JP7282627B2 - 炭酸化収縮ひずみの測定方法 - Google Patents

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Description

本発明は、セメントペースト硬化体、コンクリート、およびモルタル(以下「セメント質硬化体」という。)の炭酸化収縮ひずみを、簡易かつ精度よく測定する方法に関する。
収縮ひずみは、主に、セメント質硬化体の炭酸化に起因して起こる炭酸化収縮ひずみ、セメント質硬化体の乾燥に起因して起こる乾燥収縮ひずみ、および、セメントの水和に起因して起こる自己収縮ひずみがある。そして、収縮ひずみは、セメント質硬化体のひび割れの原因の一つであり、セメント質硬化体の耐久性に悪影響を及ぼす。
一般に炭酸化収縮ひずみは、乾燥収縮ひずみに含まれた形で計測され、厳密に分けることは難しいと考えられている。また、炭酸化収縮は自己収縮や乾燥収縮と比べ進行が遅いため、炭酸化収縮がセメント質硬化体に与える影響は少ないと今まで考えられていた。
しかし、炭酸化収縮によりセメント質硬化体に生じたひび割れが、セメント質硬化体の物質移動抵抗性を低下させて、塩化物等の腐食物質のセメント質硬化体内への浸透が容易になり、セメント質硬化体の耐久性が低下することが、最近の研究において報告された(非特許文献1)。
ところで、従来の炭酸化収縮ひずみの測定方法は、下記(a)~(c)である。
(a)二酸化炭素の吸収剤を設置した密閉容器内に、セメント質硬化体の供試体を入れることにより、炭酸化を抑制した環境下で乾燥収縮ひずみ(εd)を測定する。
(b)同じ配合のセメント質硬化体の供試体を促進中性化試験装置に入れて炭酸化して、収縮ひずみ(ε)を測定する。
(c)前記(b)で測定した収縮ひずみ(ε)は、乾燥収縮ひずみ(εd)と炭酸化収縮ひずみ(εc)の合計であるから、炭酸化収縮ひずみεcはε-εdとなる。
しかし、この方法は以下の問題がある。すなわち、
(i)JIS A 1129の規定によれば、前記(a)の乾燥収縮は、最低でも乾燥期間が182日の長期にわたって測定する必要がある。
(ii)縦100mm、横100mm、長さ400mmの供試体では、促進中性化でも炭酸化が遅いため、炭酸化収縮ひずみも長期にわたって測定する必要がある。また、供試体がコンクリートの場合、粗骨材の存在のため小型化は難しい。
(iii)炭酸化を抑制するための二酸化炭素の吸収剤が大量に必要である。また、二酸化炭素の吸収剤は除湿効果があるため、前記(a)の乾燥収縮ひずみを測定する間、湿度が減少し、前記(b)と環境条件が一致しない。
Auroy,M.et al.:Impact of carbonation on unsaturated water transport properties of cment-based materials,Cem.Concr.Res.,Vol.74,pp.44-58,2015
そこで、本発明は、セメント質硬化体の炭酸化収縮ひずみを、簡易かつ精度よく測定する方法を提供することを目的とする。
本発明者は、前記目的にかなう炭酸化収縮ひずみの測定方法を鋭意検討した結果、特定の形状の供試体(セメント質硬化体)の収縮を、レーザー変位計を用いて測定する方法は、前記目的を達成できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、以下の構成を有する炭酸化収縮ひずみの測定方法である。
[1]下記(A)工程において、空気中に置いた厚さが5~20mmの供試体の質量が減少から増加に転じた時点を起点にして、下記(C)工程において測定した前記供試体の収縮ひずみを、炭酸化収縮ひずみとして測定する、炭酸化収縮ひずみの測定方法。
(A)前記供試体の質量の経時変化を測定する、質量の経時変化の測定工程
(B)2個以上のレーザー変位計、供試体を支持するための3点以上の支持部材、および、該支持部材の一部を埋設してなる台座、を少なくとも含む収縮ひずみ測定装置の支持部材上に、前記供試体の中心が、前記支持部材が形成する正三角形または正方形の中心と一致するように載置する、供試体の載置工程
(C)レーザー変位計を用いて供試体の周囲の側面にレーザーを照射して、レーザー変位計と前記供試体の周囲の側面の間の距離を測ることにより、前記供試体の収縮ひずみの経時変化を測定する、収縮ひずみの経時変化の測定工程
[2]前記支持部材を、正三角形の3つの頂点または正方形の4つの頂点を形成するように配置してなる、前記[1]に記載の炭酸化収縮ひずみの測定方法。
[3]2~6個の前記レーザー変位計を、前記支持部材が形成する正三角形の中心または正方形の中心から等間隔の位置に、レーザー照射面を該中心に向けて配置してなる、前記[1]または[2]に記載の炭酸化収縮ひずみの測定方法。
[4]2~6個の前記レーザー変位計を、該レーザー変位計から照射されたレーザーが60~300°の角度で交差するように配置してなる、前記[1]~[3]のいずれかに記載の炭酸化収縮ひずみの測定方法。
[5]前記供試体が円板状または四角板状である、前記[1]~[4]のいずれかに記載の炭酸化収縮ひずみの測定方法。
本発明の炭酸化収縮ひずみの測定方法は、セメント質硬化体の炭酸化収縮ひずみを、簡易かつ精度よく測定できる。
2個のレーザー変位計を、対向して配置してなる本発明で用いる収縮ひずみの測定装置の一例を示す概略図であって、左の図は該測定装置の平面図、右の図は該測定装置の側面図である。 2個のレーザー変位計を、該レーザー変位計から照射されたレーザーが90°の角度で交差するように配置してなる、本発明で用いる収縮ひずみの測定装置の一例を示す概略図であって、左の図は該測定装置の平面図、右の図は該測定装置の側面図(ただし、紙面に対し後方に位置するレーザー変位計の記載は省略した。)である。 4個のレーザー変位計を、該レーザー変位計から照射されたレーザーが90°の角度で交差するように配置してなる、本発明で用いる収縮ひずみの測定装置の一例を示す概略図であって、左の図は該測定装置の平面図、右の図は該測定装置の側面図(ただし、紙面に対し前方および後方に位置するレーザー変位計は省略した。)である。 本発明で用いる収縮ひずみの測定装置に、供試体を載置した様子を示す写真である。なお、(A)の台座の中心にあるピンは支持部材ではなく、台座を固定するためのネジである。 配合1および2の供試体の質量減少率の経時変化を示す図である。 配合1および2の供試体の収縮ひずみの経時変化を示す図である。 配合1および2の供試体の質量減少率と収縮ひずみの関係を示す図である。
以下、本発明について、炭酸化収縮ひずみの測定方法と収縮ひずみの測定装置に分けて詳細に説明する。
1.炭酸化収縮ひずみの測定方法
本発明の炭酸化収縮ひずみの測定方法は、前記(A)工程において供試体の質量が減少から増加に転じた時点を起点にして、前記(C)工程において測定した供試体の収縮ひずみを、炭酸化収縮ひずみとして測定する、炭酸化収縮ひずみの測定方法である。
前記(A)工程は、空気中に置いた供試体の質量の経時変化を測定する工程である。後掲の図5に示すように、供試体の質量は、最初、乾燥により減少するが、炭酸化の進行(炭酸カルシウムの生成)によりある時点で増加に転じる。本発明は、この時点を起点として、これ以降の収縮ひずみを、炭酸化収縮ひずみとする。具体的には、質量減少率と収縮ひずみに基づき、後掲の図7に示すように、供試体の質量減少率と収縮ひずみの関係を図示して、起点の左側に反転した収縮ひずみ曲線を、炭酸化収縮ひずみ曲線とする。
また、前記(B)工程は、2個以上のレーザー変位計、供試体を支持するための3点以上の支持部材、および、該支持部材の一部を埋設してなる台座、を少なくとも含む収縮ひずみ測定装置の支持部材上に、円板状または四角板状の供試体の中心が、前記支持部材が形成する正三角形または正方形の中心と一致するように載置する工程である。
さらに、前記(C)工程は、レーザー変位計を用いて供試体の周囲の側面にレーザーを照射して、レーザー変位計と供試体の周囲の側面の間の距離を測ることにより、供試体の収縮ひずみの経時変化を測定する工程である。
例えば、図4に示すように、収縮ひずみ測定装置の支持部材(台座上の球状の4点)上に、円板状の供試体を、該供試体の中心と支持部材が形成する正方形の中心が一致するように載置した後(図4(B))、レーザー変位計を用いて供試体の周囲の側面にレーザーを照射して、レーザー変位計と供試体の周囲の側面の間の距離を測定することにより、供試体の収縮ひずみを測る。
前記のように供試体が円板状の場合、供試体の直径は、10~30cmであれば、供試体の製造は容易で、また供試体の乾燥や炭酸化が速くなり好ましい。なお、供試体の直径は、より好ましくは10~20cmである。また、供試体の厚さは、5~20mmであれば供試体は割れ難く、また供試体の乾燥や炭酸化がさらに速くなるため好ましい。なお、供試体の厚さは、より好ましくは6~18mm、さらに好ましくは7~15mm、特に好ましくは8~12mmである。
また、本発明で用いる供試体は四角板状でもよい。この場合、供試体の上面および下面となる四角形は、1辺の長さが、好ましくは10~30cm、より好ましくは10~20cmの正方形である。1辺の長さが10~30cmであれば、供試体の製造は容易で、また供試体の乾燥や炭酸化が速くなる。また、四角板状の供試体の厚さは、好ましくは5~20mm、より好ましくは6~18mm、さらに好ましくは7~15mm、特に好ましくは8~12mmである。また、該供試体の厚さが5~20mmであれば、供試体は割れ難く、また供試体の乾燥や炭酸化はさらに速くなる。
本発明の前記測定方法は、(1)支持部材上に供試体を載置したままの状態で、供試体を乾燥・炭酸化して、所定の乾燥期間毎に、収縮ひずみを測る方法と、(2)別の場所で乾燥・炭酸化している供試体を、所定の乾燥期間毎に支持部材上に載置して収縮ひずみを測る方法のいずれも可能であるが、作業の手間の低減や測定の精度向上の点から、(1)の方法が好ましい。本発明の測定方法では、収縮ひずみの測定間隔は任意であるが、収縮ひずみの終局値を早期に得るためや、測定の手間を低減するためには、好ましくは乾燥期間1~10日毎、より好ましくは乾燥期間1~7日毎である。
2.収縮ひずみの測定装置
本発明で用いる収縮ひずみ測定装置は、図1~4に例示するように、(A)2個以上のレーザー変位計、(B)収縮ひずみ測定用の供試体を支持するための3点以上の支持部材、および、(C)該支持部材の一部を埋設してなる台座を、少なくとも含む装置である。
(A)レーザー変位計
本発明で用いるレーザー変位計は、特に制限されず、反射型や透過型等の市販のレーザー変位計が挙げられる。ちなみに、図4に示す4個のレーザー変位計4は、反射型である。
本発明では、収縮ひずみの測定精度が向上するため、レーザー変位計を2個以上設置する。レーザー変位計が1個では、収縮ひずみの測定精度が低下するおそれがある。また、レーザー変位計を増やせばデータ数が増え、その分、さらに測定精度が向上するが、装置はコスト高になる。したがって、本発明において、レーザー変位計は、好ましくは2~6個、より好ましくは2~4個設置する。
2~6個のレーザー変位計は、収縮ひずみの測定精度が向上し、また、供試体の載置が容易なため、好ましくは、支持部材が形成する正三角形または正方形の中心から等間隔の位置に、レーザー照射面を該中心に向けて設置する。また、炭酸化収縮ひずみの測定精度がさらに向上するため、より好ましくは、2~6個の前記レーザー変位計を、該レーザー変位計から照射されたレーザーが60~300°の角度で交差するように配置する。
レーザー変位計を設置する態様は、レーザー変位計を2個設置する場合、例えば、図1に示すように、レーザー変位計を対向して設置するか、図2に示すように、レーザーが90°の角度で交差するように設置し、また、レーザー変位計を4個設置する場合、図3に示すように、2組のレーザー変位計を対向して設置する。
(B)支持部材
支持部材は、供試体を台座から離して、供試体と台座の間に空間を設けるために用いる。この空間を設けることにより、供試体は均質かつ早期に乾燥するため、炭酸化収縮ひずみの終局値を早期に測定できる。支持部材の形状は、特に制限されず、図1等に示す球状や柱状等が挙げられる。なお、支持部材が柱状の場合、供試体と点で接触するように、好ましくは、供試体に接する支持部材の面を半球状にする。
また、支持部材の数は、3点以上あれば供試体を安定して載置できるが、支持部材が多すぎると、装置の製造に手間がかかるため、支持部材の数は、好ましくは3~4個である。また、前記支持部材は、供試体を安定して載置するためには、好ましくは正三角形または正方形を形成するように設置する。図1~4は、支持部材3(黒丸で示す。ただし、支持部材は供試体と台座の間にある。)が正方形を形成するように、支持部材を設置した例である。なお、前記支持部材は、熱や衝撃による変形を防ぐため、好ましくはインバー鋼材を用いて製造する。
(C)台座
台座は、支持部材の一部(下部)を埋設して固定してなるものである。ちなみに、図1~3に示す台座2は正方形の板状、図4に示す台座2は円板状である。また、測定精度を向上させるため、台座は水平に保たれていることが好ましい。なお、前記台座は、熱や衝撃による変形を防ぐため、好ましくはインバー鋼材を用いて製造する。
(D)供試体載置補助治具
本発明で用いる収縮ひずみ測定装置では、支持部材上への供試体の載置を容易にするため、供試体載置補助治具を用いてもよい。該供試体載置補助治具は、図4に示すような、台座の外側に設置された2本のピンが挙げられる。図4の収縮ひずみ測定装置の支持部材上に、例えば、直径10cmの円板状の供試体を載置する場合、前記2本のピンと接触するように前記供試体を支持部材上に載置すれば、供試体の中心と支持部材が形成する正三角形または正方形の中心が一致するように供試体を載置できる。
なお、供試体載置補助治具は、台座上に設置しても良いし、図4に示すように台座の外側に設置しても良い。また、供試体載置補助治具は、熱や衝撃による変形を防ぐため、好ましくはインバー鋼材を用いて製造する。
本発明で用いる収縮ひずみ測定装置は、図1~4に示すように、2個以上のレーザー変位計、台座、および、供試体の載置を容易にするために必要に応じて供試体載置補助治具を、一体化して構成することが好ましい。この場合、レーザー変位計と台座を設置するための基盤は、熱や衝撃による変形を防ぐため、好ましくはインバー鋼材を用いて製造する。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されない。
1.使用した材料
(1)セメント(太平洋セメント社製)
(i)普通ポルトランドセメント(略号:NC)
(ii)低熱ポルトランドセメント(略号:LC)
(2)細骨材(略号:S)
山砂(掛川市産)
(3)粗骨材(略号:G)
砕石2005
(5)上水道水(略号:W)
(6)減水剤(略号:AD)
AE減水剤(商品名 マスターポゾリスNo.70[登録商標]、BASF社製)
2.供試体の作製
表1に示す配合に従い、前記の各材料を容量50リッターのパン型ミキサに一括して投入し、2分間混練した後、コンクリートの混練物を内径10cm、高さ20cmの型枠に打設して成形してコンクリートを得た。
次に、該コンクリートを20℃で7日間封緘養生した後に脱型し、再度、封緘養生した後、得られたコンクリートの高さ方向の中央部付近を切断して、直径10cm、厚さ1cmの収縮ひずみ測定用の供試体を3個作製した。
Figure 0007282627000001
3.供試体の質量と収縮ひずみの測定
図4(写真)に示す収縮ひずみ測定装置の台座に固定した支持部材に、前記供試体の中心と、支持部材が形成する正方形の中心が一致するように載置したまま、室温20±2℃、相対湿度60±5%、および平均の二酸化濃度1000ppmの気中において、供試体の質量減少率の経時変化を測定するとともに、対向する2組のレーザー変位計を用いて、供試体の4点の位置の変位(収縮ひずみ)を測定し、収縮ひずみの経時変化(平均値)を算出した。なお、ここでの質量減少率とは、各乾燥期間での質量と乾燥開始時の質量の差を乾燥開始時の質量で除した値である。
質量減少率の経時変化は図5に、収縮ひずみの経時変化は図6に示した。
図5に示すように、供試体を気中に放置した後、28日程度で質量減少率が反転する。これは、供試体の乾燥による供試体の質量の減少よりも、供試体の炭酸化による供試体の質量の増加が勝ったことを示す。そこで、本発明では、質量減少率が反転する時点で乾燥収縮が終了(終局)したとみなして、該時点以降の収縮を炭酸化収縮と推定する。そこで、図5の質量減少率と図6の収縮ひずみに基づき、供試体の質量減少率と収縮ひずみの関係を図7に再構成すると、図7から、配合1および2の供試体の炭酸化収縮は、質量減少率がそれぞれ約-0.031、および約-0.045の位置が起点となり、本発明ではこれらの起点の左側に反転した収縮ひずみ曲線を、炭酸化収縮ひずみ曲線とみなす。
4.本発明の信頼性の検証
本発明の信頼性を検証するため、外気との接触がない20℃、相対湿度60±5%の密閉したデシケータ内に前記供試体を保管して、前記と同様にして、炭酸化収縮ひずみ(変位)を測定し、その平均値を算出した。
表2に、前記気中および密閉のそれぞれの環境下で測定・算出した、(全)収縮ひずみの終局値(εt)、炭酸化収縮ひずみの終局値(εc)、および、乾燥収縮ひずみの終局値の計算値(εd=εt-εc)を示す。
表2中の△εdは、配合1および2の供試体それぞれにおける、(気中環境下のεd)-(密閉環境下のεd)であり、本発明の信頼性を検証するための指標である。
そして、表2に示すように、配合1および2の供試体の△εdは、いずれも極めて小さいから、本発明の信頼性は高いと云える。
Figure 0007282627000002
1 供試体
2 台座
3 支持部材
4 レーザー変位計(ただし、黒色の矢印はレーザーを示す。)

Claims (5)

  1. 下記(A)工程において、空気中に置いた厚さが5~20mmの供試体の質量が減少から増加に転じた時点を起点にして、下記(C)工程において測定した前記供試体の収縮ひずみを、炭酸化収縮ひずみとして測定する、炭酸化収縮ひずみの測定方法。
    (A)前記供試体の質量の経時変化を測定する、質量の経時変化の測定工程
    (B)2個以上のレーザー変位計、供試体を支持するための3点以上の支持部材、および、該支持部材の一部を埋設してなる台座、を少なくとも含む収縮ひずみ測定装置の支持部材上に、前記供試体の中心が、前記支持部材が形成する正三角形または正方形の中心と一致するように載置する、供試体の載置工程
    (C)レーザー変位計を用いて供試体の周囲の側面にレーザーを照射して、レーザー変位計と前記供試体の周囲の側面の間の距離を測ることにより、前記供試体の収縮ひずみの経時変化を測定する、収縮ひずみの経時変化の測定工程
  2. 前記支持部材を、正三角形の3つの頂点または正方形の4つの頂点を形成するように配置してなる、請求項1に記載の炭酸化収縮ひずみの測定方法。
  3. 2~6個の前記レーザー変位計を、前記支持部材が形成する正三角形の中心または正方形の中心から等間隔の位置に、レーザー照射面を該中心に向けて配置してなる、請求項1または2に記載の炭酸化収縮ひずみの測定方法。
  4. 2~6個の前記レーザー変位計を、該レーザー変位計から照射されたレーザーが60~300°の角度で交差するように配置してなる、請求項1~3のいずれか1項に記載の炭酸化収縮ひずみの測定方法。
  5. 前記供試体が円板状または四角板状である、請求項1~4のいずれか1項に記載の炭酸化収縮ひずみの測定方法。
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