JP7267710B2 - 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置 - Google Patents

電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置 Download PDF

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Description

本発明は、電子写真感光体、該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジ及び電子写真装置に関する。
近年、電子写真プロセスにおいて用いる電子写真感光体の機械的強度をあげ、感光体の劣化や摩耗を抑制し、長期にわたり安定な画像品質を保つために、電子写真感光体に硬化型の表面層を設ける技術が検討されている。表面層を形成する材料系として、特許文献1には特定の添加剤とフェノール樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、シロキサン樹脂、あるいは、ウレタン樹脂との硬化膜を有する電子写真感光体が記載されている。特許文献2には、特定の置換基を持つ反応性の電荷輸送性材料とグアナミン化合物を用いた硬化膜を有する電子写真感光体が記載されている。特許文献3には、グアナミン化合物に加え、メラミン化合物を用いた硬化膜を有する電子写真感光体が記載されている。
特開2006-84711号公報 特開2009-31721号公報 特開2013-178367号公報
一方で、これらの従来技術の電子写真感光体は、長期にわたる繰り返し使用による電気特性の変動が発生する場合があった。そこで、本発明の目的は、長期にわたる繰り返し使用による電気特性の変動を抑制可能な電子写真感光体と、係る電子写真感光体を用いたプロセスカートリッジ、及び電子写真装置を提供することである。
上記課題は、以下の手段により解決される。即ち、本発明の電子写真感光体は、
支持体、下引き層、感光層及び表面層を有する電子写真感光体において、
該下引き層が、
結着樹脂と、
シランカップリング剤で表面処理されているチタン酸ストロンチウム粒子(該チタン酸ストロンチウム粒子が、M (M がSrであり、M がTiである。)で表される芯材と、該芯材を被覆し、かつ、導電性材料を含有する被覆層と、を有する粒子である場合を除く。)と、
を含有し、
該表面層が、
グアナミン化合物及びメラミン化合物からなる群より選択される少なくとも1種の化合物と、
-OH、-OCH、-NH、-SH及び-COOHから選択される少なくとも1種の置換基を有する電荷輸送性材料と、
を含有する組成物の硬化膜である
ことを特徴とする。
本発明によれば、長期にわたる繰り返し使用による電気特性の変動が抑制可能な電子写真感光体、係る電子写真感光体を用いたプロセスカートリッジ、及び電子写真装置を提供することができる。
本発明の電子写真感光体の層構成の1例を示す図である。 本発明の電子写真感光体を有するプロセスカートリッジを備えた電子写真装置の1例を示す図である。 (a):電子写真感光体の製造例で用いたモールドを示す上面図である。(b):図3(a)に示されたモールドにおける凸部のB-B断面図である。(c):図3(a)に示されたモールドにおける凸部のC-C断面図である。 電子写真感光体の周面に凹部を形成するための圧接形状転写加工装置の例を示す図である。
以下、好適な実施の形態を挙げて、本発明を詳細に説明する。
本発明者らは先ず、従来技術の電子写真感光体において、長期にわたる繰り返し使用による電気特性の変動という技術課題が発生してしまう理由について検討を行った。
表面層を形成する過程において、表面層の架橋構造を形成し、硬化させる際に150℃以上の高温環境下にさらされることがある。支持体に下引き層、感光層、表面層を積層して形成する場合は、表面層を形成するときの条件下に下引き層、感光層もさらされることになる。通常、下引き層、感光層の膜を形成する際は、表面層形成時よりも低温条件で充分である。しかし、表面層がある場合、通常よりも高温条件にさらされるため、感光層と下引き層の界面の密着状態や、下引き層内部の金属酸化物と結着樹脂の分散状態が変わるなどの変質を起こしてしまうのではないかと推測している。
本発明者らの検討の結果、下引き層に金属酸化物として、チタン酸ストロンチウム粒子を含有し、更に、硬化膜中に、グアナミン化合物及びメラミン化合物に由来する骨格を有することで、上述の変質が抑制されると推測している。
[電子写真感光体]
本発明の電子写真感光体は、例えば、図1に示すように、支持体上に下引き層を有し、下引き層上に感光層を有し、更に感光層上に表面層を有する。図1中、1-1は支持体であり、1-2は下引き層であり、1-3は電荷発生層、1-4は感光層、1-5は表面層である。
本発明の電子写真感光体を製造する方法としては、後述する各層の塗布液を調製し、所望の層の順番に塗布して、乾燥させる方法が挙げられる。このとき、塗布液の塗布方法としては、浸漬塗布、スプレー塗布、インクジェット塗布、ロール塗布、ダイ塗布、ブレード塗布、カーテン塗布、ワイヤーバー塗布、リング塗布などが挙げられる。これらの中でも、効率性及び生産性の観点から、浸漬塗布が好ましい。
<支持体>
本発明の電子写真感光体は、支持体を有する。本発明において、支持体は導電性を有する導電性支持体であることが好ましい。また、支持体の形状としては、円筒状、ベルト状、シート状などが挙げられる。中でも、円筒状支持体であることが好ましい。また、支持体の表面に、陽極酸化などの電気化学的な処理や、ブラスト処理、切削処理などを施してもよいが、ブラスト処理、切削処理を施すことが好ましい。
支持体の材質としては、金属、樹脂、ガラスなどが好ましい。
金属としては、アルミニウム、鉄、ニッケル、銅、金、ステンレスや、これらの合金などが挙げられる。中でも、アルミニウムを用いたアルミニウム製支持体であることが好ましい。
また、樹脂やガラスには、導電性材料を混合又は被覆するなどの処理によって、導電性を付与してもよい。
<導電層>
本発明において、支持体の上に、導電層を設けてもよい。導電層を設けることで、支持体表面の傷や凹凸を隠蔽することや、支持体表面における光の反射を制御することができる。
導電層は、導電性粒子と、樹脂と、を含有することが好ましい。
導電性粒子の材質としては、金属酸化物、金属、カーボンブラックなどが挙げられる。
金属酸化物としては、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化インジウム、酸化ケイ素、酸化ジルコニウム、酸化スズ、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化アンチモン、酸化ビスマスなどが挙げられる。金属としては、アルミニウム、ニッケル、鉄、ニクロム、銅、亜鉛、銀などが挙げられる。
これらの中でも、導電性粒子として、金属酸化物を用いることが好ましく、特に、酸化チタン、酸化スズ、酸化亜鉛を用いることがより好ましい。
導電性粒子として金属酸化物を用いる場合、金属酸化物の表面をシランカップリング剤などで処理したり、金属酸化物にリンやアルミニウムなど元素やその酸化物をドーピングしたりしてもよい。
また、導電性粒子は、芯材粒子と、その粒子を被覆する被覆層とを有する積層構成としてもよい。芯材粒子としては、酸化チタン、硫酸バリウム、酸化亜鉛などが挙げられる。被覆層としては、酸化スズなどの金属酸化物が挙げられる。
また、導電性粒子として金属酸化物を用いる場合、その体積平均粒子径が、1nm以上500nm以下であることが好ましく、3nm以上400nm以下であることがより好ましい。
樹脂としては、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂などが挙げられる。
また、導電層は、シリコーンオイル、樹脂粒子、酸化チタンなどの隠蔽剤などを更に含有してもよい。
導電層の平均膜厚は、1μm以上50μm以下であることが好ましく、3μm以上40μm以下であることが特に好ましい。
導電層は、上述の各材料及び溶剤を含有する導電層用塗布液を調製し、この塗膜を形成し、乾燥させることで形成することができる。塗布液に用いる溶剤としては、アルコール系溶剤、スルホキシド系溶剤、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤、エステル系溶剤、芳香族炭化水素系溶剤などが挙げられる。導電層用塗布液中で導電性粒子を分散させるための分散方法としては、ペイントシェーカー、サンドミル、ボールミル、液衝突型高速分散機を用いた方法が挙げられる。
<下引き層>
本発明において、支持体又は導電層の上に、下引き層を設ける。
本発明の電子写真感光体が有する下引き層は、チタン酸ストロンチウム粒子と、結着樹脂と、を含有する。本発明の下引き層は、添加剤を更に含有してもよい。
(チタン酸ストロンチウム粒子)
本発明において、チタン酸ストロンチウム粒子の個数平均一次粒子径は、電気特性の観点から、30nm以上250nm以下であることが好ましく、30nm以上150nm以下であることがより好ましい。
また、チタン酸ストロンチウム粒子は、表面処理剤により表面処理が施されていてもよい。シランカップリング剤で表面処理されているチタン酸ストロンチウム粒子を用いることが好ましい。シランカップリング剤としては、アルキル基、アミノ基及びハロゲン基からなる群より選択される少なくとも1種の官能基を有することが電気特性の観点から好ましい。
本発明において、下引き層を、走査型電子顕微鏡を用いて、加速電圧2.0kVで撮影した断面反射電子像において、チタン酸ストロンチウム粒子に由来する領域の面積が、それ以外に由来する領域の面積に対して、50%以上90%以下であることが好ましい。更に、チタン酸ストロンチウム粒子に由来する領域の面積が、0.001μm以上0.35μm以下であることが好ましい。
(結着樹脂)
結着樹脂としては、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、ポリビニルフェノール樹脂、アルキッド樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリエチレンオキシド樹脂、ポリプロピレンオキシド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミド酸樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、セルロース樹脂などが挙げられる。
結着樹脂は、重合性官能基を有するモノマーを含有する組成物を重合させることで決着樹脂としてもよい。重合性官能基を有するモノマーが有する重合性官能基としては、イソシアネート基、ブロックイソシアネート基、メチロール基、アルキル化メチロール基、エポキシ基、金属アルコキシド基、ヒドロキシル基、アミノ基、カルボキシル基、チオール基、カルボン酸無水物基、炭素-炭素二重結合基などが挙げられる。
(添加剤)
本発明において、下引き層は、電気特性を高める目的で、電子輸送物質、金属酸化物、金属、導電性高分子などを添加剤として含有してもよい。
電子輸送物質としては、キノン化合物、イミド化合物、ベンズイミダゾール化合物、シクロペンタジエニリデン化合物、フルオレノン化合物、キサントン化合物、ベンゾフェノン化合物、シアノビニル化合物、ハロゲン化アリール化合物、シロール化合物、含ホウ素化合物などが挙げられる。電子輸送物質として、重合性官能基を有する電子輸送物質を用い、上述の重合性官能基を有するモノマーと共重合させることで、硬化膜として下引き層を形成してもよい。
金属酸化物としては、酸化インジウムスズ、酸化スズ、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、二酸化ケイ素などが挙げられる。金属としては、金、銀、アルミなどが挙げられる。
本発明の下引き層の平均膜厚は、0.1μm以上40μm以下であることが好ましく、0.5μm以上20μm以下であることがより好ましい。
本発明の下引き層は、上述の各材料及び溶剤を含有する下引き層用塗布液を調製し、この塗膜を形成し、乾燥及び/又は硬化させることで形成することができる。塗布液に用いる溶剤としては、アルコール系溶剤、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤、エステル系溶剤、芳香族炭化水素系溶剤などが挙げられる。
<感光層>
本発明の電子写真感光体は、下引き層の上に、感光層を有する。
電子写真感光体の感光層は、主に、(1)積層型感光層と、(2)単層型感光層とに分類される。(1)積層型感光層は、電荷発生物質を含有する電荷発生層と、電荷輸送物質を含有する電荷輸送層と、を有する。(2)単層型感光層は、電荷発生物質と電荷輸送物質を共に含有する感光層を有する。
(1)積層型感光層
積層型感光層は、電荷発生層と、電荷輸送層と、を有する。
(1-1)電荷発生層
電荷発生層は、電荷発生物質と、樹脂と、を含有することが好ましい。
電荷発生物質としては、アゾ顔料、ペリレン顔料、多環キノン顔料、インジゴ顔料、フタロシアニン顔料などが挙げられる。これらの中でも、アゾ顔料、フタロシアニン顔料が好ましい。フタロシアニン顔料の中でも、オキシチタニウムフタロシアニン顔料、クロロガリウムフタロシアニン顔料、ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料が好ましい。
電荷発生層中の電荷発生物質の含有量は、電荷発生層の全質量に対して、40質量%以上85質量%以下であることが好ましく、60質量%以上80質量%以下であることがより好ましい。
樹脂としては、ポリビニルブチラール樹脂が好ましい。
また、電荷発生層は、酸化防止剤、紫外線吸収剤などの添加剤を更に含有してもよい。具体的には、ヒンダードフェノール化合物、ヒンダードアミン化合物、硫黄化合物、リン化合物、ベンゾフェノン化合物、などが挙げられる。
電荷発生層の平均膜厚は、0.1μm以上1μm以下であることが好ましく、0.15μm以上0.4μm以下であることがより好ましい。
電荷発生層は、上述の各材料及び溶剤を含有する電荷発生層用塗布液を調製し、この塗膜を形成し、乾燥させることで形成することができる。塗布液に用いる溶剤としては、アルコール系溶剤、スルホキシド系溶剤、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤、エステル系溶剤、芳香族炭化水素系溶剤などが挙げられる。
(1-2)電荷輸送層
電荷輸送層は、電荷輸送物質と、樹脂と、を含有することが好ましい。
電荷輸送物質としては、例えば、多環芳香族化合物、複素環化合物、ヒドラゾン化合物、スチリル化合物、エナミン化合物、ベンジジン化合物、トリアリールアミン化合物や、これらの物質から誘導される基を有する樹脂などが挙げられる。これらの中でも、トリアリールアミン化合物、ベンジジン化合物が好ましい。
電荷輸送層中の電荷輸送物質の含有量は、電荷輸送層の全質量に対して、25質量%以上70質量%以下であることが好ましく、30質量%以上55質量%以下であることがより好ましい。
樹脂としては、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂などが挙げられる。これらの中でも、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂が好ましい。ポリエステル樹脂としては、特にポリアリレート樹脂が好ましい。
電荷輸送物質と樹脂との含有量比(質量比)は、4:10~20:10が好ましく、5:10~12:10がより好ましい。
また、電荷輸送層は、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤、レベリング剤、滑り性付与剤、耐摩耗性向上剤などの添加剤を含有してもよい。具体的には、ヒンダードフェノール化合物、ヒンダードアミン化合物、硫黄化合物、リン化合物、ベンゾフェノン化合物、シロキサン変性樹脂、シリコーンオイル、フッ素樹脂粒子、ポリスチレン樹脂粒子、ポリエチレン樹脂粒子、シリカ粒子、アルミナ粒子、窒化ホウ素粒子などが挙げられる。
電荷輸送層の平均膜厚は、5μm以上50μm以下であることが好ましく、8μm以上40μm以下であることがより好ましく、10μm以上30μm以下であることが特に好ましい。
電荷輸送層は、上述の各材料及び溶剤を含有する電荷輸送層用塗布液を調製し、この塗膜を形成し、乾燥させることで形成することができる。塗布液に用いる溶剤としては、アルコール系溶剤、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤、エステル系溶剤、芳香族炭化水素系溶剤が挙げられる。これらの溶剤の中でも、エーテル系溶剤または芳香族炭化水素系溶剤が好ましい。
(2)単層型感光層
単層型感光層は、電荷発生物質、電荷輸送物質、樹脂及び溶剤を含有する感光層用塗布液を調製し、この塗膜を形成し、乾燥させることで形成することができる。電荷発生物質、電荷輸送物質、樹脂としては、上記「(1)積層型感光層」における「(1-1)電荷発生層」と同様でポリビニルブチラール樹脂が好ましい。
<表面層>
本発明の電子写真感光体は、感光層の上に、グアナミン化合物及びメラミン化合物から選択される少なくとも1種の化合物と、-OH、-OCH、-NH、-SH及び-COOHから選択される少なくとも1種の置換基を有する電荷輸送性材料と、を含有する組成物の硬化膜である表面層を有する。
本発明において、組成物中の、グアナミン化合物及びメラミン化合物から選択される少なくとも1種の化合物の含有量が、電荷輸送性材料の含有量に対して、0.1質量%以上50.0質量%以下であることが好ましく、1.0質量%以上30.0質量%以下であることがより好ましい。係る含有量比率が、0.1質量%より小さいと、緻密な膜となりにくいため十分な強度が得られない場合があり、50.0質量%より大きいと電気特性や耐ゴースト(画像履歴による濃度ムラ)性が十分に得られない場合がある。
(グアナミン化合物)
本発明において、グアナミン化合物とは、グアナミン骨格を有する化合物を意味する。例えば、アセトグアナミン、ベンゾグアナミン、ホルモグアナミン、ステログアナミン、スピログアナミン、シクロヘキシルグアナミンなどが挙げられる。
本発明において、グアナミン化合物は、一般式(A)で示される化合物及びその多量体から選択される1種であることが好ましい。この理由として、係る化合物が適度な疎水性を付与する官能基(式中Rに相当する)を有するため、放電生成ガスの吸着や水分の吸着を抑制すると共に、架橋部位(架橋サイト)が一分子中に最大4つ存在することから、高度に架橋された膜となることが理由と推測している。
Figure 0007267710000001
は、炭素数1以上10以下のアルキル基、炭素数6以上10以下のフェニル基、又は炭素数4以上10以下の脂環式炭化水素基を示す。特に、炭素数6以上10以下のフェニル基であることが好ましい。
~R は、それぞれ独立に、水素原子又は-CH-O-R 61 を示す。R 61 は、水素原子又は炭素数1以上10以下のアルキル基を示す。特に、R ~R が-CH-O-R 61 であり、かつ、R 61 がメチル基またはn-ブチル基であることが好ましい。
上記アルキル基は、直鎖状であっても、分岐鎖状であってもよい。また、アルキル基、フェニル基、脂環式炭化水素基は、無置換でも、置換基を有していてもよい。
がアルキル基を示す場合、その炭素数は、1以上8以下が好ましく、1以上5以下がより好ましい。
がフェニル基を示す場合、その炭素数は、6以上8以下が好ましい。また、係るフェニル基の置換基としては、メチル基、エチル基、プロピル基などが挙げられる。
が脂環式炭化水素基を示す場合、その炭素数は、5以上8以下が好ましい。また、係る脂環式炭化水素基の置換基としては、メチル基、エチル基、プロピル基などが挙げられる。
61 がアルキル基を示す場合、その炭素数は、1以上8以下が好ましく、1以上6以下がより好ましい。
一般式(A)で示される化合物を合成する方法は、公知の方法を何れも用いることが可能である。例えば、グアナミンとホルムアルデヒドとを用いる方法が挙げられる。
一般式(A)で示される化合物の多量体とは、複数の一般式(A)で示される化合物を重合することで得られる化合物である。多量体の重合度は、2以上200以下が好ましく、2以上100以下がより好ましい。一般式(A)で示される化合物は、一種単独で用いてもよりが、2種以上を併用してもよい。特に、一般式(A)で示される化合物は、2種以上混合して用いたり、多量体として用いたりすると、溶剤に対する溶解性が向上されるため好ましい。
以下、一般式(A)で示される化合物の具体例を示す。また、以下の具体例は、単量体であるが、これらの多量体であってもよい。尚、以下の例示化合物において、「Me」はメチル基を、「Bu」はブチル基を、「Ph」はフェニル基をそれぞれ示す。
Figure 0007267710000002
Figure 0007267710000003
Figure 0007267710000004
Figure 0007267710000005
一般式(A)で示される化合物の市販品としては、例えば、”スーパーベッカミン(R)L-148-55、スーパーベッカミン(R)13-535、スーパーベッカミン(R)L-145-60、スーパーベッカミン(R)TD-126”以上大日本インキ製、”ニカラックBL-60、ニカラックBX-4000”以上日本カーバイド製、などが挙げられる。
また、一般式(A)で示される化合物は、合成後又は市販品の購入後、残留触媒の影響を取り除くために、トルエン、キシレン、酢酸エチル、などの適当な溶剤に溶解し、蒸留水、イオン交換水などで洗浄してもよいし、イオン交換樹脂で処理して除去してもよい。
(メラミン化合物)
本発明において、メラミン化合物とは、メラミン骨格を有する化合物を意味する。中でも、一般式(B)で示される化合物及びその多量体から選択される1種であることが好ましい。
Figure 0007267710000006
~R 11 は、それぞれ独立に、水素原子、-CH-OH、-CH-O-R 12 、-O-R 12 を示す。
12 は炭素数1以上5以下のアルキル基を示す。係るアルキル基は、直鎖状であっても、分岐鎖状であってもよい。好ましくは、メチル基、エチル基、ブチル基などが挙げられる。
一般式(B)で示される化合物を合成する方法は、公知の方法を何れも用いることが可能である。例えば、メラミンとホルムアルデヒドとを用いる方法が挙げられる。
一般式(B)で示される化合物の多量体とは、複数の一般式(B)で示される化合物を重合することで得られる化合物である。多量体の重合度は、2以上200以下が好ましく、2以上100以下がより好ましい。一般式(B)で示される化合物は、一種単独で用いてもよりが、2種以上を併用してもよい。特に、一般式(B)で示される化合物は、2種以上混合して用いたり、多量体として用いたりすると、溶剤に対する溶解性が向上されるため好ましい。
以下、一般式(B)で示される化合物の具体例を示す。また、以下の具体例は、単量体であるが、これらの多量体であってもよい。
Figure 0007267710000007
一般式(B)で示される化合物の市販品としては、例えば、スーパーメラミNo.90(日油製)、スーパーベッカミン(R)TD-139-60(DIC製)、ユーバン2020(三井化学製)、スミテックスレジンM-3(住友化学工業製)、ニカラックMW-30(日本カーバイド製)、などが挙げられる。
また、一般式(B)で示される化合物(多量体を含む)は、合成後又は市販品の購入後、残留触媒の影響を取り除くために、トルエン、キシレン、酢酸エチル、などの適当な溶剤に溶解し、蒸留水、イオン交換水などで洗浄してもよいし、イオン交換樹脂で処理して除去してもよい。
(-OH、-OCH、-NH、-SH及び-COOHから選択される少なくとも1種の置換基を有する電荷輸送性材料)
本発明において、電荷輸送性材料は、-OH、-OCH、-NH、-SH及び-COOHから選択される少なくとも1種の置換基(以下「反応性基」ともいう)を有する。中でも、係る反応性基を少なくとも3つ持つものが好ましい。これは特定の電荷輸送性材料に反応性基が増えることで、架橋密度が上がり、より強度の高い架橋膜が得られ、特にブレードクリーナーを用いた際の電子写真感光体の回転トルクが低減され、ブレードへのダメージの抑制や、電子写真感光体の磨耗が抑制されるからと推測している。
本発明において、電荷輸送性材料としては、一般式(I)で示される化合物であることが好ましい。
F-((-R-X)n1-Y)n2 (I)
一般式(I)中、Fは電荷輸送能を有する化合物から誘導される有機基、R及びRは、それぞれ独立に、炭素数1以上5以下の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキレン基を示す。Xは、酸素原子、NH、又は硫黄原子を示し、Yは-OH、-OCH、-NH、-SH、又は-COOHを示す。n1は0又は1を示し、n2は1以上4以下の整数を示す。
一般式(I)中、Fを示す電荷輸送能を有する化合物から誘導される有機基における電荷輸送能を有する化合物としては、アリールアミン誘導体が好適に挙げられる。アリールアミン誘導体としては、トリフェニルアミン誘導体、テトラフェニルベンジジン誘導体が挙げられる。
一般式(I)で示される化合物の具体例としては、以下に示す例示化合物が挙げられる。
Figure 0007267710000008
Figure 0007267710000009
<電子写真感光体の表面加工>
本発明の電子写真感光体は、該電子写真感光体に接触させるクリーニング手段(クリーニングブレード)の挙動をより安定化させる目的で、電子写真感光体の表面層に凹部または凸部を設けることや、表面層を研磨し粗さを付与することができる。
凹部を形成する場合は、凹部に対応した凸部を有するモールドを電子写真感光体の表面に圧接し、形状転写を行うことにより、電子写真感光体の表面に凹部を形成することができる。凸部を形成する場合は、凸部に対応した凹部を有するモールドを電子写真感光体の表面に圧接し、形状転写を行うことにより、電子写真感光体の表面に凸部を形成することができる。電子写真感光体の表面層を研磨し粗さを付与する場合は、電子写真感光体に研磨具を当接させ、何れか一方あるいは両方を相対的に移動させて電子写真感光体の表面を研磨することにより、粗さを付与することができる。研磨具としては、基材上に研磨砥粒が結着樹脂中に分散された層を設けてなる研磨部材などが挙げられる。
[プロセスカートリッジ、電子写真装置]
本発明のプロセスカートリッジは、これまで述べてきた電子写真感光体と、帯電手段、現像手段、転写手段及びクリーニング手段からなる群より選択される少なくとも1つの手段とを一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であることを特徴とする。
また、本発明の電子写真装置は、これまで述べてきた電子写真感光体、帯電手段、露光手段、現像手段及び転写手段を有することを特徴とする。
図2に、電子写真感光体を備えたプロセスカートリッジを有する電子写真装置の概略構成の一例を示す。
1は円筒状の電子写真感光体であり、軸2を中心に矢印方向に所定の周速度で回転駆動される。電子写真感光体1の表面は、帯電手段3により、正又は負の所定電位に帯電される。尚、図においては、ローラー型帯電部材によるローラー帯電方式を示しているが、コロナ帯電方式、近接帯電方式、注入帯電方式などの帯電方式を採用してもよい。ローラー帯電方式の場合、ローラー型帯電部材に印加する電圧を直流電圧のみにしたDC帯電方式と、直流電圧に交流電圧を重畳したAC/DC帯電方式があるが、装置コスト削減、装置小型化などの観点からはDC帯電方式が好ましい。帯電された電子写真感光体1の表面には、露光手段(不図示)から露光光4が照射され、目的の画像情報に対応した静電潜像が形成される。電子写真感光体1の表面に形成された静電潜像は、現像手段5内に収容されたトナーで現像され、電子写真感光体1の表面にはトナー像が形成される。電子写真感光体1の表面に形成されたトナー像は、転写手段6により、転写材7に転写される。トナー像が転写された転写材7は、定着手段8へ搬送され、トナー像の定着処理を受け、電子写真装置の外へプリントアウトされる。電子写真装置は、転写後の電子写真感光体1の表面に残ったトナーなどの付着物を除去するための、クリーニング手段9を有していてもよい。また、クリーニング手段を別途設けず、上記付着物を現像手段などで除去する、所謂、クリーナーレスシステムを用いてもよい。電子写真装置は、電子写真感光体1の表面を、前露光手段(不図示)からの前露光光10により除電処理する除電機構を有していてもよい。また、本発明のプロセスカートリッジを電子写真装置本体に着脱するために、レールなどの案内手段12を設けてもよい。
本発明の電子写真感光体は、レーザービームプリンター、LEDプリンター、複写機、ファクシミリ、及び、これらの複合機などに用いることができる。
以下、実施例及び比較例を用いて本発明を更に詳細に説明する。本発明は、その要旨を超えない限り、下記の実施例によって何ら限定されるものではない。尚、以下の実施例の記載において、「部」とあるのは特に断りのない限り質量基準である。
<チタン酸ストロンチウム粒子の製造例>
(粒子S-1の製造例)
前記チタニアゾル分散液1.8モル(酸化チタン換算)に対し、1.1倍モル量の塩化ストロンチウム水溶液を加えて反応容器に入れ、窒素ガス置換した。更に、酸化チタン濃度で0.9モル/Lになるように純水を加えた。
次に、撹拌混合し、80℃に加温した後、超音波振動を加えながら、5N水酸化ナトリウム水溶液792mLを40分かけて添加し、その後、20分間反応を行った。反応後のスラリーを30℃以下になるまで冷却した後、上澄み液を除去した。更に、前記スラリーにpH5.0の塩酸水溶液を加えて1時間撹拌した後、純水で洗浄を繰り返した。更に、水酸化ナトリウムにて中和して、ヌッチェで濾過を行い、純水で洗浄した。得られたケーキを乾燥し、粒子S-1を得た。得られた粒子の個数平均一次粒径は35nmであった。
(粒子S-2の製造例)
前記チタニアゾル分散液2.2モル(酸化チタン換算)に対し、1.1倍モル量の塩化ストロンチウム水溶液を加えて反応容器に入れ、窒素ガス置換した。更に、酸化チタン換算で1.1モル/Lになるように純水を加えた。次に、撹拌混合し、90℃に加温した後、超音波振動を加えながら、10N水酸化ナトリウム水溶液440mLを15分かけて添加し、その後、20分間反応を行った。反応後のスラリーに5℃の純水を加えて30℃以下になるまで急冷した後、上澄み液を除去した。更に、前記スラリーにpH5.0の塩酸水溶液を加えて1時間撹拌した後、純水で洗浄を繰り返した。更に、水酸化ナトリウムにて中和して、ヌッチェで濾過を行い、純水で洗浄した。得られたケーキを乾燥し、粒子S-2を得た。得られた粒子の個数平均一次粒径は110nmであった。
<表面処理されたチタン酸ストロンチウム粒子の製造例>
(表面処理された粒子S-1Aの製造例)
上記で製造した粒子S-1、100部をトルエン500部と撹拌混合し、これにシランカップリング剤としてN-2-(アミノエチル)-3-アミノプロピルメチルジメトキシシラン(商品名:KBM602、信越化学工業製)2部を添加し、6時間攪拌させた。その後、トルエンを減圧留去して、130℃で6時間加熱乾燥し、表面処理された粒子S-1Aを得た。
(表面処理された粒子S-1Bの製造例)
表面処理された粒子S-1Aの製造例において、シランカップリング剤の添加量を0.75部に変更した以外は、粒子S-1Aの製造例と同様にして、表面処理された粒子S-1Bを製造した。
(表面処理された粒子S-1Cの製造例)
表面処理された粒子S-1Aの製造例において、シランカップリング剤の添加量を5部に変更した以外は、粒子S-1Aの製造例と同様にして、表面処理された粒子S-1Cを製造した。
(表面処理された粒子S-1Dの製造例)
表面処理された粒子S-1Aの製造例において、シランカップリング剤をN-2-(アミノエチル)-3-アミノプロピルトリメトキシシラン(商品名:KBM603、信越化学工業製)に変更した以外は、粒子S-1Aの製造例と同様にして、表面処理された粒子S-1Dを製造した。
(表面処理された粒子S-1Eの製造例)
表面処理された粒子S-1Aの製造例において、シランカップリング剤をイソブチルトリメトキシシラン4.6部、及びトリフルオロプロピルメトキシシラン4.6部に変更した以外は、粒子S-1Aの製造例と同様にして、表面処理された粒子S-1Eを製造した。
(表面処理された粒子S-2Aの製造例)
表面処理された粒子S-1Aの製造例において、粒子S-1を粒子S-2に変更した以外は、粒子S-1Aの製造例と同様にして、表面処理された粒子S-2Aを製造した。
<実施例1>
支持体(導電性支持体)として、長さ357.5mm、厚さ0.7mm、外径30mmのアルミニウムシリンダーを用意した。用意したアルミニウムシリンダーを、旋盤を用いて表面の切削加工を行った。切削条件として、R0.1のバイトを用い、主軸回転数=10000rpm、バイトの送り速度を0.03~0.06mm/rpmの範囲で連続的に変化させて加工した。
(下引き層の作製)
次に、ポリオール樹脂としてブチラール樹脂(商品名:BM-1、積水化学工業製)15部、ブロック化イソシアネート(商品名:スミジュール3175、住化バイエルンウレタン製)15部をメチルエチルケトン300部と1-ブタノール300部の混合液に溶解した。この溶液に、チタン酸ストロンチウム粒子として粒子S-1Aを120部と、添加剤として2,3,4-トリヒドロキシベンゾフェノン(東京化成工業製)1.2部を加え、これを直径0.8mmのガラスビーズを用いたサンドミル装置で23±3℃雰囲気下で3時間分散した。分散後、シリコーンオイル(商品名:SH28PA、東レ・ダウコーニング製)0.01部を分散液に加えて攪拌し、下引き層用塗布液を得た。得られた下引き層用塗布液を上記支持体上に浸漬塗布し、これを30分間160℃で乾燥させることによって、膜厚が18μmの下引き層を形成した。形成後の膜の断面を切り出し、走査型電子顕微鏡(SEM:HORIBA製)で観察し、膜断面中に分散しているチタン酸ストロンチウム粒子の平均粒子断面積を求めると、0.05μmであった。
(電荷発生層の作製)
次に、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θ±0.2°の7.4°及び28.2°に強いピークを有する結晶形のヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶(電荷発生物質)20部、下記式で示されるカリックスアレーン化合物0.2部、
Figure 0007267710000010
ポリビニルブチラール樹脂(商品名:エスレックBX-1、積水化学工業製)10部、及び、シクロヘキサノン600部を、直径1mmガラスビーズを用いたサンドミルに入れ、4時間分散処理した後、酢酸エチル600部を加えることによって、電荷発生層用塗布液を調製した。この電荷発生層用塗布液を前記下引き層上に浸漬塗布し、得られた塗膜を15分間80℃で乾燥させることによって、膜厚0.19μmの電荷発生層を形成した。
(電荷輸送層の作製)
次に、下記式で示される化合物(電荷輸送物質)60部、
Figure 0007267710000011
下記式で示される化合物(電荷輸送物質)30部、
Figure 0007267710000012
下記式で示される化合物10部、
Figure 0007267710000013
ポリカーボネート樹脂(商品名:ユーピロンZ400、三菱エンジニアリングプラスチックス製、ビスフェノールZ型のポリカーボネート)100部、
下記式で示されるポリカーボネート(粘度平均分子量Mv:20000)0.02部
Figure 0007267710000014
を、o-キシレン600部及びジメトキシメタン200部の混合溶剤に溶解させることによって、電荷輸送層用塗布液を調製した。
この電荷輸送層用塗布液を前記電荷発生層上に浸漬塗布して塗膜を形成し、得られた塗膜を30分間100℃で乾燥させることによって、膜厚18μmの電荷輸送層を形成した。
(表面層の作製)
次に、グアナミン樹脂(例示化合物(A-14):3質量部、(I-16)で示される化合物3質量部、コロイダルシリカ(商品名:PL-1、扶桑化学工業製)0.3質量部、ポリビニルフェノール樹脂(重量平均分子量約8000、Aldrich製)0.2質量部、1-メトキシ-2-プロパノール8質量部、並びに3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシトルエン(BHT)0.2質量部、p-トルエンスルホン酸0.01質量部を加えて表面層用塗布液を調製した。この塗布液を電荷輸送層の上に浸漬塗布法により塗布し、室温(25℃)で30分風乾した後、150℃で1時間加熱処理して硬化させ、膜厚約7μmの表面層を形成して実施例1の感光体を作製した。
[モールド圧接形状転写による凹部の形成]
次に、圧接形状転写加工装置に型部材(モールド)を設置し、作製した凹部形成前の電子写真感光体に対して表面加工を行った。
具体的には、概ね図4に示す構成の圧接形状転写加工装置に、図3に示すモールドを設置し、作製した凹部形成前の電子写真感光体に対して表面加工を行った。図3は、実施例及び比較例で用いたモールドを示す図である。図3(a)はモールドの概略を示す上面図、図3(b)はモールドの凸部の電子写真感光体の軸方向の概略断面図(図3(a)のS-S’断面における断面図)である。図3(c)はモールドの凸部の電子写真感光体の周方向の断面図(図3(a)のT-T’断面の断面図)である。図3に示されるモールドは、最大幅(モールド上の凸部を上から見たときの電子写真感光体の軸方向の最大幅のこと。)X:50μm、最大長さ(モールド上の凸部を上から見たときの電子写真感光体の周方向の最大長さのこと。)Y:75μm、面積率56%、高さH:4μmの凸形状)である。なお、面積率とは、モールドを上から見たときに表面全体に占める凸部の面積の比率である。加工時には、電子写真感光体の表面の温度が120℃になるように電子写真感光体及びモールドの温度を制御した。そして、7.0MPaの圧力で電子写真感光体と加圧部材をモールドに押し付けながら、電子写真感光体を周方向に回転させて、電子写真感光体の表面層(周面)の全面に凹部を形成した。
以上のようにして、実施例1の電子写真感光体を作製した。
[SEMによる膜中の金属酸化物面積率、粒子面積の算出]
本発明における、下引き層内の金属酸化物に由来する部分の面積%は、SEMによる電子増の観察と続く画像処理により求めることができる。本発明の下引き層のように樹脂部と金属酸化物が存在する資料では、金属酸化物部が明るく(輝度が高い、白く)、樹脂部は暗く(輝度が低い、黒く)見えるため、それぞれ大きなコントラスト差をもった画像が得られる。
本例においては、SEM(走査型電子顕微鏡)として、S-4800(日立製作所製)を用いて行った。金属酸化物に由来する部分の面積%は、加速電圧2.0kVのときの、主に反射電子を可視化した像の画像処理から算出される。SEMで得られた画像から、金属酸化物だけを抽出し、樹脂部分と金属酸化物による部分のコントラスト差の画像とする。該画像から画像全体面積に対する金属酸化物起因の面積を求め、金属酸化物起因の面積率を算出した。続いて、得られた投影像を用いて、金属酸化物粒子50個について金属酸化物に由来する部分の面積値を算出した。ここでいう金属酸化物粒子とは、金属酸化物の一次粒子ではなく、複数の金属酸化物粒子が凝集してできた金属酸化物粒子の固まり(二次粒子)をさす。金属酸化物に由来する部分の面積値は、画像処理ソフトImage-Pro Plus5.1J(MediaCybernetics製)を使用した。
まず、得られた画像下部の、文字列など不要な部分を削除し1280×895のサイズに切り出した。Image-Pro Plus5.1Jの「カウント/サイズ」の「輝度レンジ選択」で、輝度レンジを140~255の範囲に設定して、画像中の輝度の高い部分の抽出を行った。面積の選別レンジを最小10pixel、最大10000pixelとし、下引き層内の金属酸化物に由来する部分を抽出した。抽出された金属酸化物粒子の数50となるまで、同様の操作を繰り返した。抽出された金属酸化物粒子のpixel面積を、換算し、金属酸化物粒子由来の面積を算出した。
このようにして算出した実施例1の下引き層のSEM断面観察で、層断面に分散したチタン酸ストロンチウム粒子の平均粒子断面積は、0.05μm、下引き層中の金属酸化物面積率は90%であった。
<実施例2>
実施例1において、下引き層用塗布液に用いたチタン酸ストロンチウム粒子S-1Aを、粒子S-2Aに変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例2の電子写真感光体を作製した。実施例2の膜のSEM断面観察で、膜断面に分散したチタン酸ストロンチウム粒子の平均粒子断面積は、0.35μmで、下引き層中の金属酸化物の面積率は80%であった。実施例2の電子写真感光体の評価を行った結果を表1に示す。
<実施例3~6>
実施例1において、下引き層用塗布液に用いたチタン酸ストロンチウム粒子S-1Aを、それぞれ粒子S-1B、粒子S-1C、粒子S-1D、粒子S-1Eに変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例3~6の電子写真感光体を作製した。実施例3~6の下引き層のSEM断面観察で、層断面に分散したチタン酸ストロンチウム粒子の平均粒子断面積は、それぞれ、0.1μm2、0.02μm2、0.16μm2、0.38μm2で、下引き層中の金属酸化物の面積率は、それぞれ、90%、85%、85%、70%であった。実施例3~6の電子写真感光体の評価結果を表1に示す。
<実施例7~25>
表1に従って、グアナミン樹脂(一般式(A)で示される化合物)、電荷輸送性材料(一般式(I)で示される化合物)、及びこれらの使用量を変更した以外は、実施例1と同様に感光体7乃至25を作製し、同様の評価を行った。結果を表1に示す
<実施例26>
実施例1において、表面層の作製を以下のように変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例26の電子写真感光体を作製し、評価を行った。結果を表1に示す。
電荷輸送性材料として例示化合物(I-16)2.6質量部、例示化合物(I-8)1.8質量部及び例示化合物(I-26)0.6質量部と、グアナミン化合物(例示化合物A-24)0.05質量部と、をt-ブチルアルコール(BuOH)10質量部に溶解させ、表面層形成用塗布液を得た。得られた表面層形成用塗布液を、電荷輸送層上に浸漬塗布し、150℃、40分で乾燥することにより、膜厚5μmの表面層を形成した。
<実施例27>
実施例1において、表面層の作製を以下のように変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例27の電子写真感光体を作製し、評価を行った。結果を表1に示す。
電荷輸送性材料として例示化合物(I-16)2.6質量部、例示化合物(I-8)1.8質量部及び例示化合物(I-26)0.6質量部と、メラミン化合物として、例示化合物(B-8)0.075質量部と、1,3,5-トリオキサン0.1質量部と、をt-ブチルアルコール(BuOH)10質量部に溶解させ、表面層形成用塗布液を得た。得られた表面層形成用塗布液を、電荷輸送層上に浸漬塗布し、150℃、40分で乾燥することにより、膜厚5μmの表面層を形成した。
<実施例28>
実施例1において、表面層を形成する乾燥過程において、乾燥条件を150℃、40分から180℃15分に変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例29の電子写真感光体を作製し、評価を行った。結果を表1に示す。
<実施例29>
実施例1において、表面層形成用塗布液に含有されるグアナミン化合物の含有量と、電荷輸送性材料の含有量を以下に変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例30の電子写真感光体を作製し、評価を行った。結果を表3に示す。
グアナミン化合物G-2 3.3質量部
電荷輸送性材料I-16 2.7質量部
<比較例1>
実施例1において、下引き層用塗布液を以下のように形成した以外は、実施例1と同様にして、比較例1の電子写真感光体を作製し、評価を行った。結果を表3に示す。
(下引層の作製)
酸化亜鉛:(平均粒子径70nm:テイカ製:比表面積値15m/g)100質量部をテトラヒドロフラン500質量部と攪拌混合し、シランカップリング剤(KBM503:信越化学製)1.3質量部を添加し、2時間攪拌した。その後トルエンを減圧蒸留にて留去し、120℃で3時間焼き付けを行い、シランカップリング剤表面処理酸化亜鉛を得た。
前記表面処理を施した酸化亜鉛110質量部を500質量部のテトラヒドロフランと攪拌混合し、アリザリン0.6質量部を50質量部のテトラヒドロフランに溶解させた溶液を添加し、50℃にて5時間攪拌した。その後、減圧ろ過にてアリザリンを付与させた酸化亜鉛をろ別し、更に60℃で減圧乾燥を行い、アリザリン付与酸化亜鉛を得た。
このアリザリン付与酸化亜鉛60質量部と硬化剤(ブロック化イソシアネート スミジュール3175、住友バイエルンウレタン製):13.5質量部とブチラール樹脂(エスレックBM-1、積水化学製)15質量部をメチルエチルケトン85質量部に溶解した溶液38質量部とメチルエチルケトン:25質量部とを混合し、1mmφのガラスビーズを用いてサンドミルにて2時間の分散を行い、分散液を得た。得られた分散液に触媒としてジオクチルスズジラウレート:0.005質量部、シリコーン樹脂粒子(トスパール145、GE東芝シリコーン製):40質量部を添加し、下引層塗布用液を得た。この塗布液を浸漬塗布法にてシリンダー上に塗布し、170℃、40分の乾燥硬化を行い厚さ18μmの下引層を得た。比較例1の下引き層のSEM断面観察で、層断面に分散したチタン酸ストロンチウム粒子の平均粒子断面積は、0.09μm、下引き層中の金属酸化物の面積率は、85%であった。
<比較例2>
実施例1において、下引き層用塗布液と表面層形成用塗布液を以下のように形成した以外は、実施例1と同様にして、比較例2の電子写真感光体を作製し、評価を行った。結果を表1に示す。
(下引層の作製)
比較例1と同様の方法を用いて下引き層用塗布液を作製した。
(表面層の作製)
実施例27と同様の方法を用いて表面層形成用塗布液を作製した。
[電子写真感光体の評価]
<電位変動評価>
評価装置としては、2台用意した。1台は、キヤノン製の複写機(商品名:IR-ADV C5560F)を用いた。(一次)帯電手段は直流電流に交流電流を重畳したゴムローラ型の接触帯電(帯電ローラ)である。露光手段はレーザー像露光で、前露光手段はLEDを用いた。この評価装置に実施例1~30及び比較例1~2の電子写真感光体をそれぞれ設置した。
温度23℃/湿度50%RHの環境下に上記評価装置を設置した。帯電ローラーの交流成分を1500Vpp、1500Hzとし、直流成分を-550Vとし、繰り返し使用試験前の初期暗部電位(Vda)をー550Vに調整した。また、780nmレーザー露光照射における繰り返し使用試験前の初期明部電位(Vla)が、各電子写真感光体において-200Vになるように調整した。
もう1台はキヤノン製の複写機(商品名:IR-ADV C3330F)を用いた。(一次)帯電手段は直流電流を印加したゴムローラ型の接触帯電(帯電ローラー)である。露光手段はレーザー像露光で、前露光手段はLEDを用いた。この評価装置に実施例1~30及び比較例1~2の電子写真感光体をそれぞれ設置した。
温度23℃/湿度50%RHの環境下に上記評価装置を設置した。帯電ローラーの直流成分を-1300Vとし、繰り返し使用試験前の初期暗部電位(Vda)を-700Vに調整した。また、780nmレーザー露光照射における繰り返し使用試験前の初期明部電位(Vla)が、各電子写真感光体において-200Vになるように調整した。
電子写真感光体の表面電位は、それぞれの評価装置から、現像用カートリッジを抜き取り、そこに電位測定装置を挿入し、測定を行った。電位測定装置は、現像用カートリッジの現像位置に電位測定プローブを配置することで構成されており、電子写真感光体に対する電位測定プローブの位置は、ドラム状の電子写真感光体の軸方向の中央、電子写真感光体の表面からのギャップを3mmとした。
次に、評価手順について下記にしたがって実施した。なお、各電子写真感光体において初期に設定した交流成分/直流成分及び露光条件はそのままで下記の評価を行った。また、電子写真感光体は、温度23℃/相対湿度50%の環境下になじませるため、48時間放置した後、評価を行った。上記評価装置に電子写真感光体及び電位測定装置を装着し、初期暗部電位(Vda)、初期明部電位(Vla)を測定した。次に、9999枚の長期耐久試験を通紙にて行い、10000枚目の暗部電位(Vdb)、10000枚目の明部電位(Vlb)を測定した。そして、暗部電位及び明部電位のそれぞれについて下記の変動量を計算し、それぞれ、暗部電位変動量ΔVd(ab)[=初期暗部電位(Vda)-10000枚目の暗部電位(Vdb)]、明部電位変動量ΔVl(ab)[初期明部電位(Vla)-10000枚目の明部電位(Vlb)]とした。
評価基準は以下の通りである。
AA:ΔVd、ΔVlともに±10V以内であった
A:ΔVd、ΔVlともに±15V以内であった
B:ΔVd、ΔVlの何れかが15Vより大きかった
C:ΔVd、ΔVlの何れかが20Vより大きかった。
Figure 0007267710000015
1-1 支持体
1-2 下引き層
1-3 電荷発生層
1-4 電荷輸送層
1-5 表面層
1 電子写真感光体
2 軸
3 帯電手段
4 露光光
5 現像手段
6 転写手段
7 転写材
8 定着手段
9 クリーニング手段
10 前露光光
11 プロセスカートリッジ
12 案内手段
4-1 被処理体(加工を行う前の電子写真感光体)
4-2 モールド型
4-3 加圧部材
4-4 支持部材

Claims (7)

  1. 支持体、下引き層、感光層及び表面層を有する電子写真感光体において、
    該下引き層が、
    結着樹脂と、
    シランカップリング剤で表面処理されているチタン酸ストロンチウム粒子(該チタン酸ストロンチウム粒子が、M (M がSrであり、M がTiである。)で表される芯材と、該芯材を被覆し、かつ、導電性材料を含有する被覆層と、を有する粒子である場合を除く。)と、
    を含有し、
    該表面層が、
    グアナミン化合物及びメラミン化合物からなる群より選択される少なくとも1種の化合物と、
    -OH、-OCH、-NH、-SH及び-COOHから選択される少なくとも1種の置換基を有する電荷輸送性材料と、
    を含有する組成物の硬化膜である
    ことを特徴とする電子写真感光体。
  2. 前記グアナミン化合物が、下記一般式(A)で示される化合物及び下記一般式(A)で示される化合物の多量体からなる群より選択される1種である請求項1に記載の電子写真感光体。
    Figure 0007267710000016

    (一般式(A)中、R は、炭素数1以上10以下のアルキル基、炭素数6以上10以下のフェニル基、又は炭素数4以上10以下の脂環式炭化水素基を示す。R ~R は、それぞれ独立に、水素原子又は-CH-O-R 61 を示す。R 61 は、水素原子又は炭素数1以上10以下のアルキル基を示す。)
  3. 前記メラミン化合物が、下記一般式(B)で示される化合物及び下記一般式(B)で示される化合物の多量体からなる群より選択される1種である、請求項1に記載の電子写真感光体。
    Figure 0007267710000017

    (一般式(B)中、R ~R 11 は、それぞれ独立に、水素原子、-CH-OH、-CH-O-R 12 又は-O-R 12 を示し、R 12 炭素数1以上5以下のアルキル基を示す。)
  4. 前記組成物中の、前記グアナミン化合物及びメラミン化合物から選択される少なくとも1種の化合物の含有量が、前記電荷輸送性材料の含有量に対して、0.1質量%以上50.0質量%以下である請求項13のいずれか1項に記載の電子写真感光体。
  5. 前記下引き層を、走査型電子顕微鏡を用いて、加速電圧2.0kVで撮影した断面反射電子像において、前記シランカップリング剤で表面処理されているチタン酸ストロンチウム粒子に由来する領域の面積が、0.001μm以上0.35μm以下であり、前記シランカップリング剤で表面処理されているチタン酸ストロンチウム粒子に由来する領域の面積が、それ以外に由来する領域の面積に対して、50%以上90%以下である請求項14のいずれか1項に記載の電子写真感光体。
  6. 請求項15のいずれか1項に記載の電子写真感光体と、帯電手段、現像手段、転写手段及びクリーニング手段からなる群より選択される少なくとも1つの手段と、を一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  7. 請求項15のいずれか1項に記載の電子写真感光体、並びに、帯電手段、露光手段、現像手段、及び転写手段を有することを特徴とする電子写真装置。
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