JP7286512B2 - テストインジケータ - Google Patents
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Description
一端に測定子を有する測定アームと、
前記測定アームの軸線方向に直交する軸を回転軸として前記測定アームの他端側を軸支するヘッド部と、
前記測定アームの回動に連動して前記ヘッド部内を直線的に進退するように前記ヘッド部を挿通して設けられた伝達軸部材と、
前記伝達軸部材を回転中心として回転するように前記ヘッド部を保持する本体ハウジング部と、
前記本体ハウジング部内に設けられ、前記伝達軸部材の進退に連動して直線的に進退する可動体を有するとともに前記可動体の変位を検出するリニアエンコーダと、
前記可動体の変位を前記測定子の前記測定アームの軸線方向に垂直な方向の変位に換算する変位換算部と、
前記変位換算部で求められた前記測定子の変位を表示する表示部と、を備える
ことを特徴とする。
前記変位換算部には、前記測定アームの長さを設定記憶する測定アーム長さ記憶部が設けられており、
前記変位換算部は、前記測定アームの長さに応じて換算比を変更する
ことが好ましい。
前記リニアエンコーダは、アブソリュート式エンコーダである
ことが好ましい。
図1は、本発明に係るテストインジケータ100の第1実施形態の外観図である。
このテストインジケータ100は、いわゆるユニバーサルタイプのテストインジケータ100であって、図1中の丸囲み1Aや1Bに例示のように、ヘッド部200を回転させて測定子240の作動方向を任意の向きに変えることができるものである。そして、本第1実施形態のテストインジケータ100は、測定子240の変位(測定値)を表示部400にデジタル表示するデジタル表示式のテストインジケータ100である。
以下図面を参照しながら本発明のテストインジケータ100の構成を説明する。
図3の断面図に表れるように、ヘッド部200は、一端側から他端側に貫通形成された貫通孔260を有している。この貫通孔260内には、伝達軸部材270が軸方向摺動自在に設けられている。伝達軸部材270の一端側は二股に分離していて、アーム支持軸220を跨ぐように2つの脚部275を有している。また、伝達軸部材270は、バネ261により、常に一端側に付勢されている。
図3および図4に表れるように、測定アーム230の回動を伝達軸部材270に伝えるため、測定アーム230と伝達軸部材270との間にカム部材280が設けられている。
カム部材280は、略半円形の平板であって、測定アーム230の内枠対向片250の間にあって、アーム支持軸220に軸支されている。カム部材280は略半円なのであるが、もとの真円を仮想的に考えると、この仮想円の中心が回転中心となるようにアーム支持軸220で軸支されている。
リニアエンコーダ310は、スケール320と検出部330とを有し、スケール320と検出部330との相対変位を検出するいわゆるリニアエンコーダ(直動エンコーダ)である。ここでは、スケール320が可動体となっていて、伝達軸部材270の他端側端面とスケール320の一端側端面とが当接している。伝達軸部材270の他端側端面とスケール320の一端側端面とが離れないように、両者をネジ止めや接着で固定的に結合してもよいし、バネ等でスケール320を一端側に付勢するようにしてもよい。
ただ、本実施形態の利点を最大限に活かすため、インクリメント方式よりは、アブソリュート式(絶対位置検出式)のリニアエンコーダ(直動エンコーダ)であることが望ましい。
本実施形態のテストインジケータ100は、ユニバーサルタイプであって、ヘッド部200を回転させて測定子240の作動方向を変えることの他、さらには、測定アーム230の角度を任意に設定できるという利点がある。例えば、図1中の1Aや1Bのように測定アーム230の姿勢を90度にした状態でワークの凹凸を測定してもよいのである。(もちろん測定アーム230の角度は任意であって90度以外でもよい。)この場合、ゼロ点設定(原点設定)が必要になるので、精度よくかつ簡便に原点設定できるアブソリュート式(絶対位置検出式)のリニアエンコーダ(直動エンコーダ)が望ましいといえる。
電装部340は、変位換算部350と、表示制御部370と、を備える。
変位換算部350は、伝達軸部材270の直線的変位を測定アーム230の軸線方向に垂直な方向における測定子240の変位量dに変換(換算)する。
いま、測定アーム230において、測定子240から回転中心までの長さをL1とする(図6参照)。測定アーム230の長さL1は、変位換算部350に付設された測定アーム長さ記憶部360に設定記憶されている。また、カム部材280において、回転中心から接触子281までの距離をrとする(図6参照)。そして、リニアエンコーダ310による検出値をDsとする。(Dsはすなわち伝達軸部材270の変位量に相当する。)
このとき、変位換算部350は、測定子240の変位量dを次のように求める。
d=(L1/r)・Ds
この変位量dが測定値として表示部400に表示される。
d=(L2/r)・Ds
被測定面の凹凸を正確に測定するには、図7Aに例示のように、測定アーム230と被測定面とが平行になるようにテストインジケータ100を設置することが望ましい。ただし、やむ得ない事情(例えばワークの形状が特殊であるなど)で、図7Bのように、測定アーム230と被測定面との間に角度θをつけなければならない場合も有り得る。この場合、変位換算部350に測定アーム230と被測定面との間の角度θを設定入力しておく。そして、変位換算部350は、測定子240の変位量dに補正係数(cosθ)を掛けて、正しい測定値(被測定面の凹凸)とする。
(1)従来のテストインジケータは、測定アーム230の微小な回動を歯車輪列で拡大しながら伝達していき、最終段の指針を回転させていたため、メカニカルな誤差の累積が測定値に影響を与えるという問題があった。テストインジケータにロータリーエンコーダを組み込むことは提案されているが、測定アーム230の微小な回動をロータリーエンコーダで検出可能な程度まで歯車輪列で拡大するとなると、やはりメカニカルな誤差の累積が問題となっていた。
この点、本実施形態では、測定アーム230の回動を直線変位に変換した上で、リニアエンコーダ310で伝達軸部材270の変位を検出することとしている。これにより、測定アーム230からエンコーダまでの変位伝達経路におけるメカニカル累積誤差は最小に抑制され、検出精度が向上する。
この点、本実施形態では、変位換算部350に測定アーム230の長さLを設定しておけば、測定アーム230の長さに応じて測定値は正しく換算される。したがって、ユーザは、ワークに応じて複数種類のテストインジケータ100を用意せずとも、必要に応じて長さの違う測定アーム230を用意するだけでよくなる。これは、ユーザにとってコスト削減になることはもちろん、メーカにとっても製品種類を少なくして、製造、管理コストの削減ができることになる。
200…ヘッド部、
210…外枠対向片、220…アーム支持軸、
230…測定アーム、240…測定子、
250…内枠対向片、
260…貫通孔、261…バネ、
270…伝達軸部材、275…脚部、280…カム部材、281…接触子、285…皿バネ、
300…本体ハウジング部、
310…リニアエンコーダ、
320…スケール、330…検出部、
340…電装部、
350…変位換算部、360…測定アーム長さ記憶部、370…表示制御部、
400…表示部
Claims (3)
- 一端に測定子を有する測定アームと、
前記測定アームの軸線方向に直交する軸を回転軸として前記測定アームの他端側を軸支するヘッド部と、
前記測定アームの回動に連動して前記ヘッド部内を直線的に進退するように前記ヘッド部を挿通して設けられた伝達軸部材と、
前記伝達軸部材を回転中心として回転するように前記ヘッド部を保持する本体ハウジング部と、
前記本体ハウジング部内に設けられ、前記伝達軸部材の進退に連動して直線的に進退する可動体を有するとともに前記可動体の変位を検出するリニアエンコーダと、
前記可動体の変位を前記測定子の前記測定アームの軸線方向に垂直な方向の変位に換算する変位換算部と、
前記変位換算部で求められた前記測定子の変位を表示する表示部と、を備える
ことを特徴とするテストインジケータ。 - 請求項1に記載のテストインジケータにおいて、
前記変位換算部には、前記測定アームの長さを設定記憶する測定アーム長さ記憶部が設けられており、
前記変位換算部は、前記測定アームの長さに応じて換算比を変更する
ことを特徴とするテストインジケータ。 - 請求項1または請求項2に記載のテストインジケータにおいて、
前記リニアエンコーダは、アブソリュート式エンコーダである
ことを特徴とするテストインジケータ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2019197918A JP7286512B2 (ja) | 2019-10-30 | 2019-10-30 | テストインジケータ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2019197918A JP7286512B2 (ja) | 2019-10-30 | 2019-10-30 | テストインジケータ |
Publications (2)
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JP2021071376A JP2021071376A (ja) | 2021-05-06 |
JP7286512B2 true JP7286512B2 (ja) | 2023-06-05 |
Family
ID=75712916
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2019197918A Active JP7286512B2 (ja) | 2019-10-30 | 2019-10-30 | テストインジケータ |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP7286512B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2024053575A1 (ja) * | 2022-09-09 | 2024-03-14 | Dmg森精機株式会社 | 変位検出装置 |
WO2024053571A1 (ja) * | 2022-09-09 | 2024-03-14 | Dmg森精機株式会社 | 変位検出装置 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2008309687A (ja) | 2007-06-15 | 2008-12-25 | Mitsutoyo Corp | テストインジケータ |
JP2016145771A (ja) | 2015-02-09 | 2016-08-12 | 株式会社ミツトヨ | テストインジケータ |
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2019
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