JP7265337B2 - 動力伝達装置の潤滑構造 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車等の車両に設けられる動力伝達装置の潤滑構造に関する。
自動車等の車両においては、エンジン等の走行用動力源の出力軸の回転を、トランスミッションの変速機構部によって変速し、さらに最終減速装置において減速した後、ドライブシャフトを介して左右の駆動輪に伝達している。
回転軸が車両前後方向に沿って配置される縦置きトランスミッションを有する車両の前輪用最終減速装置や、プロペラシャフトを介して駆動される後輪用最終減速装置においては、減速用の歯車機構として、食い違い軸傘歯車であるハイポイドギヤが用いられる場合がある。
このような車両用の動力伝達装置に関する従来技術として、例えば特許文献1には、デフケースが取り付けられるリングギヤ(クラウンギヤ)の下部を、上方へ開口する椀状の潤滑油収容部品であるバッフルプレートにより覆い、リングギヤの回転に伴う潤滑油の攪拌抵抗を低減することが記載されている。
特許文献2には、ディファレンシャルキャリアの上方に潤滑油を一時的に貯留するブリーザ室を形成し、ブリーザ室から下垂する潤滑プレートを介してドライブピニオンに潤滑油を滴下することが記載されている。
特許文献3には、ドライブピニオンギヤが油溜からかき上げた潤滑油を受止部により受け止め、ディファレンシャルの側部を支持するベアリングに案内することが記載されている。
特開2016-166615号公報 特開2002-295644号公報 特開2017- 82837号公報
ハイポイドギヤは、回転時に歯面の滑りを伴うことから、潤滑に関しては他の種類のギヤよりもシビアであり、潤滑油の供給が不足して十分な油膜が形成されなくなると、焼き付きなどのトラブルや、伝達効率の悪化が懸念される。
このため、従来は比較的高粘度の潤滑油を用いることにより歯面の油膜を確保していたが、潤滑油の高粘度化は攪拌ロスを増大させるため、車両の燃費悪化の一因となる。
また、上述した従来技術のように、ピニオンギヤ、クラウンギヤなどの回転部品がかき上げた潤滑油をギヤに滴下させる場合、十分な潤滑性能を得るためにはハウジング内の潤滑油飛沫の飛散量を相当に多くする必要がある。攪拌ロスを低減するためバッフル部材によりクラウンギヤ周辺への潤滑油の流入量を抑制した場合や、ハウジング内の油量(油面高さ)を抑制した場合には、ハウジング内の潤滑油飛沫が少なくなるため、このような従来技術の適用は困難である。
上述した問題に鑑み、本発明の課題は、少量の潤滑油によって潤滑性能を確保することが可能な動力伝達装置の潤滑構造を提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により、上述した課題を解決する。
請求項1に係る発明は、ハウジングに対して第1の回転軸回りに回動するとともに前記第1の回転軸と同心の円環状に形成されたクラウンギヤと、前記ハウジングに対して前記第1の回転軸と交わり又はねじれて配置された第2の回転軸回りに回動するとともに前記クラウンギヤと噛合うピニオンギヤとを備える動力伝達装置の潤滑構造であって、前記ピニオンギヤとの噛合箇所の近傍における前記クラウンギヤの内径側に前記ハウジングに対して固定されて設けられた潤滑油案内部を有し、前記潤滑油案内部は、前記クラウンギヤの回転軸方向から見たときに前記ピニオンギヤ側が水平方向における反対側に対して高くなる方向に傾斜して配置され、下方から前記クラウンギヤがかき上げる潤滑油を偏向させて前記噛合箇所側へ案内する下面部を有し、前記動力伝達装置は、前記クラウンギヤの歯側とは反対側に取り付けられる差動機構を備え、前記下面部は、下方から前記クラウンギヤがかき上げる潤滑油の一部を偏向させて前記差動機構を収容するデフケースに形成され潤滑油を前記差動機構へ導入する開口側へ案内することを特徴とする動力伝達装置の潤滑構造
である。
これによれば、クラウンギヤがかき上げる潤滑油の一部を、潤滑油案内部の下面部で偏向させて、クラウンギヤの内径側からクラウンギヤとピニオンギヤとの噛合箇所に供給し、噛合箇所の潤滑状態を改善することができる。
ハイポイドギヤ、スパイラルベベルギヤにおいては、歯面の滑りに伴い、噛合箇所の一方の端部に供給された潤滑油は各ギヤの歯面に沿って他方の端部側へ搬送されることから、少量の潤滑油によって歯面全体を効果的に潤滑することができる。
これによって、伝達効率を改善するとともに、焼付きなどのトラブルを防止して信頼性
を向上することができる。
また、クラウンギヤがかき上げる潤滑油の一部を、潤滑油案内部の下面部により偏向させて、クラウンギヤの歯部側から差動機構側へ案内し、差動機構に供給し、差動機構の潤滑状態を改善して信頼性を向上することができる。また、差動機構を収容する部材であるデフケースに設けられる潤滑用の他の開口等を簡素化又は廃止することが可能となり、デフケースの強度確保が容易となる結果、デフケースの小型軽量化を図ることができる。
請求項に係る発明は、ハウジングに対して第1の回転軸回りに回動するとともに前記第1の回転軸と同心の円環状に形成されたクラウンギヤと、前記ハウジングに対して前記第1の回転軸と交わり又はねじれて配置された第2の回転軸回りに回動するとともに前記クラウンギヤと噛合うピニオンギヤと、前記クラウンギヤの歯側とは反対側に取り付けられる差動機構とを備える動力伝達装置の潤滑構造であって、前記クラウンギヤの内径側に前記ハウジングに対して固定されて設けられた潤滑油案内部を有し、前記潤滑油案内部は、下方から前記クラウンギヤがかき上げる潤滑油を偏向させて前記差動機構を収容するデフケースに形成され潤滑油を前記差動機構へ導入する開口側へ案内する下面部を有することを特徴とする動力伝達装置の潤滑構造である。
れによれば、クラウンギヤがかき上げる潤滑油の一部を、潤滑油案内部の下面部により偏向させて、クラウンギヤの歯部側から差動機構側へ案内し、差動機構に供給し、差動機構の潤滑状態を改善して信頼性を向上することができる。また、差動機構を収容する部材であるデフケースに設けられる潤滑用の他の開口等を簡素化又は廃止することが可能となり、デフケースの強度確保が容易となる結果、デフケースの小型軽量化を図ることができる。
請求項に係る発明は、前記下面部は、前記クラウンギヤの径方向に沿った水平方向から見たときに、歯側に対して前記差動機構側が高くなる方向に傾斜していることを特徴とする請求項又は請求項に記載の動力伝達装置の潤滑構造である。
これによれば、クラウンギヤがかき上げる潤滑油を偏向させて差動機構側に案内する効果を促進し、上述した効果をより確実に得ることができる。
請求項に係る発明は、前記潤滑油案内部は、前記クラウンギヤの回転軸方向から見たときに前記ピニオンギヤ側が水平方向における反対側に対して低くなる方向に傾斜して配置され、上方から滴下する潤滑油を偏向させて前記噛合箇所側へ案内する上面部を有することを特徴とする請求項1から請求項までのいずれか1項に記載の動力伝達装置の潤滑構造である。
請求項5に係る発明は、前記動力伝達装置は、前記クラウンギヤの歯側とは反対側に取り付けられる差動機構を備え、前記上面部は、上方から滴下する潤滑油の一部を偏向させて前記差動機構を収容するデフケースに形成され潤滑油を前記差動機構へ導入する開口側へ案内することを特徴とする請求項4に記載の動力伝達装置の潤滑構造である。
請求項6に係る発明は、ハウジングに対して第1の回転軸回りに回動するとともに前記第1の回転軸と同心の円環状に形成されたクラウンギヤと、前記ハウジングに対して前記第1の回転軸と交わり又はねじれて配置された第2の回転軸回りに回動するとともに前記クラウンギヤと噛合うピニオンギヤとを備える動力伝達装置の潤滑構造であって、前記ピニオンギヤとの噛合箇所の近傍における前記クラウンギヤの内径側に前記ハウジングに対して固定されて設けられた潤滑油案内部を有し、前記潤滑油案内部は、前記クラウンギヤの回転軸方向から見たときに前記ピニオンギヤ側が水平方向における反対側に対して低くなる方向に傾斜して配置され、上方から滴下する潤滑油を偏向させて前記噛合箇所側へ案内する上面部を有し、前記動力伝達装置は、前記クラウンギヤの歯側とは反対側に取り付けられる差動機構を備え、前記上面部は、上方から滴下する潤滑油の一部を偏向させて前記差動機構を収容するデフケースに形成され潤滑油を前記差動機構へ導入する開口側へ案内することを特徴とする動力伝達装置の潤滑構造である。
これらの各発明によれば、噛合箇所の上方の他部品等から滴下する潤滑油の一部を、潤滑油案内部の上面部で偏向させて、クラウンギヤの内径側からクラウンギヤとピニオンギヤとの噛合箇所に供給し、噛合箇所の潤滑状態を改善することができる。
また、噛合箇所の上方の他部品から滴下する潤滑油の一部を、潤滑油案内部の上面部により偏向させて、クラウンギヤの歯部側から差動機構側へ案内し、差動機構に供給し、差動機構の潤滑状態を改善することができる。
請求項7に係る発明は、ハウジングに対して第1の回転軸回りに回動するとともに前記第1の回転軸と同心の円環状に形成されたクラウンギヤと、前記ハウジングに対して前記第1の回転軸と交わり又はねじれて配置された第2の回転軸回りに回動するとともに前記クラウンギヤと噛合うピニオンギヤと、前記クラウンギヤの歯側とは反対側に取り付けられる差動機構とを備える動力伝達装置の潤滑構造であって、前記クラウンギヤの内径側に前記ハウジングに対して固定されて設けられた潤滑油案内部を有し、前記潤滑油案内部は、上方から滴下する潤滑油を偏向させて前記差動機構を収容するデフケースに形成され潤滑油を前記差動機構へ導入する開口側へ案内する上面部を有することを特徴とする動力伝達装置の潤滑構造である。
れによれば、噛合箇所の上方の他部品から滴下する潤滑油の一部を、潤滑油案内部の上面部により偏向させて、クラウンギヤの歯部側から差動機構側へ案内し、差動機構に供給し、差動機構の潤滑状態を改善することができる。
請求項に係る発明は、前記上面部は、前記クラウンギヤの径方向に沿った水平方向から見たときに、歯側に対して前記差動機構側が低くなる方向に傾斜していることを特徴とする請求項5から請求項7までのいずれか1項に記載の動力伝達装置の潤滑構造である。
これによれば、上方から滴下する潤滑油を偏向させて差動機構側に案内する効果を促進し、上述した効果をより確実に得ることができる。
請求項に係る発明は、前記クラウンギヤの下部を覆って設けられたバッフル部を備え、前記潤滑油案内部は、前記バッフル部と一体に形成されることを特徴とする請求項1から請求項までのいずれか1項に記載の動力伝達装置の潤滑構造である。
これによれば、クラウンギヤにバッフルが設けられる動力伝達装置において、部品点数を増加させることなく本発明を適用することが可能であり、バッフルを設けたことでクラウンギヤがかき上げる潤滑油が減少した場合であっても、少量の潤滑油飛沫を効果的に利用して動力伝達装置の潤滑状態を改善することができる。
以上説明したように、本発明によれば、少量の潤滑油によって潤滑性能を確保することが可能な動力伝達装置の潤滑構造を提供することができる。
本発明を適用した動力伝達装置の潤滑構造の第1実施形態を有する変速機の模式的断面図である。 第1実施形態の変速機におけるハイポイドギヤ周辺の斜視図である。 第1実施形態の変速機におけるハイポイドギヤ周辺をクラウンギヤの軸方向から見た模式図である。 図3のIV-IV部矢視模式的断面図等である。 本発明を適用した動力伝達装置の潤滑構造の第2実施形態を有する変速機におけるハイポイドギヤ周辺の斜視図である。 第2実施形態の変速機におけるハイポイドギヤ周辺をクラウンギヤの軸方向から見た模式図である。 図6のVII-VII部矢視模式的断面図等である。 本発明を適用した動力伝達装置の潤滑構造の第3実施形態を有する変速機におけるハイポイドギヤ周辺の斜視図である。 第3実施形態の変速機におけるハイポイドギヤ周辺をクラウンギヤの軸方向から見た模式図である。 図9のX-X部矢視模式的断面図等である。 本発明を適用した動力伝達装置の潤滑構造の第4実施形態を有する変速機におけるハイポイドギヤ周辺の斜視図である。 第4実施形態の変速機におけるハイポイドギヤ周辺をクラウンギヤの軸方向から見た模式図である。 図12のXIII-XIII部矢視模式的断面図等である。
<第1実施形態>
以下、本発明を適用した動力伝達装置の潤滑構造の第1実施形態について説明する。
第1実施形態における動力伝達装置の潤滑構造は、例えば、乗用車等の自動車に搭載され、車両の走行用動力源であるエンジンの回転出力を変速する変速機に設けられる。
第1実施形態において、変速機は、一例としてチェーン式の無段変速機(CVT)である。
図1は、第1実施形態における変速機の模式的断面図であって、車両側方から見た状態を示す図である。
図2は、第1実施形態の変速機におけるハイポイドギヤ周辺の斜視図である。
第1実施形態において、エンジンは、クランクシャフトが車両前後方向に沿って搭載されるいわゆる縦置きレイアウトとなっている。
変速機1は、例えばアルミニウム系合金の鋳造品に所定の機械加工を施して形成されたトランスミッションケース10の内部に、トルクコンバータ20、前後進切替機構30、プライマリプーリ40、セカンダリプーリ50、チェーン60、ピニオンシャフト70、クラウンギヤ80、フロントディファレンシャル90、トランスファクラッチ100、コントロールバルブ110、バッフル200等を収容して構成されている。
トランスミッションケース10の前部には、ピニオンギヤ72、クラウンギヤ80、フロントディファレンシャル90等からなる最終減速装置が収容されるデフハウジング11が形成されている。
デフハウジング11の下部には、所定の油面高さまで潤滑油が溜められている。
潤滑油の油面高さは、クラウンギヤ80の下部が浸漬される程度に設定されている。
トルクコンバータ20は、図示しないエンジンの出力軸が接続される流体継手であって、車両の車速ゼロ状態からの発進を可能とする発進デバイスとして機能する。
トルクコンバータ20は、入力軸に接続されたステータ、出力軸に接続されたタービン、及び、これらの間に設けられトランスミッションケース10に対して固定されたステータ等を有する。
トルクコンバータ20は、所定の運転状態にあるときにインペラとタービンとの相対回転を拘束するロックアップクラッチを備えている。
ロックアップクラッチの締結力は、図示しないトランスミッション制御ユニットにより制御される。
トルクコンバータ20の出力軸21は、前後進切替機構30に接続されている。
前後進切替機構30は、トルクコンバータ20の出力回転を逆転させることにより、車両の後進を可能とするものである。
前後進切替機構30は、前進時にはトルクコンバータ20の出力軸21とプライマリプーリ40の入力軸とを直結させ、出力軸21の回転をそのままプライマリプーリ40に伝達する。
また、後進時には、前後進切替機構30は、出力軸21の回転方向を逆転させてプライマリプーリ40に伝達することによって、プライマリプーリ40以降の回転方向を逆転させ、車両の前後進の切替を行う。
前後進切替機構30は、同心に配置されたサンギヤとインターナルギヤとの間に、プラネタリキャリアで支持された複数のプラネタリギヤを組み込んだプラネタリギヤ機構を備えている。
サンギヤ、インターナルギヤは、それぞれ前後進切替機構30の入力軸、出力軸に接続される。
前後進切替機構30において、前進時にはプラネタリギヤの自転は拘束され、サンギヤとインターナルギヤは同じ角速度で同一方向に回転する。
このとき、プラネタリギヤもまたサンギヤ等と同じ回転速度で公転する。
また、後進時には、プラネタリギヤが自転することによって、サンギヤとインターナルギヤは逆方向に回転する。
プライマリプーリ40、セカンダリプーリ50、チェーン60は、協働して変速機1の変速機構部(バリエータ)を構成するものである。
プライマリプーリ40、セカンダリプーリ50は、平行に配置された回転中心軸回りにそれぞれ回転可能とされている。
プライマリプーリ40、セカンダリプーリ50は、チェーン60を挟持する固定シーブ及び可動シーブをそれぞれ有する。
チェーン60は、プライマリプーリ40とセカンダリプーリ50との間に巻き掛けられ、これらの間で動力伝達を行う。
チェーン60は、シーブ間に挟持される複数のロッカーピンの間を、リンクプレートによって連結して構成されている。
プライマリプーリ40、セカンダリプーリ50は、図示しないトランスミッション制御ユニットによる制御に応じて、固定シーブと可動シーブとの間隔を無段階に変更することが可能となっており、これによってチェーン60が巻き掛けられる有効径を変化させて変速を行うことができる。
プライマリプーリ40の回転中心軸は、エンジンのクランクシャフト、トルクコンバータ20、前後進切替機構30のサンギヤの回転中心軸と同軸上に配置されている。
プライマリプーリ40の回転中心軸は、車両の前後方向に沿って配置されている。
セカンダリプーリ50の回転中心軸は、プライマリプーリ40の回転中心軸の下方に配置されている。
セカンダリプーリ50の出力軸51には、ピニオンシャフト70を駆動するリダクションドライブギヤ52が設けられている。
ピニオンシャフト70は、セカンダリプーリ50の回転中心軸と平行に配置された回転軸である。
ピニオンシャフト70は、リダクションドリブンギヤ71、ピニオンギヤ72、トランスファドライブギヤ73が設けられている。
リダクションドリブンギヤ71は、セカンダリプーリ50のリダクションドライブギヤ52と噛合い、セカンダリプーリ50から回転速度を減速しつつ動力が伝達されるものである。
リダクションドリブンギヤ71は、ピニオンシャフト70の中間部に設けられている。
ピニオンギヤ72は、クラウンギヤ80と噛合い、これを駆動するものである。
ピニオンギヤ72は、ピニオンシャフト70の前端部(エンジン側の端部)に設けられている。
トランスファドライブギヤ73は、トランスファクラッチ100の入力軸101に設けられたトランスファドリブンギヤ92と噛合い、トランスファクラッチ100に動力を伝達するものである。
トランスファドライブギヤ73は、ピニオンシャフト70の後端部に設けられている。
クラウンギヤ80は、回転中心軸を車幅方向に沿わせて配置された円環状のギヤである。
クラウンギヤ80の軸方向における一方の面部には、ピニオンギヤ72の歯と噛合う歯が周方向に配列されている。
クラウンギヤ80の軸方向において、歯が形成される側を、以下、歯側部81と称して説明する。
クラウンギヤ80は、ピニオンシャフト70のピニオンギヤ72によって駆動される。
クラウンギヤ80の回転中心軸は、上方から見るとピニオンシャフト70の回転中心軸と直交し、車幅方向から見るとピニオンシャフト70の回転中心軸よりも低い位置に配置された、いわゆるねじれた位置関係にある。
クラウンギヤ80とピニオンギヤ72は、前輪用の最終減速装置となるハイポイドギヤ(食い違い軸歯車)を構成している。
クラウンギヤ80、ピニオンギヤ72は、所定のねじれ角を有する曲がり歯傘歯車である。
第1実施形態においては、例えば、図2に示されるように、クラウンギヤ80が右ねじれ、ピニオンギヤ72が左ねじれとなっている。
クラウンギヤ80の歯側部81側と反対側には、フロントディファレンシャル90が取り付けられる。
クラウンギヤ80の中央部の開口82は、フロントディファレンシャル90から右前輪に動力を伝達する図示しない軸部が挿通されるほか、歯側部81側からフロントディファレンシャル90側へ、潤滑油を導入する流路としても機能する。
フロントディファレンシャル90は、クラウンギヤ80から入力される動力を左右前輪に伝達するとともに、旋回時等における左右前輪の回転速度差を許容する差動機構である。
フロントディファレンシャル90は、例えば、左右のドライブシャフトが接続される左右一対のサイドギヤと、クラウンギヤ80に対して固定された回転軸を有し、左右のサイドギヤとそれぞれ噛合うピニオンギヤとを有して構成される。
例えば車両の直進時のように、左右前輪の回転速度差がない場合には、ピニオンギヤは自転せず、左右のサイドギヤは相対回転することなく、クラウンギヤ80と一体になって回転する。
一方、旋回時のように、左右前輪の回転速度差がある場合には、ピニオンギヤが自転することにより、左右のサイドギヤに回転速度差が生じて左右前輪の回転速度差を許容するようになっている。
フロントディファレンシャル90のデフケースCにおけるクラウンギヤ80の開口82内に露出する部分には、開口82の内部からデフケースCの内部に潤滑油を導入可能な開口91が形成されている。
トランスファクラッチ100は、ピニオンシャフト70から伝達される駆動力を後輪側へ伝達するとともに、後輪側へ伝達されるトルクを調節するものである。
トランスファクラッチ100は、例えば、油圧式の湿式多板クラッチを備え、その締結力(伝達トルク)は、トランスミッション制御ユニットにより、車両の走行状態に応じて適宜制御されるようになっている。
トランスファクラッチ100は、プライマリプーリ40の後方側に配置されている。
トランスファクラッチ100の入力軸101は、トランスファクラッチ100の前方側に突出しており、トランスファドリブンギヤ102が設けられている。
トランスファクラッチ100の出力軸103は、トランスファクラッチ100の後方側に突出しており、その後端部はプロペラシャフトPの前端部に連結されている。
プロペラシャフトPは、車体後部に設けられた図示しないピニオンギヤ、クラウンギヤ、リアディファレンシャル、リアドライブシャフトを介して、後輪に駆動力を伝達する回転軸である。
コントロールバルブ110は、図示しないオイルポンプにより加圧され供給されるオイル(CVTフルード)を、図示しないトランスミッション制御ユニットからの指令に応じて変速機1内の各部位へ供給するものである。
コントロールバルブ110は、トランスミッションケース10内において、トルクコンバータ20の出力軸21の上方に配置されている。
図3は、第1実施形態の変速機におけるハイポイドギヤ周辺をクラウンギヤの軸方向から見た模式図である。
図4は、図3のIV-IV部矢視模式的断面図等である。
図4において、図4(a)は、図3のIV-IV部矢視模式的断面図であり、図4(b)は、図4(a)のb-b部矢視断面図である。(後述する図7,10,13において同じ)
バッフル200は、デフハウジング11の内部において、クラウンギヤ80の下部を覆って設けられた部材である。バッフル200は、デフハウジング11に対して固定されている。
バッフル200は、側面部210、周面部220を有し、上方が開口したカップ型の容器状に形成されている。
なお、バッフル200の一方の側面部210は、フロントディファレンシャル90の下部を覆うよう、クラウンギヤ80の軸方向に沿って延伸される構成としてもよい。
側面部210は、クラウンギヤ80の回転中心軸と直交する平面に沿って配置された面部である。
クラウンギヤ80の歯側部81と隣接する側面部は、クラウンギヤ80の歯先と間隔を隔てて対向して配置されている。
周面部220は、クラウンギヤ80の外周縁部に沿って配置された面部である。
周面部220は、クラウンギヤ80の回転中心軸方向から見たときに、円弧状となるように湾曲して形成されている。
周面部220の内面は、クラウンギヤ80の外周面と間隔を隔てて対向して配置されている。
周面部220の下部には、デフハウジング11内の他部から潤滑油がバッフル200の内側に流入することを許容する開口が設けられている。
バッフル200を設けることにより、デフハウジング11の内部におけるバッフル200の外側の領域では、クラウンギヤ80に起因する潤滑油の乱れが抑制されることから、クラウンギヤ80が回転する際の潤滑油の攪拌ロスを抑制することができる。
しかし、攪拌ロスの低下のため、このようにバッフル200を設けたり、デフハウジング11内の油量(油面高さ)を低下させた場合には、クラウンギヤ80が回転時にかき上げる潤滑油の飛沫が少なくなり、ハイポイドギヤの噛合箇所Mの潤滑条件が厳しくなることが懸念される。
そこで、第1実施形態においては、バッフル200に以下説明する潤滑油案内部300を設けることにより、比較的少量の潤滑油飛沫であっても噛合箇所Mの潤滑状態改善を図っている。
バッフル200と潤滑油案内部300とは、例えば樹脂系材料をインジェクション成型することにより、一体に形成されている。
潤滑油案内部300は、本体部310、ステー部320を有する。
本体部310は、クラウンギヤ80が回転時(車両の走行時)にバッフル200の内部からかき上げる潤滑油、及び、デフハウジング11の天井部などの上方に配置された他部品から滴下する潤滑油の飛沫を、車両後方側(ピニオンギヤ72側)へ偏向させてクラウンギヤ80の歯側部81の内周縁部とピニオンギヤ72の先端部(クラウンギヤ80の内径側の端部)との噛み込み開始箇所付近に案内し、ここから噛合箇所Mに導入するものである。
ステー部320は、クラウンギヤ80の歯側部81と隣接する側の側面部220の上端縁部から、上方へ突出して形成されている。
本体部310は、ステー部320の上端部から、クラウンギヤ80の回転中心軸方向に沿ってフロントディファレンシャル90側へ突出している。
図4(b)等に示すように、本体部310は、上面部311、下面部312を有する。
上面部311は、本体部310の上部に設けられ、例えばクラウンギヤ80の回転時に遠心力によって飛散し、デフハウジング11の天井部等の上方に配置された他部品に付着してから滴下する潤滑油を、車両後方側へ偏向させて噛合箇所付近に導入する面部である。
上面部311は、クラウンギヤ80の回転軸方向から見たときに、ピニオンギヤ72側(クラウンギヤ80の外径側・第1実施形態においては車両後方側)が、水平方向における反対側(第1実施形態においては車両前方側)に対して低くなる方向に傾斜した平面状に形成されている。
下面部312は、本体部310の下部に設けられ、例えばクラウンギヤ80の回転時にクラウンギヤ80の歯がバッフル200の内部から飛沫としてかき上げる潤滑油を、車両後方側へ偏向させて噛合箇所M付近に導入する面部である。
下面部312は、クラウンギヤ80の回転軸方向から見たときに、ピニオンギヤ72側が、水平方向における反対側に対して高くなる方向に傾斜した平板状に形成されている。
図4(b)に示すように、潤滑油案内部300の本体部310を、クラウンギヤ80の軸方向と直交する面で切って見た断面形状は、上面部311、下面部312の表面を二辺とする三角形状に形成されている。
上面部311と下面部312のピニオンギヤ72側の端縁は相互に接続され、これらの境界部には鋭利なエッジ部が形成されている。
以下、第1実施形態の動力伝達装置の潤滑構造における動作について以下説明する。
車両が前進する場合には、ピニオンギヤ72は、車両前方側から見た場合に反時計回り方向に回転する。
これに伴い、クラウンギヤ80は、前輪と同じ前転方向、すなわち、図2、図3のように車両右側から見たときに時計回り方向に回転する。
このとき、ピニオンギヤ72の歯の歯面と、クラウンギヤ80の歯の歯面との接触位置は、クラウンギヤ80の内径側から外径側へ移動するようになっている。
クラウンギヤ80の下部は、デフハウジング11の下部に設けられた潤滑油溜まりからバッフル200の内部に流入し、バッフル200の内部に貯留された潤滑油(デファレンシャルギヤオイル)に浸漬されている。
クラウンギヤ80の車両後方側の領域は、回転時にバッフル200内の潤滑油を飛沫としてかき上げて上昇させる。
この上昇する潤滑油O1の一部は、上昇中に潤滑油案内部300の本体部310の下面部312に衝突し、車両後方側に偏向して、ピニオンギヤ72とクラウンギヤ80との噛合箇所Mに導入される。
また、クラウンギヤ80は、回転時に遠心力によって潤滑油を径方向に飛散させ、その一部はデフハウジング11の天井部等に付着する。
デフハウジング11の天井部等から滴下する潤滑油O2の一部は、下降中に潤滑油案内部300の本体部310の上面部311に衝突し、車両後方側に偏向して、ピニオンギヤ72とクラウンギヤ80との噛合箇所Mに導入される。
なお、前進時にはクラウンギヤ80は、ピニオンギヤ72の下方側にある歯から順次噛み込むことから、クラウンギヤ80に潤滑油を供給する高さ(上面部311,下面部312の後端部の高さ)は、ピニオンギヤ72の軸心に対して下方にオフセットさせることが好ましい。
以上説明したように、第1実施形態によれば、クラウンギヤ80がかき上げる潤滑油O1の一部を、潤滑油案内部300の本体部310の下面部312で偏向させて、クラウンギヤ80の内径側からクラウンギヤ80とピニオンギヤ72との噛合箇所Mに供給することができる。
また、デフハウジング11の天井部や、クラウンギヤ80の上部など、噛合箇所Mの上方に配置された他部品等から滴下する潤滑油O2の一部を、潤滑油案内部300の本体部310の上面部311で偏向させて、クラウンギヤ80の内径側からクラウンギヤ80とピニオンギヤ72との噛合箇所Mに供給することができる。
本実施形態のようなハイポイドギヤにおいては、回転時の歯面の滑りに伴い、噛合箇所Mの一方の端部に供給された潤滑油は、各ギヤの歯面に沿って他方の端部側へ搬送されることから、少量の潤滑油によって歯面全体を効果的に潤滑することができる。
これによって、伝達効率を改善するとともに、焼付きなどのトラブルを防止して信頼性を向上することができる。
<第2実施形態>
次に、本発明を適用した動力伝達装置の潤滑構造の第2実施形態について説明する。
以下説明する各実施形態において、従前の実施形態と同様の箇所には同じ符号を付して説明を省略し、主に相違点について説明する。
図5は、第2実施形態の変速機におけるハイポイドギヤ周辺の斜視図である。
図6は、第2実施形態の変速機におけるハイポイドギヤ周辺をクラウンギヤの軸方向から見た模式図である。
図7は、図6のVII-VII部矢視模式的断面図等である。
第2実施形態においては、潤滑油案内部300の本体部310の上面部311の高さを、第1実施形態に対して高くし、上面部311の後端部(ピニオンギヤ72側の端部)から、ピニオンギヤ72とクラウンギヤ80との噛合箇所Mの上方に潤滑油O2を導入可能としている。
その結果、図7(b)に示すように、潤滑油案内部300の本体部310の断面形状は、例えば、台形状となっている。
以上説明した第2実施形態によれば、上述した第1実施形態の効果と同様の効果に加え、上方から滴下する潤滑油O2を、車両が後進する際の噛み込み側となる噛合箇所Mの上方側に供給することが可能となり、後進時におけるハイポイドギヤの潤滑状態を改善することが可能となる。
<第3実施形態>
次に、本発明を適用した動力伝達装置の潤滑構造の第3実施形態について説明する。
図8は、第3実施形態の変速機におけるハイポイドギヤ周辺の斜視図である。
図9は、第3実施形態の変速機におけるハイポイドギヤ周辺をクラウンギヤの軸方向から見た模式図である。
図10は、図9のX-X部矢視模式的断面図等である。
第3実施形態においては、第1実施形態と同様の断面形状を有する潤滑油案内部300の本体部310を、フロントディファレンシャル90側へ延長し、潤滑油の一部をデフケースCの開口91を介してフロントディファレンシャル90の内部へ供給可能としている。
図10(a)に示すように、本体部310、上面部311、下面部312は、クラウンギヤ80の径方向かつ水平方向から見たときに、ステー部320側よりもフロントディファレンシャル90側の端部が高くなるように傾斜して配置されている。
以上説明した第3実施形態によれば、クラウンギヤ80がかき上げて飛散し、本体部310の下面部312に衝突する潤滑油O1の一部が、フロントディファレンシャル90に向かう側(車幅方向左側)に偏向して下面部312に沿って流れ、フロントディファレンシャル90の内部に開口91から供給されることにより、フロントディファレンシャル90の差動機構の潤滑状態を改善することができる。
<第4実施形態>
次に、本発明を適用した動力伝達装置の潤滑構造の第4実施形態について説明する。
図11は、第4実施形態の変速機におけるハイポイドギヤ周辺の斜視図である。
図12は、第4実施形態の変速機におけるハイポイドギヤ周辺をクラウンギヤの軸方向から見た模式図である。
図13は、図12のXIII-XIII部矢視模式的断面図等である。
図13において、図13(c)は、図13(a)のc-c部矢視断面図である。
第4実施形態においては、潤滑油案内部300の本体部310の断面形状は、ピニオンギヤ72側の端部においては、第2実施形態と同様の台形であり、フロントディファレンシャル90側の端部においては、第1実施形態と同様の三角形となっている。
その結果、図13(a)に示すように、本体部310の上面部311は、ステー部320側に対してフロントディファレンシャル90側が低くなるよう傾斜して配置されている。
一方、下面部312は、ステー部320側に対してフロントディファレンシャル90側が高くなるよう傾斜して配置されている。
以上説明した第4実施形態においては、上述した第3実施形態の効果と同様の効果に加えて、潤滑油案内部300の本体部310の上面部311を、クラウンギヤ80の歯側部81側に対してフロントディファレンシャル90側が低くなる斜面としたことにより、デフハウジング11の天井等から滴下する潤滑油O2の一部がフロントディファレンシャル90のデフケースC側へ案内され、フロントディファレンシャル90の内部に開口91から供給されることにより、フロントディファレンシャル90の差動機構の潤滑状態をさらに改善することができる。
(変形例)
本発明は、以上説明した各実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の技術的範囲内である。
(1)動力伝達装置を含む変速機や、動力伝達装置の潤滑構造を構成する各部材の形状、構造、材質、製法、配置、個数などは、上述した各実施形態に限定されることなく適宜変更することができる。
(2)上述した各実施形態は、例えば、縦置きトランスミッションを有する車両の前輪用差動機構に用いられるものであったが、本発明はこれに限らず、例えばプロペラシャフトを介して駆動される後輪用最終減速装置に設けられる差動機構の潤滑にも用いることができる。
(3)各実施形態においては、潤滑油案内部をクラウンギヤの下部を覆って設けられるバッフルに設ける構成としているが、潤滑油案内部は、車両の走行時に回転しない他の部品に取り付けてもよい。例えば、最終減速装置が収容されるハウジングの壁面から突出して設けられる構成としてもよい。
また、本発明は、バッフルを備えない動力伝達装置であっても適用することが可能であり、この場合であっても潤滑油の油量が小さい場合(油面が低い場合)などには潤滑状態の改善に有効である。
(4)各実施形態において、差動機構は、一例としてサイドギヤ、ピニオンギヤ等により構成されるものであったが、本発明は例えばウォームギヤ等を用いたトルクセンシング式の差動制限機能を有する差動機構など、他種の差動機構の潤滑にも適用することができる。
(5)各実施形態は、ピニオンギヤの回転中心軸とクラウンギヤの回転中心軸とがねじれて配置された関係にあるハイポイドギヤに係るものであったが、本発明はこれに限らず、ピニオンギヤの回転中心軸とクラウンギヤの回転中心軸とが交わって配置されたスパイラルベベルギヤにも適用することが可能である。
1 変速機 10 トランスミッションケース
11 デフハウジング
20 トルクコンバータ 21 出力軸
30 前後進切替機構 40 プライマリプーリ
50 セカンダリプーリ 51 出力軸
52 リダクションドライブギヤ 60 チェーン
70 ピニオンシャフト 71 リダクションドリブンギヤ
72 ピニオンギヤ 73 トランスファドライブギヤ
80 クラウンギヤ 81 歯側部
82 開口
90 フロントディファレンシャル C デフケース
91 開口
100 トランスファクラッチ
101 入力軸 102 トランスファドリブンギヤ
103 出力軸 110 コントロールバルブ
P プロペラシャフト
200 バッフル 210 側面部
220 周面部
300 潤滑油案内部 310 本体部
311 上面部 312 下面部
320 ステー部
O1,O2 潤滑油 M 噛合箇所

Claims (9)

  1. ハウジングに対して第1の回転軸回りに回動するとともに前記第1の回転軸と同心の円環状に形成されたクラウンギヤと、
    前記ハウジングに対して前記第1の回転軸と交わり又はねじれて配置された第2の回転軸回りに回動するとともに前記クラウンギヤと噛合うピニオンギヤと
    を備える動力伝達装置の潤滑構造であって、
    前記ピニオンギヤとの噛合箇所の近傍における前記クラウンギヤの内径側に前記ハウジングに対して固定されて設けられた潤滑油案内部を有し、
    前記潤滑油案内部は、前記クラウンギヤの回転軸方向から見たときに前記ピニオンギヤ側が水平方向における反対側に対して高くなる方向に傾斜して配置され、下方から前記クラウンギヤがかき上げる潤滑油を偏向させて前記噛合箇所側へ案内する下面部を有し、
    前記動力伝達装置は、前記クラウンギヤの歯側とは反対側に取り付けられる差動機構を備え、
    前記下面部は、下方から前記クラウンギヤがかき上げる潤滑油の一部を偏向させて前記差動機構を収容するデフケースに形成され潤滑油を前記差動機構へ導入する開口側へ案内すること
    を特徴とする動力伝達装置の潤滑構造。
  2. ハウジングに対して第1の回転軸回りに回動するとともに前記第1の回転軸と同心の円環状に形成されたクラウンギヤと、
    前記ハウジングに対して前記第1の回転軸と交わり又はねじれて配置された第2の回転軸回りに回動するとともに前記クラウンギヤと噛合うピニオンギヤと、
    前記クラウンギヤの歯側とは反対側に取り付けられる差動機構と
    を備える動力伝達装置の潤滑構造であって、
    前記クラウンギヤの内径側に前記ハウジングに対して固定されて設けられた潤滑油案内部を有し、
    前記潤滑油案内部は、下方から前記クラウンギヤがかき上げる潤滑油を偏向させて前記差動機構を収容するデフケースに形成され潤滑油を前記差動機構へ導入する開口側へ案内する下面部を有すること
    を特徴とする動力伝達装置の潤滑構造。
  3. 前記下面部は、前記クラウンギヤの径方向に沿った水平方向から見たときに、歯側に対して前記差動機構側が高くなる方向に傾斜していること
    を特徴とする請求項又は請求項に記載の動力伝達装置の潤滑構造。
  4. 前記潤滑油案内部は、前記クラウンギヤの回転軸方向から見たときに前記ピニオンギヤ側が水平方向における反対側に対して低くなる方向に傾斜して配置され、上方から滴下する潤滑油を偏向させて前記噛合箇所側へ案内する上面部を有すること
    を特徴とする請求項1から請求項までのいずれか1項に記載の動力伝達装置の潤滑構造。
  5. 前記動力伝達装置は、前記クラウンギヤの歯側とは反対側に取り付けられる差動機構を備え、
    前記上面部は、上方から滴下する潤滑油の一部を偏向させて前記差動機構を収容するデフケースに形成され潤滑油を前記差動機構へ導入する開口側へ案内すること
    を特徴とする請求項4に記載の動力伝達装置の潤滑構造。
  6. ハウジングに対して第1の回転軸回りに回動するとともに前記第1の回転軸と同心の円環状に形成されたクラウンギヤと、
    前記ハウジングに対して前記第1の回転軸と交わり又はねじれて配置された第2の回転軸回りに回動するとともに前記クラウンギヤと噛合うピニオンギヤと
    を備える動力伝達装置の潤滑構造であって、
    前記ピニオンギヤとの噛合箇所の近傍における前記クラウンギヤの内径側に前記ハウジングに対して固定されて設けられた潤滑油案内部を有し、
    前記潤滑油案内部は、前記クラウンギヤの回転軸方向から見たときに前記ピニオンギヤ側が水平方向における反対側に対して低くなる方向に傾斜して配置され、上方から滴下する潤滑油を偏向させて前記噛合箇所側へ案内する上面部を有し、
    前記動力伝達装置は、前記クラウンギヤの歯側とは反対側に取り付けられる差動機構を備え、
    前記上面部は、上方から滴下する潤滑油の一部を偏向させて前記差動機構を収容するデフケースに形成され潤滑油を前記差動機構へ導入する開口側へ案内すること
    を特徴とする動力伝達装置の潤滑構造。
  7. ハウジングに対して第1の回転軸回りに回動するとともに前記第1の回転軸と同心の円環状に形成されたクラウンギヤと、
    前記ハウジングに対して前記第1の回転軸と交わり又はねじれて配置された第2の回転軸回りに回動するとともに前記クラウンギヤと噛合うピニオンギヤと、
    前記クラウンギヤの歯側とは反対側に取り付けられる差動機構と
    を備える動力伝達装置の潤滑構造であって、
    前記クラウンギヤの内径側に前記ハウジングに対して固定されて設けられた潤滑油案内部を有し、
    前記潤滑油案内部は、上方から滴下する潤滑油を偏向させて前記差動機構を収容するデフケースに形成され潤滑油を前記差動機構へ導入する開口側へ案内する上面部を有すること
    を特徴とする動力伝達装置の潤滑構造。
  8. 前記上面部は、前記クラウンギヤの径方向に沿った水平方向から見たときに、歯側に対して前記差動機構側が低くなる方向に傾斜していること
    を特徴とする請求項5から請求項7までのいずれか1項に記載の動力伝達装置の潤滑構造。
  9. 前記クラウンギヤの下部を覆って設けられたバッフル部を備え、
    前記潤滑油案内部は、前記バッフル部と一体に形成されること
    を特徴とする請求項1から請求項までのいずれか1項に記載の動力伝達装置の潤滑構造。
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