補正装置の半断面斜視図である。 図2のA-A線に沿う縦断面図である。 図3のB-B線に沿う横断面図である。 焦点調節機能付き振れ補正装置のカバーケースを外した状態の斜視図である。 固定体から可動体の筒状ホルダまでの分解斜視図である。 可動体の分解斜視図である。 スリーブ体及びその周辺要素の分解斜視図である。 スペーサ部材と先端側ばね部材の斜視図である。 後端側ばね部材とボトム枠の斜視図である。 第1実施形態の焦点調節機能付き振れ補正装置に取り付けられるレンズモジュールの斜視図である。 第1実施形態の焦点調節機能付き振れ補正装置に取り付けられるセンサモジュールの斜視図である。 センサモジュールの縦断面図である。 本発明の第2実施形態の焦点調節機能付き振れ補正装置の半分を省略した縦断面図である。
以下、本発明に係る焦点調節機能付き振れ補正装置の実施形態について図面を参照しながら説明する。
<第1実施形態>
(振れ補正機能付き光学ユニット100の概略構成)
図1は、第1実施形態の焦点調節機能付き振れ補正装置を有する光学ユニット100の組立状態の外観を示す斜視図である。
この光学ユニット100は、携帯端末、ドライブレコーダ、無人ヘリコプター等に搭載される撮像装置等の光学機器(図示略)に組み込まれる薄型カメラであって、光学機器のシャーシ(機器本体)に支持された状態で搭載される。この光学ユニット100は、レンズモジュール120及び撮像素子132を有するセンサモジュール130を実施形態の焦点調節機能付き振れ補正装置110に組み込んで構成される。
この焦点調節機能付き振れ補正装置110は、レンズモジュール120とセンサモジュール130との光軸L方向の距離を調整可能な焦点調節機構を有するとともに、撮影時にジャイロスコープ等の振れ検出センサ(図示略)によって光学機器に生じる手振れ等の振れを検出した結果に基づいてレンズモジュール120及びセンサモジュール130を揺動させ、ピッチング及びヨーイングを補正可能な振れ補正機構を有する。
以下の説明では、互いに直交する3方向を各々X軸方向、Y軸方向、Z軸方向とし、静置状態においては、Z軸方向にレンズモジュール120及びセンサモジュール130の光軸L(レンズの光軸/光学素子の光軸)が配置されるものとする。また、各方向の振れのうち、X軸周りの回転は、いわゆるピッチング(縦揺れ)に相当し、Y軸周りの回転は、いわゆるヨーイング(横揺れ)に相当する。また、図1~図16では、X軸方向の一方側には+Xを付し、他方側には-Xを付し、Y軸方向の一方側には+Yを付し、他方側には-Yを付し、Z軸方向の一方側(被写体側/光軸方向前側)には+Zを付し、他方側(被写体側とは反対側/光軸方向後側)には-Zを付して説明する。また、図1~図16では、Z軸の一方+Zを上方に向けて配置した状態を静置状態とする。以下では、特に断らない限り、この静置状態で説明する。
図2~図4は第1実施形態の焦点調節機能付き振れ補正装置110の全体の外観を示し、図5~図7は焦点調節機能付き振れ補正装置110の断面構造を示している。図8はカバーケース14を取り外した状態の斜視図である。図9~図13はそれぞれ焦点調節機能付き振れ補正装置110の要部の分解斜視図である。図14は第1実施形態の焦点調節機能付き振れ補正装置110に取り付けられるレンズモジュール120を示し、図15及び図16はセンサモジュール130を示している。
本実施形態の焦点調節機能付き振れ補正装置110は、固定体10と、レンズモジュール120及びセンサモジュール130が取り付けられる可動体20と、固定体10に対して可動体20を揺動可能に支持した状態とする揺動支持機構としてのジンバル機構30と、可動体20を揺動させる振れ補正用駆動機構40と、可動体20内でレンズモジュール120を保持可能なスリーブ体50及びセンサモジュール130を保持可能な筒状ホルダ60と、スリーブ体50を筒状ホルダ60に対してスリーブ体50の軸方向(レンズモジュール120を組み込んだ状態では光軸L方向と一致する)に移動可能に支持するスライド支持機構70と、スリーブ体50をその軸方向に移動するスライド用駆動機構80と、を備える。このうち、シンバル機構30と振れ補正用駆動機構40とにより、固定体10に対して可動体20を揺動させてピッチング及びヨーイングを補正する振れ補正機構が構成される。また、スライド支持機構70とスライド用駆動機構80とにより、センサモジュール130に対してレンズモジュール120の焦点位置を調節する焦点調節機構が構成される。
図7及び図8に示すように、可動体20は、本実施形態では、固定体10に対してジンバル機構30を介してスリーブ体50の軸方向(光軸L方向)と直交する二つの軸線R1,R2周りに揺動可能に支持されている。二つの軸線R1,R2の一方を第1軸線R1、他方を第2軸線R2とする。これら第1軸線R1及び第2軸線R2は相互に直交しており、かつX軸及びY軸に対して45°の角度に配置されている。実施形態では、図7に示す平面視で、第1軸線R1は、X軸方向の一方側+XとY軸方向の一方側+Yとの間、及びX軸方向の他方側-XとY軸方向の他方側-Yとの間を通る直線であり、第2軸線R2は、X軸方向の他方側+XとY軸方向の他方側-Yとの間、及びX軸方向の他方側-XとY軸方向の一方側+Yとの間を通る直線である。
なお、本実施形態の焦点調節機能付き振れ補正装置110では、固定体10は、Z軸方向(光軸L方向)の一方側+Z方向から視たときに、ほぼ正方形状で、その四隅が面取りされた形状をしている。
(固定体10の構成)
図5、図6、図8及び図9に示すように、固定体10は、その底部を形成しつつ振れ補正用駆動機構40の揺動用コイル42を保持するベースホルダ11と、ベースホルダ11に被せられるカバーケース14とを有している。
ベースホルダ11は、ほぼ正方形の環状で四隅が面取りされた形状のベース枠部111と、ベース枠部111の内周部にZ軸方向の一方側+Zに向けて立設された振れ補正用駆動機構40の揺動用コイル42を保持するための支持板部112と、を有している。
図8に示すように、支持板部112は、ほぼ正方形のベース枠部111の内周部の各辺に沿って四つ立設しており、各支持板部112は、後述する可動枠31の径方向内側に配置されている。図示例では、四つの支持板部112のうちの隣接する二つずつが連結部113によって連結状態とされている。また、四つの支持板部112は、それぞれベースホルダ11の周方向に90°ずつ間隔をおいて設けられている。具体的には、各支持板部112は、X軸方向の一方側+X、X軸方向の他方側-X、Y軸方向の一方側+Y、Y軸方向の他方側-Yにそれぞれ設けられている。そして、X軸方向の一方側+X及びX軸方向の他方側-Xに設けられる支持板部112は、Y軸方向に沿って形成され、Y軸方向の一方側+Y及びY軸方向の他方側-Yに設けられる支持板部112は、X軸方向に沿って形成されている。
連結部113は、正方形の一組の対角上にそれぞれ配置され、X軸方向の一方側+Xの支持板部112とY軸方向の一方側+Yの支持板部112との間、及びX軸方向の他方側-Xの支持板部112とY軸方向の他方側-Yの支持板部112との間をそれぞれ連結している。一方、正方形の残りの対角上、つまり、X軸方向の一方側+Xの支持板部112とY軸方向の他方側-Yの支持板部112との間、及びX軸方向の他方側-Xの支持板部112とY軸方向の一方側+Yの支持板部112との間は、支持板部112同士が離間しており、空所114が形成されている(図7及び図8参照)。言い換えると、この空所114は第2軸線R2上に配置される。また、連結部113は、第1軸線R1上に配置される。
各支持板部112の外面側には、後述の磁性部材45を保持するための溝部115がZ軸方向に沿って形成されている。具体的には、X軸方向の一方側+X及び他方側-Xに設けられる二つの支持板部112においては、Y軸方向の中央位置の外面側に溝部115が形成されている。また、Y軸方向の一方側+Y及び他方側-Yに設けられる二つの支持板部112においては、X軸方向の中央位置の外面側に溝部115が形成されている。
また、各連結部113の外周側には、図8及び図9に示すように、後述するジンバル機構30の接点用ばね33を取り付けるための溝部116がZ軸方向に沿って形成されている。各溝部116は、ジンバル機構30の可動枠31の径方向の内側に配置される。
カバーケース14は、図6及び図9に示すように、ベース枠部111の外周に沿う筒状の胴部141と、胴部141の上端(Z軸方向の一方側+Z)に設けられた天板部142とを有し、天板部142の中央に開口部143が形成されている。このカバーケース14の胴部141をベースホルダ11のベース枠部111に取り付け固定した状態とすると、ベースホルダ11の各支持板部112とカバーケース14の胴部141との間に後述のジンバル機構30の可動枠31を配置するための可動枠配置空間15が周方向に環状に形成される。
なお、カバーケース14及びベース枠部111の一部には、図6に示すように、カバーケース14内に配置される振れ補正用駆動機構40やスライド用駆動機構80、センサモジュール130等に接続されるフレキシブル配線基板(図示略)を外部に引き出すための切欠部144,117が形成されている。
(可動体20の構成)
図5~図8及び図10に示すように、可動体20は、振れ補正用駆動機構40の揺動用磁石41を保持する筒状ホルダ(本発明のホルダに相当)60と、筒状ホルダ60の内周側にスライド支持機構70を介してZ軸方向(光軸L方向)に移動可能に支持されたスリーブ体50と、筒状ホルダ60に対してスリーブ体50をZ軸方向へ移動可能に支持するスライド支持機構70と、筒状ホルダ60に対してスリーブ体50をZ軸方向に移動するスライド用駆動機構80と、を備える。
筒状ホルダ60は、横断面が正方形で四隅が面取りされた形状のほぼ角筒状に形成された筒部61と、筒部61の一組の対角上の外周部に対角線に沿って外側に突出する二つの突出部62と、が一体に形成されている。
筒部61は、Z軸方向に沿う四つの壁部611を有しており、各壁部611の外面に振れ補正用駆動機構40の揺動用磁石41が保持(固定)されている。また、各壁部611は、ベースホルダ11の各支持板部112の径方向内側で、かつ、支持板部112に対向する位置に配置されており、可動枠31の径方向内側に配置されている。
そして、四つの壁部611は、筒状ホルダ60の周方向に90°ずつ間隔をおいて設けられている。具体的には、各壁部611は、X軸方向の一方側+X、X軸方向の他方側-X、Y軸方向の一方側+Y、Y軸方向の他方側-Yのそれぞれに配置され、相互に連結状態に設けられている。X軸方向の一方側+X及び他方側-Xに配置される壁部611は、Y軸方向に沿って形成される。また、Y軸方向の一方側+Y及び他方側-Yに配置される壁部611は、X軸方向に沿って形成される。
また、両突出部62の外面には、ジンバル機構30の接点用ばね33を取り付けるための溝部621がZ軸方向に沿って形成されている。各溝部621は、ジンバル機構30の可動枠31の径方向の内側に配置される。
筒状ホルダ60は、固定体10のベースホルダ11の内側、具体的には支持板部112により囲まれた内側空間に配置される。この場合、筒状ホルダ60の四つの壁部611と、ベースホルダ11の四つの支持板部112とが個々に対向状態となるように相互に平行に配置される。また、筒状ホルダ60の2箇所の突出部62は、ベースホルダ11の支持板部112の間に形成されている2箇所の空所114にそれぞれ配置される。前述したようにベースホルダ11の空所114は第2軸線R2上に配置されていることから、筒状ホルダ60の両突出部62は第2軸線R2上に配置される。
また、筒状ホルダ60の壁部611の内周面には内側ケース63が一体に設けられている。内側ケース63は、筒状ホルダ60の壁部611の内周面に固着される筒状胴部64と、筒状胴部64の上端(Z軸方向の一方側+Z)に内向きフランジ状に形成された環状部65とが一体に形成されており、環状部65の中央部には、ほぼ円形の開口部66が形成されている。
内側ケース63の筒状胴部64はほぼ角筒状に形成されており、筒状胴部64の四つの側板部641がX軸方向の一方側+X及び他方側-X、Y軸方向の一方側+Y及び他方側-Yにそれぞれ配置される。
筒状胴部64の下端(Z軸方向の他方側-Z)には、ボトム枠67が固定されている。ボトム枠67は、底板部68と、底板部68の上(Z軸方向の一方側+Z)に立設され、筒状胴部64の内周面に嵌合状態に固定される複数の立ち上げ部69とが一体に形成されている。底板部68は、矩形環状に形成され、底板部68の中央部には開口部681が形成されている。この開口部681は、撮像素子132とほぼ同じ矩形状に形成される。また、底板部68の四隅部に、後述するセンサモジュール130のピン部を嵌合するための穴部682がそれぞれ設けられている(図13参照)。なお、固定体10のカバーケース14は、Z軸方向の他方側-Zに底部を有していないので、ボトム枠67の底板部68は、Z軸方向の他方側-Zに露出状態とされる。
そして、内側ケース63のさらに内側に、スライド支持機構70を介してスリーブ体50がZ軸方向に沿って支持されている。したがって、可動体20は、上端(Z軸方向の一方側+Z)においては、内側ケース63の円形の開口部66を介してスリーブ体50の内部空間が開放状態とされ、下端(Z軸方向の他方側-Z)においては、ボトム枠67における底板部68の矩形の開口部681がスリーブ体50の内部空間に連通している。そして、内側ケース63の開口部66が、固定体10におけるカバーケース14の開口部143に連通しており、これら開口部66,143を通してスリーブ体50の内部空間がZ軸方向の一方側+Zに開放状態とされている。
スリーブ体50は、その内周面が円筒面状に形成される。スリーブ体50の外周部は、その両端部に円筒部51,52(図5及び図6参照)が形成されるが、長さ方向(Z軸方向)の中央部には、軸方向から視たときに四隅を面取りした正方形状をなす角形ボビン部53が形成されている。このスリーブ体50の内周部に、レンズモジュール120の外周部に形成されるおねじ部121を螺合するめねじ部54が形成されている。このスリーブ体50の内周部の直径と内側ケース63の筒状胴部64における開口部66の直径とはほぼ等しい寸法に形成され、スリーブ体50と内側ケース63の開口部66とが同じZ軸上(同軸上)に配置される。
なお、図11に示すように、スリーブ体50の角形ボビン部53には、所定の間隔をおいて複数本のリブ状突起部55が周方向に沿って形成されている。
可動体20内に組み込まれるレンズモジュール120及びセンサモジュール130のうち、レンズモジュール120は、1枚のレンズもしくは複数のレンズ群を一体に保持してなるものである。レンズモジュール120は、図14に示すように、全体として円柱状に形成され、その外周部におねじ部121が形成されている。その円柱の軸がレンズモジュール120の光軸Lとなる。
センサモジュール130は、図15及び図16に示すように、回路基板131と、回路基板131の上に搭載された矩形板状の撮像素子132と、回路基板131上に固定され撮像素子132を覆うセンサカバー133と、センサカバー133に固定されたフィルター134とを備えている。この撮像素子132の面方向の中心において、フィルター134との対向方向がセンサモジュール130の光軸Lとなる。
センサカバー133は、天板部135と周壁部136とを有する矩形の箱状に形成されており、天板部135の中央部に開口部137が形成されている。この天板部135の開口部137は、前述したボトム枠67における底板部68の開口部681とほぼ同じ大きさの正方形状に形成される。
センサカバー133の周壁部136の下端(Z軸方向の他方側-Zの先端)が回路基板131に固定され、天板部135の開口部137に、開口部137を塞ぐようにフィルター134が固定されている。このフィルター134は、例えば赤外線カットフィルターであり、撮像素子132のZ軸方向の一方側+Zに撮像素子と平行に配置されている。このセンサモジュール130は、回路基板131とセンサカバー133及びフィルター134により撮像素子132を密閉状態としている。
また、センサカバー133の天板部135における四隅には、Z軸方向の一方側+Zに向けて突出するピン部138がそれぞれ設けられている。そして、このピン部138をボトム枠67における底板部68の穴部682に嵌合した状態で底板部68の下面と天板部135の上面とを密接させると、底板部68の開口部681と天板部135の開口部137とがX軸方向及びY軸方向に位置決めされて連通状態となり、この開口部681,137の中心のZ軸上に撮像素子132が配置されるようになっている。すなわち、本実施形態において、センサモジュール130を取り付けるためのセンサ取り付け部は、ボトム枠67における底板部68の下面により構成され、センサモジュール130のピン部138と底板部68の穴部682とにより、センサモジュール130に対する位置決め部が構成される。
(振れ補正用駆動機構40の構成)
振れ補正用駆動機構40は、図4~図9に示すように、板状の揺動用磁石41と、揺動用磁石41の磁界内で電磁力を発生可能な揺動用コイル42と、により構成され、揺動用磁石41と揺動用コイル42とを利用した磁気駆動機構である。本実施形態では、揺動用磁石41と揺動用コイル42との組み合わせが、可動体20(筒状ホルダ60)の周方向に90°ずつ間隔をおいて4組設けられる。また、各揺動用磁石41は可動体20の筒状ホルダ60に保持され、各揺動用コイル42は固定体10のベースホルダ11に保持されており、本実施形態では、筒状ホルダ60とベースホルダ11との間に振れ補正用駆動機構40が構成されている。
揺動用磁石41は、筒状ホルダ60の周方向に90°ずつ間隔をおいて配置された各壁部611の外面にそれぞれ保持されている。各壁部611はX軸方向の一方側+X、他方側-X、Y軸方向の一方側+Y、他方側-Yにそれぞれ配置されていることから、各揺動用磁石41は、X軸方向の一方側+X、他方側-X、Y軸方向の一方側+Y、他方側-Yにそれぞれ配置される。
本実施形態において、四つの揺動用磁石41は、外面側及び内面側が異なる極に着磁されている。また、揺動用磁石41は、Z軸方向に二つに分離して着磁されており、揺動用コイル42側(内面側)に位置する磁極411、412がZ軸方向の両端で異なるように着磁されている(図9参照)。したがって、両磁極411、412を分離する着磁分極線413は、Z軸と直交する方向に沿って配置されている。X軸方向の一方側+X及びX軸方向の他方側-Xにそれぞれ配置されている二つの揺動用磁石41は、着磁分極線413がY軸方向に沿って配置され、Y軸方向の一方側+Y及びY軸方向の他方側-Yに配置されている二つの揺動用磁石41は、着磁分極線413がX軸方向に沿って配置される。
なお、四つの揺動用磁石41は、外面側及び内面側に対する着磁パターンが同一である。このため、周方向で隣り合う揺動用磁石41同士が吸着し合うことがないので、組み立て等が容易である。なお、筒状ホルダ60は非磁性体の樹脂から構成される。
揺動用コイル42は、磁心(コア)を有しない空芯コイルであり、前述したように、ベースホルダ11の各支持板部112の内面に固定されている。各支持板部112がX軸方向の一方側+X及び他方側-X、Y軸方向の一方側+Y及び他方側-Yにそれぞれ設けられているので、揺動用コイル42は、X軸方向の一方側+X及び他方側-X、Y軸方向の一方側+Y及び他方側-Yにそれぞれ配置される。このため、筒状ホルダ60とベースホルダ11との間では、X軸方向の一方側+X、X軸方向の他方側-X、Y軸方向の一方側+Y、及びY軸方向の他方側-Yのいずれにおいても、揺動用磁石41と揺動用コイル42とが対向している。
また、ベースホルダ11のX軸方向の一方側+X、X軸方向の他方側-Xに配置される両揺動用コイル42は、巻き線によってX軸方向をコイルの軸心方向とする環状に形成されている。一方、Y軸方向の一方側+Y、及びY軸方向の他方側-Yに配置される両揺動用コイル42は、巻き線によってY軸方向をコイルの軸心方向とする環状に形成されている。したがって、いずれの揺動用コイル42もZ軸方向に直交する方向をコイルの軸心方向とする環状に形成されている。また、これら四つの揺動用コイル42は、同じ平面形状、同じ厚さ(高さ)寸法に形成される。
なお、四つの揺動用コイル42のうち、X軸方向をコイルの軸心方向とする二つの揺動用コイル42は、Y軸方向に延びる矩形状に形成される。また、Y軸方向をコイルの軸心方向とする二つの揺動用コイル42は、X軸方向に延びる矩形状に形成される。そして、いずれの揺動用コイル42も、上下に配置される長辺部が、各揺動用磁石41の磁極411,412に対峙する有効辺421として利用される。この揺動用コイル42が励磁されていない状態では、両有効辺421は、対向する揺動用磁石41の着磁分極線413と平行で、着磁分極線413から上下に等しい距離に配置される(図5及び図6参照)。言い換えると、揺動用磁石41の着磁分極線413と揺動用コイル42のコイル中心とのZ軸方向の高さ位置が一致している。
(ジンバル機構30の構成)
本実施形態の焦点調節機能付き振れ補正装置110では、ピッチング方向及びヨーイング方向の振れを補正するため、可動体20を固定体10に対して、Z軸方向に直交する第1軸線R1周りに揺動可能に支持するとともに、Z軸方向及び第1軸線R1に直交する第2軸線R2周りに揺動可能に支持する。このため、固定体10と可動体20との間には、ジンバル機構(揺動支持機構)30が構成されている。
本実施形態では、ジンバル機構30は矩形環状の可動枠31を有している。可動枠31は、図5及び図6に示すように、X軸方向に沿う配置で視ると、固定体10のベースホルダ11における支持板部112と、カバーケース14の胴部141との間に形成される可動枠配置空間15内に配置されている。Z軸方向に沿う配置で視ると、固定体10のカバーケース14の天板部142の下面(Z軸方向の他方側-Zの面)とベースホルダ11のベース枠部111の上面(Z軸方向の一方側+Zの面)との間に配置されている。
本実施形態において、可動枠31は、ばね性を有する金属材料等により矩形環状の板状に形成されている。図9に示すように、可動枠31において、周方向に90°間隔をおいて配置される4箇所の角部311~314をZ軸周りの周方向に第1角部311、第2角部312、第3角部313、第4角部314とすると、これら角部311~314の内側に、さらに径方向内方に半球状の凸面を向けるように球体32が溶接等によって固定されている。
この可動枠31は、その板の表面をZ軸と直交させた状態で可動枠配置空間15に配置されている。また、可動枠31の内側に設けられた四つの球体32のうち、対角上に位置する二つの球体32、具体的には、第1角部311及び第3角部313に固定された二つの球体32が前述した第1軸線R1の延在する方向に配置される。また、他の対角上に位置する二つの球体32、つまり第2角部312及び第4角部314に固定された二つの球体32が第2軸線R2の延在する方向に配置される(図7及び図8参照)。
そして、第1軸線R1の延在方向に配置された二つの球体32が固定体10のベースホルダ11に設けられた接点用ばね33に支持され、第2軸線R2の延在方向に配置された二つの球体32が可動体20の筒状ホルダ60に固定された接点用ばね33に支持される。
固定体10におけるベースホルダ11の2箇所の連結部113は、第1軸線R1が延在する方向の対角上に位置しており、その外面に形成された溝部116に、それぞれ接点用ばね33が取り付けられている。そして、これら接点用ばね33に、第1軸線R1が延在する方向の対角上に位置する可動枠31の二つの球体32がそれぞれ支持される。
一方、可動体20における筒状ホルダ60の2箇所の突出部62は、第2軸線R2が延在する方向の対角上に位置しており、その外面に形成された溝部621に、それぞれ接点用ばね33が取り付けられる。そして、これら接点用ばね33に、第2軸線R2が延在する方向の対角上に位置する可動枠31の二つの球体32がそれぞれ支持される。
各接点用ばね33は、弾性変形可能なステンレス鋼等の金属からなる板材をプレス成形することにより一方向側が開口する縦断面U字状に屈曲形成してなるばね片331と、このばね片331において可動枠31の球体32が接する部分に設けられた樹脂製のベアリング部材332と、により構成される。
接点用ばね33を取り付けるためのベースホルダ11の連結部113及び筒状ホルダ60の突出部62の各溝部116,621は、いずれもベースホルダ11及び筒状ホルダ60のZ軸に沿う中心に対して外方に向けて設けられている。また、各溝部116,621は、いずれもZ軸方向の一方向+Z側に向けて開口している。そして、接点用ばね33は、ベアリング部材332を外方(径方向の外側)に向けて付勢しつつ、開口側がZ軸方向の一方側+Zに向けて揃えて配置され、各溝部116,621に支持されている。可動枠31は、これらベースホルダ11の連結部113及び筒状ホルダ60の突出部62のさらに外側に配置され、可動枠31の内側の球体32が各接点用ばね33のベアリング部材332に外側から弾性的に当接する。逆に視れば、各接点用ばね33は、可動枠31の内側から球体32を弾性的に押圧し、径方向の内側から外側に向けて一方向に付勢している。
この場合、図7に示すように、ベースホルダ11に固定された接点用ばね33は、第1軸線R1方向で対をなして配置され、可動枠31の球体32との間で二つの第1揺動支点部34を構成する。そして、二つの第1揺動支点部34により、可動枠31と可動体20とが支持される。一方、筒状ホルダ60に固定された接点用ばね33は、第2軸線R2方向で対をなして配置され、可動枠31の球体32との間で第2揺動支点部35を構成する。そして、二つの第2揺動支点部35により、可動枠31と固定体10とが支持される。したがって、可動体20の揺動中心位置36は、これらの第1揺動支点部34と第2揺動支点部35とが組み合わされた第1軸線R1と第2軸線R2との交点に配置される。
このように、接点用ばね33に可動枠31の各球体32が揺動可能に接触していることにより、固定体10のべースホルダ11に対して、可動体20の筒状ホルダ60が揺動可能に支持されている。また、このように構成したジンバル機構30において、各接点用ばね33の付勢力は等しく設定される。なお、本実施形態では、振れ補正用駆動機構40に磁気駆動機構が用いられていることから、ジンバル機構30に用いた可動枠31、接点用ばね33はいずれも、非磁性材料からなる。
また、本実施形態において、ジンバル機構30の可動枠31は、図6に示すようにZ軸と直交する方向から視たときに、振れ補正用駆動機構40のZ軸方向の中心位置と重なる位置に配置されている。すなわち、振れ補正用駆動機構40の無励磁時においては、ジンバル機構30が、Z軸方向において揺動用磁石41の着磁分極線413と同じ高さ位置に設けられている。したがって、ジンバル機構30の第1揺動支点部34及び第2揺動支点部35は、Z軸方向において振れ補正用駆動機構40の中心位置と重なる位置に配置され、可動体20の揺動中心位置36も振れ補正用駆動機構40の中心位置と重なる位置に配置されている。
(磁気ばね機構の構成)
ベースホルダ11における各支持板部112の中央部外側の溝部115内に磁性部材45がそれぞれ設けられている。この磁性部材45は、平面視が正方形の板状に形成されており、支持板部112の外面に、振れ補正用駆動機構40の揺動用磁石41の着磁分極線413に対し、Z軸方向と直交する径方向において対向する磁性部材45が設けられている。この場合、磁性部材45は、振れ補正用駆動機構40において組をなす揺動用磁石41の着磁分極線413及び揺動用コイル42のコイル中心と、磁性部材45のZ軸方向の中心位置と、が同じ高さ位置となるように配置される。
そして、この磁性部材45は、振れ補正用駆動機構40における揺動用磁石41との間に作用する磁力(吸引力)により、可動体20に対してZ軸方向の付勢力を印加して、可動体20に対する初期位置復帰用の磁気ばね機構を構成する。このため、振れ補正用駆動機構40が無通電時(無励磁時)において、磁性部材45よ揺動用磁石41との間の吸引力により、可動体20を所定の初期位置に配置でき、可動体20が自重等で変位することを防止することができる。これにより、可動体20に所望の姿勢を維持させ、さらに耐衝撃性を向上させることが可能である。また、磁性部材45は、一種のバックヨークとして作用し、揺動用磁石41と揺動用コイル42との間に構成される磁路からの漏れ磁束を少なくすることができる。なお、磁性部材45として磁石を用いても良い。
(スライド支持機構70の構成)
スリーブ体50は内側ケース63内にZ軸方向に沿って配置されている。そして、スライド支持機構70は、スリーブ体50のZ軸方向の一方側+Zの端部を支持する先端側ばね部材71と、スリーブ体50のZ軸方向の他方側-Zの端部を支持する後端側ばね部材72と、を有している。
先端側ばね部材71を支持するために、図10に示すように、内側ケース63の環状部65の内面にはスペーサ部材75が固着されている。このスペーサ部材75は、図10~図12に示すように、中央に開口部76を有する矩形枠状に形成され、その裏面(Z軸方向の他方側-Zの面)の四隅に先端側ばね部材71のばね取付部77が設けられている。そして、スペーサ部材75は、その開口部76を内側ケース63の開口部66と連通させた状態で、内側ケース63の内面に固定される。また、四隅のばね取付部77には、ボス部78がZ軸方向の他方側-Zに向けて突出形成されている。
一方、ボトム枠67の底板部68の上面(Z軸方向の一方側+Zの面)には、その四隅にばね取付部683が形成され、このばね取付部683にボス部684がZ軸方向の一方側+Zに向けて突出形成されている。
先端側ばね部材71は、スリーブ体50の先端側の円筒部51に連結される円環状のスリーブ側連結部711と、スリーブ側連結部711より外周側でスペーサ部材75に固定される四つの支持体側連結部712と、支持体側連結部712とスリーブ側連結部711とを連結する4本のアーム部713と、を備えている。スリーブ側連結部711は、支持体側連結部712より内周側に位置する。4本のアーム部713は、スリーブ側連結部711の周方向に90°ずつ間隔をおいた4箇所に連結されており、スリーブ側連結部711の外側でスリーブ側連結部711の周方向に沿ってほぼ90°の長さで延びている。四つの支持体側連結部712は、スリーブ側連結部711の外側にそれぞれアーム部713により周方向に90°ずつ間隔をおいて保持されており、その各々には、スペーサ部材75の各ボス部78を嵌合するための穴部714が形成されている。
そして、スリーブ側連結部711の内周部がスリーブ体50に連結され、各支持体側連結部712が、その穴部714にボス部78を嵌合した状態でスペーサ部材75のばね取付部77に固定される。これにより、スペーサ部材75の内側にスリーブ体50が支持される。
一方、後端側ばね部材72は、スリーブ体50の後端側の円筒部52に連結されるスリーブ側連結部721と、スリーブ側連結部721より外周側でボトム枠67に連結される四つの支持体側連結部722と、支持体側連結部722とスリーブ側連結部721とを連結する4本のアーム部723と、を備えている。この場合、先端側ばね部材71と異なり、後端側ばね部材72は、二つのばね片72a,72bに2分割されている。このため、後端側ばね部材72のスリーブ側連結部721は、二つに分割されており、そのそれぞれに2本のアーム部723が設けられ、各アーム部723の先端に支持体側連結部722が設けられている。また、各支持体側連結部722の各々には、ボトム枠67のばね取付部683のボス部684に嵌合する穴部724が形成されている。
そして、スリーブ側連結部721の内周部がスリーブ体50に連結され、各支持体側連結部722が、その穴部724にボス部684を嵌合した状態でボトム枠67のばね取付部683に固定されることにより、ボトム枠67にスリーブ体50が支持される。
この支持状態において、図5及び図6に示すように、スリーブ体50は、その外周部のスライド用コイル(後述の第1コイル81及び第2コイル82)との間の光軸L方向の中間位置が、内側ケース63内のスライド用磁石83の着磁分極線833よりもZ軸方向の他方側-Zにずれて配置されている。これにより、スライド用磁石83が、スライド用コイル81,82に対して、スリーブ体50をZ軸方向の一方側+Zに向けて付勢する磁力を作用させている。
後端側ばね部材72及び先端側ばね部材71のうち、ボトム枠67に配置された後端側ばね部材72は、前述したように二つのばね片72a,72bに2分割されており、第1コイル81及び第2コイル82の2本の端部(巻き始め端部及び巻き終わり端部)が各々、ばね片72a,72bに電気的に接続される。また、二つのばね片72a,72bは各々、ボトム枠67に保持された端子ピン部671a,671bに電気的に接続されている。したがって、後端側ばね部材72(ばね片14a,14b)は第1コイル81及び第2コイル82に対する給電部材としても機能する。
(スライド用駆動機構80の構成)
スライド用駆動機構80は、スリーブ体50の中央部の角形ボビン部53の外周面に巻回された第1スライド用コイル(単に第1コイルと称す)81及び第2スライド用コイル(単に第2コイルと称す)82と、第1コイル81及び第2コイル82に鎖交磁界を発生させる鎖交磁界発生体(スライド用磁石83及び内側ケース63)と、を備え、これら第1コイル81、第2コイル82及び鎖交磁界発生体により磁気駆動機構が構成されている。
スリーブ体50の角形ボビン部53には、複数本(この場合、3本)のリブ状突起部55が周方向に沿って形成されており、これらリブ状突起部55に挟まれた間に第1コイル81及び第2コイル82が巻回されている。このため、第1コイル81及び第2コイル82は、このスリーブ体50の角形ボビン部53の外周部にZ軸方向に並んで巻回される。また、第1コイル81及び第2コイル82は、スリーブ体50の長さ方向(Z軸方向)に所定の幅で形成されている。したがって、第1コイル81及び第2コイル82は、角形ボビン部53の四つの面においてそれぞれ面状の部分を有しており、この四つの面状部分がX軸方向の一方側+X及び他方側-X、Y軸方向の一方側+Y及び他方側-Yにそれぞれ配置される。
鎖交磁界発生体は、第1コイル81及び第2コイル82に対して外周側で対向する四つのスライド用磁石83を備えている。これら四つのスライド用磁石83は、筒状ホルダ60に一体に配置された内側ケース63の筒状胴部64の内面に固定されている。この内側ケース63の筒状胴部64は角筒状に形成されており、各スライド用磁石83は筒状胴部64の四つの側板部641の内面にそれぞれ固定されている。筒状胴部64の各側板部641がX軸方向の一方側+X及び他方側-X、Y軸方向の一方側+Y及び他方側-Yにそれぞれ配置されていることから、各スライド用磁石83は、X軸方向の一方側+X及び他方側-X、Y軸方向の一方側+Y及び他方側-Yにそれぞれ配置される。
なお、本形態では、内側ケース63は鋼板等の強磁性体により形成されており、磁気駆動機構であるスライド用駆動機構80のヨークとして用いられている。この内側ケース63の筒状胴部64は、第1コイル81及び第2コイル82の外面側を覆っており、スライド用磁石83と第1コイル81及び第2コイル82との間に構成される磁路からの漏れ磁束を少なくしている。かかる構成により、スリーブ体50の移動量と、第1コイル81及び第2コイル82に流す電流との間のリニアリティを向上することができる。
本形態において、四つのスライド用磁石83は各々、矩形板形状に形成されており、内側ケース63の四隅を避けた辺部分において側板部641の内面に固定されている。したがって、各スライド用磁石83は、スリーブ体50の外面に巻回されている第1コイル81及び第2コイル82における各面状部分に対向している。内側ケース63は、このスライド用磁石83とともに、スリーブ体50に保持された第1コイル81及び第2コイル82に鎖交磁界を発生させる鎖交磁界発生体を構成している。
この場合、四つのスライド用磁石83はいずれもZ軸方向において2分割されており、いずれにおいても内面と外面とが異なる極に着磁されている。スライド用磁石83は、例えば、上半分では内面がN極に着磁され、外面がS極に着磁されており、下半分では、内面がS極に着磁され、外面がN極に着磁されている。そして、スライド用磁石83の内面において、着磁分極線833を介して上下に異なる磁極831,832が、スリーブ体50の第1コイル81及び第2コイル82に対向している。したがって、第1コイル81と第2コイル82とでは、コイル線の巻回方向は反対である。
(作用)
このように構成した焦点調節機能付き振れ補正装置110は、そのZ軸上に、一方側+Zから他方側-Zに貫通する空間が形成されている。具体的には、Z軸方向の一方側+Zから、カバーケース14の開口部143、内側ケース63の開口部66及び内側ケース63内のスペーサ部材75の開口部76を介して、スリーブ体50の内側空間がZ軸方向の一方側+Zに向けて開放状態とされ、Z軸方向の他方側-Zでは、ベースホルダ11における環状のベース枠部111の内側に筒状ホルダ60が設けられ、その筒状ホルダ60のさらに内側に設けられるボトム枠67における底板部68の開口部681が、筒状ホルダ60内のスリーブ体50の内側空間に連通している。そして、そのボトム枠67の底板部68は、Z軸方向の他方側-Zに露出状態とされる。
このため、Z軸方向の一方側+Zからレンズモジュール120を挿入して、その外周部のおねじ部121をスリーブ体50のめねじ部54に螺合することにより、スリーブ体50の内側空間にレンズモジュール120を取り付けることができる。
一方、Z軸方向の他方側-Zからは、ボトム枠67の底板部68にセンサモジュール130のセンサカバー133の天板部135を当接し、天板部135のピン部138をボトム枠67の底板部68の穴部682に嵌合して接着剤等により固定することにより、センサモジュール130を取り付けることができる。このセンサモジュール130は、ボトム枠67に取り付けた後においても、その回路基板131がZ軸方向の-Zに露出状態であるので、回路基板131に対する配線作業は容易である。
レンズモジュール120及びセンサモジュール130は、それぞれ密閉され、一体化しているので、これらの取り付け作業を容易にすることができるとともに、クリーンルーム環境でなくても、取り付け作業を行うことができる。
なお、これらレンズモジュール120及びセンサモジュール130を組み込む前には、焦点調節用振れ補正装置110を超音波等を用いて洗浄することが行われる。この場合、各部材に変形等が生じないように留意する必要がある。一般に、ばね性を有する部材(本実施形態ではジンバル機構30の可動枠31、スライド支持機構70の先端側ばね部材71及び後端側ばね部材72)は、他の部品に比べて変形し易いので、特に細心の注意が必要である。
この点、本実施形態においては、可動枠31は板状に形成されているので、比較的変形が生じにくい。
また、スライド支持機構70においては、先端側ばね部材71及び後端側ばね部材72とも、駆動時には捩じり変形を伴わない撓み変形のみが生じ、また、直径も小さいので、比較的変形しにくい。このため、薄肉に形成しておくことが可能であり、洗浄作業時に変形も生じにくい。
さらに、振れ補正用駆動機構40において可動体20の初期位置への復帰のために磁性部材45を用いた磁気ばね機構を採用しているので、これをばね部材により構成する場合に比べて、変形し難くなる。ばね部材を用いる場合は、振れ補正時の揺動により捩じり変形が生じるので、捩じり変形し易いように薄肉にしておく必要があるので、その分、洗浄作業により変形するおそれが高くなる。しかし、本実施形態のような磁気ばね機構においては、このような変形し易い部品を用いていないので、洗浄作業を容易に行うことができる。
この組み立て状態において、レンズモジュール120及びセンサモジュール130の光軸Lが焦点調節機能付き振れ補正装置110のZ軸方向に配置される。
そして、スライド用駆動機構80のスライド用磁石83による磁界の中で、第1コイル81及び第2コイル82に所定方向の電流を流すと、その電磁力によってスリーブ体50と一体のレンズモジュール120をZ軸方向(光軸L方向)に移動することができ、第1コイル81及び第2コイル82に流す電流量を調整することで、センサモジュール130に対する焦点位置を調節することができる。
一方、ピッチング及びヨーイングに対しては、振れ補正用駆動機構40の揺動用磁石41による磁界の中で、揺動用コイル42に電流を流すことにより電磁力を発生させ、その電磁力によって可動体20を第1軸線R1又は第2軸線R2周りに揺動させて、可動体20内のレンズモジュール120及びセンサモジュール130の姿勢を制御することができる。
<第2実施形態>
上記第1実施形態では、振れ補正用駆動機構40の揺動用磁石41を筒状ホルダ60の外面に固定し、スライド用駆動機構80のスライド用磁石83を筒状ホルダ60内の内側ケース63の内面に固定したが、これら磁石を一体化して共通のものとしてもよい。この第2実施形態では、図17に焦点調節機能付き振れ補正装置210の要部を示すが、第1実施形態と共通要素には同一符号を付して説明を簡略化する。また、第2実施形態においても、光学ユニット(振れ補正機能付き光学ユニット)は、焦点調節機能付き振れ補正装置210と、レンズモジュール(図示略)と、センサモジュール(図示略)とを備え、焦点調節機能付き振れ補正装置210にレンズモジュール及びセンサモジュールを組み込んで構成される。
図17に示すように、筒状ホルダ60に、磁石(本発明の共通磁石に相当)90を保持するための固定孔615が貫通状態に設けられており、この固定孔615に磁石90が嵌合状態に固定されている。この磁石90は、第1実施形態における振れ補正用駆動機構40の揺動用磁石41と同様、外面側及び内面側が異なる極に着磁されているとともに、着磁分極線913を境界としてZ軸方向に二つの異なる極に着磁されている。また、磁石90の表裏両面が筒状ホルダ60の外面側及び内面側にそれぞれ露出している。
また、筒状ホルダ60の内側に一体に配置される内側ケース63には、筒状ホルダ60の磁石90の内面を露出させる切欠き部642が形成されており、磁石90は、この切欠き部642を通して、スリーブ体50の外面の第1コイル81及び第2コイル82に対向している。この場合、スリーブ体50は、その角形ボビン部53の外周面を径方向に大きくして、第1コイル81及び第2コイル82が磁石90に接近して配置されるようにしている。
すなわち、第2実施形態では、径方向の外側から内側にかけて、揺動用コイル42、磁石90、スライド用コイル(第1コイル81及び第2コイル82)が順に設けられており、その径方向の中央位置に配置された磁石90が振れ補正用駆動機構40とスライド用駆動機構80とに共通の磁石として設けられている。したがって、磁石90の外面が揺動用コイル42に対向し、内面がスライド用コイル81,82に対向している。そして、振れ補正用駆動機構40は、外側に配置された揺動用コイル42と中央に配置された磁石90とにより構成され、スライド用駆動機構80は、中央に配置された磁石90と内側に配置されたスライド用コイル(第1コイル81及び第2コイル82)及びヨークとしての内側ケース63とにより構成されている。
振れ補正用駆動機構40の揺動用コイル42と磁石90とは、第1実施形態の場合と同様、揺動用コイル42のコイル中心と磁石90の着磁分極線913とのZ軸方向の高さ位置が一致している。また、スライド用コイル81,82と磁石90も、スライド用コイルの第1コイル81と第2コイル82との間の中間位置と磁石90の着磁分極線913とのZ軸方向の高さ位置が一致している。
第1実施形態においては、図5及び図6に示すように、内側ケース63の内周部にボトム枠67や後端側ばね部材72等が設けられているため、内側ケース63の内面に設けられるスライド用磁石83の高さが、振れ補正用駆動機構40の揺動用磁石41に比べて、小さく形成されていた。これに対して、第2実施形態では、磁石90が内側ケース63の外側に設けられているので、高さの大きい磁石90をそのままスライド用駆動機構80の磁石として用いることができる。このため、第1実施形態では、スライド用駆動機構80のスライド用磁石83の着磁分極線833と第1コイル81と第2コイル82との間の中間位置のZ軸方向の高さ位置をずらして配置することにより、リニアリティを確保していたが、第2実施形態では、磁石90が大きいので、磁石90の着磁分極線913と第1コイル81と第2コイル82との間の中間位置のZ軸方向の高さ位置が同じでも、スライド用コイル81,82に大きな駆動力(電磁力)を作用させることができ、スライド範囲の全体において大きな駆動力を生じさせることができる。したがって、大きな駆動力とできる分、省電力化を図ることが可能になる。
なお、この磁石90の着磁分極線913とスライド用コイル81,82のZ軸方向の中間位置とは必ずしも同じ高さに一致させなくてもよい。
この第2実施形態の焦点調節機能付き振れ補正装置では、振れ補正用駆動機構40の揺動用磁石とスライド用駆動機構80のスライド用磁石とを一体の磁石90として共通化したことにより、これらが別個に設けられている場合に比べて、その設置スペースを小さくできるとともに、部品点数を削減でき、かつ、筒状ホルダ60及び内側ケース63の壁の一部を削除できる。したがって、焦点調節機能付き振れ補正装置210の小型化が可能になる。
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、ジンバル機構30では、可動枠31に固定した球体32を接点用ばね33に接触させる構造としたが、必ずしも球体でなくてもよく、棒状部材等の先端面を球状に形成してなる球状先端面を接点用ばねに接触させる構造としてもよい。
また、ジンバル機構30の二つの軸線R1,R2は、光軸Lに直交し、かつ相互に直交して設けられていたが、必ずしも直交状態でなくてもよく、90°以外の角度で光軸Lに交差し、かつ相互に90°以外の角度で交差する配置としてもよい。その場合、交差角度に応じて各軸線R1,R2周りの揺動量を設定すればよい。
10…固定体、11…ベースホルダ、14…カバーケース、15…可動枠配置空間、20…可動体、30…ジンバル機構、31…可動枠、32…球体、33…接点用ばね、34…第1揺動支点部、35…第2揺動支点部、36…揺動中心位置、40…補正用駆動機構、41…揺動用磁石、42…揺動用コイル、45…磁性部材、50…スリーブ体、51,52…円筒部、53…角形ボビン部、54…めねじ部、55…リブ状突起部、60…筒状ホルダ(ホルダ)、61…筒部、62…突出部、63…内側ケース、64…筒状胴部、65…環状部、66…開口部、67…ボトム枠、68…底板部(センサ取り付け部)、69…立ち上げ部、70…スライド支持機構、71…先端側ばね部材、72…後端側ばね部材、72a,72b…ばね片、75…スペーサ部材、76…開口部、77…ばね取付部、78…ボス部、80…スライド用駆動機構、81,82…スライド用コイル、83…スライド用磁石、90…磁石(共通磁石)、100…光学ユニット、110…焦点調節機能付き振れ補正装置、111…ベース枠部、112…支持板部、113…連結部、114…空所、115…溝部、116…溝部、117…切欠部、120…レンズモジュール、121…おねじ部、130…センサモジュール、131…回路基板、132…撮像素子、133…センサカバー、134…フィルター、136…周壁部、137…開口部、138…ピン部(位置決め部)、141…胴部、143…開口部、144…切欠部、210…焦点調節機能付き振れ補正装置、311…第1角部、312…第2角部、313…第3角部、314…第4角部、331…ばね片、332…ベアリング部材、411,412…磁極、413…着磁分極線、421…有効辺、611…壁部、615…固定孔、621…溝部、641…側板部、642…切欠き部、671a,671b…端子ピン部、681…開口部、682…穴部(位置決め部)、683…ばね取付部、684…ボス部、711…スリーブ側連結部、712…支持体側連結部、713…アーム部、714…穴部、721…スリーブ側連結部、722…支持体側連結部、723…アーム部、724…穴部、831,832…磁極、833…着磁分極線、913…着磁分極線、L…光軸、R1…第1軸線、R2…第2軸線

Claims (9)

  1. レンズを有するレンズモジュール及び撮像素子を有するセンサモジュールを保持するための可動体と、前記可動体を支持するための固定体と、前記固定体に前記可動体を光軸に交差し、かつ、互いに交差する二つの軸線周りに揺動可能に支持するジンバル機構と、前記固定体に対して前記可動体を揺動させる振れ補正用駆動機構とを備え、前記ジンバル機構には、前記可動体の周囲を囲む環状の可動枠と、該可動枠を前記可動体及び前記固定体に対して前記二つの軸線上で支持する四つの揺動支点部とを有しており、
    前記可動体には、前記レンズモジュールをその光軸が軸方向に一致した状態に取り付け可能な内部空間を有するスリーブ体と、該スリーブ体を前記可動体内で前記軸方向に移動可能に支持するスライド支持機構と、前記スリーブ体を前記軸方向に移動するスライド用駆動機構と、前記スリーブ体の前記軸方向の一端側で該スリーブ体の径方向外側に設けられ、前記センサモジュールを前記スリーブ体の前記内部空間に対向して取り付け可能なセンサ取り付け部とを有し、
    前記固定体及び前記可動体は、前記スリーブ体の前記内部空間を被写体側に開放状態とし、前記センサ取り付け部を前記被写体とは反対側に露出状態としていることを特徴とする焦点調節機能付き振れ補正装置。
  2. 前記可動体に、前記スリーブ体を支持するためのホルダが設けられ、該ホルダと前記スリーブ体との間に前記スライド支持機構と前記スライド用駆動機構とが備えられ、前記ホルダに、前記スリーブ体の一端に対向する環状の底板部が設けられており、前記センサ取り付け部は前記底板部に形成されていることを特徴とする請求項1記載の焦点調節機能付き振れ補正装置。
  3. 前記センサ取り付け部に、前記センサモジュールを取り付けるときの位置決め部が設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の焦点調節機能付き振れ補正装置。
  4. 前記位置決め部は、前記センサモジュールと前記センサ取り付け部との一方に前記スリーブ体の軸方向に沿って設けたピン部と、前記センサモジュールと前記センサ取り付け部との他方に設けられ、前記ピン部を嵌合する穴部とにより構成されていることを特徴とする請求項3記載の焦点調節機能付き振れ補正装置。
  5. 前記振れ補正用駆動機構は、前記ホルダに設けられた揺動用磁石と、前記固定体に設けられ、前記揺動用磁石の磁界内で電磁力を発生可能な揺動用コイルと、を備え、前記スライド用駆動機構は、前記ホルダに設けられたスライド用磁石と、前記スリーブ体に設けられ、前記スライド用磁石の磁界内で電磁力を発生可能なスライド用コイルと、を備えることを特徴とする請求項2記載の焦点調節機能付き振れ補正装置。
  6. 前記揺動用磁石と前記スライド用磁石とは、前記振れ補正用駆動機構と前記スライド用駆動機構とに対する共通磁石として一体に形成されていることを特徴とする請求項5記載の焦点調節機能付き振れ補正装置。
  7. 前記共通磁石は、前記スリーブ体の前記軸方向に沿う方向の中心位置に着磁分極線が形成されており、前記揺動用コイル及び前記スライド用コイルにおいて前記スリーブ体の前記軸方向に沿う方向の中心位置と前記着磁分極線とは、前記スリーブ体の前記軸方向と直交する方向に並んで配置されていることを特徴とする請求項6記載の焦点調節機能付き振れ補正装置。
  8. 前記固定体に、前記揺動用磁石の着磁分極線に対し、前記スリーブ体の前記軸方向と直交する方向に対向する磁性部材が設けられていることを特徴とする請求項5から7のいずれか一項記載の焦点調節機能付き振れ補正装置。
  9. 前記スライド支持機構は、前記ホルダに前記スリーブ体を連結状態に支持するばね部材であることを特徴とする請求項5から8のいずれか一項記載の焦点調節機能付き振れ補正装置。
JP2019004216A 2018-03-26 2019-01-15 焦点調節機能付き振れ補正装置 Active JP7288567B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018058466 2018-03-26
JP2018058466 2018-03-26

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019174789A JP2019174789A (ja) 2019-10-10
JP7288567B2 true JP7288567B2 (ja) 2023-06-08

Family

ID=68166903

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019004216A Active JP7288567B2 (ja) 2018-03-26 2019-01-15 焦点調節機能付き振れ補正装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7288567B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20220046820A (ko) * 2020-10-08 2022-04-15 삼성전자주식회사 카메라 모듈 및 이를 포함하는 전자 장치
CN212135039U (zh) * 2020-11-11 2020-12-11 常州市瑞泰光电有限公司 镜头驱动装置

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015064501A (ja) 2013-09-25 2015-04-09 日本電産サンキョー株式会社 振れ補正機能付き光学ユニット
US20160033786A1 (en) 2013-03-29 2016-02-04 Ja Hwa Electronics Co., Ltd. Camera lens module
JP2017009998A (ja) 2015-06-25 2017-01-12 ミツミ電機株式会社 レンズ駆動装置、カメラモジュール及びカメラ搭載装置
JP2017090809A (ja) 2015-11-16 2017-05-25 ミツミ電機株式会社 レンズ駆動装置、カメラモジュール及びカメラ搭載装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20160033786A1 (en) 2013-03-29 2016-02-04 Ja Hwa Electronics Co., Ltd. Camera lens module
JP2015064501A (ja) 2013-09-25 2015-04-09 日本電産サンキョー株式会社 振れ補正機能付き光学ユニット
JP2017009998A (ja) 2015-06-25 2017-01-12 ミツミ電機株式会社 レンズ駆動装置、カメラモジュール及びカメラ搭載装置
JP2017090809A (ja) 2015-11-16 2017-05-25 ミツミ電機株式会社 レンズ駆動装置、カメラモジュール及びカメラ搭載装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019174789A (ja) 2019-10-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7222719B2 (ja) 振れ補正機能付き光学ユニット
KR102044632B1 (ko) 흔들림 보정 기능을 구비한 광학 유닛
JP6811588B2 (ja) 振れ補正機能付き光学ユニット
JP6883468B2 (ja) 振れ補正機能付き光学ユニット
US10401589B2 (en) Lens driving device, camera module, and camera-equipped portable terminal
JP6779104B2 (ja) 振れ補正機能付き光学ユニット
JP5140572B2 (ja) 振れ補正機能付き光学ユニット
JP5106254B2 (ja) 撮影用光学装置
JP6883467B2 (ja) 振れ補正機能付き光学ユニット
TWI688792B (zh) 帶抖動修正功能的光學單元
JP7046653B2 (ja) 振れ補正機能付き光学ユニット
US10503050B2 (en) Optical unit with shake correction function with magnetic rolling drive mechanism
KR102545041B1 (ko) 흔들림 보정 기능을 구비한 광학 유닛
JP2018077390A (ja) 光学モジュールおよび光学ユニット
JP2019020525A (ja) 振れ補正機能付き光学ユニット
KR20150008662A (ko) 카메라 모듈
JP2019191350A (ja) 振れ補正機能付き光学ユニット
JP2019020526A (ja) 振れ補正機能付き光学ユニット
JP2019020502A (ja) 振れ補正機能付き光学ユニットの揺動体姿勢調整方法および振れ補正機能付き光学ユニット
JP7288567B2 (ja) 焦点調節機能付き振れ補正装置
US11215900B2 (en) Shake correction device, optical unit with shake correction function, and method of manufacturing same
JP7303699B2 (ja) 振れ補正機能付き光学ユニット、およびその製造方法
JP2019200359A (ja) 振れ補正機能付き光学ユニット及びその製造方法
KR102352216B1 (ko) 렌즈 구동 장치 및 이를 포함하는 카메라 모듈 및 광학 기기
JP5653014B2 (ja) 光学ユニット

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20211213

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20221017

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20221129

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230404

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230421

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7288567

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150