図1を参照して、本実施形態に係る情報処理システムについて説明する。図1には、本実施形態に係る情報処理システムの構成の一例が示されている。
本実施形態に係る情報処理システムは、一例として、SNSサーバ10と、居室A内に設置された装置と、居室B内に設置された装置と、居室C内に設置された装置とを含む。図1に示されている居室の数は一例に過ぎず、その数以外の数の居室内に設置された装置が、情報処理システムに含まれてもよい。また、情報処理システムは、他の装置(例えば外部サーバ等)を含んでもよい。
SNSサーバ10はSNSを提供するサーバである。SNSは、当該SNSの参加者同士の情報のやり取りを支援や促進することで、参加者と他の参加者との繋がりを支援や促進するサービスである。既存の参加者からの招待がないと参加することが許可されないSNSも存在し得る。SNSの一例として、Facebook(登録商標)、LINE(登録商標)、Twitter(登録商標)、LinkedIN(登録商標)等を挙げることができる。
SNS上にてやり取りされる情報は、例えば、メッセージやコメント等の文字列のデータ、画像データ、音声データ、又は、これらの組み合わせ等である。
SNSサーバ10は、SNSの参加者のアカウント情報と参加者間の関係を示す情報とを記憶し、管理している。参加者は、例えば、SNSに登録された会員である。アカウント情報は、SNSにログインしてSNSを利用するための情報であり、例えば、SNS用の参加者IDとパスワードとを含む情報である。例えば、アカウント情報をSNSサーバ10に送信してSNSにログインすることで、当該アカウント情報を有する参加者は、SNSを利用することが許可される。参加者間の関係を示す情報は、例えば、SNS上での参加者間の信頼の強さを示す情報や、参加者間の関係の種類(例えば友達等)を示す情報や、それらの両方を示す情報等である。
居室Aは、ユーザグループAに属する1又は複数のユーザAによって専ら利用されることが想定されている部屋である。
居室A内には1又は複数の専用装置が設置されている。居室A内に設置されている専用装置は、ユーザグループAによって管理される装置であって、専らユーザAによって利用されることが想定されている装置である。ユーザAは、居室A内に設置されている専用装置の利用権限を有しており、当該専用装置を利用することが許可されている。
例えば、居室A内に設置されている専用装置には、当該専用装置の利用権限を有するユーザを識別するためのユーザ識別情報が紐付けられている。ユーザ識別情報が専用装置に紐付けられていることとは、ユーザ識別情報が当該専用装置の記憶装置に記憶されていること、又は、当該専用装置を識別するための情報とユーザ識別情報とが紐付けられてサーバ等に記憶されていることである。ユーザ識別情報は、ユーザIDや氏名やSNSのアカウント情報等である。例えば、ユーザによって利用されるIDカードや端末装置に記憶されているユーザ識別情報が、居室Aの専用装置に設けられた読取装置によって読み取られる。その読み取られたユーザ識別情報が居室Aの専用装置に紐付けられている場合、当該専用装置の利用が許可される。その読み取られたユーザ識別情報が当該専用装置に紐付けられていない場合、当該専用装置の利用は許可されない。もちろん、別の方法によって利用権限が管理されてもよい。例えば、IDカードや端末装置に、居室Aの専用装置を利用するための利用権限情報が記憶され、その利用権限情報が当該専用装置に入力されると、当該専用装置の利用が許可されてもよい。
図1に示す例では、専用装置の一例である複合機12Aが居室A内に設置されている。複合機12Aは画像処理装置の一例に相当する装置であり、スキャン機能、プリント機能、コピー機能及びファクシミリ機能の中の少なくとも1つの機能を有する装置である。複数の複合機12Aが居室A内に設置されてもよい。また、複合機12Aは専用装置の一例に過ぎず、複合機12A以外の装置が居室A内に設置されてもよい。
端末装置14AはユーザAによって利用される装置である。端末装置14Aは、例えば、パーソナルコンピュータ(以下、「PC」と称する)、タブレットPC、スマートフォン又は携帯電話等である。例えば、ユーザAは、端末装置14Aを操作することでSNSにログインし、SNSを利用することができる。
居室Bは、ユーザグループBに属する1又は複数のユーザBによって専ら利用されることが想定されている部屋である。
居室B内には1又は複数の専用装置が設置されている。居室B内に設置されている専用装置は、ユーザグループBによって管理される装置であって、専らユーザBによって利用されることが想定されている装置である。ユーザBは居室B内に設置されている専用装置の利用権限を有しており、当該専用装置を利用することが許可されている。
例えば、居室B内に設置されている専用装置には、当該専用装置の利用権限を有するユーザを識別するためのユーザ識別情報が紐付けられている。例えば、ユーザによって利用されるIDカードや端末装置に記憶されているユーザ識別情報が、居室Bの専用装置に設けられた読取装置によって読み取られる。その読み取られたユーザ識別情報が居室Bの専用装置に紐付けられている場合、当該専用装置の利用が許可される。その読み取られたユーザ識別情報が当該専用装置に紐付けられていない場合、当該専用装置の利用は許可されない。もちろん、別の方法によって利用権限が管理されてもよい。例えば、IDカードや端末装置に、居室Bの専用装置を利用するための利用権限情報が記憶され、その利用権限情報が当該専用装置に入力されると、当該専用装置の利用が許可されてもよい。
図1に示す例では、専用装置の一例である複合機12Bが居室B内に設置されている。複合機12Bは画像処理装置の一例に相当する装置であり、スキャン機能、プリント機能、コピー機能及びファクシミリ機能の中の少なくとも1つの機能を有する装置である。複数の複合機12Bが居室B内に設置されてもよい。また、複合機12Bは専用装置の一例に過ぎず、複合機12B以外の装置が居室B内に設置されてもよい。
端末装置14BはユーザBによって利用される装置である。端末装置14Bは、例えば、PC、タブレットPC、スマートフォン又は携帯電話等である。例えば、ユーザBは、端末装置14Bを操作することでSNSにログインし、SNSを利用することができる。
居室Cは、ユーザグループCに属する1又は複数のユーザCによって専ら利用されることが想定されている部屋である。
居室C内には1又は複数の専用装置が設置されている。居室C内に設置されている専用装置は、ユーザグループCによって管理される装置であって、専らユーザCによって利用されることが想定されている装置である。ユーザCは居室C内に設置されている専用装置の利用権限を有しており、当該専用装置を利用することが許可されている。
例えば、居室C内に設置されている専用装置には、当該専用装置の利用権限を有するユーザを識別するためのユーザ識別情報が紐付けられている。例えば、ユーザによって利用されるIDカードや端末装置に記憶されているユーザ識別情報が、居室Cの専用装置に設けられた読取装置によって読み取られる。その読み取られたユーザ識別情報が居室Cの専用装置に紐付けられている場合、当該専用装置の利用が許可される。その読み取られたユーザ識別情報が当該専用装置に紐付けられていない場合、当該専用装置の利用は許可されない。もちろん、別の方法によって利用権限が管理されてもよい。例えば、IDカードや端末装置に、居室Cの専用装置を利用するための利用権限情報が記憶され、その利用権限情報が当該専用装置に入力されると、当該専用装置の利用が許可されてもよい。
図1に示す例では、専用装置の一例である複合機12Cが居室C内に設置されている。複合機12Cは画像処理装置の一例に相当する装置であり、スキャン機能、プリント機能、コピー機能及びファクシミリ機能の中の少なくとも1つの機能を有する装置である。複数の複合機12Cが居室C内に設置されてもよい。また、複合機12Cは専用装置の一例に過ぎず、複合機12C以外の装置が居室C内に設置されてもよい。
端末装置14CはユーザCによって利用される装置である。端末装置14Cは、例えば、PC、タブレットPC、スマートフォン又は携帯電話等である。例えば、ユーザCは、端末装置14Cを操作することでSNSにログインし、SNSを利用することができる。
本実施形態に係る情報処理システムは、例えば、複数のユーザによって利用されるシェアオフィスにて利用される。ユーザグループA,B,Cは、シェアオフィスに入居している会社である。例えば、ユーザグループA,B,Cはそれぞれ別々の会社であり、ユーザA,B,Cはそれぞれ別々の会社に属する従業員等である。ユーザグループAに属するユーザA及び専用装置と、ユーザグループBに属するユーザB及び専用装置と、ユーザグループCに属するユーザC及び専用装置は、それぞれ別々の会社によって管理される。
ユーザグループA,B,Cは、同じ会社に属する互いに異なる部門であってもよい。つまり、ユーザA,B,Cは同じ会社に属するが、それぞれ異なる部門に属する従業員等であってもよい。
もちろん、本実施形態に係る情報処理システムの利用形態はシェアオフィスに限られず、ユーザグループA,B,Cは、会社や、会社に属する部門等ではなく、これら以外の組織や集団であってもよい。
専用装置は複合機以外の装置であってもよい。例えば、ユーザグループA,B,Cのそれぞれに属する専用装置は、ハードウェアの構成や機能や性能が互いに異なる装置であってもよい。プロジェクタ等の表示装置が、専用装置として用いられてもよい。
SNSサーバ10、複合機12A,12B,12C及び端末装置14A,14B,14Cは、他の装置と通信する機能を有する。その通信は、ケーブルを利用する有線通信であってもよいし、無線通信であってもよい。つまり、各装置は、他の装置等とケーブルによって物理的に接続されて、情報を互いに送受信してもよいし、無線通信によって互いに情報を送受信してもよい。無線通信として、例えば、近距離無線通信やWi-Fi(登録商標)等が用いられる。これら以外の規格の無線通信が用いられてもよい。近距離無線通信は、例えば、Bluetooth(登録商標)やRFID(Radio Frequency Identifier)やNFC等である。各装置は、LAN(Local Area Network)やインターネット等の通信経路を介して他の装置と通信してもよい。
例えば、居室Aには、居室Aにて利用可能なLANが構築されており、複合機12A及び端末装置14Aは、当該LANを介して、ユーザグループAに属する他の装置と通信することができる。
同様に、居室Bには、居室Bにて利用可能なLANが構築されており、複合機12B及び端末装置14Bは、当該LANを介して、ユーザグループBに属する他の装置と通信することができる。
同様に、居室Cには、居室Cにて利用可能なLANが構築されており、複合機12C及び端末装置14Cは、当該LANを介して、ユーザグループCに属する他の装置と通信することができる。
また、SNSサーバ10、複合機12A,12B,12C及び端末装置14A,14B,14Cは、通信経路Nを利用することができ、通信経路Nを介して他の装置と通信することができる。通信経路Nは、例えばインターネットである。
例えば、ユーザA,B,Cのそれぞれのアカウント情報が、SNSサーバ10に記憶されて、SNSサーバ10によって管理されている。つまり、ユーザA,B,Cは、SNSサーバ10が提供するSNSに登録されている、当該SNSの参加者である。
また、複合機12A,12B,12Cのそれぞれのアカウント情報が、SNSサーバ10に記憶されて、SNSサーバ10によって管理されている。つまり、複合機12A,12B,12Cは、SNSサーバ10が提供するSNSに登録されている、当該SNSの参加者である。例えば、複合機12Aに紐付けられているチャットボットが、複合機12AとしてSNSに参加し、SNS上で情報をやり取りする。複合機12B,12Cについても同様である。チャットボットは、人工知能によって実現されてもよい。
本実施形態では、SNSを利用することで、SNS上にて繋がりのある他人に専用装置を貸し出す処理が行われる。例えば、ユーザA,Bは、居室C内に設置されている専用装置の利用権限を有しておらず、居室C内に設置されている専用装置を利用することが許可されていない。ユーザB,Cは、居室A内に設置されている専用装置の利用権限を有しておらず、居室A内に設置されている専用装置を利用することが許可されていない。ユーザA,Cは、居室B内に設置されている専用装置の利用権限を有しておらず、居室B内に設置されている専用装置を利用することが許可されていない。
居室C内に設置されている専用装置の利用権限がユーザA,Bに付与されると、ユーザA,Bは、居室C内に設置されている専用装置を利用することが許可される。居室A内に設置されている専用装置の利用権限がユーザB,Cに付与されると、ユーザB,Cは、居室A内に設置されている専用装置を利用することが許可される。居室B内に設置されている専用装置の利用権限がユーザA,Cに付与されると、ユーザA,Cは、居室B内に設置されている専用装置を利用することが許可される。利用権限を付与する処理はSNS上で行われる。
また、複合機12A,12B,12Cのそれぞれは、自装置以外の他の複合機に記憶されている情報を参照する権限(以下、「参照権限」と称する)を有しておらず、他の記憶装置に記憶されている情報を参照することが許可されていない。例えば、複合機12A,12Bは、複合機12Cの参照権限を有しておらず、複合機12Cに記憶されている情報を参照することが許可されない。複合機12B,12Cは、複合機12Aの参照権限を有しておらず、複合機12Aに記憶されている情報を参照することが許可されない。複合機12A,12Cは、複合機12Bの参照権限を有しておらず、複合機12Bに記憶されている情報を参照することが許可されない。
自装置である複合機が、自装置以外の他の複合機に記憶されている情報を参照することとは、自装置が、当該他の複合機に記憶されている情報にアクセスすることや、自装置が、当該他の複合機に記憶されている情報を当該他の複合機から取得して自装置の表示装置に表示させること等である。
なお、専用装置自体が情報処理装置の一例であってもよいし、SNSサーバ10が情報処理装置の一例であってもよい。
以下、図2を参照して、SNSサーバ10のハードウェアの構成について説明する。図2には、SNSサーバ10のハードウェアの構成の一例が示されている。
SNSサーバ10は、例えば、通信装置16と、UI18と、記憶装置20と、プロセッサ22とを含む。
通信装置16は通信インターフェースであり、他の装置に情報を送信する機能、及び、他の装置から送信されてきた情報を受信する機能を有する。通信装置16は、無線通信機能を有してもよいし、有線通信機能を有してもよい。通信装置16は、例えば近距離無線通信を利用することで他の装置と通信してもよいし、LANやインターネット等の通信経路を介して他の装置と通信してもよい。
UI18はユーザインターフェースであり、表示装置と操作装置とを含む。表示装置は、液晶ディスプレイやELディスプレイ等である。操作装置は、キーボードや入力キーや操作パネル等である。UI18は、表示装置と操作装置とを兼ね備えたタッチパネル等のUIであってもよい。また、マイクがUI18に含まれてもよいし、音を発するスピーカがUI18に含まれてもよい。なお、UI18は、SNSサーバ10に設けられていなくてもよい。
記憶装置20は、各種の情報を記憶する1又は複数の記憶領域を構成する装置である。記憶装置20は、例えば、ハードディスクドライブ、各種のメモリ(例えばRAMやDRAMやROM等)、その他の記憶装置(例えば光ディスク等)、又は、それらの組み合わせである。1又は複数の記憶装置20がSNSサーバ10に含まれている。
プロセッサ22は、SNSサーバ10の各部の動作を制御するように構成されている。例えば、プロセッサ22は、通信装置16を用いて各装置と通信してもよいし、UI18
の表示装置に情報を表示させてもよいし、UI18を介して入力された情報を受け付けてもよいし、情報を記憶装置20に記憶させてもよいし、記憶装置20から情報を読み出してもよい。プロセッサ22は、メモリを有してもよい。
プロセッサ22は専用装置の利用権限の管理を行ってもよい。例えば、プロセッサ22は、貸し出しの対象となる専用装置の利用権限を、当該専用装置の利用権限を有していないユーザに付与する処理や、ユーザに付与された利用権限を解除する処理等を実行する。専用装置の利用権限が付与されたユーザは、当該専用装置を利用することが許可される。専用装置の利用権限を解除されたユーザは、当該専用装置を利用することが許可されない。
プロセッサ22は専用装置の参照権限の管理を行ってもよい。例えば、プロセッサ22は、専用装置の参照権限を、当該参照権限を有していない他の専用装置に付与する処理や、専用装置に付与された参照権限を解除する処理等を実行する。他の専用装置の参照権限が付与された専用装置は、当該他の専用装置に記憶されている情報を参照することが許可される。他の専用装置の参照権限が解除された専用装置は、当該他の専用装置に記憶されている情報を参照することが許可されない。
以下、図3を参照して、SNSサーバ10の機能的な構成について説明する。図3には、SNSサーバ10が有する機能的な構成の一例が示されている。図3に示されている各構成は、プロセッサ22によって実現される。
関係管理部24は、SNS上での参加者間の関係を管理するように構成されている。その関係を示す情報は記憶装置20に記憶される。関係管理部24は、参加者間の関係を形成したり、その関係を解消したりする。
例えば、関係管理部24は参加者間の信頼関係を管理する。信頼関係は、参加者間の繋がりの強さや信頼の強さが反映された関係であり、SNS上にて限られた参加者間のみで情報をやり取りする関係である。例えば、参加者と他の参加者がSNS上にて互いに承認し合うことで、当該参加者と当該他の参加者との間に信頼関係が形成される。参加者が他の参加者に、信頼関係を形成することを申請し、当該他の参加者が承認した場合、当該参加者と当該他の参加者との間に信頼関係が形成されてもよい。信頼関係を形成する権限を有する参加者の指示に従って、複数の参加者の間に信頼関係が形成されてもよい。
参加者間に信頼関係が形成されると、参加者がSNS上に投稿した情報が、当該参加者と信頼関係を有する他の参加者に送られる。
例えば、参加者が、SNS上にて当該参加者のアカウント情報に専用の表示領域に投稿した情報が、当該参加者と信頼関係を有する他の参加者に送られる。同様に、当該他の参加者が当該他の参加者のアカウント情報に専用の表示領域に投稿した情報が、当該参加者に送られる。
参加者のアカウント情報に専用の表示領域は、当該参加者のアカウント情報に割り当てられたSNS上の表示領域であり、当該参加者による投稿と、当該参加者と信頼関係を有する他の参加者による投稿とが許可されている表示領域である。SNSの参加者及び他の参加者は、SNS上にて、当該参加者のアカウント情報に専用の表示領域にアクセスして、当該表示領域に投稿されている情報を参照することが許可されている。例えば、表示領域にアクセスすると、当該表示領域に投稿されている情報が、参加者の端末装置のUIの表示装置に表示される。もちろん、他の参加者による参照が禁止されてもよい。他の参加者との間で信頼関係を有する参加者は、SNS上において当該他の参加者のアカウント情報に専用の表示領域への投稿が許可される。つまり、参加者は、当該参加者と信頼関係を有する他の参加者に専用の表示領域への投稿が許可される。もちろん、参加者による設定によって、自身以外の他の参加者が当該参加者のアカウント情報に専用の表示領域に投稿することが禁止されてもよい。
SNSユーザデータベース26(以下、「SNSユーザDB26」と称する)は、SNSの参加者を管理するためのデータベースである。例えば、SNSの参加者のアカウント情報や、参加者間の関係を示す情報が、SNSユーザDB26に登録される。
権限管理部28は、専用装置の利用権限や参照権限等を管理するように構成されている。例えば、権限管理部28は、専用装置の利用権限を、当該専用装置の利用権限を有していないユーザに付与したり、ユーザに付与された利用権限を解除したりする。また、権限管理部28は、専用装置の参照権限を、当該専用装置の参照権限を有していない他の専用装置に付与したり、当該他の専用装置に付与された参照権限を解除したりする。
利用権限の付与の方式として、仮付与と本付与とがあってもよい。利用権限の仮付与は、有効ではない利用権限をユーザに与えることである。利用権限の本付与は、ユーザに与えられた利用権限を有効に設定することである。仮付与は、利用の予約であるともいえる。もちろん、仮付与と本付与という方式が用いられずに、有効に設定された利用権限がユーザに付与されてもよい。
同様に、参照権限の付与の方式として、仮付与と本付与とがあってもよい。参照権限の仮付与は、有効ではない参照権限を専用装置に与えることである。参照権限の本付与は、専用装置に与えられた参照権限を有効に設定することである。仮付与は、参照の予約であるともいえる。もちろん、仮付与と本付与という方式が用いられずに、有効に設定された参照権限がユーザに付与されてもよい。
なお、専用装置の利用権限及び参照権限の管理は、当該専用装置によって行われてもよい。
履歴管理部30は、SNSへの投稿の履歴を管理するように構成されている。例えば、履歴管理部30は、参加者毎に、参加者がSNSに投稿した情報の履歴を管理する。その履歴を示す履歴情報は記憶装置20に記憶される。
以下、図4を参照して、複合機12A,12B,12Cのハードウェアの構成について説明する。図4には、複合機12Aのハードウェアの構成の一例が示されている。なお、複合機12B,12Cのハードウェアの構成は、複合機12Aのハードウェアの構成と同じであってもよいし、複合機12Aのハードウェアの構成とは一部が異なっていてもよい。複合機12A,12B,12Cは、同じ性能や機能を有してもよいし、異なる性能や機能を有してもよい。
複合機12Aは、例えば、通信装置32と、UI34と、記憶装置36と、スキャナ38と、プリンタ40と、プロセッサ42とを含む。
通信装置32は通信インターフェースであり、他の装置に情報を送信する機能、及び、他の装置から送信されてきた情報を受信する機能を有する。通信装置32は、無線通信機能を有してもよいし、有線通信機能を有してもよい。通信装置32は、例えば近距離無線通信を利用することで他の装置と通信してもよいし、LANやインターネット等の通信経路を介して他の装置と通信してもよい。
UI34はユーザインターフェースであり、表示装置と操作装置とを含む。表示装置は、液晶ディスプレイやELディスプレイ等である。操作装置は、キーボードや入力キーや操作パネル等である。UI34は、表示装置と操作装置とを兼ね備えたタッチパネル等のUIであってもよい。また、マイクがUI34に含まれてもよいし、音を発するスピーカがUI34に含まれてもよい。
記憶装置36は、各種の情報を記憶する1又は複数の記憶領域を構成する装置である。記憶装置36は、例えば、ハードディスクドライブ、各種のメモリ(例えばRAMやDRAMやROM等)、その他の記憶装置(例えば光ディスク等)、又は、それらの組み合わせである。1又は複数の記憶装置36が複合機12Aに含まれている。
スキャナ38は、原稿を光学的に読み取ることで、当該原稿を表す画像データを生成するように構成されている。
プリンタ40は、プリント対象の画像データを用紙にプリントするように構成されている。
複合機12Aは、スキャナ38及びプリンタ40の両方を含んでもよいし、スキャナ38又はプリンタ40のいずれか一方を含んでもよい。複合機12B,12Cについても同様である。
プロセッサ42は、複合機12Aの各部の動作を制御するように構成されている。例えば、プロセッサ42は、スキャナ38によるスキャンを制御してもよいし、プリンタ40によるプリントを制御してもよい。プロセッサ42は、スキャナ38とプリンタ40とを用いて実現されるコピーを制御してもよい。また、プロセッサ42は、通信装置32を用いて各装置と通信してもよいし、UI34の表示装置に情報を表示させてもよいし、UI34を介して入力された情報を受け付けてもよいし、情報を記憶装置36に記憶させてもよいし、記憶装置36から情報を読み出してもよい。プロセッサ42は、メモリを有してもよい。
また、プロセッサ42は、自装置である複合機12Aの利用権限を管理してもよい。例えば、プロセッサ42は、自装置である複合機12Aの利用権限を、複合機12Aの利用権限を有していないユーザに付与する処理や、ユーザに付与された利用権限を解除する処理等を実行してもよい。複合機12Aの利用権限が付与されたユーザは、複合機12Aを利用することが許可される。複合機12Aの利用権限が解除されたユーザは、複合機12Aを利用することが許可されない。
プロセッサ42は、自装置である複合機12Aの参照権限を管理してもよい。例えば、プロセッサ42は、自装置である複合機12Aの参照権限を、複合機12Aの参照権限を有していない他の複合機に付与する処理や、他の複合機に付与された複合機12Aの参照権限を解除する処理等を実行してもよい。複合機12Aの参照権限が付与された他の複合機は、複合機12Aに記憶されている情報を参照することが許可される。複合機12Aの参照権限が解除された他の複合機は、複合機12Aに記憶されている情報を参照することが許可されない。
なお、複合機12A,12B,12Cは、ステープラや製本装置等の後処理装置を含んでもよい。
以下、図5を参照して、複合機12Aの機能的な構成について説明する。図5には、複合機12Aが有する機能的な構成の一例が示されている。図5に示されている各構成は、プロセッサ42によって実現される。なお、複合機12B,12Cも、図5に示されている各構成を有する。
投稿部44は、メッセージ等の情報を自装置である複合機12Aに紐付く情報としてSNS上に投稿するように構成されている。例えば、投稿部44は、自装置である複合機12Aのアカウント情報に専用の表示領域に情報を投稿してもよいし、複合機12Aと信頼関係を有する他の参加者のアカウント情報に専用の表示領域に情報を投稿してもよい。
受付部46は、SNS上にて自装置である複合機12A宛に送られてきた通知を受け付けるように構成されている。
解析部48は、SNS上にて自装置である複合機12A宛に投稿された情報を解析するように構成されている。例えば、解析部48は、自装置である複合機12Aのアカウント情報に専用の表示領域に投稿された情報を解析する。なお、投稿された情報の解析は、外部のサーバによって行われてもよい。外部のサーバは、SNSサーバ10であってもよいし、SNSサーバ10以外の他のサーバであってもよい。この場合、解析の結果を示す情報が、外部のサーバから複合機12Aに送信される。
権限管理部50は、自装置である複合機12Aの利用権限を管理するように構成されている。例えば、権限管理部50は、解析部48による解析の結果に基づいて、自装置である複合機12Aの利用権限を、複合機12Aの利用権限を有していないユーザに付与したり、ユーザに付与された利用権限を解除したりする。利用権限を付与する方式として、上述した仮付与と本付与という方式が用いられてもよい。もちろん、仮付与と本付与という方式が用いられずに、有効に設定された利用権限がユーザに付与されてもよい。
また、権限管理部50は、自装置である複合機12Aの参照権限を管理するように構成されてもよい。例えば、権限管理部50は、解析部48による解析の結果に基づいて、自装置である複合機12Aの参照権限を、複合機12Aの参照権限を有していない他の複合機に付与したり、他の複合機に付与された参照権限を解除したりする。参照権限を付与する方式として、上述した仮付与と本付与という方式が用いられてもよい。もちろん、仮付与と本付与という方式が用いられずに、有効に設定された参照権限が他の複合機に付与されてもよい。
複合機ユーザデータベース52(以下、「複合機ユーザDB52」と称する)は、自装置である複合機12Aの利用権限を有するユーザを管理するためのデータベースである。例えば、複合機12Aの利用権限を有するユーザを識別するためのユーザ識別情報が、複合機ユーザDB52に登録されている。
送信先管理部54は、宛先等の送信先を示す送信先情報を管理するように構成されている。送信先情報は例えばアドレス帳である。アドレス帳には、宛先毎に、宛先を識別するための情報(例えば宛先名等)と、宛先の電話番号と、宛先のアドレス(例えば電子メールアドレス等)とが対応付けられている。
送信先データベース56(以下、「送信先DB56」)は、送信先情報を管理するデータベースである。例えば、アドレス帳が送信先DB56に登録されている。
ホワイトリスト管理部58は、ホワイトリストを管理するように構成されている。ホワイトリストには、自装置である複合機12Aの参照権限が付与された他の複合機を識別するための装置識別情報が登録されている。つまり、ホワイトリストは、複合機12Aに記憶されている情報を参照することが許可された他の複合機を示す情報である。装置識別情報は、例えば、複合機の名称、ID、アドレス(例えばMACアドレスやIPアドレス等)、又は、これらの組み合わせである。
複合機12Aの参照権限が付与された他の複合機は、複合機12Aに記憶されている全情報を参照することが許可されてもよいし、一部の情報を参照することが許可されてもよい。例えば、複合機12Aの送信先DB56にて管理されている全送信先情報の参照権限が他の複合機に付与されると、当該他の複合機は、当該全送信先情報を参照することが許可される。複合機12Aの送信先DB56にて管理されている一部の送信先情報の参照権限が他の複合機に付与されると、当該他の複合機は、当該一部の送信先情報を参照することが許可される。このように、限定された参照権限が他の複合機に付与されてもよい。例えば、他の複合機にてユーザによって利用される機能に利用される情報に限定して、複合機12Aに記憶されている情報を参照する権限が、当該他の複合機に付与されてもよい。例えば、他の複合機にてファクシミリ機能が利用される場合、参照権限によって参照することが許可される情報が、ファクシミリ機能に利用されるアドレス帳に限定されてもよい。また、他の複合機にてファクシミリ機能を利用して特定の宛先にデータをファクシミリ送信する場合、参照権限によって参照することが許可される情報が、その特定の宛先の情報に限定されてもよい。
また、自装置である複合機12Aの参照権限が付与された他の複合機を識別するための装置識別情報と、複合機12Aに記憶されている情報を当該他の複合機にて参照することが許可されたユーザを識別するためのユーザ識別情報とが対応付けられて、これらの情報がホワイトリストに登録されてもよい。この場合、ホワイトリストに登録されているユーザのみが、当該ユーザに対応付けられてホワイトリストに登録されている他の複合機にて、複合機12Aに記憶されている情報を参照することが許可される。ホワイトリストに登録されていないユーザは、他の複合機にて、複合機12Aに記憶されている情報を参照することは許可されない。
ホワイトリストデータベース60(以下、「ホワイトリストDB60」と称する)は、ホワイトリストを管理するデータベースである。ホワイトリストがホワイトリストDB60に登録されている。
なお、端末装置14A,14B,14Cも、通信装置、UI、記憶装置及びプロセッサを有する。
以下、図6を参照して、本実施形態に係る情報処理システムによる処理の概略について説明する。図6には、当該処理の概略を示すフローチャートが示されている。
SNSでは、参加者間の信頼関係が承認行為によって構築される。本実施形態では、その承認行為を利用することで、専用装置の利用権限が他人に付与され、専用装置の参照権限が他の専用装置に付与される。
以下では、SNSの参加者と信頼関係を有する、SNSの他の参加者を、当該参加者の「友達」と称することとする。当該参加者は当該他の参加者の「友達」でもある。
ここでは一例として、ユーザAが、ユーザグループBに属する複合機12Bの利用を希望しているユーザであるものとする。ユーザA、ユーザB、複合機12A及び複合機12Bは、参加者としてSNSに登録されてり、SNSにログインしている。ユーザAは端末装置14Aを用いてSNSにログインしており、ユーザBは端末装置14Bを用いてSNSにログインしている。SNS上にてユーザAとユーザBとの間に信頼関係が形成されており、ユーザAと複合機12Aとの間に信頼関係が形成されており、ユーザBと複合機12Bとの間に信頼関係が形成されている。つまり、ユーザAとユーザBはSNS上の友達であり、ユーザAと複合機12AはSNS上の友達であり、ユーザBと複合機12BはSNS上の友達である。複合機12Bは、ユーザAの友達であるユーザBの友達であることになる。つまり、ユーザAと複合機12Bは、ユーザBを介して友達の友達であるという関係を有する。
SNSでは、参加者は、当該参加者の友達の友達を検索することができる。例えば、ユーザAが、ユーザBの友達をSNS上にて検索すると、ユーザBの友達である複合機12Bが検索される。検索された複合機12Bを示す情報は、ユーザAの端末装置14Aに表示される。複合機12BがユーザBの友達でない場合には、複合機12Bは検索されない。
ユーザBの友達である複合機12Bが検索されると、ユーザAは、端末装置14Aを操作することで、ユーザAが複合機12Bを利用することを、SNS上にて複合機12Bに申請する(S01)。例えば、ユーザAは、複合機12Bの利用の申請を示すメッセージをSNS上にて複合機12B宛に投稿する。利用の申請を示すメッセージは、SNSサーバ10を介して複合機12Bに送られる。
ユーザAは、ユーザAが複合機12Bにて利用する予定の機能を指定して、複合機12Bにて当該機能を利用することを複合機12Bに申請してもよい。例えば、ユーザAが複合機12Bにて利用する予定の機能がファクシミリ機能である場合、ユーザAは、複合機12Bのファクシミリ機能の利用の申請を示すメッセージを、SNS上にて複合機12B宛に投稿する。
ユーザAは、ユーザAと複合機12BとがSNS上の友達になることを、SNS上にて複合機12Bに申請し、この申請が、複合機12Bの利用の申請として処理されてもよい。例えば、ユーザAは、友達の申請を示すメッセージをSNS上にて複合機12B宛に投稿する。友達の申請を示すメッセージは、SNSサーバ10を介して複合機12Bに送られる。
複合機12Bの利用申請がユーザAによってなされたことが、複合機12Bの友達であるユーザBに通知される。複合機12Bにて利用される予定の機能の利用申請がユーザAによってなされた場合、当該機能を示す情報もユーザBに通知される。別の例として、ユーザAから複合機12Bに対して友達申請がなされた場合、そのことがユーザBに通知されてもよい。これらの通知は、SNSサーバ10によって行われてもよいし、複合機12Bによって行われてもよい。
上記の通知を受け付けたユーザBが、ユーザAからの申請を承認すると(S02)、ユーザAと複合機12Bとの間に信頼関係が形成されて、ユーザAと複合機12Bは友達になる(S03)。ユーザAと複合機12Aは友達であるため、ユーザAと複合機12Bが友達になると、複合機12Aと複合機12BもユーザAを介して友達になる。
ユーザAと複合機12Bが友達になることで、複合機12Bの利用権限がユーザAに仮に付与される。このときの付与は仮付与であり、この段階では、ユーザAは複合機12Bを利用することができない。また、複合機12Aと複合機12Bが友達になることで、複合機12Aの参照権限が複合機12Bに仮に付与され、複合機12Bの参照権限が複合機12Aに仮に付与される。このときの付与は仮付与であり、この段階では、複合機12Bは、複合機12Aに記憶されている情報を参照することができず、複合機12Aは、複合機12Bに記憶されている情報を参照することができない。
複合機12Aと複合機12Bが友達になると、複合機12Bの装置識別情報が、複合機12AのホワイトリストDB60に登録されているホワイトリストに登録される(S04)。同様に、複合機12Aの装置識別情報が、複合機12BのホワイトリストDB60に登録されているホワイトリストに登録される。なお、複合機12Bの装置識別情報とユーザAのユーザ識別情報とが対応付けられて、これらの情報が、複合機12AのホワイトリストDB60に登録されているホワイトリストに登録されてもよい。また、複合機12Aの装置識別情報とユーザAのユーザ識別情報とが対応付けられて、これらの情報が、複合機12BのホワイトリストDB60に登録されているホワイトリストに登録されてもよい。
ユーザAと複合機12Bが友達になると、ユーザAは、SNS上において複合機12Bのアカウント情報に専用の表示領域への投稿が許可される。例えば、ユーザAは、Facebookにおける複合機12Bのタイムライン(例えば、複合機12B自身の投稿が表示されると共に、複合機12Bの友達による投稿が許可される表示領域)への投稿が許可される。
ユーザAが、SNS上において複合機12Bのアカウント情報に専用の表示領域に、複合機12Bを利用することを示すメッセージを投稿すると(S05)、複合機12Bの利用権限がユーザAに付与され、複合機12Aの参照権限が複合機12Bに付与される(S06)。このときの付与は本付与であり、ユーザAは複合機12Bを利用することができ、複合機12Bは複合機12Aに記憶されている情報を参照することができる。複合機12Aのホワイトリストには、複合機12BとユーザAとが対応付けられて登録されているため、ユーザAが複合機12Bを利用する場合に、複合機12Bは複合機12Aに記憶されている情報を参照することができる。ユーザA以外のユーザが複合機12Bを利用する場合には、複合機12Bは複合機12Aに記憶されている情報を参照することが許可されない。
例えば、ユーザAが、複合機12Bのファクシミリ機能を利用することを示すメッセージを投稿すると、複合機12Bにてファクシミリ機能を利用する権限がユーザAに付与される。また、複合機12Aに記憶されている情報を参照する権限であって、ファクシミリ機能を利用するときに利用される情報(例えばアドレス帳)を参照する権限が、複合機12Bに付与される。ユーザAが複合機12Bを利用する場合に、複合機12Bは複合機12Aに記憶されているアドレス帳を参照することができる。ユーザA以外のユーザが複合機12Bを利用する場合には、複合機12Bは複合機12Aに記憶されているアドレス帳を参照することができない。
例えば、ユーザAのIDカードや端末装置14Aに、複合機12Bの利用権限が紐付けられる。つまり、ユーザAのIDカードや端末装置14Aに記憶されているユーザ識別情報が、複合機12Bに紐付けられる。
なお、仮付与の段階で、ユーザAのIDカードや端末装置14Aに記憶されているユーザ識別情報が、複合機12Bに紐付けられてもよい。この場合、当該ユーザ識別情報は、無効なユーザ識別情報として複合機12Bに紐付けられる。複合機12Bに設けられた読取装置によって、ユーザAのIDカードや端末装置14Aからユーザ識別情報が読み取られても、ユーザAが複合機12Bを利用することは許可されない。
複合機12Bの利用権限がユーザAに本付与されると、ユーザAは、ユーザAのIDカードや端末装置14Aに紐付けられた利用権限によって、複合機12Bを利用することができる。例えば、ファクシミリ機能の利用が申請された場合、ユーザAは、複合機12Bのファクシミリ機能を利用することができる。また、複合機12Aの参照権限が複合機12Bに本付与されると、複合機12Bは、複合機12Aに記憶されている情報を参照することができる。例えば、複合機12Bは、複合機12Aに記憶されているアドレス帳を参照することができる。アドレス帳は、複合機12BのUI34の表示部に表示される。複合機12Bにて、ユーザAが、そのアドレス帳からファクシミリの送信先(つまり宛先)を選択し、ファクシミリの送信の指示を与えると、複合機12Bは、ユーザAによって選択された送信先にデータをファクシミリ送信する。
なお、ユーザBは、SNS上において複合機12Bのアカウント情報に専用の表示領域に投稿された情報を参照することができる。例えば、S05にてユーザAによって投稿されたメッセージが、当該表示領域に表示される。ユーザBは、そのメッセージを参照することで、そのメッセージの内容を認識することができる。
ユーザAが、SNS上において複合機12Bのアカウント情報に専用の表示領域に、複合機12Bの利用が終了したことを示すメッセージを投稿すると(S07)、ユーザAに付与された複合機12Bの利用権限と、複合機12Bに付与された複合機12Aの参照権限が解除される(S08)。これにより、利用権限及び参照権限の付与の状態は、仮付与の状態に戻る。例えば、ユーザAのユーザ識別情報と複合機12Bとの紐付けが解除される。つまり、ユーザAのユーザ識別情報が複合機12Bに紐付けられていない状態となる。したがって、ユーザAは、複合機12Bを利用することが許可されず、複合機12Bは、複合機12Aに記憶されている情報を参照することが許可されない。別の例として、S06にて複合機12Bの利用権限がユーザAに付与され、複合機12Aの参照権限が複合機12Bに付与された時点から、予め定められた時間が経過すると、その利用権限と参照権限は解除されてもよい。
S08にて利用権限と参照権限が解除された段階では、ユーザAと複合機12Bは友達であり、複合機12Aと複合機12Bは友達である。そのため、S05の操作を行うことで、複合機12Bの利用権限がユーザAに付与され、複合機12Aの参照権限が複合機12Bに付与される(S06)。このときの付与は本付与である。この場合、ユーザAは、複合機12Bを利用することができ、複合機12Bは、複合機12Aに記憶されている情報(例えばアドレス帳)を参照することができる。
複合機12Bの利用権限と複合機12Aの参照権限が解除された時点から、予め定められた時間が経過すると、ユーザAと複合機12Bとの間の友達関係が解消され、ユーザAと複合機12BはSNS上の友達ではなくなる(S09)。また、複合機12Aと複合機12Bとの間の友達関係も解消され、複合機12Aと複合機12BはSNS上の友達ではなくなる。
複合機12Aと複合機12Bとの間の友達関係が解消されると、複合機12AのホワイトリストDB60に登録されているホワイトリストから、複合機12BとユーザAとの対応付けを示す情報が削除される。同様に、複合機12BのホワイトリストDB60に登録されているホワイトリストから、複合機12AとユーザAとの対応付けを示す情報が削除される。
これにより、ユーザAに付与された複合機12Bの利用権限と、複合機12Bに付与された複合機12Aの参照権限が、完全に解除される。つまり、仮付与も解除される。ユーザAが複合機12Bの利用権限を得て、複合機12Bが複合機12Aの参照権限を得るためには、ユーザAは、複合機12Bと友達になるためのS01の友達申請から行う必要がある。
なお、ユーザAと複合機12Bとが友達になった時点、又は、ユーザAに複合機12Bの利用権限が本付与された時点(つまりS06の時点)から、予め定められた時間が経過すると、ユーザAと複合機12Bとの間の友達関係が解消されてもよい。更に別の例として、ユーザAからの友達申請を承認したユーザBが、ユーザAと複合機12Bとの間の友達関係の解消を示すメッセージをSNS上にて投稿した場合、ユーザAと複合機12Bとの間の友達関係は解消されてもよい。
ユーザAと複合機12Bとが友達である場合において、ユーザAが、複合機12Bのアカウント情報に専用の表示領域に、複合機12Bの現在の状況(例えば利用状況や故障の有無等)を問い合わせるメッセージを投稿した場合、複合機12Bは、複合機12Bの現在の状況を示すメッセージを当該表示領域に投稿してもよい。この場合、複合機12Bは、複合機12BのホワイトリストDB60に登録されているユーザからの問い合わせのみに対して回答してもよい。
上述した各投稿の内容は、履歴情報としてSNSサーバ10にて管理される。例えば、複合機12Bのアカウント情報に専用の表示領域(例えばタイムライン)に投稿された情報が、その表示領域についての履歴情報としてSNSサーバ10にて管理される。
以下、本実施形態の具体的な実施例について説明する。
(実施例1)
以下、図7を参照して、実施例1に係る処理について説明する。図7は、実施例1に係る処理を示すシーケンス図である。
ここでは一例として、ユーザAは、複合機12Bの利用を希望している、A社に属するユーザである。ユーザBは、複合機12BをユーザAに貸し出すことを許可する、B社に属するユーザである。ユーザCは、ユーザAの取引先企業であるC社に所属するユーザである。複合機12AはA社に属する複合機である。複合機12Aはファクシミリ機能を有しているが、故障のため使えない。複合機12Aの送信先DB56に登録されているアドレス帳には、C社に関する情報(例えばC社の電話番号や電子メールアドレス)等が登録されている。複合機12BはB社に属する複合機である。複合機12Bはファクシミリ機能を有している。複合機12CはC社に属する複合機である。複合機12Cはファクシミリ機能を有している。
ユーザA,B及び複合機12A,12Bは、SNSに登録されている、SNSの参加者である。ユーザCはSNSに登録されておらず、SNSの参加者ではない。また、ユーザAと複合機12AはSNS上の友達であり、ユーザBと複合機12BはSNS上の友達であり、ユーザAとユーザBはSNS上の友達である。
まず、ユーザAは、端末装置14Aを操作することで、ユーザBの友達である複合機12BをSNS上にて検索する。
ユーザBの友達である複合機12Bが検索されると、ユーザAは、端末装置14Aを操作することで、ユーザAが複合機12Bを利用することを、SNS上にて複合機12Bに申請する(S10)。例えば、ユーザAは、複合機12Bの利用の申請を示すメッセージをSNS上にて複合機12B宛に投稿する。利用の申請を示すメッセージは、SNSサーバ10を介して複合機12Bに送られる。ここでは一例として、複合機12Bのファクシミリ機能を利用するために、ユーザAは、複合機12Bのファクシミリ機能の利用の申請を示すメッセージを、SNS上にて複合機12B宛に投稿する。この申請は、複合機12Bのファクシミリ機能の利用の予約の申請に相当する。
SNSサーバ10は、複合機12Bのファクシミリ機能の利用の申請を示すメッセージを受け付ける(S11)。SNSサーバ10は、複合機12Bのファクシミリ機能の利用の予約の申請を受け付けたことになる。
次に、ユーザAから複合機12Bに対して複合機12Bのファクシミリ機能の利用の申請がなされたことが、複合機12Bの友達であるユーザBに通知される(S12)。その通知は、SNSサーバ10によって行われてもよいし、複合機12Bによって行われてもよい。例えば、SNSサーバ10は、複合機12Bのファクシミリ機能の利用の申請をユーザAから受けたことを示すメッセージを、SNS上にてユーザB宛に投稿する。複合機12Bが、そのメッセージをユーザB宛に投稿してもよい。ユーザB宛に投稿されたメッセージは、ユーザBの端末装置14Bに送られる。端末装置14BのUIの表示装置には、ユーザB宛に投稿された当該メッセージが表示される。
次に、ユーザBは、ユーザAが複合機12Bのファクシミリ機能を利用することを承認するか否かを判断する。つまり、ユーザBは、複合機12Bのファクシミリ機能の利用権限をユーザAに付与するか否かを判断する。更に換言すると、ユーザBは、ユーザAと複合機12Bとが友達になることを承認するか否かを判断する。
ユーザBが、端末装置14Bを操作することで、複合機12Bのファクシミリ機能の利用権限をユーザAに付与することを承認すると(S13)、その承認を示すメッセージが端末装置14BからSNSサーバ10に送信される。
SNSサーバ10の関係管理部24は、承認を示すメッセージを端末装置14Bから受け付けると、ユーザAと複合機12Bとの間に信頼関係を形成することで、ユーザAと複合機12Bとの間に友達関係を形成する(S14)。これにより、ユーザAと複合機12BはSNS上の友達になり、ユーザAは、SNS上において複合機12Bのアカウント情報に専用の表示領域(例えば複合機12Bのタイムライン)への投稿が許可される。また、ユーザAと複合機12AはSNS上の友達であるため、ユーザAと複合機12BがSNS上の友達になると、関係管理部24は、複合機12Aと複合機12Bとの間にも信頼関係を形成することで、複合機12Aと複合機12Bとの間に友達関係を形成する。これにより、複合機12Aと複合機12BはSNS上の友達になる。複合機12Aと複合機12BはユーザAを介してSNS上の友達になっているため、ユーザAと複合機12Bとの間の友達関係が解消されると、複合機12Aと複合機12Bとの間の友達関係も解消される。
ユーザBが、複合機12Bの利用権限をユーザAに付与することを承認しない場合、S14以降の処理は実行されない。
ユーザAと複合機12Bが友達になると、SNSサーバ10の権限管理部28は、友達の申請が承認されたことを示すメッセージをユーザAに通知し、複合機12Aと複合機12Bが友達になったことを示すメッセージを複合機12Aと複合機12Bに通知する(S15)。この通知をもって、複合機12Bの利用権限がユーザAに仮に付与される。この仮付与は、複合機12Bの利用の予約としての役割を持つ。この段階では、ユーザAは複合機12Bを利用することができない。複合機12Aの参照権限が複合機12Bに仮に付与され、複合機12Bの参照権限が複合機12Aに仮に付与される。このときの付与は仮付与であり、この段階では、複合機12Bは、複合機12Aに記憶されている情報を参照することができず、複合機12Aは、複合機12Bに記憶されている情報を参照することができない。
複合機12Aと複合機12BがSNS上の友達になると、複合機12Aのホワイトリスト管理部58は、複合機12Bの装置識別情報とユーザAのユーザ識別情報とを対応付けて、これらの情報を、複合機12AのホワイトリストDB60に登録されているホワイトリストに登録する(S16)。同様に、複合機12Bのホワイトリスト管理部58は、複合機12Aの装置識別情報とユーザAのユーザ識別情報とを対応付けて、これらの情報を、複合機12AのホワイトリストDB60に登録されているホワイトリストに登録する。
次に、ユーザAが、SNS上において複合機12Bのアカウント情報に専用の表示領域(例えばタイムライン)に、複合機12Bの利用の申請を示すメッセージを投稿すると(S17)、そのメッセージは、SNSサーバ10を介して複合機12Aと複合機12Bとに通知される(S18)。例えば、ユーザAが、「これらからファクシミリ機能を利用する」といったメッセージを投稿すると、そのメッセージが複合機12Aと複合機12Bに通知される。
複合機12Bの解析部48は、複合機12Bを利用することを示すメッセージを解析する。複合機12Bの権限管理部50は、その解析の結果に基づいて、複合機12Bの利用権限をユーザAに付与する(S19)。このときの付与は本付与である。例えば、権限管理部50は、ユーザAのユーザ識別情報を複合機12Bの複合機ユーザDB52に登録する。これにより、ユーザAのユーザ識別情報と複合機12Bとが紐付けられ、ユーザAは複合機12Bを利用することが許可される。
ユーザAが複合機12Bにて利用が許可される機能が設定されてもよい。例えば、S17にて、ユーザAが、複合機12Bのファクシミリ機能を利用することを示すメッセージを複合機12B宛に投稿すると、ファクシミリ機能の利用権限がユーザAに付与される。この場合、ユーザAのユーザ識別情報とファクシミリ機能を示す情報とが対応付けられて、複合機12Bの複合機ユーザDB52に登録される。これにより、ユーザAのユーザ識別情報と複合機12Bのファクシミリ機能とが紐付けられ、ユーザAは複合機12Bのファクシミリ機能を利用することが許可される。
また、複合機12Aの権限管理部50は、複合機12Aの参照権限を、ユーザAによって利用される複合機12Bに付与する(S20)。つまり、複合機12Aの権限管理部50は、複合機12Aの参照権限を、複合機12Aと友達になった複合機12Bに付与する。このときの付与は本付与である。また、複合機12Bにてユーザに利用することが許可されている機能がファクシミリ機能である場合、複合機12Aの権限管理部50は、ファクシミリ機能を利用するときに利用される情報(例えば複合機12Aに記憶されているアドレス帳)を参照する権限を、複合機12Bに付与する。
なお、SNSサーバ10の権限管理部28が、複合機12Bの利用権限をユーザAに付与し、複合機12Aの参照権限を複合機12Bに付与してもよい。
SNSサーバ10は、複合機12Bの利用権限がユーザAに本付与されたことを示すメッセージをSNS上にてユーザA宛に通知する(S21)。
ユーザAが複合機12Bを利用するときには、ユーザAは、ユーザAのユーザ識別情報を複合機12Bに入力する(S22)。例えば、ユーザAは、自身のIDカード又は端末装置14Aを複合機12Bの読取装置にかざすと、当該読取装置によってIDカード又は端末装置14AからユーザAのユーザ識別情報が読み取られる。
ユーザAのユーザ識別情報が複合機12Bの複合機ユーザDB52に登録されて、ユーザAのユーザ識別情報と複合機12Bとが紐付けられているため、複合機12Bの権限管理部50は、ユーザAによる複合機12Bの利用を許可する(S23)。ユーザAのユーザ識別情報とファクシミリ機能を示す情報とが対応付けられて複合機ユーザDB52に登録されている場合、権限管理部50は、ユーザAによる複合機12Bのファクシミリ機能の利用を許可する。例えば、ユーザAは、ユーザAのユーザ識別情報を用いて複合機12Bにログインしてファクシミリ機能を利用することができる。
ユーザAが複合機12BのUI34を操作することで、複合機12Aに記憶されているアドレス帳の表示を指示すると(S24)、複合機12Bは、複合機12Aにアクセスして、複合機12Aに記憶されているアドレス帳の公開を複合機12Aに要求する(S25)。このとき、複合機12Bは、ユーザAのユーザ識別情報と複合機12Bの装置識別情報とを複合機12Aに送信する。
複合機12Aの権限管理部50は、複合機12Bからのアクセスを受けると、複合機12AのホワイトリストDB60に登録されているホワイトリストを参照し、複合機12Bから送られてきた、ユーザAのユーザ識別情報と複合機12Bの装置識別情報とが当該ホワイトリストに登録されているか否かを確認する。
S16にて、ユーザAのユーザ識別情報と複合機12Bの装置識別情報とが、複合機12Aのホワイトリストに登録されている。この場合、複合機12Aの権限管理部50は、複合機12Aに記憶されているアドレス帳を複合機12Bに公開する(S26)。つまり、複合機12Aの権限管理部50は、複合機12Bが複合機12Aに記憶されているアドレス帳を参照することを許可する。なお、複合機12Aのホワイトリストには、複合機12BをユーザAに貸し出したユーザBのユーザ識別情報も登録されてもよい。
複合機12BのUI34の表示装置には、複合機12Aに記憶されているアドレス帳が表示される(S27)。
なお、複合機12Bを利用することを示すメッセージは、外部サーバによって解析されて、その解析の結果に基づいて、複合機12Bの利用権限がユーザAに付与されてもよい。この場合、SNSのプッシュ通知を利用することで、外部サーバによる解析の結果を示す情報が複合機12Bに送られる。例えば、複合機12BをSNSに登録するときに、複合機12Bに固有のデバイストークンが発行され、そのデバイストークンに基づいてプッシュ通知がなされる。複合機12Bの権限管理部50は、受け付けた解析結果に基づいて、利用権限が付与されるユーザAと、付与される権限の内容(例えばファクシミリ機能の利用権限)とを特定し、ユーザAと付与される権限とを紐付ける。これ以降の処理は、S21以降の処理と同じである。
ユーザAが、複合機12BのUI34の表示装置に表示されているアドレス帳から目的の送信先(例えばC社)を選択してファクシミリ送信の指示を与えると(S28)、複合機12Bは、ユーザAによって選択された送信先にデータをファクシミリ送信する(S29)。
ファクシミリ送信の送信者であるユーザAのユーザ識別情報と、ファクシミリ送信の送信元の装置である複合機12Bの装置識別情報とが、ファクシミリ送信によって送信されるデータのヘッダやバナーページに付加されてもよい。
なお、複合機12Aに記憶されているアドレス帳に登録されている全送信先の情報が、複合機12BのUI34の表示装置に表示されてもよいし、当該アドレス帳に登録されている一部の送信先の情報が、当該表示装置に表示されてもよい。
例えば、ユーザAがS17にて送信先を指定せずに、複合機12Bのファクシミリ機能を利用することを示すメッセージを投稿した場合、複合機12Bは、複合機12Aに記憶されているアドレス帳に登録されている全送信先の情報を参照することが許可される。例えば、ユーザAが複合機12Bにログインすると、複合機12BのUI34の表示装置には、ファクシミリ送信を指示するためのファクシミリ送信画面が表示される。ユーザAがファクシミリ送信画面にて複合機12Aのアドレス帳を選択すると、複合機12Bは複合機12Aのアドレス帳を複合機12Aから取得する。そのアドレス帳は、複合機12BのUI34の表示装置に表示される。ユーザAが、そのアドレス帳から送信先(例えばC社)を選択してファクシミリ送信の指示を与えると、複合機12Bは、ユーザによって選択された送信先にデータをファクシミリ送信する。
一方、ユーザAがS17にて送信先を指定して、複合機12Bのファクシミリ機能を利用することを示すメッセージを投稿した場合、複合機12Bは、複合機12Aに記憶されているアドレス帳に登録されている全送信先の情報のうち、当該メッセージに含まれている送信先の情報のみを参照することが許可される。例えば、ユーザAが、「C社宛てにファクシミリ送信する」といったメッセージを投稿した場合、複合機12Aの権限管理部50は、複合機12Aのアドレス帳に登録されている全送信先の情報のうち、C社の情報(例えば電話番号や電子メールアドレス等)のみを参照することを複合機12Bに許可する。つまり、C情報は、複合機12BにてユーザAによって利用されるファクシミリ機能に利用される情報の一例であり、複合機12Aの権限管理部50は、C社の情報に限定して、複合機12Aに記憶されている情報を参照することを複合機12Bに許可する。例えば、ユーザAが複合機12Bにログインすると、複合機12BのUI34の表示装置にはファクシミリ送信画面が表示される。複合機12Bは、複合機12Aのアドレス帳に登録されているC社の情報を複合機12Aから取得する。そのファクシミリ送信画面には、C社の電話番号等が表示される。ユーザAはC社の電話番号等を確認し、複合機12Bにファクシミリ送信の指示を与えると、複合機12BはC社宛てにデータをファクシミリ送信する。
ユーザAが、SNS上において複合機12Bのアカウント情報に専用の表示領域(例えばタイムライン)に、複合機12Bの利用が終了したことを示すメッセージを投稿すると(S30)、そのメッセージは、SNSサーバ10を介して複合機12Aと複合機12Bに通知される(S31)。
複合機12Bの解析部48は、複合機12Bの利用が終了したことを示すメッセージを解析する。複合機12Bの権限管理部50は、その解析の結果に基づいて、ユーザAに付与された複合機12Bの利用権限を解除する(S32)。例えば、複合機12Bの権限管理部50は、複合機12Bの複合機ユーザDB52からユーザAのユーザ識別情報を削除したり、複合機ユーザDB52においてユーザAのユーザ識別情報を無効なユーザ識別情報として設定したりする。これにより、ユーザAのユーザ識別情報と複合機12Bとの紐づけが解除され、ユーザAは複合機12Bを利用することが許可されなくなる。
また、複合機12Aの権限管理部50は、複合機12Bに付与された複合機12Aの参照権限を解除する(S33)。例えば、複合機12Aの権限管理部50は、複合機12AのホワイトリストDB60に登録されているホワイトリストからユーザAのユーザ識別情報と複合機12Bの装置識別情報との組み合わせ(つまり、ユーザAと複合機12Bとの紐付け)を削除したり、その組み合わせを無効な組み合わせとして設定したりする。これにより、複合機12Aと複合機12Bとの紐付けが解除され、ユーザAは複合機12Bを利用して、複合機12Aに記憶されている情報を参照することが許可されなくなる。
複合機12Bの利用権限と複合機12Aの参照権限が解除されることで、利用権限と参照権限の付与の状態は、仮付与の状態に戻る。この段階では、ユーザAは複合機12Bと友達であり、複合機12Aと複合機12Bは友達である。
複合機12Bの利用権限がユーザに付与された時点から、予め定められた時間が経過すると、その利用権限は解除されてもよい。同様に、複合機12Aの参照権限が複合機12Bに付与された時点から、予め定められた時間が経過すると、その参照権限は解除されてもよい。
利用権限と参照権限が解除された時点、ユーザAと複合機12Bとが友達になった時点、又は、利用権限と参照権限が本付与された時点から、予め定められた時間が経過すると、SNSサーバ10の関係管理部24は、ユーザAと複合機12Bとの間の友達関係を解消し、複合機12Aと複合機12Bとの間の友達関係も解消する(S34)。これにより、ユーザAと複合機12Bは友達ではなくなる。同様に、複合機12Aと複合機12Bは友達ではなくなる。ユーザAが複合機12Bを再度利用したい場合、ユーザAは、複合機12Bに対する友達申請から処理を行う必要がある。
SNSサーバ10の履歴管理部30は、各参加者がSNSに投稿したメッセージ等の情報を履歴情報として記憶装置20に記憶させる。例えば、複合機12Bのアカウント情報に紐付く表示領域(例えばタイムライン)に投稿されたメッセージ等の情報が、履歴情報に含まれて記憶装置20に記憶される。例えば、ユーザAが友達申請のメッセージを投稿した時間を示す情報、ユーザAが複合機12Bの利用を示すメッセージを投稿した時間を示す情報、及び、ユーザAが複合機12Bの利用の終了を示すメッセージを投稿した時間を示す情報等が、履歴情報に含まれる。ユーザBは、これらの履歴情報を参照することで、ユーザAが複合機12Bを正常に使用したか否かを判断してもよい。
(実施例2)
以下、図8を参照して、実施例2に係る処理について説明する。図8は、実施例2に係る処理を示すシーケンス図である。実施例1と同様に、ユーザAが複合機12Bの利用を希望しており、ユーザAとユーザBはSNS上の友達であり、ユーザAと複合機12AはSNS上の友達であり、ユーザBと複合機12BはSNS上の友達である。また、ユーザC及び複合機12Cは、SNSに登録されている、SNSの参加者である。
まず、ユーザAは、端末装置14Aを操作することで、ユーザBの友達である複合機12BをSNS上にて検索する。
ユーザBの友達である複合機12Bが検索されると、ユーザAは、端末装置14Aを操作することで、ユーザAが複合機12Bを利用することを、SNS上にて複合機12Bに申請する(S40)。また、この申請において、ユーザAは、複合機12Bを利用したときに複合機12Bから送信されるデータの送信先を指定する。ここでは一例として、複合機12Bのファクシミリ機能を利用して複合機12Cにデータをファクシミリ送信するために、ユーザAは、複合機12Bのファクシミリ機能を利用して複合機12Cにデータをファクシミリ送信することの申請を示すメッセージを、SNS上にて複合機12B宛に投稿する。複合機12Cは、複合機12Bから送信されるデータの送信先の一例に相当する。この申請は、複合機12Bのファクシミリ機能の利用の予約の申請に相当する。
SNSサーバ10は、S40にて投稿されたメッセージを受け付ける(S41)。SNSサーバ10は、複合機12Bのファクシミリ機能の利用の予約の申請を受け付けたことになる。
次に、ユーザAから複合機12Bに対して複合機12Bのファクシミリ機能の利用の申請がなされたことが、複合機12Bの友達であるユーザBに通知される(S42)。例えば、SNSサーバ10は、複合機12Bのファクシミリ機能の利用の申請をユーザAから受けたことを示すメッセージを、SNS上にてユーザB宛に投稿する。ユーザB宛に投稿されたメッセージは、ユーザBの端末装置14Bに送られる。端末装置14BのUIの表示装置には、ユーザB宛に投稿された当該メッセージが表示される。
また、ユーザAが複合機12Bを用いて複合機12Cにデータをファクシミリ送信することが、複合機12Cの友達であるユーザCに通知される(S42)。例えば、SNSサーバ10は、ユーザAが複合機12Bを用いて複合機12Cにデータをファクシミリ送信することを示すメッセージを、SNS上にてユーザC宛に投稿する。ユーザC宛に投稿されたメッセージは、ユーザCの端末装置14Cに送られる。端末装置14CのUIの表示装置には、ユーザC宛に投稿された当該メッセージが表示される。
次に、ユーザBは、ユーザAが複合機12Bのファクシミリ機能を利用することを承認するか否かを判断する。つまり、ユーザBは、複合機12Bのファクシミリ機能の利用権限をユーザAに付与するか否かを判断する。
ユーザBが、端末装置14Bを操作することで、複合機12Bのファクシミリ機能の利用権限をユーザAに付与することを承認すると(S43)、その承認を示すメッセージが端末装置14BからSNSサーバ10に送信される。
また、ユーザCは、ユーザAが複合機12Bを用いて複合機12Cにデータをファクシミリ送信することを承認するか否かを判断する。
ユーザCが、端末装置14Cを操作することで、ユーザAが複合機12Bを用いて複合機12Cにデータをファクシミリ送信することを承認すると(S43)、その承認を示すメッセージが端末装置14CからSNSサーバ10に送信される。
SNSサーバ10の関係管理部24は、承認を示すメッセージを端末装置14Bから受け付けると、ユーザAと複合機12Bとの間に信頼関係を形成することで、ユーザAと複合機12Bとの間に友達関係を形成する(S44)。これにより、ユーザAと複合機12BはSNS上の友達になり、ユーザAは、SNS上において複合機12Bのアカウント情報に専用の表示領域(例えば複合機12Bのタイムライン)への投稿が許可される。また、ユーザAと複合機12AはSNS上の友達であるため、ユーザAと複合機12BがSNS上の友達になると、関係管理部24は、複合機12Aと複合機12Bとの間にも信頼関係を形成することで、複合機12Aと複合機12Bとの間に友達関係を形成する。これにより、複合機12Aと複合機12BはSNS上の友達になる。複合機12Aと複合機12BはユーザAを介してSNS上の友達になっているため、ユーザAと複合機12Bとの間の友達関係が解消されると、複合機12Aと複合機12Bとの間の友達関係も解消される。ユーザBが、複合機12Bの利用権限をユーザAに付与することを承認しない場合、S46以降の処理は実行されない。
SNSサーバ10の関係管理部24は、承認を示すメッセージを端末装置14Cから受け付けると、ユーザAと複合機12Cとの間に信頼関係を形成することで、ユーザAと複合機12Cとの間に友達関係を形成する(S44)。また、S44にてユーザAと複合機12Bとの間に友達関係が形成されているため、関係管理部24は、ユーザAを介して複合機12Bと複合機12Cとの間に友達関係を形成する。ユーザCが、ユーザAが複合機12Bを用いて複合機12Cにデータをファクシミリ送信することを承認しない場合、S47以降の処理は実行されない。
ユーザAと複合機12Bが友達になると、SNSサーバ10の権限管理部28は、友達の申請が承認されたことを示すメッセージをユーザAに通知し、複合機12Aと複合機12Bが友達になったことを示すメッセージを複合機12Aと複合機12Bに通知する(S45)。また、SNSサーバ10の権限管理部28は、ユーザAと複合機12Cが友達になったことを示すメッセージをユーザAと複合機12Cに通知し、複合機12Bと複合機12Cが友達になったことを示すメッセージを複合機12Bと複合機12Cに通知する。
実施例1と同様に、複合機12Aと複合機12BがSNS上の友達になると、複合機12Aのホワイトリスト管理部58は、複合機12Bの装置識別情報とユーザAのユーザ識別情報とを対応付けて、これらの情報を、複合機12AのホワイトリストDB60に登録されているホワイトリストに登録する(S46)。同様に、複合機12Bのホワイトリスト管理部58は、複合機12Aの装置識別情報とユーザAのユーザ識別情報とを対応付けて、これらの情報を、複合機12AのホワイトリストDB60に登録されているホワイトリストに登録する。
また、SNSサーバ10の関係管理部24は、S44にて形成された友達関係に基づいて、ユーザAと複合機12Aと複合機12Bと複合機12Cとの間で友達関係を形成する(S47)。この友達関係が形成されたことを示すメッセージが、ユーザA、複合機12A、複合機12B及び複合機12Cに通知される(S48)。
次に、ユーザAが、SNS上において複合機12Bのアカウント情報に専用の表示領域(例えばタイムライン)に、「複合機12Bのファクシミリ機能を利用してデータを複合機12Aに送信する」といったメッセージを投稿すると(S49)、そのメッセージは、複合機12A,12B,12Cに通知される(S50)。
S50の通知を受けた複合機12Cの権限管理部50は、複合機12Cが有する受信フィルタの対象から複合機12Bを除外する(S51)。複合機12Cが有する受信フィルタは、当該受信フィルタに登録されている送信元からのデータの受信を拒否する機能を有する。受信フィルタに登録されている送信元からのデータは当該受信フィルタによって除外され、複合機12Cは、除外されたデータを受信しない。複合機12Cが有する受信フィルタから複合機12Bが除外されることで、複合機12Bから複合機12Cに送られてきたデータは、複合機12Cが有する受信フィルタによって除外されず、複合機12Cによって受信される。
なお、複合機12Cによってデータが受信される送信元が受信フィルタに登録されてもよい。この場合、複合機12Cは、受信フィルタに登録されている送信元からのデータを受信し、受信フィルタに登録されていない送信元からのデータを受信しない。
また、実施例1と同様に、複合機12Bの権限管理部50は、複合機12Bのファクシミリ機能の利用権限をユーザAに付与し(S52)、複合機12Aの権限管理部50は、複合機12Aのアドレス帳の参照権限を複合機12Bに付与する(S53)。これらの付与は本付与である。
SNSサーバ10は、複合機12Bの利用権限がユーザAに本付与されたことを示すメッセージをSNS上にてユーザA宛に通知する(S54)。
ユーザAが複合機12Bを利用するときには、ユーザAは、ユーザAのユーザ識別情報を複合機12Bに入力する(S55)。例えば、ユーザAは、自身のIDカード又は端末装置14Aを複合機12Bの読取装置にかざすと、当該読取装置によってIDカード又は端末装置14AからユーザAのユーザ識別情報が読み取られる。
ユーザAのユーザ識別情報が複合機12Bの複合機ユーザDB52に登録されて、ユーザAのユーザ識別情報と複合機12Bとが紐付けられているため、複合機12Bの権限管理部50は、ユーザAによる複合機12Bの利用を許可する(S56)。ユーザAのユーザ識別情報とファクシミリ機能を示す情報とが対応付けられて複合機ユーザDB52に登録されている場合、権限管理部50は、ユーザAによる複合機12Bのファクシミリ機能の利用を許可する。例えば、ユーザAは、ユーザAのユーザ識別情報を用いて複合機12Bにログインしてファクシミリ機能を利用することができる。
ユーザAが複合機12BのUI34を操作することで、複合機12Aに記憶されているアドレス帳の表示を指示すると(S57)、複合機12Bは、複合機12Aにアクセスして、複合機12Aに記憶されているアドレス帳の参照を複合機12Aに要求する(S58)。このとき、複合機12Bは、ユーザAのユーザ識別情報と複合機12Bの装置識別情報とを複合機12Aに送信する。
複合機12Aの権限管理部50は、複合機12Bからのアクセスを受けると、複合機12AのホワイトリストDB60に登録されているホワイトリストを参照し、複合機12Bから送られてきた、ユーザAのユーザ識別情報と複合機12Bの装置識別情報とが当該ホワイトリストに登録されているか否かを確認する。
S46にて、ユーザAのユーザ識別情報と複合機12Bの装置識別情報とが、複合機12Aのホワイトリストに登録されている。この場合、複合機12Aの権限管理部50は、複合機12Aに記憶されているアドレス帳を複合機12Bに公開する(S59)。
複合機12BのUI34の表示装置には、複合機12Aに記憶されているアドレス帳が表示される(S60)。なお、ファクシミリの送信先であるC社の情報(例えば電話番号や電子メールアドレス等)のみが複合機12Bに公開され、複合機12Bにて表示されてもよい。
ユーザAが、複合機12BのUI34の表示装置に表示されているアドレス帳から目的の送信先(例えばC社)を選択してファクシミリ送信の指示を与えると(S61)、複合機12Bは、ユーザAによって選択された送信先にデータをファクシミリ送信する(S62)。ここでは、複合機12Bは、複合機12Cに対してデータをファクシミリ送信する。
複合機12Bからのデータをファクシミリ受信した複合機12Cの権限管理部50は、ファクシミリ受信が完了したことを示すメッセージをSNSに投稿する(S63)。そのメッセージはSNSサーバ10に通知され、SNSサーバ10は、ユーザAによって複合機12Bが利用されたことを確認する(S64)。
ユーザAが、SNS上において複合機12Bのアカウント情報に専用の表示領域(例えばタイムライン)に、複合機12Bの利用が終了したことを示すメッセージを投稿すると(S65)、そのメッセージは、SNSサーバ10を介して複合機12A、複合機12B及び複合機12Cに通知される(S66)。
複合機12Bの権限管理部50は、複合機12Bの利用が終了したことを示すメッセージを受けると、ユーザAに付与された複合機12Bの利用権限を解除する(S67)。また、複合機12Aの権限管理部50は、そのメッセージを受けると、複合機12Bに付与された複合機12Aの参照権限を解除する(S68)。また、複合機12Cの権限管理部50は、そのメッセージを受けると、複合機12Bを受信フィルタの対象に設定する(S69)。
その後、実施例1と同様に、ユーザAと複合機12Bとの間の友達関係、複合機12Aと複合機12Bとの間の友達関係、ユーザAと複合機12Cとの間の友達関係、複合機12Bと複合機12Cとの間の友達関係、及び、複合機12Aと複合機12Cとの間の友達関係が解消される(S70)。
(実施例3)
以下、実施例3に係る処理について説明する。実施例1と同様に、ユーザAが複合機12Bの利用を希望しており、ユーザAとユーザBはSNS上の友達であり、ユーザAと複合機12AはSNS上の友達であり、ユーザBと複合機12BはSNS上の友達である。
実施例3では、ユーザBによって、ユーザAとユーザBと複合機12Bとを含む複数の参加者が属するグループが形成された後に、ユーザAが、複合機12Aを当該グループの参加者として登録した場合、複合機12Aの権限管理部50は、複合機12Aの参照権限を複合機12Bに付与する。また、複合機12Bの権限管理部50は、複合機12Bの利用権限をユーザAに付与する。SNSサーバ10の権限管理部28が、複合機12Aの参照権限を複合機12Bに付与し、複合機12Bの利用権限をユーザAに付与してもよい。
上記のグループは、当該グループに属する複数の参加者間のみでメッセージ等の情報をやり取りするグループである。当該グループ内に投稿された情報は、当該グループに属する参加者宛に送られるが、当該グループに属していない、SNSの他の参加者宛には送られない。例えば、グループに属する参加者間のみでチャットすることができるグループチャットが形成される。
例えば、ユーザBが、ユーザAから複合機12Bの利用の依頼を受けると、端末装置14Bを操作して、ユーザAとユーザBと複合機12Bとを含むグループチャットの形成を指示する。SNSサーバ10の関係管理部24は、その指示を受けると、当該グループチャットを形成する。これにより、ユーザAとユーザBと複合機12Bとの間のみでメッセージのやり取りが可能となる。なお、当該グループチャットが形成されると、ユーザAは複合機12Bと友達になってもよい。また、複合機12Aと複合機12BはユーザAを介して友達になってもよい。
グループチャットが形成された後に、ユーザAが、端末装置14Aを操作して、ユーザAの友達である複合機12Aを当該グループチャットに招待すると、SNSサーバ10の関係管理部24は、複合機12Aを当該グループチャットに含める。
次に、ユーザAが端末装置14Aを操作して、複合機12Aの参照権限を複合機12Bに付与することを示すメッセージをグループチャット内に投稿する。このとき、ユーザAは、複合機12Bが参照することが許可される情報(例えば複合機12Aのアドレス帳)を含むメッセージを投稿してもよい。例えば、複合機12Aのアドレス帳の参照権限を複合機12Bに付与する場合、ユーザAは、「@複合機12A 利用権限:アドレス帳」等のメッセージを投稿する。
複合機12Aの解析部48は、ユーザAによって投稿されたメッセージを解析することで、複合機12Bに付与される参照権限を特定する。例えば、ユーザAによってアドレス帳が指定されている場合、その参照権限は、複合機12Aのアドレス帳を参照する権限である。複合機12Aの権限管理部50は、その参照権限を複合機12Bに付与するために、複合機12Bが解析することができるメッセージ(例えばハッシュ値)等を複合機12B宛に投稿する。なお、当該メッセージが複合機12B宛のメッセージであることを示すために、複合機12Bの装置識別情報が当該メッセージに含まれてもよい。
ユーザAが、複合機12Bの利用の申請を示すメッセージをグループチャット内にて投稿すると、複合機12Bの権限管理部50は、複合機12Bの利用権限をユーザAに付与する。このときの付与は本付与である。なお、SNSサーバ10の権限管理部28が、その利用権限をユーザAに付与してもよい。例えば、ユーザAが、「@複合機12B ファクシミリ送信」等のメッセージを投稿すると、複合機12Bにてファクシミリ機能を利用する権限がユーザAに付与される。ユーザAは、複合機12Bにてファクシミリ機能を利用することができる。なお、複合機12Bの権限管理部28は、ワンタイムの認証コードや2次元コード画像(例えばQRコード(登録商標)画像)をSNS経由でユーザAに送ってもよい。
また、複合機12Aの権限管理部50は、複合機12Aのアドレス帳の参照権限を複合機12Bに付与する。これにより、複合機12Bは複合機12Aのアドレス帳にアクセスすることができる。
複合機12Bを利用した後、ユーザAが、端末装置14Aを操作して、複合機12Bの利用を終了したことを示すメッセージをグループチャットに投稿すると、そのメッセージは複合機12Aと複合機12Bに送られる。そのメッセージを受けた複合機12Aと複合機12Bは、グループチャットから脱退する。これにより、ユーザAに付与された利用権限と複合機12Bに付与された参照権限が解除される。別の例として、ユーザAによる複合機12Bの利用が終了すると、複合機12Aと複合機12Bは、グループチャットから脱退してもよい。なお、グループチャット自体が終了してもよい。
SNSサーバ10の履歴管理部30は、グループチャットにて投稿されたメッセージ等の情報を履歴情報として記憶装置20に記憶させる。ユーザBは、自身が作成したグループチャットにて投稿されたメッセージ等の情報を参照することができる。
上述した実施形態では、複合機に付与された参照権限は、他の複合機に記憶されているアドレス帳を参照する権限であるが、参照権限は、アドレス帳以外の情報を参照する権限であってもよい。例えば、参照権限は、他の複合機に記憶されている画像データやジョブ(例えばプリントジョブ等)を参照する権限であってもよい。例えば、複合機12Aのプリントジョブの参照権限が付与された複合機12Bは、複合機12Aから当該プリントジョブを取得して当該プリントジョブを実行してもよい。
上記各実施形態において、プロセッサとは広義的なプロセッサを指し、汎用的なプロセッサ(例えばCPU:Central Processing Unit、等)や、専用のプロセッサ(例えばGPU:Graphics Processing Unit、ASIC:Application Specific Integrated Circuit、FPGA:Field Programmable Gate Array、プログラマブル論理デバイス、等)を含むものである。また上記各実施形態におけるプロセッサの動作は、1つのプロセッサによって成すのみでなく、物理的に離れた位置に存在する複数のプロセッサが協働して成すものであってもよい。また、プロセッサの各動作の順序は上記各実施形態において記載した順序のみに限定されるものではなく、適宜変更してもよい。