JP7266976B2 - スポット溶接部の強度と耐食性に優れたフェライト・オーステナイト二相ステンレス鋼板及びその製造方法 - Google Patents

スポット溶接部の強度と耐食性に優れたフェライト・オーステナイト二相ステンレス鋼板及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、スポット溶接部の強度と耐食性に優れたフェライト・オーステナイト二相ステンレス鋼板及びその製造方法に関するものである。
近年、省力・省エネルギーの観点から車輌の無塗装化・軽量化が強く叫ばれるようになり、高強度ステンレス鋼材の使用による材料の薄肉化が推進されている。これらに対処するため、現在では主としてSUS301Lを中心にSUS304等の準安定オーステナイト系ステンレス鋼ハード材の使用が一般化している。
しかしながら、これらSUS301Lで代表される準安定オーステナイト系ステンレス鋼ハード材は、冷間圧延(調質圧延)により加工誘起マルテンサイトを発生させて高強度を得るため冷間圧延を施すことによるヤング率の劣化は否めず、材料のたわみ量も必然的に大きくなる。従って、車輌材として使用する場合には強度値で計算される以上に肉厚を厚くする必要があり、十分に満足し得る軽量化を図ることができないのが実情であった。
しかも、これらの準安定オーステナイト系ステンレス鋼は、冷間圧延により所望強度を確保しているため、溶接後の溶接部強度が著しく低下するものであり、このため補強材を使用するか、或いは材料の肉厚を厚くする必要があり、この点でも車輌の軽量化には十分好ましい材料とは言えなかった。
このような課題に対し、再結晶後の整粒組織においても高強度を有するフェライト・オーステナイト二相ステンレス鋼を用いることで、鋼材のヤング率を低下させることがなく、溶接部強度が低下せず軽量化が実施可能な鋼が特許文献1に示されている。次いで、強力な炭化物生成元素を微量添加しCr系炭化物生成を抑制することで耐食性低下を改善した鋼(特許文献2)や、Mo添加により母地の耐食性を向上させた鋼(特許文献3)が示されている。さらに、鋼板製造時の熱間加工性を低下させるSを固定する微量元素を添加することで、製造性を改善した鋼が特許文献4に示されている。
これらの鋼はハード材を適用しなくても高強度であり軽量化が期待されたが、車輌の製造過程で多く用いられるスポット溶接において、脆化や耐食性の低下といった課題が発生した。これらは、スポット溶接の特徴である加熱冷却温度パターンによるσ相や炭窒化物の析出と粗粒の組み合わせが原因であり、スポット溶接が多量に用いられる車輌材としては致命的な欠陥であった。
このように、車輌用材料として現在使用されているSUS301L、SUS304ステンレス鋼ハード材には、鋼板製造過程におけるヤング率の低下や車輌製造時の溶接部強度の低下と言う課題が存在しているにも関わらずフェライト・オーステナイト二相ステンレス鋼への代替が進んでいない。
特公平2-9663号公報 特公平2-9666号公報 特公平2-9664号公報 特公平2-39583公報
本発明は、上記の問題を有利に解決するもので、車輌に使用されるフェライト・オーステナイト系ステンレス鋼板のスポット溶接部の強度低下を抑制させ、かつ、スポット溶接部の耐食性に優れたフェライト・オーステナイト系ステンレス鋼板及びその製造方法を提案することを課題とする。
本発明者等は、現在の車輌用鋼材にみられる上述のような問題点を踏まえ、ヤング率低下の原因となる調質圧延等の冷間圧延を施さなくても車輌用材料に要求される強度と加工性を兼備し、しかもスポット溶接部の強度も十分で、スポット溶接部の耐食性にも優れた高強度ステンレス鋼材を提供すべく研究を行った結果、以下(1)~(3)に示す知見を得た。
(1) 現在、オーステナイト系ステンレス鋼のほかにも様々なステンレス鋼が知られているが、これらの中でも、フェライト相とオーステナイト相の二相を有する二相系ステンレス鋼は、調質圧延を施さなくても十分に高い強度と伸びとを兼ね備えており、更にスポット溶接部の強度低下が小さく、母材と殆ど同じ溶接部強度が一般的なステンレス鋼溶接条件によって実現できること。
(2) フェライト・オーステナイト二相ステンレス鋼のスポット溶接部の引張特性は、下記式(a)で算出されるa値でおおよその予測が可能であり、5.0超8.00未満の範囲に調整することによって車輌用鋼材として十分満足できるスポット溶接部の強度が確保できること。なお、以降、成分組成を表す%は質量%とする。
5.0<0.2×Cr(%)+3.5×Si(%)+2.0×N(%)+1.4×W(%)<8.00・・・・(a)
図1は、鋼の組成を式(a)に代入して求めたa値と、スポット溶接部の破断強度と母材強度との比の関係を示した図である。a値を狙い範囲内に調整することで、スポット溶接部の強度低下を抑制可能であることが明らかである。
(3) 更に、フェライト・オーステナイト二相ステンレス鋼内のフェライト相の板厚方向の平均厚みが6μm以下であれば、スポット溶接部の強度が一層向上すること。
図2は、C:0.05%以下、Si:0.1~1%、Mn:2.0~5.0%、Cr:19~23%、Ni:0.1~3.0%、Cu:0.5~2.0%、W:0.001~0.3%、Nb:0.01~0.3%、Al:0.01~0.08%、N:0.01~0.30%、を含むとともに、残部が実質的にFeより成るフェライト・オーステナイト二相ステンレス鋼であって、該二相ステンレス鋼のミクロ組織を変化させたものについて、フェライト相の板厚方向の厚みと強度との関係でグラフ化したものであるが、この図2からもの細粒の有効性は明らかであり、しかも、フェライト相の厚みが小さいほど著しいことがわかる。
本発明は、上記の知見に立脚するものであり、その要旨構成は次のとおりである。
ア) 質量%で、
C:0.030%以下、
Si:0.1~1.0%、
Mn:2.2~4.0%、
Cr:20.0~22.0%、
Ni:0.6~2.5%、
Cu:0.5~1.5%、
W:0.005~0.3%、
Nb:0.02~0.15%、
Al:0.020~0.080%、
N:0.060~0.220%を含有し、
残部がFe及び不可避的不純物よりなり、
下記式(a)を満足し、
鋼板内のフェライト相の板厚方向の平均厚みが6μm以下である、ことを特徴とするスポット溶接部の強度と耐食性に優れたフェライト・オーステナイト二相ステンレス鋼板。
5.0<0.2×Cr(%)+3.5×Si(%)+2.0×N(%)+1.4×W(%)<8.00 …(a)
ただし、式(a)中のCr(%)、Si(%)、N(%)及びW(%)は各元素の鋼中の含有量(質量%)である。
イ) ア)に記載のフェライト・オーステナイト二相ステンレス鋼板であって、更に質量%で、Ca:10~50ppm、B:5~30ppm、Ti:0.001~0.1%、Co:0.02~0.2%、Mo:0.05~0.7%、Sn:5~50ppmのうちの1種または2種以上を含有するスポット溶接部の強度と耐食性に優れたフェライト・オーステナイト二相ステンレス鋼板。
ウ)鋼板同士をスポット溶接部により接合した場合であって、板厚1.0mmの2枚の鋼板を重ね合わせ、加圧量:350kgf、本通電時間:4cyc(1cyc:1/60sec電極:DR4φ-40R、通電電圧:4V、通電電流1Aの条件で溶接した場合の前記スポット溶接部のせん断破断最大荷重が、前記鋼板の破断最大荷重の70%以上になることを特徴とする上記ア)またはイ)に記載のスポット溶接部の強度と耐食性に優れたフェライト・オーステナイト二相ステンレス鋼板。
エ) 車輌に用いられることを特徴とする、上記ア)乃至ウ)に記載のスポット溶接部の強度と耐食性に優れたフェライト・オーステナイト二相ステンレス鋼板。
オ) 上記ア)またはイ)に記載の鋼成分を有する熱間圧延鋼帯を、熱間圧延終了後に25℃/s以下の平均冷却速度で冷却し、コイル状に巻き取って熱延コイルとし、前記熱延コイルを冷間圧延してから焼鈍する際に、
前記冷間圧延における総圧下率をR(%)とし、前記冷間圧延後の前記焼鈍の均熱温度をT(℃)とし、均熱時間をt(秒)としたとき、
下記式(b)を満足するように前記冷間圧延及び前記焼鈍を行うことを特徴とする、鋼板内のフェライト相の板厚方向の平均厚みが6μm以下である、スポット溶接部の強度と耐食性に優れたフェライト・オーステナイト二相ステンレス鋼板の製造方法。
40<T/t×R/100<90 …(b)
本発明によれば、車輌に使用されるフェライト・オーステナイト系ステンレス鋼板のスポット溶接部の強度低下を抑制させ、かつ、スポット溶接部の耐食性に優れたフェライト・オーステナイト系ステンレス鋼板及びその製造方法を提供できる。
図1は、スポット溶接部のせん断引張試験時最大荷重と母材の引張試験時最大荷重との比と、a値との関係を示すグラフである。 図2は、非加工部における板厚方向のフェライト相の平均厚みとスポット溶接部のせん断引張試験時の最大荷重との関係を示すグラフである。
本発明の実施形態であるスポット溶接部の強度と耐食性に優れたフェライト・オーステナイト二相ステンレス鋼板及びその製造方法について説明する。
本実施形態のフェライト・オーステナイト二相ステンレス鋼板は、質量%で、C:0.030%以下、Si:0.1~1.0%、Mn:2.2~4.0%、Cr:20.0~22.0%、Ni:0.6~2.5%、Cu:0.5~1.5%、W:0.005~0.3%、Nb:0.02~0.15%、Al:0.020~0.080%、N:0.060~0.220%を含有し、残部がFe及び不可避的不純物よりなり、下記式(a)を満足し、鋼板内のフェライト相の板厚方向の平均厚みが6μm以下であることを特徴とするスポット溶接部の強度と耐食性に優れたフェライト・オーステナイト二相ステンレス鋼板である。
5.0<0.2×Cr(%)+3.5×Si(%)+2.0×N(%)+1.4×W(%)<8.00 …(a)
ただし、式(a)中のCr(%)、Si(%)、N(%)及びW(%)は各元素の鋼中の含有量(質量%)である。
また、本実施形態のフェライト・オーステナイト二相ステンレス鋼板は、更に質量%で、Ca:10~50ppm、B:5~30ppm、Ti:0.001~0.1%、Co:0.02~0.2%、Mo:0.05~0.7%、Sn:5~50ppmのうちの1種または2種以上を含有することが好ましい。
また、本実施形態のフェライト・オーステナイト二相ステンレス鋼板は、鋼板同士をスポット溶接部により接合した場合の前記スポット溶接部のせん断破断最大荷重が、前記鋼板の破断最大荷重の70%以上になることが好ましい。
以下、本実施形態のフェライト・オーステナイト二相ステンレス鋼板において、鋼の成分、フェライト相の板厚方向の厚みを限定した理由を詳述する。
C:0.030%以下
Cは、ステンレス鋼の強度を向上させる作用があり、この点からは好ましい元素ではあるが、C含有量が高くなると耐食性の劣化を招くことから、C含有量は0.030%以下に制限する。C含有量は少ないほど好ましいが、コストと生産性の観点から0.001%以上にするとよい。好ましくは、0.01~0.020%である。
Si:0.1~1.0%
Siは本発明において重要な元素であり、ステンレス鋼の強度を向上させる作用とともにヤング率を改善する作用がある。ただし、Si量が0.1%未満ではその効果が十分に得られず、一方、Siを1.0%を超えて含有させるとσ相の析出を促進することから、Si含有量は0.1%以上1.0%以下の値と定める。好ましくは、0.4~0.8%である。
Mn:2.2~4.0%
Mnは、比較的安価にオーステナイト相を確保する作用があり、同様作用を有するNi量を節減するためにも多量に含有させることが好ましいものであるが、その含有量が2.2%未満ではオーステナイト相が常温において不安定相となりフェライト相の比率が高めになりがちで、強度と伸びの低下を招く恐れがある。一方、4.0%を超えて含有させると、不働態皮膜中にMn酸化物が存在し耐食性の劣化を招くことから、Mn含有量は2.2%以上4.0%以下の範囲とする。好ましくは、2.7~3.5%である。
Cr:20.0~22.0%
CrはSiとともに本発明において重要な元素であり、Siと同様に、鋼の強度並びにヤング率を改善する作用がある。また、耐食性を確保する上でも重要な元素である。ただし、その含有量が20.0%未満では所望の強度を確保することができない。さらに、20.0%未満では耐食性の低下を招く。従って、強度と耐食性を両立するためにCrを20.0%以上とする。一方、Crが22.0%を超えて含有させると伸びの劣化が著しく、また、σ脆性も発生しやすくなることから、Cr含有量は20.0~22.0%と定める。好ましくは、20.5~21.5%である。
Ni:0.6~2.5%
Niは、オーステナイト相を確保するのに極めて有効な元素であり、伸びを確保するためには0.6%以上の含有が必要である。また、1000℃以上の高温域でオーステナイト相を安定的に存在させるためにも、Niを0.6%以上含有させることが必要となる。一方、Niを2.5%を超えて含有させると、鋼のヤング率へ影響が現れる。従って、Ni含有量は0.6~2.5%と定める。好ましくは、1.0~2.0%である。
Cu:0.5~1.5%
Cuは、ステンレス鋼の耐すき間腐食性を著しく改善する作用があり、更にすき間腐食を起点とした応力腐食割れの防止作用が大きいが、その含有量が0.5%未満では前記作用に所望の効果が得られず、一方、1.5%を超えて含有させるとNiと同様に鋼のヤング率へ影響が現れることから、Cu含有量は0.5~1.5%と定める。より好ましくは、0.7~1.2%である。
W:0.005~0.3%
Wは、本発明において重要な元素であり、C,Nを固定してCr炭窒化物による鋭敏化を防ぐとともにσ相の析出を遅延させる効果がある。また、ステンレス鋼の強度とヤング率を高める効果もある。しかしながら、Wが0.005%未満ではその効果は認められない。一方、Wが0.3%を超えると延性の低下を招き、加工性を低下させることから、W含有量は0.005~0.3%と定める。好ましくは、0.01~0.1%である。
Nb:0.02~0.15%
Nbは、Nと複合して含有させることにより液体化処理後の鋼の結晶粒を微細化するとともにNbの析出物を形成して0.2%耐力並びに引張強さを向上する作用を有する。その含有量が0.02%未満では前記作用に所望の効果が得られず、一方、0.15%を超えて含有させると多量の窒化物を生成して鋼の硬化と脆化が著しくなり冷延後の加工性を劣化させる。従って、Nb含有量は0.02~0.15%と定める。好ましくは、0.03~0.07%である。
Al:0.020~0.080%
Alは、脱酸のために有効な成分であるため、0.020%以上の含有が必要である。一方、Alが0.080%を超えると、Al系の非金属介在物による表面疵の増加とともに割れの起点となる。従って、Alは0.020~0.080%とする。好ましくは、0.030~0.050%である。
N:0.060~0.220%
Nは、ステンレス鋼中に通常0.01%程度含まれている不可避的な元素ではあるが、本発明において重要な元素であり、強力なオーステナイト生成元素であり、かつ侵入型元素であるため、オーステナイト相を強化し、0.2%耐力及び引張強さ等の強度向上作用を有している。この発明の二相ステンレス鋼においては、N含有量が0.060%未満であると、前記作用に所望の効果が得られず、一方、0.220%を超えて含有させると熱間加工性の劣化が著しくなることから、N含有量は0.060~0.220%と定める。好ましくは、0.080~0.200%である。
a値(0.2×Cr(%)+3.5×Si(%)+2.0×N(%)+1.4×W(%))
a値は、図1で示される如く、スポット溶接部の強度には大きい方が望ましいが、その値が大きすぎると析出物が顕著となり、靱性の低下を招く。また、a値が小さいとスポット溶接部近傍において生成する原子間力により接合した圧着部の形成が不健全となるため、すき間が発生し、さびの発生が顕著となる。車輌用材料としては、その加工性をも考慮し、優れた溶接強度と耐食性を兼備したフェライト・オーステナイト二相ステンレス鋼板として、a値は、5.0超8.00未満が好適である。
鋼成分の残部は鉄及び不純物である。
なお、この発明のフェライト・オーステナイト二相ステンレス鋼板の不可避的な不純物たるSは、通常に随伴される量程度であれば格別な不都合を生じることがないが、該S含有量を特に0.002%以下に規制すると、鋼の熱間加工性が一層改善されるので強く推奨される手段である。
その他の元素として、Ca,B,Co,Ti,Mo,Snも特性を向上させるので、これらの元素の1種または2種以上を含有させてもよい。
Ca:10~50ppm
Caは、SとCaSを生成し熱間加工性を向上させる。一方、過剰の含有は、CaSを起点としたさびを誘発するので、10~50ppmとする。15~35ppmが好適である。
B:5~30ppm
Bは、粒界強化および高温強度を向上させる。一方、過剰の含有は、多量のホウ化物を生成させ、耐食性の低下を招く。したがって、5~30ppmとする。好ましくは、10~25ppmである。
Ti:0.001~0.1%
Tiは、TiNによるフェライト相の微細化に有効である。一方、過剰の含有は、粗大なTiN生成につながり、フェライト相の靱性低下を招く。したがって、0.001~0.1%とする。好ましくは、0.01~0.08%である。
Co:0.02~0.2%
Coは、オーステナイト相の生成を促進し、フェライト相の粗大化を抑制する。一方、過剰の含有は硬質化につながるため、0.02~0.2%とする。好ましくは、0.04~0.1%である。
Mo:0.05~0.7%
Moは、フェライト相の高強度化とスポット溶接部の耐食性向上に有効である。過剰の含有は、高強度化によるスポット溶接部のすき間構造を誘発し、耐食性の低下を招く。したがって、0.05~0.7%とする。好ましくは、0.1~0.5%である。
Sn:5~50ppm
Snは、フェライト相の高強度化と耐食性の向上に有効である。一方、過剰の含有は、スポット溶接部近傍の結晶粒界に偏析し、靱性を低下させる場合がある。溶接条件の厳密は管理はコスト増につながるので、5~50ppmとする。好ましくは、20~40ppmである。
フェライト相の板厚方向の平均厚み:6μm以下
本実施形態のフェライト・オーステナイト二相ステンレス鋼板は、フェライト相およびオーステナイト相が含まれる。これら二相が混在する組織形態においては、各相の強度と荷重方向に対してどのように分布しているかが引張試験結果に大きく影響することが知られている。例えば、これら二相が層状に分布している場合に、層方向に平行に荷重を負荷すると高強度な相の特性が顕著に表れ、垂直方向に荷重負荷すると軟質な相の特性が顕著となる。継ぎ手せん断引張試験では、スポット溶接部に対して垂直な荷重負荷が生じる。従ってスポット溶接部の接合強度を高めるためには、板厚方向に対して垂直方向の変形抵抗を上げることが必要となる。本発明の成分範囲においては、オーステナイト相よりもフェライト相の方が軟質であるため、フェライト相の組織制御を行うことが対策となる。具体的には、二相が層状に存在するため、フェライト相の厚みを薄くすることが有効である。フェライト相の厚みが大きければ、荷重負荷時に板厚方向の応力影響が大きくなる。したがって、フェライト相の板厚方向の平均厚みは6μm以下が望ましい。
フェライト相の板厚方向の平均厚みは、以下のようにして測定するとよい。
フェライト・オーステナイト二相ステンレス鋼板から圧延方向断面で試験片を切り出し、断面ミクロ組織を観察する。ミクロ組織の現出には、10%シュウ酸電解エッチングを用いる。この場合、ミクロ組織の大きさにより電解条件を変化させる必要があるので、0.1A/mmで電解時間を変化させながらミクロ組織に結晶粒界が確認できた時点で終了とする。得られたミクロ組織を光学顕微鏡で500倍の視野で観察する。ミクロ組織は母相であるフェライト相に球状のオーステナイト相が分布する形態を示していることから、母相側の厚みを10箇所測定し平均値を算出する。具体的には、任意の箇所に板厚方向に沿って長さ100μmの直線を引き、その直線を横断するフェライト相の数を測定する。そして、測定したフェライトの数を100μmで割った値を、フェライト相の厚みとする。
本実施形態のフェライト・オーステナイト二相ステンレス鋼板は、鋼板同士をスポット溶接部により接合した場合のスポット溶接部のせん断破断最大荷重が、鋼板の破断最大荷重の70%以上になることが好ましい。
本実施形態の鋼板同士をスポット溶接することによりスポット溶接部を形成した場合、そのスポット溶接部のせん断破断最大荷重が、鋼板の破断最大荷重の70%以上であれば、十分な溶接部の強度を有しているといえる。
スポット溶接の条件は、鋼板厚みが1.0mmの場合に、加圧量:350kgf、電極:DR4φ-40R、本通電時間:4cyc(1cyc:1/60sec))、通電電圧:4V、通電電流1Aとする。
なお、上記のスポット溶接条件は、本実施形態の鋼板にスポット溶接部を設けた場合のせん断破断最大荷重を評価するための条件であり、本実施形態のフェライト・オーステナイト二相ステンレス鋼板の溶接条件を限定するものではない。また、本実施形態のフェライト・オーステナイト二相ステンレス鋼板は、上記以外の溶接条件でスポット溶接部を形成した場合であっても、優れたせん断破断最大荷重を発揮させることができるものである。
次に製造方法について説明する。
本実施形態のフェライト・オーステナイト二相ステンレス鋼板の製造方法は、上記の鋼成分を有する熱間圧延鋼帯を、熱間圧延終了後に25℃/s以下の平均冷却速度で冷却し、コイル状に巻き取って熱延コイルとし、前記熱延コイルを冷間圧延してから焼鈍する際に、冷間圧延における総圧下率をR(%)とし、冷間圧延後の焼鈍の均熱温度をT(℃)とし、均熱時間をt(秒)としたとき、下記式(b)を満足するように冷間圧延及び焼鈍を行う方法である。以下、製造方法の限定理由を説明する。
40<T/t×R/100<90 …(b)
鋳片の鋳造条件や熱間圧延の条件は、特に限定する必要はなく、二相ステンレス鋼板を製造するための通常の条件で鋳造や熱間圧延を実施すればよい。
熱間圧延終了後の平均冷却速度25℃/s以下
熱間圧延終了から巻取りまでの冷却速度は、製品板の特性に大きく影響する。本発明の成分範囲では、仕上げ熱延完了時の温度でもフェライト相は再結晶可能であることから、フェライト相の特性制御には平均冷却速度は非常に重要である。平均冷却速度が大きい場合、フェライト相にひずみが残存し熱延板焼鈍時に再結晶が促進し、フェライト相とオーステナイト相各々の粒成長が競合する。一方、平均冷却速度が小さい場合には、冷却過程でγ相のみの再結晶が進行するため、フェライト相の厚み方向の粒成長が抑制される。したがって、熱間圧延終了後の平均冷却速度は25℃/s以下が望ましい。25℃/s以下の平均冷却速度は、鋼板表面温度が500℃に到達するまでの平均冷却速度であることが好ましい。
具体的には、熱間圧延の仕上圧延終了後、直ちに冷却を開始する。本実施形態では、仕上圧延設備の後段に冷却設備を設置し、この冷却設備に対して仕上げ圧延後の鋼板を通過させながら冷却を行う。冷却設備は、25℃/秒以下の平均冷却速度で鋼板を冷却可能な設備が望ましい。そのような冷却設備として例えば、冷却媒体として水を用いた水冷設備を例示できる。
平均冷却速度は、冷却開始時から冷却終了時までの鋼板の温度降下幅を、冷却開始時から冷却終了時までの所要時間で除した値とする。冷却開始時とは、冷却設備による鋼板への冷却媒体の噴射開始時とし、冷却終了時とは冷却設備からの鋼板の導出時とする。本発明では、冷却終了時は鋼板表面温度が500℃に到達した時をいう。
また、冷却設備には、途中に空冷区間がない設備や、途中に1以上の空冷区間を有する設備がある。本実施形態では、いずれの冷却設備を用いてもよい。空冷区間を有する冷却設備を用いる場合であっても、冷却開始から冷却終了までの平均冷却速度が25℃/秒以下であればよい。
冷却後は、コイル状に巻き取って熱延コイルとする。
熱延コイルに対して、熱延板焼鈍を行ってもよく、行わなくてもよい。熱延板焼鈍の条件は、均熱温度を980~1100℃の範囲とし、均熱時間を0~60秒の範囲とするとよい。より好ましい均熱温度は1020~1080℃の範囲であり、より好ましい均熱時間は10~50秒の範囲である。熱延板焼鈍を行うことで、熱延工程でフェライト相中に微細析出した析出物を固溶させることで、付与された歪みを活用したフェライト相の再結晶および成長を促進されることができる。
40<T/t×R/100<90を満足すること
次いで、熱延コイルとした熱間圧延鋼帯に対して冷間圧延及び焼鈍を行う。冷間圧延前の鋼帯に対して酸洗を行ってもよい。
冷間圧延における総圧下率をR(%)とし、冷間圧延後の焼鈍の均熱温度をT(℃)とし、均熱時間をt(秒)としたとき、T/t×R/100で表されるb値を40超90未満の範囲に調整するとよい。
焼鈍時のフェライト相厚みの成長も抑制する必要があり、冷間圧延時の総圧下率が大きい場合には、軟質なフェライト相にひずみが多く導入されるため、再結晶と粒成長し易くなる。したがって、総圧下率が高い場合には、熱処理条件として入熱を少なくし、逆に総圧下率が小さい場合には、入熱を多くして再結晶を完了させる必要がある。したがって、b値を40超90未満とする。
本発明によれば、主に車輌に用いられる鋼材において、調質圧延を施さなくても十分に高い強度と伸びとを兼ね備えており、更にスポット溶接部の強度低下が小さく、母材と殆ど同じ溶接部強度が一般的なステンレス鋼溶接条件によって実現できる。このことで、強度と耐食性を兼備するとともに車輌重量を軽量化させることができ、その結果、鋼板の腐食による美観の損失、線路磨耗の抑制などが可能である。
なお、本発明に係る二相ステンレス鋼板は、従来より一般鋼材として存在するSUS329J1、SUS329J3やSUS329J4Lに比べてCrとNiの含有量が低く、Moが無添加で高Nの成分組成を有しているので、省合金かつ低コストの特徴をも有している。
以下、実施例によって本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
まず、実験用小型高周波炉で30kg箱型鋼塊を溶製し、これを加熱温度1200℃で50mm厚から5~3mm厚にまで熱間圧延した。その際、熱間仕上げ圧延の最終パス後500℃までの平均冷却速度を変化させた。冷却後はコイルに巻き取った。次いで、1050℃、1080℃または1100℃で熱延板焼鈍もしくは焼鈍なしで、酸洗し冷延に供した。熱延板焼鈍時間は60秒以下とした。試験例同士の間で最終の板厚を一致させるために、熱延板と冷延板の組み合わせで冷延率を変更し、得られた冷延板に保定温度と時間を変更した熱処理(焼鈍)を実施した。このようにして、各種のフェライト・オーステナイト二相ステンレス鋼板を製造した。
製造した鋼板について、引張試験により、引張強さ及び最大荷重(破断強度)を測定した。引張試験は、鋼板から、引張方向が圧延方向と平行(L方向)になるようにJIS5号試験片を採取し、JIS Z 2241(2011)の規定に準拠して引張試験を行い、引張強さ(TS)と破断時の最大荷重を求めた。また、破断伸びを延性として評価した。
また、製造した鋼板同士をスポット溶接して溶接継手を形成し、継手のせん断引張試験を実施した。鋼板の厚みは1.0mmとした。2枚の鋼板の圧延方向を揃えた状態で重ね合わせてスポット溶接に供した。スポット溶接の条件は、加圧量:350kgf、電極:DR4φ-40R、本通電時間:4cyc(1cyc:1/60sec))、通電電圧:4V、通電電流1Aとした。スポット溶接後、鋼板の圧延方向に平行な方向に荷重を印加して、JIS Z 3136に準拠して継手せん断引張試験を実施した。引張試験時の破断荷重を測定した。
更に、フェライト相の厚みは、圧延方向断面のミクロ組織観察によって評価した。具体的には、フェライト・オーステナイト二相ステンレス鋼板から圧延方向断面で試験片を切り出し、断面ミクロ組織を観察した。ミクロ組織の現出には、10%シュウ酸電解エッチングを用いた。この場合、ミクロ組織の大きさにより電解条件を変化させる必要があるので、0.1A/mmで電解時間を変化させながらミクロ組織に結晶粒界が確認できた時点で終了とした。得られたミクロ組織を光学顕微鏡で500倍の視野で観察した。ミクロ組織は母相であるフェライト相に球状のオーステナイト相が分布する形態を示していることから、母相側の厚みを10箇所測定し平均値を算出した。具体的には、任意の箇所に板厚方向に沿って長さ100μmの直線を引き、その直線を横断するフェライト相の数を測定する。そして、測定したフェライトの数を100μmで割った値を、フェライト相の厚みとした。
更に、スポット溶接部の耐食性は、塩水噴霧試験(JIS Z 2371)を用い48時間後のスポット溶接時に生じた加圧部近傍のさび発生有無によって評価した。さび発生の有無は、腐食試験完了材を10倍のルーペで観察し点状の赤さびが確認できればさび有りとした。
成分例を表1A及び表1Bに示す。また、製造条件及び各種の評価結果を表2A及び表2Bに示す。
表2Aにおいて、「T/t×R」は、冷間圧延における総圧下率をR(%)とし、冷間圧延後の焼鈍の均熱温度をT(℃)とし、均熱時間をt(秒)とした場合の、T/t×R/100で表される値である。
また、表2Bにおいて、「母材の最大荷重」は、鋼板の引張試験における試験片の破断時の最大荷重である。
更に、表2Bにおいて、「強度比」は、「母材の最大荷重」(A)と、「スポット溶接部のせん断引張試験最大荷重」(B)との比(B/A)(%)である。
表1A、表1B、表2A及び表2Bに示される結果からも明らかなように、本発明例は、比較鋼に比してスポット溶接後の継手強度および耐食性において著しく優れていることがわかる。また、調質圧延等の冷間圧延を施すことなく高い強度と伸びを示していた。
番号3は、熱間圧延後の冷却速度が高すぎたため、フェライト相厚が厚くなり、スポット溶接部の強度が低下した。
番号4、9、10、12、15、17、19、21は、b値が発明範囲から外れたため、フェライト相厚が厚くなり、スポット溶接部の強度が低下した。
番号29~51は、鋼の化学成分が発明範囲から外れたため、スポット溶接部の耐食性が低下した。
Figure 0007266976000001
Figure 0007266976000002
Figure 0007266976000003
Figure 0007266976000004
以上に説明した如く、この発明によれば、調質圧延等の冷間圧延を施すことなく高い強度と伸びを示す上、優れた耐食性並びに十分に満足し得る溶接部強度を発揮し、車輌用素材として好適な二相ステンレス鋼を提供することができるなど、産業上極めて有用な効果がもたらされるのである。

Claims (5)

  1. 質量%で、
    C:0.030%以下、
    Si:0.1~1.0%、
    Mn:2.2~4.0%、
    Cr:20.0~22.0%、
    Ni:0.6~2.5%、
    Cu:0.5~1.5%、
    W:0.005~0.3%、
    Nb:0.02~0.15%、
    Al:0.020~0.080%、
    N:0.060~0.220%を含有し、
    残部がFe及び不可避的不純物よりなり、
    下記式(a)を満足し、
    鋼板内のフェライト相の板厚方向の平均厚みが6μm以下である、ことを特徴とするスポット溶接部の強度と耐食性に優れたフェライト・オーステナイト二相ステンレス鋼板。
    5.0<0.2×Cr(%)+3.5×Si(%)+2.0×N(%)+1.4×W(%)<8.00 …(a)
    ただし、式(a)中のCr(%)、Si(%)、N(%)及びW(%)は各元素の鋼中の含有量(質量%)である。
  2. 請求項1に記載のフェライト・オーステナイト二相ステンレス鋼板であって、
    更に質量%で、Ca:10~50ppm、B:5~30ppm、Ti:0.001~0.1%、Co:0.02~0.2%、Mo:0.05~0.7%、Sn:5~50ppmのうちの1種または2種以上を含有するスポット溶接部の強度と耐食性に優れたフェライト・オーステナイト二相ステンレス鋼板。
  3. 鋼板同士をスポット溶接部により接合した場合であって、板厚1.0mmの2枚の鋼板を重ね合わせ、加圧量:350kgf、本通電時間:4cyc(1cyc:1/60sec電極:DR4φ-40R、通電電圧:4V、通電電流1Aの条件で溶接した場合の前記スポット溶接部のせん断破断最大荷重が、前記鋼板の破断最大荷重の70%以上になることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のスポット溶接部の強度と耐食性に優れたフェライト・オーステナイト二相ステンレス鋼板。
  4. 車輌に用いられることを特徴とする、請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載のスポット溶接部の強度と耐食性に優れたフェライト・オーステナイト二相ステンレス鋼板。
  5. 請求項1または請求項2に記載の鋼成分を有する熱間圧延鋼帯を、熱間圧延終了後に25℃/s以下の平均冷却速度で冷却し、コイル状に巻き取って熱延コイルとし、前記熱延コイルを冷間圧延してから焼鈍する際に、
    前記冷間圧延における総圧下率をR(%)とし、前記冷間圧延後の前記焼鈍の均熱温度をT(℃)とし、均熱時間をt(秒)としたとき、
    下記式(b)を満足するように前記冷間圧延及び前記焼鈍を行うことを特徴とする、鋼板内のフェライト相の板厚方向の平均厚みが6μm以下である、スポット溶接部の強度と耐食性に優れたフェライト・オーステナイト二相ステンレス鋼板の製造方法。
    40<T/t×R/100<90 …(b)
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