JP7253134B2 - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、定着装置及び画像形成装置に関する。
従来、定着装置において、発熱体の加熱幅よりも幅の狭い記録材が通過した際に、記録材が通過しない範囲で定着部材の温度が上昇する、いわゆる端部温度上昇が発生することが知られている。
この端部温度上昇を抑制する技術に関するものとして特許文献1がある。特許文献1には、プレート状のヒートパイプでできた基板の上に、絶縁層を介して発熱体が印刷され、更に最表面は絶縁層でコーティングされている加熱手段について記載されている。
端部温度上昇を抑制する方法として、定着部材の内側に接触するニップ形成部材の熱伝導性を高めることが考えられる。しかし、熱伝導性を高めるためにニップ形成部材の断面形状の面積を増やせば、体積が増加して熱容量の増加を招く。ニップ形成部材は定着部材に接触しているため、熱容量の増加はウォームアップタイムが長くなり、省エネルギー性低下の原因にもなる。また、定着部材とニップ形成部材の間には、摺動性を確保するために摺動シートを配置することが一般的であるが、この摺動シートも定着部材からニップ形成部材への熱移動の妨げとなっていた。この点、特許文献1では、熱容量の低いヒートパイプを利用しているものの、ヒートパイプと発熱体が一体的な構成となっている。そのため、ヒートパイプが発熱体の加熱の影響を直接的に受けることになり、端部温度上昇発生時に均熱化を効果的に作用させるという点で改善の余地があった。
本発明は、高い均熱性により、定着部材の端部温度上昇を効果的に抑制できる定着装置及び画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明は、環状の定着部材と、前記定着部材の内側に配置されるニップ形成部材と、前記定着部材の外側で該定着部材を挟んで前記ニップ形成部材に対向配置される加圧部材と、前記定着部材の内側で前記ニップ形成部材から離間した位置に配置され、前記定着部材の内周面を加熱する発熱体と、前記定着部材の内側で前記発熱体と前記ニップ形成部材の間に配置され、前記発熱体の輻射熱を反射する反射部材と、を備え、前記ニップ形成部材は、前記定着部材の内周面から熱が伝達されるヒートパイプを有し、前記ヒートパイプは、回転する前記定着部材の内周面に対して相対的に摺動するニップ面と、作動液を封入する作動液空間とを有し、前記ニップ面は、摺動材のコーティング層により形成され、前記ニップ面での前記定着部材の回転方向における前記ヒートパイプの上流側及び下流側の両端部が加圧部材側とは反対側に屈曲することにより、前記ヒートパイプが断面U字状に形成され、前記作動液空間は、前記ヒートパイプの形状に応じた断面U字状に形成される定着装置に関する。
本発明の定着装置及び画像形成装置によれば、高い均熱性により、定着部材の端部温度上昇を効果的に抑制できる。
本発明の一実施形態に係る定着装置を備える画像形成装置を示す図である。 本実施形態の定着装置を示す図である。 本実施形態の定着装置のヒートパイプを示す断面斜視図である。 本実施形態の定着装置のヒートパイプのニップ面に形成されるコーティング層を示す模式図である。 本実施形態の定着装置のヒートパイプの作動液空間の長さを説明する模式図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。図1には、本発明の一実施形態に係る定着装置10を備える画像形成装置の一例として電子写真式のレーザープリンタ1が示される。まず、プリンタ1の全体構成について説明する。
本実施形態のプリンタ1は、記録材の一例としての転写紙Sを収容する給紙部2と、給紙部2から供給される転写紙Sに画像を形成する画像形成部3と、転写紙Sに形成された画像を定着させる定着装置10と、定着装置10で画像が定着した転写紙Sが排出される排紙部4と、を備える。
給紙部2は、転写紙Sを積層して収容可能な給紙カセットである。給紙部2には、転写紙Sを搬送方向下流側に送り出す給紙ローラ21が配置されている。給紙部2に収容された転写紙Sは、給紙ローラ21の回転動作によって一枚ずつ分離される。分離された転写紙Sは、給紙ローラ21の搬送方向下流側に配置されるレジストローラ対22によって所定のタイミングで画像形成部3に送られる。
画像形成部3は、複数の作像装置30Y,30M,30C,30Kと、複数のトナーボトル40Y,40M,40C,40Kと、光書込ユニット31と、転写ユニット32と、を備える。
作像装置30Y,30M,30C,30K及びトナーボトル40Y,40M,40C,40Kは、トナー像を形成するトナー色であるイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのそれぞれに対応している。図1において、符号中のYはイエロー、Mはマゼンタ、Cはシアン、Kはブラックに対応していることを示す。
作像装置30Y,30M,30C,30Kは、トナー色が異なる以外は同様の構成である。以下、図1中のトナー色を示す符号を省略して作像装置30の各構成について説明する。本実施形態の作像装置30は、潜像担持体の一例としての感光体ドラム41と、感光体ドラム41の表面を帯電させる帯電装置42と、トナーボトル40に供給されるトナーを感光体ドラム41に供給する現像装置43と、感光体ドラム41をクリーニングするクリーニング装置44と、を備える。
光書込ユニット31は、光源としての半導体レーザ、各種のレンズ、ミラー等の光学部品から構成される潜像形成部である。光書込ユニット31は、外部から通信等によって取得した画像情報に基づいて走査露光を行う。
転写ユニット32は、無端状の転写ベルト33と、転写ベルト33の内側に配置される複数の一次転写ローラ35Y,35M,35C,35K、テンションローラ37及び二次転写バックアップローラ38と、転写ベルト33の外側に配置される中間転写クリーニング装置39と、二次転写ローラ23と、を備える。一次転写ローラ35Y,35M,35C,35Kは、転写ベルト33を挟んで感光体ドラム41Y,41M,41C,41Kに合わせて対向配置される。二次転写バックアップローラ38は、転写ベルト33を介して二次転写ローラ23に対向配置される。
画像形成が開始されると、感光体ドラム41が回転する。帯電装置42によって感光体ドラム41の表面が一様に帯電する。光書込ユニット31の走査露光により感光体ドラム41の表面に静電潜像が形成される。感光体ドラム41の表面に形成された静電潜像に現像装置43から現像剤としてのトナーが供給され、可視像としてのトナー像が形成される。
感光体ドラム41の表面に形成されたトナー像は転写ベルト33に一次転写される。感光体ドラム41と、転写ベルト33を介した一次転写ローラ35と、による一次転写ニップによって各色の感光体ドラム41のトナー像が転写ベルト33に重ね合わせて転写される。感光体ドラム41の表面に残留したトナーは、クリーニング装置44によって除去され、感光体ドラム41の残留電荷は除電部としての除電ランプにより除去される。
レジストローラ対22は、転写ベルト33の表面に転写されたトナー像に、転写紙Sを重ね合わせるタイミングで回転する。レジストローラ対22の回転により、転写ベルト33を介した二次転写バックアップローラ38と、二次転写ローラ23と、による二次転写ニップに転写紙Sが送り出される。二次転写ニップでトナー像が転写された転写紙Sは、転写ベルト33から機械的に分離された後、定着装置10に送られる。一次転写ニップを通過した後の転写ベルト33の表面に残留したトナーは、中間転写クリーニング装置39によって除去される。なお、画像形成部3の構成は、適宜変更することができる。例えば、帯電装置42と異なる構成の帯電部や光書込ユニット31と異なる構成の潜像形成部を用いてもよい。
次に、本実施形態の定着装置10について説明する。図2は、本実施形態の定着装置10を示す図である。図2に示すように、定着装置10は、定着部材としての定着ベルト60と、加圧部材としての加圧ローラ80と、保持部材としてのフランジ61と、定着ベルト60の内側に配置されるステー部材62と、発熱体としての複数のハロゲンヒータ90と、反射部材70と、ニップ形成部材45と、を備える。
定着ベルト60は、可撓性を有する無端状の回転体又は筒体である。本実施形態の定着ベルト60は、中空部を有する円筒状の基材、この基材表面に被覆された弾性層、弾性層の表層に形成される離型層からなる。基材は、ニッケル、SUS(ステンレス鋼)、アルミニウム等の金属やPI(ポリイミド)等の耐熱性樹脂によって構成される。弾性層は、シリコンゴムによって構成される。シリコンゴムからなる弾性層は、転写紙Sに形成されたトナー像を加圧するときに変形し、表面の微小な凹凸を吸収することでゆず肌のような画像の形成を防止できる。なお、シリコンゴムからなる弾性層の厚みは100μm以上であることが好ましい。離型層は、PFA(テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合)やPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等のフッ素系樹脂によって構成される。なお、定着ベルト60の構成は適宜変更できる。例えば、定着ベルト60は、熱容量低減の観点から弾性層を省略したり、断面形状を円形以外の多角形に形成したりすることができる。
加圧ローラ80は、定着ベルト60の外周面に対向配置される。加圧ローラ80は、モータ等の駆動源及びギヤ等の伝達部材(図示省略)から伝達される駆動力によって回転する。また、加圧ローラ80は、スプリング等の付勢部材(図示省略)によって定着ベルト60側に付勢される。本実施形態の加圧ローラ80は、中空部を有する円筒状の基材、基材表面に被覆された弾性層、弾性層の表層に形成される離型層からなる。基材は、ニッケル、SUS(ステンレス鋼)、アルミニウム等の金属によって構成される。弾性層は、シリコンゴムによって構成される。離型層は、PFAやPTFE等のフッ素系樹脂によって構成される。なお、加圧ローラ80の構成は適宜変更できる。例えば、加圧ローラ80を中空部がない中実に構成することもできる。また、加圧ローラの内部にハロゲンヒータ等の熱源を配置してもよい。また、加圧ローラ80の弾性層82は、シリコンゴム等のソリッドゴム以外のものを用いることができる。例えば、加圧ローラが熱源を有しない構成において、断熱性の高いスポンジゴムを用いてもよい。断熱性の高いスポンジゴムを用いることにより、定着ベルト60から加圧ローラ80への熱移動を抑制することができる。
フランジ61は、定着ベルト60、ステー部材62、ニップ形成部材45、ハロゲンヒータ90、反射部材70の各部品を保持する保持部材である。フランジ61は、プリンタ1の筐体側に固定されており、ステー部材62の両端部等を装置内部で保持する。
ステー部材62は、定着ベルト60の内側でニップ形成部材45を支持する。加圧ローラ80によって加えられる押圧力は、定着ベルト60及びニップ形成部材45を介してステー部材62によって受け止められる。
複数のハロゲンヒータ90は、定着ベルト60の内周面65を加熱する発熱体である。ハロゲンヒータ90は、ステー部材62及びニップ形成部材45から独立した部品である。本実施形態では、2本のハロゲンヒータ90が配置される。なお、発熱体は、ハロゲンヒータ90以外にも、IHコイル、抵抗発熱体、カーボンヒータ等を用いてもよい。
反射部材70は、ハロゲンヒータ90の輻射熱を定着ベルト60の内周面65に反射する。反射部材70は、アルミ等によって構成される基材、基材表面に塗布された銀ペースト等からまる鏡面部及び鏡面部の表面に形成される最表側に位置する酸化防止層等によって構成される。
反射部材70は、定着ベルト60の内側であってステー部材62とハロゲンヒータ90の間を遮る形状に構成される。ハロゲンヒータ90のステー部材62側に照射された輻射熱は、ステー部材62に直接到達することなく反射部材70によって定着ベルト60の内周面65に反射される。これにより、ステー部材62の加熱が防止され、ハロゲンヒータ90による定着ベルト60の加熱を効率的に行うことができる。
ニップ形成部材45は、定着ベルト60の内側で当該定着ベルト60を挟んで加圧ローラ80に対向配置される。ニップ形成部材45は、ヒートパイプ50をベースとしたアッセンブリ体である。本実施形態では、ヒートパイプ50に樹脂又は金属で形成されるステー部材62との連結部品46等が組み合わせてニップ形成部材45が構成される。
図3は、本実施形態の定着装置10のヒートパイプ50を示す断面斜視図である。図3に示すように、ヒートパイプ50は、定着ベルト60の軸方向(長手方向)に細長に延びており、熱伝導率の高い材料、アルミニウムや銅等によって形成される。なお、定着ベルト60の軸方向は、定着ベルト60の回転軸と平行な方向のことを示すものとする。なお、コスト、加工性及び強度の観点では、ヒートパイプ50を銅で構成することが好ましいが、銀、グラファイト等、他の材料を用いてもよい。
ヒートパイプ50は、定着ベルト60の内周面65に接触するニップ面51を有する。また、ヒートパイプ50の両側の端部52はステー部材62側に屈曲しており、ヒートパイプ50の断面形状は、略U字状になっている。ニップ面51は、平面状又は凹面状に形成される。なお、ジャム発生を抑制するという観点では、転写紙Sの排出方向が加圧ローラ80よりになるため分離性が向上する凹面状にニップ面51を形成した方が好ましいが、その形状に限定されるわけではない。ニップ面51の形状は、平坦な面や凹面に限られず、適宜変更することができる。
ヒートパイプ50の内部には、作動液55が封入される作動液空間53が形成される。作動液空間53は、定着ベルト60の軸方向に延びる空間となっており、作動液55として水が封入されている。本実施形態の作動液空間53は、ヒートパイプ50の形状に応じた略U字状の空間が軸方向に延びる形状となっているが、この形状に限定されない。作動液空間53が直方体状の空間として形成されてもよい。なお、作動液55は水以外のものを用いることもできる。
図4は、本実施形態の定着装置のヒートパイプ50のニップ面51に形成されるコーティング層56を示す模式図である。図4に示すように、ニップ面51には、摺動材57のコーティングにより、薄膜状のコーティング層56が形成される。コーティング層56を形成する摺動材57としては、例えばPTFEを含有した樹脂材料が好ましい。
コーティング層56は、ニップ面51の略全域に形成される。このコーティング層56が形成されたニップ面51が、定着ベルト60の内周面65に接触する接触部となる。なお、コーティング層56の範囲は、ニップ面51だけに限定されるわけではない。コーティング層56の範囲がヒートパイプ50のニップ面51から端部52にわたってもよい。また、コーティング層56の範囲において、一部にコーティング層が形成されない領域があってもよい。
ヒートパイプ50の作動液空間53の長さについて説明する。図5は、本実施形態の定着装置10のヒートパイプ50の作動液空間53の長さを説明する模式図である。図5に示す転写紙Sは、プリンタ1の給紙部2にセットされる転写紙Sのうち、搬送方向に直交する方向の幅bが最も長い転写紙Sである。
ヒートパイプ50の作動液空間53の長手方向の距離aは、プリンタ1に設定される搬送方向に直交する方向の幅が最も大きいサイズの転写紙Sの幅bよりも、長く形成されている。
次に、定着装置10の定着処理について説明する。駆動源(図示省略)によって加圧ローラ80が回転し、加圧ローラ80に加圧される定着ベルト60に駆動力が伝達されると該定着ベルト60が回転する。このとき、ニップ形成部材45のヒートパイプ50における定着ベルト60の内周面65に接する部分は、コーティング層56が形成されたニップ面51となっているので、スムーズに定着ベルト60が回転する。
定着ベルト60におけるニップ形成部材45と加圧ローラ80によってニップされる部分の熱は、軸方向に延びるヒートパイプ50により均熱化され、定着ベルト60の軸方向の温度分布が均一化される。従って、転写紙Sのサイズが小さく、定着ベルト60の端部に転写紙Sが接触しない場合であっても、定着ベルト60の熱がヒートパイプ50によって均一化され、定着ベルト60の端部が過熱する端部温度上昇の発生を効果的に抑制できる。
上述のように画像形成部3でトナー像が形成された転写紙Sが定着装置10に到達すると、定着ベルト60、ニップ形成部材45及び加圧ローラ80によって加圧、加熱されてトナー像が転写紙Sに定着する。定着装置10を通過してトナー像が定着された転写紙Sは、排紙ローラ対24によって排紙部4に排出される。排紙部4は、転写紙Sを仮置可能な排紙トレイである。加熱及び加圧によって転写紙S上に形成されたトナー像が定着する。
以上説明したように、定着装置10は、環状の定着ベルト60と、定着ベルト60の内側に配置されるニップ形成部材45と、定着ベルト60の外側で定着ベルト60を挟んでニップ形成部材45に対向配置される加圧ローラ80と、定着ベルト60の内側でニップ形成部材45から離間した位置に配置され、定着ベルト60の内周面65を加熱するハロゲンヒータ90と、を備える。そして、ニップ形成部材45は、定着ベルト60の内周面65から熱が伝達されるヒートパイプ50と、ヒートパイプ50と定着ベルト60の内周面65の間に形成される摺動材57のコーティング層56と、を有する。
これにより、ヒートパイプ50は、同じ材料(例えば、純アルミニウムや純銅)で形成した板状の金属部材に対してコーティング層を形成した場合に比べ、熱伝導性が数倍優れているので、定着ベルト60から伝達された熱を効果的に均一化できる。また、ヒートパイプ50は低熱容量であるので、ウォームアップタイム及び省エネルギー性の観点でも有利な効果を奏する。また、ハロゲンヒータ90は、定着ベルト60の内周面を加熱しており、ニップ形成部材45から離間して配置されているので、ハロゲンヒータ90の加熱範囲に関係なく、定着ベルト60から移動した熱をヒートパイプ50によって効果的に均熱できる。これによって、連続通紙時に端部温度上昇が生じても、熱ムラが定着ベルト60からヒートパイプ50に移動して速やかに均熱化を行うことができる。更に、ヒートパイプ50と間に空気層が介在せず、数十μmの厚みで形成できるコーティング層56によって摺動性を確保できるので、厚みが数百μmの摺動シートを用いる場合に比べ、定着ベルト60からヒートパイプ50への熱移動を飛躍的に効率化できる。即ち、本実施形態の定着装置10により、大きなコストをかけることなくコーティング層56による低摩擦及びヒートパイプ50による軸方向の高い均熱効果の両立を実現できる。
また、本実施形態のヒートパイプ50は、定着ベルト60の内周面65に接触する面状のニップ面51を有する。これにより、定着ベルト60とヒートパイプ50の接触面積を大きく確保でき、熱移動を効率的に行ってより高い均熱効果を実現できる。
また、本実施形態のコーティング層56は、ヒートパイプ50のニップ面51側の表面に形成される。これにより、定着ベルト60に接触するニップ面51に形成されるコーティング層56により、摺動性及び均熱性をより高いレベルで実現できる。
また、本実施形態のヒートパイプ50は作動液55を封入する作動液空間53を有する。そして、作動液空間53における転写紙Sの搬送方向に直交する方向の長さaは、搬送される転写紙Sの最大幅b以上の長さに設定される。これにより、定着装置10に搬送される全てのサイズの転写紙Sに対して均熱効果を良好に発揮できるので、定着ベルト60の端部温度上昇をより一層確実に抑制できる。
また、本実施形態の摺動材は、PTFEを含有したPAIやPI樹脂である。これにより、より高い均熱性及び摺動性を両立できる。
また、本実施形態の定着装置10は、定着ベルト60の内側でハロゲンヒータ90とニップ形成部材45の間に配置され、ハロゲンヒータ90の輻射熱を反射する反射部材70を更に備える。これにより、ハロゲンヒータ90の輻射熱は、ニップ形成部材45のヒートパイプ50に照射されることなく、反射部材70によって定着ベルト60に反射される。ヒートパイプ50のハロゲンヒータ90の加熱範囲の影響がより抑制され、端部温度上昇の発生をより確実に防止できる。
本実施形態の定着装置10を備えるプリンタ1により、安価な構成でウォームアップタイムの短縮及び省エネルギー性とともに、連続通紙時の定着ベルト60の端部温度上昇を効果的に抑制できる。
なお、上述した定着装置10の各構成は一例であり、その構成は事情に応じて適宜変更できる。例えば、定着ベルト60の両端部に、転写紙Sのサイズに応じてハロゲンヒータ90と定着ベルト60の間を遮蔽する遮蔽位置と遮蔽を解除する待機位置の間を移動可能な遮蔽部材を更に配置してもよい。遮蔽部材は、高い耐熱性を有するアルミ、鉄、ステンレス鋼等で構成される。遮蔽部材により、転写紙Sのサイズに応じてハロゲンヒータ90による定着ベルト60の加熱範囲をコントロールできる。このような遮蔽部材を組み合せることで、端部温度上昇をより一層抑制できる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上述の実施形態や変形例に制限されるものではなく、適宜変更が可能である。
1 プリンタ(画像形成装置)
10 定着装置
45 ニップ形成部材
50 ヒートパイプ
56 コーティング層
57 摺動材
60 定着ベルト(定着部材)
80 加圧ローラ(加圧部材)
90 ハロゲンヒータ(発熱体)
S 転写紙(記録材)
特開2013-142834号公報

Claims (4)

  1. 環状の定着部材と、
    前記定着部材の内側に配置されるニップ形成部材と、
    前記定着部材の外側で該定着部材を挟んで前記ニップ形成部材に対向配置される加圧部材と、
    前記定着部材の内側で前記ニップ形成部材から離間した位置に配置され、前記定着部材の内周面を加熱する発熱体と、
    前記定着部材の内側で前記発熱体と前記ニップ形成部材の間に配置され、前記発熱体の輻射熱を反射する反射部材と、
    を備え、
    前記ニップ形成部材は、
    前記定着部材の内周面から熱が伝達されるヒートパイプを有し、
    前記ヒートパイプは、回転する前記定着部材の内周面に対して相対的に摺動するニップ面と、作動液を封入する作動液空間とを有し、
    前記ニップ面は、摺動材のコーティング層により形成され
    前記ニップ面での前記定着部材の回転方向における前記ヒートパイプの上流側及び下流側の両端部が加圧部材側とは反対側に屈曲することにより、前記ヒートパイプが断面U字状に形成され、
    前記作動液空間は、前記ヒートパイプの形状に応じた断面U字状に形成される定着装置。
  2. 記作動液空間における記録材の搬送方向に直交する方向の長さは、搬送される前記記録材の最大幅以上の長さに設定される請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記摺動材は、PTFEを含有したPAIやPI樹脂である請求項1又は2に記載の定着装置。
  4. 請求項1から3の何れかに記載の定着装置を備える画像形成装置。
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