JP7282919B2 - 消毒用途向けのpH感受性色指示薬 - Google Patents

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Description

関連出願の相互参照
本出願は、米国特許法第119条の下で、2019年5月10日に出願された仮出願第62/846,144号に対する優先権を主張するものであり、その全体が参照によって本明細書に組み込まれる。
本開示は、消毒用途向けのpH感受性指示薬に関する。特に、消毒組成物の十分な濃度を示すpH感受性材料に関する。
特に消毒組成物を含む様々な洗浄組成物の使用において、組成物が効果的な消毒、殺菌、および/または洗浄のために十分な濃度で使用されることが重要である。主に活性種の測定に焦点を合わせて組成物の濃度を評価するために、様々なメカニズムが採用されてきた。例えば、塩素ベースまたは第四級アンモニウムベースの組成物では、塩素または第四級アンモニウム化合物の量を測定して、組成物が特定の洗浄用途に十分な濃度、例えば消毒または殺菌に十分であるかどうかを評価することが多い。組成物の濃度を測定するための従来のメカニズムには、いくつかの欠点がある。例えば、状況によっては、濃度を測定するために高価な試験装置が必要になる。別の欠点には、活性種の濃度が特定の用途に十分な濃度を示しているかどうかを判断するために、結果を分析、解釈、および適用する必要があることが含まれる。さらに別の欠点は、試験が最終用途での濃度に関するリアルタイムの結果を提供できない可能性があることである。最後に、一部の構成要素の安定性または化学平衡の変化により、使用前に各バケツ、シンク、ペール、またはスプレーボトルにおける重要な構成要素の濃度を試験および評価して、洗浄、例えば、消毒または殺菌の程度に対して濃度が十分であることを人員が確認する必要があった。
したがって、洗浄組成物の濃度を評価するための改善された方法およびメカニズムが必要である。
本開示の目的は、洗浄組成物の濃度を評価するための方法およびメカニズムを提供することである。
本開示のさらに別の目的は、分析および解釈を必要とせずに、一目でわかる濃度情報をリアルタイムで提供する方法およびメカニズムを提供することである。
本発明の他の目的、利点および特徴は、添付の図面と併せて以下の明細書から明らかになるであろう。
本明細書に開示されるpH感受性色指示薬の利点は、それらが洗浄組成物の濃度のリアルタイム指示薬を提供することである。pH感受性色指示薬の別の利点は、一目で判定できるメカニズムを伴う、消毒または殺菌組成物の許容濃度が存在するかどうかを判定するための簡単なメカニズムを提供することである。
本明細書に開示される少なくとも1つの実施形態は、明確な美的外観を含む。そのような実施形態に含まれる装飾的側面は、消費者の注意を引く、および/または販売されている製品の原産地を特定するのに役立つ可能性がある。その装飾的側面は、本発明の機能を妨げることはない。
本明細書に記載されるような好ましい実施形態は、アゾ染料を含むpH感受性指示薬と基材とを含む。アゾ染料は、基材に結合またはコーティングされている。アゾ染料は、約4.5以下のpHで色変化を示す。
本明細書に記載のさらなる実施形態は、洗浄組成物の濃度を検出する方法を含み、方法は、洗浄組成物をpH感受性指示薬と接触させることと、pH感受性指示薬は、アゾ染料と基材とを含み、アゾ染料は、基材に結合またはコーティングされており、アゾ染料は、約4.5以下のpHで色変化を示し、基材は、プラスチック、金属、繊維、またはセルロースベースである、接触させることと、接触工程中または接触工程後にpH感受性指示薬が色変化を示したかどうかを観察することにより、洗浄組成物が洗浄用途に有効な濃度を有するかどうかを判定することと、を含む。
本明細書に記載の別の好ましい実施形態は、表面を洗浄する方法を含み、方法は、洗浄組成物をpH感受性指示薬と接触させることであって、pH感受性指示薬は、アゾ染料と基材とを含み、アゾ染料は、基材に結合またはコーティングされており、アゾ染料は、約4.5以下のpHで色変化を示し、基材は、プラスチック、金属、繊維、またはセルロースベースである、接触させることと、接触工程中または接触工程後にpH感受性指示薬が色変化を示したかどうかを観察することにより、洗浄組成物が十分に低いpHを有するかどうかを判定することと、色変化が示された場合は、洗浄組成物を表面に適用することと、を含む。
複数の実施形態が開示されているが、さらに他の実施形態は、本発明の例示的な実施形態を図示および説明する以下の詳細な説明から、当業者には明らかになるであろう。したがって、図面および詳細な説明は、本来例示的なものであり、限定的なものではないとみなされるべきである。
実質的に透明な窓を伴うペールの背面上面斜視図を示す。 その正面上面斜視図を示す。 そのxz断面斜視図を示す。 そのxy断面斜視図を示す。 その上面立面図を示す。 その底面立面図を示す。 その正面立面図を示す。 その背面立面図を示す。 その左側立面図を示す。 その右側立面図を示す。 実質的に透明なペールの背面斜視図を示す。 その正面斜視図を示す。 そのxz断面斜視図を示す。 そのxy断面斜視図を示す。 その上面立面図を示す。 その底面立面図を示す。 その正面立面図を示す。 その背面立面図を示す。 その左側立面図を示す。 その右側立面図を示す。 実質的に不透明なスリーブとそれにリベットで留められたpHストリップ用のプラスチックホルダとを伴う実質的に透明なペールの正面左側斜視図を示す。 その背面右側斜視図を示す。 窓を備えるバケツの正面上面斜視図を示しており、これは、pH感受性指示薬を含む基材の非限定的な例として示されている。 洗浄組成物がスポンジに適用された場合の色変化を示す共有結合メカニズムを介してpH感受性アゾ染料を含むように改変されたセルロースベースのスポンジの写真である。 シリカの色変化を評価するために、表面が官能化され、かつ異なるpHの液体中の例示的なpH感受性アゾ染料に結合されたシリカビーズの写真である。 pH感受性アゾ染料との適合性を評価するためのさまざまな種類の塗料(特に水性塗料と油性塗料)の写真である。
pH感受性色指示薬ならびにその製造および使用方法の様々な実施形態を、図を参照して詳細に説明する。類似の符号は、複数の視点にわたって類似の部分を表す。様々な実施形態への参照は、本発明の範囲を限定するものではない。本明細書に示された図は、本発明による様々な実施形態に対する限定ではなく、本発明の代表的な例示のために提示される。
本開示は、洗浄組成物、特に、消毒および/または殺菌組成物の濃度を評価するためのpH感受性色指示薬に関する。本開示はまた、pH感受性色指示製品を製造および使用する方法を説明している。
本明細書に使用される全ての専門用語は、単に特定の実施形態を説明する目的のためのものであり、いかなる様式または範囲においても限定的であることを意図されないことが理解されるべきである。例えば、本明細書および添付の特許請求の範囲で使用されるとき、単数形「a」、「an」、および「the」は、別段に明確に内容により示されない限り、複数の指示対象を含み得る。さらに、すべての単位、接頭辞、および記号は、そのSIによって認められた形態で示され得る。
本明細書内に記載される数値範囲は、範囲を定義する数字を含み、定義される範囲内の各整数を含む。本開示を通して、本発明の様々な態様が範囲形式で提示されている。範囲形式における説明は単に便宜および簡潔さのためであり、本発明の範囲への堅固な限定として解釈されるべきではないことを理解されたい。したがって、範囲の説明は、その範囲内の全ての可能性のある部分範囲、分数、および個々の数値を具体的に開示しているとみなされるべきである。例えば、1~6のような範囲の説明は、1~3、1~4、1~5、2~4、2~6、3~6などのような部分範囲、同様にその範囲内の個々の数字、例えば、1、2、3、4、5、および6、ならびに少数および分数、例えば、1.2、3.8、1と1/2、および4と3/4を具体的に開示されたとみなされるべきである。これは、範囲の幅にかかわらず、適用される。
定義
本発明をより容易に理解することができるように、特定の用語をまず定義する。別に定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術用語および科学用語は、本発明の実施形態が関係する当業者によって一般に理解されるのと同じ意味を有する。本明細書に記載のものと類似、修正、または同等の多くの方法および材料を、過度の実験なしに本発明の実施形態の実施に使用することができ、好ましい材料および方法を本明細書に記載する。本発明の実施形態を説明および特許請求する上で、以下に記載される定義に従って以下の専門用語が使用される。
本明細書で使用される場合、「約(about)」という用語は、質量、体積、時間、温度、pH、および細菌またはウイルスのログカウントを含むがそれらに限定されない、定量化可能な任意の変数に関して、例えば典型的な測定技術および設備を通じて行うことができる数量の変形を指す。さらに、実世界で使用される固体および液体の取り扱い手順を考慮すると、組成物を作製するか、または方法などを行うために使用される成分の製造、供給源、または純度の差異を通じた可能性が高い、ある特定の不注意による誤差および変形例がある。用語「約」は、これらの変形例も包含する。「約」という用語によって修飾されるか否かにかかわらず、特許請求の範囲は、その量に対する等価物を含む。
本発明の方法および組成物は、本明細書に記載される他の成分と同様に、本発明の構成成分および成分を含むか、これらから本質的になるか、またはこれらからなることができる。本明細書で使用される場合、「~から本質的になる」とは、方法、システム、装置、および組成物が、追加のステップ、構成成分、または成分を含み得るが、追加のステップ、構成成分、または成分が、特許請求された方法、システム、装置、および組成物の基本的なおよび新規の特性を実質的に変えない場合に限ることを意味する。
「活性物質」または「活性物質パーセント」または「活性物質重量パーセント」または「活性物質濃度」は、本明細書において互換的に使用され、水または塩などの不活性成分を引いたパーセンテージとして表される洗浄に関与する成分の濃度を指す。例えば、「化学物質(10%)」のように、括弧内のパーセンテージで示されることもある。
本明細書において使用する場合、用語「アルキル」または「アルキル基」は、1個以上の炭素原子を有する飽和炭化水素を指し、直鎖アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル等)、環式アルキル基(または「シクロアルキル」もしくは「脂環式」もしくは「炭素環式」基)(例えば、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル等)、分岐鎖アルキル基(例えば、イソプロピル、tert-ブチル、sec-ブチル、イソブチル等)、ならびにアルキル置換アルキル基(例えば、アルキル置換シクロアルキル基およびシクロアルキル置換アルキル基)を含む。
別段に特定されない限り、「アルキル」という用語は、「非置換アルキル」および「置換アルキル」の両方を含む。本明細書で使用されるとき、「置換アルキル」という用語は、炭化水素骨格の一つ又は複数の炭素上の一つ又は複数の水素を置換する置換基を有するアルキル基を指す。そのような置換基としては、例えば、アルケニル、アルキニル、ハロゲノ、ヒドロキシル、アルキルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ、アルコキシカルボニルオキシ、アリールオキシ、アリールオキシカルボニルオキシ、カルボキシレート、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル、ジアルキルアミノカルボニル、アルキルチオカルボニル、アルコキシル、ホスフェート、ホスホネート(phosphonato)、ホスフィネート(phosphinato)、シアノ、アミノ(アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アリールアミノ、ジアリールアミノ、およびアルキルアリールアミノを含む)、アシルアミノ(アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、カルバモイル、およびウレイドを含む)、イミノ、スルフヒドリル、アルキルチオ、アリールチオ、チオカルボキシレート、スルフェート、アルキルスルフィニル、スルホネート、スルファモイル、スルホンアミド、ニトロ、トリフルオロメチル、シアノ、アジド、複素環式、アルキルアリール、または芳香族(複素芳香族を含む)基が挙げられ得る。
いくつかの実施形態では、置換アルキルには、複素環式基が含まれ得る。本明細書で使用される場合、「複素環式基」という用語は、環内の炭素原子のうちの一つ又は複数が炭素以外の元素、例えば、窒素、硫黄、または酸素である、炭素環式基に類似している閉環構造を含む。複素環式基は、飽和または不飽和であってよい。例示的な複素環式基としては、これらに限定されるものではないが、アジリジン、エチレンオキシド(エポキシド、オキシラン)、チイラン(エピスルフィド)、ジオキシラン、アゼチジン、オキセタン、チエタン、ジオキセタン、ジチエタン、ジチエト、アゾリジン、ピロリジン、ピロリン、オキソラン、ジヒドロフラン、およびフランが挙げられる。
本明細書で使用される場合、「土壌」または「土」という用語は、工業用土壌、無機質粘土、砂、天然ミネラル物質、カーボンブラック、グラファイト、カオリン、環境ダスト、および/または血液、タンパク性土壌、でんぷん質土壌、脂肪性土壌、セルロース性土壌などの食品ベースの土壌などの粒子状物質を含む場合も含まない場合もある非極性の油性および/または疎水性物質を含むがこれらに限定されない任意の土壌を指す。
本明細書で使用される場合、「抗菌剤」という用語は、細菌、ウイルス、真菌、および藻類を含むがこれらに限定されない微生物集団を、約10分以内、約8分以内、約5分以内、約3分以内、約2分以内、約1分以内、または約30秒以内で減少または不活性化させる化合物または組成物を指す。好ましくは、抗菌剤という用語は、約10分以内、約8分以内、5分以内、約3分以内、約2分以内、約1分以内、または約30秒以内に、微生物集団の少なくとも約3log、3.5log、4log、4.5log、または5logの減少を提供する組成物を指す。
本明細書で使用される場合、「消毒剤」という用語は、細菌性汚染物質の数を公衆健康要件によって判定される安全レベルにまで減少させる薬剤を指す。一実施形態において、本発明における使用のための消毒剤は、少なくとも99.999%の低減(5logオーダーの低減)を提供するであろう。これらの低減は、Germicidal and Detergent Sanitizing Action of Disinfectants,Official Methods of Analysis of the Association of Official Analytical Chemists、段落960.09および該当部分、15th Edition,1990(EPA Guideline91-2)に記載された手順を使用して評価することができる。この参考文献によると、消毒剤は、いくつかの試験有機体に対して、室温、25±2℃において30秒間以内に99.999%の低減(5logオーダーの低減)を提供しなくてはならない。
本明細書で使用される場合、「洗浄する」という用語は、汚れの除去、漂白、微生物集団の低減、およびそれらの任意の組み合わせを促進または補助するために使用される方法を指す。本明細書で使用されるとき、「微生物(microorganism)」という用語は、任意の非細胞または単細胞(群体を含む)有機体を指す。微生物は、全ての原核生物を含む。微生物は、細菌(シアノバクテリアを含む)、胞子、地衣類、菌類、原虫、ビリノ、ウイロイド、ウイルス、ファージ、およびいくつかの藻を含む。本明細書で使用される場合、「微生物」という用語は、マイクロ有機体と同義である。
本明細書で使用されるとき、「食品加工表面」という語句は、食品加工、調理、または貯蔵活動の一部として使用される用具、機械、設備、構造、建物などの表面を指す。食品加工表面の例としては、食品加工または調理設備(例えば、スライス、缶詰化、またはフリュームを含む運搬設備)の表面、食品加工ウェア(例えば、調理器具、食器類、洗浄ウェア、およびバーグラス)の表面、ならびに食品加工が行われる構造の床、壁、または備品の表面が挙げられる。食品加工表面は、食物腐敗防止空気循環システム、無菌包装消毒、食品冷蔵およびクーラーのクリーナーおよび消毒剤、用品洗浄消毒、ブランチャー洗浄および消毒、食品包装材、カッティングボード添加剤、サードシンク(third-sink)消毒、飲料冷却機および加温機、肉の冷却または熱湯処理の水、自動食器消毒剤、消毒ゲル、冷却塔、食品加工用抗菌衣服スプレー、および非水性~低水性食品調理潤滑剤、油、およびすすぎ添加剤中に見い出され、用いられる。
用語「硬表面」は、カウンタートップ、タイル、床、壁、パネル、窓、衛生器具、台所および浴室用の器具、電化製品、エンジン、回路基材、皿、鏡、窓、モニタ、タッチスクリーン、およびサーモスタット等の、固形で実質的に非柔軟性の表面を指す。硬表面は、材料によって制限されない。例えば、硬表面には、ガラス、金属、タイル、ビニール、リノリウム、複合材、木材、プラスチックなどであり得る。硬表面は、例えば、ヘルスケア表面および食品加工表面を含み得る。
本明細書で使用されるとき、「保健医療表面」という語句は、保健医療活動の一部として使用される、器具、装置、カート、ケージ、備品、構造、建物などの表面を指す。保健医療表面の例は、医療または歯科器具の表面、医療または歯科装置の表面、患者の健康状態を監視するために使用される電子機器の表面、および保健医療が行われる構造の床、壁、または備品の表面を含む。医療用表面は、病院、外科手術、虚弱、出産、葬儀場、及び臨床診断室内に見られる。これらの表面は、「硬質表面」(壁、床、ベッドパン等)、もしくは織物表面、例えば、編み物、織物、及び不織布表面(外科用衣類、カーテン、ベッドリネン、包帯等)、もしくは患者ケア機器(呼吸器、診断用器具、シャント、ボディスコープ、車椅子、ベッド等)、もしくは外科用機器及び診断用機器として代表されるものであり得る。医療表面には、動物の医療において用いられる物品および表面が含まれる。
本明細書で使用されるとき、「器具」という用語は、本発明による組成物での浄化から利益を得ることができる、様々な医療または歯科器具または装置を指す。
本明細書で使用される場合、「医療用器具」、「歯科用器具」、「医療用デバイス」、「歯科用デバイス」、「医療用機器」、もしくは「歯科用機器」という語句は、医薬もしくは歯科において使用される、器具、デバイス、ツール、電化製品、装置、および機器を指す。そのような器具、装置、および設備は、冷滅菌、浸漬、または洗浄された後、熱滅菌され得るか、またはそうでなければ、本発明の組成物中での浄化から利益を得ることができる。これらの様々な器具、デバイス、および機器は、診断用器具、トレイ、パン、ホルダ、ラック、鉗子、はさみ、せん断器、鋸(例えば、骨鋸およびそれらの刃)、止血鉗子、ナイフ、チゼル、骨鉗子、ファイル、ニッパー、ドリル、ドリルビット、やすり、バリ、スプレッダー、ブレーカー、エレベーター、クランプ、針ホルダ、キャリア、クリップ、フック、穴たがね、キューレット、開創器、ストレートナー、パンチ、摘出器、スクープ、角膜切開刀、スパチュラ、エクスプレッサー、トロカール、拡張器、ケージ、ガラス器、管類、カテーテル、カニューレ、プラグ、ステント、スコープ(例えば、内視鏡、聴診器、および関節鏡)、および関連する機器等、またはそれらの組み合わせを含むがこれらに限定されない。
本明細書で使用されるとき、「微生物(microorganism)」という用語は、任意の非細胞または単細胞(群体を含む)有機体を指す。微生物は、全ての原核生物を含む。微生物は、細菌(シアノバクテリアを含む)、胞子、地衣類、菌類、原虫、ビリノ、ウイロイド、ウイルス、ファージ、およびいくつかの藻を含む。本明細書で使用される場合、「微生物」という用語は、マイクロ有機体と同義である。
本明細書で使用される場合、「軟表面」という用語は、硬表面として分類されないが、固体表面である表面を指す。軟表面には、織物、編物、織布表面、および不織布表面が含まれるが、これらに限定されない。軟表面には、カーペット、カーテン、布地、病院の仕切り、リネン、室内装飾品が含まれるが、これらに限定されない。
本明細書で使用されるとき、「実質的に含まない」という用語は、構成成分を完全に欠くか、または構成成分が組成物の性能に影響を及ぼさないほどに少量の構成成分を有する組成物を指す。構成成分は、不純物としてまたは汚染物質として存在してもよく、0.5重量%未満でなければならない。別の実施形態では、構成要素の量は0.1重量%未満であり、さらに別の実施形態では、構成要素の量は0.01重量%未満である。
本明細書で使用される「ウイルス」という用語は、病原性ウイルスおよび非病原性ウイルスの両方を含み得る微生物の種類を指す。病原性ウイルスは、ウイルス構造に関して2つの一般的な種類:エンベロープウイルスおよび非エンベロープウイルスに分類することができる。よく知られているエンベロープウイルスには、ヘルペスウイルス、インフルエンザウイルス;パラミクソウイルス、呼吸器合胞体ウイルス、コロナウイルス、HIV、B型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルス、およびSARS-CoVウイルスが挙げられる。「ネイキッド(naked)」ウイルスと呼ばれることもある非エンベロープウイルスには、ピコルナウイルス科、レオウイルス科、カリシウイルス科、アデノウイルス科、およびパルボウイルス科が挙げられるこれらの科のメンバーには、ライノウイルス、ポリオウイルス、アデノウイルス、A型肝炎ウイルス、ノロウイルス、パピローマウイルス、およびロタウイルスが挙げられる。当技術分野においては、「エンベロープ」ウイルスは比較的感受性であり、したがって、一般的に使用される殺菌剤によって不活化され得ることが知られている。対照的に、非エンベロープウイルスは、従来の殺菌剤に対して実質的により耐性であり、エンベロープウイルスよりも環境的にはるかに安定している。
本明細書で使用されるとき、「食器」という用語は、食事および調理用具、食器類、ならびにシャワー、シンク、トイレ、浴槽、天板、窓、鏡、運搬用車両、および床などの他の硬表面を指す。本明細書で使用される場合、「食器洗浄」という用語は、食器の洗浄、浄化、またはすすぎを指す。器物は、プラスチック製の品目も指す。本発明による組成物で洗浄され得るプラスチックの種類としては、ポリプロピレンポリマー(PP)、ポリカーボネートポリマー(PC)、メラミンホルムアルデヒド樹脂またはメラミン樹脂(メラミン)、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレンポリマー(ABS)、およびポリスルホンポリマー(PS)を含むものが挙げられるが、これらに限定されない。本発明の化合物および組成物を使用して浄化され得る他の例示的なプラスチックには、ポリエチレンテレフタレート(PET)ポリスチレンポリアミドが含まれる。
用語「水溶性」及び「水分散性」は、本明細書において使用される場合、成分が本発明の組成物中の水に対して可溶性または分散性を有することを意味する。一般的に、成分は、25℃で、水の約0.1重量%~約15重量%の濃度、より好ましくは約0.1重量%~約10重量%の濃度で可溶性または分散性を有する必要がある。
「重量パーセント(weight percent)」、「重量%(wt%)」、)」、「重量%(wt-%)」、「重量パーセント(percent by weight)」、「重量%(% by weight)」という用語、およびそれらの変形は、本明細書で使用される場合、その物質の重量を組成物の総重量で除し、100を乗じた物質の濃度を指す。
pH感受性色指示薬
本開示は、洗浄組成物、特に、消毒および/または殺菌組成物の濃度を評価するためのpH感受性色指示薬に関する。本開示はまた、pH感受性色指示製品を製造および使用する方法を説明している。本発明者らは、特定の新しい種類の消毒剤および殺菌剤、特に酸性陰イオン洗浄組成物のpHおよび有効性には相関関係があることを発見した。したがって、活性消毒剤または殺菌剤の必要濃度を査定するための従来のメカニズムは、有効成分の濃度を測定することであったが、本発明者らは、酸性陰イオン洗浄剤中の有効成分の必要濃度は、有効成分の濃度に関連する組成物のpHを判定することで評価し得ることを発見した。本発明者らは、pH感受性色指示薬の使用によって、この技術に存在する前述の困難および問題の多くを克服できると判断した。現在、いくつかのpH感受性色指示薬が存在しているが、既存のものは多くの問題を抱えており、使用が困難である。例えば、既存のpH感受性色指示薬は、5秒などの設定された時間、試験化学物質のバイアルに(試験片を)浸漬または(使用溶液を)追加する必要があり、10秒以内に設定された温度で結果を読み取り、その10秒以内で結果が存続不能になる前に、色および色相を基準と比較する必要がある。このような方法は、温度などの条件の違いや、設定された時間内に結果を読み取って判定する必要性があるために、現場で使用するのは困難である。さらに、そのような方法は不可逆的であるので、継続的かつリアルタイムではなく、組成物の変化を再試験する必要なしにある期間にわたって容易に監視することができる。
特に、pH感受性色指示薬を使用することにより、組成物中の活性洗浄成分(塩素または第四級アンモニウムなど)を測定するために使用される高価および/または複雑な装置の必要がない。さらに、特定の濃度の適合性を評価するために、試験結果を分析および解釈する必要はない。むしろ、pH感受性色指示薬を使用すると、画像または色変化が一目でわかり、濃度が所望の洗浄用途に十分か不十分か、つまり、濃度が消毒または殺菌に十分かどうかを示すことができる。
pH感受性色指示薬は、洗浄組成物の濃度の視覚的表示を可能にするために、基材に結合されたpH感受性染料を含む。画像の色変化または外観は、組成物が特定の抗菌活性を達成するために必要な濃度の内外にあることを示し得る。したがって、pH感受性色指示薬は、組成物の消毒および/または殺菌効果の一目でわかるリアルタイムの判定を提供することができる。
好ましい実施形態では、pH感受性色指示薬は、染料と基材とを含み得る。
染料
pH感受性色指示薬は、pH感受性染料を含む。好ましくは、染料は、アゾ染料を含む。使用される染料は、2つのアゾ染料、3つのアゾ染料、4つのアゾ染料、またはそれ以上からなる混合物を含む染料の組み合わせまたは混合物であり得る。アゾ染料は、一つ又は複数のジアゼニル官能基を含む有機化合物である。
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ここで、RおよびR’は、アリール基またはアルキル基のいずれかである。好ましいアゾ染料には、Rが2~20個の炭素、より好ましくは4~16個の炭素を有し、R’が2~20個の炭素、より好ましくは4~16個の炭素を有するものが含まれる。適切なアゾ染料の詳細については、米国特許第4,029,598号の2列目7行目~5列目68行目を参照。参照により、その全体が本明細書に組み込まれる。
好ましいアゾ染料には、アルーラレッドAC、アゾバイオレット、ベーシックレッド18、ブロモチモールブルー、コンゴーレッド、ダイレクトブルー1、ダイレクトブラウン78、m-クレゾールパープル、メチルオレンジ、メチルレッド、パラレッド、フェノールレッド、リアクティブオレンジ16、タルトラジン、チモールブルー、キシレノールブルー、キシレノールオレンジ、およびそれらの組み合わせまたは混合物が含まれるが、これらに限定されない。
好ましい実施形態では、pH感受性染料は、約4.5以下、約4.4以下、約4.3以下、約4.2以下、約4.1以下、約4以下、約3.9以下、約3.8以下、約3.7以下、約3.6以下、約3.5以下、約3.4以下、約3.2以下、約3.1以下、約3.0以下、約2.9以下、約2.8以下、約2.7以下、約2.6以下、約2.5以下、約2.4以下、約2.3以下、約2.2以下、約2.1以下、または約2.0以下のpHで色変化を示す。好ましい実施形態では、pH感受性染料は、約2~約4.5、より好ましくは約2.2~約4.0、さらにより好ましくは約2.5~約3.5のpHで、または最も好ましくは約2.8~約3.2のpHで色変化を示す。好ましい実施形態では、pH感受性染料は、約2~約4.5、より好ましくは約2.2~約4、最も好ましくは約2.5~約3.5のpKaを有する。
基材
本発明の一態様では、アゾ染料は、洗浄組成物と接触すると、抗菌効果のための十分または不十分な濃度を示すために基材上の色を変化させ得るように、基材に結合またはコーティングされる。基材は、特定の洗浄用途に適した任意の基材であり得る。例えば、基材は、ペール、バケツ、ディスペンサ、スプレーボトル、噴霧器、トリガ噴霧器、シンク、コーティング、ライナー、モップ、塗料、紙、スポンジ、ステッカー、タオル、窓、またはふき取り布であり得るが、これらに限定されない。アゾ染料は、基材に結合またはコーティングすることができる。好ましい実施形態では、基材は、染料が紙上で色変化を示すように結合またはコーティングされたアゾ染料を有する紙であり得る。好ましい実施形態では、基材は、表面に接着(または他の場合では貼り付け)することができ、表面は、プラスチック表面、複合物表面、ガラス表面、または金属表面のうちの一つ又は複数である。最も好ましい実施形態では、アゾ染料は、セルロースベースの基材に結合またはコーティングされ、セルロースベースの基材は、表面に接着(または他の場合では貼り付け)され、その表面は、容器、ペール、バケツ、ディスペンサ、ボトル、スプレー、またはシンクに取り外し可能に取り付けられている。
図1~23は、ぺ-ルまたはバケツなどの容器100を含む基材の非限定的な例示的な実施形態を示す。容器100は、典型的には、基部102と、側壁(複数可)104と、上部リム106とを含む。基部102の外側は、ペールまたはバケツ100が外面(複数可)上に動作可能に載り得る表面として機能する。基部102は、任意選択で、前記外面(複数可)と接触する表面積を減少させるために、足を含み得る。少なくとも1つの側壁104は、基部102の周りに直立した境界を形成し、ほぼ垂直に上方に延在し、容器100の上部リム106で終端する。少なくとも1つの側壁104は、垂直面に対して様々な先細り部を有する部分を含み得る。例えば、容器100の上部は、容器100の下部よりも垂直に対してより大きな外向きの先細り部を含み得、容器100の上部リム106は、上部と下部よりも垂直に対してより大きな先細り部を有するように構成することができる。側壁104は、容器100を充填するときにこぼれる流体の量を最小限に抑え、注入中にバケツから流体を向けるのを助けるために、概して上向きおよび外向きに延在し、容器100の口の近くで広がり得る。
側壁104および基部102は共に、好ましくは実質的に円筒形の形状を形成し得るが、任意の適切な、または他の場合では既知の三次元形状をとるように構成することができる。例えば、容器100の形状は、円柱、楕円体(球を含む)、部分楕円体(半球を含む)、正多面体(ピラミッド、立方体などを含む)、不規則な多面体、円錐、それらの組み合わせ、および/または同様のものからなる群から選択することができる。容器100は、好ましくは、本明細書に開示される化学物質の取り扱いに耐えるために、ポリプロピレンなどの材料から構成される。射出成形プロセスで一般的に使用されるものなど、他の熱可塑性プラスチックも使用することができる。側壁104および基部102は、中実、部分的に中空、または大部分が中空であり得るが、繰り返し使用の過程での衝撃および摩耗に耐えるように、少なくとも容器100に十分な強度を確立するのに十分な厚さでなければならない。
図1~10の容器100は、2材料設計を含み、その場合、ペールまたはバケツ100の大部分が不透明であり、小さい部分、例えばペールまたはバケツ100の窓108、110は透明である。窓108、110に適した透明材料は、ガラス、ガラス繊維、ポリカーボネートなどを非限定的に含み得る。
窓108および110は、外部の場所から容器100への広い視野角を可能にする。容器100の動作中、本明細書に開示される利点を有するpHストリップ112および/または容器100内に含まれる化学物質を識別するラベルを、可撓性保持アーム114と窓108、110のうちの一つ又は複数のとの間に配置することができる。可撓性保持アーム114は、バケツの移動中にpHストリップおよび/またはラベルを定位置に固定するのに十分剛性であるが、容器100の使用の合間にユーザがpHストリップおよび/またはラベルを取り外しおよび/または交換できるように、かつ様々な厚さのpHストリップおよび/またはラベルに対応するように、十分に変形可能でなければならない。概して図1~10に示すように、pHストリップ112および/または製品識別子は、容器100の側壁104の内部に配置されるまで、窓108、110に隣接する場所に格納され得る。動作中、ユーザは、容器100の上部を通して見る必要なしに、容器100内のpHストリップ112および/または製品識別子を見ることができるであろう。pHストリップ112を定位置にさらに保持するために、上部ホルダ116は、側壁104の内部または最上部に配置され、側壁104が容器100の基部102と接するところのすぐ上の位置から延在する保持アーム114の一つ又は複数に挿入されている間、pHストリップ112を安定させる。保持アーム114は、基部102のすぐ上の位置から上部ホルダ116まで実質的に延在し、保持アーム114と窓108、110との間に保持領域を提供し、そこでpHストリップ112をそれらの間でスライドさせることができる。pHストリップ112は、上向きの位置および下向きの方向から見るための位置にスライドさせることができ、横方向の位置にスライドさせることができ、および/または前述の方向の組み合わせでスライドさせることができる。このようなスライド可能な接続は、スリップ(非粘着性)表面への摩擦ばめ、ガイド、トラック、ピストン(複数可)、シャフト(複数可)、スリーブ(複数可)、カラー(複数可)、ボールベアリング、アクチュエータ(複数可)、リンケージ(複数可)、ピボット(複数可)などを含む、一つ又は複数の適切なスライド可能な要素の使用を通して確立することができる。スライド可能な接続は、pHストリップ112、保持アーム114、および/または上部ホルダ116が側壁104に対して一次元で(すなわち直線的に)スライドすることのみを可能にすることが好ましい。それでも、二次元における若干の緩和は、スライド可能な構成要素および/または要素の摩耗、裂け目、または故障を軽減することであり得ることを理解されたい。そのために、油、グリース、潤滑剤、帯電防止剤、および/または他の非粘性の流体またはデバイスを、摩耗や裂傷が時間の経過とともにさらに軽減すると予想される場所に適用することができる。
保持アーム114が概して窓108、110に向けられる力を加える間、その力は、保持アーム114と窓との間でpHストリップ112をスライドさせるためにユーザによって容易に克服され得る。ただし、保持アーム38は、バッジを定位置に押し付けるために張力を再行使するためのある程度の弾力性を含む。さらに、図21~22に示すように、保持アーム114/上部ホルダ116の組み合わせは、リベット118によって側壁104に締結、または他の場合では取り付けることができる。保持アーム114/上部ホルダ116の組み合わせを容器100に取り付ける他の方法および手段もまた、本発明の一部であると考えられる。例えば、保持アーム114/上部ホルダ116の組み合わせは、接着剤、ネジ、スナップ、Velcro(登録商標)などを介して、容器100に接着、または他の場合では固定することができる。保持アーム114/上部ホルダ116の組み合わせは、基部102および/または側壁104の一部として、それが容器100と一体になるように成形、または他の場合では形成されることも企図される。したがって、保持アーム114/上部ホルダ116の組み合わせは、熱可塑性プラスチックなどのディスペンサ本体と同様の材料を含み得る。
図11~20に示すように、容器100の各表面はほぼ完全に透明であり、容器100の上部リム106は、任意の数の中間支持部材120で補強することができる。中間支持部材は、側壁104と、上部リム106の下部および外側部分とを橋渡しする。容器10の上部リム106は、ユーザによって把持されるように、下向きおよび外向きに湾曲することができる。
容器100の側壁(複数可)104の反対側の部分は、概して側壁104の中央および容器100の口付近に配置される開口部123を伴う耳122を含む。耳122は、容器100の重心に近づけて配置することで、容器100から液体を注ぐときのユーザの負担を軽減することができる。さらに、耳122は、対向する側壁104の中心から外れて配置することで、容器100から液体を注ぐことの容易さをさらに助けることができる。各耳122は、図21~22で最もよく示されているように、取手124のそれぞれの端部126および128でポスト130および132を受容するように構成されている。ポスト130と132は、容器上の耳122に取り外し可能に取り付けることができ、またはいくつかの実施形態では、恒久的にそれに取り付けることができる。ポスト130および132は、取手124を耳の周りで回転可能にする容器100上の開口123を介して耳122に回転可能に取り付けられるのが好ましい。具体的には、取手124は、直立位置から隣接するいずれかの側壁104までの、両者間の任意のポイントなど、少なくとも180°自由に回転できるようにされている。取手124が、あらかじめ設定された間隔位置に移動できるようにするために、容器100にメカニズムが含まれていてもよく、それによって、同じメカニズムまたは何らかの他のメカニズム(例えば、ロック)が無効化されていない限り、または、含まれているメカニズムの付勢力に打ち克つに十分な力が取手124に加えられていない限り、取手124を取り外すことはできない。取手124は概して半円形状であり、任意選択で、半円形を形成する円弧の中央上部にハンドルを含み得る。
図11~20にも見られるように、製品供給源識別子134、液量インジケータ136、使用説明138、pHストリップ112の凡例140(図21~23に示される)、および/または統一ハザードシンボル142を、容器100の側壁104と一体化および/またはその上に配置して、容器100ならびに/または、消毒剤または他の適切な洗浄剤などの、その中に貯蔵および/もしくは処理および/もしくはそこから分配されることを意図された液体に関連する態様の迅速な識別を容易にすることができる。したがって、文字、数字、図形、マーキング、および/または他の記号からなる供給源識別子、しるし、注意記号、指示、および/または他の望ましい識別情報が容器100上に印刷されることは、本発明の範囲内である。シルクスクリーンまたはフォトリソグラフィー処理などの、容器100が製造される材料と互換性のある、そうするための任意の適切な処理を使用することができる。しるし、指示、および/または他の識別情報は、基部102および/または側壁104の内部および/または外部部分に***(エンボス加工)、押下げ、刻印、エッチング、書込み、ラベル付け、塗装、コーティング、または他のやり方で適用され得る。しるしは、平坦および非平坦の表面に適用できる。
pHストリップ112およびそこに含まれる任意のアゾ染料は、観察することができるいくつかの異なる場所に結合することができる。例えば、アゾ染料は、バケツまたはペール100の内部に結合され、窓108、110を通して見ることができる。本態様では、バケツまたはペール100は、アゾ染料を含む塗料で塗装することができ、バケツ材料自体は、それに結合したアゾ染料を有することができ、バケツまたはペール100の内部にステッカーを追加することができる。その場合、ステッカーはアゾ染料を含み得、アゾ染料を含む、またはアゾ染料を含む塗料を含むプラスチッククーポン、ディスク、またはフロートなどの別の物体を、バケツまたはペール100に貼り付けることができ、または窓は、結合したアゾ染料を含み得る。本実施形態はバケツ/ペールで示されているが、本発明および本開示によれば、これは、洗浄組成物、例えば、スプレーボトル、噴霧器、トリガ噴射器、ライナー、ディスペンサ、またはシンクを含み得る任意の数の他の基材に適用可能であることが理解されるべきである。好ましい実施形態では、基材は、pH感受性染料を含む組成物でコーティングおよび/または塗装することができる。好ましい実施形態では、pH感受性染料は、基材に適用される非水溶性塗料中にある。
したがって、pHストリップ112の視覚的外観は、本発明について述べられた目的を達成するのを助けるように設計することができる。例えば、pHストリップ112は、隣接する物体(複数可)の色(複数可)と対照的または互換性のある一つ又は複数の色を示すように構成することができる。現れた色は、例えば、原色、二次色、三次色、またはそれらの任意の組み合わせを含み得る。図23に示されるように、pHストリップ112の色は、特定の意味をユーザに伝えることができる。注意は赤い色で示され、pHが望ましい範囲から外れると警告が表示され得る。より均一な青または緑の色は、適切な溶液を示し得る。pHが上昇すると、pHストリップ112は、よりピンクがかった色を有し得る。物体を周囲に溶け込ませることが望ましい場合は、特定の色を選択して、よりカモフラージュされた効果を生み出すことができる。実質的に暗い色または実質的に明るい色を選択して、物体が注目される可能性を低減または増大させることができる。物体の反射率を変更するために、反射要素をpHストリップ112および/または容器100に追加またはそこから取去ることができる。さらに、pHストリップ112および/または容器100の視覚的外観は、特定の視覚効果を提供するように変更され得る。視覚効果は、物体を見たときに物体が人にどのように見えるかに影響する。視覚効果の非限定的な例には、物体の色の変更、隣接する物体間の色のコントラストの増減、物体の反射率の増減が含まれる。本発明の別の態様では、洗浄組成物を適用するために使用される基材は、結合されたアゾ染料を含み得る。例えば、紙、ふき取り布、タオル、スポンジ、噴霧器、トリガ噴霧器、またはモップは、結合されたアゾ染料を含み得る。適切な基材には、プラスチック、金属、セルロースベース、または織物が含まれ得るが、これらに限定されない。本実施形態では、一度洗浄組成物と接触した基材は、組成物が特定の洗浄用途に有効であるかどうかに関する指標を提供することができる。
調製の方法
pH指示薬を調製する方法および技術は、米国特許第4,029,598号に記載されているようないくつかのやり方で製造することができ、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。このような技術は、セルロースなどの担体を利用し、かつ担体材料と化学結合を形成して、ブリードしないpH指示薬を形成することができる反応性基を有するアゾ染料で、担体を飽和させる。本方法は、まず紙原料を適切なビータ内で水に懸濁させ、得られた懸濁液を染料の水溶液と混合し、ついで染料を繊維に固定するための塩基を添加してアルカリ性懸濁液を作製することにより、その製造中にセルロース繊維を含む指示紙などの基材を直接着色することを含む。第2の方法は、指示紙などの完成した基材に染料溶液をインプリントすることと、温かいアルカリ性固定液に短時間浸漬させて染料を固定させることと、を伴う。さらに別の技術により、染料溶液は、以前にアルカリ性にされた紙に適用され得、この場合、染料溶液の適用およびその後の蒸気による短時間の処理の後、中性に洗浄され、乾燥される。
米国特許第4,029,598号に開示されている技術および方法は、非ブリードpH指示薬を製造する機能に対応しているが、pH感受性染料を使用して色変化をすばやく視覚的に識別することにより、溶液の有効性を判断する機能には対応できていない。開示された非ブリードpH指示薬の製造方法は、正確なpH判定のために色スケールと比較するうえでより多くの時間を技術者に提供する目的に役立つが、溶液有効性の迅速な指標として色変化を利用できていない。さらに、これらの方法は、本明細書で論じられるように、複数の基材上の色指示薬の特性に対処できていない。
好ましい実施形態では、pH感受性染料は、基材の結合可能な表面積10グラムあたり約0.01~約0.1グラムの染料の量で基材に結合される。一実施形態では、アゾ染料は、固定剤を含み得る。適切な固定剤には、塩、酸、または塩基が含まれるが、これらに限定されない。
使用方法
好ましい実施形態では、pH感受性染料を使用して、所望の用途に対する洗浄組成物の有効性に関して陽性または陰性の結果を示すことができる。例えば、pH指示薬は、色を変化させることで、洗浄組成物が、消毒または殺菌などの特定の抗菌活性の効力について最大pHレベル以下のpHを有することを示すことができる。限定ではなく例示として、組成物が約3.2以下のpHで抗菌効果を提供する場合、約3.2のpHで色変化を示すアゾ染料を選択することができる。このように、組成物のpHが3.2以下の場合(つまり、特定の用途に有効である場合)、基材に結合された染料の色が変化し、その有効性が示される。あるいは、洗浄組成物が3.2を超え、その意図された抗菌効果に対して有効でない場合、組成物がpH感受性染料と接触しているとき、色変化は存在しないであろう。
本発明の一態様では、染料をパターンで基材に結合させて、組成物が有効であるために十分に低いpHを示す画像を明らかにすることができる。この点で、色自体は重要ではなく、パターンまたは画像を明らかにすることである。
好ましい実施形態は、洗浄組成物の濃度を検出する方法を含む。本方法は、洗浄組成物をpH感受性指示薬と接触させることと、接触工程中または接触工程後にpH感受性指示薬が色変化を示したかどうかを観察することによって、洗浄組成物が洗浄用途に有効な濃度を有するかどうかを決定することと、を含み得る。
好ましい実施形態は、表面を洗浄する方法を含む。本方法は、洗浄組成物をpH感受性指示薬と接触させることと、接触工程中または接触工程後にpH感受性指示薬が色変化を示したかどうかを観察することによって、洗浄組成物が洗浄用途に有効な濃度を有するかどうかを決定することと、色変化が示された場合に、洗浄組成物を表面に適用することと、を含み得る。洗浄は、表面を消毒または殺菌することであり得る。組成物がpH指示薬の色変化に影響を及ぼさない場合、洗浄組成物は、pHを調整することによって変更することができる。pHは、活性洗浄組成物成分の濃度を増加させることによって、および/またはpH調整剤を加えることによって調整することができる。
好ましい実施形態において、組成物は、微生物集団の少なくとも約3logの減少、より好ましくは少なくとも約3.5logの減少、さらにより好ましくは約4log以上の減少、さらにより好ましくは約4.5log以上の減少、最も好ましくは約5log以上の減少を提供する。好ましくは、洗浄組成物は、これらの減少を、約30分以下、約20分以下、約15分以下、約10分以下、約5分以下、約4分以下、約3分以下、約2分以下、約90秒以下、約60秒以下、さらには約30秒以下で提供する。
洗浄組成物
好ましい実施形態では、pH感受性指示薬と適合性のある洗浄組成物は、約4.5以下、より好ましくは約4以下、より好ましくは約3.5以下、さらにより好ましくは約3.2以下、さらにより好ましくは約3.0以下、さらにより好ましくは約2.8以下のpHで効力を有するものである。
抗菌活性
そのような組成物は、過酸組成物、酸アニオン性組成物、またはそれらの組み合わせ、もしくは混合物を含み得る。好ましい実施形態では、洗浄組成物は、少なくとも1つの陰イオン性スルホン化または硫酸化界面活性剤を含む。
好ましい実施形態において、本発明者らは、消毒または殺菌のための所望の濃度が、約5ppm~約6000ppm、より好ましくは約15ppm~約5000ppmの間、そして最も好ましくは約100ppm~約4500ppmであることを見出した。そのような実施形態では、pHは、好ましくは、約3.2以下、約3.1以下、約3.0以下、約2.9以下、約2.8以下である。
アニオン性界面活性剤は、疎水性物質の負電荷によって分類される表面活性物質であるか、または、pHがpKa以上に上昇しない限り、分子の疎水性部分が電荷を有しない界面活性剤(例えばカルボン酸)である。カルボキシレート、スルホネート、スルフェート、およびホスフェートは、アニオン性界面活性剤中に見出される極性(親水性)可溶化基である。これらの極性基と関連したカチオン(対イオン)のうち、ナトリウム、リチウム、およびカリウムは、水溶性を付与し、アンモニウムおよび置換アンモニウムイオンは、水溶性および油溶性の両方を提供し、カルシウム、バリウム、およびマグネシウムは、油溶性を促進する。
好ましいアニオン性スルホネート界面活性剤には、アルキルスルホネート、直鎖および分岐鎖第一級および第二級アルキルスルホネート、ならびに置換基の有無にかかわらず芳香族スルホネートが含まれる。一態様では、スルホネートにはスルホン化カルボン酸エステルが含まれる。一態様では、適切なスルホン酸アルキル界面活性剤には、C8~C22アルキルベンゼンスルホネート、またはC10~C22アルキルスルホネートが含まれる。例示的な態様では、アニオン性アルキルスルホネート界面活性剤は、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸(LAS)である。アニオン性界面活性剤としてLASを使用する好ましい実施形態では、組成物はpH3.5以下で最も効果的である。さらなる実施形態において、陰イオン性スルホン酸塩界面活性剤は、代替的または追加的に、ジフェニル化スルホン酸塩、および/またはスルホン化オレイン酸を含み得る。
最も好ましい陰イオン性スルホン化界面活性剤には、C8~C22アルキルベンゼンスルホン酸塩、スルホン化オレイン酸、スルホコハク酸塩、第二級アルカンスルホン酸塩、またはそれらの混合物が含まれるが、これらに限定されない。
一実施形態では、本出願の抗菌性多目的組成物は、両性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、双性イオン性界面活性剤、または他のアニオン性界面活性剤を含む他の界面活性剤を実質的または完全に含まなくてもよい。
緩衝剤
いくつかの実施形態では、組成物は、任意選択で緩衝剤を含み得る。好ましい実施形態では、組成物は、約2~約3のpKaを伴うpH緩衝剤を使用する。緩衝剤が組成物に含まれる場合、それは、所望のpHで組成物を緩衝するために任意の適切な量であり得る。好ましい実施形態では、濃縮抗菌多目的組成物は、約0重量%~約20重量%、より好ましくは約0.01重量%~約15重量%、最も好ましくは約0.01重量%~約10重量%の緩衝剤を含む。好ましい実施形態では、すぐに使用できる抗菌多目的組成物は、約0重量%~約3重量%、より好ましくは約0.01重量%~約3重量%、最も好ましくは約0.01重量%~約3重量%の緩衝剤を含む。好ましい実施形態では、緩衝剤は、約0.5重量%未満、より好ましくは約0.1重量%未満の量である。
好ましい緩衝剤には、ホスホネート、ホスホン酸、および/またはリン酸塩が含まれるが、これらに限定されない。例示的な緩衝剤には、ホスホネート塩(複数可)および/または複素環式ジカルボン酸、例えばジピコリン酸が含まれる。いくつかの実施形態では、緩衝剤は、ピコリン酸および塩、ピリジン-2,6-ジカルボン酸および塩などのピリジンカルボン酸ベースの安定化剤、ならびにリン酸および塩、ピロリン酸および塩、最も一般的には、1-ヒドロキシエチリデン-1,1-ジホスホン酸(HEDP)および塩などのホスホネートベースの安定化剤である。他の実施形態では、組成物および方法は、2つ以上の緩衝剤、例えば、HEDPおよび2,6-ピリジンジカルボン酸(DPA)を含み得る。さらに、例示的な緩衝剤には、トリエタノールアミン、イミダゾール、炭酸塩、リン酸塩、複素環式カルボン酸、ホスホネートなどが含まれるが、これらに限定されない。好ましい実施形態では、組成物は、カルボン酸緩衝剤を含まない。
pH調整剤
いくつかの実施形態では、組成物は、pHを調整するため、および/または他の成分を中和するために、一つ又は複数のpH調整剤を任意選択で含み得る。好ましい実施形態では、アルカリ性pH調整剤がアルカリ化剤として添加される。好ましくは、アルカリ性pH調整剤は、キレート剤を含まないか、または中和されていないキレート剤を含む組成物に添加される。好ましい実施形態において、酸性pH調整剤は、中和されたキレート剤を含む組成物に添加される。好ましい実施形態では、酸性pH調整剤を、殺菌用途のための共酸性剤として加えることができる。
pH調整剤が組成物に含まれる場合、それは、所望のpHに到達するために任意の適切な量であり得る。好ましい実施形態では、濃縮抗菌多目的組成物は、約0重量%~約10重量%、より好ましくは約0.01重量%~約8重量%、最も好ましくは約0.01重量%~約5重量%のpH調整剤を含む。好ましい実施形態では、すぐに使用できる抗菌多目的組成物は、約0重量%~約10重量%、より好ましくは約0.01重量%~約5重量%、最も好ましくは約0.01重量%~約3重量%のpH調整剤を含む。
アルカリ性pH調整剤
組成物は、組成物を所望のpHに調整するための一つ又は複数のアルカリ性pH調整剤を含み得る。
適切なアルカリ性pH調整剤には、一つ又は複数の有機アルカリ性pH調整剤、一つ又は複数の無機アルカリ性pH調整剤、またはそれらの組み合わせが含まれるが、これらに限定されない。適切な有機アルカリ性pH調整剤には、例えば、モノエタノールアミン、モノプロパノールアミン、ジエタノールアミン、ジプロパノールアミン、トリエタノールアミン、トリプロパノールアミン、混合イソプロパノールアミンなどを含むアミンおよび強窒素塩基、またはそれらの組み合わせが含まれるが、これらに限定されない。適切な無機アルカリ性pH調整剤には、アルカリ金属水酸化物(例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなど、またはそれらの組み合わせ)、アルカリ金属炭酸塩(例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム、セスキ炭酸ナトリウム、セスキ炭酸カリウムなど、またはそれらの組み合わせ)、アルカリ金属ホウ酸塩(例えば、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カリウムなど、またはそれらの組み合わせ)、アルカリ金属酸化物(例えば、酸化ナトリウム、酸化カリウムなど、またはそれらの組み合わせ)、および同様のもの、またはそれらの組み合わせが含まれるが、これらに限定されない。一つ又は複数のアルカリ性pH調整剤の例には、一つ又は複数のアルカノールアミンおよび/またはアルカリ金属炭酸塩が含まれる。
多くの市販のアルカリ性pH調整剤が、抗菌性多目的組成物での使用に適している可能性がある。市販のアルカリ性pH調整剤には、第一級アミノアルコール(例えば、2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール)、アミノアルコール(例えば、2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール)を含むがこれらに限定されないアミノアルコール、モノエタノールアミンおよびトリエタノールアミンを含むがこれらに限定されない市販のアルキルアルカノールアミンが含まれ得る。
一態様では、アルカリ性pH調整剤は、エタノールアミンおよび/または炭酸塩を含み得る。さらに好ましい態様では、アルカリ性pH調整剤には、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、2-(2-アミノエトキシル)エタノール(DGA)および/またはアルカリ金属炭酸塩が含まれる。さらに好ましい態様では、アルカリ性pH調整剤は、例えば、アルカリ金属水酸化物を含む苛性アルカリを含まない。さらに他の好ましい態様では、アルカリ性pH調整剤は、危険物としての分類を必要とする指標値をもたらし、それにより、抗菌多目的組成物の取り扱い時に個人用保護具(PPE)の使用を必要とするモノエタノールアミン、苛性および/または他の高アルカリ性成分を含まない。そのような好ましい態様において、アルカリ性pH調整剤モノエタノールアミン、苛性および/または他の高アルカリ性成分は、濃縮抗菌多目的組成物中の成分あたり約1重量%未満で含まれる。他の態様において、そのようなアルカリ性pH調整剤は、抗菌性多目的組成物から除外される。
酸性pH調整剤
組成物は、酸性pH調整剤を含み得る。そのような態様では、酸性pH調整剤は、弱酸と強酸との組み合わせであり得る。使用することができる強酸は、水溶液を実質的に解離させる酸である。「弱」有機酸および無機酸は、酸が本組成物を形成するのに有用な範囲内の濃度で周囲温度の水に溶解したときに、酸部分からのプロトンの最初の解離工程が本質的に完了しない酸または酸構成要素である。
理論に拘束されることを望まないが、酸性pH調整剤は、同じように脂質エンベロープおよび/またはキャプシドに影響を与えると考えられている。さらに、本明細書に開示される酸性pH調整剤は、基材の表面上の低pH緩衝液の生成を促進し、それにより、それらが組み込まれる組成物および生成物の残留抗菌および殺ウイルス活性を延長する。
組成物のpH調整での使用に好適な例示的な強酸には、メタンスルホン酸、硫酸、重硫酸ナトリウム、リン酸、ホスホン酸、硝酸、スルファミン酸、塩酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸、トルエンスルホン酸、グルタミン酸など、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸、キシレンスルホン酸、クメンスルホン酸などのアルカンスルホン酸が含まれる。好ましい態様では、約4未満、好ましくは約3未満のpHを有する酸性の使用組成物を有益に提供するために、組成物は、約2.5未満のpKaを有する強酸を含む。一実施形態では、組成物は、アニオン性界面活性剤と組み合わせて強酸を含み、必要に応じて弱酸を含む。
組成物のpH調整での使用に好適な例示的な弱酸には、乳酸、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、グルコン酸などのアルファヒドロキシ酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸などのカルボン酸が含まれ、アスコルビン酸、グルタミン酸、レブリン酸などの他の一般的な有機酸も使用することができる。好ましい態様では、約4未満、好ましくは約3未満のpHを有する酸性の使用組成物を有益に提供するために、組成物は、約2.5超のpKaを有する弱酸を含む。一実施形態では、組成物は、アニオン性界面活性剤と組み合わせて弱酸を含み、必要に応じて強酸を含む。好ましい実施形態では、組成物は、モノカルボン酸、ジカルボン酸、またはモノカルボン酸とジカルボン酸の両方を含まない。
好ましい実施形態では、組成物は、0.5重量%未満、好ましくは約0.1重量%未満、より好ましくは約0.01重量%未満のカルボン酸、強酸、弱酸、過酸、またはそれらの混合物を含有してもよく、最も好ましくは、それらを含まない。
溶媒
いくつかの実施形態では、組成物は、有機溶媒を含み得る。好ましい実施形態では、濃縮抗菌多目的組成物は、約1重量%~約30重量%、より好ましくは約2重量%~約20重量%、最も好ましくは約5重量%~約10重量%の溶媒を含む。好ましい実施形態では、すぐに使用できる抗菌多目的組成物は、約0.01重量%~約2重量%、より好ましくは約0.05重量%~約1.5重量%、最も好ましくは約0.1重量%~約1重量%の溶媒を含む。
好ましい実施形態において、溶媒は、疎水性酸素化溶媒である。例示的な溶媒および溶媒系には、限られた水溶性アルコールが含まれる。一態様では、ベンジルアルコール溶媒および/または溶媒システムが使用されている。さらなる態様では、フェノキシエタノール溶媒および/または溶媒系が使用されている。特定の作用機序に限定されることなく、いくつかの実施形態において、溶媒は、脂溶性土壌に対する親和性を追加し、可塑剤として作用する疎水性を提供する限定された水溶性アルコールを提供する。一実施形態では、溶媒は、好ましくは15%未満の水溶性、より好ましくは8%未満の水溶性、そして最も好ましくは5%未満の水溶性の水への溶解度を有する。好ましい実施形態では、組成物は、水溶解度が制限された溶媒のみを含む。好ましい実施形態では、組成物は、水溶性が制限された溶媒と、わずかに水溶性が高い共溶媒の両方を含み得る。
追加の適切な溶媒および溶媒系には、芳香族アルコール、エーテルアミン、アミジン、エステル、グリコールエーテル、およびそれらの混合物を含む一つ又は複数の異なる溶媒が含まれ得る。代表的なグリコールエーテル溶媒には、エチレングリコールフェニルエーテル(Dow製のDowanol Ephとして市販されている)またはジエチレングリコールフェニルエーテル(Dowanol DiEPhとして市販されている)などの芳香族グリコールエーテル溶媒が含まれ得る。
追加の適切な溶媒には、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン(もしくは2,3,4,6,7,8,9,10-オクタヒドロピリミドル[1,2-a]アゼピンとも呼ばれる場合がある)(またはDBU)、2.5.7.10-テトラオキサウンデカン(TOU)、アセトアミドフェノール、アセトアニリド、アセトフェノン、2-アセチル-1-メチルピロール、エチルヘキシルグリセリン、酢酸ベンジル、ベンジルアルコール、メチルベンジルアルコール、アルファフェニルエタノール、安息香酸ベンジル、ベンジルオキシエタノール、エチレングリコールフェニルエーテル、プロピレングリコール、プロピレングリコールフェニルエーテル、酢酸アミル、アミルアルコール、3-ブトキシエチル-2-プロパノール、酢酸ブチル、プロピオン酸n-ブチル、シクロヘキサノン、ジアセトンアルコール、ジエトキシエタノール、ジエチレングリコールメチルエーテル、ジイソブチルカルビノール、ジイソブチルケトン、ジメチルヘプタノール、ジプロピレングリコールtert-ブチルエーテル、2-エチルヘキサノール、プロピオン酸エチル、エチレングリコールメチルエーテルアセテート、ヘキサノール、イソブタノール、酢酸イソブチル、イソブチルヘプチルケトン、イソホロン、イソプロパノール、酢酸イソプロピル、メタノール、メチルアミルアルコール、メチルn-アミルケトン、2-メチル-1-ブタノール、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、1-ペンタノール、n-ペンチルプロピオネート、1-プロパノール、n-プロピルアセテート、n-プロピルプロピオネート、プロピレングリコールエチルエーテル、トリプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールn-プロピルエーテル、トリプロピレングリコールn-プロピルエーテル、ジプロピレングリコールn-ブチルエーテル、トリプロピレングリコールn-ブチルエーテル、ジエチレングリコールn-ブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールn-ブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、エチル3-エトキシプロピオネート、2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオールモノイソブチレート、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、およびプロピレングリコールモノプロピルエーテルが含まれ得る。代表的な炭酸ジアルキルとしては、炭酸ジメチル、炭酸ジエチル、炭酸ジプロピル、炭酸ジイソプロピル、および炭酸ジブチルが挙げられる。代表的な精油には、ベンズアルデヒド、ピネン(アルファ、ベータなど)、テルピネオール、テルピネン、カルボン、シンナムアルデヒド、ボルネオールおよびそのエステル、シトラール、イオネン、ジャスミン油、リモネン、ジペンテン、リナロールおよびそのエステルが含まれる。代表的な二塩基性エステルには、アジピン酸ジメチル、コハク酸ジメチル、グルタル酸ジメチル、マロン酸ジメチル、アジピン酸ジエチル、コハク酸ジエチル、グルタル酸ジエチル、コハク酸ジブチル、グルタル酸ジブチル、およびDuPont Nylon製の商品名DBE、DBE-3、DBE-4、DBE-5、DBE-6、DBE-9、DBE-IB、およびDBE-MEで入手可能な製品が含まれる。代表的なフタル酸エステルとしては、フタル酸ジブチル、フタル酸ジエチルヘキシル、およびフタル酸ジエチルが挙げられる。追加の溶媒には、グリセリンおよびモノヘプチルグリセリンなどのグリセリンモノアルキルエーテル、ならびに1,2オクタンジオールなどの1,2アルカンジオールが含まれる。
好ましい実施形態では、溶媒は、ベンジルアルコール、および/またはDowanol Eシリーズおよび/またはDowanol Pシリーズからの溶媒のうちの一つ又は複数である。
洗浄方法
pHによって示され得る適切な濃度で使用される場合、洗浄組成物は、微生物集団と接触したときに抗菌効果を提供する。組成物はまた、表面からの汚れの除去にも効果的である。したがって、組成物は、汚れているおよび/または微生物集団を有する表面を洗浄するために使用することができる。
ウイルスの不活性化を伴う抗ウイルス殺菌を含む抗菌薬の使用方法は、本明細書に開示される抗菌多目的組成物が処理を必要とする表面に適用される接触工程を含む。一実施形態では、接触は、抗菌性多目的組成物を食品接触および/または非食品接触の硬表面と接触させることを含み得る。このような表面は、医療器械などの器械をさらに含むことができる。表面には、様々な器物を含む、サードシンクの消毒で洗浄されたものも含み得る。なおさらなる態様では、組成物の接触は、CIP(所定の場所での洗浄)用途に対するものであり得る。なおさらなる態様では、組成物の接触は、組成物を器物洗浄用途などの器物洗浄機と接触させることであり得る。このような表面には、軟表面、器物、および/または硬い表面が含まれる。好ましい表面は、浴槽、カーペット、容器、カウンター、カーテン、ドア、ドアハンドル、排水管、布、床、流体タンク、病院の仕切り、鏡、モニタ、パイプ、レール、シャワー、シンク、繊維製品、サーモスタット、タッチスクリーン、室内装飾品、壁、窓、織面、および不織面のうちの一つ又は複数を備え得る。
組成物を適用することができる様々な表面は、任意の従来の適用手段を含むことができる。適切な適用には、例えば、ふき取り、噴霧、注入、ぬぐい取り、含浸、浸漬などが含まれ得る。接触工程は、組成物が表面に所定の時間接触することを可能にする。時間の長さは、数秒~1時間、約30秒~約15分、またはそれらの間の任意の範囲を含む、可能にするのに十分なものであり得る。これらの方法は、すすぎ工程など、直接物理的に除去せずに組成物を表面に適用する単一の工程を含んでもよい。一実施形態では、組成物は、拭取り布を表面に適用することができるように、拭取り布上に置くことができる。
いくつかの態様では、本方法は、抗菌多目的組成物が適用され、拭き取りされ、および/またはすすぎが行われるような前洗浄工程をさらに含むことができ、その後、組成物の適用が続く。組成物およびその使用方法は、洗浄された、または汚れた表面を処理することを含み得る。
本明細書におけるすべての刊行物および特許出願は、本発明が関連する技術分野における通常の技術レベルを示している。すべての刊行物および特許出願は、あたかも各個々の刊行物または特許出願が具体的かつ個々に参照により組み込まれるのと同程度に、参照により本明細書に組み込まれる。
これらの実施例は、本発明の特定の実施形態を示しているが、単なる例示として与えられており、非限定的であることを理解されたい。上記の説明およびこれらの実施例から、当業者は、本発明の本質的な特徴を確認することができ、本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、本発明の実施形態の様々な変更および修正を行い、これを種々の用途および条件に適合させることができる。したがって、本明細書に示され説明されたものに加えて、本発明の実施形態の様々な変更は、前述の説明から当業者には明らかであろう。そのような変更もまた、添付の特許請求の範囲内に含まれることが意図される。
実施例で使用されている材料には、次のものが含まれる。
塩素で官能化されたポリスチレン樹脂ビーズ:様々な供給元から市販されている例示的な基材。
塩化ナトリウム:さまざまな供給元から市販されているイオン性塩。
炭酸ナトリウム:さまざまな供給元から市販されているアルカリ性供給源。
水酸化ナトリウム:さまざまな供給元から市販されているアルカリ性供給源。
リアクティブオレンジ16染料:アゾ染料のクラスに属する陰イオン染料。
コンゴーレッド染料:ベンジジンベースのアニオン性ジアゾ染料。
m-クレゾールパープル染料:トリアリールメタン染料。
例1
反応性染料がセルロース基材内のpHレベルの変化を検出できるかどうかを判定するために、セルローススポンジを反応性染料で試験した。セルローススポンジは、スポンジのアルカリ性の低い周囲領域と比較して、アルカリ性の高い中心を含んでいた。セルローススポンジをリアクティブオレンジ16染料で飽和させ、pH指示薬の能力を試験した。結果を図24に示す。
図24に示すように、リアクティブオレンジ16染料は、セルローススポンジ基材上のpH変化を検出することに成功した。アルカリ性の高い領域は、pHがより低い周囲領域よりも目に見えて暗い色合いになり、反応性染料がセルロース基材上のpH変化の視覚的指標を提供するうえで効果的であったことを示している。
例2
反応性染料は、官能化された多孔質ビーズなどの基材でさらに試験され、染料がpHの変化を視覚的に検出するうえで有効であるかどうかが判定された。表1に示すように、官能化された多孔質ビーズをさまざまなpHレベルで試験管内に調製した。ついで、コンゴーレッド染料を各試験管に加えた。結果を図25に示す。
Figure 0007282919000002
図25に示すように、コンゴーレッド染料は官能化された多孔質ビーズにうまく結合し、pHが上昇するにつれて徐々に色を変化させた。pHが上昇するにつれて、官能化された多孔質ビーズの色は徐々に暗くなった。これらの結果は、反応性染料が、官能化多孔質ビーズに結合してpHレベルに基づいて色の視覚的変化を提供するうえで効果的であることを示している。
例3
反応性染料は、コーティング基材表面を考慮して、塗料と共に使用するための適合性についてさらに評価された。さまざまな塗料との適合性を試験するために、水性および油性の塗料サンプルを使用した。3つの塗料サンプルをm-クレゾールパープル染料と組み合わせ、さらに3つの塗料サンプルをリアクティブオレンジ16と組み合わせた。さまざまな染料を各塗料サンプルに適用して、染料に適合性があるかどうかを判定した。
結果を図26に示す。1および2のラベルが付いた塗料サンプルは水性塗料であり、3のラベルが付いた塗料サンプルは油性塗料であった。図26に示すように、水性塗料に塗布された染料は明瞭な色をもたらし、染料が溶解したため、水性塗料と適合しなかったことを示している。一方、油性塗料に塗布した染料は変色せず、染料が溶解しなかったため、油性塗料と適合したことを示している。「無色の」液滴はpH7であり、上部の液滴と下部のより暗い液滴はpH13であった。
前述の例のデータは、基材に適用されたときのpH感受性染料が、洗浄組成物の有効性を一目でわかるようにリアルタイムで示すために使用できる組成物の所望のpHレベル(およびそれによる濃度)を示すのに適していることを実証している。
本発明がこのように記載されていることから、本発明が多くの方法で変更され得ることは明らかであろう。このような変更は、本発明の趣旨および範囲からの逸脱とみなされるべきではなく、すべてのこのような修正は、以下の特許請求の範囲内に含まれることが意図される。上記明細書は、開示された組成物および方法の製造および使用の説明を提供する。特に明記しない限り、本発明の基本的な動作を可能にするために、図示されたまたは説明された特徴は必須ではない。本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく多くの実施形態を行うことができるため、本発明は特許請求の範囲に属する。
本発明はこのように説明されているが、これは多くの方法で変動し得ることは明らかであろう。このような変更は、本発明の趣旨および範囲からの逸脱とみなされるべきではなく、すべてのこのような修正は、以下の特許請求の範囲内に含まれることが意図される。上記明細書は、開示された組成物および方法の製造および使用の説明を提供する。本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく多くの実施形態を行うことができるため、本発明は特許請求の範囲に属する。
特定の形態で、あるいは開示の機能を実行するための手段、または開示の結果を達成するための方法もしくはプロセスの観点から表される前述の説明、または次の特許請求の範囲、または添付の図面に開示される特徴は、適宜、別々に、またはそのような特徴の任意の組み合わせで、本発明をその多様な形態で実現するために利用することができる。以下、本開示の実施形態の例を列記する。
[1]
pH感受性指示薬であって、
アゾ染料と基材とを含み、前記アゾ染料が、前記基材に結合またはコーティングされており、前記アゾ染料が、約4.5以下のpHで色変化を示す、pH感受性指示薬。
[2]
前記アゾ染料が、以下のジアゼニル官能基のうちの一つ又は複数を含み、
Figure 0007282919000003
式中、Rが2~20個の炭素を有するアリール基またはアルキル基であり、R’が2~20個の炭素を有するアリール基またはアルキル基である、項目1に記載のpH感受性指示薬。
[3]
前記アゾ染料が、アルーラレッドAC、アゾバイオレット、ベーシックレッド18、ブロモチモールブルー、コンゴーレッド、ダイレクトブルー1、ダイレクトブラウン78、m-クレゾールパープル、メチルオレンジ、メチルレッド、パラレッド、フェノールレッド、リアクティブオレンジ16、タルトラジン、チモールブルー、キシレノールブルー、キシレノールオレンジ、またはそれらの組み合わせである、項目1または2に記載のpH感受性指示薬。
[4]
前記基材が、プラスチック、金属、繊維、またはセルロースベースである、項目1~3のいずれか一項に記載のpH感受性指示薬。
[5]
前記基材が、ペール、バケツ、スプレーボトル、噴霧器、トリガ噴霧器、シンク、コーティング、スポンジ、モップ、ふき取り布、タオル、ステッカー、塗料、紙、ライナー、および/または窓を含む、項目1~4のいずれか一項に記載のpH感受性指示薬。
[6]
前記基材が、ペール、バケツ、スプレーボトル、またはシンクであり、前記基材が窓を備える、項目1~5のいずれか一項に記載のpH感受性指示薬。
[7]
前記基材が、セルロースベースであり、プラスチック表面、複合物表面、ガラス表面、金属表面、またはそれらの組み合わせに接着されている、項目6に記載のpH感受性指示薬。
[8]
洗浄組成物の濃度を検出する方法であって、前記方法は、
洗浄組成物をpH感受性指示薬と接触させることであって、前記pH感受性指示薬が、アゾ染料と基材とを含み、前記アゾ染料が、前記基材に結合またはコーティングされており、前記アゾ染料が、約4.5以下のpHで色変化を示し、前記基材が、プラスチック、金属、繊維、またはセルロースベースである、接触させることと、
前記接触工程中または接触工程後に前記pH感受性指示薬が色変化を示したかどうかを観察することにより、前記洗浄組成物が洗浄用途に有効な濃度を有するかどうかを判定することと、を含む方法。
[9]
前記アゾ染料が、以下のジアゼニル官能基の一つ又は複数を含み、
Figure 0007282919000004
式中、Rが2~20個の炭素を有するアリール基またはアルキル基であり、R’が2~20個の炭素を有するアリール基またはアルキル基である、項目8に記載の方法。
[10]
前記アゾ染料が、アルーラレッドAC、アゾバイオレット、ベーシックレッド18、ブロモチモールブルー、コンゴーレッド、ダイレクトブルー1、ダイレクトブラウン78、m-クレゾールパープル、メチルオレンジ、メチルレッド、パラレッド、フェノールレッド、リアクティブオレンジ16、タルトラジン、チモールブルー、キシレノールブルー、キシレノールオレンジ、またはそれらの組み合わせである、項目8または9に記載の方法。
[11]
前記基材が、ペール、バケツ、スプレーボトル、噴霧器、トリガ噴霧器、シンク、コーティング、スポンジ、モップ、ふき取り布、タオル、ステッカー、塗料、紙、ライナー、フロート、ディスクもしくはスラブ、および/または窓を含む、項目8~10のいずれか一項に記載の方法。
[12]
前記基材が、ペール、バケツ、スプレーボトル、またはシンクであり、前記基材が窓を備える、項目8~11のいずれか一項に記載の方法。
[13]
前記基材が、セルロースベースであり、プラスチック表面、複合物表面、ガラス表面、金属表面、またはそれらの組み合わせに接着されている、項目12に記載の方法。
[14]
表面を洗浄する方法であって、前記方法は、
洗浄組成物をpH感受性指示薬と接触させることであって、前記pH感受性指示薬が、アゾ染料と基材とを含み、前記アゾ染料が、前記基材に結合またはコーティングされており、前記アゾ染料が、約4.5以下のpHで色変化を示し、前記基材が、プラスチック、金属、繊維、またはセルロースベースである、接触させることと、
前記接触工程中または接触工程後に前記pH感受性指示薬が色変化を示したかどうかを観察することにより、前記洗浄組成物が十分に低いpHを有するかどうかを判定することと、
色変化が示された場合は、前記洗浄組成物を表面に適用することと、を含む方法。
[15]
前記アゾ染料が、以下のジアゼニル官能基のうちの一つ又は複数を含み、
Figure 0007282919000005
式中、Rが2~20個の炭素を有するアリール基またはアルキル基であり、R’が2~20個の炭素を有するアリール基またはアルキル基である、項目14に記載の方法。
[16]
前記アゾ染料が、アルーラレッドAC、アゾバイオレット、ベーシックレッド18、ブロモチモールブルー、コンゴーレッド、ダイレクトブルー1、ダイレクトブラウン78、m-クレゾールパープル、メチルオレンジ、メチルレッド、パラレッド、フェノールレッド、リアクティブオレンジ16、タルトラジン、チモールブルー、キシレノールブルー、キシレノールオレンジ、およびそれらの組み合わせである、項目14または15に記載の方法。
[17]
前記接触することが、ふき取り、噴霧、注入、ぬぐい取り、またはそれらの組み合わせによって行われる、項目14~16のいずれか一項に記載の方法。
[18]
前記表面が、浴槽、カーペット、容器、カウンター、カーテン、ドア、ドアハンドル、排水管、布、床、流体タンク、病院の仕切り、鏡、モニタ、パイプ、レール、シャワー、シンク、繊維製品、サーモスタット、タッチスクリーン、室内装飾品、壁、窓、織面、不織面またはそれらの組み合わせである、項目14~17のいずれか一項に記載の方法。
[19]
前記基材が、ペール、バケツ、スプレーボトル、噴霧器、トリガ噴霧器、シンク、コーティング、スポンジ、モップ、ふき取り布、タオル、ステッカー、塗料、紙、ライナー、フロート、ディスクもしくはスラブ、および/または窓を含む、項目14~18のいずれか一項に記載の方法。
[20]
前記組成物が、少なくとも60秒間、前記表面と接触しており、前記組成物が、微生物集団の少なくとも約3logの減少を提供する、項目14~19のいずれか一項に記載の方法。
[21]
容器(100)であって、
基部(102)と、上部リム(106)と、それらの間の少なくとも1つの直立した側壁(104)と、
前記少なくとも1つの直立した側壁(104)および/または上部リム(106)に取り付けられた可撓性保持アーム(114)であって、pH感受性指示薬(112)を固定するように構成されている、可撓性保持アーム(114)と、
少なくとも1つの透明な表面(102、104、106、108、110)と、を備え、前記表面を通して前記容器(100)の外部の場所から前記pH感受性指示器(112)を観察することができる、容器。
[22]
前記上部リム(106)に動作可能に取り付けられた取手(124)をさらに備える、項目21に記載の容器。
[23]
取手(124)が、上縁(124)の周辺に位置する(a)開口(123)を介して上縁(104)に取り付けられる、項目22に記載の容器。
[24]
前記取手(124)が、前記取手(124)の遠位端(126、138)に支柱(130、132)を備え、前記開口部(123)が、前記支柱(130、132)を受容するように構成されている、項目22~25のいずれか一項に記載の容器。
[25]
前記開口部(123)が、耳(122)内の中央に配置され、前記耳(122)によって補強されている、項目23または24に記載の容器。
[26]
前記容器(100)が、前記側壁(104)から前記取手(124)が作動可能に前記上部リム(106)に取り付けられている場合に隣接する前記上部リム(106)まで延在する中間支持部材(120)によって補強されている、項目22~25のいずれか一項に記載の容器。
[27]
前記可撓性保持アーム(114)と並んで平行に配置された追加の可撓性保持アーム(114)と、前記pH感受性指示薬(112)をさらに固定するために前記可撓性保持アーム(114)の上方中央に配置された上部ホルダ(116)と、をさらに備える、項目21~26のいずれか一項に記載の容器。
[28]
前記上部ホルダ(114)および可撓性保持アーム(112)が、前記上部リム(106)および/または前記少なくとも1つの側壁(104)に締結された単一の熱可塑性部品から一体的に形成されている、項目27に記載の容器。
[29]
前記可撓性保持アーム(114)が、前記容器(100)に対して外向きのバイアスを備え、その結果、前記pH感受性指示薬(112)が、前記可撓性保持アーム(114)と前記少なくとも1つの側壁(104)との間に挿入されると、前記pH感受性指示薬(112)が、前記少なくとも1つの側壁(104)に押し付けられる、項目21~28のいずれか一項に記載の容器。
[30]
前記少なくとも1つの透明な表面(102、104、106、108、110)が、前記少なくとも1つの側壁(104)内に配置された窓(108)を含む、項目21~29のいずれか一項に記載の容器。
[31]
前記窓(108)が、前記pH感受性指示器(112)の形状と実質的に一致する、項目30に記載の容器。
[32]
前記少なくとも1つの透明な表面(102、104、106、108、110)が、一つ又は複数の予備のpH感受性指示薬(112)を格納するように構成されたポケット(110)を含む、項目21~31のいずれか一項に記載の容器。
[33]
前記ポケット(110)が、前記少なくとも1つの側壁(104)の外部に配置されている、項目32に記載の容器。
[34]
前記ポケット(110)が、前記pH感受性指示薬(112)の厚さの少なくとも5倍の深さを有する、項目30~33のいずれか一項に記載の容器。
[35]
製品供給源識別子(134)と、液量インジケータ(136)と、指示(138)と、凡例(140)と、および/または容器(100)内および/または容器(100)の表面に、***(エンボス)、押下げ、刻印、エッチング、書込み、ラベル付け、塗装、および/またはコーティングされている統一ハザードシンボル(142)と、をさらに備える、項目21~34のいずれか一項に記載の容器。
[36]
前記pH感受性指示薬(112)と前記少なくとも1つの側壁(104)との間に動作可能に確立されたスライド可能な接続をさらに備える、項目21~35のいずれか一項に記載の容器。
[37]
(a)前記保持アーム(114)および/または(b)上部ホルダ(116)と前記少なくとも1つの側壁(104)との間に動作可能に確立されたスライド可能な接続をさらに備える、項目21~36のいずれか一項に記載の容器。
[38]
前記pH指示薬が、アゾ染料を含む、項目21~37のいずれか一項に記載の容器。
[39]
前記アゾ染料が、セルロースベースの基材に結合またはコーティングされている、項目38に記載の容器。
参照符号の一覧
以下の参照符号および記述子は、網羅的でも限定的でもなく、妥当な同等物を含む。可能であれば、以下の参照符号によって識別される要素、および/または当技術分野内でほぼ遍在する要素は、別の参照符号によって識別される任意の要素を置き換えるか、または補足することができる。
100 容器
102 基部
104 側壁
106 上部リム
108 窓
110 外ポケット
112 pHストリップ
114 保持アーム
116 上部ホルダ
118 リベット
120 中間支持部材
122 耳
123 開口部
124 取手
126 取手の第1の端部
128 取手の第2の端部
130 第1の端部のポスト
132 第2の端部のポスト
134 製品供給源識別子(複数可)
136 液量インジケータ
138 使用説明付きスリーブ
140 凡例
142 統一ハザードシンボル

Claims (45)

  1. pH感受性指示薬であって、
    前記pH感受性指示薬が、染料と基材とを含み、前記染料が、アゾ染料、チモールブルー、m-クレゾールパープル、フェノールレッド、キシレノールブルー、キシレノールオレンジ、またはそれらの組み合わせであり、前記染料が、前記基材に結合またはコーティングされており、前記基材が、セルロースベースの基材であり、前記染料を有する前記セルロースベースの基材が、表面に接着又は貼り付けられており、前記表面は、ペール、バケツ、スプレーボトル、またはシンクに取り外し可能に取り付けられるよう構成され、前記染料が、約4.5以下のpHで色変化を示す、pH感受性指示薬。
  2. 前記アゾ染料が、以下のジアゼニル官能基のうちの一つ又は複数を含み、
    Figure 0007282919000006
    式中、Rが2~20個の炭素を有するアリール基またはアルキル基であり、R’が2~20個の炭素を有するアリール基またはアルキル基である、請求項1に記載のpH感受性指示薬。
  3. 前記アゾ染料が、コンゴーレッド、リアクティブオレンジ16、またはそれらの組み合わせである、請求項1または2に記載のpH感受性指示薬。
  4. 前記アゾ染料が、アルーラレッドAC、アゾバイオレット、ベーシックレッド18、ダイレクトブルー1、ダイレクトブラウン78、メチルオレンジ、メチルレッド、パラレッド、タルトラジン、またはそれらの組み合わせである、請求項1または2に記載のpH感受性指示薬。
  5. 前記染料が、m-クレゾールパープルである、請求項1または2に記載のpH感受性指示薬。
  6. 前記染料が、チモールブルー、フェノールレッド、キシレノールブルー、キシレノールオレンジ、またはそれらの組み合わせ、請求項1または2に記載のpH感受性指示薬。
  7. 前記表面が、ペールまたはバケツに取り外し可能に取り付けられている、請求項1~のいずれか一項に記載のpH感受性指示薬。
  8. 前記ペールまたはバケツが窓を備える、請求項に記載のpH感受性指示薬。
  9. 前記セルロースベースの基材が、プラスチック表面、複合物表面、ガラス表面、金属表面、またはそれらの組み合わせに接着されている、請求項1~8のいずれか一項に記載のpH感受性指示薬。
  10. 洗浄組成物の濃度を検出する方法であって、前記方法は、
    洗浄組成物をpH感受性指示薬と接触させることであって、前記pH感受性指示薬が、染料と基材とを含み、前記染料が、アゾ染料、チモールブルー、m-クレゾールパープル、フェノールレッド、キシレノールブルー、キシレノールオレンジ、またはそれらの組み合わせであり、前記染料が、前記基材に結合またはコーティングされており、前記染料が、約4.5以下のpHで色変化を示し、前記基材が、セルロースベースの基材であり、前記染料を有する前記セルロースベースの基材が、表面に接着又は貼り付けられており、前記表面は、ペール、バケツ、スプレーボトル、またはシンクに取り外し可能に取り付けられている、接触させることと、
    前記接触工程中または接触工程後に前記pH感受性指示薬が色変化を示したかどうかを観察することにより、前記洗浄組成物が洗浄用途に有効な濃度を有するかどうかを判定することと、を含む方法。
  11. 前記アゾ染料が、以下のジアゼニル官能基のうちの一つ又は複数を含み、
    Figure 0007282919000007
    式中、Rが2~20個の炭素を有するアリール基またはアルキル基であり、R’が2~20個の炭素を有するアリール基またはアルキル基である、請求項10に記載の方法。
  12. 前記アゾ染料が、コンゴーレッド、リアクティブオレンジ16、またはそれらの組み合わせである、請求項10又は11に記載の方法。
  13. 前記アゾ染料が、アルーラレッドAC、アゾバイオレット、ベーシックレッド18、ダイレクトブルー1、ダイレクトブラウン78、メチルオレンジ、メチルレッド、パラレッド、タルトラジン、またはそれらの組み合わせである、請求項10又は11に記載の方法。
  14. 前記染料が、m-クレゾールパープルである、請求項10又は11に記載の方法。
  15. 前記染料が、チモールブルー、フェノールレッド、キシレノールブルー、キシレノールオレンジ、またはそれらの組み合わせ、請求項10又は11に記載の方法。
  16. 前記表面が、ペールまたはバケツに取り外し可能に取り付けられている、請求項10~15のいずれか一項に記載の方法。
  17. 前記ペールまたはバケツが窓を備える、請求項16に記載の方法。
  18. 前記セルロースベースの基材が、プラスチック表面、複合物表面、ガラス表面、金属表面、またはそれらの組み合わせに接着されている、請求項1~17のいずれか一項に記載の方法。
  19. 表面を洗浄する方法であって、前記方法は、
    洗浄組成物をpH感受性指示薬と接触させることであって、前記pH感受性指示薬が、染料と基材とを含み、前記染料が、アゾ染料、チモールブルー、m-クレゾールパープル、フェノールレッド、キシレノールブルー、キシレノールオレンジ、またはそれらの組み合わせであり、前記染料が、前記基材に結合またはコーティングされており、前記染料が、約4.5以下のpHで色変化を示し、前記基材が、セルロースベースの基材であり、前記染料を有する前記セルロースベースの基材が、表面に接着又は貼り付けられており、前記表面は、ペール、バケツ、スプレーボトル、またはシンクに取り外し可能に取り付けられている、接触させることと、
    前記接触工程中または接触工程後に前記pH感受性指示薬が色変化を示したかどうかを観察することにより、前記洗浄組成物が十分に低いpHを有するかどうかを判定することと、
    色変化が示された場合は、前記洗浄組成物を表面に適用することと、を含む方法。
  20. 前記アゾ染料が、以下のジアゼニル官能基のうちの一つ又は複数を含み、
    Figure 0007282919000008
    式中、Rが2~20個の炭素を有するアリール基またはアルキル基であり、R’が2~20個の炭素を有するアリール基またはアルキル基である、請求項19に記載の方法。
  21. 前記アゾ染料が、コンゴーレッド、リアクティブオレンジ16、またはそれらの組み合わせである、請求項19又は20に記載の方法。
  22. 前記アゾ染料が、アルーラレッドAC、アゾバイオレット、ベーシックレッド18、ダイレクトブルー1、ダイレクトブラウン78、メチルオレンジ、メチルレッド、パラレッド、タルトラジン、またはそれらの組み合わせである、請求項19又は20に記載の方法。
  23. 前記染料が、m-クレゾールパープルである、請求項19又は20に記載の方法。
  24. 前記染料が、チモールブルー、フェノールレッド、キシレノールブルー、キシレノールオレンジ、またはそれらの組み合わせ、請求項19又は20に記載の方法。
  25. 前記接触することが、ふき取り、噴霧、注入、ぬぐい取り、またはそれらの組み合わせによって行われる、請求項19~24のいずれか一項に記載の方法。
  26. 前記表面が、ペールまたはバケツに取り外し可能に取り付けられている、請求項19~25のいずれか一項に記載の方法。
  27. 前記組成物が、少なくとも60秒間、前記表面と接触しており、前記組成物が、微生物集団の少なくとも約3logの減少を提供する、請求項19~26のいずれか一項に記載の方法。
  28. 容器(100)であって、
    基部(102)と、上部リム(106)と、それらの間の少なくとも1つの直立した側壁(104)と、
    前記少なくとも1つの直立した側壁(104)および/または上部リム(106)に取り付けられた可撓性保持アーム(114)であって、請求項1~9のいずれか一項に記載のpH感受性指示薬(112)を固定するように構成されている、可撓性保持アーム(114)と、
    少なくとも1つの透明な表面(102、104、106、108、110)と、を備え、前記表面を通して前記容器(100)の外部の場所から前記pH感受性指示薬(112)を観察することができる、容器。
  29. 前記上部リム(106)に動作可能に取り付けられた取手(124)をさらに備える、請求項28に記載の容器。
  30. 取手(124)が、上縁(124)の周辺に位置する(a)開口部(123)を介して上縁(104)に取り付けられる、請求項29に記載の容器。
  31. 前記取手(124)が、前記取手(124)の遠位端(126、138)に支柱(130、132)を備え、前記開口部(123)が、前記支柱(130、132)を受容するように構成されている、請求項30に記載の容器。
  32. 前記開口部(123)が、耳(122)内の中央に配置され、前記耳(122)によって補強されている、請求項30又は31に記載の容器。
  33. 前記容器(100)が、前記側壁(104)から前記取手(124)が作動可能に前記上部リム(106)に取り付けられている場合に隣接する前記上部リム(106)まで延在する中間支持部材(120)によって補強されている、請求項29~32のいずれか一項に記載の容器。
  34. 前記可撓性保持アーム(114)と並んで平行に配置された追加の可撓性保持アーム(114)と、前記pH感受性指示薬(112)をさらに固定するために前記可撓性保持アーム(114)の上方中央に配置された上部ホルダ(116)とをさらに備える、請求項28~33のいずれか一項に記載の容器。
  35. 前記上部ホルダ(114)および可撓性保持アーム(112)が、前記上部リム(106)および/または前記少なくとも1つの側壁(104)に締結された単一の熱可塑性部品から一体的に形成されている、請求項34に記載の容器。
  36. 前記可撓性保持アーム(114)が、前記容器(100)に対して外向きのバイアスを備え、その結果、前記pH感受性指示薬(112)が、前記可撓性保持アーム(114)と前記少なくとも1つの側壁(104)との間に挿入されると、前記pH感受性指示薬(112)は、前記少なくとも1つの側壁(104)に押し付けられる、請求項28~35のいずれか一項に記載の容器。
  37. 前記少なくとも1つの透明な表面(102、104、106、108、110)が、前記少なくとも1つの側壁(104)内に配置された窓(108)を含む、請求項28~36のいずれか一項に記載の容器。
  38. 前記窓(108)が、前記pH感受性指示薬(112)の形状と実質的に一致する、請求項37に記載の容器。
  39. 前記少なくとも1つの透明な表面(102、104、106、108、110)が、一つ又は複数の予備のpH感受性指示薬(112)を格納するように構成されたポケット(110)を含む、請求項28~38のいずれか一項に記載の容器。
  40. 前記ポケット(110)が、前記少なくとも1つの側壁(104)の外部に配置されている、請求項39に記載の容器。
  41. 前記ポケット(110)が、前記pH感受性指示薬(112)の厚さの少なくとも5倍の深さを有する、請求項39又は40のいずれか一項に記載の容器。
  42. 製品供給源識別子(134)と、液量指示薬(136)と、指示(138)と、凡例(140)と、および/または容器(100)内および/または容器(100)の表面に、***(エンボス)、押下げ、刻印、エッチング、書込み、ラベル付け、塗装、および/またはコーティングされている統一ハザードシンボル(142)と、をさらに備える、請求項28~41のいずれか一項に記載の容器。
  43. 前記pH感受性指示薬(112)と前記少なくとも1つの側壁(104)との間に動作可能に確立されたスライド可能な接続をさらに備える、請求項28~42のいずれか一項に記載の容器。
  44. (a)前記可撓性保持アーム(114)および/または(b)上部ホルダー(116)と前記少なくとも1つの側壁(104)との間に動作可能に確立されたスライド可能な接続をさらに備える、請求項28~43のいずれか一項に記載の容器。
  45. 前記pH感受性指示薬が、アゾ染料を含む、請求項28~44のいずれか一項に記載の容器。
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