JP7286349B2 - 液体吐出ヘッド用基板、液体吐出ヘッド用基板の製造方法、および液体吐出ヘッド - Google Patents

液体吐出ヘッド用基板、液体吐出ヘッド用基板の製造方法、および液体吐出ヘッド Download PDF

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Description

本発明は、液体吐出ヘッド用基板、液体吐出ヘッド用基板の製造方法、および液体吐出ヘッドに関する。
現在、発熱抵抗素子に通電することで液室の内部の液体を加熱し液体に膜沸騰を生じさせ、この発泡エネルギーを用いて吐出口から液滴を吐出させる液体吐出ヘッドが搭載された液体吐出装置が多く採用されている。このような液体吐出装置によって記録が行われる場合には、発熱抵抗素子上の領域で液体が発泡、収縮、消泡する際に生じるキャビテーションによる衝撃といった物理的作用が発熱抵抗素子上の領域に及ぼされることがある。また、液体が吐出される際に発熱抵抗素子は高温となるため、液体の成分が熱分解して発熱抵抗素子の表面に付着して固着・堆積するといった化学的作用が発熱抵抗素子上の領域に及ぼされることがある。これらの発熱抵抗素子への物理的作用あるいは化学的作用から発熱抵抗素子を保護するために、発熱抵抗素子上には発熱抵抗素子を覆う被覆部としての保護層が配置されている。
保護層は、通常、タンタルやイリジウムといった金属材料から構成され、液体と接する位置に配置される。また、発熱抵抗素子と保護層との間の絶縁を図るため、発熱抵抗素子と保護層との間には絶縁層が配置される。
ところが、何らかの原因によって絶縁層の機能が損なわれて(偶発故障)しまい、発熱抵抗素子あるいは配線から、保護層へ直接的に電気が流れてしまう導通が生じる可能性がある。発熱抵抗素子に供給される電気の一部が保護層に流れた場合には、保護層と液体との間で電気化学反応が生じ、保護層が変質したり溶出したりして、保護層の耐久性が低下する恐れがある。さらに、複数の保護層が電気的に接続されている場合は、発熱抵抗素子との導通が生じた保護層とは別の保護層にも電流が流れてしまい、液体吐出ヘッド内で変質の影響が広がる恐れがある。
ここで、特許文献1には、複数の保護層と電気的に接続された共通配線に対し、ヒューズ部を介してそれぞれの保護層が接続された構成が記載されている。このような構成において上記の導通が生じて1つの保護層に電流が流れた場合に、この電流によってヒューズ部が切断されることで、他の保護層との電気的な接続が切断される。これにより、保護層の変質の影響が液体吐出ヘッド内で広がることを抑えることができる。
特開2014-124923号公報
しかし、ヒューズ部までの共通配線の配線抵抗が高いとヒューズ部に流れる電流値が小さくなって、ヒューズ部の切断に必要な電流を流すことが困難となり、ヒューズ部の機能が損なわれる恐れがある。特に、液体吐出ヘッド用基板の長さが長く共通配線が基板の長さ方向に沿って延在していると、共通配線の配線抵抗がより高くなりやすい。また、液体吐出ヘッド用基板の幅が小さいと共通配線の幅も小さくなり、その配線抵抗が高くなりやすい。そのため、ヒューズ部の設けられる位置によってはヒューズ部に流れる電流値がより小さくなり、ヒューズ部が切断されなくなる可能性が高まる。
そこで、本発明は、液体吐出ヘッド用基板に設けられたヒューズ部の切断性を確保し、発熱抵抗素子と被覆部とが導通した場合に被覆部の変質の影響が広がることを抑えることを目的とする。
本発明の液体吐出ヘッド用基板は、液体を吐出するために発熱する第1発熱抵抗素子および第2発熱抵抗素子が設けられた表面を備える基体と、前記第1発熱抵抗素子を覆い、導電性を備える第1被覆部と、前記第2発熱抵抗素子を覆い、導電性を備える第2被覆部と、前記第1発熱抵抗素子と前記第1被覆部との間および前記第2発熱抵抗素子と前記第2被覆部との間に配された絶縁層と、ヒューズ部と、前記ヒューズ部を介して前記第1被覆部と電気的に接続された第1配線であって、前記第1被覆部と前記第2被覆部とを電気的に接続するための第1配線と、前記第1配線を介して前記第1被覆部および前記第2被覆部と電気的に接続された端子と、を有する液体吐出ヘッド用基板において、前記基体の前記表面に直交する方向において前記第1配線とは異なる位置に設けられた第2配線と、前記第1配線を通る電流の経路における前記ヒューズ部と前記端子との間に設けられ、前記第1配線と前記第2配線とを並列接続するための複数の電気接続部と、を有することを特徴とする。
本発明によると、液体吐出ヘッド用基板に設けられたヒューズ部の切断性を確保し、発熱抵抗素子と被覆部とが導通した場合に被覆部の変質の影響が広がることを抑えることができる。
記録装置の概略構成図 記録ヘッドの斜視図 記録素子基板を概念的に示す斜視図 液体吐出ヘッド用基板の模式的平面図 液体吐出ヘッド用基板の部分断面図 記録素子基板の部分断面図 液体吐出ヘッド用基板の製造工程を示す部分断面図 液体吐出ヘッド用基板の模式的平面図 液体吐出ヘッド用基板の部分断面図 端子とヒューズ部との間の配線抵抗値を示すグラフ
以下、図面を用いて本発明の実施の形態の例を説明する。ただし、以下の記載は本発明の範囲を限定するものではない。
本実施形態は、インク等の液体をタンクと液体吐出装置間で循環させる形態のインクジェット記録装置(記録装置)であるが、その他の形態であっても良い。例えばインクを循環せずに、液体吐出装置上流側と下流側に2つのタンクを設け、一方のタンクから他方のタンクへインクを流すことで、圧力室内のインクを流動させる形態であっても良い。
本実施形態は被記録媒体の幅に対応した長さを有する、所謂ライン型ヘッドであるが、被記録媒体に対してスキャンを行いながら記録を行う、所謂シリアル型の液体吐出装置にも本発明を適用できる。シリアル型の液体吐出装置としては、例えばブラックインク用、およびカラーインク用記録素子基板を各1つずつ搭載する構成があげられる。これに限らず、数個の記録素子基板を吐出口列方向に吐出口をオーバーラップさせるよう配置した、被記録媒体の幅よりも短い、短尺のラインヘッドを作成し、それを被記録媒体に対してスキャンさせる形態のものであっても良い。
(インクジェット記録装置)
本実施形態の液体吐出装置、特にはインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置1000(以下、記録装置とも称す)の概略構成を図1に示す。記録装置1000は、被記録媒体102を搬送する搬送部101と、被記録媒体の搬送方向と略直交して配置されるライン型の液体吐出ヘッド103とを備えている。この記録装置1000は、複数の被記録媒体102を連続もしくは間欠に搬送しながら1パスで連続記録を行うライン型記録装置である。被記録媒体102はカット紙に限らず、連続したロール紙であってもよい。記録装置1000は、CMYK(シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック)の4種類のインクにそれぞれ対応した4つの単色用の液体吐出ヘッド103を備えている。また、記録装置1000はキャップ1007を備えており、非記録時にキャップ1007で液体吐出ヘッド103の吐出口面の側を覆うことで、吐出口からのインクの蒸発を防ぐことができる。
(記録ヘッド)
本実施形態に係る記録ヘッド103(液体吐出ヘッド103)の構成について説明する。図2(a)及び図2(b)は本実施形態に係る液体吐出ヘッド103の斜視図である。液体吐出ヘッド103は1つの記録素子基板10で1色のインクを吐出可能な記録素子基板10が直線上に16個配列(インラインに配置)されたライン型の液体吐出ヘッドである。各色のインクを吐出する液体吐出ヘッド103は同様の構成となっている。
図2(a)、(b)に示すように、液体吐出ヘッド103は、記録素子基板10と、フレキシブル配線基板40と、信号入力端子91と電力供給端子92が設けられた電気配線基板90と、を備える。信号入力端子91及び電力供給端子92は記録装置1000の制御部と電気的に接続され、それぞれ、吐出駆動信号及び吐出に必要な電力を記録素子基板10に供給する。電気配線基板90内の電気回路によって配線を集約することで、信号入力端子91及び電力供給端子92の数を記録素子基板10の数に比べて少なくできる。これにより、記録装置1000に対して液体吐出ヘッド103を組み付ける時又は液体吐出ヘッドの交換時に取り外しが必要な電気接続部の数が少なくて済む。液体吐出ヘッド103の両端部に設けられた接続部93は、記録装置1000のインク供給系と接続される。記録装置1000の供給系から一方の接続部93を介して液体吐出ヘッド103にインクが供給され、液体吐出ヘッド103内を通ったインクは他方の接続部93を介して記録装置1000の供給系へ回収されるようになっている。このように、液体吐出ヘッド103は、インクが記録装置1000の経路と液体吐出ヘッド103の経路を介して循環可能な構成となっている。
(記録素子基板)
図3は、本発明の実施形態に係る記録素子基板10を模式的に示した斜視図である。なお、本明細書においては、基板や層における液体を吐出する側の面を基板や層の表面と称し、基板や層における液体を吐出する側のことを基板や層の上側と称している。なお、記録素子基板10を液体吐出ヘッドと称することもある。
記録素子基板10は、液体供給路18および液体回収路19が形成された基板11(液体吐出ヘッド用基板)と、基板11の表面側に流路形成部材12、基板11の裏面側にカバープレート20が形成されている。記録素子基板10の流路形成部材12に、各インク色に対応する4列の吐出口列が形成されている。基板11には、吐出口列に対する一方側に液体供給路18が設けられ、吐出口列に対する他方側に液体回収路19が設けられており、液体供給路18および液体回収路19は吐出口列の方向に沿って延在している。また、基板11には、液体供給路18と連通する供給口17aが吐出口列方向に沿って複数設けられており、液体回収路19と連通する回収口17bも吐出口列方向に沿って複数設けられている。
図3に示すように、各吐出口13に対応した位置に、液体を熱エネルギーにより発泡させるための熱作用部31が配置されている。この熱作用部31は発熱抵抗素子15(図5(a))による発熱を液体に付与する部分である。なお、熱作用部31は後述する第1電極31としても用いられる。
流路形成部材12によりの熱作用部31を内部に備える圧力室23(流路)が区画されている。熱作用部31に対応する発熱抵抗素子15は、基板11に設けられた電気配線によって、外部との電気接続のための端子16と電気的に接続されている。電気配線基板90からフレキシブル配線基板40を介して端子16から入力されるパルス信号に基づいて発熱抵抗素子15が発熱して圧力室23内の液体を沸騰させる。この沸騰による発泡の力で液体を吐出口13から吐出する。
また、カバープレート20には液体供給路18に連通する開口21および液体回収路に連通する開口21が設けられており、インクは、開口21、液体供給路18、供給口17aを順に通って圧力室23へと供給される。圧力室23に供給されたインクは、回収口17b、液体回収路19、開口21を通って回収される。
<第1の実施形態>
(液体吐出ヘッド用基板の構成)
図4(a)に本発明の実施形態に係る基板11の平面模式図を示す。また、図4(b)に図4(a)における破線で示す領域A内を拡大した平面模式図を示す。
図4(b)に示すように、発熱抵抗素子15をキャビテーションから保護するための保護層7(被覆部)が発熱抵抗素子15を被覆して設けられている。この保護層7は、例えば、タンタルやイリジウムなどの金属膜や、これらの金属膜を複数積層した積層膜として構成することができる。この保護層7の表面が圧力室23内の液体と接するように設けられており、この保護層7の表面を含む部分は、発熱抵抗素子15上に位置する第1電極31として機能する。また、この第1電極31に対応する第2電極32が圧力室23内に配置されており、この第2電極32の表面は圧力室23内の液体と接するように設けられている。
本実施形態では、第1電極31と第2電極32との間に液体を介して電圧を印加可能な構成となっている。これにより、第1電極31と第2電極32との間に液体を介して電圧を印加して、第1電極31の表面に付着したコゲを第1電極31とともに液体に溶出させたり、第1電極31の表面からコゲの原因となる荷電粒子を反発させたりすることができる。以下、本実施形態では、コゲの除去やコゲの付着抑制の観点から、第1電極31および第2電極32の液体と接する表面を含む部分がイリジウムで構成されている例を用いて説明する。
第1電極31および第2電極32は、後述する配線を介してそれぞれ端子16(図4(a))に接続されており、端子16を通して基板11の外部から第1電極31と第2電極32との間に電圧が印加される。
図4(b)に示すように、発熱抵抗素子15を挟むように供給口17aと回収口17bとが配置されている。また、2つの発熱抵抗素子15に対して、1対の供給口17aと回収口17bが配置されている。複数の供給口17aが吐出口列方向(発熱抵抗素子15の配列方向)に沿って複数設けられており、複数の回収口17bも吐出口列方向に沿って複数設けられている。
第1電極31は、隣接する供給口17aの間の梁部を通るように設けられた、第1電極31用の個別配線33と接続されている。また、複数の個別配線33は、第1電極31用の共通配線34(第1配線)と電気的に接続されている。複数の第2電極32は、第2電極32用の配線36と電気的に接続されている。
図4(a)に示すように、共通配線34および配線36は各吐出口列(発熱抵抗素子15の列)の方向に延在しており、また、この共通配線34および配線36は1つの発熱抵抗素子15の列に対応して1つずつ設けられている。発熱抵抗素子15の列に対する供給口17a側には共通配線34が設けられ、発熱抵抗素子15の列に対する回収口17b側には配線36が設けられている。複数の共通配線34および複数の配線36は、基板11上に櫛歯状に配置されており、複数の共通配線34は端子接続配線41を介して端子16に接続され、複数の配線36は端子接続配線42を介して別の端子16に接続されている。また、共通配線34や配線36は、発熱抵抗素子15の列に挟まれて配置されているものもある。
図4(b)に示すように、共通配線34と個別配線33とは、それらの間に設けられたヒューズ部35を介して接続されている。すなわち、共通配線34は、発熱抵抗素子15(第1発熱抵抗素子15a)を覆う保護層7(第1被覆部7a)と、別の発熱抵抗素子15(第2発熱抵抗素子15b)を覆う保護層7(第2被覆部7b)とに電気的に接続されている。共通配線34と複数の保護層7との間の電流経路にはヒューズ部35がそれぞれ設けられている。
偶発故障が起きて発熱抵抗素子15とこれを覆う保護層7とが導通した場合に、発熱抵抗素子15から保護層7を通ってヒューズ部35に電流が流れることで、ヒューズ部35が切断される。これにより、発熱抵抗素子15との導通が生じた保護層7を共通配線34から電気的に分離し、保護層7の変質が他の発熱抵抗素子15を覆う保護層7に及ぶことを抑えることができる。
ヒューズ部35の幅は、発熱抵抗素子15から端子16へ電流が流れた場合に溶断されるように個別配線33の幅よりも狭くなっている。ヒューズ部35の幅は、数μm以下の加工寸法が必要で、切断性を確保するために3μm以下とすることが好ましい。
本実施形態では、2つの発熱抵抗素子15を覆う保護層7に対して1つのヒューズ部35を設けている。発熱抵抗素子15とヒューズ部35との組み合わせ方については、発熱抵抗素子15の偶発故障が生じた場合に他の発熱抵抗素子15で補完できるように組み合わせを決定すればよい。
しかし、上述のように、共通配線34は隣接する発熱抵抗素子15の列の間に配置されるものもある。このため、基板11の小型化のために隣接する発熱抵抗素子15の列の間隔を小さくすると、その列間に配置される共通配線34の幅も小さくする必要があるため、共通配線34の配線抵抗が高くなる。また、吐出口13(発熱抵抗素子15)の数が多く吐出口列(発熱抵抗素子列)が長い場合、複数のヒューズ部35のうちの、端子16から共通配線34を通るヒューズ部35までの距離が長いヒューズ部35は、共通配線34における配線抵抗が高くなる。このように共通配線34の配線抵抗が高いと、ヒューズ部35に流れる電流が少なく、ヒューズ部35が切断されない恐れがある。
そこで、本実施形態では、共通配線34(第1配線)とは積層方向(基体の表面に直交する方向)において異なる層に配線37(第2配線)を設けている(図4(b))。さらに、共通配線34と配線37とを絶縁層5を貫通して設けられた複数の電気接続部39を介して電気的に接続している。そして、複数の電気接続部39は、共通配線34を通る電流の経路において端子16とヒューズ部35との間に設けられ、共通配線34と配線37とを並列接続している。これにより、端子16とヒューズ部35との間の電流の経路における配線抵抗を低くしている(図4(a)、後述の図5(b))。これにより、共通配線34における電圧降下を抑え、ヒューズ部35に流れる電流量の低下を抑えてその切断性を確保することができる。すなわち、発熱抵抗素子15と保護層7とが導通した際に、発熱抵抗素子15から流れる電流が配線37を通って流れることが可能となり、ヒューズ部35が切断されやすくなる。したがって、発熱抵抗素子15と保護層7とが導通した場合の影響が他の発熱抵抗素子15を覆う保護層7へ及ぶことを抑制することができる。
ここで、図4(a)に記載のように、本実施形態では、1つの共通配線34に対してその両端部に配線37との電気接続部39がそれぞれ設けられている。また、端子16の近傍には、複数の共通配線34を端子16と接続するための端子接続配線41と、配線37とを接続するための電気接続部39が設けられている。
なお、端子16とヒューズ部35との間の電流の経路における配線抵抗をより低くするために、配線37は共通配線34のシート抵抗よりも低くなるように設けることが好ましい。例えば、アルミニウムと銅の合金を用いて配線37を設けることが好ましい。例えば、保護層7にイリジウム層を用いる場合、十分な耐久性を得るためにイリジウム層の膜厚は30~100nmが好ましく、製造負荷を抑えるためにこの保護層7を構成するイリジウム層を含んで構成された共通配線34のシート抵抗は、数Ω/□程度となる。一方、配線37をアルミニウムと銅の合金を用いて形成すると、例えば200nmの厚さで1Ω/□以下のシート抵抗となる。したがって、両者を電気的に接続することで端子16とヒューズ部35との間の電流の経路における配線抵抗を抑える効果を十分に得ることができる。
また、基板11の大型化を抑えるために、基板11を平面視した場合に、互いに少なくとも一部が重なるように共通配線34と配線37とを設けることが好ましい。
本実施形態では、図4(a)に示すように、例えば、複数の共通配線34のうちの端子16から最も離れた共通配線34と端子16とを接続する端子接続配線41の長さを7mmとし、その幅を70μmとしている。また、例えば、発熱抵抗素子15の列の間に配された共通配線34の長さを20mmとし、その幅を200μmとしている。
次に、液体吐出ヘッド用基板11の積層構成について説明する。図5(a)は、図4(a)のX-X線で切断した場合の基板11の部分断面図であり、発熱抵抗素子15や端子16を含むその周辺を示す図である。図5(b)は、図4(a)のY-Y線で切断した場合の基板11の部分断面図であり、共通配線34と配線37とを電気接続する電気接続部39を含むその周辺を示す断面図である。
基体1は、駆動素子や駆動素子用の配線(ともに不図示)が設けられたシリコン基板の表面にSiOなどの絶縁層(好ましくは厚さ数100nm)が設けられて構成されている。さらに、絶縁層の表面側には、例えばアルミニウムと銅との合金からなる配線層2が設けられている。この配線層2は発熱抵抗素子15を駆動するための電力配線を構成するため、その厚さは200~2000nmであることが好ましい。ここでは、例えば、配線層2の厚さは1000nmとする。
配線層2の表面には、例えばSiOからなる絶縁層3が好ましくは厚さ1~2μm(例えば本実施形態では1.5μm)で設けられている。絶縁層3の表面には例えばTaSiNなどで構成された発熱抵抗層14が設けられている。この発熱抵抗層14のうちの、配線層2から電力が供給される部分が発熱抵抗素子15として機能する。この発熱抵抗素子15の大きさは、例えば15μm×15μmである。発熱抵抗素子15と配線層2とは、絶縁層3内に設けられた、例えばタングステンからなるプラグ4を介して電気的に接続されている。なお、絶縁層3が設けられた基体1、すなわち基体1と絶縁層3とを合わせた部材を基体と称する場合もある。この場合、基体は発熱抵抗素子15が設けられた表面を備える。
また、絶縁層3の上には、発熱抵抗層14を介して金属層が形成されている。この金属層によって上述した配線37と、外部接続のための端子16の一部を構成する端子構成層16aとが形成されている。この金属層は例えばアルミニウムと銅の合金からなるアルミニウム層を用いることができる。
発熱抵抗素子15および配線37を覆うようにSiN、SiC、SiCNなどからなる絶縁層5(例えば厚さ200nm)が設けられている。
さらに、絶縁層5の表面側の発熱抵抗素子15に対応する位置には、発熱抵抗素子15をキャビテーションから保護するための導電性材料で構成された保護層7が設けられている。本実施形態では、この保護層7は、絶縁層5の側からタンタル層、イリジウム層を積層した積層膜としている。例えば、この保護層7の厚さは、タンタル層を30nm、イリジウム層を70nmとしている。
また、配線37の上側には、絶縁層5を介して共通配線34が設けられている。本実施形態では、製造負荷を抑えるために、共通配線34は保護層7を形成する少なくとも一部の層を含んで構成されている。本実施形態では、共通配線34は、保護層7を構成するタンタル層とイリジウム層とに加え、このイリジウム層の上側に設けられたタンタル層の三層構成となっている。例えば、この共通配線34の各層の厚さは、絶縁層5の側からタンタル層を30nm、イリジウム層を70nm、タンタル層を70nmとしている。なお、共通配線34を保護層7と異なる材料を用い、別の製造プロセスで形成することも可能である。
なお、図5(a)に記載のように、共通配線34が配線37の端部によって形成される絶縁層5の段差部分を被覆するように設けられていることが好ましい。これは、配線37の端部によって形成される絶縁層5の段差部分よりも内側に共通配線34の端部が形成されるように共通配線34をエッチングすると、この段差部分にエッチング残りが発生する恐れがあるためである。
また、共通配線34や絶縁層5の上に流路形成部材12との密着性を確保するため、Siを含む中間層6を配置している。例えば、本実施形態では、液体による腐食を抑えるために、中間層6として耐液性の高いSiCN膜を150nmの厚さで設けている。なお、図5(a)の断面図に記載のように、発熱抵抗素子15の上の領域では、表層側のタンタル層と中間層6とに貫通孔が形成されるようにタンタル層と中間層6とが除去されており、イリジウム層が露出している。このイリジウム層によって第1電極31が構成されている。同様に、第2電極32(図5(a)の断面図では不図示)も、表層側のタンタル層と中間層が除去されて露出するイリジウム層によって構成されている。
また、図5(b)に示すように、共通配線34と配線37とを電気接続部39を介して接続している。この電気接続部39は、共通配線34の表層側のタンタル層と中間層6とが除去されて露出したイリジウム層の表面と、絶縁層5と中間層6とが除去されて露出した配線37の表面とを接続している。すなわち、電気接続部39は、共通配線34における配線37と対向する面の裏面側と、配線37の共通配線34と対向する面とを接続するように設けられている。また、この電気接続部39は、図5(a)に示す端子16の一部を構成する端子構成層16bと同じ材料で形成されている。例えば、電気接続部39や端子構成層16bは、表面側に金で形成された層、バリアメタルとして金層の下にTiW層が設けられた積層膜として構成される。なお、図5(a)は発熱抵抗素子15に電気的に接続された端子16を図示しているが、共通配線34に接続された端子16も同様の積層構成であり、端子構成層16aと端子構成層16bが積層されている。
図6(a)、(b)は、図5(b)の液体吐出ヘッド用基板11の部分断面に対応する記録素子基板10の部分断面図を示している。
本実施形態では、基板11の上層側に電気接続部39を設けているため、液体が電気接続部39に触れる恐れがある。そのため、図6(a)に示す例では、液体から電気接続部39を保護するために、電気接続部39を流路形成部材12で覆う構成としている。なお、電気接続部39を液体から保護できればよいので、流路形成部材12が電気接続部39に接するように電気接続部39を覆う構成でもよく、流路形成部材12が電気接続部39から間隔をあけて設けられ、電気接続部39の周囲を覆う構成でもよい。
図6(b)に示す例では、電気接続部39の周囲に設けられた流路形成部材12が電気接続部39から間隔を空けて設けられており、さらに電気接続部39の上方に開口が設けられ、部分的に電気接続部39を覆う構成である。流路形成部材12と金を含む電気接続部39との剥がれを抑制するために、流路形成部材12と電気接続部39とが直接接しない構成としている。
なお、電気接続部39の数が多いと液体が電気接続部39に触れる恐れが高まる。そこで、本実施形態では、上述のように共通配線34の両端部にそれぞれ1つずつ電気接続部39を設けている(図4(a))。これにより、液体が侵入する恐れを抑えつつ、共通配線34の配線抵抗を抑え、端子16から離れた位置に配置されたヒューズ部35の切断性を確保することができる。なお、共通配線34の両端部に設けた電気接続部39のうちの少なくとも一方が、発熱抵抗素子15の列よりも列方向における外側に位置する部分を有することで、液体が電気接続部39の周囲へ侵入する恐れをより抑えることができる。また、共通配線34の両端部に設けられた電気接続部39のうちの少なくとも一方が、発熱抵抗素子15の列方向に沿って設けられたヒューズ部35の列よりも列方向における外側に位置する部分を有することが好ましい。これにより、配線37と電気接続することによる共通配線34の抵抗を抑制する効果を向上することができるからである。
なお、図4(a)で示す基板11(記録素子基板10)の平面形状は矩形であるが、基板11の形状はこれに限定されない。基板11の平面形状は例えば台形や直角をもたない平行四辺形であってもよく、このような形状であると図2で示した複数の記録素子基板10が直線上に配置されたライン型の液体吐出ヘッドを構成しやすくなる。
(液体吐出ヘッド用基板の製造方法)
図7は、本実施形態の液体吐出ヘッド用基板の製造工程を説明するための断面図である。図7(a1)~(g1)は、図4(a)のX-X線で切断した場合の基板11の部分断面図を示し、図7(a2)から(g2)は、図4(a)のY-Y線で切断した場合の基板11の部分断面図を示す。
まず、駆動素子や駆動素子用の配線(ともに不図示)が設けられたシリコン基板の表面にSiOなどの絶縁層が設けられて構成された基体1を用意する。そして、基体1の絶縁層の表面側に、例えばアルミニウムと銅との合金からなる配線層2を形成する。そして、この配線層2を覆う、例えばSiOからなる絶縁層3を形成し、CMP法により絶縁層3の表面を平坦化する(図7(a1)、(a2))。
次に、絶縁層3にスルーホールを形成し、例えばタングステンをCVD法で形成してスルーホールを埋め、さらにCMP法で絶縁層3の表面を平坦化し、プラグ4を形成する。さらに、例えばTaSiNからなる発熱抵抗層14と、例えばアルミニウムと銅との合金からなる金属層と、をスパッタ法で形成し、パターニングを行う。これにより、端子構成層16aと配線37とを形成する(図7(b1)、(b2))。
次に、発熱抵抗素子15となる発熱抵抗層14上の金属層をウェットエッチングで除去し、発熱抵抗素子15を設ける(図7(c1))。
次に、発熱抵抗素子15と金属層とを覆うように、例えばSiNからなる絶縁層5を形成し、さらに、例えば、タンタル層/イリジウム層/タンタル層の積層膜をスパッタ法で形成する。共通配線34(図7(d1))やヒューズ部35、第2電極32用の配線36などを形成するためにこの積層膜をパターニングする。この際、配線37と後の工程で形成する電気接続部39との接続領域を設けるため、共通配線34(積層膜)をパターニングしてその一部を除去して共通配線34に貫通孔34aを形成する(図7(d2))。
次に、絶縁層5や共通配線34などを構成する積層膜を覆うように、例えばSiCNからなる中間層6を形成する(図7(e1)、(e2))。
次に、積層膜から第1電極31および第2電極32(図4(b))を形成する。このため、積層膜のうちのこれらの電極となる部分の上側に形成された、中間層6と積層膜のうちの最表層のタンタル層とをドライエッチングにより除去し、これらの層を貫通する貫通孔8を形成する(図7(f1))。これにより、発熱抵抗素子15上に位置する第1電極31と、これに対応する第2電極32とが形成される。すなわち、発熱抵抗素子15上にタンタル層とイリジウム層の2層が積層されて構成された保護層7が形成される。また、これと同じプロセスで、共通配線34と後の工程で形成する電気接続部39との接続領域を設けるため、中間層6と積層膜のうちの最表層のタンタル層とを除去し、これらの層を貫通する貫通孔9を形成する(図7(f2))。
次に、端子構成層16aの表面を露出するために、絶縁層5と中間層6とを貫通する貫通孔を設ける。これと同じプロセスで、配線37の表面の一部を露出するために、共通配線34の貫通孔34a(図7(d2))の内部に設けられた絶縁層5と中間層6とを貫通する貫通孔を形成する。そして、端子構成層16a上に、例えば下地にバリアメタルとしてのTiW層が設けられ、その上に金層が設けられた端子構成層16bを形成する(図7(g1))。これにより、端子16が形成される。また、これと同じプロセスで、例えば、下地にTiW層が設けられ、その上に金層が設けられた電気接続部39を形成する。この電気接続部39によって、露出された配線37の表面の一部と、露出された共通配線34のうちのイリジウム層の表面とが接続される(図7(g2))。
このように、本実施形態では、端子16とヒューズ部35との間で共通配線34と並列接続される配線37は、端子16(端子構成層16a)を形成する工程と同じ工程で形成される。また、共通配線34と配線37とを接続する電気接続部39も、端子16(端子構成層16b)を形成する工程と同じ工程で形成される。これにより、製造工程の負荷を抑えつつ、共通配線34における電圧降下を抑え、ヒューズ部35の切断性を確保することができる。
<第2の実施形態>
本実施形態の液体吐出ヘッド用基板について、主に上述の実施形態と異なる点について説明する。
図8(a)に本発明の実施形態に係る基板11の平面模式図を示す。また、図8(b)に図8(a)における破線で示す領域A内を拡大した平面模式図を示す。
図9は、図8(a)のX-X線で切断した場合の基板11の部分断面図であり、発熱抵抗素子15や端子16、共通配線34と配線37とを電気接続する電気接続部49を含むその周辺を示す図である。
本実施形態では、電気接続部49の構成が上述の実施形態と異なっており、図9に記載のように、共通配線34と配線37との間の絶縁層5にスルーホール5aを設けて、共通配線34と配線37とが直接接することで電気接続部49が形成されている。
本実施形態では、基板11の表面側に流路形成部材12との接合性の高い中間層6が設けられ、上述の実施形態のような電気接続部39が基板11の表面側に露出していないため、流路形成部材12と基板11との密着性を確保することができる。そこで、図8(b)に記載のように1つのヒューズ部35に対応して1つの電気接続部49を設けることも可能である。これにより、共通配線34における電圧降下をより抑制し、ヒューズ部35の切断性をより向上することができる。
本実施形態では、絶縁層5を形成した後に絶縁層5にスルーホール5aを形成するが、このスルーホール5aを設けた状態では配線37の表面の一部がこのスルーホール5aの開口から露出されて、表面に絶縁膜が形成される恐れがある。共通配線34と配線37との電気接続を十分に確保するためには、スルーホール5aを形成した後、共通配線34を構成する層を形成する前に、逆スパッタリングを行い、表面の絶縁膜を除去することが好ましい。なお、この逆スパッタリング工程により、発熱抵抗素子15上の絶縁層5も削られる恐れがある。このため、発熱抵抗素子15と保護層7との絶縁性を確保するために、本実施形態は絶縁層5が厚い場合に有効な構成であるといえる。
<実施形態と比較例のヒューズ部までの配線抵抗>
図10は、上述の実施形態と比較例について、端子16と各ヒューズ部35との間の配線抵抗値を示すグラフである。なお、比較例は、上述の実施形態と異なり、配線37を設けていない構成であり、端子16とヒューズ部35との間は共通配線34と端子接続配線41とで接続されている。図10は、端子16から+X方向(図4(a)、図8(a))において最も離れた位置に配された発熱抵抗素子15の列に対応する各ヒューズ部35の、端子16からの配線抵抗値を示している。また、図10の横軸は+Y方向(図4(a)、図8(a))におけるヒューズ部35の位置を示しており、グラフの右側ほど端子16から共通配線34を通る距離が長くなっている。
なお、共通配線34のシート抵抗は1.6Ω/□であり、これに比べ、配線37のシート抵抗は0.1Ω/□と非常に小さくなっている。
第1の実施形態および第2の実施形態では、端子16の近傍に配線37に接続するための電気接続部39や電気接続部49を設けている(図4(a)、図8(a))。このため、いずれのヒューズ部35についても端子16からの配線抵抗値が比較例と比べて低くなっている。また、第1の実施形態では、共通配線34の両端の近傍に配線37との電気接続部39を設けているため、電気接続部39の近傍に位置するヒューズ部35の、端子16からの配線抵抗値が低くなっている。第2の実施形態では、ヒューズ部35のそれぞれに対応するように電気接続部49を設けているため、端子16からヒューズ部35までの配線抵抗が第1の実施形態よりもさらに低くなっている。このように、本実施形態によると、ヒューズ部35までの配線抵抗を抑えることができるため、ヒューズ部35の切断性を確保することができる。
1 基体
5 絶縁層
7 保護層(被覆部)
11 液体吐出ヘッド用基板
15 発熱抵抗素子
34 共通配線(第1配線)
35 ヒューズ部
37 配線(第2配線)
39 電気接続部

Claims (21)

  1. 液体を吐出するために発熱する第1発熱抵抗素子および第2発熱抵抗素子が設けられた表面を備える基体と、
    前記第1発熱抵抗素子を覆い、導電性を備える第1被覆部と、
    前記第2発熱抵抗素子を覆い、導電性を備える第2被覆部と、
    前記第1発熱抵抗素子と前記第1被覆部との間および前記第2発熱抵抗素子と前記第2被覆部との間に配された絶縁層と、
    ヒューズ部と、
    前記ヒューズ部を介して前記第1被覆部と電気的に接続された第1配線であって、前記第1被覆部と前記第2被覆部とを電気的に接続するための第1配線と、
    前記第1配線を介して前記第1被覆部および前記第2被覆部と電気的に接続された端子と、
    を有する液体吐出ヘッド用基板において、
    前記基体の前記表面に直交する方向において前記第1配線とは異なる位置に設けられた第2配線と、
    前記第1配線を通る電流の経路における前記ヒューズ部と前記端子との間に設けられ、前記第1配線と前記第2配線とを並列接続するための複数の電気接続部と、
    を有することを特徴とする液体吐出ヘッド用基板。
  2. 前記第1発熱抵抗素子と前記第2発熱抵抗素子とを含む複数の発熱抵抗素子が配列された素子列を有し、
    前記第1配線と前記第2配線とが前記素子列の方向に沿って延在している、請求項1に記載の液体吐出ヘッド用基板。
  3. 前記第1配線の前記素子列の方向における両端部にそれぞれ前記電気接続部が設けられている、請求項2に記載の液体吐出ヘッド用基板。
  4. 前記第1被覆部と前記第2被覆部とを含み、前記複数の発熱抵抗素子を覆う複数の被覆部と、
    前記複数の被覆部と前記第1配線とをそれぞれ接続するヒューズ部が前記素子列の方向に沿って設けられたヒューズ部の列と、
    を有し、
    前記複数の電気接続部のうちの少なくとも一つは、前記ヒューズ部の列の列方向における外側に位置する、請求項2または請求項3に記載の液体吐出ヘッド用基板。
  5. 前記第2被覆部は、前記ヒューズ部とは別のヒューズ部を介して前記第1配線と電気的に接続されており、
    前記電気接続部は、前記ヒューズ部および前記別のヒューズ部のそれぞれに対応して設けられている、請求項1または請求項2に記載の液体吐出ヘッド用基板。
  6. 前記第2配線は、前記第1配線よりもシート抵抗が低い、請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の液体吐出ヘッド用基板。
  7. 前記直交する方向における前記第1配線と前記第2配線との間には前記絶縁層が配されており、
    前記複数の電気接続部は、少なくとも一部が前記絶縁層を貫通して設けられている、請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の液体吐出ヘッド用基板。
  8. 前記直交する方向から見て、前記第1配線と前記第2配線とは少なくとも一部が互いに重なっている、請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の液体吐出ヘッド用基板。
  9. 前記直交する方向において、前記第2配線、前記絶縁層、前記第1配線が前記基体の側からこの順に配されており、
    前記第1配線は、前記第2配線の端部を覆う前記絶縁層の段差部分を被覆している、請求項8に記載の液体吐出ヘッド用基板。
  10. 前記第2配線は、前記端子を構成する少なくとも一つの端子構成層と同じ材料で構成され、前記直交する方向において少なくとも一つの前記端子構成層と同じ層として構成されている、請求項1乃至請求項9のいずれか一項に記載の液体吐出ヘッド用基板。
  11. 前記複数の電気接続部は、前記第1配線と前記第2配線とは別の層として設けられている、請求項1乃至請求項9のいずれか一項に記載の液体吐出ヘッド用基板。
  12. 前記第1配線は前記第2配線よりも前記直交する方向において前記基体から離れて位置しており、
    前記複数の電気接続部は、前記第1配線の前記第2配線と対向する面の裏面側と、前記第2配線の前記第1配線と対向する面と、を接続する、請求項11に記載の液体吐出ヘッド用基板。
  13. 前記複数の電気接続部は、前記端子を構成する少なくとも一つの端子構成層と同じ材料で構成され、前記直交する方向において少なくとも一つの前記端子構成層と同じ層として構成されている、請求項11または請求項12に記載の液体吐出ヘッド用基板。
  14. 前記直交する方向における前記第1配線と前記第2配線との間には前記絶縁層が配置されており、
    前記絶縁層に設けられた複数のスルーホールを介して前記第1配線と前記第2配線とが接することで、前記複数の電気接続部が構成されている、請求項1乃至請求項9のいずれか一項に記載の液体吐出ヘッド用基板。
  15. 液体を吐出するために発熱する第1発熱抵抗素子および第2発熱抵抗素子を備える基体と、
    前記第1発熱抵抗素子を覆い、導電性を備える第1被覆部と、
    前記第2発熱抵抗素子を覆い、導電性を備える第2被覆部と、
    前記第1発熱抵抗素子と前記第1被覆部との間および前記第2発熱抵抗素子と前記第2被覆部との間に配された絶縁層と、
    ヒューズ部と、
    前記ヒューズ部を介して前記第1被覆部と電気的に接続された第1配線であって、前記第1被覆部と前記第2被覆部とを電気的に接続するための第1配線と、
    前記第1配線を介して前記第1被覆部および前記第2被覆部と電気的に接続された端子と、
    を有する液体吐出ヘッド用基板の製造方法において、
    表面に第2配線を備える前記基体を用意する工程と、
    前記第2配線を覆うように前記絶縁層を形成する工程と、
    前記絶縁層の上に前記第1配線を形成する工程と、
    少なくとも一部が前記絶縁層を貫通する複数の電気接続部であって、前記第1配線を通る電流の経路における前記ヒューズ部と前記端子との間に設けられ、前記第1配線と前記第2配線とを並列接続するための前記複数の電気接続部を形成する工程と、
    を有することを特徴とする液体吐出ヘッド用基板の製造方法。
  16. 前記基体を用意する工程では、前記基体の前記表面に形成した金属層をパターニングし、前記金属層から、前記第2配線と、前記端子を構成する少なくとも一つの端子構成層と、を形成する、請求項15に記載の液体吐出ヘッド用基板の製造方法。
  17. 前記複数の電気接続部を形成する工程では、前記端子を構成する少なくとも一部の端子構成層を合わせて形成する、請求項15に記載の液体吐出ヘッド用基板の製造方法。
  18. 液体を吐出するために発熱する第1発熱抵抗素子および第2発熱抵抗素子が設けられた表面を備える基体と、前記第1発熱抵抗素子を覆い、導電性を備える第1被覆部と、前記第2発熱抵抗素子を覆い、導電性を備える第2被覆部と、前記第1発熱抵抗素子と前記第1被覆部との間および前記第2発熱抵抗素子と前記第2被覆部との間に配された絶縁層と、ヒューズ部と、前記ヒューズ部を介して前記第1被覆部と電気的に接続された第1配線であって、前記第1被覆部と前記第2被覆部とを電気的に接続するための第1配線と、前記第1配線を介して前記第1被覆部および前記第2被覆部と電気的に接続された端子と、を備える液体吐出ヘッド用基板と、
    前記液体吐出ヘッド用基板の前記第1被覆部の側に設けられ、前記液体吐出ヘッド用基板とともに液体を流す流路を形成する流路形成部材と、
    を有する液体吐出ヘッドにおいて、
    前記液体吐出ヘッド用基板は、前記基体の前記表面に直交する方向において前記第1配線とは異なる層に設けられた第2配線と、前記第1配線を通る電流の経路における前記ヒューズ部と前記端子との間に設けられ、前記第1配線と前記第2配線とを並列接続するための複数の電気接続部と、を備えることを特徴とする液体吐出ヘッド。
  19. 前記複数の電気接続部は、前記液体吐出ヘッド用基板における前記流路形成部材の側の面に設けられ、
    前記流路形成部材は前記複数の電気接続部の少なくとも一部を被覆している、請求項18に記載の液体吐出ヘッド。
  20. 前記流路形成部材は前記複数の電気接続部と接している、請求項19に記載の液体吐出ヘッド。
  21. 前記流路形成部材は前記複数の電気接続部から間隔を空けて設けられている、請求項19に記載の液体吐出ヘッド。
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