JP7261466B2 - 電位計測装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電位計測装置に関する。
特許文献1には、制御用IC等、小電流を流す素子を接地しているシグナル系グランドと、ソレノイド駆動素子等、大電流を流す素子を接地しているパワー系グランドと、少なくとも前記2種類のグランドを兼ね備えたマルチグランド構成の電子制御装置において、前記マルチグランド間に電位差が発生した場合、前記マルチグランド間を一定電圧以内に抑える手段を有するグランド変動防止装置が記載されている。
特許文献2には、ユーザの外耳道への容量性結合を通してユーザのEEG(脳波)を連続的にモニタリングするためのEEGモニタであって、上記EEGモニタが人の外耳道内に配置される耳挿入体と、上記耳挿入体に設けられ、信号を記録するように構成される少なくとも2つの容量性電極とを備え、上記電極(複数)が上記電極の電気的絶縁のための誘電体によって覆われており、かつ増幅器に接続されており、上記電極と上記増幅器との間の接続が信号線およびシールドを備え、上記シールドの電位が上記信号線の電位の近くに保持されているEEGモニタが記載されている。
特開2001-157360号公報 特許第5802334号公報
計測対象から取得する計測したい信号の電位レベルが、計測対象に刺激として与える信号の電位レベルに比べて小さい場合、刺激として与える信号の基準となる参照信号の電位変動が、計測したい信号におけるノイズとなって計測をしにくくすることがある。そこで、与える信号とその参照信号とをシールドすると、装置が大きくなってしまう。
本発明の目的は、送信する信号と参照信号とをシールドする場合に比べて、装置を大きくすることなく参照信号の電位変動を抑制した電位計測装置を提供することにある。
請求項1に記載の発明は、第1の電位レベルの信号を受信して計測する計測手段と、前記第1の電位レベルより大きい第2の電位レベルの信号を送信する送信線と、当該第2の電位レベルの信号の基準となる参照電位を供給する参照線とを有する信号送信手段と、前記参照線を前記参照線に接続された信号増幅部の基準電位に接続する、又は、前記参照線の電位を前記基準電位に設定する制御手段と、を備える電位計測装置である。
請求項2に記載の発明は、前記制御手段は、前記参照線の電位を、前記信号送信手段の基準電位に対して予め定められた電位に設定することを特徴とする請求項1に記載の電位計測装置である。
請求項3に記載の発明は、前記制御手段は、前記参照線を前記信号送信手段の基準電位に接続することを特徴とする請求項2に記載の電位計測装置である。
請求項4に記載の発明は、前記制御手段は、前記参照線をダイオードを介して前記信号送信手段の基準電位に接続することを特徴とする請求項2に記載の電位計測装置である。
請求項5に記載の発明は、前記制御手段は、前記参照線の電位を切り替えるスイッチであることを特徴とする請求項1 に記載の電位計測装置である。
請求項6に記載の発明は、前記スイッチは、前記参照線を、前記信号送信手段の基準電位に対して予め定められた電位に設定するように接続するオン状態と、当該信号送信手段の基準電位に対して予め定められた電位に設定しないオフ状態とを備え、前記計測手段を用いる場合は、前記スイッチがオン状態に設定され、当該計測手段を用いない場合は、当該スイッチがオフ状態に設定されることを特徴とする請求項5に記載の電位計測装置である。
請求項7に記載の発明は、前記スイッチは、前記参照線を、前記信号送信手段の基準電位に対して予め定められた電位に設定するように接続するオン状態と、当該信号送信手段の基準電位に対して予め定められた電位に設定しないオフ状態とを備え、前記送信線の電位が予め定められた値を超えた場合に、前記スイッチがオフ状態からオン状態に切り替えられることを特徴とする請求項5に記載の電位計測装置である。
請求項8に記載の発明は、前記第1の電位レベルの信号は、生体から得られる信号であって、前記第2の電位レベルの信号は、当該生体に対して刺激を与える信号であることを特徴とする請求項1に記載の電位計測装置である。
請求項9に記載の発明は、前記生体から得られる信号は、脳波に関する信号であって、当該生体に対して刺激を与える信号は、音を発生させるための信号であることを特徴とする請求項8に記載の電位計測装置である。
請求項10に記載の発明は、前記脳波に関する信号は、耳の耳甲介腔に装着される電極から取得され、前記音を発生させるための信号は、当該耳の外耳道に挿入された音発生手段に送信されることを特徴とする請求項9に記載の電位計測装置である。
請求項11に記載の発明は、前記計測手段の基準電位と前記信号送信手段の基準電位とは、共通化されていることを特徴とする請求項1に記載の電位計測装置である。
請求項1に記載の発明によれば、送信する信号と参照信号とをシールドする場合に比べて、装置を大きくすることなく参照信号の電位変動を抑制できる。
請求項2に記載の発明によれば、参照線の電位を基準電位に対して予め定められた電位に設定しない場合に比べ、参照線の電位の変動が抑制される。
請求項3に記載の発明によれば、参照線の電位を基準電位に設定しない場合に比べ、参照線の電位が容易に設定できる。
請求項4に記載の発明によれば、ダイオードを介して基準電位に接続しない場合に比べ、基準電位の変動の影響を受けにくくできる。
請求項5ないし7に記載の発明によれば、スイッチでない場合に比べ、用途や状態に応じて設定する電位が選択できる。
請求項8に記載の発明によれば、生体における微弱な電位レベルの信号が生体に刺激を与えつつ計測できる。
請求項9に記載の発明によれば、音を聴かせながら脳波の計測ができる。
請求項10に記載の発明によれば、音を聴かせながら脳波を計測する装置が小型になる。
請求項11に記載の発明によれば、基準電位が異なる場合に比べ、計測がより安定に行える。
第1の実施の形態が適用される電位計測装置の一例であるヒアラブル脳波計測装置の概念図である。 ヒアラブル脳波計測装置を耳に装着する状態を説明する図である。(a)は、脳波計測電極の装着状態、(b)は、音発生部の装着状態である。 ヒアラブル脳波計測装置における電気信号について説明する図である。(a)は、第1の実施の形態が適用される電位計測装置の一例であるヒアラブル脳波計測装置、(b)は、比較例として示すヒアラブル脳波計測装置である。 第1の実施の形態が適用される電位計測装置の一例であるヒアラブル脳波計測装置の回路図である。 脳波信号に対する音信号からのクロストークを説明する図である。 第2の実施の形態が適用される電位計測装置の一例であるヒアラブル脳波計測装置の回路図である。 第3の実施の形態が適用される電位計測装置の一例としてのヒアラブル脳波計測装置の回路図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
第1の実施の形態が適用される電位計測装置として、脳波を計測するヒアラブルデバイス(以下では、ヒアラブル脳波計測装置と表記する。)を一例として説明する。ヒアラブル脳波計測装置とは、計測対象である人に対して音楽などの音を刺激として与えつつ、計測対象である人の脳波を計測する装置である。ここで、脳波に関する電気信号が計測したい信号、音楽などの音を発生させるための音に関する電気信号が刺激として計測対象である人に与えられる信号である。ここでは、計測対象が人であるので、計測対象を計測対象者と表記する。
音楽などの音を刺激として与えることにより、計測対象者が心地よいと感じている状態における脳波や、そうでないと感じている状態における脳波が計測される。脳波を取得することによって、計測対象者の気持ちとか情緒とかが可視化される。これにより、音楽などの音を刺激として与えることで、計測対象者の状態をよりよい状態にもっていける。なお、音の刺激は、計測対象者が設定してもよく、脳波を計測する計測者が設定してもよい。
計測したい信号である脳波に関する信号の電位レベルは数10μVであり、刺激として与える信号である音に関する信号の電位レベルは数Vであって、脳波に関する信号は、音に関する信号の電位レベルに比べ、1/100000以下と小さい。つまり、人など生体に刺激として与える音に関する信号の電位レベルは、計測したい脳波の信号の電位レベルの10倍以上である。計測したい信号が第1の電位レベルの信号の一例であり、刺激として与える信号が第2の電位レベルの信号の一例である。
なお、脳波には、α波(8~13Hz)、β波(14~30Hz)などがある。これらの周波数は、可聴周波数20Hz~20kHzと一部が重なる。
図1は、第1の実施の形態が適用される電位計測装置の一例であるヒアラブル脳波計測装置1の概念図である。
ヒアラブル脳波計測装置1は、装置本体10と、脳波計測電極20と、音発生部30と、イヤーハンガー40とを備える。脳波計測電極20は、脳波に関する電気信号を取得する電極である。音発生部30は、音の刺激を与えるために、人の頭部に接触させる電極である。音発生部30は、可聴周波数内の音を発生する部材である。ここでは、音発生部30は、一例として、いわゆるイヤフォンの形状をなしている。そして、後述する図2に示すように、外耳道に挿入され、外耳道に密着するように構成されている。なお、音発生部30は、イヤフォンでなくてもよい。音発生部30は、音発生手段の一例である。
脳波計測電極20は、半リング状に構成され、イヤフォンの形状をした音発生部30の周辺部に設けられている。
装置本体10は、後述する脳波信号処理部11と音信号増幅部12と電位制御部13とを収納する筐体14を備える。筐体14は、脳波計測電極20と音発生部30とイヤーハンガー40とを保持する。ただし、後述するように、ヒアラブル脳波計測装置1は、人の一方の耳に装着されるので、装置本体10と脳波計測電極20と音発生部30とイヤーハンガー40とは、違和感なく耳に適合するように、相対的な位置が調整可能に固定されている。脳波信号処理部11が計測手段の一例であり、電位制御部13が制御手段の一例である。なお、装置本体10が有線または無線の通信手段を有し、他の装置と通信して脳波測定に関するデータや音に関するデータなどを送受信してもよい。
なお、脳波信号処理部11は、脳波計測電極20により取得した脳波に関する電気信号を処理する。音信号増幅部12は、取得した音に関するデータに基づいて音発生部30に供給する音に対する電気信号に増幅する。
イヤーハンガー40は、一端部が装置本体10の筐体14に固定され、他端部が耳の頭部との境界部を上側から後ろ側に向かって曲げられた部材である。他端部は、固定されていない。そして、イヤーハンガー40は、イヤーハンガー40を耳にかけることで、ヒアラブル脳波計測装置1の装置本体10、脳波計測電極20、音発生部30が、予め定められた位置で耳に密着するよう設定されている。
なお、図1では、右耳用が記載されているが、左耳用であってもよく、右耳用と左耳用とを同時に設けた、いわゆるヘッドフォンの形状に構成されてもよい。
図2は、ヒアラブル脳波計測装置1を耳に装着する状態を説明する図である。図2(a)は、脳波計測電極20の装着状態、図2(b)は、音発生部30の装着状態である。ここでは、右耳で説明する。左耳であっても同様である。
図2(a)に示すように、脳波計測電極20は、耳50の外耳道口51の周囲にある、くぼみ状の平坦部である耳甲介腔53に内接させ接触面積および密着させる圧力を確保するように装着される。
一方、図2(b)に示すように、音発生部30は、音信号が供給される音電極31と音電極31に対する参照電位に関する信号が供給される参照電極32とを備える。そして、音電極31は、音電極31を覆うイヤーピースとともに、外耳道52に挿入され、外耳道52に内接するように装着される。なお、参照電極32は、音電極31に対向するように、外耳道口51側に設けられる。音電極31と参照電極32との間に電圧を印加することにより、音を発生させる。そして、装置本体10は、耳の外側に設けられる。
ヒアラブル脳波計測装置1は、脳波を計測する機能と刺激として音を発生する機能とを一つの装置として実現している。そして、ヒアラブル脳波計測装置1は、装置本体10と脳波計測電極20と音発生部30とが、一方の耳の周辺において近接して配置される構成を有している。そして、ヒアラブル脳波計測装置1は、音発生部30を一方の耳の外耳道52に挿入すると、その耳の耳甲介腔53に脳波計測電極20が密着するようになっている。このようにすることで、ヒアラブル脳波計測装置1が小型になるとともに、脳波計測電極20の装着が容易になる。このため、ヒアラブル脳波計測装置1は、小型であることが求められる。
図3は、ヒアラブル脳波計測装置1における電気信号について説明する図である。図3(a)は、第1の実施の形態が適用される電位計測装置の一例であるヒアラブル脳波計測装置1、図3(b)は、比較例として示すヒアラブル脳波計測装置1′である。図3(a)、(b)では、左耳を例として示している。ここでは、装置本体10において、脳波信号処理部11と音信号増幅部12とを示すとともに、音信号増幅部12の基準電位を示す。ここで、基準電位は、例えば接地電位など予め定められた基準となる電位である。なお、基準電位は、システムグランドと呼ばれることがある。以下では、システムGNDと表記し、図においては、GNDと表記する。ここでは、脳波信号処理部11も同じシステムGNDに設定されているとする。つまり、脳波信号処理部11と音信号増幅部12とは、基準電位がシステムGNDに共通化されている。なお、脳波信号処理部11の基準電位は、音信号増幅部12のシステムGNDと異なってもよい。なお、脳波信号処理部11および音信号増幅部12は、LSIやASICで構成されていてもよい。
図3(a)に示すように、脳波信号処理部11と脳波計測電極20とは、脳波に関する電気信号が伝搬される配線で接続される。なお、取得法に依存するが、脳波の計測には、複数の電極が用いられる。脳波の計測において、電極はチャネルと呼ばれる。例えば、脳波リファレンス信号を取得するチャネル、脳波信号を取得するチャネル、脳波のグランドを取得するチャネルなどが併用される。これらの脳波に関する電気信号の電位レベルは、数10μVである。ここでは、脳波計測電極20は、一例として脳波リファレンス信号を取得するチャネルであるとして説明し、脳波に関する電気信号を脳波リファレンス信号と呼び、脳波信号処理部11と脳波計測電極20とを接続する配線を脳波リファレンス信号線111と表記する。なお、脳波リファレンス信号、脳波信号、脳波のグラウンドなど脳波に関する電気信号を、脳波信号と呼ぶことがある。
一方、音信号増幅部12と音発生部30とは、音に関する電気信号である音信号(オーディオ信号と表記することがある。)が送信される音信号線122と、参照電位に関する信号が送信される参照電位信号線121とで接続される。音信号線122は、音発生部30の音電極31に接続される。参照電位信号線121は、参照電極32に接続される。図および以下において、参照電位をSGNDと表記する。よって、参照電極32をSGND電極32、参照電位信号をSGND信号、参照電位信号線121をSGND信号線121と表記する。なお、音信号の電位レベルは、数Vである。例えば3V程度である。音信号増幅部12と参照電位信号線121と音信号線122とが、信号送信手段の一例である。そして、参照電位信号線121が参照線の一例であり、音信号線122が送信線の一例である。
そして、第1の実施の形態が適用される電位計測装置の一例であるヒアラブル脳波計測装置1では、音信号増幅部12のSGND信号が供給されるSGND信号線121とシステムGNDとは、電位制御部13において、短絡線131により接続されている。なお、短絡線131は、ショートバーと呼ばれる別部材であってもよく、SGND信号線121とシステムGNDとを直接接続する線材であってもよい。つまり、SGND信号線121とシステムGNDとが直接接続されている。これにより、音信号線122と脳波リファレンス信号線111とのクロストークを抑制し、脳波リファレンス信号にノイズが誘起されることを抑制している。
図3(b)に示す比較例のヒアラブル脳波計測装置1′は、電位制御部13を備えず、音信号増幅部12のSGND信号線121とシステムGNDとは接続されていない。一般に、音信号増幅部12のSGND信号は音発生部30のSGND電極32に接続され、システムGNDに接続されない。これは、音発生部30で発生する電位変動が、システムGNDの電位変動を生じさせることを抑制するためである。音は音信号とSGND信号との差電圧によって発生するので、SGND信号の電位が変動しても音に大きな影響を生じにくい。
上述したように、脳波リファレンス信号のような脳波に関する電気信号は、音信号に比べて電位レベルが低いために、同時に用いる場合には、音信号が脳波リファレンス信号などの脳波に関する電気信号にクロストークしやすい。
クロストークを抑制するための方法としては、図3(b)に破線で示すように、SGND信号が供給されるSGND信号線121と音信号が供給される音信号線122とをシールド層123で囲むことが考えられる。つまり、音信号とSGND信号とをシールドする。しかし、このためには、SGND信号線121と音信号線122とを包み込んでシールドするシールド層123を設けると、装置本体10における筐体14が大きくなったり、配線が太くなったりしてしまう。このため、耳にヒアラブル脳波計測装置1′を搭載しづらくなってしまう。なお、シールド層123とは、例えば、同軸ケーブルの外部導体のように、導線が網状に編まれて構成されたものである。
そこで、本実施の形態が適用されるヒアラブル脳波計測装置1では、SGND信号線121をシステムGNDに接続し、SGND信号線121にシールド効果を持たせるようにし、ヒアラブル脳波計測装置1の装置が大きくなることを抑制している。
図4は、第1の実施の形態が適用される電位計測装置の一例であるヒアラブル脳波計測装置1の回路図である。ここでは、音信号増幅部12を中心に示す。そして、音信号増幅部12は、音はステレオ出力とする。このため、右耳に対して音を発生する音発生部30Rと、左耳に対して音を発生する音発生部30Lと分けて記載するが、構造は同じである。よって、音電極31、SGND電極32は同じ表記を用いる。なお、右耳に対して音信号を供給する音信号線122Rと左耳に対して音信号を供給する音信号線122Lとを分けて表記している。なお、音信号増幅部12は、LSIとして構成されているとする。
音信号増幅部12は、GNDで示すシステムGNDと、VDDとして示す電源電位とによって駆動される。そして、入力端子として、右耳に供給される音信号に関するデータを受信する端子INR+、INR-と、左耳に供給される音信号に関するデータを受信する端子INL+、INL-とを備える。そして、出力端子として、右耳の音発生部30Rに右耳音信号を出力する端子OUTRと、左耳の音発生部30Lに左耳音信号を出力する端子OUTLと、SGND信号を出力する端子SGNDとを備える。そして、端子SGNDは、音信号増幅部12のシステムGNDに接続されている。なお、図4においては、入力端子および出力端子において、「端子」の表示を省略している。他の実施の形態においても同様である。
端子INR+、INR-および端子INL+、INL-は、外部に設けられたCODECなどから音に関するデータを取得する。そして、端子OUTRと端子SGNDは、音発生部30Rの音電極31とSGND電極32とに接続される。同様に、端子OUTLと端子SGNDは、音発生部30Lの音電極31とSGND電極32に接続される。
このようにして、ヒアラブル脳波計測装置1が実現される。ここでは、SGND信号線121を音信号増幅部12のシステムGNDに接続したが、端子SGNDの部分でシステムGNDに接続してもよい。
図5は、脳波リファレンス信号に対する音信号からのクロストークを説明する図である。横軸は、音圧の設定値、縦軸は脳波リファレンス信号におけるノイズ振幅(μV)である。音信号の周波数は、20Hzである。実線が第1の実施の形態が適用される電位計測装置の一例であるヒアラブル脳波計測装置1である。図では、実施例と表記する。破線が比較例のヒアラブル脳波計測装置1′である。図では、比較例と表記する。なお、音圧とは、音の圧力であり、単位はパスカル(Pa)で表される。ここでは、一例として音圧が16段階(1~16)で設定されるようになっている。この16段階を音圧の設定値と表記する。
図5に示すように、実施例のヒアラブル脳波計測装置1では、音圧の設定値を上げても、ノイズ振幅は、10μV以下に抑制されている。脳波リファレンス信号の電位レベルは数10μVである。よって、ヒアラブル脳波計測装置1では、計測対象者に音を聴かせながら、脳波が計測される。
一方、比較例のヒアラブル脳波計測装置1′では、音圧の設定値が3未満であれば、ノイズ振幅が10μV未満であるが、音圧の設定値が3以上になると、ノイズ振幅が急激に上昇する。そして、音圧の設定値が5以上になると、ノイズ振幅が100μVを超えるようになる。よって、比較例のヒアラブル脳波計測装置1′では、音圧の設定値が3を超えるようになると、脳波リファレンス信号がノイズ振幅に埋もれてしまい、音を聴かせながらの脳波の計測がしづらい。
以上説明したように、第1の実施の形態が適用される電位測定装置の一例としてのヒアラブル脳波計測装置1では、SGND信号線121をシステムGNDに接続して、SGND信号線121をシールドとすることで、音を聴かせながら脳波が計測しうる。つまり、音信号とSGND信号とをシールドすることを要しないため、装置が大きくなることが抑制される。
[第2の実施の形態]
第2の実施の形態が適用される電位計測装置の一例としてのヒアラブル脳波計測装置2では、SGND信号線121がダイオードDを介してシステムGNDに接続されている。なお、他の構成は、第1の実施の形態が適用されるヒアラブル脳波計測装置1と同様であるので、説明を省略する。
図6は、第2の実施の形態が適用される電位計測装置の一例であるヒアラブル脳波計測装置2の回路図である。ここでは、SGND信号線121とシステムGND(図6におけるGND)との間に設けられた電位制御部13は、ダイオードDで構成されている。すなわち、SGND信号線121は、ダイオードDを介してシステムGNDに接続されている。なお、ダイオードDは、SGND信号線121からシステムGNDに電流が流れる方向に設定されている。このようにすることで、システムGNDが正側に変動しても、SGND信号の電位の変動が抑制される。よって、計測対象者が聴く音へのノイズの混入が抑制される。
[第3の実施の形態]
第3の実施の形態が適用される電位計測装置の一例としてのヒアラブル脳波計測装置3では、SGND信号線121がスイッチSwを介してシステムGNDに接続されている。なお、他の構成は、第1の実施の形態が適用されるヒアラブル脳波計測装置1と同様であるので、説明を省略する。
図7は、第3の実施の形態が適用される電位計測装置の一例としてのヒアラブル脳波計測装置3の回路図である。ここでは、SGND信号線121とシステムGND(図6におけるGND)との間に設けられた電位制御部13は、スイッチSwで構成されている。つまり、SGND信号線121がスイッチSwを介してシステムGNDに接続されている。そして、スイッチSwは、SGND信号線121をシステムGNDに設定する接続点132と、SGND信号線121をシステムGNDに設定しない接続点133とを備える。なお、接続点132に接続された場合がオン状態、接続点133に接続された場合がオフ状態である。
スイッチSwがオン状態に設定されると、SGND信号線121がシステムGNDになる。スイッチSwがオフ状態に設定されると、SGND信号線121がシステムGNDと無関係になる。つまり、SGND信号線121が、システムGNDからフローティング状態になる。
なお、スイッチSwは、機械的な接点によりオン状態とオフ状態とが切り替えられるスイッチであってもよく、ソース、ドレイン、ゲートを備えた電界トランジスタなど、ゲートに与えられる信号により、オン状態とオフ状態とが切り替えられるスイッチであってもよい。
スイッチSwは、一例として、次のように使用されてもよい。
脳波を計測しない場合には、スイッチSwをオフ状態にする。このようにすると、SGND信号線121は、システムGNDと接続されていない状態、つまりフローティング状態となって、システムGNDの変動を受けない。ヒアラブル脳波計測装置1は、いわゆるオーディオ装置として機能する。一方、脳波を計測する場合には、スイッチSwをオン状態にする。すると、第1の実施の形態で説明したヒアラブル脳波計測装置1となる。つまり、電位計測装置の用途に応じて電位が設定される。
また、スイッチSwは、他の例として、次のように使用されてもよい。
音信号の音圧が低い場合、例えば図5における音圧の設定値が3以下の場合には、スイッチSwをオフ状態にし、音圧の設定値が3を超えた場合にスイッチSwをオン状態にしてもよい。このようにすることで、クロストークによって音信号がノイズとして脳波リファレンス信号などの脳波に関する信号に混入することが抑制される。
なお、スイッチSwが電界効果トランジスタなどである場合には、装置本体10などにおいて、音圧を検知して、予め定められた音圧以下の場合には、スイッチSwをオフ状態に設定し、予め定められた音圧を超えた場合には、スイッチSwをオン状態に設定してもよい。なお、予め定められた音圧未満の場合には、スイッチSwをオフ状態に設定し、予め定められた音圧以上の場合には、スイッチSwをオン状態に設定してもよい。つまり、音圧などの状態に応じて電位が設定される。
以上においては、電位計測装置は、一例としてヒアラブル脳波計測装置1、2、3であった。この場合、脳波に関する信号が計測したい信号、音楽などの音に関する信号が刺激として計測対象者に与えられる信号であった。
なお、電位計測装置は、脳波に関する信号の代わりに、筋電位に関する信号を計測してもよい。なお、筋電位は数mVである。この場合、数Vの音の信号を刺激として計測対象者に与えるとすると、刺激として与えられる信号の電位レベルは、測定したい信号の電位レベルの10倍以上である。
また、音に関する信号の代わりに、振動を与える信号を用いてもよい。この例としては、骨伝導を利用した音の伝達を行うようにしてもよい。このときは、骨伝導のために振動を与える信号が、刺激として計測対象者に与えられる信号となる。さらに、音に関する信号の代わりに、先端の尖った針などの押圧や電気刺激などによって皮膚に刺激を与える信号であってもよい。この場合、先端の尖った針などの押圧や電気刺激を与える信号が、刺激として計測対象者に与えられる信号となる。
以上説明したように、計測したい信号は、脳波や筋電位など生体から得られる微弱な電位レベルの信号であってもよい。刺激として計測対象者に与えられる信号は、音、振動、押圧や電気刺激など生体に刺激として与えられる信号であればよい。そして、計測したい信号の取得と、刺激として与えられる信号の供給とが一つの装置において行われることにより、クロストークが生じやすい場合に適用されるとよい。
1、1′、2、3…ヒアラブル脳波計測装置、10…装置本体、11…脳波信号処理部、12…音信号増幅部、13…電位制御部、14…筐体、20…脳波計測電極、30、30L、30R…音発生部、31…音電極、32…参照電極(SGND電極)、40…イヤーハンガー、50…耳、51…外耳道口、52…外耳道、53…耳甲介腔、111…脳波リファレンス信号線、121…参照電位信号線(SGND信号線)、122、122R、122L…音信号線、123…シールド層、132、133…接続点、D…ダイオード、Sw…スイッチ

Claims (11)

  1. 第1の電位レベルの信号を受信して計測する計測手段と、
    前記第1の電位レベルより大きい第2の電位レベルの信号を送信する送信線と、当該第2の電位レベルの信号の基準となる参照電位を供給する参照線とを有する信号送信手段と、
    前記参照線を前記参照線に接続された信号増幅部の基準電位に接続する、又は、前記参照線の電位を前記基準電位に設定する制御手段と、
    を備える電位計測装置。
  2. 前記制御手段は、前記参照線の電位を、前記信号送信手段の基準電位に対して予め定められた電位に設定することを特徴とする請求項1に記載の電位計測装置。
  3. 前記制御手段は、前記参照線を前記信号送信手段の基準電位に接続することを特徴とする請求項2に記載の電位計測装置。
  4. 前記制御手段は、前記参照線をダイオードを介して前記信号送信手段の基準電位に接続することを特徴とする請求項2に記載の電位計測装置。
  5. 前記制御手段は、前記参照線の電位を切り替えるスイッチであることを特徴とする請求項1に記載の電位計測装置。
  6. 前記スイッチは、前記参照線を、前記信号送信手段の基準電位に対して予め定められた電位に設定するように接続するオン状態と、当該信号送信手段の基準電位に対して予め定められた電位に設定しないオフ状態とを備え、
    前記計測手段を用いる場合は、前記スイッチがオン状態に設定され、当該計測手段を用いない場合は、当該スイッチがオフ状態に設定されることを特徴とする請求項5に記載の電位計測装置。
  7. 前記スイッチは、前記参照線を、前記信号送信手段の基準電位に対して予め定められた電位に設定するように接続するオン状態と、当該信号送信手段の基準電位に対して予め定められた電位に設定しないオフ状態とを備え、
    前記送信線の電位が予め定められた値を超えた場合に、前記スイッチがオフ状態からオン状態に切り替えられることを特徴とする請求項5に記載の電位計測装置。
  8. 前記第1の電位レベルの信号は、生体から得られる信号であって、前記第2の電位レベルの信号は、当該生体に対して刺激を与える信号であることを特徴とする請求項1に記載の電位計測装置。
  9. 前記生体から得られる信号は、脳波に関する信号であって、当該生体に対して刺激を与える信号は、音を発生させるための信号であることを特徴とする請求項8に記載の電位計測装置。
  10. 前記脳波に関する信号は、耳の耳甲介腔に装着される電極から取得され、前記音を発生させるための信号は、当該耳の外耳道に挿入された音発生手段に送信されることを特徴とする請求項9に記載の電位計測装置。
  11. 前記計測手段の基準電位と前記信号送信手段の基準電位とは、共通化されていることを特徴とする請求項1に記載の電位計測装置。
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