JP7262381B2 - コンバイン - Google Patents

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Description

本発明は、穀稈を脱穀処理するコンバインに関する。
例えば特許文献1に開示されたコンバインでは、穀稈が、フィードチェーンと挟持レール(文献では「挟扼杆」)とによって挟持搬送されながら、脱穀装置に投入される。穀稈がフィードチェーンの前部領域から後方へ搬送されると、穀稈は挟持レールの前端部における湾曲部と当接する。そして、穀稈が当該湾曲部に沿って更に後方へ搬送されると、穀稈から挟持レールに対して上向きの押圧力が作用し、挟持レールは上方へ押し上げられる。
特開2016-154479号公報
しかし、例えば手扱ぎ作業が行われている場合、作業者が穀稈をフィードチェーンに積み始めたタイミングでは、フィードチェーン上を搬送される穀稈が少量となりがちである。少量の穀稈では、挟持レールが押し上げられずに、フィードチェーンと挟持レールとの間に穀稈が入り込めず、湾曲部の位置する領域で穀稈が一時的に滞留する場合が考えられる。
本発明の目的は、フィードチェーンと挟持レールとの間に穀稈が入り込む際に、穀稈の滞留や詰まりが発生し難いコンバインを提供することにある。
本発明のコンバインでは、圃場の植立穀稈を刈り取る刈取部と、フィードチェーン、及び、前記フィードチェーンの上方に配置され、前記フィードチェーンと協働して穀稈を挟持する挟持レールを有し、穀稈を挟持搬送する挟持搬送装置と、前記挟持搬送装置によって搬送されている穀稈を脱穀処理する脱穀装置と、前記挟持レールよりも搬送方向上手側において前記フィードチェーンに近づく側に付勢された案内レールを有し、前記フィードチェーンの上方を前記案内レールで閉塞することによって前記刈取部から搬送されてきた刈取穀稈を前記案内レールの前端部と前記フィードチェーンとの間から受け入れ可能であるとともに前記挟持搬送装置に穀稈を手動で供給することを禁止にする手動供給禁止状態と、前記案内レールを前記フィードチェーンから離間させて前記フィードチェーンの上方を開放することによって前記挟持搬送装置に穀稈を手動で供給することを可能にする手動供給可能状態と、に状態変更可能なゲート部と、が備えられ、前記挟持搬送装置に、前記挟持レールの前部に支持され、前記挟持レールから前記フィードチェーンに沿って前方へ延びるとともに前記フィードチェーンに近付く側に付勢されるガイド部が備えられ、前記ガイド部は、前記手動供給禁止状態のとき前記ゲート部における前記前端部よりも搬送方向下手側に位置するように配置され、かつ、前記ゲート部の状態にかかわらず、前記ガイド部と前記フィードチェーンとの間から穀稈を受け入れ可能に構成され、前記ガイド部に、前記前部に上下揺動可能なように枢支される揺動部材と、前記揺動部材を前記フィードチェーンに近付く側に付勢するバネ部材と、が備えられ、前記挟持レールが、搬送方向に沿った軸芯まわりに上下揺動することで、前記フィードチェーンに対向する挟持作用状態と、前記フィードチェーンから上方に離間した離間状態と、に亘って上下揺動可能なように構成され、前記挟持レールに、前記揺動部材が予め設定された規制位置よりも下方へ揺動するのを規制する規制部材が備えられ、前記規制位置は、前記挟持レールが前記離間状態から前記挟持作用状態に状態変更する際に、前記揺動部材が前記フィードチェーンの機体横外端部を機体横外側から乗り越え可能な位置に設定されていることを特徴とする。
本発明によると、挟持レールの前端部にガイド部が支持され、ガイド部はフィードチェーンに沿って前方へ延びる。このことから、フィードチェーンと挟持レールとの間に穀稈が入り込む際に、ガイド部が梃子となって挟持レールを押し上げる。また、ガイド部は、手動供給禁止状態のときに案内レールの前端部よりも搬送方向下手側に位置するように配置されるため、刈取部によって刈り取られた刈取穀稈が、案内レールとフィードチェーンとの間を経由してガイド部とフィードチェーンとの間に確実に案内される。
また、本構成であれば、ガイド部が挟持レールからフィードチェーンに沿って前方へ延びる構成が揺動部材によって実現され、ガイド部がフィードチェーンに近付く側に付勢される構成がバネ部材によって実現される。つまり、揺動部材がバネ部材によってフィードチェーンに近付く側に付勢された状態で上下揺動することによって、穀稈の滞留や詰まりが発生し難いコンバインが容易に実現される。
また、揺動部材は挟持レールの前端部に支持されるため、挟持レールの上下揺動に伴って揺動部材も上下揺動する。揺動部材はフィードチェーンに近付く側に付勢されているため、挟持レールが上側へ揺動すると、揺動部材が更に下側へ揺動して、前後方向視において揺動部材の遊端部が機体横外方へ変位する可能性が考えられる。こうなると、挟持レールが下側へ揺動する際に、揺動部材とフィードチェーンとが干渉する虞がある。本構成であれば、揺動部材の規制位置よりも下側への揺動が規制部材によって規制されるため、揺動部材とフィードチェーンとが干渉する場合であっても、揺動部材がフィードチェーンの機体横外端部を機体横外側から乗り越えて本来の位置へ復帰することが可能となる。これにより、挟持レールの上下揺動に伴って揺動部材とフィードチェーンとが干渉する際の煩わしさが軽減される。
手扱ぎ作業で作業者が穀稈をフィードチェーンに積み始めたタイミングだと、穀稈が少量である場合が考えられる。本発明では、ガイド部は、ゲート部の状態にかかわらず、ガイド部とフィードチェーンとの間から穀稈を受け入れ可能である。このため、たとえ穀稈が少量であっても、挟持レールが押し上げられ、フィードチェーンと挟持レールとの間に穀稈が入り込むことが可能である。これにより、フィードチェーンと挟持レールとの間に穀稈が入り込む際に、穀稈の滞留や詰まりが発生し難いコンバインが実現される。
本発明において、前記挟持レールを前記フィードチェーンに押し付ける付勢部が備えられ、前記ガイド部に作用する付勢力は、前記付勢部の付勢力よりも小さいと好適である。
フィードチェーン上を搬送される穀稈が少量である場合、穀稈は、付勢部の付勢力に押し負けて、フィードチェーンと挟持レールとの間に穀稈が入り込めない場合がある。本構成であれば、ガイド部に作用する付勢力は、付勢部の付勢力よりも小さい。このため、たとえフィードチェーン上を搬送される穀稈が少量であっても、穀稈は、ガイド部に作用する付勢力に抗してフィードチェーンとガイド部との間に容易に入り込める。これにより、ガイド部から挟持レールに対して梃子力が容易に作用し、挟持レールが押し上げられ易くなり、フィードチェーンと挟持レールとの間に穀稈が容易に入り込める。
本発明において、ゲート部が前記手動供給禁止状態のとき、刈取部から搬送されてきた刈取穀稈は、前記前端部と前記フィードチェーンとの間に受け入れられて搬送され、次に、前記ガイド部と前記フィードチェーンとの間に受け入れられて搬送され、次に、前記挟持搬送装置に受け渡されると好適である。
本構成によって、刈取部によって刈り取られた刈取穀稈が、刈取部から挟持搬送装置へと円滑に搬送される。
本発明において、前記ゲート部が前記手動供給禁止状態のときに、前記案内レール及び前記ガイド部は前後方向において部分的に重複するように横並び状態となり、刈取穀稈は、前記案内レールと前記ガイド部との両方によって、前記フィードチェーンの側に押し付けられると好適である。
本構成であれば、ゲート部の案内レールがフィードチェーン上の刈取穀稈を円滑に挟持レール側へ案内できる。また、ガイド部と案内レールとが部分的に横並びに配置されるため、案内レールによって案内された刈取穀稈が、そのままガイド部へと案内される。また、案内レールとガイド部との両方によって刈取穀稈がフィードチェーンの側に押し付けられるため、刈取穀稈はしっかりと挟持搬送装置へ受け渡される。
本発明において、前記揺動部材に、前記フィードチェーンに沿って前後に延びるとともに穀稈に押圧作用する第1部分と、前記第1部分の前端部から、前側ほど前記フィードチェーンから離れるように延びる第2部分と、前記第2部分の前端部から後上方へ延びる第3部分と、が備えられていると好適である。
本構成であれば、第2部分が第1部分の前端部から前側ほどフィードチェーンから離れるように延びるため、フィードチェーン上を搬送される穀稈が、揺動部材よりも上側に乗り上げることなく、フィードチェーンと揺動部材との間に案内される。また、第3部分が第2部分の前端部から後上方へ延びるため、手扱ぎ作業時に作業者がフィードチェーン上に積み上げた穀稈が揺動部材に乗り上げた場合であっても、乗り上げた穀稈が第2部分へ落下して、フィードチェーンと第1部分との間へ案内され易くなる。
コンバインの側面図である。 コンバインの平面図である。 脱穀装置の左側部における扱口付近のフィードチェーンと挟持レールとゲート部とガイド部とを示す要部側面図である。 ゲート部とガイド部とを示す拡大側面図である。 ゲート部とガイド部とを示す拡大正面図である。 ゲート部の案内レールとガイド部との配置関係を示す要部平面図である。 ガイド部の動きを示す拡大側面図である。 ガイド部の動きを示す拡大側面図である。 ガイド部の動きを示す拡大側面図である。 ガイド部を示す図7のX-X線断面図である。 挟持レールがフィードチェーンから上方へ離間した状態のガイド部を示す拡大側面図である。 挟持レールがフィードチェーンから上方へ離間した状態のガイド部を示す図11のXII-XII線断面図である。
〔自脱型コンバインの全体構成〕
図1及び図2に、自脱型コンバインが示されている。この実施形態では、図1及び図2において、符号(F)で示す方向が機体前方、符号(B)で示す方向が機体後方である。図1において、符号(U)で示す方向が機体上方、符号(D)で示す方向が機体下方である。図2において、符号(L)で示す方向が機体左方、符号(R)で示す方向が機体右方である。
自脱型コンバインに、クローラ式の走行装置1と、走行装置1で支持される機体フレーム2と、が備えられている。機体フレーム2の前端部に、植立穀稈を条刈りする刈取部3が昇降可能に設けられている。刈取部3の後方に運転部4が設けられている。運転部4の後方に、脱穀装置5とグレンタンク6とが左右方向に隣り合う状態で設けられている。刈取部3によって刈り取られた刈取穀稈が脱穀装置5へ搬送され、脱穀装置5は刈取穀稈を脱穀する。脱穀装置5の脱穀処理によって得られた穀粒が、グレンタンク6に貯留される。グレンタンク6の後部にアンローダ7が連結され、アンローダ7はグレンタンク6内の穀粒を外部へ排出可能である。
脱穀装置5の左方には、フィードチェーン10が設けられている。フィードチェーン10の上方に挟持レール11が設けられている。挟持レール11は、フィードチェーン10の上方に配置され、フィードチェーン10と協働して穀稈を挟持する。本発明の『挟持搬送装置』は、フィードチェーン10と挟持レール11とを有し、穀稈を挟持搬送する。
フィードチェーン10の上方、かつ、挟持レール11の前方に、ゲート部20とガイド部25とが設けられている。ゲート部20は、手扱き作業の際に手動で穀稈を脱穀装置5に供給するためのものである。
刈取部3から脱穀装置5へ搬送された穀稈は、フィードチェーン10とゲート部20とに挟持されて後方へ搬送され、更にフィードチェーン10とガイド部25とに挟持されて後方へ搬送され、挟持レール11の位置する領域へ案内される。そして穀稈は、フィードチェーン10と挟持レール11とに挟持されて後方へ搬送される。このとき、穀稈の穂先側部分は脱穀装置5の扱口5eから扱室内に投入される。
脱穀装置5の内部に関しては公知であるため図示はしないが、脱穀装置5の上部には扱室が設けられている。扱室に、穀稈脱穀用の扱胴が、機体前後向きの軸心まわりに回転可能に設けられている。当該扱胴の下方に受網が設けられている。受網の下方に、篩選別用の揺動選別装置と、風選別用の唐箕と、が設けられている。また、当該扱胴の後方に排塵ファンが設けられている。
扱胴で脱穀処理された脱穀処理物が受網から揺動選別装置へ漏下する。そして、廊下した脱穀処理物は、揺動選別装置による篩選別と、唐箕による風選別と、によって藁屑等である塵埃と、単粒化された穀粒と、枝梗付き穀粒等である二番物と、に分けられる。塵埃は風選別によって後方へ吹き飛ばされ、排塵ファンによって機体の後方へ排出される。単粒化された穀粒は、揺動選別装置から下方へ漏下した後、公知の揚穀コンベヤによってグレンタンク6へ揚送される。二番物は、公知の二番物還元コンベヤによって扱室へ揚送されて再度脱穀処理される。このように、脱穀装置5は、挟持搬送装置(フィードチェーン10及び挟持レール11)によって搬送される穀稈を脱穀処理する。
脱穀装置5に上部ケース5Uと下部ケース5Lとが備えられている。上部ケース5Uは扱胴を回転可能に支持するとともに扱胴の上方を覆う。下部ケース5Lは受網や揺動選別装置や唐箕等を支持する。また、上部ケース5Uは扱室の上部を形成し、下部ケース5Lは扱室の下部を形成する。
扱口5eは、脱穀装置5の左側部における上部ケース5Uと下部ケース5Lとの間の隙間に形成されている。上部ケース5Uの左側部は板状に形成されている。上部ケース5Uの左側部は、『上唇部』である。また、下部ケース5Lの左側部は板状に形成されている。下部ケース5Lの左側部は、『下唇部』である。扱口5eは、上部ケース5Uの左側部(上唇部)と、下部ケース5Lの左側部(下唇部)と、の間において前後方向に長く形成されている。フィードチェーン10及び挟持レール11は、扱口5eよりも機体横外側に位置し、扱口5eに沿って前後方向に延びる。フィードチェーン10は扱口5eに沿って穀稈を搬送する。このように、上部ケース5Uの左側部(上唇部)、及び、下部ケース5Lの左側部(下唇部)は、穀稈の穂先側部分を扱室に投入可能な扱口5eを形成する。
脱穀装置5の扱室は開閉可能に構成されている。上部ケース5Uは、下部ケース5Lに対して前後方向に沿う揺動軸芯P(図1及び図2参照)まわりに上下揺動可能に支持されている。図1及び図2に上部ケース5Uの閉塞状態が示され、当該閉塞状態では脱穀装置5の扱室は閉じられている。上部ケース5Uが、図1及び図2に示された状態よりも上方に揺動すると、扱室が開放される。即ち、上部ケース5Uは、閉塞状態と開放状態と亘って上下揺動可能に構成されている。
上部ケース5Uの左横側外方を覆う側部カバー14と、上部ケース5Uの上方を覆う上部カバー17と、が備えられている。側部カバー14は、脱穀装置5の前後に亘って長く形成されている。上部カバー17は、脱穀装置5の左右幅全幅に亘って左右方向に幅広に形成されている。支持構造について図示していないが、側部カバー14及び上部カバー17は、上部ケース5Uと一体的に揺動軸芯Pまわりに上下揺動するように支持されている。側部カバー14の左側面の外側には、握り操作可能な操作具16が備えられている。作業者が操作具16を操作すると、上部ケース5Uを閉塞状態に固定するための不図示のロック機構がアンロックされ、上部ケース5Uが上方に揺動して開放状態になる。
〔挟持レールについて〕
図3に示されるように、挟持レール11は、フィードチェーン10の上方にフィードチェーン10と対向する状態でレールフレーム12に支持されている。レールフレーム12は、上部ケース5Uの左側壁部に固定状態で支持される。即ち、レールフレーム12は、脱穀装置5の上部ケース5U(側壁部)に支持されるとともに挟持レール11を支持する。このことから、挟持レール11は、上部ケース5Uと一体的に揺動軸芯Pまわりに上下揺動するように支持されている。このため、上部ケース5Uが閉塞状態のときに、挟持レール11がフィードチェーン10と対向して穀稈に挟持作用する。上部ケース5Uが開放状態となった場合、挟持レール11がフィードチェーン10から上方に離間する(図11及び図12参照)。即ち、挟持レール11が、搬送方向に沿った揺動軸芯Pまわりに上下揺動することで、フィードチェーン10に対向する挟持作用状態と、フィードチェーン10から上方に離間した離間状態と、に亘って上下揺動可能なように構成されている。
挟持レール11は、複数のスプリング部13によってフィードチェーン10側(下側)に向けて付勢された状態でレールフレーム12に支持されている。複数のスプリング部13は、本発明の『付勢部』に相当する。詳述しないが、スプリング部13は、レールフレーム12に対して上下方向にスライド可能なロッドと、当該ロッドに外挿された圧縮バネと、によって構成されている。スプリング部13の上端部にレールフレーム12が連結され、スプリング部13の下端部に挟持レール11が連結されている。これにより、スプリング部13は挟持レール11をフィードチェーン10に押し付け、挟持レール11が下方に向けて付勢されている。
挟持レール11は、複数のレール部材によって構成され、複数のレール部材の夫々がフィードチェーン10の搬送方向に沿って直列するように配置されている。複数のレール部材のうち隣り合うもの同士は、互いにピン連結されている。当該レール部材の夫々は、フィードチェーン10に向かって開口する溝形部材である。挟持レール11を構成する複数のレール部材のうち、前端部のレール部材の下面部には湾曲部11aが形成され、湾曲部11aは前側ほど上側に位置するように傾斜する。
フィードチェーン10によって搬送された穀稈が湾曲部11aに当接すると、穀稈は、そのまま湾曲部11aに沿ってフィードチェーン10と挟持レール11との間の領域に案内される。穀稈が湾曲部11aに沿って後方へ搬送されるとき、穀稈から挟持レール11に対して上向きの押圧力が作用する。そして、挟持レール11の前部から後部への順に、挟持レール11がスプリング部13の付勢力(弾性力)に抗して上方へ押し上げられ、穀稈がフィードチェーン10と挟持レール11との間に入り込む。これにより、穀稈がフィードチェーン10と挟持レール11とに挟持される。
〔ゲート部について〕
図3乃至図5に示されるように、レールフレーム12の前端部に支持ブラケット15が溶接によって連結されている。支持ブラケット15は、ゲート部20を揺動軸芯Xまわりに上下揺動可能に支持する。支持ブラケット15は、第1支持板部材15aと、左右一対の第2支持板部材15b,15bと、を有する。第1支持板部材15aと、左右一対の第2支持板部材15b,15bと、の夫々は板状の部材である。第1支持板部材15aの面部分は機体前後方向に向き、第2支持板部材15b,15bの夫々の面部分は機体左右方向に向く。第1支持板部材15aがレールフレーム12の前端部と溶接によって連結されている。また、第1支持板部材15aのうちレールフレーム12と溶接された側と反対側の面部分に、第2支持板部材15b,15bの夫々の一辺部分が溶接によって連結されている。第2支持板部材15b,15bの夫々は左右に並び、第2支持板部材15b,15bは互いに対向する面部分を有する。
ゲート部20は、揺動軸芯Xまわりに上下揺動可能なように、左右一対の第2支持板部材15b,15bにピン連結されている。ゲート部20に、揺動アーム部材20Aと、案内レール20Bと、ゲート用バネ部材20Cと、が備えられている。揺動アーム部材20Aの揺動基端部が揺動軸芯Xまわりに揺動する。揺動アーム部材20Aの遊端部に案内レール20Bが連結されている。揺動アーム部材20Aは、前後方向視において左右一対の第2支持板部材15b,15bの間に位置する。ゲート部20が下方へ揺動すると、案内レール20Bとフィードチェーン10の前部領域とが当接し、この当接状態で案内レール20Bはフィードチェーン10の回動軌道に沿って前後に延びる。このように、ゲート部20は、レールフレーム12の前端部に上下揺動可能なように枢支されている。このとき、ゲート部20は刈取部3と脱穀装置5との間の領域に位置する。
揺動アーム部材20Aが上方へ揺動すると、案内レール20Bがフィードチェーン10から離れ、脱穀装置5への手作業による穀稈の供給が可能となる。ゲート部20がフィードチェーン10から離れて上向きに揺動した状態を、『手動供給可能状態』と称する。
手動供給可能状態において、ゲート部20は、案内レール20Bをフィードチェーン10から離間させてフィードチェーン10の上方を開放することによって挟持搬送装置(フィードチェーン10及び挟持レール11)に穀稈を手動で供給することを可能にする。
ゲート部20が手動供給可能状態に状態変更されると、作業者は手刈りした穀稈をフィードチェーン10の前部領域に積み込むことができる。フィードチェーン10の前部領域に積み込まれた穀稈は、そのまま後方へ搬送され、フィードチェーン10と挟持レール11とに挟持されて脱穀装置5によって脱穀処理される。
揺動アーム部材20Aが下方へ揺動すると、案内レール20Bとフィードチェーン10の前部領域とが当接し、フィードチェーン10の前部領域がゲート部20によって閉塞される。このため、手作業による穀稈の供給が不可能となる。案内レール20Bとフィードチェーン10の前部領域とが当接した状態を、『手動供給禁止状態』と称する。
ゲート部20が手動供給禁止状態である場合、案内レール20Bは、フィードチェーン10の上方においてフィードチェーン10と対向する状態で、穀稈に押圧作用する。案内レール20Bの前部は前上がり傾斜の形状に形成されている。このため、ゲート部20が手動供給禁止状態である場合、刈取部3からフィードチェーン10の前部領域へ搬送された穀稈は、案内レール20Bの前部によってフィードチェーン10とゲート部20との間の領域へ案内される。
手動供給禁止状態において、ゲート部20は、フィードチェーン10の上方を案内レール20Bで閉塞することによって、刈取部3から搬送されてきた穀稈を案内レール20Bの前端部とフィードチェーン10との間から受け入れ可能であるとともに、挟持搬送装置に穀稈を手動で供給することを禁止にする。
このように、ゲート部20は、フィードチェーン10の上方を閉塞することによって挟持搬送装置に穀稈を手動で供給することを禁止にする手動供給禁止状態と、フィードチェーン10の上方を開放することによって挟持搬送装置に穀稈を手動で供給することを可能にする手動供給可能状態と、に状態変更可能なように構成されている。ゲート部20が手動供給禁止状態であるとき、揺動アーム部材20Aは前下がりに傾斜する。ゲート部20が手動供給可能状態であるとき、揺動アーム部材20Aは支持ブラケット15から上向きに立ち上がる。即ち、揺動アーム部材20Aは、当該前下がりに傾斜する角度と、当該上向きに立ち上がる角度と、の揺動範囲に亘って揺動可能である。
ゲート部20と支持ブラケット15とに亘ってゲート用バネ部材20Cが設けられている。支持ブラケット15のうち、機体右側の第2支持板部材15bにおける揺動軸芯Xよりも後下側に係止部材15Pが溶接によって連結されている。係止部材15Pは、機体右側の第2支持板部材15bから機体横内側に延びる。また、揺動アーム部材20Aにおける基端部と遊端部との間の領域に、係止部材20Pが溶接によって連結されている。係止部材20Pは、揺動アーム部材20Aから機体横内側に延びる。ゲート用バネ部材20Cは、係止部材15Pと係止部材20Pとの夫々に鉤掛けられている。
揺動アーム部材20Aの揺動と連動してゲート用バネ部材20Cが伸縮する。揺動アーム部材20Aの揺動範囲の中間領域に、ゲート用バネ部材20Cが伸長から収縮に転じるデッドポイントが設けられている。つまり、ゲート用バネ部材20Cは、ゲート部20を手動供給可能状態と手動供給禁止状態との夫々に保持するように付勢する。このため、ゲート部20は、手動供給可能状態と手動供給禁止状態との夫々に状態保持されるように、ゲート用バネ部材20Cによって付勢される。ゲート部20が手動供給禁止状態である場合、挟持レール11よりも搬送方向上手側において、案内レール20Bは、フィードチェーン10に近づく側に付勢されている。
〔検出部について〕
図3乃至図5に示されるように、本実施形態では、ゲート部20の状態変更を検出する検出部21が備えられている。支持ブラケット15のうち、機体左側の第2支持板部材15bに縦板部材15Cが溶接によって連結されている。縦板部材15Cは、機体左側の第2支持板部材15bから機体横外側かつ機体上側へ突出する。即ち、レールフレーム12の前端部に、レールフレーム12から機体横外側へ突出する縦板部材15Cが連結されている。縦板部材15Cの前面部に溶接ナットが設けられ、縦板部材15Cにボルト孔が溶接ナットと一体的に穿孔されている。このボルト孔は前後方向に沿っている。そして、縦板部材15Cの後面部に検出部21がボルト連結されている。即ち、検出部21は、縦板部材15Cの後部に支持されている。このように、検出部21は、レールフレーム12の前端部に支持されている。検出部21は、レールフレーム12の機体横内側端部よりも機体横外側に備えられている。また、検出部21は、ゲート部20に対して機体横外側に位置する。
揺動アーム部材20Aにおける揺動基端部の領域にステー20Sが溶接によって連結され、このステー20Sに磁性体20Mが装着されている。磁性体20Mは永久磁石である。また、ステー20Sは、揺動アーム部材20Aの長手方向に対して直交(または略直交)する方向に上向きに突出する。
ゲート部20が手動供給禁止状態から手動供給可能状態へ状態変更されると、磁性体20Mが、揺動アーム部材20Aと一体的に揺動しながら検出部21に接近する。そして、ゲート部20が手動供給可能状態のときに、検出部21と磁性体20Mとが対向し、この状態で検出部21は磁性体20Mを検出する。これにより、検出部21はゲート部20の手動供給可能状態を検出する。
検出部21は非接触式のセンサである。ステー20Sは、機体左右方向において検出部21の位置する側に偏倚した状態で、揺動アーム部材20Aに連結されている(図5参照)。このため、ステー20Sが揺動アーム部材20Aの左右中央部分に位置する構成と比較して、磁性体20Mと検出部21とが近い距離で対向する。これにより、検出部21は磁性体20Mをしっかりと検出できる。
検出部21が磁性体20Mを検出すると、検出部21の検出信号がコンバインの電子制御ユニット(不図示)へ送信される。そして、当該電子制御ユニットは、検出部21の検出信号に基づいてゲート部20の手動供給可能状態を判定する。ゲート部20が手動供給可能状態である場合、当該電子制御ユニットは、コンバインのエンジン(不図示)の回転数を低下させる制御を行う。検出部21に対する電力線及び信号線は、側部カバー14に沿って前後に延びる状態で配線され、検出部21の下部で検出部21と接続される。
図5に示されるように、検出部21は、前後方向視において、上部ケース5Uと側部カバー14との間に位置する。側部カバー14の前部から機体横内方にブラケット14aが突出し、ブラケット14aの突出先端部が第1支持板部材15aにボルト連結される。検出部21はブラケット14aよりも前側に位置する。また、検出部21は、脱穀装置5を前方から覆う前部カバー18よりも機体横外方に位置する。作業者は脱穀装置5の前方から検出部21を容易に視認できる。また、検出部21は、機体側面視において側部カバー14と重複する位置に設けられている。このため、検出部21が側部カバー14よりも機体前側に位置する構成と比較して、手扱ぎ時に作業者の手等が検出部21に当たる虞が軽減される。
〔ガイド部について〕
フィードチェーン10による穀稈の搬送時に、後方へ搬送された穀稈は、挟持レール11の前端部における湾曲部11aと当接する。そして、穀稈が湾曲部11aに沿って後方へ搬送されると、穀稈から挟持レール11に対して上向きの押圧力が作用し、挟持レール11はスプリング部13の付勢力に抗して上方へ押し上げられる。しかし、例えば手扱ぎ作業で作業者が穀稈をフィードチェーン10に積み始めたタイミングで、穀稈が少量である場合、穀稈から挟持レール11に作用する上向きの押圧力が、スプリング部13の付勢力よりも弱い場合が考えられる。こうなると、挟持レール11が押し上げられずに、フィードチェーン10と挟持レール11との間に穀稈が入り込めず、湾曲部11aの位置する領域で穀稈が一時的に滞留する場合が考えられる。このような不都合を回避するため、本実施形態では、図3乃至図10に示されるように、挟持レール11の前方にガイド部25が備えられている。ガイド部25は、穀稈をフィードチェーン10と挟持レール11との間の領域へ案内するための導入部分となる。
ガイド部25は、手動供給禁止状態のときゲート部20における案内レール20Bの前端部よりも搬送方向下手側に位置するように配置されている。また、ガイド部25は、ゲート部20の状態にかかわらず、ガイド部25とフィードチェーン10との間から穀稈を受け入れ可能に構成されている。
ガイド部25に関する詳細を図7乃至図10に基づいて説明する。挟持レール11の前部における機体横外側部に係止部材11Bが連結されている。また、図10に示されるように、係止部材11Bは挟持レール11の機体横外側部から機体横外方に突出する平板部材であって、係止部材11Bに凹入部11iが形成されている。凹入部11iの後部は開放されている。
ガイド部25は挟持レール11の前部に支持されている。ガイド部25は、挟持レール11の機体横外方に隣接する。ガイド部25は、揺動部材25Aとガイド用バネ部材25Bとを有する。揺動部材25Aは、上下揺動可能なように挟持レール11の前部にピン連結され、揺動軸芯Yまわりに上下揺動可能である。即ち、揺動部材25Aは、挟持レール11の前部に上下揺動可能なように枢支される。揺動部材25Aは凹入部11iに挿通されている。凹入部11iの前端部において、揺動部材25Aと係止部材11Bとが当接すると、揺動部材25Aの上方への揺動が規制される。
揺動部材25Aは、棒状部材が曲げ形成されたものである。即ち、揺動部材25Aに、揺動基端部分25cと第1部分25dと第2部分25eと第3部分25fとが形成されている。揺動基端部分25cは、揺動軸芯Yの位置する箇所から前下方に延び、凹入部11iを貫通する。第1部分25dは、揺動基端部分25cの前下端部からフィードチェーン10に沿って前方へ延びる。換言すると、第1部分25dは、フィードチェーン10に沿って前後に延びるとともに穀稈に押圧作用する。第1部分25dの前端部は挟持レール11の湾曲部11aよりも前側に位置する。第2部分25eは、第1部分25dの前端部から、前側ほどフィードチェーン10から離れるように延びる。第3部分25fは、第2部分25eの前端部から後上方へ延びる。
ガイド部25と挟持レール11とに亘ってガイド用バネ部材25Bが設けられている。挟持レール11の前部領域における上面部分に係止部材11Pが溶接によって連結されている。係止部材11Pは、挟持レール11よりも機体横外側に延びる。また、揺動部材25Aにおける揺動基端部分25cに、係止用ステー25Sが溶接によって連結されている。凹入部11iの後部は開放されているため、係止用ステー25Sは凹入部11iの当該開放領域で揺動可能である。
ガイド用バネ部材25Bの両端部は、係止部材11Pと係止用ステー25Sとの夫々に鉤掛けられている。このため、係止用ステー25Sに係止されたガイド用バネ部材25Bによって揺動部材25Aが引っ張られ、下向きに揺動するように、揺動部材25Aが付勢される。つまり、ガイド用バネ部材25Bは、揺動部材25Aをフィードチェーン10に近付く側に付勢する。なお、ガイド用バネ部材25Bは、本発明の『バネ部材』に相当する。
挟持レール11の前部において揺動基端部分25cの揺動範囲に対応する箇所に規制部材11Rが備えられ、規制部材11Rは挟持レール11の前部における機体横外側部に溶接によって連結されている。規制部材11Rは板状の部材であって、挟持レール11の前部における機体横外側部から機体横外方へ突出する。規制部材11Rは揺動基端部分25cと当接するように構成され、規制部材11Rと揺動基端部分25cとが当接した状態で、揺動部材25Aの下向きへの揺動が規制される。
図7に示されるように、フィードチェーン10による搬送が開始されたタイミングで、穀稈はそのまま矢印A1の方向へ搬送され、揺動部材25Aの第2部分25eと当接する。そして、穀稈が第2部分25eに沿って後方へ搬送されると、穀稈はフィードチェーン10と第1部分25dとの間の領域に案内され、穀稈から揺動部材25Aに対して上向きの押圧力が作用する。第2部分25eが、第1部分25dの前端部から、前側ほどフィードチェーン10から離れるように延びる。このため、フィードチェーン10上を搬送される穀稈が、揺動部材25Aよりも上側に乗り上げることなく、フィードチェーン10と第1部分25dとの間に案内される。また、第3部分25fが第2部分25eの前端部から後上方へ延びる。このため、手扱ぎ作業時に作業者がフィードチェーン10上に積み上げた穀稈が第3部分25fに乗り上げた場合であっても、乗り上げた穀稈が第2部分25eへ落下して、フィードチェーン10と第1部分25dとの間へ案内され易くなる。
ガイド用バネ部材25Bの付勢力(弾性力)は、スプリング部13の付勢力(弾性力)よりも小さい。換言すると、ガイド部25に作用する付勢力は、スプリング部13の付勢力よりも小さい。このため、挟持レール11がスプリング部13の付勢力に抗して上方へ押し上げられる構成と比較して、揺動部材25Aは、簡単にガイド用バネ部材25Bの付勢力に抗して上向きに揺動できる。図8に示されるように、穀稈がフィードチェーン10と第1部分25dとの間に入り込むと、揺動部材25Aは矢印A2で示された上向きに揺動する。
穀稈がフィードチェーン10と第1部分25dとの間に入り込むと、穀稈から揺動部材25Aに対して更に上向きの押圧力が作用する。この押圧力は、挟持レール11の前部における揺動部材25Aのピン連結箇所、即ち揺動軸芯Yの位置する箇所に梃子力として作用する。また、凹入部11iの前端部において揺動部材25Aと係止部材11Bとが当接し、揺動部材25Aの上方への揺動が規制されると、この梃子力は一層強く作用する。
フィードチェーン10には穀稈が次々に積まれて搬送される。穀稈が更に後方へ搬送されて湾曲部11aと当接すると、挟持レール11の前部には、湾曲部11aの下方に位置する穀稈からの上向きの押圧力と、揺動部材25Aとフィードチェーン10とに挟持された穀稈からの上向きの押圧力と、が作用する。そして、図8に示されるように、挟持レール11がスプリング部13の付勢力に抗して、矢印A3で示された上向き方向へ押し上げられ、穀稈がフィードチェーン10と挟持レール11との間に入り込む。そして、図9で示されるように、穀稈がフィードチェーン10と挟持レール11との間に入り込み、矢印A1の方向へ搬送されると、挟持レール11の後部が、矢印A4で示された上向きに押し上げられる。
このように、挟持レール11の下方に位置する穀稈からの上向きの押圧力だけでなく、挟持レール11よりも前側に位置する穀稈からの上向きの押圧力が、揺動部材25Aを介して挟持レール11の前部に作用する。このため、挟持レール11の下方に位置する穀稈からの上向きの押圧力だけで挟持レール11が押し上げられる構成と比較して、穀稈がフィードチェーン10と挟持レール11との間に入り込み易い。作業者が穀稈をフィードチェーン10に積み始め、最初の穀稈がフィードチェーン10と挟持レール11との間に入り込み始める場合、この構成は特に有用である。
図5及び図6に示されるように、ゲート部20の案内レール20Bと、ガイド部25の揺動部材25Aと、がフィードチェーン10上で横並びとなるように配置されている。前後方向において、案内レール20Bの後部と、揺動部材25Aにおける第1部分25dの前部と、が部分的に重複する。案内レール20Bのうち穀稈に対して挟持作用する範囲が作用範囲H1で示されている。案内レール20Bの後端部まで作用範囲H1の範囲内である。また、ガイド部25のうち穀稈に対して挟持作用する範囲が作用範囲H2で示されている。そして、案内レール20Bの作用範囲H1と、ガイド部25の作用範囲H2と、が重複範囲ΔHで重複する。即ち、ゲート部20が手動供給禁止状態のときに、案内レール20B及びガイド部25は前後方向において部分的に重複するように横並び状態となる。そして穀稈は、案内レール20Bとガイド部25との両方によって、フィードチェーン10の側に押し付けられる。
ゲート部20が手動供給禁止状態のときに、案内レール20Bと揺動部材25Aとの間の領域において、刈取穀稈は、案内レール20Bとフィードチェーン10とに挟持されたまま揺動部材25Aに受け渡される。その後、刈取穀稈は、揺動部材25Aとフィードチェーン10とに挟持された状態で更に後方へ搬送される。即ち、ゲート部20が手動供給禁止状態のとき、刈取部3から搬送されてきた刈取穀稈は、案内レール20Bの前端部とフィードチェーン10との間に受け入れられて搬送され、次に、ガイド部25とフィードチェーン10との間に受け入れられて搬送される。そして刈取穀稈は、挟持搬送装置(フィードチェーン10及び挟持レール11)に受け渡される。これにより、挟持レール11の前方領域における刈取穀稈の搬送が円滑になる。本実施形態では、ゲート用バネ部材20Cの付勢力(弾性力)は、ガイド用バネ部材25Bの付勢力(弾性力)よりも小さい。このことから、ゲート用バネ部材20Cの付勢力(弾性力)は、スプリング部13の付勢力(弾性力)よりも小さい。
〔ガイド部の規制部材に関する詳細〕
上述したように、脱穀装置5は、上部ケース5Uの上下揺動によって扱室を開閉可能なように構成されている。上部ケース5Uの左側部(上唇部)にレールフレーム12が支持され、レールフレーム12に挟持レール11とゲート部20とが支持されている。また、挟持レール11の前部にガイド部25が支持されている。このことから、挟持レール11及びガイド部25は、扱室の開閉に伴って上部ケース5Uと一体的に上下揺動する。
フィードチェーン10は、上部ケース5Uと一体的に揺動しない構成であるため、上部ケース5Uが上向きに揺動すると、挟持レール11とフィードチェーン10とが離間し、また、ガイド部25とフィードチェーン10とが離間する。規制部材11Rが設けられない構成である場合、ガイド部25とフィードチェーン10との離間に伴って、揺動部材25Aが自重とガイド用バネ部材25Bの付勢力とによって、図11及び図12の破線で示されているように更に下向きに揺動する。以下、図11及び図12の破線で示された揺動部材25Aを、『仮想揺動部材25V』と称する。
フィードチェーン10の断面視において、仮想揺動部材25Vが更に下向きに揺動した状態が、図12の破線で示される。図12の破線では、仮想第1部分25g(第1部分25dに相当する)のうち仮想第2部分25h(第2部分25eに相当する)の位置する側の端部と、仮想第2部分25hと、がフィードチェーン10の機体左端部よりも機体横外側へ位置する。この状態で上部ケース5Uが下向きに揺動すると、仮想揺動部材25Vがフィードチェーン10の機体左端部と摺接しながら、フィードチェーン10の機体左端部よりも機体横外側へ位置ずれしてしまう。つまり、図11及び図12の破線で示された仮想揺動部材25Vの状態では、上部ケース5Uが下方へ揺動して扱室が閉じられる際に、仮想揺動部材25Vとフィードチェーン10とが干渉してしまう。こうなると、扱室を閉じる際に作業者が、仮想揺動部材25Vを手で上向きに揺動させながら上部ケース5Uを下向きに揺動させる必要があり、上部ケース5Uの開閉作業が煩わしいものとなる。この不都合を回避するため、規制部材11Rが挟持レール11の前部における左側部に連結されている。
規制部材11Rは、揺動部材25Aが予め設定された規制位置よりも下方へ揺動するのを規制する。その規制位置は、扱室を閉じる際、即ち挟持レール11が離間状態から挟持作用状態に状態変更する際に、揺動部材25Aがフィードチェーン10の機体横外端部よりも機体横外側から、フィードチェーン10の機体横外端部を乗り越え可能な位置に設定されている。即ち、当該規制位置は、図11及び図12の実線で示された揺動部材25Aの位置に設定されている。このため、図11及び図12の実線で示された揺動部材25Aでは、上部ケース5Uが下向きに揺動すると、第1部分25dがフィードチェーン10の機体左端部よりも機体横内側に移動する。その結果、揺動部材25Aは、機体左右方向におけるフィードチェーン10の横幅の範囲内に位置するようになる。
〔別実施形態〕
本発明は、上述の実施形態に例示された構成に限定されるものではなく、以下、本発明の代表的な別実施形態を例示する。
(1)上述した実施形態において、ゲート部20は機体横向きの揺動軸芯Xまわりに上下揺動する構成となっているが、この実施形態に限定されない。例えば、ゲート部20は、機体前後向きの軸芯まわりに上下揺動する構成であっても良い。また、ゲート部20は、揺動せずに上下にスライドする構成であっても良い。要するに、ゲート部20は、手動供給禁止状態と手動供給可能状態とに状態変更可能な構成であれば良い。
(2)上述した実施形態において、ガイド部25に揺動部材25Aとガイド用バネ部材25Bとが備えられているが、この実施形態に限定されない。例えば、揺動部材25Aは板バネ部材であっても良く、ガイド用バネ部材25Bが備えられない構成であっても良い。要するに、ガイド部25は、挟持レール11の前部に支持され、挟持レール11からフィードチェーン10に沿って前方へ延びるとともにフィードチェーン10に近付く側に付勢される構成であれば良い。
(3)上述した実施形態において、ゲート部20が手動供給禁止状態である場合、揺動部材25Aと、案内レール20Bと、の夫々は前後方向において部分的に重複するように横並びに配置されているが、この実施形態に限定されない。揺動部材25Aと案内レール20Bとの夫々は、前後方向において重複しない状態で前後に並んで配置される構成であっても良い。要するに、ゲート部20が手動供給禁止状態である場合、ガイド部25は、ゲート部20よりも後側に位置する構成であれば良い。
(4)上述した実施形態において、揺動部材25Aに、第2部分25eの前端部から後上方へ延びる第3部分25fが備えられているが、第3部分25fが備えられない構成であっても良い。
なお、上述の実施形態(別実施形態を含む、以下同じ)で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することが可能である。
また、本明細書において開示された実施形態は例示であって、本発明の実施形態はこれに限定されず、本発明の目的を逸脱しない範囲内で適宜改変することが可能である。
本発明は、穀稈を脱穀処理するコンバインに適用可能である。
3 :刈取部
5 :脱穀装置
10 :フィードチェーン(挟持搬送装置)
11 :挟持レール(挟持搬送装置)
11R :規制部材
13 :スプリング部(付勢部)
20 :ゲート部
20B :案内レール
25 :ガイド部
25A :揺動部材
25B :ガイド用バネ部材(バネ部材)
25d :第1部分
25e :第2部分
25f :第3部分
P :揺動軸芯(軸芯)

Claims (5)

  1. 圃場の植立穀稈を刈り取る刈取部と、
    フィードチェーン、及び、前記フィードチェーンの上方に配置され、前記フィードチェーンと協働して穀稈を挟持する挟持レールを有し、穀稈を挟持搬送する挟持搬送装置と、
    前記挟持搬送装置によって搬送されている穀稈を脱穀処理する脱穀装置と、
    前記挟持レールよりも搬送方向上手側において前記フィードチェーンに近づく側に付勢された案内レールを有し、前記フィードチェーンの上方を前記案内レールで閉塞することによって前記刈取部から搬送されてきた刈取穀稈を前記案内レールの前端部と前記フィードチェーンとの間から受け入れ可能であるとともに前記挟持搬送装置に穀稈を手動で供給することを禁止にする手動供給禁止状態と、前記案内レールを前記フィードチェーンから離間させて前記フィードチェーンの上方を開放することによって前記挟持搬送装置に穀稈を手動で供給することを可能にする手動供給可能状態と、に状態変更可能なゲート部と、が備えられ、
    前記挟持搬送装置に、前記挟持レールの前部に支持され、前記挟持レールから前記フィードチェーンに沿って前方へ延びるとともに前記フィードチェーンに近付く側に付勢されるガイド部が備えられ、
    前記ガイド部は、前記手動供給禁止状態のとき前記ゲート部における前記前端部よりも搬送方向下手側に位置するように配置され、かつ、前記ゲート部の状態にかかわらず、前記ガイド部と前記フィードチェーンとの間から穀稈を受け入れ可能に構成され
    前記ガイド部に、前記前部に上下揺動可能なように枢支される揺動部材と、前記揺動部材を前記フィードチェーンに近付く側に付勢するバネ部材と、が備えられ、
    前記挟持レールが、搬送方向に沿った軸芯まわりに上下揺動することで、前記フィードチェーンに対向する挟持作用状態と、前記フィードチェーンから上方に離間した離間状態と、に亘って上下揺動可能なように構成され、
    前記挟持レールに、前記揺動部材が予め設定された規制位置よりも下方へ揺動するのを規制する規制部材が備えられ、
    前記規制位置は、前記挟持レールが前記離間状態から前記挟持作用状態に状態変更する際に、前記揺動部材が前記フィードチェーンの機体横外端部を機体横外側から乗り越え可能な位置に設定されているコンバイン。
  2. 前記挟持レールを前記フィードチェーンに押し付ける付勢部が備えられ、
    前記ガイド部に作用する付勢力は、前記付勢部の付勢力よりも小さい請求項1に記載のコンバイン。
  3. 前記ゲート部が前記手動供給禁止状態のとき、刈取部から搬送されてきた刈取穀稈は、前記前端部と前記フィードチェーンとの間に受け入れられて搬送され、次に、前記ガイド部と前記フィードチェーンとの間に受け入れられて搬送され、次に、前記挟持搬送装置に受け渡される請求項1または2に記載のコンバイン。
  4. 前記ゲート部が前記手動供給禁止状態のときに、前記案内レール及び前記ガイド部は前後方向において部分的に重複するように横並び状態となり、刈取穀稈は、前記案内レールと前記ガイド部との両方によって、前記フィードチェーンの側に押し付けられる請求項1から3の何れか一項に記載のコンバイン。
  5. 前記揺動部材に、前記フィードチェーンに沿って前後に延びるとともに穀稈に押圧作用する第1部分と、前記第1部分の前端部から、前側ほど前記フィードチェーンから離れるように延びる第2部分と、前記第2部分の前端部から後上方へ延びる第3部分と、が備えられている請求項に記載のコンバイン。
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