JP7264698B2 - 連続体の挙動解析装置、連続体の挙動解析方法、及びプログラム - Google Patents

連続体の挙動解析装置、連続体の挙動解析方法、及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、連続体の挙動解析装置、連続体の挙動解析方法、及びプログラムに関する。
従来より、流体及び個体等の連続体に関する運動について、種々の数値解析によるシミュレーションが行われている。この連続体の一例としてゴムなどの弾性体のブロックを含むタイヤの挙動解析では、タイヤが接触する路面周辺の解析が重要であり、タイヤ表面と路面との間に液体等の介在物が介在した状態で、有限要素法等の数値解析手法によりタイヤの挙動を解析する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
一方、流体及び個体等の連続体に関する運動について、粒子運動に離散化するシミュレーションを行う粒子法の数値解析手法による技術が知られている(例えば、非特許文献1及び非特許文献2参照)。また、タイヤ表面と路面との間に液体等の介在物が介在した状態で、粒子法により介在物の挙動を解析する技術も知られている(例えば、特許文献2参照)。
S.A. Silling, M. Epton, O. Weckner, J. Xu, E. Askari, "Peridynamic states and constitutive modeling", Journal of Elasticity,88, pp.151-184 (2007) S.A. Silling, "Stability of peridynamic correspondence material models and their particle discretizations", Computer methods in applied mechanics and engineering, Vol. 322, pp. 42-57 (2017)
特開2011-201390号公報 特開2011-252748号公報
ところで、複数の連続体同士が接する状況下では、摩擦等の作用により熱エネルギ等のエネルギが生じる。例えば、氷上路面をタイヤが走行する状態等のように、熱エネルギの付与により相変化を伴う氷等の連続体が接する場合、接触部分における熱エネルギに応じて固体状態の氷が液体状態の水に融解する場合がある。このため、連続体に関する運動の挙動解析を行うには、時々刻々と変化する連続体の相変化を考慮することが必要である。従って、流体及び個体等の連続体に関する運動を詳細に解析するのには改善の余地がある。
本発明は、上記事実を考慮して、相変化可能な連続体を含む複数の異なる連続体が接触する場合における連続体の挙動解析を容易にすることができる連続体の挙動解析装置、連続体の挙動解析方法、及びプログラムを得ることが目的である。
本開示の第1態様は、所定要素サイズの多数要素に分割された所定形状の変形可能な第1の連続体モデルと、前記第1の連続体モデルの少なくとも一部に接触可能で、かつ各々固体相を示す所定サイズの複数の粒子の集合により形成した第2の連続体モデルと、前記第1の連続体モデルと前記第2の連続体モデルとの間における摩擦に関係する付与条件と、を設定する設定部と、前記第1の連続体モデルの一部と前記第2の連続体モデルとを接触させて前記第1の連続体モデル及び前記第2の連続体モデルを所定方向に相対的に予め定めた移動量だけ移動させて前記設定部で設定された前記付与条件に基づいて、転動計算を実行する転動計算実行部と、前記転動計算の計算結果に基づいて、前記第1の連続体モデルと前記第2の連続体モデルとの間に生じる熱エネルギを導出し、導出された前記熱エネルギによって、前記第2の連続体モデルにおける固体相から液体相に相変化する相変化粒子を導出する導出部と、前記第2の連続体モデルの前記相変化粒子の相を液体相に変換し、前記第2の連続体モデルの粒子間の相互作用力に基づいて、前記第2の連続体モデルを連成し、かつ、連成された前記第2の連続体モデルの複数の粒子と前記第1の連続体モデルの要素との相互作用力に基づいて、前記第1の連続体モデル及び前記第2の連続体モデルを連成する連成部と、を備えた連続体の挙動解析装置である。
第1態様によれば、相変化可能な連続体を含む複数の異なる連続体が接触する場合における連続体の挙動解析が可能となる。
本開示の第2態様は、第1態様に記載の挙動解析装置において、前記第1の連続体モデルは、格子法を用いて解析可能なモデルであり、前記第2の連続体モデルは、粒子法を用いて解析可能なモデルである。
第2態様によれば、格子法と粒子法との異なる解析法を用いた連続体の解析が可能となる。
本開示の第3態様は、第2態様に記載の挙動解析装置において、前記第2の連続体モデルにおける固体相を示す粒子は、Peridynamics粒子である。
第3態様によれば、固体相を再現した粒子としてより詳細に解析することが可能となる。
本開示の第4態様は、第2態様又は第3態様に記載の挙動解析装置において、前記第2の連続体モデルにおける液体相を示す粒子は、MPS(Moving Particle Simulation)粒子である。
第4態様によれば、液体相を再現した粒子としてより詳細に解析することが可能となる。
本開示の第5態様は、第1態様から第4態様の何れか1態様に記載の挙動解析装置において、前記第1の連続体モデルは、弾性体を示すブロックモデルであり、前記第2の連続体モデルは、熱エネルギの付与により相変化する流体モデルである。
第5態様によれば、変形可能な弾性体と相変化可能な流体とに関する挙動解析が可能となる。
本開示の第6態様は、第5態様に記載の挙動解析装置において、前記ブロックモデルは、溝を含むタイヤの一部を示すタイヤモデルであり、前記流体モデルは、氷上路面を示す氷上路面モデルである。
第6態様によれば、氷上路面と氷上路面を転動するタイヤととに関する挙動解析が可能となる。
本開示の第7態様は、第1態様から第6態様の何れか1態様に記載の挙動解析装置において、前記連成部は、前記第1の連続体モデルと前記第2の連続体モデルとの間の相互作用力に基づいて、摩擦性能の指標値を求める。
第7態様によれば、連続体同士が接触した場合に生じる摩擦性能を確認することが可能となる。
本開示の第8態様は、コンピュータが、所定要素サイズの多数要素に分割された所定形状の変形可能な第1の連続体モデルと、前記第1の連続体モデルの少なくとも一部に接触可能で、かつ各々固体相を示す所定サイズの複数の粒子の集合により形成した第2の連続体モデルと、前記第1の連続体モデルと前記第2の連続体モデルとの間における摩擦に関係する付与条件と、を設定し、前記第1の連続体モデルの一部と前記第2の連続体モデルとを接触させて前記第1の連続体モデル及び前記第2の連続体モデルを所定方向に相対的に予め定めた移動量だけ移動させて前記付与条件に基づいて、転動計算を実行し、前記転動計算の計算結果に基づいて、前記第1の連続体モデルと前記第2の連続体モデルとの間に生じる熱エネルギを導出し、導出された前記熱エネルギによって、前記第2の連続体モデルにおける固体相から液体相に相変化する相変化粒子を導出し、前記第2の連続体モデルの前記相変化粒子の相を液体相に変換し、前記第2の連続体モデルの粒子間の相互作用力に基づいて、前記第2の連続体モデルを連成し、かつ、連成された前記第2の連続体モデルの複数の粒子と前記第1の連続体モデルの要素との相互作用力に基づいて、前記第1の連続体モデル及び前記第2の連続体モデルを連成する、連続体の挙動解析方法である。
本開示の第9態様は、所定要素サイズの多数要素に分割された所定形状の変形可能な第1の連続体モデルと、前記第1の連続体モデルの少なくとも一部に接触可能で、かつ各々固体相を示す所定サイズの複数の粒子の集合により形成した第2の連続体モデルと、前記第1の連続体モデルと前記第2の連続体モデルとの間における摩擦に関係する付与条件と、を設定し、前記第1の連続体モデルの一部と前記第2の連続体モデルとを接触させて前記第1の連続体モデル及び前記第2の連続体モデルを所定方向に相対的に予め定めた移動量だけ移動させて前記付与条件に基づいて、転動計算を実行し、前記転動計算の計算結果に基づいて、前記第1の連続体モデルと前記第2の連続体モデルとの間に生じる熱エネルギを導出し、導出された前記熱エネルギによって、前記第2の連続体モデルにおける固体相から液体相に相変化する相変化粒子を導出し、前記第2の連続体モデルの前記相変化粒子の相を液体相に変換し、前記第2の連続体モデルの粒子間の相互作用力に基づいて、前記第2の連続体モデルを連成し、かつ、連成された前記第2の連続体モデルの複数の粒子と前記第1の連続体モデルの要素との相互作用力に基づいて、前記第1の連続体モデル及び前記第2の連続体モデルを連成する、ことを含む処理をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
なお、本開示のプログラムを記憶する記憶媒体は、特に限定されず、ハードディスクであってもよいし、ROMであってもよい。また、CD-ROMやDVDディスク、光磁気ディスクやICカードであってもよい。更にまた、該プログラムを、ネットワークに接続されたサーバ等からダウンロードするようにしてもよい。
本発明によれば、相変化可能な連続体を含む複数の異なる連続体が接触する場合における連続体の挙動解析を容易にすることができる。
実施形態に係る挙動解析装置の一例を示す概略構成図である。 ブロックモデル及び氷体モデルの一例を示す斜視図である。 ブロックモデルの要素と氷体モデルの粒子の間に作用する相互作用力の導出に関する説明図である。 相変化モデルの一例を示すイメージ図である。 ブロックモデルと氷体モデルとの熱に関する連成についての概念図である。 ブロックモデルと氷体モデルとの構造に関する連成についての概念図である。 実施形態に係る挙動解析装置として機能させることが可能なコンピュータの概略構成の一例を示すブロック図である。 コンピュータにおいて実行される解析プログラムによる挙動解析処理の流れの一例を示すフローチャートである。 サイプを有するブロックをモデル化したブロックモデルの側面図である。 図9のブロックを、氷路面をモデル化した氷体モデル上を移動させた場合のブロックモデル及び氷体モデルの斜視図である。 実施形態の変形例に係る氷上路面をタイヤが移動する場合の模式図である。
以下、図面を参照して本開示の技術を実現する実施形態を詳細に説明する。なお、作用、機能が同じ働きを担う構成要素及び処理には、全図面を通して同じ符合を付与し、重複する説明を適宜省略する場合がある。
図1に、本開示の実施形態に係る連続体の挙動を解析する挙動解析装置10の構成の一例を示す。
なお、本実施形態では、複数の連続体の少なくとも一部を接触させ、その接触時に生じる摩擦力等の力に起因する熱エネルギによって相変化する特定の連続体を含む複数の連続体の挙動を解析する解析処理に本開示の技術を適用した場合を説明する。
複数の連続体のうち第1の連続体は、例えば常温下などでのエネルギの付与によって相変化しない材料が連続的に形成されたものである。第1の連続体は、少なくとも弾性体を含む。弾性体は、弾性を有する材料が連続的に形成されていればよく、例えば、ゴム材料、ポリウレタン材料、及び高分子材料等の何れであってもよい。本実施形態では、第1の連続体の一例として、ゴム材料を六面体に形成したブロックを用いる場合を説明する(詳細は後述する)。なお、本実施形態では、第1の連続体としてゴム材料を用いる場合を説明するが、第1の連続体をゴム材料に限定するものではなく、例えば、ポリウレタン材料、及び高分子材料等の他の弾性体を用いる場合に本開示の技術が適用可能であることは勿論である。
また、複数の連続体のうち第1の連続体と異なる第2の連続体は、所定エネルギの付与によって相変化する、例えば固体相から液体相へ変化する材料が連続的に形成されたものである。第2の連続体は、例えば、氷等の剛体、及びゴム材料等の弾性体の何れであってもよい。本実施形態では、第2の連続体の一例として、通常の所定温度環境下において液体である水の凝固時に氷となる剛体を板状に形成し氷面を有する氷体を用いる場合を説明する。なお、本実施形態では、第2の連続体として氷体を用いる場合を説明するが、第2の連続体を氷体に限定するものではなく、所定エネルギの付与によって相変化する他の材料を含んだ材料を用いる場合に本開示の技術が適用可能であることは勿論である。また、本実施形態では、固体相から液体相へ変化する材料による第2の連続体を用いる場合を説明するが、固体相から液体相への相変化に限定されるものではなく、固体相、液体層、及び気体相の何れか2つの相の間で相変化する材料に、本開示の技術が適用可能であることは勿論である。
本実施形態では、連続体の挙動を解析する解析処理を数値解析手法を用いる。第1の連続体であるゴム材料の挙動解析では、格子法を用いる解析を行う。なお、本実施形態では、格子法のうち、有限要素法(Finite Element Method、以下、FEMという。)を用いる場合を説明する。なお、FEMに代えて差分法又は境界要素法を用いてもよい。
また、第2の連続体である氷体の挙動解析では、粒子法を用いる解析を行う。また、氷体の解析では、固体相の氷体は、Peridynamics法による解析を行う(詳細は後述する)。一方、融解した液体相の氷体は、MPS(Moving Particle Simulation)法による解析を行う(詳細は後述する)。なお、第2の連続体を解析するための粒子法は、Peridynamics法及びMPS法に限定されるものではなく、他の粒子法を用いてもよい。
図1に示すように、挙動解析装置10は、モデル生成部11、転動解析部12、熱解析部13、熱連成解析部14、相変化粒子導出部15、粒子連成解析部16、及び、構造連成解析部17を備えている。
モデル生成部11は、ブロック及び氷体をモデル化してブロックモデル及び氷体モデルを生成する機能部である。
具体的には、第1の連続体であるブロックモデルは、FEMによる解析を可能とするため、変形を与えることを可能に所定要素サイズの多数要素に分割して形成される。
また、第2の連続体である氷体モデルは、粒子法による解析を可能とするため、所定サイズの複数の粒子の集合により形成される。また、氷体モデルには、粒子法の一つであるPeridynamics法が用いられる。Peridynamics法には構成則に制限のないNon-ordinary state-based peridynamicsを用いるが、FEMにおけるゼロエネルギーモードに似た挙動を示すことが知られており、安定化項の追加が必要であるので、本実施形態では周知の安定化手法(例えば、非特許文献2)を用いることとする(次式参照)。
Figure 0007264698000001


ここで、ρは密度であり、Vは体積であり、bは体積力であり、wは重み関数であり、Pは第1ピオラキルヒホッフ応力であり、BはShape tensorであり、Gは定数であり、Fは変形勾配テンソルである。
なお、詳細を後述する融解した液体(水)については、粒子法の一つであるMPS法を用いる。MPS法には、ナビエストークス方程式の圧力勾配項について半陰的に解く半陰解法MPS法と、陽的に解く陽解法MPS法の二つが挙げられる。本実施形態では、FEM、Peridynamics法との連成を考慮するので、連成の容易な陽解法MPSを用いることとする。
Figure 0007264698000002


ここで、cは音速ではなく、仮想の値である。
図2に、生成されたブロックモデル及び氷体モデルの一例を示す。図2に示す例では、プレート上に2つの六面体が連結されたブロックを四角柱状の要素でメッシュ分割されたブロックモデルと、所定サイズの粒子が縦横上下に配列された氷体モデルが示されている。
図1に示す転動解析部12は、ブロックモデルを氷体モデルに接触そして相対移動させる転動解析を行う機能部である。転動解析は、氷体モデルに接触したブロックモデルを相対的に移動させたときの変化、特に摩擦や接触圧等に関係する物理量を解析するために必要となる処理である。
具体的には、モデル生成部11で生成されたブロックモデル及び氷体モデルを用いて、ブロックモデルと氷体モデルに生じる接触圧、及びブロックモデルと氷体モデルの相対的な移動量を設定する。この移動量の設定は、FEMによるブロックモデルを氷体モデルに接触そして相対移動させる転動解析を行う場合の精度を維持するための制限である。
より具体的には、ブロックモデルは、氷体モデルに接触そして移動させることで、任意の分割要素や節点に関しての応力、歪、滑りなどの情報を得ることができる。例えば、ブロックモデルの表面の節点の力、滑りから摩擦エネルギを求めて摩擦性能の分布を把握することができる(詳細は後述する)。
すなわち、ブロックモデル及び氷体モデルの少なくとも一方を所定方向(例えば、鉛直方向又は逆方向)に移動させ、ブロックモデルと氷体モデルとを接近させて、接触させる。この場合、ブロックモデルを氷体モデルに水平に接近(平押し)することを想定する。この平押しは、荷重値またはたわみ量で制御する。次に、ブロックモデルを氷体モデルに対して上記所定方向と交差する方向(例えば、水平方向)に上記設定した移動量だけ移動させる。平押し及び水平方向の移動により、ブロックモデルと氷体モデルとの間に摩擦が生じる。ブロックモデルとブロックモデルの軸とは拘束されており、そしてブロックモデルと氷体モデルとの間に摩擦力が生じることにより、ブロックモデルの拘束が解除されてブロックモデルが移動する。
熱解析部13は、転動解析部12における解析結果の物理量に基づいて、ブロックモデルと氷体モデルとに生じる熱エネルギの導出を行う機能部である。
具体的には、熱解析部13は、ブロックモデルの要素(すなわち、FEMにおけるメッシュ要素)と、氷体モデルの粒子(すなわち、粒子法における粒子)との間の摩擦力により生じる摩擦熱を導出する。本実施形態では、ブロックモデルの要素と氷体モデルの粒子の間には、次に示すクーロン摩擦に基づく摩擦モデルを導入する。また、摩擦力Fと滑り速度vから摩擦熱を計算し、ブロックモデルの要素と氷体モデルの粒子それぞれに、計算された摩擦熱を発熱として与える。
Figure 0007264698000003

ここで、μは摩擦係数である。
熱連成解析部14は、ブロックモデルと氷体モデルとの間の熱に関する連成解析を行う機能部である。
具体的には、熱連成解析部14は、ブロックモデルの要素と氷体モデルの粒子の間に作用する相互作用力を導出することで、連成する。より具体的には、図3に示すように、ブロックモデルの要素表面(すなわち、FEMにおけるメッシュ表面)をポリゴンとし、粒子法における粒子と当該粒子に最近傍のポリゴンとの間に、次式の相互作用を与えることで計算する。なお、ブロックモデルの要素には、仮想的な粒子(以下、仮想粒子という。)を発生させて計算する。
Figure 0007264698000004

ここで、kはポリゴンと粒子の間の熱伝導率、λはMPS法のラプラシアンモデルにおいて統計的な分散の増加を解析解と一致させるための係数、Tは温度、jはポリゴンに発生させた仮想粒子である。
相変化粒子導出部15は、氷体モデルの粒子それぞれに与えられた熱によって相変化を伴う粒子の導出を行う機能部である。
具体的には、相変化粒子導出部15は、図4に示す相変化モデルを用いて粒子の相を設定する。図4に示す例では、エネルギが増加するに従って、温度が上昇し、エネルギEthでかつ温度Tthに到達すると固体相から液体相に相変化することが示されている。
粒子連成解析部16は、氷体モデルの粒子それぞれの熱連成解析を行う機能部である。
具体的には、粒子連成解析部16は、氷体モデルの粒子として、固体相の粒子(以下、Peridynamics粒子という。)と、液体相の粒子(以下、MPS粒子という。)とについて構造的な連成を行う、より具体的には、MPS粒子とPeridynamics粒子の連成には、粒子数密度に基づく圧力勾配を相互作用力とする、MPS法におけるナビエストークス方程式の圧力勾配項を考慮した計算手法を用い、次の式で相互作用力を計算することにより、連成する。
Figure 0007264698000005

Figure 0007264698000006

ここで、pは圧力、dは次元数、nは基準粒子数密度、wは重み関数である。ただし、上式における圧力は、本来の圧力ではなく、連成のための圧力であり、仮想の音速cを用いて下記の式で計算する。
Figure 0007264698000007
上記説明したブロックモデルと氷体モデルとの熱に関する連成は、図5に示す関係を有する。具体的には、ブロックモデルはFEMにより解析を行い、固体相の氷体モデルはPeridynamics法による解析を行い、液体相の氷体モデルはMPS法による解析を行う。そして、ブロックモデルと、固体相の粒子による氷体モデルとの熱に関する連成は、ブロックモデルの要素と固体相の粒子との間の摩擦力により生じる摩擦熱により連成する。氷体モデルにおいて固体相の粒子と液体相の粒子との熱に関する連成は、相変化モデルを用いて連成する。そして、ブロックモデルの要素と、液体相の粒子による氷体モデルとの熱に関する連成は、ブロックモデルの要素に発生させた仮想粒子と液体相の粒子との相互作用力によって連成する。
構造連成解析部17は、ブロックモデルと氷体モデルとの構造に関する連成解析を行う機能部である。
具体的には、構造連成解析部17は、FEMの要素表面であるポリゴンと、粒子法における粒子の間に、MPS法における圧力勾配項を考慮した相互作用力を導入し連成させる。相互作用力は、次式で計算する。
Figure 0007264698000008


ここで、wは粒子の最近傍ポリゴンに発生させた仮想粒子である(図3参照)。
従って、ブロックモデルと氷体モデルとの構造に関する連成は、図6に示す関係を有する。具体的には、ブロックモデルはFEMにより解析を行い、固体相の氷体モデルはPeridynamics法による解析を行い、液体相の氷体モデルはMPS法による解析を行う。そして、ブロックモデルと、固体相の粒子による氷体モデルとの構造に関する連成は、ブロックモデルの表面であるポリゴンと(仮想粒子)と液体相の粒子との圧力勾配を考慮した相互作用力によって連成する。氷体モデルにおいて固体相の粒子と液体相の粒子との構造に関する連成は、粒子数密度に基づく圧力勾配を相互作用力として連成する。そして、ブロックモデルと、液体相の粒子による氷体モデルとの構造に関する連成は、ブロックモデルの表面であるポリゴンと(仮想粒子)と液体相の粒子との圧力勾配を考慮した相互作用力によって連成する。
上述した挙動解析装置10は、汎用的なコンピュータによる構成の制御部を含むコンピュータシステムで実現可能である。
図7に、挙動解析装置10として機能させることが可能なコンピュータ40の概略構成を示す。
図7に示す挙動解析装置10として機能するコンピュータ40は、コンピュータ本体40Aを備えている。コンピュータ本体40Aは、CPU40B、RAM40C、ROM40D、ハードディスク装置(HDD)等の補助記憶装置40E、及び入出力インターフェース(I/O)40Fを備えている。これらのCPU40B、RAM40C、ROM40D、補助記憶装置40E、及びI/O40Fは、相互にデータ及びコマンドを授受可能にバス40Gを介して接続された構成である。また、I/O40Fには、キーボード等の入力部40H、ディスプレイ等の表示部40J、及び外部装置と通信するための通信部40Kが接続されている。
補助記憶装置40Eには、コンピュータ本体40Aを本開示の挙動解析装置として機能させるための解析プログラム40EPが記憶される。CPU40Bは、解析プログラム40EPを補助記憶装置40Eから読み出してRAM40Cに展開して処理を実行する。これにより、解析プログラム40EPを実行したコンピュータ本体40Aは、本開示の挙動解析装置として動作する。
なお、補助記憶装置40Eには、挙動解析処理に用いられる各種の値を設定値40EDとして記憶される。解析プログラム40EPは、CD-ROM等の記録媒体により提供するようにしても良い。
次に、コンピュータにより実現された挙動解析装置における挙動解析処理について説明する。
図8に、コンピュータ40において、実行される解析プログラム40EPによる挙動解析処理の流れの一例を示す。
図8に示す挙動解析処理は、コンピュータ40に電源投入されると、CPU40Bにより実行される。
まず、ステップS100では、ゴム材料の弾性体のブロックをモデル化し、ブロックモデルを生成し、次のステップS102で、氷体をモデル化し、氷体モデルを生成する。すなわち、第1の連続体であるブロックモデルは、FEMによる解析を可能とするため、変形を与えることを可能に所定要素サイズの多数要素に分割して形成される。また、第2の連続体である氷体モデルは、粒子法による解析を可能とするため、所定サイズの複数の粒子の集合により形成される。
具体的には、ステップS100に示すブロックモデルの生成処理、及びステップS102に示す氷体モデルの生成処理は、並列処理される。なお、ステップS100、及びステップS102の処理は、並列処理に限定されるものではなく、ブロックモデル、及び氷体モデルを得ることができればよく、例えば、ステップS100、S102を順次処理してもよい。また、ブロックモデル、及び氷体モデルの少なくとも一方のモデルを予め生成しておき、生成済みのデータを取得することによって、モデルの生成処理に代えてもよい。
ステップS104では、ブロックモデルを氷体モデルに接触そして相対移動させる転動解析を行う。転動解析は、氷体モデルに接触したブロックモデルを相対的に移動させたときの変化、特に摩擦に関係する物理量を解析する。
次のステップS106では、ステップS104の転動解析結果の物理量に基づいて、ブロックモデルと氷体モデルとの接触により生じる熱エネルギを導出する。すなわち、ブロックモデルの要素と、氷体モデルの粒子との間の摩擦力により生じる摩擦熱を、摩擦力Fと滑り速度vから計算し、ブロックモデルの要素と氷体モデルの粒子それぞれに、計算された摩擦熱を発熱として与える。
ステップS108では、ブロックモデルと氷体モデルとの間の熱に関する連成解析を行う。すなわち、ブロックモデルの要素と氷体モデルの粒子の間に作用する相互作用力を導出することで、連成する。
ステップS110では、潜熱を考慮した氷体モデルの融解状況を導出、すなわち、氷体モデルの粒子それぞれに与えられた熱によって相変化を伴う粒子の導出を行う。粒子の相変化は、相変化モデル(図4参照)を用いて設定する。
ステップS112では、流体(融解した水)及び構造(氷体)である氷体モデルの粒子それぞれの熱に関する連成解析を行う。すなわち、氷体モデルの粒子として、Peridynamics粒子と、MPS粒子とについて構造的な連成、具体的には、粒子数密度に基づく圧力勾配を相互作用力とする相互作用力を計算することにより、連成する。
ステップS114では、ブロックモデルと氷体モデルとの構造に関する連成解析を行う。すなわち、FEMの要素表面であるポリゴンと、粒子法における粒子の間に、MPS法における圧力勾配項を考慮した相互作用力を導入し連成する。
なお、上記にように連成されたブロックモデルと氷体モデルとを出力するようにしてもよい。この場合、各モデルを示すデータを表示部40Jへ出力したり、外部装置へ出力したりすることを含む。また、ブロックモデルと氷体モデルとを出力する出力処理は、上記各ステップ又は特定のステップに含めるようにしてもよい。
図8に示すステップS100及びステップS102の処理プロセスは、図1に示すモデル生成部11の機能の一例であり、ステップS104の処理プロセスは、転動解析部12の機能の一例である。また、ステップS106の処理プロセスは、熱解析部13の機能の一例であり、ステップS108の処理プロセスは、熱連成解析部14の機能の一例であり、ステップS110の処理プロセスは、相変化粒子導出部15の機能の一例である。また、ステップS112の処理プロセスは、粒子連成解析部16の機能の一例であり、ステップS114の処理プロセスは、構造連成解析部17の機能の一例である。
図9及び図10に、本実施形態に係る挙動解析装置10によって、氷上路面を単体のブロックが移動する場合の挙動を模擬する解析を行った結果を一例として示す。図9は、サイプを有するブロックをモデル化したブロックモデルの側面図を示す。図10は、図9のブロックを、氷路面をモデル化した氷体モデル上を移動させた場合のブロックモデル及び氷体モデルの斜視図を示す。図10に示すように、ブロックと氷路面の摩擦熱によって氷路面の温度が上昇して氷が融解し、ブロックと氷路面との間の水の様子、及びサイプに水が進入する様子を確認できる。
ところで、水等の液体が、ブロックに設けられたサイプ等の溝に進入する場合、継続的に水等の液体が進入すると、ブロックに設けられた溝に水等の液体が満たされてしまい、飽和状況になる。一方、ブロックと氷体とを相対的に移動させる場合、ブロックが接触する氷体における粒子が、サイプ等の溝を通過してしまう場合がある。そこで、ブロックモデルには、粒子の流入境界と流出境界を設定することが好ましい。粒子の流入境界は、溝などの空間の一部に粒子を発生する領域を設けて、ブロックモデルに粒子が流入することを模擬する境界領域である。粒子の流出境界は、溝などの空間の一部に粒子を消去する領域を設けて、溝などの空間から粒子が流出することを模擬する境界領域である。粒子の流入境界と流出境界を設定することにより、ブロックモデルと氷体モデルとの挙動を2次元で解析することが可能になる。
本開示の挙動解析装置10は、第1の連続体モデル及び第2の連続体モデルの間で導出された相互作用力、例えば摩擦力及び滑り速度等の物理量を、予め定めた摩擦性能の指標値に対応させて出力するようにしてもよい。また、導出された熱エネルギは主として摩擦による作用であるため、導出された熱エネルギを、予め定めた摩擦性能の指標値に対応させるようにしてもよい。このようにすることによって、ブロックの摩擦性能を評価することが可能になる。
以上説明したように、本実施形態の挙動解析装置によれば、例えば、氷上のパターン及びブロック摩擦における水の発現メカニズムの解明や溝やサイプによる水の排出効果向上検討が可能になり、また摩擦現象の解明も可能になる。
[変形例]
上記実施形態では、第1の連続体の一例として、ゴム材料を六面体に形成したブロックを用いる場合を説明したが、ブロック単体に限定されるものではない。タイヤをモデル化したタイヤモデルへの応用も可能である。
図11に、氷上路面をタイヤが移動する場合を模式的に示す。図11に示すように、氷上路面をタイヤが移動する場合、氷上路面と接触する部分は、タイヤの一部である。従って、ブロックに代えてタイヤをモデル化し、タイヤモデルの一部を切り出して、切り出したタイヤブロックモデルを回転移動させることで、上記実施形態と同様に解析することで、氷上路面を転動するタイヤモデルの挙動を解析することが可能になる。
なお、上記実施形態では、表示部40Jとしてディスプレイ等の表示装置への適用例を説明したが、表示部40Jは、音声出力装置としてもよいし、表示装置と音声出力装置とを混在させてもよい。
上記実施形態に基づいて本開示の技術を説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能である。
10 連続体の挙動解析装置
11 モデル生成部
12 転動解析部
13 熱解析部
14 熱連成解析部
15 相変化粒子導出部
16 粒子連成解析部
17 構造連成解析部
40 コンピュータ
40E 補助記憶装置
40EP 解析プログラム

Claims (13)

  1. 所定要素サイズの多数要素に分割された所定形状の変形可能な第1の連続体モデルと、前記第1の連続体モデルの少なくとも一部に接触可能で、かつ各々固体相を示す所定サイズの複数の粒子の集合により形成した第2の連続体モデルと、前記第1の連続体モデルと前記第2の連続体モデルとの間における摩擦に関係する付与条件と、を設定する設定部と、
    前記第1の連続体モデルの一部と前記第2の連続体モデルとを接触させて前記第1の連続体モデル及び前記第2の連続体モデルを所定方向に相対的に予め定めた移動量だけ移動させて前記設定部で設定された前記付与条件に基づいて、転動計算を実行する転動計算実行部と、
    前記転動計算の計算結果に基づいて、前記第1の連続体モデルと前記第2の連続体モデルとの間に生じる熱エネルギを導出し、導出された前記熱エネルギによって、前記第2の連続体モデルにおける固体相から液体相に相変化する相変化粒子を導出する導出部と、
    前記第2の連続体モデルの前記相変化粒子の相を液体相に変換し、前記第2の連続体モデルの粒子間の相互作用力に基づいて、前記第2の連続体モデルを連成し、かつ、連成された前記第2の連続体モデルの複数の粒子と前記第1の連続体モデルの要素との相互作用力に基づいて、前記第1の連続体モデル及び前記第2の連続体モデルを連成する連成部と、
    を備え
    前記第1の連続体モデルは、格子法を用いて解析可能なモデルであり、
    前記第2の連続体モデルは、粒子法を用いて解析可能なモデルであり、
    前記第2の連続体モデルにおける固体相を示す粒子は、Peridynamics粒子である
    続体の挙動解析装置。
  2. 前記第2の連続体モデルにおける液体相を示す粒子は、MPS(Moving Particle Simulation)粒子である
    請求項に記載の連続体の挙動解析装置。
  3. 前記第1の連続体モデルは、弾性体を示すブロックモデルであり、
    前記第2の連続体モデルは、熱エネルギの付与により相変化する流体モデルである
    請求項1又は請求項2に記載の連続体の挙動解析装置。
  4. 前記ブロックモデルは、溝を含むタイヤの一部を示すタイヤモデルであり、
    前記流体モデルは、氷上路面を示す氷上路面モデルである
    請求項に記載の連続体の挙動解析装置。
  5. 前記連成部は、前記第1の連続体モデルと前記第2の連続体モデルとの間の相互作用力に基づいて、摩擦性能の指標値を求める
    請求項1から請求項4の何れか1項に記載の連続体の挙動解析装置。
  6. コンピュータが、
    所定要素サイズの多数要素に分割された所定形状の変形可能な第1の連続体モデルと、前記第1の連続体モデルの少なくとも一部に接触可能で、かつ各々固体相を示す所定サイズの複数の粒子の集合により形成した第2の連続体モデルと、前記第1の連続体モデルと前記第2の連続体モデルとの間における摩擦に関係する付与条件と、を設定し、
    前記第1の連続体モデルの一部と前記第2の連続体モデルとを接触させて前記第1の連続体モデル及び前記第2の連続体モデルを所定方向に相対的に予め定めた移動量だけ移動させて前記付与条件に基づいて、転動計算を実行し、
    前記転動計算の計算結果に基づいて、前記第1の連続体モデルと前記第2の連続体モデルとの間に生じる熱エネルギを導出し、導出された前記熱エネルギによって、前記第2の連続体モデルにおける固体相から液体相に相変化する相変化粒子を導出し、
    前記第2の連続体モデルの前記相変化粒子の相を液体相に変換し、前記第2の連続体モデルの粒子間の相互作用力に基づいて、前記第2の連続体モデルを連成し、かつ、連成された前記第2の連続体モデルの複数の粒子と前記第1の連続体モデルの要素との相互作用力に基づいて、前記第1の連続体モデル及び前記第2の連続体モデルを連成する、
    方法であって、
    前記第1の連続体モデルは、格子法を用いて解析可能なモデルであり、
    前記第2の連続体モデルは、粒子法を用いて解析可能なモデルであり、
    前記第2の連続体モデルにおける固体相を示す粒子は、Peridynamics粒子である
    連続体の挙動解析方法。
  7. コンピュータに、
    所定要素サイズの多数要素に分割された所定形状の変形可能な第1の連続体モデルと、前記第1の連続体モデルの少なくとも一部に接触可能で、かつ各々固体相を示す所定サイズの複数の粒子の集合により形成した第2の連続体モデルと、前記第1の連続体モデルと前記第2の連続体モデルとの間における摩擦に関係する付与条件と、を設定し、
    前記第1の連続体モデルの一部と前記第2の連続体モデルとを接触させて前記第1の連続体モデル及び前記第2の連続体モデルを所定方向に相対的に予め定めた移動量だけ移動させて前記付与条件に基づいて、転動計算を実行し、
    前記転動計算の計算結果に基づいて、前記第1の連続体モデルと前記第2の連続体モデルとの間に生じる熱エネルギを導出し、導出された前記熱エネルギによって、前記第2の連続体モデルにおける固体相から液体相に相変化する相変化粒子を導出し、
    前記第2の連続体モデルの前記相変化粒子の相を液体相に変換し、前記第2の連続体モデルの粒子間の相互作用力に基づいて、前記第2の連続体モデルを連成し、かつ、連成された前記第2の連続体モデルの複数の粒子と前記第1の連続体モデルの要素との相互作用力に基づいて、前記第1の連続体モデル及び前記第2の連続体モデルを連成する、
    ことを含む処理を実行させるためのプログラムであって、
    前記第1の連続体モデルは、格子法を用いて解析可能なモデルであり、
    前記第2の連続体モデルは、粒子法を用いて解析可能なモデルであり、
    前記第2の連続体モデルにおける固体相を示す粒子は、Peridynamics粒子である、プログラム。
  8. 所定要素サイズの多数要素に分割された所定形状の変形可能な第1の連続体モデルと、前記第1の連続体モデルの少なくとも一部に接触可能で、かつ各々固体相を示す所定サイズの複数の粒子の集合により形成した第2の連続体モデルと、前記第1の連続体モデルと前記第2の連続体モデルとの間における摩擦に関係する付与条件と、を設定する設定部と、
    前記第1の連続体モデルの一部と前記第2の連続体モデルとを接触させて前記第1の連続体モデル及び前記第2の連続体モデルを所定方向に相対的に予め定めた移動量だけ移動させて前記設定部で設定された前記付与条件に基づいて、転動計算を実行する転動計算実行部と、
    前記転動計算の計算結果に基づいて、前記第1の連続体モデルと前記第2の連続体モデルとの間に生じる熱エネルギを導出し、導出された前記熱エネルギによって、前記第2の連続体モデルにおける固体相から液体相に相変化する相変化粒子を導出する導出部と、
    前記第2の連続体モデルの前記相変化粒子の相を液体相に変換し、前記第2の連続体モデルの粒子間の相互作用力に基づいて、前記第2の連続体モデルを連成し、かつ、連成された前記第2の連続体モデルの複数の粒子と前記第1の連続体モデルの要素との相互作用力に基づいて、前記第1の連続体モデル及び前記第2の連続体モデルを連成する連成部と、
    を備え、
    前記第1の連続体モデルは、格子法を用いて解析可能なモデルであり、
    前記第2の連続体モデルは、粒子法を用いて解析可能なモデルであり、
    前記第2の連続体モデルにおける液体相を示す粒子は、MPS(Moving Particle Simulation)粒子である
    続体の挙動解析装置。
  9. 前記第1の連続体モデルは、弾性体を示すブロックモデルであり、
    前記第2の連続体モデルは、熱エネルギの付与により相変化する流体モデルである
    請求項8に記載の連続体の挙動解析装置。
  10. 前記ブロックモデルは、溝を含むタイヤの一部を示すタイヤモデルであり、
    前記流体モデルは、氷上路面を示す氷上路面モデルである
    請求項9に記載の連続体の挙動解析装置。
  11. 前記連成部は、前記第1の連続体モデルと前記第2の連続体モデルとの間の相互作用力に基づいて、摩擦性能の指標値を求める
    請求項8から請求項10の何れか1項に記載の連続体の挙動解析装置。
  12. コンピュータが、
    所定要素サイズの多数要素に分割された所定形状の変形可能な第1の連続体モデルと、前記第1の連続体モデルの少なくとも一部に接触可能で、かつ各々固体相を示す所定サイズの複数の粒子の集合により形成した第2の連続体モデルと、前記第1の連続体モデルと前記第2の連続体モデルとの間における摩擦に関係する付与条件と、を設定し、
    前記第1の連続体モデルの一部と前記第2の連続体モデルとを接触させて前記第1の連続体モデル及び前記第2の連続体モデルを所定方向に相対的に予め定めた移動量だけ移動させて前記付与条件に基づいて、転動計算を実行し、
    前記転動計算の計算結果に基づいて、前記第1の連続体モデルと前記第2の連続体モデルとの間に生じる熱エネルギを導出し、導出された前記熱エネルギによって、前記第2の連続体モデルにおける固体相から液体相に相変化する相変化粒子を導出し、
    前記第2の連続体モデルの前記相変化粒子の相を液体相に変換し、前記第2の連続体モデルの粒子間の相互作用力に基づいて、前記第2の連続体モデルを連成し、かつ、連成された前記第2の連続体モデルの複数の粒子と前記第1の連続体モデルの要素との相互作用力に基づいて、前記第1の連続体モデル及び前記第2の連続体モデルを連成する、
    方法であって、
    前記第1の連続体モデルは、格子法を用いて解析可能なモデルであり、
    前記第2の連続体モデルは、粒子法を用いて解析可能なモデルであり、
    前記第2の連続体モデルにおける液体相を示す粒子は、MPS(Moving Particle Simulation)粒子である
    連続体の挙動解析方法。
  13. コンピュータに、
    所定要素サイズの多数要素に分割された所定形状の変形可能な第1の連続体モデルと、前記第1の連続体モデルの少なくとも一部に接触可能で、かつ各々固体相を示す所定サイズの複数の粒子の集合により形成した第2の連続体モデルと、前記第1の連続体モデルと前記第2の連続体モデルとの間における摩擦に関係する付与条件と、を設定し、
    前記第1の連続体モデルの一部と前記第2の連続体モデルとを接触させて前記第1の連続体モデル及び前記第2の連続体モデルを所定方向に相対的に予め定めた移動量だけ移動させて前記付与条件に基づいて、転動計算を実行し、
    前記転動計算の計算結果に基づいて、前記第1の連続体モデルと前記第2の連続体モデルとの間に生じる熱エネルギを導出し、導出された前記熱エネルギによって、前記第2の連続体モデルにおける固体相から液体相に相変化する相変化粒子を導出し、
    前記第2の連続体モデルの前記相変化粒子の相を液体相に変換し、前記第2の連続体モデルの粒子間の相互作用力に基づいて、前記第2の連続体モデルを連成し、かつ、連成された前記第2の連続体モデルの複数の粒子と前記第1の連続体モデルの要素との相互作用力に基づいて、前記第1の連続体モデル及び前記第2の連続体モデルを連成する、
    ことを含む処理を実行させるためのプログラムであって、
    前記第1の連続体モデルは、格子法を用いて解析可能なモデルであり、
    前記第2の連続体モデルは、粒子法を用いて解析可能なモデルであり、
    前記第2の連続体モデルにおける液体相を示す粒子は、MPS(Moving Particle Simulation)粒子である、
    プログラム。
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