JP7268374B2 - 複合材料及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、複合材料及びその製造方法に関する。
セルロース繊維は、鋼鉄の1/5の軽さであるにも関わらず、鋼鉄の5倍以上の強度、ガラスの1/50の低線熱膨張係数を有している。このような特性を利用し、セルロース繊維を樹脂等の強化材として用いることが期待されている。例えば特許文献1には、短繊維セルロースを長繊維セルロース表面に固着させた布状長繊維セルロースと、樹脂とを複合化して得られる複合材料が記載されている。
特開2010-196211号公報
特許文献1の複合材料はシート状であるため、厚みの厚い部品を作製しようとする場合には、複数枚の複合材料を積層する必要がある。しかし、このようにして作製した積層体は、強度等の特性のバラつきが大きいという問題がある。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、特性のバラつきの小さい複合材料及びその製造方法を提供しようとするものである。
本発明の一態様は、小角X線散乱法により得られる散乱スペクトルから算出される網目(21)の大きさが45nm以下となるように絡み合っているリグノセルロース繊維(2)と、
フェノール樹脂(3)と、
アニオン系界面活性剤としてのラウレス-5カルボン酸と、を含み、
前記リグノセルロース繊維には、水中に分散させた状態において、レーザ回折式粒度分布測定装置を用いて得られる体積基準のメジアン径が5~15μmの範囲内にある特性を有する第1の繊維成分と、前記メジアン径が5~15μmの範囲内にあり、かつ前記第1の値よりも大きい第2の値となる特性を有する第2の繊維成分とが含まれており、
前記リグノセルロース繊維に含まれる複数の前記繊維成分のうち、最もメジアン径の小さい繊維成分の含有量が10~40質量%である、複合材料(1)にある。
本発明の他の態様は、前記の態様の複合材料の製造方法であって、
溶媒と、前記リグノセルロース繊維と、前記フェノール樹脂と、前記アニオン系界面活性剤とを混合して原料溶液を作製する混合工程と、
前記原料溶液から前記溶媒を除去する脱溶媒工程と、を有する、複合材料の製造方法にある。
前記複合材料は、網目の大きさが45nm以下となるように絡み合っているリグノセルロース繊維と、フェノール樹脂と、を含んでいる。このように、密に絡み合ったリグノセルロース繊維とフェノール樹脂とを複合化することにより、複合材料内におけるリグノセルロース繊維の偏りを低減し、リグノセルロース繊維による強化が不十分となる部分の形成を抑制することができる。その結果、複合材料の特性のバラつきを低減することができる。
また、前記複合材料の製造方法においては、まず、リグノセルロース繊維とフェノール樹脂を含む原料溶液を作製する。原料溶液中において、リグノセルロース繊維とフェノール樹脂とは均一に混合されている。そのため、原料溶液から溶媒を除去することにより、得られる複合材料中のリグノセルロース繊維の偏りを低減することができる。その結果、複合材料の特性のバラつきを低減することができる。
以上のごとく、上記態様によれば、特性のバラつきの小さい複合材料及びその製造方法を提供することができる。
なお、特許請求の範囲及び課題を解決する手段に記載した括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであり、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
図1は、実施形態1における複合材料の一部拡大断面図である。 図2は、実施形態1における散乱スペクトルの一例を示す説明図である。 図3は、実験例における、X線コンピュータ断層撮影による試験体14の再構成像である。
(実施形態1)
前記複合材料及びその製造方法に係る実施形態について、図1~図2を参照して説明する。図1に示すように、複合材料1には、網目21の大きさが45nm以下となるように絡み合っているリグノセルロース繊維2と、フェノール樹脂3と、が含まれている。
・リグノセルロース繊維2
リグノセルロース繊維2には、リグニン成分と、セルロース繊維とが含まれている。セルロース繊維は、セルロースミクロフィブリル、つまり、複数本のセルロース分子鎖が集合してなる幅4nm程度の繊維を基本単位として構成されている。例えば、セルロース繊維は、単一のセルロースミクロフィブリルであってもよいし、複数本のセルロースミクロフィブリルが束ねられたセルロースミクロフィブリル束であってもよい。なお、セルロースミクロフィブリルは、シングルセルロースナノファイバーとも呼ばれている。
リグニン成分には、例えば、ヘミセルロースやリグニンなどが含まれる。これらのリグニン成分がセルロース繊維に集まることにより、リグノセルロース繊維2が構成されている。
リグノセルロース繊維2は、水中に分散させた状態におけるメジアン径が5~15μmの範囲内となる特性を有している。リグノセルロース繊維2は、水中に分散させた状態におけるメジアン径が5~10μmの範囲内となる特性を有していることがより好ましい。リグノセルロース繊維2のメジアン径を前記特定の範囲内とすることにより、リグノセルロース繊維2同士の絡み合いによって形成される網目21を十分に小さくし、複合材料1の特性のバラつきをより低減することができる。更に、この場合には、リグノセルロース繊維2によって複合材料1を十分に強化し、強度や弾性率等の機械的特性をより向上させることができる。
また、リグノセルロース繊維2には、前記メジアン径が第1の値となる特性を有する第1の繊維成分と、前記メジアン径が前記第1の値よりも大きい第2の値となる特性を有する第2の繊維成分と、が含まれているこれにより、リグノセルロース繊維2同士の絡み合いによって形成される網目21を十分に小さくし、複合材料1の特性のバラつきをより低減することができる。
リグノセルロース繊維2には、前記第1の繊維成分及び前記第2の繊維成分に加えて、更に、前記メジアン径が第2の値よりも大きい第3の値となる特性を有する第3の繊維成分や、前記メジアン径が第3の値よりも大きい第4の値となる特性を有する第4の繊維成分等の、3以上の繊維成分が含まれていてもよい。
リグノセルロース繊維2にはメジアン径の異なる複数の繊維成分が含まれており、最もメジアン径の小さい繊維成分の含有量が10~40質量%である。これにより、リグノセルロース繊維2同士の絡み合いによって形成される網目21を十分に小さくし、複合材料1の特性のバラつきをより低減することができる。
前述したリグノセルロース繊維2のメジアン径は、以下の方法によって算出される値である。まず、約100質量ppmのリグノセルロース繊維2が水中に分散された分散液を準備する。分散液中のリグノセルロース繊維2としては、複合材料1の原料、つまり、フェノール樹脂3と混合される前のリグノセルロース繊維を使用してもよいし、複合材料1やその成形体から取り出したリグノセルロース繊維を使用してもよい。後者の場合、例えば、複合材料1やその成形体からフェノール樹脂3を溶解等の方法によって除去することにより、リグノセルロース繊維2を取り出すことができる。
次に、レーザ回折式粒度分布測定装置を用い、前述した分散液におけるリグノセルロース繊維2の体積基準における粒径分布を取得する。得られた粒径分布に基づいてヒストグラムを作成する。このヒストグラムにおける累積頻度が50%となる粒子径をメジアン径とする。なお、前記測定装置としては、例えば、島津製作所製「SALD-2300」等を使用することができる。
リグノセルロース繊維2の太さ及び長さは特に限定されることはない。リグノセルロース繊維2の平均繊維径は4nm~200nmであることが好ましく、10nm~100nmであることがより好ましく、20nm~50nmであることがさらに好ましい。この場合には、成形体の弾性率をより向上させることができる。
前述したリグノセルロース繊維2の平均繊維径は、以下の方法によって算出される値である。まず、電子顕微鏡を用いて複合材料1の任意の断面を観察し、視野中に存在するリグノセルロース繊維2の直径を測定する。なお、かかる方法に替えて、複合材料1やその成形体から取り出したリグノセルロース繊維2を電子顕微鏡で観察し、視野中に存在するリグノセルロース繊維2の直径を測定してもよい。このようにして得られた複数のリグノセルロース繊維2の直径の平均値を平均繊維径とする。平均繊維径の算出に用いるリグノセルロース繊維2の本数は、例えば50本以上であればよい。
リグノセルロース繊維2の平均繊維長は、例えば、1μm~100μmであることが好ましく、5μm~50μmであることがより好ましく、5μm~30μmであることがさらに好ましい。リグノセルロース繊維2の平均繊維長を前記特定の範囲内とすることにより、複合材料1を成形する際のリグノセルロース繊維2の分断を抑制し、成形後における特性のバラつきをより低減することができる。更に、この場合には、この場合には、リグノセルロース繊維2によって複合材料1を十分に強化し、強度や弾性率等の機械的特性をより向上させることができる。
前述したリグノセルロース繊維2の平均繊維長は、以下の方法によって算出される値である。まず、電子顕微鏡を用いて複合材料1の任意の断面を観察し、視野中に存在するリグノセルロース繊維2の繊維長を測定する。なお、かかる方法に替えて、複合材料1やその成形体から取り出したリグノセルロース繊維2を電子顕微鏡で観察し、視野中に存在するリグノセルロース繊維2の繊維長を測定してもよい。このようにして得られた複数のリグノセルロース繊維2の繊維長の平均値を平均繊維長とする。平均繊維長の算出に用いるリグノセルロース繊維2の本数は、例えば50本以上であればよい。
リグノセルロース繊維2としては、例えば、植物繊維を解繊してなる植物繊維解繊物を使用することができる。植物繊維の解繊方法としては、例えば、以下の方法を採用することができる。
まず、植物原料を化学的方法及び/又は機械的方法によってパルプ化してなるパルプを準備する。植物原料としては、例えば、木材、竹、麻、ジュート、ケナフ、綿、ビート、農産物残廃物、布等の天然植物素材、レーヨン、セロファン等の再生セルロース繊維、脱墨古紙、段ボール古紙、雑誌、コピー用紙等の紙を使用することができる。また、木材としては、例えばシトカスプルース、スギ、ヒノキ、ユーカリ、アカシア等が挙げられる。植物原料としては、前述した原料のうち1種を使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
このようにして得られたパルプは、パルプ化の方法に応じて、ケミカルパルプ(クラフトパルプ(KP)、亜硫酸パルプ(SP))、セミケミカルパルプ(SCP)、ケミグランドパルプ(CGP)、ケミメカニカルパルプ(CMP)、砕木パルプ(GP)、リファイナーメカニカルパルプ(RMP)、サーモメカニカルパルプ(TMP)、ケミサーモメカニカルパルプ(CTMP)等に分類される。パルプとしては、これらのパルプのうち1種を使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらのパルプの中でも、脱墨古紙を主原料とする脱墨古紙パルプ、段ボール古紙を主原料とする段ボール古紙パルプ及び雑誌古紙を主原料とする雑誌古紙パルプを用いる場合には、後述する脱リグニン処理によって容易にリグニン成分の含有量を調整することができる。
また、針葉樹由来の各種クラフトパルプ(針葉樹未漂白クラフトパルプ(NUKP)、針葉樹酸素晒し未漂白クラフトパルプ(NOKP)、針葉樹漂白クラフトパルプ(NBKP))及びケミサーモメカニカルパルプ(CTMP)を用いる場合には、高い強度を有するリグノセルロース繊維2を得ることができる。そのため、これらのパルプから得られたリグノセルロース繊維2を使用することにより、複合材料1の強度をより向上させることができる。
植物原料から得られたパルプを解繊することにより、リグノセルロース繊維2を得ることができる。パルプの解繊方法としては、例えば、リファイナー、高圧ホモジナイザー、グラインダー、一軸又は多軸混練機(好ましくは二軸混練機)、ビーズミル等によって、パルプの水懸濁液又はスラリーを機械的に摩砕或いは叩解する方法がある。これらの方法は単独で実施してもよいし、複数の方法を組み合わせて実施してもよい。更に、解繊方法としては、特開2011-213754号公報、特開2011-195738号公報に記載された方法等を採用することもできる。
このようにして得られたリグノセルロース繊維2は、そのまま複合材料1に使用されてもよいし、必要に応じてリグニン成分の含有量やヘミセルロース成分の含有量を調整する処理を行った後、複合材料1に使用されていてもよい。
リグノセルロース繊維2中のリグニンの含有量は、ワイズ(wise)法により測定することができる。まず、測定試料として、2.5gのリグノセルロース繊維2を秤取する。なお、測定試料としては、パルプを用いてもよいし、植物繊維解繊物を用いてもよい。秤取した測定試料に蒸留水150mlを加え、さらに亜塩素酸ナトリウム1gと氷酢酸0.2mlとを加えた後、温度80℃で1時間加熱する。
その後、亜塩素酸ナトリウム1g及び氷酢酸0.2mlを更に添加する操作と、温度80℃で1時間加熱するという操作を4回繰り返して行った後、溶液をろ過する。回収物(固形分)を冷水500mlで洗浄した後、さらにアセトン50mlで洗浄する。その後、回収物を温度105℃で一定の質量になるまで乾燥する。この操作による質量の減少量がリグニン量に相当する。
また、前述した方法において、リグニンの除去反応時間等を変更することにより、リグノセルロース繊維2、パルプまたは植物繊維解繊物中のリグニン量を調整することができる。
・フェノール樹脂3
フェノール樹脂3としては、ノボラック樹脂、ビスフェノール樹脂、フェノールアラルキル樹脂、レゾール型フェノール樹脂等を用いることができる。ノボラック樹脂としては、例えばノボラック型フェノール、ノボラック型クレゾール、ノボラック型ナフトール等を構成単位とする樹脂がある。また、ビスフェノール樹脂としては、例えばビスフェノールF、ビスフェノールA等を構成単位とする樹脂がある。フェノールアラルキル樹脂としては、例えばパラキシリレン変性フェノール樹脂等がある。レゾール型フェノール樹脂としては、例えばジメチレンエーテル型レゾール、メチロール型フェノール等を構成単位とする樹脂がある。また、フェノール樹脂としては、上述の樹脂をさらにメチロール化させた樹脂を用いることができる。さらに、フェノール樹脂としては、フェノール性水酸基を1つ以上含むリグニン、リグニン誘導体、リグニン分解物、及びこれらの変性物から選ばれる少なくとも1種と、石油資源から製造されたフェノール樹脂との混合物を用いることができる。
これらの中でも、植物繊維解繊物との親和性が高いという観点から、フェノール樹脂は、ノボラック型フェノール樹脂及び/又はレゾール型フェノール樹脂であることが好ましい。
・複合材料1
複合材料1には、少なくとも、リグノセルロース繊維2と、フェノール樹脂3が含まれている。複合材料1中において、リグノセルロース繊維2は等方的に分布しており、三次元的に絡み合っている。リグノセルロース繊維2同士の絡み合いによって形成される網目21の大きさは、45nm以下である。これにより、リグノセルロース繊維2同士の絡み合いによって複合材料1を等方的に強化し、曲げ弾性率等の機械的特性を高めるとともに特性のバラつきを低減することができる。
リグノセルロース繊維2の網目21の大きさは、小角X線散乱法により得られる散乱スペクトルから算出することができる。まず、複合材料1を板状に成形して成形体を得る。成形体の厚みは、例えば100μm以上2mm以下とすることができる。この成形体にX線を照射して、図2に示す散乱スペクトルSを得る。なお、図2の縦軸は散乱強度の対数であり、横軸は散乱ベクトルq[nm-1]の対数である。
複合材料1の成形体から得られた散乱スペクトルSには、リグノセルロース繊維2の絡み合いに起因して生じたピークPが含まれている。そのため、以下の方法によりリグノセルロース繊維2の絡み合いに起因して生じたピークPを分離する。まず、装置の測定限界に応じて散乱ベクトルqのカットオフ値Cを設定し、散乱スペクトルSにおける、カットオフ値Cよりも散乱ベクトルの値が大きい範囲を抽出する。
カットオフ値Cの決定方法は、具体的には以下の通りである。予め、リグノセルロース繊維2を含まないフェノール樹脂からなるブランク成形体を作製し、このブランク成形体の散乱スペクトルSを取得する。そして、ブランク成形体の散乱スペクトルSにおける見かけ上のピークトップをカットオフ値Cとする。例えば、図2の散乱スペクトルSの取得に用いた装置においては、ブランク成形体の散乱スペクトルSにおける見掛け上のピークトップは0.05nm-1である。従って、カットオフ値Cと0.05nm-1とし、散乱ベクトルqが0.05nm-1以上の範囲をピーク分離に使用すればよい。
次に、散乱スペクトルSにおけるカットオフ値Cよりも大きい範囲の形状を2つのガウス関数G1、G2で近似する。そして、2つのガウス関数G1、G2のうち、頂点における散乱ベクトルqの値が大きい方のガウス関数G1をリグノセルロース繊維2の絡み合いに起因して生じたピークPとする。
以上の方法で決定されたピークPの頂点における散乱ベクトルqの値q1を下記式(1)に代入して得られる値をリグノセルロース繊維2の網目21の大きさd[nm]とする。
d=2π/q1 ・・・(1)
複合材料1には、前述した作用効果を損なわない範囲で、硬化剤(硬化触媒)、離型剤、植物繊維解繊物とフェノール樹脂3との界面を強化させるためのカップリング剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、染顔料、無機フィラー等の添加剤が含まれていてもよい。
複合材料1には、アニオン系界面活性剤としてのラウレス-5カルボン酸が含まれている。後述するように、複合材料1の製造過程においてアニオン系界面活性剤を使用することにより、リグノセルロース繊維2を溶媒中により均一に分散させることができる。これにより、複合材料1におけるリグノセルロース繊維2の分布の偏りをより低減し、複合材料1の特性のバラつきをより効果的に低減することができる。
前記複合材料1の製造方法としては、例えば、溶媒と、リグノセルロース繊維2と、フェノール樹脂3とを混合して原料溶液を作製する混合工程と、原料溶液から溶媒を除去する脱溶媒工程と、を有する方法を採用することができる。
混合工程において使用する溶媒としては、リグノセルロース繊維2を分散させることができ、かつ、フェノール樹脂3を溶解させることができる液体を使用することができる。溶媒としては、具体的には、水やアルコール等を使用することができる。
混合工程においては、溶媒中にリグノセルロース繊維2を分散させるとともに、フェノール樹脂3を溶解させて原料溶液を作製する。溶媒中のリグノセルロース繊維2の含有量は、例えば、0.01~10質量%、好ましくは0.02~5質量%、さらに好ましくは0.1~1質量%とすることができる。溶媒中には、1種類のリグノセルロース繊維2を分散させてもよいし、2種類以上のリグノセルロース繊維2を分散させてもよい。複数種類のリグノセルロース繊維2を使用する場合には、例えば、前述したように、メジアン径の異なる複数の繊維成分を併用してもよいし、原料や製造方法の異なる複数のリグノセルロース繊維2を併用してもよい。
溶媒中のフェノール樹脂3の含有量は、例えば、0.01~20質量%、好ましくは0.02~10質量%、さらに好ましくは0.1~5質量%とすることができる。また、溶媒への溶解性及びリグノセルロース繊維2との親和性の観点から、フェノール樹脂3としては、数平均分子量800~5000のフェノール樹脂3を使用することが好ましい。
原料溶液中には、必要に応じて、前述した添加剤が含まれていてもよい。
原料溶液中には、アニオン系界面活性剤としてのラウレス-5カルボン酸が含まれている。そのため、溶媒中にリグノセルロース繊維2をより均一に分散させることができる。これにより、複合材料1におけるリグノセルロース繊維2の分布の偏りをより低減し、複合材料1の特性のバラつきをより効果的に低減することができる。
脱溶媒工程においては、混合工程において得られた原料溶液から溶媒を除去することにより、複合材料1を得る。脱溶媒工程における溶媒の除去方法としては、例えば、自然ろ過、減圧ろ過、加圧ろ過、遠心ろ過等のろ過法や、減圧乾燥、熱気乾燥、真空乾燥などの乾燥法を採用することができる。これらの方法は、単独で行ってもよいし、2種以上を併用してもよい。
脱溶媒工程を行った後の複合材料1の形状は特に限定されることはない。例えば、複合材料1は、塊、シート、ペレット、粉末などの形状を有していてもよい。これらの形態を有する複合材料1は、例えば、圧縮成形や射出成形、押出成形、中空成形及び発泡成形等の種々の成形法に用いることができる。
また、脱溶媒工程を行った後の複合材料1は、例えば切削加工等の方法により、最終製品の形状またはこれに近い形状に成形されていてもよい。この場合には、脱溶媒工程以降に行われる成形加工を簡略化し、または省略することができる。
脱溶媒工程には、原料溶液をろ過するろ過工程が含まれていることが好ましい。この場合には、漏斗の形状に対応する形状を備えた複合材料1を得ることができる。そのため、例えば、ギヤやプーリー、筐体等の用途に応じた形状を有する漏斗を用いることにより、最終製品の形状またはこれに近い形状を備えた複合材料1を作製することができる。その結果、脱溶媒工程以降に行われる成形加工を簡略化し、または省略することができる。
また、脱溶媒工程に、原料溶液または複合材料1を乾燥させる乾燥工程が含まれる場合、乾燥温度は、フェノール樹脂3の硬化が進む温度(つまり、硬化温度)未満であることが好ましい。
・成形体
以上の方法により得られた複合材料1中のフェノール樹脂3を硬化させることにより、成形体を得ることができる。複合材料1の成形方法としては、例えば、複合材料1を金型内で圧縮しながら加圧する圧縮成形、加熱して軟化させた複合材料1を金型内に移送するトランスファ成形、加熱によって溶融させた複合材料1を金型内に射出する射出成形、加熱によって溶融させた複合材料1を金型内に押し出す押出成形、中空成形及び発泡成形等の種々の方法を採用することができる。複合材料1の形状が所望する最終製品の形状と概ね同一の場合には、複合材料1を単純に加熱することによってフェノール樹脂3を硬化させ、成形体としてもよい。
複合材料1を成形する際の成形条件は、成形方法やフェノール樹脂3の種類に応じて適宜設定すればよい。例えば、圧縮成形を行う場合には、好ましくは1MPa~200MPa、より好ましくは10MPa~100MPaの圧縮条件下で成形を行えばよい。また、圧縮成形を行う場合には、好ましくは120℃~200℃、より好ましくは140℃~180℃の加熱温度で成形を行えばよい。加熱圧縮時間は特に限定されず、例えば1分~48時間、好ましくは0.1時間~24時間、より好ましくは0.1時間~10時間とすることができる。
また、移送成形や射出成形、押出成形を行う場合には、複合材料1の温度を例えば50℃~140℃、好ましくは70℃~120℃の範囲まで加熱することにより、フェノール樹脂3の粘度を低下させ、金型内への移送等をより容易に行うことができる。その後、金型内において複合材料1を例えば160℃以上の温度まで加熱することにより、フェノール樹脂3を硬化させことができる。
以上により得られた成形体には、必要に応じて、切削加工等の成形加工を施すことができる。
成形体の23℃における弾性率は、12GPa以上であることが好ましい。かかる弾性率を有する成形体は、特に高い弾性率が要求される自動車、電車、船舶、飛行機等の輸送機器の内装材、外装材、構造材等の用途に特に好適である。
本態様によれば、フェノール樹脂3とリグノセルロース繊維2とが均一に混合した複合材料1を得ることができる。その結果、複合材料1及びこれを硬化させてなる成形体の特性のバラつきを低減することができる。
(実験例)
本例では、原料溶液の組成を種々変更して複合材料1を作製した後、得られた複合材料1の特性の評価を行った。なお、実験例以降において用いた符号のうち、既出の形態及び実験例において用いた符号と同一のものは、特に示さない限り、既出の形態及び実験例におけるものと同様の構成要素等を表す。
・試験体1
リグノセルロース繊維2として、水中に分散させた状態におけるメジアン径が7.1μmとなる第1の繊維成分20質量%と、前記メジアン径が10.6μmとなる第2の繊維成分80質量%との混合物を準備した。なお、第1の繊維成分及び第2の繊維成分は、いずれも、植物繊維を機械的に解繊してなる植物繊維解繊物である。
水300mlに、5.0gのリグノセルロース繊維2と、0.05gのアニオン系界面活性剤A1(ラウレス-5カルボン酸、三洋化成工業株式会社製「ビューライト(登録商標)LCA-H」)とを加えて攪拌し、1.5質量%のリグノセルロース繊維2を含むスラリーを作製した。
このスラリーとは別に、数平均分子量約3000のフェノール樹脂3をメタノール中に溶解させ、フェノール樹脂3の濃度が1.6質量%であるメタノール溶液を作製した。このメタノール溶液300gを、前記スラリーを攪拌しながら10分以上かけて滴下した。滴下完了後に攪拌を1時間以上継続して行い、原料溶液を作製した。
次に、JIS P3801:1995に規定された4種に相当するろ紙を用いて原料溶液を減圧ろ過し、固形分をろ取した。得られた固形分を80℃の温度に保持して24時間真空乾燥を行い、固形分中の溶媒、つまり、水及びセルロースを除去した。以上により、板状の複合材料1を得た。
得られた複合材料1を直径50mmの円板状に切り抜いた後、圧力100MPa、温度160℃、加熱時間30分の成形条件で圧縮成形を行った。以上により、厚み0.3mmの成形体を得た。
・試験体2
リグノセルロース繊維2として、前記メジアン径が8.9μmとなる第1の繊維成分20質量%と、前記メジアン径が10.6μmとなる第2の繊維成分80質量%との混合物を使用した以外は、試験体1と同様の方法により成形体を作製した。
・試験体3
リグノセルロース繊維2として、前記メジアン径が5.4μmとなる第1の繊維成分20質量%と、前記メジアン径が10.6μmとなる第2の繊維成分80質量%との混合物を使用した以外は、試験体1と同様の方法により成形体を作製した。
・試験体4
リグノセルロース繊維2として、前記メジアン径が7.1μmとなる第1の繊維成分40質量%と、前記メジアン径が10.6μmとなる第2の繊維成分60質量%との混合物を使用した以外は、試験体1と同様の方法により成形体を作製した。
・試験体5
アニオン系界面活性剤A1に替えてアニオン系界面活性剤A2(ポリアクリル酸アンモニウム、東亜合成株式会社製「アロン(登録商標)A-30SL」)を使用した以外は、試験体1と同様の方法により成形体を作製した。
・試験体6
リグノセルロース繊維2として、前記メジアン径が10.6μmとなる繊維成分を単独で使用した以外は、試験体1と同様の方法により成形体を作製した。
・試験体7
リグノセルロース繊維2として、前記メジアン径が5.4μmとなる繊維成分を単独で使用した以外は、試験体1と同様の方法により成形体を作製した。
・試験体8
リグノセルロース繊維2として、前記メジアン径が7.1μmとなる第1の繊維成分60質量%と、前記メジアン径が10.6μmとなる第2の繊維成分40質量%との混合物を使用した以外は、試験体1と同様の方法により成形体を作製した。
・試験体9
アニオン系界面活性剤A1を使用しない以外は、試験体1と同様の方法により成形体を作製した。
・試験体10
アニオン系界面活性剤A1に替えて非イオン系界面活性剤N(ポリオキシエチレンセチルエーテル、三洋化成工業株式会社製「エマルミン(登録商標)CC-100」)を使用した以外は、試験体1と同様の方法により成形体を作製した。
・試験体11
アニオン系界面活性剤A1に替えてカチオン系界面活性剤C1(ベンザルコニウムクロリド、三洋化成工業株式会社製「カチオンG-50」)を使用した以外は、試験体1と同様の方法により成形体を作製した。
・試験体12
アニオン系界面活性剤A1に替えてカチオン系界面活性剤C2(クオタニウム-33、三洋化成工業株式会社製「カチオンLQ」)を使用した以外は、試験体1と同様の方法により成形体を作製した。
・試験体13
原料溶液から溶媒を除去する際に、減圧濾過を行わず、真空乾燥のみで溶媒を除去した以外は、試験体1と同様の方法により成形体を作製した。
・試験体14
植物繊維を解繊し、平均繊維長が30μm、平均繊維幅が50nmのリグノセルロース繊維2を得た。次いで、リグノセルロース繊維2を水に分散させて、リグノセルロース繊維2の含有量が0.2質量%のスラリーを作製した。JIS P3801:1995に規定された4種に相当するろ紙を用いてスラリー1Lをろ過することにより、リグノセルロース繊維2からなる多孔質シートを作製した。その後、多孔質シートを温度80℃で24時間真空乾燥させた。
次に、数平均分子量3000のレゾール型フェノール樹脂のメタノール溶液に多孔質シートを浸漬した。メタノール溶液中のレゾール型フェノール樹脂の濃度は10質量%である。次いで、メタノール溶液を多孔質シートごと減圧下において24時間静置させることにより、多孔質シートへのフェノール樹脂の含浸を進行させた。減圧は、アスピレータを用いた連続吸引によって行った。
その後、メタノール溶液から取り出した多孔質シートをフェノール樹脂の硬化温度未満の温度で乾燥させ、溶媒としてのメタノールを除去した。以上により、シート状の複合材料9を得た。質量の増加分より求められるフェノール樹脂の含浸量は51質量%であり、多孔質シート中のセルロースの含有量は26重量%であった。また、複合材料9の厚みは0.1mmであった。
得られた複合材料9を直径50mmの円形に切り抜いた後、5枚の複合材料9を重ね合わせて積層体を作製した。この積層体を金型内に配置し、圧力100MPa、温度160℃、加熱時間30分の成形条件で圧縮成形を行った。以上により、厚み0.5mmの成形体91を得た。
以上により得られた試験体1~14におけるリグノセルロース繊維2の網目21の大きさの評価及び曲げ弾性率の測定を、以下の方法により行った。
・リグノセルロース繊維2の網目21の大きさ
放射光を用いた小角X線散乱法により、試験体の散乱スペクトルSを得た。得られた散乱スペクトルSから前述した方法によりリグノセルロース繊維2同士の絡み合いに起因するピークPを抽出した。なお、カットオフ値Cは0.05nm-1とした。そして、ピークPの頂点における散乱ベクトルの値q1[nm-1]を前記式(1)に代入し、リグノセルロース繊維2の網目21の大きさd[nm]の値を算出した。各試験体におけるリグノセルロース繊維2の網目21の大きさdは、表1及び表2に示す通りであった。
・曲げ弾性率
成形体を幅8mmの短冊状に分断し、180℃の温度に1時間保持してエージング処理を行った。その後、JIS K6911:1995に規定された方法により、曲げ弾性率を測定した。なお、測定時の温度は23℃とし、相対湿度は60%とした。曲げ弾性率の測定は、各試験体について5回ずつ行った。表1及び表2には、これらの平均値、最大値及び最小値を示した。
Figure 0007268374000001
Figure 0007268374000002
表1に示したように、試験体1~5におけるリグノセルロース繊維2の網目21の大きさdは45nm以下である。表1から理解できるように、これらの試験体は、高い曲げ弾性率を有するとともに、曲げ弾性率の最大値と最小値の差を低減することができる。
表1及び表2に示したように、試験体6~12は、リグノセルロース繊維2の網目21の大きさdが45nmよりも大きいため、試験体1~5に比べて曲げ弾性率が低くなった。
試験体13は、ろ過時に複合材料1内に形成された気泡が圧縮成形後に残存し、成形体内部にボイドが形成されるとともに、リグノセルロース繊維2の網目21の大きさが45nmよりも大きくなった。その結果、曲げ弾性率の低下及びバラつきの増大を招いた。
試験体14は、シート状の複合材料9を積層したため、図3に示すX線コンピュータ断層撮影によって得られる再構成像のように、複合材料9同士の間に、リグノセルロース繊維2が絡み合っていない領域92が形成された。その結果、試験体14の曲げ弾性率のバラつきは、試験体1~4に比べて大きくなった。
本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の実施形態に適用することが可能である。
1 複合材料
2 リグノセルロース繊維
21 網目
3 フェノール樹脂

Claims (2)

  1. 小角X線散乱法により得られる散乱スペクトルから算出される網目(21)の大きさが45nm以下となるように絡み合っているリグノセルロース繊維(2)と、
    フェノール樹脂(3)と、
    アニオン系界面活性剤としてのラウレス-5カルボン酸と、を含み、
    前記リグノセルロース繊維には、水中に分散させた状態において、レーザ回折式粒度分布測定装置を用いて得られる体積基準のメジアン径が5~15μmの範囲内にある特性を有する第1の繊維成分と、前記メジアン径が5~15μmの範囲内にあり、かつ前記第1の値よりも大きい第2の値となる特性を有する第2の繊維成分とが含まれており、
    前記リグノセルロース繊維に含まれる複数の前記繊維成分のうち、最もメジアン径の小さい繊維成分の含有量が10~40質量%である、複合材料(1)。
  2. 請求項1に記載の複合材料の製造方法であって、
    溶媒と、前記リグノセルロース繊維と、前記フェノール樹脂と、前記アニオン系界面活性剤とを混合して原料溶液を作製する混合工程と、
    前記原料溶液から前記溶媒を除去する脱溶媒工程と、を有する、複合材料の製造方法。
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