JP7266186B2 - 船舶推進装置用制御装置、船舶推進装置用制御方法およびプログラム - Google Patents

船舶推進装置用制御装置、船舶推進装置用制御方法およびプログラム Download PDF

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Description

本発明は、船舶推進装置用制御装置、船舶推進装置用制御方法およびプログラムに関する。
本願は、2019年6月6日に、日本に出願された特願2019-106521号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
従来から、任意の方向への移動と旋回が可能な船舶用操縦装置が知られている(例えば特許文献1参照)。特許文献1に記載された技術では、推進力の方向と強さを任意に設定できる2基の推進器が船尾の左右に設置され、各推進器の推進力の方向と強さを制御することによって、所望の方向に移動させる合成力および所望の方向に旋回させる合成力が船体に作用する。詳細には、特許文献1には、全方向性制御器としてジョイスティックが記載されており、船体が姿勢を維持したままで真横に移動する例が記載されている。また、特許文献1には、船体がその姿勢のままで斜め前または斜め後に移動する例が記載されている。
ところで、特許文献1には、ジョイスティックのレバーの先端部が、レバーが傾倒されていないときに位置する中立位置から、レバーが右向きに傾倒されたときに位置する右傾倒位置に移動させられる場合に、ジョイスティックのレバーの先端部が右傾倒位置に移動させられた時刻からの経過時間と、2基の推進器が発生する船体の旋回モーメント(回転モーメント)の大きさとの関係について記載されていない。
また従来から、中立状態から全方向に傾倒させることができるジョイスティックによる操作に応じて、船舶の船体の後部に取り付けられた2基の船外機を制御する制御装置が知られている(例えば特許文献2参照)。特許文献2に記載された技術では、ジョイスティックが右側に傾倒された場合に、制御装置は、船舶が右向きに平行移動する推進力を2基の船外機に発生させる。また、特許文献2に記載された技術では、ジョイスティックが右前側に傾倒された場合に、制御装置は、船舶が右前向きに平行移動する推進力を2基の船外機に発生させる。
ところで、特許文献2には、ジョイスティックのレバーの先端部が中立位置から右傾倒位置に移動させられる場合に、ジョイスティックのレバーの先端部が右傾倒位置に移動させられた時刻からの経過時間と、2基の船外機が発生する船体の回転モーメントの大きさとの関係について記載されていない。
特開平1-285486号公報 特許第5987624号公報
操船者は、停止している船舶を右向きに移動させるために、ジョイスティックのレバーの先端部を中立位置から右傾倒位置に移動させる。
船舶推進装置が船体の後部に配置されており、船体の前部には配置されていない船舶では、ジョイスティックのレバーの先端部が中立位置から右傾倒位置に移動させられた場合に、仮に船舶推進装置が右向きの推進力のみを発生すると、船体の前部の右向きの移動開始が、船体の後部の右向きの移動開始より遅れてしまい、その結果、船舶が反時計回りに旋回してしまう(つまり、船体の姿勢が変化し、船体の前部と後部とが右向きに並進しなくなってしまう)ことを、本発明者等は、鋭意研究において見い出した。
上述した問題点に鑑み、本発明は、停止している船舶を移動させる場合に、船体の前部が船体の後部に遅れて移動開始することに伴って、船舶が旋回してしまうおそれを抑制することができる船舶推進装置用制御装置、船舶推進装置用制御方法およびプログラムを提供することを目的とする。
本発明者等は、鋭意研究において、例えばジョイスティックのレバーの先端部が中立位置から右傾倒位置に移動させられた場合に、最初に、船舶推進装置によって時計回りの回転モーメントを船舶に発生させると共に、船舶推進装置が右向きの推進力を発生し、次いで、船舶推進装置によって時計回りの回転モーメントを船舶に発生させることなく、船舶推進装置が右向きの推進力を発生することによって、船体の前部が船体の後部に遅れて移動開始することなく(つまり、船舶が旋回することなく)、右向きに並進することを見い出したのである。
また、本発明者等は、鋭意研究において、例えばジョイスティックのレバーの先端部が中立位置から右前傾倒位置に移動させられた場合に、最初に、船舶推進装置によって時計回りの回転モーメントを船舶に発生させると共に、船舶推進装置が右前向きの推進力を発生し、次いで、船舶推進装置によって時計回りの回転モーメントを船舶に発生させることなく、船舶推進装置が右前向きの推進力を発生することによって、船体の前部が船体の後部に遅れて移動開始することなく(つまり、船舶が旋回することなく)、右前向きに並進することを見い出したのである。
更に、本発明者等は、鋭意研究において、例えばジョイスティックのレバーの先端部が中立位置から右後傾倒位置に移動させられた場合に、最初に、船舶推進装置によって時計回りの回転モーメントを船舶に発生させると共に、船舶推進装置が右後向きの推進力を発生し、次いで、船舶推進装置によって時計回りの回転モーメントを船舶に発生させることなく、船舶推進装置が右後向きの推進力を発生することによって、船体の前部が船体の後部に遅れて移動開始することなく(つまり、船舶が旋回することなく)、右後向きに並進することを見い出したのである。
同様に、本発明者等は、鋭意研究において、例えばジョイスティックのレバーの先端部が中立位置から左傾倒位置に移動させられた場合に、最初に、船舶推進装置によって反時計回りの回転モーメントを船舶に発生させると共に、船舶推進装置が左向きの推進力を発生し、次いで、船舶推進装置によって反時計回りの回転モーメントを船舶に発生させることなく、船舶推進装置が左向きの推進力を発生することによって、船体の前部が船体の後部に遅れて移動開始することなく(つまり、船舶が旋回することなく)、左向きに並進することを見い出したのである。
また、本発明者等は、鋭意研究において、例えばジョイスティックのレバーの先端部が中立位置から左前傾倒位置に移動させられた場合に、最初に、船舶推進装置によって反時計回りの回転モーメントを船舶に発生させると共に、船舶推進装置が左前向きの推進力を発生し、次いで、船舶推進装置によって反時計回りの回転モーメントを船舶に発生させることなく、船舶推進装置が左前向きの推進力を発生することによって、船体の前部が船体の後部に遅れて移動開始することなく(つまり、船舶が旋回することなく)、左前向きに並進することを見い出したのである。
更に、本発明者等は、鋭意研究において、例えばジョイスティックのレバーの先端部が中立位置から左後傾倒位置に移動させられた場合に、最初に、船舶推進装置によって反時計回りの回転モーメントを船舶に発生させると共に、船舶推進装置が左後向きの推進力を発生し、次いで、船舶推進装置によって反時計回りの回転モーメントを船舶に発生させることなく、船舶推進装置が左後向きの推進力を発生することによって、船体の前部が船体の後部に遅れて移動開始することなく(つまり、船舶が旋回することなく)、左後向きに並進することを見い出したのである。
本発明の一態様は、船舶の船体の後部に配置された複数の船舶推進装置を制御する船舶推進装置用制御装置であって、前記複数の船舶推進装置のそれぞれは、前記船舶の推進力を発生する推進ユニットと、操舵アクチュエータとを備え、前記船舶は、前記推進ユニットおよび前記操舵アクチュエータを作動させる操作部を備え、前記操作部は、少なくとも前記複数の船舶推進装置が前記船舶の推進力を発生しない位置である第1位置と、前記複数の船舶推進装置が前記船舶を右向き、右前向き、あるいは、右後向きに移動させる推進力を発生する位置である第2位置または前記複数の船舶推進装置が前記船舶を左向き、左前向き、あるいは、左後向きに移動させる推進力を発生する位置である第3位置とに位置することができ、前記操作部が、前記第1位置から前記第2位置に移動させられて、前記第2位置に維持される場合に、前記船舶推進装置用制御装置は、前記複数の船舶推進装置によって、前記操作部が前記第2位置に移動させられた第1時刻から第2時刻までの第1期間中に、前記船体の前部が前記後部に対して右向きに相対移動する向きの回転モーメントである第1回転モーメントを前記船舶に発生させ、次いで、前記第2時刻以降の第2期間中に、前記第1回転モーメントを前記船舶に発生させずに、前記第2位置が示す方向に前記船舶を移動させ、前記操作部が、前記第1位置から前記第3位置に移動させられて、前記第3位置に維持される場合に、前記船舶推進装置用制御装置は、前記複数の船舶推進装置によって、前記操作部が前記第3位置に移動させられた第3時刻から第4時刻までの第3期間中に、前記船体の前部が前記後部に対して左向きに相対移動する向きの回転モーメントである第2回転モーメントを前記船舶に発生させ、次いで、前記第4時刻以降の第4期間中に、前記第2回転モーメントを前記船舶に発生させずに、前記第3位置が示す方向に前記船舶を移動させる船舶推進装置用制御装置である。
本発明の一態様は、船舶の船体の後部に配置された複数の船舶推進装置を制御する船舶推進装置用制御方法であって、前記複数の船舶推進装置のそれぞれは、前記船舶の推進力を発生する推進ユニットと、操舵アクチュエータとを備え、前記船舶は、前記推進ユニットおよび前記操舵アクチュエータを作動させる操作部と、前記複数の船舶推進装置を制御する船舶推進装置用制御装置とを備え、前記操作部は、少なくとも前記複数の船舶推進装置が前記船舶の推進力を発生しない位置である第1位置と、前記複数の船舶推進装置が前記船舶を右向き、右前向き、あるいは、右後向きに移動させる推進力を発生する位置である第2位置または前記複数の船舶推進装置が前記船舶を左向き、左前向き、あるいは、左後向きに移動させる推進力を発生する位置である第3位置とに位置することができ、前記操作部が、前記第1位置から前記第2位置に移動させられて、前記第2位置に維持される場合に、前記船舶推進装置用制御装置は、前記複数の船舶推進装置によって、前記操作部が前記第2位置に移動させられた第1時刻から第2時刻までの第1期間中に、前記船体の前部が前記後部に対して右向きに相対移動する向きの回転モーメントである第1回転モーメントを前記船舶に発生させ、次いで、前記第2時刻以降の第2期間中に、前記第1回転モーメントを前記船舶に発生させずに、前記第2位置が示す方向に前記船舶を移動させ、前記操作部が、前記第1位置から前記第3位置に移動させられて、前記第3位置に維持される場合に、前記船舶推進装置用制御装置は、前記複数の船舶推進装置によって、前記操作部が前記第3位置に移動させられた第3時刻から第4時刻までの第3期間中に、前記船体の前部が前記後部に対して左向きに相対移動する向きの回転モーメントである第2回転モーメントを前記船舶に発生させ、次いで、前記第4時刻以降の第4期間中に、前記第2回転モーメントを前記船舶に発生させずに、前記第3位置が示す方向に前記船舶を移動させる船舶推進装置用制御方法である。
本発明の一態様は、船舶の船体の後部に配置された複数の船舶推進装置を制御するプログラムであって、前記複数の船舶推進装置のそれぞれは、前記船舶の推進力を発生する推進ユニットと、操舵アクチュエータとを備え、前記船舶は、前記推進ユニットおよび前記操舵アクチュエータを作動させる操作部を備え、前記操作部は、少なくとも前記複数の船舶推進装置が前記船舶の推進力を発生しない位置である第1位置と、前記複数の船舶推進装置が前記船舶を右向き、右前向き、あるいは、右後向きに移動させる推進力を発生する位置である第2位置または前記複数の船舶推進装置が前記船舶を左向き、左前向き、あるいは、左後向きに移動させる推進力を発生する位置である第3位置とに位置することができ、前記操作部が、前記第1位置から前記第2位置に移動させられて、前記第2位置に維持される場合に、コンピュータに、前記操作部が前記第2位置に移動させられた第1時刻から第2時刻までの第1期間中に、前記船体の前部が前記後部に対して右向きに相対移動する向きの回転モーメントである第1回転モーメントを前記複数の船舶推進装置によって前記船舶に発生させる第1ステップと、前記第2時刻以降の第2期間中に、前記第1回転モーメントを前記複数の船舶推進装置によって前記船舶に発生させずに、前記第2位置が示す方向に前記船舶を移動させ、第2ステップとを実行させ、前記操作部が、前記第1位置から前記第3位置に移動させられて、前記第3位置に維持される場合に、前記コンピュータに、前記操作部が前記第3位置に移動させられた第3時刻から第4時刻までの第3期間中に、前記船体の前部が前記後部に対して左向きに相対移動する向きの回転モーメントである第2回転モーメントを前記複数の船舶推進装置によって前記船舶に発生させる第3ステップと、前記第4時刻以降の第4期間中に、前記第2回転モーメントを前記複数の船舶推進装置によって前記船舶に発生させずに、前記第3位置が示す方向に前記船舶を移動させる第4ステップとを実行させるためのプログラムである。
本発明によれば、停止している船舶を移動させる場合に、船体の前部が船体の後部に遅れて移動開始することに伴って、船舶が旋回してしまうおそれを抑制することができる船舶推進装置用制御装置、船舶推進装置用制御方法およびプログラムを提供することができる。
第1実施形態の船舶推進装置用制御装置が適用される船舶の一例を示す図である。 図1に示す船舶の主要部の機能ブロック図である。 第1実施形態の船舶における操作部の位置(詳細には、ジョイスティックのレバーの先端部の位置)の例を説明するための図である。 第1実施形態の船舶における操作部の移動経路(詳細には、ジョイスティックのレバーの先端部の移動経路)の例を説明するための図である。 操作部が、位置P1から位置P2に移動させられて、位置P2に維持される場合に船舶推進装置が発生する推進力の合力などを説明するための図である。 操作部が、位置P1から位置P2に移動させられて、位置P2に維持される場合に船舶推進装置が船舶に発生させる回転モーメントの向きなどを説明するための図である。 操作部が、位置P1から位置P2に移動させられて、位置P2に維持される場合に船舶推進装置が発生する推進力の大きさおよび向き並びに合力の大きさおよび向きを説明するための図である。 操作部が、位置P1から位置P5に移動させられて、位置P5に維持される場合に船舶推進装置が発生する推進力の合力などを説明するための図である。 操作部が、位置P1から位置P5に移動させられて、位置P5に維持される場合に船舶推進装置が船舶に発生させる回転モーメントの向きなどを説明するための図である。 操作部が、位置P1から位置P5に移動させられて、位置P5に維持される場合に船舶推進装置が発生する推進力の大きさおよび向き並びに合力の大きさおよび向きを説明するための図である。 第1実施形態の船舶推進装置用制御装置によって実行される処理の一例を説明するためのフローチャートである。 第2実施形態において操作部が、位置P1から位置P2に移動させられて、位置P2に維持される場合に船舶推進装置が発生する推進力の合力などを説明するための図である。 第2実施形態において操作部が、位置P1から位置P5に移動させられて、位置P5に維持される場合に船舶推進装置が発生する推進力の合力などを説明するための図である。 第4実施形態の船舶推進装置用制御装置が適用される船舶の一例を示す図である。
<第1実施形態>
以下、本発明の船舶推進装置用制御装置、船舶推進装置用制御方法およびプログラムの第1実施形態について説明する。
図1は第1実施形態の船舶推進装置用制御装置14が適用される船舶1の一例を示す図である。図2は図1に示す船舶1の主要部の機能ブロック図である。
図1および図2に示す例では、船舶1が、船体11と、船舶推進装置12と、船舶推進装置13と、船舶推進装置用制御装置14とを備えている。船舶推進装置12、13は、船舶1の推進力を発生する。
図1および図2に示す例では、船舶推進装置12が、船体11の後部112の右側部分に配置されている。船舶推進装置12は、船舶推進装置本体12Aと、ブラケット12Bとを備えている。ブラケット12Bは、船舶推進装置12を船体11の後部112の右側部分に取り付けるための機構である。船舶推進装置本体12Aは、操舵軸12AXを中心に船体11に対して回動可能に、ブラケット12Bを介して船体11の後部112の右側部分に接続されている。
船舶推進装置本体12Aは、推進ユニット12A1と、操舵アクチュエータ12A2とを備えている。推進ユニット12A1は、船舶1の推進力を発生する。操舵アクチュエータ12A2は、操舵軸12AXを中心に、推進ユニット12A1を含む船舶推進装置本体12Aの全体を、船体11に対して回動させる。操舵アクチュエータ12A2は、舵の役目を担う。
図1および図2に示す例では、船舶推進装置13が、船体11の後部112の左側部分に配置されている。船舶推進装置13は、船舶推進装置本体13Aと、ブラケット13Bとを備えている。ブラケット13Bは、船舶推進装置13を船体11の後部112の左側部分に取り付けるための機構である。船舶推進装置本体13Aは、操舵軸13AXを中心に船体11に対して回動可能に、ブラケット13Bを介して船体11の後部112の左側部分に接続されている。
船舶推進装置本体13Aは、推進ユニット13A1と、操舵アクチュエータ13A2とを備えている。推進ユニット13A1は、推進ユニット12A1と同様に、船舶1の推進力を発生する。操舵アクチュエータ13A2は、操舵軸13AXを中心に、推進ユニット13A1を含む船舶推進装置本体13Aの全体を、船体11に対して回動させる。操舵アクチュエータ13A2は、舵の役目を担う。
図1および図2に示す例では、船舶推進装置12、13が、例えばエンジン(図示せず)によって駆動されるプロペラ仕様の推進ユニット12A1、13A1を有する船外機である。他の例では、船舶推進装置12、13が、プロペラ仕様の推進ユニットを有する船内機、プロペラ仕様の推進ユニットを有する船内外機、ウォータージェット仕様の推進ユニットを有する船舶推進装置、ポッドドライブ型の船舶推進装置などであってもよい。
図1および図2に示す例では、船体11が、操舵装置11Aと、リモコン装置11Bと、リモコン装置11Cと、操作部11Dとを備えている。
他の例では、船体11が、操舵装置11A、リモコン装置11Bおよびリモコン装置11Cを備えていなくてもよい。
図1および図2に示す例では、操舵装置11Aが、操舵アクチュエータ12A2、13A2を作動させる装置であり、例えばステアリングホイールを有するステアリング装置である。操船者は、操舵装置11Aを操作することによって、操舵アクチュエータ12A2、13A2を作動させ、船舶1の操舵を行うことができる。
リモコン装置11Bは、推進ユニット12A1を作動させる入力操作を受け付ける装置であり、例えばリモコンレバーを有する。操船者は、リモコン装置11Bを操作することによって、推進ユニット12A1が発生する推進力の大きさおよび向きを変更することができる。リモコン装置11Bのリモコンレバーは、推進ユニット12A1が船舶1の前向きの推進力を発生する前進領域と、推進ユニット12A1が船舶1の後向きの推進力を発生する後進領域と、推進ユニット12A1が推進力を発生しないニュートラル領域とに位置することができる。前進領域内におけるリモコンレバーの位置に応じて、推進ユニット12A1が発生する船舶1の前向きの推進力の大きさが変化する。また、後進領域内におけるリモコンレバーの位置に応じて、推進ユニット12A1が発生する船舶1の後向きの推進力の大きさが変化する。
図1および図2に示す例では、リモコン装置11Cが、推進ユニット13A1を作動させる入力操作を受け付ける装置であり、リモコン装置11Bと同様に構成されている。つまり、操船者は、リモコン装置11Cを操作することによって、推進ユニット13A1が発生する推進力の大きさおよび向きを変更することができる。
操作部11Dは、推進ユニット12A1、13A1および操舵アクチュエータ12A2、13A2を作動させる装置である。詳細には、操作部11Dは、推進ユニット12A1、13A1および操舵アクチュエータ12A2、13A2を作動させるための入力操作を受け付ける。操作部11Dは、操舵装置11Aおよびリモコン装置11B、11Cとは別個に設けられている。
第1実施形態の船舶1では、操作部11Dが、レバーを有するジョイスティックによって構成されている。
操船者は、操舵装置11A(ステアリングホイール)およびリモコン装置11B、11C(リモコンレバー)を操作することによって、推進ユニット12A1、13A1および操舵アクチュエータ12A2、13A2を作動させることができるのみならず、操作部11D(ジョイスティック)を操作することによっても、推進ユニット12A1、13A1および操舵アクチュエータ12A2、13A2を作動させることができる。
図1および図2に示す例では、船舶推進装置用制御装置14が、操作部11Dに対する入力操作に基づいて、船舶推進装置12の推進ユニット12A1および操舵アクチュエータ12A2と、船舶推進装置13の推進ユニット13A1および操舵アクチュエータ13A2とを制御する。詳細には、船舶推進装置用制御装置14は、操作部11Dに対する入力操作に基づいて、推進ユニット12A1、13A1および操舵アクチュエータ12A2、13A2が発生する船舶1の推進力の大きさおよび向きを制御する。
推進ユニット12A1、13A1および操舵アクチュエータ12A2、13A2が発生する推進力の大きさおよび向きに応じて、船舶1には、回転モーメントが生じ得る。つまり、船舶推進装置用制御装置14は、操作部11Dに対する入力操作に基づいて、推進ユニット12A1、13A1および操舵アクチュエータ12A2、13A2によって船舶1に発生させる回転モーメントの大きさおよび向きも制御する。
図1および図2に示す例では、船舶推進装置用制御装置14が、移動経路算出部14Aと、経過時間算出部14Bと、推進力算出部14Cとを備えている。移動経路算出部14Aは、操作部11Dの移動経路を算出する。詳細には、移動経路算出部14Aは、例えばマイクロスイッチなどのセンサ(図示せず)によって検出されたジョイスティックのレバーの位置に基づいて、ジョイスティックのレバーの先端部の移動経路を算出する。
経過時間算出部14Bは、操作部11D(ジョイスティックのレバーの先端部)がある位置に移動させられた時刻からの経過時間を算出する。
推進力算出部14Cは、移動経路算出部14Aによって算出された操作部11Dの移動経路と、経過時間算出部14Bによって算出された経過時間とに基づいて、船舶推進装置12、13に発生させる推進力を算出する。詳細には、推進力算出部14Cは、ジョイスティックのレバーの先端部の移動経路と、ジョイスティックのレバーの先端部がある位置に位置し続けている時間(経過時間)とに基づいて、推進ユニット12A1、13A1および操舵アクチュエータ12A2、13A2に発生させる船舶1の推進力の大きさおよび向きを算出する。
また、推進力算出部14Cは、移動経路算出部14Aによって算出された操作部11Dの移動経路と、経過時間算出部14Bによって算出された経過時間とに基づいて、船舶推進装置12、13によって船舶1に発生させる回転モーメントを算出する。詳細には、推進力算出部14Cは、ジョイスティックのレバーの先端部の移動経路と、ジョイスティックのレバーの先端部がある位置に位置し続けている時間(経過時間)とに基づいて、推進ユニット12A1、13A1および操舵アクチュエータ12A2、13A2によって船舶1に発生させる回転モーメントの大きさおよび向きを算出する。
つまり、船舶推進装置用制御装置14は、推進力算出部14Cによって算出された大きさおよび向きの推進力および/または回転モーメントを推進ユニット12A1、13A1および操舵アクチュエータ12A2、13A2が発生するように、推進ユニット12A1、13A1および操舵アクチュエータ12A2、13A2を制御する。
図1および図2に示す例では、操作部11D(ジョイスティック)のレバーが傾倒可能であると共に、レバーが、レバーの中心軸線を中心に回動可能に、操作部11Dは構成されている。
操船者が、レバーの中心軸線を中心にレバーを時計回りに回動させる場合に、船舶推進装置用制御装置14は、船体11が右旋回する(つまり、船体11が時計回りにその場回頭し、船体11の前部111が後部112に対して右向きに相対移動する)ように、推進ユニット12A1、13A1および操舵アクチュエータ12A2、13A2を制御する。一方、操船者が、レバーの中心軸線を中心にレバーを反時計回りに回動させる場合に、船舶推進装置用制御装置14は、船体11が左旋回する(つまり、船体11が反時計回りにその場回頭し、船体11の前部111が後部112に対して左向きに相対移動する)ように、推進ユニット12A1、13A1および操舵アクチュエータ12A2、13A2を制御する。つまり、操船者がレバーの中心軸線を中心にレバーを回動させることによって、船体11の前部111の向きが変化する。
また、後で詳細に説明するように、操船者がレバーを傾倒させる場合には、船舶推進装置用制御装置14は、船体11が姿勢を維持したまま移動するように、推進ユニット12A1、13A1および操舵アクチュエータ12A2、13A2を制御する。つまり、操船者がレバーを傾倒させることによって、船体11の前部111と、船体11の後部112とが、並進する。
図3は第1実施形態の船舶1における操作部11Dの位置(詳細には、ジョイスティックのレバーの先端部の位置P1~P9)の例を説明するための図である。
図3(A)に示す例では、操作部11D(ジョイスティック)のレバーが傾倒されていない。そのため、操作部11D(詳細には、ジョイスティックのレバーの先端部)は、位置(中立位置)P1に位置する。操作部11D(ジョイスティックのレバーの先端部)が位置P1に位置する場合、船舶推進装置用制御装置14は、推進ユニット12A1、13A1および操舵アクチュエータ12A2、13A2に船舶1の推進力を発生させない。
つまり、位置P1は、船舶推進装置12、13が船舶1の推進力を発生しない位置である。
図3(B)に示す例では、ジョイスティックのレバーが右向きに傾倒されている。そのため、ジョイスティックのレバーの先端部は、位置P1の右側の位置P2に位置する。ジョイスティックのレバーの先端部が位置P2に位置する場合、船舶推進装置用制御装置14は、推進ユニット12A1、13A1および操舵アクチュエータ12A2、13A2に、船舶1を右向きに移動させる推進力を発生させる。
つまり、位置P2は、船舶推進装置12、13が船舶1を右向きに移動(詳細には、並進移動)させる推進力を発生する位置である。
後で詳細に説明するように、船舶1を右向きに並進移動させるために、船舶推進装置12、13は、船舶1を右向きに移動させる推進力を発生するのみならず、船体11を右旋回させる(つまり、船体11を時計回りに旋回させる)回転モーメントも船舶1に発生させる。
図3(C)に示す例では、ジョイスティックのレバーが右前向きに傾倒されている。そのため、ジョイスティックのレバーの先端部は、位置P1の右前側の位置P3に位置する。ジョイスティックのレバーの先端部が位置P3に位置する場合、船舶推進装置用制御装置14は、推進ユニット12A1、13A1および操舵アクチュエータ12A2、13A2に、左右方向と鋭角θ3をなす右前向きに船舶1を移動させる推進力を発生させる。
つまり、位置P3は、船舶推進装置12、13が船舶1を右前向きに移動(並進移動)させる推進力を発生する位置である。
後で詳細に説明するように、船舶1を右前向きに並進移動させるために、船舶推進装置12、13は、船舶1を右前向きに移動させる推進力を発生するのみならず、船体11を右旋回させる(つまり、船体11を時計回りに旋回させる)回転モーメントも船舶1に発生させる。
図3(D)に示す例では、ジョイスティックのレバーが右後向きに傾倒されている。そのため、ジョイスティックのレバーの先端部は、位置P1の右後側の位置P4に位置する。ジョイスティックのレバーの先端部が位置P4に位置する場合、船舶推進装置用制御装置14は、推進ユニット12A1、13A1および操舵アクチュエータ12A2、13A2に、左右方向と鋭角θ4をなす右後向きに船舶1を移動させる推進力を発生させる。
つまり、位置P4は、船舶推進装置12、13が船舶1を右後向きに移動(並進移動)させる推進力を発生する位置である。
後で詳細に説明するように、船舶1を右後向きに並進移動させるために、船舶推進装置12、13は、船舶1を右後向きに移動させる推進力を発生するのみならず、船体11を右旋回させる(つまり、船体11を時計回りに旋回させる)回転モーメントも船舶1に発生させる。
図3(E)に示す例では、ジョイスティックのレバーが左向きに傾倒されている。そのため、ジョイスティックのレバーの先端部は、位置P1の左側の位置P5に位置する。ジョイスティックのレバーの先端部が位置P5に位置する場合、船舶推進装置用制御装置14は、推進ユニット12A1、13A1および操舵アクチュエータ12A2、13A2に、船舶1を左向きに移動させる推進力を発生させる。
つまり、位置P5は、船舶推進装置12、13が船舶1を左向きに移動(並進移動)させる推進力を発生する位置である。
後で詳細に説明するように、船舶1を左向きに並進移動させるために、船舶推進装置12、13は、船舶1を左向きに移動させる推進力を発生するのみならず、船体11を左旋回させる(つまり、船体11を反時計回りに旋回させる)回転モーメントも船舶1に発生させる。
図3(F)に示す例では、ジョイスティックのレバーが左前向きに傾倒されている。そのため、ジョイスティックのレバーの先端部は、位置P1の左前側の位置P6に位置する。ジョイスティックのレバーの先端部が位置P6に位置する場合、船舶推進装置用制御装置14は、推進ユニット12A1、13A1および操舵アクチュエータ12A2、13A2に、左右方向と鋭角θ6をなす左前向きに船舶1を移動させる推進力を発生させる。
つまり、位置P6は、船舶推進装置12、13が船舶1を左前向きに移動(並進移動)させる推進力を発生する位置である。
後で詳細に説明するように、船舶1を左前向きに並進移動させるために、船舶推進装置12、13は、船舶1を左前向きに移動させる推進力を発生するのみならず、船体11を左旋回させる(つまり、船体11を反時計回りに旋回させる)回転モーメントも船舶1に発生させる。
図3(G)に示す例では、ジョイスティックのレバーが左後向きに傾倒されている。そのため、ジョイスティックのレバーの先端部は、位置P1の左後側の位置P7に位置する。ジョイスティックのレバーの先端部が位置P7に位置する場合、船舶推進装置用制御装置14は、推進ユニット12A1、13A1および操舵アクチュエータ12A2、13A2に、左右方向と鋭角θ7をなす左後向きに船舶1を移動させる推進力を発生させる。
つまり、位置P7は、船舶推進装置12、13が船舶1を左後向きに移動(並進移動)させる推進力を発生する位置である。
後で詳細に説明するように、船舶1を左後向きに並進移動させるために、船舶推進装置12、13は、船舶1を左後向きに移動させる推進力を発生するのみならず、船体11を左旋回させる(つまり、船体11を反時計回りに旋回させる)回転モーメントも船舶1に発生させる。
図3(H)に示す例では、ジョイスティックのレバーが前向きに傾倒されている。そのため、ジョイスティックのレバーの先端部は、位置P1の前側の位置P8に位置する。ジョイスティックのレバーの先端部が位置P8に位置する場合、船舶推進装置用制御装置14は、推進ユニット12A1、13A1および操舵アクチュエータ12A2、13A2に、船舶1を前向きに移動させる推進力を発生させる。
つまり、位置P8は、船舶推進装置12、13が船舶1を前向きに移動(前進)させる推進力を発生する位置である。
図3(I)に示す例では、ジョイスティックのレバーが後向きに傾倒されている。そのため、ジョイスティックのレバーの先端部は、位置P1の後側の位置P9に位置する。ジョイスティックのレバーの先端部が位置P9に位置する場合、船舶推進装置用制御装置14は、推進ユニット12A1、13A1および操舵アクチュエータ12A2、13A2に、船舶1を後向きに移動させる推進力を発生させる。
つまり、位置P9は、船舶推進装置12、13が船舶1を後向きに移動(後進)させる推進力を発生する位置である。
操船者が操作部11D(ジョイスティック)を操作しない場合、自動復帰機能を有するジョイスティックのレバーの先端部は、位置P1に位置する。ジョイスティックのレバーの先端部は、操船者の操作に応じて、例えば位置P1~P9などの位置に位置することができる。
図4は第1実施形態の船舶1における操作部11Dの移動経路(詳細には、ジョイスティックのレバーの先端部の移動経路)の例を説明するための図である。
図4(A)に示す例では、操作部11D(詳細には、ジョイスティックのレバーの先端部)が、位置P1から位置P2に移動させられて、位置P2に維持される。
移動経路算出部14Aは、ジョイスティックのレバーの先端部が位置P1に位置する時刻のレバーの位置と、ジョイスティックのレバーの先端部が位置P2に位置する時刻のレバーの位置とに基づいて、ジョイスティックのレバーの先端部の移動経路P1→P2を算出する。
経過時間算出部14Bは、ジョイスティックのレバーの先端部が位置P1から位置P2に移動させられた時刻t1(図5参照)からの経過時間を算出する。詳細には、経過時間算出部14Bは、ジョイスティックのレバーの先端部が位置P2に位置し続けている時間を算出する。
推進力算出部14Cは、移動経路算出部14Aによって算出されたジョイスティックのレバーの先端部の移動経路P1→P2と、経過時間算出部14Bによって算出された経過時間(ジョイスティックのレバーの先端部が位置P2に位置し続けている時間)とに基づいて、船舶推進装置12、13に発生させる右向きの推進力を算出する。詳細には、推進力算出部14Cは、船舶1を右向きに移動させる推進力の大きさを算出する。
また、推進力算出部14Cは、移動経路算出部14Aによって算出されたジョイスティックのレバーの先端部の移動経路P1→P2と、経過時間算出部14Bによって算出された経過時間(ジョイスティックのレバーの先端部が位置P2に位置し続けている時間)とに基づいて、船舶推進装置12、13によって船舶1に発生させる時計回りの回転モーメントを算出する。詳細には、推進力算出部14Cは、船舶1を時計回りに旋回させる回転モーメント(船体11の前部111が後部112に対して右向きに相対移動する向きの回転モーメント)の大きさを算出する。
図5は操作部11Dが、位置P1から位置P2に移動させられて、位置P2に維持される場合に船舶推進装置12、13が発生する推進力の合力などを説明するための図である。図6は操作部11Dが、位置P1から位置P2に移動させられて、位置P2に維持される場合に船舶推進装置12、13が船舶1に発生させる回転モーメントの向きなどを説明するための図である。図7は操作部11Dが、位置P1から位置P2に移動させられて、位置P2に維持される場合に船舶推進装置12、13が発生する推進力の大きさおよび向き並びに合力の大きさおよび向きを説明するための図である。
詳細には、図5(A)は時刻t1以前から時刻t2以降までの期間中における操作部11Dの位置P1、P2を示しており、図5(B)は時刻t1以前から時刻t2以降までの期間中に船舶推進装置12、13が発生する推進力の合力の大きさを示しており、図5(C)は時刻t1以前から時刻t2以降までの期間中に船舶推進装置12、13が発生する推進力が船舶1の前後方向となす鋭角を示している。図5(D)は時刻t1以前から時刻t2以降までの期間中に船舶推進装置12、13が発生する推進力の大きさを示しており、図5(E)は時刻t1以前から時刻t2以降までの期間中に船舶推進装置12、13が船舶1に発生させる回転モーメントの大きさおよび向きを示している。
図6(A)は時刻t1から時刻t2までの期間中における船舶1の船体11と船舶推進装置12、13との関係を示しており、図6(B)は時刻t2以降の期間中における船舶1の船体11と船舶推進装置12、13との関係を示している。
図7(A)は時刻t1以前の期間中に船舶推進装置12が発生する推進力DF120の大きさおよび向きと、船舶推進装置13が発生する推進力DF130の大きさおよび向きと、船舶推進装置12、13が発生する推進力DF120、DF130の合力RR0の大きさおよび向きとを示している。図7(B)は時刻t1から時刻t2までの期間中に船舶推進装置12が発生する推進力DF121の大きさおよび向きと、船舶推進装置13が発生する推進力DF131の大きさおよび向きと、船舶推進装置12、13が発生する推進力DF121、DF131の合力RR1の大きさおよび向きとを示している。図7(C)は時刻t2以降の期間中に船舶推進装置12が発生する推進力DF122の大きさおよび向きと、船舶推進装置13が発生する推進力DF132の大きさおよび向きと、船舶推進装置12、13が発生する推進力DF122、DF132の合力RR2の大きさおよび向きとを示している。
図5~図7に示す例では、図5(A)に示すように、時刻t1以前の期間中、操作部11Dが位置P1に位置し、時刻t1に、操作部11Dが位置P1から位置P2に移動させられ、時刻t1以降の期間中、操作部11Dが位置P2に維持される。
時刻t1以前の期間中には、図5(D)および図7(A)に示すように、船舶推進装置12が推進力を発生せず(つまり、船舶推進装置12が発生する推進力DF120の値はゼロであり)、船舶推進装置13も推進力を発生しない(つまり、船舶推進装置13が発生する推進力DF130の値もゼロである)。その結果、図5(B)および図7(A)に示すように、船舶推進装置12、13が発生する推進力DF120、DF130の合力RR0の値もゼロである。また、図5(E)に示すように、船舶推進装置12、13が船舶1に発生させる回転モーメントの値もゼロである。
次いで、時刻t1に、図5(D)、図6(A)および図7(B)に示すように、船舶推進装置12が、船舶1の右後向きの推進力DF121を発生する。図5(C)、図6(A)および図7(B)に示すように、船舶推進装置12が発生する推進力DF121は、船舶1の前後方向(図6および図7の上下方向)と鋭角θ11をなす。
また、時刻t1に、図5(D)、図6(A)および図7(B)に示すように、船舶推進装置13が、船舶1の右前向きの推進力DF131を発生する。図5(C)、図6(A)および図7(B)に示すように、船舶推進装置13が発生する推進力DF131は、船舶1の前後方向と鋭角θ11をなす。
その結果、時刻t1に、図5(B)および図7(B)に示すように、船舶推進装置12、13が、船舶1の右向きの推進力DF121、DF131の合力RR1を発生する。 また、時刻t1に、図5(E)および図6(A)に示すように、船舶推進装置12、13が、時計回りの回転モーメントM1(船体11の前部111が後部112に対して右向きに相対移動する向きの回転モーメントM1)を船舶1に発生させる。
図5~図7に示す例では、船舶推進装置12が発生する推進力DF121が、船舶1の前後方向となす鋭角θ11と、船舶推進装置13が発生する推進力DF131が、船舶1の前後方向となす鋭角θ11とが等しいが、他の例では、船舶推進装置12が発生する推進力DF121が、船舶1の前後方向となす鋭角と、船舶推進装置13が発生する推進力DF131が、船舶1の前後方向となす鋭角とが異なっていてもよい。
時刻t1から時刻t2までの期間中に、図5(D)に示すように、船舶推進装置12が、船舶1の右後向きの推進力を発生し続ける。詳細には、船舶推進装置12が発生する船舶1の右後向きの推進力の大きさは、リニアに減少する。図5(C)に示すように、船舶推進装置12が発生する推進力と船舶1の前後方向(図6および図7の上下方向)とがなす鋭角の値は、途中で減少することなく増加する(例えば、リニアに増加する)。
また、時刻t1から時刻t2までの期間中に、図5(D)に示すように、船舶推進装置13が、船舶1の右前向きの推進力を発生し続ける。詳細には、船舶推進装置13が発生する船舶1の右前向きの推進力の大きさは、リニアに減少する。図5(C)に示すように、船舶推進装置13が発生する推進力と船舶1の前後方向とがなす鋭角の値は、途中で減少することなく増加する(例えば、リニアに増加する)。
その結果、時刻t1から時刻t2までの期間中に、図5(B)に示すように、船舶推進装置12、13が発生する船舶1の右向きの推進力の合力の大きさは、合力RR1の大きさと等しい値に維持される。
また、時刻t1から時刻t2までの期間中に、図5(E)に示すように、船舶推進装置12、13が船舶1に発生させる時計回りの回転モーメント(船体11の前部111が後部112に対して右向きに相対移動する向きの回転モーメント)の大きさは、リニアに減少する。
図5~図7に示す例では、時刻t1から時刻t2までの期間中に、船舶推進装置12、13が発生する船舶1の右向きの推進力の合力の大きさは、一定値に維持されるが、他の例では、時刻t1から時刻t2までの期間中に、船舶推進装置12、13が発生する船舶1の右向きの推進力の合力の大きさが、一定値に維持されなくてもよい。
次いで、時刻t2に、図5(D)、図6(B)および図7(C)に示すように、船舶推進装置12が発生する船舶1の右後向きの推進力DF122は、船舶1の前後方向(図6および図7の上下方向)と鋭角θ12(>θ11)をなす。
また、時刻t2に、図5(D)、図6(B)および図7(C)に示すように、船舶推進装置13が発生する船舶1の右前向きの推進力DF132は、船舶1の前後方向と鋭角θ12(>θ11)をなす。
その結果、時刻t2に、図5(B)および図7(C)に示すように、船舶推進装置12、13が、船舶1の右向きの推進力DF122、DF132の合力RR2を発生する。合力RR2の大きさは、合力RR1の大きさと等しい。
また、時刻t2に、図5(E)に示すように、船舶推進装置12、13が船舶1に回転モーメントを発生させなくなる。つまり、船舶推進装置12、13が船舶1に発生させる回転モーメントの値はゼロになる。
図5~図7に示す例では、船舶推進装置12が発生する船舶1の推進力DF122が、船舶1の前後方向となす鋭角θ12と、船舶推進装置13が発生する船舶1の推進力DF132が、船舶1の前後方向となす鋭角θ12とが等しいが、他の例では、船舶推進装置12が発生する推進力DF122が、船舶1の前後方向となす鋭角と、船舶推進装置13が発生する推進力DF132が、船舶1の前後方向となす鋭角とが異なっていてもよい。
時刻t2以降の期間中に、図5(D)に示すように、船舶推進装置12が、船舶1の右後向きの推進力を発生し続ける。船舶推進装置12が発生し続ける船舶1の右後向きの推進力の大きさは、推進力DF122の大きさと等しい。
また、時刻t2以降の期間中に、図5(D)に示すように、船舶推進装置13が、船舶1の右前向きの推進力を発生し続ける。船舶推進装置13が発生し続ける船舶1の右前向きの推進力の大きさは、推進力DF132の大きさと等しい。
その結果、時刻t2以降の期間中に、図5(B)および図7(C)に示すように、船舶推進装置12、13が、船舶1の右向きの推進力の合力を発生し続ける。船舶推進装置12、13が発生し続ける船舶1の右向きの推進力の合力の大きさは、合力RR2の大きさと等しい。
また、時刻t2以降の期間中に、図5(E)に示すように、船舶推進装置12、13は回転モーメントを船舶1に発生させない。つまり、船舶推進装置12、13が船舶1に発生させる回転モーメントの値はゼロに維持される。
図5~図7に示す例では、時刻t2以降の期間中に、船舶推進装置12、13が発生する船舶1の右向きの推進力の合力の大きさは、一定値に維持されるが、他の例では、時刻t2以降の期間中に、船舶推進装置12、13が発生する船舶1の右向きの推進力の合力の大きさが、一定値に維持されなくてもよい。
つまり、図5~図7に示す例では、操作部11Dが位置P2に移動させられた時刻t1から時刻t2までの期間中に、船舶推進装置用制御装置14は、船舶推進装置12、13によって、船体11の前部111が後部112に対して右向きに相対移動する向きの回転モーメント(時計回りの回転モーメント)を船舶1に発生させる。次いで、時刻t2以降の期間中に、船舶推進装置用制御装置14は、船舶推進装置12、13によって、時計回りの回転モーメントを船舶1に発生させない。
そのため、図5~図7に示す例では、停止している船舶1を右向きに移動させる場合に、船体11の前部111が船体11の後部112に遅れて右向きに移動開始することに伴って、船舶1が反時計回りに旋回してしまうおそれを抑制することができる。
また、図5~図7に示す例では、時刻t1から時刻t2までの期間中に、船舶推進装置12が、船舶1の前後方向と鋭角θ11以上鋭角θ12未満の鋭角をなす右後向きの推進力を発生し、船舶推進装置13が、船舶1の前後方向と鋭角θ11以上鋭角θ12未満の鋭角をなす右前向きの推進力を発生する。次いで、時刻t2以降の期間中に、船舶推進装置12が、船舶1の前後方向と鋭角θ12(>θ11)をなす右後向きの推進力を発生し、船舶推進装置13が、船舶1の前後方向と鋭角θ12(>θ11)をなす右前向きの推進力を発生する。
詳細には、図5~図7に示す例では、時刻t1から時刻t2までの期間中に、船舶推進装置12が発生する右後向きの推進力が船舶1の前後方向となす鋭角の値は、途中で減少することなく増加し(例えば、リニアに増加し)、船舶推進装置13が発生する右前向きの推進力が船舶1の前後方向となす鋭角の値も、途中で減少することなく増加する(例えば、リニアに増加する)。
また、図5~図7に示す例では、時刻t1から時刻t2までの期間中に船舶推進装置12が発生する右後向きの推進力と船舶推進装置13が発生する右前向きの推進力との右向きの合力と、時刻t2以降の期間中に船舶推進装置12が発生する右後向きの推進力と船舶推進装置13が発生する右前向きの推進力との右向きの合力とが等しい(つまり、両者の大きさおよび向きが等しい)。
そのため、図5~図7に示す例では、時刻t1から時刻t2までの期間中に、時刻t2以降の期間中と同様に、船舶1を右向きに迅速に移動させることができる。すなわち、停止している船舶1を右向きに移動させる場合に船体11の前部111が船体11の後部112に遅れて移動開始してしまうおそれを抑制しつつ、船舶1を右向きに迅速に移動させることができる。
操作部11D(詳細には、ジョイスティックのレバーの先端部)が、位置P1から位置P3に移動させられて、位置P3に維持される例では、移動経路算出部14Aが、ジョイスティックのレバーの先端部の移動経路P1→P3を算出し、経過時間算出部14Bは、ジョイスティックのレバーの先端部が位置P1から位置P3に移動させられた時刻からの経過時間を算出する。推進力算出部14Cは、船舶1を右前向きに移動させる推進力の大きさを算出する。また、推進力算出部14Cは、船舶推進装置12、13によって船舶1に発生させる時計回りの回転モーメントを算出する。
操作部11Dが、位置P1から位置P3に移動させられて、位置P3に維持される例では、操作部11Dが位置P1から位置P3に移動させられた時刻から、図5の時刻t2に相当する時刻までの期間中に、船舶推進装置12、13が、船舶1の右前向きの推進力の合力を発生する。また、その期間中に、船舶推進装置12、13が、時計回りの回転モーメントを船舶1に発生させる。
また、操作部11Dが、位置P1から位置P3に移動させられて、位置P3に維持される例では、次いで、図5の時刻t2に相当する時刻以降の期間中に、船舶推進装置12、13が、船舶1の右前向きの推進力の合力を発生する。一方、その期間中には、船舶推進装置12、13が、時計回りの回転モーメントを船舶1に発生させない。
操作部11D(詳細には、ジョイスティックのレバーの先端部)が、位置P1から位置P4に移動させられて、位置P4に維持される例では、移動経路算出部14Aが、ジョイスティックのレバーの先端部の移動経路P1→P4を算出し、経過時間算出部14Bは、ジョイスティックのレバーの先端部が位置P1から位置P4に移動させられた時刻からの経過時間を算出する。推進力算出部14Cは、船舶1を右後向きに移動させる推進力の大きさを算出する。また、推進力算出部14Cは、船舶推進装置12、13によって船舶1に発生させる時計回りの回転モーメントを算出する。
操作部11Dが、位置P1から位置P4に移動させられて、位置P4に維持される例では、操作部11Dが位置P1から位置P4に移動させられた時刻から、図5の時刻t2に相当する時刻までの期間中に、船舶推進装置12、13が、船舶1の右後向きの推進力の合力を発生する。また、その期間中に、船舶推進装置12、13が、時計回りの回転モーメントを船舶1に発生させる。
また、操作部11Dが、位置P1から位置P4に移動させられて、位置P4に維持される例では、次いで、図5の時刻t2に相当する時刻以降の期間中に、船舶推進装置12、13が、船舶1の右後向きの推進力の合力を発生する。一方、その期間中には、船舶推進装置12、13が、時計回りの回転モーメントを船舶1に発生させない。
図4(B)に示す例では、操作部11D(詳細には、ジョイスティックのレバーの先端部)が、位置P1から位置P5に移動させられて、位置P5に維持される。
移動経路算出部14Aは、ジョイスティックのレバーの先端部が位置P1に位置する時刻のレバーの位置と、ジョイスティックのレバーの先端部が位置P5に位置する時刻のレバーの位置とに基づいて、ジョイスティックのレバーの先端部の移動経路P1→P5を算出する。
経過時間算出部14Bは、ジョイスティックのレバーの先端部が位置P1から位置P5に移動させられた時刻t3(図8参照)からの経過時間を算出する。詳細には、経過時間算出部14Bは、ジョイスティックのレバーの先端部が位置P5に位置し続けている時間を算出する。
推進力算出部14Cは、移動経路算出部14Aによって算出されたジョイスティックのレバーの先端部の移動経路P1→P5と、経過時間算出部14Bによって算出された経過時間(ジョイスティックのレバーの先端部が位置P5に位置し続けている時間)とに基づいて、船舶推進装置12、13に発生させる左向きの推進力を算出する。詳細には、推進力算出部14Cは、船舶1を左向きに移動させる推進力の大きさを算出する。
また、推進力算出部14Cは、移動経路算出部14Aによって算出されたジョイスティックのレバーの先端部の移動経路P1→P5と、経過時間算出部14Bによって算出された経過時間(ジョイスティックのレバーの先端部が位置P5に位置し続けている時間)とに基づいて、船舶推進装置12、13によって船舶1に発生させる反時計回りの回転モーメントを算出する。詳細には、推進力算出部14Cは、船舶1を反時計回りに旋回させる回転モーメント(船体11の前部111が後部112に対して左向きに相対移動する向きの回転モーメント)の大きさを算出する。
図8は操作部11Dが、位置P1から位置P5に移動させられて、位置P5に維持される場合に船舶推進装置12、13が発生する推進力の合力などを説明するための図である。図9は操作部11Dが、位置P1から位置P5に移動させられて、位置P5に維持される場合に船舶推進装置12、13が船舶1に発生させる回転モーメントの向きなどを説明するための図である。図10は操作部11Dが、位置P1から位置P5に移動させられて、位置P5に維持される場合に船舶推進装置12、13が発生する推進力の大きさおよび向き並びに合力の大きさおよび向きを説明するための図である。
詳細には、図8(A)は時刻t3以前から時刻t4以降までの期間中における操作部11Dの位置P1、P5を示しており、図8(B)は時刻t3以前から時刻t4以降までの期間中に船舶推進装置12、13が発生する推進力の合力の大きさを示しており、図8(C)は時刻t3以前から時刻t4以降までの期間中に船舶推進装置12、13が発生する推進力が船舶1の前後方向となす鋭角を示している。図8(D)は時刻t3以前から時刻t4以降までの期間中に船舶推進装置12、13が発生する推進力の大きさを示しており、図8(E)は時刻t3以前から時刻t4以降までの期間中に船舶推進装置12、13が船舶1に発生させる回転モーメントの大きさおよび向きを示している。
図9(A)は時刻t3から時刻t4までの期間中における船舶1の船体11と船舶推進装置12、13との関係を示しており、図9(B)は時刻t4以降の期間中における船舶1の船体11と船舶推進装置12、13との関係を示している。
図10(A)は時刻t3以前の期間中に船舶推進装置12が発生する推進力DF120の大きさおよび向きと、船舶推進装置13が発生する推進力DF130の大きさおよび向きと、船舶推進装置12、13が発生する推進力DF120、DF130の合力RL0の大きさおよび向きとを示している。図10(B)は時刻t3から時刻t4までの期間中に船舶推進装置12が発生する推進力DF123の大きさおよび向きと、船舶推進装置13が発生する推進力DF133の大きさおよび向きと、船舶推進装置12、13が発生する推進力DF123、DF133の合力RL3の大きさおよび向きとを示している。図10(C)は時刻t4以降の期間中に船舶推進装置12が発生する推進力DF124の大きさおよび向きと、船舶推進装置13が発生する推進力DF134の大きさおよび向きと、船舶推進装置12、13が発生する推進力DF124、DF134の合力RL4の大きさおよび向きとを示している。
図8~図10に示す例では、図8(A)に示すように、時刻t3以前の期間中、操作部11Dが位置P1に位置し、時刻t3に、操作部11Dが位置P1から位置P5に移動させられ、時刻t3以降の期間中、操作部11Dが位置P5に維持される。
時刻t3以前の期間中には、図8(D)および図10(A)に示すように、船舶推進装置12が推進力を発生せず(つまり、船舶推進装置12が発生する推進力DF120の値はゼロであり)、船舶推進装置13も推進力を発生しない(つまり、船舶推進装置13が発生する推進力DF130の値もゼロである)。その結果、図8(B)および図10(A)に示すように、船舶推進装置12、13が発生する推進力DF120、DF130の合力RL0の値もゼロである。また、図8(E)に示すように、船舶推進装置12、13が船舶1に発生させる回転モーメントの値もゼロである。
次いで、時刻t3に、図8(D)、図9(A)および図10(B)に示すように、船舶推進装置12が、船舶1の左前向きの推進力DF123を発生する。図8(C)、図9(A)および図10(B)に示すように、船舶推進装置12が発生する推進力DF123は、船舶1の前後方向(図9および図10の上下方向)と鋭角θ13をなす。
また、時刻t3に、図8(D)、図9(A)および図10(B)に示すように、船舶推進装置13が、船舶1の左後向きの推進力DF133を発生する。図8(C)、図9(A)および図10(B)に示すように、船舶推進装置13が発生する推進力DF133は、船舶1の前後方向と鋭角θ13をなす。
その結果、時刻t3に、図8(B)および図10(B)に示すように、船舶推進装置12、13が、船舶1の左向きの推進力DF123、DF133の合力RL3を発生する。 また、時刻t3に、図8(E)および図9(A)に示すように、船舶推進装置12、13が、反時計回りの回転モーメントM2(船体11の前部111が後部112に対して左向きに相対移動する向きの回転モーメントM2)を船舶1に発生させる。
図8~図10に示す例では、船舶推進装置12が発生する推進力DF123が、船舶1の前後方向となす鋭角θ13と、船舶推進装置13が発生する推進力DF133が、船舶1の前後方向となす鋭角θ13とが等しいが、他の例では、船舶推進装置12が発生する推進力DF123が、船舶1の前後方向となす鋭角と、船舶推進装置13が発生する推進力DF133が、船舶1の前後方向となす鋭角とが異なっていてもよい。
時刻t3から時刻t4までの期間中に、図8(D)に示すように、船舶推進装置12が、船舶1の左前向きの推進力を発生し続ける。詳細には、船舶推進装置12が発生する船舶1の左前向きの推進力の大きさは、リニアに減少する。図8(C)に示すように、船舶推進装置12が発生する推進力と船舶1の前後方向(図9および図10の上下方向)とがなす鋭角の値は、途中で減少することなく増加する(例えば、リニアに増加する)。
また、時刻t3から時刻t4までの期間中に、図8(D)に示すように、船舶推進装置13が、船舶1の左後向きの推進力を発生し続ける。詳細には、船舶推進装置13が発生する船舶1の左後向きの推進力の大きさは、リニアに減少する。図8(C)に示すように、船舶推進装置13が発生する推進力と船舶1の前後方向とがなす鋭角の値は、途中で減少することなく増加する(例えば、リニアに増加する)。
その結果、時刻t3から時刻t4までの期間中に、図8(B)に示すように、船舶推進装置12、13が発生する船舶1の左向きの推進力の合力の大きさは、合力RL3の大きさと等しい値に維持される。
また、時刻t3から時刻t4までの期間中に、図8(E)に示すように、船舶推進装置12、13が船舶1に発生させる反時計回りの回転モーメント(船体11の前部111が後部112に対して左向きに相対移動する向きの回転モーメント)の大きさは、リニアに減少する。
図8~図10に示す例では、時刻t3から時刻t4までの期間中に、船舶推進装置12、13が発生する船舶1の左向きの推進力の合力の大きさは、一定値に維持されるが、他の例では、時刻t3から時刻t4までの期間中に、船舶推進装置12、13が発生する船舶1の左向きの推進力の合力の大きさが、一定値に維持されなくてもよい。
次いで、時刻t4に、図8(C)、図9(B)および図10(C)に示すように、船舶推進装置12が発生する船舶1の左前向きの推進力DF124は、船舶1の前後方向(図9および図10の上下方向)と鋭角θ14(>θ13)をなす。
また、時刻t4に、図8(C)、図9(B)および図10(C)に示すように、船舶推進装置13が発生する船舶1の左後向きの推進力DF134は、船舶1の前後方向と鋭角θ14(>θ13)をなす。
その結果、時刻t4に、図8(B)および図10(C)に示すように、船舶推進装置12、13が、船舶1の左向きの推進力DF124、DF134の合力RL4を発生する。合力RL4の大きさは、合力RL3の大きさと等しい。
また、時刻t4に、図8(E)に示すように、船舶推進装置12、13が船舶1に回転モーメントを発生させなくなる。つまり、船舶推進装置12、13が船舶1に発生させる回転モーメントの値はゼロになる。
図8~図10に示す例では、船舶推進装置12が発生する船舶1の推進力DF124が、船舶1の前後方向となす鋭角θ14と、船舶推進装置13が発生する船舶1の推進力DF134が、船舶1の前後方向となす鋭角θ14とが等しいが、他の例では、船舶推進装置12が発生する推進力DF124が、船舶1の前後方向となす鋭角と、船舶推進装置13が発生する推進力DF134が、船舶1の前後方向となす鋭角とが異なっていてもよい。
時刻t4以降の期間中に、図8(D)に示すように、船舶推進装置12が、船舶1の左前向きの推進力を発生し続ける。船舶推進装置12が発生し続ける船舶1の左前向きの推進力の大きさは、推進力DF124の大きさと等しい。
また、時刻t4以降の期間中に、図8(D)に示すように、船舶推進装置13が、船舶1の左後向きの推進力を発生し続ける。船舶推進装置13が発生し続ける船舶1の左後向きの推進力の大きさは、推進力DF134の大きさと等しい。
その結果、時刻t4以降の期間中に、図8(B)および図10(C)に示すように、船舶推進装置12、13が、船舶1の左向きの推進力の合力を発生し続ける。船舶推進装置12、13が発生し続ける船舶1の左向きの推進力の合力の大きさは、合力RL4の大きさと等しいる。
また、時刻t4以降の期間中に、図8(E)に示すように、船舶推進装置12、13は回転モーメントを船舶1に発生させない。つまり、船舶推進装置12、13が船舶1に発生させる回転モーメントの値はゼロに維持される。
図8~図10に示す例では、時刻t4以降の期間中に、船舶推進装置12、13が発生する船舶1の左向きの推進力の合力の大きさは、一定値に維持されるが、他の例では、時刻t4以降の期間中に、船舶推進装置12、13が発生する船舶1の左向きの推進力の合力の大きさが、一定値に維持されなくてもよい。
つまり、図8~図10に示す例では、操作部11Dが位置P5に移動させられた時刻t3から時刻t4までの期間中に、船舶推進装置用制御装置14は、船舶推進装置12、13によって、船体11の前部111が後部112に対して左向きに相対移動する向きの回転モーメント(反時計回りの回転モーメント)を船舶1に発生させる。次いで、時刻t4以降の期間中に、船舶推進装置用制御装置14は、船舶推進装置12、13によって、反時計回りの回転モーメントを船舶1に発生させない。
そのため、図8~図10に示す例では、停止している船舶1を左向きに移動させる場合に、船体11の前部111が船体11の後部112に遅れて左向きに移動開始することに伴って、船舶1が時計回りに旋回してしまうおそれを抑制することができる。
また、図8~図10に示す例では、時刻t3から時刻t4までの期間中に、船舶推進装置12が、船舶1の前後方向と鋭角θ13以上鋭角θ14未満の鋭角をなす左前向きの推進力を発生し、船舶推進装置13が、船舶1の前後方向と鋭角θ13以上鋭角θ14未満の鋭角をなす左後向きの推進力を発生する。次いで、時刻t4以降の期間中に、船舶推進装置12が、船舶1の前後方向と鋭角θ14(>θ13)をなす左前向きの推進力を発生し、船舶推進装置13が、船舶1の前後方向と鋭角θ14(>θ13)をなす左後向きの推進力を発生する。
詳細には、図8~図10に示す例では、時刻t3から時刻t4までの期間中に、船舶推進装置12が発生する左前向きの推進力が船舶1の前後方向となす鋭角の値は、途中で減少することなく増加し(例えば、リニアに増加し)、船舶推進装置13が発生する左後向きの推進力が船舶1の前後方向となす鋭角の値も、途中で減少することなく増加する(例えば、リニアに増加する)。
また、図8~図10に示す例では、時刻t3から時刻t4までの期間中に船舶推進装置12が発生する左前向きの推進力と船舶推進装置13が発生する左後向きの推進力との左向きの合力と、時刻t4以降の期間中に船舶推進装置12が発生する左前向きの推進力と船舶推進装置13が発生する左後向きの推進力との左向きの合力とが等しい(つまり、両者の大きさおよび向きが等しい)。
そのため、図8~図10に示す例では、時刻t3から時刻t4までの期間中に、時刻t4以降の期間中と同様に、船舶1を左向きに迅速に移動させることができる。すなわち、停止している船舶1を左向きに移動させる場合に船体11の前部111が船体11の後部112に遅れて移動開始してしまうおそれを抑制しつつ、船舶1を左向きに迅速に移動させることができる。
操作部11D(詳細には、ジョイスティックのレバーの先端部)が、位置P1から位置P6に移動させられて、位置P6に維持される例では、移動経路算出部14Aが、ジョイスティックのレバーの先端部の移動経路P1→P6を算出し、経過時間算出部14Bは、ジョイスティックのレバーの先端部が位置P1から位置P6に移動させられた時刻からの経過時間を算出する。推進力算出部14Cは、船舶1を左前向きに移動させる推進力の大きさを算出する。また、推進力算出部14Cは、船舶推進装置12、13によって船舶1に発生させる反時計回りの回転モーメントを算出する。
操作部11Dが、位置P1から位置P6に移動させられて、位置P6に維持される例では、操作部11Dが位置P1から位置P6に移動させられた時刻から、図8の時刻t4に相当する時刻までの期間中に、船舶推進装置12、13が、船舶1の左前向きの推進力の合力を発生する。また、その期間中に、船舶推進装置12、13が、反時計回りの回転モーメントを船舶1に発生させる。
また、操作部11Dが、位置P1から位置P6に移動させられて、位置P6に維持される例では、次いで、図8の時刻t4に相当する時刻以降の期間中に、船舶推進装置12、13が、船舶1の左前向きの推進力の合力を発生する。一方、その期間中には、船舶推進装置12、13が、反時計回りの回転モーメントを船舶1に発生させない。
操作部11D(詳細には、ジョイスティックのレバーの先端部)が、位置P1から位置P7に移動させられて、位置P7に維持される例では、移動経路算出部14Aが、ジョイスティックのレバーの先端部の移動経路P1→P7を算出し、経過時間算出部14Bは、ジョイスティックのレバーの先端部が位置P1から位置P7に移動させられた時刻からの経過時間を算出する。推進力算出部14Cは、船舶1を左後向きに移動させる推進力の大きさを算出する。また、推進力算出部14Cは、船舶推進装置12、13によって船舶1に発生させる反時計回りの回転モーメントを算出する。
操作部11Dが、位置P1から位置P7に移動させられて、位置P7に維持される例では、操作部11Dが位置P1から位置P7に移動させられた時刻から、図8の時刻t4に相当する時刻までの期間中に、船舶推進装置12、13が、船舶1の左後向きの推進力の合力を発生する。また、その期間中に、船舶推進装置12、13が、反時計回りの回転モーメントを船舶1に発生させる。
また、操作部11Dが、位置P1から位置P7に移動させられて、位置P7に維持される例では、次いで、図8の時刻t4に相当する時刻以降の期間中に、船舶推進装置12、13が、船舶1の左後向きの推進力の合力を発生する。一方、その期間中には、船舶推進装置12、13が、反時計回りの回転モーメントを船舶1に発生させない。
図11は第1実施形態の船舶推進装置用制御装置14によって実行される処理の一例を説明するためのフローチャートである。
図11(A)に示す処理および図11(B)に示す処理は、操作部11D(ジョイスティック)の位置が変化した場合に開始し、並列に実行される。
図11(A)に示す例では、ステップS11において、船舶推進装置用制御装置14は、操作部11Dが位置P2、位置P3および位置P4のいずれかに位置しているか否かを判定する。操作部11Dが位置P2、位置P3および位置P4のいずれかに位置している場合には、ステップS12に進む。一方、操作部11Dが位置P2、位置P3および位置P4のいずれにも位置していない場合には、図11(A)に示すルーチンを終了する。
ステップS12では、船舶推進装置用制御装置14が、船舶推進装置12、13によって、時計回りの回転モーメントM1(船体11の前部111が後部112に対して右向きに相対移動する向きの回転モーメントM1)を船舶1に発生させると共に、船舶推進装置12、13に船舶1の右向き、右前向き、あるいは、右後向きの推進力の合力を発生させる。
例えば、ステップS12では、船舶推進装置12が発生する船舶1の右後向きの推進力の大きさは、リニアに減少し、船舶推進装置12が発生する推進力と船舶1の前後方向とがなす鋭角の値は、リニアに増加する。また、船舶推進装置13が発生する船舶1の右前向きの推進力の大きさは、リニアに減少し、船舶推進装置13が発生する推進力と船舶1の前後方向とがなす鋭角の値は、リニアに増加する。その結果、船舶推進装置12、13が発生する船舶1の右向き、右前向き、あるいは、右後向きの推進力の合力の大きさは、一定値に維持される。
ステップS13では、船舶推進装置用制御装置14が、船舶推進装置12、13によって時計回りの回転モーメントM1を船舶1に発生させる必要がある第1期間中であるか否かを判定する。時計回りの回転モーメントM1を船舶1に発生させる必要がある第1期間中である場合には、ステップS11に戻る。一方、時計回りの回転モーメントM1を船舶1に発生させる必要がない第2期間(第1期間経過後の第2期間)中である場合には、ステップS14に進む。
ステップS14において、船舶推進装置用制御装置14は、操作部11Dが位置P2、位置P3および位置P4のいずれかの位置に維持されているか否かを判定する。操作部11Dが位置P2、位置P3および位置P4のいずれかの位置に維持されている場合には、ステップS15に進む。一方、操作部11Dが位置P2、位置P3および位置P4のいずれかの位置に維持されていない場合(例えば操作部11Dが位置P1に自動復帰している場合)には、図11(A)に示すルーチンを終了する。
ステップS15では、船舶推進装置用制御装置14が、船舶推進装置12、13によって、時計回りの回転モーメントM1(船体11の前部111が後部112に対して右向きに相対移動する向きの回転モーメントM1)を船舶1に発生させることなく、船舶推進装置12、13に船舶1の右向き、右前向き、あるいは、右後向きの推進力の合力を発生させる。
例えば、ステップS15では、船舶推進装置12、13が発生する船舶1の右向き、右前向き、あるいは、右後向きの推進力の合力の大きさが、第1期間中と等しい値に維持される。
図11(B)に示す例では、ステップS21において、船舶推進装置用制御装置14は、操作部11Dが位置P5、位置P6および位置P7のいずれかに位置しているか否かを判定する。操作部11Dが位置P5、位置P6および位置P7のいずれかに位置している場合には、ステップS22に進む。一方、操作部11Dが位置P5、位置P6および位置P7のいずれにも位置していない場合には、図11(B)に示すルーチンを終了する。
ステップS22では、船舶推進装置用制御装置14が、船舶推進装置12、13によって、反時計回りの回転モーメントM1(船体11の前部111が後部112に対して左向きに相対移動する向きの回転モーメントM2)を船舶1に発生させると共に、船舶推進装置12、13に船舶1の左向き、左前向き、あるいは、左後向きの推進力の合力を発生させる。
例えば、ステップS22では、船舶推進装置12が発生する船舶1の左前向きの推進力の大きさは、リニアに減少し、船舶推進装置12が発生する推進力と船舶1の前後方向とがなす鋭角の値は、リニアに増加する。また、船舶推進装置13が発生する船舶1の左後向きの推進力の大きさは、リニアに減少し、船舶推進装置13が発生する推進力と船舶1の前後方向とがなす鋭角の値は、リニアに増加する。その結果、船舶推進装置12、13が発生する船舶1の左向き、左前向き、あるいは、左後向きの推進力の合力の大きさは、一定値に維持される。
ステップS23では、船舶推進装置用制御装置14が、船舶推進装置12、13によって反時計回りの回転モーメントM2を船舶1に発生させる必要がある第3期間中であるか否かを判定する。反時計回りの回転モーメントM2を船舶1に発生させる必要がある第3期間中である場合には、ステップS21に戻る。一方、反時計回りの回転モーメントM2を船舶1に発生させる必要がない第4期間(第3期間経過後の第4期間)中である場合には、ステップS24に進む。
ステップS24において、船舶推進装置用制御装置14は、操作部11Dが位置P5、位置P6および位置P7のいずれかの位置に維持されているか否かを判定する。操作部11Dが位置P5、位置P6および位置P7のいずれかの位置に維持されている場合には、ステップS25に進む。一方、操作部11Dが位置P5、位置P6および位置P7のいずれかの位置に維持されていない場合(例えば操作部11Dが位置P1に自動復帰している場合)には、図11(B)に示すルーチンを終了する。
ステップS25では、船舶推進装置用制御装置14が、船舶推進装置12、13によって、反時計回りの回転モーメントM2(船体11の前部111が後部112に対して左向きに相対移動する向きの回転モーメントM2)を船舶1に発生させることなく、船舶推進装置12、13に船舶1の左向き、左前向き、あるいは、左後向きの推進力の合力を発生させる。
例えば、ステップS25では、船舶推進装置12、13が発生する船舶1の左向き、左前向き、あるいは、左後向きの推進力の合力の大きさが、第3期間中と等しい値に維持される。
<第2実施形態>
以下、本発明の船舶推進装置用制御装置、船舶推進装置用制御方法およびプログラムの第2実施形態について説明する。
第2実施形態の船舶推進装置用制御装置14は、後述する点を除き、上述した第1実施形態の船舶推進装置用制御装置14と同様に構成されている。従って、第2実施形態の船舶推進装置用制御装置14によれば、後述する点を除き、上述した第1実施形態の船舶推進装置用制御装置14と同様の効果を奏することができる。
図12は第2実施形態において操作部11Dが、位置P1から位置P2に移動させられて、位置P2に維持される場合に船舶推進装置12、13が発生する推進力の合力などを説明するための図である。
詳細には、図12(A)は時刻t1以前から時刻t2以降までの期間中における操作部11Dの位置P1、P2を示しており、図12(B)は時刻t1以前から時刻t2以降までの期間中に船舶推進装置12、13が発生する推進力の合力の大きさを示しており、図12(C)は時刻t1以前から時刻t2以降までの期間中に船舶推進装置12、13が発生する推進力が船舶1の前後方向となす鋭角を示している。図12(D)は時刻t1以前から時刻t2以降までの期間中に船舶推進装置12、13が発生する推進力の大きさを示しており、図12(E)は時刻t1以前から時刻t2以降までの期間中に船舶推進装置12、13が船舶1に発生させる回転モーメントの大きさおよび向きを示している。
図12に示す例では、図12(A)に示すように、時刻t1以前の期間中、操作部11Dが位置P1に位置し、時刻t1に、操作部11Dが位置P1から位置P2に移動させられ、時刻t1以降の期間中、操作部11Dが位置P2に維持される。
時刻t1以前の期間中には、図12(D)に示すように、船舶推進装置12が推進力を発生せず(つまり、船舶推進装置12が発生する推進力の値はゼロであり)、船舶推進装置13も推進力を発生しない(つまり、船舶推進装置13が発生する推進力の値もゼロである)。その結果、図12(B)に示すように、船舶推進装置12、13が発生する推進力の合力の値もゼロである。また、図12(E)に示すように、船舶推進装置12、13が船舶1に発生させる回転モーメントの値もゼロである。
次いで、時刻t1に、図12(D)に示すように、船舶推進装置12が、船舶1の右後向きの推進力DF121(図6(A)参照)を発生する。船舶推進装置12が発生する推進力DF121は、船舶1の前後方向(図6の上下方向)と鋭角θ11(図6(A)参照)をなす。
また、時刻t1に、図12(D)に示すように、船舶推進装置13が、船舶1の右前向きの推進力DF131(図6(A)参照)を発生する。船舶推進装置13が発生する推進力DF131は、船舶1の前後方向と鋭角θ11(図6(A)参照)をなす。
その結果、時刻t1に、図12(B)に示すように、船舶推進装置12、13が、船舶1の右向きの推進力DF121、DF131の合力RR1(図7(B)参照)を発生する。
また、時刻t1に、図12(E)に示すように、船舶推進装置12、13が、時計回りの回転モーメントM1(船体11の前部111が後部112に対して右向きに相対移動する向きの回転モーメントM1)(図6(A)参照)を船舶1に発生させる。
図12に示す例では、船舶推進装置12が発生する推進力DF121が、船舶1の前後方向となす鋭角θ11と、船舶推進装置13が発生する推進力DF131が、船舶1の前後方向となす鋭角θ11とが等しいが、他の例では、船舶推進装置12が発生する推進力DF121が、船舶1の前後方向となす鋭角と、船舶推進装置13が発生する推進力DF131が、船舶1の前後方向となす鋭角とが異なっていてもよい。
時刻t1から時刻t2までの期間中に、図12(D)に示すように、船舶推進装置12が、船舶1の右後向きの推進力を発生し続ける。詳細には、船舶推進装置12が発生する船舶1の右後向きの推進力の大きさは、推進力DF121の大きさと等しい値に維持される。図12(C)に示すように、船舶推進装置12が発生する推進力と船舶1の前後方向(図6の上下方向)とがなす鋭角の値も、鋭角θ11と等しい値に維持される。
また、時刻t1から時刻t2までの期間中に、図12(D)に示すように、船舶推進装置13が、船舶1の右前向きの推進力を発生し続ける。詳細には、船舶推進装置13が発生する船舶1の右前向きの推進力の大きさは、推進力DF131の大きさと等しい値に維持される。図12(C)に示すように、船舶推進装置13が発生する推進力と船舶1の前後方向とがなす鋭角の値も、鋭角θ11と等しい値に維持される。
その結果、時刻t1から時刻t2までの期間中に、図12(B)に示すように、船舶推進装置12、13が発生する船舶1の右向きの推進力の合力の大きさは、合力RR1の大きさと等しい値に維持される。
また、時刻t1から時刻t2までの期間中に、図12(E)に示すように、船舶推進装置12、13が船舶1に発生させる時計回りの回転モーメント(船体11の前部111が後部112に対して右向きに相対移動する向きの回転モーメント)の大きさは、回転モーメントM1の大きさと等しい値に維持される。
図12に示す例では、時刻t1から時刻t2までの期間中に、船舶推進装置12、13が発生する船舶1の右向きの推進力の合力の大きさは、一定値に維持されるが、他の例では、時刻t1から時刻t2までの期間中に、船舶推進装置12、13が発生する船舶1の右向きの推進力の合力の大きさが、一定値に維持されなくてもよい。
次いで、時刻t2に、図12(D)に示すように、船舶推進装置12が発生する船舶1の右後向きの推進力DF122(図6(B)参照)の値が、推進力DF121(図6(A)参照)の値からステップ状に減少する。更に、図12(C)に示すように、船舶推進装置12が発生する船舶1の右後向きの推進力DF122が船舶1の前後方向(図6の上下方向)となす鋭角θ12(図6(B)参照)の値は、鋭角θ11(図6(A)参照)の値からステップ状に増加する。つまり、図12に示す例では、船舶推進装置12が発生する推進力と船舶1の前後方向とがなす鋭角の値は、時刻t1~時刻t2の期間中に、途中で減少することなく増加する。
また、時刻t2に、図12(D)に示すように、船舶推進装置13が発生する船舶1の右前向きの推進力DF132(図6(B)参照)の値が、推進力DF131(図6(A)参照)の値からステップ状に減少する。更に、図12(C)に示すように、船舶推進装置13が発生する船舶1の右前向きの推進力DF132が船舶1の前後方向となす鋭角θ12(図6(B)参照)の値は、鋭角θ11(図6(A)参照)の値からステップ状に増加する。つまり、図12に示す例では、船舶推進装置13が発生する推進力と船舶1の前後方向とがなす鋭角の値は、時刻t1~時刻t2の期間中に、途中で減少することなく増加する。
その結果、時刻t2に、図12(B)に示すように、船舶推進装置12、13が、船舶1の右向きの推進力DF122、DF132の合力RR2(図7(C)参照)を発生する。合力RR2の大きさは、合力RR1(図7(B)参照)の大きさと等しい。
また、時刻t2に、図12(E)に示すように、船舶推進装置12、13が船舶1に回転モーメントを発生させなくなる。つまり、船舶推進装置12、13が船舶1に発生させる回転モーメントの値はゼロになる。
図12に示す例では、船舶推進装置12が発生する船舶1の推進力DF122が、船舶1の前後方向となす鋭角θ12と、船舶推進装置13が発生する船舶1の推進力DF132が、船舶1の前後方向となす鋭角θ12とが等しいが、他の例では、船舶推進装置12が発生する推進力DF122が、船舶1の前後方向となす鋭角と、船舶推進装置13が発生する推進力DF132が、船舶1の前後方向となす鋭角とが異なっていてもよい。
時刻t2以降の期間中に、図12(D)に示すように、船舶推進装置12が、船舶1の右後向きの推進力を発生し続ける。船舶推進装置12が発生し続ける船舶1の右後向きの推進力の大きさは、推進力DF122(図6(B)参照)の大きさと等しい。
また、時刻t2以降の期間中に、図12(D)に示すように、船舶推進装置13が、船舶1の右前向きの推進力を発生し続ける。船舶推進装置13が発生し続ける船舶1の右前向きの推進力の大きさは、推進力DF132(図6(B)参照)の大きさと等しい。
その結果、時刻t2以降の期間中に、図12(B)に示すように、船舶推進装置12、13が、船舶1の右向きの推進力の合力を発生し続ける。船舶推進装置12、13が発生し続ける船舶1の右向きの推進力の合力の大きさは、合力RR2(図7(C)参照)の大きさと等しい。
また、時刻t2以降の期間中に、図12(E)に示すように、船舶推進装置12、13は回転モーメントを船舶1に発生させない。つまり、船舶推進装置12、13が船舶1に発生させる回転モーメントの値はゼロに維持される。
図12に示す例では、時刻t2以降の期間中に、船舶推進装置12、13が発生する船舶1の右向きの推進力の合力の大きさは、一定値に維持されるが、他の例では、時刻t2以降の期間中に、船舶推進装置12、13が発生する船舶1の右向きの推進力の合力の大きさが、一定値に維持されなくてもよい。
図13は第2実施形態において操作部11Dが、位置P1から位置P5に移動させられて、位置P5に維持される場合に船舶推進装置12、13が発生する推進力の合力などを説明するための図である。
詳細には、図13(A)は時刻t3以前から時刻t4以降までの期間中における操作部11Dの位置P1、P5を示しており、図13(B)は時刻t3以前から時刻t4以降までの期間中に船舶推進装置12、13が発生する推進力の合力の大きさを示しており、図13(C)は時刻t3以前から時刻t4以降までの期間中に船舶推進装置12、13が発生する推進力が船舶1の前後方向となす鋭角を示している。図13(D)は時刻t3以前から時刻t4以降までの期間中に船舶推進装置12、13が発生する推進力の大きさを示しており、図13(E)は時刻t3以前から時刻t4以降までの期間中に船舶推進装置12、13が船舶1に発生させる回転モーメントの大きさおよび向きを示している。
図13に示す例では、図13(A)に示すように、時刻t3以前の期間中、操作部11Dが位置P1に位置し、時刻t3に、操作部11Dが位置P1から位置P5に移動させられ、時刻t3以降の期間中、操作部11Dが位置P5に維持される。
時刻t3以前の期間中には、図13(D)に示すように、船舶推進装置12が推進力を発生せず(つまり、船舶推進装置12が発生する推進力の値はゼロであり)、船舶推進装置13も推進力を発生しない(つまり、船舶推進装置13が発生する推進力の値もゼロである)。その結果、図13(B)に示すように、船舶推進装置12、13が発生する推進力の合力の値もゼロである。また、図13(E)に示すように、船舶推進装置12、13が船舶1に発生させる回転モーメントの値もゼロである。
次いで、時刻t3に、図13(D)に示すように、船舶推進装置12が、船舶1の左前向きの推進力DF123(図9(A)参照)を発生する。船舶推進装置12が発生する推進力DF123は、船舶1の前後方向(図9の上下方向)と鋭角θ13(図9(A)参照)をなす。
また、時刻t3に、図13(D)に示すように、船舶推進装置13が、船舶1の左後向きの推進力DF133(図9(A)参照)を発生する。船舶推進装置13が発生する推進力DF133は、船舶1の前後方向と鋭角θ13(図9(A)参照)をなす。
その結果、時刻t3に、図13(B)に示すように、船舶推進装置12、13が、船舶1の左向きの推進力DF123、DF133の合力RL3(図10(B)参照)を発生する。
また、時刻t3に、図13(E)に示すように、船舶推進装置12、13が、反時計回りの回転モーメントM2(船体11の前部111が後部112に対して左向きに相対移動する向きの回転モーメントM2)(図9(A)参照)を船舶1に発生させる。
図13に示す例では、船舶推進装置12が発生する推進力DF123が、船舶1の前後方向となす鋭角θ13と、船舶推進装置13が発生する推進力DF133が、船舶1の前後方向となす鋭角θ13とが等しいが、他の例では、船舶推進装置12が発生する推進力DF123が、船舶1の前後方向となす鋭角と、船舶推進装置13が発生する推進力DF133が、船舶1の前後方向となす鋭角とが異なっていてもよい。
時刻t3から時刻t4までの期間中に、図13(D)に示すように、船舶推進装置12が、船舶1の左前向きの推進力を発生し続ける。詳細には、船舶推進装置12が発生する船舶1の左前向きの推進力の大きさは、推進力DF123の大きさと等しい値に維持される。図13(C)に示すように、船舶推進装置12が発生する推進力と船舶1の前後方向(図9の上下方向)とがなす鋭角の値も、鋭角θ13と等しい値に維持される。
また、時刻t3から時刻t4までの期間中に、図13(D)に示すように、船舶推進装置13が、船舶1の左後向きの推進力を発生し続ける。詳細には、船舶推進装置13が発生する船舶1の左後向きの推進力の大きさは、推進力DF133の大きさと等しい値に維持される。図12(C)に示すように、船舶推進装置13が発生する推進力と船舶1の前後方向とがなす鋭角の値も、鋭角θ13と等しい値に維持される。
その結果、時刻t3から時刻t4までの期間中に、図13(B)に示すように、船舶推進装置12、13が発生する船舶1の右向きの推進力の合力の大きさは、合力RL3の大きさと等しい値に維持される。
また、時刻t3から時刻t4までの期間中に、図13(E)に示すように、船舶推進装置12、13が船舶1に発生させる反時計回りの回転モーメント(船体11の前部111が後部112に対して左向きに相対移動する向きの回転モーメント)の大きさは、回転モーメントM2の大きさと等しい値に維持される。
図13に示す例では、時刻t3から時刻t4までの期間中に、船舶推進装置12、13が発生する船舶1の左向きの推進力の合力の大きさは、一定値に維持されるが、他の例では、時刻t3から時刻t4までの期間中に、船舶推進装置12、13が発生する船舶1の左向きの推進力の合力の大きさが、一定値に維持されなくてもよい。
次いで、時刻t4に、図13(D)に示すように、船舶推進装置12が発生する船舶1の左前向きの推進力DF124(図9(B)参照)の値が、推進力DF123(図9(A)参照)の値からステップ状に減少する。更に、図13(C)に示すように、船舶推進装置12が発生する船舶1の左前向きの推進力DF124が船舶1の前後方向(図9の上下方向)となす鋭角θ14(図9(B)参照)の値は、鋭角θ13(図9(A)参照)の値からステップ状に増加する。つまり、図13に示す例では、船舶推進装置12が発生する推進力と船舶1の前後方向とがなす鋭角の値は、時刻t3~時刻t4の期間中に、途中で減少することなく増加する。
また、時刻t4に、図13(D)に示すように、船舶推進装置13が発生する船舶1の左後向きの推進力DF134(図9(B)参照)の値が、推進力DF133(図9(A)参照)の値からステップ状に減少する。更に、図13(C)に示すように、船舶推進装置13が発生する船舶1の左後向きの推進力DF134が船舶1の前後方向となす鋭角θ14(図9(B)参照)の値は、鋭角θ13(図9(A)参照)の値からステップ状に増加する。つまり、図13に示す例では、船舶推進装置13が発生する推進力と船舶1の前後方向とがなす鋭角の値は、時刻t3~時刻t4の期間中に、途中で減少することなく増加する。
その結果、時刻t4に、図13(B)に示すように、船舶推進装置12、13が、船舶1の左向きの推進力DF124、DF134の合力RL4(図10(C)参照)を発生する。合力RL4の大きさは、合力RL3(図10(B)参照)の大きさと等しい。
また、時刻t4に、図13(E)に示すように、船舶推進装置12、13が船舶1に回転モーメントを発生させなくなる。つまり、船舶推進装置12、13が船舶1に発生させる回転モーメントの値はゼロになる。
図13に示す例では、船舶推進装置12が発生する船舶1の推進力DF124が、船舶1の前後方向となす鋭角θ14と、船舶推進装置13が発生する船舶1の推進力DF134が、船舶1の前後方向となす鋭角θ14とが等しいが、他の例では、船舶推進装置12が発生する推進力DF124が、船舶1の前後方向となす鋭角と、船舶推進装置13が発生する推進力DF134が、船舶1の前後方向となす鋭角とが異なっていてもよい。
時刻t4以降の期間中に、図13(D)に示すように、船舶推進装置12が、船舶1の左前向きの推進力を発生し続ける。船舶推進装置12が発生し続ける船舶1の左前向きの推進力の大きさは、推進力DF124(図9(B)参照)の大きさと等しい。
また、時刻t4以降の期間中に、図13(D)に示すように、船舶推進装置13が、船舶1の左後向きの推進力を発生し続ける。船舶推進装置13が発生し続ける船舶1の左後向きの推進力の大きさは、推進力DF134(図9(B)参照)の大きさと等しい。
その結果、時刻t4以降の期間中に、図13(B)に示すように、船舶推進装置12、13が、船舶1の左向きの推進力の合力を発生し続ける。船舶推進装置12、13が発生し続ける船舶1の左向きの推進力の合力の大きさは、合力RL4(図10(C)参照)の大きさと等しい。
また、時刻t4以降の期間中に、図13(E)に示すように、船舶推進装置12、13は回転モーメントを船舶1に発生させない。つまり、船舶推進装置12、13が船舶1に発生させる回転モーメントの値はゼロに維持される。
図13に示す例では、時刻t4以降の期間中に、船舶推進装置12、13が発生する船舶1の左向きの推進力の合力の大きさは、一定値に維持されるが、他の例では、時刻t4以降の期間中に、船舶推進装置12、13が発生する船舶1の左向きの推進力の合力の大きさが、一定値に維持されなくてもよい。
<第3実施形態>
以下、本発明の船舶推進装置用制御装置、船舶推進装置用制御方法およびプログラムの第3実施形態について説明する。
第3実施形態の船舶推進装置用制御装置14は、後述する点を除き、上述した第1または第2実施形態の船舶推進装置用制御装置14と同様に構成されている。従って、第3実施形態の船舶推進装置用制御装置14によれば、後述する点を除き、上述した第1または第2実施形態の船舶推進装置用制御装置14と同様の効果を奏することができる。
第1または第2実施形態の船舶推進装置用制御装置14が適用される船舶1(図1参照)には、2つの船舶推進装置12、13が備えられている。
一方、第3実施形態の船舶推進装置用制御装置14が適用される船舶1には、3つ以上の船舶推進装置(図示せず)が備えられている。
操作部11Dが、位置P1から位置P2に移動させられて、位置P2に維持される場合に、第3実施形態の船舶推進装置用制御装置14は、3つ以上の船舶推進装置によって、操作部11Dが位置P2に移動させられた時刻t1から時刻t2までの第1期間中に、船体11の前部111が後部112に対して右向きに相対移動する向きの回転モーメントである時計回りの回転モーメントを船舶1に発生させ、次いで、時刻t2以降の第2期間中に、時計回りの回転モーメントを船舶1に発生させない。
また、操作部11Dが、位置P1から位置P5に移動させられて、位置P5に維持される場合に、第3実施形態の船舶推進装置用制御装置14は、3つ以上の船舶推進装置によって、操作部11Dが位置P5に移動させられた時刻t3から時刻t4までの第3期間中に、船体11の前部111が後部112に対して左向きに相対移動する向きの回転モーメントである反時計回りの回転モーメントを船舶1に発生させ、次いで、時刻t4以降の第4期間中に、反時計回りの回転モーメントを船舶1に発生させない。
<第4実施形態>
以下、本発明の船舶推進装置用制御装置、船舶推進装置用制御方法およびプログラムの第4実施形態について説明する。
第4実施形態の船舶推進装置用制御装置14が適用される船舶1は、後述する点を除き、上述した第1~第3実施形態の船舶推進装置用制御装置14が適用される船舶1と同様に構成されている。従って、第4実施形態の船舶1によれば、後述する点を除き、上述した第1~第3実施形態の船舶1と同様の効果を奏することができる。
図14は第4実施形態の船舶推進装置用制御装置14が適用される船舶1の一例を示す図である。
上述したように、第1実施形態の船舶1(図1および図2に示す例)では、操作部11Dが、レバーを有するジョイスティックによって構成されている。
一方、第4実施形態の船舶1(図14に示す例)では、操作部11Dが、タッチパネルによって構成されている。操船者は、操舵装置11A(ステアリングホイール)およびリモコン装置11B、11C(リモコンレバー)を操作することによって、推進ユニット12A1、13A1および操舵アクチュエータ12A2、13A2を作動させることができるのみならず、操作部11D(タッチパネル)を操作することによっても、推進ユニット12A1、13A1および操舵アクチュエータ12A2、13A2を作動させることができる。
他の例では、船体11が、操舵装置11A、リモコン装置11Bおよびリモコン装置11Cを備えていなくてもよい。
図14に示す例では、船舶推進装置用制御装置14が、操作部11Dに対する入力操作に基づいて、船舶推進装置12の操舵アクチュエータ12A2および推進ユニット12A1と、船舶推進装置13の操舵アクチュエータ13A2および推進ユニット13A1とを制御する。
詳細には、船舶推進装置用制御装置14は、操作部11D(タッチパネル)に対する例えばフリック入力操作に基づいて、推進ユニット12A1、13A1および操舵アクチュエータ12A2、13A2が発生する船舶1の推進力の大きさおよび向き並びに回転モーメントの大きさおよび向きを制御する。
フリック入力操作では、操船者は、例えば、タッチパネルを押圧しつつ、タッチパネルを押圧している指を目的の向きにスライドさせる。
移動経路算出部14Aは、操作部11Dの移動経路を算出する。詳細には、移動経路算出部14Aは、操船者がタッチパネルを押圧しながらスライドさせた指の移動経路を算出する。
経過時間算出部14Bは、操作部11D(タッチパネルを押圧する操船者の指)がある位置に移動させられた時刻からの経過時間を算出する。
推進力算出部14Cは、移動経路算出部14Aによって算出された操作部11Dの移動経路(タッチパネルを押圧しながらスライドさせられた指の移動経路)と、経過時間算出部14Bによって算出された経過時間とに基づいて、船舶推進装置12、13に発生させる推進力を算出する。
また、推進力算出部14Cは、移動経路算出部14Aによって算出された操作部11Dの移動経路と、経過時間算出部14Bによって算出された経過時間とに基づいて、船舶推進装置12、13によって船舶1に発生させる回転モーメントを算出する。
図14に示す例では、操作部11D(タッチパネル)に対してフリック入力操作可能であると共に、回転入力操作可能に、操作部11Dが構成されている。
操船者は、例えば、1本の指をタッチパネルに当接させて中心点として固定させた状態で、他の指を、タッチパネルを押圧しながら周方向にスライドさせることによって、回転入力操作を行う。
操船者が、操作部11D(タッチパネル)に対して時計回りの回転入力操作を行う場合に、船舶推進装置用制御装置14は、船体11が右旋回するように、推進ユニット12A1、13A1および操舵アクチュエータ12A2、13A2を制御する。一方、操船者が、操作部11D(タッチパネル)に対して反時計回りの回転入力操作を行う場合に、船舶推進装置用制御装置14は、船体11が左旋回するように、推進ユニット12A1、13A1および操舵アクチュエータ12A2、13A2を制御する。
また、操船者が操作部11D(タッチパネル)に対してフリック入力操作を行う場合に、船舶推進装置用制御装置14は、船体11が、姿勢を維持したまま、操船者の指がスライドさせられた向きに移動するように、推進ユニット12A1、13A1および操舵アクチュエータ12A2、13A2を制御する。つまり、操船者が操作部11D(タッチパネル)に対してフリック入力操作を行うことによって、船体11の前部111と、船体11の後部112とが、並進する。
操船者が操作部11D(タッチパネル)に対してフリック入力操作を行っていない場合(つまり、操船者の指がタッチパネルに当接していない場合)、操作部11Dは、図3(A)に示す状態と同様の状態になる。その結果、船舶推進装置用制御装置14は、推進ユニット12A1、13A1および操舵アクチュエータ12A2、13A2に船舶1の推進力を発生させない。
以上、本発明を実施するための形態について実施形態を用いて説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。上述した各実施形態および各例に記載の構成を組み合わせてもよい。
なお、上述した実施形態における船舶推進装置用制御装置14が備える各部の機能全体あるいはその一部は、これらの機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現しても良い。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶部のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでも良い。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
1…船舶、11…船体、111…前部、112…後部、11A…操舵装置、11B…リモコン装置、11C…リモコン装置、11D…操作部、P1…位置、P2…位置、P3…位置、P4…位置、P5…位置、P6…位置、P7…位置、P8…位置、P9…位置、12…船舶推進装置、12A…船舶推進装置本体、12A1…推進ユニット、12A2…操舵アクチュエータ、12AX…操舵軸、12B…ブラケット、13…船舶推進装置、13A…船舶推進装置本体、13A1…推進ユニット、13A2…操舵アクチュエータ、13AX…操舵軸、13B…ブラケット、14…船舶推進装置用制御装置、14A…移動経路算出部、14B…経過時間算出部、14C…推進力算出部

Claims (6)

  1. 船舶の船体の後部に配置された複数の船舶推進装置を制御する船舶推進装置用制御装置であって、
    前記複数の船舶推進装置のそれぞれは、前記船舶の推進力を発生する推進ユニットと、操舵アクチュエータとを備え、
    前記船舶は、
    前記推進ユニットおよび前記操舵アクチュエータを作動させる操作部を備え、
    前記操作部は、少なくとも
    前記複数の船舶推進装置が前記船舶の推進力を発生しない位置である第1位置と、
    前記複数の船舶推進装置が前記船舶を右向き、右前向き、あるいは、右後向きに移動させる推進力を発生する位置である第2位置または前記複数の船舶推進装置が前記船舶を左向き、左前向き、あるいは、左後向きに移動させる推進力を発生する位置である第3位置とに位置することができ、
    前記操作部が、前記第1位置から前記第2位置に移動させられて、前記第2位置に維持される場合に、
    前記船舶推進装置用制御装置は、前記複数の船舶推進装置によって、
    前記操作部が前記第2位置に移動させられた第1時刻から第2時刻までの第1期間中に、前記船体の前部が前記後部に対して右向きに相対移動する向きの回転モーメントである第1回転モーメントを前記船舶に発生させ、
    次いで、前記第2時刻以降の第2期間中に、前記第1回転モーメントを前記船舶に発生させずに、前記第2位置が示す方向に前記船舶を移動させ、
    前記操作部が、前記第1位置から前記第3位置に移動させられて、前記第3位置に維持される場合に、
    前記船舶推進装置用制御装置は、前記複数の船舶推進装置によって、
    前記操作部が前記第3位置に移動させられた第3時刻から第4時刻までの第3期間中に、前記船体の前部が前記後部に対して左向きに相対移動する向きの回転モーメントである第2回転モーメントを前記船舶に発生させ、
    次いで、前記第4時刻以降の第4期間中に、前記第2回転モーメントを前記船舶に発生させずに、前記第3位置が示す方向に前記船舶を移動させる
    船舶推進装置用制御装置。
  2. 前記複数の船舶推進装置には、
    前記後部の右側部分に配置された右船舶推進装置と、
    前記後部の左側部分に配置された左船舶推進装置とが含まれ、
    前記右船舶推進装置は、
    前記第1期間中に、前記船舶の前後方向と第1鋭角をなす右後向きの推進力を発生し、 前記第2期間中に、前記船舶の前後方向と、前記第1鋭角より大きい第2鋭角をなす右後向きの推進力を発生し、
    前記左船舶推進装置は、
    前記第1期間中に、前記船舶の前後方向と第3鋭角をなす右前向きの推進力を発生し、 前記第2期間中に、前記船舶の前後方向と前記第3鋭角より大きい第4鋭角をなす右前向きの推進力を発生し、
    前記右船舶推進装置は、
    前記第3期間中に、前記船舶の前後方向と第5鋭角をなす左前向きの推進力を発生し、 前記第4期間中に、前記船舶の前後方向と、前記第5鋭角より大きい第6鋭角をなす左前向きの推進力を発生し、
    前記左船舶推進装置は、
    前記第3期間中に、前記船舶の前後方向と第7鋭角をなす左後向きの推進力を発生し、 前記第4期間中に、前記船舶の前後方向と前記第7鋭角より大きい第8鋭角をなす左後向きの推進力を発生する、
    請求項1に記載の船舶推進装置用制御装置。
  3. 前記第1鋭角と前記第3鋭角とが等しく、
    前記第2鋭角と前記第4鋭角とが等しく、
    前記第5鋭角と前記第7鋭角とが等しく、
    前記第6鋭角と前記第8鋭角とが等しい、
    請求項2に記載の船舶推進装置用制御装置。
  4. 前記第1期間中に、前記第1鋭角の値および前記第3鋭角の値が途中で減少することなく増加し、
    前記第3期間中に、前記第5鋭角の値および前記第7鋭角の値が途中で減少することなく増加する、
    請求項2または請求項3に記載の船舶推進装置用制御装置。
  5. 船舶の船体の後部に配置された複数の船舶推進装置を制御する船舶推進装置用制御方法であって、
    前記複数の船舶推進装置のそれぞれは、前記船舶の推進力を発生する推進ユニットと、操舵アクチュエータとを備え、
    前記船舶は、
    前記推進ユニットおよび前記操舵アクチュエータを作動させる操作部と、
    前記複数の船舶推進装置を制御する船舶推進装置用制御装置とを備え、
    前記操作部は、少なくとも
    前記複数の船舶推進装置が前記船舶の推進力を発生しない位置である第1位置と、
    前記複数の船舶推進装置が前記船舶を右向き、右前向き、あるいは、右後向きに移動させる推進力を発生する位置である第2位置または前記複数の船舶推進装置が前記船舶を左向き、左前向き、あるいは、左後向きに移動させる推進力を発生する位置である第3位置とに位置することができ、
    前記操作部が、前記第1位置から前記第2位置に移動させられて、前記第2位置に維持される場合に、
    前記船舶推進装置用制御装置は、前記複数の船舶推進装置によって、
    前記操作部が前記第2位置に移動させられた第1時刻から第2時刻までの第1期間中に、前記船体の前部が前記後部に対して右向きに相対移動する向きの回転モーメントである第1回転モーメントを前記船舶に発生させ、
    次いで、前記第2時刻以降の第2期間中に、前記第1回転モーメントを前記船舶に発生させずに、前記第2位置が示す方向に前記船舶を移動させ、
    前記操作部が、前記第1位置から前記第3位置に移動させられて、前記第3位置に維持される場合に、
    前記船舶推進装置用制御装置は、前記複数の船舶推進装置によって、
    前記操作部が前記第3位置に移動させられた第3時刻から第4時刻までの第3期間中に、前記船体の前部が前記後部に対して左向きに相対移動する向きの回転モーメントである第2回転モーメントを前記船舶に発生させ、
    次いで、前記第4時刻以降の第4期間中に、前記第2回転モーメントを前記船舶に発生させずに、前記第3位置が示す方向に前記船舶を移動させる
    船舶推進装置用制御方法。
  6. 船舶の船体の後部に配置された複数の船舶推進装置を制御するプログラムであって、
    前記複数の船舶推進装置のそれぞれは、前記船舶の推進力を発生する推進ユニットと、操舵アクチュエータとを備え、
    前記船舶は、
    前記推進ユニットおよび前記操舵アクチュエータを作動させる操作部を備え、
    前記操作部は、少なくとも
    前記複数の船舶推進装置が前記船舶の推進力を発生しない位置である第1位置と、
    前記複数の船舶推進装置が前記船舶を右向き、右前向き、あるいは、右後向きに移動させる推進力を発生する位置である第2位置または前記複数の船舶推進装置が前記船舶を左向き、左前向き、あるいは、左後向きに移動させる推進力を発生する位置である第3位置とに位置することができ、
    前記操作部が、前記第1位置から前記第2位置に移動させられて、前記第2位置に維持される場合に、
    コンピュータに、
    前記操作部が前記第2位置に移動させられた第1時刻から第2時刻までの第1期間中に、前記船体の前部が前記後部に対して右向きに相対移動する向きの回転モーメントである第1回転モーメントを前記複数の船舶推進装置によって前記船舶に発生させる第1ステップと、
    前記第2時刻以降の第2期間中に、前記第1回転モーメントを前記複数の船舶推進装置によって前記船舶に発生させずに、前記第2位置が示す方向に前記船舶を移動させ、第2ステップとを実行させ、
    前記操作部が、前記第1位置から前記第3位置に移動させられて、前記第3位置に維持される場合に、
    前記コンピュータに、
    前記操作部が前記第3位置に移動させられた第3時刻から第4時刻までの第3期間中に、前記船体の前部が前記後部に対して左向きに相対移動する向きの回転モーメントである第2回転モーメントを前記複数の船舶推進装置によって前記船舶に発生させる第3ステップと、
    前記第4時刻以降の第4期間中に、前記第2回転モーメントを前記複数の船舶推進装置によって前記船舶に発生させずに、前記第3位置が示す方向に前記船舶を移動させる第4ステップとを実行させるためのプログラム。
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