JP7249022B2 - 弾球遊技機 - Google Patents

Description

本発明は、始動口への遊技球の入球を契機として当否判定し、大当りの場合に、大入賞口を開放する大当り遊技を実行する弾球遊技機に関する。

パチンコ機に代表される弾球遊技機では、始動口への遊技球入球に基づいて記憶された保留記憶を消化することによって、大当りか否かの当否判定を行い、該当否判定結果が大当りであった場合に、大入賞口の開放を所定回数繰り返す大当り遊技が実行される。ここで、前記当否判定は、予め定められた大当りの当選確率に従って行われる。

近年、前記大当りの当選確率が複数設定され、遊技施設（ホール）の管理者によって、いずれか一の当選確率を任意にセットできるようにした構成が知られている（例えば、特許文献１）。かかる構成によれば、管理者の意向により大当りの発生確率を調整できることから、機台毎に利益率を調整でき、遊技施設の営業に自由度を持たせることが可能である。

特開２００３－２０５１６０号公報

ところで、前述した当選確率を任意に変更可能な従来構成は、遊技施設（ホール）の開店直前に電源投入する際に、管理者により機台毎に当選確率がセットされる。そのため、かかる従来構成は、機台毎または日替わりでセットされる該当選確率によって遊技者の獲得可能な利益に差が生ずる。遊技者は、高い当選確率がセットされた機台で遊技を行いたいという思いが強いことから、各機台での遊技状況や各機台で表示される遊技情報（特別図柄の変動回数、大当り回数、およびスタート回数などのデータ）等を参照して、高い当選確率がセットされたと思われる機台を選択する傾向にある。こうしたことから、遊技者は、開店直後に遊技を行うことを控え、開店後の前記遊技状況や開店後から蓄積された前記遊技情報等を参照して機台を選択する傾向にある。そのため、遊技施設では、開店直後における機台の稼働率が低減するという問題が生じていた。

本発明は、開店直後における機台の稼働率低減を抑制し得る弾球遊技機を提供するものである。

本発明は、遊技領域に設けられた始動口への遊技球の入球に起因して、所定の乱数を抽出する乱数抽出手段と、前記乱数抽出手段により抽出された乱数を、所定の大当り当選確率に従って大当りか否かを判定する当否判定手段と、前記当否判定手段の判定結果が大当りの場合に、前記遊技領域に設けられた大入賞口を開放する大当り遊技を実行する大当り遊技制御手段と、相互に異なる複数の前記大当り当選確率を備え、管理者の操作によりいずれか一の大当り当選確率をセットする確率セット手段と、遊技の演出を実行制御する演出制御手段とを備えてなる弾球遊技機において、前記確率セット手段によりセットされた大当り当選確率に係る当選確率情報を示唆する示唆演出が実行される示唆演出装置を備え、前記演出制御手段は、所定の示唆確率に従って前記示唆演出を実行するか否かを決定する通常示唆テーブルと、該通常示唆テーブルよりも高い示唆確率に従って該示唆演出を実行するか否かを決定する高確率示唆テーブルとのいずれかを有効とするものであって、電源投入時から最初の大当り遊技の実行までの期間で、前記高確率示唆テーブルを有効とする一方、当該最初の大当り遊技の終了以降で、前記通常示唆テーブルを有効とする示唆テーブル変換処理と、予め定められた示唆条件の成立を契機として、前記示唆テーブル変換処理により有効とした前記通常示唆テーブル又は高確率示唆テーブルの示唆確率に従って前記示唆演出を実行する示唆演出実行処理とを備えたものであることを特徴とする弾球遊技機である。

ここで、「管理者」は、当該弾球遊技機が設置された遊技施設（ホール）の経営者や店長だけでなく、該遊技施設の従業員や、試験的に該弾球遊技機を稼動させる者も含まれる。
また、「当選確率に係る当選確率情報」は、確率セット手段でセットされた大当り当選確率を示す情報、該セットされた大当り当選確率が高いか低いかを示す情報、該セットされた大当り当選確率が特定の大当り当選確率であるか否かを示す情報、確率セット手段により大当り当選確率が変更されたことを示す情報等を適用することができる。さらには、示唆演出の表示回数により大当り当選確率を示唆することができる情報としても良い。さらにまた、これら複数の情報のなかから一の情報を選択的に用いることも可能である。
また、「示唆演出装置」は、図柄（画像）を表示する液晶表示器（演出図柄表示装置）、音声を発生するスピーカ、点灯または点滅するランプやＬＥＤのいずれであっても良いし、さらには、これらのなかの複数であっても良い。そして、こうした「示唆演出装置」は、示唆演出を実行する専用のものであっても良いし、該示唆演出以外の演出も実行するものであっても良い。
さらに、「示唆演出」は、こうした「示唆演出装置」に適した態様で実行される。すなわち、示唆演出装置が液晶表示器の場合には、「示唆演出」が当選確率情報を示唆する図柄を表示する演出であり、示唆演出装置がスピーカの場合には、「示唆演出」が当選確率情報を示唆する音声を発生する演出であり、示唆演出装置がランプやＬＥＤの場合には、「示唆演出」が当選確率情報を示唆する光を発生する演出である。
また、「通常示唆テーブル」の所定の示唆確率には、示唆演出を実行する可能性がある確率（０％より高い確率）だけでなく、示唆演出を実行する可能性の無い確率（０％）を定めることも可能である。
また、「高確率示唆テーブル」の示唆確率には、示唆演出を実行する可能性がある確率（１００％より低い確率）だけでなく、示唆演出を必ず実行する確率（１００％）を定めることも可能である。
また、「示唆条件」は、示唆演出を実行する契機とするものであり、該示唆演出を実行するタイミングに応じて設定することが好適である。例えば、「示唆条件」が、当否判定手段により乱数を当否判定することである場合には、特別図柄の変動中に「示唆演出」を実行するものとできる。また、「示唆条件」がリーチ判定することである場合には、特別図柄の変動中にリーチとなると、「示唆演出」を実行するものとできる。また、「示唆条件」が、当否判定手段により大当り判定することである場合には、大当り遊技中に「示唆演出」を実行するものとできる。この他にも、当否判定手段によるハズレ判定が所定回数連続した場合や、大当り判定が所定時間発生しない場合などを、「示唆条件」に設定することも可能である。

かかる構成にあっては、電源投入時から、該電源投入後に最初に大当り遊技が実行されるまでの期間（以下、開始期間という）で、示唆演出を実行する可能性が高くなるようにしたものである。ここで、示唆演出により示唆される当選確率情報は、セットされた大当り確率に係る情報であり、遊技者が機台を選択する判断（機台で遊技を行うか否かの判断）に用いる極めて有益な情報である。このように前記開始期間で示唆演出が実行され易くすることにより、従来は電源投入直後に遊技を行うことを控えていた遊技者に、該電源投入直後から遊技を行うように勧めることができる。さらに、最初の大当り遊技の終了以降は前記開始期間に比して示唆演出を実行する可能性が低くなることも、最初の大当り遊技の実行までの開始期間で遊技を行うことを遊技者に勧める作用効果の向上に寄与する。
したがって、本発明の構成によれば、電源投入時から最初の大当り遊技が実行されるまでの開始期間で、当選確率情報を求める遊技者に積極的に遊技を行わせることができ、該開始期間における機台の稼働率を向上できる。すなわち、前述した従来構成で生じた、電源投入直後における稼働率低減という問題を、本構成によれば解決でき得る。

前述した本発明の弾球遊技機にあって、遊技の進行に応じて演出を実行する遊技演出装置を備えたものであって、前記演出制御手段は、演出の表現内容に応じてグループ分けされた複数の演出表現パターンのなかから、遊技の進行に応じて一の演出表現パターンを選択して、該選択した演出表現パターンに従って前記遊技演出装置で演出を実行制御するものであって、示唆テーブル変換処理により高確率示唆テーブルを有効とする場合に、特定の前記グループに含まれる一の演出表現パターンを選択して演出を実行する演出パターン選択処理を備えたものである構成が提案される。

ここで、「遊技演出装置」は、図柄（画像）を表示する液晶表示器（演出図柄表示装置）、音声を発生するスピーカ、点灯または点滅するランプやＬＥＤのいずれであっても良いし、さらには、これらのなかの複数であっても良い。そして、「遊技演出装置」は、前述の「示唆演出装置」と同一であっても良いし、該「示唆演出装置」と別に設けられていても良い。
また、「演出の表現内容」は、グループ分けの基準とするものであり、各グループの表現内容の違いを遊技者が比較的容易に知得できるものとすることが好適である。具体的には、液晶表示器で表示される演出にあって、演出図柄の種類、特定の演出図柄の表示パターン、リーチの種類、および大当り演出パターンなどを適用できる。また、スピーカで発生する演出音にあって、曲の種類、音の発生パターン、および音階などを適用できる。また、ランプやＬＥＤでの演出光における、光色の種類、点滅パターン、および光の強弱などを適用できる。
また、こうした演出の表現内容に応じて分ける「グループ」は、夫々が複数の演出表現パターンを有するものだけでなく、一の演出表現パターンを有するのみのグループがあっても良い。

かかる構成にあっては、遊技演出装置で実行される演出により、示唆演出が実行される可能性の高い状態（高確率示唆テーブルを有効とした状態）か否かを、遊技者が比較的容易に判断できる。そのため、当選確率情報を求める遊技者の期待感を効果的に刺激でき、該遊技者を一層積極的に遊技に集中させることができる。特に、電源投入時から最初の大当り遊技が実行されるまでの開始期間で、なかなか示唆演出が実行されない状況にあっても、当選確率情報を求める遊技者に、積極的に遊技継続させることができる。したがって、本構成によれば、前記開始期間における機台の稼働率を向上させるという、前述した本発明の作用効果を一層高め得る。

前述した本発明の弾球遊技機にあって、示唆テーブル変換処理は、電源投入時から最初の大当り遊技の実行までの期間で、高確率示唆テーブルを有効とする高示唆モードと、該高確率示唆テーブル又は通常示唆テーブルを選択的に有効とする選択示唆モードとのいずれかに従って実行されるものであり、管理者の操作によって、前記高示唆モードと選択示唆モードとの一方を有効としてセットする示唆モードセット手段を備えている構成が提案される。

ここで、「選択示唆モード」では、高確率示唆テーブルと通常示唆テーブルとを、所定の確率に従って選択するようにしても良いし、ランダムに選択するようにしても良い。さらには、電源投入毎に高確率示唆テーブルと通常示唆テーブルとを所定の順序（例えば、交互）に選択したり、特定の日に一方を選択したりすることも可能である。

かかる構成にあっては、電源投入時から最初の大当り遊技の実行までの開始期間で、高示唆モードとするか選択示唆モードとするかを、管理者が任意に設定できることから、遊技施設の意向に応じて、高示唆モードと選択示唆モードとのいずれかを選択できる。また、機台毎に、高示唆モードと選択示唆モードとのいずれを設定できることから、遊技者に、当選確率情報を求めるための機台選択という新たな面白さを提供できる。

本発明にかかるパチンコ機１の正面図である。 パチンコ機１の遊技盤２の正面図である。 パチンコ機１の裏面図である。 パチンコ機１の電気的構成を示すブロック図である。 本実施例のパチンコ機１における遊技の仕様の一部を説明する図表である。 電源投入処理を示すフローチャートである。 メインルーチンの概要を示すフローチャートである。 始動入賞処理を示すフローチャートである。 当否判定処理を示すフローチャート１である。 当否判定処理を示すフローチャート２である。 当否判定処理を示すフローチャート３である。 当否判定処理を示すフローチャート４である。 大当り遊技処理を示すフローチャート１である。 大当り遊技処理を示すフローチャート２である。 大当り遊技処理を示すフローチャート３である。 実施例１の、各示唆テーブルの選択確率を示す図表である。 実施例１の、示唆図柄態様１０１～１０４を示す図表である。 実施例１の、各示唆図柄態様１０１～１０４の選択確率を示す図表である。 実施例１の、特図演出制御処理を示すフローチャートである。 演出図柄表示装置６で表示される示唆図柄態様１０１～１０４を示す説明図１である。 演出図柄表示装置６で表示される示唆図柄態様１０１～１０３を示す説明図２である。 実施例２の、各示唆テーブルの選択確率を示す図表である。 実施例２の、特図演出制御処理を示すフローチャートである。 実施例３の、各演出グループの選択確率を示す図表である。 別例の、示唆図柄態様１２１～１２４を示す説明図である。

本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。尚、本発明にかかる実施の形態は、下記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採りうる。また、以下の実施例および別例を適宜組み合わせることも可能である。

図１に示すように、本実施例のパチンコ機１は、縦長の固定外郭保持枠をなす外枠５１によって構成の各部を保持する構造である。外枠５１には、その左側上下に設けられたヒンジ５３を介して、内枠（図示せず）が該外枠５１に対して開閉可能に取り付けられ、さらに、該内枠の前面に、前枠（ガラス枠）５２が該内枠に対して開放可能に取り付けられている。そして、前枠５２には、板ガラス６１が脱着可能に設けられている。また、板ガラス６１の奥側（後側）には、内枠に取り付けられた遊技盤２（図２）が配設されている。

前枠５２には、その上部左右に、スピーカ６６が配設されており、該スピーカ６６から発せられる遊技音や警報音によって、遊技の趣向性を高めたり、遊技者に注意喚起したりする。また、前枠５２には、遊技状態に応じて発光する枠側装飾ランプ６５が複数配設されており、該発光によって遊技の趣向性を向上させる。さらに、前枠５２の下部には、上皿５５と下皿６３とが一体的に設けられており、該下皿６３の右方に発射ハンドル６４が配設されている。この発射ハンドル６４は、遊技者によって時計回りに回動操作されることで、図示しない発射装置を可動させて、上皿５５から供給される遊技球を遊技盤２の遊技領域３に向かって発射する。

上皿５５には、賞球や貸球が払い出される。また、下皿６３は、上皿５５から溢れた賞球を受ける構成で、該下皿６３内の遊技球を排出する球抜きレバー（図示せず）を備える。この球抜きレバーが遊技者により操作されることで、下皿６３に貯まった遊技球を別箱（ドル箱）に移すことができる。

本実施例のパチンコ機１は、所謂ＣＲ機であって、プリペイドカードの読み書きなどを行うプリペイドカードユニット（ＣＲユニット）５６が隣接されている。パチンコ機１には、貸出ボタン５７、精算ボタン５８、および残高表示装置５９を有する精算表示装置９４（図４参照）が設けられている。また、上皿５５の中央部には、遊技者が操作可能な演出ボタン６７、ジョグダイヤル６８、および決定スイッチが設けられている。

図２は、パチンコ機１の遊技盤２の正面図である。遊技盤２には、ガイドレール２ａ，２ｂによって囲まれた略円形の遊技領域３が設けられ、該遊技領域３には多数の遊技釘（図示せず）が植設されている。遊技領域３の中央部には、センターケース５が配設されており、該センターケース５の中央に演出図柄表示装置６（全体の図示は省略）のＬＣＤ画面が前方から視認可能に配設されている。このセンターケース５には、図示しないワープ入口、ワープ通路、ステージ等も設けられている。

センターケース５の直下には、第一始動口１１が配設され、該センターケース５の右方には、普通図柄作動ゲート１７と第二始動口１２とが上下に並んで配設されている。第一始動口１１は、常時遊技球を入球可能に構成されている一方、第二始動口１２は、開閉可能な翼片を備えた普通電動役物１３により構成されており、この翼片の開放状態でのみ遊技球を入球可能とする構成である。また、普通図柄作動ゲート１７は、遊技球を常時通過可能に構成されている。

さらに、センターケース５の右下方（普通電動役物１３の下方）には、大入賞口１４が配設されている。大入賞口１４は特別電動役物１５により構成されており、該特別電動役物１５は、大入賞口１４を閉鎖する起立位置と該起立位置から前方へ傾動して開放する傾動位置とに位置変換作動する開閉片を備え、該開閉片を前記起立位置とすることで、大入賞口１４へ遊技球を入球不能な閉鎖状態とし、前記傾動位置とすることで、大入賞口１４へ遊技球を入球可能な開放状態とする。こうした特別電動役物１５は、前記開閉片を開閉作動させる大入賞口ソレノイド１４ｂ（図４参照）を備えており、該大入賞口ソレノイド１４ｂを駆動制御することによって大入賞口１４を前記閉鎖状態と開放状態とに夫々変換制御できる。

また、第一始動口１１の左方には、三個の一般入賞口３１が配設され、該第一始動口１１の右方には、一個の一般入賞口３１が配設されている。これら一般入賞口３１は、遊技球を常時入球可能な構成である。さらに、遊技領域３の最下流部には、アウト口１６が配設されており、該遊技領域３に発射された遊技球がいずれの入賞口や始動口にも入賞しなかった場合に、該アウト口１６に入球する。

遊技盤２の右下部には、複数個のＬＥＤからなる普通図柄表示装置７、普通図柄保留数表示装置８、第一特別図柄保留数表示装置１８、および第二特別図柄保留数表示装置１９と、７セグメント表示装置からなる第一特別図柄表示装置９および第二特別図柄表示装置１０とが配設されている。

図３は、パチンコ機１の裏面図である。パチンコ機１の裏側には、前記遊技盤２を脱着可能に取り付けた内枠７０が外枠５１に収納されている。内枠７０には、上方から、球タンク７１、タンクレール７２、及び払出装置７３が設けられている。この構成により、遊技盤２に設けられた前記の各入賞口等に遊技球の入球があると、球タンク７１からタンクレール７２を介して供給される遊技球が、賞球として、払出装置７３により上皿５５へ払い出される。また、前記したＣＲユニット５６の貸出ボタン５７および精算ボタン５８が操作されると、払出装置７３によって貸球が払い出される。

また、パチンコ機１の裏側には、主制御装置８０、払出制御装置８１、演出図柄制御装置８２、サブ統合制御装置８３、発射制御装置８４、電源基板８５が配設されている。主制御装置８０、演出図柄制御装置８２，およびサブ統合制御装置８３は、遊技盤２に設けられており、払出制御装置８１、発射制御装置８４（図４参照）、および電源基板８５は、内枠７０に設けられている。尚、図３では、発射制御装置８４が描かれていないが、払出制御装置８１の下に設けられている。また、球タンク７１の右側には、外部接続端子板７８が設けられており、該外部接続端子板７８を介して、遊技状態や遊技結果を示す信号（情報）が外部（ホールコンピュータ８７等）に送られる（図４参照）。尚、従来は、前記外部接続端子板７８には、盤用（遊技盤側から出力される信号を外部へ出力するための端子）と枠用（枠側（前枠５２、内枠７０、外枠５１）から出力される信号を外部へ出力するための端子）との二種類を用いているが、本実施例では、一の外部接続端子板７８を介して外部へ信号を送信している。

また、本実施例の主制御装置８０には、確率設定スイッチ９５と設定変更ボタン９６が操作可能な位置に設けられている。これら確率設定スイッチ９５と設定変更ボタン９６とは、予め設定された複数の設定値のなかからいずれか一の設定値を選択してセットするためのものであり、遊技施設（ホール）の管理者により操作される。ここで、本実施例では、設定値１～６の六種類が予め設定されており、各設定値１～６には、相互に異なる大当り当選確率が割り当てられている。具体的には、図５に示すように、設定値１の大当り当選確率（低確率モード：１／３００、高確率モード：１／６０）が大当りに当選する確率が最も低く、設定値２（低確率モード：１／２８０、高確率モード：１／５６）、設定値３（低確率モード：１／２６０、高確率モード：１／５２）、設定値４（低確率モード：１／２４０、高確率モード：１／４８）、設定値５（低確率モード：１／２２０、高確率モード：１／４４）の順で高くなっていき、設定値６の大当り当選確率（低確率モード：１／２００、高確率モード：１／４０）が最も高い。このように設定値６の当選確率が、遊技者に最も有利であり、設定値１の当選確率が、最も不利である。
こうした設定値１～６のセット方法を以下に説明する。
前記した管理者が所定の鍵を確率設定スイッチ９５に挿入して所定方向（例えば、右方向）に回転させて該確率設定スイッチ９５をＯＮにして、主制御装置８０のＲＡＭクリアボタン（図示せず）を押圧操作したまま、電源を入れることにより、前記の設定値を変更可能な状態となる。この状態で、管理者が設定変更ボタン９６を押圧操作することで、設定値１～６のいずれかを選択できる。詳述すると、設定変更ボタン９６を押圧操作する毎に、第一特別図柄表示装置９に「１」～「６」の数値が順番に表示される。そして、所望の数値を第一特別図柄表示装置９に表示することで、当該数値に対応する設定値１～６のいずれかが選択される。こうして選択した状態で、確率設定スイッチ９５に挿入した鍵を回転させて初期位置に戻す操作を行うことにより、選択した設定値が確定された状態となり、当該設定値に含まれる大当りの当選確率がセットされる。このようにして、遊技施設の管理者が、パチンコ機１毎に、設定値１～６のいずれかをセットできる。尚、本実施例にあっては、一の設定値をセットすると、セットされた設定値を示す信号を、主制御装置８０からサブ統合制御装置８３へ送信し、サブ統合制御装置８３では、受信した該信号に示された設定値をＲＡＭに記憶する。これにより、サブ統合制御装置８３では、電源ＯＦＦとなるまで、ＲＡＭに記憶した設定値が保持される。
また、確率設定スイッチ９５に前記鍵を挿入して所定方向に回転させることで該確率設定スイッチ９５をＯＮにして、前記ＲＡＭクリアボタンを操作せずに、電源を入れると、現状でセットされている設定値が第一特別図柄表示装置９に表示される。この操作により、現状でセットされている設定値を確認することができる。そして、確率設定スイッチ９５に挿入した鍵を回転させて初期位置に戻す操作を行うことにより、設定値の表示が終了して、通常の処理に移行する。
尚、本実施例では、確率設定スイッチ９５と設定変更ボタン９６との操作により、設定値を選択してセットする構成としたが、これに限定されるものでなく、他の操作手段を適用することも可能である。例えば、専用のボタンや摘まみを操作することで、設定値の選択とセットとを実行できるものであっても良い。また、本実施例では、設定値１～６を第一特別図柄表示装置９で表示したが、これに限らず、他の表示装置で表示するようにしても良い。又は、音声により設定値を報知したり、所定のＬＥＤの点灯態様によって設定値を報知したりすることも可能である。

図４は、パチンコ機１の電気配線を示すブロック図である。このブロック図には、単に信号を中継するいわゆる中継基板や電源基板等は記載されていない。また、詳細な図示は省略するが、主制御装置８０、払出制御装置８１、演出図柄制御装置８２、サブ統合制御装置８３のいずれもＣＰＵ、ＲＯＭ、ＲＡＭ、入力ポート、出力ポート等を備えている。そして、これら各制御装置のＣＰＵにより、２ｍｓ周期の割込信号により各ＲＯＭに搭載されたプログラムを開始し、各種制御を実行する。

主制御装置８０には、遊技盤中継端子板７４を介して、第一始動口１１に入球した遊技球を検出する第一始動口スイッチ１１ａ、第二始動口１２に入球した遊技球を検出する第二始動口スイッチ１２ａ、普通図柄作動ゲート１７を通過した遊技球を検出する普通ゲートスイッチ１７ａ、大入賞口１４に入球した遊技球を計数するためのカウントスイッチ１４ａ、一般入賞口３１に入球した遊技球を夫々検出する各一般入賞口スイッチ３１ａ等からの検出信号が入力される。

主制御装置８０は、そのＲＯＭに搭載されたプログラムに従って動作して、前記の検出信号等に基づいて遊技の進行に関わる各種のコマンドを生成し、該コマンドを払出制御装置８１およびサブ統合制御装置８３へ出力する。また、主制御装置８０は、図柄表示装置中継端子板７５を介して、第一特別図柄表示装置９、第二特別図柄表示装置１０、および普通図柄表示装置７の表示制御を行うと共に、第一特別図柄保留数表示装置１８、第二特別図柄保留数表示装置１９、および普通図柄保留数表示装置８の点灯制御を行う。さらに、主制御装置８０には、遊技盤中継端子板７４を介して、大入賞口ソレノイド１４ｂおよび普通電役ソレノイド１３ａも接続されている。主制御装置８０は、大入賞口ソレノイド１４ｂを駆動制御することで大入賞口１４を開閉制御し、普通電役ソレノイド１３ａを駆動制御することで、第二始動口１２を開閉制御する。また、主制御装置８０は、図柄変動や大当り等の管理用の信号を、外部接続端子板７８を介してホールコンピュータ８７に出力する。

払出制御装置８１は、主制御装置８０と双方向通信が可能に構成されており、主制御装置８０から送信されるコマンドに応じて払出モータ９０を駆動させて賞球を払い出す。本実施例では、賞球として払い出される遊技球を計数するための払出スイッチ９１の検出信号が、主制御装置８０と払出制御装置８１とに入力され、両者で賞球の計数を行う構成である。

さらに、払出制御装置８１には、満杯スイッチ９２および球切れスイッチ９３からの信号が入力される。満杯スイッチ９２は、下皿６３が満杯であることを検出するものであり、この検出に伴って信号を払出制御装置８１に出力する。球切れスイッチ９３は、球タンク（図示せず）で遊技球の貯留量が少ないこと又は貯留量が無いことを検出するものであり、この検出に伴って信号を払出制御装置８１に出力する。払出制御装置８１は、これら満杯スイッチ９２および球切れスイッチ９３から信号を入力すると、払出モータ９０を駆動停止させて、賞球の払出作動を停止させる。尚、満杯スイッチ９２および球切れスイッチ９３は、前記検出した状態が解消されるまで信号を出力し続ける構成になっており、払出制御装置８１は、該信号の入力停止によって、払出モータ９０の駆動を再開する。

払出制御装置８１は、ＣＲユニット端子板７９を介してＣＲユニット５６と交信可能であり、貸出コマンドに応じて払出モータ９０を駆動させて貸球を払い出す。ＣＲユニット端子板７９は、精算表示装置９４とも双方向通信可能に接続されており、精算表示装置９４に設けられた球貸スイッチと精算スイッチとからの信号が入力される。球貸スイッチは、貸出ボタン５７の操作を検出して信号を出力するものであり、精算スイッチは、精算ボタン５８の操作を検出して信号を出力するものである。また、払出制御装置８１は、発射制御装置８４にも接続されており、所定契機で該発射制御装置８４へ発射停止コマンドを送信する。

発射制御装置８４は、発射モータ９７を制御して遊技球を遊技領域３に発射させるものである。この発射制御装置８４には、前記した払出制御装置８１の他に、発射ハンドル６４からの回動量信号、タッチスイッチ９８からのタッチ信号、発射停止スイッチ９９からの発射停止信号が入力される。回動量信号は、遊技者が発射ハンドル６４を回動操作することで出力され、タッチ信号は、遊技者が発射ハンドル６４を触ることで出力され、発射停止信号は、遊技者が発射停止スイッチ９９を押すことで出力される。尚、発射制御装置８４は、タッチ信号を入力していなければ、遊技球を発射しないように制御すると共に、発射停止信号が入力されているときにも、発射ハンドル６４の操作に関わらず、遊技球を発射しないように制御している。

サブ統合制御装置８３は、主制御装置８０から送信されたデータおよびコマンドを受信し、これらを演出表示制御用、音制御用およびランプ制御用のデータに振り分けて、演出表示制御用のコマンドなどを演出図柄制御装置８２へ送信し、音制御用およびランプ制御用のデータを自身に含まれている各制御部位（音声制御装置およびランプ制御装置しての機能部品）に分配する。そして、音声制御装置としての機能部は、音声制御用のデータに基づいて音ＬＳＩを作動させることによって、スピーカ６６から音声を出力制御し、ランプ制御装置としての機能部は、ランプ制御用のデータに基づいてランプドライバを作動させることによって、各種ＬＥＤやランプ６５を発光制御する。

さらに、サブ統合制御装置８３には、演出ボタン６７、ジョグダイヤル６８、および決定スイッチ等の操作を夫々検出するスイッチが接続されており、各スイッチが遊技者による操作を検出すると、その信号が入力される。尚、ジョグダイヤル６８は、演出図柄制御装置８２に接続される構成であっても良い。

演出図柄制御装置８２は、サブ統合制御装置８３から送信されたデータおよびコマンド（主制御装置８０から送信されたものと、サブ統合制御装置８３で主制御装置８０からの入力および演出ボタン等の入力に基づいて生成されたもの）に基づく制御を行い、擬似特別図柄などの演出画像を演出図柄表示装置６の画面に表示させる。尚、サブ統合制御装置８３と主制御装置８０との間は、演出中継端子板を介して主制御装置８０からサブ統合制御装置８３への一方向通信回路として構成され、サブ統合制御装置８３と演出図柄制御装置８２との間は、サブ統合制御装置８３から演出図柄制御装置８２への一方向通信回路として構成されている。

図示しない電源基板は、外部のＡＣ電源から供給される電力により直流電圧を生成する直流電源として構成されており、該電源基板に設けられた電源スイッチの操作によってパチンコ機１を構成する各部位に電力を供給する。この電源基板は、コンデンサなどから構成されるバックアップ電源を備えており、ＡＣ電源から電力供給中に該バックアップ電源に電力を蓄える。これにより、停電時には、主制御装置８０等（例えば、主制御装置８０のＲＡＭ等）に電力供給し、ＡＣ電源からの電力供給が停止後も、一定期間にわたって主制御装置８０のＲＡＭ内のデータが保持される。尚、バックアップ電源は、主制御装置８０に設けても良いし、電源基板以外の他の装置に設けて良い。この場合には、電源基板は、ＡＣ電源から電力供給されている状態で、バックアップ電源を備えた装置へ供給信号を出力し、電力供給が停止した状態で、バックアップ電源を備えた装置へ停電信号を出力する。

次に、本実施例のパチンコ機１の動作について説明する。
遊技領域３に発射された遊技球が第一始動口１１に入球（図４の第一始動口スイッチ１１ａが遊技球を検出）すると、第一特別図柄表示装置９で第一特別図柄が変動を開始すると共に、該入球に起因して抽出された乱数を当否判定する。そして、変動開始から所定変動時間が経過すると、第一特別図柄を停止表示することで、この当否判定の結果が報知される。
ここで、第一始動口１１への入球に伴って抽出された乱数は、後述するように、第一保留記憶として記憶される。この第一保留記憶は最大四個（上限値）まで記憶され、該第一保留記憶の記憶数（以下、第一保留記憶数という）は、第一特別図柄保留数表示装置１８の点灯数により表される。こうして記憶された第一保留記憶を消化することにより、前記当否判定と第一特別図柄の変動とが実行される。尚、第一保留記憶数は、第一保留記憶の未消化数を示している。

一方、遊技領域３に発射された遊技球が普通図柄作動ゲート１７を通過（図４の普通ゲートスイッチ１７ａが遊技球を検出）すると、普通図柄表示装置７で普通図柄が変動表示を開始すると共に、該入球に起因して抽出された乱数を当否判定する。そして、変動開始から所定時間後に停止した普通図柄が所定の当り態様であると、普通電動役物の羽根部材が駆動して、第二始動口１２へ遊技球が入賞可能となる。ここで、普通電動役物の羽根部材は、一回の普通図柄の当りによって、後述の非開放延長モードで０．２秒間の開放を一回実行し、後述の開放延長モードで１秒間の開放を三回実行する。

この第二始動口１２に遊技球が入球（図４の第二始動口スイッチ１２ａが遊技球を検出）すると、第二特別図柄表示装置１０で第二特別図柄が変動を開始すると共に、該入球に起因して抽出された乱数を当否判定する。そして、変動開始から所定変動時間が経過すると、第二特別図柄を停止表示することで、この当否判定の結果が報知される。
ここで、第二始動口１２への入球に伴って抽出された乱数は、後述するように、第二保留記憶として記憶される。この第二保留記憶は最大四個（上限値）まで記憶され、該第二保留記憶の記憶数（以下、第二保留記憶数という）は、第二特別図柄保留数表示装置１９の点灯数により表される。こうして記憶された第二保留記憶を消化することにより、前記当否判定と第二特別図柄の変動とが実行される。尚、第二保留記憶数は、第二保留記憶の未消化数を示している。

こうした第一特別図柄および第二特別図柄の変動中は、演出図柄表示装置６で各特別図柄の変動に連動した擬似特別図柄の変動表示を行う。この演出図柄表示装置６での擬似特別図柄の変動表示と該擬似特別図柄の停止態様の表示とによって、遊技者は各特別図柄の変動や当否判定の結果（大当り、小当り、又はハズレ）を知得できる。
ここで、本実施例にあって、第一特別図柄と第二特別図柄とは、第一始動口１１と第二始動口１２への入球順に関係無く、第二特別図柄の変動を優先して実行する。すなわち、未消化の第二保留記憶がある場合（第二保留記憶数が１個以上の場合）、未消化の第一保留記憶の有無に関係無く、該第二保留記憶が消化されて第二特別図柄の変動が開始される。そして、未消化の第二保留記憶が無い状態でのみ、第一保留記憶が消化されて第一特別図柄の変動が開始される。

前記第一保留記憶の消化により実行された当否判定結果が大当りであると、第一特別図柄表示装置９で第一特別図柄を所定の大当り図柄態様で停止させると共に、演出図柄表示装置６で擬似特別図柄を大当り図柄演出態様により停止表示させる。これにより、大当りを確定する。同様に、前記第二保留記憶の消化により実行された当否判定結果が大当りであると、第二特別図柄表示装置１０で第二特別図柄を所定の大当り図柄態様で停止させると共に、演出図柄表示装置６で擬似特別図柄を大当り図柄演出態様により停止表示させる。これにより、大当りを確定する。このように大当りを確定すると、大入賞口１４を開閉する大当り遊技を実行する。また、前記当否判定結果が小当りであると、第一特別図柄または第二特別図柄を所定の小当り図柄態様で停止させると共に、演出図柄表示装置６で擬似特別図柄を小当り図柄態様により停止表示させる。これにより、小当りを確定し、大入賞口１４を一回開閉する小当り遊技を実行する。

大当り遊技は、大入賞口１４を開放する開放ラウンドを所定回数（例えば、１６回）繰り返し実行する。大入賞口１４には、後述する大入賞口ソレノイド１４ｂの駆動によって開閉作動する扉部材が設けられている。そして、この扉部材の開閉作動により、大入賞口１４が遊技球を入球可能な開放状態と入球不能な閉鎖状態とに変換される。大当り遊技では、大入賞口１４を一回開閉する開放ラウンドが、インターバルを介して１６回（１６Ｒ）繰り返される。

また、前記した小当り遊技は、大入賞口１４を１．５秒間開放する作動を一回行うものである。こうした小当り遊技では、前記した大当り遊技に比して、賞球の獲得が困難である。

次に、本実施例のパチンコ機１の仕様について説明する。以下では、賞球数、大当り当選確率、小当り当選確率、普通図柄の当選確率、および各遊技状態について説明する。その他の仕様については、従来と同様であることから、説明を省略した。

図５に示すように、各始動口１１，１２、大入賞口１４、および一般入賞口３１に入球すると、夫々に設定された数の賞球が払い出される。具体的には、第一始動口１１への入球毎に３個の賞球が、第二始動口１２への入球毎に５個の賞球が、大入賞口１４への入球毎に１３個の賞球が、一般入賞口３１への入球毎に５個の賞球が、夫々払い出される。

また、本実施例の構成は、前記した当否判定で大当りに当選する確率を高くする機能を有するものであり、いわゆる確率変動機として構成されている。すなわち、本構成による遊技は、大入賞口１４を閉鎖したままで進行する遊技と該大入賞口１４を開放する前記の大当り遊技とに大別され、大入賞口１４を閉鎖したまま進行する遊技には、通常遊技状態と、該通常遊技状態に比べて大当り当選確率が高くなる確変遊技状態とが設定されており、大当り遊技の終了後に、該通常遊技状態と確変遊技状態とのいずれかに移行する。
ここで、通常遊技状態は、「低確率モード／非時短モード／非開放延長モード」とする遊技状態であり、確変遊技状態は、「高確率モード／時短モード／開放延長モード」とする遊技状態である。

前記低確率モードでは、予め設定されて低当選確率を有効として、大当りか否かの当否判定を行い、前記高確率モードでは、該低当選確率よりも高い高当選確率を有効として、該当否判定を行う。すなわち、大当りか否かを判定する大当り当選確率には、前記低当選確率と高当選確率とが定められており、該低当選確率は、前記通常遊技状態（低確率モード）における前記当否判定で用いられ、該高当選確率は、前記確変遊技状態（高確率モード）における前記当否判定で用いられる。
本実施例にあっては、前述した各設定値１～６に低当選確率と高当選確率とが夫々定められており、低確率モードの場合には、セットされた設定値１～６により定められた低当選確率を有効とする一方、高確率モードの場合には、セットされた設定値１～６により定められた高当選確率を有効とする。詳述すると、設定値１がセットされている場合には、低確率モードで、１／３００の低当選確率を有効として当否判定を行い、高確率モードで、１／６０の高当選確率を有効として当否判定を行う。また、設定値２がセットされている場合には、低確率モードで、１／２８０の低当選確率を有効として当否判定を行い、高確率モードで、１／５６の高当選確率を有効として当否判定を行う。また、設定値３がセットされている場合には、低確率モードで、１／２６０の低当選確率を有効として当否判定を行い、高確率モードで、１／５２の高当選確率を有効として当否判定を行う。また、設定値４がセットされている場合には、低確率モードで、１／２４０の低当選確率を有効として当否判定を行い、高確率モードで、１／４８の高当選確率を有効として当否判定を行う。また、設定値５がセットされている場合には、低確率モードで、１／２２０の低当選確率を有効として当否判定を行い、高確率モードで、１／４４の高当選確率を有効として当否判定を行う。また、設定値６がセットされている場合には、低確率モードで、１／２００の低当選確率を有効として当否判定を行い、高確率モードで、１／４０の高当選確率を有効として当否判定を行う。こうした低当選確率と高当選確率とは、第一保留記憶の消化と第二保留記憶の消化とのいずれの場合も同じものが用いられる。

前記時短モードは、第一特別図柄と第二特別図柄との変動時間を、非時短モードの変動時間よりも短縮する。さらに、時短モードでは、非時短モードに比して、普通図柄の変動時間も短縮する。

前記開放延長モードは、普通図柄の当選確率を非開放延長モードに比して高確率とすると共に、該非開放延長モードに比して第二始動口１２の開放時間を延長する。具体的には、図５に示すように、非開放延長モードで普通図柄の当選確率を１／１０としていることに対して、開放延長モードでは該当選確率を９／１０とする。そして、第二始動口１２の開放作動は、非開放延長モードで約０．２秒間の開放を一回行うことに対して、開放延長モードで約１秒間の開放を三回行う。

こうした通常遊技状態と確変遊技状態とのいずれに移行するかは、第一特別図柄または第二特別図柄が停止した大当り図柄態様が、所定の確率変動図柄による態様であるか否かによって決まる。すなわち、第一保留記憶または第二保留記憶の消化により変動した第一特別図柄または第二特別図柄が、前記確率変動図柄による態様であると、大当り遊技の終了後に確変遊技状態へ移行する一方、該確率変動図柄以外の図柄による態様であると、大当り遊技後に通常遊技状態へ移行する。そして、確変遊技状態は、第一特別図柄の変動回数と第二特別図柄の変動回数との合計数（以下、特図変動回数という）が所定の上限数値に達すること、または第一特別図柄と第二特別図柄とのいずれかが大当り図柄態様で確定表示されること（大当り遊技が開始されること）を終了条件として、終了する。ここで、確変遊技状態で前記特図変動回数が前記上限数値（例えば、１００回）に達した場合には、前記通常遊技状態へ移行する。

また、本実施例では、前記した小当り当選確率が、第一特別図柄と第二特別図柄とで夫々一律（例えば、１／６０）に設定されている。そのため、小当り当選確率は、前記した設定値１～６や遊技状態（通常遊技状態、確変遊技状態）に関係無く、同じである。尚、本実施例では、小当り当選確率を一律としたが、これに限らず、前記の大当り当選確率と同様に、相互に異なる複数の小当り当選確率が各設定値に設定され、セットされた設定値の小当り当選確率を有効とするものであっても良い。

次に、主制御装置８０で実行される各種プログラムの処理について説明する。
図６に、電源投入処理のフローチャートを示す。この電源投入処理は、電源の投入から後述のメインルーチンに至るまでの処理であり、遊技施設の開店時に電源投入された時に主制御装置８０により実行される。この電源投入処理により、遊技施設の管理者によりセットされた上述した設定値の示す大当り当選確率（図５参照）が、有効として設定される。

電源投入処理では、電源の投入により、セキュリティチェックが完了して、ＲＡＭへのアクセスが許可されると（Ｓ７００）、Ｓ７０５で、バックアップフラグがＯＮであるか否かを判定する。否定判定の場合には（Ｓ７０５：Ｎｏ）、Ｓ７１５へ進み、肯定判定の場合には（Ｓ７０５：Ｙｅｓ）、Ｓ７１０へ進む。Ｓ７１０では、ＲＡＭクリア信号がＯＮであるか否かを判定し、肯定判定の場合には（Ｓ７１０：Ｙｅｓ）、Ｓ７１５へ進み、否定判定の場合には（Ｓ７１０：Ｎｏ）、Ｓ７４０へ進む。尚ここで、ＲＡＭクリア信号がＯＮの場合（又は、バックアップフラグがＯＦＦの場合）には、Ｓ７１５から続く処理により、初期状態から起動する。一方、ＲＡＭクリア信号がＯＦＦの場合には、電源遮断前の状態から再起動する。

Ｓ７１５では、スタックの設定処理を行い、Ｓ７２０に進む。Ｓ７２０では、前記確率設定スイッチ９５でセットされた設定値を読み込む処理を行う。これにより、前述した設定値１～６のなかの、確率設定スイッチ９５によりセットされた一の設定値を有効とする。続くＳ７２５では、初期化処理を行い、ＲＡＭの作業領域のクリア処理と、ＲＡＭの作業領域を初期化する処理とを実行する。そして、この初期化処理により、前記Ｓ７２０で読み込んだ設定値の示す大当り当選確率が、有効として設定される。こうして有効とされた大当り当選確率が、後述する当否判定処理のＳ１９０およびＳ１９５で用いられる。Ｓ７２５の処理後に、払出制御装置８１に初期設定を行う旨のコマンドを送信する処理（Ｓ７３０）と、サブ統合制御装置８３に初期設定を行う旨のコマンドを送信する処理（Ｓ７３５）とを行う。その後、後述のメインルーチンに進む。
尚、払出制御装置８１とサブ統合制御装置８３とでは、前記初期設定を行うコマンドを受信すると、図示しない初期設定処理を夫々実行する。ここで、サブ統合制御装置８３では、初期設定処理で、ＲＡＭクリア処理や初期値乱数の設定処理などを実行して、電源投入による遊技開始を示す開始期間フラグ＝１とする。さらに、サブ統合制御装置８３に送信される前記コマンドには、セットされた設定値１～６の情報が含まれており、サブ統合制御装置８３は、該コマンドを受信すると、該コマンドに含まれる前記設定値１～６の情報をＲＡＭに記憶する。

一方、Ｓ７１０の否定判定から続くＳ７４０では、電源復帰時処理を行う。この電源復帰時処理では、ＲＡＭに記憶保持された電源遮断前の遊技情報を読み込み、該遊技情報にしたがって遊技を再開する処理を行う。ここで、電源遮断前の遊技情報は、該電源遮断前に進行していた遊技の状態を示す情報であり、入賞数、保留数、特別遊技に関する情報などが含まれる。さらに、バックアップ信号をＯＦＦにする。このＳ７４０の処理後に、メインルーチンに進む。

次に、主制御装置８０で実行するメインルーチンを、図７のフローチャートを用いて説明する。メインルーチンは、Ｓ１０～Ｓ８０までの本処理と、該本処理を実行して余った時間内に時間の許す限り繰り返されるＳ８５の残余処理とから構成され、２ｍｓ毎のハード割り込みにより定期的に実行される。マイコンによるハード割り込みが実行されると、先ず正常割込であるか否かを判断する（Ｓ１０）。この判断処理は、メモリとしてのＲＡＭの所定領域の値が所定値であるか否かを判断することにより行われ、マイコンにより実行される処理が本処理に移行したとき、通常の処理を実行して良いか否かを判断するためのものである。

Ｓ１０で否定判定（すなわち、正常割り込みでないと判定）されると（Ｓ１０：Ｎｏ）、初期設定（Ｓ１５）を実行し、残余処理（Ｓ８５）に移行する。この初期設定では、例えば、前記ＲＡＭの所定領域への所定値の書き込み、第一および第二特別図柄を初期図柄とする等のＲＡＭの作業領域への各初期値の書き込み等が実行される。一方、Ｓ１０で肯定判定（すなわち、正常割り込みであると判定）されると（Ｓ１０：Ｙｅｓ）、初期値乱数の更新処理（Ｓ２０）、大当り決定用乱数の更新処理（Ｓ２５）、第一大当り図柄決定用乱数の更新処理（Ｓ３０）、第二大当り図柄決定用乱数の更新処理（Ｓ３５）、小当り図柄判定用乱数の更新処理（Ｓ４０）、当り決定用乱数の更新処理（Ｓ４５）、リーチ判定用乱数の更新処理（Ｓ５０）、変動パターン決定用乱数の更新処理（Ｓ５５）、入賞確認処理（Ｓ６０）、当否判定処理（Ｓ６５）、特別遊技処理（Ｓ７０）、不正監視処理（Ｓ７５）、画像出力処理等の各出力処理（Ｓ８０）を行って、次に割り込み信号が入力されるまでの残余時間内で初期値乱数の更新処理（Ｓ８５）をループ処理する。

次に、主制御装置８０で実行する始動入賞処理を、図８フローチャートを用いて説明する。この始動入賞処理は、前記したメインルーチンの入賞確認処理（Ｓ６０）でコールされるサブルーチンの一つである。
始動入賞処理では、Ｓ１００で、第一始動口スイッチ１１ａが遊技球を検知したか否かを判定する。否定判定の場合には（Ｓ１００：Ｎｏ）、Ｓ１２０に進み、肯定判定の場合には（Ｓ１００：Ｙｅｓ）、Ｓ１０５に進む。Ｓ１０５では、第一保留記憶の数が上限値（例えば、４個）に達しているか否かを判定する。肯定判定の場合には（Ｓ１０５：Ｙｅｓ）、Ｓ１２０へ進み、否定判定の場合には（Ｓ１０５：Ｎｏ）、Ｓ１１０に進む。

Ｓ１１０では、第一抽出乱数保留記憶処理を実行する。この第一抽出乱数保留記憶処理では、大当り決定用乱数、第一大当り図柄決定用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数等を抽出し、第一保留記憶として記憶すると共に、第一保留記憶の数を示す第一保留数カウンタに１を加算して、該第一保留数カウンタの情報に従って第一特別図柄保留数表示装置１８を点灯させるために必要な処理を行う。

Ｓ１２０では、第二始動口スイッチ１２ａが遊技球を検知したか否かを判定する。否定判定の場合には（Ｓ１２０：Ｎｏ）、始動入賞処理を終了し、肯定判定の場合には（Ｓ１２０：Ｙｅｓ）、Ｓ１２５に進む。Ｓ１２５では、第二保留記憶の数が上限値（例えば、４個）に達しているか否かを判定する。肯定判定の場合には（Ｓ１２５：Ｙｅｓ）、始動入賞処理を終了し、否定判定の場合には（Ｓ１２５：Ｎｏ）、Ｓ１３０に進む。

Ｓ１３０では、第二抽出乱数保留記憶処理を実行する。この第二抽出乱数保留記憶処理では、大当り決定用乱数、第二大当り図柄決定用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数等を抽出し、第二保留記憶として記憶すると共に、第二保留記憶の数を示す第二保留数カウンタに１を加算して、該第二保留数カウンタの情報に従って第二特別図柄保留数表示装置１９を点灯させるために必要な処理を行う。

次に、主制御装置８０で実行する当否判定処理を、図９～１２のフローチャートを用いて説明する。当否判定処理は、メインルーチンから実行される処理である。

当否判定処理では、図９に示すように、特別電動役物１５の作動中（すなわち、大当り遊技または小当り遊技の実行中）であるか否かを判定する（Ｓ１５０）。そして、肯定判定の場合には（Ｓ１５０：Ｙｅｓ）、当否判定処理を終了し、否定判定の場合には（Ｓ１５０：Ｎｏ）、Ｓ１５５に進む。Ｓ１５５では、第一，第二特別図柄の変動表示中か否かを判定する。そして、肯定判定の場合には（Ｓ１５５：Ｙｅｓ）、図１１のＳ２６０に進み、否定判定の場合には（Ｓ１５５：Ｎｏ）、Ｓ１６０に進む。Ｓ１６０では、第一，第二特別図柄の確定表示中か否かを判定する。そして、肯定判定の場合には（Ｓ１６０：Ｙｅｓ）、図１２のＳ３００に進み、否定判定の場合には（Ｓ１６０：Ｎｏ）、Ｓ１６５に進む。

Ｓ１６５では、未消化の第二保留記憶があるか否かを判定し、肯定判定の場合には（Ｓ１６５：Ｙｅｓ）、Ｓ１７０に進み、否定判定の場合には（Ｓ１６５：Ｎｏ）、Ｓ１７５に進む。Ｓ１７０では、第二保留記憶の数をデクリメントすると共に、最も古い未消化の第二保留記憶を選択し、当該第二保留記憶に記憶された情報（乱数値等の数値データ）を第二大当り判定用の所定のバッファに移動させる。こうして第二保留記憶を消化する。このＳ１７０の後に、Ｓ１８５に進む。

Ｓ１７５では、未消化の第一保留記憶があるか否かを判定し、肯定判定の場合には（Ｓ１７５：Ｙｅｓ）、Ｓ１８０に進み、否定判定の場合には（Ｓ１７５：Ｎｏ）、当否判定処理を終了する。Ｓ１８０では、第一保留記憶の数をデクリメントすると共に、最も古い未消化の第一保留記憶を選択し、当該第一保留記憶に記憶された情報（乱数値等の数値データ）を第一大当り判定用の所定のバッファに移動処理させる。こうして第一保留記憶を消化する。このＳ１８０の後に、Ｓ１８５に進む。
尚、本実施例の当否判定処理では、第一保留記憶よりも第二保留記憶を優先して、当否判定の対象とする。そのため、第一保留記憶は、第二保留記憶が無い場合にのみ、当否判定の対象となる。

Ｓ１８５では、確変フラグが１か否かを判定し、肯定判定の場合には（Ｓ１８５：Ｙｅｓ）、Ｓ１９０に進み、否定判定の場合には（Ｓ１８５：Ｎｏ）、Ｓ１９５に進む。ここで、確変フラグ＝１は、前記した確変遊技状態（「高確率モード／時短モード／開放延長モード」）であることを示し、該確変フラグ＝０は、前記した通常遊技状態（「低確率モード／非時短モード／非開放延長モード」）であることを示す。

Ｓ１９０では、セットされた設定値１～６と高確率モードとに対応する当否判定用テーブル（確変テーブル）を選択し、選択した確変テーブルに基づいて、大当り判定用のバッファに移動された大当り判定用乱数を、大当りか否か判定する。ここで、本実施例では、選択した確変テーブルに基づいて、大当り判定用乱数が、小当りか否かも判定する。さらに、Ｓ１９０では、確変遊技状態（確変フラグ＝１）で実行可能な当否判定の残り回数（特図変動回数の上限数値に達するまでの残数）をデクリメントする。この残り回数（以下、特図変動回数の残数という）は、第一保留記憶の消化と第二保留記憶の消化とのいずれでもデクリメントされる。
このＳ１９０の処理後に、図１０のＳ２００に進む。

一方、Ｓ１９５では、セットされた設定値１～６と低確率モードとに対応する当否判定用テーブル（通常テーブル）を選択し、選択した通常テーブルに基づいて、大当り判定用のバッファに移動された大当り判定用乱数を、大当りか否か判定する。ここで、本実施例では、選択した通常テーブルに基づいて、大当り判定用乱数が、小当りか否かも判定する。このＳ１９５の処理後に、図１０のＳ２００に移行する。

図１０のＳ２００では、Ｓ１９０又はＳ１９５の判定結果に基づいて、大当りか否かを判定し、肯定判定の場合には（Ｓ２００：Ｙｅｓ）、Ｓ２０５に進み、否定判定の場合には（Ｓ２００：Ｎｏ）、Ｓ２２０に進む。

Ｓ２０５では、消化した保留記憶に係る大当り図柄決定用乱数（大当り判定用のバッファ内の大当り図柄決定用乱数）に基づいて、特別図柄の大当り図柄態様を決定する。そして、Ｓ２１０に進む。

Ｓ２１０の変動パターン決定処理では、消化した保留記憶に係る変動パターン決定用乱数等（大当り判定用のバッファ内の変動パターン決定用乱数等）と前記確変フラグとに基づいて、特別図柄の変動時間を決定し、該変動時間に応じて特別図柄の変動パターンを決定する。さらに、この変動パターン決定処理により、リーチ演出の実行有無とリーチ演出の種別とを決定する。

続くＳ２１５では、大当り遊技のラウンド数、大入賞口の開放パターン、大当り遊技に係る演出時間、インターバル時間、及び大当り遊技の演出態様等を設定し、Ｓ２５０に進む。

一方、Ｓ２００の否定判定から続くＳ２２０では、Ｓ１９０又はＳ１９５の判定結果に基づいて、小当りか否かを判定する。ここで、肯定判定の場合には（Ｓ２２０：Ｙｅｓ）、Ｓ２２５に進み、否定判定の場合には（Ｓ２２０：Ｎｏ）、Ｓ２４０に進む。

Ｓ２２５では、消化した保留記憶に係る大当り図柄決定用乱数に基づき小当り図柄を決定し、Ｓ２３０に進む。
Ｓ２３０では、前記したＳ２１０と同様に、消化した保留記憶に係る変動パターン決定用乱数等（大当り判定用のバッファ内の変動パターン決定用乱数等）に基づいて、特別図柄の変動時間を決定し、該変動時間に応じて特別図柄の変動パターンを決定する。
続くＳ２３５では、小当り遊技における大入賞口１４の開放パターン、小当り遊技に係る演出時間、および小当り遊技の演出態様などを設定し、Ｓ２５０に進む。

さらに、Ｓ２２０の否定判定から続くＳ２４０では、前記Ｓ２１０と同様に、消化した保留記憶に係る変動パターン決定用乱数等（大当り判定用のバッファ内の変動パターン決定用乱数等）に基づいて、特別図柄の変動時間と変動パターンとを決定する。また、Ｓ２４０に先だって、ハズレ図柄を決定する処理を行う。続くＳ２４５では、ハズレにかかる処理を行う。そして、Ｓ２５０に進む。
尚、本実施例では、Ｓ２４０でハズレ図柄を決定する処理を行うようにしたが、これに限らず、Ｓ２４０の前に、ハズレ図柄を決定する処理を備えた構成であっても良い。

Ｓ２５０では、前記Ｓ１７０およびＳ１８０でデクリメントした直後における第一保留記憶数と第二保留記憶数とを示すコマンドと、前記Ｓ１９０又はＳ１９５による抽選結果（大当り、小当り、又はハズレ）の情報を含むコマンドと、前記Ｓ２０５～Ｓ２４０で決定した大当り遊技態様、特別図柄の変動時間、特別図柄の停止態様、および変動パターン等を含むコマンドとからなる変動開始コマンドをサブ統合制御装置８３に送信する。さらに、消化された保留記憶に応じて、第一特別図柄表示装置９または第二特別図柄表示装置１０を駆動制御して第一特別図柄または第二特別図柄を変動開始させ、当否判定処理を終了する。
尚、サブ統合制御装置８３は、こうしたコマンドを受信すると、該コマンドに示された情報（第一保留記憶数および第二保留記憶数、特別図柄の変動時間、変動パターン、当否判定結果、特別図柄の停止態様、大当り遊技態様など）を所定のバッファに記憶する。そして、サブ統合制御装置８３は、前記変動開始コマンドに従って演出図柄制御装置８２へコマンドを送信し、該演出図柄制御装置８２は、受信した該コマンドに従って演出図柄表示装置６を駆動制御して、特別図柄の停止図柄態様および変動パターンの情報に対応する擬似特別図柄の変動表示を開始する。

前記したＳ１５５の肯定判定から続く図１１のＳ２６０では、特別図柄の変動時間が経過したか否かを判定し、肯定判定の場合には（Ｓ２６０：Ｙｅｓ）、Ｓ２６５に進み、否定判定の場合には（Ｓ２６０：Ｎｏ）、当否判定処理を終了する。Ｓ２６５では、特別図柄の変動表示を終了し、特別図柄の確定図柄（すなわち、前記したＳ２０５で決定した大当り図柄、Ｓ２２５で決定した小当り図柄、又はＳ２４０で決定したハズレ図柄）を表示させると共に、サブ統合制御装置８３に、演出図柄の確定表示を実行させる図柄確定コマンドを送信し、当否判定処理を終了する。

前記したＳ１６０の肯定判定から続く図１２のＳ３００では、特別図柄の確定表示の継続時間が終了したか否かを判定し、肯定判定の場合には（Ｓ３００：Ｙｅｓ）、Ｓ３０５に進み、否定判定の場合には（Ｓ３００：Ｎｏ）には、当否判定処理を終了する。Ｓ３０５では、特別図柄の確定表示を終了し、Ｓ３１０に進む。Ｓ３１０では、確定表示された特別図柄が大当りになる図柄か否かを判定し、肯定判定の場合には（Ｓ３１０：Ｙｅｓ）、Ｓ３１５に進み、否定判定の場合には（Ｓ３１０：Ｎｏ）、Ｓ３６０に進む。Ｓ３１５では確変フラグを参照し、該確変フラグ＝１である場合には、確変フラグをクリアする（Ｓ３２０）と共に前記特図変動回数の残数をクリアして（Ｓ３８０）、Ｓ３４０に進む。その後、状態指定コマンド送信処理（Ｓ３４０）、条件装置作動開始処理（Ｓ３４５）、役物連続作動装置作動開始処理（Ｓ３５０）、大当り開始演出処理（Ｓ３５５）を順次実行することで、大当り遊技の態様を示すコマンドや、大当り遊技の開始を指示するコマンド等をサブ統合制御装置８３に送信する等して大当り遊技を開始し、当否判定処理を終了する。

一方、前記Ｓ３１０の否定判定から続くＳ３６０では、確変フラグを参照し、該確変フラグ＝１である場合には（Ｓ３６０：Ｙｅｓ）、確変遊技状態で実行可能な当否判定の残り回数（特図変動回数の残数）を参照する（Ｓ３６５）。そして、特図変動回数の残数＝０である場合には（Ｓ３６５：Ｙｅｓ）、確変フラグをクリアし（Ｓ３７０）、Ｓ３９０に進む。Ｓ３９０では、状態指定コマンド送信処理を実行し、Ｓ３９５に進む。

Ｓ３９５では、確定表示された特別図柄が小当りになる図柄か否かを判定し、肯定判定の場合には（Ｓ３９５：Ｙｅｓ）、Ｓ４００に進み、特別電動役物作動開始処理（Ｓ４００）、小当り開始演出処理（Ｓ４０５）を順次実行することで、小当り遊技の態様を示すコマンドや、小当り遊技の開始を指示するコマンド等をサブ統合制御装置８３に送信する等して小当り遊技を開始し、当否判定処理を終了する。また、Ｓ３９５で否定判定の場合（Ｓ３９５：Ｎｏ）には、当否判定処理を終了する。

次に、主制御装置８０で実行する大当り遊技処理を、図１３～１５のフローチャートを用いて説明する。この大当り遊技処理は、前記した当否判定処理により大当りとなった場合に、前記したメインルーチンの特別遊技処理から実行される処理である。

大当り遊技処理では、図１３に示すように、役物連続作動装置の作動中（すなわち、大当り遊技の実行中）であるか否かを判定する（Ｓ５００）。ここで、肯定判定の場合には（Ｓ５００：Ｙｅｓ）、Ｓ５０５に進み、否定判定の場合には（Ｓ５００：Ｎｏ）、大当り遊技処理を終了する。

Ｓ５０５では、大入賞口１４の開放中であるか否かを判定し、肯定判定の場合には（Ｓ５０５：Ｙｅｓ）、図１４のＳ５５０に進み、否定判定の場合には（Ｓ５０５：Ｎｏ）、Ｓ５１０に進む。Ｓ５１０では、大当り遊技における各開閉ラウンドのインターバル中であるか否かを判定する。肯定判定の場合には（Ｓ５１０：Ｙｅｓ）、図１４のＳ５７０に進み、否定判定の場合には（Ｓ５１０：Ｎｏ）、Ｓ５１５に進む。Ｓ５１５では、大当り遊技の終了演出中であるか否かを判定する。肯定判定の場合には（Ｓ５１５：Ｙｅｓ）、図１３のＳ６００に進み、否定判定の場合には（Ｓ５１５：Ｎｏ）、Ｓ５２０に進む。

Ｓ５２０では、大当り遊技における開始演出時間が経過したか否かを判定する。肯定判定の場合には（Ｓ５２０：Ｙｅｓ）、Ｓ５２５に進み、否定判定の場合には（Ｓ５２０：Ｎｏ）、大当り遊技処理を終了する。Ｓ５２５では、大入賞口開放処理を実行し、大入賞口１４を開放させる。Ｓ５２５の後に、大当り遊技処理を終了する。

前記のＳ５０５の肯定判定から続く図１４のＳ５５０では、大入賞口１４に入賞した遊技球の数が１０個となったか否かを判定する。肯定判定の場合には（Ｓ５５０：Ｙｅｓ）、Ｓ５６０に進み、否定判定の場合には（Ｓ５５０：Ｎｏ）、Ｓ５５５に進む。Ｓ５５５では、大入賞口１４の開放時間（例えば、３０秒間）が終了したか否かを判定する。肯定判定の場合には（Ｓ５５５：Ｙｅｓ）、Ｓ５６０に進み、否定判定の場合には（Ｓ５５５：Ｎｏ）、大当り遊技処理を終了する。Ｓ５６０では、大入賞口閉鎖処理を実行し、大入賞口１４を閉鎖させる。Ｓ５６０の後に、Ｓ５６５に進む。Ｓ５６５では、大当り遊技の各ラウンドのインターバルを設定する大当りインターバル処理を実行し、大当り遊技処理を終了する。

一方、前記のＳ５１０の肯定判定から続くＳ５７０では、大当り遊技のインターバル時間が経過したか否かを判定する。肯定判定の場合には（Ｓ５７０：Ｙｅｓ）、Ｓ５７５に進み、否定判定の場合には（Ｓ５７０：Ｎｏ）、大当り遊技処理を終了する。Ｓ５７５では、最終ラウンド（１６ラウンド）の終了か否かを判定し、肯定判定の場合には（Ｓ５７５：Ｙｅｓ）、Ｓ５８０に進み、否定判定の場合には（Ｓ５７５：Ｎｏ）、Ｓ５８５に進む。Ｓ５８０では、大当り遊技を終了させる際の演出を行う大当り終了演出処理を実行し、大当り遊技処理を終了する。Ｓ５８５では、大入賞口開放処理を実行し、大入賞口１４を開放させる。Ｓ５８５の後に、大当り遊技処理を終了する。

また、前記のＳ５１５の肯定判定から続く図１５のＳ６００では、終了演出の時間が終了したか否かを判定する。肯定判定の場合には（Ｓ６００：Ｙｅｓ）、Ｓ６０５に進み、該Ｓ６０５とＳ６１０とを順次実行する一方、否定判定の場合には（Ｓ６００：Ｎｏ）、大当り遊技処理を終了する。Ｓ６０５とＳ６１０とでは、役物連続作動装置と条件装置とを停止させ、Ｓ６１５に進む。Ｓ６１５では、大当り遊技後に確変遊技状態に移行するか否かを判定する。肯定判定の場合には（Ｓ６１５：Ｙｅｓ）、確変遊技状態で実行可能な当否判定の回数（特図変動回数の上限回数）を設定し（Ｓ６２０）、確変フラグ＝１とする（Ｓ６２５）。
続くＳ６４０とＳ６４５とでは、サブ統合制御装置８３に対して、大当り遊技に関する演出を終了させる大当り終了コマンドを送信する処理と、状態指定コマンド送信処理とを実行し、大当り遊技処理を終了する。

次に、本発明の要部について、以下の実施例１～３で説明する。

実施例１の構成は、第一又は第二特別図柄の変動に合わせて演出図柄表示装置６で表示される特別変動演出で、遊技施設の管理者によりセットされた前記設定値１～６（図５参照）を示唆する示唆図柄態様１０１～１０４（図２１参照）を表示するようにしたものであり、該示唆図柄態様１０１～１０４を表示するか否かを、予め定められた確率（以下、示唆確率という）に従って決定する。ここで、示唆図柄態様１０１～１０４を表示する示唆確率が夫々設定された複数の示唆テーブルを備えており（図１６）、一の示唆テーブルを選択して、該示唆図柄態様１０１～１０４の表示か非表示かを決定する。

実施例１では、示唆図柄態様１０１～１０４を表示する示唆確率が相互に異なる複数の示唆テーブルとして、図１６に示すように、高確率示唆テーブル、第一通常示唆テーブル、第二通常示唆テーブル、及び第三通常示唆テーブルの四種類が予め設定されている。そして、高確率示唆テーブルには、最も高い示唆確率が設定されており、第一通常示唆テーブルには、二番目に高い示唆確率が設定されており、第二通常示唆テーブルには、三番目に高い示唆確率が設定されており、第三通常示唆テーブルには、最も低い示唆確率が設定されている。

実施例１にあって、高確率示唆テーブルは、前記した開始期間フラグ＝１の場合に有効とされ、第一～第三通常示唆テーブルは、該開始期間フラグ＝０の場合に有効とされる。ここで、開始期間フラグは、遊技施設の開店の際に電源投入された時点から、当該機台で最初に大当り遊技が実行されるまでの期間（以下、開始期間という）を示すものであり、該開始期間で１とする。すなわち、前述したように、主制御装置８０は、機台の電源投入時に、前記電源投入処理のＳ７３５によりコマンドをサブ統合制御装置８３へ送信し、該サブ統合制御装置８３は、該コマンドを受信すると、前記開始期間フラグ＝１とする。その後、開始期間フラグ＝１の状態で、前記当否判定処理のＳ２５０により主制御装置８０から送信された変動開始コマンドに、大当り確定の情報が含まれていると、サブ統合制御装置８３は、該開始期間フラグ＝０とする。そして、各機台で、遊技施設の開店後に最初に実行された大当り遊技が終了すると、この終了以降は、遊技施設の閉店まで（電源遮断されるまで）開始期間フラグ＝０で維持される。

このように開始期間フラグ＝１の場合（開始期間）には、高確率示唆テーブルにより示唆図柄態様１０１～１０４の表示か非表示かを決定することから、該示唆図柄態様１０１～１０４が前記特別変動演出で表示される確率が高い。一方、開始期間フラグ＝０の場合には、第一～第三通常示唆テーブルのいずれか一が選択されて、該選択された通常示唆テーブルにより示唆図柄態様１０１～１０４の表示か非表示かを決定することから、開始期間フラグ＝１の場合に比して、該示唆図柄態様１０１～１０４が前記特別変動演出で表示される確率が低い。
尚、開始期間フラグ＝０の場合には、示唆確率の高い第一通常示唆テーブルを選択する確率が最も低く、示唆確率の最も低い第三通常示唆テーブルを選択する確率が最も高くなっている。

前記示唆図柄態様１０１～１０４は、図１７に示すように、第一～第三達吉示唆図柄態様１０１～１０３と、特別図柄の変動および停止に対応して表示される三個の擬似特別図柄による停止示唆図柄態様１０４との四種類が予め設定されている。ここで、第一達吉示唆図柄態様１０１は、演出図柄表示装置６の表示画面の右上部に表示されるものであり、達吉キャラクタが覗いている形態の図柄態様である。第二達吉示唆図柄態様１０２は、演出図柄表示装置６の表示画面の略中央に表示されるものであり、普通の表情の達吉キャラクタの図柄態様である。第三達吉示唆図柄態様１０３は、演出図柄表示装置６の表示画面の略中央に表示されるものであり、笑った表情の達吉キャラクタの図柄態様である。停止示唆図柄態様１０４は、左の擬似特別図柄で「３」を停止表示し、中央の擬似特別図柄で「１」を停止表示し、右の擬似特別図柄で「５」を停止表示してなるものであり、特別図柄のハズレを示す図柄態様である。

こうした各示唆図柄態様１０１～１０４は、セットされている設定値１～６に応じて、一が選択されて表示される。すなわち、第一達吉示唆図柄態様１０１は、設定値２～６がセットされていることを示唆する図柄態様であり、これら設定値２～６のいずれかがセットされている場合に選択決定され得る。また、第二達吉示唆図柄態様１０２は、設定値１～３がセットされていることを示唆する図柄態様であり、これら設定値１～３のいずれかがセットされている場合に選択決定され得る。また、第三達吉示唆図柄態様１０３は、設定値４～６がセットされていることを示唆する図柄態様であり、これら設定値４～６のいずれかがセットされている場合に選択決定され得る。また、停止示唆図柄態様１０４は、設定値６がセットされていることを示唆する図柄態様であり、該設定値６がセットされている場合に選択決定され得る。

実施例１にあっては、図１８に示すように、各設定値１～６における各示唆図柄態様１０１～１０４の選択確率が設定されている。
設定値１がセットされている場合には、第二達吉示唆図柄態様１０２の選択確率が１００％であり、他の示唆図柄態様１０１，１０３，１０４が選択されない。
設定値２および設定値３の場合には、第一達吉示唆図柄態様１０１と第二達吉示唆図柄態様１０２との各選択確率が５０％であり、他の示唆図柄態様１０３，１０４が選択されない。
設定値４および設定値５の場合には、第一達吉示唆図柄態様１０１と第三達吉示唆図柄態様１０３との各選択確率が５０％であり、他の示唆図柄態様１０２，１０４が選択されない。
設定値６の場合には、特別図柄の当否判定結果に応じて、各示唆図柄態様１０１～１０４の選択確率が夫々設定されている。特別図柄をハズレ確定する場合には、第一達吉示唆図柄態様１０１と第三達吉示唆図柄態様１０３との各選択確率が３０％であり、停止示唆図柄態様１０４の選択確率が４０％である。特別図柄を大当り判定する場合には、第一達吉示唆図柄態様１０１と第三達吉示唆図柄態様１０３との各選択確率が５０％であり、停止示唆図柄態様１０４が選択されない。尚、設定値６の場合には、当否判定結果に関わらず、第二達吉示唆図柄態様１０２が選択されない。

実施例１では、このように各示唆テーブルを選択して示唆図柄態様１０１～１０４の表示か非表示かを決定する処理と、セットされている設定値１～６に応じて示唆図柄態様１０１～１０４を選択して表示する処理とを、主制御装置８０から変動開始コマンドを受信する毎に、サブ統合制御装置８３により実行する。すなわち、前述した当否判定処理により第一保留記憶または第二保留記憶が消化される毎に、特別図柄の変動に合わせて表示する特別変動演出で示唆図柄態様１０１～１０４が表示され得る。そのため、特別図柄の変動毎に、示唆図柄態様１０１～１０４が表示されるチャンスがある。
こうした実施例１にあって、開始期間フラグ＝１により高確率示唆テーブルを有効とする期間は、電源投入時から最初に大当り確定するまでの期間であり、該開始期間フラグ＝０により第一～第三通常示唆テーブルを有効とする期間は、該最初の大当り確定により実行される大当り遊技の終了以降である。また、第一～第三通常示唆テーブルの選択と、高確率示唆テーブル又は第一～第三通常示唆テーブルによる示唆図柄態様１０１～１０４の実行か否かの決定と、示唆図柄態様１０１～１０４の選択とは、サブ統合制御装置８３が、変動開始コマンドの受信時に抽出する一又は複数の乱数を用いた抽選によって実行している。

また、実施例１にあっては、有効とした前記各示唆テーブルに応じて、演出図柄表示装置６で表示する特別変動演出の表示内容が変わる。具体的には、高確率示唆テーブルを有効とした場合には、戦闘機図柄１１１が飛行する表示内容の特別変動演出が表示され（図２０参照）、第一通常示唆テーブルを有効とした場合には、格闘図柄１１２が戦う表示内容の特別変動演出が表示され（図２１（Ａ），（Ｂ）参照）、第二通常示唆テーブルを有効とした場合には、自動車図柄１１３がレースする表示内容の特別変動演出が表示され（図２１（Ｃ），（Ｄ）参照）、第三通常示唆テーブルを有効とした場合には、前記図柄１１１～１１３を非表示の表示内容の特別変動演出が表示される（図２１（Ｅ），（Ｆ）参照）。こうした各表示内容の特別変動演出を表示することにより、高確率示唆テーブルと第一～第三通常示唆テーブルとのいずれを有効としたかを報知する。そのため、遊技者は、特別変動演出を視ることによって、示唆図柄態様１０１～１０４の表示前に、該示唆図柄態様１０１～１０４が表示される確率が高いか低いかを知ることができる。

そして、実施例１では、変動開始コマンドの情報に従って選択する複数の演出表示パターンが設定されており、前記各示唆テーブルに応じて選択された一の演出表示パターンに従って特別変動演出を表示する。
こうした演出表示パターンとして、前記戦闘機図柄１１１の飛行を表示する複数の演出表示パターンと、前記格闘図柄１１２の戦いを表示する複数の演出表示パターンと、前記自動車図柄１１３のレースを表示する複数の演出表示パターンと、これら図柄１１１～１１３を非表示とする複数の演出表示パターンとを備える。ここで、これら複数の演出表示パターンは、前記戦闘機図柄１１１の飛行を表示する複数の演出表示パターンからなるグループ（以下、戦闘演出グループという）と、前記格闘図柄１１２の戦いを表示する複数の演出表示パターンからなるグループ（以下、格闘演出グループという）と、前記自動車図柄１１３のレースを表示する複数の演出表示パターンからなるグループ（以下、レース演出グループという）と、これら図柄１１１～１１３を非表示とする複数の演出表示パターンからなるグループ（以下、ノーマル演出グループという）とに分けられている。実施例１では、これら各演出グループが高確率示唆テーブルと第一～第三通常示唆テーブルとに割り当てられており、各示唆グループに応じて演出グループが選択される。すなわち、高確率示唆テーブルを有効とした場合には、前記戦闘演出グループから一の演出表示パターンが選択され、第一通常示唆テーブルを有効とした場合には、前記格闘演出グループから一の演出表示パターンが選択され、第二通常示唆テーブルを有効とした場合には、前記レース演出グループから一の演出表示パターンが選択され、第三通常示唆テーブルを有効とした場合には、前記ノーマル演出グループから一の演出表示パターンが選択され、選択された演出表示パターンに従って特別変動演出が表示する。

さらに、実施例１にあっては、前記各演出グループに、各示唆図柄態様１０１～１０４を夫々表示する複数の演出表示パターンと該示唆図柄態様１０１～１０４を非表示の複数の演出表示パターンとを備えている。そして、示唆図柄態様１０１～１０４の表示を決定した場合には、該示唆図柄態様１０１～１０４を表示する演出表示パターンが選択される。例えば、高確率示唆テーブルにより示唆図柄態様１０１～１０４の表示を決定すると、前記戦闘演出グループから、該示唆図柄態様１０１～１０４を表示する一の演出表示パターンを選択する。この演出表示パターンにより表示される特別変動演出では、前記変動開始コマンドに従って疑似特別図柄の変動やリーチ演出等が表示されると共に、前記した戦闘機図柄１１１の飛行演出と示唆図柄態様１０１～１０４とが表示される。一方、高確率示唆テーブルにより示唆図柄態様１０１～１０４の非表示を決定すると、前記戦闘演出グループから、該示唆図柄態様１０１～１０４を非表示の一の演出表示パターンを選択する。この演出表示パターンにより表示される特別変動演出では、疑似特別図柄の変動やリーチ演出、戦闘機図柄１１１の飛行演出などが表示され、示唆図柄態様１０１～１０４を表示しない。
尚、特別変動演出は、特別図柄の変動および停止に合わせて演出図柄表示装置６で表示する演出であり、該特別図柄を疑似表示する擬似特別図柄１０５ａ～１０５ｃの変動表示開始から停止表示までの一連の演出を行う（図２０，２１参照）。そのため、演出表示パターンは、擬似特別図柄１０５ａ～１０５ｃの変動態様、該擬似特別図柄１０５ａ～１０５ｃの停止態様、およびリーチ態様などに加え、前記した戦闘機図柄１１１や格闘図柄１１２や自動車図柄１１３の表示態様、および示唆図柄態様１０１～１０４等から構成される。

次に、こうした示唆図柄態様１０１～１０４を表示制御する特図演出制御処理を、図１９のフローチャートを用いて説明する。
実施例１の特図演出制御処理は、主制御装置８０により制御される特別図柄の変動表示および停止表示に合わせて、演出図柄表示装置６で表示する特別変動演出を制御するための処理である。そして、この特図演出制御処理は、サブ統合制御装置８３で定期的（例えば、２ｍｓ周期のタイマ割り込み処理）に実行される処理であり、前記した当否判定処理および大当り遊技処理により主制御装置８０から送信される情報（変動開始コマンドなど）に従って実行される。

特図演出制御処理は、Ｓ８００で、主制御装置８０から変動開始コマンドを受信したか否かを判定する。そして、肯定判定の場合には（Ｓ８００：Ｙｅｓ）、Ｓ８０５へ進み、否定判定の場合には（Ｓ８００：Ｎｏ）、特図演出制御処理を終了する。ここで、変動開始コマンドは、前述したように、主制御装置８０で実行する当否判定処理のＳ２５０によってサブ統合制御装置８３へ送信される信号であり、該当否判定処理による第一保留記憶または第二保留記憶の消化によって決定した当否抽選結果、特別図柄の変動時間、特別図柄の停止態様、および変動パターン等の情報が含まれている。

Ｓ８０５では、前記した開始期間フラグ＝１か否かを判定する。そして、肯定判定の場合には（Ｓ８０５：Ｙｅｓ）、Ｓ８１０へ進み、否定判定の場合には（Ｓ８０５：Ｎｏ）、Ｓ８１５へ進む。
Ｓ８１０では、前記した高確率示唆テーブルを有効とする。一方、Ｓ８１５では、通常示唆テーブル選定処理を実行する。この通常示唆テーブル選定処理では、前記した第一～第三通常示唆テーブルのなかから、前記した選択確率（図１６）に従って一の通常示唆テーブルを選択して決定する。そして、決定した一の通常示唆テーブルを有効とする。

Ｓ８２０では、示唆演出決定処理を実行する。この示唆演出決定処理では、前記Ｓ８１０またはＳ８１５で有効とした示唆テーブルに従って、示唆図柄態様１０１～１０４を表示するか否かを決定する。

続くＳ８２５では、演出グループ選定処理を実行する。この演出グループ選定処理では、前記Ｓ８１０またはＳ８１５で有効とした示唆テーブルに従って、特別変動演出の演出表示パターンを選択する前記演出グループを選択する。ここで、高確率示唆テーブルを有効とした場合には、前記戦闘演出グループを選択し、第一通常示唆テーブルを有効とした場合には、前記格闘演出グループを選択し、第二通常示唆テーブルを有効とした場合には、前記レース演出グループを選択し、第三通常示唆テーブルを有効とした場合には、前記ノーマル演出グループを選択する。

Ｓ８３０では、前記Ｓ８２０で示唆図柄態様１０１～１０４の表示を決定したか否かを判定する。そして、肯定判定の場合には（Ｓ８３０：Ｙｅｓ）、Ｓ８３５へ進み、否定判定の場合には（Ｓ８３０：Ｎｏ）、Ｓ８４０へ進む。

Ｓ８３５では、示唆図柄態様選定処理を実行する。この示唆図柄態様選定処理では、セットされている設定値１～６に応じて、示唆図柄態様１０１～１０４を選択決定する。ここで、各示唆図柄態様１０１～１０４の選択決定は、前述したように、設定値１～６に応じて設定された選択確率（図１８）に従って実行される。
尚、セットされている設定値１～６の情報は、前述したように、電源投入時に主制御装置８０から送信され、サブ統合制御装置８３は、受信した設定値の情報をＲＡＭに記憶する。そのため、サブ統合制御装置８３は、少なくとも電源が入っている状態ではＲＡＭに記憶された設定値を随時確認することができる。

Ｓ８４０では、演出図柄表示装置６で表示する特別変動演出の演出表示パターンを決定する演出表示パターン決定処理を実行する。この演出表示パターン決定処理は、前記した変動開始コマンドに含まれる当否判定結果の情報、リーチに関する情報、変動パターンの情報、および特別図柄の変動時間の情報等を確認し、これら情報と、前記Ｓ８２０で決定した示唆図柄態様１０１～１０４の表示か否かの情報とに基づいて、前記Ｓ８２５で選択した演出グループから一の演出表示パターンを決定する。
具体的には、前記Ｓ８２０により戦闘演出グループが選択されている場合に、Ｓ８２５で示唆図柄態様１０１～１０４の表示を決定していると、該戦闘演出グループから、前記変動開始コマンドの情報に基づいて、該示唆図柄態様１０１～１０４を表示する演出表示パターンを選択して決定する。一方、Ｓ８２５で示唆図柄態様１０１～１０４の非表示を決定していると、前記戦闘演出グループから、前記変動開始コマンドの情報に基づいて、該示唆図柄態様１０１～１０４を非表示の演出表示パターンを選択して決定する。
また、前記Ｓ８２０により格闘演出グループが選択されている場合に、Ｓ８２５で示唆図柄態様１０１～１０４の表示を決定していると、該格闘演出グループから、前記変動開始コマンドの情報に基づいて、該示唆図柄態様１０１～１０４を表示する演出表示パターンを選択して決定する。一方、Ｓ８２５で示唆図柄態様１０１～１０４の非表示を決定していると、前記格闘演出グループから、前記変動開始コマンドの情報に基づいて、該示唆図柄態様１０１～１０４を非表示の演出表示パターンを選択して決定する。
また、同様に、前記Ｓ８２０によりレース演出グループが選択されている場合には、該レース演出グループから演出表示パターンを選択して決定し、前記Ｓ８２０によりノーマル演出グループが選択されている場合には、該ノーマル演出グループから演出表示パターンを選択して決定する。

Ｓ８４５では、演出表示処理を実行する。この演出表示処理では、前記Ｓ８４０で決定した演出表示パターンに従って、演出図柄表示装置６で特別変動演出を表示制御する処理を行う。具体的には、前記Ｓ８４０で決定した演出表示パターンの情報を含むコマンドを、演出図柄制御装置８２に送信し、このコマンドの送信により、演出図柄制御装置８２を介して、演出図柄表示装置６で該演出表示パターンに従う特別変動演出を表示制御する。尚、演出図柄制御装置８２は、サブ統合制御装置８３から前記コマンドを受信すると、該コマンドに含まれる演出表示パターンの情報に従って、該演出表示パターンを表示するための動画データを生成する。そして、この動画データを再生することにより、演出表示パターンによる特別変動演出を表示する。

次に、演出図柄表示装置６で表示される示唆図柄態様１０１～１０４の表示例を、図２０，２１を用いて説明する。
遊技施設の開店から一度も大当り確定していないパチンコ機１で、遊技者が遊技を開始したとする。ここで、開店前に電源投入すると、前記した電源投入処理（図６）により、該電源投入の際にセットされた設定値（大当り当選確率）の情報を含むコマンドを、サブ統合制御装置８３へ送信する。このコマンドを受信することにより、サブ統合制御装置８３は、前記した開始期間フラグ＝１とする。この開始期間フラグ＝１は、前述したように、当該機台が電源投入時から一度も大当り確定していないことを示している。

こうした開始期間フラグ＝１の状態で、第一始動口１１への入球により記憶された第一保留記憶または第二始動口１２への入球により記憶された第二保留記憶が消化されると、第一特別図柄または第二特別図柄の変動に伴って、図２０（Ａ）に示すように、演出図柄表示装置６で疑似特別図柄１０５ａ～１０５ｃが変動表示される。さらに、演出図柄表示装置６では、疑似特別図柄１０５ａ～１０５ｃの変動表示に伴って、戦闘機図柄１１１が飛行する演出が表示される。
尚、演出図柄表示装置６の画面左下部に定められた第一保留記憶数表示領域１１５に、第一保留記憶数を示す第一保留図柄１１６が表示され、画面右下部に定められた第二保留記憶数表示領域１１８に、第二保留記憶数を示す第二保留図柄１１９が表示される。第一保留記憶数表示領域１１５では、第一保留図柄１１６の表示数により第一保留記憶数を報知し、第二保留記憶数表示領域１１８では、第二保留図柄１１９の表示数により第二保留記憶数を報知する。

前述したように、第一保留記憶または第二保留記憶の消化は当否判定処理により実行され、該消化に伴って、主制御装置８０からサブ統合制御装置８３へ変動開始コマンドが送信される。サブ統合制御装置８３は、この変動開始コマンドを受信すると、前記特図演出制御処理により、示唆図柄態様１０１～１０４の表示か非表示を決定すると共に、特別変動演出の演出表示パターンを決定する。ここで、開始期間フラグ＝１であることから、高確率示唆テーブルにより示唆図柄態様１０１～１０４の表示か否かを決定すると共に、戦闘演出グループから、変動開始コマンドの各情報に従って一の演出表示パターンを選択決定する。こうして決定した演出表示パターンにより、前記した疑似特別図柄１０５ａ～１０５ｃの変動と戦闘機図柄１１１の飛行とが演出表示される。

そして、前記した高確率示唆テーブルにより示唆図柄態様１０１～１０４の表示を決定した場合には、セットされている設定値１～６に応じて一の示唆図柄態様が選択され、選択された示唆図柄態様が表示される。
例えば、第一達吉示唆図柄態様１０１が選択された場合には、図２０（Ｂ）に示すように、疑似特別図柄１０５ａ～１０５ｃの変動表示中に、該第一達吉示唆図柄態様１０１が表示される。この第一達吉示唆図柄態様１０１の表示により、遊技者は、設定値２～６のいずれかがセットされていることがわかる。
また、第二達吉示唆図柄態様１０２が選択された場合には、図２０（Ｃ）に示すように、疑似特別図柄１０５ａ～１０５ｃの変動表示中に、該第二達吉示唆図柄態様１０２が表示される。この第二達吉示唆図柄態様１０２の表示により、遊技者は、設定値１～３のいずれかがセットされていることがわかる。
また、第三達吉示唆図柄態様１０３が選択された場合には、図２０（Ｄ）に示すように、疑似特別図柄１０５ａ～１０５ｃの変動表示中に、該第三達吉示唆図柄態様１０３が表示される。この第三達吉示唆図柄態様１０３の表示により、遊技者は、設定値４～６のいずれかがセットされていることがわかる。
また、停止示唆図柄態様１０４が選択された場合には、図２０（Ｅ）に示すように、疑似特別図柄１０５ａ～１０５ｃが該停止示唆図柄態様１０４で停止表示される。これにより、遊技者は設定値６がセットされていることがわかる。

一方、開始期間フラグ＝１の状態で、第一特別図柄または第二特別図柄が大当り確定すると、該開始期間フラグ＝０となる。この開始期間フラグ＝０は、遊技施設の閉店により電源遮断するまで維持される。そのため、開始期間フラグ＝０とする大当り確定により実行される大当り遊技の終了後は、サブ統合制御装置８３が、変動開始コマンドの受信に伴って、第一～第三通常示唆テーブルにより示唆図柄態様１０１～１０４の表示か非表示かを決定する。すなわち、開始期間フラグ＝０の状態で、サブ統合制御装置８３が変動開始コマンドを受信すると、前記特図演出制御処理により、第一～第三通常示唆テーブルのいずれかに従って示唆図柄態様１０１～１０４の表示か非表示かを決定すると共に、特別変動演出の演出表示パターンを決定する。
ここで、第一通常示唆テーブルを有効とした場合には、格闘演出グループを選択して、該格闘演出グループから一の演出表示パターンを選択決定する。例えば、第一達吉示唆図柄態様１０１の表示を決定した場合には、図２１（Ａ）、（Ｂ）に示すように、格闘図柄１１２と疑似特別図柄１０５ａ～１０５ｃの変動とを表示中に、第一達吉示唆図柄態様１０１が表示される。尚、示唆図柄態様１０２～１０４の表示を決定した場合には、決定した示唆図柄態様１０２～１０４が表示される（図示せず）。
また、第二通常示唆テーブルを有効とした場合には、レース演出グループを選択して、該レース演出グループから一の演出表示パターンを選択決定する。例えば、第二達吉唆図柄態様１０２の表示を決定した場合には、図２１（Ｃ）、（Ｄ）に示すように、自動車図柄１１３と疑似特別図柄１０５ａ～１０５ｃの変動とを表示中に、第二達吉示唆図柄態様１０２が表示される。尚、示唆図柄態様１０１，１０３，１０４の表示を決定した場合には、決定した示唆図柄態様１０１，１０２，１０４が表示される（図示せず）。
また、第三通常示唆テーブルを有効とした場合には、前記したノーマル演出グループを選択して、該ノーマル演出グループから一の演出表示パターンを選択決定する。例えば、第三達吉唆図柄態様１０３の表示を決定した場合には、図２１（Ｅ）、（Ｆ）に示すように、疑似特別図柄１０５ａ～１０５ｃの変動を表示中に、第三達吉示唆図柄態様１０３が表示される。尚、示唆図柄態様１０１，１０２，１０４の表示を決定した場合には、決定した示唆図柄態様１０１，１０２，１０４が表示される（図示せず）。

このように実施例１にあっては、第一保留記憶または第二保留記憶の消化毎に、高確率示唆テーブル又は第一～第三通常示唆テーブルに従って示唆図柄態様１０１～１０４の表示か非表示かを決定することから、遊技中に、示唆図柄態様１０１～１０４が複数回表示される可能性がある。そのため、示唆図柄態様１０１～１０４の複数回の表示により、遊技者が、セットされている設定値１～６をある程度推測できる。例えば、第一達吉示唆図柄態様１０１と第二達吉示唆図柄態様１０２とが表示されれば、設定値２か設定値３のいずれかがセットされていることがわかる。また、第一達吉示唆図柄態様１０１と第三達吉示唆図柄態様１０３とが表示されれば、設定値４～６のいずれかであることがわかる。また、停止示唆図柄態様１０４が表示されれば、設定値６であることがわかる。特に、電源投入時から最初の大当り確定までの期間（開始期間フラグ＝１の状態）は、高確率示唆テーブルにより示唆図柄態様１０１～１０４の表示を決定する確率が高いことから、セットされている設定値１～６を知り得るチャンスである。

次に実施例１の特徴を説明する。
実施例１のパチンコ機１は、電源投入時から最初に大当り遊技を実行するまでの開始期間（開始期間フラグ＝１）で、高確率示唆テーブルにより示唆図柄態様１０１～１０４の表示か非表示かを決定する一方、前記最初の大当り遊技の終了以降（開始期間フラグ＝０）で、第一～第三通常示唆テーブルにより示唆図柄態様１０１～１０４の表示か非表示かを決定するようにしたものである。かかる構成にあって、高確率示唆テーブルは、第一～第三通常示唆テーブルに比して、示唆図柄態様１０１～１０４を表示決定する確率が高いことから、前記開始期間では、示唆図柄態様１０１～１０４が表示され易い。これにより、セットされている設定値１～６の情報を求める遊技者に、前記開始期間中に遊技を行うことを勧めることができ、遊技施設の開店直後から機台の稼働率を向上できる。したがって、前述した従来構成で生ずる、電源投入直後における機台の稼働率低下という問題を、実施例１の構成によれば解決できる。

また、実施例１の構成は、特別変動演出の表示内容（図柄１１１～１１３）に応じてグループ分けされた各演出グループを、高確率示唆テーブルと第一～第三通常示唆テーブルとに割り当て、有効とした示唆テーブルに割り当てられた演出グループから一の演出表示パターンを選択決定し、該決定した演出表示パターンに従って、演出図柄表示装置６で特別変動演出を表示するようにしたものである。これにより、遊技者は、示唆図柄態様１０１～１０４の表示前に、特別変動演出の表示内容（前記各演出グループ）を視ることによって、該示唆図柄態様１０１～１０４が表示される確率の高低を知ることができる。そのため、示唆図画態様１０１～１０４の表示前から、該示唆図柄態様１０１～１０４の表示を期待する遊技者の感情を効果的に刺激でき、遊技者を一層積極的に遊技させることができる。
ここで、前記開始期間（開始期間フラグ＝１）では、高確率示唆テーブルが有効となることから、戦闘機図柄１１１を表示する特別変動演出によって遊技者の期待感を一層刺激できる。そして、前記開始期間では、特別変動演出中に示唆図柄態様１０１～１０４が表示されなくとも、該特別変動演出の表示毎に前記期待感が刺激されるため、遊技者に積極的な遊技継続を促すことができる。さらに、なかなか示唆図柄態様１０１～１０４が表示されない場合にも、遊技者に積極的な遊技継続を促すことができ得る。こうしたことにより、遊技施設の開店直後から機台の稼働率を向上させるという前述の作用効果を、一層に向上できる。
また、前記最初の大当り遊技の終了以降（開始期間フラグ＝０）では、特別変動演出の表示によって、示唆図柄態様１０１～１０４を表示する確率が高いか低いかを、遊技者が知得できる。これにより、最初の大当り遊技の終了以降であっても、セットされている設定値１～６の情報を求める遊技者の感情を刺激でき、該遊技者に積極的な遊技継続を促すことが可能である。

実施例２の構成は、電源投入時から最初の大当りを確定する開始期間（開始期間フラグ＝１）で、前述の実施例１と同様に高確率示唆テーブルを有効する状態と、高確率示唆テーブルと第一～第三通常示唆テーブルとのいずれか一を選択して有効とする状態との一方を、遊技施設の管理者が任意に選択できるようにしたものである。尚、前記最初の大当り遊技の終了以降（開始期間フラグ＝０）では、前述の実施例１と同様に第一～第三通常示唆テーブルのいずれか一を有効とする。

実施例２にあっては、機台の電源ＯＮ作動から所定時間（例えば、１０秒）以内に、管理者が第二始動口１２に遊技球を入球させることにより、第二始動口スイッチ１２ａが該遊技球を検知すると、テーブル選択フラグ＝１とする一方、該電源ＯＮ作動から前記所定時間以内に、第二始動口スイッチ１２ａが遊技球を非検知であると、該テーブル選択フラグ＝０とする。そして、開始期間フラグ＝１かつテーブル選択フラグ＝１の場合には、高確率示唆テーブルと第一～第三通常示唆テーブルとのいずれか一を選択して有効とする。一方、開始期間フラグ＝１かつテーブル選択フラグ＝０の場合には、高確率示唆テーブルを有効とする。このように実施例２の第二始動口スイッチ１２ａは、電源ＯＮ作動から所定時間以内でのみ、一の示唆テーブルを選択する状態とするためのスイッチであり、該スイッチを遊技施設の管理者が任意に操作できる。
尚ここで、開始期間フラグ＝１かつテーブル選択フラグ＝１の状態を、選択示唆モードと言い、開始期間フラグ＝１かつテーブル選択フラグ＝０の状態を、高示唆モードと言う。すなわち、実施例２の構成では、電源投入時から最初の大当りを確定する開始期間を、電源投入時における管理者の操作により、選択示唆モードと高示唆モードとのいずれかとする。

こうした第二始動口スイッチ１２ａの球検知によるテーブル選択フラグの制御は、電源投入処理（図６）のＳ７３５によりサブ統合制御装置８３へ送信されるコマンドに従って実行される。すなわち、実施例２では、前述した実施例１と同様の電源投入処理が実行され、電源ＯＮ作動から所定時間以内に第二始動口スイッチ１２ａが遊技球を検知すると、該電源投入処理のＳ７３０により、該第二始動口スイッチ１２ａの球検知情報をサブ統合制御装置８３へ送信する。サブ統合制御装置８３では、この球検知情報を受信すると、テーブル選択フラグ＝１とする。一方、Ｓ７３０から送信されたコマンドに、前記第二始動口スイッチ１２ａの球検知情報が無い場合には、テーブル選択フラグ＝０とする。
そして、サブ統合制御装置８３は、開始期間フラグ＝１の状態で、前記当否判定処理のＳ２５０により主制御装置８０から送信された変動開始コマンドに、大当り確定の情報が含まれていると、前記テーブル選択フラグ＝０とする。これ以降は、遊技施設の閉店まで（電源遮断されるまで）テーブル選択フラグ＝０で維持される。

また、高確率示唆テーブルと第一～第三通常示唆テーブルとのいずれか一を選択する確率は、図２２に示すように予め設定されている。ここで、開始期間フラグ＝１かつテーブル選択フラグ＝０の場合（高示唆モード）では、前述した実施例１と同様に、高確率示唆テーブルの選択確率が１００％である。一方、前記開始期間フラグ＝１かつテーブル選択フラグ＝１の場合（選択示唆モード）には、高確率示唆テーブルを選択する確率と、第一～第三通常示唆テーブルのいずれか一を選択する確率とが、それぞれ５０％に設定されている。そして、各示唆テーブルを選択確率は、高確率示唆テーブルが最も高く、第一通常示唆テーブル、第二通常示唆テーブル、第三通常示唆テーブルの順に低くなるように設定されている。そのため、選択示唆モードでは、示唆確率の高い順に選択され易くなっている。
尚、開始期間フラグ＝０（かつテーブル選択フラグ＝０）の場合には、前述した実施例１と同様に、第一～第三通常示唆テーブルの各選択確率が設定されている。

実施例２にあっては、設定値１～６を示唆する示唆図柄態様１０１～１０４（図１７参照）と、各示唆図柄態様１０１～１０４の選択確率（図１８参照）とが、前述した実施例１と同じである。さらに、特別変動演出の演出表示パターンを選択する各演出グループについても、前述した実施例１と同じとしている。すなわち、高確率示唆テーブルを有効とした場合には、前記戦闘演出グループが選択されて、戦闘機図柄１１１が飛行する演出表示パターンによる特別変動演出が表示される。第一通常示唆テーブルを有効とした場合には、前記格闘演出グループが選択されて、格闘図柄１１２が戦う演出表示パターンによる特別変動演出が表示される。第二通常示唆テーブルを有効とした場合には、前記レース演出グループが選択されて、自動車図柄１１３がレースする演出表示パターンによる特別変動演出が表示される。また、第三通常示唆テーブルを有効とした場合には、前記ノーマル演出グループが選択されて、前記図柄１１１～１１３を非表示の演出表示パターンによる特別変動演出が表示される。

次に、演出図柄表示装置６で表示する特別変動演出を制御する特図演出制御処理を、図２３のフローチャートを用いて説明する。
実施例２の特図演出制御処理は、前述した実施例１と同様に、特別変動演出を制御するための処理であり、サブ統合制御装置８３で定期的（例えば、２ｍｓ周期のタイマ割り込み処理）に実行される。

Ｓ１０００では、主制御装置８０から変動開始コマンドを受信したか否かを判定する。そして、肯定判定の場合には（Ｓ１０００：Ｙｅｓ）、Ｓ１００５へ進み、否定判定の場合には（Ｓ１０００：Ｎｏ）、特図演出制御処理を終了する。このＳ１０００は、実施例１の特図演出制御処理のＳ８００と同じ処理である。

Ｓ１００５では、前記した開始期間フラグ＝１か否かを判定する。そして、肯定判定の場合には（Ｓ１００５：Ｙｅｓ）、Ｓ１０１０へ進み、否定判定の場合には（Ｓ１００５：Ｎｏ）、Ｓ１０１５へ進む。

Ｓ１０１０では、前記したテーブル選択フラグ＝１か否かを判定する。そして、肯定判定の場合には（Ｓ１０１０：Ｙｅｓ）、Ｓ１０１２へ進み、否定判定の場合には（Ｓ１０１０：Ｎｏ）、Ｓ１０１３へ進む。

Ｓ１０１２では、示唆テーブル選定処理を実行する。この示唆テーブル選定処理では、前記した高確率示唆テーブルと第一～第三通常示唆テーブルとのなかから、前記した開始期間フラグ＝１かつテーブル選択フラグ＝１の場合（選択示唆モード）における選択確率（図２２）に従って一の示唆テーブルを選択して決定する。そして、決定した一の示唆テーブルを有効とする。このように開始期間フラグ＝１かつテーブル選択フラグ＝１の場合には、高確率示唆テーブルと第一～第三通常示唆テーブルとのいずれも有効となる可能性がある。

一方、Ｓ１０１３では、前記した高確率示唆テーブルを有効とする。開始期間フラグ＝１かつテーブル選択フラグ＝０の場合（高示唆モード）には、高確率示唆テーブルのみが有効となる。

また、前記Ｓ１００５の否定判定から続くＳ１０１５では、通常示唆テーブル選定処理を実行する。このＳ１０１５は、実施例１の特図演出制御処理のＳ８１５と同じ処理である。

Ｓ１０２０では、示唆演出決定処理を実行する。この示唆演出決定処理では、前記Ｓ１０１２、Ｓ１０１３、またはＳ１０１５で有効とした示唆テーブルに従って、示唆図柄態様１０１～１０４を表示するか否かを決定する。

Ｓ１０２５～Ｓ１０４５の各処理は、実施例１の特図演出制御処理のＳ８２５～Ｓ８４５の各処理と同じであることから、説明を省略する。

次に、実施例２の構成における示唆図柄態様１０１～１０４の表示例について、図２０，２１を参照して説明する。
実施例２にあって、電源投入時に、管理者が第二始動口１２へ遊技球を入球しない場合（テーブル選択フラグ＝０）には、電源投入時から最初の大当り確定までの開始期間（開始期間フラグ＝１）で、前述した実施例１と同様に、特別変動演出で示唆図柄態様１０１～１０４が表示される（図２０参照）。また、前記最初の大当り確定による大当り遊技の終了以降（開始期間フラグ＝０）では、前述した実施例１と同様に、特別変動演出で示唆図柄態様１０１～１０４が表示される（図２１参照）。

一方、電源ＯＮ作動から所定時間（１０秒）以内に、管理者が第二始動口１２へ入球することにより第二始動口スイッチ１２ａが遊技球を検知した場合には、サブ統合制御装置８３が、電源投入処理により主制御装置８０から送信されたコマンドに従って、開始期間フラグ＝１とすると共にテーブル選択フラグ＝１とする。

こうした開始期間フラグ＝１かつテーブル選択フラグ＝１の状態（選択示唆モード）で、第一保留記憶または第二保留記憶が消化されると、サブ統合制御装置８３は、前記特図演出制御処理により、高確率示唆テーブルと第一～第三通常示唆テーブルとのいずれか一を有効として、示唆図柄態様１０１～１０４の表示か非表示かを決定する。
ここで、高確率示唆テーブルを有効とした場合には、前述した実施例１と同様に、戦闘演出グループを有効として、該戦闘演出グループから一の演出表示パターンを選択決定する。ここで、示唆図柄態様１０１～１０４の表示を決定した場合には、戦闘演出グループから、該示唆図柄態様１０１～１０４を表示する一の演出表示パターンを選択決定し、図２０に示すように、該演出表示パターンにより特別変動演出が表示される。
一方、第一通常示唆テーブルを有効とした場合には、格闘演出グループを有効として、該格闘演出グループから一の演出表示パターンを選択決定する。ここで、示唆図柄態様１０１～１０４の表示を決定した場合には、格闘演出グループから、該示唆図柄態様１０１～１０４を表示する一の演出表示パターンを選択決定し、図２１（Ａ），（Ｂ）に示すように、該演出表示パターンにより特別変動演出が表示される。
また、第二通常示唆テーブルを有効とした場合には、レース演出グループを有効として、該レース連出グループから一の演出表示パターンを選択決定する。ここで、示唆図柄態様１０１～１０４の表示を決定した場合には、レース演出グループから、該示唆図柄態様１０１～１０４を表示する一の演出表示パターンを選択決定し、図２１（Ｃ），（Ｄ）に示すように、該演出表示パターンにより特別変動演出が表示される。
また、第三通常示唆テーブルを有効とした場合には、ノーマル演出グループを有効として、該ノーマル連出グループから一の演出表示パターンを選択決定する。ここで、示唆図柄態様１０１～１０４の表示を決定した場合には、ノーマル演出グループから、該示唆図柄態様１０１～１０４を表示する一の演出表示パターンを選択決定し、図２１（Ｅ），（Ｆ）に示すように、該演出表示パターンにより特別変動演出が表示される。

実施例２にあっては、前述したように、電源投入時における管理者の操作によりテーブル選択フラグ＝１とすること、および開始期間フラグ＝１かつテーブル選択フラグ＝１の場合に前記示唆テーブルのいずれか一を選択して有効とすることが、前述した実施例１と相違する。これら相違以外は、実施例１と同じであることから、適宜説明を省略した。

次に実施例２の特徴を説明する。
実施例２のパチンコ機１は、電源投入時から最初の大当りを確定する開始期間（開始期間フラグ＝１）で、高確率示唆テーブルを有効する高示唆モード（テーブル選択フラグ＝０）と、高確率示唆テーブルと第一～第三通常示唆テーブルとのいずれかを選択して有効とする選択示唆モード（テーブル選択フラグ＝１）との一方とすることを、遊技施設の管理者が任意に選択できるようにしたものである。かかる構成にあっては、遊技施設の意向に応じて、前記開始期間で高示唆モードと選択示唆モードとのいずれかを選択して設定できる。これにより、機台毎や日替わりで、前記開始期間で示唆図柄態様１０１～１０４の表示確率が異なるという面白さを提供することができ、該開始期間における興趣を向上できる。さらに、遊技者に、示唆図柄態様１０１～１０４の表示を求めるために機台選択させるという、新たな面白さも提供できる。

実施例２の構成は、管理者の操作によりテーブル選択フラグ＝１とした場合でも、電源投入時から最初の大当りを確定する開始期間（開始期間フラグ＝１）で、高確率示唆テーブルが選択される可能性があり、該最初の大当り遊技の終了以降（開始期間フラグ＝０）よりも、示唆図柄態様１０１～１０４が表示される可能性が高い。そして、テーブル選択フラグ＝０の場合には、前述した実施例１と同じである。したがって、実施例２の構成にあっても、前述した実施例１と同様の作用効果を奏し得る。

実施例３の構成は、演出表示パターンを選択する各演出グループ（戦闘演出グループ、格闘演出グループ、レース演出グループ、ノーマル演出グループ）を、特別図柄の変動毎に選択する場合があるようにしたものである。すなわち、前記した各示唆テーブル（高確率示唆テーブル、第一～第三通常示唆テーブル）に夫々割り当てられた一の前記演出グループが決定される場合（前述と実施例１，２と同じ）と、前記各演出グループのなかから一の演出グループが所定確率で選択される場合とがあり、一方を、遊技施設の管理者が任意に選択できるようにしている。

実施例３にあっては、次の三個のモードが設定されており、電源投入時に、管理者が一のモードを任意に選択できる。（１）高示唆モード：電源投入時から最初の大当りを確定する開始期間で、高確率示唆テーブルを有効し、該最初の大当り遊技終了以降で、第一～第三通常示唆テーブルのいずれか一を有効とする。そして、高確率示唆テーブルを有効とした場合には、前述した戦闘演出グループを有効として、演出表示パターンを選択する。また、第一通常示唆テーブルを有効とした場合には、前述した格闘演出グループを有効とし、第二通常示唆テーブルを有効とした場合には、前述したレース演出グループを有効とし、第三通常示唆テーブルを有効とした場合には、前述したノーマル演出グループを有効とする。（２）選択示唆モード：電源投入時から最初の大当りを確定する開始期間で、高確率示唆テーブルと第一～第三通常示唆テーブルとのなかからいずれか一を有効とし、該最初の大当り遊技終了以降で、第一～第三通常示唆テーブルのいずれか一を有効とする。戦闘演出グループ、格闘演出グループ、レース演出グループ、およびノーマル演出グループは、前記高示唆モードと同様に有効とする。（３）選択演出モード：高確率示唆テーブルと第一～第三通常示唆テーブルとは、前記高示唆モードと同様に有効とする。戦闘演出グループ、格闘演出グループ、レース演出グループ、およびノーマル演出グループは、予め定められたグループ選択確率に従って選択されて有効とする。

そして、実施例３では、機台の電源ＯＮ作動から所定時間（例えば、１０秒）以内における第二始動口スイッチ１２ａの球検知数に応じて、前記高示唆モード、選択示唆モード、および選択演出モードのいずれか一を有効とする。ここで、電源ＯＮ作動から所定時間以内で、第二始動口スイッチ１２ａが遊技球を検知しない場合（球検知数＝０）には、テーブル選択フラグ＝０かつ演出選択フラグ＝０とする。この状態が、前記高示唆モードである。また、電源ＯＮ作動から所定時間以内で、第二始動口スイッチ１２ａが遊技球を一個検知した場合（球検知数＝１）には、テーブル選択フラグ＝１かつ演出選択フラグ＝０とする。この状態が、前記選択示唆モードである。また、電源ＯＮ作動から所定時間以内で、第二始動口スイッチ１２ａが遊技球を二個検知した場合（球検知数＝２）には、テーブル選択フラグ＝０かつ演出選択フラグ＝１とする。この状態が、前記選択演出モードである。
このように実施例３の構成は、機台の電源ＯＮ作動から所定時間（例えば、１０秒）以内に、遊技施設の管理者が第二始動口１２に所定個数の遊技球を入球させることにより、前記高示唆モード、選択示唆モード、および選択演出モードのいずれかを選択できるものであり、これら各モードを管理者が任意に選択できる。尚、第二始動口１２へ遊技球を入球しないことによる高示唆モードと、該第二始動口１２へ遊技球を一個入球させることによる選択示唆モードとは、前述した実施例２と同様である。

こうした第二始動口スイッチ１２ａの球検知によるテーブル選択フラグと演出選択フラグとの制御は、電源投入処理（図６）でサブ統合制御装置８３に送信されるコマンドに従って実行される。すなわち、実施例３では、前述した実施例１と同様の電源投入処理が実行され、電源ＯＮ作動から所定時間以内に第二始動口スイッチ１２ａが遊技球を検知すると、Ｓ７３０により、該第二始動口スイッチ１２ａで検知した球数（球検知数）の情報をサブ統合制御装置８３へ送信する。サブ統合制御装置８３では、この球検知数が一個であると、テーブル選択フラグ＝１かつ演出選択フラグ＝０として記憶し、該球検知数が二個であると、テーブル選択フラグ＝０かつ演出選択フラグ＝１として記憶する。一方、前記球検知数が０個であると、テーブル選択フラグ＝０かつ演出選択フラグ＝０として記憶する。
さらに、実施例３にあって、サブ統合制御装置８３は、前述した実施例２と同様に、開始期間フラグ＝１の状態で主制御装置８０から送信された変動開始コマンドに、大当り確定の情報が含まれていると、テーブル選択フラグ＝０とし、電源遮断されるまで（遊技施設の閉店まで）該テーブル選択フラグ＝０で維持される。一方、前述したように電源投入時に演出選択フラグ＝１とすると、該演出選択フラグ＝１が電源遮断されるまで維持され、電源投入時に演出選択フラグ＝０とすると、該演出選択フラグ＝０が電源遮断されるまで維持される。すなわち、前記選択演出モードは、電源投入から遮断まで（遊技施設の開店から閉店まで）維持され得る。

尚、サブ統合制御装置８３は、前述した実施例１，２と同様に、電源投入処理（図６）で送信されるコマンドに従って、開始期間フラグ＝１とし、該開始期間フラグ＝１の状態で受信した変動開始コマンドに大当り確定の情報が含まれていると、開始期間フラグ＝０とする。そして、電源遮断されるまで（遊技施設の閉店まで）該開始期間フラグ＝０で維持される。

また、前記選択演出モードで前記各演出グループを選択するグループ選択確率は、図２４に示すように予め設定されている。実施例３にあっては、高確率示唆テーブルを有効とした場合に、前記戦闘演出グループを選択する確率が最も高く、前記格闘演出グループ、レース演出グループ、ノーマル演出グループの順に選択される確率が低くなっている。また、第一通常示唆テーブルを有効とした場合には、前記格闘演出グループを選択する確率が最も高く、ノーマル演出グループを選択する確率が最も低い。また、第二通常示唆テーブルを有効とした場合には、前記レース演出グループを選択する確率が最も高く、戦闘演出グループを選択する確率が最も低い。また、第三通常示唆テーブルを有効とした場合には、前記ノーマル演出グループを選択する確率が最も高く、レース演出グループ、格闘演出グループ、戦闘演出グループの順に選択される確率が低くなっている。
こうしたグループ選択確率によれば、選択演出モードでは、各示唆テーブルでいずれの演出グループも選択可能であるものの、高示唆モードおよび選択示唆モードで各示唆テーブルに夫々割り当てられた演出グループを選択する可能性が最も高くなっている。そのため、遊技者は、特別変動演出を視ることにより、示唆図柄態様１０１～１０４の表示前に、該示唆図柄態様１０１～１０４が表示される確率が高いか低いかを、ある程度推測可能である。

実施例３にあっては、前記高示唆モードと選択示唆モードとで各示唆テーブル（高確率示唆テーブル、第一～第三示唆テーブル）を選択する確率が、前述した実施例２と同じである（図２２参照）。そして、選択演出モードでは、各示唆テーブルを選択する確率が、高示唆モードと同じである。また、設定値１～６を示唆する示唆図柄態様１０１～１０４（図１７参照）と、各示唆図柄態様１０１～１０４の選択確率（図１８参照）とが、前述した実施例１と同じである。また、特別変動演出の演出表示パターンを選択する各演出グループ（戦闘演出グループ、格闘演出グループ、レース演出グループ、ノーマル演出グループ）についても、前述した実施例１と同じとしている。

次に、演出図柄表示装置６で表示する特別変動演出を制御する特図演出制御処理について、説明する。実施例３の特図演出制御処理は、Ｓ１０２５の処理のみが、前述した実施例２の特図演出制御処理（図２３）と異なる。そのため、図２３の特図演出制御処理を用いて説明する。

Ｓ１０００～Ｓ１０２０の各処理は、前述した実施例２と同じ処理を行う。

Ｓ１０２５では、演出グループ選定処理を実行する。この演出グループ選定処理では、前記演出選択フラグと前記Ｓ１０１２～Ｓ１０１５で有効とした示唆テーブルとに従って、前記各演出グループ（戦闘演出グループ、格闘演出グループ、レース演出グループ、ノーマル演出グループ）から一を選択する。
ここで、演出選択フラグ＝０の場合には、前述した実施例１，２と同様に、高確率示唆テーブルが有効であれば、戦闘演出グループを選択し、第一通常示唆テーブルが有効であれば、格闘演出グループを選択し、第二通常示唆テーブルが有効であれば、レース演出グループを選択し、第三通常示唆テーブルが有効であれば、ノーマル演出グループを選択して決定する。一方、演出選択フラグ＝１の場合には、有効とした示唆テーブル（高確率示唆テーブル、第一～第三通常示唆テーブル）に応じて設定されたグループ選択確率（図２４）に従って、一の演出グループを選択して決定する。

Ｓ１０２５～Ｓ１０４５の各処理は、前述した実施例２と同じ処理を行う（すなわち、実施例１の特図演出制御処理のＳ８２５～Ｓ８４５の各処理と同じ処理を行う）。

次に、実施例３の構成における示唆図柄態様１０１～１０４の表示例について、図２０，２１を参照して説明する。
実施例３にあって、電源投入時に、管理者が第二始動口１２へ遊技球を入球しない場合（テーブル選択フラグ＝０かつ演出選択フラグ＝０）には、電源投入時から最初の大当り確定までの開始期間（開始期間フラグ＝１）で、前述した実施例１，２と同様に、特別変動演出で示唆図柄態様１０１～１０４が表示される（図２０参照）。また、電源投入時に、管理者が第二始動口１２へ遊技球を一個入球した場合（テーブル選択フラグ＝１かつ演出選択フラグ＝０）には、電源投入時から最初の大当り確定までの開始期間（開始期間フラグ＝１）で、前述した実施例２と同様に、特別変動演出で示唆図柄態様１０１～１０４が表示される。また、電源投入時に、第二始動口１２へ入球しない場合と第二始動口１２へ一個入球した場合とでは（演出選択フラグ＝０）、前記最初の大当り確定による大当り遊技の終了以降（開始期間フラグ＝０）で、前述した実施例１と同様に、特別変動演出で示唆図柄態様１０１～１０４が表示される（図２１参照）。

電源ＯＮ作動から所定時間（１０秒）以内に、管理者が第二始動口１２へ遊技球を二個入球した場合（第二始動口スイッチ１２ａが遊技球を二個検知した場合）には、サブ統合制御装置８３が、電源投入処理により主制御装置８０から送信されたコマンドに従って、開始期間フラグ＝１とすると共に演出選択フラグ＝１とする。そして、テーブル選択フラグ＝０で維持する。

演出選択フラグ＝１の状態（選択演出モード）では、テーブル選択フラグ＝０であることから、開始期間フラグ＝１の場合（電源投入時から最初の大当り確定までの開始期間）に第一保留記憶または第二保留記憶が消化されると、サブ統合制御装置８３は、前記特図演出制御処理により、高確率示唆テーブルを有効として、示唆図柄態様１０１～１０４の表示か非表示かを決定すると共に、該特図演出制御処理のＳ１０２５により、前記演出グループ（戦闘演出グループ、格闘演出グループ、レース演出グループ、ノーマル演出グループ）のいずれか一を選択決定する。尚、高確率示唆テーブルを有効とすることから、図２４に示すように、戦闘演出グループを選択する確率（グループ選択確率）が最も高く、格闘演出グループ、レース演出グループ、ノーマル演出グループの順に低くなる。
ここで、例えば、示唆図柄態様１０１～１０４の表示を決定し且つ戦闘演出グループを決定とした場合には、該戦闘演出グループから、該示唆図柄態様１０１～１０４を表示する一の演出表示パターンを選択決定し、図２０に示すように、該演出表示パターンにより特別変動演出が表示される。
また、示唆図柄態様１０１～１０４の表示を決定し且つ格闘演出グループを決定した場合には、該格闘演出グループから、該示唆図柄態様１０１～１０４を表示する一の演出表示パターンを選択決定し、図２１（Ａ），（Ｂ）に示すように、該演出表示パターンにより特別変動演出が表示される。
また、示唆図柄態様１０１～１０４の表示を決定し且つレース演出グループを決定した場合には、該レース演出グループから、該示唆図柄態様１０１～１０４を表示する一の演出表示パターンを選択決定し、図２１（Ｃ），（Ｄ）に示すように、該演出表示パターンにより特別変動演出が表示される。
また、示唆図柄態様１０１～１０４の表示を決定し且つノーマル演出グループを決定した場合には、該ノーマル演出グループから、該示唆図柄態様１０１～１０４を表示する一の演出表示パターンを選択決定し、図２１（Ｅ），（Ｆ）に示すように、該演出表示パターンにより特別変動演出が表示される。

また、実施例３の構成では、前述したように、開始期間フラグ＝０となった場合（前記最初の大当り遊技の終了以降）でも、演出選択フラグ＝１（選択演出モード）を維持する。そのため、開始期間フラグ＝０の状態で、第一保留記憶または第二保留記憶が消化されると、サブ統合制御装置８３は、前記特図演出制御処理により、第一～第三通常示唆テーブルのいずれか一を有効として、示唆図柄態様１０１～１０４の表示か非表示かを決定する。そして、特図演出制御処理のＳ１０２５により、有効とした通常示唆テーブルに割り当てられたグループ選択確率（図２４）に従って、前記演出グループ（戦闘演出グループ、格闘演出グループ、レース演出グループ、ノーマル演出グループ）のいずれか一を選択決定する。
ここで、例えば、第一通常示唆テーブルを有効とした場合に、示唆図柄態様１０１～１０４の表示を決定し且つ戦闘演出グループを決定すると、該戦闘演出グループから一の演出表示パターンを選択決定し、図２０に示すように該演出表示パターンにより特別変動演出が表示される。また、この場合に、示唆図柄態様１０１～１０４の表示を決定し且つ格闘演出グループを決定すると、該格闘演出グループから一の演出表示パターンを選択決定し、図２１（Ａ），（Ｂ）に示すように該演出表示パターンにより特別変動演出が表示される。また、この場合に、示唆図柄態様１０１～１０４の表示を決定し且つレース演出グループを決定すると、該レース演出グループから一の演出表示パターンを選択決定し、図２１（Ｃ），（Ｄ）に示すように該演出表示パターンにより特別変動演出が表示される。また、この場合に、示唆図柄態様１０１～１０４の表示を決定し且つノーマル演出グループを決定すると、該ノーマル演出グループから一の演出表示パターンを選択決定し、図２１（Ｅ），（Ｆ）に示すように該演出表示パターンにより特別変動演出が表示される。
一方、第二通常示唆グループまたは第三通常示唆グループを有効とした場合には、前述した第一通常示唆グループを有効とした場合と同様に、グループ選択確率（図２４）に従って決定した演出グループから一の演出表示パターンを選択決定し、図２０，２１に示すように該演出表示パターンにより特別変動演出が表示される。

実施例３にあっては、前述したように、電源投入時に管理者の操作により演出選択フラグ＝１とする場合があること、および演出選択フラグ＝１の場合に前記演出グループのいずれか一を前記グループ選択確率に従って選択して決定することが、前述した実施例２と相違する。これら相違以外は、実施例２と同じであることから、適宜説明を省略した。

次に実施例３の特徴を説明する。
実施例３のパチンコ機１は、電源投入時から最初の大当りを確定する開始期間（開始期間フラグ＝１）で、高示唆モード（テーブル選択フラグ＝０且つ演出選択フラグ＝０）と、選択示唆モード（テーブル選択フラグ＝１且つ演出選択フラグ＝０）と、選択演出モード（テーブル選択フラグ＝０且つ演出選択フラグ＝１）のいずれか一とすることを、遊技施設の管理者が任意に選択できるようにしたものであり、前述した実施例２と同様の高示唆モードと選択示唆モードとに加えて、選択演出モードを該管理者が選択可能である。
かかる構成にあっては、選択演出モードとすることにより、いずれの前記示唆テーブルを有効とした場合でも、前記各演出グループ（戦闘演出グループ、格闘演出グループ、レース演出グループ、ノーマル演出グループ）のいずれもが選択され得る。そのため、選択演出モードの状態では、示唆図柄態様１０１～１０４を表示する確率の高低を、遊技者が特別変動演出の表示内容により知ることが難しい。こうした本構成によれば、機台毎または日替わりで、示唆図柄態様１０１～１０４を表示する確率の高低を、遊技者が特別変動演出の表示内容により容易に知ることができる状態（高示唆モードまたは選択示唆モード）と、該特別変動演出の表示内容により知ることが難しい状態（選択演出モード）とに変更できる。このように、特別変動演出の表示内容により示唆図柄態様１０１～１０４の表示確率の高低を推測する難易度が、機台毎または日替わりで変化するから、機台の選択という面白さを高めることができる。さらに、実施例３では、最初の大当り遊技の終了以降も選択演出モードが継続することから、前記した示唆図柄態様１０１～１０４の表示確率の高低を推測するという面白さを継続して提供でき、遊技の興趣を一層向上できる。

また、実施例３の構成は、テーブル選択フラグ＝０の場合に各示唆テーブルに割り当てられた演出グループを選択し、テーブル選択フラグ＝１の場合に予め定められたグループ選択確率に従って演出グループを選択することから、前述した実施例２と同様に、機台毎や日替わりで、開始期間で示唆図柄態様１０１～１０４の表示確率が異なるという面白さと、示唆図柄態様１０１～１０４の表示を求める遊技者に機台選択させるという面白さとを提供できる。
また、実施例３の構成にあっては、前述した実施例１，２と同様に、セットされている設定値１～６の情報を求める遊技者に、前記開始期間中に遊技を行うことを勧めることができ、遊技施設の開店直後から機台の稼働率を向上できる。

以下に、前述した実施例１～３で用いた用語と、特許請求の範囲に記載した用語との対応関係を説明する。パチンコ機１が、本発明にかかる弾球遊技機の一例に相当する。第一始動口１１と第二始動口１２とが、本発明にかかる始動口の一例に相当する。始動入賞処理のＳ１１０とＳ１３０（図８）が、本発明にかかる乱数抽出手段の一例に相当する。当否判定処理のＳ１６５～Ｓ２００（図９～図１０）が、本発明にかかる当否判定手段の一例に相当する。大当り遊技処理（図１５～図１８）が、本発明にかかる大当り遊技制御手段の一例に相当する。サブ統合制御装置８３が、本発明にかかる演出制御手段の一例に相当する。主制御装置８０、確率設定スイッチ９５、および設定変更ボタン９６が、本発明にかかる確率セット手段の一例に相当する。設定値１～６が、本発明にかかる当選確率情報の一例に相当する。演出図柄表示装置６で表示する示唆図柄態様１０１～１０４が、本発明にかかる示唆演出の一例に相当する。演出図柄表示装置６が、本発明にかかる示唆演出装置と遊技演出装置との一例に相当する。
第一～第三通常示唆テーブルが、本発明にかかる通常示唆テーブルの一例に相当する。実施例１における特図演出制御処理のＳ８０５～Ｓ８１５（図１９）と、実施例２，３における特図演出制御処理のＳ１００５～Ｓ１０１５（図２３）とが、本発明にかかる示唆テーブル変換処理の一例に相当する。第一保留記憶または第二保留記憶の消化が、本発明にかかる示唆条件の一例に相当する。実施例１における特図演出制御処理のＳ８２０～Ｓ８４５（図１９）と、実施例２，３における特図演出制御処理のＳ１０２０～Ｓ１０４５（図２３）とが、本発明にかかる示唆演出実行処理の一例に相当する。戦闘機図柄１１１が飛行する表示態様、格闘図柄１１２が格闘する表示態様、自動車図柄１１３がレースする表示態様、およびこれら各図柄１１１～１１３の非表示態様が、本発明にかかる演出の表現内容の一例に相当する。特別変動演出を表示するための演出表示パターンが、本発明にかかる演出表現パターンの一例に相当する。戦闘演出グループ、格闘演出グループ、レース演出グループ、およびノーマル演出グループが、本発明にかかるグループの一例に相当する。実施例１における特図演出制御処理のＳ８２５（図１９）と、実施例２，３における特図演出制御処理のＳ１０２５（図２３）とが、本発明にかかる演出パターン選択処理の一例に相当する。実施例２，３における、電源ＯＮ作動から所定時間（１０秒）以内における第二始動口スイッチ１２ａ、主制御装置８０、およびサブ統合制御装置８３が、本発明にかかる示唆モードセット手段の一例に相当する。

以下に、前述した実施例の別例について説明する。
実施例１～３は、高確率示唆テーブルに比して示唆確率（示唆図柄態様を表示する確率）が低い通常示唆テーブルを、三種類備えた構成であるが、これに限らず、該通常示唆テーブルの個数は適宜変更することも可能である。例えば、一種類の通常示唆テーブルを備えた構成や、五種類の通常示唆テーブルを備えた構成とすることもできる。
また、実施例１～３にあって、各通常示唆テーブルの選択確率は、適宜変更して設定可能である。同様に、複数種類の通常示唆テーブルを備えた構成にあっても、各通常示唆テーブルの選択確率を適宜設定できる。尚、実施例２，３にあって、開始期間フラグ＝１かつテーブル選択フラグ＝１の場合における、高確率示唆テーブルと第一～第三通常示唆テーブルとの各選択確率も、適宜変更して設定できる。

また、実施例１～３にあって、相互に異なる示唆確率を設定した複数の高確率示唆テーブルを備え、一の高確率示唆テーブルを選択可能とすることもできる。ここで、各高確率示唆テーブルの選択確率は、適宜設定可能である。例えば、電源投入時からの特別図柄の変動回数（保留記憶の消化回数）、リーチ発生回数、賞球個数、および発射個数などに応じて、異なる選択確率を設定することが好適である。

また、実施例１～３にあって、高確率示唆テーブルと第一～第三通常示唆テーブルとに夫々設定された示唆確率は、適宜変更して設定可能である。例えば、高確率示唆テーブルの示唆確率を１００％としても良いし、第一～第三通常示唆テーブルの一の示唆確率を０％とすることも可能である。ここで、前述したように一種類の通常示唆テーブルを備えた構成では、該通常示唆テーブルの示唆確率を、０％に設定しても良いし、０％以上の所定値に設定することもできる。

また、実施例１～３は、四種類の示唆図柄態様１０１～１０４を表示するものであるが、これに限らず、示唆図柄態様の種類を適宜変更したり、異なる表示内容の示唆図柄態様としたりすることも可能である。例えば、前記四種類の示唆図柄態様に加えて、奇数の設定値を示唆する示唆図柄態様や偶数の設定値を示唆する示唆図柄態様を備え、これら六種類の示唆図柄態様から一を選択的に表示する構成とすることができる。さらには、特定の設定値を示唆ずる示唆図柄態様、特定の設定値以上を示唆する示唆図柄態様、特定の設定値以下を示唆する示唆図画態様などを表示する構成としても良い。
さらに、示唆図柄態様は、実施例の示唆図柄態様１０１～１０４などのように、その表示により設定値１～６を示唆するものの他に、所定の示唆図柄態様を設定値１～６に応じた出現率（表示する確率）により表示する構成とすることも可能である。例えば、設定値１の場合には、所定の示唆図柄態様の出現率を低くし、設定値６の場合には、該示唆図柄態様の出現率を高くするように、各設定値に応じて示唆図柄態様の出現率が異なるようにする。
こうした示唆図柄態様は、実施例１～３のように抽選により一を選択して表示する構成に限らず、所定条件に応じて選択される構成としても良い。例えば、セットされた設定値に応じて示唆図柄態様を選択する構成や、前記開始期間（開始期間フラグ＝１）における特別図柄の変動回数（保留記憶の消化回数）に応じて示唆図柄態様を選択する構成とすることができる。ここで、前者の構成としては、大当り当選確率の低い設定値がセットされた場合に、セットされた設定値を推定し難い示唆図柄態様（例えば、前記奇数や偶数の設定値を示唆するもの）を表示し、該設定値を推定し易い示唆図柄態様を表示しない（又は、表示し難くする）構成とできる。また、後者の構成としては、前記開始期間（開始期間フラグ＝１）における特別図柄の変動回数が所定値以下の場合には、セットされた設定値が推定し難い示唆図柄態様を表示し易く、該消化回数が所定値より多くなると、セットされた設定値を推定し易い示唆図柄態様を表示し易くすることもできる。この構成によれば、特別図柄の変動回数が増加するにつれて、設定値を徐々に推測し易くすることができる。尚ここで、特別図柄の変動回数を判定する前記所定値としては、例えば、セットされた設定値の大当り当選確率の分母数や、該分母数に所定係数を乗じた値などを適用可能である。

また、実施例１～３は、第一，第二保留記憶の消化を条件（示唆条件）として、有効とした示唆テーブル（高確率示唆テーブルと第一～第三通常示唆テーブルとのいずれか一）に従って示唆図柄態様１０１～１０４を表示する構成であるが、この条件と異なる示唆条件を設定することもできる。例えば、示唆条件を、第一，第二保留記憶を消化し且つ該消化によりリーチを決定すること、保留記憶の消化数が所定数値に達すること、大当り確定すること、大当り遊技後に特定の遊技状態（例えば、確変遊技状態や時短遊技状態など）への移行が決定すること等に設定可能である。
さらに、単一の示唆条件を設定した構成とすることだけでなく、相互に異なる複数の示唆条件を設定した構成とすることもできる。複数の示唆条件を設定した構成では、乱数抽選により一の示唆条件を選択して有効としたり、決められた順序で示唆条件を有効としたり、管理者や遊技者が一の示唆条件を選択して有効としたりする等とできる。また、こうした複数の示唆条件を設定した場合には、有効とした示唆条件に応じて、前記各示唆テーブルを選択的に有効とする構成としても良い。例えば、示唆確率が相互に異なる二種類の高確率示唆テーブルを備え、保留記憶を消化してハズレ確定するという示唆条件が成立すると、一方の高確率示唆テーブルを有効として、特別変動演出中に示唆図柄態様を表示する一方、保留記憶を消化して大当り確定とするという示唆条件が成立すると、他方の高確率示唆テーブルを有効として、大当り遊技中に示唆図柄態様を表示する構成とできる。
また、最初の大当り確定を示唆条件とする構成では、該示唆条件が成立すると、最初の大当り確定までの特別図柄の変動回数（保留記憶の消化回数）に応じて、示唆図柄態様の選択確率が変化する構成とすることもできる。例えば、特別図柄の変動回数が少ない場合には、セットされた設定値を推定し難い示唆図柄態様を表示し、該変動回数が多い場合には、セットされた設定値を推定し易い示唆図柄態様を表示する。この構成によれば、比較的早期に大当り確定すれば、大当り当選確率の低い設定値がセットされていても、大当り発生し易い印象を遊技者に与えることができ、遊技を継続させ易くできる。そして、大当り当選確率の高い設定値がセットされていても、なかなか大当り確定しなければ、設定値を推定し易い示唆図柄態様を表示することで、遊技を継続させ易くできる。

また、保留記憶を先読み判定する構成にあって、保留記憶数の報知態様により示唆演出を実行する構成とするともできる。例えば、第一保留記憶を記憶している場合に、示唆条件が成立すると、該第一保留記憶を先読み判定し、演出図柄表示装置６で表示する第一保留図柄１１６の一個を、所定の示唆図柄で表示する構成とすることが可能である。このように第一保留図柄１１６を示唆図柄１２１～１２４に変化して示唆演出を行う別例の構成について、該示唆図柄１２１～１２４の表示態様を説明する。尚、この別例の構成は、先読み機能を備えた構成であり、この先読み機能と示唆図柄１２１～１２４を表示すること以外は前述した実施例１と同じとする。ここで、先読み機能は、従前から知られたものを適用できることから、詳細を省略する。
この別例では、図２５に示す示唆図柄１２１が設定値２～６を示唆するものであり（前記実施例１の第一達吉示唆図柄態様１０１に相当）、示唆図柄１２２が設定値１～３を示唆するものであり（第二達吉示唆図柄態様１０２に相当）、示唆図柄１２３が設定値４～６を示唆するものであり（第三達吉示唆図柄態様１０３に相当）、示唆図柄１２４が設定値６を示唆するものである（停止示唆図柄態様１０４に相当）。前述した実施例１と同様に、前記開始期間で保留記憶を消化した場合に、セットされた設定値に従って、設定値２～６を示唆する示唆図柄１２１の表示を決定すると、図２５（Ｂ）に示すように、第一保留記憶数表示領域１１５に表示された一個の第一保留図柄１１６に代えて、示唆図柄１２１を表示する。また、設定値１～３を示唆する示唆図柄１２２の表示を決定すると、図２５（Ｃ）に示すように、第一保留記憶数表示領域１１５に表示された一個の第一保留図柄１１６に代えて、示唆図柄１２２を表示する。また、設定値４～６を示唆する示唆図柄１２３の表示を決定すると、図２５（Ｄ）に示すように、第一保留記憶数表示領域１１５に表示された一個の第一保留図柄１１６に代えて、示唆図柄１２３を表示する。また、設定値６を示唆する示唆図柄１２３の表示を決定すると、図２５（Ｅ）に示すように、第一保留記憶数表示領域１１５に表示された一個の第一保留図柄１１６に代えて、示唆図柄１２４を表示する。こうした別例にあっても、前述した実施例１と同様の作用効果を奏し得る。
尚、この別例の構成にあって、第二保留図柄１１９に代えて、示唆図柄１２１～１２４を表示することも可能である。また、前述した実施例２，３のように、管理者により高示唆モード、選択示唆モード、および選択演出モードに変換可能な構成にも適用可能であり、同様の作用効果を奏し得る。

また、実施例１～３は、示唆図柄態様１０１～１０４を特別変動演出で表示するようにしたが、該示唆図柄態様の表示タイミングは適宜変更して設定可能である。例えば、キャラクタ図柄の表示による示唆図柄態様であれば、特別変動演出の所定タイミング（擬似特別図柄の変動開始タイミング、リーチ発生タイミング等）で表示することができる。また、擬似特別図柄の停止態様による示唆図柄態様であれば、該擬似特別図柄の停止タイミングで表示する。また、前記したキャラクタ図柄の表示による示唆図柄態様であれば、大当り遊技中の所定タイミング（開始演出中、所定のラウンド中、終了演出中など）で表示することもできる。そして、こうした示唆図柄態様の表示タイミングは、前記した示唆条件に応じて適宜設定することが可能である。

また、実施例２，３は、電源ＯＮ作動から所定時間（１０秒）以内に第二始動口スイッチ１２ａが遊技球検知することにより、選択示唆モードや選択演出モードに変換可能とする構成であるが、これらモード変換する手段は、電源ＯＮ作動から所定時間以内における該第二始動口スイッチ１２ａに限らず、適宜設定することが可能である。例えば、電源ＯＮ作動から所定時間以内における第一始動口スイッチ１１ａの遊技球検知により、選択示唆モードや選択演出モードへ変換するようにしても良い。また、こうした第一，第二始動口スイッチのように既存のスイッチに限らず、管理者が操作可能な専用スイッチを設けることもできる。

また、実施例３にあっては、選択演出モードが最初の大当り遊技終了以降も継続する構成としたが、これに限らず、最初の大当り確定により該選択演出モードを終了することも可能である。又は、選択演出モードは、最初の大当り遊技終了以降で所定終了条件が成立するまで継続する構成としても良い。この終了条件としては、大当りの発生回数が所定回数に達すること、特別図柄の変動階数（保留記憶の消化回数）が所定回数の達すること、所定の遊技状態（例えば、確変遊技状態）に移行すること等を設定可能である。

また、実施例３にあっては、高示唆モード、選択示唆モード、および選択演出モードのいずれかに変更可能とする構成であるが、これに限らず、こられモード以外の他のモードに変更可能とすることも可能である。例えば、前記開始期間（開始期間フラグ＝１）で、各示唆テーブル（高確率示唆テーブル、第一～第三通常示唆テーブル）を所定のテーブル選択確率により選択し且つ各演出グループ（戦闘演出グループ、格闘演出グループ、レース演出グループ、ノーマル演出グループ）を所定のグループ選択確率により選択する示唆演出選択モードに、管理者の操作により変更可能な構成とできる。この構成では、高示唆モード、選択示唆モード、選択演出モード、示唆演出選択モードとのいずれかを、管理者が任意に選択して設定できる。ここで、示唆演出選択モードは、開始期間フラグ＝１、テーブル選択フラグ＝１、および演出選択フラグ＝１とした状態であり、例えば、電源ＯＮ作動から所定時間（１０秒）以内に第二始動口スイッチ１２ａが三個の遊技球を検知することで設定される。
また、実施例３にあって、選択演出モードに代えて前記示唆演出選択モードに変更可能な構成とすることもできる。さらに、実施例２にあって、選択示唆モードに代えて前記選択演出モード又は示唆演出選択モードに変更可能な構成とすることもできる。

また、実施例１～３は、電源投入処理により、セットされた設定値の情報をサブ統合制御装置８３へ送信して、該サブ統合制御装置８３が当該情報を記憶する構成であるが、これに限らず、セットされた設定値の情報を送信するタイミングは、適宜変更することも可能である。例えば、当否判定したタイミング（当否判定処理の変動開始コマンド）でサブ統合制御装置８３へ送信する構成、大当り確定時に送信する構成、大当り遊技の開始タイミングで送信する構成などとすることが可能である。

また、実施例１～３は、示唆図柄態様の表示により、セットされている設定値を示唆する構成であるが、この他の構成として、示唆図柄態様の表示により、設定値が変化されたことを示唆する構成とすることもできる。この構成は、電源投入時に管理者により設定値が変更された場合（前日の設定値から変更された場合）に、これを示唆図柄態様の表示により遊技者に示唆するものである。こうした示唆図柄態様としては、設定値が上がったこと（前日よりも大当り当選確率が高くなったこと）を示唆するもの、設定値が下がったこと（前日よりも低くなったこと）を示唆するもの、設定値が所定段階（例えば、一個や二個）上がったことを示唆するもの、設定値が所定段階下がったことを示唆するもの等を設定できる。
尚、こうした設定値の変更を示唆する構成にあっては、主制御装置が前日の設定値を記憶して、電源投入時にセットされた設定値と前日の設定値とを比較して、その結果をサブ統合制御装置へ送信する構成が好適である。又は、サブ統合制御装置がバックアップ機能を備えた構成であれば、サブ統合制御装置が前日の設定値を記憶し、主制御装置から送信される電源投入時の設定値と比較して、設定値の変更があったか否かを判断する構成とすることもできる。

また、実施例１～３は、演出図柄表示装置６で示唆図柄態様を表示するものであるが、これに限らず、示唆図柄態様を表示するための専用の表示装置を、該演出図柄表示装置と別に設けることもできる。この場合には、演出図柄表示装置６で特別変動演出を表示し、専用の表示装置で示唆図柄態様を表示する。

また、実施例１～３の構成は、セットされた設定値１～６を示唆する示唆演出を、演出図柄表示装置６で示唆図柄態様１０１～１０４の表示により実行するものであるが、これに限らず、示唆演出を、ランプによる点灯または点滅により実行するものとしても良いし、スピーカからの音により実行するものとしても良い。さらに、演出図柄表示装置６での表示と、ランプによる発光と、スピーカによる発音とを適宜組合わせたものとしても良い。

また、実施例１～３は、相互に異なる大当り当選確率を定めた六段階の設定値１～６を備えた構成としたが、これに限らず、設定値の段階数は適宜変更して設定可能である。すなわち、三段階の設定値１～３や十段階の設定値１～１０等とすることも可能である。さらに、各設定値に定められた大当り当選確率にあっても、実施例に限らず、適宜変更して設定可能である。

また、実施例１～３のパチンコ機１は、上皿５５と下皿６３とを備えた構成であるが、これに限らず、いわゆる封入式のパチンコ機であっても良い。封入式のパチンコ機は、内部に封入した所定個数の遊技球を循環させることによって遊技を行うものである。また、実施例１，２のパチンコ機は、いわゆる管理遊技機であっても良い。管理遊技機は、主制御装置への外部からのアクセスを不能とするものであり、主制御装置から枠制御装置（実施例の払出制御装置に相当）へ一方向にのみ通信可能とし、枠制御装置を介してのみホールコンピュータと通信可能な構成である。

１ パチンコ機（弾球遊技機）
３ 遊技領域
６ 演出図柄表示装置（示唆演出装置、遊技演出装置）
１１ 第一始動口（始動口）
１２ 第二始動口（始動口）
１４ 大入賞口１０１～１０４ 示唆図柄態様

Claims (1)

1. 遊技領域に設けられた始動口への遊技球の入球に起因して、所定の乱数を抽出する乱数抽出手段と、
   前記乱数抽出手段により抽出された乱数を、所定の当選確率に従って当選か否かを判定する当否判定手段と、
   前記当否判定手段の判定結果が当選の場合に、前記遊技領域に設けられた大入賞口を開放する特別遊技を実行する特別遊技制御手段と、
   相互に異なる複数の前記当選確率を備え、管理者の操作によりいずれか一の当選確率をセットする確率セット手段と、
   遊技の演出を実行制御する演出制御手段とを備えてなる弾球遊技機において、
   前記確率セット手段によりセットされた当選確率に係る当選確率情報を示唆する示唆演出を備え、
   前記演出制御手段は、
   所定の示唆確率で前記示唆演出を実行するか否かを決定する通常示唆テーブルと、該通常示唆テーブルよりも高い示唆確率で示唆演出を実行するか否かを決定する高確率示唆テーブルを備え、
   電源投入時から最初の特別遊技までの期間で、前記高確率示唆テーブルを有効とする高示唆モードと、該高確率示唆テーブル又は通常示唆テーブルを選択的に有効とする選択示唆モードとのいずれかに従って実行される示唆テーブル変換処理と、
   予め定められた示唆条件の成立を契機として、前記示唆テーブル変換処理により有効とされた示唆確率に従って前記示唆演出を実行する示唆演出実行処理とを実行し、
   前記高示唆モードと前記選択示唆モードは、外部からの操作により一方を有効とすることを特徴とする弾球遊技機。

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