JP7251954B2 - エンジン駆動作業機 - Google Patents

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Description

本発明は,エンジンと,該エンジンによって駆動される作業機本体を備えたエンジン駆動作業機に関し,より詳細には,フレームと,前記フレームの上面を覆うボンネットから成る防音箱内に前述のエンジンや作業機本体を収容したパッケージ型のエンジン駆動作業機に関する。
図9に示すように,発電機や圧縮機等の作業機本体340,前記作業機本体340を駆動するエンジン330,その他の必要な機器から構成される構成機器を載置するフレーム310と,前記構成機器を載置したフレーム310上部を覆うボンネット350によって構成される防音箱内に前記構成機器を収容してパッケージ化したエンジン駆動作業機300は,独自の駆動源を持つことにより設置場所を問わずに使用できると共に,可搬性を有することから工事現場等において広く使用されている。
このようなエンジン駆動作業機300では,ボンネット350内を垂直に仕切る仕切壁370で内部を二室に仕切り,その一方をエンジン330や作業機本体340を収容したエンジン室356と成すと共に,他方を,前記エンジン室356を通過した冷却風を機外に排出するための排風室357とする構成が採用されている。
この仕切壁370は,中央に開口372を備えたシュラウドパネル371と,このシュラウドパネル371に取り付けたラジエータ375により構成されており,エンジン330に設けた冷却ファン331が回転することで,エンジン室356側のボンネット側壁に設けられた吸気口(図示せず)を介して機外よりエンジン室356内に導入された冷却風が,エンジン室356内を冷却した後,ラジエータ375のコア部分及びシュラウドパネル371の開口372を通過して排風室357内に至り,排風室357に設けた排風口354を介して機外へ排出できるように構成されている。
このようなエンジン駆動作業機300の防音箱では,前述したフレーム310に,構成機器を搭載する架台としての機能のみならず,エンジン330や作業機本体340,その他の搭載機器から漏出した燃料や潤滑油を機外に漏出することなく防音箱内に溜めておくことができるようにする防油堤としての機能を持たせるために,前述のフレーム310内に,上向きに開口する有底箱型の空間である漏油溜312を形成させたものも提案されている。
なお,前述したエンジン駆動作業機300の防音箱内には,エンジン駆動作業機300を無給油で長時間連続運転するために,エンジン330に供給する燃料を貯留した大容量の燃料タンク360が収容されている。
このような大容量の燃料タンク360を収容する空間を防音箱内に確保するために,後掲の特許文献1に記載のエンジン駆動作業機では,図9に示すように,フレーム310内に排風室357の下方位置からエンジン室356の下方位置に至る漏油溜312を形成すると共に,排風室357の下方において漏油溜312上を覆うカバー320を設け,カバー320の下方に形成されたタンク収容空間363に,底部を漏油溜312内に嵌合させた状態で燃料タンク360を収容する構成を採用する。
そしてこのカバー320に,仕切壁370から遠ざかるに従い上向きに傾斜する傾斜部321aを設けることで,排風室357に導入された冷却風を排風口354に向けて誘導できるようにすることで,冷却風の流れを妨げることなく,タンク収容空間363の高さを確保して大容量の燃料タンク360を収容できるようにしている。
特許第6018426号公報
上記構成のエンジン駆動作業機300では,排風室357はボンネット350の天板に設けた排風口354を介して機外に連通していることから,雨天時に屋外に設置すると,排風口354を介して排風室357に雨水が入り込む。
そのため,排風室357の下方におけるフレーム310内に漏油溜312を設けた構成では,排風室357内に入り込んだ雨水が,更にタンク収容空間363内に浸入すると,この雨水は漏油溜312内に溜まることとなる。
このようにして漏油溜312内に溜まった雨水は,漏油溜312内の漏油と混ざり合うことで,これをそのまま排水することができず,排水するためには浄化処理等を行う必要が生じるため,排水処理のコストが嵩む。
また,雨水が漏油溜312の容量を超えて溜まって溢れ出すと,雨水と共に漏油が機外に排出されて周辺環境を汚染することになり,漏油溜312を設けた意義が失われる。
そのため,前述したように,排風室357の下方におけるフレーム310内に漏油溜312を設けた構成のエンジン駆動作業機300では,排風室357内に入り込んだ雨水が漏油溜312に溜まらないようにするために,前述のカバー320で排風室357とタンク収容空間363の連通を遮断して,タンク収容空間363に雨水を浸入させない構成を採用する必要がある。
特に,タンク収容空間363は,フレーム310内に形成された漏油溜312を介してエンジン室356と連通していることから,冷却ファン331によってエンジン室356内の空気を冷却風として排風室357に導入してエンジン室356内が負圧になると,エンジン室356と連通したタンク収容空間363内も負圧となる一方,エンジン室356から冷却風の導入を受けた排風室357は加圧されて正圧となるため,排風室357とタンク収容空間363との間の圧力差によって,排風室357内の雨水は,タンク収容空間363に浸入し易い構造となっている。
そのため,特許文献1に記載のエンジン駆動作業機300では,前述のカバー320を,傾斜部321aと水平部321bを有する上面板321と,この上面板321の周縁部より下方に向かって突出した側板322,323,324を備えた,下向きに開口するキャップ状に形成すると共に,漏油溜312の開口縁を囲うように枠板313を立設し,この枠板313が,下向きに開口するカバー320の下端縁内に挿入された状態でフレーム310上にカバー320を取り付ける構造を採用している(図9中の拡大図及び図10参照)。
以上で説明した特許文献1に記載の構造では,タンク収容空間363に対する雨水の浸入を略完全に防止することができるが,前述のカバー320を製造するためには,カバー320に上面板321の他,側板322,323,324を設ける必要があり,また,隣接する側板322,323,324同士も溶着やコーキング材の充填等によって水密に接合する作業が必要となる。
更に,フレーム310に対する枠板313の取り付け作業が必要となるなど,防音箱の製造工数が増加することで,エンジン駆動作業機300の製造コストが増大する。
ここで,前述した構造のカバー320や枠板313の取り付けは,排風室357の下方位置でフレーム310内に漏油溜312を設けているために必要な構造であり,上記の位置に漏油溜312を設けないエンジン駆動作業機では,排風室357の下方にタンク収容空間363を設ける構成を採用しても,タンク収容空間363に対する雨水の浸入を防止する必要がない。
但し,タンク収容空間363内に収容される燃料タンク360には,エンジンに燃料を供給し,また,エンジンからの戻りの燃料を回収するための燃料用の配管や,燃料ポンプや燃料の残量センサ等に接続される電気配線が取り付けられており,これらの配管や配線を,エンジン室356内に導入するためにタンク収容空間363とエンジン室356を連通させる必要がある。
そして,エンジン室356内には,エンジン330や作業機本体340の電装品が収容されている他,作業機本体340として発電機等の電気機器を収容する場合がある等,雨水との接触により作動不良や故障,漏電事故等を起こし得る機器も収容されている。
そのため,排風室357の下方におけるフレーム310内に漏油溜312を設けない構成とした場合であっても,排風室357からタンク収容空間363内に浸入した雨水が,更にエンジン室356内に浸入しない構成とする必要がある。
このようなタンク収容空間363を介したエンジン室356に対する雨水の浸入は,前掲の特許文献1のようにキャップ状のカバー320や,枠板313を設けて排風室357とタンク収容空間363の連通を完全に遮断して,タンク収容空間363内に雨水が浸入できないようにすることによっても解消することができる。
しかし,タンク収容空間363に漏油溜312を設けない構成では,タンク収容空間363に対して雨水が入ること自体に問題は無く,前掲の特許文献1に記載のカバー320や枠板313を設けてタンク収容空間363に対する雨水の浸入を完全に防止する構成は,漏油溜を備えないエンジン駆動作業機にとって過剰な装備となる。
そこで,本発明は,排風室の下部をカバーで仕切って排風室内に導入された冷却風を排風口に誘導すると共に,排風室の下方にタンク収容空間を形成した構造の防音箱を備えたエンジン駆動作業機において,比較的簡単な構造,従って低コストで製造できる構造でありながら,排風室からタンク収容空間内に浸入した雨水が,更にエンジン室内に浸入することを防止できる構造を備えた防音箱を有するエンジン駆動作業機を提供することを目的とする。
以下に,課題を解決するための手段を,発明を実施するための形態で使用する符号と共に記載する。この符号は,特許請求の範囲の記載と発明を実施するための形態の記載との対応を明らかにするためのものであり,言うまでもなく,本発明の技術的範囲の解釈に制限的に用いられるものではない。
上記目的を達成するために,本発明のエンジン駆動作業機1は,
フレーム10と,該フレーム10上を覆うボンネット50により形成される防音箱内の空間を垂直方向の仕切壁70によってエンジン30及び作業機本体40が収容されるエンジン室56と,前記エンジン室56内を冷却した後の冷却風を導入して機外に排出する排風室57とに仕切り,前記仕切壁70に設けた導風口78を介して前記エンジン室56から前記排風室57に冷却風を導入すると共に,前記排風室57を画成する前記ボンネット50の天板に設けた排風口54を介して該冷却風を機外に放出可能に構成して成り,前記排風室57の下方に,前記仕切壁70より遠ざかる方向に上向きに傾斜する傾斜部20aを備えたカバー20を設け,該カバー20の下方に,燃料タンクや尿素水タンク等の液体タンク60が収容されるタンク収容空間63を形成したエンジン駆動作業機において,
前記フレーム10が,該フレームの上面を成す床板11を備え,前記仕切壁70が,前記フレーム10の前記床板11上に立設されたシュラウドパネル71と,該シュラウドパネル71に設けた開口72にコア77を対峙させて前記シュラウドパネル71に取り付けた空冷式の熱交換器75を備え,かつ,前記シュラウドパネル71の前記開口72と前記熱交換器75の前記コア77の部分によって,前記エンジン室56と前記排風室57を連通する前記導風口78を備え,前記排風室57の下方位置における前記フレーム10を前記床板11で覆うことで,該フレーム10上に落下した雨水を溜めることなく機外に排水可能に構成すると共に,
前記カバー20の前記傾斜部20aの下端縁の少なくとも一部に,上向きに突設する止水板21を設け,該止水板21を,前記導風口78(開口72又はコア77)の形成位置の下方において前記仕切壁70に突合させると共に,前記止水板21と前記仕切壁70間の間隔を,前記仕切壁70の幅方向における少なくとも一部の区間Sにおいてシール材26でシールし,
前記シール材26によってシールした区間Sの下方で,かつ,前記熱交換器75よりも低い位置で前記シュラウドパネル71を貫通する導入孔73を形成し,前記床板11上に載置された前記液体タンク60と,該液体タンク60に連通された配管65及び/又は配線67を,平面視において前記カバー20と重なる位置で前記タンク収容空間63内に配置すると共に,該配管65及び/又は配線67を,前記導入孔73を介して前記エンジン室56に導入したことを特徴とする(請求項1)。
前記熱交換器75を,縦流れ式の熱交換器とし,該熱交換器75を前記排風室57側において前記シュラウドパネル71に取り付けると共に,前記カバー20の前記止水板21を,前記熱交換器75のロアータンク76に突合させるものとしても良い(請求項2,図1,図4参照)。
また,前記熱交換器75を前記エンジン室56側において前記シュラウドパネル71に取り付け,前記カバー20の前記止水板21を,前記シュラウドパネル71に突合させる構成とすることもできる(請求項3,図7参照)。
なお,前記カバー20の前記傾斜部20aの下端縁の全長に亘り前記止水板21を設けると共に,前記シール材26を,前記止水板21の全長に亘って取り付けるものとしても良い(請求項4)。
更に,前記カバー20は,前記排風室を構成する前記ボンネット50の内壁に,例えばボンネット50の内壁に取り付けたブラケット51(図4参照)を介して固定することができる(請求項5)。
以上で説明した本発明の構成により,本発明のエンジン駆動作業機1にあっては,以下の効果を得ることができた。
本発明のエンジン駆動作業機1のように,排風室57の下方におけるフレーム10を,該フレーム10上に落下した雨水を溜めることなく機外に排水可能とした構成では,排風口54を介して排風室57内に入り込んだ雨水が,タンク収容空間63内に浸入したとしても,浸入した雨水はタンク収容空間63から機外に排水されることから,タンク収容空間63に対する雨水の浸入を防止する構造を設ける必要がなく,比較的簡単な構造,従って低コストで製造できる構造である。
一方,排風室57とエンジン室56を仕切る仕切壁70に設けられた前述のシュラウドパネル71には,液体タンク60に連通された配管65及び/又は配線67をエンジン室56内に導入するための導入孔73が設けられており,この導入孔73を介してタンク収容空間63内に浸入した雨水が,更にエンジン室56内に浸入することを防止する必要がある。
このような雨水の浸入は,前述した配管65及び/又は配線67に付着した雨水が,配管65及び/又は配線67を伝ってエンジン室56内に浸入することにより生じるが,本発明のエンジン駆動作業機1の構成では,前述した配管65や配線67に対し雨水が付着することがなく,配管65や配線67を伝って雨水が導入孔73を介してエンジン室56内に浸入することを好適に防止することができた。
また,本発明の構成では,タンク収容空間63に対する雨水の浸入を防止する必要が無く,カバー20の傾斜部20aの下端を,仕切壁70の全幅に亘って水密に突合させる必要がない。
その結果,シュラウドパネル71の排風室57側に,シュラウドパネル71の幅よりも狭い幅を有する熱交換器75を設ける構成を採用した場合,この熱交換器75のロアータンク76に止水板21を突合させる構成としても,導入孔73を介したエンジン室56への雨水の浸入防止という目的を達成することができ,熱交換器75の配置等について設計上の自由度が増す構造となっている。
もっとも,本発明のエンジン駆動作業機1の構成においても,熱交換器75をシュラウドパネル71のエンジン室56側に取り付け,シュラウドパネル71に対し,カバー20の傾斜部20a下端縁に設けた止水板21の突合面21aを突合させる構成とすることも可能である。
更に,前記カバー20の前記傾斜部20aの下端縁を,前記仕切壁70の幅と略同一長さとなるように前記カバー20を形成し,該傾斜部20aの下端縁の略全長に亘り前記止水板21を設けると共に,前記シール材26を,前記止水板21の全長に亘って取り付けた構成では,カバー20上に落下した雨水を,配管65や配線67をエンジン室56に導入する導入孔73より離れた位置まで誘導した後に落下させることができ,その結果,より一層エンジン室56に対する雨水の浸入が生じ難い構造とすることができた。
本発明のエンジン駆動作業機の正面透視図。 シュラウドパネルを取り付けた状態のフレームの斜視図。 シュラウドパネル,熱交換器,液体タンク,及びカバーを取り付けた状態のフレームの斜視図。 ボンネットの一部分,液体タンク,及びカバーを取り付けた状態のフレームの斜視図。 カバーの傾斜部下端と仕切壁の突合状態の説明図(ラジエータのロアータンクに突合したもの)。 平面視におけるカバーと液体タンク,配管及び配線の配置説明図(図5の構成に対応)。 カバーの傾斜部下端と仕切壁の突合状態の説明図(シュラウドパネルに突合したもの)。 平面視におけるカバーと液体タンク,配管及び配線の配置説明図(図7の構成に対応)。 従来のエンジン駆動作業機の正面透視図。 フレームに対するカバーの取り付け状態の説明図(従来)。
以下に,添付図面を参照しながら本発明のエンジン駆動作業機1について説明する。
本発明のエンジン駆動作業機1は,図1に示すようにフレーム10上にエンジン30や作業機本体40(図示の実施形態にあっては発電機),その他の必要な機器から成る構成機器を載置すると共に,これらの構成機器が載置されたフレーム10の上面を,側壁及び天板を備えた箱型のボンネット50で覆いパッケージ化したものである。
このボンネット50の天板の一角には,多数の小さな抜き穴の集合として形成された排風口54が形成されており,ボンネット50内で熱交換に使用された冷却風(排風)を,この排風口54を介して機外に排出できるように構成されている。
このボンネット50の内部に形成された空間は,ラジエータやオイルクーラ,インタークーラ等,エンジンや作業機本体に設けられた空冷式の熱交換器75と,この熱交換器75を防音箱内に固定するシュラウドパネル71によって構成される仕切壁70によって仕切られており,仕切壁70によって仕切られた一方の空間にエンジン30及び作業機本体40を収容するエンジン室56が,他方に前述の排風口54と連通する排風室57が形成されている。
エンジン30や作業機本体40等の構成機器を載置する前述のフレーム10は,本実施形態にあっては図2に示すように,フレーム10の長手方向に設けられた桁板12,12と,この桁板12,12の上端間に架設された床板11を有し,桁板12,12と床板11とを一体的に形成する構造で,この床板11上に構成機器を載置可能に構成されている。
図2に示す実施形態にあっては,このフレーム10の床板11上に前述した仕切壁70を構成するシュラウドパネル71を立設すると共に,エンジン30の底部を支えるための支持材18,作業機本体40の底部を載置する架台19をそれぞれ設けている。
そして,図3に示すように,シュラウドパネル71に熱交換器75を取り付けて仕切壁70を形成すると共に,図1に示すように,前記支持材18,及び架台19上にエンジン30,及び作業機本体40をそれぞれ載置し,この状態でフレーム10上をボンネット50で覆うことで,ボンネット50内における各部材の適切な配置が実現できるように構成されている。
熱交換器75を取り付ける前述のシュラウドパネル71は,図2及び図3に示すように,フレーム10に設けた桁板12,12に対し直交方向に立設された本体部71aと,該本体部71aの幅方向の二辺より,排風室57側に向かって突設された側板部71b,71cを有し,この本体部71aと側板部71b,71cで囲まれた平面視コ字状の空間内に熱交換器75を取り付けることで,防音箱内の空間を仕切る,前述の仕切壁70が形成される。
なお,図1,図3,図5及び図6に示す実施形態では,このシュラウドパネル71の排風室57側に熱交換器75を取り付ける構成を示したが,この構成に代えて,図7及び図8に示すように,このシュラウドパネル71のエンジン室56側に熱交換器75を取り付ける構成としても良い。
この場合,シュラウドパネル71の側板部71b,71cを,本体部71aの両辺よりエンジン室56側に突設して設ける構成としても良い。
前述のシュラウドパネル71の本体部71aには,熱交換器75のコア77と対峙する位置に開口72が形成されており,また,熱交換器75のコア77は,コアチューブ間に冷却風を通過可能な隙間が設けられており,前述の仕切壁70には,熱交換器75のコア77の部分からシュラウドパネル71の開口72に亘って,冷却ファン31の回転によって発生した冷却風を通過させる導風口78が形成されている。
従って,この導風口78によって,エンジン室56と排風室57とが防音箱内で連通している。
なお,図9を参照した特許文献1に記載のエンジン駆動作業機300では,排風室357の下部からエンジン室356の下部に至るフレーム310内に漏油溜312を設ける構成を採用していたが,本発明のエンジン駆動作業機1では,少なくとも排風室57の下部におけるフレーム10に漏油溜を設けることなく,この位置のフレーム10上面を,平坦な床板11によって覆うことで,フレーム10上に落下した雨水を溜めることなく排水できるように構成している。
図示の実施形態では,排風室57の下部におけるフレーム10内のみならず,エンジン室56の下部におけるフレーム10内にも前述した漏油溜を設けない構成としているが,エンジン室56側では,フレーム10内に漏油溜を設ける構成を採用しても良い。
なお,図示の実施形態では,図2及び図3に示すように,フレーム10のうちエンジン室56を構成する部分のフレーム10の周縁付近に枠板13を立設し,この枠板13の外周側においてボンネット50の側壁下端をフレーム10の床板11上に載置できるように構成した。
このように構成することで,ボンネット50の側壁下端とフレーム10の床板11間の隙間を介したエンジン室56内への雨水の浸入についても防止できるようにしている。
一方,排風室57の下方に位置する,タンク収容空間63を構成する部分のフレーム10の周縁部には,このような枠板13を設けない構成としたことで,排風口54及び排風室57を介してタンク収容空間63内に浸入した雨水をタンク収容空間63内に溜めることなく,速やかに機外に排水できるようになっている。
前述の仕切壁70によってボンネット50内の空間を仕切ることで形成された排風室57の下部には,図1に示すように傾斜部20aを備えたカバー20が設けられている。
このようにカバー20を設けたことで,排風室57の下方に,排風室57より仕切られたタンク収容空間63が形成されている。
このタンク収容空間63内には,エンジン30に供給する燃料を貯留した燃料タンクや,ディーゼルエンジンの排気系に排気ガス浄化システムとして設けられたSCR(Selective Catalytic Reduction)に対し還元剤として導入される尿素水を貯留した尿素水タンク等の液体タンク60が収容できるように構成されている。
このように,排風室57とタンク収容空間63を仕切る前述のカバー20は,本実施形態では図1,図4及び図5に示すように,仕切壁70から遠ざかる方向に上向きに傾斜する傾斜部20aと,この傾斜部20aの上端を水平方向に延長する水平部20bを備えた板状の構造を有し,本実施形態では,図4に示すように,排風室57を構成するボンネット50の内壁に取り付けたブラケット51に,該カバー20の傾斜方向を長手方向と成す二辺を固定することにより取り付けている。
このカバー20は,エンジン30や作業機本体40との熱交換によって加熱された冷却風が液体タンクに直接当たらないようにして液体タンク60内の液体の過加熱を防止する保護板としての機能,排風室57内に導入された冷却風を,ボンネット50の天板に設けた排風口54に向かって誘導する導風板としての機能,及び,排風口54を介して排風室57内に入り込んだ雨水が,液体タンク60や,液体タンク60に連通された配管65や配線67上に落下することを防止する雨除けとしての機能を有し,これらの機能が発揮されるよう,その形状や寸法が設計されている。
排風口54に対し冷却風を誘導するために,カバー20には,仕切壁70側から離れるに従い上向きに傾斜する前述の傾斜部20a設けられており,また,液体タンク60に直接冷却風が当たることを防止すると共に,液体タンク60や配管65,配線67上への雨水の落下を防止するために,本実施形態では,図6及び図8に示すように,平面視においてカバー20の下方に重なる位置に,液体タンク60やこれに連通された配管65や配線67が配置されるように構成している。
なお,特許文献1として紹介した従来のエンジン駆動作業機300に設けたカバー320のように,本発明のエンジン駆動作業機1に設けたカバー20には,タンク収容空間63に対する雨水の浸入防止という機能はなく,従って,カバー20に側板を設けてキャップ状の構造とする必要はなく,また,カバー20の傾斜部20aの下端縁以外の周縁部は,ボンネット50の内壁と接触させることなく,間隔を設けて取り付けられていて良く,従って,この間隔を介して雨水がタンク収容空間63内に入り込めるようになっていても良い。
前述のカバー20に設けた傾斜部20aの下端縁には,図5及び図7に示すように上向きに突出する止水板21を設け,この止水板21と傾斜部20aとによって傾斜部20aを流れ落ちた雨水を捕集する溝23が形成されている。
図示の実施形態にあっては,傾斜部20aの下端縁を僅かに水平方向に延長する平坦部24を設け,この平坦部24の先端より上向きに突出する前述の止水板21を設けているが,この止水板21は,前述した水平部24を設けることなく傾斜部20aの下端に直接形成するものとしても良い。
なお,図6に示す実施形態では,前述の止水板21を,前述の傾斜部20aの下端縁の全長に対し僅かに短い範囲〔熱交換器(ラジエータ)75のロアータンク76の寸法に対応した範囲〕に設け,この止水板21を,ロアータンク76の略全長に亘って突合させる構成としているが,止水板21の形成範囲は,後述する導入孔73の形成位置に対応して設けるものであれば,図示の実施形態に対しより短い範囲に形成するものとしても良い。
このように形成された止水板21の,仕切壁70(図5に示す例では仕切壁70を構成する熱交換器75のロアータンク76,図7に示す例では仕切壁70を構成するシュラウドパネル71)と対向する面である突合面21aには,ゴム等の弾性体からなるシール材26が取り付けられており,このシール材26を介して止水板21の突合面21aと仕切壁70(図5に示す例では仕切壁70を構成する熱交換器75のロアータンク76,図7に示す例では仕切壁70を構成するシュラウドパネル71)間の隙間がシールされている。
このシール材26は,前述した隙間を,前記仕切壁70の幅方向における少なくとも一部の区間においてシールするものであれば良いが,図示の実施形態では,前述した止水板21の長さ方向の全長に亘ってシールしており,仕切壁70の幅方向において,図6及び図8中に符合「S」で示した区間がシールされている。
仕切壁70に対する突合面21aの突合は,仕切壁70に設けた導風口78(熱交換器75のコア77部分,及びシュラウドパネル71の開口72部分)の下方位置であって,シール材26によって突合面21aとの間に生じる隙間をシールできる平滑さを備えた部分であれば,図5に示すように,仕切壁70を構成する熱交換器75が有するロアータンク76と突合させるものとしても良く,図7に示すようにシュラウドパネル71の本体部71aに,該本体部71aに設けた開口72の形成位置の下方において突合させるものとしても良い。
なお,これらの突合位置は,傾斜部20aを流れ落ちた雨水が,熱交換器75のコア77やシュラウドパネル71に設けた開口72を介してエンジン室56内に浸入できないよう,熱交換器75のコア77やシュラウドパネル71に設けた開口72の下端縁よりも十分に低い位置で突合させる。
このように構成することで,カバー20の傾斜部20aを流れ落ちた雨水が,少なくともシール材26が貼着されている部分の下方に落下することを防止することができると共に,熱交換器75のコア77やシュラウドパネル71に設けた開口72,従って仕切壁70に設けた導風口78を介してエンジン室56内に浸入することが防止される。
その結果,液体タンク60に連通された配管65や配線67をエンジン室56に導入するためにシュラウドパネル71に設けた導入孔73を,前記シール材26によってシールした区間Sの下方で,かつ,前記熱交換器75よりも低い位置で前記シュラウドパネル71を貫通して設けることで,タンク収容空間63内に落下した雨水が,この導入孔73を介してエンジン室56内に浸入することを防止できる。
1 エンジン駆動作業機
10 フレーム
11 床板
12 桁板
13 枠板
18 支持材
19 架台
20 カバー
20a 傾斜部
20b 水平部
21 止水板
21a 突合面
23 溝
24 平坦部
26 シール材
30 エンジン
31 冷却ファン
40 作業機本体
50 ボンネット
51 ブラケット
54 排風口
56 エンジン室
57 排風室
60 液体タンク
63 タンク収容空間
65 配管
67 配線
70 仕切壁
71 シュラウドパネル
71a 本体部
71b,71c 側板部
72 開口
73 導入孔
75 熱交換器
76 ロアータンク
77 コア
78 導風口
300 エンジン駆動作業機
310 フレーム
312 漏油溜
313 枠板
320 カバー
321 上面板
321a 傾斜部
321b 水平部
322,323,324 側板
330 エンジン
331 冷却ファン
340 作業機本体
350 ボンネット
354 排風口
356 エンジン室
357 排風室
360 燃料タンク
363 タンク収容空間
370 仕切壁
371 シュラウドパネル
372 開口
375 ラジエータ

Claims (5)

  1. フレームと,該フレーム上を覆うボンネットにより形成される防音箱内の空間を垂直方向の仕切壁によってエンジン及び作業機本体が収容されるエンジン室と,前記エンジン室内を冷却した後の冷却風を導入して機外に排出する排風室とに仕切り,前記仕切壁に設けた導風口を介して前記エンジン室から前記排風室に冷却風を導入すると共に,前記排風室を画成する前記ボンネットの天板に設けた排風口を介して該冷却風を機外に放出可能に構成して成り,前記排風室の下方に,前記仕切壁より遠ざかる方向に上向きに傾斜する傾斜部を備えたカバーを設け,該カバーの下方に,液体タンクが収容されるタンク収容空間を形成したエンジン駆動作業機において,
    前記フレームが,該フレームの上面を成す床板を備え,前記仕切壁が,前記フレームの前記床板上に立設されたシュラウドパネルと,該シュラウドパネルに設けた開口にコアを対峙させて前記シュラウドパネルに取り付けた空冷式の熱交換器を備え,かつ,前記シュラウドパネルの前記開口と前記熱交換器の前記コアの部分によって,前記エンジン室と前記排風室を連通する前記導風口を備え,前記排風室の下方位置における前記フレームを前記床板で覆うことで,該フレーム上に落下した雨水を溜めることなく機外に排水可能に構成すると共に,
    前記カバーの前記傾斜部の下端縁の少なくとも一部に,上向きに突設する止水板を設け,該止水板を,前記導風口の形成位置の下方において前記仕切壁に突合させると共に,前記止水板と前記仕切壁間の間隔を,前記仕切壁の幅方向における少なくとも一部の区間においてシール材でシールし,
    前記シール材によってシールした区間の下方で,かつ,前記熱交換器よりも低い位置で前記シュラウドパネルを貫通する導入孔を形成し,前記床板上に載置された前記液体タンクと,該液体タンクに連通された配管及び/又は配線を,平面視において前記カバーと重なる位置で前記タンク収容空間内に配置すると共に,該配管及び/又は配線を,前記導入孔を介して前記エンジン室に導入したことを特徴とするエンジン駆動作業機。
  2. 前記熱交換器を,縦流れ式の熱交換器とし,該熱交換器を前記排風室側において前記シュラウドパネルに取り付けると共に,前記カバーの前記止水板を,前記熱交換器のロアータンクに突合させたことを特徴とする請求項1記載のエンジン駆動作業機。
  3. 前記熱交換器を前記エンジン室側において前記シュラウドパネルに取り付けると共に,前記カバーの前記止水板を,前記シュラウドパネルに突合させたことを特徴とする請求項1記載のエンジン駆動作業機。
  4. 前記カバーの前記傾斜部の下端縁の全長に亘り前記止水板を設けると共に,前記シール材を,前記止水板の全長に亘って取り付けたことを特徴とする請求項1~3いずれか1項記載のエンジン駆動作業機。
  5. 前記カバーを,前記排風室を構成する前記ボンネットの内壁に固定したことを特徴とする請求項1~4いずれか1項記載のエンジン駆動作業機。
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