JP7257235B2 - 射出成形方法と、その方法を使用する射出成形機、及び、それらに用いられる射出成形用スクリュー - Google Patents
射出成形方法と、その方法を使用する射出成形機、及び、それらに用いられる射出成形用スクリュー Download PDFInfo
- Publication number
- JP7257235B2 JP7257235B2 JP2019080572A JP2019080572A JP7257235B2 JP 7257235 B2 JP7257235 B2 JP 7257235B2 JP 2019080572 A JP2019080572 A JP 2019080572A JP 2019080572 A JP2019080572 A JP 2019080572A JP 7257235 B2 JP7257235 B2 JP 7257235B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- screw
- kneading
- screw groove
- injection molding
- solid
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
Description
「混練・溶融モデル」とは、可塑化プロセスにおいて、スクリューの回転により供給された樹脂材料が、射出成形機内で加熱され、混練され、溶融される際の樹脂材料の主流としての樹脂流れの挙動の変化の形態をいう。
「固液相混練帯域:Solid Liquid Mixing Zone」とは、射出成形機における樹脂材料の混練・溶融モデルにおいて、スクリュー溝とそれに隣接して先行するスクリュー溝の間の螺旋状フライトに支流を形成するための支流形成開口部(切欠き部)を設け、ソリッドベッド(SB)或いは、メルトプール(MP)の何れかの相の一部分を他の相内に導入して固液両相を強制的に混練して、ソリッドベッド(SB)の溶融を促進させるスクリュー溝内での混練帯域をいう。スクリュー溝内に構成される「混練帯域」は、混練する樹脂の相状態により以下のように称する。
「固相混練帯域:Solid bed Mixing Zone」とは、射出成形機における樹脂材料の混練・溶融モデルにおいて、固相部のソリッドベッド(SB)がスクリュー溝内で混練される混練帯域をいう。
「液相混練帯域:Melt Pool Mixing Zone」とは、射出成形機における樹脂材料の混練・溶融モデルにおいて、液相部のメルトプール(MP)がスクリュー溝内で混練される混練帯域をいう。
また、他の実施態様として、本願発明は、射出成形する樹脂の相違や射出条件の相違によっては上述の形態とは反対に、スクリュー溝内の未溶融の固形粒の塊により形成されるソリッドベッド(SB)の一部分を、それに先行するスクリュー溝内の固相混練帯域へ向けた支流を通してメルトプール(MP)内に強制的に導入し、固相状態(ソリッドベッドSB)の部分と液相状態の(メルトプールMP)部分とを強制的に混練して固相状態(ソリッドベッドSB)の溶融を促進させるものでもある。
「主流としての樹脂流れ」と「支流」とは、「射出成形用スクリューの螺旋溝内を樹脂供給ホッパ側からノズル側に向かって流れる溶融樹脂流れ」の「主流」と、「スクリュー溝」と「それに先行するスクリュー溝」との間のフライト部に形成された支流形成開口部(切欠き部)を通した「支流」としての流れをいう。
この特許文献1には、成形材料を加熱するシリンダと、前記シリンダ内に回転自在に配設されるスクリューとを有する、射出装置が開示されている。前記スクリューは、回転軸部と、前記回転軸部の外周から突出する螺旋状のフライトとを有し、前記回転軸部の回転によって前記回転軸部に沿って上流側から下流側に成形材料を送るものである。前記フライトは、螺旋状の第1フライト部と、前記第1フライト部よりも下流側に配される螺旋状の第2フライト部とを有し、前記第2フライト部は、頂部の上流側端部の高さよりも頂部の下流側端部の高さが低い異径フライト部である。前記第2フライト部のピッチに対する前記第2フライト部のフライト幅の割合が、前記第1フライト部のピッチに対する前記第1フライト部のフライト幅の割合よりも大きい。
円柱状の回転軸と、当該回転軸の外周面に突設して設けられた螺旋状フライトと、を備えた射出成形用スクリュー(ただし、前記回転軸の外周面における前記螺旋状フライトにより形成されたスクリュー溝の部分に突設物が設けられたものを除く。)を用いた射出成形方法であって、
前記射出成形用スクリューの中央部分から先端部に向けて複数条の前記螺旋状フライトが形成された混練部が設けられ、
前記混練部が、後方側から前方側に順に並ぶ、混練溝深さ変化部と、混練溝深さ一定部と、を有し、
前記混練溝深さ変化部における前記スクリュー溝の深さが、後方側から前方側に向かうにしたがって連続的または段階的に小さくなり、
前記混練溝深さ一定部における前記スクリュー溝の深さが、一定であり、
前記複数条の前記螺旋状フライトのそれぞれが、当該螺旋状フライトを挟んで後方側にある前記スクリュー溝と前方側にある先行する前記スクリュー溝とを連通し、当該螺旋状フライトの一部区間に支流を形成する切欠き部を有し、
前記切欠き部が、前記混練溝深さ変化部に配置され、
前記混練部において、一の前記螺旋状フライトの前記切欠き部と、当該一の前記螺旋状フライトに隣接する他の前記螺旋状フライトの前記切欠き部と、が周方向にずれて配置されており、
樹脂材料をホッパから加熱シリンダ内に供給し、当該加熱シリンダ内で前記射出成形用スクリューを回転して、ホッパから供給された樹脂材料を前記螺旋状フライトにより形成された前記スクリュー溝内で混練・溶融しながら前方に送る際に、
前記切欠き部を通して、前記スクリュー溝内のソリッドベッド(SB)の一部分、又は、先行する前記スクリュー溝内のメルトプール(MP)の一部分を固液相混練帯域内に強制的に導き入れることにより、樹脂材料の固液両相を可塑化プロセスの早期に混練して固相の溶融を促進させ、
その後、前記射出成形用スクリューを所定回転数だけ回転させつつ後退させて、前記混練・溶融された樹脂材料を計量し、
この計量動作の後に、前記射出成形用スクリューを前進させて、計量された溶融樹脂材料が射出ノズルを通して型閉された金型のキャビティ内へ射出することを特徴とする。
前記支流形成開口部を通してのスクリュー溝内のソリッドベッド(SB)の一部分、又は、先行するスクリュー溝内のメルトプール(MP)の一部分の強制的な導入は、スクリュー溝内のソリッドベッド(SB)の部分に、先行するスクリュー溝内のメルトプール(MP)の一部分を、前記支流形成開口部を通して前記固液相混練帯域に強制的に導き入れて混練することにより、固液両相の樹脂材料を可塑化プロセスの早期に混練して固相の溶融を促進することを特徴とする。
前記支流形成開口部を通してのスクリュー溝内のソリッドベッド(SB)の一部分、又は、先行するスクリュー溝内のメルトプール(MP)の一部分の強制的な導入は、スクリュー溝内のソリッドベッド(SB)の一部分を、先行するスクリュー溝内のメルトプール(MP)内へ、前記支流形成開口部を通して前記固液相混練帯域に強制的に導き入れて混練することにより、固液両相の樹脂材料を可塑化プロセスの早期に混練して固相の溶融を促進することを特徴とする。
前記スクリュー溝内のソリッドベッド(SB)の一部分、又は先行するスクリュー溝内のメルトプール(MP)内の一部分を、前記支流形成開口部を通して前記固液相混練帯域に強制的に導き入れるのは、前記スクリュー溝全長の中間部位置又は中間部位置よりも前方側の位置において導入され、可塑化プロセスの早期に固液両相の樹脂材料を混練して固相の溶融を促進することを特徴とする。
複数の加熱ヒータを備えた加熱シリンダと、前記加熱シリンダに樹脂材料を供給するホッパと、前記加熱シリンダ内に回転および前後進可能に収容された射出成形用スクリューと、を備えた射出ユニットを備えた射出成形機であって、
前記射出成形用スクリューが、円柱状の回転軸と、当該回転軸の外周面に突設して設けられた螺旋状フライトと、を備え(ただし、前記回転軸の外周面における前記螺旋状フライトにより形成されたスクリュー溝の部分に突設物が設けられたものを除く。)、
前記射出成形用スクリューの中央部分から先端部に向けて複数条の前記螺旋状フライトが形成された混練部が設けられ、
前記混練部が、後方側から前方側に順に並ぶ、混練溝深さ変化部と、混練溝深さ一定部と、を有し、
前記混練溝深さ変化部における前記スクリュー溝の深さが、後方側から前方側に向かうにしたがって連続的または段階的に小さくなり、
前記混練溝深さ一定部における前記スクリュー溝の深さが、一定であり、
前記複数条の前記螺旋状フライトのそれぞれが、当該螺旋状フライトを挟んで後方側にある前記スクリュー溝と前方側にある先行する前記スクリュー溝とを連通し、当該螺旋状フライトの一部区間に支流を形成する切欠き部を有し、
前記切欠き部が、前記混練溝深さ変化部に配置され、
前記混練部において、一の前記螺旋状フライトの前記切欠き部と、当該一の前記螺旋状フライトに隣接する他の前記螺旋状フライトの前記切欠き部と、が周方向にずれて配置されており、
前記射出成形機が、前記ホッパから供給された樹脂材料を前記螺旋状フライトにより形成された前記スクリュー溝内に収容し、回転により前記スクリュー溝内の樹脂材料を混練・溶融しながら前方に送るように構成されており、
前記切欠き部を通して、前記スクリュー溝内のソリッドベッド(SB)の一部分、又は、先行する前記スクリュー溝内のメルトプール(MP)の一部分を固液相混練帯域内に強制的に導き入れることにより、可塑化プロセスの早期に固液両相の樹脂材料を混練して固相の溶融を促進するように構成したことを特徴とする。
前記支流形成開口部を通してのスクリュー溝内のソリッドベッド(SB)の一部分、又は、先行するスクリュー溝内へのメルトプール(MP)の一部分の強制的な導入は、前記スクリュー溝内のソリッドベッド(SB)の部分内に、先行するスクリュー溝内のメルトプール(MP)の一部分を前記固液相混練帯域に強制的に導き入れるための支流を形成する支流形成開口部を有することにより、可塑化プロセスの早期に固液両相の樹脂材料を混練して固相の溶融を促進することを特徴とする。
前記支流形成開口部を通してのスクリュー溝内のソリッドベッド(SB)の一部分、又は、先行するスクリュー溝内へのメルトプール(MP)の一部分の強制的な導入は、前記スクリュー溝内のソリッドベッド(SB)の一部分を、先行するスクリュー溝内のメルトプール(MP)内に強制的に導き入れるための支流を形成する支流形成開口部を有することにより、可塑化プロセスの早期に固液両相の樹脂材料を混練して固相の溶融を促進することを特徴とする。
前記射出成形用スクリューは、前記スクリュー溝内のソリッドベッド(SB)の一部分、又は、先行するスクリュー溝内のメルトプール(MP)の一部分を強制的に導き入れるための支流を形成する支流形成開口部を、前記スクリュー溝全長の中間部位置又は中間部位置より前方側の位置において設けることにより、可塑化プロセスの早期に固液両相の樹脂材料を混練して固相の溶融を促進することを特徴とする。
円柱状の回転軸と、当該回転軸の外周面に突設して設けられた螺旋状フライトと、を備えた射出成形用スクリュー(ただし、前記回転軸の外周面における前記螺旋状フライトにより形成されたスクリュー溝の部分に突設物が設けられたものを除く。)であって、
前記射出成形用スクリューの中央部分から先端部に向けて複数条の前記螺旋状フライトが形成された混練部が設けられ、
前記混練部は、後方側から前方側に順に並ぶ、混練溝深さ変化部と、混練溝深さ一定部と、を有し、
前記混練溝深さ変化部における前記スクリュー溝の深さが、後方側から前方側に向かうにしたがって連続的または段階的に小さくなり、
前記混練溝深さ一定部における前記スクリュー溝の深さが、一定であり、
前記複数条の前記螺旋状フライトのそれぞれが、当該螺旋状フライトを挟んで後方側にある前記スクリュー溝と前方側にある先行する前記スクリュー溝とを連通し、当該螺旋状フライトの一部区間に支流を形成する切欠き部を有し、
前記切欠き部が、前記混練溝深さ変化部に配置され、
前記混練部において、一の前記螺旋状フライトの前記切欠き部と、当該一の前記螺旋状フライトに隣接する他の前記螺旋状フライトの前記切欠き部と、が周方向にずれて配置されており、
前記切欠き部を通して、可塑化プロセスの早期に固液相混練帯域を構成できるように、前記スクリュー溝内のソリッドベッド(SB)の一部分、又は、先行する前記スクリュー溝内のメルトプール(MP)の一部分を、当該固液相混練帯域に強制的に導き入れるように前記切欠き部を構成したことを特徴とする。
本発明において、
前記螺旋状フライトの前記切欠き部における前方を向く開口が、当該切欠き部における後方を向く開口に対して、当該螺旋状フライトの延在方向前方側にずれて配置されている、ことが好ましい。
前記螺旋状フライトが、少なくとも前記回転軸の軸方向の一部区間において複数条設けられ、
前記支流を形成する支流形成開口部が、複数条のフライトのうちの少なくとも1つフライトに設けられ、該螺旋状フライトを挟んで後方側にあるスクリュー溝と前方側にある先行するスクリュー溝とを連通する切欠き部であることを特徴とする。
前記支流を形成する支流形成開口部が、互いに隣り合う2つのスクリュー溝間の螺旋状フライトに設けられ、これら隣り合う溝間の螺旋状フライトに設けられた支流形成開口部が、互いに周方向にずれて配置されていることを特徴とする。
図4は、一つの実施形態として、図2に示す射出成形用スクリューのスクリュー溝内の混練・溶融メカニズムでの樹脂の挙動を模式的に説明する図である。図4(a)は、本発明の一つの実施態様として、1条の連続した仮想的なスクリュー溝として示し、そのスクリュー溝内での混練・溶融状態の連続的な変遷を示している。図4(b)は、隣接した3条のフライトを展開したものであり、スクリュー溝とそれに隣接した先行するスクリュー溝のフライト部に支流形成開口部(切欠き部)が設けられて支流が形成されて、メルトプール(MP)の一部分がソリッドベッド(SB)の固相内に導き入れられる状況を示す概念図である。
図5は、図4に対応した図であり、本願発明の別の実施形態に係る射出成形方法に用いられるスクリューのスクリュー溝内の溶融メカニズムでの樹脂の挙動を模式的に説明する図である。図5(a)は、本発明の別の実施態様として、1条の連続した仮想的なスクリュー溝として示し、そのスクリュー溝内での混練・溶融状態の連続的な変遷を示している。図5(b)は、隣接した3条のフライトを展開したものであり、スクリュー溝とそれに隣接した先行するスクリュー溝のフライト部に支流形成開口部(切欠き部)が設けられて支流が形成されて、ソリッドベッド(SB)の一部分がメルトプール(MP)の液相内に導き入れられる状況を示す概念図である。
また、図6及び図7に示すスクリューは、本願発明と同じ課題を解決するための一つの態様から成るスクリューであり、図8はその溶融メカニズムを模式的に説明する概念図である。図9は、従来考えられていた樹脂の溶融メカニズムでの溶融樹脂の挙動を模式的に説明する図である。
D1<D2
D2=D3 である。
これにより、混練溝深さ変化部30-3での溝底までの深さが変化し、混練溝深さ一定部30-4での溝底までの深さが一定に形成される。混練溝深さ変化部30-3での溝底までの深さの変化は一定の傾斜角で連続的に変化させるのが望ましい。勿論、この変化率(傾斜角)を連続的、或いは段階的に変化するように変えることも可能である。
Claims (8)
- 円柱状の回転軸と、当該回転軸の外周面に突設して設けられた螺旋状フライトと、を備えた射出成形用スクリュー(ただし、前記回転軸の外周面における前記螺旋状フライトにより形成されたスクリュー溝の部分に突設物が設けられたものを除く。)を用いた射出成形方法であって、
前記射出成形用スクリューの中央部分から先端部に向けて複数条の前記螺旋状フライトが形成された混練部が設けられ、
前記混練部が、後方側から前方側に順に並ぶ、混練溝深さ変化部と、混練溝深さ一定部と、を有し、
前記混練溝深さ変化部における前記スクリュー溝の深さが、後方側から前方側に向かうにしたがって連続的または段階的に小さくなり、
前記混練溝深さ一定部における前記スクリュー溝の深さが、一定であり、
前記複数条の前記螺旋状フライトのそれぞれが、当該螺旋状フライトを挟んで後方側にある前記スクリュー溝と前方側にある先行する前記スクリュー溝とを連通し、当該螺旋状フライトの一部区間に支流を形成する切欠き部を有し、
前記切欠き部が、前記混練溝深さ変化部に配置され、
前記混練部において、一の前記螺旋状フライトの前記切欠き部と、当該一の前記螺旋状フライトに隣接する他の前記螺旋状フライトの前記切欠き部と、が周方向にずれて配置されており、
樹脂材料をホッパから加熱シリンダ内に供給し、当該加熱シリンダ内で前記射出成形用スクリューを回転して、ホッパから供給された樹脂材料を前記螺旋状フライトにより形成された前記スクリュー溝内で混練・溶融しながら前方に送る際に、
前記切欠き部を通して、前記スクリュー溝内のソリッドベッド(SB)の一部分、又は、先行する前記スクリュー溝内のメルトプール(MP)の一部分を固液相混練帯域内に強制的に導き入れることにより、樹脂材料の固液両相を可塑化プロセスの早期に混練して固相の溶融を促進させ、
その後、前記射出成形用スクリューを所定回転数だけ回転させつつ後退させて、前記混練・溶融された樹脂材料を計量し、
この計量動作の後に、前記射出成形用スクリューを前進させて、計量された溶融樹脂材料を射出ノズルを通して型閉された金型のキャビティ内へ射出することを特徴とする射出成形方法。 - 前記切欠き部を通しての前記スクリュー溝内のソリッドベッド(SB)の一部分、又は、先行する前記スクリュー溝内のメルトプール(MP)の一部分の前記固液相混練帯域への強制的な導入は、前記スクリュー溝内のソリッドベッド(SB)の部分に、先行する前記スクリュー溝内のメルトプール(MP)の一部分を、前記切欠き部を通して強制的に導き入れることである、請求項1記載の射出成形方法。
- 前記切欠き部を通しての前記スクリュー溝内のソリッドベッド(SB)の一部分、又は、先行する前記スクリュー溝内のメルトプール(MP)の一部分の前記固液相混練帯域への強制的な導入は、前記スクリュー溝内のソリッドベッド(SB)の一部分を、先行する前記スクリュー溝内のメルトプール(MP)内へ、前記切欠き部を通して強制的に導き入れることである、請求項1記載の射出成形方法。
- 複数の加熱ヒータを備えた加熱シリンダと、前記加熱シリンダに樹脂材料を供給するホッパと、前記加熱シリンダ内に回転および前後進可能に収容された射出成形用スクリューと、を備えた射出ユニットを備えた射出成形機であって、
前記射出成形用スクリューが、円柱状の回転軸と、当該回転軸の外周面に突設して設けられた螺旋状フライトと、を備え(ただし、前記回転軸の外周面における前記螺旋状フライトにより形成されたスクリュー溝の部分に突設物が設けられたものを除く。)、
前記射出成形用スクリューの中央部分から先端部に向けて複数条の前記螺旋状フライトが形成された混練部が設けられ、
前記混練部が、後方側から前方側に順に並ぶ、混練溝深さ変化部と、混練溝深さ一定部と、を有し、
前記混練溝深さ変化部における前記スクリュー溝の深さが、後方側から前方側に向かうにしたがって連続的または段階的に小さくなり、
前記混練溝深さ一定部における前記スクリュー溝の深さが、一定であり、
前記複数条の前記螺旋状フライトのそれぞれが、当該螺旋状フライトを挟んで後方側にある前記スクリュー溝と前方側にある先行する前記スクリュー溝とを連通し、当該螺旋状フライトの一部区間に支流を形成する切欠き部を有し、
前記切欠き部が、前記混練溝深さ変化部に配置され、
前記混練部において、一の前記螺旋状フライトの前記切欠き部と、当該一の前記螺旋状フライトに隣接する他の前記螺旋状フライトの前記切欠き部と、が周方向にずれて配置されており、
前記射出成形機が、前記ホッパから供給された樹脂材料を前記螺旋状フライトにより形成された前記スクリュー溝内に収容し、回転により前記スクリュー溝内の樹脂材料を混練・溶融しながら前方に送るように構成されており、
前記切欠き部を通して、前記スクリュー溝内のソリッドベッド(SB)の一部分、又は、先行する前記スクリュー溝内のメルトプール(MP)の一部分を固液相混練帯域内に強制的に導き入れることにより、可塑化プロセスの早期に固液両相の樹脂材料を混練して固相の溶融を促進するように構成したことを特徴とする射出成形機。 - 前記切欠き部を通しての前記スクリュー溝内のソリッドベッド(SB)の一部分、又は、先行する前記スクリュー溝内のメルトプール(MP)の一部分の前記固液相混練帯域への強制的な導入は、前記スクリュー溝内のソリッドベッド(SB)の部分に、先行する前記スクリュー溝内のメルトプール(MP)の一部分を、前記切欠き部を通して強制的に導き入れることである、請求項4記載の射出成形機。
- 前記切欠き部を通しての前記スクリュー溝内のソリッドベッド(SB)の一部分、又は、先行する前記スクリュー溝内のメルトプール(MP)の一部分の前記固液相混練帯域への強制的な導入は、前記スクリュー溝内のソリッドベッド(SB)の一部分を、先行する前記スクリュー溝内のメルトプール(MP)内へ、前記切欠き部を通して強制的に導き入れることである、請求項4記載の射出成形機。
- 円柱状の回転軸と、当該回転軸の外周面に突設して設けられた螺旋状フライトと、を備えた射出成形用スクリュー(ただし、前記回転軸の外周面における前記螺旋状フライトにより形成されたスクリュー溝の部分に突設物が設けられたものを除く。)であって、
前記射出成形用スクリューの中央部分から先端部に向けて複数条の前記螺旋状フライトが形成された混練部が設けられ、
前記混練部は、後方側から前方側に順に並ぶ、混練溝深さ変化部と、混練溝深さ一定部と、を有し、
前記混練溝深さ変化部における前記スクリュー溝の深さが、後方側から前方側に向かうにしたがって連続的または段階的に小さくなり、
前記混練溝深さ一定部における前記スクリュー溝の深さが、一定であり、
前記複数条の前記螺旋状フライトのそれぞれが、当該螺旋状フライトを挟んで後方側にある前記スクリュー溝と前方側にある先行する前記スクリュー溝とを連通し、当該螺旋状フライトの一部区間に支流を形成する切欠き部を有し、
前記切欠き部が、前記混練溝深さ変化部に配置され、
前記混練部において、一の前記螺旋状フライトの前記切欠き部と、当該一の前記螺旋状フライトに隣接する他の前記螺旋状フライトの前記切欠き部と、が周方向にずれて配置されており、
前記切欠き部を通して、可塑化プロセスの早期に固液相混練帯域を構成できるように、前記スクリュー溝内のソリッドベッド(SB)の一部分、又は、先行する前記スクリュー溝内のメルトプール(MP)の一部分を、当該固液相混練帯域に強制的に導き入れるように前記切欠き部を構成したことを特徴とする射出成形用スクリュー。 - 前記螺旋状フライトの前記切欠き部における前方を向く開口が、当該切欠き部における後方を向く開口に対して、当該螺旋状フライトの延在方向前方側にずれて配置されている、請求項7記載の射出成形用スクリュー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
PCT/JP2019/017520 WO2019208663A1 (ja) | 2018-04-27 | 2019-04-24 | 射出成形方法と、その方法を使用する射出成形機、及び、それらに用いられる射出成形用スクリュー |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018087458 | 2018-04-27 | ||
JP2018087458 | 2018-04-27 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019194013A JP2019194013A (ja) | 2019-11-07 |
JP7257235B2 true JP7257235B2 (ja) | 2023-04-13 |
Family
ID=68469168
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019080572A Active JP7257235B2 (ja) | 2018-04-27 | 2019-04-20 | 射出成形方法と、その方法を使用する射出成形機、及び、それらに用いられる射出成形用スクリュー |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7257235B2 (ja) |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5215764A (en) | 1991-06-10 | 1993-06-01 | Westland Corporation | Extruder mixing screw |
JP2005506215A (ja) | 2001-10-18 | 2005-03-03 | コミュニティー エンタープライジズ, エルエルシー | 多層物品を射出成形する装置 |
JP2009096072A (ja) | 2007-10-17 | 2009-05-07 | Sekisui Chem Co Ltd | 樹脂成形用スクリュー |
WO2019176650A1 (ja) | 2018-03-15 | 2019-09-19 | 株式会社ジェイテクト | 射出成形機およびそれを用いた樹脂成形体の製造方法 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5314761A (en) * | 1976-07-28 | 1978-02-09 | Yazaki Ind Chem Co Ltd | Extruder and injection molding machine screw |
JPS6094922U (ja) * | 1983-12-02 | 1985-06-28 | 三菱重工業株式会社 | スクリユ |
JP3564755B2 (ja) * | 1994-10-06 | 2004-09-15 | マツダ株式会社 | 液晶樹脂複合体の成形機用スクリュー構造 |
-
2019
- 2019-04-20 JP JP2019080572A patent/JP7257235B2/ja active Active
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5215764A (en) | 1991-06-10 | 1993-06-01 | Westland Corporation | Extruder mixing screw |
JP2005506215A (ja) | 2001-10-18 | 2005-03-03 | コミュニティー エンタープライジズ, エルエルシー | 多層物品を射出成形する装置 |
JP2009096072A (ja) | 2007-10-17 | 2009-05-07 | Sekisui Chem Co Ltd | 樹脂成形用スクリュー |
WO2019176650A1 (ja) | 2018-03-15 | 2019-09-19 | 株式会社ジェイテクト | 射出成形機およびそれを用いた樹脂成形体の製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2019194013A (ja) | 2019-11-07 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR102490958B1 (ko) | 사출 몰딩 시스템 및 구성요소를 제조하는 방법 | |
JP5614686B2 (ja) | 高せん断装置および高せん断方法 | |
KR101251313B1 (ko) | 스크루 및 사출장치 | |
EP2236266B1 (en) | Injection moulding apparatus | |
CN107206651B (zh) | 注射成型机及注射成型方法 | |
JP2011189737A (ja) | 突起タイプの押出機スクリュ | |
JP2011046104A (ja) | 高せん断装置を用いた高せん断方法 | |
KR100827251B1 (ko) | 사출성형기의 사출스크류 | |
JP5894349B1 (ja) | 射出成形方法、スクリュ、及び、射出成形機 | |
US6497508B1 (en) | Plasticating process, apparatus and screw with mixing | |
CN106687265B (zh) | 塑化装置、注塑装置、成型装置以及成型品的制造方法 | |
JP7257235B2 (ja) | 射出成形方法と、その方法を使用する射出成形機、及び、それらに用いられる射出成形用スクリュー | |
TWI648143B (zh) | Method for forming resin molded article containing reinforced fiber | |
WO2019208663A1 (ja) | 射出成形方法と、その方法を使用する射出成形機、及び、それらに用いられる射出成形用スクリュー | |
JP5841499B2 (ja) | 押出成形機用スクリュー | |
JP5913075B2 (ja) | 可塑化装置、射出成形装置および射出成形方法 | |
JP3741953B2 (ja) | 樹脂成形機用スクリュ | |
JPS58108118A (ja) | 単軸押出成形機用スクリユ | |
KR101015353B1 (ko) | 다단의 회전믹서를 구비한 믹싱 스크류 | |
JP2018079642A (ja) | 射出成形用スクリューおよび射出成形機 | |
JPH10166428A (ja) | 混練押出機 | |
KR200317983Y1 (ko) | 위성볼을 이용한 합성수지 압출장치 | |
JP4779397B2 (ja) | プリプラ式射出成形装置 | |
JP2017042942A (ja) | 射出成形システム | |
JPH07205232A (ja) | 射出成形機用スクリュ |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20220325 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20221115 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20221227 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20230307 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20230403 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7257235 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |