JP7254941B2 - 電極、積層体及び二次電池 - Google Patents

電極、積層体及び二次電池 Download PDF

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Description

本発明の実施形態は、電極、積層体及び二次電池に関する。
リチウム二次電池等の二次電池を高容量化するため、ロールプレス処理により電極の密度を高めることが行われている。また一方で、二次電池には、製造コストの削減も要求されている。例えば、ロールプレス処理で用いられるロールが摩耗すると、ロール自体のメンテナンスが必要になるだけではなく、メンテナンスの間、製造ラインを休止する必要がある。そのため、メンテナンス費用に加え、製造が中断することによる損失が発生する。ロールのメンテナンスの頻度を減らすことができれば、製造コストを削減することができるため、高性能の電極をより安価に提供することができる。
国際公開第2009/063747号公報 日本国特開2010-97720号公報
実施形態によれば、高性能な電極、該電極を含む積層体及び二次電池が提供される。
実施形態によれば、活物質粒子を含み、表面及び裏面を有する活物質含有層と、表面及び裏面を有する第1の膜とを含む電極が提供される。第1の膜の裏面が活物質含有層の表面の少なくとも一部と接する。第1の膜は、チタン酸化物粒子を含む。活物質含有層の表面の表面粗さRa1と、第1の膜の表面の表面粗さRa2が、Ra1>Ra2を満たす。
また、他の実施形態によれば、実施形態の電極を含む積層体が提供される。
他の実施形態によれば、実施形態の電極を含む二次電池が提供される。
粗さの算術平均値Raの算出方法を示す模式図。 粗さの算術平均値Raを算出するための式を示す図。 チタン酸リチウム電極のサイクリックボルタンメトリーによる電位曲線を示す図。 実施形態の積層体の一例を示す断面図。 図4に示す積層体の第1の電極を示す斜視図。 図4に示す積層体の第2の電極を示す斜視図。 第1の電極の別の例を示す斜視図。 実施形態の積層体の別の例を示す断面図。 実施形態の積層体の別の例を示す断面図。 図9に示す積層体の第1の電極を示す斜視図。 第1の活物質含有層の第1端面を含む端部の形状例を示す断面図。 第1の活物質含有層の第1端面を含む端部の形状例を示す断面図。 第1の活物質含有層の第1端面を含む端部の形状例を示す断面図。 第1の活物質含有層の第1端面を含む端部の形状例を示す断面図。 第1の活物質含有層の第1端面を含む端部の形状例を示す断面図。 第1の活物質含有層の第1端面を含む端部の形状例を示す断面図。 第1の活物質含有層の第1端面を含む端部の形状例を示す断面図。 第1の活物質含有層の第1端面を含む端部の形状例を示す断面図。 図9に示す積層体の第2の電極を示す斜視図。 第1の電極の別の例を示す斜視図。 実施形態の積層体の別の例を示す断面図。 実施形態の積層体の製造方法における一工程の概略図。 実施形態の積層体の製造方法における一工程の概略図。 実施形態の積層体の製造方法における一工程の概略図。 実施形態の二次電池の一例を示す、部分切欠き斜視図。 実施形態の二次電池の別の例の分解図。 実施例及び比較例の電極におけるMSE試験時間と摩耗量との関係を示す図。
第1の実施形態
第1の実施形態によれば、活物質粒子を含み、表面及び裏面を有する活物質含有層と、表面及び裏面を有し、裏面が活物質含有層の表面の少なくとも一部と接し、チタン酸化物粒子を含む第1の膜とを含む電極が提供される。活物質含有層の表面の表面粗さRa1と、第1の膜の表面の表面粗さRa2が、下記(1)式を満たす。
Ra1>Ra2 (1)
本発明者らは、ロールプレスに使用されるロールの表面の摩耗が、電極の活物質含有層の表面に付着した活物質粒子が、ロール表面と接触してロール表面を切削するためであることを究明した。活物質含有層に付着する活物質粒子は、製造工程で何らかの原因で電極等から脱落した粒子である。活物質含有層の表面は、軟質面であると言えるので、活物質粒子が食い込みやすい。そのような状態にある表面にロールプレス処理が施されると、活物質含有層表面に食い込んだ活物質粒子が、硬質面であるロール表面を切削し、ロール表面の摩耗が生じる。摩耗は、活物質含有層表面に食い込んだ活物質粒子が正極活物質粒子である時により顕著に生じる。
活物質含有層の表面の少なくとも一部を、チタン酸化物粒子を含む第1の膜で被覆し、活物質含有層の表面の表面粗さRa1よりも、第1の膜の表面の表面粗さRa2を小さくすることにより、ロール表面の摩耗が抑制できることを初めて見出した。これにより、ロールのメンテナンスの頻度を下げることができるため、電極の製造コストを削減することが可能となる。また、第1の膜の表面を電極の最表面にすることで、電極反応(電気化学反応)への寄与が大きい面の平滑化が図れる。その結果、この電極と対向電極との極間距離をより均等にすることができるため、電池の容量、レート性能等の電池性能を改善が期待できる。
表面粗さRa1、Ra2は、以下の方法で測定される。二次電池に用いられている活物質含有層、第1の膜の表面粗さを測定する場合、アルゴンガス雰囲気下で二次電池を解体して、二次電池の外装部材から電極群を取り出す。この電極群をほどいて測定サンプルを10mm×10mm程度に切り出す。切り出したサンプルをEMC(EthylMethylCarbonate、エチルメチルカーボネート)を満たして攪拌させたビーカーに入れ、30分間洗浄をする。洗浄を終えたサンプルを乾燥させ、断面出しを行う。このサンプルをイオンミリング装置(株式会社日立ハイテクノロジーズ社のIM4000PLUS)を用いて、断面ミリングを行う。断面ミリングで得られた断面の画像を撮像し、画像処理をし、粗さの算術平均値を求める。これをRaと定義する。粗さの算術平均値Raは、図1に示す通り、粗さ曲線からその平均線の方向に基準長さlを抜き取り、この抜き取り部分lの平均線の方向にx軸を、縦倍率の方向にy軸を取り、粗さ曲線をy=f(x)で表したときに、図2に示す式によって求められる値をマイクロメートル(μm)で表したものである。
以下、電極を詳細に説明する。
電極は、必要に応じて集電体、集電タブをさらに含むことができる。以下、構成部材毎に説明する。
(1)活物質含有層(第1の活物質含有層)
活物質含有層は、集電体に担持されていても良い。その場合、活物質含有層の裏面が、集電体の主面と対向または接し得る。
活物質粒子の例に、正極活物質粒子、負極活物質粒子が含まれる。まず、活物質粒子として正極活物質粒子を含む活物質含有層、すなわち、正極活物質含有層について説明する。
正極活物質粒子の例に種々の酸化物、硫化物などが挙げられる。例えば、二酸化マンガン(MnO2)、酸化鉄、酸化銅、酸化ニッケル、リチウムマンガン複合酸化物(例えば、LixMn24またはLixMnO2)、リチウムニッケル複合酸化物(例えばLixNiO2)、リチウムコバルト複合酸化物、リチウムニッケルマンガンコバルト複合酸化物、リチウムニッケルコバルト複合酸化物(例えばLixNi1-y-zCoyz2(MはAl,CrおよびFeよりなる群から選択される少なくとも1種類の元素であり、0≦y≦0.5、0≦z≦0.1である))、リチウムマンガンコバルト複合酸化物(例えばLixMn1-y-zCoyz2(MはAl、CrおよびFeよりなる群から選択される少なくとも1種類の元素であり、0≦y≦0.5、0≦z≦0.1である))、リチウムマンガンニッケル複合化合物(例えばLixMn1/2Ni1/22)、スピネル型リチウムマンガンニッケル複合酸化物(例えばLixMn2-yNiy4)、オリビン構造を有するリチウムリン酸化物(例えば、LixFePO4、LixFe1-yMnyPO4、LixCoPO4など)、硫酸鉄(例えばFe2(SO43)、バナジウム酸化物(例えばV25)、LixNi1-a-bCoaMnbc2(0.9<x≦1.25、0<a≦0.4、0≦b≦0.45、0≦c≦0.1、MはMg,Al,Si,Ti,Zn,Zr,Ca及びSnよりなる群から選ばれる少なくとも1種の元素をあらわす)などが挙げられる。また、ポリアニリンやポリピロールなどの導電性ポリマー材料、ジスルフィド系ポリマー材料、イオウ(S)、フッ化カーボンなどの有機材料および無機材料も挙げられる。なお、上記に好ましい範囲の記載がないx、y及びzについては、0以上1以下の範囲であることが好ましい。
正極活物質の種類は、1種類または2種類以上にすることができる。
好ましい正極活物質の例に、スピネル構造のリチウムマンガン複合酸化物粒子、リチウムコバルト複合酸化物粒子、及び、リチウムニッケルマンガンコバルト複合酸化物粒子よりなる群から選択される少なくとも1種を含むものが挙げられる。この正極活物質を含む正極は、チタン酸化物粒子を含む第1の膜による、ロール表面の摩耗抑制効果をより高めることができる。スピネル構造のリチウムマンガン複合酸化物粒子及びリチウムニッケルマンガンコバルト複合酸化物粒子のうちの少なくとも一方(以下、正極活物質粒子Aと称す)と、リチウムコバルト複合酸化物粒子(以下、正極活物質粒子Bと称す)とを含む正極活物質によると、第1の膜による摩耗抑制効果をさらに高めることができる。
正極活物質粒子において、正極活物質粒子Aと、正極活物質粒子Bとの配合割合は、正極活物質粒子を100質量%とした際に、正極活物質粒子Bの割合を40質量%以下にすることが好ましい。これにより、高容量で、かつ過充電による劣化の少ない正極を実現することができる。正極活物質粒子Bの割合のより好ましい範囲は、4質量%以上30質量%以下である。さらに好ましい範囲は、正極活物質粒子Aを60質量%以上80質量%以下とし、かつ正極活物質粒子Bを4質量%以上20質量%以下とするものである。
スピネル構造のリチウムマンガン複合酸化物は、一般式LiMn2-xで表されるものであることが望ましい。この一般式において、MはMg,Ti,Cr,Fe,Co,Zn,Al,Li及びGaからなる群より選択される少なくとも1種の元素である。一般式中のモル比wは0<w≦1.1の範囲内にあることが望ましい。モル比wは、リチウムイオンの挿入脱離により変動し得る。モル比xは0≦x<2の範囲内にあることが望ましく、より好ましい範囲は0.22≦x≦0.7である。
リチウムニッケルマンガンコバルト複合酸化物は、Li1-xNi1-a-bCoMn(-0.2≦x≦0.5、0<a≦0.4、0<b≦0.4を満たす)で表されることが望ましい。モル比xは、リチウムイオンの挿入脱離により変動し得る。Coのモル比aが0.4以下であることで、活物質としての熱安定性を確保できる。Mnのモル比bが0.4以下であることで、放電容量を確保できる。
リチウムコバルト複合酸化物は、一般式LiCoOで表されることが望ましい。一般式におけるモル比xが0<x≦1.1の範囲内にあるコバルト酸リチウムが望ましい。モル比xは、リチウムイオンの挿入脱離により変動し得る。
正極活物質の粒子の形態は特に制限されず、一次粒子、又は一次粒子が凝集した二次粒子のいずれであっても良い。正極活物質粒子は、一次粒子と二次粒子の双方を含むものであっても良い。
正極活物質粒子の平均粒子径は、例えば1μm以上15μm以下であり、好ましくは、3μm以上10μm以下である。
活物質含有層は、活物質に加え、結着剤及び導電剤を含んでいても良い。導電剤としては、例えばアセチレンブラック、カーボンブラック、黒鉛又はこれらの混合物を挙げることができる。結着剤としては、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、フッ素系ゴム、スチレンブタジエンゴム又はこれらの混合物が挙げられる。結着剤は、活物質と導電剤とを結着させる機能を有する。
正極活物質含有層において、活物質、導電剤及び結着剤の含有量は、それぞれ80質量%以上97質量%以下、2質量%以上18質量%以下、及び1質量%以上17質量%以下であることが好ましい。
正極活物質含有層の表面の表面粗さRa1は、1μm以下にすることができる。これを満たす正極活物質含有層は、十分な比表面積を有することができる。より好ましい範囲は、0.2μm以上0.8μm以下である。
次いで、負極活物質含有層について説明する。
負極活物質としては、グラファイトをはじめとした炭素材料、スズ・シリコン系合金材料等を用いることができるが、チタン酸リチウムを用いることが好ましい。また、Nbなど他金属を含むチタン酸化物あるいはチタン酸リチウムも負極活物質として挙げられる。チタン酸リチウムとしては、例えば、スピネル構造を有するLi4+xTi512(0≦x≦3)や、ラムステライド構造を有するLi2+yTi37(0≦y≦3)が挙げられる。
負極活物質粒子は、単独の一次粒子、一次粒子が凝集した二次粒子、あるいは一次粒子と二次粒子の混合物であり得る。
負極活物質の一次粒子の平均粒径は、0.001以上1μm以下の範囲内であることが好ましい。平均粒径は,例えば負極活物質をSEMで観察することで求めることができる。粒子形状は、粒状、繊維状のいずれであってもよい。繊維状の場合は、繊維径が0.1μm以下であることが好ましい。負極活物質の一次粒子の平均粒径は、具体的には、電子顕微鏡(SEM)で観察した像から測長することができる。平均粒径1μm以下のチタン酸リチウムが負極活物質して用いられる場合には、表面の平坦性の高い負極活物質含有層が得られる。また、チタン酸リチウムが用いられると、一般的なカーボン負極を用いるリチウムイオン二次電池と比較して負極電位が貴なものとなるので、リチウム金属の析出は原理的に生じない。チタン酸リチウムを含む負極活物質は、充放電反応に伴う膨張収縮が、小さいため、活物質の結晶構造の崩壊を防止することができる。
負極活物質含有層は、活物質以外に、導電剤及び結着剤を含むことができる。導電剤としては、例えば炭素含有材料(アセチレンブラック、ケッチェンブラック、黒鉛等)、金属粉末を挙げることができる。結着剤としては、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、フッ素系ゴム、スチレンブタジエンゴムなどが挙げられる。
負極活物質含有層において、負極活物質、導電剤及び結着剤の含有量は、それぞれ70質量%以上98質量%以下、1質量%以上28質量%以下、1質量%以上28質量%以下であることが好ましい。
負極活物質含有層の表面の表面粗さRa1は、0.5μm以下にすることができる。より好ましい範囲は、0.1μm以上0.5μm以下である。
正極活物質含有層、負極活物質含有層の厚さは、それぞれ、5μm以上100μm以下にすることができる。
(2)集電体(第1の集電体)
集電体は、導電性シートであり得る。導電性シートの例には、導電性材料からなる箔が含まれる。導電性材料の例には、アルミニウム、及びアルミニウム合金が含まれる。
集電体の厚さは、それぞれ、5μm以上40μm以下にすることができる。
(3)集電タブ(第1の集電タブ)
集電タブは、集電体と同じ材料から形成されていても良いが、集電体とは別に集電タブを用意し、これを集電体に溶接等で接続したものを用いてもよい。
(4)第1の膜
第1の膜は、チタン酸化物粒子を含む。第1の膜は絶縁性を有する。第1の膜は、第1の活物質含有層の表面の少なくとも一部を被覆すれば足りるが、第1の活物質含有層の表面全体を被覆すると、摩耗抑制効果を高くすることができると共に、セパレータとして機能し得る。また、第1の膜は、集電体及び/または集電タブの少なくとも一部を被覆することができる。これにより、集電体または集電タブが対向電極と接する内部短絡を防止することができる。
チタン酸化物の例に、スピネル構造を有するチタン酸リチウム(例えばLi4+xTi512(0≦x≦3))、二酸化チタン(TiO)等が含まれる。二酸化チタンの結晶構造は、例えば、アナターゼ、ルチル、ブロンズ等にすることができる。ルチル型の二酸化チタン粒子は、凝集し難く、第1の膜内に均一に分散しやすく、好適である。
スピネル構造を有するチタン酸リチウム、二酸化チタンは、それぞれ、フッ化水素(HF)に対する耐性に優れ、また、正極での耐酸化性にも優れている。図3に、Li4Ti512を活物質として含み、集電体にAl箔を使用した電極(LTO/Al電極)のサイクリックボルタンメトリー(cyclic voltammetry)による電位曲線を示す。サイクリックボルタンメトリーの実施条件を以下に記載する。印加電位は、1.0V-4.5V(vs.Li/Li)であった。環境温度は25℃に設定した。掃引速度は、0.167mV/sとした。図3に示す通り、スピネル構造を有するチタン酸リチウムは、3-4V(vs.Li/Li)の正極電位に相当する範囲において、電流値がほぼ0であり、電子移動が進行しない。よって、第1の膜を含む電極を正極に適用した場合、第1の膜は実用に耐え得る耐酸化性を示す。
第1の膜の表面の表面粗さRa2は、0.3μm以下にすることができる。これにより、第1の膜の表面の平滑性を高めることができる。その結果、摩耗抑制効果を高くすることができる。より好ましい範囲は、0.1μm以上0.3μm以下である。
チタン酸化物粒子の平均粒径D50は、1μm以下にすることができる。より好ましい範囲は、0.3μm以上0.9μm以下である。
第1の膜は、多孔質であり得る。多孔質の第1の膜は、非水電解質を保持することができる。
第1の膜中のチタン酸化物粒子の含有量は80質量%以上99.9質量%以下の範囲にすることが望ましい。これにより、第1の膜の絶縁性を高くすることができる。
第1の膜は、バインダーを含み得る。バインダーとして、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、フッ素系ゴム、スチレンブタジエンゴム又はこれらの混合物が挙げられる。第1の膜中のバインダーの含有量は0.01質量%以上20質量%以下の範囲にすることが望ましい。
第1の膜の厚さは1μm以上30μm以下にすることができる。
第1の実施形態によれば、活物質含有層と、チタン酸化物粒子を含む第1の膜とを含む電極が提供される。活物質含有層の表面の表面粗さRa1と、第1の膜の表面の表面粗さRa2が、(1)式:Ra1>Ra2を満たす。そのため、ロールプレスで用いるロール表面の摩耗を抑制することができると共に、電池の容量、レート性能等の電池性能を改善が期待できる。
第2の実施形態
第2の実施形態によれば、第1の実施形態の電極(以下、第1の電極)を含む積層体が提供される。積層体は、第1の電極の対向電極である第2の電極をさらに含むことができる。また、積層体は、セパレータをさらに含んでいても良い。セパレータは、第1の電極と第2の電極を、イオン伝導を保ちつつ、電気的に絶縁し得るものであれば良い。
第1の電極の第1の膜がセパレータを兼ねても良い。第2の膜あるいは第1,第2の膜以外の絶縁性膜をセパレータとして使用しても良い。複数種類の膜を組合わせたものをセパレータとしても良い。絶縁性膜の例には、合成樹脂製不織布、ポリエチレン製多孔質フィルムやポリプロピレン製多孔質フィルムを一例とするポリオレフィン製多孔質フィルム、およびセルロース系のセパレータが含まれる。また、これらの材料を複合したセパレータ、例えば、ポリオレフィン製多孔質フィルムとセルロースとからなるセパレータを用いることができる。絶縁性膜は、多孔質構造を有することが好ましい。
第2の電極は、表面及び裏面を有する第2の集電体と、第2の集電体の表面及び裏面のうちの少なくとも一方に担持または形成される第2の活物質含有層とを含む。第2の活物質含有層の表面が第2の電極の表面に露出し得、裏面が第2の集電体の表面または裏面と対向する。第2の集電体、第2の活物質含有層には、第1の電極で説明したのと同様なもの(第1の集電体、第1の活物質含有層)を挙げることができる。第2の電極は、第2の集電タブをさらに含んでいても良い。第2の集電タブは、第2の集電体と同じ材料から形成されていても良いが、第2の集電体とは別に第2の集電タブを用意し、これを第2の集電体に溶接等で接続したものを用いてもよい。
積層体は、第2の膜をさらに含むことができる。第2の膜は、第2の活物質含有層に形成されていても良いが、第1の膜上に形成されていても良い。あるいは、第2の活物質含有層と第1の膜の双方の表面に第2の膜を形成しても良い。いずれの場合でも、第2の膜の表面及び裏面のうちの一方の面が、第1の膜の表面と接し得る。
第2の膜は有機繊維を含む。第2の膜は、有機繊維を面方向に堆積させた多孔質膜であり得る。第2の膜は、表面及び裏面を有する。第2の膜の一方の主面が表面で、他方の主面が裏面に相当する。
有機繊維は、例えば、ポリアミドイミド、ポリアミド、ポリオレフィン、ポリエーテル、ポリイミド、ポリケトン、ポリスルホン、セルロース、ポリビニルアルコール(PVA)及びポリフッ化ビニリデン(PVdF)からなる群から選択される少なくとも1つの有機材料を含む。ポリオレフィンとしては、例えば、ポリプロピレン(PP)およびポリエチレン(PE)などが挙げられる。有機繊維の種類は1種類又は2種類以上にすることができる。好ましいのは、ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド、セルロース、PVdF、及びPVAからなる群より選ばれる少なくとも1種類であり、より好ましいのは、ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド、セルロース、及びPVdFからなる群より選ばれる少なくとも1種類である。
ポリイミドは、250~400℃においても不溶・不融であって分解もしないので、耐熱性に優れた第2の膜を得ることができる。
有機繊維は、長さ1mm以上、平均直径2μm以下であることが好ましく、平均直径1μm以下であることがより好ましい。こうした第2の膜は、十分な強度、気孔率、透気度、孔径、耐電解質性、耐酸化還元性等を有するので、セパレータとして良好に機能する。有機繊維の平均直径は、集束イオンビーム(FIB)装置での観察により測定することができる。また、有機繊維の長さは、FIB装置での観察での測長に基づいて得られる。
イオン透過性および電解質保持性の確保が必要であることから、第2の膜を形成している繊維全体の体積の30%以上は、平均直径1μm以下の有機繊維であることが好ましく、350nm以下の有機繊維であることがより好ましく、50nm以下の有機繊維であることが更に好ましい。
また、平均直径1μm以下(より好ましくは350nm以下、さらに好ましくは50nm以下)の有機繊維の体積は、第2の膜を形成している繊維全体の体積の80%以上を占めることがより好ましい。こうした状態は、第2の膜の走査イオン顕微鏡(SIM)観察によって確認することができる。太さ40nm以下の有機繊維が、第2の膜を形成している繊維全体の体積の40%以上を占めることがより好ましい。有機繊維の径が小さいことは、イオンの移動を妨害する影響が小さいことになる。
有機繊維の表面及び裏面を含む全表面の少なくとも一部には、カチオン交換基が存在することが好ましい。カチオン交換基によって、セパレータを通過するリチウムイオンなどのイオンの移動が促進されるので、電池の性能が高められる。具体的には、長期にわたって急速充電、急速放電を行なうことが可能となる。カチオン交換基は特に限定されないが、例えばスルホン酸基およびカルボン酸基が挙げられる。カチオン交換基を表面に有する繊維は、例えば、スルホン化された有機材料を用いてエレクトロスピニング法により形成することができる。
第2の膜は空孔を有し、空孔の平均孔径5nm以上10μm以下であることが好ましい。また、気孔率は70%以上90%以下であることが好ましい。こうした空孔を備えていれば、イオンの透過性に優れ、電解質の含浸性も良好なセパレータが得られる。気孔率は、80%以上であることがより好ましい。空孔の平均孔径および気孔率は、水銀圧入法、体積と密度からの算出、SEM観察、SIM観察、ガス吸着法によって確認することができる。気孔率は、第2の膜の体積と密度から算出することが望ましい。また、平均孔径は、水銀圧入法かガス吸着法により測定することが望ましい。第2の膜における気孔率が大きいことは、イオンの移動を妨害する影響が小さいことになる。
第2の膜の厚さは12μm以下の範囲にすることが望ましい。厚さの下限値は、特に限定されないが、1μmでありえる。
第2の膜においては、含まれる有機繊維を疎の状態とすれば気孔率が高められるので、例えば気孔率が90%程度の層を得るのも困難ではない。そのような気孔率の大きな層を粒子で形成するのは、極めて困難である。
第2の膜は、凹凸、割れやすさ、含電解質性、密着性、曲げ特性、気孔率、及びイオン透過性の点で、無機繊維の堆積物より有利である。
第2の膜は、有機化合物の粒子を含んでいてもよい。この粒子は、例えば、有機繊維と同じ材料からなる。この粒子は、有機繊維と一体的に形成されていてもよい。
第1の膜及び第2の膜の厚さは、JIS規格(JIS B 7503-1997)に準拠した方法で測定される。具体的には、これらの厚さは、接触式デジタルゲージを用いて測定される。石定盤に固定されたデジタルゲージを使用する。石定盤上に試料をのせる。測定端子に先端がφ5.0mmの平型を用いる。測定端子を試料の上方1.5mm以上5.0mm未満の距離から近づけ、試料と接触した距離が試料の厚さとなる。試料における任意の5箇所の測定値の平均を、求める厚さとする。
実施形態の電極を含む積層体を、図4を例にして説明する。図4は、実施形態の積層体の一例を示す断面図である。図4の断面図は、積層体を集電タブの延出方向に切断した断面図である。
図4に示す積層体は、第1の電極1、第2の電極2及びセパレータ3を含む。第1の電極1は、図4及び図5に示す通り、第1の集電体1a、第1の表面40及び第1の裏面41を有する第1の活物質含有層1b、及び、第1の集電タブ1cを含む。第1の集電体1aは、導電性のシートである。第1の活物質含有層1bは、第1の集電体1aの両方の主面それぞれの一部に保持されている。第1の集電体1aの各主面において、一辺(例えば、長辺、短辺)及びその近傍に活物質含有層が保持されていない。第1の集電体1aの一辺に平行に形成された活物質含有層非保持部は、第1の集電タブ1cとして機能する。第1の集電タブ1cは、第1の活物質含有層1bから第1方向d1に突出している。第1の活物質含有層1bの表面のうち、第1の集電体1aと接している面が第1の裏面41である。
第2の電極2は、図6に示す通り、第2の集電体2a、第2の表面42及び第2の裏面43を有する第2の活物質含有層2b、及び、第2の集電タブ2cを含む。第2の集電体2aは、導電性のシートである。第2の活物質含有層2bは、第2の集電体2aの両方の主面それぞれの一部に保持されている。第2の集電体2aの各主面において、一辺及びその近傍に活物質含有層が保持されていない。第2の集電体2aの一辺に平行に形成された活物質含有層非保持部は、第2の集電タブ2cとして機能する。第2の集電タブ2cは、第2の活物質含有層2bから第1方向d2に突出している。第2の活物質含有層2bの表面のうち、第2の集電体2aと接している面が第2の裏面43である。
セパレータ3は、有機繊維を含む第2の膜5を含む。チタン酸化物粒子を含む第1の膜4もセパレータ3として機能し得る。第1の膜4は、表面A及び裏面Bを有し、第2の膜5は、表面C及び裏面Dを有する。図4及び図5に示す通り、第1の膜4の裏面Bは、第1の活物質含有層1bそれぞれの第1の表面40を被覆している。第1の膜4が第1の活物質含有層1bにどのようにして固定されているかは特に限定されるものではないが、例えば、接着、熱融着が挙げられる。第1の活物質含有層1bの第1の表面40の表面粗さRa1よりも、第1の膜4の表面Aの表面粗さRa2が小さい。一方、第2の膜5は、図6に示す通り、第2の活物質含有層2bそれぞれの第2の表面42及び第2の表面42に交差する四側面44と、第2の集電体2aの第2の電極2表面に露出している3つの端面45と、第2の集電タブ2cの両方の主面における第2の活物質含有層2bとの境界を含む部分46とを被覆している。そのため、第1の膜4及び第2の膜5を介して第1の活物質含有層1bと第2の活物質含有層2bが対向している。
図4に示す構造の積層体によると、ロール表面の摩耗を抑制することができ、かつ優れた性能の電極を含む積層体を実現することが可能である。また、第2の膜5が、第2の集電体2aの端面45と、第2の集電タブ2cの表面のうちの第2の活物質含有層2bとの境界を含む部分46とを被覆しているため、第1の電極と第2の電極2との接触による内部短絡が低減される。
なお、第1,第2の集電タブは、第1,第2の集電体における活物質含有層無担持の一辺に限られない。例えば、第1,第2の集電体の一辺から突出した複数の帯状部を第1,第2の集電タブとして使用可能である。この一例を図7に示す。図7は、第1の電極1の別の例を示す。図7に示す通り、第1の集電体1aの一辺から突出した複数の帯状部を第1の集電タブ1cとして用いても良い。
第2の膜は、第2の電極に形成しても良いが、第2の電極に形成する代わりに、第1の電極に形成しても良い。この一例を図8に示す。第2の膜7は、第1の膜4の表面と、第1の電極の全ての端面とを被覆している。また、第2の膜7は、第1の集電タブ1cの両方の主面それぞれにおける、第1の活物質含有層1bとの境界を含む部分も被覆する。
また、第1の電極及び第2の電極の双方に第1の膜を形成しても良い。これにより、第1の膜と電極との密着性をより高くすることができる。また、この場合、第1の電極及び第2の電極の間に第2の膜を介在させることが可能である。この構成により、第1の電極と第2の電極の間の絶縁をより確実なものにすることができる。第2の膜は、第1の電極、第2の電極のいずれかあるいは双方に形成することができる。
第2の実施形態の積層体によれば、第1の実施形態の電極を含むため、ロール表面の摩耗を抑制することができ、かつ優れた性能の電極を含む積層体を実現することが可能である。
第3の実施形態
第3の実施形態の電極は、第1の実施形態の電極の第1の活物質含有層、第1の集電体及び第1の膜を含む。第1の活物質含有層は、裏面が第1の集電体の表面及び裏面のうちの少なくとも一部に担持される。第1の活物質含有層は、第1の集電タブと隣接する第1端面と第1方向において第1端面と向き合う第2端面とを含む。第1の活物質含有層の第1端面で規定される厚さは、第1の活物質含有層の第2端面で規定される厚さよりも小さい。第1の膜は、第1の活物質含有層の表面の少なくとも一部に加え、第1の活物質含有層の第1端面と、第1の集電タブの表面及び裏面のうちの第1端面と隣接する部分とを被覆している。
第3の実施形態によれば、第3の実施形態の電極を第1の電極として含む積層体が提供される。積層体は、第1の電極の対向電極である第2の電極をさらに含むことができる。また、積層体は、セパレータをさらに含んでいても良い。セパレータは、第1の電極と第2の電極を、イオン伝導を保ちつつ、電気的に絶縁し得るものであれば良い。
第1の電極の第1の膜がセパレータを兼ねても良い。第2の膜あるいは第1,第2の膜以外の絶縁性膜をセパレータとして使用しても良い。複数種類の膜を組合わせたものをセパレータとしても良い。絶縁性膜の種類については、第2の実施形態で説明したのと同様なものを挙げることができる。
第3の実施形態の電極を含む積層体を図面を参照して説明する。
図9は、実施形態の積層体の一例を示す断面図である。図9の断面図は、積層体を集電タブの延出方向である第一方向に切断した断面図である。図9に示す積層体は、第3実施形態の電極として第1の電極1、第2の電極2及びセパレータ3を含む。第1の電極1は、図9及び図10に示す通り、第1の集電体1a、第1の活物質含有層1b、及び第1の集電タブ1cを含む。第1の活物質含有層1bは、第1の表面40及び第1の裏面41を有する。第1の集電タブ1cは、第1の集電体1aから第1方向51に延出したものである。第1の集電体1aは、表面及び裏面を有する導電性のシートである。第1の集電体1aの一方の主面が表面であり、他方の主面が裏面である。第1の集電体1aの4つの側面それぞれが、表面及び裏面と直交する。第1の活物質含有層1bは、第1の集電体1aのうちの第1の集電タブ1cとなる部分を除いた箇所における表面及び裏面それぞれに保持されている。第1の集電体1aの表面及び裏面のそれぞれにおいて、一辺(例えば、長辺、短辺)及びその近傍に活物質含有層が保持されていない。第1の集電体1aの一辺に平行に形成された活物質含有層非保持部は、第1の集電タブ1cとして機能する。第1の活物質含有層1bの表面のうち、第1の集電体1aと接している面が第1の裏面41である。第1の活物質含有層1bは、互いに向き合う二組の端面を有する。そのうちの一組の端面は、第1方向51に対して垂直である。そのうちの一つの端面が、第1の集電タブ1cと隣接する第1端面52である。第1端面52は、第1方向51において、第2端面53と向き合っている。また、第1の活物質含有層1bの第1端面52で規定される厚さT1は、第1の活物質含有層1bの第2端面53で規定される厚さT2よりも小さい。厚さT1及びT2の測定方法を以下に説明する。
アルゴンガス雰囲気下で二次電池を解体して、二次電池の外装部材から電極群を取り出す。この電極群をほどいて測定サンプルを10mm×10mm程度に切り出す。切り出したサンプルをEMC(EthylMethylCarbonate、エチルメチルカーボネート)を満たして攪拌させたビーカーに入れ、30分間洗浄をする。洗浄を終えたサンプルを乾燥させる。このサンプルをイオンミリング装置(株式会社日立ハイテクノロジーズ社のIM4000PLUS)を用いて、断面ミリングを行う。断面ミリングで得られた断面を例えば走査電子顕微鏡(日立ハイテクノロジーズ社のTM3030Plus)で観察し、厚さT1及びT2を測定する。
第1端面52を含む端部を第1方向51に沿って切断した断面形状の例を図11~図18に示す。図11~図18に示す端部は、いずれも、第1の活物質含有層1bの厚さが第1方向51に向かって減少して第1端面52で最小になっている。図11,12,14,17,18に示す端部では、第1の活物質含有層1bの端部の厚さが、徐々に減少して第1端面52で最小になっている。第1端面52を含む端部は、第1方向51と直交する方向に延びた略半円柱状の形状をしている。図13及び図16に示す端部では、第1の活物質含有層1bの端部の厚さが、縦断面形状が針状またはドーム状を描くように減少して第1端面52で最小になっている。一方、図15に示す端部では、第1の活物質含有層1bの端部の厚さが、縦断面形状が突起を描くように減少して第1端面52で最小になっている。集電体との接触面積を大きくするため、図11,12,14,17,18に示す端部形状が望ましい。
第2の電極2は、図19に示す通り、第2の集電体2a、第2の活物質含有層2b及び、第2の集電タブ2cを含む。第2の活物質含有層2bは第2の表面42及び第2の裏面43を有する。第2の集電タブ2cは、第2の集電体2aから第2方向54に延出したものである。第2の集電体2aは、表面及び裏面を有する導電性のシートである。第2の集電体2aの一方の主面が表面であり、他方の主面が裏面である。第2の集電体2aの4つの側面それぞれが、表面及び裏面と直交する。第2の活物質含有層2bは、第2の集電体2aのうちの第2の集電タブ2cとなる部分を除いた箇所における表面及び裏面それぞれのに保持されている。第2の集電体2aの表面及び裏面のそれぞれにおいて、一辺及びその近傍に活物質含有層が保持されていない。第2の集電体2aの一辺に平行に形成された活物質含有層非保持部は、第2の集電タブ2cとして機能する。第2の活物質含有層2bの表面のうち、第2の集電体2aと接している面が第2の裏面43である。第2の活物質含有層2bは、互いに向き合う二組の端面を有する。そのうちの一組の端面は、第2方向54に対して垂直である。そのうちの一つの端面が、第2の集電タブ2cと隣接する第1端面55である。第1端面55は、第2方向54において、第2端面56と向き合っている。第2の活物質含有層2bの第1端面55で規定される厚さT1は、第2の活物質含有層2bの第2端面56で規定される厚さT2よりも小さくても良い。
セパレータ3は、有機繊維を含む第2の膜5を含む。第1の膜4は、セパレータ3として機能し得る。第1の膜4は、表面A及び裏面Bを有し、第2の膜5は、表面C及び裏面Dを有する。図9及び図10に示す通り、第1の膜4の裏面Bは、第1の活物質含有層1bそれぞれの第1の表面40と接して被覆している。二つの第1の活物質含有層1bそれぞれについて、主面に対して直交する四側面のうちの第1端面52が第1の膜4で被覆されている。第1の膜4は、第1の集電タブ1cの表面及び裏面それぞれの第1の活物質含有層1bの第1端面52と隣接する部分、言い換えれば、第1の集電タブ1cの表面及び裏面それぞれの第1端面52との境界部分も被覆している。第1の膜4の第1端面52と隣接する部分は、第2の電極の第2の集電タブ2cが延出している側の反対側に位置する端面に近い位置にある。第1の膜4を設けることにより、第1の電極の第1の集電タブ1cと第2の電極の端面とが接触することによる内部短絡を低減することができる。第1の活物質含有層1bの第1端面52及びこれと隣接する部分を第1の膜4が被覆する形態は、特に限定されるものではないが、例えば、図11~図18に示す例を挙げることができる。図11では、第1の膜4が、第1の活物質含有層1bの第1端面52を含む端部(以下、端部とする)をその外形に沿うように被覆している。また、第1の膜4は、第1端面52と隣接する部分(以下、隣接部とする)を十分な幅で被覆し、その厚さが第一方向51に沿って減少している。図12では、第1の膜4が、第1の活物質含有層1bの第1端面52を含む端部をその外形に沿うように被覆している。また、第1の膜4は、隣接部を十分な幅と厚さで被覆している。図13では、第1の膜4が、第1の活物質含有層1bの端部をその外形に沿うように被覆している。また、第1の膜4は、隣接部を十分な幅で被覆し、その厚さが第一方向51に沿って減少している。図14では、第1の膜4が、第1の活物質含有層1bの端部をその外形に沿うように被覆している。図15では、第1の膜4が、第1の活物質含有層1bの端部を被覆し、また、隣接部を十分な幅で被覆し、その厚さが第一方向51に沿って減少している。図16では、第1の膜4が、第1の活物質含有層1bの端部の周囲を覆っている。図17では、第1の膜4が、第1の活物質含有層1bの端部及び隣接部を被覆しているが、端部を被覆している部分に、隣接部を被覆している部分が連続しておらず、互いに独立している。図18では、第1の膜4が、第1の活物質含有層1bの端部の一部を被覆している。
第1の膜4が第1の活物質含有層1bから剥離するのを抑制する効果を高めるには、図11~図14に示す構造が望ましい。
第1の膜4が第1の活物質含有層1bにどのようにして固定されているかは特に限定されるものではないが、例えば、接着、熱融着が挙げられる。
一方、第2の膜5は、図19に示す通り、第2の活物質含有層2bそれぞれの第2の表面42及び第2の表面42に直交する四側面(端面55,56を含む)と、第2の集電体2aの第2の電極2表面に露出している3つの端面45と、第2の集電タブ2cの表面及び裏面における第2の活物質含有層2bの端面55と隣接する部分46とを被覆している。そのため、第1の膜4及び第2の膜5を介して第1の活物質含有層1bと第2の活物質含有層2bが対向している。第2の膜は、第2の電極に一体化されていても良いが、これに限られるものではない。例えば、第2の膜は、第1の膜の表面に一体化されていても良い。第2の膜が、第1の膜又は第2の活物質含有層にどのように一体化されているかは特に限定されるものではないが、例えば、第2の膜中の有機繊維が第1の膜又は第2の活物質含有層の表面にめり込む、あるいははまり込む状態が挙げられる。
以上説明した例に示す通り、第3の実施形態の積層体は、第1の実施形態の電極を備えているため、ロール表面の摩耗を抑制することができ、かつ優れた性能の電極を含む積層体を実現することが可能である。また、第1の活物質含有層の第1端面で規定される厚さが、第1の活物質含有層の第2端面で規定される厚さよりも小さい。また、第1の膜が、第1の活物質含有層の表面並びに第1端面と、第1の集電タブの表面及び裏面のうちの第1の活物質含有層の第1端面と隣接する部分とを被覆している。このような構造によると、第1の膜が第1の活物質含有層から剥離するのを抑制することができる。その結果、高容量を得るため、積層体を渦巻き状に捲回する等により電極群を作製する際や、外装部材への積層体の充填率を高くした際に、第1の膜が第1の活物質含有層から剥離するのを抑制することができるため、内部短絡の発生を抑えることができ、高容量な電池を提供することができる。そのため、実用性に優れている。また、第1の活物質含有層の第1端面側における充放電に伴う膨張収縮による体積変化を、緩和することができる。その結果、第1の膜が、第1の活物質含有層の変形に追従しやすくなり、第1の活物質含有層からの剥離を抑制することができる。そのため、電池の充放電サイクル寿命等の寿命を向上することができる。
なお、第1,第2の集電タブは、第1,第2の集電体における活物質含有層無担持の一辺に限られない。例えば、第1,第2の集電体の一側面から突出した複数の帯状部を第1,第2の集電タブとして使用可能である。この一例を図20に示す。図20は、第1の電極1の別の例を示す。図20に示す通り、第1の集電体1aの一側面(例えば長辺に沿った一側面)から突出した複数の帯状部を第1の集電タブ1cとして用いても良い。第1の膜4は、第1の活物質含有層1bの表面並びに第1端面52と、第1の集電タブ1cの表面及び裏面における第1端面52と隣接する部分とを被覆している。第1の活物質含有層1bの他の3つの端面、第1の集電体1aの四側面49、あるいは、第1の集電タブ1cの対向する二側面48が、第1の膜4で被覆されていても良い。
また、第2の膜5は、第1の電極1に一体化させても良い。この一例を図21に示す。図21では、第2の膜5は、第1の膜4の表面と、第1の膜4で覆われていない電極端面すなわち第1の集電タブ1cが延出していない3つの電極端面とを被覆している。図21の構成によると、第1の電極と第2の電極間に必要な絶縁性を確保しつつ、第1の膜が第1の活物質含有層から剥離するのを抑制することができる。そのため、電池の容量及び充放電サイクル寿命を向上することができる。
また、第1の電極及び第2の電極の双方に第1の膜を形成しても良い。これにより、第1の膜と電極との密着性をより高くすることができる。また、この場合、第1の電極及び第2の電極の間に第2の膜を介在させることが可能である。この構成により、第1の電極と第2の電極の間の絶縁をより確実なものにすることができる。第2の膜は、第1の電極、第2の電極のいずれかあるいは双方に形成することができる。
第1の実施形態及び第3実施形態の電極の一例である第1の電極の製造方法を以下に説明する。
第1の製造方法
第1の集電体の少なくとも一方の主面に、第1の活物質を含むスラリー(以下、スラリーIとする)と、チタン酸化物粒子を含むスラリー(以下、スラリーIIとする)を同時に塗工する。塗工工程の一例を図22及び図23に示す。塗工装置30は、スラリーIを収容するタンク32と、スラリーIIを収容するタンク33とを備え、基材にスラリーI及びスラリーIIを同時に塗布する構成になっている。所定の寸法に裁断される前の長尺状の第1の集電体1aを、搬送ローラ31によって、塗工装置30のスラリー吐出口に搬送する。図23において、スラリーI吐出口32aがスラリーII吐出口33aよりも集電体の上流側に位置している。このような吐出口配置のため、塗工装置30から第1の集電体1a上に、短辺方向の両端部を除き、スラリーIが塗布される。次いで、スラリーIが乾く前にスラリーIIがスラリーIの塗布領域からはみ出すように重ね塗りされる。スラリーIにスラリーIIが重ね塗りされているため、スラリーIの表面形状にスラリーIIが追従しやすくなる。その後、スラリーを乾燥させた後、乾燥後のものにロールプレスを施し、所定のサイズに裁断して第1の電極を得る。スラリーIを塗布する工程とスラリーIIを塗布する工程とをほぼ同時期に行うと、表面粗さの差を小さくすることができる。また、工程間の期間を長くすると、表面粗さの差が拡大する。スラリーの乾燥時間を短くする方が、表面粗さの差を小さくすることができる。さらに、プレス圧を大きくする方が、表面粗さの差を小さくすることができる。スラリーI及びスラリーIIを塗布するタイミング、スラリーの乾燥条件、プレス条件等を調整することにより、第1の活物質含有層の表面の表面粗さRa1よりも、第1の膜の表面の表面粗さRa2が小さい第1の電極が得られる。
なお、スラリーIIの粘度をスラリーIの粘度に比して大きくすることが望ましい。これにより、スラリーIIの流動性がスラリーIに比して低くなるため、スラリーIが第1の集電体の表面上を拡散して塗工の末端部分の厚さが薄くなったところに、スラリーIIがスラリーIの形状に追従しつつスラリーI上を拡散する。その結果、第1の活物質含有層の第1端面で規定される厚さを、第1の活物質含有層の第2端面で規定される厚さよりも小さくすることができる。スラリーIIの粘度は、粘度せん断速度1.0(1/s)以上1000(1/s)以下の領域に亘ってスラリーIの粘度よりも大きいことが望ましい。スラリーIの粘度は、粘度せん断速度1.0(1/s)以上1000(1/s)以下の領域で0.01Pa・s以上1000Pa・s以下が好ましい、その中でも特に0.1Pa・s以上100Pa・s以下がより好ましい。一方、スラリーIIの粘度は、粘度せん断速度1.0(1/s)以上1000(1/s)以下の領域で0.1Pa・s以上1000Pa・s以下が好ましい、その中でも特に1Pa・s以上1000Pa・s以下がより好ましい。
第1の実施形態または第3の実施形態の電極を含む積層体の製造方法を以下に説明する。
第2の製造方法
第1の製造方法により、第1の電極(第1または第3の実施形態の電極)を得る。
一方、第2の集電体に第2の活物質を含むスラリーを塗布した後、スラリーを乾燥させ、乾燥後のものにロールプレスを施し、所定のサイズに裁断して第2の電極を得る。第2の電極にエレクトロスピニング法により第2の膜を形成する。次いで、プレスを施しても良い。プレス方法としては、ロールプレスでもよく、平板プレスでもよい。
第1の電極と第2の電極を、これらが第1の膜と第2の膜を介して対向するように積層して実施形態の積層体を得る。
第3の製造方法
第1の製造方法により作製した第1の電極に、エレクトロスピニング法により第2の膜を形成する。次いで、プレスを施しても良い。プレス条件は、第2の製造方法で説明した通りである。
一方、第2の集電体に第2の活物質を含むスラリーを塗布した後、スラリーを乾燥させ、乾燥後のものにロールプレスを施し、所定のサイズに裁断して第2の電極を得る。
第1の電極と第2の電極を、これらが第1の膜と第2の膜を介して対向するように積層して実施形態の積層体を得る。
次いで、エレクトロスピニング法について説明する。第2の膜は、例えば、エレクトロスピニング法により形成される。エレクトロスピニング法では、第2の膜の形成対象である、第1の電極または第2の電極をアースしてアース電極とする。第1の電極に形成する場合、第1の膜を形成済みの第1の電極を用意する。
紡糸ノズルに印加された電圧により液状の原料(例えば原料溶液)が帯電すると共に、原料溶液からの溶媒の揮発により原料溶液の単位体積当たりの帯電量が増加する。溶媒の揮発とそれに伴う単位体積あたりの帯電量の増加が連続して生じることで、紡糸ノズルから吐出された原料溶液は長手方向に延び、ナノサイズの有機繊維として、アース電極である第1の電極または第2の電極に堆積する。有機繊維とアース電極間には、ノズルとアース電極間の電位差によりクーロン力が生じる。よって、ナノサイズの有機繊維により第1の膜との接触面積を増加させることができ、この有機繊維をクーロン力により第1の電極または第2の電極上に堆積することができるため、第2の膜の電極からの剥離強度を高めることが可能となる。剥離強度は、例えば、溶液濃度、サンプル-ノズル間距離等を調節することにより制御することが可能である。なお、第1,第2の集電タブに第2の膜を形成しない場合、第1,第2の集電タブをマスクしてから第2の膜を形成すると良い。この例を図24に示す。図24は、第2の電極に第2の膜を形成する工程を示す斜視図である。図24に示す通り、第2の膜5は、ノズルNから吐出される原料溶液が第2の活物質含有層2b及び第2の集電タブ2c上に、有機繊維として堆積することで直接形成される。第2の集電タブ2cの一辺及びその近傍がマスクMで被覆されている。そのため、第2の膜5は、第2の活物質含有層2bの表面と、第2の集電タブ2c表面における第2の活物質含有層2bと隣接する部分に跨がるように堆積された有機繊維を含む多孔質膜となる。
エレクトロスピニング法を用いることによって、第2の膜を電極表面に容易に形成することができる。エレクトロスピニング法は、原理的には連続した1本の繊維を形成するので、曲げによる破断、膜の割れへの耐性を薄膜で確保できる。第2の膜を構成する有機繊維が継ぎ目のない連続したものであることは、第2の膜のほつれや一部欠損の確率が低く、自己放電の抑制の点で有利である。
エレクトロスピニングに用いられる液状の原料には、例えば、有機材料を溶媒に溶解して調製された原料溶液が用いられる。有機材料の例は、有機繊維を構成する有機材料で挙げたものと同様なものを挙げることができる。有機材料は、例えば5~60質量%程度の濃度で溶媒に溶解して用いられる。有機材料を溶解する溶媒は特に限定されず、ジメチルアセトアミド(DMAc)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、N,N‘ジメチルホルムアミド(DMF)、N-メチルピロリドン(NMP)、水、アルコール類等、任意の溶媒を用いることができる。また、溶解性の低い有機材料に対しては、レーザー等でシート状の有機材料を溶融しながらエレクトロスピニングする。加えて、高沸点有機溶剤と低融点の溶剤とを混合することも許容される。
高圧発生器を用いて紡糸ノズルに電圧を印加しつつ、紡糸ノズルから所定の電極の表面にわたって原料を吐出することによって、第2の膜が形成される。印加電圧は、溶媒・溶質種、溶媒の沸点・蒸気圧曲線、溶液濃度、温度、ノズル形状、サンプル-ノズル間距離等に応じて適宜決定され、例えばノズルとワーク間の電位差を0.1~100kVとすることができる。原料の供給速度もまた、溶液濃度、溶液粘度、温度、圧力、印加電圧、ノズル形状等に応じて適宜決定される。シリンジタイプの場合には、例えば、1ノズルあたり0.1~500μl/min程度とすることができる。また、多ノズルやスリットの場合には、その開口面積に応じて供給速度を決定すればよい。
有機繊維が乾燥状態で電極の表面に直接形成されるので、電極内部に原料に含まれる溶媒が浸み込むことは実質的に避けられる。電極内部の溶媒残留量は、ppmレベル以下と極めて低いものとなる。電極内部の残留溶媒は、酸化還元反応を生じて電池のロスを引き起こし、電池性能の低下につながる。本実施形態によれば、こうした不都合が生じるおそれは極力低減されることから、電池の性能を高めることができる。
第4の実施形態
第4の実施形態の二次電池は、上記実施形態の積層体を含む。二次電池は、電解質と、電解質及び積層体を収容可能な外装部材とをさらに含んでいても良い。
複数の積層体を、第1の活物質含有層と第2の活物質含有層の間に第1の膜及び/または第2の膜が位置するように積層したものを電極群として二次電池に使用しても良い。電極群の形状は、この形状に限られず、一以上の積層体を渦巻きあるいは扁平の渦巻状に捲回したものを電極群として使用しても良い。
二次電池は、第1の集電タブと電気的に接続される第1の電極端子と、第2の集電タブと電気的に接続される第2の電極端子とをさらに備えることも可能である。
電解質としては、例えば、非水電解質が用いられる。非水電解質としては、電解質を有機溶媒に溶解することにより調整される液状非水電解質、液状電解質と高分子材料を複合化したゲル状非水電解質等が挙げられる。液状非水電解質は、例えば電解質を0.5mol/L以上、2.5mol/L以下の濃度で有機溶媒に溶解することによって、調製することができる。
電解質としては、例えば、過塩素酸リチウム(LiClO4)、六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)、四フッ化ホウ酸リチウム(LiBF4)、六フッ化砒素リチウム(LiAsF6)、トリフルオロメタスルホン酸リチウム(LiCF3SO3)、ビストリフルオロメチルスルホニルイミドリチウム[LiN(CF3SO22]等のリチウム塩、あるいはこれらの混合物を挙げることができる。高電位でも酸化し難いものであることが好ましく、LiPF6が最も好ましい。
有機溶媒としては、例えば、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)、ビニレンカーボネート等の環状カーボネートや、ジエチルカーボネート(DEC)、ジメチルカーボネート(DMC)、メチルエチルカーボネート(MEC)等の鎖状カーボネートや、テトラヒドロフラン(THF)、2メチルテトラヒドロフラン(2MeTHF)、ジオキソラン(DOX)等の環状エーテルや、ジメトキシエタン(DME)、ジエトキシエタン(DEE)等の鎖状エーテルや、γ-ブチロラクトン(GBL)、アセトニトリル(AN)、およびスルホラン(SL)等が挙げられる。こうした有機溶媒は、単独でも2種以上の混合物として用いてもよい。
高分子材料としては、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリエチレンオキサイド(PEO)等を挙げることができる。
なお、非水電解質として、リチウムイオンを含有した常温溶融塩(イオン性融体)、高分子固体電解質、無機固体電解質等を用いてもよい。
外装部材としては、例えば、金属製容器、又はラミネートフィルム製容器などを用いることができる。
二次電池の形態は、特に限定されず、例えば、円筒型、扁平型、薄型、角型、コイン型等の様々な形態にすることができる。
図25は、実施形態に係る二次電池の一例を示す部分切欠斜視図である。図25は、外装部材としてラミネートフィルムを用いた二次電池の一例を示す図である。図25に示す二次電池10は、ラミネートフィルム製の外装部材11と、電極群12と、第1の電極端子13と、第2の電極端子14と、非水電解質(図示しない)とを含む。電極群12は、実施形態の積層体を複数含み、第1の電極と第2の電極が第1の膜及び第2の膜からなるセパレータを介して積層された構造を有する。非水電解質(図示しない)は、電極群12に保持あるいは含浸されている。第1の電極端子13には、第1の電極の第1の集電タブが電気的に接続されている。第2の電極端子14には、第2の電極の第2の集電タブが電気的に接続されている。図25に示すように、第1の電極端子13と第2の電極端子14とは、互いに距離を隔てた状態でそれぞれの先端が外装部材11の一辺から外部に突出している。
図26は、実施形態に係る二次電池の他の例を示す分解斜視図である。図26は、外装部材として角型の金属製容器を用いた二次電池の一例を示す図である。図26に示す二次電池は、外装部材20と、捲回型電極群21と、蓋22と、第1の電極端子23と、第2の電極端子24と、非水電解質(図示しない)とを含む。捲回型電極群21は、実施形態の積層体が扁平の渦巻き状に捲回された構造を有する。捲回型電極群21において、扁平の渦巻き状に捲回された第1の集電タブ25が一方の周方向の端面に位置し、また、扁平の渦巻き状に捲回された第2の集電タブ26が他方の周方向の端面に位置している。非水電解質(図示しない)は、電極群21に保持あるいは含浸されている。第1の電極リード27は、第1の集電タブ25と電気的に接続され、かつ第1の電極端子23とも電気的に接続されている。また、第2の電極リード28は、第2の集電タブ26と電気的に接続され、かつ第2の電極端子24とも電気的に接続されている。電極群21は、第1の電極リード27及び第2の電極リード28が外装部材20の主面側と対向するように外装部材20内に配置される。蓋22は、外装部材20の開口部20aに溶接等により固定されている。第1の電極端子23と第2の電極端子24とは、絶縁性のハーメチックシール部材(図示せず)を介して蓋22にそれぞれ取り付けられている。
以上説明した第4の実施形態の二次電池によれば、上記いずれかの実施形態の電極及び/または積層体を含むため、プレスロール表面の摩耗を抑制することができると共に、電池性能を改善し得る。
第1の電極を正極、第2の電極を負極とした二次電池を以下の方法で作製した。
(実施例1)
正極及び正極上の第1の膜としての絶縁性層、負極及び負極上の第2の膜としてのナノファイバ層を以下の方法で作製した。
正極活物質として平均粒径が6μmのLiNi0.33Co0.33Mn0.33粒子及び平均粒径が5μmのLiCoO粒子、導電剤としてカーボンブラック、バインダーとしてポリフッ化ビニリデン(PVdF)を用意した。これらを、80:20:5:5の質量比で混合して混合物を得た。次に、得られた混合物をn-メチルピロリドン(NMP)溶媒中に分散して、粘度せん断速度1.0(1/s)で10Pa・s、粘度せん断速度1000(1/s)で0.5Pa・sとなるように正極スラリーを調製した。
絶縁性無機材料として平均粒径D50が1μmのチタン酸リチウム(Li4Ti512)粒子とPVdFを用意した。これらを、100:4の質量比で混合して混合物を得た。次に得られた混合物をNMPに分散させ、粘度せん断速度1.0(1/s)で100Pa・s、粘度せん断速度1000(1/s)で2Pa・sとなるようにチタン酸化物含有スラリーを調製した。
よって、チタン酸化物含有スラリー(スラリーII)の粘度は、粘度せん断速度1.0(1/s)以上1000(1/s)以下の領域に亘って正極スラリー(スラリーI)の粘度よりも大きい。
正極スラリーおよびチタン酸化物含有スラリーの粘度は、Thermo Scientific社HAAKE MARS III 粘度・粘弾性測定装置を用いて測定した。
次に、厚さ15μmのアルミニウム箔上に、下層に正極スラリー、上層にチタン酸化物含有スラリーとなるように、かつ、上層のチタン酸化物含有スラリーがはみ出すように重ね塗りをし、乾燥を行った。これをアルミニウム箔の両面で行った。その後、ロールプレスを施し、所定のサイズに裁断して正極を得た。絶縁性無機材料層は、図9に示す通り、正極活物質含有層の表面及び第1端面、正極集電タブの表面及び裏面における第1端面と隣接する部分と被覆していた。
正極活物質含有層それぞれの厚さは20μm、正極活物質含有層上の絶縁性無機材料層の厚さは3μm、正極活物質含有層からはみ出してアルミニウム箔上に形成された絶縁性無機材料層の厚さは、20μmであった。絶縁性無機材料層中のチタン酸化物の含有量は96質量%であった。第1端面の厚さT1は、5μm、第2端面の厚さT2は20μmであった。第1端面を含む端部の形状は図11に示すものであった。すなわち、多数の粒子を含む正極活物質含有層1bの厚さが集電タブ側に向かって薄くなっている。第1の膜4は、正極活物質含有層1b及び正極集電体1aの表面を被覆している。第1の膜4の厚さは、正極集電体1aの表面と接している部分が、正極活物質含有層1bの表面と接している部分よりも厚くなっている。
なお、集電体の一方の長辺に正極活物質含有層無担持の部分を設け、この箇所を正極集電タブとした。
負極活物質として一次粒子の平均粒径が0.5μmのチタン酸リチウム粒子と、導電剤としてカーボンブラック、バインダーとしてポリフッ化ビニリデンを用意した。これらを、90:5:5の質量比で混合して混合物を得た。得られた混合物をn-メチルピロリドン(NMP)溶媒中に分散して、スラリーを調製した。
得られたスラリーを、厚さ15μmのアルミニウム箔の両面に塗布し、乾燥させた。次いで、乾燥させた塗膜をプレスして負極を得た。負極活物質含有層それぞれの厚さは30μmであった。なお、集電体の一方の長辺に負極活物質含有層無担持の部分を設け、この箇所を負極集電タブとした。
この負極上に、エレクトロスピニング法によって有機繊維を堆積させてナノファイバ層を形成した。有機材料としては、ポリイミドを用いた。このポリイミドを、溶媒としてのDMAcに20質量%の濃度で溶解して、液体原料として原料溶液を調製した。得られた原料溶液を、定量ポンプを使用して5μl/minの供給速度で紡糸ノズルから負極の表面に供給した。高電圧発生器を用いて、紡糸ノズルに20kVの電圧を印加し、この紡糸ノズル1本で100×200mmの範囲を動かしながら負極活物質含有層表面に2μmの有機繊維の層を形成した。なお、負極集電タブの両方の表面(主面)における負極活物質含有層との境界から10mmの部分を除き、負極集電タブの表面をマスクした状態でエレクトロスピニング法を実施して負極を得た。有機繊維の層は、図19に示す通り、負極活物質含有層のそれぞれの表面及び表面に直交する四側面と、負極集電体の負極表面に露出している3つの端面と、負極集電タブの表面及び裏面における負極活物質含有層の端面と隣接する部分とを被覆していた。
得られた正極及び負極を、正極の第1の膜と負極の第2の膜とが図9に示す通りに対向するよう捲回してプレスを施すことにより、積層体として電極群を得た。
(実施例2)
絶縁性無機材料として平均粒径D50が1μmのルチル型の二酸化チタン(TiO)粒子を用いること以外は、実施例1と同様にして積層体を得た。
(比較例1)
絶縁性無機材料として平均粒径D50が1μmのアルミナ(Al)粒子を用いること以外は、実施例1と同様にして積層体を得た。
(比較例2)
絶縁性無機材料として平均粒径D50が3μmのマグネシア(MgO)粒子を用いること以外は、実施例1と同様にして積層体を得た。
(比較例3)
第1の膜を設けないこと以外は、実施例1と同様にして積層体を得た。
実施例及び比較例の正極について、上述した粗さの算術平均値Raの測定方法で正極活物質含有層の表面粗さRa1、第1の膜の表面の表面粗さRa2を測定し、その結果を表1に示す。表1に示す通り、実施例1,2の正極は、Ra1>Ra2を満たしていた。
Figure 0007254941000001
また、実施例及び比較例の正極について、マイクロスラリーエロージョン(MSE)試験(摩耗剤と溶媒で作製したスラリーを試験片に噴射し、表面を浸食させる試験)を実施した。試験手順は、次の通りである。まず、摩耗剤粒子の固形分比が10質量%で、溶媒として水を含むスラリーを作製し、試験機内のタンクに入れた。スラリーをミキサーで撹拌しながら吸い上げた。吸い上げたスラリーを高圧で試験片である各電極の表面にノズルを用いて流速300m/sで吹き付けた。ノズルの口径は3mm×3mmとした。一定時間吹き付けた後に触針式粗さ計で摩耗の深さを測定した。なお、試験は室温で実施した。MSE試験時間(分)と、摩耗量(μm)との関係を図27に示す。
図27から明らかな通り、チタン酸化物粒子を含む第1の膜を備えた実施例1,2の電極は、試験時間300分経過後も、摩耗量が10μmよりも小さいままであった。一方、アルミナまたはマグネシアを含む第1の膜を備えた比較例1,2の電極、第1の膜を設けない比較例3の電極は、いずれも、試験時間120分以内のうちに摩耗量が40μmに達した。以上の結果から、実施形態に係る電極によると、ロール表面の摩耗が抑制されることを確認することができた。また、実施例1,2の電極群を室温で一晩真空乾燥した後、露点-80℃以下のグローブボックス内に1日放置した。これを、電解液とともに金属製容器に収容して、非水電解質電池を得た。用いた電解液は、エチレンカーボネート(EC)とジメチルカーボネート(DMC)にLiPFを溶解させたものであった。得られた実施例1,2の電池は、初期容量として設計容量と同じ1Ahを示した。
実施例1の正極において、正極活物質を、平均粒径が7μmのLiMnで表されるスピネル構造のリチウムマンガン複合酸化物粒子を80質量%と、平均粒径が5μmのLiCoO粒子を20質量%とからなるものに変更したところ、実施例1と同様な結果を得られた。
以上に説明した少なくとも一つの実施形態及び実施例に係る電極は、活物質含有層と、チタン酸化物粒子を含む第1の膜とを含み、活物質含有層の表面の表面粗さRa1と第1の膜の表面の表面粗さRa2が(1)式:Ra1>Ra2を満たす。そのため、ロールプレスで用いるロール表面の摩耗を抑制することができると共に、電池の容量、レート性能等の電池性能を改善が期待できる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…第1の電極、1a…第1の集電体、1b…第1の活物質含有層、1c…第1の集電タブ、2…第2の電極、2a…第2の集電体、2b…第2の活物質含有層、2c…第2の集電タブ、3…セパレータ、4…第1の膜、5…第2の膜、10…二次電池、11…外装部材、12…電極群、13,23…第1の電極端子、14,24…第2の電極端子、20…外装部材、21…電極群、22…蓋、25…第1の集電タブ、26…第2の集電タブ、27…第1の電極リード、28…第2の電極リード、40…第1の表面、41…第1の裏面、42…第2の表面、43…第2の裏面、45…第2の集電体の端面、46…第2の集電タブの第2の活物質含有層との境界を含む部分、A…第1の膜の表面、B…第1の膜の裏面、C…第2の膜の表面、D…第2の膜の裏面、51…第1方向、52、55…第1端面、53、56…第2端面、54…第2方向。

Claims (11)

  1. 活物質粒子を含み、表面及び裏面を有する活物質含有層と、
    表面及び裏面を有し、前記裏面が前記活物質含有層の前記表面の少なくとも一部と接し、チタン酸化物粒子を含む第1の膜とを含み、
    前記活物質含有層の前記表面の表面粗さRa1と、前記第1の膜の前記表面の表面粗さRa2が、Ra1>Ra2を満たす、電極。
  2. 前記チタン酸化物粒子は、スピネル構造のリチウムチタン酸化物粒子及び二酸化チタン粒子のうちの少なくとも一方を含む、請求項1に記載の電極。
  3. 前記活物質粒子は、スピネル構造のリチウムマンガン複合酸化物粒子、リチウムコバルト複合酸化物粒子、及び、リチウムニッケルマンガンコバルト複合酸化物粒子よりなる群から選択される少なくとも1種を含む、請求項1または2に記載の電極。
  4. 前記活物質粒子は、スピネル構造のリチウムマンガン複合酸化物粒子及びリチウムニッケルマンガンコバルト複合酸化物粒子のうちの少なくとも一方と、リチウムコバルト複合酸化物粒子とを含む、請求項1または2に記載の電極。
  5. 表面及び裏面を有する集電体と、
    前記集電体から第1方向に延出した集電タブとをさらに含み、
    前記活物質含有層の前記裏面が前記集電体の前記表面及び前記裏面のうちの少なくとも一部に担持され、前記活物質含有層が、前記集電タブと隣接する第1端面と、前記第1方向において前記第1端面と向き合う第2端面とを有し、
    前記活物質含有層の前記第1端面で規定される厚さは、前記活物質含有層の前記第2端面で規定される厚さよりも小さく、
    前記第1の膜が、少なくとも、前記活物質含有層の前記第1端面と、前記集電タブの前記表面及び前記裏面のうちの前記第1端面と隣接する部分とを被覆している、請求項1~4のいずれか1項に記載の電極。
  6. 前記活物質含有層の厚さは、前記第1方向に沿って減少し、前記第1端面で規定される厚さが最少となる、請求項5に記載の電極。
  7. 請求項1~6のいずれか1項に記載の電極からなる第1の電極と、
    第2の電極と、
    セパレータと
    を含む、積層体。
  8. 前記第1の電極は正極である、請求項7に記載の積層体。
  9. 前記第1の膜が前記セパレータを兼ねる、請求項7または8に記載の積層体。
  10. 前記セパレータは、前記第1の膜とは異なる絶縁性膜を含む、請求項7または8に記載の積層体。
  11. 請求項1~6のいずれか1項に記載の電極を含む、二次電池。
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