JP7239338B2 - レーザ加工ロボットおよびツール座標系設定方法 - Google Patents

レーザ加工ロボットおよびツール座標系設定方法 Download PDF

Info

Publication number
JP7239338B2
JP7239338B2 JP2019018852A JP2019018852A JP7239338B2 JP 7239338 B2 JP7239338 B2 JP 7239338B2 JP 2019018852 A JP2019018852 A JP 2019018852A JP 2019018852 A JP2019018852 A JP 2019018852A JP 7239338 B2 JP7239338 B2 JP 7239338B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
laser processing
processing head
optical axis
laser beam
laser
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019018852A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020124728A (ja
Inventor
貴視 村上
将伸 畑田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fanuc Corp
Original Assignee
Fanuc Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fanuc Corp filed Critical Fanuc Corp
Priority to JP2019018852A priority Critical patent/JP7239338B2/ja
Publication of JP2020124728A publication Critical patent/JP2020124728A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7239338B2 publication Critical patent/JP7239338B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Manipulator (AREA)
  • Laser Beam Processing (AREA)

Description

本発明は、レーザ加工ロボットおよびツール座標系設定方法に関するものである。
従来、レーザ光によってワークに溶接または切断等の加工を行うロボットが知られている(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1には、ロボットの動作によってレーザ照射装置を所定の指令位置に移動させ、レーザ照射位置の実際の位置を測定し、レーザ照射位置の指令位置と実際の位置との偏差に基づいてレーザ照射位置を補正することが記載されている。
また、光反射性球体およびレーザ光を用いてターゲット位置に対してプローブを位置合わせする方法が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
特開2018-024011号公報 特許第4664412号公報
ロボットのツール上の一点をTCP(ツールセンタポイント)に設定する方法として、治具を使用した6点教示が一般に用いられている。加工用ツールの場合、6点教示において、治具の基準点がロボットに対して所定の位置に配置され、ロボットアームの動作によって基準点にツールの加工点(例えば、ツールの先端)が一致させられる。
ワークから離れた位置から当該ワークにレーザ光を照射するリモート溶接の場合、加工点にはツールの先端等の物体が存在しないため、6点教示を利用することが難しい。
ロボットのレーザ加工ヘッドに棒等の部材を取り付け、部材の先端を加工点に配置することによって、6点教示によるTCPの設定が可能となる。しかし、この場合には、レーザ加工ヘッドへの部材の取付誤差等の影響によって、加工点に正確に一致するようにTCPを設定することは難しい。
加工点の位置の設計値がTCPに設定されることもある。しかし、加工点の位置の設計値と加工点の実際の位置との間に誤差があるため、この場合にも、加工点に正確に一致するようにTCPを設定することは難しい。
本開示の一態様は、ロボットアームと、該ロボットアームの先端に取り付けられレーザ光を射出するレーザ加工ヘッドと、該レーザ加工ヘッドに設けられ、該レーザ加工ヘッドの外部に配置された反射面から前記レーザ加工ヘッドへ、前記レーザ光の射出光軸に沿って正反射されたレーザ光を検出する検出部と、前記ロボットアームを制御するとともに前記レーザ加工ヘッドの座標系を設定する制御部と、を備え、前記反射面は、所定の基準点を中心とする球面または多面体面であり、前記所定の基準点へ向かう前記レーザ光を該レーザ光の射出光軸に沿って正反射し、前記制御部は、前記ロボットアームを動作させることによって、前記射出光軸に沿って正反射されたレーザ光が前記検出部によって検出される位置に前記レーザ加工ヘッドを位置合わせし、該レーザ加工ヘッドが位置合わせされた状態での前記ロボットアームの先端の位置および姿勢と、前記所定の基準点の位置と、に基づいて前記射出光軸の方向を算出し、算出された前記射出光軸の方向に基づいて前記レーザ加工ヘッドの座標系の軸を設定する、レーザ加工ロボットである。
一実施形態に係るレーザ加工ロボットの全体構成図である。 レーザ光の射出光軸と、半球面状の反射面からレーザ加工ヘッドへ正反射されたレーザ光の反射光軸との関係を説明する図である。 検出部の検出面の正面図であり、検出面上の反射レーザ光のスポットの位置を説明する図である。 一実施形態に係るツール座標系設定方法を示すフローチャートである。 一実施形態に係るツール座標系設定方法を示すフローチャートである。 TCP設定工程におけるロボットアームの動作を説明する図である。 レーザ加工ヘッドに設けられる走査部の一構成例を示す図である。
以下に、一実施形態に係るレーザ加工ロボット1について図面を参照して説明する。
レーザ加工ロボット1は、図1に示されるように、レーザ光Lの焦点FをワークW上に配置し、レーザ光LによってワークWに溶接または切断等のリモート加工を行う。レーザ加工ロボット1は、ベース2aおよび多関節のロボットアーム2bを有するロボット本体2と、ロボットアーム2bの先端に取り付けられレーザ光Lを射出するレーザ加工ヘッド3と、レーザ加工ヘッド3に設けられレーザ加工ヘッド3へ反射されたレーザ光Lを検出する検出部4と、ロボット本体2、レーザ加工ヘッド3および検出部4に接続された制御装置5と、を備える。
ロボット本体2は、例えば、6軸の垂直多関節ロボットである。ロボット本体2は、レーザ加工に一般に用いられる他の種類のロボットであってもよい。ベース2aは、床面上に固定され、ロボットアーム2bを支持している。ロボット本体2は、ロボットアーム2bの各関節を駆動するためのサーボモータ(図示略)と、各関節の回転角度を検出するエンコーダ(図示略)と、を備える。
レーザ加工ヘッド3は、ケーブル6によってレーザ光源(図示略)と接続され、レーザ光源からケーブル6を経由して供給されたレーザ光Lを射出する。レーザ光Lは、レーザ加工ヘッド3内のレンズ(図示略)によって、レーザ加工ヘッド3の外部の焦点Fに収束させられる。焦点Fが、レーザ光LによってワークWが加工される加工点である。ロボットアーム2bの関節の動作によってレーザ加工ヘッド3の位置および姿勢が変更され、それにより、焦点Fの位置が3次元的に変更される。
検出部4は、例えばカメラまたは光検出器であり、2次元の検出面4aを有する。図2に示されるように、レーザ加工ヘッド3の外部において反射面10aからレーザ加工ヘッド3へ正反射されたレーザ光L(以下、反射レーザ光L’という。)は、検出面4aに入射する。例えば、レーザ加工ヘッド3内のレーザ光Lの光路上に、ハーフミラーのような部分反射ミラー3aが配置されている。光路を戻る反射レーザ光L’の一部が、部分反射ミラー3aによって光路から分離され、検出面4aに入射する。
検出面4aは、反射面10aによって射出光軸Aに沿って正反射された反射レーザ光L’の光軸(反射光軸)A’が検出面4aの中心に位置するように、配置されている。射出光軸Aは、レーザ加工ヘッド3から反射面10aへ射出されたレーザ光Lの光軸である。射出光軸Aからずれた反射光軸A’を有する反射レーザ光L’は、検出面4aに入射しないか、または、検出面4aの中心からずれた位置に入射する。図3において、実線の円は、射出光軸A’に沿って正反射された反射レーザ光L’または射出光軸A’近傍の強い光のスポットを示し、二点鎖線の円は、射出光軸A’からずれた反射光軸A’に沿って正反射された反射レーザ光L’または射出光軸A’近傍の強い光のスポットを示している。検出部4は、スポットの中心が検出面4aの中心と一致するときに、射出光軸Aに沿って正反射された反射レーザ光L’を検出するとともに検出面4a上のスポットの直径を検出する。
制御装置5は、プロセッサを有する制御部5aと、RAM、ROMおよび不揮発性ストレージ等を有する記憶部5bと、を備える。
記憶部5bには、レーザ光LによってワークWを加工するための加工プログラムが格納されている。制御部5aは、加工プログラムに従って制御指令をロボットアーム2bの各サーボモータおよびレーザ加工ヘッド3に送信することによって、ロボットアーム2bおよびレーザ加工ヘッド3に加工プログラムに基づく動作を実行させる。
加工プログラムの実行において、制御部5aは、ロボット本体2のワールド座標系Σwおよびレーザ加工ヘッド3のツール座標系Σtに基づいてロボットアーム2bの動作を制御することによって、焦点Fの位置を制御する。
ワールド座標系Σwは、ベース2aに対して固定された座標系である。
ツール座標系Σtは、レーザ加工ヘッド3に対して固定され、レーザ光Lの射出光軸Aおよび焦点Fを基準に設定された座標系である。例えば、ツール座標系Σtは、3次元直交座標系であり、ツール座標系ΣtのZ軸がレーザ光Lの射出光軸Aに平行に設定され、ツール座標系Σtの原点が焦点Fに設定される。
ツール座標系Σtは、例えば、ロボットの工場等への設置時、または、レーザ加工ヘッド3の交換時等に設定される。記憶部5bには、ツール座標系Σtを設定するためのツール座標系設定プログラムが格納されている。制御部5aは、ツール座標系設定プログラムに従って、ツール座標系Σtの設定に必要な情報を取得するための動作をロボットアーム2b、レーザ加工ヘッド3および検出部4に実行させ、取得された情報に基づいてツール座標系Σtを設定する。
次に、ツール座標系設定プログラムに基づくツール座標系設定作業(ツール座標系設定方法)について説明する。
ツール座標系設定作業には、図2に示されるように、半球状の反射部材10が使用される。反射部材10は、凸半球面状の反射面10aと、反射面10aの端を接続する円形の底面10bと、を有する。反射面10aは、レーザ光Lを正反射するミラーである。反射面10aは、底面10bの中心に配置された曲率中心Pと、一定の曲率とを有する。反射面10a上の任意の点において、曲率中心Pへ向かうレーザ光Lは射出光軸Aに沿って正反射される。曲率中心Pは、ツール座標系Σtを設定するための基準点として用いられる。
反射部材10は、ロボットアーム2bの動作範囲内に配置され、基準点Pは、ワールド座標系Σwでの所定の位置座標に位置決めされる。
反射部材10がロボットアーム2bの動作範囲内の任意の位置に配置され、ワールド座標系Σwでの基準点Pの位置座標がユーザによって制御装置5に入力され、入力された位置座標がツール座標系設定プログラムで使用されるように構成されていてもよい。
ツール座標系設定作業は、図4に示される、ツール座標系ΣtのZ軸を設定するZ軸設定工程と、図5に示される、TCPを設定するTCP設定工程と、を含む。
図4に示されるように、Z軸設定工程において、制御部5aは、ロボットアーム2bを動作させることによって、射出光軸Aに沿って正反射された反射レーザ光L’が検出部4によって検出される位置にレーザ加工ヘッド3を位置合わせし(ステップSA1~SA4)、レーザ加工ヘッド3が位置合わせされた状態でのロボットアーム2bの先端の位置および姿勢を算出し(ステップSA5)、算出されたロボットアーム2bの先端の位置および姿勢と基準点Pの位置とに基づいてロボットアーム2bの先端に対する射出光軸Aの方向を算出し(ステップSA6)、算出された射出光軸Aの方向に基づいてZ軸を設定する(ステップSA7)。
具体的には、制御部5aは、図2に示されるように、ロボットアーム2bを動作させることによって、レーザ光Lが基準点Pへ略向かうように基準点Pに対してレーザ加工ヘッド3を位置決めする(ステップSA1)。このときのレーザ加工ヘッド3の位置および姿勢は、レーザ加工ヘッド3の設計値に基づいて設定される。
次に、制御部5aは、レーザ加工ヘッド3からレーザ光Lを射出させ(ステップSA2)、射出光軸Aに沿って正反射された反射レーザ光L’が検出部4によって検出されるか否かを判断する(ステップSA3)。
レーザ光Lが基準点Pの方向を正確に向いているとき(すなわち、射出光軸Aの延長線上に基準点Pが位置しているとき)、レーザ光Lは、反射面10aによって射出光軸Aに沿って正反射される。制御部5aは、射出光軸Aに沿って正反射された反射レーザ光L’が検出部4によって検出された場合に(ステップSA3のYES)、次のステップSA5に進む。
一方、レーザ光Lが基準点Pの方向を正確に向いていないとき、レーザ光Lは、反射面10aによって射出光軸Aからずれた反射光軸A’に沿って正反射される。制御部5aは、射出光軸Aに沿って正反射された反射レーザ光L’が検出部4によって検出されない場合に(ステップSA3のNO)、ロボットアーム2bを動作させることによってレーザ加工ヘッド3の位置および姿勢を調整し(ステップSA4)、ステップSA2,SA3を再度実行する。制御部5aは、射出光軸Aに沿って正反射された反射レーザ光L’が検出部4によって検出されるまで、ステップSA4,SA2,SA3を繰り返す。
次に、制御部5aは、ロボットアーム2bの各関節の回転角度をエンコーダから取得し、各関節の回転角度からワールド座標系Σwでのロボットアーム2bの先端の位置および姿勢を算出する(ステップSA5)。ロボットアーム2bの先端の位置は、例えば、ロボットアーム2bの先端面の中心位置である。
次に、制御部5aは、算出されたロボットアーム2bの先端の位置および姿勢からレーザ加工ヘッド3の基準位置を算出し、レーザ加工ヘッド3の基準位置と基準点Pの位置とから基準位置に対する射出光軸Aの方向を算出する(ステップSA6)。レーザ加工ヘッド3の基準位置は、ロボットアーム2bの先端に対して固定されたレーザ加工ヘッド3上の代表点の位置である。
次に、制御部5aは、射出光軸Aの方向と平行な方向にツール座標系ΣtのZ軸を設定する(ステップSA7)。例えば、制御部5aは、射出光軸A上にZ軸を設定する。
制御部5aは、Z軸設定工程に続き、TCP設定工程を実行する。
図5に示されるように、TCP設定工程において、制御部5aは、ロボットアーム2bを動作させることによって、検出部4によって検出される射出光軸Aに沿って正反射された反射レーザ光L’の光束径が最小となる位置にレーザ加工ヘッド3を位置合わせし(ステップSB1~SB4)、レーザ加工ヘッド3が位置合わせされた状態でのロボットアーム2bの先端の位置および姿勢を算出し(ステップSB5)、ロボットアーム2bの異なる姿勢でステップSB1~SB5を繰り返し(ステップSB6)、算出されたロボットアーム2bの先端の位置および姿勢、基準点Pの位置、および基準点Pから反射面10aまでの距離に基づいてロボットアーム2bの先端に対する焦点Fの位置を算出し(ステップSB8)、算出された焦点Fの位置に基づいてTCPを設定する(ステップSB9)。
具体的には、制御部5aは、ロボットアーム2bを動作させることによって、レーザ光Lが基準点Pへ略向かい、かつ、焦点Fが反射面10aに略一致するようにレーザ加工ヘッド3を位置決めする(ステップSB1)。このときのレーザ加工ヘッド3の位置および姿勢は、レーザ加工ヘッド3の設計値に基づいて設定される。
次に、制御部5aは、レーザ加工ヘッド3からレーザ光Lを射出させる(ステップSB2)。そして、制御部5aは、射出光軸Aに沿って正反射された反射レーザ光L’が検出部4によって検出され、かつ、検出部4によって検出された反射レーザ光L’の光束径が最小であるか否かを判断する(ステップSB3)。
図6に示されるように、レーザ光Lが基準点Pの方向を正確に向き、かつ、焦点Fが反射面10aに一致しているとき、反射レーザ光L’の光束径は最小となり、検出面4aの中心に形成されるスポットの直径は最小となる。制御部5aは、射出光軸Aに沿って正反射された反射レーザ光L’が検出部4によって検出され、かつ、検出面4a上のスポットの直径が最小である場合に(ステップSB3のYES)、次のステップSB5に進む。スポットの直径が最小であるか否かの判断は、例えば、予め測定されたスポットの直径の最小値に基づいて設定された所定の閾値との比較によって行われる。
一方、制御部5aは、射出光軸Aに沿って正反射された反射レーザ光L’が検出部4によって検出されない、あるいは、検出面4a上のスポットの直径が最小ではない場合に(ステップSB3のNO)、ロボットアーム2bを動作させることによってレーザ加工ヘッド3の位置および姿勢を調整し(ステップSB4)、ステップSB2,SB3を再度実行する。制御部5aは、射出光軸Aに沿って正反射された反射レーザ光L’が検出部4によって検出され、かつ、反射レーザ光L’のスポットの直径が最小となるまで、ステップSB4,SB2,SB3を繰り返す。
次に、制御部5aは、ロボットアーム2bの各関節の回転角度をエンコーダから取得し、各関節の回転角度からワールド座標系Σwでのロボットアーム2bの先端の位置および姿勢を算出する(ステップSB5)。
次に、制御部5aは、図6に示されるように、ロボットアーム2bを動作させることによって、レーザ光Lが基準点Pへ略向かい、かつ、焦点Fが反射面10aに略一致する他の位置にレーザ加工ヘッド3を位置決めする(ステップSB7)。これにより、ロボットアーム2bの姿勢が変更される。そして、制御部5aは、ステップSB2~SB5を繰り返す。
制御部5aは、ロボットアーム2bの少なくとも2つの姿勢でステップSB2~SB5を実行し(ステップSB6,SB7)、少なくとも2つの姿勢でのロボットアーム2bの先端の位置および姿勢を算出する。
次に、制御部5aは、ロボットアーム2bの各姿勢での焦点Fの位置を算出する。具体的には、制御部5aは、ロボットアーム2bの先端の位置および姿勢と、基準点Pの位置と、基準点Pから反射面10a上の焦点Fまでの距離(すなわち、反射面10aの半径)とから、ワールド座標系Σwでのレーザ加工ヘッド3の基準位置に対する焦点Fの相対位置を算出する。次に、制御部5aは、2つの姿勢での焦点Fの相対位置から、ツール座標系Σtにおける焦点Fの位置を算出する(ステップSB8)。
次に、制御部5aは、算出された焦点Fの位置にツール座標系Σtの原点およびTCPを設定する(ステップSB9)。例えば、制御部5aは、焦点Fにツール座標系Σtの原点およびTCPを設定する。
このように、本実施形態によれば、ツール座標系Σtの設定に、レーザ加工ヘッド3から射出されるレーザ光Lと、曲率中心に基準点Pを有する凸球面状の反射面10aと、反射面10aから正反射された反射レーザ光L’を検出する検出部4とが使用される。そして、検出面4a上の反射レーザ光L’のスポットの位置に基づいて、レーザ光Lが基準点Pを向くように基準点Pに対してレーザ光Lの方向を正確に合わせることができる。これにより、射出光軸Aの方向を正確に算出し、Z軸が射出光軸Aに平行になるようにツール座標系ΣtのZ軸を正確に設定することができる。
また、検出面4a上の反射レーザ光L’のスポットの位置および直径に基づいて、レーザ光Lが基準点Pを向いた状態で焦点Fが反射面10aに一致するように基準点Pに対して焦点Fの位置を正確に合わせることができる。これにより、焦点Fの位置を正確に算出し、加工点である焦点FにTCPが一致するようにTCPを正確に設定することができる。
上記実施形態において、射出光軸Aに沿う方向において焦点Fが反射面10aに一致しているか否かを検出面4a上のスポットの直径に基づいて判断することとしたが、これに代えて、スポットの明るさに基づいて判断してもよい。この場合、検出面4aの中心のスポットの明るさは最大になるときに、焦点Fが反射面10aに一致していると判断することができる。
上記実施形態において、Z軸設定工程がTCP設定工程とは別に実行されることとしたが、TCP設定工程内でZ軸設定工程が行われてもよい。すなわち、ステップSB1~SB4によって、射出光軸Aに沿って正反射された反射レーザ光L’が検出部4によって検出される位置にレーザ加工ヘッド3が位置合わせされる。したがって、ステップSB5の後に、ステップSB5において算出されたロボットアーム2bの先端の位置および姿勢を用いてZ軸の方向を算出してもよい。
上記実施形態において、ツール座標系Σtの設定に使用されるレーザ光Lは、ワークWの加工に使用されるレーザ光であってもよく、加工用のレーザ光とは異なるレーザ光であってもよい。例えば、加工用のレーザ光が赤外光のような非可視光である場合には、ツール座標系Σtの設定に可視レーザ光を使用してもよい。設定用のレーザ光Lは、加工用のレーザ光と同軸となるように、加工用のレーザ光と同一の光路を導光される。
レーザ光の焦点の位置は、レーザ光の波長に応じて射出光軸に沿う方向に変化する。したがって、加工用のレーザ光の波長とは異なる波長のレーザ光Lをツール座標系Σtの設定に使用する場合には、ステップSB8において、波長の差異を考慮して加工用のレーザ光の焦点の位置が算出される。
上記実施形態において、レーザ加工ヘッド3が、レーザ光Lを射出光軸Aに交差する揺動軸回りに揺動させる走査部7をさらに備えていてもよい。
図7は、レーザ加工ヘッド3内の走査部7の一構成例を示している。この走査部7は、2つのガルバノミラー7a,7bを有するガルバノスキャナである。2つのガルバノミラー7a,7bの揺動軸S1,S2は、相互にねじれの位置に配置され、2つのガルバノミラー7a,7bの揺動に応じてレーザ光Lが2方向に揺動する。つまり、ガルバノミラー7a,7bの揺動角度に応じた角度だけレーザ光Lの射出光軸Aの角度が変化する。
符号7c,7dは、ガルバノミラー7a,7bを揺動軸S1,S2回りにそれぞれ揺動させるモータである。符号7eは、レーザ光Lを集光させるレンズである。
走査部7は、ロボットアーム2bの動作と比較して、レーザ光Lの射出光軸Aの方向を高い精度で制御することができる。したがって、ロボットアーム2bの動作に加えて走査部7の動作によって、基準点Pに対してレーザ光Lの方向を調整してもよい。
具体的には、ガルバノミラー7a,7bが基準角度(例えば、0°)に配置されている状態で、ロボットアーム2bの動作によってレーザ光Lが基準点Pへ略向かうようレーザ加工ヘッド3を位置決めされる。続いて、ガルバノミラー7a,7bの揺動によってレーザ光Lが揺動させられ、射出光軸Aに沿う反射レーザ光L’が検出部4によって検出される角度にレーザ光Lの揺動角度が調整される。
この場合、制御部5aは、ガルバノミラー7a,7bの揺動角度からレーザ光Lの揺動角度の調整量を算出し、走査部7によってレーザ光Lの揺動角度が調整されていない状態(ガルバノミラー7a,7bが基準角度に配置されている状態)で射出光軸Aに沿って正反射されたレーザ光Lが検出部4によって検出される位置にレーザ加工ヘッド3が位置合わせされた状態でのロボットアーム2bの先端の位置および姿勢を計算から求める。
上記実施形態において、反射面10aとして、半球状のミラーを使用することとしたが、他の形状の反射面10aを使用してもよい。
例えば、反射面10aが、半球面よりも小さい立体角を有する部分球面であり、反射部材10の外側に基準点となる曲率中心Pが存在してもよい。
あるいは、反射面10aは、基準点Pを中心とし複数の平坦面からなる多面体面であってもよい。この場合、各平坦面上の1つの特定点において、基準点Pへ向かうレーザ光Lが射出光軸Aに沿って正反射される。反射面10aは、このような特定点を有する任意の曲面であってもよい。
上記実施形態において、ロボットアーム2bの各姿勢での焦点FのZ軸方向の位置を、計算によって求めることとしたが、これに代えて、レーザ加工ヘッド3から焦点FまでのZ軸方向の距離を他の手段によって測定してもよい。例えば、焦点Fが反射面10aに一致している状態で、レーザ加工ヘッド3に設けられたレーザ距離測定器によって反射面10aまでの距離を測定してもよい。
1 レーザ加工ロボット
2b ロボットアーム
3 レーザ加工ヘッド
4 検出部
4a 検出面
5a 制御部
7 走査部、ガルバノスキャナ
10a 反射面
A 射出光軸
A’ 反射光軸
F 焦点、加工点
L レーザ光
L’ 反射レーザ光
P 基準点、曲率中心
Σt ツール座標系

Claims (6)

  1. ロボットアームと、
    該ロボットアームの先端に取り付けられレーザ光を射出するレーザ加工ヘッドと、
    該レーザ加工ヘッドに設けられ、該レーザ加工ヘッドの外部に配置された反射面から前記レーザ加工ヘッドへ、前記レーザ光の射出光軸に沿って正反射されたレーザ光を検出する検出部と、
    前記ロボットアームを制御するとともに前記レーザ加工ヘッドの座標系を設定する制御部と、を備え、
    前記反射面は、所定の基準点を中心とする球面または多面体面であり、前記所定の基準点へ向かう前記レーザ光を該レーザ光の射出光軸に沿って正反射し、
    前記制御部は、
    前記ロボットアームを動作させることによって、前記射出光軸に沿って正反射されたレーザ光が前記検出部によって検出される位置に前記レーザ加工ヘッドを位置合わせし、
    該レーザ加工ヘッドが位置合わせされた状態での前記ロボットアームの先端の位置および姿勢と、前記所定の基準点の位置と、に基づいて前記射出光軸の方向を算出し、
    算出された前記射出光軸の方向に基づいて前記レーザ加工ヘッドの座標系の軸を設定する、レーザ加工ロボット。
  2. 前記検出部は、前記射出光軸に沿って正反射されたレーザ光が入射する2次元の検出面
    を有し、該検出面は、前記射出光軸に沿って正反射された前記レーザ光の光軸が前記検出面の中心に位置するように配置されている、請求項1に記載のレーザ加工ロボット。
  3. 前記レーザ加工ヘッドが、前記レーザ光を前記射出光軸に交差する揺動軸回りに揺動させる走査部を備える、請求項1または請求項に記載のレーザ加工ロボット。
  4. 前記制御部が、
    前記ロボットアームの動作による前記レーザ加工ヘッドの位置合わせの後に、前記走査部を動作させることによって、前記レーザ光の前記揺動軸回りの揺動角度を前記射出光軸に沿って正反射されたレーザ光が前記検出部によって検出される角度に調整し、
    前記レーザ加工ヘッドが位置合わせされた状態での前記ロボットアームの先端の位置および姿勢と、前記所定の基準点の位置と、前記レーザ光の揺動角度と、に基づいて前記射出光軸の方向を算出する、請求項に記載のレーザ加工ロボット。
  5. ロボットアームの先端に取り付けられたレーザ加工ヘッドのツール座標系を反射面を使用して設定する方法であって、前記反射面は、前記レーザ加工ヘッドの外部に配置され、所定の基準点を中心とする球面または多面体面であり、前記所定の基準点へ向かうレーザ光を該レーザ光の射出光軸に沿って正反射し、
    前記ロボットアームを動作させることによって、前記反射面によって前記レーザ光が前記射出光軸に沿って正反射される位置に前記レーザ加工ヘッドを位置合わせする工程と、
    前記レーザ加工ヘッドが位置合わせされた状態での前記ロボットアームの先端の位置および姿勢と、前記所定の基準点の位置と、に基づいて前記射出光軸の方向を算出する工程と、
    算出された前記射出光軸の方向に基づいて前記レーザ加工ヘッドの座標系の軸を設定する工程と、を含む、ツール座標系設定方法。
  6. 前記反射面が、一定の曲率を有し前記所定の基準点を曲率中心とする凸球面である、請求項に記載のツール座標系設定方法。
JP2019018852A 2019-02-05 2019-02-05 レーザ加工ロボットおよびツール座標系設定方法 Active JP7239338B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019018852A JP7239338B2 (ja) 2019-02-05 2019-02-05 レーザ加工ロボットおよびツール座標系設定方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019018852A JP7239338B2 (ja) 2019-02-05 2019-02-05 レーザ加工ロボットおよびツール座標系設定方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020124728A JP2020124728A (ja) 2020-08-20
JP7239338B2 true JP7239338B2 (ja) 2023-03-14

Family

ID=72084583

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019018852A Active JP7239338B2 (ja) 2019-02-05 2019-02-05 レーザ加工ロボットおよびツール座標系設定方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7239338B2 (ja)

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004223596A (ja) 2003-01-27 2004-08-12 Niigata Prefecture 三次元レーザ加工機の多軸簡易調整方法およびガイドレーザによる機上計測方法
JP2006035290A (ja) 2004-07-29 2006-02-09 Fanuc Ltd 3次元レーザ加工機
JP2009525883A (ja) 2006-02-03 2009-07-16 ギルソン インコーポレイテッド アラインメント補正システム及びその使用方法
JP2010214393A (ja) 2009-03-13 2010-09-30 Nissan Motor Co Ltd レーザー溶接装置

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04365586A (ja) * 1991-06-14 1992-12-17 Toyota Autom Loom Works Ltd ハンドアイの光軸整合方法及び直交軸整合方法

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004223596A (ja) 2003-01-27 2004-08-12 Niigata Prefecture 三次元レーザ加工機の多軸簡易調整方法およびガイドレーザによる機上計測方法
JP2006035290A (ja) 2004-07-29 2006-02-09 Fanuc Ltd 3次元レーザ加工機
JP2009525883A (ja) 2006-02-03 2009-07-16 ギルソン インコーポレイテッド アラインメント補正システム及びその使用方法
JP2010214393A (ja) 2009-03-13 2010-09-30 Nissan Motor Co Ltd レーザー溶接装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2020124728A (ja) 2020-08-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10502555B2 (en) Laser processing system having measurement function
CN109551518B (zh) 计测***
CN109648603B (zh) 测量***
US8168919B2 (en) Laser working apparatus and method of controlling laser working apparatus
JP4792901B2 (ja) レーザ溶接装置およびその方法、ならびに照射装置
EP1190818B1 (en) Position-orientation recognition device
JP5135672B2 (ja) レーザ照射状態の検出方法およびレーザ照射状態検出システム
US20110297654A1 (en) Laser welding apparatus
WO1997024206A1 (fr) Systeme robotique composite de detection
JPH06300542A (ja) 2次元レーザパターンによる形状特徴抽出装置および2次元レーザパターン発生装置
US6321139B1 (en) Operation line searching method and robot/sensor system having operation line searching function
WO1994015748A1 (en) Height sensor of laser robot
JP6603289B2 (ja) ロボット、ロボットシステム、およびロボットの座標系設定方法
KR102083555B1 (ko) 용접 로봇 및 이를 이용한 용접 방법
JP7239338B2 (ja) レーザ加工ロボットおよびツール座標系設定方法
US20200269349A1 (en) Laser machine
US20230356326A1 (en) Laser processing system and control method
CN206740074U (zh) 激光相对位置测量仪
JP7201534B2 (ja) 実測装置及びプログラム
US10870172B2 (en) Laser processing head and laser processing system including the same
WO2022186054A1 (ja) センサの出力に基づいて教示点を生成する教示点生成装置および教示点生成方法
US20230381890A1 (en) Laser processing system and control method
US20230381889A1 (en) Laser processing system and control method
WO2022259538A1 (ja) 位置測定装置、位置測定システム、及び測定装置
KR20230045736A (ko) 레이저 트래커 피드백을 이용한 로봇 제어 방법 및 장치

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20211209

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20221024

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20221025

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20221125

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230131

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230302

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7239338

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150