JP7271624B2 - 壁紙賦香用香料 - Google Patents

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Description

本発明は、壁紙に付着した後の香り立ちと香り持続性とに優れた、壁紙賦香用香料に関する。
従前より、生活の快適化のために香りの観点からのアプローチがなされている。特に近年、日常生活における香りの活用がますます積極的になってきており、生活環境における様々なものに香りづけを行う商品が様々創出されている。香りづけの手法としては、香料成分を飛散させ空気中に浮遊させることによる空気の賦香(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)、繊維製品に香料成分を付着させることによる繊維製品の賦香(例えば、特許文献3参照)が挙げられる。
一方、生活の快適化のために、不快な臭いを予防、低減又は消失させるアプローチもなされている。そのような手法としては、不快な臭い成分を嗅覚的に中和(マスキング)する有効成分を利用する方法(例えば、特許文献4参照)、及び物理的・化学的・生物学的に中和(脱臭)する有効成分を利用する方法(例えば、特許文献5参照)が挙げられる。
特開2009-136374号公報 特開2011-212271号公報 特開2003-201669号公報 国際公開第2002/066083号 国際公開第2012/090580号
芳香用の商品は様々創出されているが、香りづけの手法としては、特許文献1及び特許文献2に開示されるような空気の賦香と、特許文献3に開示されるような繊維の賦香に限られており、その点で、芳香用商品は飽和状態にある。一方、生活環境のさらなる豊かさを追及する意識はますます高まっており、消費者を満足させるために、生活環境を快適化するための新たな芳香用商品が求められている。
本発明者は、これまでとは異なる手法で空間を香り付けできる商品を探索すべく、繊維の表面と壁紙の表面とに同様の芳香初期強度で香料成分を付着させ、香りの持続性を検討した。すると、驚くべきことに、壁紙の表面の方が香料成分を保持できた表面積がはるかに小さいにも関わらず、繊維表面に比べて顕著に香り持続性が高いことを発見した。この発見に基づき、壁紙に賦香させることによって空間の香り付けを行うという斬新な用途の着想に至った。
室内の香り付けのために有効に壁紙に賦香するためには、壁紙に付着させた香料成分が良好に香りを発するとともに、その香りを持続させる必要がある。しかしながら、本発明者の検討によると、壁紙に付着した状態で香り立ちの良い香料成分は香りの持続性が悪く、香りの持続性の良い香料成分は壁紙に付着した状態での香り立ちが悪いものであった。つまり、壁紙に賦香させる用途が、香り立ちと香り持続性との両立困難性という特有の課題を有することに直面した。
なお、香料成分を表面に適用する技術は、特許文献4に報告されている。特許文献4は、シクロヘキサデカノリド、シクロペンタデカノン、又はシクロペンタデカノリドから選択される一つ以上の大環状ムスクを含む組成物を表面に用いることによって、当該表面における煙の悪臭を予防及び中和する方法を開示する。この方法においては、繊維の表面(例えば、布)や壁紙表面へ適用可能であることも記載されている。しかしながら、特許文献4の技術は、「表面における」煙の悪臭の予防又は中和を目的としており、その解決手段として選択された上記の特定のムスクは、繊維の表面(例えば、布)において特に効果的なものとして記載されているものであり、且つ、蒸気圧が極めて低い特性を有するものである。したがって、上記の特定のムスクはそれ自体香料として分類されるものであっても、壁紙に適用される場合において、壁紙から香料成分を積極的に香り立ちさせて空間を芳香させることを目的とするものではなく、実際に空間を有効に香り付けできるほど壁紙から香り立ちさせることができる成分でもない。
そこで本発明は、壁紙に付着した後の香り立ちと香り持続性とに優れた、壁紙賦香用香料を提供することを目的とする。
本発明者は鋭意検討の結果、特定の蒸気圧を有し且つ環状構造を有する香料成分が、壁紙に付着した後の香り立ちと香り持続性とに優れ、壁紙賦香の用途に有効であることを見出した。本発明は、この知見に基づいてさらに検討を重ねることにより完成したものである。
即ち、本発明は、下記に掲げる態様の発明を提供する。
項1. 25℃における蒸気圧が0.010~1.0hPaであり且つ環状構造を有する香料成分の1種又は複数種からなる、壁紙賦香用香料。
項2. γ-デカノラクトン(DECALACTONE,GAMMA)、オイゲノール(EUGENOL)、β-ダマスコン(BETA DAMASCONE)、4-エチル-α,α-ジメチルベンゼンプロパナール(4-ETHYL-α,α-DIMETHYLBENZENEPROPANAL,フローラルオゾン,FLORALOZONE)、メチルベンゾジオキシエピノン(METHYLBENZODIOXEPINONE,カロン,CALONE)、α-ダマスコン(ALPHA DAMASCONE)、アンスラニル酸メチル(METHYL ANTHRANILATE)、シクロヘキシルプロピオン酸アリル(ALLYL CYCLO HEXYL PROPIONATE)、サリチル酸メチル(METHYL SALICYLATE)、2-メチル-5-(1-メチルビニル)-2-シクロヘキセン-1-オン(5-ISOPROPENYL-2-METHYL-2-CYCLOHEXEN-1-ONE,カルボン,CARVONE)、メントン(MENTHONE)、及び2-メチル-4-プロピル-1,3-オキサチアン(2-METHYL-4-PROPYL-1,3-OXATHIANE)からなる群より選ばれる少なくとも1種である、項1に記載の壁紙賦香用香料。
項3. 加熱蒸散用である、項1又は2に記載の壁紙賦香用香料。
項4. 項1~3のいずれかに記載の壁紙賦香用香料を含む、壁紙賦香用香料組成物。
項5. 25℃における蒸気圧が0.010~1.0hPaであり且つ環状構造を有する香料成分の1種又は複数種を壁紙の表面に付着させることによって、当該壁紙に賦香する方法。
本発明によれば、特定の蒸気圧を有し且つ環状構造を有する香料成分によって、壁紙に付着した後の優れた香り立ちと香り持続性とを両立させることができるため、壁紙に賦香することによって、室内空間を香り付けする新しい香りの活用が提供される。
試験例2において得られた、壁紙、綿布及びポリエステル布それぞれに香料成分を付着させた場合の香りの減衰強度を比較するグラフを示す。
1.壁紙賦香用香料
本発明の壁紙賦香用香料は、25℃における蒸気圧が0.010~1.0hPaであり且つ環状構造を有する香料成分の1種又は複数種からなることを特徴とするものである。以下、本発明の壁紙賦香用香料について詳述する。
香料成分
本発明の壁紙賦香用香料を構成する香料成分は、25℃における蒸気圧が0.010~1.0hPaである。蒸気圧が0.010hPaを下回ると、壁紙に付着した状態から香料成分が室内空間に十分に揮散することができず、空間内を有効に香り付けすることができない。また、蒸気圧が0.010hPa以上であることで、壁紙賦香用香料を空間に拡散させて壁紙に付着させる場合、特に加熱蒸散によって拡散させて壁紙に付着させる場合に、香料成分が容易に拡散し壁紙に到達し易くなる。蒸気圧が1.0hPaを上回ると、壁紙に付着した状態から香料成分が室内空間に揮散するスピードが過度に速く、空間内の香りを持続させることができない。壁紙に付着した状態からの香料成分の揮発性をより良好に確保して空間内をより有効に香り立たせる観点から、蒸気圧は0.011hPa以上であることが好ましい。また、壁紙に付着した状態からの香料成分の徐放性をより良好に確保して空間内の香りをより良好に持続させる観点から、蒸気圧は0.17hPa以下であることが好ましい。さらに、香り立ちを強すぎない程度で得ることより空間内をより心地よく香り付けさせ易い点で、蒸気圧は0.10hPa以下であることが好ましく、0.05hPa以下であることがより好ましい。
本発明の壁紙賦香用香料を構成する香料成分は、環状構造を有する。これによって、所望の香り持続性が得られる。さらに、香料成分が環状構造を有することで、香り立ちが強すぎず且つ香りの持続性も良好となるバランスにも優れる。具体的には、本発明の壁紙賦香用香料を構成する香料成分は、環状構造を有する有機化合物である。環状構造を有する有機化合物1分子に含まれる環状構造は、1個であってもよいし、複数個であってもよい。環状構造としては、芳香族であってもよいし、飽和又は不飽和の脂環族であってもよい。さらに環状構造としては、炭素環であってもよいし、複素環であってもよい。
環状構造を有する有機化合物の炭素数は特に限定されないが、壁紙に付着した状態からの香料成分の徐放性を確保して空間内の香りを良好に持続させる観点から、例えば8以上が挙げられ、壁紙に付着した状態からの香料成分の揮発性を確保して空間内を有効に香り立たせる観点から、例えば13以下が挙げられる。
環状構造を有する有機化合物の分子量は特に限定されないが、壁紙に付着した状態からの香料成分の徐放性を確保して空間内の香りを良好に持続させる観点から、例えば145以上、好ましくは150以上が挙げられ、壁紙に付着した状態からの香料成分の揮発性を確保して空間内を有効に香り立たせる観点から、例えば200以下が挙げられる。
本発明の壁紙賦香用香料を構成する香料成分の引火点は特に限定されないが、例えば75℃以上、好ましくは85℃以上、より好ましくは100℃以上のものが、壁紙に付着した状態からの香料成分の徐放性を確保して空間内の香りを良好に持続させる観点で好ましい。また、引火点は、その上限において特に限定されるものではないが、例えば150℃以下が挙げられる。
本発明の壁紙賦香用香料を構成する香料成分としては、合成された単品香料、天然香料から分離された単品香料、及びこれらの調合香料のいずれであってもよく、従来公知の香料としての有機化合物を使用することができる。具体的には、単品香料として、オイゲノール(EUGENOL)等のアルコール系香料;4-エチル-α,α-ジメチルベンゼンプロパナール(4-ETHYL-α,α-DIMETHYLBENZENEPROPANAL,フローラルオゾン,FLORALOZONE)、シンナミックアルデヒド(CINNAMIC ALDEHYDE)、2,4ジメチル-3-シクロヘキシルカルボキシアルデヒド(2,4-DIMETHYL-3-CYCLOHEXENYL CARBOXYALDEHYDE)等のアルデヒド系香料;2,4,6-トリメチル-4-フェニル-1,3-ジオキサン(2,4,6-TRIMETHYL-4-PHENYL-1,3-DIOXANE,フロローパル,FLOROPAL)等のアセタール系香料;シクロヘキシルプロピオン酸アリル(ALLYL CYCLO HEXYL PROPIONATE)、サリチル酸メチル(METHYL SALICYLATE)、アンスラニル酸メチル(METHYL ANTHRANILATE)、プロピオン酸ベンジル(BENZYL PROPIONATE)、酢酸1-フェニルエチル(STYRALLYL ACETATE)等のエステル系香料;2-メチル-5-(1-メチルビニル)-2-シクロヘキセン-1-オン(5-ISOPROPENYL-2-METHYL-2-CYCLOHEXEN-1-ONE,カルボン,CARVONE)、メントン(MENTHONE)、α-ダマスコン(ALPHA DAMASCONE)、β-ダマスコン(BETA DAMASCONE)、メチルベンゾジオキシエピノン(METHYLBENZODIOXEPINONE,カロン,CALONE)、マルトール(MALTOL)等のケトン系香料;γ-デカノラクトン(DECALACTONE,GAMMA)等のラクトン系香料;2-メチル-4-プロピル-1,3-オキサチアン(2-METHYL-4-PROPYL-1,3-OXATHIANE)等の硫黄含有香料等が挙げられる。
これらの香料の中でも、香り立ちと香り持続性との両立性の観点から、好ましくは、オイゲノール(EUGENOL)、4-エチル-α,α-ジメチルベンゼンプロパナール(4-ETHYL-α,α-DIMETHYLBENZENEPROPANAL,フローラルオゾン,FLORALOZONE)、シクロヘキシルプロピオン酸アリル(ALLYL CYCLO HEXYL PROPIONATE)、サリチル酸メチル(METHYL SALICYLATE)、アンスラニル酸メチル(METHYL ANTHRANILATE)、2-メチル-5-(1-メチルビニル)-2-シクロヘキセン-1-オン(5-ISOPROPENYL-2-METHYL-2-CYCLOHEXEN-1-ONE,カルボン,CARVONE)、メントン(MENTHONE)、α-ダマスコン(ALPHA DAMASCONE)、β-ダマスコン(BETA DAMASCONE)、メチルベンゾジオキシエピノン(METHYLBENZODIOXEPINONE,カロン,CALONE)、γ-デカノラクトン(DECALACTONE,GAMMA)、2-メチル-4-プロピル-1,3-オキサチアン(2-METHYL-4-PROPYL-1,3-OXATHIANE)が挙げられる。さらにこれらの中でも、室内で使う香調として嗜好性の観点から、より好ましくは、アンスラニル酸メチル(METHYL ANTHRANILATE)、α-ダマスコン(ALPHA DAMASCONE)、β-ダマスコン(BETA DAMASCONE)、及びγ-デカノラクトン(DECALACTONE,GAMMA)が挙げられる。これらの香料は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を任意に組み合わせて調香して使用することもできる。
用途
本発明の壁紙賦香用香料は、壁紙に賦香する用途で用いられる。すなわち、本発明の壁紙賦香用香料は、壁紙表面に付着させられ、壁紙表面に付着させられた状態からさらに空間中に揮散することで、空間中に香り付けを行う。本発明の壁紙賦香用香料によって賦香される壁紙としては特に限定されず、その表面形状及び表面材質として任意のものが挙げられる。例えば、表面形状としては平滑形状及び凹凸形状を問わず、表面処理としても光沢処理及び艶消し処理を問わない。また、壁紙の表面材質としても、ポリ塩化ビニル、ポリオレフィン、ポリエステル等、任意の樹脂が挙げられるが、多くの壁紙として使用されている、ポリ塩化ビニル層を最表層として有する壁紙への賦香に好適に使用することができる。
2.壁紙賦香用香料組成物
本発明の壁紙賦香用香料組成物は、上述の壁紙賦香用香料を含有することを特徴とする。本発明の壁紙賦香用香料組成物において、壁紙賦香用香料の含有量としては特に限定されないが、香料成分を壁紙表面へ十分量付着させて有効に空間の香り付けを行う観点から、例えば0.05重量%以上、好ましくは0.5重量%以上が挙げられる。壁紙賦香用香料の含有量は、その上限において特に限定されるものではないが、容易に揮散させ壁紙表面へ付着させ易くする観点から、例えば100重量%以下、好ましくは15重量%以下が挙げられる。
本発明の壁紙賦香用香料組成物は、上述の壁紙賦香用香料の他、任意の香料を含むことができる。任意の香料としては、25℃における蒸気圧が0.010~1.0hPaであり且つ環状構造を有する香料以外の香料であればよく、炭化水素系香料、アルコール系香料、エーテル系香料、アルデヒド系香料、アセタール系香料、エステル系香料、ケトン系香料、ラクトン系香料、ムスク系香料、窒素含有香料、ニトリル系香料、及び硫黄含有香料等を問わず、環状構造の有無も問わない。また、任意の香料は、蒸気圧が0.010hPaを下回るものであってもよいし、1.0hPaを上回るものであってもよい。このように、他の任意の香料と組み合わされることにより、当該任意の香料が揮散し空間中に浮遊することによる香りと、壁紙に付着した香料成分から揮散することによる香りと相まって、調香及び香りの変化をもたらすことができる。
本発明の壁紙賦香用香料組成物は、香料成分を容易に揮散させ壁紙表面へ付着させ易くする観点から、溶剤を含むことが好ましい。溶剤としては、例えば、水、3-メトキシ-3-メチル-1-ブタノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールプロピルエーテル、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、グリセリン、1,3-ブチレングリコール、イソパラフィン等が挙げられる。これらの中でも、本発明の壁紙賦香用香料組成物を加熱蒸散用途で用いる場合は、水、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、グリセリン、1,3-ブチレングリコール等の比較的引火点が高い溶媒を用いることが好ましい。
他の成分
本発明の芳香剤組成物は、上記の壁紙賦香用香料に加えて、本発明の効果を妨げないことを限度として、他の成分を配合しても良い。本発明の壁紙賦香用香料組成物に配合可能な他成分としては、例えば、界面活性剤、防腐剤、酸化防止剤、pH調整剤、消臭剤、除菌剤、紫外線吸収剤、殺虫成分、防虫成分、忌避成分、有機発泡剤、結合剤等が挙げられる。
界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレン硬化ひまし油、ポリオキシエチレン硬化ひまし油エーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリルエーテル脂肪酸エステル、アルキルアルカノールアミド、アルキルポリグルコシド、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール等の非イオン性界面活性剤;アルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、スルホコハク酸塩、N-アシルアミノ酸塩、カルボン酸塩、スルホン酸、リン酸エステル等のアニオン性界面活性剤;アルキルアンモニウム塩等のカチオン性界面活性剤;アルキルアミドベタイン、アルキルジメチルアミンオキシド等の両性界面活性剤等が挙げられる。
防腐剤としては、例えば、ソルビン酸、p-オキシ安息香酸メチル、1,2-ベンズイソチアゾリン-3-オン、2-n-オクチル-イソチアゾリン-3-オン等が挙げられる。
酸化防止剤としては、例えば、ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)、アスコルビン酸塩、イソフラボン、α-トコフェロール等が挙げられる。
pH調整剤としては、例えば、モノエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン;クエン酸三ナトリウム、クエン酸カリウム等のクエン酸のアルカリ金属塩;エチレンジアミン四酢酸、水酸化ナトリウム、塩基性アミノ酸(アルギニン)、炭酸カルシウムなどのカルシウム塩等が挙げられる。
消臭剤としては、例えば、ジクロロイソシアヌル酸塩;イネ、松、ヒノキ、笹、柿、茶等の植物の抽出物;脱塩型ベタイン化合物;変性有機酸化合物;アルカノールアミン;安定化二酸化塩素;アルデヒド化合物;グリコールエーテル化合物;フィトンチッド系香料;低級脂肪族アルデヒド系香料等が挙げられる。
除菌剤としては、例えば、イソプロピルメチルフェノール、パラオキシ安息香酸エステル、PCMX、IPBC、グルコン酸クロルヘキシジン、塩酸クロルヘキシジン、塩化ベンゼトニウム、塩化セチルピリジニウム、二酸化塩素、ジクロロイソシアヌル酸塩、TBZ、硝酸銀、銀担持ゼオライト、テルペン炭化水素類香料、テルペンアルコール類香料、フェノール類香料、芳香族アルコール類香料、アルデヒド類香料(但し、これらの香料には、上述の壁紙賦香用香料に該当するものは含まない。)等が挙げられる。
紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾトリアゾール系(2-(3,5-di-tert-pentyl-2-hydroxyphenyl)-2H-benzotriazole)、ベンゾフェノン系(2,2'4,4'tetrahydroxybenzophenone)等が挙げられる。
殺虫成分としては、例えば、ヒノキチオール、ヒバ油、アリルイソチオシアネート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エタノール、プロパノール、1.8―シネオール等が挙げられる。
防虫成分としては、例えば、ピレスロイド系化合物、ナフタレン系化合物、パラジクロロベンゼン系化合物、樟脳等が挙げられる。
忌避成分としては、例えば、N,N-ジエチル-m-トルアミド、ジメチルフタレート、ジブチルフタレート、p-メンタン-3,8-ジオール、2-エチル-1,3-ヘキサンジオール、ジ-n-プロピルイソシンコメロネート、p-ジクロロベンゼン、ジ-n-ブチルサクシネート、カラン-3,4-ジオール、1-メチルプロピル-2-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペリジンカルボキシレート、イソチオシアン酸アリル等が挙げられる。さらに、テルペン炭化水素類香料、テルペンアルコール類香料、フェノール類香料、芳香族アルコール類香料、アルデヒド類香料、ケトン類香料(但し、これらの香料には、上述の壁紙賦香用香料に該当するものは含まない。)、カラシ、ワサビ等の植物抽出物や木酢液等が挙げられる。
有機発泡剤としては、例えば、アゾジカルボンアミド、ベンゼンスルホニルヒドラジド、p-トルエンスルホニルヒドラジド、p,p’-オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、ジニトロソペンタンメチレンテトラジン、N,N’-ジニトロソ-N,N’- ジメチルテレフタルアミド、トリヒドラジノトリアジン、アゾビスイソブチロニトリル、4,4’-アゾビスシアノバレリックアシッド、t-ブチルアゾホルムアミド、2,4 -ビス-(アゾスルホニル)トルエン、2,2’-アゾビスイソブチロアミド、メチル-2,2’-アゾビスイソブチレート、2-(カルバモイルアゾ)イソブチロニトリル、1,1-アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル等が挙げられる。これらの有機発泡剤は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
結合剤としては、香料組成物の造粒に用いられるものが特に限定されることなく用いられるが、例えば、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等のセルロース類;デンプン、スターチ等のデンプン系、アラビアゴム等の天然系高分子化合物;ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等の合成高分子化合物等が挙げられる。これらの結合剤は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
他の成分としては、上述の成分の他、公知の崩壊剤、防錆剤、安定化剤等も挙げられる。
形状
本発明の壁紙賦香用香料組成物の性状としては、例えば、固体状、液状及びゲル状が挙げられるが、香料成分の壁紙への付着を容易にする観点から、液状であることが好ましい。
製造方法
本発明の壁紙賦香用香料組成物は、上記壁紙賦香用香料、及び必要に応じて、他の配合成分を所定量混合することにより調製される。
用途
本発明の壁紙賦香用香料組成物は、壁紙に賦香する用途で用いられる。すなわち、本発明の壁紙賦香用香料組成物は、含有する壁紙賦香用香料を壁紙表面へ付着させ、さらに壁紙に付着させた壁紙賦香用香料を空間中に揮散させることで、空間中に香り付けを行う。本発明の壁紙賦香用香料組成物による賦香対象となる壁紙としては、上記の「1.壁紙賦香用香料」の欄において述べた通りである。
本発明の壁紙賦香用香料組成物において、壁紙賦香用香料を壁紙表面へ付着させる方法としては特に限定されず、壁紙賦香用香料組成物を直接壁紙に適用して香料成分を付着させる方法と、壁紙賦香用香料組成物を空間に拡散させ壁紙に到達させることで香料成分を付着させる方法とが挙げられる。壁紙賦香用香料組成物を直接壁紙に適用する場合、具体的には、壁紙賦香用香料組成物をスプレー容器に収容し、壁紙に向かって直接噴霧することができる。このため、壁紙に対して確実に香料成分を付着させることができる。
一方、壁紙のより広い面積へ香料成分を付着させる観点では、壁紙賦香用香料組成物を空間に向かって拡散又は揮散させる方法が好ましい。具体的には、壁紙賦香用香料組成物を自然に揮散させる方法、及び壁紙賦香用香料組成物を強制的に拡散または揮散させる方法が挙げられる。自然に揮散させる方法においては、例えば壁紙賦香用香料組成物を開放系の容器に収容し、必要に応じて揮散補助部材(例えば、容器内の壁紙賦香用香料組成物を吸上げて容器外部に揮散させるための吸上揮散部材)を併用し、室内に静置することで揮散させることができる。
強制的に拡散または揮散させる方法においては、拡散または揮散を促進させるために、噴霧圧、気流、及び/又は熱を利用することができる。具体的には、壁紙賦香用香料組成物をエアゾール式の容器に収容し、手動又は自動で空気中に噴霧する;壁紙賦香用香料組成物を吸液芯を備えた容器に収容し、吸液芯部分にファンで送風して揮散させる;壁紙賦香用香料組成物を吸液芯を備えた容器に収容し、吸液芯部分を加熱して揮散させる;壁紙賦香用香料組成物を収納した容器を電気や生石灰と水の反応熱により下部から加熱し揮散(加熱蒸散)させる;超音波を利用して壁紙賦香用香料組成物を霧化させる、等が挙げられる。
壁紙賦香用香料組成物を空間に拡散又は揮散させる方法の中でも、蒸気圧が0.010~1.0hPaである香料成分の気化が容易であり、且つ広範囲に香料成分を揮散させることで、壁紙の広い範囲に効率良く香料成分を到達させることができる点で、熱を利用する方法が好ましい。つまり、本発明の壁紙賦香用香料組成物は、加熱蒸散用として特に好適に用いられる。なお、熱を生じさせる手段としては特に限定されず、電気による加熱、化学反応(例えば水と生石灰との反応等)、カイロによる加熱が挙げられる。
本発明の壁紙賦香用香料組成物が加熱蒸散用として用いられる場合において、使用できる加熱蒸散装置としては特に限定されない。好ましくは、加水発熱剤は水との反応により壁紙賦香用香料組成物を揮散させる方式が挙げられる。具体的には2つの空間に区画された収納容器の一方に壁紙賦香用香料組成物、他方に加水発熱剤が収容されており、水と接触することで加水発熱剤から発生した反応熱により、壁紙賦香用香料組成物が加熱され空間に揮散する。加水発熱剤の種類や収納容器の組成、形状等により、壁紙賦香用香料組成物に与える温度は自由に調整できる。例えば壁紙賦香用香料組成物に与える温度は、50~350℃となるように設計されることができる。香料成分をより効率的に揮散させるとともに香料成分の変質を防止する観点から、壁紙賦香用香料組成物に与える温度は、50~250℃となるように設計されることが好ましく、より好ましくは50~150℃となるよう設計される。
3.壁紙に賦香する方法
更に本発明は、壁紙に賦香する方法を提供する。具体的には、本発明の壁紙に賦香する方法は、25℃における蒸気圧が0.010~1.0hPaであり且つ環状構造を有する香料成分の1種又は複数種を壁紙の表面に付着させることを特徴とする。本発明の壁紙に賦香する方法において、使用される香料成分及び賦香対象となる壁紙については、前記「1.壁紙賦香用香料」の欄に記載の通りであり、壁紙賦香用香料を壁紙表面へ付着させる具体的な方法は、前記「2.壁紙賦香用香料組成物」に記載の通りである。
以下に実施例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、以下において用いた香料の詳細は以下の通りである。
γ-デカノラクトン(DECALACTONE,GAMMA;長谷川香料社製)
オイゲノール(EUGENOL;長谷川香料社製)
β-ダマスコン(BETA DAMASCONE;長谷川香料社製)
4-エチル-α,α-ジメチルベンゼンプロパナール(4-ETHYL-α,α-DIMETHYLBENZENEPROPANAL,フローラルオゾン,FLORALOZONE;長谷川香料社製)
メチルベンゾジオキシエピノン(METHYLBENZODIOXEPINONE,カロン,CALONE;長谷川香料社製)
α-ダマスコン(ALPHA DAMASCONE;長谷川香料社製)
アンスラニル酸メチル(METHYL ANTHRANILATE;長谷川香料社製)
シクロヘキシルプロピオン酸アリル(ALLYL CYCLO HEXYL PROPIONATE;塩野香料社製)
サリチル酸メチル(METHYL SALICYLATE;長谷川香料社製)
2-メチル-5-(1-メチルビニル)-2-シクロヘキセン-1-オン(5-ISOPROPENYL-2-METHYL-2-CYCLOHEXEN-1-ONE,カルボン,CARVONE;塩野香料社製)
メントン(MENTHONE;塩野香料社製)
2-メチル-4-プロピル-1,3-オキサチアン(2-METHYL-4-PROPYL-1,3-OXATHIANE;長谷川香料社製)
ウンデカベルロール(UNDECAVERTOL;長谷川香料社製)
アルデヒドC-11ウンデシレニック(ALDEHYDE C-11 UNDECYLENIC;塩野香料社製)
ゲラニルアセテート(GERANYL ACETATE;長谷川香料社製)
5-メチル-3-ヘプタノンオキシム(5-METHYL-3-HEPTANONE OXIME,ステモン,STEMONE;塩野香料社製)
リナロール(LINALOOL;長谷川香料社製)
アリルアミルグリコラート(ALLYL AMYL GLYCOLATE;長谷川香料社製)
ジヒドロミルセノール(DIHYDRO MYRCENOL;長谷川香料社製)
シス-3-ヘキセノール(CIS-3 HEXENOL;長谷川香料社製)
2‐エトキシナフタレン(2-ETHOXYNAPHTHALENE,ブロメリア, BROMELIA;長谷川香料社製)
1,3,4,6,7,8-ヘキサヒドロ-4,6,6,7,8,8-ヘキサメチルシクロペンタ-γ2-ベンゾピラン(1,3,4,6,7,8-HEXAHYDRO-4,6,6,7,8,8-HEXAMETHYLCYCLOPENTA[G]-2-BENZOPYRAN,ガルダミド,GARDAMIDE;長谷川香料社製)
d-リモネン(LIMONENE, D;長谷川香料社製)
カンファー(CAMPHOR;塩野香料社製)
試験例1
スクリュー菅(6号、30mL)に香料0.05gを入れ、開口部(直径15mm)を3cm四方の壁紙片((株)菊池襖紙工場社製;商品名生のり壁紙;最表面層はポリ塩化ビニル層)で覆った。なお、壁紙片の最表面層がスクリュー菅内部の空気に接するように覆った。開口部を壁紙片で覆った状態の香料入りスクリュー菅を、加熱温度70℃に設定した加熱ヒーターで5分加熱して香気成分を蒸散させ、加熱終了後、室温(23℃、以下において同様)の室内で30分静置した。これによって、壁紙片に香気成分を付着させた。
壁紙片をスクリュー菅から外し、香気試験用の袋の中に入れた。壁紙片を入れた香気試験用の袋の中を3Lの無臭空気(23℃)で満たして密閉し、室温で静置後30分の時点における内部空気の香気の強度(初期強度)の程度について官能評価を行うことで、香り立ちを評価した。
初期強度の官能評価を行った壁紙片を香気試験用の袋から取り出して室温の室内に7時間放置し、その後別の香気試験用の袋の中に入れた。壁紙片を入れた香気試験用の袋の中を3Lの無臭空気で満たして密閉し、室温で静置後30分の時点における内部空気の香気の強度(放置後強度)の程度について官能評価を行い、放置後強度から初期強度を差し引いた減衰強度を求めることで、香りの持続性を評価した。
香気の強度の程度は、8人の被験者が、以下の基準に基づいて0.5点刻みの11段階で採点を行い、それらの得点を平均することで求めた。
0点:無臭
1点:やっと感知できるニオイ
2点:何のニオイであるかわかる弱いニオイ
3点:楽に感知出来るニオイ
4点:強いニオイ
5点:強烈なニオイ
(香り立ち評価)
×:初期強度3.0点未満
◎:初期強度3.0点以上4.5未満
〇:初期強度4.5以上
初期強度3.0以上であることを香り立ちの合格基準とした。初期強度が3.0以上であることにより、試験方法よりも壁紙と生活者との距離が遠い実際の使用環境において香りが容易に感じられるため、空間を有効に香り付けすることができる。その中でも、初期強度4.5未満の場合は、実際の使用環境での香り立ちが強すぎないため、空間内をより心地よく香り付けすることができる。
(香り持続性評価)
×:減衰強度-0.2未満
〇:減衰強度-0.2以上
Figure 0007271624000001
Figure 0007271624000002
Figure 0007271624000003
比較例1~比較例8に示すように、蒸気圧が0.010~1.0hPaであって直鎖タイプの(つまり環状構造を有しない)香料成分は、初期強度3.0以上であり、実際の使用環境において空間を有効に香り付けすることができる程度に香り立ちは良好であったものの、減衰強度が-0.2を下回っており、香りの持続性が悪かった。また、これらのうち、比較例3及び比較例4を除いて初期強度が4.5以上であり、実際の使用環境での香り立ちが強すぎるものの割合が高い傾向が見られた。
これに対し、実施例1~12に示すように、蒸気圧が0.010~1.0hPaであって環状構造を有する香料成分は、初期強度3.0以上であり、実際の使用環境において空間を有効に香り付けすることができる程度に香り立ちが良好であるとともに、減衰強度が-0.2以上であり、香りの持続性も良好であった。これらの中でも、実施例1~8に示すように、蒸気圧が0.10hPa以下の香料成分は、すべてが初期強度4.5未満であり、空間内をより心地よく香り付けする適度な香り立ちが得られ易い傾向が見られた。
なお、環状構造を有する香料成分であっても、比較例9及び比較例10に示されるように、蒸気圧が0.010hPaを下回る香料成分は初期強度3.0を下回っており、壁紙に付着した状態からの香り立ちが悪く、実際の使用環境において空間を有効に香り付けすることができないものであった。また、比較例11及び比較例12に示されるように、蒸気圧が1.0hPaを上回る香料成分は減衰強度が-0.2を下回っており、香りの持続性が悪いものであった。
試験例2:
実施例6の香料成分を用い、香料成分を付着させる対象を壁紙の代わりに綿布(比較例13)又はポリエステル布(比較例14)としたことを除いて、試験例1と同様に減衰強度を評価した。また、実施例8の香料成分を用い、香料成分を付着させる対象を壁紙の代わりに綿布(比較例15)又はポリエステル布(比較例16)としたことを除いて、試験例1と同様に減衰強度を評価した。なお、綿布としては、一般財団法人日本規格協会製 JIS L 0803準拠 染色堅牢度試験用添付白布 綿(カナキン3号)を用い、ポリエステル布としては、一般財団法人日本規格協会製 JIS L 0803準拠 染色堅牢度試験用添付白布 ポリエステルを用いた。壁紙、綿布及びポリエステル布に香料成分を付着させた場合の減衰強度を比較するグラフを図1(a)及び図1(b)に示す。図中、ポリ布はポリエステル布を指す。これらの図に示すように、本発明において用いられる香料成分は、付着対象を綿布とした場合(比較例13及び比較例15)及びポリエステル布とした場合(比較例14及び比較例16)に比べ、付着対象を壁紙とした場合(実施例6及び実施例8)において香りの減衰が顕著に抑制され、香りの持続性に極めて優れることが示された。

Claims (3)

  1. 25℃における蒸気圧が0.010~1.0hPaであり且つ環状構造を有する、アルコール系香料、アルデヒド系香料、エステル系香料、ケトン系香料、ラクトン系香料、及び硫黄含有香料からなる群より選択される香料成分の1種又は複数種(但し、メチル2-ナフチルケトン、l-カルボン、メチルイソオイゲノール及び酢酸フェニルエチルからなる香料混合物、並びにフェノキシエタノールを除く)からなる、加熱蒸散用の壁紙賦香用香料。
  2. 請求項1に記載の壁紙賦香用香料を含む、壁紙賦香用香料組成物(但し、メチル2-ナフチルケトン、l-カルボン、メチルイソオイゲノール及び酢酸フェニルエチルを含む場合を除く)。
  3. 25℃における蒸気圧が0.010~1.0hPaであり且つ環状構造を有する、アルコール系香料、アルデヒド系香料、エステル系香料、ケトン系香料、ラクトン系香料、及び硫黄含有香料からなる群より選択される香料成分の1種又は複数種(但し、メチル2-ナフチルケトン、l-カルボン、メチルイソオイゲノール及び酢酸フェニルエチルからなる香料混合物を除く)を加熱蒸散により壁紙の表面に付着させることによって、当該壁紙に賦香する方法。
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