JP7270928B2 - 超音波プローブ移動装置及びその動作制御プログラム - Google Patents

超音波プローブ移動装置及びその動作制御プログラム Download PDF

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Description

本発明は、超音波プローブ移動装置及びその動作制御プログラムに係り、更に詳しくは、検査対象の表面に超音波プローブを接触させた状態で、超音波プローブを自動的に移動させるための超音波プローブ移動装置及びその動作制御プログラムに関する。
わが国の産科医療現場では、産科医不足が大きな問題となっており、その結果、産科医のみならず妊婦にも通院等の負担が生じている。そこで、本発明者らは、産科医療における産科医と妊婦の双方の負担軽減を目指し、医師の遠隔操作による経腹超音波検査を支援するロボットの開発を行ってきた。ここで、超音波検査に用いられる音波は周波数が非常に高く、体表面との間に空気層が存在するとエコー画像が途切れてしまうことから、超音波プローブを体表面に隙間なく接触させる必要がある。このため、超音波プローブの先端の接触面の一部が体表面に対して浮く片当たりにより、エコー画像の欠落が生じないように、超音波プローブを体表面に対してほぼ垂直となる垂直起立姿勢に維持し、その接触部の全域を体表面に接触させることが必要である。また、超音波プローブは、ある程度の力で体表面に接触させなければ、鮮明なエコー画像を得ることができないが、このときの接触力が過大になると身体的負担が生じるため、必要最低限の接触力を付与する必要がある。
ところで、特許文献1には、遠隔操作により、被検査者の体表面に沿って超音波プローブを走査させるための医療用ロボット装置が開示されている。しかしながら、この医療用ロボット装置にあっては、その構造上、妊婦の腹部等のように、大きな湾曲面となる体表面に沿って超音波プローブを移動させる場合に、前記垂直起立姿勢を維持できず、また、体表面の傾斜により、当該体表面に対する超音波プローブの接触力を一定にすることができない。
そこで、本発明者らは、より少ないアクチュエータにより、検査対象の表面形状に追従しながら適正な状態で超音波プローブを移動させることができる超音波プローブ移動装置を既に提案している(特許文献2参照)。
特開2014-100377号公報 特開2019-84088号公報
本発明者らの実験研究によれば、前記垂直起立姿勢を維持していても、超音波プローブの進行方向における傾斜方向と、超音波プローブの進行方向の推進力との関係で、体表面に対する超音波プローブの接触状態が異なることを知見した。すなわち、傾斜の無い平面に沿って超音波プローブを移動させる平坦方向の超音波プローブの移動時において、体表面から所定量沈み込むように、体表面に対する超音波プローブの接触力が特許文献2の機構上で予め設定される。そして、妊婦の腹部のように、球状に湾曲する体表面に沿って超音波プローブを走査させる際に、体表面の傾斜に沿って超音波プローブを上昇させる上り方向の超音波プローブの移動時では、前記推進力の影響により、前述の平坦方向の移動時よりも、超音波プローブが体表面に僅かに沈み込み易くなる。一方、体表面の傾斜に沿って超音波プローブを下降させる下り方向の超音波プローブの移動時では、前記推進力の影響により、前述の平坦方向の移動時よりも、超音波プローブが体表面から僅かに浮き易くなる。
超音波プローブは、ある一定の深さ以上、腹部等の体部に沈み込んでいる状態でなければ、検査に必要となる鮮明な画像の取得が難しくなる。前述の通り、超音波プローブが、平坦方向及び上り方向に移動する場合には、予め設定された量以上で体表に沈み込みながら移動することになり、前記鮮明な画像の取得が可能となる。一方、超音波プローブが、下り方向に移動する場合には、一度、超音波プローブが体表面から浮く方向に移動してから、特許文献2の機構上で接触力が調整されることになる。このとき、超音波プローブによる体表面への押圧力の低下や体表面の粘弾性を考慮すると、鮮明な画像取得に必要となる深さに超音波プローブが沈み込むまでに数秒の時間が必要になり、鮮明な画像を連続して取得することが難しくなる。このような課題を機構上で解決するためには、体表面の押圧方向に超音波プローブを能動的に動作させる駆動装置やセンサ類等を新たに導入する必要が生じ、装置構成の複雑化を招来する。また、体表面の押圧方向に超音波プローブを能動的に動作させる構造とした場合に、その暴走時の安全対策も新たに必要となる。
本発明は、このような課題に着目して案出されたものであり、その目的は、より少ないアクチュエータによる簡易な装置構成としても、超音波プローブの走査面の傾斜状況に関わらず、適正な超音波画像が得られるように超音波プローブを自動的に移動させることができる超音波プローブ移動装置及びその動作制御プログラムを提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明は、主として、検査対象の表面に超音波プローブを接触させた状態で、当該表面に沿って前記超音波プローブを自動的に移動させる超音波プローブ移動装置において、駆動装置の駆動により前記超音波プローブを保持しながら移動させる装置本体と、前記駆動装置への駆動指令により、前記超音波プローブの移動を制御する制御装置とを備え、前記制御装置では、前記超音波プローブでの超音波画像の取得を必要とする前記表面の全域において、高さ方向の下方に変位しない非下降状態で前記超音波プローブを移動させながら前記超音波画像を取得できるように、前記超音波プローブの移動を制御する、という構成を採っている。
また、本発明は、検査対象の表面に超音波プローブを接触させた状態で、駆動装置の駆動により、前記表面に沿って前記超音波プローブを自動的に移動させる超音波プローブ移動装置の動作制御プログラムにおいて、前記表面の形状に対応する情報から前記超音波プローブの移動手順を決定する移動手順決定手段と、当該移動手順に従って前記超音波プローブを移動させるように、前記駆動装置への駆動指令を行う動作指令手段としてコンピュータを機能させ、前記移動手順決定手段では、前記超音波プローブでの超音波画像の取得を必要とする前記表面の全域において、高さ方向の下方に変位しない非下降状態で前記超音波プローブを移動しながら前記超音波画像を取得できるように、前記表面に沿って走査される前記超音波プローブの経時的な経路となるパスを生成し、前記動作指令手段では、前記パスに沿って前記超音波プローブが移動するように、前記駆動装置への駆動指令を行う、という構成を採っている。
なお、本特許請求の範囲及び本明細書において、位置又は方向を表す用語については、特に明記しない限り、図1の姿勢を基準とする。すなわち、同図の直交3軸におけるx軸方向を「横方向」又は「左右方向」と称し、同y軸方向を「縦方向」又は「前後方向」と称する。また、同z軸方向を「高さ方向」又は「上下方向」と称し、「上」「下」は、同図を基準とした「上」、「下」を意味し、重力の作用方向は下方となる。
本発明によれば、超音波プローブ移動装置が、超音波プローブによる超音波画像の取得を必要とする表面上の所定領域の全域において、高さ方向の下方に変位しない非下降状態で超音波プローブ移動しながら超音波画像を取得するように動作する。このため、安全性を考慮したより少ないアクチュエータによる簡易な装置構成としても、超音波プローブの走査面の傾斜状況に関わらず、適正な超音波画像が得られるように超音波プローブを自動的に移動させることができる。
第1実施形態に係る超音波プローブ移動装置全体の概略構成図である。 装置本体の概略斜視図である。 図1の装置本体の概略正面図である。 湾曲レールによるy軸回りの回転を説明するための概念図である。 (A)、(B)は、接触力維持機構を説明するための概念図である。 第1実施形態に係る超音波プローブ移動装置の概略構成を表すブロック図である。 (A)は、楕円半球状に近似した体表面の概念図であり、(B)は、平面視における体表面上の既定パスを説明するための概念図であり、(C)は、他の態様となる非下降パスを例示的に説明するための(B)と同様の概念図である。 第1実施形態における超音波プローブの移動制御時の処理手順を説明するためのフローチャートである。 第2実施形態に係る超音波プローブ移動装置の概略構成を表すブロック図である。 平面視における等高線の概念図である。 第2実施形態における超音波プローブの移動制御時の処理手順を説明するためのフローチャートである。 第3実施形態に係る超音波プローブ移動装置の概略構成を表すブロック図である。 第3実施形態における超音波プローブの移動制御時の処理手順を説明するためのフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
(第1実施形態)
図1には、本実施形態に係る超音波プローブ移動装置の概略構成図が示されており、本実施形態において、当該超音波プローブ移動装置10は、妊婦の経腹超音波検査時に使用される。
前記超音波プローブ移動装置10は、超音波プローブPを保持しながら、検査対象となる被検査者の腹部の表面(体表面B)に沿って超音波プローブPを自動的に移動可能に動作する装置本体10Aと、装置本体10Aの動作制御用として設けられた各種機器からなる付設機器10Bとを備えている。
本実施形態において、装置本体10Aは、本発明者が既に提案(特開2019-84088号公報)した構造が採用されており、付設機器10Bからの動作指令によって、体表面Bの形状に従って、超音波プローブPを自動的に移動させるように動作可能な構造となっている。
前記装置本体10Aは、図2及び図3にも示されるように、超音波プローブP(図3参照)が保持されるプローブ保持ユニット11と、検査時の平面視における被検査者の縦方向(頭尾方向)と横方向(左右方向)となる直交2軸方向に、プローブ保持ユニット11をそれぞれスライド移動させるスライド機構12とにより構成される。
前記プローブ保持ユニット11は、図2のx軸方向から見たとき、また、同y軸方向から見たときに、それぞれ同z軸に対してほぼ対称となる形状となっている。このプローブ保持ユニット11は、超音波プローブPの取り付け部位を含む下部構造体14と、下部構造体14を揺動可能に支持する中間構造体15と、中間構造体15を上下方向にスライド移動可能に支持するとともに、スライド機構12に取り付けられる上部構造体16とにより構成される。
前記下部構造体14は、超音波プローブPの装着部位となる下端側の先端部18と、先端部18をx軸回りに揺動可能に支持する先端支持部19と、先端支持部19の上側に固定されるとともに、湾曲しながら左右方向(x軸方向)に延びる円弧状の湾曲レール20とを備えている。
前記先端部18は、最下端側に位置するリング状のガイド部材22と、ガイド部材22の上側に一体的に取り付けられ、超音波プローブPを着脱自在に保持する構造の保持体23とからなる。
前記ガイド部材22は、後述するプローブ保持ユニット11の作用により、球面のような湾曲面を有する体表面B(図3参照)に、所定の接触力で先端部18が押し当てられたときに、前記湾曲面に対する接平面C(図3参照)に沿って体表面Bに接触するようになっている。なお、保持体23に保持された超音波プローブPの先端に位置する超音波ビームの送受信部分となる接触部分が、ガイド部材22の中央の中空部分22A(図2参照)を通じて下側に表出するようになっている。
前記保持体23は、ガイド部材22に対して超音波プローブPを垂直方向に起立させる姿勢で超音波プローブPを固定するようになっている。この際、超音波プローブPは、その前記接触部分が体表面Bに接触可能な高さ位置で保持体23に固定される。
前記先端支持部19は、保持体23の左右両側に取り付けられた回転ピン25を介して、先端部18全体をx軸回りとなるピッチ方向に回転可能に支持する。また、回転ピン25には、先端部18の揺動時に抵抗力を付与するための図示省略したばね等の付勢部材が設けられている。この付勢部材は、次のような付勢力を作用させるように設定される。すなわち、後述するように、超音波プローブPが、接平面Cに対してほぼ垂直方向に起立する垂直起立姿勢のままで湾曲面となる体表面B上を移動する際に、体表面Bの傾斜に沿って超音波プローブPが傾くときに、超音波プローブPを含む先端部18の自重によるピッチ方向の回転時のモーメントをキャンセル可能に設定される。
前記湾曲レール20は、図4の概念図に示されるように、保持体23に保持された状態の超音波プローブPの接触部分P1における中央点27を中心とする円弧に沿う形状をなし、中間構造体15に対してローラ29(図2等参照)を介してスライド自在になっている。このスライドにより、中間構造体15に対する湾曲レール20の連結位置が変位することになり、当該変位によって保持体23が揺動することになる。つまり、前記スライドにより、湾曲レール20に一体的に繋がる超音波プローブPの前記中央点27を中心として、y軸回りのロール方向に超音波プローブPが回転可能になる。また、中間構造体15と湾曲レール20の間には、ばね等の付勢部材31が、ワイヤ32を介してプーリ33に掛け回された状態で取り付けられている。この付勢部材31は、次のような付勢力を作用させるように設定される。すなわち、超音波プローブPが前記垂直起立姿勢のままで湾曲面をなす表面B上を移動する際に、体表面Bの傾斜に沿って超音波プローブPが傾くときに、超音波プローブPを含む下部構造体14(図2等参照)の自重によるロール方向の回転時のモーメントをキャンセル可能に設定される。
図2等に示される以上の構成によれば、先端支持部19と回転ピン25、及び、湾曲レール20とその延出方向にスライド自在に支持する中間構造体15により、体表面Bの形状に追従しながら、保持体23をx軸,y軸の2軸回りにそれぞれ受動的に回転可能にする受動回転機構が構成される。この受動回転機構において、保持体23のx軸回りにおける回転は、その回転軸上の回転ピン25により行われる一方、同y軸回りにおける回転は、中央点27を通る図4の紙面直交方向の回転軸上に存在しない湾曲レール20のスライドによって行われる。このため、保持体23に繋がる回転要素を回転ピン25のみとして、保持体23を2軸回りに回転させることができ、もう一方の回転方向に係る回転要素を保持体23に直接設けることによる移動時の体表面B上での引っ掛かりを防止し、保持体23のスムーズな受動動作が可能になる。
前記中間構造体15は、図2等に示されるように、上部構造体16に対してローラ34を介して上下方向にスライド可能に取り付けられている。この中間構造体15は、保持体23に装着された超音波プローブPを体表面Bに接触させながら移動する際に、当該体表面Bからの反力による上下方向の変位に追従して、上下方向に受動的にスライド自在となっている。従って、中間構造体15及び上部構造体16により、体表面Bの形状に追従しながら、保持体23をz軸方向に受動的に並進可能にする受動並進機構が構成される。
以上により、プローブ保持ユニット11は、スライド機構12による動力付与のみで、体表面Bの形状に関わらず、超音波プローブPを体表面Bに接触させながら、体表面Bに対して一定の垂直起立姿勢で移動可能となる。
前記上部構造体16には、超音波プローブPが体表面B上を移動する際に、当該体表面Bに対し、超音波プローブPを常時一定の接触力で接触させる接触力維持機構を備えている。
この接触力維持機構は、図5(A)に概念的に示されるように、中間構造体15を上下方向にスライド可能に繋がる本体フレーム35と、本体フレーム35に取り付けられて回転可能に設けられた滑車36と、滑車36に掛け回されて中間構造体15に一部領域が固定されたワイヤ37と、滑車36を隔てて中間構造体15の反対側となるワイヤ37の一部領域に固定されたカウンターウエイト39と、本体フレーム35とカウンターウエイト39との間で接続され、一定の付勢力を付与する付勢部材40とを備えている。
前記カウンターウエイト39は、超音波プローブPが体表面Bに接触する際に、当該体表面Bに作用する超音波プローブPや下部構造体14等の重力の影響、すなわち、当該重力による体表面Bへの押圧力をキャンセル可能な重さに設定され、当該重力とのバランスを取るようになっている。ここで、前述した受動並進機構により、体表面Bの凹凸や傾斜に応じて中間構造体15が高さ方向(上下方向)に変位したときでも、滑車36とワイヤ37の動作により、図5(A)、(B)に示されるように、カウンターウエイト39が上下方向に変位しながら前記重力とのバランスを取るようになっている。
前記付勢部材40としては、例えば、定荷重ばねが用いられ、カウンターウエイト39の上下方向の変位に関わらず、カウンターウエイト39を上向きに引っ張る方向の一定の付勢力Fを付与するようになっている。このため、滑車36を隔てた反対側の中間構造体15には、付勢力Fと同一の大きさの下向きの力が常時作用することになり、当該常時一定の力が、超音波プローブP及びガイド部材22(図示省略)による体表面Bへの接触力Fとなる。
前記スライド機構12は、図2等に示されるように、プローブ保持ユニット11が取り付けられて、プローブ保持ユニット11全体を横方向(左右方向)に移動可能にx軸方向に延びるレール状の第1の直動アクチュエータ41と、第1の直動アクチュエータ41が取り付けられて、第1の直動アクチュエータ41とともにプローブ保持ユニット11を縦方向(前後方向)に移動可能にy軸方向に延びるレール状の第2の直動アクチュエータ42とからなる。
これら直動アクチュエータ41,42は、詳細な図示説明を省略するが、モータ等の駆動装置M(図6参照)の駆動によるねじ軸の回転により、当該ねじ軸に係合する取付部分を延出方向に移動させる公知の送りねじ軸構造を有するものが用いられる。なお、スライド機構12としては、アプローブ保持ユニット11を直交2軸方向に移動させることができる限り、種々の構造のアクチュエータを採用することが可能である。
以上の構成の装置本体10Aでは、付設機器10Bからの後述する動作指令により、超音波プローブPの走査時における経時的な体表面B上の経路となるパス(軌道)に沿って超音波プローブPが自動的に移動するように、スライド機構12が動作するようになっている。この際、前記接触力維持機構により、超音波プローブPは、常に一定の接触力で体表面Bに接触しながら移動する。また、体表面Bの傾斜に追従して、中間構造体15が上部構造体16に対して受動的に上下動し、超音波プローブPが体表面Bに常に接触した状態で移動する。そして、超音波プローブPが体表面Bに接触したときの反力により、ガイド部材22がその全面を体表面Bに接触させようとして、接平面C(図3等参照)に沿った姿勢になるように、体表面Bの形状に追従して、超音波プローブPを保持する保持部23を含む先端部18全体が前述の2軸回りに受動的に回転する。これによって、ガイド部材22に対して垂直姿勢に保持された超音波プローブPは、体表面Bの形状に関わらず、接平面Cに対して前記垂直起立姿勢のまま体表面B上を移動することになる。
前記付設機器10Bは、図6に示されるように、体表面Bの形状に対応する各種情報を検出する検出装置45と、検出装置45からの情報に基づく駆動装置Mへの駆動指令により超音波プローブPの移動を制御する制御装置46とを含んで構成される。
前記検出装置45は、体表面Bの近傍に配置されてその位置情報を取得可能な表面検出用センサ48と、超音波プローブPの高さ方向の変位を計測可能な高さ変位検出用センサ49とを含んで構成される。
前記表面検出用センサ48としては、周囲へのレーザ光の照射による人体の反射状態に基づいて、体表面B上の任意の地点における3次元位置情報を検出可能な公知のレーザレンジファインダ等の測距(深度)センサが用いられる。つまり、この表面検出用センサ48では、所定位置を基準とし、体表面B上に多数点在する各地点の3次元位置座標からなる3次元点群データが得られる。
前記高さ変位検出用センサ49としては、表面検出用センサ48と同様の原理により、超音波プローブPの高さ方向の変位情報(変位量)を計測可能な測距センサが用いられる。
なお、本発明において、表面検出用センサ48と高さ変位検出用センサ49は、前述のセンサに限定するものではなく、同様の情報を取得可能な限りにおいて、他のセンサや装置類を適用することも可能である。
前記制御装置46では、超音波プローブPでの超音波画像の取得時に必要となる体表面B上の所望の領域内で超音波プローブPを走査させる際に、その推進力の影響による超音波画像の鮮明性の低下を防止するように、装置本体10Aの動作が制御される。すなわち、制御装置46では、体表面Bに沿って走査される際の超音波プローブPのパスを体表面Bの形状に対応して生成し、当該パスに沿って超音波プローブPが移動するように、駆動装置Mが駆動制御される。この際、超音波プローブPでの超音波画像の取得を必要とする体表面Bの全域において、高さ方向の下方に変位しない非下降状態で超音波プローブPを移動しながら超音波画像を取得できるように、スライド機構12が動作する。
この制御装置46は、CPU等の演算処理装置及びメモリやハードディスク等の記憶装置等からなるコンピュータによって構成され、当該コンピュータを以下の各手段として機能させるためのプログラムがインストールされている。
具体的に、制御装置46は、表面検出用センサ48で得られた3次元点群データから、体表面B全体の3次元位置情報からなる表面データを生成する表面データ生成手段51と、超音波プローブPの移動手順を決定する移動手順決定手段53と、当該移動手順に従って超音波プローブPが移動するように、装置本体10Aへの動作指令を行う動作指令手段54とを備えている。
前記表面データ生成手段51では、公知の手法により、体表面Bの3次元点群データをメッシュ化して、体表面Bの表面データを生成するようになっている。ここでのメッシュ化手法としては、特に限定されるものではないが、例えば、テトラメッシュ分割手法、ヘキサメッシュ分割手法、ハイブリッドメッシュ分割手法、ポリヘドラルメッシュ分割手法等が用いられる。
前記移動手順決定手段53は、体表面Bの全体サイズに基づいて一義的に決定される既定パスを生成する既定パス生成部56と、生成された既定パスを表面データに統合することで、体表面B上に沿って超音波プローブPを移動させる主移動パスを設定する主移動パス設定部57と、主移動パスに沿って超音波プローブPが移動する際に、前の地点よりも超音波プローブPが高さ方向に低下する地点を記録する記録部58と、記録部58において記録された地点に存在する主移動パスの部分で、超音波プローブPを当該主移動パスに対して逆方向に移動させる逆移動パスを設定する逆移動パス設定部59とを備えている。
前記既定パス生成部56では、体表面の縦横方向及び高さ方向の最大サイズに基づき、図7(A)に示されるように、体表面Bを楕円半球状に近似した上で、下式により、体表面Bに沿って経時的に上昇する螺旋状の上昇パスとなる既定パスK(例えば、同図(B)参照)が生成される。なお、この既定パスKは、体表面B上で必要とされる所定範囲の全域での超音波画像の取得が可能となるように設定される。
Figure 0007270928000001
上式において、x、y、zは、螺旋状の上昇パスにおける直交3軸方向の座標であり、また、図7(A)に示されるように、aは腹部の横方向の長さ、bは腹部の縦方向の長さ、cは腹部の高さである。また、tは、時間に対応する媒介変数であり、nは、螺旋の巻き数であり、体表面Bの形状や大きさ等に応じて予め所定数に設定される。
前記主移動パス設定部57では、既定パス生成部56で生成された既定パスが、実際の体表面B上に存在するように、既定パスと表面データを統合し、既定パスを表面データの座標系に変換することにより、体表面Bを経時的に上昇する主移動パスが生成される。
前記記録部58では、主移動パスに沿って超音波プローブPを実際に移動させながら、高さ変位検出用センサ49の計測結果により、前の地点よりも超音波プローブPが高さ方向に下降する地点が存在する場合に、当該地点の位置(3次元座標)が記録される。
前記逆移動パス設定部59では、記録部58で記録された地点が連続し、主移動パスの中で経時的に下降する部分が存在する場合に、その部分の主移動パスを逆走行させる逆移動パスが設定される。つまり、主移動パスにおける始点から終点まで超音波プローブPを実際に移動した後で、主移動パス中で経時的に下降する部分について、主移動パスに対して経時的に反対方向に移動する逆移動パスに沿って超音波プローブPが移動することになる。この逆移動パスに沿う超音波プローブPの移動も、経時的に上昇方向の移動となるため、超音波画像の取得が必要となる体表面上の所定範囲の全域で、超音波プローブPの非下降状態での走査による超音波画像の取得が可能となる。
前記動作指令手段54では、先ず、主移動パスに沿って超音波プローブPを移動させ、その後、逆移動パスが設定された場合に、当該逆移動パスに沿って超音波プローブPを主移動パスの逆方向に移動させるように、駆動装置Mへの駆動指令がなされる。
次に、第1実施形態における超音波プローブPの移動制御時の処理手順について、図8のフローチャートをも用いながら、以下に説明する。
先ず、表面検出用センサ48により、体表面Bの形状情報に対応する3次元点群データが取得され(ステップS101)、表面データ生成手段51により、3次元点群データから体表面Bの表面データが生成される(ステップS102)。また、既定パス生成部56で、経時的に螺旋状に上昇する既定パスが生成され(ステップS103)、主移動パス設定部57で、表面データと既定パスとが統合されて主移動パスが設定される(ステップS104)。
その後、装置本体10Aへの動作指令により、超音波プローブPは、主移動パスの始点に移動してから(ステップS105)、主移動パスに沿ってその終点まで微小移動する(ステップS106)。なお、この際、超音波プローブPが接触している体表面Bの部位における超音波画像が逐次取得される。そして、超音波プローブPが主移動パスに沿って終点まで移動する過程で、高さ変位検出用センサ49により、前の地点よりも超音波プローブPの高さ方向の変化が負となる下降地点が存在した場合に、当該下降地点の位置が記録部58に逐次記録される(ステップS107、S108、S109)。
そして、超音波プローブPが主移動パスに沿って終点に到着した後で、超音波プローブPが前記下降地点に移動し、超音波プローブPが逆移動パスに沿って主移動パスを逆走行する(ステップS110)。
以上の第1実施形態では、超音波プローブPを上昇方向に移動させる過程で、超音波プローブPの移動時における推進力の影響により、超音波画像の鮮明度が低下する超音波プローブPの下降領域が特定され、当該下降領域で超音波プローブPを逆走行させることができる。これにより、超音波プローブPでの超音波画像の取得時に必要となる体表面Bの所望の領域に沿って超音波プローブPを走査させる際に、その全領域において、超音波プローブPが上昇移動する状態で超音波画像を取得できる。この結果、前記全領域において超音波画像の鮮明度の低下を回避しながら、装置本体10Aにより超音波プローブPを体表面Bに沿って自動的に走査させることが可能になる。
次に、本発明の他の実施形態について説明する。なお、以下の説明において、前記第1実施形態と同一若しくは同等の構成部分については、同一符号を用い、説明を省略若しくは簡略にする。
以下の各実施形態では、前記制御装置46での一部の構成及び処理の内容が、第1実施形態と異なっており、その他は、第1実施形態と同一となっている。すなわち、これら各実施形態では、第1実施形態と別の手法により、超音波画像の取得が必要となる体表面B上の所定範囲の全域で、超音波プローブPを非下降状態で走査させるようになっている。
(第2実施形態)
この第2実施形態では、図9に示されるように、超音波プローブPの移動手順を決定する移動手順決定手段61の構成が、第1実施形態の移動手順決定手段53と異なっており、第1実施形態と異なる手法により、超音波プローブPを移動制御するようになっている。
すなわち、前記移動手順決定手段61は、第1実施形態と同一の前記既定パス生成部56と、表面データ生成手段51で得られた体表面Bの表面データから、体表面Bにおける同一の高さ地点を当該高さ毎にそれぞれ結んだ複数の等高線Lからなる等高線データ(図10参照)を生成する等高線データ生成部62と、等高線データから体表面B内の局所的な凹凸を含む歪み領域を特定する歪み領域特定部63と、歪み領域を考慮して、既定パス生成部56で生成された既定パスを補正することにより、体表面Bでの超音波画像取得時において、超音波プローブPを常時非下降状態で走査させる非下降パスを生成する非下降パス生成部64とを備えている。
前記歪み領域特定部63では、等高線データにおける各等高線Lについて、曲率が所定の閾値を超えている領域が存在する場合に、その領域に局所的な凹凸が生じていると推定し、当該領域が歪み領域D(例えば、図10中破線部分)として特定される。
前記非下降パス生成部64では、表面データ生成手段51で得られた体表面Bの表面データと、既定パス生成部56で生成された既定パスと、歪み領域特定部63で特定された歪み領域Dの位置とを統合し、次のようにして、既定パスに基づき、歪み領域Dを考慮した非下降パスが生成される。
すなわち、既定パスが体表面B上に存在するように、既定パスを表面データの座標系に変換した上で、その既定パスが歪み領域Dを通過する場合に、当該歪み領域Dを通過する既定パスの部分が、経時的に下降しない経路に変更される。具体的に、先ず、歪み領域D内において多数のサンプリング点が任意に設定される。なお、ここでのサンプリング点の数は、歪み領域の大きさに応じて決定される。そして、各サンプリング点について、その全周(360度)範囲での所定の角度間隔の放射方向それぞれについて、最も近接するサンプリング点(近傍点)が抽出される。そして、中心となるサンプリング点が、その周囲の近傍点の中から、高さ方向の座標が低下しない近傍点が選択される。当該選択された近傍点が順に歪み領域D内で連結されることで、歪み領域D内に、常に高さ方向に下降しない部分補正パスが新たに生成される。なお、当該部分補正パスが複数通り生成される場合には、歪み領域D内での超音波プローブPのスムーズな移動を可能にする観点から、一の部分補正パスが選択される。すなわち、ここでは、既定パスが歪み領域Dを横切る際の入口地点と部分補正パスの始点が最も近く、且つ、同出口地点と部分補正パスの終点が最も近いものや、移動方向の経時的な角度変化が最も少ないもの等が選択される。最後に、選択された部分補正パスが、既定パスの前記入口地点及び前記出口地点の間に接続されて、既定パスを部分的に補正した非下降パスが生成される。
次に、第2実施形態における超音波プローブPの移動制御時の処理手順について、図11のフローチャートをも用いながら、以下に説明する。
先ず、表面検出用センサ48により、表面検出用センサ48により、体表面Bの形状情報に対応する3次元点群データが取得され(ステップS201)、表面データ生成手段51により、3次元点群データから体表面B全体の表面データが生成される(ステップS202)。また、既定パス生成部56で、経時的に螺旋状に上昇する既定パスが生成される(ステップS203)。更に、等高線データ生成部62で、表面データから等高線データが生成される(ステップS204)。そして、歪み領域特定部63にて、等高線データから、各等高線の曲率解析により歪み領域が特定される(ステップS205)。
次に、非下降パス生成部64にて、次の各処理が順に行われ、非下降パスが生成される。すなわち、表面データ、既定パス、及び歪み領域が統合され(ステップS206)、既定パスが、n箇所存在する歪み領域の何れかを通過するか否かが判定される(ステップS207)。そして、既定パスが歪み領域の何れかを通過する場合、その歪み領域内でサンプリング点が設定され(ステップS208)、各サンプリング点について、その周囲における各放射方向においてそれぞれ最も近接するサンプリング点である近傍点との高さ方向の変位量が算出される(ステップS209)。次に、当該変位量が高さ方向に低下しない非下降変位となる近傍点が、歪み領域における既定パスの入口地点側から出口地点側に向かって順に連結され、当該歪み領域内で経時的に非下降パスとなる部分補正パスが生成される(ステップS210)。そして、部分補正パスが、対象となる歪み領域における既定パスの入口地点及び出口地点の間に接続される(ステップS211)。これらステップS208~S211の処理は、既定パスが通過する歪み領域それぞれについて行われ(ステップS212、S213)、超音波プローブPの走査時の始点から終点まで常時下降しない非下降パスが生成される。
最後に、装置本体10Aへの動作指令により、超音波プローブPが非下降パスに沿って自動的に移動する(ステップS214)。
以上の第2実施形態によれば、予め生成した非下降パスに沿って超音波プローブPを移動させるため、超音波プローブPを実際に移動させながら下降部分が存在した場合に別途逆走行させる第1実施形態に比べ、より効率的な超音波プローブPの自動走査が可能となる。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態について説明する。この実施形態では、前記第2実施形態とは異なり、既定パスを用いずに前記非下降パスを生成する点に特徴を有する。
すなわち、図12に示されるように、本実施形態の制御装置67には、前記第2実施形態の制御装置46に対し、前記表面データ生成手段51が不要とされ、第2実施形態の移動手順決定手段61と異なる構成により、表面検出用センサ48により取得した3次元点群データから超音波プローブの移動手順を決定する移動手順決定手段69が設けている。その他については、前記制御装置46と同一となっている。
ここでの移動手順決定手段69では、第2実施形態の移動手順決定手段61における歪み領域での処理と同様の手法を体表面Bの全域にて行い、既定パスを使わずに非下降パスを生成するようになっている。
すなわち、前記移動手順決定手段69は、体表面B上に設定された始点及び終点の間で超音波プローブPを常時非下降状態で走査させる非下降パスを生成する非下降パス生成部71からなる。
この非下降パス生成部61では、先ず、体表面B全体の3次元点群データの中から多数のサンプリング点が任意に設定され、第2実施形態での部分補正パスの生成手順と同様の処理により、前記始点から前記終点に向かって経時的に非下降となる順で、周囲のサンプリング点を接続することで非下降パスが生成される。なお、ここでのサンプリング点の数は、体表面Bの大きさに応じて決定される。
次に、第3実施形態における超音波プローブPの移動制御時の処理手順について、図13のフローチャートをも用いながら、以下に説明する。
先ず、表面検出用センサ48により、体表面Bの形状情報に対応する3次元点群データが取得され(ステップS301)、その規模に応じてサンプリング点が多数設定される(ステップS302)。次に、各サンプリング点について、その周囲における各放射方向においてそれぞれ最も近接するサンプリング点である近傍点との高さ方向の変位量が算出される(ステップS303)。そして、当該変位量が高さ方向に低下しない非下降変位となり、且つ、超音波プローブPの移動方向の角度変化が最小となる近傍点が、前記始点から前記終点に向かって順に連結され非下降パスが生成される(ステップS304)。そして、装置本体10Aへの動作指令により、超音波プローブPが非下降パスに沿って自動的に移動する(ステップS305)。
以上の第3実施形態によれば、既定パスを基準としないため、非下降パスの生成に際し、第2実施形態よりも、任意の形状の体表面Bへの対応性や効率性を高めることができる。
なお、前記各実施形態では、超音波プローブPによる超音波画像の取得を行う体表面B上の領域において、走査の始点から終点まで常に非下降状態で移動できる限りにおいて、高さ方向に上昇する種々の上昇パス、及び/又は、高さ方向に変位が生じない種々の等高パスを採用することができる。また、図7(B)のように、1方向に回転移動するパスKに限定されず、同図(C)に例示するように、2方向に回転移動するパスKを採用することもできる。
また、装置本体10Aについて、超音波プローブPが体表面B上を移動する過程で、超音波プローブPの長軸方向が、その進行方向に対して常に垂直となる同一向きになるように、接平面C(図3参照)の法線回りに超音波プローブPを回転保持することのできる構造を採用することも可能である。これによれば、より少ない超音波プローブPの移動で、より多くの範囲の超音波画像を取得することができる。
更に、装置本体10Aとしては、前述した構造のものに限らず、付設機器10Bからの動作指令により、超音波プローブPを保持しながら所定のパスに沿って自動的に移動させることが可能な限り、種々の構造のものを採用することができる。
また、前記各実施形態では、超音波プローブ移動装置10を妊婦の経腹超音波検査に使用する場合を図示説明したが、本発明はこれに限らず、他の検診を含む超音波プローブPの走査用として使用することも可能である。ここで、移動時に維持される超音波プローブPの姿勢は、前記垂直起立姿勢に限らず、保持体23による超音波プローブPの保持状態を変えることで、所望とする一定の姿勢での維持が可能となる。
その他、本発明における装置各部の構成は図示構成例に限定されるものではなく、実質的に同様の作用を奏する限りにおいて、種々の変更が可能である。
10 超音波プローブ移動装置
10A 装置本体
10B 付設機器
45 検出装置
46 制御装置
51 表面データ生成手段
53 移動手順決定手段
54 動作指令手段
56 既定パス生成部
61 移動手順決定手段
62 等高線データ生成部
63 歪み領域特定部
64 非下降パス生成部
67 制御装置
69 移動手順決定手段
71 非下降パス生成部
B 体表面(表面)
D 歪み領域
K パス
L 等高線
M 駆動装置
P 超音波プローブ

Claims (10)

  1. 検査対象の表面に超音波プローブを接触させた状態で、当該表面に沿って前記超音波プローブを自動的に移動させる超音波プローブ移動装置において、
    駆動装置の駆動により前記超音波プローブを保持しながら移動させる装置本体と、前記表面の形状に対応する情報を検出する検出装置と、当該検出装置からの情報に基づく前記駆動装置への駆動指令により、前記超音波プローブの移動を制御する制御装置とを備え、
    前記制御装置では、前記超音波プローブでの超音波画像の取得を必要とする前記表面の全域において、高さ方向の下方に変位しない非下降状態で前記超音波プローブを移動しながら前記超音波画像を取得できるように、前記表面に沿って走査される前記超音波プローブの経時的な経路となるパスを生成して、当該パスに沿って前記超音波プローブを移動させることを特徴とする超音波プローブ移動装置。
  2. 前記制御装置は、前記検出装置の検出結果から、前記表面全体の3次元位置情報からなる表面データを生成する表面データ生成手段と、前記パスの生成により前記超音波プローブの移動手順を決定する移動手順決定手段と、当該移動手順に従って前記超音波プローブが移動するように、前記装置本体への動作指令を行う動作指令手段とを備えたことを特徴とする請求項記載の超音波プローブ移動装置。
  3. 前記移動手順決定手段は、前記表面の全体サイズに基づいて決定される既定パスを生成する既定パス生成部と、前記既定パスを前記表面データに統合することで、前記表面上に沿って前記超音波プローブを移動させる主移動パスを設定する主移動パス設定部と、当該主移動パスに沿って前記超音波プローブが移動する際に、前の地点よりも前記超音波プローブが高さ方向に下降する地点を記録する記録部と、前記記録部において記録された地点に存在する前記主移動パスの部分で、前記超音波プローブを当該主移動パスに対して逆方向に移動させる逆移動パスを設定する逆移動パス設定部とを備え、
    前記動作指令手段では、前記主移動パスに沿って前記超音波プローブを移動させた後、前記逆移動パスに沿って前記超音波プローブを移動させることを特徴とする請求項記載の超音波プローブ移動装置。
  4. 前記移動手順決定手段は、前記表面の全体サイズに基づいて決定される既定パスを生成する既定パス生成部と、前記表面データから、前記表面における同一の高さ地点を当該高さ毎にそれぞれ結んだ複数の等高線からなる等高線データを生成する等高線データ生成部と、前記等高線データから前記表面内の局所的な凹凸を含む歪み領域を特定する歪み領域特定部と、前記歪み領域を考慮して前記既定パスを補正することにより、前記表面での超音波画像取得時において、前記超音波プローブを常時非下降状態で走査させる非下降パスを生成する非下降パス生成部とを備え、
    前記動作指令手段では、前記非下降パスに沿って前記超音波プローブを移動させることを特徴とする請求項記載の超音波プローブ移動装置。
  5. 前記歪み領域特定部では、前記各等高線について、曲率が所定の閾値を超えている領域が存在する場合に、当該領域を歪み領域として特定することを特徴とする請求項記載の超音波プローブ移動装置。
  6. 前記非下降パス生成部では、前記既定パスが前記歪み領域を通過する場合に、当該歪み領域内に仮想的に設定される多数のサンプリング点の中から、前記歪み領域内で経時的に下降しない経路を生成するように複数点を選択してそれらを結ぶことで、前記歪み領域に存在する前記既定パスの部分を補正する部分補正パスを生成することを特徴とする請求項記載の超音波プローブ移動装置。
  7. 前記制御装置は、前記パスの生成により前記超音波プローブの移動手順を決定する移動手順決定手段と、当該移動手順に従って前記超音波プローブが移動するように、前記装置本体への動作指令を行う動作指令手段とを備え、
    前記移動手順決定手段は、前記検出装置からの検出結果により、前記表面での超音波画像取得時において、前記超音波プローブを常時非下降状態で走査させる非下降パスを生成する非下降パス生成部を備え、
    前記動作指令手段では、前記非下降パスに沿って前記超音波プローブを移動させることを特徴とする請求項記載の超音波プローブ移動装置。
  8. 前記非下降パス生成部では、前記表面内に仮想的に設定される多数のサンプリング点の中から複数点を選択し、当該選択されたサンプリング点の中から、経時的に下降しないように複数点を選択してそれらを結ぶことで、前記非下降パスが生成されることを特徴とする請求項記載の超音波プローブ移動装置。
  9. 前記装置本体では、前記超音波プローブの移動時に、前記パスに対して前記超音波プローブが同一の向きとなるように、前記超音波プローブを回転させながら保持することを特徴とする請求項記載の超音波プローブ移動装置。
  10. 検査対象の表面に超音波プローブを接触させた状態で、駆動装置の駆動により、前記表面に沿って前記超音波プローブを自動的に移動させる超音波プローブ移動装置の動作制御プログラムにおいて、
    前記表面の形状に対応する情報から前記超音波プローブの移動手順を決定する移動手順決定手段と、当該移動手順に従って前記超音波プローブを移動させるように、前記駆動装置への駆動指令を行う動作指令手段としてコンピュータを機能させ、
    前記移動手順決定手段では、前記超音波プローブでの超音波画像の取得を必要とする前記表面の全域において、高さ方向の下方に変位しない非下降状態で前記超音波プローブを移動しながら前記超音波画像を取得できるように、前記表面に沿って走査される前記超音波プローブの経時的な経路となるパスを生成し、
    前記動作指令手段では、前記パスに沿って前記超音波プローブが移動するように、前記駆動装置への駆動指令を行うことを特徴とする超音波プローブ移動装置の動作制御プログラム。
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