JP7260295B2 - 半導体対象物加熱装置 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体対象物加熱装置に関する。
半導体インゴット等の半導体対象物にレーザ光を照射することにより、複数の改質スポットと複数の亀裂とガスとを含む改質領域を半導体対象物の内部に形成する加工方法が知られている。この種の技術として、例えば特許文献1には、レーザ光を被加工材の内部に集光させ、被加工材の内部における集光点近傍に改質層を形成する技術が記載されている。特許文献1に記載された技術では、改質層が形成された被加工材を熱源によって加熱し、溶融した改質層物質を外部に排出する。これにより、改質層の形成時に発生したガスによる内圧上昇で被加工材にクラックが生じてしまうことが抑制されている。
特開2017-183600号公報
上述したような技術では、半導体対象物において亀裂を精度よく進展させ、当該亀裂を利用して半導体対象物の良好な切断を実現することが求められている。
本発明は、半導体対象物の良好な切断を実現できる半導体対象物加熱装置を提供することを目的とする。
本発明に係る半導体対象物加熱装置は、複数の改質スポットと複数の改質スポットからそれぞれ延びる複数の亀裂とガスとを含む改質領域が内部に形成された半導体対象物を加熱する加熱部と、加熱部で加熱されている半導体対象物の亀裂を監視する監視部と、監視部の監視結果に基づいて、加熱部を制御する制御部と、を備える。
この半導体対象物加熱装置では、加熱部で半導体対象物を加熱することで、半導体対象物に含まれるガスを膨張させて亀裂を進展させることができる。このとき、監視部により当該亀裂を監視し、その監視結果に基づき加熱部を制御することで、亀裂が意図しない方向へ進展したり、亀裂の進展がばらついたりすることを抑え、亀裂を精度よく進展させることが可能となる。したがって、当該亀裂を利用することで、半導体対象物の良好な切断を実現することが可能となる。
本発明に係る半導体対象物加熱装置では、監視部は、半導体対象物を照らす光源を有していてもよい。この場合、監視部により亀裂の良好な監視が可能となる。
本発明に係る半導体対象物加熱装置では、改質領域は、半導体対象物の内部において、半導体対象物の表面に対向する仮想面に沿って形成されていてもよい。この場合、加熱部で半導体対象物を加熱することで、仮想面に沿って当該亀裂を精度よく進展させ、仮想面に沿って半導体対象物を切断することが可能となる。
本発明に係る半導体対象物加熱装置では、改質領域は、表面に対向する方向に並ぶように複数形成されていてもよい。これによれば、1つの半導体対象物から複数の半導体部材の取得が可能となる。
本発明に係る半導体対象物加熱装置では、監視部は、半導体対象物の仮想面に対応する深さ位置において、加工対象領域内の干渉縞を観察する第1観察部を有していてもよい。これによれば、観察された干渉縞を利用して、亀裂の拡がりを監視することが可能となる。
本発明に係る半導体対象物加熱装置では、制御部は、第1観察部で観察している干渉縞が当該加工対象領域において1つに繋がった場合に、加熱部による加熱を終了させてもよい。この場合、加熱部による半導体対象物の過度の加熱、ひいては、それに起因して生じる不良を抑制することが可能となる。
本発明に係る半導体対象物加熱装置では、制御部は、第1観察部で観察している干渉縞が当該加工対象領域において1つに繋がっていない場合に、加熱部による加熱温度を上昇させてもよい。干渉縞が加工対象領域で1つに繋がっていない場合、加熱部による半導体対象物の加熱が不十分として加熱温度を上昇させ、亀裂の仮想面に沿っての進展を促すことが可能となる。
本発明に係る半導体対象物加熱装置では、制御部は、第1観察部で観察している干渉縞に基づいて表面に対向する方向における亀裂の幅を算出し、亀裂の幅が一定幅を超えた場合に、加熱部による加熱を終了させてもよい。この場合、ガスの膨張で半導体対象物の歪みが過度に大きくなること、ひいては、それに起因して生じる不良を抑制することが可能となる。
本発明に係る半導体対象物加熱装置では、監視部は、半導体対象物の仮想面に対応する深さ位置において、加工対象領域のホログラムを観察する第2観察部を有していてもよい。これによれば、観察されたホログラムを利用して、亀裂の拡がりを監視することが可能となる。
本発明に係る半導体対象物加熱装置では、制御部は、第2観察部で観察しているホログラムに基づき当該加工対象領域の振幅分布を算出し、振幅分布が当該加工対象領域の全域で得られている場合に、加熱部による加熱を終了させてもよい。この場合、加熱部による半導体対象物の過度の加熱、ひいては、それに起因して生じる不良を抑制することが可能となる。
本発明に係る半導体対象物加熱装置では、制御部は、第2観察部で観察しているホログラムに基づき当該加工対象領域の振幅分布を算出し、振幅分布が当該加工対象領域の全域で得られない場合に、加熱部による加熱温度を上昇させてもよい。振幅分布が加工対象領域の全域で得られない場合、加熱部による半導体対象物の加熱が不十分として加熱温度を上昇させ、亀裂の仮想面に沿っての進展を促すことが可能となる。
本発明に係る半導体対象物加熱装置は、加熱部で加熱されている半導体対象物の表面の凹凸を測定する凹凸測定部を備え、制御部は、凹凸測定部の測定結果に基づき半導体対象物の歪み量に関する値を算出し、歪み量に関する値が一定値を超えた場合に、加熱部による加熱を終了させてもよい。この場合、ガスの膨張で半導体対象物の歪みが過度に大きくなること、ひいては、それに起因して生じる不良を抑制することが可能となる。
本発明によれば、半導体対象物の良好な切断を実現できる半導体対象物加熱装置を提供することが可能となる。
実施形態のレーザ加工装置の構成図である。 実施形態のレーザ加工方法及び半導体部材製造方法の対象物であるGaNインゴットの側面図である。 図2に示されるGaNインゴットの平面図である。 実施形態のレーザ加工方法及び半導体部材製造方法の加熱工程におけるGaNインゴットの横断面図である。 実施形態のレーザ加工方法及び半導体部材製造方法の加熱工程におけるGaNインゴットの横断面図である。 実施形態のレーザ加工方法及び半導体部材製造方法の加熱工程におけるGaNインゴットの横断面図である。 実施形態のレーザ加工方法及び半導体部材製造方法の加熱工程におけるGaNインゴットの横断面図である。 実施形態のレーザ加工方法及び半導体部材製造方法の加熱工程後におけるGaNインゴットの側面図である。 (a)は、第1実施形態のレーザ加工方法及び半導体部材製造方法の加熱工程におけるGaNインゴットの第1例を示す写真図である。(b)は、第1実施形態のレーザ加工方法及び半導体部材製造方法の加熱工程におけるGaNインゴットの第2例を示す写真図である。(c)は、第1実施形態のレーザ加工方法及び半導体部材製造方法の加熱工程におけるGaNインゴットの第3例を示す写真図である。(d)は、第1実施形態のレーザ加工方法及び半導体部材製造方法の加熱工程におけるGaNインゴットの第4例を示す写真図である。 実施形態のレーザ加工方法及び半導体部材製造方法の周縁領域除去工程におけるGaNインゴットの側面図である。 実施形態のレーザ加工方法及び半導体部材製造方法の刺激付与工程におけるGaNインゴットの側面図である。 (a)は、実施形態のレーザ加工方法及び半導体部材製造方法における刺激付与工程後のGaNインゴットの側面図である。(b)は、実施形態のレーザ加工方法及び半導体部材製造方法で得られたGaNウェハの側面図である。 第1実施形態の半導体対象物加熱装置の概略構成図である。 空隙幅の算出を説明するための図である。 図13の半導体対象物加熱装置の動作の一例を示すフローチャートである。 (a)は、亀裂が加工対象領域の全域に拡がった場合におけるカメラによる観察結果を示す図である。(b)は、亀裂が加工対象領域の全域に拡がっていない場合におけるカメラによる観察結果を示す図である。 干渉縞の観察結果の一例を示す写真図である。 (a)は、干渉縞の観察結果の一例を示す写真図である。(b)は、図18(a)の枠内を拡大して示す写真図である。(c)は、GaNインゴットの表面における凹凸の高さの分布を示すグラフである。 第2実施形態の半導体対象物加熱装置の概略構成図である。 GaNインゴットにおける亀裂の深さ位置を特定する例を説明するためのグラフである。 (a)は、加工対象領域において亀裂が存在しない場合の振幅分布を示す図である。(b)は、加工対象領域において亀裂が部分的に存在する場合の振幅分布を示す図である。(c)は、加工対象領域において亀裂が全域に拡がっている場合の振幅分布を示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図において同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
[レーザ加工装置の構成]
図1に示されるように、レーザ加工装置1は、ステージ2と、光源3と、空間光変調器4と、集光レンズ5と、制御部6と、を備えている。レーザ加工装置1は、対象物11にレーザ光Lを照射することにより、対象物11に改質領域12を形成する装置である。以下、第1水平方向をX方向といい、第1水平方向に垂直な第2水平方向をY方向という。また、鉛直方向をZ方向という。
ステージ2は、例えば対象物11に貼り付けられたフィルムを吸着することにより、対象物11を支持する。本実施形態では、ステージ2は、X方向及びY方向のそれぞれに沿って移動可能である。また、ステージ2は、Z方向に平行な軸線を中心線として回転可能である。
光源3は、例えばパルス発振方式によって、対象物11に対して透過性を有するレーザ光Lを出力する。空間光変調器4は、光源3から出力されたレーザ光Lを変調する。空間光変調器4は、例えば反射型液晶(LCOS:Liquid Crystal on Silicon)の空間光変調器(SLM:Spatial Light Modulator)である。集光レンズ5は、空間光変調器4によって変調されたレーザ光Lを集光する。本実施形態では、空間光変調器4及び集光レンズ5は、レーザ照射ユニットとして、Z方向に沿って移動可能である。
ステージ2に支持された対象物11の内部にレーザ光Lが集光されると、レーザ光Lの集光点Cに対応する部分においてレーザ光Lが特に吸収され、対象物11の内部に改質領域12が形成される。改質領域12は、密度、屈折率、機械的強度、その他の物理的特性が周囲の非改質領域とは異なる領域である。改質領域12としては、例えば、溶融処理領域、クラック領域、絶縁破壊領域、屈折率変化領域等がある。
一例として、ステージ2をX方向に沿って移動させ、対象物11に対して集光点CをX方向に沿って相対的に移動させると、複数の改質スポット13がX方向に沿って1列に並ぶように形成される。1つの改質スポット13は、1パルスのレーザ光Lの照射によって形成される。1列の改質領域12は、1列に並んだ複数の改質スポット13の集合である。隣り合う改質スポット13は、対象物11に対する集光点Cの相対的な移動速度及びレーザ光Lの繰り返し周波数によって、互いに繋がる場合も、互いに離れる場合もある。
制御部6は、ステージ2、光源3、空間光変調器4及び集光レンズ5を制御する。制御部6は、プロセッサ、メモリ、ストレージ及び通信デバイス等を含むコンピュータ装置として構成されている。制御部6では、メモリ等に読み込まれたソフトウェア(プログラム)が、プロセッサによって実行され、メモリ及びストレージにおけるデータの読み出し及び書き込み、並びに、通信デバイスによる通信が、プロセッサによって制御される。これにより、制御部6は、各種機能を実現する。
[第1実施形態のレーザ加工方法及び半導体部材製造方法]
第1実施形態のレーザ加工方法及び半導体部材製造方法の対象物11は、図2及び図3に示されるように、窒化ガリウム(GaN)によって例えば矩形板状に形成されたGaNインゴット(半導体インゴット、半導体対象物)20である。一例として、GaNインゴット20の幅は、縦30mm、横30mmであり、GaNインゴット20の厚さは2mmである。第1実施形態のレーザ加工方法及び半導体部材製造方法は、GaNインゴット20から複数のGaNウェハ(半導体ウェハ、半導体部材)30を切り出すために実施される。一例として、GaNウェハ30の幅は、縦10mm、横10mmであり、GaNウェハ30の厚さは100μmである。GaNインゴット20及びGaNウェハ30の形状は特に限定されず、例えば円形板状であってもよい。
まず、上述したレーザ加工装置1を用いたレーザ加工工程(第1工程)を実施する。レーザ加工工程では、上述したレーザ加工装置1が、複数の仮想面15のそれぞれに沿って改質領域12を形成する。複数の仮想面15のそれぞれは、GaNインゴット20の内部においてGaNインゴット20の表面20aに対向する面であり、表面20aに対向する方向に並ぶように設定されている。本実施形態では、複数の仮想面15のそれぞれは、表面20aに平行な面であり、例えば矩形状を呈している。複数の仮想面15のそれぞれは、表面20a側から見た場合に互いに重なるように設定されている。GaNインゴット20には、複数の仮想面15のそれぞれを囲むように複数の周縁領域16が設定されている。つまり、複数の仮想面15のそれぞれは、GaNインゴット20の側面20bに至っていない。一例として、隣り合う仮想面15間の距離は100μmであり、周縁領域16の幅(本実施形態では、仮想面15の外縁と側面20bとの距離)は30μm以上である。GaNインゴット20において周縁領域16で囲まれた領域は、改質領域12を形成する対象となる加工対象領域Rである。加工対象領域Rは、仮想面15を含む。周縁領域16の詳細については、後述する。
改質領域12の形成は、例えば532nmの波長を有するレーザ光Lの照射によって、表面20aとは反対側から1つの仮想面15ごとに順次に実施される。改質領域12は、複数の仮想面15のそれぞれに対応して複数設けられている。改質領域12の形成は、複数の仮想面15のそれぞれにおいて同様であるため、以下、表面20aに最も近い仮想面15に沿った改質領域12の形成について、詳細に説明する。以下においては、後述する改質スポット13a,13b,13c,13dを包括して改質スポット13といい、後述する亀裂14a,14b,14c,14dを包括して亀裂14という場合がある。
図4に示されるように、レーザ加工装置1が、表面20aからGaNインゴット20の内部にレーザ光Lを入射させながら、当該レーザ光Lの集光点Cを仮想面15に沿ってX方向及びY方向に移動させる。これにより、GaNインゴット20における周縁領域16に囲まれた加工対象領域Rに、仮想面15に沿って改質領域12を形成する。
改質領域12は、X方向及びY方向に並ぶ複数の改質スポット13aと、複数の改質スポット13bからそれぞれ延びる複数の亀裂14bと、レーザ光Lの照射でGaNインゴット20が分解(化学変化)されて生じた窒素ガス(ガス)Gと、レーザ光Lの照射でGaNインゴット20が分解されて析出したガリウム(析出物)と、を含む。複数の改質スポット13aは、仮想面15においてマトリックス状に設けられている。複数の亀裂14bは、マイクロクラックを含む。複数の亀裂14bは、互いに繋がっていてもよいし、互いに繋がっていなくてもよい。窒素ガスGは、複数の亀裂14内に生じている。窒素ガスGは、改質領域12(加工対象領域R)の一又は複数箇所に、点在するように生じている。なお、図中では、改質スポット13aが黒四角で示されており、亀裂14aが延びる範囲が破線で示されている(図5及び図6でも同様)。
本実施形態において、改質領域12の形成では、改質スポット13aが形成されていない領域であって当該改質領域12からGaNインゴット20の外面(表面20a、表面20aとは反対側の他の表面20c、及び側面20b)への亀裂14bの進展を阻む周縁領域16を、当該改質領域12を囲うようにGaNインゴット20に設けている。周縁領域16は、Z方向(表面20aに対向する方向)から見て、改質領域12を囲う枠状を呈する。周縁領域16は、複数の仮想面15のそれぞれに対応して複数設けられている。周縁領域16は、囲う改質領域12から当該改質領域12に隣接する他の改質領域12への亀裂14bの進展を更に阻む。亀裂14bの進展を阻むとは、亀裂14bの進展を完全に阻止することに限定されず、GaNインゴット20の外面に亀裂14bが極力達しないようにすること、亀裂14bが進展しないようにすること、及び、亀裂14bの進展を妨げることの少なくとも何れかであってもよい。
改質領域12の形成では、加工対象領域Rと周縁領域16とに対するレーザ光Lの照射のオンとオフとを切り替えるオンオフ照射(高精度レーザON/OFF制御)を実施することで、周縁領域16を設けてもよい。すなわち、周縁領域16に集光点Cが位置するときにはレーザ光Lをオフとし、周縁領域16よりも内側(加工対象領域R)に集光点Cが位置するときにはレーザ光Lの照射をオンとしてもよい。
これに代えて又は加えて、改質領域12の形成では、レーザ光Lの加工条件を、当該改質領域12からGaNインゴット20の外面及び/又は他の改質領域12へ亀裂14bが進展しない条件とすることで、周縁領域16を設けてもよい。周縁領域16を設けるための加工条件は、公知技術に基づき設定することができる。周縁領域16を設けるための加工条件は、レーザ光Lのエネルギ及びパルスピッチの設定条件を含む。例えば、周縁領域16を設けるための加工条件では、レーザ光Lのエネルギが所定エネルギよりも小さく、且つ、パルスピッチが所定長よりも長く設定されている。或いは、改質領域12の形成では、GaNインゴット20の加工対象領域R以外を、レーザ入射を阻害させるようなマスクで覆うことで、周縁領域16を設けてもよい。
これらの少なくとも何れかに代えて又は加えて、改質領域12の形成では、GaNインゴット20の表面20aの外縁に存在するベベル部(傾斜部又はテーパ部とも称する)を利用してレーザ光Lの集光を抑えることで、周縁領域16を設けてもよい。
続いて、ヒータ等を備える加熱装置を用いて、GaNインゴット20を加熱する加熱工程を実施する。加熱装置は、加熱プレート、追加のレーザ加工を行う装置、ヒータ、加熱炉、LD(Laser Diode)ヒータ、レーザ装置等の光源による加熱を行う装置、超音波による加熱を行う装置、衝撃波による加熱を行う装置、及び、電磁波による加熱を行う装置等の少なくとも何れかを含んでいてもよい。
ここで、GaNインゴット20では、改質領域12に窒素ガスGが含まれている。そのため、加熱工程では、GaNインゴット20を加熱することで、図5~図7に示されるように、窒素ガスGを膨張させ、窒素ガスGの圧力(内圧)の上昇を誘因させる。これにより、窒素ガスGを1つに繋げると共に仮想面15(加工対象領域R)の全域に拡げる。窒素ガスGの圧力を利用して、仮想面15において、複数の改質スポット13からそれぞれ延びる複数の亀裂14を互いに繋げる。仮想面15に沿って複数の亀裂14を進展させ、仮想面15に渡る大きな亀裂17(以下、単に「亀裂17」という)を形成する。
図8に示されるように、仮想面15は複数設定されていることから、加熱工程では、複数の仮想面15のそれぞれにおいて亀裂17を形成する。図8では、複数の改質スポット13及び複数の亀裂14、並びに、亀裂17が形成される範囲が破線で示されている。亀裂17には、溶融した析出物が入り込んでいる場合がある。亀裂14及び亀裂17は、以下では空隙とも称される。
加熱工程では、周縁領域16によって複数の亀裂14(亀裂17)の進展が阻まれるため、生じた窒素ガスGが仮想面15の外部に逃げるのを抑制することができる。このような周縁領域16は、その幅を30μm以上とすることが好ましい。なお、加熱以外の方法でGaNインゴット20に何らかの力を作用させることにより、複数の亀裂14を互いに繋げて亀裂17を形成してもよい。また、仮想面15に沿って複数の改質スポット13を形成することにより、複数の亀裂14を互いに繋げて亀裂17を形成してもよい。
図9(a)~図9(d)は、改質領域12を形成したGaNインゴット20を加熱した際における加工対象領域Rを示す写真図である。図9(a)の例では、加熱温度が40℃であり、図9(b)の例では、加熱温度が85℃であり、図9(c)の例では、加熱温度が165℃であり、図9(b)の例では、加熱温度が350℃である。図9(a)~図9(c)に示されるように、GaNインゴット20の温度上昇に伴い、仮想面15に沿って窒素ガスGが膨張し、亀裂14が成長する。そして、図9(d)に示されるように、周縁領域16で窒素ガスGの膨張が抑えられて封じられ、仮想面15のほぼ全域に渡って拡大した亀裂17が形成されることが確認できる。
以上の結果、半導体インゴット(半導体対象物)として、次のGaNインゴット20が得られる。図8に示されるように、GaNインゴット20は、内部において、表面20aに対向する仮想面15に沿って形成された改質領域12と、改質領域12を囲うように設けられた周縁領域16と、を備える。改質領域12は、複数の改質スポット13と複数の改質スポット13からそれぞれ延びる複数の亀裂14と窒素ガスGとを含む。改質領域12は、Z方向に並ぶように複数設けられている。周縁領域16は、改質スポット13が形成されていない領域であって、囲う改質領域12からGaNインゴット20の外面への亀裂14の進展を阻む。周縁領域16は、複数の改質領域12のそれぞれに対応して複数設けられている。周縁領域16は、囲う改質領域12から当該改質領域12に隣接する他の改質領域12への亀裂14の進展を阻む。
続いて、GaNインゴット20のうち複数の周縁領域16を除去する周縁領域除去工程を実施する。周縁領域除去工程では、図10に示されるように、レーザ加工装置1が、周縁領域16と仮想面15(加工対象領域R)との境界に設定された切断予定面Mに沿って、レーザ光L2をGaNインゴット20の内部に集光させる。これにより、切断予定面Mに沿って、GaNインゴット20の内部に改質領域及び亀裂を形成する。このような改質領域及び亀裂の形成は、一般的な切断用のレーザ加工により実現できる。形成した改質領域及び亀裂に沿ってGaNインゴット20を切断し、GaNインゴット20から複数の周縁領域16を切り落とす。改質領域12(析出したガリウムの析出面)を露出させる。
周縁領域除去工程では、周縁領域16に対応する部分を、刃物(結晶カッター)等を用いて機械的に除去してもよい。周縁領域除去工程では、周縁領域16に対応する部分を、ブレードダイシングにより除去してもよい。周縁領域除去工程では、周縁領域16に対応する部分を、ダイヤモンドワイヤ等のワイヤーソーを用いて除去してもよい。周縁領域除去工程では、周縁領域16に対応する部分を、砥石等の研磨材で研削(研磨)してもよい。
続いて、GaNインゴット20に形成された複数の改質領域12に対して外部から刺激を付与する刺激付与工程を実施する。刺激付与工程では、図11に示されるように、レーザ加工装置1がレーザ光L3を改質領域12の内部に集光させ、改質領域12に刺激を付与する。これにより、改質領域12に含まれる窒素ガスGの内圧解放効果も利用し、図12(a)に示されるように、GaNインゴット20の一部を仮想面15に沿って剥離する。ここでは、複数の改質領域12の内部にレーザ光L3を同時に又は順次に集光させ、GaNインゴット20の各一部を仮想面15に沿って同時に又は順次に剥離する。
刺激付与工程では、刃物等を用いて、改質領域12に機械的に刺激を付与してもよい。刺激付与工程では、ブレードダイシングにより改質領域12に刺激を付与してもよい。刺激付与工程では、ダイヤモンドワイヤ等のワイヤーソーを用いて、改質領域12に刺激を付与してもよい。刺激付与工程では、GaNインゴット20における1つの外面(一方向)から刺激を付与してもよいし、複数の外面(多方向)から刺激を付与してもよい。刺激付与工程では、超音波振動等により非接触で改質領域12に刺激を付与してもよい。刺激付与工程では、改質領域12における少なくとも析出物及び亀裂17に刺激を付与すればよい。
続いて、図12(b)に示されるように、剥離したGaNインゴット20の各一部に対して、改質領域12を除去してウェハ化するウェハ化工程を実施する。ウェハ化工程では、エッチング又は研磨により、剥離したGaNインゴット20の各一部に残存する改質領域12を除去する。ウェハ化工程では、その他の機械加工又はレーザ加工等によって、改質領域12を除去してもよい。以上により、複数の改質領域12を起点にGaNインゴット20がスライスされる。すなわち、亀裂17を利用して、GaNインゴット20が切断される。その結果、複数の亀裂17のそれぞれを境界として、GaNインゴット20から複数のGaNウェハ30が取得されることとなる。
[第1実施形態]
次に、第1実施形態に係る半導体対象物加熱装置を説明する。図13に示されるように、第1実施形態に係る半導体対象物加熱装置100は、上述した半導体部材製造方法の加熱工程でGaNインゴット20の加熱に用いられる装置である。半導体対象物加熱装置100は、加熱プレート101、カメラ102、光源103、接触式凹凸測定機104、及び、制御部105を備える。
GaNインゴット20は、加熱の対象となるターゲットである。GaNインゴット20は、複数の改質スポット13と複数の改質スポット13からそれぞれ延びる複数の亀裂14と窒素ガスGとを含む改質領域12(図8参照)が内部に形成されている。改質領域12は、GaNインゴット20の内部において、仮想面15に沿って形成されている。改質領域12は、Z方向に並ぶように複数形成されている。
加熱プレート101は、GaNインゴット20を加熱する加熱部である。加熱プレート101は、制御部105により設定された加熱条件でGaNインゴット20を加熱する。加熱プレート101は、GaNインゴット20と接触して加熱するプレート状の接触式熱源である。加熱プレート101には、GaNインゴット20が載置される。加熱プレート101は、GaNインゴット20を加熱することにより、GaNインゴット20で発生している窒素ガスGを膨張させて、窒素ガスGによる内圧上昇を誘因させる。誘因された当該内圧上昇により、仮想面15に沿って亀裂14を進展させ、仮想面15に沿って大きな亀裂17を発生させる。
カメラ102は、加熱プレート101で加熱されているGaNインゴット20の亀裂14を監視する。カメラ102は、加熱プレート101で加熱中のGaNインゴット20の亀裂14を逐次センシングないしモニタリングする測定系を構成する。カメラ102は、撮像素子を含む。カメラ102は、GaNインゴット20の仮想面15に対応する深さ位置において、加工対象領域R内の干渉縞を亀裂14の拡がりとして観察する第1観察部である。干渉縞は、孤立するアイランド形状を有する(図16の干渉縞K参照)。干渉縞は、閉じた等高線の形状を有する。干渉縞は、ニュートンリングに対応する縞を有する。加工対象領域Rは、改質領域12が形成される領域である。加工対象領域Rは、製造する半導体部材に対応する領域である。半導体部材としては、GaNウェハ30が挙げられる。ここでの加工対象領域Rは、GaNインゴット20において周縁領域16に囲まれた領域である。カメラ102は、監視結果を制御部105へ送信する。カメラ102の手前側(GaNインゴット20側、光路における上流側)には、カメラ102の撮像素子にGaNインゴット20の観察面を結像させる(ピントを合わせる)ための結像レンズ(不図示)が設けられている。
光源103は、加熱プレート101に載置されているGaNインゴット20を照らす。カメラ102及び光源103は、光源103から照射されてGaNインゴット20で反射した光L0がカメラ102に入射するように配置されている。カメラ102及び光源103は、監視部を構成する。
接触式凹凸測定機104は、加熱プレート101で加熱されているGaNインゴット20の表面20aにおける凹凸の高さの分布(凹凸分布)を測定する凹凸測定部である。接触式凹凸測定機104は、GaNインゴット20と接触して凹凸分布を測定する接触式の測定機である。
制御部105は、プロセッサ、メモリ、ストレージ及び通信デバイス等を含むコンピュータ装置として構成されている。制御部105では、メモリ等に読み込まれたソフトウェア(プログラム)が、プロセッサによって実行され、メモリ及びストレージにおけるデータの読み出し及び書き込み、並びに、通信デバイスによる通信が、プロセッサによって制御される。これにより、制御部105は、各種機能を実現する。
制御部105は、カメラ102の監視結果に基づいて、加熱プレート101を制御する。具体的には、制御部105は、カメラ102の監視結果に応じて加熱プレート101の加熱条件を変更し、GaNインゴット20の加熱の時空間的な制御を行う。これにより、加工対象領域Rの全面にて仮想面15に沿って亀裂14を進展(空隙を形成)させつつ、当該亀裂14をGaNインゴット20の外面へ到達させない。
制御部105は、カメラ102で観察している干渉縞が加工対象領域Rにおいて1つに繋がった場合に、亀裂14が加工対象領域Rの全域に拡がったとして、加熱プレート101による加熱を終了させる。干渉縞が1つに繋がるとは、複数の干渉縞が合わさって、加工対象領域Rには、実質的に1つの干渉縞が存在する場合である。加熱の終了は、加熱プレート101への電力供給を停止することで実現してもよい。ここでの加工対象領域Rの全域とは、加工対象領域Rの90%以上であってもよい(以下、同じ)。制御部105による干渉縞の判定は、公知の種々の画像処理ないし演算処理を利用して実現することができる。
制御部105は、カメラ102で観察している干渉縞が当該加工対象領域Rにおいて1つに繋がっていない場合に、亀裂14が加工対象領域Rの全域に拡がっていないとして、加熱プレート101による加熱温度を上昇させる。干渉縞が1つに繋がっていないとは、加工対象領域Rにおいて複数の孤立した干渉縞が存在する場合である。加熱温度の上昇は、加熱プレート101の加熱条件における加熱温度を所定温度まで高まるように制御することで実現してもよい。
制御部105は、カメラ102で観察している干渉縞に基づいて、Z方向(表面20aに対向する方向)における亀裂14の幅(以下、「空隙幅」という)を算出する。制御部105は、干渉縞の縞数(ニュートンリングの数)mと、縞の色と、その色の光の波長λと、を用いた下式(1)により、図14に示される空隙幅Dを算出する。制御部105は、空隙幅Dが一定幅を超えた場合に、加熱プレート101による加熱を終了させる。一定幅は、予め設定された規定値である。
空隙幅D=(m+1/2)×λ×1/2 …(1)
制御部105は、接触式凹凸測定機104の測定結果に基づきGaNインゴット20の歪み量に関する値を算出し、歪み量に関する値が一定値を超えた場合に、加熱プレート101による加熱を終了させる。具体的には、制御部105は、接触式凹凸測定機104で測定された凹凸分布から、表面20aの凹凸を表す近似曲線fを算出する。近似曲線fの算出は、公知の手法を利用することができる。制御部105は、近似曲線fと表面20aの位置aとを用いた下式(2)により、歪み量に関する値として、表面20aの曲率Krを算出する。曲率Krは大きいほど、表面20aの曲がりの程度及び歪みが大きい。制御部105は、曲率Krが一定値を超えた場合、加熱プレート101による加熱を終了させる。なお、歪み量に関する値として、近似曲線fを用いた曲率Krを採用したが、表面20aの凹凸を表す近似曲面を用いた値を採用してもよい。
曲率Kr=1/曲率半径Rr
曲率半径Rr=(1+f’(a)2/3/|f’’(a)| …(2)
次に、半導体対象物加熱装置100の動作の一例を、図15に示すフローチャートを参照しつつ説明する。
まず、加熱プレート101により、設定された加熱条件でGaNインゴット20を加熱する(ステップS1)。加熱中のGaNインゴット20に対して光源103から光を照らしつつ、当該GaNインゴット20をカメラ102で監視する(ステップS2)。制御部105により、カメラ102の監視結果に基づいて、空隙幅Dが一定幅を超えたか否かを判定する(ステップS3)。上記ステップS3でNOの場合、制御部105により、接触式凹凸測定機104の測定結果に基づいて、GaNインゴット20の歪み量に関する値が一定値を超えたか否かを判定する(ステップS4)。
上記ステップS4でNOの場合、制御部105により、カメラ102で観察している干渉縞に基づいて、亀裂14が加工対象領域Rの全域に拡がったか否かを判定する(ステップS5)。上記ステップS5では、カメラ102で観察している干渉縞が加工対象領域Rにて1つに繋がった場合に、亀裂14が加工対象領域Rの全域に拡がったと判定する。上記ステップS5でNOの場合、制御部105により、加熱プレート101による加熱温度が上昇するように加工条件を変更する(ステップS6)。上記ステップS6の後、上記ステップS1の処理に戻る。上記ステップS3でYES、上記ステップS4でYES、又は上記ステップS5でYESの場合、加熱プレート101による加熱を終了させる(ステップS7)。
以上、半導体対象物加熱装置100では、加熱プレート101でGaNインゴット20を加熱することで、GaNインゴット20に含まれる窒素ガスGを膨張させて亀裂14を進展させることができる。このとき、カメラ102により亀裂14を監視し、その監視結果に基づき加熱プレート101を制御することで、亀裂14が意図しない方向へ進展したり、亀裂14の進展がばらついたり、亀裂14の部分的な欠けが生じたりすることを抑えることができる。当該亀裂14を精度よく進展させることが可能となる。したがって、GaNインゴット20の良好な切断を実現することが可能となる。外部に達する亀裂14による不良を無くし、高い再現性と効率的な加熱処理とを実現することが可能となる。
半導体対象物加熱装置100は、GaNインゴット20を照らす光源103を更に備えている。この場合、カメラ102により亀裂14,17の良好な監視が可能となる。
半導体対象物加熱装置100では、改質領域12は、GaNインゴット20の内部において、GaNインゴット20の表面20aに対向する仮想面15に沿って形成されている。この場合、加熱プレート101でGaNインゴット20を加熱することで、仮想面15に渡る亀裂17を容易に形成し、仮想面15に沿ってGaNインゴット20を切断することが可能となる。
半導体対象物加熱装置100では、改質領域12は、表面20aに対向する方向に並ぶように複数形成されている。これによれば、1つのGaNインゴット20から複数のGaNウェハ30の取得が可能となる。
半導体対象物加熱装置100では、カメラ102は、GaNインゴット20の仮想面15に対応する深さ位置において、加工対象領域R内の干渉縞を観察する。これによれば、観察された干渉縞を利用して、亀裂14の拡がりを監視することができる。干渉縞を観察することによって、加熱時の現象の進捗を確認することができる。
図16(a)は、亀裂14が加工対象領域Rの全域に拡がった場合におけるカメラ102による観察結果を示す図である。亀裂14が加工対象領域Rの全域に拡がった場合、図16(a)に示されるように、加工対象領域Rには1つに繋がった干渉縞Kが存在することが見出される。
そこで、半導体対象物加熱装置100では、制御部105は、カメラ102で観察している干渉縞Kが当該加工対象領域Rにおいて1つに繋がった場合に、加熱プレート101による加熱を終了させる。加熱を終了させることで、亀裂14の拡がりを停止できる。加熱プレート101によるGaNインゴット20の過度の加熱、ひいては、それに起因して生じる不良を抑制することが可能となる。
図16(b)は、亀裂14が加工対象領域Rの全域に拡がっていない場合におけるカメラ102による観察結果を示す図である。亀裂14が加工対象領域Rの全域に拡がっていない場合、図16(b)に示されるように、加工対象領域Rにおいて複数の干渉縞Kに分かれており、1つに繋がっていないことが見出される。
そこで、半導体対象物加熱装置100では、制御部105は、カメラ102で観察している干渉縞Kが加工対象領域Rにおいて1つに繋がっていない場合に、加熱プレート101による加熱温度を上昇させる。加熱温度を上昇させることで、亀裂14の拡がりを促し、加工対象領域Rの全域に亀裂14を拡げることができる。加熱が不十分となることを抑制することが可能となる。
半導体対象物加熱装置100では、制御部105は、カメラ102で観察している干渉縞Kに基づいて空隙幅Dを算出し、空隙幅Dが一定幅を超えた場合に、加熱プレート101による加熱を終了させる。この場合、窒素ガスGの膨張でGaNインゴット20の歪み又は反りが過度に大きくなること、ひいては、それに起因して生じる不良を抑制することが可能となる。
図17は、白色光の照明を光源103に用いた場合の干渉縞Kの観察結果の一例を示す写真図である。例えば図17の丸内の干渉縞Kについては、縞の色が紫であり、波長λが380~450nmであり、干渉縞Kの縞数mが2である。この場合、上式(1)により、空隙幅D(最大)は、1038nmであることが算出できる。表面20aの凹凸の大きさについては、空隙幅Dの1/2であることから、519nmであると算出することができる。一方、接触式凹凸測定機104で接触測定した場合の表面20aの凹凸の大きさ(最大)は、485nmであった。これにより、7%程度の誤差で精度よく空隙幅Dを算出可能であることが確認できる。加熱中の簡易的なモニタリングとして半導体対象物加熱装置100は有用であることが確認できる。
半導体対象物加熱装置100は、加熱プレート101で加熱されているGaNインゴット20の表面20aの凹凸を測定する接触式凹凸測定機104を備える。制御部105は、接触式凹凸測定機104の測定結果に基づき、GaNインゴット20の歪み量に関する値を算出する。制御部105は、歪み量に関する値が一定値を超えた場合に、加熱プレート101による加熱を終了させる。これにより、窒素ガスの膨張でGaNインゴット20の歪み又は反りが過度に大きくなること、ひいては、それに起因して生じる不良を抑制することが可能となる。
図18(a)は、干渉縞Kの観察結果の一例を示す写真図である。図18(b)は、図18(a)の枠内を拡大して示す写真図である。図18(c)は、GaNインゴット20の表面20aにおける凹凸の高さの分布を示すグラフである、図18(c)に示されるグラフの値は、接触式凹凸測定機104の測定結果(ノイズ除去処理あり)である。図18(c)に示されるグラフの値は、矢印直線A1(図18(a)参照)に沿った各位置における近似曲線fに対応する。
図18(c)に示されるグラフでは、Y方向の位置が1mmのとき、表面20aの凹凸の変動が顕著であり、上式(2)で求められた曲率Krが一定値を超えている。この場合、図18(b)の拡大図で示されるように、Z方向に延びて表面20aに達する亀裂CLが発生していることが確認できる。他方、Y方向の位置が5.2mmのとき、上式(2)で求められた曲率Krが一定値未満となってきる。この場合には、表面20aに亀裂CLは発生せず、GaNインゴット20の割れ及び欠けは発生しないことが確認できる。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態に係る半導体対象物加熱装置を説明する。本実施形態の説明では、上記第1実施形態と同様な説明は省略する。
図19に示されるように、第2実施形態に係る半導体対象物加熱装置200は、加熱中のGaNインゴット20をディジタルホログラフィ技術を用いて監視する。半導体対象物加熱装置200は、加熱中のGaNインゴット20におけるZ方向に複数層の亀裂14を、同時に監視できる。半導体対象物加熱装置200は、加熱プレート201、光源202、カメラ203、接触式凹凸測定機204、及び、制御部205を備える。
加熱プレート201は、加熱プレート101(図1参照)と同様に構成されている。
光源202は、単一又は白色の光L1を出射する。光源202は、低コヒーレンス光源である。光源202から出射された光L1の一部は、ハーフミラーHMで反射され、GaNインゴット20に入射する。光源202から出射された光L1の他部は、ハーフミラーHMを透過し、減光フィルタ206を介して参照ミラー207に入射する。減光フィルタ206は、遮光板を含んでいてもよい。
カメラ203は、GaNインゴット20の仮想面15に対応する深さ位置において、加工対象領域Rのホログラムを観察する第2観察部である。カメラ203には、GaNインゴット20で反射された反射光である物体光が、ハーフミラーHMを介して入射する。また、カメラ203には、参照ミラー207で反射された反射光である参照光が、ハーフミラーHMを介して入射する。カメラ203の手前側(GaNインゴット20側、光路における上流側)には、カメラ203の撮像素子にGaNインゴット20の観察面を結像させるための結像レンズ(不図示)が設けられている。なお、本実施形態では、当該結像レンズは、無くてもよい。
ハーフミラーHMとGaNインゴット20との間には、ホットミラー208が配置されている。接触式凹凸測定機204は、接触式凹凸測定機104(図1参照)と同様に構成されている。光源202、カメラ203、ハーフミラーHM及び参照ミラー207は、監視部を構成する。
このような半導体対象物加熱装置200では、例えば、参照ミラー207を光軸方向に走査していくと、参照光と光路長が同じになるGaNインゴット20の深さ位置(Z方向位置)に亀裂14(反射面)がある場合には、参照光と物体光とが干渉し、最大のコントラストのホログラムをカメラ203で観察できる。例えば、任意の深さ位置に亀裂14が存在すると、亀裂14の深さ位置のホログラムをカメラ203で観察できる。当該ホログラムから数値計算を行うことにより、その位相分布(歪分布)と振幅分布(反射率分布)とを算出できる。参照ミラー207の走査は、光の可干渉距離分行われ、これがZ方向の分解能に対応する。例えば参照ミラー207の走査は、参照ミラー207を駆動する駆動部(不図示)を制御部205で制御することにより実現される。
ホログラムの振幅分布によって、仮想面15に沿う亀裂14の拡がりの領域を把握できる。ホログラムの位相分布によって、空隙幅Dを把握できる。複数層の亀裂14が存在する場合、亀裂14の深さ位置ごとに参照光強度を減光フィルタ206によって調整してもよい。図20に示されるように、表面20aのホログラムの位置から、次に最大のホログラムのコントラストが得られるまでの参照ミラー207の走査距離により、表面20aから亀裂14の深さ位置を特定できる。
制御部205は、プロセッサ、メモリ、ストレージ及び通信デバイス等を含むコンピュータ装置として構成されている。制御部205では、メモリ等に読み込まれたソフトウェア(プログラム)が、プロセッサによって実行され、メモリ及びストレージにおけるデータの読み出し及び書き込み、並びに、通信デバイスによる通信が、プロセッサによって制御される。これにより、制御部205は、各種機能を実現する。
制御部205は、カメラ203で観察しているホログラムに基づいて、加工対象領域Rの振幅分布を亀裂14の拡がりとして算出する。制御部205は、振幅分布が加工対象領域Rの全域で得られている場合に、加熱プレート201による加熱を終了させる。制御部205は、振幅分布が加工対象領域Rの全域で得られない場合に、加熱プレート201による加熱温度を上昇させる。制御部205による振幅分布の判定は、例えば公知の種々の画像処理ないし演算処理を利用して実現することができる。演算処理としては、例えば角スペクトル法等の光の伝搬計算が挙げられる。
制御部205は、カメラ203で観察しているホログラムに基づき算出された位相分布を用いて、GaNインゴット20の表面20aの凹凸分布を算出する。具体的には、まず基準値として、加熱前のGaNインゴット20の表面20aのホログラムから、位相分布φoを算出する。その後、加熱時の時間ごとに、GaNインゴット20の表面20aのホログラムから位相分布φtを算出する。これらの差である位相差分布(φt-φo)を算出する。そして、位相差分布(φt-φo)/2πと、光源202からの光の波長と、の積によって、凹凸分布を算出する。制御部205による位相分布の判定は、公知の種々の画像処理ないし演算処理を利用して実現することができる。演算処理としては、例えば角スペクトル法等の光の伝搬計算が挙げられる。
以上、半導体対象物加熱装置200においても、半導体対象物加熱装置200と同様な効果を奏する。また、半導体対象物加熱装置200では、カメラ203は、GaNインゴット20の仮想面15に対応する深さ位置において、加工対象領域Rのホログラムを観察する。これによれば、観察されたホログラムを利用して、亀裂14の拡がりを監視することが可能となる。
図21(a)は、加工対象領域Rにおいて亀裂14が存在しない場合の振幅分布を示す図である。図21(b)は、加工対象領域Rにおいて亀裂14が部分的に存在する場合の振幅分布を示す図である。図21(c)は、加工対象領域Rにおいて亀裂14が全域に拡がっている場合の振幅分布を示す図である。
亀裂14が拡がった部分のみ反射光が得られることから、亀裂14が拡がった部分のみに、輝度(明るさ)が高い領域としての振幅分布を得ることができる。すなわち、亀裂14が存在しない場合、図21(a)に示されるように、振幅分布が確認できず、加工対象領域Rの全域に黒色(低輝度領域)が拡がっている。亀裂14が部分的に存在する場合、図21(b)に示されるように、加工対象領域Rの一部分に白色(高輝度領域)が拡がり、その他の部分に黒色が拡がっている。加工対象領域Rにおいて亀裂14が全域に拡がっている場合、図21(c)に示されるように、振幅分布が全域に確認でき、加工対象領域Rの全域に白色が拡がっている。
そこで、半導体対象物加熱装置200では、制御部205は、カメラ203で観察しているホログラムに基づき加工対象領域Rの振幅分布を算出する。制御部205は、算出した振幅分布が加工対象領域Rの全域で得られている場合に、加熱プレート201による加熱を終了させる。これにより、加熱プレート201によるGaNインゴット20の過度の加熱、ひいては、それに起因して生じる不良を抑制することが可能となる。制御部205は、算出した振幅分布が加工対象領域Rの全域で得られない場合に、加熱プレート201による加熱温度を上昇させる。この場合、加熱プレート201によるGaNインゴット20の加熱が不十分として加熱温度を上昇させ、亀裂14の仮想面15に沿っての進展を促すことが可能となる。
なお、加熱部として加熱プレート201を用いていることから、加熱による空気の歪みによってディジタルホログラフィ技術による測定の精度が低下する可能性も考えられる。この場合には、当該空気の歪みを逐次モニタリングする検出機構と、検出機構の検出結果に基づいて当該空気の歪みを補正する空間光変調素子等の補正機構と、を備えることで、測定の精度の低下を防ぐことができる。なお、当該空気の歪みの補正は、補正機構によって補正することに限定されない。例えば、モニタリングの結果(当該空気の歪み)に基づいて、監視部で得られたデータをデータ上で補正してもよい。その場合、当該補正機構は不要となる。
本発明は、上述した実施形態に限定されない。
上述した実施形態では、レーザ光Lに関する各種数値は、上述したものに限定されない。ただし、亀裂14が改質スポット13からレーザ光Lの入射側及びその反対側に延びるのを抑制するためには、レーザ光Lのパルスエネルギーが0.1μJ~1μJであり且つレーザ光Lのパルス幅が200fs~1nsであることが好ましい。
上述した実施形態では、半導体対象物は、GaNインゴット20に限定されず、例えばGaNウェハであってもよい。半導体部材は、GaNウェハに限定されず、半導体デバイスであってもよい。1つの半導体対象物に1つの仮想面が設定されてもよい。半導体対象物の材料は、特に限定されず、例えばSiC(シリコンカーバイド)であってもよい。
上述した実施形態では、周縁領域16は形成されなくてもよい。例えば周縁領域16を形成しない場合には、複数の仮想面15のそれぞれに沿って複数の改質スポット13を形成した後に、GaNインゴット20に対してエッチングを施すことにより、複数のGaNウェハ30を取得することも可能である。
上述した実施形態は、加熱部として加熱プレート101,201を備えているが、加熱部は特に限定されない。加熱部は、半導体対象物を加熱できればよく、追加のレーザ加工を行う装置、ヒータ、加熱炉、LD(Laser Diode)ヒータ、レーザ装置等の光源による加熱を行う装置、超音波による加熱を行う装置、衝撃波による加熱を行う装置、及び、電磁波による加熱を行う装置等であってもよい。GaNウェハ30に対して複数の機能素子32を半導体製造装置により形成する場合には、この半導体製造装置を加熱部として機能させてもよい。
亀裂を監視する監視部としては、上述した実施形態の構成に限定されず、公知の干渉計測の測定装置を用いてもよい。GaNインゴット20の表面20aの凹凸を測定する凹凸測定部としては、上述した実施形態の接触式凹凸測定機104,204に限定されず、レーザ変位計測機等を用いてもよい。表面20aの凹凸については、上述したように、上式(1)を用いて算出した空隙幅D(最大)から見積もることも可能であり、また、カメラ203で観察しているホログラムに基づき算出された位相分布から見積もることも可能である。この場合、接触式凹凸測定機104,204は不要となる。
本発明の一態様は、レーザ加工装置、レーザ加工方法、半導体部材製造装置、又は半導体部材製造方法として捉えることもできる。レーザ加工装置1は、上述した構成を有するものに限定されない。例えば、レーザ加工装置1は、空間光変調器4を備えていなくてもよい。
上述した実施形態及び変形例における各構成には、上述した材料及び形状に限定されず、様々な材料及び形状を適用することができる。また、上述した実施形態又は変形例における各構成は、他の実施形態又は変形例における各構成に任意に適用することができる。
12…改質領域、13,13a,13b,13c,13d…改質スポット、14,14a,14b,14c,14d…亀裂、15…仮想面、20…GaNインゴット(半導体対象物)、20a…表面、100,200…半導体対象物加熱装置、101,201…加熱プレート(加熱部)、102…カメラ(監視部,第1観察部)、103…光源(監視部,第1観察部)、104,204…接触式凹凸測定機(凹凸測定部)、105,205…制御部、202…光源(監視部,第2観察部)、203…カメラ(監視部,第2観察部)、207…参照ミラー(監視部,第2観察部)、G…窒素ガス(ガス)、HM…ハーフミラー(監視部,第2観察部)、K…干渉縞、R…加工対象領域。

Claims (10)

  1. 複数の改質スポットと前記複数の改質スポットからそれぞれ延びる複数の亀裂とガスとを含む改質領域が内部に形成された半導体対象物を加熱する加熱部と、
    前記加熱部で加熱されている前記半導体対象物の前記亀裂を監視する監視部と、
    前記監視部の監視結果に基づいて、前記加熱部を制御する制御部と、を備え、
    前記改質領域は、前記半導体対象物の内部において、前記半導体対象物の表面に対向する仮想面に沿って形成され、
    前記監視部は、前記半導体対象物の前記仮想面に対応する深さ位置において、加工対象領域内の干渉縞を観察する第1観察部を有する、半導体対象物加熱装置。
  2. 前記制御部は、前記第1観察部で観察している前記干渉縞が当該加工対象領域において1つに繋がった場合に、前記加熱部による加熱を終了させる、請求項に記載の半導体対象物加熱装置。
  3. 前記制御部は、前記第1観察部で観察している前記干渉縞が当該加工対象領域において1つに繋がっていない場合に、前記加熱部による加熱温度を上昇させる、請求項又はに記載の半導体対象物加熱装置。
  4. 前記制御部は、前記第1観察部で観察している前記干渉縞に基づいて前記表面に対向する方向における前記亀裂の幅を算出し、前記亀裂の幅が一定幅を超えた場合に、前記加熱部による加熱を終了させる、請求項に記載の半導体対象物加熱装置。
  5. 複数の改質スポットと前記複数の改質スポットからそれぞれ延びる複数の亀裂とガスとを含む改質領域が内部に形成された半導体対象物を加熱する加熱部と、
    前記加熱部で加熱されている前記半導体対象物の前記亀裂を監視する監視部と、
    前記監視部の監視結果に基づいて、前記加熱部を制御する制御部と、を備え、
    前記改質領域は、前記半導体対象物の内部において、前記半導体対象物の表面に対向する仮想面に沿って形成され、
    前記監視部は、前記半導体対象物の前記仮想面に対応する深さ位置において、加工対象領域のホログラムを観察する第2観察部を有する、半導体対象物加熱装置。
  6. 前記制御部は、前記第2観察部で観察している前記ホログラムに基づき当該加工対象領域の振幅分布を算出し、前記振幅分布が当該加工対象領域の全域で得られる場合に、前記加熱部による加熱を終了させる、請求項に記載の半導体対象物加熱装置。
  7. 前記制御部は、前記第2観察部で観察している前記ホログラムに基づき当該加工対象領域の振幅分布を算出し、前記振幅分布が当該加工対象領域の全域で得られない場合に、前記加熱部による加熱温度を上昇させる、請求項又はに記載の半導体対象物加熱装置。
  8. 複数の改質スポットと前記複数の改質スポットからそれぞれ延びる複数の亀裂とガスとを含む改質領域が内部に形成された半導体対象物を加熱する加熱部と、
    前記加熱部で加熱されている前記半導体対象物の前記亀裂を監視する監視部と、
    前記監視部の監視結果に基づいて、前記加熱部を制御する制御部と、
    前記加熱部で加熱されている前記半導体対象物の表面の凹凸を測定する凹凸測定部と、を備え、
    前記制御部は、前記凹凸測定部の測定結果に基づき前記半導体対象物の歪み量に関する値を算出し、前記歪み量に関する値が一定値を超えた場合に、前記加熱部による加熱を終了させる、半導体対象物加熱装置。
  9. 前記監視部は、前記半導体対象物を照らす光源を有する、請求項1~8の何れか一項に記載の半導体対象物加熱装置。
  10. 前記改質領域は、前記表面に対向する方向に並ぶように複数形成されている、請求項1~9の何れか一項に記載の半導体対象物加熱装置。
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