JP7264183B2 - 情報処理装置、計測装置、情報処理方法及びプログラム - Google Patents

情報処理装置、計測装置、情報処理方法及びプログラム Download PDF

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Description

この発明は、ユーザの歩行及び走行を計測する情報処理装置、計測装置、情報処理方法及びプログラムに関する。
従来、ユーザの二足移動状態、すなわち、二足移動による歩行又は走行(まとめて走歩行)である状態(走歩行状態)を判定して走歩行数(歩数)を計測する計測装置(歩数計)がある。この計測装置は、ユーザの日常的な活動量や運動量の可視化手段として利用されている。走歩行時には、これらの動作に特有の周期的な加速度変化が生じるので、この計測装置では、このような加速度の変化パターンを特定し、加速度変化の周期数、又は特徴的な変化部分若しくは極値の発生回数などを計数することで歩数を計測する。
しかしながら、走歩行の態様は、ユーザによって個人差があり、若干異なる。また、走歩行の速度によっても加速度変化パターンは変化する。したがって、画一的な基準で走歩行を計測しようとすると、正しく計測できない場合が生じるという問題がある。特許文献1では、腕装着型の歩数計において、歩行時の腕振りと走行時の腕振りをそれぞれ顕著に検出できる向きで加速度の検出を行う加速度センサを備え、フーリエ解析を用いて得られる加速度の変化周期とその出現パターンに応じてユーザの走行と歩行とを区別して走歩行の周期を特定する技術が開示されている。
特開2004-290658号公報
しかしながら、ユーザの体に生じる加速度変化は、走歩行状態に限られず、従来、走歩行状態と、自転車移動や振動を伴う器具の使用時といった走歩行以外の他の状態とを誤判定する可能性があるという課題があった。
この発明の目的は、走歩行状態であるか否かをより適切に判別することのできる情報処理装置、計測装置、情報処理方法及びプログラムを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明は、
加速度センサによる計測結果の時系列データの周波数特性を求め、求められた前記周波数特性における最大強度の周波数が、二足移動による歩行又は走行である走歩行状態に係る予め定められた下限周波数以上である第1条件と、前記周波数特性における最大強度の周波数及び2番目に大きい強度の周波数の少なくともいずれかが、前記下限周波数以上で、かつ、前記走歩行状態に係る予め定められた上限周波数以下の範囲にある第2条件と、を少なくとも含む判定条件をいずれも満たしているか否かによって、前記時系列データが前記走歩行状態を示しているか否かを判定する処理部を備え、
前記下限周波数は、前記走歩行状態における2歩周期を想定した場合の最低周波数であり、
前記上限周波数は、前記走歩行状態における1歩周期を想定した場合の最高周波数である、
ことを特徴とする情報処理装置である。
本発明に従うと、歩行状態を容易な処理でより適切に判別することができるという効果がある。
電子機器の機能構成を示すブロック図である。 歩行時における加速度の計測例を示す図である。 歩数計測及び走歩行判定の流れの例を示す図である。 走歩行計測制御処理の制御手順を示すフローチャートである。 変形例1の走歩行判定のタイミングを示す図である。 変形例2の走歩行判定に係る周波数解析処理のタイミングを示す図である。 変形例2の走歩行判定を含む走歩行計測制御処理の制御手順を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態の計測装置かつ情報処理装置である電子機器1の機能構成を示すブロック図である。
この電子機器1は、例えば、人間であるユーザの腕に装着する腕時計や、ユーザのポケットなどに収容される歩数計又は活動量計であり、CPU11(Central Processing Unit)と、記憶部12と、操作受付部13と、表示部14と、通信部15と、センサ部16と、発振回路17と、分周回路18と、計時回路19と、タイマ回路20などを備える。
CPU11は、演算処理を行って電子機器1の動作を統括制御するハードウェアプロセッサである。CPU11は、記憶部12に記憶されているプログラム121を読み出して実行する。CPU11が制御する動作には、加速度の計測結果を用いたユーザの二足移動(歩行又は走行)に係る走歩行判定及び歩数計測が含まれる。CPU11は、本発明の情報処理装置に含まれて、本発明の処理部を構成し、算出部、走歩行判定部、歩数計測部、判定動作制御部、及び分割制御部として、走歩行判定に係る処理の実行を制御する。
CPU11は、単一のハードウェアプロセッサであってもよいし、複数のハードウェアプロセッサが並列に、又は並行して独立に動作するものであってもよい。複数のハードウェアプロセッサは、各々実行する対象の処理が割り当てられて専用の動作をするように個別に設計されたものであってもよい。
記憶部12は、揮発性メモリ(RAM)と、不揮発性メモリとを含む。揮発性メモリは、CPU11に作業用のメモリ空間を提供し、一時データを記憶する。不揮発性メモリは、例えば、フラッシュメモリであり、プログラム121及び電子機器1の動作に係る設定データなどを記憶する。プログラム121は、歩数計測及び走歩行判定に係る後述の走歩行計測制御処理の制御プログラムを含む。
操作受付部13は、ユーザなどによる外部からの操作を受け付けて、この入力操作に基づく入力信号をCPU11へ出力する。操作受付部13は、例えば、1又は複数の押しボタンスイッチを有する。また、操作受付部13は、りゅうずやタッチパネルなどを有していてもよい。
表示部14は、例えば、デジタル表示画面を有し、CPU11の制御に基づいてデジタル表示画面に表示を行う。デジタル表示画面は、例えば、液晶表示画面であるが、これに限られない。デジタル表示画面は、その他、例えば、有機EL(Electro Luminescent)表示画面などであってもよい。なお、表示部14は、デジタル表示画面の代わりに指針の動作などによりアナログ表示を行うものであってもよい。
通信部15は、外部機器との間で行う無線通信を、通信規格に従って制御する。通信部15が制御可能な通信規格は、特には限られないが、例えば、ブルートゥース(登録商標)などである。通信規格には、その他、無線LAN(Local Area Network)などに係る各種通信規格が含まれていてもよい。通信部15は、例えば、外部の電子機器にセンサ部16による計測の履歴データやその解析データなどを送信することが可能であってもよい。
センサ部16は、物理量を計測して得られた計測データをCPU11へ出力する。センサ部16は、例えば、加速度センサ161と傾斜センサ162とを有する。
加速度センサ161は、互いに直交する3軸方向の加速度を計測して計測結果を出力する。加速度センサ161は、3軸方向の各成分の加速度をそのまま出力してもよいし、加速度ベクトルの大きさ(3軸方向の成分を合成した値の絶対値)を求めてから出力してもよい。加速度センサ161は、ユーザの走歩行による着地/離地に係る特徴的な加速度変化を検出して歩数を計測するのに用いられる。ユーザは、走歩行時には、重心移動に伴う体の上下動、片足ずつ交互に踏み出すことによる左右への胴体のひねり、腕振りなどによる体(腕)の前後動(走行時には上下動も含む)などに周期性が生じる。電子機器1では、消費電力の低減のために、加速度センサ161による計測のサンプリング周波数(取得周波数)を、走歩行周期に比して極端に高く設定しない。このために、加速度センサ161は、人間の走歩行において想定される周波数範囲の上限におけるスペクトル強度が周波数解析で検出できるサンプリング周波数での計測が可能であればよい。周波数解析で検出の可能なナイキスト周波数は、サンプリング周波数の半分である。したがって、特に限られないが、例えば、人間の走歩行において想定される最高周波数fmaxに対し、加速度センサ161は、最高周波数fmaxの4倍以下、例えば、3~4倍をサンプリング周波数として加速度を計測する。
傾斜センサ162は、電子機器1の傾斜状態の変化(傾斜動作)を検出する。傾斜状態の変化は、主にユーザによる電子機器1の使用や運搬に応じて生じるものであり、電子機器1が不使用状態で放置されているか否かの判別に用いられる。傾斜センサ162の動作に係る消費電力は、加速度センサ161の動作に係る消費電力よりも小さい。
その他、センサ部16は、磁場センサ(方位センサ)、気圧センサ(高度センサ)、照度センサ、温度センサなどの環境計測を行うセンサや、光学式の脈拍センサなどの身体計測を行うセンサなどを有していてもよい。
発振回路17は、ある周波数の信号を発振し、発振された周波数の信号をクロック信号として出力する。分周回路18は、発振回路17から出力されたクロック信号を他の周波数信号に分周して変換し、出力する。計時回路19は、分周回路18から入力される適宜な周波数の信号の入力回数を計数することにより、現在日時を保持する。
タイマ回路20は、設定された時間に応じた回数のクロック信号を計数し、当該設定された時間の経過をCPU11に報知する信号を出力する。
上記の各部は、直接又はCPU11を介して図示略のバッテリから電力が供給されて動作する。各部への電力供給の有無は、独立に切り替えが可能であってもよい。バッテリは、特には限られないが、充電池(リチウムイオン充電池など)又は乾電池(ボタン型電池など)であってもよく、着脱交換が可能であってもよい。
次に、本実施形態の走歩行判定動作について説明する。
電子機器1では、加速度センサ161の計測により得られる加速度ベクトルの大きさの時間変化、すなわち、加速度センサ161の計測結果の時系列データに基づいて加速度の3軸成分を合成した絶対値(以下、加速度の絶対値と記す)の時間変化を検出することで、3軸方向のデータを各々処理する場合と比較して処理負荷を低減しながら、走歩行判定動作を行う。加速度の絶対値が加速度センサ161で算出されない場合には、CPU11は、取得した加速度の3軸方向成分を合成して加速度の絶対値を求める処理を行う。
図2は、歩行時における加速度の計測例を示す図である。
図2(a)には、歩行時の加速度の絶対値の時間変化例を示す。歩行時には、地面を蹴るタイミングなどで加速度の大きな変化が生じ、また、このタイミングで腕振り及び体のひねりが生じるのに伴って、周期的に加速度の絶対値が大きくなる。この周期には、1歩ごとの周期(1歩周期)と2歩ごとの周期(2歩周期)が含まれている。
図2(b)には、上記の期間を含む加速度の絶対値の周波数スペクトル強度を示した図である。この周波数スペクトル強度の分布(周波数特性)では、1Hzと2Hzの間の周波数f(P2)に位置する顕著なピークP2と、2Hzと3Hzの間の周波数f(P1)に位置する顕著なピークP1とが表れている。しかしながら、歩き方とこれに伴う加速度変化及び周波数スペクトル強度の分布は、人や状況に応じて異なる。すなわち、左脚と右脚とで不均等にぶれた歩き方をする場合、荷物などを保持していることで腕振りや体のひねりが(特に一方に)生じにくい場合、高齢者や傷病者などが一方の足を摺るように歩いて重心の上下動などが生じにくいなど、左右非対称に歩く場合、及び、一般的な若者などが均等な歩き方をする場合などでは、1歩周期及び2歩周期の各々の大きさや、1歩周期及び2歩周期の比がそれぞれ異なる。また、歩行と走行とでは、重心の上下動の大きさ、腕の向きや腕の振りの大きさが大きく異なるので、1歩周期を生じる加速度変化の成分と2歩周期を生じる加速度変化の成分の大きさの比がそれぞれ異なる。また、電子機器1の装着箇所などに応じて1歩周期と2歩周期の比が異なる場合がある。このような1歩周期の加速度変化成分と2歩周期の加速度変化成分との強度比が極端な場合には、周波数スペクトル分布において、1歩周期と2歩周期とをそれぞれ示すピークのうちいずれか一方しか明確に表れない場合があり、いずれが現れるかも定まらない。また、2つのピークのうち一方が弱い場合に、他の要因による周波数成分のピークの方が大きく、弱いピークが2番目に大きいピークとはならない場合もあり得る。
電子機器1では、略リアルタイムで加速度の時系列変化に基づいて行う歩数の計測とは別個に、走歩行判定を予め定められた間隔で行う。そして、歩数の計測において、1歩に数えられる加速度の変化パターンが検出されている場合でも、走歩行判定により走歩行状態ではないと判定された場合には、歩数の計測を中止する。
加速度の絶対値の時系列データに基づいて電子機器1のユーザの走歩行に係る特徴的な加速度変化パターンを検出して歩数を計測する技術については、従来周知の技術を適用可能であり、加速度変化パターンは、例えば、加速度ベクトルの大きさの変化速度(傾き)などに基づくものであってもよい。ここでは詳しい説明を省略する。
走歩行判定では、CPU11が、予め定められた長さの直近の対象期間の加速度データ(時系列データ)に対してフーリエ変換(周波数特性を求める算出部としての処理)を行って、周波数スペクトル分布(周波数特性)を取得する。フーリエ変換は、従来周知の高速フーリエ変換(FFT)であってよい。そして、対象期間におけるスペクトル強度分布の複数の極大値を特定し、特定した複数の極大値の中でスペクトル(パワースペクトル)が最大強度の極大値を有する周波数(最大強度周波数f(P1)。図2(b)におけるピークP1の周波数。全体の中で最もスペクトル強度が大きい周波数でもある)、及び2番目に大きいスペクトル強度の極大値を有する周波数(第2強度周波数f(P2)。図2(b)におけるピークP2の周波数。ここでは、全体の中でも2番目にスペクトル強度が大きい周波数でもある)を特定する。
FFTの対象期間の長さは、処理の軽減とリアルタイム性の向上の観点から、最大強度周波数f(P1)と第2強度周波数f(P2)とが明確に分離される周波数分解能が得られる範囲で短く定められてよい。最大強度周波数f(P1)と第2強度周波数f(P2)が1歩周期と2歩周期にそれぞれ対応する周波数を示しており、かつ2歩のそれぞれの1歩周期が互いに大きく異ならない場合、これら2つのうち低い方の周波数(2歩周期に対応)は、高い方の周波数(1歩周期に対応)の半分程度となり、最大強度周波数f(P1)と第2強度周波数f(P2)との差は、高い方の周波数から低い周波数を引いた残りであって、低い方の周波数(2歩周期に対応)程度となるので、FFTの対象期間の長さは、人間の走歩行において想定される2歩周期の周波数範囲の下限(後述の最低周波数fhmin)の半分よりも小さい周波数(例えば、最低周波数fhminの1/3~1/5程度の)に応じた時間(周期)程度に定められる。また、この対象期間の長さは、間欠的に行われる走歩行判定の実行間隔よりも短くてもよい。すなわち、加速度の時系列データは、複数回の周波数解析(走歩行判定)でそれぞれ周波数特性を求めるのに重複して利用されなくてもよい。
また、走歩行判定では、周波数スペクトル分布において、走歩行以外のユーザの動作や外乱による大きな加速度変化を走歩行状態ではない非走歩行状態として除去する。
非走歩行状態であると判別されるべき具体的なケースには、電子機器1がどこかにぶつかったり地面に落下したりしたといった衝撃を受けた場合(走歩行により想定される範囲外まで広い範囲にわたってスペクトル強度のピークが生じるなど)、自転車やバイクなどの運転により揺動、周期性のないがたつきや低頻度での衝撃などが生じている場合(広い周波数帯、特に低い周波数の加速度が大きく、場合によってピークが生じる、走歩行により想定される範囲のスペクトル強度のピークが他と比較して必ずしも大きくない、極大値を取る周波数が異なるなど)、及び静止時にたまたま体の動きが生じた場合(極大値のスペクトル強度が小さいなど)、などがある。
また、非走歩行状態には、実際には走歩行している(一時停止中なども含み得る)が、走歩行状態よりも顕著に大きい振動などによる加速度成分が連動して計測されることで、原理上、歩数計測により計測される歩数が実際よりも著しく増加する動作が含まれ得る。このような動作には、例えば、ショッピングカートや芝刈り機を押しながらの走歩行などが含まれる場合がある。
上記のような非走歩行状態の除去では、走歩行で想定される周波数以外の周波数で大きな振動がユーザの体に生じている場合、具体的には、2歩周期で想定される最低周波数fhmin(予め定められた走歩行状態に係る下限周波数)よりも低い位置にスペクトル強度が最大の周波数が位置しないか(第1条件)否かを判別する。
また、上記のように、1歩周期と2歩周期のいずれが計測されているかは不明であり、見かけ上2つの周波数でスペクトル強度の極大値が表れていても、これらが1歩周期及び2歩周期に対応する極大値の組であるとは限られないので、これら2つのピークの周波数f(P1)、f(P2)のうち少なくともいずれかが、2歩周期で想定される最低周波数fhmin以上であり、かつ、1歩周期で想定される最高周波数fmax(予め定められた走歩行状態に係る上限周波数)以下の走歩行想定周波数内にあるか(第2条件)否かを判別する。ここでは、一例として最低周波数fhmin=1Hz、最高周波数fmax=4Hz、すなわち含まれ得る走歩行周波数を1~8Hzとしているが、適宜に設定されてよい。また、例えば、歩行時に比して走行時に大きくなる加速度ベクトルの大きさ、走行時における腕を曲げての腕振りや跳躍などに応じた独自の波形パターンの有無、斜面を蹴るときと着地するときの非対称の大きさによる傾斜の有無などに応じて歩行状態、走行状態、傾斜面の昇降などを区別して、各々別個に想定される周波数範囲に基づく最低周波数fhmin及び最高周波数fmaxが定められてもよい。
更に、他の周波数帯域における加速度変化の影響で走歩行により想定される周波数範囲にも振動が生じている場合を除去するために、この周波数範囲内にある上記最大強度周波数f(P1)又は第2強度周波数f(P2)のスペクトル強度S(P1)、S(P2)であって、この周波数範囲内における最大のスペクトル強度(区間最大強度)が、全周波数におけるスペクトル強度の平均値Sa(平均強度)よりも予め定められたある基準値dSth(走歩行に係る基準幅)以上大きいか(区間最大強度と平均値Saとの大小関係に係る第3条件)否かを判別する。なお、平均値Saは、判定期間に応じて小さくなり得るので、上記のある基準値dSthは、判定期間に応じて定められてよい。
電子機器1では、CPU11は、以上の第1条件~第3条件のいずれもが満たされている場合に走歩行状態であると判別する(走歩行判定部としての動作)。
このように、歩数の計測と切り離した適宜な間隔で間欠的に、サンプリング周波数が高くなく計測データのデータ数が少ないFFTを行うことで、処理負荷を上げすぎずに従来よりも走歩行状態を適切に判定することが可能である。
なお、上記では、周波数スペクトル分布の極大値を特定するものとして説明したが、f(P1)、f(P2)が分離できる程度の分解能では、外乱に係る加速度変化に応じた周波数ピークとピークf(P1)、f(P2)とが隣り合って異なるピークに分離しない場合もある。したがって、極大値を特定せずに、単純にスペクトル強度が最大の周波数をf(P1)とし、スペクトル強度が2番目に大きい周波数をf(P2)としてもよい。
図3は、歩数計測及び走歩行判定の流れの例を示す図である。
加速度センサ161がオフの状態(休止モード)で、傾斜センサ162が傾斜状態の変化を検出すると、加速度センサ161がオンされて加速度の計測が開始される。この状態では、歩数の計測はなされない(待機モード)。
待機モードにおいて、加速度センサ161の計測により得られる加速度の絶対値が走歩行に係る振幅閾値を超えると、歩数の計測を開始する(計数モード)。歩数の計測は、例えば、加速度の絶対値における特徴的な加速度変化パターンの検出などの従来の基準に基づいて、リアルタイムでなされる。この状態では、特徴的な加速度変化パターンが検出されて歩数が変化しても、表示部14による歩数表示の更新はなされない。
歩数の計測が開始されてから第1基準時間(例えば、10秒)が経過したときに、引き続き歩数の計測(歩数の増加)が続いている場合には、歩数の計測を継続しつつ、定期的な走歩行判定を開始する。走歩行判定において走歩行状態である(OK。図3及び以降の図において白三角で表示)と判定されれば、歩数の表示の更新を開始する(走歩行表示モード)。
その後、走歩行表示モードでは、定期的に定められた間隔で走歩行判定を行い、走歩行状態であると判定されている間は、歩数の計測を継続する。走歩行判定により走歩行状態ではないと判定された場合(NG。図3及び以降の図において黒三角で表示)には、歩数の計測を中止する。このときには、走歩行状態ではないとの判定及び歩数の計測の中止が維持されたまま、加速度センサ161の動作は継続されて、走歩行状態ではないと判定されたタイミングから第2基準時間(ある基準時間、例えば20秒)が経過するまでの間待機する(待機モード)。
待機後、加速度センサの計測に基づく歩数計測を再開するが、当初は歩数表示の更新はなされない(計数モード)。
第2基準時間が経過する間、継続して歩数が計測されていた場合には、走歩行判定を再開し、走歩行状態であると判定されれば、歩数の計測を継続しつつ、表示部14による歩数表示の更新を再開する(走歩行表示モード)。
このように、走歩行判定により走歩行状態ではないと判定された場合には、それまでの歩数計測の状況にかかわらず強制的に待機モードに変更し、第2基準時間の間は走歩行状態ではないものとして、即座には歩数計測(走歩行状態を前提とした特定の処理)に戻らないこととする。
図4は、走歩行計測制御処理のCPU11による制御手順を示すフローチャートである。本発明の情報処理方法及びプログラムの内容を含む走歩行計測制御処理は、電子機器1が走歩行に係る計測を常に行う場合には、電子機器1の起動時に開始され、走歩行に係る計測の機能を呼び出して行う場合には、操作受付部13などを介した当該機能の開始命令の取得時に開始される。
走歩行計測制御処理が開始されると、CPU11は、傾斜センサ162から傾斜動作の検出信号が取得されたか否かを判別する(ステップS101)。傾斜動作の検出信号が取得されていないと判別された場合には(ステップS101で“NO”)、CPU11は、ステップS101の処理を繰り返す。
傾斜動作の検出信号が取得されたと判別された場合には(ステップS101で“YES”)、CPU11は、加速度センサ161への電力供給を開始させ、当該加速度センサ161をオンして動作させて、予め定められたサンプリング周波数での加速度の計測データの取得を開始する(ステップS102)。なお、CPU11は、取得された加速度のデータを、時間が経過して歩数計測及び走歩行判定のいずれでも使用されなくなったものから順次又は所定の時間経過ごとにまとめて消去してよい。
CPU11は、加速度の絶対値を算出し、この絶対値が振幅閾値を超えていない状況が適宜設定された上限時間以上続いているか否かを判別する(ステップS103)。上限時間以上、振幅閾値を超えていない状況が続いていると判別された場合には(ステップS103で“YES”)、CPU11は、加速度センサ161をオフしてその動作を中止させる(ステップS104)。CPU11の処理は、ステップS101に戻る。
なお、ステップS104の処理の前に、CPU11が傾斜センサ162から傾斜動作の検出信号を取得しているか否かを判別し、検出信号を取得していないと判別した場合にのみ、CPU11の処理をステップS101に戻してもよい。CPU11が傾斜センサ162から傾斜動作の検出信号を取得している場合には、CPU11は、計数していた振幅閾値を超えていない継続時間の値を初期化して、処理をステップS103に戻す。
ステップS103の判別処理で、加速度の絶対値が振幅閾値を超えていない状況が上限時間以上続いていないと判別された場合には(ステップS103で“NO”)、CPU11は、加速度センサ161から取得された加速度の絶対値が振幅閾値を超えたか否かを判別する(ステップS105)。加速度の絶対値が振幅閾値を超えていないと判別された場合には(ステップS105で“NO”)、CPU11の処理は、ステップS103に戻る。
加速度の絶対値が振幅閾値を超えたと判別された場合には(ステップS105で“YES”)、CPU11は、加速度の絶対値の時系列データに基づく歩数の計測を開始する(ステップS106)。
CPU11は、歩数の計測を計測の開始から第1基準時間継続し、その間、歩数の増加が継続されているか否かを判別する(ステップS107)。第1基準時間の間歩数の増加が継続されていないと判別された場合、例えば、ゆっくり歩いた場合の1歩の周期より長い時間以上、例えば、2秒の間、歩数の増加がない状態となった場合などには(ステップS107で“NO”)、CPU11の処理は、ステップS103に戻る。この場合、途中まで計測されていた歩数は、無効となって累積歩数などには加算されなくてもよい。
第1基準時間の間、歩数の増加が継続されていると判別された場合には(ステップS107で“YES”)、CPU11は、対象期間の加速度の時系列データに対するFFTによる周波数解析(FFT解析)を行う(ステップS108)。CPU11は、ステップS108の処理で行われたFFT解析により得られた周波数スペクトル分布が上記第1条件~第3条件を満たすか否かを判別することにより、走歩行判定を行う(ステップS109)。CPU11は、走歩行判定の結果が走歩行状態である(OK)か否かを判別する(ステップS110)。走歩行判定により走歩行状態ではないと判別された場合には(ステップS110で“NO”)、CPU11の処理は、ステップS115へ移行する。
走歩行判定により走歩行状態であると判別された場合には(ステップS110で“YES”)、CPU11は、計測されている歩数の表示部14による表示とその更新を開始させる(ステップS111)。表示の更新は、リアルタイムであってもよいし、単位時間ごとの更新であってもよい。CPU11は、歩数の計測及び表示の更新を維持させた状態で、設定間隔の経過後に対象期間の加速度の時系列データに対してFFT解析を行う(ステップS112)。CPU11は、ステップS112の処理で行われたFFT解析により得られた周波数スペクトル分布のデータに基づいて、上記の走歩行判定を実行する(ステップS113)。CPU11は、走歩行判定の結果が走歩行状態である(OK)と判別されたか否かを判別する(ステップS114)。走歩行判定により走歩行状態であると判別された場合には(ステップS114で“YES”)、CPU11の処理は、ステップS112に戻る。走歩行判定により走歩行状態ではないと判別された場合には(ステップS114で“NO”)、CPU11の処理は、ステップS115へ移行する。
ステップS110、S114の判別処理からステップS115の処理へ移行すると、CPU11は、歩数の計測動作を中止する(ステップS115)。CPU11は、歩数の計測動作の中止から第2基準状態の間待機する(ステップS116)。それから、CPU11の処理は、ステップS106に戻る。
なお、ステップS116の処理からステップS106の処理へ移行する代わりに、ステップS103の処理へ移行させてもよい。第2基準時間の待機中に、加速度の小さな静止状態へ移行する場合もあるので、この場合には、加速度が振幅閾値以上となるまでの間、待機モードが延長されてもよい。
ステップS108、S112の処理が本発明の情報処理方法における算出ステップ、プログラム121における算出手段に対応する。また、ステップS109、S113の処理が本発明の情報処理方法における走歩行判定ステップ、プログラム121における走歩行判定手段に対応する。CPU11によるステップS107、S108、S112の処理が、本発明の判定動作制御部に該当する。
[変形例1]
図5は、電子機器1における変形例1の走歩行判定のタイミングを示す図である。
FFTの処理負荷を更に低減させるには、FFTの実行回数を減らすことが考えられる。この場合、均等に回数を減らすと、走歩行判定の回数が減った分だけ、精度が低下するだけとなる。この変形例1では、走歩行判定を複数回、例えば2回続けて短い間隔で(ここでいう「続けて」とは、当該複数回行う間隔以外の間隔に比して間隔が短いことを意味し、すなわち、複数回のうちある回とその次の回との間に待機時間、例えば、5秒など、があってよい)行った後、次回の走歩行判定まで55秒間待機することとする。このような2回連続の周波数解析及び走歩行判定によって走歩行状態の判定を確定する(すなわち、2回続けて走歩行状態と判定された場合(白三角で表示)に走歩行状態と確定)ことで、歩数計測が継続されて歩数が増えているが、実際には走歩行状態ではない場合について、類似の状態かつ微妙に変化した状態を解析し、また判定することができる。これにより、電子機器1では、連続する複数回の走歩行判定のいずれかで走歩行状態ではない(黒三角で表示)ことを特定できる可能性を上昇させることができる。
この場合、図4のステップS112の処理において、設定間隔が上記のように不均一に定められればよい。
反対に、このような連続的な周波数解析は、1回目の解析で走歩行状態ではないと判定された場合に、その確認のために行うこととしてもよい。すなわち、1回目で走歩行状態と判定された場合には、そのまま1分間待機し、1回目で走歩行状態ではないと判定された場合には、続けてもう一度周波数解析を実行して、2回続けて走歩行状態ではないと判定された場合に、走歩行状態ではないと確定することとしてもよい。
[変形例2]
図6は、電子機器1における変形例2の走歩行判定に係る周波数解析処理のタイミングを示す図である。
FFTによる周波数解析処理は、電子時計や歩数計などのCPUの能力に比して、処理負荷が大きく、処理に時間を要する。他の処理と並行してFFTが実行される場合には、一度の処理でFFTを完了させようとすると、その間他の処理が止まってしまうという問題がある。特に、定期的に行われる他の処理がある場合、当該処理の間隔の間にFFTの処理が完了しない場合もあり得る。そこで、この電子機器1では、FFT解析の処理(時系列データの周波数特性を求める処理)を複数の計算時間に分割し、適宜な処理タイミングで短時間ずつ実行する。これにより、電子機器1では、周波数解析の処理の途中に他の処理を挟むことができるようにする。
ここでは、FFTの処理を4分割して実行(各三角形でタイミングを表示)し、FFTが完了し次第、走歩行状態であるか否かを判別する(4分割の最後のFFTに係る三角形の表示のうち、走歩行状態ではないと判別されたタイミングは黒三角で表示)。毎回のFFT解析がなされる加速度の時系列データのサイズは同一であるので、分割回数及び処理の分割箇所は固定されていてよく、分割箇所に応じて各回の計算時間は互いに異なっていてもよい。
また、このようにFFTの処理を分割するか否かは、並行して実行され得る処理(特定の処理)の実施有無に応じて切り替えられてもよい(分割制御部としての処理)。すなわち、並行して特定の処理が実行されていない場合には、上記実施形態のように、FFTによる周波数解析の処理を分割せずに一度で実行することとしてもよい。
図7は、変形例2の走歩行判定を含む走歩行計測制御処理の制御手順を示すフローチャートである。この走歩行計測制御処理は、上記実施形態の走歩行計測制御処理に対して、ステップS107とステップS108との間にステップS121、S122の処理が追加され、ステップS122の処理に応じてステップS108、S112の処理におけるFFT解析の処理が複数時間に分割され得る。
ステップS107の処理で“YES”に分岐すると、CPU11は、上記特定の処理が実行されているか否かを判別する(ステップS121)。特定の処理が実行されていると判別された場合には(ステップS121で“YES”)、CPU11は、FFT解析の処理を複数回に分割する設定を行う(ステップS122)。それから、CPU11の処理は、ステップS108へ移行する。特定の処理が実行されていないと判別された場合には(ステップS121で“NO”)、CPU11の処理は、ステップS108へ移行する。すなわち、この場合には、FFT解析の処理が複数の計算時間に分割されない。
CPU11によるステップS121、S122の処理が本発明の分割処理部に該当する。
以上のように、本実施形態の情報処理装置としての電子機器1は、CPU11を備える。CPU11は、算出部として、加速度センサ161による計測結果の時系列データの周波数特性を求め(図4、図7のステップS108、S112)、走歩行判定部として、上記求められた周波数特性における最大強度の周波数が、二足移動による走歩行状態に係る予め定められた最低周波数fhmin以上である第1条件と、周波数特性における最大強度S(P1)を有する周波数f(P1)及び2番目に大きい強度S(P2)を有する周波数f(P2)の少なくともいずれかが最低周波数(fhmin)以上であり、かつ、走歩行状態に係る予め定められた最高周波数fmax以下の範囲にある第2条件と、をいずれも満たしているか否かによって、時系列データが走歩行状態を示しているか否かを判定する(図4、図7のステップS109、S113)。
このように、簡易な周波数解析を行って、低周波数成分にピークがある状態や、走歩行で想定される範囲内にピークがない状態を走歩行状態から除外する走歩行判定を行うことで、リアルタイムでの歩数の計測では判別しづらい状況を、より確実に判定することができる。よって、この電子機器1は、走歩行状態を容易な処理で判別することができる。
また、CPU11は、第2の条件における2番目に大きい強度の周波数を、周波数スペクトル分布における極大値の中で判断してもよい。実際の1歩周期と2歩周期は上記のように離れたピークを示しやすいので、これにより、電子機器1では、あるピークの近傍に歩行以外のピークがあるような場合でも、歩行に係るピークを特定しやすくなる。
また、CPU11は、走歩行判定部として、周波数特性(周波数スペクトル分布)における最低周波数(fhmin)以上であり、かつ、最高周波数fmax以下の範囲における最大強度(区間最大強度)と、周波数解析(算出部としての処理)により得られた周波数特性に係るスペクトル強度の平均値Saとの大小関係に基づく第3条件を更に満たしている場合に、時系列データが走歩行状態を示していると判別する(図4、図7のステップS109、S113)。
このように、上記の第1条件及び第2条件に加えて、最大強度をスペクトル強度の平均値Saと比較することにより、最大強度が走歩行により生じたものである妥当性をより向上させることができる。
また、特に、第3条件は、周波数特性(周波数スペクトル分布)における区間最大強度が、スペクトル強度の平均値Saに対して走歩行に係る基準値dSth以上大きいこととしてもよい(図4、図7のステップS109、S113)。
すなわち、走歩行が想定される周波数範囲内におけるスペクトル強度の極大値が他の周波数のスペクトル強度に比して十分に高いことを要求する判定条件を追加することで、たまたま相対的に周囲よりスペクトル強度が高い周波数が走歩行で想定される周波数範囲内にあるような場合が除外される。このようなケースには、全体として顕著な運動(加速度)がない静止に近い状態と、走歩行で想定される周波数範囲外の周波数の運動も生じている状態、例えば、自転車などの走歩行以外での移動動作や、外乱の影響が重畳されている状態が含まれる。すなわち、走歩行レベルと比較しても大きな違いのない振動を生じているような物体を利用、保持している場合に歩数が誤判定されるようなケースをより適切に走歩行状態から除外することができる。
また、時系列データは、直交する3軸方向についての加速度センサ161による計測により得られる加速度ベクトルの大きさである。走歩行時には、各軸方向に各々特徴的な振動が生じ得るが、個々の特徴は走歩行の態様によって顕著に現れたり現れなかったりする場合がある。これらを合成して加速度ベクトルの大きさとして処理することで、電子機器1では、処理内容を分類することなく、また、処理量自体も低減させながら、これらの特徴をまとめて抽出して総合的に走歩行状態を判定することができる。したがって、電子機器1は、より容易な処理でより確実に走歩行状態を判別することができる。
また、CPU11は、歩数計測部として、時系列データに基づいて歩数を計測する(図4、図7のステップS106)。CPU11は、判定動作制御部として、この歩数計測部としての処理により歩数の計測が継続されている場合に(ステップS107で“YES”)、走歩行状態の判定を定期的に行わせる(図4、図7のステップS109、S113)。すなわち、電子機器1では、走歩行判定と歩数計測とを異なる原理に基づいて切り離すことができる。これにより、歩数計測では特定しづらい走歩行状態を歩行判定で適切に判定することができるので、電子機器1では、より適切に走歩行状態を判別することができる。特に、歩数計測では時系列データにおいて走歩行による着地/離地などに応じた特徴的な加速度の変化パターンとして認識し得る場合であっても、周波数解析では走歩行状態とは言えない場合をより適切に分離して、非走歩行状態として判定することができるので、この場合に歩数計測も停止させれば、実際にはなされていない過剰な歩数の計測が避けられる。さらに、走歩行状態の判定は、歩数計測が行われている間に限られることで、低負荷で動作することの多い電子機器1の中では比較的高負荷となる周波数解析(FFT)の実施頻度を低減させて、電力消費を低減させることができる。この場合、走歩行していない場合には、走歩行状態の判定がなされなくても、いずれにせよ計測される歩数は増えない。
また、時系列データの取得周波数は、最高周波数fmaxの4倍以下である。より高いサンプリング周波数でデータを取得して細かい解析が可能な場合と比較して、走歩行の検出が可能な程度で低サンプリング周波数の加速度センサ161からデータを取得することで、電子機器1では、計測データの周波数解析に係る負荷を低減しつつ、より確実に走歩行状態の判定が可能になる。また、周波数スペクトル分布が得られる周波数範囲が狭い範囲に限定されるので、周波数スペクトルの極大値の検出などにおいて、ノイズなどによって1歩周期や2歩周期に係るピーク以外の極大値がたくさん生じて判定処理が困難になることが抑制される。
また、CPU11は、走歩行判定部として、予め定められた複数回続けて走歩行状態の判定を行い、当該複数回の判定のうちいずれかで走歩行状態ではないと判定された場合に、走歩行状態ではないと確定する。
歩数計測で歩数が増加しているのにもかかわらず実際には走歩行状態ではない場合、走歩行判定での判別結果も必ずしも明白な結果とはならない場合もあるが、短い時間間隔で複数回走歩行判定を続けて行うことで、電子機器1では、走歩行状態でない場合を少なくとも一回判定することのできる確率を上昇させることができる。特に、短い時間間隔で常に周波数解析(FFT)を繰り返すと処理負荷が高くなり電力消費も増大するので、電子機器1では、複数回続けて行う走歩行判定の組と次に複数回続けて行う走歩行判定の組とが互いに間隔を空けて実行されることで、非走歩行状態の判別をより確実に行いつつ電力消費の増大も抑えることができる。
また、CPU11は、走歩行判定部として、走歩行状態ではないとの判定を行って(図4、図7のステップS110)から第2基準時間が経過するまでの間、待機して(図4、図7のステップS115)、走歩行状態ではないとの判定を維持し(図4、図7のステップS116)、判定を維持している間、特定の処理の実行を中止する(図4、図7のステップS115)。走歩行状態を前提とした特定の処理が行われている状態で走歩行状態ではないと判定した場合、判定直後にも当該特定の処理がそのまま有効になってしまうと、独立して走歩行状態の判定を行った意味がなくなるので、しばらく非走歩行状態を維持して特定の処理を中止した後に、改めて特定の処理や走歩行判定などを行うことで、電子機器1では、走歩行判定の結果を適切に扱うことができる。
また、上記の特定の処理は、歩数の計数処理である。走歩行判定と並行に行われている歩数の計測が、走歩行状態ではないと判別された場合でもそのまま有効なままであると、走歩行によらない歩数が増大してしまうので、走歩行判定の結果に応じて歩数の計数を中止することで、より正解な歩数の計測が可能になる。
また、CPU11は、算出部として、直近のデータを含む予め定められた長さの対象期間の時系列データの周波数特性を求め、対象期間は、周波数特性が求められる対象の時系列データに重複が生じないように定められる。すなわち、複数回のFFTが行われる時間間隔(走歩行判定の実行間隔)よりも短い期間に得られた直近の時系列データに対してFFTを行うことで、FFTの処理の対象となるデータ数が減るので、周波数解析処理を短時間で終了することができる。
また、CPU11は、算出部として、複数の計算時間に分割して周波数特性を求める。低スペックのCPU11では、FFTには時間を要しやすい。電子時計や活動量計などの電子機器1では、短い周期で繰り返し行われる他の処理もあり、この周期内に周波数解析処理が終了せずに、電子機器1の他の機能に悪影響が生じる場合がある。そこで、複数の周期内に処理を分散できるように周波数解析処理を複数の計算時間に分割して実行することで、電子機器1では、他の機能と安定して走歩行判定を併存させることができる。
また、CPU11は、分割制御部として、時系列データの周波数特性を求める処理とは異なる特定の処理の有無に応じて、計算時間の分割を行うか否かを定める(図7でステップS121、S122)。上記のような周波数解析処理の分割は、互いの処理に差し障る他の処理と並行して行われない場合には必ずしも実行されなくてもよい。したがって、電子機器1では、このような特定の処理の有無に応じて周波数解析処理の分割の有無を切り替えてよい。これにより、一度にまとめて周波数解析処理が可能な場合には、分割された計算の間でのデータの引継ぎなどの手間を省けるので、周波数解析処理を短時間で終了させることができる。
また、本実施形態の計測装置は、加速度センサ161と、上記のCPU11を備える情報処理装置と、を備える。このような計測装置によれば、上記情報処理装置(CPU11)の動作により、走歩行状態を容易な処理でより適切に判別することができる。
また、本実施形態の情報処理方法は、加速度センサ161による計測結果の時系列データの周波数特性を求める算出ステップ、算出ステップにおいて求められた周波数特性における最大強度の周波数(最大強度周波数f(P1))が、予め定められた走歩行状態に係る最低周波数fhmin以上である第1条件と、周波数特性における最大強度の最大強度周波数f(P1)及び2番目に大きい第2強度周波数f(P2)の少なくともいずれかが最低周波数fhmin以上であり、かつ、予め定められた走歩行状態に係る最高周波数fmax以下の範囲にある第2条件と、をいずれも満たしているか否かによって、時系列データが走歩行状態を示しているか否かを判定する走歩行判定ステップ、を含む。このように走歩行状態の判定を行うことで、リアルタイムでの歩数の計測では判別しづらい状況を、容易な低負荷の処理でより確実に判定することができる。
また、コンピュータを上記の情報処理方法で走歩行判定させるように機能させるプログラム121がコンピュータにインストールされて実行されることで、他の制御演算用のハードウェアを必要とせずに、CPU11によるソフトウェア処理で容易かつより適切に走歩行状態を判別することが可能になる。
なお、本発明は、上記実施の形態に限られるものではなく、様々な変更が可能である。
例えば、上記実施の形態では、第1条件~第3条件のいずれもが満たされている場合に走走歩行状態であると判定することとしたが、第3条件は、必ずしも走歩行判定の条件に含まれなくてもよい。第1条件及び第2条件の判別だけでも、走歩行判定の精度を向上させることができる。また、第3条件において固定の基準値dSthを用いることとしたが、最大強度の周波数のピークが他の周波数帯域と比較して走歩行によるものとして意味のあるピークであると判別できる基準が定められればよく、例えば、基準値dSthが動的に変更されてもよい。
また、上記実施の形態では、ある時間間隔で定期的に走歩行判定が行われる場合について説明し、変形例1では、複数回の組単位で走歩行判定が続けて行われる場合について説明したが、これらに限られない。例えば、前回の判定状況を定量評価して、次回の走歩行判定までの間隔を動的に決定してもよい。
また、上記実施の形態では、計数モードに移行して歩数計測が第1基準時間以上計測されてから、走歩行判定が開始されるものとして説明したが、待機状態の一部についても走歩行判定を行ってもよい。また、計数モードは第1基準時間で定められず、計測された歩数によって定められてもよいし、これらの組合せによって定められてもよい。
また、上記実施の形態では、特定の処理の有無に応じて周波数解析処理を複数の計算時間に分割するか否かを定めたが、分割有無の判別は、これに限られない。例えば、CPU11の処理負荷の合計の大きさに応じて分割有無が定められる場合があってもよい。
また、上記実施の形態では、CPU11が常時動作するものとして説明したが、低使用電力の電子機器1では、CPU11をある時間間隔(例えば、1秒間隔など)で起動させて必要な動作を行い、動作がない間休止させる間欠動作を行うことが可能なものがある。このような場合に分割処理を行うと、処理の終了までに長時間を要するので、間欠動作時には、周波数解析処理の分割を行わないものとしてもよい。
また、上記実施の形態では、歩数計測と走歩行判定とを完全に独立に行うものとして説明したが、これに限られない。対象期間内に計測された歩数と、周波数解析で得られた最大強度周波数f(P1)又は第2強度周波数f(P2)から想定される歩数とが大きく乖離している場合には、別個に判定を行う意味を喪失しない範囲で、例えば、主に走歩行判定で得られた周波数スペクトル分布に基づいて歩数の計測に対して多少の調整が行われてもよい。
また、上記実施の形態では、走歩行判定で走歩行状態ではないと判定された場合に、一律に第2基準時間が経過するまで、待機モードとして非走歩行状態を維持するものとして説明したが、これに限られない。例えば、第2基準時間ごとに走歩行判定を繰り返し、判定結果、又はより細かく第1条件~第3条件の充足状況などに変化がない場合などには、計数モードに戻さずに、更に第2基準時間ずつ待機モード(非走歩行状態)を延長していってもよい。あるいは、第2基準時間の途中、例えば、半分の時間などで走歩行判定を行い、上記充足状況などが変化している場合には、待機モードを解除して計数モードに移行させてもよい。
また、上記実施の形態では、電子機器1は、腕に装着される腕時計やポケットなどに収容される歩数計などであるものとして説明したが、これらに限られない。電子機器1は、鞄の中に収容されたり、体の他の部位に装着されたり、手に保持されたりなど、様々な態様で使用されるものであってもよい。また、装着、保持状態にもよっては、3軸方向の加速度を計測するのではなく、例えば、2軸方向の加速度だけでもほぼ同様の結果が得られる。
また、上記実施の形態では、計測装置である電子機器1自体で走歩行の判定及び歩数の計数に係る処理を行うものとして説明したが、別の装置であってもよい。すなわち、電子機器1で取得された加速度データが通信部15を介して外部機器に送信され、情報処理装置としての外部機器で走歩行判定などの処理がなされてもよい。
また、上記実施の形態では、歩数の計測の継続に係る判断に走歩行判定を用いるものとして説明したが、これに限られない。走歩行判定の結果に応じて、他の走歩行状態を前提とした特定の処理、例えば、衛星測位などを併用した走歩行時の移動距離や移動経路の特定処理などの中断などに用いられてもよい。
また、以上の説明では、本発明の走歩行計測制御に係る情報処理のプログラム121を記憶するコンピュータ読み取り可能な媒体としてフラッシュメモリなどの不揮発性メモリなどを有する記憶部12を例に挙げて説明したが、これらに限定されない。その他のコンピュータ読み取り可能な媒体として、HDD、MRAMなどの他の不揮発性メモリや、CD-ROM、DVDディスクなどの可搬型記録媒体を適用することが可能である。また、本発明に係るプログラムのデータを、通信回線を介して提供する媒体として、キャリアウェーブ(搬送波)も本発明に適用される。
その他、上記実施の形態で示した具体的な構成、動作、CPU11の処理の内容及び手順などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。本発明の範囲は、特許請求の範囲に記載した発明の範囲とその均等の範囲を含む。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、本発明の範囲は、上述の実施の形態に限定するものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲とその均等の範囲を含む。
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
[付記]
<請求項1>
加速度センサによる計測結果の時系列データの周波数特性を求め、求められた前記周波数特性における最大強度の周波数が、二足移動による歩行又は走行である走歩行状態に係る予め定められた下限周波数以上である第1条件と、前記周波数特性における最大強度の周波数及び2番目に大きい強度の周波数の少なくともいずれかが、前記下限周波数以上で、かつ、前記走歩行状態に係る予め定められた上限周波数以下の範囲にある第2条件と、を少なくとも含む判定条件をいずれも満たしているか否かによって、前記時系列データが前記走歩行状態を示しているか否かを判定する処理部を備える情報処理装置。
<請求項2>
前記処理部は、前記第2の条件における前記2番目に大きい強度の周波数を、前記周波数特性における極大値の中で判断する請求項1記載の情報処理装置。
<請求項3>
前記判定条件には、前記周波数特性における前記下限周波数以上で、かつ前記上限周波数以下の範囲での区間最大強度と、求められた前記周波数特性の平均強度との大小関係に基づく第3条件が更に含まれる請求項1又は2記載の情報処理装置。
<請求項4>
前記第3条件は、前記周波数特性における前記区間最大強度が、前記周波数特性の平均強度に比して前記走歩行状態に係る基準幅以上大きいことである請求項3記載の情報処理
装置。
<請求項5>
前記時系列データは、直交する3軸方向についての前記加速度センサによる計測により得られる加速度ベクトルの大きさである請求項1~4のいずれか一項に記載の情報処理装
置。
<請求項6>
前記処理部は、
前記時系列データに基づいて歩数を計測し、
前記歩数の計測が継続されている場合に、前記判定を定期的に行わせる請求項1~5のいずれか一項に記載の情報処理装置。
<請求項7>
前記時系列データの取得周波数は前記上限周波数の4倍以下である請求項1~6のいずれか一項に記載の情報処理装置。
<請求項8>
前記処理部は、予め定められた複数回続けて前記判定を行い、当該複数回の判定のうちいずれかで前記走歩行状態ではないと判定された場合に、前記走歩行状態ではないと確定する請求項1~7のいずれか一項に記載の情報処理装置。
<請求項9>
前記処理部は、前記走歩行状態ではないとの判定を行ってからある基準時間が経過するまでの間、前記走歩行状態ではないとの前記判定を維持し、前記判定を維持している間、特定の処理の実行を中止する請求項1~8のいずれか一項に記載の情報処理装置。
<請求項10>
前記特定の処理は、歩数の計数処理である請求項9記載の情報処理装置。
<請求項11>
前記処理部は、直近のデータを含む予め定められた長さの対象期間の前記時系列データの前記周波数特性を求め、
前記対象期間は、前記周波数特性が求められる対象の前記時系列データに重複が生じないように定められる請求項1~10のいずれか一項に記載の情報処理装置。
<請求項12>
前記処理部は、複数の計算時間に分割して前記周波数特性を求める請求項1~11のいずれか一項に記載の情報処理装置。
<請求項13>
前記処理部は、前記時系列データの周波数特性を求める処理とは異なる特定の処理の有無に応じて、前記計算時間の分割を行うか否かを定める請求項12記載の情報処理装置。
<請求項14>
加速度センサと、
請求項1~13のいずれか一項に記載の情報処理装置と、
を備える計測装置。
<請求項15>
加速度センサによる計測結果の時系列データの周波数特性を求める算出ステップ、
前記算出ステップにおいて求められた前記周波数特性における最大強度の周波数が、二足歩行による歩行又は走行である走歩行状態に係る予め定められた下限周波数以上である第1条件と、前記周波数特性における最大強度の周波数及び2番目に大きい強度の周波数の少なくともいずれかが、前記下限周波数以上で、かつ、前記走歩行状態に係る予め定められた上限周波数以下の範囲にある第2条件と、を少なくとも含む判定条件をいずれも満たしているか否かによって、前記時系列データが前記走歩行状態を示しているか否かを判定する歩行判定ステップ、
を含む情報処理方法。
<請求項16>
コンピュータを、
加速度センサによる計測結果の時系列データの周波数特性を求める算出手段、
前記算出手段において求められた前記周波数特性における最大強度の周波数が、二足歩行による歩行又は走行である走歩行状態に係る予め定められた下限周波数以上である第1条件と、前記周波数特性における最大強度の周波数又は2番目に大きい強度の周波数の少なくともいずれかが前記下限周波数以上で、かつ、前記走歩行状態に係る予め定められた上限周波数以下の範囲にある第2条件と、を少なくとも含む判定条件をいずれも満たしているか否かによって、前記時系列データが前記走歩行状態を示しているか否かを判定する歩行判定手段、
として機能させるプログラム。
1 電子機器
11 CPU
12 記憶部
121 プログラム
13 操作受付部
14 表示部
15 通信部
16 センサ部
161 加速度センサ
162 傾斜センサ
17 発振回路
18 分周回路
19 計時回路
20 タイマ回路
Sa 平均値
dSth 基準値
fhmin 最低周波数
fmax 最高周波数

Claims (16)

  1. 加速度センサによる計測結果の時系列データの周波数特性を求め、求められた前記周波数特性における最大強度の周波数が、二足移動による歩行又は走行である走歩行状態に係る予め定められた下限周波数以上である第1条件と、前記周波数特性における最大強度の周波数及び2番目に大きい強度の周波数の少なくともいずれかが、前記下限周波数以上で、かつ、前記走歩行状態に係る予め定められた上限周波数以下の範囲にある第2条件と、を少なくとも含む判定条件をいずれも満たしているか否かによって、前記時系列データが前記走歩行状態を示しているか否かを判定する処理部を備え、
    前記下限周波数は、前記走歩行状態における2歩周期を想定した場合の最低周波数であり、
    前記上限周波数は、前記走歩行状態における1歩周期を想定した場合の最高周波数である、
    ことを特徴とする情報処理装置。
  2. 前記処理部は、前記第2条件における前記2番目に大きい強度の周波数を、前記周波数特性における極大値の中で判断する請求項1記載の情報処理装置。
  3. 前記判定条件には、前記周波数特性における前記下限周波数以上で、かつ前記上限周波数以下の範囲での区間最大強度と、求められた前記周波数特性の平均強度との大小関係に基づく第3条件が更に含まれる請求項1又は2記載の情報処理装置。
  4. 前記第3条件は、前記周波数特性における前記区間最大強度が、前記周波数特性の平均強度に比して前記走歩行状態に係る基準幅以上大きいことである請求項3記載の情報処理装置。
  5. 前記時系列データは、直交する3軸方向についての前記加速度センサによる計測により得られる加速度ベクトルの大きさである請求項1~4のいずれか一項に記載の情報処理装置。
  6. 前記処理部は、
    前記加速度センサによって計測された加速度の絶対値が所定の閾値以上であると判別した場合に、前記時系列データに基づいて歩数を計測し、
    前記歩数の増加が基準時間以上継続していることを条件に、前記時系列データが前記走歩行状態を示しているか否かの判定を開始する請求項1~5のいずれか一項に記載の情報処理装置。
  7. 前記時系列データの取得周波数は前記上限周波数の4倍以下である請求項1~6のいずれか一項に記載の情報処理装置。
  8. 前記処理部は、予め定められた複数回続けて前記判定を行い、当該複数回の判定のうちいずれかで前記走歩行状態ではないと判定された場合に、前記走歩行状態ではないと確定する請求項1~7のいずれか一項に記載の情報処理装置。
  9. 前記処理部は、前記走歩行状態ではないとの判定を行ってからある基準時間が経過するまでの間、前記走歩行状態ではないとの前記判定を維持し、前記判定を維持している間、特定の処理の実行を中止する請求項1~8のいずれか一項に記載の情報処理装置。
  10. 前記特定の処理は、歩数の計数処理である請求項9記載の情報処理装置。
  11. 前記処理部は、直近のデータを含む予め定められた長さの対象期間の前記時系列データの前記周波数特性を求め、
    前記対象期間は、前記周波数特性が求められる対象の前記時系列データに重複が生じないように定められる請求項1~10のいずれか一項に記載の情報処理装置。
  12. 前記処理部は、複数の計算時間に分割して前記周波数特性を求める請求項1~11のいずれか一項に記載の情報処理装置。
  13. 前記処理部は、前記時系列データの周波数特性を求める処理とは異なる特定の処理の有無に応じて、前記計算時間の分割を行うか否かを定める請求項12記載の情報処理装置。
  14. 加速度センサと、
    請求項1~1のいずれか一項に記載の情報処理装置と、
    を備える計測装置。
  15. 加速度センサによる計測結果の時系列データの周波数特性を求める算出ステップ、
    前記算出ステップにおいて求められた前記周波数特性における最大強度の周波数が、二足歩行による歩行又は走行である走歩行状態に係る予め定められた下限周波数以上である第1条件と、前記周波数特性における最大強度の周波数及び2番目に大きい強度の周波数の少なくともいずれかが、前記下限周波数以上で、かつ、前記走歩行状態に係る予め定められた上限周波数以下の範囲にある第2条件と、を少なくとも含む判定条件をいずれも満たしているか否かによって、前記時系列データが前記走歩行状態を示しているか否かを判定する歩行判定ステップ、
    を含み、
    前記下限周波数は、前記走歩行状態における2歩周期を想定した場合の最低周波数であり、
    前記上限周波数は、前記走歩行状態における1歩周期を想定した場合の最高周波数である、
    ことを特徴とする情報処理方法。
  16. コンピュータを、
    加速度センサによる計測結果の時系列データの周波数特性を求める算出手段、
    前記算出手段において求められた前記周波数特性における最大強度の周波数が、二足歩行による歩行又は走行である走歩行状態に係る予め定められた下限周波数以上である第1条件と、前記周波数特性における最大強度の周波数又は2番目に大きい強度の周波数の少なくともいずれかが前記下限周波数以上で、かつ、前記走歩行状態に係る予め定められた上限周波数以下の範囲にある第2条件と、を少なくとも含む判定条件をいずれも満たしているか否かによって、前記時系列データが前記走歩行状態を示しているか否かを判定する歩行判定手段、
    として機能させ、
    前記下限周波数は、前記走歩行状態における2歩周期を想定した場合の最低周波数であり、
    前記上限周波数は、前記走歩行状態における1歩周期を想定した場合の最高周波数である、
    ことを特徴とするプログラム。
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