JP7263193B2 - 撮像装置及び移動体 - Google Patents

Description

本開示は、撮像装置及び移動体に関する。

撮像素子に対して防塵遮光部材の開口部が正しく位置決めされて組み立てられる撮像装置が知られている（例えば、特許文献１参照）。

特開２００６－２９５７１４号公報

撮像素子に対する防塵及び遮光の機能と、撮像素子の発熱を放散する機能との両立が求められる。

本開示は、防塵及び遮光の機能と、放熱の機能とが両立され得る撮像装置及び移動体を提供することを目的とする。

本開示の一実施形態に係る撮像装置は、撮像光学系と、保持部材と、撮像素子と、弾性部材と、板状部材とを備える。前記撮像光学系は、少なくとも１つの光学部材を含む。前記保持部材は、前記撮像光学系を保持する。前記撮像素子は、受光領域を有する。前記撮像素子は、前記撮像光学系の結像面に位置する。前記弾性部材は、前記撮像素子から前記撮像光学系の側に位置する。前記弾性部材は、前記受光領域を囲みつつ前記撮像光学系の光軸方向から見て前記受光領域に重ならないように位置する。前記弾性部材は、環状に前記撮像素子に当接する。前記板状部材は、前記撮像光学系の光軸方向から見て前記弾性部材の少なくとも一部に重なりつつ、前記弾性部材の内周よりも前記撮像光学系の光軸から遠くに位置する。前記板状部材は、前記保持部材に当接する部分と前記弾性部材に当接する部分とを有する。

本開示の一実施形態に係る移動体は、撮像装置を搭載する。前記撮像装置は、撮像光学系と、保持部材と、撮像素子と、弾性部材と、板状部材とを備える。前記撮像光学系は、少なくとも１つの光学部材を含む。前記保持部材は、前記撮像光学系を保持する。前記撮像素子は、受光領域を有する。前記撮像素子は、前記撮像光学系の結像面に位置する。前記弾性部材は、前記撮像素子から前記撮像光学系の側に位置する。前記弾性部材は、前記受光領域を囲みつつ前記撮像光学系の光軸方向から見て前記受光領域に重ならないように位置する。前記弾性部材は、環状に前記撮像素子に当接する。前記板状部材は、前記撮像光学系の光軸方向から見て前記弾性部材の少なくとも一部に重なりつつ、前記弾性部材の内周よりも前記撮像光学系の光軸から遠くに位置する。前記板状部材は、前記保持部材に当接する部分と前記弾性部材に当接する部分とを有する。

本開示の一実施形態に係る撮像装置及び移動体によれば、防塵及び遮光の機能と、放熱の機能とが両立され得る。

一実施形態に係る撮像装置の構成例を示す平面図である。 筐体及び保持部材の内部の構成例を示す平面図である。 図１のＡ－Ａ断面図である。 図３の破線囲み部の拡大図である。 図１のＢ－Ｂ断面図である。

図１から図５までに示されるように、一実施形態に係る撮像装置１は、撮像光学系１０と、保持部材２０と、撮像基板３０と、弾性部材４０と、板状部材５０と、筐体６０とを備える。筐体６０は、撮像光学系１０、保持部材２０、撮像基板３０、弾性部材４０及び板状部材５０を収容する。筐体６０は、例えば樹脂等の材料を含んで構成されてよい。筐体６０は、樹脂に限られず、種々の材料を含んで構成されてもよい。

図１、図３及び図５に示されるように、撮像光学系１０は、レンズ１２を備える。レンズ１２の光軸１６は、図３及び図５に一点鎖線で表されている。図３及び図５に示されるように、撮像光学系１０は、光学フィルタ１４を更に備えてよい。レンズ１２及び光学フィルタ１４はそれぞれ、光学部材とも称される。撮像光学系１０は、少なくとも１つの光学部材を備える。撮像光学系１０は、撮像装置１に入射する被写体像をレンズ１２によって結像させる。

保持部材２０は、レンズ１２及び光学フィルタ１４を保持する。レンズ１２は、保持部材２０に接合される。レンズ１２の数は、１枚に限られず、２枚以上であってよい。レンズ１２の少なくとも一部は、ミラー等の他の光学部材に置き換えられてよい。レンズ１２は、例えば接着剤等によって保持部材２０に接合されてよい。レンズ１２は、嵌合構造によって保持部材２０に接合されてよい。レンズ１２は、ねじ等の締結によって保持部材２０に接合されてよい。

光学フィルタ１４は、例えばＩＲ（Infra Red）カットフィルタを含んでよい。光学フィルタ１４は、保持部材２０に接合される。光学フィルタ１４は、光学部材のうち最も撮像素子３２の近くに位置する場合、保持部材２０とともに撮像素子３２を封止する機能を有する。この場合、光学フィルタ１４は、保持部材２０との間に水又は塵等が進入しないように、保持部材２０に接合されるとする。

光学フィルタ１４の数は、１枚に限られず、２枚以上であってよい。光学フィルタ１４は、例えば接着剤等によって保持部材２０に接合されてよい。保持部材２０は、例えば樹脂等の材料を含んで構成されてよい。保持部材２０は、樹脂に限られず、種々の材料を含んで構成されてもよい。

図３に示されるように、撮像素子３２は、撮像基板３０に実装されている。撮像素子３２は、上面３８に受光領域３４を有する。撮像素子３２は、受光領域３４が撮像光学系１０の側を向くように撮像基板３０に実装されている。撮像基板３０には、撮像素子３２だけでなく、撮像素子３２が出力するデータを処理する回路も実装されてよい。撮像基板３０は、プリント回路基板等で構成されてよい。

撮像基板３０は、保持部材２０に接合される。撮像基板３０は、例えば接着剤等によって保持部材２０に接合されてよい。撮像基板３０は、嵌合構造によって保持部材２０に接合されてよい。撮像基板３０は、ねじ等の締結によって保持部材２０に接合されてよい。

撮像素子３２は、受光領域３４が撮像光学系１０の結像面に位置するように配置される。撮像素子３２は、撮像光学系１０によって受光領域３４に結像された被写体像を撮像する。撮像素子３２は、例えば、ＣＭＯＳ（Complementary Metal Oxide Semiconductor）イメージセンサ又はＣＣＤ（Charge Coupled Device）等で構成されてよい。

図２に示されるように、弾性部材４０は、撮像素子３２の受光領域３４を囲みつつレンズ１２の光軸１６の方向から見て受光領域３４に重ならないように位置し、受光領域３４の周囲の上面３８で環状に撮像素子３２に当接する。光軸１６の方向は、光軸方向とも称される。図３、図４及び図５に示されるように、弾性部材４０は、保持部材２０と撮像素子３２との間に位置する。弾性部材４０は、保持部材２０にも環状に当接してよい。これによって、弾性部材４０は、保持部材２０及び撮像素子３２の上面３８とともに、撮像素子３２の受光領域３４を封止できる。その結果、撮像素子３２の受光領域３４の防塵性及び遮光性が向上し得る。

弾性部材４０は、撮像光学系１０に含まれる光学部材のうち撮像素子３２の最も近くに位置する部材に当接してもよい。言い換えれば、弾性部材４０は、保持部材２０、及び、撮像素子３２に最も近い光学部材のうち少なくとも一方の部材に当接してもよい。弾性部材４０は、例えば光学フィルタ１４に当接してもよい。この場合、弾性部材４０は、光学フィルタ１４とともに、撮像素子３２の受光領域３４を封止できる。

弾性部材４０は、例えばシリコン系樹脂等で構成されてよい。シリコン系樹脂は、発泡ポリプロピレン等に比べて高い熱伝導性を有する。弾性部材４０が比較的高い熱伝導性を有する材料で構成されることによって、撮像素子３２で発生した熱が弾性部材４０を通じて保持部材２０に拡散しやすい。その結果、撮像素子３２の放熱性が向上し得る。

図３、図４及び図５に示されるように、弾性部材４０は、撮像素子３２の側面３６に更に当接してもよい。この場合、弾性部材４０が側面３６に当接していない場合と比較して、撮像素子３２で発生した熱が弾性部材４０に更に拡散しやすい。その結果、撮像素子３２の放熱性が向上し得る。

図３、図４及び図５に示されるように、板状部材５０は、レンズ１２の光軸１６の方向から見て弾性部材４０の少なくとも一部に重なりつつ、弾性部材４０の内周よりも光軸１６から遠くに位置する。板状部材５０は、保持部材２０に当接する部分と、弾性部材４０に当接する部分とを有する。板状部材５０が弾性部材４０に当接することによって、撮像素子３２で発生した熱が弾性部材４０を通って板状部材５０に拡散しやすくなる。さらに、板状部材５０が保持部材２０に当接することによって、熱が保持部材２０に拡散しやすくなる。

板状部材５０は、撮像素子３２の受光領域３４の周囲に位置する。板状部材５０は、受光領域３４を囲む環状の部材であってよい。板状部材５０は、受光領域３４の周囲に位置する、２つ以上に分割された部材の組み合わせによって構成されてもよい。板状部材５０は、受光領域３４の周囲で弾性部材４０と保持部材２０とが当接する領域の一部に位置してもよい。この場合、板状部材５０は、保持部材２０及び弾性部材４０とともに、撮像素子３２の受光領域３４を封止する。

板状部材５０は、弾性部材４０よりも高い熱伝導性を有する材料で構成されてよい。板状部材５０は、例えば金属等を含んで構成されてよいし、グラファイトシート等のカーボン系材料を含んで構成されてもよい。板状部材５０は、これらの例に限られず、弾性部材４０よりも高い熱伝導性を有する種々の材料で構成されてよい。

図３、図４及び図５に示されるように、筐体６０は、シールド部６２を有してよい。シールド部６２は、金属等の導電性材料で構成される。シールド部６２は、撮像素子３２を囲うように位置し、撮像装置１の接地点に接続されることによって撮像素子３２の静電シールドとして機能する。

図５に示されるように、板状部材５０は、撮像素子３２の側面３６の少なくとも一部を覆うように位置してよい。このようにすることで、板状部材５０は、撮像素子３２の静電シールドとして機能し得る。

図３及び図４に示されるように、板状部材５０は、屈曲部５２を有する。屈曲部５２は、板状部材５０の一部を曲げ加工することによって形成されてよい。屈曲部５２は、筐体６０に当接する。屈曲部５２は、シールド部６２を介して筐体６０に当接してもよいし、シールド部６２を介さずに筐体６０に当接してもよい。屈曲部５２が筐体６０に当接することによって、撮像素子３２から板状部材５０に拡散した熱が、更に筐体６０に拡散しやすくなる。その結果、撮像素子３２の放熱性が向上し得る。

本開示に係る撮像装置１は、移動体に搭載されてよい。本開示における「移動体」には、車両、船舶、航空機を含む。本開示における「車両」には、自動車及び産業車両を含むが、これに限られず、鉄道車両及び生活車両、滑走路を走行する固定翼機を含めてよい。自動車は、乗用車、トラック、バス、二輪車、及びトロリーバス等を含むがこれに限られず、道路上を走行する他の車両を含んでよい。産業車両は、農業及び建設向けの産業車両を含む。産業車両には、フォークリフト、及びゴルフカートを含むがこれに限られない。農業向けの産業車両には、トラクター、耕耘機、移植機、バインダー、コンバイン、及び芝刈り機を含むが、これに限られない。建設向けの産業車両には、ブルドーザー、スクレーバー、ショベルカー、クレーン車、ダンプカー、及びロードローラを含むが、これに限られない。車両は、人力で走行するものを含む。なお、車両の分類は、上述に限られない。例えば、自動車には、道路を走行可能な産業車両を含んでよく、複数の分類に同じ車両が含まれてよい。本開示における船舶には、マリンジェット、ボート、タンカーを含む。本開示における航空機には、固定翼機、回転翼機を含む。

本開示に係る実施形態について説明する図は模式的なものである。図面上の寸法比率等は、現実のものとは必ずしも一致していない。

本開示に係る実施形態について、諸図面及び実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形又は修正を行うことが容易であることに注意されたい。従って、これらの変形又は修正は本開示の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各構成部又は各ステップなどに含まれる機能などは論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の構成部又はステップなどを１つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。本開示に係る実施形態について装置を中心に説明してきたが、本開示に係る実施形態は装置の各構成部が実行するステップを含む方法としても実現し得るものである。本開示に係る実施形態は装置が備えるプロセッサにより実行される方法、プログラム、又はプログラムを記録した記憶媒体としても実現し得るものである。本開示の範囲にはこれらも包含されるものと理解されたい。

本開示において「第１」及び「第２」等の記載は、当該構成を区別するための識別子である。本開示における「第１」及び「第２」等の記載で区別された構成は、当該構成における番号を交換することができる。例えば、第１レンズは、第２レンズと識別子である「第１」と「第２」とを交換することができる。識別子の交換は同時に行われる。識別子の交換後も当該構成は区別される。識別子は削除してよい。識別子を削除した構成は、符号で区別される。本開示における「第１」及び「第２」等の識別子の記載のみに基づいて、当該構成の順序の解釈、小さい番号の識別子が存在することの根拠に利用してはならない。

本開示において、Ｘ軸、Ｙ軸、及びＺ軸は、説明の便宜上設けられたものであり、互いに入れ替えられてよい。本開示に係る構成は、Ｘ軸、Ｙ軸、及びＺ軸によって構成される直交座標系を用いて説明されてきた。本開示に係る各構成の位置関係は、直交関係にあると限定されるものではない。

１ 撮像装置
１０ 撮像光学系（１２：レンズ、１４：フィルタ）
２０ 保持部材
３０ 撮像基板
３２ 撮像素子（３４：受光領域、３６：側面、３８：上面）
４０ 弾性部材
５０ 板状部材（５２：屈曲部）
６０ 筐体（６２：シールド部）

Claims (6)

1. 少なくとも１つの光学部材を含む撮像光学系と、
   前記撮像光学系を保持する保持部材と、
   受光領域を有し、前記撮像光学系の結像面に位置する撮像素子と、
   前記撮像素子から前記撮像光学系の側に位置するとともに、前記受光領域を囲みつつ前記撮像光学系の光軸方向から見て前記受光領域に重ならないように位置し、環状に前記撮像素子に当接する弾性部材と、
   前記撮像光学系の光軸方向から見て前記弾性部材の少なくとも一部に重なりつつ、前記弾性部材の内周よりも前記撮像光学系の光軸から遠くに位置し、前記保持部材に当接する部分と前記弾性部材に当接する部分とを有する板状部材と
   を備える、撮像装置。
2. 前記弾性部材は、前記保持部材、及び、前記撮像素子に最も近い前記光学部材のうち少なくとも一方の部材に当接する、請求項１に記載の撮像装置。
3. 前記弾性部材は、前記撮像素子の側面の少なくとも一部に更に当接する、請求項１又は２に記載の撮像装置。
4. 前記板状部材は、前記撮像素子の側面の少なくとも一部を覆う、請求項１から３までのいずれか一項に記載の撮像装置。
5. 前記撮像光学系と前記保持部材と前記撮像素子と前記弾性部材と前記板状部材とを収容する筐体を更に備え、
   前記板状部材の少なくとも一部は、前記筐体に当接する、請求項１から４までのいずれか一項に記載の撮像装置。
6. 撮像装置を搭載し、
   前記撮像装置は、
   少なくとも１つの光学部材を含む撮像光学系と、
   前記撮像光学系を保持する保持部材と、
   受光領域を有し、前記撮像光学系の結像面に位置する撮像素子と、
   前記撮像素子から前記撮像光学系の側に位置するとともに、前記受光領域を囲みつつ前記撮像光学系の光軸方向から見て前記受光領域に重ならないように位置し、環状に前記撮像素子に当接する弾性部材と、
   前記撮像光学系の光軸方向から見て前記弾性部材の少なくとも一部に重なりつつ、前記弾性部材の内周よりも前記撮像光学系の光軸から遠くに位置し、前記保持部材に当接する部分と前記弾性部材に当接する部分とを有する板状部材と
   を備える、移動体。

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