JP7271808B1 - 電力変換装置、および飛行物体 - Google Patents

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Abstract

メインインバータ(20)の出力電圧にサブインバータ(30)の電圧を加減してマルチレベルの電圧を出力するマルチレベルインバータ(2)を備えた電力変換装置において、マルチレベルインバータ(2)は、1周期の間の正電圧出力および負電圧出力のそれぞれにおいて複数のパルスを出力し、パルス幅を制御するPWM動作と、1周期の間の正電圧出力および負電圧出力のそれぞれにおいて1パルスを出力する1パルス動作とに切り替え可能で、1パルス動作においてメインインバータ(20)が中性点の電位であるゼロ電圧を出力する場合に、中性点とサブインバータとの間で流れる電流が、メインインバータ(20)に備えられ並列に接続された第一スイッチ群(41)と第二スイッチ群(42)とに同時に流れる分流スイッチングモードを有する。

Description

本願は、電力変換装置、およびそれを備えた飛行物体に関するものである。
電力変換装置の一つであるインバータは、様々な用途で小型、及び軽量が要求されるが、スイッチング動作で発生するノイズ対策をするために、ノイズフィルタで大型化する虞がある。インバータ技術として、メインインバータにサブインバータを直列接続し、マルチレベル電圧を出力するマルチレベルインバータが知られている。このマルチレベルインバータはメインインバータの出力電圧にサブインバータの電圧を加減することによりマルチレベル電圧を出力できる階調動作を行う(例えば特許文献2)。このため、このマルチレベルインバータを階調制御型インバータと称されることがある。階調制御型インバータは、多数のマルチレベル電圧を出力でき、より正弦波に近い電圧波形が得られるので、ノイズを低減でき、ノイズフィルタを小型、及び軽量に構成できる。
同様の回路方式として、特許文献1に記載の3レベル変換器(メインインバータ)と、3レベル変換器に直列接続した電圧調整部(サブインバータ)とで構成されるマルチレベルインバータがある。特許文献1に記載のマルチレベルインバータでは、メインインバータとサブインバータとを、制御部がPWM(Pulse Width Modulation)を用いて制御することで、サブインバータのコンデンサを小型化し、電力変換装置を小型、及び軽量に構成できる。
特開2018-186661号公報 特開2004-120968号公報
電動飛行機などの空中を飛行する飛行物体の電力源としての電力変換装置は、損失が少なく、冷却器などが小型で全体として軽量な装置が要求される。しかし、特許文献1に記載のマルチレベルインバータは、メインインバータをPWM制御するため、スイッチング周波数が高くスイッチング損失が大きい。また、特許文献1には、電力変換装置の損失を改善するような具体的手段の記載もない。
メインインバータの出力電圧にサブインバータの電圧を加減することによりマルチレベル電圧を出力できるマルチレベルインバータは、より小型、軽量に構成できるが、飛行物体に搭載するには、さらに小型で軽量な電力変換装置が求められる。
本願は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、メインインバータの出力電圧にサブインバータの電圧を加減する方式のマルチレベルインバータのスイッチング損失と導通損失をさらに低減し、高効率化することで、小型、軽量の電力変換装置を提供することを目的とする。
本願に開示される電力変換装置は、直流のプラス電位が印加されるプラス端子と、直流のマイナス電位が印加されるマイナス端子との間に中性点を有するコンデンサを備え、少なくとも、前記プラス端子の電位と前記マイナス端子の電位と、前記中性点の電位とを出力可能な、スイッチング素子とこのスイッチング素子に並列に接続されたダイオードとで構成されるスイッチを複数備えたメインインバータと、前記メインインバータの出力に接続されたサブインバータと、前記メインインバータおよび前記サブインバータを制御する制御部と、を備え、前記メインインバータと前記サブインバータとが、前記メインインバータの出力電圧に前記サブインバータの電圧を加減してマルチレベルの電圧を出力するマルチレベルインバータを構成する電力変換装置において、前記メインインバータは、前記中性点と前記サブインバータとの間に、少なくとも第一スイッチと第二スイッチが直列接続された第一スイッチ群と、少なくとも第三スイッチと第四スイッチが直列接続された第二スイッチ群とが並列に接続された構成を含み、前記制御部は、前記メインインバータの動作を、1周期の間の前記プラス端子の電位の出力および前記マイナス端子の電位の出力のそれぞれにおいて複数のパルスを出力し、パルス幅を制御するPWM動作と、1周期の間の前記プラス端子の電位の出力および前記マイナス端子の電位の出力のそれぞれにおいて1パルスを出力する1パルス動作とに切り替え可能であって、前記1パルス動作において、前記メインインバータが、前記中性点の電位であるゼロ電圧を出力する場合に、前記中性点と前記サブインバータとの間で流れる電流が前記第一スイッチ群と前記第二スイッチ群とに同時に流れるように前記メインインバータに備えられた複数の前記スイッチング素子を制御する分流スイッチングモードを有するものである。
本願によれば、メインインバータの出力電圧にサブインバータの電圧を加減する方式のマルチレベルインバータにおいて、スイッチング損失と導通損失がさらに低減され、小型、軽量の電力変換装置を提供することができる。
実施の形態1による電力変換装置の構成を示す回路図である。 実施の形態1による電力変換装置のメインインバータがPWM動作するときの各部の電圧波形を示す図である。 実施の形態1による電力変換装置のメインインバータが1パルス動作するときの各部の電圧波形を示す図である。 実施の形態1による電力変換装置のメインインバータの詳細構成を示す回路図である。 実施の形態1による電力変換装置のメインインバータの動作を説明するための図である。 実施の形態1による電力変換装置のメインインバータの各スイッチの切替損失を説明するための図である。 実施の形態1による電力変換装置のメインインバータの動作を示す第1の図である。 実施の形態1による電力変換装置のメインインバータの動作を示す第2の図である。 実施の形態1による電力変換装置のメインインバータのスイッチングパターンAの動作を説明するための図である。 実施の形態1による電力変換装置のメインインバータのスイッチングパターンBの動作を説明するための図である。 実施の形態1による電力変換装置のメインインバータのスイッチングパターンAにおける各スイッチの損失を説明するための図である。 実施の形態1による電力変換装置のメインインバータのスイッチングパターンBにおける各スイッチの損失を説明するための図である。 実施の形態1による電力変換装置のメインインバータのスイッチングパターンAにおける動作を示す第1の図である。 実施の形態1による電力変換装置のメインインバータのスイッチングパターンBにおける動作を示す第1の図である。 実施の形態1による電力変換装置のメインインバータのスイッチングパターンAにおける動作を示す第2の図である。 実施の形態1による電力変換装置のメインインバータのスイッチングパターンBにおける動作を示す第2の図である。 実施の形態1による電力変換装置のメインインバータのスイッチングパターンAにおける動作を示す第3の図である。 実施の形態1による電力変換装置のメインインバータのスイッチングパターンBにおける動作を示す第3の図である。 実施の形態1による電力変換装置のメインインバータのスイッチングパターンAにおける動作を示す第4の図である。 実施の形態1による電力変換装置のメインインバータのスイッチングパターンBにおける動作を示す第4の図である。 実施の形態1による電力変換装置のメインインバータのスイッチングパターンAにおける各スイッチの動作を示す線図である。 実施の形態1による電力変換装置のメインインバータのスイッチングパターンBにおける各スイッチの動作を示す線図である。 実施の形態1による電力変換装置のメインインバータの動作の切り替えを説明するための線図である。 実施の形態1による電力変換装置のメインインバータの各スイッチの配置の一例を示す図である。 実施の形態1による電力変換装置のメインインバータの各スイッチの配置の別の例を示す図である。 実施の形態2による電力変換装置のメインインバータの動作を説明するための線図である。 実施の形態2による電力変換装置のメインインバータの別の動作を説明するための線図である。 実施の形態3による飛行物体の構成を示すブロック図である。 実施の形態4による飛行物体の構成を示すブロック図である。 本願の電力変換装置の制御部の構成の一例を示すブロック図である。
実施の形態1.
図1は実施の形態1の電力変換装置1の構成を示す回路図である。本実施の形態1の電力変換装置1は、直流源3からの直流電力を負荷4の駆動に必要な交流に変換するDC/AC変換器のマルチレベルインバータ2を備えている。マルチレベルインバータ2は直流源3と負荷4との間に接続される。
直流源3はDC配線による供給を例に説明するが、個別の直流電源システム、太陽電池等であってもよい。直流源3がDC配線による供給である場合、DC配線側には、直流電圧を供給するため昇圧、降圧又は昇降圧可能なDC/DC電力変換装置、あるいはAC/DC電力変換装置により供給される直流源であってもよい。また、直流源3と電力変換装置1の間にDC/DC電力変換装置を設けてもよい。
負荷4は、例えば抵抗、インダクタ、及びコンデンサの少なくともいずれか1つの受動部品で構成される負荷である。また、負荷4は電動モータ等であってもよい。また、電力系統が負荷4であってもよく、この場合は電力変換装置1の出力が電力系統に接続されることになる。
マルチレベルインバータ2は、入力ノイズフィルタ10、2直列のコンデンサ11、12、メインインバータ20、サブインバータ30、出力ノイズフィルタ13を備え、制御部14により制御される。以下にこれらの各構成について説明する。
メインインバータ20はサブインバータ30よりも直流源3側に接続される。本実施の形態1では、メインインバータ20が3相3レベルインバータを例に説明する。本願が開示する電力変換装置においては、メインインバータ20は3相インバータに限らず、例えば単相インバータあるいは3相以外の複数の出力相を有するものであってもよい。
図1に示すメインインバータ20は3相インバータであり、U相メインインバータアーム21、V相メインインバータアーム22、W相メインインバータアーム23の3出力相で構成される。メインインバータ20は、各出力相のメインインバータアーム21、22、23にスイッチング能力を有するIGBTあるいはMOSFET等の6つの半導体スイッチと、半導体スイッチに逆並列接続したフリーホイールダイオードFWD(Freewheel diode)と、ゲート駆動回路(図示しない)を備える。一般に、MOSFETの方が、高速スイッチング特性が良く、低電流領域では低オン抵抗であることから半導体損失が抑えられるため、MOSFETを適用するのが好ましい。なお、MOSFETとIGBTとを混在したインバータとしてもよい。
図1に記載のメインインバータ20は、アクティブ中性点クランプ形ANPC(Active-Neutral-Point-Clamped)インバータとも呼称される。また、メインインバータ20は3レベルインバータに限らず、マルチレベルインバータであれば他の出力レベル数であってもよい。さらに、メインインバータ20は、2直列のコンデンサ11、12の中性点と出力端との間に、後述する回路電流を分流させるように複数の半導体スイッチ等を用いて構成できる回路であれば別の回路構成でもよい。ゲート駆動回路は、半導体スイッチのスイッチングスピードを変更するために、ゲート駆動回路の回路素子のゲートインピーダンスを変更可能であってもよい。
また、メインインバータ20は3レベルインバータであり、直流源3の電圧を分圧する2直列のコンデンサ11、12の中性点に接続される。直流源3の電圧であるメインインバータ20のDC母線電圧値をVDCと称する。また、2直列のコンデンサ11、12のうち、高電位側のコンデンサをP母線コンデンサ11、その電圧値をVDCP、低電位側のコンデンサをN母線コンデンサ12、その電圧値をVDCNとそれぞれ称する。メインインバータ20は、制御部14からの駆動信号202により各半導体スイッチが駆動制御され、中性点電位を基準電圧とすると、P母線コンデンサ11の電圧+VDCP、N母線コンデンサ12の電圧-VDCN、P母線コンデンサ11とN母線コンデンサ12との接続点である中性点電圧のいずれかを出力する。
また、メインインバータ20は、P母線コンデンサ11の電圧VDCP、メインインバータ20のN母線コンデンサ12の電圧VDCNを検知する電圧検知手段を備える。電圧検知手段はP母線コンデンサ11及びN母線コンデンサ12の両端の電圧を計測することで電圧VDCP及び電圧VDCNを検知する等、公知の手段を用いるとよい。電圧検知手段および後述の電流検出器などからの検知信号201は制御部14に送られ、制御部14はこれらの検知信号201の情報を用いてメインインバータ20の各半導体スイッチを駆動するための駆動信号202を生成、出力し、メインインバータ20の動作を制御する。
サブインバータ30は、メインインバータ20に直列に接続され、メインインバータ20よりも負荷4側に接続された、コンデンサ35を有する単相インバータである。具体的に、メインインバータ20のU相メインインバータアーム21、V相メインインバータアーム22、W相メインインバータアーム23の各端子にサブインバータ30がそれぞれ直列に接続される。メインインバータ20の各相メインインバータアーム21、22、23に直列に接続されたサブインバータ30をそれぞれU相サブインバータ31、V相サブインバータ32、W相サブインバータ33と称する。サブインバータ30はフルブリッジインバータであり、ブリッジごとに、スイッチング能力を有するIGBTあるいはMOSFET等の2つの半導体スイッチと、半導体スイッチに逆並列接続したFWDと、ゲート駆動回路とを備える。サブインバータ30のゲート駆動回路は、ゲートインピーダンスを変更可能であってもよい。
U相サブインバータ31、V相サブインバータ32、W相サブインバータ33のコンデンサ35の電圧値をそれぞれVDCSU、VDCSV、VDCSWと称する。また、各相サブインバータ31、32、33のコンデンサ電圧VDCSU、VDCSV、VDCSWをまとめてサブインバータ30のコンデンサ電圧VDCSと称することもある。サブインバータ30は、サブインバータ30のコンデンサ電圧VDCSを検知する電圧検知手段を備える。電圧検知手段はコンデンサ35の両端の電圧を計測することでコンデンサ電圧VDCSを検知する等、公知の手段を用いることができる。電圧検知手段から検知信号301が制御部14に送られて、サブインバータ30の各半導体スイッチを駆動信号302により制御し、サブインバータ30のコンデンサ電圧VDCSは、所定電圧に制御される。所定電圧は、メインインバータ20のDC母線電圧VDCである直流源3の電圧よりも小さく設定される。本実施の形態ではサブインバータ30のコンデンサ電圧VDCSが、メインインバータ20のDC母線電圧VDCの1/4倍の電圧の場合を例にして説明する。なお、所定電圧は直流源3の電圧よりも小さい値であればよく、メインインバータ20のDC母線電圧VDCの1/4倍の電圧に限定されない。なお、図1では、サブインバータ30を1つのフルブリッジインバータとしているが、サブインバータ30は複数のフルブリッジインバータを直列に接続した構成としてもよい。
上述の半導体スイッチ及びダイオードは、Si半導体で構成してもよく、いずれかの半導体スイッチ及びダイオードを、SiCあるいはGaN等のワイドバンドギャップ半導体で構成してもよい。ワイドバンドギャップ半導体は、Si半導体よりも損失を小さくすることができる。
入力ノイズフィルタ10は、直流源3と2直列のP母線コンデンサ11、N母線コンデンサ12との間に接続される。また、出力ノイズフィルタ13は、サブインバータ30と負荷4との間に接続される。入力ノイズフィルタ10及び出力ノイズフィルタ13は、ノイズ及びサージ電圧等を抑制するためにコモンモードフィルタとノーマルモードフィルタの少なくともいずれか一方で構成される。マルチレベルインバータ2は、部品削減対策及びノイズ対策等の効果によっては、入力ノイズフィルタ10及び出力ノイズフィルタ13のいずれか一つのみを備えてもよい。
なお、制御部14は、具体的には、図30に示すように、CPU(Central Processing Unit)等の演算処理装置141、演算処理装置141とデータをやり取りする記憶装置142、演算処理装置141と外部の間で信号を入出力する入出力インターフェース143などを備えている。演算処理装置141としてASIC(Application Specific Integrated Circuit)、IC(Integrated Circuit)、DSP(Digital Signal Processor)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、および各種の信号処理回路等が備えられても良い。また、演算処理装置141として、同じ種類のもの、または異なる種類のものが複数備えられ、各処理が分担して実行されてもよい。記憶装置142として、演算処理装置141からデータを読み出しおよび書き込みが可能に構成されたRAM(Random Access Memory)、演算処理装置141からデータを読み出し可能に構成されたROM(Read Only Memory)等が備えられている。入出力インターフェース143は、例えば、メインインバータ20およびサブインバータ30に備えられた各電圧検知手段、及び後述の電流検知器15などから出力される検知信号201および301を演算処理装置141に入力するA/D変換器、各スイッチング素子に駆動信号を出力するための駆動回路などから構成される。
制御部14は、電圧検知手段により検知したメインインバータ20のP母線コンデンサ11の電圧VDCP、メインインバータ20のN母線コンデンサ12の電圧VDCN、及び、サブインバータ30の各相のコンデンサ電圧VDCSの情報に基づき、メインインバータ20及びサブインバータ30を制御する。具体的に、制御部14はメインインバータ20及びサブインバータ30が出力する出力電圧を制御し、メインインバータ20のP母線コンデンサ11の電圧VDCPとN母線コンデンサ12の電圧VDCNの差分電圧が0となるように制御し、サブインバータ30のコンデンサ電圧VDCSを所定電圧に制御する。制御部14による各電圧制御は、出力すべき所定の目標電圧と電圧検知手段により検知した電圧を近づけるようなPI制御等である。また、制御部14は、負荷電流を制御するために、マルチレベルインバータ2の相電流を検知し、相電流に基づいて負荷電流を制御するようにしてもよい。例えば、マルチレベルインバータ2の相電流を検知してdq変換し、dq変換した電流をPI制御等することで電流を制御してもよい。
次に、本実施の形態1の電力変換装置1のマルチレベルインバータ2をスイッチング動作させるパルス動作を説明する。マルチレベルインバータ2は、メインインバータ20の出力電圧にサブインバータ30の出力電圧を加減することによりマルチレベル電圧を出力できる階調動作を行う。マルチレベルインバータ2のうちメインインバータ20については、パルス動作として、PWM動作と1パルス動作とを選択可能である。PWM動作は、1周期に正負共に複数回のスイッチングを行い、1周期で複数の正電圧パルスおよび複数の負電圧パルスを出力する。1パルス動作は、スイッチング周波数が、マルチレベルインバータ2が出力する基本波周波数(出力すべき所定の目標電圧の周波数)と同程度であり、1周期に正負各1パルス電圧が出力されるようにスイッチングを行う。
図2は、目標電圧を出力するために、制御部14がマルチレベルインバータ2のメインインバータ20をPWM動作するよう制御する場合の動作の一例を示している。図2では、マルチレベルインバータ2のU相、V相、W相のうちのある一相のPWM動作による電圧波形を示している。他の二相は、図2に示す電圧波形に対して位相が120度、240度異なる電圧波形となる。図2の、上段の電圧波形は、メインインバータ20の、P母線コンデンサ11とN母線コンデンサ12の接続点である中性点の電位を基準、すなわち中性点電位を電圧0とする電圧波形、中段の電圧波形は、サブインバータ30の入力端-出力端間の電圧波形、下段の電圧波形のうち櫛状の波形は、中性点電位を基準とした、サブインバータ30の出力端での電圧波形、下段のサインカーブ状の波形は、マルチレベルインバータ2の出力電圧指令の波形を示している。VDCS=VDC(=VDCP+VDCN)/4の例を示している。制御部14により、コンデンサ電圧(VDCP、VDCN)が大きいメインインバータ20と、コンデンサ電圧(VDCS)が小さいサブインバータ30は、ともにPWM動作し、サブインバータ30はメインインバータ20よりも高周波でスイッチングを行う。サブインバータ30はマルチレベルインバータ2の目標電圧とメインインバータ20の出力電圧の差分を出力する。損失は増えるが、制御部14は、メインインバータ20のスイッチングをサブインバータ30と同等、又はそれ以上の周波数でPWM動作させるよう制御してもよい。
図3は、目標電圧を出力するために、制御部14がメインインバータ20を1パルス動作するよう制御する場合の動作の一例を示している。図3では、マルチレベルインバータ2のU相、V相、W相のうちのある一相の1パルス動作による電圧波形を示している。他の二相は、図3に示す電圧波形に対して位相が120度、240度異なる電圧波形となる。図2と同様、図3の、上段の電圧波形は、メインインバータ20の、中性点電位を基準、すなわち中性点電位を電圧0とする電圧波形、中段の電圧波形は、サブインバータ30の入力端-出力端間の電圧波形、下段の電圧波形のうち階段状の波形は、中性点電位を基準とした、サブインバータ30の出力端での電圧波形、下段のサインカーブ状の波形は、マルチレベルインバータ2の出力電圧指令の波形を示している。図3では、図2に示す例と同様、VDCS=VDC(=VDCP+VDCN)/4の例を示している。
制御部14は、コンデンサ電圧(VDCP、VDCN)が大きいメインインバータ20を1パルス動作させ、メインインバータ20が1周期で正電圧の1パルス電圧および負電圧の1パルス電圧を出力する。さらに、制御部14は、コンデンサ電圧(VDCS)が小さいサブインバータ30をメインインバータ20よりも高周波でスイッチングを制御する。なお、サブインバータ30はマルチレベルインバータ2の目標電圧とメインインバータ20の出力電圧の差分を出力する。マルチレベルインバータ2は、メインインバータ20を1パルス動作することで、PWM動作と比較して、スイッチング回数を最小限に抑制し、スイッチング損失を低減できる。なお、図3の最下段の出力電圧波形に示す通り、マルチレベルインバータ2の出力電圧は、メインインバータ20を1パルス動作とした場合であっても正弦波に近いマルチレベル電圧を出力可能である。図3では、マルチレベルインバータ2の出力電圧は5レベルの波形を図示しているが、目標電圧を大きくし、VDCP+VDCS/2および-VDCP-VDCS/2の電圧を出力できるように制御することで、最大7レベルの波形出力が可能である。
制御部14は、メインインバータ20のパルス動作を、負荷電力または負荷の周波数条件等により、PWM動作と1パルス動作とに切替えることができる。例えば、PWM動作と1パルス動作の切り替えは、電流値が小さく半導体スイッチの損失の小さい軽負荷から中負荷程度までをPWM動作とし、電流値が大きく半導体スイッチの損失が大きくなる中負荷から重負荷を、1パルス動作として適用するのが好適である。軽負荷のような基本波周波数が低く、目標電圧が小さい条件で1パルス動作すると、長い周期でパルス幅が短い1パルス電圧で、メインインバータ20のコンデンサ電圧を制御するので、放電時間を補うためにメインインバータ20のコンデンサが大型になってしまう恐れがある。このため、負荷が小さい場合はPWM動作とするのが好ましい。ただし、負荷条件によるパルス動作の切替は、上記で限定するものではなく、どのような負荷条件であっても相互に切り替え可能である。
次に、メインインバータ20の1相分の等価回路を示す図4を用いて、本実施の形態のメインインバータ20が、中性点Cの電位であるゼロ電圧を出力する場合におけるスイッチング動作を説明する。図4の、半導体スイッチと逆並列に接続したFWDとを組み合わせた各スイッチは、Sw1、Sw2、Sw3、Sw4、Sw5、Sw6と呼称する。3レベルのメインインバータ20の出力電圧を、便宜上、VDCP、-VDCN、およびゼロ電圧(中性点電位)とする。なお、メインインバータ20の相電流Idを検出する電流検出器15を備える。ここでは電流検出器15としてカレントトランスを想定しているが、抵抗検出型、またはホール素子等の磁場検出型など他の方式の電流検出器を用いてもよい。また、図4では、電流検出器15は、メインインバータ20の出力側に設置するように図示しているが、サブインバータ30と負荷の間に設置してもよい。出力ノイズフィルタ13がある場合は、出力ノイズフィルタ13の入力または出力のどちらで電流を検出してもよい。なお、半導体スイッチとこの半導体スイッチに逆並列に接続されたFWDとで構成される各スイッチの導通について、半導体スイッチ側の導通と、逆並列に接続されたFWD側の導通に加えて、ゲート電圧が印加された状態で(ON状態)、スイッチのドレイン電流が負の場合は、半導体スイッチおよび逆並列に接続されたFWDを共に導通するモードもあるが、回路動作の説明では、半導体スイッチの導通モードと、半導体スイッチおよび逆並列に接続されたFWDを共に導通するモードは区別せず説明する。
図4に示す回路では、中性点Cとメインインバータの出力点との間に、スイッチSw5(第一スイッチと称することもある)とスイッチSw2(第二スイッチと称することもある)とが直列接続された第一スイッチ群41と、スイッチSw6(第三スイッチと称することもある)とスイッチSw3(第四スイッチと称することもある)とが直列接続された第二スイッチ群42が並列に接続された回路となっている。また、スイッチSw5(第一スイッチ)とスイッチSw2(第二スイッチ)が接続される接続点とプラス端子Pとの間に、スイッチSw1(第五スイッチとも称する)が接続され、スイッチSw6(第三スイッチ)とスイッチSw3(第四スイッチ)が接続される接続点とマイナス端子Nとの間に、スイッチSw4(第六スイッチとも称する)が接続された構成となっている。なお、第一スイッチ群41は、少なくとも第一スイッチSw5と第二スイッチSw2が直列接続された構成であればよく、さらに追加のスイッチが並列または直列、あるいは直並列に設けられても良い。また、第二スイッチ群42は、少なくとも第三スイッチSw6と第四スイッチSw3が直列接続された構成であればよく、さらに追加のスイッチが並列または直列、あるいは直並列に設けられても良い。
メインインバータ20は、ゼロ電圧を出力する場合で、様々なスイッチングモードを選択できる。ここでは、ゼロ電圧を出力する場合で、Sw1~Sw6の損失を均一に分散、あるいは損失を集中的に選択できる「損失分散スイッチングモード」と、導通損失を低減する「分流スイッチングモード」を選択できる。
まず、損失分散スイッチングモードを説明する。図5に損失分散スイッチングモードでのメインインバータ20の出力電圧Voutに対する各スイッチのON/OFFを示す。ONは1、OFFは0として示している。記号Symbolは、スイッチングモードを示しており、[+(PLUS)]、[0o2]、[0o1]、[0u1]、[0u2]、[-(MINUS)]のモードがある。上記記号の0は、メインインバータ20の出力電圧がゼロ電圧の略、oはoverの略で、ゼロ電圧時において上側の第一スイッチ群41に電流が流れるモードであり、uはunderの略で、ゼロ電圧時において下側の第二スイッチ群42に電流が流れるモードを示している。[+]は、出力電圧がVDCPとなるモードであり、[-]は、出力電圧が-VDCNとなるモードである。
図6は、損失分散スイッチングモードにおけるスイッチングに伴う切替損失の一覧を示している。切替損失以外の半導体スイッチが導通する際の導通損失は省略する。また、記号”<->”はモード切替を示している。Idは各相の出力電流の正負の向きを示している。図6は、各Sw1~Sw6において、半導体スイッチをT1~T6とし、FWDをDi1~Di6とした、それぞれの損失を示している。Sw_lossは、ターンオンあるいはターンオフのスイッチングに伴う損失を示し、Di_lossは、インバータのデッドタイミング期間でのダイオードの順方向電圧に伴う損失を示している。一例として、図7に、損失分散スイッチングモードにおけるId>0の場合の[+]から[0o2]へのモード切替を示し、切替損失を説明する。また、図8に、Id<0の場合の[+]から[0o2]へのモード切替を示し、切替損失を説明する。他のモード切替の場合の切替損失は、以下の説明に準ずるため説明は省略する。
図7の[+]モードでは、Sw1、Sw2、Sw6をONし、Sw3、Sw4、Sw5をOFFすることで、出力電圧VDCPが出力されている。電流は、Idの正側の向きに、Sw1、Sw2の半導体スイッチを流れる。次に、[0o2]モードに切替する前に、アーム短絡を防止するデッドタイム期間で、Sw1、Sw6についてはONからOFFに変更する(ただし、切替損失を増加させないために、Sw6をOFFしてからSw1をOFFするのが好ましい)。デッドタイム期間で、電流が転流し、Idの正側の向きに、Sw5のFWD、Sw2の半導体スイッチに電流が流れる。この際、Sw1では、ハードスイッチング動作となるため、スイッチング損失Sw_lossが発生する。また、Sw5のFWDに導通することから、順方向電圧に伴う損失Di_lossが発生する。次に、[0o2]モードでは、Sw5をOFFからONに変更する。この際、Sw5の両端に印加している電圧は、ほぼゼロに等しいので、ゼロ電圧スイッチングとなるため、切替に伴う損失は発生しないとする。このモードでは、Idの正側の向きにSw5とSw2の半導体スイッチに電流が流れる。なお、[0o2]から[+]へのモード切替についても、ターンオンとターンオフの損失の違いはあるが、各スイッチで同様の損失が発生する。
次に、図8の[+]モードでは、Sw1、Sw2、Sw6をONし、Sw3、Sw4、Sw5をOFFすることで、出力電圧VDCPが出力されている。電流は、Idの負側の向きにSw1、Sw2の半導体スイッチを流れる。次に、モードを[0o2]へ切替する前に、アーム短絡を防止するデッドタイム期間で、Sw1、Sw6についてはONからOFFに変更する。デッドタイム期間で、Idの負側の向きにSw1のFWDと、Sw2の半導体スイッチに電流が流れる。この際、Sw1にて、Sw5のFWDに導通することから順方向電圧に伴う損失Di_lossが発生する。次に、[0o2]モードでは、Sw5をOFFからONに変更する。この際、Sw5でハードスイッチングとなるため、スイッチング損失が発生する。このモードでは、電流が転流し、Idの負側の向きにSw5とSw2の半導体スイッチに電流が流れる。図7および図8に示したように、Idの電流の向きにかかわらず、同じスイッチング動作によって、[+]から[0o2]へのモード切替では、上側(第一スイッチ群)の経路に確実に電流を転流できる。同様に、他のモードでも、Idの電流の向きに応じず、上側(第一スイッチ群)または下側(第二スイッチ群)の経路に確実に電流を転流できる。
図6に示したように、Idの電流の向き、およびゼロ電圧を出力するスイッチング動作を選択することで、各スイッチで生じる切替損失を変更できるため、損失分散スイッチングモードは、各スイッチで生じる切替損失を選択して、損失バランスを制御することができる。従って、例えば、解析あるいは実機評価等により、スイッチング素子の素子損失が均等もしくは発熱を集中させるように、予め負荷等の動作モードにおけるゼロ電圧を出力するスイッチング動作を選択して温度を制御してもよい。一方、より高精度に温度制御したい場合は、図4に示すように、各Sw1~Sw6に、サーミスタ等の温度センサ16を設けて、制御部14が、温度センサ16により検知した温度の値に基づき、各スイッチの損失が均等もしくは集中するように、ゼロ電圧を出力するスイッチング動作を、動作中に変更して制御するように構成してもよい。また、温度センサ16は必ずしも全てのスイッチに設けなくともよく、温度センサ16を設けないスイッチの温度は、設置した温度センサ16、各スイッチのデューティ情報等に基づき推測してもよい。なお、図6に示したゼロ電圧の切替モードは、全部、ないし、ある一部のみを使って制御してもよい。
次に、分流スイッチングモードを説明する。本願では、制御部14は、ゼロ電圧を出力するスイッチング動作として、2直列のコンデンサ11、12の中性点とサブインバータ30との間で流れる電流が、上側と下側に分流するように、すなわち、第一スイッチ群41と第二スイッチ群42とに同時に流れるように、Sw2、Sw3、Sw5、およびSw6をONとする。Sw1、Sw4はOFFとする。半導体スイッチは、電流が大きくなるに従い、オン抵抗が大きくなるオン抵抗特性があるので、2経路に分流して電流値を半分に減らすことでオン抵抗を小さくできる。更に、電流値を分流することで電流を半分にできることから、オン電圧と電流による導通損失を低減できる。ただし、分流スイッチングモードによって、導通損失を低減することは可能であるが、損失分散スイッチングモードで述べたように切替損失は発生してしまう。
メインインバータ20が中性点の電位であるゼロ電圧を出力する場合に、電流が第一スイッチ群41と第二スイッチ群42とに同時に流れるよう制御する分流スイッチングモードに対し、損失分散スイッチングモードでは、第一スイッチ群41と第二スイッチ群42とのいずれか一方に流れるように制御する、と言える。
図9に、分流スイッチングモードでのスイッチングパターンA、図10にスイッチングパターンBを示す。スイッチングパターンAの記号Symbolは、[+]、[-]、[0ou]、スイッチングパターンBの記号Symbolは[+”]、[-”]、[0ou]とする。図11にスイッチングパターンAの、図12にスイッチングパターンBの、それぞれゼロ電圧時に、分流するようにメインインバータ20を制御した場合における転流での切替損失を示す。図13、図15、図17、図19にスイッチングパターンAにおける分流スイッチングモードでの[+]、[-]からゼロ電圧への切替時における転流動作を示す。図14、図16、図18、図20に、スイッチングパターンBにおける分流スイッチングモードでの [+”]、[-”]からゼロ電圧への切替時における転流動作を示す。ゼロ電圧から[+]、[-]または[+”]、[-”]の切替は説明を省略する。
スイッチングパターンAとスイッチングパターンBの違いは、メインインバータ20の出力電圧VDCPと出力電圧VDCNの時で、各スイッチング素子のON/OFFのパターンが異なり、それに伴い発生する切替損失も異なる。また、スイッチングパターンBについてはデットタイム期間で、電流が片側になるモードを経由する。図21にスイッチングパターンAの、図22にスイッチングパターンBの、メインインバータ20の電圧(1パルス電圧)と、各スイッチのゲート信号波形を示す。図21と図22を比較すると、スイッチングパターンパターンAの方がスイッチングパターンBに対して、1周期におけるSw5とSw6のON/OFFのスイッチング回数を少なくでき、スイッチング損失を小さくできることがわかる。なお、スイッチングパターンAとスイッチングパターンBともに、[0ou]モードでは、電流が分流するように電流が流れる。ここでは、図6で示した損失分散スイッチングモードで示した切替損失記号と比較して、図11と図12に記載の損失記号の差を説明する。
Sw_loss2は、Sw_lossに対して、電圧が同等で、電流が分流するため、約半分の電流でスイッチングする場合の損失を示している。Sw_loss3は、Sw_lossに対して、電流が約半分で、電圧が約1/3の電圧でスイッチングする損失を示している。例えば、P側だと電圧VDCPを、Sw2とSw5の並列回路に、Sw1が直列接続する回路になるため、各スイッチのインピーダンスが同じとすると、Sw2とSw5に印加する分圧比は、約1/3となる、Sw1に印加する分圧比は約2/3となる。したがって、スイッチング損失は、Sw_loss>Sw_loss2>Sw_loss3となる。一方、Di_loss2は、Di_lossに対して、電流が分流するため、約半分になった電流による順方向電圧に伴う損失を示している。順方向電圧は、電流が増大するにつれて大きくなるので、電流が小さくなれば、順方向電圧が低下して損失が低減する。したがって、ダイオードによる損失は、Di_loss>Di_loss2となる。
制御部14は、ゼロ電圧時に、半分に分流できるように制御することで、導通損失を減らすことは可能であるが、ゼロ電圧時の切替損失は、損失分散スイッチングモードに対して、スイッチングパターンAでは、同等または減り、一方、スイッチングパターンBでは、同等またはやや増えることがわかる。ただし、実動作における分流スイッチングモードは、電流の偏りが発生すること、および損失分散スイッチングモードに対して損失を生む箇所が多いので、スイッチングする箇所が多いと、理想的計算と一致せず、必ずしも切替損失は低減しない虞がある。従って、スイッチング回数が多いPWM動作と比較して、1パルス動作のように、スイッチング回数が明らかに少ない場合において、分流スイッチングモードを適用することが好ましい。もちろん、改善効果は少ない虞もあるが、PWM制御時に、分流スイッチングモードを適用してもよい。
また、各スイッチは、負荷電流に対する半導体素子特性、あるいはゲート抵抗によるスイッチング特性により、導通損失に対してスイッチング損失の影響が大きい場合もあるため、PMW動作の場合に、分流スイッチングモードを選択すると、切替損失が増えて全体損失が大きくなる虞もある。
従って、図23の「ゼロ電圧時におけるスイッチング動作1」に示すように、制御部14は、負荷等の条件によりPWM動作と1パルス動作を切替するタイミングt2で、PWMの場合を損失分散スイッチングモードとし、1パルス動作時には分流スイッチングモードとして、1パルス動作時における全体損失を減らすようにするのがよい。ただし、ゼロ電圧を継続して出力する途中で損失分散スイッチングモードから分流スイッチングモードに切り替えると1回分の切替損失が発生するため、そのタイミングの手前(図23の「ゼロス電圧時におけるスイッチング動作2」)、または直後のゼロ電圧になるタイミング(図23の「ゼロ電圧時におけるスイッチング動作3」)で、損失分散スイッチングモードから分流スイッチングモードに切り替えてもよい。
なお、前述した損失分散スイッチングモードと比較して、分流スイッチングモードは、各スイッチの損失を分散させるパターンが少ないため、各スイッチの損失バランスが崩れる虞もある。従って、例えば、分流スイッチングモード時に、切替損失等は増加するが、Sw2、Sw3、Sw5、Sw6がONからSw2、Sw3、Sw5、Sw6の一部をOFFに制御するダイオードモードでの分流、もしくは、上側または下側の電流を止めて片側電流にするように制御する方法で、Sw2、Sw3、Sw5、Sw6の損失を分散するように制御してもよい。
次に、冷却器のより一層の小型、軽量化を説明する。各スイッチのうち第一スイッチSw5と第三スイッチSw6は、ゼロ電圧時に半導体スイッチまたは逆並列接続したFWDで還流モードとして導通しているに過ぎない。したがって、Sw5とSw6の損失は、正電圧または負電圧も供給するSw1、Sw2、Sw3、Sw4の損失に比較して小さくすることできる。また、1パルス動作に対してPWM動作は、スイッチング回数が多いことからスイッチング損失が増加する虞がある。さらに、PWM動作では、1周期に複数パルスを出力する場合に電流の大きい箇所で複数回導通させることから導通損失が多くなり、(PWM動作におけるSw5とSw6の損失)>(1パルス動作におけるSw5とSw6の損失)となる。前述したように、中負荷~高負荷のように電流が大きい場合において、メインインバータ20を1パルス動作でスイッチング損失を抑制し、ゼロ電圧時に分流スイッチングモードを選択することで、Sw5とSw6の損失を限りなく最小にすることができる。一方、起動時あるいは軽負荷から中負荷にかけてPWM動作する場合については、電流値が小さいため、Sw5とSw6の損失は小さい状態にできる。なお、場合によって電流値が小さくともSw5とSw6の損失が多少大きい場合は、起動時あるいは軽負荷から中負荷までPWM動作している時間を短く設定してもよい。例えば、発熱によるスイッチの許容温度まで到達する時定数と比べてPWM動作している時間を短く設定すればよい。したがって、Sw5とSw6で発生する損失を起動から定格動作までの一連の動作で冷却器が不要(ヒートシンクレス)なほどを小さくすることが可能である。
図24および図25に、各スイッチの物理的な取り付け場所の例を示す。上記のように、Sw5、Sw6は、Sw1、Sw2、Sw3、Sw4と比べて、損失が小さく発熱が少ない。そこで、Sw1、Sw2、Sw3、Sw4は、冷却用のヒートシンクなどの冷却器に取り付けられ、Sw5、Sw6の少なくとも一方は、この冷却器50よりも冷却性能が低い他の部材(以下、取付用部材と呼ぶ。)に取り付けられてもよい。取付用部材は、ヒートシンクよりも熱伝導率が低い、または熱抵抗が高いことにより、ヒートシンクより冷却性能が低い部材のことを言う。図24の例では、取付用部材として、素子固定用の基板60が用いられ、Sw1、Sw2、Sw3、Sw4が冷却器であるヒートシンク50に取り付けられ、Sw5、Sw6が取付用部材である基板60に取り付けられる。図25の例では、取付用部材として、電力変換装置1を格納する筐体70が用いられ、Sw1、Sw2、Sw3、Sw4がヒートシンク50に取り付けられ、Sw5、Sw6が筐体70に取り付けられる。
Sw5、Sw6は発熱が小さいため、冷却性能が低い取付用部材を用いても放熱が可能である。それにより、Sw1、Sw2、Sw3、Sw4、Sw5、Sw6の全てをヒートシンクに取り付ける場合と比べて、ヒートシンクを小型に、あるいはヒートシンクの個数を少なくできる。また、取付用部材としては、小型(薄型)の基板60、あるいは既存の筐体70を用いることができる。それにより、電力変換装置1に設けられる冷却用の部材を全体として小型、軽量化できる。
なお、Sw1、Sw2、Sw3、Sw4、Sw5、Sw6が取付用部材に取り付けられた状態で、Sw1、Sw2、Sw3、Sw4はヒートシンクなどの冷却器にも取り付けられ、発熱が小さいSw5、Sw6は冷却器には取り付けられず取付用部材だけに取り付けられるようにしてもよい。また、Sw5、Sw6の一方はヒートシンクなどの冷却器にも取り付けられ、他方は取付用部材だけに取り付けられるようにしてもよい。また、取付用部材として、ヒートシンク50または筐体70に熱輸送するよう接続する金属が用いられてもよい。
また、Sw1、Sw2、Sw3、Sw4、Sw5、Sw6はブスバー(バスバーとも称する)で接続され、取付用部材としてブスバーを用いて冷却するように構成してもよい。また、Sw5、Sw6の少なくとも一方を取付用部材に取付け、Sw1、Sw2、Sw3、Sw4、を含むその他のスイッチをヒートシンクによる間接冷却ではなく、直接水冷で冷却するようにしてもよい。
以上のように、実施の形態1に係る電力変換装置は、直流源に接続されるマルチレベル出力が可能なメインインバータ20と、メインインバータ20に直列に接続され負荷側に接続されたサブインバータ30と、メインインバータ20およびサブインバータ30を制御する制御部14とを備え、メインインバータ20は、中間コンデンサ11,12の中性点Cとサブインバータ30との間に、スイッチング素子とダイオードとで構成されるスイッチが少なくとも2個直列に接続されたスイッチ群41、42が2個並列に接続され、制御部14は、メインインバータ20をPWM動作と1パルス動作とに切り替え、メインインバータ20が1パルス動作におけるゼロ電圧を出力する場合に、中性点Cとサブインバータ30との間で流れる電流が2つのスイッチ群41、42に同時に流れるようにスイッチング素子を制御する電力変換装置である。このように構成することで、1パルス動作による、スイッチング損失の低減に加えて、分流動作により、導通損失を低減できるため、劇的に損失を低減可能となる。高効率化して損失が低減できることから、冷却器を小型、および軽量にでき、ノイズフィルタを小さく構成可能な、メインインバータ20の出力電圧にサブインバータ30の電圧を加減する方式のマルチレベルインバータ2を、さらに小型、および軽量に構成できる効果が得られる。さらに、損失を低減したことで、第一スイッチSw5と第三スイッチSw6は、取付用部材に取り付けて冷却する構成とすることで、第一スイッチSw5と第三スイッチSw6を冷却するためのヒートシンクを削減でき、マルチレベルインバータ2をより一層の小型、および軽量に構成できる効果が得られる。
実施の形態2.
実施の形態1より、負荷の動作条件として、中~高負荷では損失が多いため、損失を低減するために、1パルス動作に加えて、ゼロ電圧時に分流スイッチングモードを選択するのが好適であった。分流スイッチングモードは、特に低損失化を実現する手段であり、各スイッチの損失バランスが偏り、各スイッチの温度分布が崩れる虞がある。温度分布が崩れることで、電力変換装置を冷却する冷却器の配置に所定の制約が課されること、あるいは温度が集中する所定スイッチを冷却するために、冷却器等の大型化を招く虞もある。したがって、損失を分散することも重要である。実施の形態2では、分流スイッチングモードと損失分散スイッチングモードとを周期的に切替することで低損失かつ損失分散を行う方法を示す。実施の形態1に記載した同等の内容は省略する。
図26に、1パルス動作波形に対して、ゼロ電圧時における、分流スイッチングモードと損失分散スイッチングモードを切り替えるタイミングを示す。制御部14は、時刻t4までは、分流スイッチングモード、時刻t4から時刻t5までは損失分散スイッチングモード、時刻t5以降は分流スイッチングモードというように、周期的に切替を行う。ここで、切替える周期は、例えばインバータの基本波周波数の複数周期といった長い周期としてもよい。ただし、図26では、時刻t4と時刻t5のVDCPのタイミングで切替しているが、そのタイミングには限定しない。周期的であればゼロ電圧を出力するどのタイミングでもよい。また、例えば図27に示すように、メインインバータのVDCP->ゼロ電圧->-VDCNのような瞬時的なゼロ電圧期間に、「ゼロ電圧時におけるスイッチング動作4」、あるいは「ゼロ電圧時におけるスイッチング動作5」に示すような時間比で、分流スイッチングモードと損失分散スイッチングモードを切替えてもよい。
分流スイッチングモードと損失分散スイッチングモードの時間比の設定は、解析あるいは実機評価等により、各スイッチの損失が均等に近くなるように、予め負荷等の動作モードにおける分流と分散のスイッチングの選択を算出して設定してもよい。また、各スイッチに温度センサを設けることで、各スイッチの温度情報に基づき時間比を変更するようにしてもよいし、各スイッチの温度情報に基づき、その温度を分散するように、分流スイッチングモードに対して損失分散スイッチングモードを所定のタイミングで適用するように切替してもよい。また、温度センサは全てのスイッチに設けなくともよい。 温度センサを設けないスイッチの温度は、設置した温度センサ、スイッチのデューティ情報等から推定してもよい。
前述した分流スイッチングモードに対する損失分散スイッチングモードは、各スイッチの損失を均等にするようにしてもよいし、分流スイッチングモードで損失の小さい所定スイッチに対して所定スイッチの損失を増やし分流スイッチングモードで損失の大きい所定スイッチに対して所定スイッチの損失を減らすようにしてもよい。
したがって、分流スイッチングモードで損失を低減した上で、損失分散スイッチングモードに周期的に切替することより、損失バランスの偏りを改善することで温度分布を改善可能である。ただし、分流スイッチングモードによる損失改善効果は、損失分散スイッチングモードを適用した時間に応じて効果は低減する。
実施の形態1で述べたように、中負荷から高負荷条件での1パルス動作において、分流スイッチングモードを適用する方法が、損失を低減する方法として特に有効であるため、1パルス動作において、分流スイッチングモードと損失分散スイッチングモードとを周期的に切替えることで、低損失でかつ損失分散を行うのがよい。もちろん、効果は低い虞はあるが、PMW動作において、分流スイッチングモードに、損失分散スイッチングモードを周期的に切替してもよい。
以上のように、分流スイッチングモードと損失分散スイッチングモードとを周期的に切替えることで、低損失かつ損失分散を行うことが可能であり、冷却器などを小型、及び軽量にできるため、マルチレベルインバータ2を、小型および軽量にする効果がある。
実施の形態3
本実施の形態は、実施の形態1あるいは実施の形態2による電力変換装置1を備えた飛行物体100である。本実施の形態の飛行物体100は、例えば飛行機、ヘリコプター、ドローン、空飛ぶ自動車等である。
図28は、実施の形態3による飛行物体100の概略ブロック図である。飛行物体100は、実施の形態1または実施の形態2で説明したマルチレベルインバータ2を含む電力変換装置を備える。飛行物体100は電動飛行物体であり、その推進系電力システム90として、電力源92、電力源92に接続された直流源3、直流源3に接続され所定の電圧に変換する降圧、昇圧又は昇降圧DC/DCコンバータ91、DC/DCコンバータ91で降圧又は降圧された直流電力を交流電力に変換するマルチレベルインバータ2、マルチレベルインバータ2の負荷として電力が供給される装備品44を備える。制御部14は、DC/DCコンバータ91及びマルチレベルインバータ2を制御する。制御部14とマルチレベルインバータ2とで実施の形態1あるいは実施の形態2による電力変換装置1を構成する。制御部14は、マルチレベルインバータ2の内部に設けられていてもよく、マルチレベルインバータ2とは別の装置に設けられてもよい。装備品44は直流源3の電力を用いる装備品である。装備品44は、推進力を得るための推進系負荷であり、例えば電動モータである。
実施の形態1または実施の形態2による電力変換装置1のマルチレベルインバータ2は、飛行物体100に搭載される推進系電力システム90の電動飛行物体用のマルチレベルインバータ2として用いられる。また、実施の形態1または実施の形態2による電力変換装置1は、上述のとおり、冷却器を小型、及び軽量にできる。そのため、電力変換装置1を飛行物体100の推進系電力システム90に搭載することにより、電動飛行物体用としてのマルチレベルインバータ2を小型、及び軽量にすることができる。これにより、飛行物体100の燃費が向上する。
実施の形態4.
本実施の形態は、実施の形態1あるいは実施の形態2による電力変換装置1が搭載された飛行物体100である。飛行物体100は、例えば飛行機、ヘリコプター、ドローン、空飛ぶ自動車等である。
図29は、実施の形態4による飛行物体100の概略ブロック図である。飛行物体100は、実施の形態1あるいは実施の形態2で説明したマルチレベルインバータ2を含む電力変換装置を備える。飛行物体100は、その装備品系電力システム94として、電力源92、電力源92に接続され交流電力を直流電力に変換するAC/DCコンバータ93、AC/DCコンバータ93に接続された直流源3、直流源3に接続され所定の電圧に変換する降圧、昇圧又は昇降圧DC/DCコンバータ91、DC/DCコンバータ91で降圧された直流電力を交流電力に変換するマルチレベルインバータ2、マルチレベルインバータ2の負荷として電力が供給される装備品45を備える。制御部14は、DC/DCコンバータ91、マルチレベルインバータ2、AC/DCコンバータ93を制御する。制御部14とマルチレベルインバータ2とで実施の形態1あるいは実施の形態2による電力変換装置1を構成する。制御部14は、マルチレベルインバータ2の内部に設けられていてもよく、マルチレベルインバータ2とは別の装置に設けられてもよい。装備品45は直流源3の電力を用いる装備品であり、例えば空調、エンジンスタータ、及び補助電力装置の駆動に用いる電動モータ等を指す。
本実施の形態4の飛行物体100は、実施の形態1あるいは実施の形態2による電力変換装置1を、飛行物体100に搭載される装備品45の電力供給源として用いる。これにより、実施の形態3と同様に、冷却器を小型、および軽量にできることから、飛行物体用としてのマルチレベルインバータ2を小型、及び軽量にすることができる。これにより、飛行物体100の燃費が向上する。
本願には、様々な例示的な実施の形態及び実施例が記載されているが、1つ、または複数の実施の形態に記載された様々な特徴、態様、及び機能は特定の実施の形態の適用に限られるのではなく、単独で、または様々な組み合わせで実施の形態に適用可能である。従って、例示されていない無数の変形例が、本願明細書に開示される技術の範囲内において想定される。例えば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合、さらには、少なくとも1つの構成要素を抽出し、他の実施の形態の構成要素と組み合わせる場合が含まれるものとする。
1 電力変換装置、2 マルチレベルインバータ、3 直流源、4 負荷、14 制御部、16 温度センサ、20 メインインバータ、30 サブインバータ、41 第一スイッチ群、42 第二スイッチ群、44、45 装備品、50 ヒートシンク(冷却器)、60 基板(取付用部材)、70 筐体(取付用部材)、100 飛行物体、C 中性点、N マイナス端子、P プラス端子、Sw5 第一スイッチ、Sw2 第二スイッチ、Sw6 第三スイッチ、Sw3 第四スイッチ、Sw1 第五スイッチ、Sw4 第六スイッチ

Claims (18)

  1. 直流のプラス電位が印加されるプラス端子と、直流のマイナス電位が印加されるマイナス端子との間に中性点を有するコンデンサを備え、少なくとも、前記プラス端子の電位と前記マイナス端子の電位と、前記中性点の電位とを出力可能な、スイッチング素子とこのスイッチング素子に並列に接続されたダイオードとで構成されるスイッチを複数備えたメインインバータと、
    前記メインインバータの出力に接続されたサブインバータと、
    前記メインインバータおよび前記サブインバータを制御する制御部と、を備え、
    前記メインインバータと前記サブインバータとが、前記メインインバータの出力電圧に前記サブインバータの電圧を加減してマルチレベルの電圧を出力するマルチレベルインバータを構成する電力変換装置において、
    前記メインインバータは、前記中性点と前記サブインバータとの間に、少なくとも第一スイッチと第二スイッチが直列接続された第一スイッチ群と、少なくとも第三スイッチと第四スイッチが直列接続された第二スイッチ群とが並列に接続された構成を含み、
    前記制御部は、
    前記メインインバータの動作を、1周期の間の前記プラス端子の電位の出力および前記マイナス端子の電位の出力のそれぞれにおいて複数のパルスを出力し、1周期に亘ってPWM制御によりパルス幅を制御するPWM動作と、1周期の間の前記プラス端子の電位の出力および前記マイナス端子の電位の出力のそれぞれにおいて1パルスを出力する1パルス動作とに切り替え可能であって、前記1パルス動作において、前記メインインバータが、前記中性点の電位であるゼロ電圧を出力する場合に、前記中性点と前記サブインバータとの間で流れる電流が前記第一スイッチ群と前記第二スイッチ群とに同時に流れるように前記メインインバータに備えられた複数の前記スイッチング素子を制御する分流スイッチングモードを有する電力変換装置。
  2. 前記第一スイッチと前記第二スイッチが接続される接続点と前記プラス端子との間に、第五スイッチが接続され、前記第三スイッチと前記第四スイッチが接続される接続点と前記マイナス端子との間に、第六スイッチが接続された請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 前記制御部は、前記メインインバータが、前記PWM動作において前記ゼロ電圧を出力する場合に、前記中性点と前記サブインバータとの間で流れる電流が前記第一スイッチ群と前記第二スイッチ群とのいずれか一方に流れるように前記メインインバータに備えられた複数の前記スイッチング素子を制御する損失分散スイッチングモードを有する請求項に記載の電力変換装置。
  4. 前記制御部は、前記メインインバータの動作を、前記1パルス動作と前記PWM動作とを切り替えるタイミングで、前記分流スイッチングモードと前記損失分散スイッチングモードとを切り替える請求項3に記載の電力変換装置。
  5. 前記制御部は、前記メインインバータが、前記1パルス動作において前記ゼロ電圧を出力する場合に、前記中性点と前記サブインバータとの間で流れる電流が前記第一スイッチ群と前記第二スイッチ群とのいずれか一方に流れるように前記メインインバータに備えられた複数の前記スイッチング素子を制御する損失分散スイッチングモードを有し、前記1パルス動作において、前記分流スイッチングモードと前記損失分散スイッチングモードとを周期的に切り替える請求項1に記載の電力変換装置。
  6. 前記メインインバータの各スイッチに温度センサを設け、前記制御部は、各温度センサにより検知した温度値により、前記損失分散スイッチングモードにおける、各スイッチのスイッチング動作を制御する請求項3から5のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  7. 前記第一スイッチと前記第三スイッチは、前記中性点に接続されており、前記第二スイッチおよび前記第四スイッチが、冷却器に取り付けられ、前記第一スイッチと前記第三スイッチの少なくとも一方が、冷却性能が前記冷却器よりも低い部材に取り付けられている請求項1から5のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  8. 前記制御部は、前記サブインバータに接続される負荷の条件に基づいて、前記PWM動作と前記1パルス動作とに切り替える、請求項1に記載の電力変換装置。
  9. 前記負荷の条件は、前記負荷の電力および前記負荷の周波数条件の少なくとも一方を含む、請求項8に記載の電力変換装置。
  10. 直流のプラス電位が印加されるプラス端子と、直流のマイナス電位が印加されるマイナス端子との間に中性点を有するコンデンサを備え、少なくとも、前記プラス端子の電位と前記マイナス端子の電位と、前記中性点の電位とを出力可能な、スイッチング素子とこのスイッチング素子に並列に接続されたダイオードとで構成されるスイッチを複数備えたメインインバータと、
    前記メインインバータの出力に接続されたサブインバータと、
    前記メインインバータおよび前記サブインバータを制御する制御部と、を備え、
    前記メインインバータと前記サブインバータとが、前記メインインバータの出力電圧に前記サブインバータの電圧を加減してマルチレベルの電圧を出力するマルチレベルインバータを構成する電力変換装置において、
    前記メインインバータは、前記中性点と前記サブインバータとの間に、少なくとも第一スイッチと第二スイッチが直列接続された第一スイッチ群と、少なくとも第三スイッチと第四スイッチが直列接続された第二スイッチ群とが並列に接続された構成を含み、
    前記制御部は、
    前記メインインバータの動作を、1周期の間の前記プラス端子の電位の出力および前記マイナス端子の電位の出力のそれぞれにおいて複数のパルスを出力し、パルス幅を制御するPWM動作と、1周期の間の前記プラス端子の電位の出力および前記マイナス端子の電位の出力のそれぞれにおいて1パルスを出力する1パルス動作とに切り替え可能であって、前記1パルス動作において、前記メインインバータが、前記中性点の電位であるゼロ電圧を出力する場合に、前記中性点と前記サブインバータとの間で流れる電流が前記第一スイッチ群と前記第二スイッチ群とに同時に流れるように前記メインインバータに備えられた複数の前記スイッチング素子を制御する分流スイッチングモードを有するとともに、
    前記メインインバータが、前記PWM動作において前記ゼロ電圧を出力する場合に、前記中性点と前記サブインバータとの間で流れる電流が前記第一スイッチ群と前記第二スイッチ群とのいずれか一方に流れるように前記メインインバータに備えられた複数の前記スイッチング素子を制御する損失分散スイッチングモードを有する電力変換装置。
  11. 前記制御部は、前記メインインバータの動作を、前記1パルス動作と前記PWM動作とを切り替えるタイミングで、前記分流スイッチングモードと前記損失分散スイッチングモードとを切り替える請求項10に記載の電力変換装置。
  12. 直流のプラス電位が印加されるプラス端子と、直流のマイナス電位が印加されるマイナス端子との間に中性点を有するコンデンサを備え、少なくとも、前記プラス端子の電位と前記マイナス端子の電位と、前記中性点の電位とを出力可能な、スイッチング素子とこのスイッチング素子に並列に接続されたダイオードとで構成されるスイッチを複数備えたメインインバータと、
    前記メインインバータの出力に接続されたサブインバータと、
    前記メインインバータおよび前記サブインバータを制御する制御部と、を備え、
    前記メインインバータと前記サブインバータとが、前記メインインバータの出力電圧に前記サブインバータの電圧を加減してマルチレベルの電圧を出力するマルチレベルインバータを構成する電力変換装置において、
    前記メインインバータは、前記中性点と前記サブインバータとの間に、少なくとも第一スイッチと第二スイッチが直列接続された第一スイッチ群と、少なくとも第三スイッチと第四スイッチが直列接続された第二スイッチ群とが並列に接続された構成を含み、
    前記制御部は、
    前記メインインバータの動作を、1周期の間の前記プラス端子の電位の出力および前記マイナス端子の電位の出力のそれぞれにおいて複数のパルスを出力し、パルス幅を制御するPWM動作と、1周期の間の前記プラス端子の電位の出力および前記マイナス端子の電位の出力のそれぞれにおいて1パルスを出力する1パルス動作とに切り替え可能であって、前記1パルス動作において、前記メインインバータが、前記中性点の電位であるゼロ電圧を出力する場合に、前記中性点と前記サブインバータとの間で流れる電流が前記第一スイッチ群と前記第二スイッチ群とに同時に流れるように前記メインインバータに備えられた複数の前記スイッチング素子を制御する分流スイッチングモードを有するとともに
    前記メインインバータが、前記1パルス動作において前記ゼロ電圧を出力する場合に、前記中性点と前記サブインバータとの間で流れる電流が前記第一スイッチ群と前記第二スイッチ群とのいずれか一方に流れるように前記メインインバータに備えられた複数の前記スイッチング素子を制御する損失分散スイッチングモードを有し、前記1パルス動作において、前記分流スイッチングモードと前記損失分散スイッチングモードとを周期的に切り替える電力変換装置。
  13. 前記メインインバータの各スイッチに温度センサを設け、前記制御部は、各温度センサにより検知した温度値により、前記損失分散スイッチングモードにおける、各スイッチのスイッチング動作を制御する請求項10から12のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  14. 直流のプラス電位が印加されるプラス端子と、直流のマイナス電位が印加されるマイナス端子との間に中性点を有するコンデンサを備え、少なくとも、前記プラス端子の電位と前記マイナス端子の電位と、前記中性点の電位とを出力可能な、スイッチング素子とこのスイッチング素子に並列に接続されたダイオードとで構成されるスイッチを複数備えたメインインバータと、
    前記メインインバータの出力に接続されたサブインバータと、
    前記メインインバータおよび前記サブインバータを制御する制御部と、を備え、
    前記メインインバータと前記サブインバータとが、前記メインインバータの出力電圧に前記サブインバータの電圧を加減してマルチレベルの電圧を出力するマルチレベルインバータを構成する電力変換装置において、
    前記メインインバータは、前記中性点と前記サブインバータとの間に、少なくとも第一スイッチと第二スイッチが直列接続された第一スイッチ群と、少なくとも第三スイッチと第四スイッチが直列接続された第二スイッチ群とが並列に接続された構成を含み、
    前記制御部は、
    前記メインインバータの動作を、1周期の間の前記プラス端子の電位の出力および前記マイナス端子の電位の出力のそれぞれにおいて複数のパルスを出力し、パルス幅を制御するPWM動作と、1周期の間の前記プラス端子の電位の出力および前記マイナス端子の電位の出力のそれぞれにおいて1パルスを出力する1パルス動作とに切り替え可能であって、前記1パルス動作において、前記メインインバータが、前記中性点の電位であるゼロ電圧を出力する場合に、前記中性点と前記サブインバータとの間で流れる電流が前記第一スイッチ群と前記第二スイッチ群とに同時に流れるように前記メインインバータに備えられた複数の前記スイッチング素子を制御する分流スイッチングモードを有するとともに、
    前記第一スイッチと前記第三スイッチは、前記中性点に接続されており、前記第二スイッチおよび前記第四スイッチが、冷却器に取り付けられ、前記第一スイッチと前記第三スイッチの少なくとも一方が、冷却性能が前記冷却器よりも低い部材に取り付けられている電力変換装置。
  15. 直流源と、この直流源の電力を用いる装備品と、前記直流源の電力を変換して前記装備品に電力を供給する電力変換装置である、請求項1から5、8から12、14のいずれか1項に記載の電力変換装置とを備えた飛行物体。
  16. 直流源と、この直流源の電力を用いる装備品と、前記直流源の電力を変換して前記装備品に電力を供給する電力変換装置である、請求項に記載の電力変換装置とを備えた飛行物体。
  17. 直流源と、この直流源の電力を用いる装備品と、前記直流源の電力を変換して前記装備品に電力を供給する電力変換装置である、請求項に記載の電力変換装置とを備えた飛行物体。
  18. 直流源と、この直流源の電力を用いる装備品と、前記直流源の電力を変換して前記装備品に電力を供給する電力変換装置である、請求項13に記載の電力変換装置とを備えた飛行物体。
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