JP7249874B2 - 火炎発生装置 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、火炎発生装置に関する。
従来、トーチなどの火炎発生装置は、炭化水素系の液体燃料を一般に使用しているため、燃焼の際に二酸化炭素や煤などの微粒子を発生させる。したがって、この種の火炎発生装置は、環境負荷が高いことや使用者に及ぼされる人的影響などが懸念される。
そこで、燃焼時に二酸化炭素や煤などの微粒子を放出しない水素燃料の適用が要望されている。しかしながら、水素の火炎は、無色透明であるため、視認できない課題がある。このため、炎色反応物質を用いて水素の火炎を着色する方法が提案されている。
この具体例としては、炎色反応物質を含む溶液を水素の火炎中に噴霧する方法や、メッシュ状の担持体に担持された炎色反応物質を水素の火炎と接触させる方法などが例示されている。
特許第6105131号公報 特許第4177925号公報
しかしながら、炎色反応物質を含む溶液を水素の火炎中に噴霧する方法は、その構成上、発色に必要となる炎色反応物質の濃度を安定化させることが難しく、火炎の発色が不足する場合がある。一方、担持体に担持させた炎色反応物質を水素の火炎と接触させる方法は、水素の火炎との接触で炎色反応物質が液化したり、長時間の燃焼や振動による影響で担持体から炎色反応物質が剥離したりする場合がある。この際、例えば剥離した炎色反応物質が、火炎発生装置における水素の吹出口を閉塞して水素の供給を妨げることもあり、結果的に水素の火炎の発色も阻害されることになる。
本発明が解決しようとする課題は、水素の火炎における発色の安定化を図れる火炎発生装置を提供することである。
実施の形態の火炎発生装置は、筐体、水素燃料、ノズル、流路構成部材、炎色反応物質及び脱離防止機構を備えている。水素燃料は、筐体に内蔵されている。ノズルは、筐体内で水素燃料を上方に向けて噴出させる。流路構成部材は、下端側の流入口の内側に前記ノズルの先端部が挿入されていると共に、上端側の流出口が前記筐体の外部に開口した流路を構成している。炎色反応物質は、流路構成部材内の所定の保持部に保持されており、前記ノズルの上方に形成される水素の火炎を炎色反応によって着色する。脱離防止機構は、前記保持部からの前記炎色反応物質の脱離を防止する。脱離防止機構は、谷折り及び山折りの繰り返しによりメッシュ状の基材を蛇腹状に折り曲げて谷部及び山部が構成されていると共に前記流路の長手方向に沿って前記谷部及び前記山部が交互に並ぶように前記流路構成部材の内壁部分に取り付けられた前記保持部を有する保持部材を具備する。保持部は、谷部を含み、炎色反応物質は、谷部に固着されている

本発明によれば、水素の火炎における発色の安定化を図れる火炎発生装置を提供することが可能である。
第1の実施形態に係る火炎発生装置の構成を示す透視図。 図1の火炎発生装置が備えた流路構成部材の内部の構成を示す透視図。 図1の火炎発生装置が備えた脱離防止機構の保持部材を部分的に拡大して示す断面図。 第2の実施形態に係る火炎発生装置が備えた流路構成部材の内部の構成を示す透視図。
以下、実施の形態を図面に基づき説明する。
<第1の実施の形態>
図1に示すように、本実施形態に係る火炎発生装置10は、オリンピックの聖火リレーや国体の炬火リレーなどで用いられる例えばトーチである。この火炎発生装置10は、図1、図2に示すように、有底筒状の筐体2、水素タンク3、ボールバルブ5、オリフィス部材6、レギュレータ7、パイプ状のノズル8、ガス配管9、固定台座12、熱伝導体14、流路構成部材15、炎色反応物質16、脱離防止機構17、捕集部材18を備えている。
水素タンク3は、火炎発生装置10の燃料となる水素燃料を収容している。水素タンク3は、この水素燃料として、気体状態の水素(水素ガス)を吸蔵した水素吸蔵合金を収容している。水素タンク3は、水素の火炎を発生させる側と逆向きに水素の放出穴を有する。水素吸蔵合金として、マグネシウム合金などを選択することも可能である。なお、水素タンク3は、液体の水素や気体状態の水素を収容する高圧タンクや低圧タンクなどで構成されていてもよい。
筐体2は、ケーシング本体2a及び上蓋2bを有する。筐体2は、上記した水素タンク3、ボールバルブ5、オリフィス部材6、レギュレータ7、ノズル8、ガス配管9などの内部部品を収容(内蔵)している。
固定台座12は、ノズル8を筐体2内の所定位置に固定するための台座である。ノズル8は、例えば3mm程度の口径を有し、筐体2内で水素燃料を上方に向けて噴出させる。ノズル8の先端部8aにおける開口は、水素燃料の噴出口となる。なお、ノズル8の先端部8aは、2重管などによって構成されていてもよい。
図1に示すように、ガス配管9は、水素タンク3内の水素吸蔵合金から放出された水素(水素燃料)を、レギュレータ7、オリフィス部材6、ボールバルブ5を経由しつつノズル8へと移送する。つまり、ガス配管9の上流側の端部は、水素タンク3に接続され、一方、ガス配管9の下流側の端部は、ノズル8に接続されている。
ボールバルブ5は、ガス配管9内を通る水素の流れをオン(開放)、オフ(遮断)することによって、着火のタイミングを制御する。オリフィス部材6は、ガス配管9の長手方向においてレギュレータ7とボールバルブ5との間に介在されており、ガス配管9の口径をオリフィス(穴)によって絞り、ボールバルブ5の開放時における急激な水素の吐出を抑える。レギュレータ7は、ガス配管9の長手方向において水素タンク3とオリフィス部材6との間に介在されており、ガス配管9内の圧力(高圧)を一定に保つための圧力レギュレータである。
熱伝導体14は、流路構成部材15及び水素タンク3とそれぞれ接触しており、筐体2の上部に形成される水素の火炎の熱を授受し、授受した熱を水素タンク3内の水素吸蔵合金に伝熱してこれを加熱するための伝熱部材である。ここで、水素タンク3内の水素吸蔵合金は、温度に対する依存性が高く、例えば温度が大きく低下した際には水素の吸蔵作用などが生じる可能性があるものの、上述したように、熱伝導体14は、水素の火炎の熱を効率良く水素タンク3側へ伝達できるので、水素吸蔵合金の温度の低下を抑制することができる。
図1、図2に示すように、流路構成部材15は、例えばステンレス製のメッシュ状の基材を用いて形成された有底矩形管状の容器である。流路構成部材15は、下端側の流入口19aの内側にノズル8の先端部8aが挿入されている共に、上端側の流出口19bが筐体2の外部に開口した流路19を構成する。流路19は、ノズル8の先端部8aから噴出された水素燃料(水素ガス)及びその燃焼ガスのガス流通路となる。
詳述すると、図2に示すように、流路構成部材15の底部(下端部)の中央部分には、ノズル8の外径と嵌合する嵌合穴が上記した流入口19aとして設けられている。さらに、図1に示すように、流路19の流出口19bは、筐体2の上端(上蓋2bの上端)2cから突出する位置に設けられている。一方、前述した熱伝導体14は、流路構成部材15の外形と接触するように構成されており、これによって、流路構成部材15は、安定した状態で保持される。
図2に示すように、炎色反応物質16は、ノズル8(先端部8a)の上方に形成される水素の火炎(流路19内で水素が燃焼することで生じる火炎)を炎色反応によって着色する炎色反応試薬である。炎色反応物質16は、流路構成部材15内の所定の保持部17gで保持されている。
なお、以下の説明において「~」及びその前後の下限値及び上限値で表した数値範囲は、下限値以上かつ上限値以下の数値範囲(「~」の前後の数値自体を含めた数値範囲)を特定するものである。
図2に示すように、脱離防止機構17は、流路構成部材15内の保持部17gからの炎色反応物質16の脱離を防止する機構(炎色反応試薬の固定機構)である。この脱離防止機構17は、メッシュ状の基材を材料とした一組(二つ)の保持部材17aを備えている。また、この保持部材17aは、炎色反応物質16を保持する上記した保持部17gを有している。各保持部材17aは、谷折り及び山折りの繰り返しにより、前記したメッシュ状の基材を、蛇腹状に折り曲げて谷部17b及び山部17cが構成されている。
また、保持部材17aは、流路19の長手方向に沿って谷部17b及び山部17cが交互に並ぶように流路構成部材15の内壁部分15aに取り付けられている。谷部17bは、流路構成部材15の軸心側からみて凹部となり、山部17cは、流路構成部材15の軸心側からみて凸部となる。炎色反応物質16は、保持部材17aの個々の谷部17bに固着されている。図2、図3に示すように、保持部材17a本体における、谷部17b及び山部17cを含む内側面17e、気孔17d内、外側面17fは、上記した保持部17gとなる。脱離防止機構17は、保持部材17a本体におけるこのような保持部17gから、燃焼時に融解し得る炎色反応物質16が、脱離してしまうことを防止する機能を有する。
より具体的には、図2に示すように、一組の保持部材17aは、有底矩形管状の流路構成部材15の4つの内壁部分(内壁面)のうち、互いに対向する一方の組の内壁部分(一対の内壁面)15aにそれぞれ取り付けられている。保持部材17aによる炎色反応物質16の保持力を高めるために、個々の保持部材17aは、流路19の長手方向の1cmあたりに並ぶ谷部17bのピッチ数又は山部17cのピッチ数が、1以上3以下であることが望ましい。換言すると、2つの谷部の形成(2箇所の谷折り)又は2つの山部の形成(2箇所の山折り)を1回と数える蛇腹状の折り目数は、流路19の長手方向の1cmあたり1回~3回の範囲であることが望ましい。流路構成部材15は、その長さが6cm~8cm程度で構成される場合があり、この際、折り目数としては例えば18回などが選択される。ここで、例えば上記した谷部17b又は山部17cのピッチ数が、1cmあたり1未満になると、谷部17b及び山部17cの傾斜面が、より起立した面になり、この場合、保持部材17aによる炎色反応物質16の保持力が低下することが懸念される。
また、上記したような保持部材17aの谷部17bへ炎色反応物質16を固着させる方法については、図3に示すように、炎色反応物質16をバーナーなどにより熱して保持部材17aの谷部17bに溶着させるか、若しくは、炎色反応物質16を純水などと混練してペーストを作り、このペーストを保持部材17aの谷部17bに塗付した後、焼結させることなどを例示することができる。
一方、有底矩形管状の流路構成部材15の4つの内壁部分(内壁面)のうち、互いに対向する他方の組の内壁部分(保持部材17aが取り付けられていない一対の内壁面)15bは、流路構成部材15の短手方向から(流路構成部材15の外側から)、空気を積極的に導入するための一組の通気口となる。これらの通気口は、流路構成部材15の基材におけるメッシュ(気孔)で実質的に構成されている。なお、流路構成部材15の内壁部分15aには、保持部材17aが取り付けられているものの、保持部材17a及び内壁部分15aがメッシュ状の基材で構成されていることから、実質的には、これらの部位からも、流路構成部材15内へ空気が導入される。
図1、図2に示すように、捕集部材18は、多孔質体で形成されている。捕集部材18は、流路構成部材15内において、ノズル8の先端部8aにおける上端面(ノズルの開口面)を除き当該ノズル8の外周部分を埋設しつつ保持部材17aの底部に配置されている。この捕集部材18は、水素の燃焼により溶出した炎色反応物質16が、振動などの影響で想定を超えて、脱離防止機構17の保持部材17aから、脱離してしまった際の予備的な受け皿である。このような場合の炎色反応物質16は、捕集部材18の微細な孔に入り吸収される。
さらに詳述すると、捕集部材18は、ノズル8を貫通させる部位に開口を有する。図2に示すように、捕集部材18の上端面18aは、ノズル8の先端部8aにおける上端面(ノズルの開口面)よりも、上部側に配置されており、これにより、溶出した炎色反応物質16がノズル8内へ混入してしまうことの防止効果を高めている。捕集部材18の材料としては、例えば耐火煉瓦などの多孔質体やセラミックス製の多孔質体を選択することが望ましい。
流路構成部材15及び保持部材17aの基材としては、例えば1インチあたりのメッシュ数(気孔数)が、10~100の金網などを例示することができる。また、流路構成部材15や保持部材17aの基材には、いわゆるパンチングメタルのような材料を選択することも可能である。なお、保持部材17aの材料としては、捕集部材18と同様に、例えばセラミックス製の多孔質体などを選択することも可能である。この場合、保持部材を構成している多孔質体の表面に炎色反応物質16を固着させるようにしてもよい。
ここで、炎色反応は、炎色反応物質として例えば塩化ナトリウムなどを適用した場合を例にすると、次の式1を用いて説明することが可能である。
NaCl+Q → NaCl* → NaCl+hν … 式1
この式1において、Qは熱エネルギ、NaCl*は塩化ナトリウムの励起状態、hνは光エネルギを表している。
上記の例では、水素の燃焼によって生じる熱エネルギQによって、塩化ナトリウムが励起状態となった後、塩化ナトリウムは、励起状態から基底状態のエネルギ差に相当する光エネルギを放出しながら、基底状態に戻る。塩化ナトリウムの場合、この光エネルギが橙色の波長に相当するために橙色の火炎となる。
本実施形態の火炎発生装置10では、流路構成部材15内のノズル8より吹き出した水素と、流路構成部材15の内壁部分15b(通気口)より流入する空気と、が燃焼反応を起すことで、流路構成部材15内で火炎が生じる。火炎は、流路構成部材15内にとどまらず、流路構成部材15上端の流出口19bから上方に延びるように形成される。この場合において、火炎と接触した炎色反応物質16は、熱エネルギを授受して炎色反応を生じさせ、これにより、火炎は、炎色反応物質16の成分に応じた色に発色する。
ところで、本実施形態の脱離防止機構17に対して好適な炎色反応物質16は、以下に示す化合物群のうち、少なくとも1つ以上を含むものである。例えば、アルカリ金属の塩化物(LiX,NaX,KX,RbX,CsX,X=Cl,Br,I)、アルカリ土類金属の塩化物(CaX2,SrX2,BaX2,X=Cl,Br,I)、ホウ酸(H3BO3)、塩化銅(CuCl2)、炭酸ストロンチウム(SrCO3)、炭酸ナトリウム(Na2CO3)、インジウム(In)、酸化リチウム(Li2O)、酸化銅(CuO)、酸化コバルト(Co34)、酸化鉄(Fe23)などを挙げることができる。
上述したような材料を適用することで、比較的融点の低い(融点が1000℃程度の)炎色反応物質16が構成される。また、この炎色反応物質16は、炎色反応により例えば紫色や赤色に水素を発色させる。
ここで、本実施形態の脱離防止機構17の作用について説明する。水素の燃焼が継続されると、上記したように比較的融点の低い炎色反応物質16は、融解して流動性が生じる場合がある。この際、炎色反応物質16は、鉛直方向に生じる自重によって、図3に示すように、固着されていた保持部材17aの谷部17bから、保持部材17aの内側面17eに沿って下向きに移動することがある。炎色反応物質16の流動性が高い場合、この炎色反応物質16は、保持部材17aの気孔17d内を通過し、保持部材17aの外側面17fにおける山部17cの裏側の凹部で固化状態となり、図3に示すように、炎色反応物質16aとして固着されることもある。また、炎色反応物質16は、保持部材17aの内側面17eを移動する過程で、所定の気孔17dの内部で流動性を失って固化する場合もある。
脱離防止機構17の保持部材17aにおけるこのような作用により、流路構成部材15内に設けられた保持部材17a自体(保持部17g)からの炎色反応物質16の脱離が防止される。また、例えば火炎発生装置10に加わる振動の影響などが相まって、仮に、炎色反応物質16が保持部材17a自体から脱離してしまった場合でも、この際の受け皿となる捕集部材18(多孔質体)の内部に、炎色反応物質16が吸収され、これにより、例えばノズル8の先端部8aが炎色反応物質16で閉塞されることなどが回避される。
既述したように、本実施形態の火炎発生装置10によれば、流路構成部材15の内壁部分15aからの炎色反応物質16の脱離やノズル8の閉塞などが防止されることで、結果的に、水素の火炎における発色の安定化を図ることができる。
<第2の実施の形態>
次に、第2の実施の形態を図4に基づき説明する。なお、図4において、図2に示した第1の実施形態中の構成要素と同一の構成要素については、同一の符号を付与し、重複する説明を省略する。本実施形態の火炎発生装置は、第1の実施形態の火炎発生装置10が備えていた流路構成部材15に代えて、図4に示すように、流路構成部材25を備えている。
流路構成部材25には、第1の実施形態の脱離防止機構17に代えて、脱離防止機構27が設けられている。この脱離防止機構27は、第1の実施形態の炎色反応物質16に代わる炎色反応物質26を、メッシュ状の流路構成部材25の内壁部分25aで形成された保持部27aに固着させることによって構成されている。より具体的には、図4に示すように、炎色反応物質26は、有底矩形管状の流路構成部材25の4つの内壁部分(内壁面)のうち、互いに対向する一方の組の内壁部分(一対の内壁面)25aで形成された保持部27aにそれぞれ固着されている。
ここで、本実施形態の脱離防止機構27に対して好適な炎色反応物質26は、酸化アルミニウム(Al23)、酸化マグネシウム(MgO)及び二酸化ケイ素(SiO2)のうちの少なくとも1つを含む物質である。このような材料を適用した炎色反応物質26は、比較的融点の高い(融点が1800℃~2000℃程度の)ものが構成される。また、この炎色反応物質26は、炎色反応により例えば橙色(オレンジ色)に水素を発色させる。
図4に示すように、このような炎色反応物質26を流路構成部材25の内壁部分25a(保持部27a)に固着させる方法としては、上記した酸化アルミニウム、酸化マグネシウム及び二酸化ケイ素のうちの少なくとも1つを含む粉末などに純水を添加してペースト状にしたセラミックスペーストを用意する。次に、流路構成部材25の内壁部分25aの総面積に対し、例えば50%~80%の範囲にわたって、用意したセラミックスペーストを塗布した後、200℃~500℃の温度環境で1時間以上焼結処理を行うことで、流路構成部材25の内壁部分25aに炎色反応物質26を固着させる。
本実施形態の脱離防止機構27を有する火炎発生装置では、流路構成部材25におけるメッシュ状の内壁部分25a(保持部27a)に、比較的融点の高い炎色反応物質26を固着させていることで、炎色反応物質26の流動自体が生じ難く、結果的に、内壁部分25a(保持部27a)からの炎色反応物質26の脱離を防止する効果を得ることができる。したがって、本実施形態の火炎発生装置においても、水素の火炎における発色を安定的に維持することが可能となる。なお、流路構成部材25の内壁部分25aに固着する炎色反応物質26の高さ方向の固着位置などを適宜変更し、第1の実施形態の捕集部材18と同様の機能を有する捕集部材を、流路構成部材25内に設けるようにしてもよい。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施することが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形例は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
2…筐体、3…水素タンク、8…ノズル、8a…ノズルの先端部、10…火炎発生装置、15,25…流路構成部材、15a,25a…流路構成部材の内壁部分、16,16a,26…炎色反応物質、17,27…脱離防止機構、17a…保持部材、17b…保持部材の谷部、17c…保持部材の山部、17d…保持部材の気孔、17e…保持部材の内側面、17f…保持部材の外側面、17g,27a…保持部、18…捕集部材、18a…捕集部材の上端面、19…流路、19a…流入口、19b…流出口。

Claims (5)

  1. 筐体と、
    前記筐体に内蔵された水素燃料と、
    前記筐体内で前記水素燃料を上方に向けて噴出させるノズルと、
    下端側の流入口の内側に前記ノズルの先端部が挿入されていると共に、上端側の流出口が前記筐体の外部に開口した流路を構成する流路構成部材と、
    前記流路構成部材内の所定の保持部で保持され、前記ノズルの上方に形成される水素の火炎を炎色反応によって着色する炎色反応物質と、
    谷折り及び山折りの繰り返しによりメッシュ状の基材を蛇腹状に折り曲げて谷部及び山部が構成されていると共に前記流路の長手方向に沿って前記谷部及び前記山部が交互に並ぶように前記流路構成部材の内壁部分に取り付けられた前記保持部を有する保持部材を具備し、前記保持部からの前記炎色反応物質の脱離を防止する脱離防止機構と、
    を備え
    前記保持部は、前記谷部を含み、
    前記炎色反応物質は、前記谷部に固着されている、火炎発生装置。
  2. 前記流路構成部材内で前記ノズルの外周部分を埋設しつつ前記保持部材の底部に配置された多孔質体で形成されている捕集部材、
    をさらに備える請求項1に記載の火炎発生装置。
  3. 前記流路構成部材は、矩形管状に形成されており、
    一組の前記保持部材が、前記矩形管状の前記流路構成部材の対向する一組の内壁部分にそれぞれ取り付けられている、
    請求項1又は請求項2に記載の火炎発生装置。
  4. 前記保持部材は、前記流路の長手方向の1cmあたりに並ぶ前記谷部のピッチ数又は前記山部のピッチ数が、1以上3以下である
    請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の火炎発生装置。
  5. 前記脱離防止機構は、前記炎色反応物質として適用される酸化アルミニウム、酸化マグネシウム及び二酸化ケイ素のうちの少なくとも1つを含む物質を、メッシュ状の前記流路構成部材の内壁部分で形成された前記保持部に固着させることによって構成されている、
    請求項1に記載の火炎発生装置。
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