JP7253208B2 - ダイヤモンド成膜方法及びダイヤモンド成膜装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ダイヤモンド成膜方法及びダイヤモンド成膜装置に関する。
例えば、特許文献1に記載のエピタキシャルダイヤモンド膜の製造方法は、基板上に、高周波スパッタリング法を使用して、イリジウム薄膜をエピタキシャル成長により成膜するイリジウム薄膜製造工程と、成膜されたイリジウム下地の表面へ、対向電極型直流プラズマ発生装置を使用してイオンを含むプラズマを暴露することによりエピタキシャルダイヤモンド核を形成するバイアス核発生処理工程と、多電極型直流プラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)装置を使用して、エピタキシャルダイヤモンド膜下地基板のバイアス核発生処理表面にエピタキシャルダイヤモンドを成長させるエピタキシャルダイヤモンド成長工程と、を含む。なお、上記イリジウム薄膜製造工程では、高周波スパッタリング法に限らず、DC(直流)スパッタリング法が使用されることも知られている。
特開2007-270272号公報
上記特許文献1の構成では、イリジウム薄膜製造工程では高周波スパッタリング装置が使用され、バイアス核発生処理工程では対向電極型直流プラズマ発生装置が使用され、エピタキシャルダイヤモンド成長工程では多電極型直流プラズマCVD装置が使用される。このように、ダイヤモンド膜を製造するにあたって、複数種の装置が必要となり、簡単ではなかった。
本発明は、上記実状を鑑みてなされたものであり、より簡単に、下地層又は介在層を形成し、形成された下地層上又は介在層上にダイヤモンド層を形成することができるダイヤモンド成膜方法及びダイヤモンド成膜装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点に係るダイヤモンド成膜方法は、イリジウム、白金、ロジウム、チタン及びタングステンからなる群より選択される少なくとも一つである金属を含む第1原料ガスを利用したCVD法にて基板上に下地層を形成する下地層形成工程と、炭化水素ガスを含む第2原料ガスを利用したCVD法にて前記下地層上に単結晶のダイヤモンド層を形成するダイヤモンド層形成工程と、を含み、前記ダイヤモンド層形成工程では、前記第2原料ガスに前記第1原料ガスを混合させることにより、前記ダイヤモンド層に前記金属を混入させる
上記目的を達成するため、本発明の第2の観点に係るダイヤモンド成膜方法は、イリジウム、白金、ロジウム、チタン及びタングステンからなる群より選択される少なくとも一つである金属を含む第1原料ガスを利用したCVD法にて第1ダイヤモンド層上に介在層を形成する介在層形成工程と、炭化水素ガスを含む第2原料ガスを利用したCVD法にて前記介在層上に前記第1ダイヤモンド層とは異なるダイヤモンド層である第2ダイヤモンド層を形成するダイヤモンド層形成工程と、を含み、前記ダイヤモンド層形成工程では、前記第2原料ガスに前記第1原料ガスを混合させることにより、前記第2ダイヤモンド層に前記金属を混入させる
上記目的を達成するため、本発明の第の観点に係るダイヤモンド成膜装置は、チャンバと、イリジウム、白金、ロジウム、チタン及びタングステンからなる群より選択される少なくとも一つである金属を含む第1原料ガスを前記チャンバ内に供給する第1原料ガス供給部と、炭化水素ガスを含む第2原料ガスを前記チャンバ内に供給する第2原料ガス供給部と、前記第1原料ガス供給部により前記チャンバ内に供給された前記第1原料ガスにエネルギを与えて前記チャンバ内に下地層又は介在層を形成し、前記第2原料ガス供給部により前記チャンバ内に供給された前記第2原料ガスに前記第1原料ガス供給部により前記チャンバ内に供給された前記第1原料ガスを混合させた混合ガスにエネルギを与えて前記下地層上又は前記介在層上に前記金属が混入したダイヤモンド層を形成するエネルギ供給部と、を備える。
本発明によれば、より簡単に、下地層又は介在層を形成し、形成された下地層上又は介在層上にダイヤモンド層を形成することができる。
本発明の一実施形態に係るダイヤモンド成膜装置の概略図である。 (a),(b),(c)は本発明の一実施形態に係るダイヤモンド材の製造工程を示す概略図である。 (a),(b)は本発明の変形例に係るダイヤモンド材の製造工程を示す概略図である。
本発明に係るダイヤモンド成膜方法、ダイヤモンド材及びダイヤモンド成膜装置の一実施形態について、図面を参照して説明する。本実施形態のダイヤモンド成膜装置は、例えば、マイクロ波プラズマCVD装置である。
図1に示すように、ダイヤモンド成膜装置10は、第1原料ガス供給部11と、第2原料ガス供給部12と、キャリヤガス供給部16と、マイクロ波供給部13と、チャンバ14と、制御部15と、吸引部17と、基板支持部19と、ガス管18と、を備える。
チャンバ14内には、基板21を支持する基板支持部19が設けられている。マイクロ波供給部13は、ガスの化学反応を促進するためのエネルギとしてマイクロ波を生成し、生成したマイクロ波をチャンバ14内に供給する。
チャンバ14には、ガス吸引穴14iとガス排出穴14oが形成されている。吸引部17は、図示しないガス管を介してガス排出穴14oに接続されて、制御部15による制御のもと、チャンバ14内の混合ガスを吸引する。
第1原料ガス供給部11は、ガス管18を介してガス吸引穴14iに接続されて、制御部15による制御のもと、チャンバ14内に第1原料ガスG1を供給する。第1原料ガス供給部11は、第1原料ガスG1の流量を制御可能である。第1原料ガスG1は、金属がイリジウム(Ir)である有機金属化合物、例えば、トリス(アセチルアセトナト)イリジウム(III)(C1521IrO)を原料としたガスである。
第1原料ガス供給部11は、収容部11aと、ガス生成部11bと、を備える。
収容部11aは、トリス(アセチルアセトナト)イリジウムが溶かされたアルコール11cを収容する。ガス生成部11bは収容部11a内のアルコール11cを加熱することによりアルコール11cを蒸発させて第1原料ガスG1を生成する。例えば、このアルコール11cは、100℃未満、例えば、30℃で蒸発する。
第2原料ガス供給部12は、ガス管18を介してガス吸引穴14iに接続されて、制御部15による制御のもと、チャンバ14内に第2原料ガスG2を供給する。第2原料ガス供給部12は、第2原料ガスG2の流量を制御可能である。第2原料ガスG2は、例えば、メタン(CH)、アセチレン(C)等の炭素源となる炭化水素ガスを水素(H)、アルゴン(Ar)、窒素(N)又はヘリウム(He)等の希ガスで希釈することで構成される。
キャリヤガス供給部16は、ガス管18を介してガス吸引穴14iに接続されて、制御部15による制御のもと、キャリヤガスGcをチャンバ14内に供給する。キャリヤガスGcは、水素(H)、アルゴン(Ar)、窒素(N)又はヘリウム(He)等の希ガスからなり、第1原料ガスG1又は第2原料ガスG2を運ぶために用いられる。
制御部15は、第1原料ガス供給部11、第2原料ガス供給部12、マイクロ波供給部13及び吸引部17を制御する。制御部15は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等からなり、予め記憶されるプログラムに従って後述するダイヤモンド材20(図2(c)参照)を生成する。
次に、ダイヤモンド材20を生成する手順について説明する。ダイヤモンド成膜装置10は、ダイヤモンド材20を生成するために、下地層形成工程(第1工程)及びダイヤモンド層形成工程(第2工程)を順番に行う。
まず、下地層形成工程を行うにあたって、図2(a)に示すように、チャンバ14内の基板支持部19に基板21が設置される。基板21は、例えば、単結晶酸化マグネシウム(MgO)、単結晶サファイア(Al)又はシリコン(Si)である。基板支持部19には図示しないヒータが内蔵されており、このヒータにより基板21の温度が後述する下地層22とダイヤモンド層23を成長させるのに適した温度に制御部15により制御される。
下地層形成工程において、第1原料ガス供給部11はガス管18に第1原料ガスG1を供給し、キャリヤガス供給部16はガス管18にキャリヤガスGcを供給する。これにより、第1原料ガスG1とキャリヤガスGcが混合した混合ガスがチャンバ14内に供給される。この際、第2原料ガス供給部12からの第2原料ガスG2の供給は停止される。マイクロ波供給部13は、マイクロ波をチャンバ14内の第1原料ガスG1を含む混合ガスに供給する。これにより、チャンバ14内の第1原料ガスG1がプラズマ状態となるように活性化され、図2(b)に示すように、基板21上に第1原料ガスG1を原料とした下地層22が形成される。下地層22は、例えば、炭素が混入したイリジウムからなる。下地層22に混入した炭素はダイヤモンド核となる。
以上で、下地層形成工程が終了となる。
次に、ダイヤモンド層形成工程において、第2原料ガス供給部12はガス管18に第2原料ガスG2を供給し、キャリヤガス供給部16はガス管18にキャリヤガスGcを供給する。これにより、第2原料ガスG2とキャリヤガスGcが混合した混合ガスがチャンバ14内に供給される。この際、第1原料ガス供給部11からの第1原料ガスG1の供給は停止される。マイクロ波供給部13は、マイクロ波をチャンバ14内の第2原料ガスG2を含む混合ガスに供給する。これにより、チャンバ14内の第2原料ガスG2がプラズマ状態となり、図2(c)に示すように、下地層22上に、下地層22に含まれる炭素を核として第2原料ガスG2を原料とした単結晶のダイヤモンド層23が形成される。
以上で、ダイヤモンド層形成工程が終了となる。これにより、下地層22及びダイヤモンド層23を有するダイヤモンド材20が生成される。
以上、説明した一実施形態によれば、以下の効果を奏する。
(1)ダイヤモンド成膜方法は、金属であるイリジウムを含む第1原料ガスG1を利用したCVD法にて基板21上に下地層22を形成する下地層形成工程と、炭化水素ガスを含む第2原料ガスG2を利用したCVD法にて下地層22上に単結晶のダイヤモンド層23を形成するダイヤモンド層形成工程と、を含む。
この構成によれば、下地層22及びダイヤモンド層23の両方をCVD法にて形成することができる。よって、特許文献1の構成のように複数種の装置が不要となり、1種類のCVD装置、すなわち、ダイヤモンド成膜装置10にて、基板21上に、簡単に、下地層22及びダイヤモンド層23を形成することができる。
(2)下地層形成工程では、イリジウムと炭素が結合した有機イリジウム化合物を含む第1原料ガスG1を利用したCVD法にて基板21上に炭素が混入した下地層22を形成する。ダイヤモンド層形成工程では、下地層22に混入した炭素を核としてダイヤモンド層23を形成する。
この構成によれば、炭素を下地層22に形成する処理、例えば、バイアス促進核生成(Bias Enhanced Nucleation:BEN)処理を行う必要がなく、簡単に、ダイヤモンド層23を形成することができる。
(3)上記(1)又は(2)のダイヤモンド成膜方法により下地層22及びダイヤモンド層23を有するダイヤモンド材20が生成される。
この構成によれば、簡単に、ダイヤモンド材20を形成することができる。
(4)ダイヤモンド成膜装置10は、チャンバ14と、イリジウムを含む第1原料ガスG1をチャンバ14内に供給する第1原料ガス供給部11と、炭化水素ガスを含む第2原料ガスG2をチャンバ14内に供給する第2原料ガス供給部12と、第1原料ガス供給部11によりチャンバ14内に供給された第1原料ガスG1にエネルギを与えてチャンバ14内に設置された基板21上に下地層22を形成し、第2原料ガス供給部12によりチャンバ14内に供給された第2原料ガスG2にエネルギを与えて下地層22上にダイヤモンド層23を形成するエネルギ供給部の一例であるマイクロ波供給部13と、を備える。
この構成によれば、上述したように、基板21上に、簡単に、下地層22及びダイヤモンド層23を形成することができる。
また、上記特許文献1に記載の3種類の装置の機能を一つのチャンバで実現させる場合には、工程毎にチャンバ内の温度を上下させる必要があり、手間と時間がかかる。この点、上記構成によれば、1種類のCVD装置で済むため、チャンバ14内の温度コントロールの調整幅を小さくすることができ、より簡単に下地層22及びダイヤモンド層23を形成することができる。
(5)第1原料ガス供給部11は、イリジウムと炭素が結合した有機イリジウム化合物(有機金属化合物)が溶かされた溶剤の一例であるアルコール11cを収容する収容部11aと、収容部11aに収容されたアルコール11cを蒸発させることにより第1原料ガスG1を生成するガス生成部11bと、を備える。
有機金属化合物が固形である場合には、第1原料ガスG1を生成するために、この固形物を高温で加熱する必要がある。この点、上記構成によれば、有機イリジウム化合物はアルコール11cに溶かされているため、低温でアルコール11cを蒸発させることにより第1原料ガスG1を生成することができる。よって、ガス生成部11bとして加熱温度が低温のヒータを採用できるため、ダイヤモンド成膜装置10の構成を簡易化することができる。
なお、本発明は以上の実施形態及び図面によって限定されるものではない。本発明の要旨を変更しない範囲で、適宜、変更(構成要素の削除も含む)を加えることが可能である。以下に、変形の一例を説明する。
(変形例)
上記実施形態においては、ダイヤモンド成膜装置10は、マイクロ波プラズマCVDであったが、これに限らず、直流(DC)プラズマCVD、高周波(RF)プラズマCVD又は高密度プラズマCVD等の他のプラズマCVDであってもよい。さらに、ダイヤモンド成膜装置10は、プラズマCVDに限らず、熱CVD又は光CVD等の他のCVD装置であってもよい。
ダイヤモンド成膜装置10は、上記実施形態の下地層形成工程(第1工程)及びダイヤモンド層形成工程(第2工程)の後に、介在層形成工程(第3工程)及びダイヤモンド層形成工程(第4工程)を行ってもよい。
例えば、ダイヤモンド成膜装置10は、介在層形成工程において、上述した下地層形成工程と同様に第1原料ガスG1を利用したCVD法により、図3(a)に示すように、ダイヤモンド層23上に介在層24を形成する。介在層24は、下地層22と同様に、例えば、炭素が混入したイリジウムからなる。
ダイヤモンド成膜装置10は、介在層形成工程の後に、第2工程と同様に第2原料ガスG2を利用したCVD法にてダイヤモンド層形成工程(第4工程)を行う。これにより、図3(b)に示すように、介在層24上にダイヤモンド層25が形成される。以上により、下地層22、第1ダイヤモンド層の一例であるダイヤモンド層23、介在層24及び第2ダイヤモンド層の一例であるダイヤモンド層25を有するダイヤモンド材20Aが生成される。
なお、図3(b)に示すダイヤモンド材20Aは、2層のダイヤモンド層23,25を有していたが、これに限らず、3層以上のダイヤモンド層を有し、各ダイヤモンド層の間に介在層が形成されてもよい。
以上、説明した変形例によれば、以下の効果を奏する。
ダイヤモンド成膜方法は、金属としてイリジウムが選択された有機イリジウム化合物を含む第1原料ガスG1を利用したCVD法にて第1ダイヤモンド層の一例であるダイヤモンド層23上に金属からなる介在層24を形成する介在層形成工程と、炭化水素ガスを含む第2原料ガスG2を利用したCVD法にて介在層24上にダイヤモンド層23とは異なる第2ダイヤモンド層の一例であるダイヤモンド層25を形成するダイヤモンド層形成工程と、を含む。
仮に、1層のダイヤモンド層を厚く形成した場合には、そのダイヤモンド層のひずみが大きくなるおそれがある。そこで、上記構成のように、ダイヤモンド層23,25の間に介在層24を挟むことにより、ダイヤモンド層23,25のひずみを小さくすることが期待できる。また、介在層24は、ダイヤモンド層23,25の結晶欠陥を補うことが期待できる。さらに、ダイヤモンド材20Aは、1種類のCVD装置、すなわち、ダイヤモンド成膜装置10にて簡単に形成できる。
上記実施形態又は変形例においては、第1原料ガスG1は、金属がイリジウムである有機イリジウム化合物を原料としたガスであったが、これに限らず、金属がイリジウム以外の白金、ロジウム、チタン又はタングステンである有機金属化合物を原料としたガスであってもよい。この場合には、下地層22又は介在層24は、白金、ロジウム、チタン、タングステンの何れかの金属と炭素を含む。
上記実施形態又は上記変形例においては、ダイヤモンド層形成工程では、第1原料ガス供給部11からの第1原料ガスG1の供給が停止されていたが、これに限らず、第1原料ガスG1が供給されてもよい。これにより、第1原料ガスG1、第2原料ガスG2及びキャリヤガスGcが混合された混合ガスがチャンバ14内に供給される。第1原料ガスG1及び第2原料ガスG2を含む混合ガスがプラズマ状態とされることにより、第1原料ガスG1を原料とした金属成分を含むダイヤモンド層23,25が形成される。
なお、金属成分を含むダイヤモンド層23,25は、介在層24を介さずに積層されてもよい。この場合、各ダイヤモンド層23,25で金属成分の含有量が異なるように形成されてもよい。
以上、説明した変形例によれば、以下の効果を奏する。
ダイヤモンド層形成工程では、第2原料ガスG2に第1原料ガスG1を混合させることにより、ダイヤモンド層23,25に金属を混入させる。
この構成によれば、金属を混入させることによりダイヤモンド層23,25の性質(例えば、電気的な性質又は力学的な性質)を使用目的に合わせて変化させることができる。例えば、ダイヤモンド層23,25の転位等の欠陥を抑制することが期待される。
また、収容部11aに収容された金属が溶かされたアルコール11cがガス生成部11bにより蒸発される構成が採用されることにより、ダイヤモンド層23,25に均一に金属成分を分布させることが期待される。これにより、例えば、ダイヤモンド層23,25を原子レベル又は分子レベルで金属成分が拡散した状態とすることができる。また、第1原料ガスG1の流量を調整することにより、ダイヤモンド層23,25における金属成分の分布度合い又は拡散度合いを調整することができる。
上記実施形態においては、ダイヤモンド成膜装置10は、下地層形成工程では、炭素が混入した金属からなる下地層22を形成していたが、これに限らず、炭素が混入しない金属からなる下地層22を形成してもよい。この場合には、例えば、BEN処理により、下地層22に核を形成してもよい。
上記実施形態においては、ガス生成部11bは、収容部11aに収容された有機金属化合物が溶かされたアルコール11cを蒸発させる構成が採用されていたが、これに限らず、固形の有機金属化合物を加熱により気化させる構成であってもよい。
上記実施形態には、例えば、以下の付記に記載の技術的思想が開示されている。なお、付記1~5は、本発明を何ら限定的に解釈するものではない。
(付記1)炭化水素ガスを含む第2原料ガスを利用したCVD法にて単結晶のダイヤモンド層を形成するダイヤモンド成膜方法であって、前記第2原料ガスに、イリジウム、白金、ロジウム、チタン及びタングステンからなる群より選択される少なくとも一つである金属を含む第1原料ガスを混合させることにより、前記ダイヤモンド層に前記金属を混入させるダイヤモンド成膜方法。
従来、ダイヤモンド層では転位等の欠陥が課題となっていたが、上記構成によれば、ダイヤモンド層の転位等の欠陥を抑制することが期待される。
(付記2)イリジウム、白金、ロジウム、チタン及びタングステンからなる群より選択される少なくとも一つである金属を含む下地層と、
前記下地層上に形成される単結晶のダイヤモンド層と、を有する、
ダイヤモンド材。
(付記3)
前記下地層は、前記ダイヤモンド層の核となる炭素を含む、
付記2に記載のダイヤモンド材。
(付記4)イリジウム、白金、ロジウム、チタン及びタングステンからなる群より選択される少なくとも一つである金属を含み、第1ダイヤモンド層上に形成される介在層と、
前記介在層上に形成される前記第1ダイヤモンド層とは異なるダイヤモンド層である第2ダイヤモンド層と、を有する、
ダイヤモンド材。
(付記5)
前記ダイヤモンド層は、イリジウム、白金、ロジウム、チタン及びタングステンからなる群より選択される少なくとも一つである金属成分が拡散した状態で形成されている、
付記2から4の何れか一つに記載のダイヤモンド材。
10…ダイヤモンド成膜装置、11…第1原料ガス供給部、11a…収容部、11b…ガス生成部、11c…アルコール、12…第2原料ガス供給部、13…マイクロ波供給部、14…チャンバ、14i…ガス吸引穴、14o…ガス排出穴、15…制御部、16…キャリヤガス供給部、17…吸引部、18…ガス管、19…基板支持部、20,20A…ダイヤモンド材、21…基板、22…下地層、23,25…ダイヤモンド層、24…介在層、G1…第1原料ガス、G2…第2原料ガス、Gc…キャリヤガス

Claims (5)

  1. イリジウム、白金、ロジウム、チタン及びタングステンからなる群より選択される少なくとも一つである金属を含む第1原料ガスを利用したCVD法にて基板上に下地層を形成する下地層形成工程と、
    炭化水素ガスを含む第2原料ガスを利用したCVD法にて前記下地層上に単結晶のダイヤモンド層を形成するダイヤモンド層形成工程と、を含
    前記ダイヤモンド層形成工程では、前記第2原料ガスに前記第1原料ガスを混合させることにより、前記ダイヤモンド層に前記金属を混入させる、
    ダイヤモンド成膜方法。
  2. 前記下地層形成工程では、前記金属と炭素が結合した有機金属化合物を含む前記第1原料ガスを利用したCVD法にて前記炭素が混入した前記下地層を形成し、
    前記ダイヤモンド層形成工程では、前記下地層に混入した前記炭素を核として前記ダイヤモンド層を形成する、
    請求項1に記載のダイヤモンド成膜方法。
  3. イリジウム、白金、ロジウム、チタン及びタングステンからなる群より選択される少なくとも一つである金属を含む第1原料ガスを利用したCVD法にて第1ダイヤモンド層上に介在層を形成する介在層形成工程と、
    炭化水素ガスを含む第2原料ガスを利用したCVD法にて前記介在層上に前記第1ダイヤモンド層とは異なるダイヤモンド層である第2ダイヤモンド層を形成するダイヤモンド層形成工程と、を含
    前記ダイヤモンド層形成工程では、前記第2原料ガスに前記第1原料ガスを混合させることにより、前記第2ダイヤモンド層に前記金属を混入させる、
    ダイヤモンド成膜方法。
  4. チャンバと、
    イリジウム、白金、ロジウム、チタン及びタングステンからなる群より選択される少なくとも一つである金属を含む第1原料ガスを前記チャンバ内に供給する第1原料ガス供給部と、
    炭化水素ガスを含む第2原料ガスを前記チャンバ内に供給する第2原料ガス供給部と、
    前記第1原料ガス供給部により前記チャンバ内に供給された前記第1原料ガスにエネルギを与えて前記チャンバ内に下地層又は介在層を形成し、前記第2原料ガス供給部により前記チャンバ内に供給された前記第2原料ガスに前記第1原料ガス供給部により前記チャンバ内に供給された前記第1原料ガスを混合させた混合ガスにエネルギを与えて前記下地層上又は前記介在層上に前記金属が混入したダイヤモンド層を形成するエネルギ供給部と、を備える、
    ダイヤモンド成膜装置。
  5. 前記第1原料ガス供給部は、
    前記金属と炭素が結合した有機金属化合物が溶かされた溶剤を収容する収容部と、
    前記収容部に収容された前記溶剤を蒸発させることにより前記第1原料ガスを生成するガス生成部と、を備える、
    請求項に記載のダイヤモンド成膜装置。
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