JP7254215B2 - 回転電機、及びエレベータの巻上機 - Google Patents

回転電機、及びエレベータの巻上機 Download PDF

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Description

この発明は、ティースを有する固定子を備えた回転電機、およびその回転電機を備えたエレベータの巻上機に関するものである。
従来、固定子における全てのティースの先端部に補助溝を設けることによってトルクリップルを低減するようにした回転電機が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2005-094901号公報
しかし、特許文献1に示されている従来の回転電機では、全てのティースの先端部に補助溝が設けられていることにより、全てのティースを通過する磁束量が低下する。このため、従来の回転電機では、トルク出力の低下が懸念されていた。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、トルクリップルの低減を図りつつ、トルク出力の低下を抑制することができる回転電機、及びエレベータの巻上機を得ることを目的とする。
この発明に係る回転電機は、軸線を中心に回転する回転子と、回転子の径方向において空隙を介して回転子と対向している固定子とを備え、回転子は、回転子コアと、回転子コアに設けられ、回転子の周方向へ並ぶ複数の磁極とを有しており、固定子は、固定子コアと、固定子コアに設けられた複数の巻線とを有しており、固定子コアは、バックヨークと、バックヨークから回転子に向けて突出する複数のティースとを有しており、複数のティースは、固定子の周方向へ互いに間隔をあけて配置されており、各ティースは、回転子と対向する先端部を有しており、巻線は、ティースに集中巻によって巻かれており、固定子の周方向へ連続して並ぶ3つのティースは、ティース組を構成しており、1つのティース組を構成する3つのティースには、同一相の巻線がそれぞれ巻かれており、ティース組では、3つのティースのうち、中央のティースを避けて外側の2つのティースのそれぞれの先端部に低透磁率部が設けられており、低透磁率部の透磁率は、固定子コアの透磁率に比べて低い。
この発明に係る回転電機、及びエレベータの巻上機によれば、トルクリップルの低減を図りつつ、トルク出力の低下を抑制することができる。
実施の形態1による回転電機を示す断面図である。 図1の固定子コアにおけるU相のティース組を含む部分を展開した状態を示す展開図である。 比較例1の回転電機を示す断面図である。 比較例2の回転電機を示す断面図である。 比較例1、比較例2及び実施の形態1のそれぞれにおけるトルク出力の大きさを示すグラフである。 比較例1、比較例2及び実施の形態1のそれぞれにおけるトルク出力の波形を示すグラフである。 比較例1、比較例2及び実施の形態1のそれぞれにおけるトルクリップルの大きさを示すグラフである。 実施の形態1の回転電機におけるU相のティース組を含む部分の他の例を示す展開図である。 実施の形態1の回転電機におけるU相のティース組を含む部分の他の例を示す展開図である。 実施の形態2による回転電機を示す断面図である。 比較例1の回転電機、実施の形態2の正転時の回転電機及び実施の形態2の逆転時の回転電機のそれぞれにおけるトルク出力の大きさを示すグラフである。 比較例1の回転電機、実施の形態2の正転時の回転電機及び実施の形態2の逆転時の回転電機のそれぞれにおけるトルク出力の波形を示すグラフである。 比較例1の回転電機、実施の形態2の正転時の回転電機及び実施の形態2の逆転時の回転電機のそれぞれにおけるトルクリップルの大きさを示すグラフである。 実施の形態3による回転電機を示す断面図である。 実施の形態4による回転電機を示す断面図である。 実施の形態5による回転電機を示す断面図である。 実施の形態6による回転電機の固定子コアを示す分解斜視図である。 実施の形態6による回転電機の固定子コアの他の例を示す分解斜視図である。 実施の形態7によるエレベータの巻上機を示す縦断面図である。
以下、実施の形態について図面を参照して説明する。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1による回転電機を示す断面図である。回転電機1は、回転子2と、固定子6とを備えている。回転子2及び固定子6は、共通の軸線を主軸線として有している。回転子2は、図示しないハウジングに回転可能に支持された回転軸3に固定されている。回転子2及び固定子6は、回転軸3と同軸に配置されている。回転子2は、主軸線を中心として回転軸3と一体に回転する。ここで、回転子2の半径に沿う方向を径方向とし、回転子2の回転方向に沿う方向を周方向とする。
固定子6は、回転子2の径方向において空隙を介して回転子2と対向している。固定子6は、回転子2の周囲を囲んでいる。固定子6の内周部は、回転子2の外周部と空隙を介して対向している。回転子2及び固定子6は、ハウジング内に収容されている。
回転子2は、回転軸3に固定された磁性体である回転子コア4と、回転子コア4に設けられた複数の磁極5とを有している。
回転子コア4は、主軸線に沿った方向に複数の薄板を積層して構成された円柱状の積層体である。回転子コア4を構成する複数の薄板としては、例えば電磁鋼板が用いられている。回転子コア4には、主軸線に沿った軸貫通孔が設けられている。回転軸3は、回転子コア4の軸貫通孔に挿入されている。
複数の磁極5は、回転子コア4の外周面に固定されている。複数の磁極5は、回転子コア4の周方向へ並んでいる。複数の磁極5は、回転子コア4の周方向へ等ピッチで配置されている。各磁極5は、永久磁石によって構成されている。複数の磁極5は、固定子6に対向する極性が回転子2の周方向に交互に異なるように回転子コア4の外周面に設けられている。従って、回転子2の周方向において互いに隣り合う2つの磁極5のうち、一方の磁極5のN極が固定子6に対向し、他方の磁極5のS極が固定子6に対向している。この例では、回転子2における磁極5の数が10極となっている。
固定子6は、磁性体である固定子コア7と、固定子コア7に設けられた複数の巻線10とを有している。
固定子コア7は、主軸線に沿った方向に複数の薄板を積層して構成された積層体である。固定子コア7を構成する複数の薄板としては、例えば電磁鋼板が用いられている。また、固定子コア7は、円環状のバックヨーク9と、バックヨーク9から回転子2に向けて径方向内側に突出する複数のティース8とを有している。
複数のティース8は、固定子6の周方向へ互いに間隔をあけて配置されている。複数のティース8は、固定子6の周方向へ等ピッチで配置されている。この例では、9つのティース8が固定子コア7に含まれている。各ティース8は、空隙を介して回転子2と対向する先端部83を有している。固定子コア7には、複数のティース8の間にそれぞれ形成された空間がスロットとして設けられている。
複数の巻線10は、各ティース8に1つずつ集中巻によって巻まかれている。これにより、各スロットには、巻線10の一部が収まっている。この例では、9つの巻線10が固定子6に含まれている。
複数の巻線10は、図示しない電力線を介して交流電源に接続される。これにより、複数の巻線10には、三相交流電力が供給される。三相交流電力には、電気的な位相が120°ずつ互いに異なるU相、V相及びW相の電力が含まれている。固定子6には、複数の巻線10に三相交流電力が供給されることにより回転磁界が発生する。回転子2には、固定子6に発生する回転磁界と複数の磁極5との磁気的な相互作用によってトルクが発生する。これにより、回転子2は、回転軸3と一体に固定子6に対して回転する。
固定子コア7では、固定子6の周方向へ連続する3つのティース8がティース組81を構成している。この例では、9つのティース8が固定子コア7に含まれていることから、U相のティース組81、V相のティース組81及びW相のティース組81が3つのティース組81として固定子コア7に存在している。
1つのティース組81を構成する3つのティース8のそれぞれに巻かれた各巻線10には、同一相の電力が供給される。即ち、1つのティース組81を構成する3つのティース8のそれぞれには、同一相の巻線10が巻かれている。
これにより、3つのティース組81のうち、U相のティース組81を構成する各ティース8に巻かれている巻線10は、U相の電力が供給されるU相の巻線となっている。V相のティース組81を構成する各ティース8に巻かれている巻線10は、V相の電力が供給されるV相の巻線となっている。W相のティース組81を構成する各ティース8に巻かれている巻線10は、W相の電力が供給されるW相の巻線となっている。
各ティース組81では、外側の2つのティース8にそれぞれ巻かれた巻線10の巻き方向が正方向となっており、中央のティース8に巻かれた巻線10の巻き方向が逆方向となっている。
本実施の形態では、巻線10の巻き方向の区別を明確にするために、U相の巻線10については、巻き方向が正方向である場合に「U相」として表し、巻き方向が逆方向である場合に「Ui相」として表す。同様に、V相の巻線10については、巻き方向が正方向である場合に「V相」として表し、巻き方向が逆方向である場合に「Vi相」として表す。W相の巻線10については、巻き方向が正方向である場合に「W相」として表し、巻き方向が逆方向である場合に「Wi相」として表す。
ティース組81を構成する3つのティース8のうち、外側の2つのティース8のそれぞれの先端部83には、低透磁率部82が設けられている。ティース組81を構成する3つのティース8のうち、中央のティース8の先端部83には、低透磁率部82は設けられていない。即ち、各ティース組81では、3つのティース8のうち、中央のティース8を避けて外側の2つのティース8のそれぞれの先端部83に低透磁率部82が設けられている。低透磁率部82の透磁率は、固定子コア7の透磁率よりも低い。
各ティース組81における外側の2つのティース8のそれぞれの先端部83には、溝821が設けられている。溝821によって形成された空間部が低透磁率部82となっている。
溝821は、ティース8の先端部83から回転子2側へ開放されている。また、溝821は、主軸線に沿った方向に配置されている。溝821は、主軸線に沿った方向における固定子コア7の全範囲にわたって配置されている。各ティース組81では、外側の2つのティース8に溝821が1つずつ設けられている。主軸線に直交する平面におけるティース8の断面では、溝821によって形成された低透磁率部82の形状が矩形状となっている。
図2は、図1の固定子コア7におけるU相のティース組81を含む部分を展開した状態を示す展開図である。バックヨーク9は、円環状に並ぶ複数のバックヨーク部材91を有している。この例では、9つのバックヨーク部材91がバックヨーク9に含まれている。各バックヨーク部材91は、バックヨーク部材91の幅方向を固定子6の周方向に沿わせて配置されている。
複数のバックヨーク部材91には、ティース8が1つずつ設けられている。ティース8は、バックヨーク部材91の幅方向中央部から突出している。
各バックヨーク部材91の幅方向両端部には、突き当て面50がそれぞれ形成されている。複数のバックヨーク部材91が円環状に並べられた円環状態では、互いに隣り合う2つのバックヨーク部材91の突き当て面50同士が接触している。互いに隣り合う2つのバックヨーク部材91同士は、ティース8とは反対側の角部において連結部60を介して繋がっている。固定子コア7の状態は、各バックヨーク部材91が連結部60を中心として回転することにより、円環状態から展開状態へ変化する。固定子コア7の展開状態では、各突き当て面50が互いに離れて複数のバックヨーク部材91が一列に並んでいる。
各ティース8は、固定子6の径方向に沿った中心線を有している。主軸線に直交する平面における固定子コア7の断面では、主軸線を通りかつティース8の幅方向の中心位置を通る直線がティース8の中心線となっている。固定子コア7の状態が展開状態である場合、各ティース組81では、中央のティース8の中心線CLと、一方の外側のティース8の中心線CL1と、他方の外側のティース8の中心線CL2とが互いに平行となっている。また、固定子コア7の状態が展開状態である場合、中央のティース8の中心線CLと一方の外側のティース8の中心線CL1との距離と、中央のティース8の中心線CLと他方の外側のティース8の中心線CL2との距離とが、互いに等しい距離τ0となっている。
溝821によって形成された各低透磁率部82は、低透磁率部82が設けられたティース8の中心線CL1,CL2と平行な中心線を有している。ここで、各ティース組81における2つの低透磁率部82のうち、中心線CL1を有するティース8に設けられた低透磁率部82の中心線をCL11とし、中心線CL2を有するティース8に設けられた低透磁率部82の中心線をCL21とする。固定子コア7の状態が展開状態である場合、各ティース組81では、中心線CL11から中心線CLまでの距離と、中心線CL21から中心線CLまでの距離とが、互いに等しい距離τとなっている。また、固定子コア7の状態が展開状態である場合、τ>τ0の関係が成立している。
従って、各ティース組81では、中心線CL1を有するティース8に設けられた低透磁率部82が中心線CL1よりも中心線CLから遠い位置に配置されている。また、各ティース組81では、中心線CL2を有するティース8に設けられた低透磁率部82が中心線CL2よりも中心線CLから遠い位置に配置されている。即ち、低透磁率部82は、当該低透磁率部82が設けられたティース8の中心線CL1,CL2よりも固定子6の周方向において中央のティース8の中心線CLから遠い位置に配置されている。また、外側の2つのティース8にそれぞれ設けられた低透磁率部82は、中心線CLに対して幾何学的に対称となる位置に設けられている。外側の2つのティース8に設けられた各低透磁率部82の形状は、互いに同一の形状である。
次に、実施の形態1による回転電機1と比較するための比較例1及び比較例2のそれぞれの回転電機について説明する。図3は、比較例1の回転電機を示す断面図である。比較例1の回転電機200では、全てのティース8の先端部83に溝821が設けられていない。比較例1の他の構成については、実施の形態1と同様である。
図4は、比較例2の回転電機を示す断面図である。比較例2の回転電機300では、固定子コア7に含まれている全てのティース8の先端部83に低透磁率部82が設けられている。比較例2では、実施の形態1と同様の溝821によって形成された空間部が低透磁率部82として各ティース8に設けられている。また、比較例2では、低透磁率部82が各ティース8に2つずつ設けられている。比較例2の他の構成は、比較例1と同様である。
図5は、比較例1、比較例2及び実施の形態1のそれぞれにおけるトルク出力の大きさを示すグラフである。図5には、比較例1、比較例2及び実施の形態1において、回転子2を同一の回転速度によって回転させた場合の回転電機のトルク出力の大きさが示されている。図5では、比較例1におけるトルク出力の大きさを基準値「100」として設定し、設定した比較例1の基準値によって比較例2及び実施の形態1のそれぞれにおけるトルク出力の大きさを規格化している。
図6は、比較例1、比較例2及び実施の形態1のそれぞれにおけるトルク出力の波形を示すグラフである。図6には、比較例1、比較例2及び実施の形態1において、同一の電流の大きさによって複数の巻線10を励磁した場合の回転電機のトルク出力の波形が示されている。図6では、比較例1におけるトルク出力の波形が実線によって示され、比較例2におけるトルク出力の波形が破線によって示され、実施の形態1におけるトルク出力の波形が一点鎖線によって示されている。トルクリップルは、トルク出力の波形の最大値と最小値との差によって算出される。
図7は、比較例1、比較例2及び実施の形態1のそれぞれにおけるトルクリップルの大きさを示すグラフである。図7には、図6のトルク出力の波形から算出されるトルクリップルの成分のうち、電気角360°に対する6次の成分が示されている。図7では、比較例1におけるトルクリップルの大きさを基準値「100」として設定し、設定した比較例1の基準値によって比較例2及び実施の形態1のそれぞれにおけるトルクリップルの大きさを規格化している。
図5から、実施の形態1の回転電機1のトルク出力は、比較例2の回転電機300のトルク出力に比べて大きいことがわかる。これは、各ティース組81における中央のティース8に低透磁率部82が設けられていないことにより、中央のティース8における磁気抵抗の増大が抑制され、各ティース8を通過する有効磁束量の減少が抑えられているためである。また、図6および図7から、実施の形態1の回転電機1のトルクリップルは、比較例1の回転電機200のトルクリップルと比べて小さくなっていることがわかる。これは、各ティース組81における外側の2つのティース8に低透磁率部82がそれぞれ設けられていることによる効果であると考えられる。さらに、図7から、実施の形態1の回転電機1におけるトルクリップルの大きさは、比較例2の回転電機300におけるトルクリップルの大きさと同程度であることもわかる。従って、実施の形態1の回転電機1では、トルクリップルの低減を図ることができるとともに、トルク出力の低下を抑制することができることが確認できた。
実施に形態1による回転電機1では、各ティース組81において、中央のティース8を避けて外側の2つのティース8のそれぞれの先端部83に低透磁率部82が設けられている。このため、トルクリップルの低減を図りつつ、トルク出力の低下を抑制することができる。
また、各ティース組81では、主軸線に垂直な断面において、外側の2つのティース8にそれぞれ設けられた低透磁率部82が、中央のティース8の中心線CLに対して幾何学的に対称となる位置に設けられている。このため、回転子2の回転方向が時計回りの方向あるいは反時計回りの方向のいずれの方向となる場合でも、回転電機1のトルク出力の波形を同一とすることができる。従って、回転電機1の騒音及び振動の発生状況が回転子2の回転方向の違いによって異なるという状態を防ぐことができる。
また、低透磁率部82は、当該低透磁率部82が設けられたティース8の中心線CL1,CL2よりも固定子6の周方向において中央のティース8の中心線CLから遠い位置に配置されている。このため、トルクリップルの低減を図りつつ、トルク出力の低下をさらに確実に抑制することができる。
また、低透磁率部82は、ティース8の先端部83に設けられた溝821によって形成された空間部である。このため、ティース8の先端部83に低透磁率部82を容易に設けることができる。
また、各低透磁率部82の断面形状は、互いに同一の形状である。このため、電気角360°に対してトルクリップルの2次の成分が発生することを抑制することができる。ただし、トルクリップルの2次の成分の発生が許容範囲内であれば、各低透磁率部82の断面形状を互いに異なる形状としてもよい。
また、固定子6の周方向へ連続して並ぶ3つのティース8に同一相の巻線10がそれぞれ巻かれている。このため、同一相の巻線10を3つのティース8に連続的に巻くことができる。これにより、各ティース8に巻線10を巻く巻線工程にかかる時間を短縮することができ、回転電機1の製造時間の短縮化を図ることができる。
なお、実施の形態1では、中心線CL1,CL2を有するティース8にそれぞれ設けられた低透磁率部82がティース8の中心線CL1,CL2よりも固定子6の周方向において中央のティース8の中心線CLから遠い位置に配置されている。しかし、中心線CL1を有するティース8に設けられた低透磁率部82は、中心線CL1と同じ位置に配置されていてもよいし、中心線CL1よりも中心線CLに近い位置に配置されていてもよい。また、中心線CL2を有するティース8に設けられた低透磁率部82は、中心線CL2と同じ位置に配置されていてもよいし、中心線CL2よりも中心線CLに近い位置に配置されていてもよい。即ち、τ=τ0の関係が成立していてもよいし、τ<τ0の関係が成立していてもよい。このようにしても、回転電機1のトルクリップルの低減を図りつつ、回転電機1のトルク出力の低下を抑制することができる。
また、実施の形態1では、溝821によって形成された低透磁率部82の断面形状が矩形状である。しかし、低透磁率部82の断面形状は、矩形状に限定されない。例えば、図8に示すように、溝821によって形成された低透磁率部82の断面形状を半円形状としてもよい。さらに、図9に示すように、溝821によって形成された低透磁率部82の断面形状を三角形状としてもよい。
実施の形態2
図10は、実施の形態2による回転電機1を示す断面図である。実施の形態2では、ティース組81を構成する3つのティース8のうち、中央及び一方の外側のそれぞれのティース8を避けて他方の外側のティース8の先端部83に低透磁率部82が設けられている。即ち、各ティース組81では、3つのティース8のうち、中央及び一方の外側のそれぞれのティース8に低透磁率部82が設けられておらず、他方の外側のティース8の先端部83のみに低透磁率部82が設けられている。低透磁率部82は、実施の形態1と同様の溝821によって形成された空間部である。実施の形態2における他の構成は、実施の形態1と同様である。
図10では、回転電機1の正転時に回転子2の回転方向が反時計回りの方向となり、回転電機1の逆転時に回転子2の回転方向が時計回りの方向となる。従って、各ティース組81では、3つのティース8のうち、回転電機1の正転時に回転子2の回転方向の後ろ側になるティース8に低透磁率部82が設けられている。
図11は、図3に示した比較例1の回転電機、実施の形態2の正転時の回転電機及び実施の形態2の逆転時の回転電機のそれぞれにおけるトルク出力の大きさを示すグラフである。図11には、回転子2を同一の回転速度によって回転させた場合の各回転電機のトルク出力の大きさが示されている。図11では、比較例1におけるトルク出力の大きさを基準値「100」として設定し、設定した比較例1の基準値によって実施の形態2の正転時及び逆転時のそれぞれにおけるトルク出力の大きさを規格化している。
図12は、比較例1の回転電機、実施の形態2の正転時の回転電機及び実施の形態2の逆転時の回転電機のそれぞれにおけるトルク出力の波形を示すグラフである。図12には、比較例1、実施の形態2の正転時及び実施の形態2の逆転時において、同一の電流の大きさによって複数の巻線10を励磁した場合の回転電機のトルク出力の波形が示されている。図12では、比較例1におけるトルク出力の波形を実線によって示され、実施の形態2の正転時におけるトルク出力の波形が破線によって示され、実施の形態2の逆転時におけるトルク出力の波形が一点鎖線によって示されている。トルクリップルは、トルク出力の波形の最大値と最小値との差によって算出される。
図13は、比較例1の回転電機、実施の形態2の正転時の回転電機及び実施の形態2の逆転時の回転電機のそれぞれにおけるトルクリップルの大きさを示すグラフである。図13には、図12のトルク出力の波形から算出されるトルクリップルの成分のうち、電気角360°に対する6次の成分が示されている。図13では、比較例1におけるトルクリップルの大きさを基準値「100」として設定し、設定した比較例1の基準値によって実施の形態2の正転時及び逆転時のそれぞれにおけるトルクリップルの大きさを規格化している。
図11から、実施の形態2による回転電機1のトルク出力の大きさは、正転時及び逆転時のいずれのときでも同程度であることがわかる。また、実施の形態2による回転電機1のトルク出力の大きさは、比較例1の回転電機200のトルク出力の大きさよりも小さくなっている。しかし、図11及び図5を比べると、実施の形態2による回転電機1のトルク出力の大きさは、図4に示した比較例2の回転電機300のトルク出力の大きさよりも大きくなっていることがわかる。これは、各ティース組81における3つのティース8のうち1つのティース8にのみ低透磁率部82が設けられていることにより、各ティース8を通過する有効磁束量の減少が比較例2の回転電機300における有効磁束量の減少よりも抑制されるためである。
図12および図13から、実施の形態2の回転電機1の正転時および逆転時のトルクリップルは、比較例1の回転電機200のトルクリップルよりも小さくなっていることがわかる。特に実施の形態2における正転時のトルクリップルの大きさは、比較例1のトルクリップルよりも大幅に小さくなっている。一方、図13及び図7をみると、実施の形態2における逆転時のトルクリップルの大きさは、比較例2のトルクリップルよりも大きくなっている。従って、ティース組81を構成する3つのティース8のうち、回転子2の回転方向の後ろ側に位置するティース8にのみ低透磁率部82を設けることにより、トルクリップルの低減を効果的に図りつつ、トルク出力の低下を抑制することができる。このことから、回転電機1の回転方向を一定方向に制限して使用する場合については、回転子2の回転方向の後ろ側のティース8に低透磁率部82を設けることが有効である。
以上のように、実施の形態2による回転電機1では、各ティース組81を構成する3つのティース8のうち、中央及び一方の外側のそれぞれのティース8を避けて他方の外側のティース8の先端部83に低透磁率部82が設けられている。このため、回転子2の回転方向を一定の方向に制限することにより、トルクリップルの低減を図りつつトルク出力の低下を抑制することができる。即ち、回転子2の回転方向を一定方向に制限することにより、ティース組81を構成する3つのティース8のうち、回転子2の回転方向の後ろ側に位置するティース8にのみ低透磁率部82が設けられるようにすることができる。これにより、ティース組81を構成する3つのティース8のうち、回転子2の回転方向に対してトルクリップルを効果的に低減させるティース8に低透磁率部82を設けることができる。また、トルク出力に寄与する有効磁束量の低下もさらに抑えることができる。従って、トルクリップルの低減を図りつつ、トルク出力の低下を効果的に抑制することができる。
なお、低透磁率部82は、当該低透磁率部82が設けられたティース8の中心線と同じ位置に配置されていてもよいし、ティース8の中心線よりも中央のティース8の中心線に近い位置に配置されていてもよい。このようにしても、回転電機1のトルクリップルの低減を図りつつ、回転電機1のトルク出力の低下を抑制することができる。
実施の形態3.
図14は、実施の形態3による回転電機1を示す断面図である。各ティース組81では、3つのティース8のうち、中央のティース8を避けて外側の2つのティース8のそれぞれの先端部83に貫通穴824が主軸線に沿った方向へ設けられている。各ティース組81では、貫通穴824によって形成された空間部が低透磁率部82となっている。中央のティース8には、低透磁率部82が設けられていない。
貫通穴824の断面形状は、円形状である。固定子6の周方向における貫通穴824の位置は、実施の形態1の溝821の位置と同じ位置となっている。従って、低透磁率部82は、当該低透磁率部82が設けられたティース8の中心線CL1,CL2よりも固定子6の周方向において中央のティース8の中心線CLから遠い位置に配置されている。また、各ティース組81では、外側の2つのティース8にそれぞれ設けられた低透磁率部82が、中央のティース8の中心線CLに対して幾何学的に対称となる位置に設けられている。実施の形態4における他の構成は、実施の形態1と同様である。
このように、ティース8の先端部83に貫通穴824に設けることによっても、貫通穴824によって形成された空間部を低透磁率部82としてティース8の先端部83に設けることができる。従って、ティース8の先端部83に低透磁率部82を容易に設けることができる。
なお、実施の形態3では、貫通穴824によって形成された低透磁率部82の断面形状が円形状となっている。しかし、貫通穴824によって形成された低透磁率部82の断面形状は、これに限定されない。貫通穴824によって形成された低透磁率部82の断面形状を矩形状、三角形状などの形状にしてもよい。
実施の形態4.
図15は、実施の形態4による回転電機1を示す断面図である。各ティース組81では、3つのティース8のうち、中央のティース8を避けて外側の2つのティース8のそれぞれの先端部83に実施の形態1と同様の溝821によって形成された空間部が設けられている。溝821によって形成された空間部には、充填材825が低透磁率部82として充填されている。即ち、低透磁率部82は、溝821によって形成された空間部に充填された充填材825である。充填材825としては、非磁性体である樹脂などが用いられている。中央のティース8には、低透磁率部82が設けられていない。実施の形態4における他の構成は、実施の形態1と同様である。
実施の形態4による回転電機1では、ティース8の先端部83に設けられた空間部に充填材825が低透磁率部82として充填されている。このため、溝821によって形成された空間部を充填材825によって埋めることができ、主軸線に沿った方向に充填材825を連結することができる。これにより、ティース8の剛性を高めることができる。従って、回転電機の共振周波数を高めることができ、機械的な騒音及び振動が発生することを抑制することができる。
なお、充填材825は、樹脂に限定されるものではない。例えば、固定子コア7の透磁率よりも低い透磁率を有する金属を充填材825として用いてもよい。
また、実施の形態4では、実施の形態1においてティース8の先端部83に設けられた空間部に充填材825が充填されている。しかし、実施の形態2及び3においてティース8の先端部83に設けられた空間部に充填材825を充填してもよい。
実施の形態5.
図16は、実施の形態5による回転電機を示す断面図である。各ティース組81では、3つのティース8のうち、中央のティース8を避けて外側の2つのティース8のそれぞれの先端部83にかしめ部826が低透磁率部82として設けられている。かしめ部826は、固定子コア7において積層された複数の薄板同士を接合する部分である。ティース8の先端部83に設けられたかしめ部826は、主軸線と平行に配置されている。
固定子コア7は、積層された複数の原料板を互いに接合することにより作製されている。複数の原料板は、機械的加工によって部分的に変形することにより互いに接合されている。原料板のうち、機械的加工によって変形した部分は、複数の原料板同士を接合するかしめ部826として固定子コア7に形成される。一方、原料板のうち、かしめ部826以外の部分は、薄板として固定子コア7の一部となる。かしめ部826は、機械的加工による原料板の変形によって固定子コア7よりも磁気的に劣化している。従って、かしめ部826の透磁率は、固定子コア7の透磁率よりも低くなっている。
かしめ部826の形状は、円形状となっている。かしめ部826の位置は、実施の形態2の貫通穴824の位置と同じ位置となっている。実施の形態5における他の構成は、実施の形態1と同様である。
実施の形態5による回転電機1では、ティース8の先端部83に設けられたかしめ部826が低透磁率部82となっている。このため、積層された複数の原料板に機械的加工によってかしめ部を形成するだけで、複数の原料板同士を接合することができるとともに、低透磁率部82をティース8の先端部83に設けることができる。即ち、低透磁率部82の形成と、複数の原料板の接合とを1つの工程によって行うことができる。これにより、固定子コア7の製造工程の簡素化を図ることができ、回転電機の製造を容易にすることができる。また、ティース8の先端部83に空間部が形成されないため、回転電機1の騒音及び振動の増大を抑制することもできる。
実施の形態6.
図17は、実施の形態6による回転電機の固定子コア7を示す分解斜視図である。固定子コア7は、少なくとも1つの第1コア構造部70と、少なくとも1つの第2コア構造部71とを複数のコア構造部として有している。
第1コア構造部70は、全てのティース8の先端部83に低透磁率部82が設けられていないコア構造部である。第2コア構造部71は、各ティース組81における3つのティース8のうち、中央のティース8を避けて外側の2つのティース8のそれぞれの先端部83に低透磁率部82が設けられているコア構造部である。
第2コア構造部71の構成は、実施の形態1における固定子コア7の構成が適用されている。従って、第2コア構造部71では、溝821によって形成された空間部が低透磁率部82となっている。低透磁率部82は、主軸線に沿った方向において第2コア構造部71の全範囲に設けられている。また、低透磁率部82は、主軸線と平行に設けられている。
固定子コア7では、第1コア構造部70と第2コア構造部71とが主軸線に沿った方向へ交互に重なっている。この例では、2つの第1コア構造部70と1つの第2コア構造部71とが3つのコア構造部として固定子コア7に含まれている。一方の第1コア構造部70、第2コア構造部71及び他方の第1コア構造部70は、主軸線に沿った方向へ順次重なっている。また、主軸線に沿った方向における各第1コア構造部70及び第2コア構造部71のそれぞれの寸法は、互いに同じ寸法となっている。
固定子コア7では、主軸線に沿った方向において、第1コア構造部70が配置された範囲に低透磁率部82が存在せず、第2コア構造部71が配置された範囲に低透磁率部82が存在している。従って、低透磁率部82が設けられたティース8では、低透磁率部82が主軸線に沿った方向に部分的に存在している。実施の形態6における他の構成は、実施の形態1と同様である。
実施の形態6による回転電機1では、低透磁率部82が主軸線に沿った方向に部分的に存在している。このため、主軸線に沿った方向における固定子コア7の全範囲に低透磁率部82が存在する場合に比べて、トルク出力に寄与する有効磁束量の低下を抑えることができる。これにより、トルク出力の低下をさらに確実に抑制することができる。
なお、実施の形態6では、2つの第1コア構造部70と1つの第2コア構造部71とが固定子コア7に含まれている。しかし、図18に示すように、1つの第1コア構造部70と2つの第2コア構造部71とが固定子コア7に含まれるようにしてもよい。この場合、一方の第2コア構造部71、第1コア構造部70及び他方の第2コア構造部71が主軸線に沿った方向へ順次重ねられる。このようにしても、低透磁率部82が主軸線に沿った方向に部分的に存在するようにすることができ、トルク出力の低下をさらに確実に抑制することができる。
また、実施の形態6では、固定子コア7に含まれているコア構造部の数が3つとなっている。しかし、固定子コア7に含まれるコア構造部の数を2つ又は4つ以上としてもよい。この場合、固定子コア7では、第1コア構造部70と第2コア構造部71とが主軸線に沿った方向へ交互に重ねられる。
実施の形態7.
図19は、実施の形態7によるエレベータの巻上機を示す縦断面図である。エレベータの巻上機100は、回転電機1と、駆動シーブ101と、ハウジング102と、フレーム103と、ブレーキ装置104と、主軸105とを備えている。
回転電機1は、駆動シーブ101を回転させる駆動力を発生するモータである。回転電機1は、回転子2と、固定子6とを有している。回転子2及び固定子6は、共通の軸線を主軸線として有している。フレーム103には、主軸105と、円筒状のハウジング102とが固定されている。回転子2、固定子6及びハウジング102は、主軸105と同軸に配置されている。
駆動シーブ101は、ベアリング108を介して主軸105に回転自在に支持されている。これにより、駆動シーブ101は、主軸105と同軸に配置されている。駆動シーブ101には、回転子2が固定されている。
回転子2は、筒状の回転子コア4と、回転子コア4の外周面に設けられた複数の磁極5とを有している。筒状の回転子コア4は、駆動シーブ101と一体に形成されている。この例では、回転子コア4及び駆動シーブ101を構成する材料が鋳鉄とされている。固定子6は、ハウジング102の内周面に固定されている。回転電機1の他の構成は、実施の形態1の回転電機1の構成と同様である。
駆動シーブ101及び回転子2は、複数の巻線10に三相交流電力が供給されることにより、主軸105及び固定子6に対して主軸線を中心に回転する。駆動シーブ101及び回転子2が回転するときには、駆動シーブ101及び回転子2の回転による反力をハウジング102が受ける。
駆動シーブ101は、主軸線に沿った方向において固定子6の範囲から外れた位置に設けられている。駆動シーブ101の外周面には、複数の主索溝107が駆動シーブ101の周方向に沿って設けられている。図示しないかご及び釣合おもりを吊り下げる複数の主索は、各主索溝107に沿って駆動シーブ101に巻き掛けられる。かご及び釣合おもりは、駆動シーブ101の回転により昇降路内を上下方向へ移動する。
ブレーキ装置104は、筒状の回転子コア4の内側に設けられている。ブレーキ装置104は、駆動シーブ101及び回転子2に対して制動力を与える装置である。ブレーキ装置104は、回転子コア4に対して回転子2の径方向へ変位可能な図示しないブレーキシューを有している。ブレーキ装置104は、ブレーキシューを回転子コア4の内周面に接触させることにより駆動シーブ101及び回転子2に制動力を与える。また、ブレーキ装置104は、ブレーキシューを回転子コア4から離すことにより駆動シーブ101及び回転子2に対する制動力を解除する。
実施の形態7によるエレベータの巻上機100には、実施の形態1と同様の構成を有する回転電機1がモータとして含まれている。このため、実施の形態1と同様に、エレベータの巻上機100のトルクリップルの低減を図りつつ、エレベータの巻上機100のトルク出力の低下を抑制することができる。これにより、回転電機1のトルクリップルに起因するかごの振動を低減することができ、エレベータの運転時でのかごの揺れを小さくすることができる。
なお、実施の形態7では、回転子2が駆動シーブ101と一体に回転するようになっている。しかし、ギヤを含む減速機とモータとしての回転電機1とが一体となったギヤードモータを有する巻上機をエレベータの巻上機100としてもよい。この場合、駆動シーブ101は、ギヤードモータの減速機から出力される回転力によって回転する。
また、実施の形態1による回転電機1ではなく、実施の形態2~6による回転電機1の構成をエレベータの巻上機100のモータの構成として用いてもよい。
また、各上記実施の形態では、回転子2の磁極5の数が10極で、かつ固定子コア7のスロットの数が9つである回転電機、即ち10極9スロットの回転電機が回転電機1として用いられている。しかし、回転子2の磁極5の数が8極で、かつ固定子コア7のスロットの数が9つである回転電機、即ち8極9スロットの回転電機を回転電機1として用いてもよい。
また、各上記実施の形態では、10極9スロットの組み合わせを一つの単位Aとし、一つの単位Aの整数n倍、即ち10n極9nスロットの組み合わせを、回転子2の磁極5の数と、固定子コア7のスロットの数との組み合わせとしてもよい。この場合、巻線10の数は、9n個となる。また、8極9スロットの組み合わせを一つの単位Bとし、一つの単位Bの整数n倍、即ち8n極9nスロットの組み合わせを、回転子2の磁極5の数と、固定子コア7のスロットの数との組み合わせとしてもよい。この場合も、巻線10の数は、9n個となる。
また、各上記実施の形態では、ティース8の先端部83に設けられる低透磁率部82の数が1つのティース8につき1つとされている。しかし、1つのティース8につき2つ以上の低透磁率部82をティース8の先端部83に設けてもよい。
また、各上記実施の形態では、円環状に並ぶ複数のバックヨーク部材91がバックヨーク9に含まれている。しかし、バックヨーク9は、複数のバックヨーク部材に分割されずに一体に成形された環状体であってもよい。
また、各上記実施の形態では、回転子コア4の外周面に複数の磁極5が配置された表面磁石型(SPM:Surface Permanent Magnet)の回転電機が回転電機1として用いられている。しかし、回転子コア4の内部に複数の磁極5が埋め込まれた埋込磁石型(IPM:Interior Permanent Magnet)の回転電機、又は永久磁石と磁性体突極とを周方向へ交互に配置したコンシクエントポール型の回転電機を回転電機1として用いてもよい。
また、各上記実施の形態では、環状の固定子6の内側に回転子2が配置されたインナ回転子構造の回転電機が回転電機1として用いられている。しかし、固定子6の外側に環状の回転子2が配置されたアウタ回転子構造の回転電機を回転電機1として用いてもよい。
1 回転電機、2 回転子、4 回転子コア、5 磁極、6 固定子、7 固定子コア、8 ティース、9 バックヨーク、10 巻線、81 ティース組、82 低透磁率部、821 溝、824 貫通穴、825 充填材、826 かしめ部、100 エレベータの巻上機。

Claims (10)

  1. 軸線を中心に回転する回転子と、
    前記回転子の径方向において空隙を介して前記回転子と対向している固定子と
    を備え、
    前記回転子は、回転子コアと、前記回転子コアに設けられ、前記回転子の周方向へ並ぶ複数の磁極とを有しており、
    前記固定子は、固定子コアと、前記固定子コアに設けられた複数の巻線とを有しており、
    前記固定子コアは、バックヨークと、前記バックヨークから前記回転子に向けて突出する複数のティースとを有しており、
    前記複数のティースは、前記固定子の周方向へ互いに間隔をあけて配置されており、
    各前記ティースは、前記回転子と対向する先端部を有しており、
    前記巻線は、前記ティースに集中巻によって巻かれており、
    前記固定子の周方向へ連続して並ぶ3つの前記ティースは、ティース組を構成しており、
    1つの前記ティース組を構成する3つの前記ティースには、同一相の前記巻線がそれぞれ巻かれており、
    前記ティース組では、3つの前記ティースのうち、中央の前記ティースを避けて外側の2つの前記ティースのそれぞれの前記先端部に低透磁率部が設けられており、
    前記低透磁率部の透磁率は、前記固定子コアの透磁率に比べて低い、
    回転電機。
  2. 前記ティース組では、前記軸線に垂直な断面において、外側の2つの前記ティースにそれぞれ設けられた前記低透磁率部が、中央の前記ティースの中心線に対して幾何学的に対称となる位置に設けられている、
    請求項1に記載の回転電機。
  3. 軸線を中心に回転する回転子と、
    前記回転子の径方向において空隙を介して前記回転子と対向している固定子と
    を備え、
    前記回転子は、回転子コアと、前記回転子コアに設けられ、前記回転子の周方向へ並ぶ複数の磁極とを有しており、
    前記固定子は、固定子コアと、前記固定子コアに設けられた複数の巻線とを有しており、
    前記固定子コアは、バックヨークと、前記バックヨークから前記回転子に向けて突出する複数のティースとを有しており、
    前記複数のティースは、前記固定子の周方向へ互いに間隔をあけて配置されており、
    各前記ティースは、前記回転子と対向する先端部を有しており、
    前記巻線は、前記ティースに集中巻によって巻かれており、
    前記固定子の周方向へ連続して並ぶ3つの前記ティースは、ティース組を構成しており、
    1つの前記ティース組を構成する3つの前記ティースには、同一相の前記巻線がそれぞれ巻かれており、
    前記ティース組では、3つの前記ティースのうち、中央及び一方の外側のそれぞれの前記ティースを避けて他方の外側の前記ティースの前記先端部に低透磁率部が設けられており、
    前記低透磁率部の透磁率は、前記固定子コアの透磁率に比べて低い、
    回転電機。
  4. 前記低透磁率部は、当該低透磁率部が設けられた前記ティースの中心線よりも前記固定子の周方向において中央の前記ティースの中心線から遠い位置に配置されている、
    請求項1から請求項3の何れか一項に記載の回転電機。
  5. 前記低透磁率部は、前記ティースの前記先端部に設けられた溝によって形成された空間部である、
    請求項1から請求項4の何れか一項に記載の回転電機。
  6. 前記低透磁率部は、前記ティースの前記先端部に設けられた貫通穴によって形成された空間部である、
    請求項1から請求項4の何れか一項に記載の回転電機。
  7. 前記低透磁率部は、前記ティースの前記先端部に設けられた空間部に充填された充填材である、
    請求項1から請求項4の何れか一項に記載の回転電機。
  8. 前記低透磁率部は、前記ティースの前記先端部に設けられたかしめ部である、
    請求項1から請求項4の何れか一項に記載の回転電機。
  9. 前記低透磁率部が設けられた前記ティースでは、前記低透磁率部が前記軸線に沿った方向に部分的に存在している、
    請求項1から請求項8の何れか一項に記載の回転電機。
  10. 請求項1から請求項9の何れか一項に記載の回転電機を備えている、エレベータの巻上機。
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