JP7274390B2 - 流路部材およびパワー半導体モジュール - Google Patents

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Description

開示の実施形態は、流路部材およびパワー半導体モジュールに関する。
ハイブリッド自動車や電気自動車などのモータを使用する機器では電力変換装置が利用されており、かかる電力変換装置にはパワー半導体モジュールが搭載されている。このパワー半導体モジュールは、大電流を制御する複数のパワー半導体素子を備えている。
また、電力変換装置における出力密度の向上を目的として、液冷式の冷却部材(以下、流路部材とも呼称する。)によってパワー半導体素子の冷却性を高めたパワー半導体モジュールが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2016-127279号公報
しかしながら、従来の流路部材では、上流側のパワー半導体素子によって昇温された流体が下流側のパワー半導体素子に向けて流されることから、かかる下流側のパワー半導体素子の冷却効率が低下する場合があった。
実施形態の一態様は、上記に鑑みてなされたものであって、流路の下流側に位置するパワー半導体素子を効率よく冷却することができる流路部材およびパワー半導体モジュールを提供することを目的とする。
実施形態の一態様に係る流路部材は、流体を通流可能である流路が形成される基体と、前記基体上に前記流路に沿って設けられ、それぞれ発熱体を搭載可能である複数の搭載部と、を備える。また、前記流路は、前記流路の上流側に設けられる前記搭載部よりも下流側、かつ前記流路の下流側に設けられる前記搭載部よりも上流側に、上流側の前記発熱体で昇温された高温流体の断面位置と前記高温流体よりも温度の低い低温流体の断面位置とを下流側で入れ替える入替部を有する。
また、実施形態の一態様に係るパワー半導体モジュールは、上記に記載の流路部材と、複数の前記搭載部にそれぞれ搭載される複数のパワー半導体素子と、を備える。
実施形態の一態様によれば、流路の下流側に位置するパワー半導体素子を効率よく冷却することができる流路部材およびパワー半導体モジュールが提供可能となる。
図1は、実施形態に係るパワー半導体モジュールの斜視図である。 図2は、実施形態に係るパワー半導体モジュールの上面図である。 図3は、図2に示すA-A線の矢視断面図である。 図4は、図2に示すB-B線の矢視断面図である。 図5は、実施形態に係る入替部の機能を説明するための概略斜視図である。 図6は、実施形態に係る入替部の機能を説明するための概略平面図である。 図7は、実施形態の変形例1に係る入替部を説明するための概略平面図である。 図8は、実施形態の変形例2に係る入替部を説明するための概略平面図である。 図9は、実施形態の変形例3に係る流路部材の構成を示す断面図である。 図10は、実施形態の変形例4に係る入替部を説明するための概略平面図である。
以下、添付図面を参照して、本願の開示する流路部材およびパワー半導体モジュールの実施形態について説明する。なお、以下に示す実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
ハイブリッド自動車や電気自動車などのモータを使用する機器では電力変換装置が利用されており、かかる電力変換装置にはパワー半導体モジュールが搭載されている。このパワー半導体モジュールは、大電流を制御する複数のパワー半導体素子を備えている。
パワー半導体素子は、大電流を制御する際の発熱量が大きい。また、パワー半導体モジュールの小型化や軽量化が要請されており、出力密度は上昇する傾向にあることから、パワー半導体素子を複数備えたパワー半導体モジュールでは、その冷却方法が電力変換効率を左右する。
そこで、電力変換装置における出力密度の向上を目的として、液冷式の冷却部材(以下、流路部材とも呼称する。)によってパワー半導体素子の冷却性を高めたパワー半導体モジュールが知られている。
しかしながら、従来の流路部材では、上流側のパワー半導体素子によって昇温された流体が下流側のパワー半導体素子に向けて流されることから、流体と下流側のパワー半導体素子との温度差が小さくなるため、下流側のパワー半導体素子の冷却効率が低下する場合があった。
また、搭載可能なポンプの容量に制限がある場合(たとえば、車載用など)、流体の速度を増やして下流側のパワー半導体素子の冷却効率を向上させることも困難である。
そして、下流側のパワー半導体素子の冷却効率が低下することにより、パワー半導体モジュール内の複数のパワー半導体素子の間で動作にばらつきが生じたり、下流側のパワー半導体素子の信頼性が低下するなどの悪影響を与える恐れがあった。
そこで、上述の問題点を克服し、流路の下流側に位置するパワー半導体素子を効率よく冷却することができる流路部材およびパワー半導体モジュールの実現が期待されている。
<パワー半導体モジュールの構成>
最初に、実施形態に係るパワー半導体モジュール1の構成について、図1および図2を参照しながら説明する。図1は、実施形態に係るパワー半導体モジュール1の斜視図であり、図2は、実施形態に係るパワー半導体モジュール1の斜視図である。
図1に示すように、実施形態に係るパワー半導体モジュール1は、流路部材2と、複数のパワー半導体素子3とを備える。パワー半導体素子3は、発熱体の一例である。また、流路部材2は、基体10と、複数の搭載部11とを備える。
基体10は、セラミックスにより一体に形成される板状の部材である。基体10の主面21には、金属膜で構成される複数の搭載部11が設けられる。そして、かかる複数の搭載部11に複数のパワー半導体素子3がそれぞれ接合されることにより、実施形態に係るパワー半導体モジュール1が構成される。
なお、図1などでは、主面21に矩形状の搭載部11が設けられた例について示しているが、主面21には金属膜により形成される所望の回路パターンが設けられていてもよい。この場合、かかる回路パターンにおいてパワー半導体素子3が搭載可能な領域を、流路部材2の搭載部11とみなすことができる。
パワー半導体素子3は、たとえば、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)やパワーMOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)、サイリスタ、GTO(Gate Turn-Off thyristor)などである。パワー半導体素子3の裏面は、半田などの導電性接合材によって搭載部11の表面に固定され、その表面は、図示しないボンディングワイヤなどの配線が接続される。
基体10は、たとえば、所定形状の貫通孔などが形成された複数のグリーンシートを積層して成形体を形成し、かかる成形体を焼成することなどにより製造することができる。
基体10を構成するセラミックスとしては、たとえば、アルミナ、シリカ、ムライト、コージエライト、フォルステライト、窒化アルミニウム、窒化珪素、炭化珪素またはガラスセラミックスなどが適している。そして、基体10は、熱伝導率および耐腐食性が高いという点から、窒化珪素(Si)を主成分として含んでいることが好ましい。
ここで、「窒化珪素を主成分として含んでいる」とは、基体10が窒化珪素を70質量%以上含んでいることをいう。基体10に含まれる窒化珪素が70質量%以上の場合、基体10の熱伝導率が高くなることから、流路部材2の放熱性を向上させることができる。
また、基体10が窒化珪素を主成分とすることにより、流路部材2に腐食性を有する流体を流したり、腐食性を有する環境において用いたりすることができる。
搭載部11を構成する金属膜としては、たとえば、銅、銀、アルミニウムなどを主成分とするものが適している。搭載部11がこれらを主成分とするものである場合、搭載部11の電気抵抗率が低いことから、パワー半導体素子3に流すことができる許容電流を大きくすることができる。
また、搭載部11がこれらを主成分とするものである場合、搭載部11の熱伝導率が高いことから、流路部材2の放熱性を向上させることができる。
また、基体10の側部には、流入口22および流出口23が形成される。たとえば、流入口22が形成される側部とは反対側の側部に、流出口23が形成される。また、図2に示すように、流路部材2の内部には、流入口22と流出口23との間を接続する流路24が形成される。
そして、流入口22および流出口23にそれぞれ図示しない配管を接続して、流入口22側の配管から流路24に冷却用の流体を流すとともに、流出口23から冷却用の流体を排出することにより、液冷式のパワー半導体モジュール1を実現することができる。
そして、実施形態に係る流路部材2では、複数の搭載部11が、流路24における上流側の搭載部11aと下流側の搭載部11bとに分けられる。同様に、実施形態に係るパワー半導体モジュール1では、複数のパワー半導体素子3が、流路24における上流側のパワー半導体素子3aと下流側のパワー半導体素子3bとに分けられる。
ここで、実施形態では、流路24において、搭載部11aよりも下流側かつ搭載部11bよりも上流側に、上流側のパワー半導体素子3aで昇温された流体の位置と、温度の低い流体の位置とを下流側で入れ替える入替部30を有する。
<入替部の構成>
つづいては、流路24に設けられる入替部30の構成について、図3~図6を参照しながら説明する。図3は、図2に示すA-A線、すなわち上流側の搭載部11aにおける矢視断面図である。
図3に示すように、上流側の搭載部11aの直下において、流路24の搭載部11側の内壁面24aは略平坦である。また、上流側の搭載部11aの直下では、流路24におけるその他の内壁面(たとえば、内壁面24aとは反対側の内壁面24b)も、略平坦であることから、流路24の断面形状は略矩形状である。なお、図示していないが、下流側の搭載部11bの直下も同様の形状を有する。
そして、パワー半導体モジュール1の動作時にパワー半導体素子3aで発生する熱は、搭載部11aおよび基体10を介して上側の内壁面24aに伝わる。これにより、かかる内壁面24aの近傍を流れる流体が昇温される。
すなわち、搭載部11aの直下(特に、パワー半導体素子3aの直下)における内壁面24aの近傍を流れる流体は、温度の高い流体(以下、高温流体Fと呼称する。)となる。
一方で、搭載部11aの直下における内壁面24aの近傍(たとえば、内壁面24aとの距離が1mm以内)から離れた箇所を流れる流体は、パワー半導体素子3aとの熱交換にはほとんど寄与していない。
すなわち、搭載部11aの直下における内壁面24aの近傍以外を流れる流体は、高温流体Fよりも温度の低い液体(以下、低温流体Fとも呼称する。)として、流路24内を流れる。
図4は、図2に示すB-B線、すなわち上流側の搭載部11aと下流側の搭載部11bとの中間領域における流路24の矢視断面図である。図4に示すように、流路24において搭載部11aよりも下流側かつ搭載部11bよりも上流側には、入替部30が設けられている。
かかる入替部30は、たとえば、流体の向きと略垂直な方向に沿って一列に設けられる第1の凸部31および一対の第2の凸部32を有する。第1の凸部31は、搭載部11側の内壁面24aから突出する。また、図2に示すように、第1の凸部31は、流路24に沿って隣接する搭載部11aと搭載部11bとの間に設けられる。
図4に示すように、一対の第2の凸部32は、搭載部11側の内壁面24aとは異なる内壁面(たとえば、下側の内壁面24b)から突出する。また、図2に示すように、一対の第2の凸部32は、平面視で第1の凸部31と異なる位置(たとえば、第1の凸部31の両側)に設けられる。
なお、第2の凸部32は、下側の内壁面24bから突出する場合に限られず、流路24における横側の内壁面から突出してもよい。また、第2の凸部32の数は2つに限られない。
つづいて、入替部30における第1の凸部31および第2の凸部32の機能について、図5および図6を用いて説明する。図5は、実施形態に係る入替部30の機能を説明するための概略斜視図であり、図6は、実施形態に係る入替部30の機能を説明するための概略平面図である。
なお、図5および図6は、基体10を透視するように記載している。また、図6では、流路24内で上側の内壁面24a(図5参照)から突出する凸部(たとえば、第1の凸部31)に斜線のハッチングを付し、下側の内壁面24b(図5参照)から突出する凸部(たとえば、第2の凸部32)にドットのハッチングを付する。
さらに、図6では、流路24内で上側の内壁面24aの近傍を流れる流体を太線の矢線で示し、上側の内壁面24aから離れて流れる流体を破線の矢線で示している。
図5に示すように、搭載部11a(図6参照)の直下から搭載部11b(図6参照)の直下に向けて流れる高温流体Fは、上側の内壁面24aから突出する第1の凸部31に流れを阻まれ、かかる内壁面24aから離れるように、流路24の断面における位置(以下、断面位置とも呼称する。)を変更する。
また、下側の内壁面24bに沿って流れる低温流体Fは、かかる内壁面24bから突出する第2の凸部32に流れを阻まれ、内壁面24bから離れるように(すなわち、内壁面24aに近づくように)、断面位置を変更する。
そして、図6に示すように、第2の凸部32に流れを阻まれた低温流体Fの一部は、第1の凸部31で断面位置が変わった高温流体Fと入れ替わるように、搭載部11bの直下における内壁面24aの近傍に断面位置を移動する。
これは、第1の凸部31の下流側で第1の凸部31により流体の圧力が低下することから、かかる圧力の低下によって低温流体Fの一部が第1の凸部31の下流側に引き寄せられることが原因である。
これにより、搭載部11bの直下における内壁面24aの近傍に、低温流体Fが多く含まれる流体を流すことができる。すなわち、実施形態に係る入替部30は、搭載部11b(すなわち、パワー半導体素子3b)の冷却に寄与する流体の温度を下げることができる。
したがって、実施形態によれば、流路24の下流側に位置するパワー半導体素子3bを効率よく冷却することができる。
また、実施形態では、第2の凸部32が、平面視で第1の凸部31と異なる位置に設けられるとよい。もし仮に第2の凸部32が平面視で第1の凸部31と同じ位置に設けられた場合、その位置では流路24の高さが非常に狭くなってしまうことから、圧損が大きくなってしまう恐れがある。
しかしながら、実施形態では、第2の凸部32を平面視で第1の凸部31と異なる位置に設けていることから、第1の凸部31および第2の凸部32による圧損を抑制することができる。
なお、実施形態では、入替部30が第1の凸部31と第2の凸部32とで構成される例について示したが、入替部30が第1の凸部31のみで構成されていてもよい。
この場合でも、かかる第1の凸部31で高温流体Fの断面位置を搭載部11bから離れるように移動させることができるとともに、第1の凸部31の下流側における圧力の低下によって、周囲を流れる低温流体Fを第1の凸部31の下流側に引き寄せることができる。
したがって、パワー半導体素子3bの冷却に寄与する流体の温度を下げることができることから、流路24の下流側に位置するパワー半導体素子3bを効率よく冷却することができる。
また、実施形態では、図3に示したように、搭載部11の直下において、流路24の搭載部11側の内壁面24aが略平坦であるとよい。すなわち、実施形態では、流路24において、搭載部11の直下以外の箇所にだけ凸部(ここでは、第1の凸部31および第2の凸部32)が設けられているとよい。
これにより、流路24の下流側に位置するパワー半導体素子3bを効率よく冷却することができるとともに、搭載部11の直下における圧損を抑制することができる。
また、実施形態では、流路部材2の基体10が、セラミックスにより一体で形成されているとよい。これにより、流路部材と回路パターンが形成される回路基板とを別体で構成する場合に比べて、パワー半導体素子3から流体までの界面の数を少なくすることができることから、かかる界面での熱抵抗を低減することができる。
したがって、実施形態によれば、パワー半導体素子3をさらに効率よく冷却することができる。
また、実施形態では、第1の凸部31および第2の凸部32が、流体の向きと略垂直な方向に沿って一列に設けられるとよい。これにより、流体の流れる方向における入替部30のサイズを小さくすることができることから、上流側の搭載部11aと下流側の搭載部11bとを近づけることができる。
したがって、実施形態によれば、パワー半導体モジュール1のサイズを小さくすることができる。
また、図6の例では、上流側の搭載部11aと下流側の搭載部11bとの真ん中に入替部30が設けられる例について示したが、入替部30が上流側の搭載部11aに近い位置に設けられていてもよい。
これにより、下流側の搭載部11bから離れた位置で、高温流体Fの断面位置と低温流体Fの断面位置とを入れ替えることができることから、パワー半導体素子3をさらに効率よく冷却することができる。
<各種変形例>
つづいては、実施形態に係る流路部材2の各種変形例について、図7~図10を参照しながら説明する。図7は、実施形態の変形例1に係る入替部30を説明するための概略平面図であり、実施形態の図6に対応する図面である。なお、以下の各種変形例では、実施形態と同一の部位には同一の符号を付することにより重複する説明を省略する。
図7に示すように、変形例1に係る流路部材2では、入替部30が一対の第3の凸部33をさらに有する。一対の第3の凸部33は、搭載部11側の内壁面24aから突出する。また、一対の第3の凸部33は、平面視で一対の第2の凸部32の下流側にそれぞれ設けられる。
かかる変形例1では、第2の凸部32によって流れを阻まれ、内壁面24aに近づくように上向きに断面位置を移動した低温流体Fを、第3の凸部33によって下流側の搭載部11bに近づけることができる。
これにより、搭載部11b(すなわち、パワー半導体素子3b)の冷却に寄与する流体の温度をさらに下げることができる。したがって、変形例1によれば、流路24の下流側に位置するパワー半導体素子3bをさらに効率よく冷却することができる。
図8は、実施形態の変形例2に係る入替部30を説明するための概略平面図である。図8に示すように、変形例2に係る流路部材2では、流体を下流側の搭載部11bに近づけるように、第3の凸部33が流体の向きに対して傾斜している。
これにより、第2の凸部32によって流れを阻まれ、内壁面24aに近づくように上向きに断面位置を移動した低温流体Fを、下流側の搭載部11bに円滑に近づけることができる。
また、変形例2に係る流路部材2では、入替部30が第4の凸部34をさらに有する。第4の凸部34は、下側の内壁面24bから突出する。また、第4の凸部34は、平面視で第1の凸部31の下流側に設けられる。さらに、第4の凸部34は、平面視で楔形状を有することから、流体を下流側の搭載部11bから離すことができる。
これにより、第1の凸部31によって流れを阻まれ、内壁面24aから離れるように下向きに断面位置を移動した高温流体Fを、下流側の搭載部11bから円滑に離すことができる。
ここまで説明したように、変形例2では、入替部30が第3の凸部33と第4の凸部34とを有することにより、搭載部11b(すなわち、パワー半導体素子3b)の冷却に寄与する流体の温度をさらに下げることができる。したがって、変形例2によれば、流路24の下流側に位置するパワー半導体素子3bをさらに効率よく冷却することができる。
また、変形例2では、第3の凸部33と第4の凸部34とがいずれも流体の向きに対して傾斜していることから、流体の向きに対して傾斜していない場合よりも圧損を抑制することができる。
図9は、実施形態の変形例3に係る流路部材2の構成を示す断面図であり、実施形態の図3に対応する図面である。図9に示すように、変形例3では、搭載部11aおよび搭載部11bの直下において、流路24の搭載部11側の内壁面24aに複数の凸部35が設けられているとよい。
これにより、搭載部11aおよび搭載部11bの直下において、流体と接する内壁面24aの面積を増加させることができるとともに、かかる内壁面24aの近傍を流れる流体を乱流にすることができる。
したがって、変形例3によれば、搭載部11の直下における熱交換効率を向上させることができることから、パワー半導体素子3をさらに効率よく冷却することができる。
ここまで説明した実施形態および各種変形例では、パワー半導体モジュール1に搭載部11が2つ設けられる例について示したが、パワー半導体モジュール1に設けられる搭載部11の数は2つに限られない。図10は、実施形態の変形例4に係る入替部30を説明するための概略平面図である。
図10の例では、流路24の上流側に2つの搭載部11a-1、11a-2が並列に設けられるとともに、流路24の下流側に2つの搭載部11b-1、11b-2が並列に設けられる。
そして、図10の例では、すべての搭載部11a-1、11a-2、11b-1、11b-2に、それぞれパワー半導体素子3a-1、3a-2、3b-1、3b-2が搭載されている。
このような場合でも、上流側の搭載部11a-1、11a-2の下流側、かつ下流側の搭載部11b-1、11b-2の上流側に、入替部30が設けられるとよい。
たとえば、流路24に沿って隣接する搭載部11a-1と搭載部11b-1との間に第1の凸部31が設けられ、流路24に沿って隣接する搭載部11a-2と搭載部11b-2との間に別の第1の凸部31が設けられる。そして、かかる2つの第1の凸部31とは平面視で異なる位置に、第2の凸部32が複数(図では3つ)設けられる。
かかる図10の例でも、下流側の搭載部11b-1、11b-2(すなわち、パワー半導体素子3b-1、3b-2)の冷却に寄与する流体の温度を下げることができることから、流路24の下流側に位置するパワー半導体素子3b-1、3b-2を効率よく冷却することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。たとえば、上述の実施形態では、流路部材2をパワー半導体モジュール1に適用した例について示したが、パワー半導体モジュール以外の各種製品に流路部材2を適用してもよい。すなわち、流路部材2の搭載部11に搭載される発熱体は、パワー半導体素子3に限られない。
たとえば、発熱体として、LED(Light Emitting Diode)やドライバICなどの高熱を発する半導体素子を用いてもよいし、半導体素子以外の各種部品を用いてもよい。
また、上述の実施形態では、第1の凸部31および第2の凸部32が、流体の向きと略垂直な方向に沿って形成される例について示したが、第1の凸部31または第2の凸部32のうち少なくとも一方を流体の向きに傾斜させて形成してもよい。これにより、流体の向きに対して傾斜していない場合よりも圧損を抑制することができる。
また、上記の実施形態では、流路24内に内壁面24aまたは内壁面24bから突出する凸部を形成する例について示したが、内壁面24aと内壁面24bとを繋いだ補強フィンが別途設けられていてもよい。
これにより、基体10の強度を向上させることができるとともに、入替部30で断面位置が入れ替わった高温流体Fおよび低温流体Fが混ざることを抑制することができる。
また、上記の実施形態では、基体10の内部で流路24が一方向に沿って形成される流路部材2について示したが、流路24の向きは一方向に限られず、たとえば、基体10の内部で流路24がU字状に形成されていてもよい。
以上のように、実施形態に係る流路部材2は、流体を通流可能である流路24が形成される基体10と、基体10上に流路24に沿って設けられ、それぞれ発熱体(パワー半導体素子3)を搭載可能である複数の搭載部11と、を備える。また、流路24は、流路24の上流側に設けられる搭載部11aよりも下流側、かつ流路24の下流側に設けられる搭載部11bよりも上流側に、上流側の発熱体(パワー半導体素子3a)で昇温された高温流体Fの断面位置と高温流体Fよりも温度の低い低温流体Fの断面位置とを下流側で入れ替える入替部30を有する。これにより、流路24の下流側に位置するパワー半導体素子3bを効率よく冷却することができる。
また、実施形態に係る流路部材2において、入替部30は、流路24において搭載部11側の内壁面24aから突出する第1の凸部31を有する。これにより、搭載部11aの直下から搭載部11bの直下に向けて流れる高温流体Fの断面位置を、搭載部11bの直下から離すように変更することができる。
また、実施形態に係る流路部材2において、第1の凸部31は、隣接する搭載部11同士の間に設けられる。これにより、搭載部11aから搭載部11bに向けて流れる高温流体Fの断面位置を、搭載部11bの直下から離すように変更することができる。
また、実施形態に係る流路部材2において、入替部30は、流路24において搭載部11側の内壁面24aとは異なる内壁面24bから突出する第2の凸部32を有する。これにより、下側の内壁面24bに沿って流れる低温流体Fの断面位置を、上側の内壁面24aに近づくように変更することができる。
また、実施形態に係る流路部材2において、第2の凸部32は、平面視で第1の凸部31と異なる位置に設けられる。これにより、第1の凸部31および第2の凸部32による圧損を抑制することができる。
また、実施形態に係る流路部材2において、第1の凸部31および第2の凸部32は、流路24を流れる流体の向きと略垂直な方向に沿って一列に設けられる。これにより、パワー半導体モジュール1のサイズを小さくすることができる。
また、実施形態に係る流路部材2において、基体10は、セラミックスにより一体で形成される。これにより、パワー半導体素子3をさらに効率よく冷却することができる。
また、実施形態に係るパワー半導体モジュール1は、上記に記載の流路部材2と、複数の搭載部11にそれぞれ搭載される複数のパワー半導体素子3とを備える。これにより、これにより、流路24の下流側に位置するパワー半導体素子3bを効率よく冷却することが可能となったパワー半導体モジュール1を提供することができる。
さらなる効果や他の態様は、当業者によって容易に導き出すことができる。このため、本発明のより広範な態様は、以上のように表しかつ記述した特定の詳細および代表的な実施形態に限定されるものではない。したがって、添付の特許請求の範囲およびその均等物によって定義される総括的な発明の概念の精神または範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。
1 パワー半導体モジュール
2 流路部材
3、3a、3b パワー半導体素子
10 基体
11、11a、11b 搭載部
21 主面
22 流入口
23 流出口
24 流路
24a、24b 内壁面
30 入替部
31 第1の凸部
32 第2の凸部
高温流体
低温流体

Claims (5)

  1. 流体を通流可能である流路が形成される基体と、
    前記基体上に前記流路に沿って設けられ、それぞれ発熱体を搭載可能である複数の搭載部と、
    を備え、
    前記流路は、前記流路の上流側に設けられる前記搭載部よりも下流側、かつ前記流路の下流側に設けられる前記搭載部よりも上流側に、上流側の前記発熱体で昇温された高温流体の断面位置と前記高温流体よりも温度の低い低温流体の断面位置とを下流側で入れ替える入替部を有し、
    前記入替部は、前記流路において前記搭載部側の内壁面から突出する第1の凸部と、前記流路において前記搭載部側の内壁面とは異なる内壁面から突出する第2の凸部とを有し、
    前記第1の凸部および前記第2の凸部は、前記流路を流れる流体の向きと略垂直な方向に沿って一列に設けられる
    流路部材。
  2. 前記第1の凸部は、隣接する前記搭載部同士の間に設けられる
    請求項に記載の流路部材。
  3. 前記第2の凸部は、平面視で前記第1の凸部と異なる位置に設けられる
    請求項1または2に記載の流路部材。
  4. 前記基体は、セラミックスにより一体で形成される
    請求項1~のいずれか一つに記載の流路部材。
  5. 請求項1~のいずれか一つに記載の流路部材と、
    複数の前記搭載部にそれぞれ搭載される複数のパワー半導体素子と、
    を備えるパワー半導体モジュール。
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