JP7249004B2 - 封入式回胴遊技機 - Google Patents
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Description
現状の回胴遊技機は、所定個数(通常、50枚)の遊技メダル(コイン)を投入し、これをクレジットとして記憶させ遊技を行うことが可能である。
一方、封入式の回胴遊技機では、遊技を行うためのコインを使用することなく、記憶されたコイン数が零にならない限り遊技を行うことができる。封入式の回胴遊技機は、言わばフルクレジットであり、コインを全く使用しない。記憶された持コイン数がクレジットと言うことができる。従って、遊技機本体内に遊技を行うための実際のコイン(メダル)を封入していない。
この封入式の回胴遊技機は、コインを投入するときに使用されるセレクターやコインを払い出すためのホッパー等を必要とせず、部品点数を少なくし機械的構成を簡素化することが可能となる。
なお、持コイン数とは、遊技の用に供することができる規則上の遊技メダルの数をデータとして表したものである。
上記した従来(特許文献1)の封入式の弾球遊技機にあっても、同様に、主制御装置と枠制御装置とは双方向通信可能に接続された構成である。
ところが、こうした構成では、枠制御装置がICカードを挿入するカードユニット(以下、CRユニットという)とデータや信号を送受信可能であることから、カードユニットと枠制御装置を介して主制御装置に外部からアクセスされる虞が考えられる。
もし仮に、主制御装置に外部から不正にアクセスされてしまうと、該主制御装置が不正に操作されて、不正に利益を得る不正行為の問題も懸念される。
この課題は、封入式回胴遊技機にも当てはまる。
なお、この課題は、CPUを搭載した枠制御装置を介せずCRユニットと主制御装置とが双方向通信可能に接続された封入式回胴遊技機にも当てはまる。
CPUを搭載した他の制御基板を介することなくカードユニットから入力される遊技価値としての貸コイン数を持コイン数として入力すると共に遊技の進行を制御する主制御基板を備え、該主制御基板に始動レバー(スイッチ)、回胴停止ボタン(スイッチ)、ベットスイッチ及び精算スイッチを接続した封入式回胴遊技機であって、
前記主制御基板には、
前記ベットスイッチが操作されると前記始動レバーの操作を有効とし、前記回胴停止ボタンの操作に基づき入賞があるか否かを決定する入賞決定手段と、
前記貸コイン数を持コイン数として記憶し、前記ベットスイッチが操作されるとベット数を前記持コイン数から減算し、前記入賞決定手段により入賞があれば入賞に対応したコイン数を前記持コイン数に加算する持コイン数加減算手段と、
前記精算スイッチの操作に従って持コイン数を前記カードユニットに移動させる持コイン数移動手段と、
前記主制御基板は、前記ベットスイッチ又は前記始動レバーが操作された後から前記回胴停止ボタンが操作されて遊技の結果が得られるまでの遊技中には、前記カードユニットから受信しない受信禁止手段と、を備え、
前記主制御基板は、遊技の結果に影響を及ぼす虞のある又は遊技の性能に影響を与える特定情報を受信しなく、前記貸コイン数は前記受信禁止手段による受信しない遊技期間以外の期間に受信可能とした、ことを特徴とする。
従って、主制御基板は、遊技中、カードユニットから受信する必要が殆どない。
この結果、主制御基板とカードユニットとが双方向通信可能に接続されていても、主制御基板がカードユニットから受信する信号(データ)又はタイミング(受信期間)を大幅に限定することができ、主制御基板に対する不正行為を未然に防止する効果を発揮する。
また、請求項1に記載の封入式回胴遊技機は、持コイン数の管理を主制御基板が一括管理することができるという優れた効果を有する。
さらに、請求項1に記載の封入式回胴遊技機は、前記ベットスイッチ又は始動レバーが操作された後から回胴停止ボタンが操作されて遊技の結果が得られるまでの遊技中には(1回の遊技中)、主制御基板はカードユニットから受信しない。これにより、受信期間を大幅に限定することによる不正行為を未然に防止する前記効果の他、1回の遊技中には持コイン数が変化することなく処理の煩雑化を防止する効果を有する。
その上、請求項1に記載の封入式回胴遊技機は、遊技の結果に影響を及ぼす虞のある又は遊技の性能に影響を与える特定情報を主制御基板は受信しなく、前記貸コイン数は1回の遊技中以外の期間に受信可能としたので、不正行為に対する効果が一層顕著となる。
なお、「受信しない」とは、受信しても有効としないことも含む。また、カードユニットが送信しなくて受信できないことも含む。
尚、ベット数とは、規定数のことをいう。現状の規則では、「遊技メダル(コイン)にあっては3枚を超えるものではないこと」と規定されている。
現状では、始動レバーが操作されたタイミングに基づき抽選した結果が当選すれば内部当選とし、内部当選した状態で回胴停止ボタンの操作により予め定められた図柄を停止させることができれば入賞が成立する。内部当選した状態で回胴停止ボタンの操作により予め定められた図柄を停止させることができなければ、内部当選した状態が維持され、再び始動レバーが操作されることにより、回胴停止ボタンの操作を行うことが可能となる。
一般的に、内部当選していない状態では、回胴停止ボタンの操作により予め定められた図柄が揃うことはない。
「ベットスイッチが操作されると」とはベットスイッチの操作により持ちコインからベット数が減算された場合のことであり、減算されない場合は始動レバーを有効としない。
現状では、始動レバーが操作されると複数の回胴が回転し、回胴停止ボタンの操作に従って回転する回胴が停止する。回胴停止ボタンが所定時間内に操作されない場合には、自動停止する。一般に、自動停止する場合には、入賞が成立することがないが、入賞が成立する構成でも良い。
従って、入賞決定手段により入賞があるか否かを決定するのは、少なくとも回胴停止ボタンの操作に基づき決定されるのであり、自動停止する場合に入賞があるか否かを決定することを排除するものではない。
〔関連発明1〕
カードユニットから入力される遊技価値としての貸コイン数を持コイン数として入力すると共に遊技の進行を制御する主制御基板を備え、該主制御基板に始動レバー(スイッチ)、回胴停止ボタン(スイッチ)、ベットスイッチ及び精算スイッチ(計数スイッチ)を接続した封入式回胴遊技機であって、
前記主制御基板には、
前記ベットスイッチが操作されると前記始動レバーの操作を有効とし、前記回胴停止ボタンの操作に基づき入賞があるか否かを決定する入賞決定手段と、
前記貸コイン数を持コイン数として記憶し、前記ベットスイッチが操作されるとベット数を前記持コイン数から減算し、前記入賞決定手段により入賞があれば入賞に対応したコイン数を前記持コイン数に加算する持コイン数加減算手段と、
前記精算スイッチの操作に従って持コイン数を前記カードユニットに移動させる持コイン数移動手段と、
を備えたことを特徴とする封入式回胴遊技機。
なお、関連発明1では、カードユニットと主制御基板とは双方向通信可能に直接接続されるが、周辺基板又はCPU等を搭載しない中継基板(「中継端子板」ともいう。外部機器と接続するための「外部端子板」も含む。」)を介して接続しても良い。周辺基板とは、主制御基板や枠制御基板以外の基板で、中継基板以外のものをいう。中継基板とは、配線を相互に接続するための電子部品のみが装着されたものをいう。
関連発明1に記載の封入式回胴遊技機において、
前記持コイン数送信手段は、前記精算スイッチがオンすると全ての持コイン数を前記枠制基板に移動させる、ことを特徴とする。
これにより、精算スイッチが操作されると直ちに、持コイン数を枠制御基板に移動させ遊技終了処理を行うことが可能となる。
関連発明1又は関連発明2に記載の封入式回胴遊技機において、
前記主制御基板は、貸コイン数を含む予め定められた所定のデータのみを受信することを特徴とする。
〔全体の構成〕
図1に示すように、本実施形態の回胴遊技機1の前面には表示窓2(3×3の停止図柄の有効領域を表示可能とする)を備えた表示パネル3が設けられている。この回胴遊技機1は、実際のコイン(遊技メダル)を使用せず、データとしての持コイン数で遊技を行う封入式として構成されている。
なお、ベット機能は、いずれかの機構1個の構成でも良い。
回胴遊技機1の電気的接続は、図2に示す通りに構成されており、主制御装置40はCPU、ROM、RAM40a、入力ポート、出力ポート等を備えている。本実施例では、RAM40aのみ図示する。
さらに、本実施例では、主制御装置40の出力側に持コイン数表示装置51が接続されている。持コイン数表示装置51が表示する持コイン数は遊技の進行に従って増減する。これについては、後述する。
なお、主制御装置40は、メイン制御基板とサブ制御基板とによって構成しても勿論よい。
本実施例では、少なくとも主制御装置40は枠制御装置50から、遊技の結果に影響を及ぼす虞のある情報又は遊技の性能に影響を与える情報(以下、これらの情報を「特定情報」という。)を受信できないよう構成されている。すなわち、主制御装置40から送信された情報を枠制御装置50が受信可能であるが、枠制御装置50から主制御装置40へは特定情報を送信不能に構成されている。これは、枠制御装置50が特定情報を送信できない構成、あるいは主制御装置40が特定情報を受信拒否する構成により具現化できる。例えば、プログラムにより特定情報であるか否かを判断し、特定情報であれば送信しない又は受信を拒否する等により具現化可能である。なお、少なくとも特定情報を受信不能とするので、特定情報以外の情報は受信可能でも良いし不可能でも良い。
なお、特定情報以外の情報も主制御装置40が受信できない構成の場合には、枠制御装置50から主制御装置40への信号出力は不能となる完全な一方向通信回路とすることが好適である。
なお、RAM40aを揮発性としても良い。
CRユニット56には、返却スイッチ69、貸出スイッチ68及び前述したユニット表示装置57が接続されている。
持コイン数表示装置51は、CRユニット56に接続しても良い。この場合、ユニット表示装置57の画面上に持コイン数を表示する構成が考えられる。本実施例では、返却スイッチ69及び貸出スイッチ68は、ユニット表示装置57のタッチパネルを用いる。尚、返却スイッチ69及び貸出スイッチ68を枠制御装置50に接続することも考えられる。
また、本実施例では、枠制御装置50が記憶しているコイン数データ(持コイン数)をICカードに移行(移動)させる計数スイッチ76が枠制御装置に接続されている。枠制御装置50は、計数スイッチ76の操作時間又は操作量に応じた信号(以下、「操作量信号」ということもある。)を主制御装置40に出力する。主制御装置40は、受信した操作量信号に従って持コイン数を枠制御装置50に送信し、送信した持コイン数だけ記憶する持コイン数から減算する処理を行う。
CRユニット56は、受信した持コイン数をICカードに書き込む処理を行う。
なお、計数スイッチ76の操作により枠制御装置50に移動させられ減算された持コイン数は、持コイン数表示装置51により確認することができる。このとき、減算された結果の現在の持コイン数だけでなく、移動させられたコイン数も表示すればユーザーフレンドリーである。
この構成とすれば、枠制御装置50と主制御装置40との通信処理を極めて簡略化できる効果を発揮する。
なお、計数スイッチ76が操作されたとき、CRユニット56にICカードが挿入されていなければ、計数スイッチ76の操作は有効とならない。このとき、ICカードが挿入されていないことを示す警告音が出力される。
設定変更スイッチ81は、設定キーが挿入される挿入口として構成されており、設定変更スイッチ81に挿入された設定キーを回転操作することで、操作状態がON状態又はOFF状態に切り替えられる。そして、設定変更スイッチ81及びクリアスイッチ82の操作状態を示す信号が、主制御装置40に送信される。また、設定値表示装置80は、例えば、8セグのLED等を備え、主制御装置40からの信号に応じて、パチンコ機1の設定値を表示するよう構成されている。
ここで、主制御装置40は、役抽選部を備え、役抽選部は、あらかじめ複数定められた役について当選か否かを決定する役抽選を行う。さらに具体的には、乱数発生部と、乱数抽出部と、抽選テーブルと、役抽選判定部等を備えている。
本実施例では、図2に示す電源基板85の電源スイッチ85aをオン操作するときに、クリアスイッチ82及び設定変更スイッチ81がオン状態であれば、前述の始動レバー8を操作したときに抽出される乱数値による当り(ボーナス)の当否(当選)確率を設定変更可能な構成となっている。この状態時には、設定値表示装置80には設定変更可能であることを示す初期設定画像が表示され、クリアスイッチ82を押下毎に設定値を変更することが可能である。初期設定画像が表示されたときには、主制御基板40のRAM40aに記憶されたデータが初期状態に設定される。このとき、枠制御装置50にRAMクリア信号が出力される。RAMクリア信号を受信すると、枠制御装置50は、RAM50aに記憶されたデータを初期設定する。
なお、電源投入時に持コインクリアスイッチ77をオン操作していればRAM40aに記憶する持コイン数データのみを零クリアすることができる。持コインクリアスイッチ77を有しない構成の場合には、電源投入時にクリアスイッチ82がオン状態であれば、RAM40aに記憶された持コイン数を含むデータは初期設定される。
具体的に説明すると、初期設定画面には当否確率が最も低い設定1(1/300)が表示され、その後、クリアスイッチ82を押下する毎に、設定2(1/290)、設定3(1/280)、設定4(1/270)、設定5(1/260)、設定6(1/250)が表示される。設定1~6は低確率時の当否確率を示すが、高確率時の当選確率も設定1~6に従って設定変更される。但し、高確率時の当選確率は、例えば1/50のように一定でも良い。尚、各設定の当否確率は一例であり、ARTの抽選確率も設定1~6に従って設定変更する構成でも良い。
設定変更スイッチ81をオフの位置に切り替えると、RAM40aに記憶されたデータが初期設定された旨が表示され、表示されていた当否確率が新たな設定値に変更され、変更された設定及び/又は当否確率も表示される。
本実施例では、クリアスイッチ82をRAM40a及びRAM50aの他記憶領域の初期設定に使用する他、設定1~6の設定(選択)にも使用するよう構成するが、設定1~6の設定用に専用スイッチを設ける構成でも良い。
電源スイッチ85aをオンしたとき、設定変更スイッチ81がオフ状態でありクリアスイッチ82がオン状態であれば、主制御装置40のRAM40a及び枠制御装置50のRAM50aの他記憶領域に記憶されたデータが初期設定される。
電源スイッチ85aをオンしたとき、設定変更スイッチ81がオン状態でありクリアスイッチ82がオフ状態であれば、現在設定されている設定及び/又は当否確率を確認することができる。
次に図4及び図5に従ってレートの設定について説明する。
図4に示す「レート変更処理」はCRユニット56により定期的に実行され、「レート許可処理」は回胴遊技機1の枠制御装置50により定期的に実行される。
本実施例では、遊技者の操作に応じて、回胴遊技機1に併設されたCRユニット56でのコイン貸しのレートが設定される。
パチンコ機1及びCRユニット56への電源投入後には、表示装置57には図5(a)に示す画像が表示されている。
画面には、貸出スイッチ68に対応する画像68a、返却スイッチ69に対応する画像69a、レート設定スイッチ75に対応する画像75aが表示されている。前述したように、本実施例では表示装置57はタッチパネルとして構成され、各画像68a、69a、75aの表示領域を指でタッチすると各スイッチがオンするよう構成されている。尚、一例として、画面には、現在のレートが20円であり、貸出数表示57aには1回のコイン貸しにおける貸出数が示されている。
一方、枠制御装置50は、レートの変更が可能か否かの問合せ信号を受信すると、レート変更が可能か否かを判定する(S92)。
本実施例では、持コイン数が零である、当選遊技中でない、内部当選していない、高確率遊技中でない、ART遊技中でない、リプレイ遊技中でない、全てのリール4L、4C及び4Rが変動中でない(停止している)、又は始動レバー8が操作された直後でない、等が判断される。これは、レート変更前の遊技が終了していることを判断することを意味している。
持コイン数は遊技者が遊技をしていなければ、原則、零である。持コイン数が零でない遊技中にレートを変更したい場合には、計数スイッチ76を押下して主制御装置40のRAM40aに記憶する持コイン数をCRユニット56に移動させれば良い。この処理を行ったときには、レート変更前のレートで移動した持コイン数が処理される。
この判断処理は、遊技を行うことができる持コイン数が存在する場合にレート変更を可能とすれば、貸出されたときの単価と相違することになるからである。また、レート変更前の遊技により得た当選や高確率状態等の遊技結果(成果)の価値を変化させないためである。例えば、低いレートで遊技を行い当選後にレートを高くすれば、当選により得られる金銭的価値が高く変化するからである。
レート変更が可能な状態と判断されれば(S92のYES)、枠制御装置50はCRユニット56にレート許可信号を出力する(S95)。
レート許可信号を受信したCRユニット56は、表示装置57の画面上に遊技球のレートを表示し、遊技者が選択したレートに設定処理を行う(S96)。
本実施形態では、図5(b)に示すように、コイン1枚の単価は、5円(画像75a-1)、10円(画像75a-2)、15円(画像75a-3)、20円(画像75a-4)から選択することが可能である。画像75a-1の表示領域をタッチすればコイン1枚の単価は5円、画像75a-2の表示領域をタッチすればコイン1枚の単価は10円、画像75a-3の表示領域をタッチすればコイン1枚の単価は15円、画像75a-4の表示領域をタッチすればコイン1枚の単価は20円、に設定変更することができる。このレートは一例であり、2円や30円のレートがあっても良い。
画像68aを一回タッチしときに貸し出される持コイン数を一定としない構成も可能である。例えば、画像68aを1回タッチすれば1500円に対応する持コイン数を貸し出す構成でも良い。この場合、レートが5円であれば画像68aが1回タッチすれば300枚の持コイン数、10円であれば150枚の持コイン数、15円であれば100枚の持コイン数、20円であれば75枚の持コイン数が貸し出される。
レートに応じた態様で行う各種演出は、ユニット表示装置57で行っても良い。
次に回胴遊技機1の動作を、主制御装置40が実行する処理に従って説明する。
なお、実施例におけるフローチャートは、処理の流れを示しており、CPUにより実行される処理は各ステップに必ずしも留まるものではない。例えば、処理中にフラグが立てられれば、フローチャートに示す最初の処理から実行されることなく、フラグに対応する処理の途中から実行されることもある。
そしてS102では、当該ゲームの進行に必要なコイン数がベットされたか否かを判定する(ベット数検出)。検出されればS103へ移行し、検出されなければ「リターン」に抜ける。
このとき、主制御装置40は、検出されたベット数を記憶する持コイン数から減算する処理を行う(ステップS103)。記憶する持コイン数が検出されたベット数未満であれば、主制御装置40は、警告音を発する。或は、コイン貸出処理を行って持コイン数の増加を促すメッセージを出力する。
S107では、回転しているリール4に対応する停止ボタン9が操作されたか否かを判定し、全てのリール4が停止するまで待機する(S107)。停止ボタン9が操作されなければ、所定時間後に自動停止する。
S103の処理により減算され、S110の処理により加算され、或は枠制御装置50から受信し加算される持コイン数は持コイン数表示装置51に表示される。
内部当選状態では、遊技者が停止ボタン9を操作するタイミングに従って図柄が停止させられる。停止した図柄が予め定められた組合せであれば入賞が成立する。一方、予め定められた組み合わせでなければ入賞が成立せず、内部当選状態は維持され再びベットボタン7、始動レバー8、停止ボタン9の操作が遊技者により繰り返される遊技(ゲーム)が行われる。なお、入賞が成立するゲーム(遊技)は所定回数繰り返されて、内部当選状態は消滅する。所定回数は、当選役によって相違する。
遊技者が所定時間内に停止ボタン9を操作しなければ、各リール4は自動停止するが、内部当選状態であっても入賞不成立の図柄の組合せとなる。
〔通信処理〕
本実施例では、電源投入直後等に遊技機監視用の固有IDに関する情報が広域ネットワークから、CRユニット56及び枠制御装置50を介して主制御装置40に送信される。
また、遊技者のCRユニット56の操作により貸コイン数が枠制御装置50を介して主制御装置40に送信される。
さらに、計数スイッチ76が操作されたことを示す信号が枠制御装置50から主制御装置40に送信される。
これらのデータ(信号を含む)以外は、枠制御装置50から主制御装置40に送信されない。これらのデータを受信した旨を示す応答信号、持コイン数移動に関する持コイン数は、主制御装置40から枠制御装置50に送信される。
図7に示す「送信禁止処理」は、遊技機監視用の固有IDに関する情報、貸コイン数及び計数スイッチ76が操作されたことを示す信号以外のデータを枠制御装置50が主制御装置40に送信することを禁止する処理を示す(S200~S230)。
管理遊技機でない場合には、S200の処理は省かれる。
また、前述したレート変更処理は、本処理の適用範囲外である。
遊技中とは、主制御装置40に記憶する持コイン数が零でない状態を意味する。
遊技中であることは、主制御装置40から枠制御装置50への出力により枠制御装置50が判別する。
ベットボタン7が操作されてから停止ボタン9の操作等により遊技の結果が得られるまでの間を1回の遊技中とした場合には、この間には計数スイッチ76の操作が有効とならない。
一方、始動レバー8が操作されてから停止ボタン9の操作等により遊技の結果が得られるまでの間を1回の遊技中とした場合には、ベットボタン7が操作されてから停止ボタン9が操作されるまでの間は、1回の遊技中ではなく、この間には計数スイッチ76の操作が有効となる。この間に計数スイッチ76が操作されれば、ベットしたコイン数は払い戻される。
この場合には、1回の遊技中でないときに図7に示す「送信禁止処理1」が実行される。従って、1回の遊技中でないときに、遊技機監視用の固有IDに関する情報、貸コイン数及び計数スイッチ76が操作されたことを示す信号を主制御装置40に送信することが可能となる。
これにより、主制御装置40に対する不正行為を未然に防止する効果が得られる。
図8に示す「持コイン数移動処理1」では、枠制御装置50は前述した1回の遊技中でないことを判断する(S250)。
肯定判断が為されると計数スイッチ76が操作されたか否か判断され(S260)、肯定判断が為されると計数スイッチの操作量を主制御基板40に送信して操作量に応じた持コイン数を受信する(S270)。
その後、枠制御装置50は、受信した持コイン数をCRユニット56に移動させる(S280)。
この場合、主制御装置40は、全てのコイン数を送信した後、零クリアし遊技終了処理を実行する。
S250及びS260の処理により、1回の遊技中には、計数スイッチ76の操作に係る信号は送信できないことになる。
これにより、1回の遊技中に持コイン数が変化することを防止できることになる。
前記操作量を受信した主制御装置40は(図9のS300~S310)、受信した操作量に応じた持コイン数を枠制御装置50に送信し、送信した持コイン数を記憶する持コイン数から減算する処理を行う(S320)。
減算することにより記憶する持コイン数が零になれば(S330)、遊技終了処理を行う(S340)。
また、遊技者が正確な持コイン数を把握すること効果も期待できる。
〔第2実施例〕
第2実施例は、第1実施例の図2に示す電気回路として図10の電気回路を用い、図7~図9に示す処理の代わりに図11~図13に示す処理を実行するものであり、その他の構成及び処理は、第1実施例と同様である。
図10に示されるように、第2実施例では、計数スイッチ76は主制御装置40に接続される。従って、計数スイッチ76の操作は、主制御装置40により検出される。
第2実施例では、第1実施例の図7に示されるS220の判断処理は実行されない(図11のS350~S370)。
第2実施例では、遊技機監視用の固有IDに関する情報及び貸コイン数以外のデータを枠制御装置50が主制御装置40に送信することを禁止する(S350~S370)。
第2実施例では、主制御装置40に送信するデータ又は送信期間を一層少なくする効果を発揮し、主制御基板に対する不正行行為防止の効果がさらに期待される。
第2実施例では1回の遊技中でないときに(図12のS400)、主制御装置40に接続された計数スイッチ76の操作が検出されると(S410)、操作量に応じたコイン数が枠制御装置50に移動させられる(S420)。即ち、記憶する持コイン数から操作量に応じた持コイン数が減算され、操作量に応じた持コイン数が枠制御装置50に送信される。
減算された持コイン数が零になれば遊技終了処理を実行する(S430~S440)。
なお、「1回の遊技中」は、第1実施例と同じ意味である。第3実施例も同様である。
なお、第1実施例と同様、計数スイッチ76の操作が検出されると遊技終了とし、記憶する全ての持コイン数を枠制御装置50に送信しても良い。
主制御装置40から持コイン数を受信した枠制御装置50は、持コイン数をCRユニット56に移動する処理を行う(図13)。
この効果を発揮しながら、図7に示す「送信禁止処理1」又は図11に示す「送信禁止処理2」により主制御装置40に送信するデータ又は通信期間を極めて少なくすることができる。
この結果、主制御装置40と枠制御装置50との間が双方向通信であっても、主制御装置40に対する不正行為を行い難くする効果を有する。
〔第3実施例〕
第3実施例は、第2実施例の図10に示す電気回路として図14の電気回路を用いる。第3実施例では、枠制御装置50を使用することなく、主制御装置40とCRユニット56とを直接に双方向通信可能に接続する。
従って、第2実施例の枠制御装置50が行う処理は、CRユニット56が行うことになる。
なお、主制御装置40とCRユニット56との間にCPUを搭載しない中継基板を介装させても良い。ここでの直接とは、CPUを有する論理演算回路を介装させないことを意味する。この中継基板は、主制御装置40の指示により回胴遊技機1の前面の装飾ランプ類を点灯制御する構成であっても良い。要は、中継基板が貸コイン数又は持コイン数の受け渡しを行うだけであり、主制御装置40に送信されるデータの種類の判断を行わない構成であれば良い。
レート変更処理を行なわない構成の場合には、遊技機監視用の固有IDに関する情報及び貸コイン数以外のデータをCRユニット56が主制御装置40に送信することを禁止する処理を行うことができ、さらに管理遊技機でない場合には貸コイン数以外のデータをCRユニット56が主制御装置40に送信することを禁止する処理を行うことが可能となる。
また、第2実施例の図12に示す処理は第3実施例でも実行される。第2実施例の図13に示す処理は第3実施例では実行されない。
CRユニット56で実行される図11の処理に替えて、図15に示す処理を主制御装置40が実行しても良い。
遊技機監視用の固有IDに関する情報等のセキュリティに関するデータは、受信禁止処理されない(S510のNO)。
CRユニットから送信される貸コイン数は、受信禁止処理されない(S520のNO)。
これらのデータ以外のデータは、受信禁止処理される(S530)。
なお、レート変更をしない回胴遊技機1では、S500の判断処理は実行されない。
同様に、管理遊技機でない回胴遊技機1では、S510の判断処理は実行されない。
〔特許請求の範囲との対応〕
主制御装置40が主制御基板、CRユニット56がカードユニット、枠制御装置50が枠制御基板、始動レバー8が始動レバー(スイッチ)、停止ボタン9L~9Rが回胴停止ボタン(スイッチ)、ベットボタン7がベットスイッチ、計数スイッチ76が精算スイッチの一例に該当する。
7 ベットボタン
8 始動レバー
9L、9C、9R 停止ボタン
40 主制御装置
50 枠制御装置
56 CRユニット(カードユニット)
69 返却スイッチ(持ち遊技媒体数返却スイッチ)
75 レート設定スイッチ
76 計数スイッチ(精算スイッチ)
77 持コインクリアスイッチ
81 設定変更スイッチ
82 クリアスイッチ
Claims (2)
- CPUを搭載した他の制御基板を介することなくカードユニットから入力される遊技価値としての貸コイン数を持コイン数として入力すると共に遊技の進行を制御する主制御基板を備え、該主制御基板に始動レバー(スイッチ)、回胴停止ボタン(スイッチ)、ベットスイッチ及び精算スイッチを接続した封入式回胴遊技機であって、
前記主制御基板には、
前記ベットスイッチが操作されると前記始動レバーの操作を有効とし、前記回胴停止ボタンの操作に基づき入賞があるか否かを決定する入賞決定手段と、
前記貸コイン数を持コイン数として記憶し、前記ベットスイッチが操作されるとベット数を前記持コイン数から減算し、前記入賞決定手段により入賞があれば入賞に対応したコイン数を前記持コイン数に加算する持コイン数加減算手段と、
前記精算スイッチの操作に従って持コイン数を前記カードユニットに移動させる持コイン数移動手段と、
前記主制御基板は、前記ベットスイッチ又は前記始動レバーが操作された後から前記回胴停止ボタンが操作されて遊技の結果が得られるまでの遊技中には、前記カードユニットから受信しない受信禁止手段と、を備え、
前記主制御基板は、遊技の結果に影響を及ぼす虞のある又は遊技の性能に影響を与える特定情報を受信しなく、前記貸コイン数は前記受信禁止手段による受信しない遊技期間以外の期間に受信可能とした、ことを特徴とする封入式回胴遊技機。 - 請求項1に記載の封入式回胴遊技機において、
前記主制御基板は、前記ベットスイッチ又は前記始動レバーが操作された後から前記回胴停止ボタンが操作されて遊技の結果が得られるまでの遊技中には、前記精算スイッチの操作を有効としない、ことを特徴とする封入式回胴遊技機。
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