JP7238374B2 - 封止用樹脂組成物及び半導体装置 - Google Patents

封止用樹脂組成物及び半導体装置 Download PDF

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本発明は、封止用樹脂組成物及び半導体装置に関する。
コンピュータ、情報通信機器等は、近年ますます高性能化及び高機能化し、大量のデータを高速で処理するため、扱う信号が高周波数化する傾向にある。高周波数領域(例えば、20GHz以上)の信号を扱う場合、伝送損失が小さいことが望まれる。そして、この伝送損失を小さく抑える観点から、半導体装置の素子を封止する封止用樹脂組成物の硬化物においても、誘電正接の低い材料が望まれる。
ここで特許文献1には、エポキシ樹脂用硬化剤として、活性エステル樹脂を含有する熱硬化性樹脂組成物が開示されており、硬化物の誘電正接を低く抑えることができるとされている。
特開2012-246367号公報
また近年、半導体材料における次世代の基板材料として窒化ケイ素が用いられる傾向にある。そのため、半導体装置の素子を封止する封止用樹脂組成物の硬化物においても、窒化ケイ素に対する高い接着性が望まれる。
本開示は上記事情に鑑み、20GHzにおける誘電正接を低く維持したまま、窒化ケイ素に対する接着力に優れる硬化物を形成可能な封止用樹脂組成物、及び、これにより封止した素子を備える半導体装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するための手段には、以下の実施態様が含まれる。
[1] エポキシ樹脂と、
活性エステル化合物及び窒素含有フェノール化合物を含む硬化剤と、
を含有する封止用樹脂組成物。
[2] 前記窒素含有フェノール化合物の水酸基当量が100g/eq以上である前記[1]に記載の封止用樹脂組成物。
[3] 前記窒素含有フェノール化合物が窒素含有の複素環式化合物を含む、前記[1]又は[2]に記載の封止用樹脂組成物。
[4] 前記窒素含有の複素環式化合物が、複素環骨格を構成する原子として、2つ以上の窒素原子を有する複素環式化合物を含む、前記[3]に記載の封止用樹脂組成物。
[5] 前記窒素含有フェノール化合物の含有率が、前記硬化剤の総量に対して、15質量%以下である前記[1]~[4]のいずれか1項に記載の封止用樹脂組成物。
[6] 無機充填材を更に含む、前記[1]~[5]のいずれか1項に記載の封止用樹脂組成物。
[7] 前記無機充填材の含有率が、封止用樹脂組成物中、65体積%以上である前記[6]に記載の封止用樹脂組成物。
[8] 半導体素子と、前記半導体素子を封止してなる前記[1]~[7]のいずれか1項に記載の封止用樹脂組成物の硬化物と、を含む半導体装置。
本開示によれば、20GHzにおける誘電正接を低く維持したまま、窒化ケイ素に対する接着力に優れる硬化物を形成可能な封止用樹脂組成物、及び、これにより封止した素子を備える半導体装置が提供される。
本開示において「工程」との語には、他の工程から独立した工程に加え、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の目的が達成されれば、当該工程も含まれる。
本開示において「~」を用いて示された数値範囲には、「~」の前後に記載される数値がそれぞれ最小値及び最大値として含まれる。
本開示中に段階的に記載されている数値範囲において、一つの数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本開示中に記載されている数値範囲において、その数値範囲の上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
本開示において各成分は該当する物質を複数種含んでいてもよい。組成物中に各成分に該当する物質が複数種存在する場合、各成分の含有率又は含有量は、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数種の物質の合計の含有率又は含有量を意味する。
本開示において各成分に該当する粒子は複数種含んでいてもよい。組成物中に各成分に該当する粒子が複数種存在する場合、各成分の粒子径は、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数種の粒子の混合物についての値を意味する。
-封止用樹脂組成物-
本開示の封止用樹脂組成物は、エポキシ樹脂と、活性エステル化合物及び窒素含有フェノール化合物を含む硬化剤と、を含有する。封止用樹脂組成物は、その他の添加剤を含んでいてもよい。
本開示の封止用樹脂組成物は、20GHzにおける誘電正接を低く維持したまま、窒化ケイ素に対する接着力に優れる硬化物を形成可能である。その理由は必ずしも明らかではないが、以下のように考えられる。
本開示の封止用樹脂組成物は、硬化剤として活性エステル化合物を含む。エポキシ樹脂の硬化剤として一般的に用いられるフェノール硬化剤等は、エポキシ樹脂との反応において2級水酸基を生じ易い。これに対して、硬化剤として活性エステル化合物を用いると、エポキシ樹脂との硬化反応では、2級水酸基の代わりにエステル基が生じる。エステル基は、2級水酸基に比べて極性が低く、分極し難い。そのため、2級水酸基を発生させるフェノール樹脂等の硬化剤を用いる場合に比べ、活性エステル化合物を用いる場合には、硬化物の誘電正接を低く抑えることができると考えられる。
一方で、活性エステル化合物を硬化剤として用いると、得られる硬化物は窒化ケイ素に対して密着性が低下することが明らかとなった。このように、硬化剤として活性エステル化合物を用いると、得られる硬化物の誘電正接を低く抑えることができるものの、窒化ケイ素に対する接着性が低下する、というトレードオフの関係にあることが分かった。
これに対して、本開示の封止用樹脂組成物では、硬化剤として、活性エステル化合物に加えて、窒素含有フェノール化合物を含む。窒素含有フェノール化合物における窒素原子部位によって、窒化ケイ素基板に対する接着性が向上するものと考えられる。また、窒素含有フェノール化合物におけるフェノール部位のエポキシ樹脂に対する反応性の程度は明らかではないが、硬化物における誘電正接が低く維持されることから、活性エステル化合物とエポキシ樹脂との硬化反応を阻害していないものと考えられる。
[エポキシ樹脂]
封止用樹脂組成物は、エポキシ樹脂を含む。
本開示の封止用樹脂組成物に含まれるエポキシ樹脂の種類は、特に制限されない。
エポキシ樹脂として具体的には、フェノール、クレゾール、キシレノール、レゾルシン、カテコール、ビスフェノールA、ビスフェノールF等のフェノール化合物及びα-ナフトール、β-ナフトール、ジヒドロキシナフタレン等のナフトール化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種のフェノール性化合物と、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド等の脂肪族アルデヒド化合物とを酸性触媒下で縮合又は共縮合させて得られるノボラック樹脂をエポキシ化したものであるノボラック型エポキシ樹脂(フェノールノボラック型エポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂等);上記フェノール性化合物と、ベンズアルデヒド、サリチルアルデヒド等の芳香族アルデヒド化合物とを酸性触媒下で縮合又は共縮合させて得られるトリフェニルメタン型フェノール樹脂をエポキシ化したものであるトリフェニルメタン型エポキシ樹脂;上記フェノール化合物及びナフトール化合物と、アルデヒド化合物とを酸性触媒下で共縮合させて得られるノボラック樹脂をエポキシ化したものである共重合型エポキシ樹脂;ビスフェノールA、ビスフェノールF等のジグリシジルエーテルであるジフェニルメタン型エポキシ樹脂;アラルキル置換、アルキル置換又は非置換のビフェノールのジグリシジルエーテルであるビフェニル型エポキシ樹脂;スチルベン系フェノール化合物のジグリシジルエーテルであるスチルベン型エポキシ樹脂;ビスフェノールS等のジグリシジルエーテルである硫黄原子含有エポキシ樹脂;ブタンジオール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のアルコール類のグリシジルエーテルであるエポキシ樹脂;フタル酸、イソフタル酸、テトラヒドロフタル酸等の多価カルボン酸化合物のグリシジルエステルであるグリシジルエステル型エポキシ樹脂;アニリン、ジアミノジフェニルメタン、イソシアヌル酸等の窒素原子に結合した活性水素をグリシジル基で置換したものであるグリシジルアミン型エポキシ樹脂;ジシクロペンタジエンとフェノール化合物の共縮合樹脂をエポキシ化したものであるジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂;分子内のオレフィン結合をエポキシ化したものであるビニルシクロヘキセンジエポキシド、3,4-エポキシシクロヘキシルメチル-3,4-エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、2-(3,4-エポキシ)シクロヘキシル-5,5-スピロ(3,4-エポキシ)シクロヘキサン-m-ジオキサン等の脂環型エポキシ樹脂;パラキシリレン変性フェノール樹脂のグリシジルエーテルであるパラキシリレン変性エポキシ樹脂;メタキシリレン変性フェノール樹脂のグリシジルエーテルであるメタキシリレン変性エポキシ樹脂;テルペン変性フェノール樹脂のグリシジルエーテルであるテルペン変性エポキシ樹脂;ジシクロペンタジエン変性フェノール樹脂のグリシジルエーテルであるジシクロペンタジエン変性エポキシ樹脂;シクロペンタジエン変性フェノール樹脂のグリシジルエーテルであるシクロペンタジエン変性エポキシ樹脂;多環芳香環変性フェノール樹脂のグリシジルエーテルである多環芳香環変性エポキシ樹脂;ナフタレン環含有フェノール樹脂のグリシジルエーテルであるナフタレン型エポキシ樹脂;ハロゲン化フェノールノボラック型エポキシ樹脂;ハイドロキノン型エポキシ樹脂;トリメチロールプロパン型エポキシ樹脂;オレフィン結合を過酢酸等の過酸で酸化して得られる線状脂肪族エポキシ樹脂;フェノールアラルキル樹脂、ナフトールアラルキル樹脂、ビフェニルアラルキル樹脂等のアラルキル型フェノール樹脂をエポキシ化したものであるアラルキル型エポキシ樹脂;アラルキル型フェノール樹脂及びビフェノールなどが挙げられる。さらにはアクリル樹脂のエポキシ化物等もエポキシ樹脂として挙げられる。
上記の中でも、エポキシ樹脂としては、アラルキル型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂等が好ましい。
エポキシ樹脂は、1種を単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
エポキシ樹脂のエポキシ当量(分子量/エポキシ基数)は、特に制限されない。成形性、耐リフロー性及び電気的信頼等の各種特性バランスの観点からは、100g/eq~1000g/eqであることが好ましく、150g/eq~500g/eqであることがより好ましい。
エポキシ樹脂のエポキシ当量は、JIS K 7236:2009に準じた方法で測定される値とする。
エポキシ樹脂が固体である場合、その軟化点又は融点は特に制限されない。成形性と耐リフロー性の観点からは40℃~180℃であることが好ましく、封止用樹脂組成物の調製の際の取扱い性の観点からは50℃~130℃であることがより好ましい。
エポキシ樹脂の融点又は軟化点は、示差走査熱量測定(DSC)又はJIS K 7234:1986に準じた方法(環球法)で測定される値とする。
封止用樹脂組成物中のエポキシ樹脂の含有率は、強度、流動性、耐熱性、成形性等の観点から0.5質量%~50質量%であることが好ましく、2質量%~30質量%であることがより好ましい。
[硬化剤]
封止用樹脂組成物は、硬化剤を含む。
硬化剤は、活性エステル化合物及び窒素含有フェノール化合物を含む。封止用樹脂組成物は、活性エステル化合物及び窒素含有フェノール化合物以外の硬化剤を含んでもよい。
(活性エステル化合物)
本開示における活性エステル化合物とは、エポキシ基と反応するエステル基を1分子中に1個以上有し、エポキシ樹脂の硬化作用を有する化合物をいう。
本開示の封止用樹脂組成物は、先述のとおり、硬化剤として活性エステル化合物を用いることによって、硬化物の誘電正接を低く抑えることができる。
また、硬化物中の極性基は硬化物の吸水性を高めるところ、硬化剤として活性エステル化合物を用いることによって硬化物の極性基濃度を抑え、硬化物の吸水性を抑制することができる傾向にある。そして、硬化物の吸水性を抑制すること、つまりは極性分子であるHOの含有量を抑制することにより、硬化物の誘電正接をさらに低く抑えることができると考えられる。硬化物の吸水率は、0%~0.35%が好ましく、0%~0.30%がより好ましく、0%~0.25%がさらに好ましい。ここで硬化物の吸水率は、プレッシャークッカー試験(121℃、2.1気圧、24時間)によって求める質量増加率である。
活性エステル化合物は、エポキシ基と反応するエステル基を分子中に1個以上有する化合物であればその種類は特に制限されない。
活性エステル化合物としては、フェノールエステル化合物、チオフェノールエステル化合物、N-ヒドロキシアミンエステル化合物、複素環ヒドロキシ化合物のエステル化物等が挙げられる。
活性エステル化合物としては、例えば、脂肪族カルボン酸及び芳香族カルボン酸の少なくとも1種と脂肪族ヒドロキシ化合物及び芳香族ヒドロキシ化合物の少なくとも1種とから得られるエステル化合物が挙げられる。脂肪族化合物を重縮合の成分とするエステル化合物は、脂肪族鎖を有することによりエポキシ樹脂との相溶性に優れる傾向にある。芳香族化合物を重縮合の成分とするエステル化合物は、芳香環を有することにより耐熱性に優れる傾向にある。
活性エステル化合物の具体例としては、芳香族カルボン酸とフェノール性水酸基との縮合反応にて得られる芳香族エステルが挙げられる。中でも、ベンゼン、ナフタレン、ビフェニル、ジフェニルプロパン、ジフェニルメタン、ジフェニルエーテル、ジフェニルスルホン酸等の芳香環の水素原子の2~4個をカルボキシ基で置換した芳香族カルボン酸成分と、前記した芳香環の水素原子の1個を水酸基で置換した1価フェノールと、前記した芳香環の水素原子の2~4個を水酸基で置換した多価フェノールとの混合物を原材料として、芳香族カルボン酸とフェノール性水酸基との縮合反応にて得られる芳香族エステルが好ましい。すなわち、上記芳香族カルボン酸成分由来の構造単位と上記1価フェノール由来の構造単位と上記多価フェノール由来の構造単位とを有する芳香族エステルが好ましい。
活性エステル化合物の具体例としては、特開2012-246367号公報に記載されている、脂肪族環状炭化水素基を介してフェノール化合物が結節された分子構造を有するフェノール樹脂と、芳香族ジカルボン酸又はそのハライドと、芳香族モノヒドロキシ化合物とを反応させて得られる構造を有する活性エステル樹脂が挙げられる。当該活性エステル樹脂としては、下記の構造式(1)で表される化合物が好ましい。
Figure 0007238374000001
構造式(1)中、Rは炭素数1~4のアルキル基であり、Xはベンゼン環、ナフタレン環、炭素数1~4のアルキル基で置換されたベンゼン環若しくはナフタレン環、又はビフェニル基であり、Yはベンゼン環、ナフタレン環、又は炭素数1~4のアルキル基で置換されたベンゼン環若しくはナフタレン環であり、kは0又は1であり、nは繰り返し数の平均を表し0.25~1.5である。
構造式(1)で表される化合物の具体例としては、例えば、下記の例示化合物(1-1)~(1-10)が挙げられる。構造式中のt-Buは、tert-ブチル基である。
Figure 0007238374000002
Figure 0007238374000003
活性エステル化合物の別の具体例としては、特開2014-114352号公報に記載されている、下記の構造式(2)で表される化合物及び下記の構造式(3)で表される化合物が挙げられる。
Figure 0007238374000004
構造式(2)中、R及びRはそれぞれ独立に、水素原子、炭素数1~4のアルキル基、又は炭素数1~4のアルコキシ基であり、Zはベンゾイル基、ナフトイル基、炭素数1~4のアルキル基で置換されたベンゾイル基又はナフトイル基、及び炭素数2~6のアシル基からなる群から選ばれるエステル形成構造部位(z1)、又は水素原子(z2)であり、Zのうち少なくとも1個はエステル形成構造部位(z1)である。
Figure 0007238374000005
構造式(3)中、R及びRはそれぞれ独立に、水素原子、炭素数1~4のアルキル基、又は炭素数1~4のアルコキシ基であり、Zはベンゾイル基、ナフトイル基、炭素数1~4のアルキル基で置換されたベンゾイル基又はナフトイル基、及び炭素数2~6のアシル基からなる群から選ばれるエステル形成構造部位(z1)、又は水素原子(z2)であり、Zのうち少なくとも1個はエステル形成構造部位(z1)である。
構造式(2)で表される化合物の具体例としては、例えば、下記の例示化合物(2-1)~(2-6)が挙げられる。
Figure 0007238374000006
構造式(3)で表される化合物の具体例としては、例えば、下記の例示化合物(3-1)~(3-6)が挙げられる。
Figure 0007238374000007
活性エステル化合物としては、市販品を用いてもよい。活性エステル化合物の市販品としては、ジシクロペンタジエン型ジフェノール構造を含む活性エステル化合物として「EXB9451」、「EXB9460」、「EXB9460S」、「HPC-8000-65T」(DIC株式会社製);芳香族構造を含む活性エステル化合物として「EXB9416-70BK」、「EXB-8」、「EXB-9425」(DIC株式会社製);フェノールノボラックのアセチル化物を含む活性エステル化合物として「DC808」(三菱ケミカル株式会社製);フェノールノボラックのベンゾイル化物を含む活性エステル化合物として「YLH1026」(三菱ケミカル株式会社製)等が挙げられる。
活性エステル化合物は、1種を単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
活性エステル化合物のエステル当量は、特に制限されない。成形性、耐リフロー性、電気的信頼性等の各種特性バランスの観点からは、150g/eq~400g/eqが好ましく、170g/eq~300g/eqがより好ましく、200g/eq~250g/eqがさらに好ましい。
活性エステル化合物のエステル当量は、JIS K 0070:1992に準じた方法により測定される値とする。
エポキシ樹脂と活性エステル化合物との当量比(エステル基/エポキシ基)は、硬化物の誘電正接を低く抑える観点からは、0.75以上が好ましく、0.80以上がより好ましく、0.85以上がさらに好ましい。
エポキシ樹脂と活性エステル化合物との当量比(エステル基/エポキシ基)は、活性エステル化合物の未反応分を少なく抑える観点からは、1.10以下が好ましく、1.05以下がより好ましく、1.03以下がさらに好ましい。
硬化剤の総量に対する活性エステル化合物の含有率の下限値は、硬化物の誘電正接を低く抑える観点から、85質量%以上であることが好ましく、88質量%以上であることがより好ましく、90質量%以上であることがさらに好ましい。
硬化剤の総量に対する活性エステル化合物の含有率の上限値は、98質量%以下であることが好ましく、97質量%以下であることがより好ましく、96質量%以下であることがさらに好ましい。
(窒素含有フェノール化合物)
本開示の硬化剤は、窒素含有フェノール化合物を含む。
窒素含有フェノール化合物とは、窒素原子を有する基と、ヒドロキシ基を有する芳香族基と、を一分子中に有する化合物を表す。窒素含有フェノール化合物は、1種単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
窒素原子を有する基としては、特に制限されず、窒素含有の官能基であってもよく、窒素含有の複素環式化合物から任意の水素原子を一つ除いた基であってもよい。窒素含有の官能基及び窒素含有の複素環式化合物から水素原子を一つ除いた基は、窒素含有フェノール化合物1分子中に、1種の基を単独で用いても、2種以上の基を組み合わせて用いてもよい。
窒素含有の官能基としては、アミノ基;アミド基;シアノ基等が挙げられる。
窒素含有の複素環式化合物から任意の水素原子を一つ除いた基としては、窒素含有の脂環式化合物、窒素含有の芳香族化合物等から任意の水素原子を一つ除いた基が挙げられる。
窒素含有の脂環式化合物としては、ピロリジン、ピペリジン、モルホリン、ジアザビシクロウンデセン、ジアザビシクロノネン等が挙げられる。
窒素含有の芳香族化合物としては、ピリジン、メラミン、ジアゾール化合物(イミダゾール、ピラゾール等)、オキサジアゾール化合物(1,2,4-オキサジアゾール、1,2,5-オキサジアゾール、1,3,4-オキサジアゾール、1,2,3-オキサジアゾール等)、トリアジン化合物(1,2,3-トリアジン、1,2,4-トリアジン、1,3,5-トリアジン等)、トリアゾール化合物(1,2,3-トリアゾール、1,2,4-トリアゾール等)、ベンゾトリアゾール化合物(1,2,3-ベンゾトリアゾール、1,2,4-ベンゾトリアゾール等)などが挙げられる。
上記の中でも、窒素含有の芳香族化合物は、窒化ケイ素の基板に対する硬化物の接着性をより向上させる観点から、メラミン、トリアゾール化合物及びベンゾトリアゾール化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
ヒドロキシ基を有する芳香族基における芳香族基としては、特に制限されず、適宜公知の芳香族化合物から任意の水素原子を一つ除いた基を適用してよい。
ヒドロキシ基を有する芳香族基における芳香族基としては、ベンゼン、ナフタレン、トリアジン化合物(1,2,3-トリアジン、1,2,4-トリアジン、1,3,5-トリアジン等)などの芳香族化合物から任意の水素原子を一つ除いた基が挙げられる。
上記の中でも、ヒドロキシ基を有する芳香族基における芳香族基は、窒化ケイ素の基板に対する硬化物の接着性をより向上させる観点から、ベンゼンから任意の水素原子を一つ除いた基であることが好ましい。つまり、ヒドロキシ基を有する芳香族基は、フェノール基であることが好ましい。
上記の中でも、窒素含有フェノール化合物は、窒素含有の複素環式化合物を含むものであることが好ましい。窒素含有の複素環式化合物は、窒素原子を有する基として含まれていてもよく、また、ヒドロキシ基を有する芳香族基における芳香族基として含まれていてもよい。窒素含有の複素環式化合物は、窒素含有の芳香族化合物を含むものであることがより好ましい。
窒素含有フェノール化合物が窒素含有の複素環式化合物を含むと、これを含む封止用樹脂組成物を硬化物とした際に、窒化ケイ素の基板に対する硬化物の接着性がより向上する傾向にある。
窒素含有の複素環式化合物における複素環骨格を構成する窒素原子の数は、特に制限されない。例えば、窒素含有の複素環式化合物は、複素環骨格を構成する原子として、2つ以上の窒素原子を有する複素環式化合物を含むことが好ましく、3つ以上の窒素原子を有する複素環式化合物を含むことがより好ましい。
窒素含有の複素環式化合物が、前記2つ以上の窒素原子を有する複素環式化合物を含むと、これを含む封止用樹脂組成物を硬化物とした際に、窒化ケイ素の基板に対して窒素含有フェノール化合物における複数の窒素原子が協同的に相互作用する傾向にある。そのため、窒化ケイ素の基板に対する硬化物の接着性がより向上する傾向にある。
窒素含有フェノール化合物は、置換基を有していてもよい。
窒素含有フェノール化合物における置換基の位置は、ヒドロキシ基を有する芳香族基におけるヒドロキシ基の水素原子以外の水素原子が置換されているものであれば、特に制限されない。
窒素含有フェノール化合物における置換基としては、特に制限されず、炭素数1~20のアルキル基、炭素数2~20のアルケニル基、炭素数7~20のアラルキル基、炭素数1~20のアルコキシ基、炭素数6~14のアリール基、炭素数5~14のヘテロアリール基、ハロゲン原子(フッ素原子、ヨウ素原子、塩素原子等)などが挙げられる。置換基におけるアルキル基、アラルキル基及びアルコキシ基は、直鎖状、分岐鎖状、環状のいずれであってもよい。
窒素含有フェノール化合物における置換基が2つ以上存在する場合、隣接する位置に結合する複数の置換基は、互いに結合し、ヒドロキシ基を有する芳香族基における芳香族環、窒素原子を有する複素環式化合物等と、連結して環を形成してもよい。
窒素原子を有する基とヒドロキシ基を有する芳香族基とが連結される位置は、特に制限されず、炭素原子上であっても窒素原子上であってもよい。
例えば、窒素原子を有する基がベンゾトリアゾール化合物から任意の水素原子を一つ除いた基である場合、窒素含有フェノール化合物は、ベンゾトリアゾール化合物における2位の窒素原子と、ヒドロキシ基を有する芳香族基における芳香族基上の2位の炭素原子と、が連結された構造であってもよい。
窒素原子を有する基とヒドロキシ基を有する芳香族基とは、連結基を介して連結されていてもよく、連結基を介さずに直接連結されていてもよい。窒素原子を有する基とヒドロキシ基を有する芳香族基とが連結基を介して連結される場合、連結基の種類は特に制限されず、炭素数1~5のアルキレン基等が挙げられる。
窒素含有フェノール化合物は、合成品であっても、市販品であってもよい。
窒素含有フェノール化合物の市販品としては、日立化成株式会社製のHPM-J3;シプロ化成株式会社製のSEESORB709、SEESORB707、SEESORB706、SEESORB704等;BASFジャパン株式会社製のTinuvin928等;サンケミカル株式会社製のサイアソーブUV1164;株式会社ADEKA社製のEP-3980S、LA-31などが挙げられる。
窒素含有フェノール化合物の水酸基当量は、100g/eq以上であることが好ましく、110g/eq~600g/eqであることがより好ましく、115g/eq~550g/eqであることがさらに好ましい。
窒素含有フェノール化合物の水酸基当量が100g/eq以上であると、窒素含有フェノール化合物の一分子中に水酸基が過度に存在しない傾向にある。そのため、封止用樹脂組成物を硬化物とした際に、硬化物中の架橋密度が過度に高くなり過ぎず、誘電正接の上昇がより抑制される傾向にある。
窒素含有フェノール化合物の含有率は、前記硬化剤の総量に対して、15質量%以下であることが好ましく、1質量%~12質量%であることがより好ましく、3質量%~10質量%であることがさらに好ましい。
窒素含有フェノール化合物の含有率が、前記硬化剤の総量に対して、15質量%以下であると、封止用樹脂組成物を硬化物とした際に、前記硬化物における誘電正接の上昇がより抑制される傾向にある。
窒素含有フェノール化合物の含有率は、前記活性エステル化合物の総量に対して、15質量%以下であることが好ましく、1質量%~12質量%であることがより好ましく、3質量%~10質量%であることがさらに好ましい。
窒素含有フェノール化合物の含有率が、前記活性エステル化合物の総量に対して、15質量%以下であると、封止用樹脂組成物を硬化物とした際に、前記硬化物における誘電正接の上昇が抑制される傾向にある。一方、窒素含有フェノール化合物の含有率が、前記活性エステル化合物の総量に対して、1質量%以上であると、誘電正接を維持したまま、窒化ケイ素に対する接着性に優れる硬化物が得られる傾向にある。
(その他の硬化剤)
硬化剤は、活性エステル化合物及び窒素含有フェノール化合物以外のその他の硬化剤を含んでもよい。その他の硬化剤を含む場合、その他の硬化剤の種類は特に制限されず、封止用樹脂組成物の所望の特性等に応じて選択できる。その他の硬化剤としては、窒素原子を有さないフェノール硬化剤、酸無水物硬化剤、ポリメルカプタン硬化剤、ポリアミノアミド硬化剤、イソシアネート硬化剤、ブロックイソシアネート硬化剤等が挙げられる。
窒素原子を有さないフェノール硬化剤として具体的には、レゾルシン、カテコール、ビスフェノールA、ビスフェノールF、置換又は非置換のビフェノール等の多価フェノール化合物;フェノール、クレゾール、キシレノール、レゾルシン、カテコール、ビスフェノールA、ビスフェノールF、フェニルフェノール等のフェノール化合物及びα-ナフトール、β-ナフトール、ジヒドロキシナフタレン等のナフトール化合物からなる群より選ばれる少なくとも一種のフェノール性化合物と、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド等のアルデヒド化合物と、を酸性触媒下で縮合又は共縮合させて得られるノボラック型フェノール樹脂;上記フェノール性化合物と、ジメトキシパラキシレン、ビス(メトキシメチル)ビフェニル等とから合成されるフェノールアラルキル樹脂、ナフトールアラルキル樹脂等のアラルキル型フェノール樹脂;パラキシリレン変性フェノール樹脂、メタキシリレン変性フェノール樹脂;テルペン変性フェノール樹脂;上記フェノール性化合物と、ジシクロペンタジエンとから共重合により合成されるジシクロペンタジエン型フェノール樹脂及びジシクロペンタジエン型ナフトール樹脂;シクロペンタジエン変性フェノール樹脂;多環芳香環変性フェノール樹脂;ビフェニル型フェノール樹脂;上記フェノール性化合物と、ベンズアルデヒド、サリチルアルデヒド等の芳香族アルデヒド化合物とを酸性触媒下で縮合又は共縮合させて得られるトリフェニルメタン型フェノール樹脂;これら2種以上を共重合して得たフェノール樹脂などが挙げられる。これらのフェノール硬化剤は、1種を単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
その他の硬化剤の官能基当量(フェノール硬化剤の場合は水酸基当量)は、特に制限されない。成形性、耐リフロー性、電気的信頼性等の各種特性バランスの観点からは、70g/eq~1000g/eqであることが好ましく、80g/eq~500g/eqであることがより好ましい。
その他の硬化剤の官能基当量(フェノール硬化剤の場合は水酸基当量)は、JIS K 0070:1992に準じた方法により測定される値とする。
(硬化剤の性質)
硬化剤の軟化点又は融点は、特に制限されない。成形性と耐リフロー性の観点からは、40℃~180℃であることが好ましく、封止用樹脂組成物の製造時における取扱い性の観点からは、50℃~130℃であることがより好ましい。
硬化剤の融点又は軟化点は、JIS K 7234:1986及びJIS K 7233:1986に記載の単一円筒回転粘度計法により測定される値とする。
エポキシ樹脂とすべての硬化剤(活性エステル化合物、窒素含有フェノール化合物及びその他の硬化剤)との当量比、すなわちエポキシ樹脂中の官能基数に対する硬化剤中の官能基数の比(硬化剤中の官能基数/エポキシ樹脂中の官能基数)は、特に制限されない。それぞれの未反応分を少なく抑える観点からは、0.5~2.0の範囲に設定されることが好ましく、0.6~1.3の範囲に設定されることがより好ましい。成形性と耐リフロー性の観点からは、0.8~1.2の範囲に設定されることがさらに好ましい。
[無機充填材]
本開示の封止用樹脂組成物は、無機充填材を含有してもよい。無機充填材の種類は、特に制限されない。具体的には、溶融シリカ、結晶シリカ、ガラス、アルミナ、タルク、クレー、マイカ等の無機材料が挙げられる。難燃効果を有する無機充填材を用いてもよい。難燃効果を有する無機充填材としては、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、マグネシウムと亜鉛の複合水酸化物等の複合金属水酸化物、硼酸亜鉛などが挙げられる。
無機充填材の中でも、線膨張係数低減の観点からは溶融シリカ等のシリカが好ましく、高熱伝導性の観点からはアルミナが好ましい。無機充填材は1種を単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。無機充填材の形態としては粉未、粉末を球形化したビーズ、繊維等が挙げられる。
無機充填材が粒子状である場合、その平均粒径は、特に制限されない。例えば、平均粒径が0.2μm~100μmであることが好ましく、0.5μm~50μmであることがより好ましい。平均粒径が0.2μm以上であると、封止用樹脂組成物の粘度の上昇がより抑制される傾向がある。平均粒径が100μm以下であると、充填性がより向上する傾向にある。無機充填材の平均粒径は、レーザー散乱回折法粒度分布測定装置により、体積平均粒径(D50)として求める。
封止用樹脂組成物に含まれる無機充填材の含有率は特に制限されない。
無機充填材の含有率は、封止用樹脂組成物中、60体積%~90体積%であることが好ましく、65体積%~85体積%であることがより好ましく、70体積%~80体積%であることがさらに好ましい。
無機充填材の含有率が封止用樹脂組成物中の60体積%以上であると、硬化物の熱膨張係数、熱伝導率、弾性率等の特性がより向上する傾向にある。
無機充填材の含有率が封止用樹脂組成物中の90体積%以下であると、封止用樹脂組成物の粘度の上昇が抑制され、流動性がより向上して成形性がより良好になる傾向にある。
[各種添加剤]
封止用樹脂組成物は、上述の成分に加えて、以下に例示するカップリング剤、イオン交換体、離型剤、難燃剤、着色剤、応力緩和剤等の各種添加剤を含んでもよい。封止用樹脂組成物は、以下に例示する添加剤以外にも必要に応じて当技術分野で周知の各種添加剤を含んでもよい。
(カップリング剤)
封止用樹脂組成物は、カップリング剤を含んでもよい。樹脂成分と無機充填材との接着性を高める観点からは、封止用樹脂組成物はカップリング剤を含むことが好ましい。カップリング剤としては、エポキシシラン、メルカプトシラン、アミノシラン、アルキルシラン、ウレイドシラン、ビニルシラン等のシラン系化合物、チタン系化合物、アルミニウムキレート化合物、アルミニウム/ジルコニウム系化合物などの公知のカップリング剤が挙げられる。
封止用樹脂組成物がカップリング剤を含む場合、カップリング剤の量は、無機充填材100質量部に対して0.05質量部~5質量部であることが好ましく、0.1質量部~2.5質量部であることがより好ましい。カップリング剤の量が無機充填材100質量部に対して0.05質量部以上であると、フレームとの接着性がより向上する傾向にある。カップリング剤の量が無機充填材100質量部に対して5質量部以下であると、パッケージの成形性がより向上する傾向にある。
(イオン交換体)
封止用樹脂組成物は、イオン交換体を含んでもよい。封止用樹脂組成物は、封止される素子を備える半導体装置の耐湿性及び高温放置特性を向上させる観点から、イオン交換体を含むことが好ましい。イオン交換体は特に制限されず、従来公知のものを用いることができる。具体的には、ハイドロタルサイト化合物、並びにマグネシウム、アルミニウム、チタン、ジルコニウム及びビスマスからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素の含水酸化物等が挙げられる。イオン交換体は、1種を単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。中でも、下記一般式(A)で表されるハイドロタルサイトが好ましい。
Mg(1-X)Al(OH)(COX/2・mHO ……(A)
(0<X≦0.5、mは正の数)
封止用樹脂組成物がイオン交換体を含む場合、その含有量は、ハロゲンイオン等のイオンを捕捉するのに充分な量であれば特に制限はない。例えば、樹脂成分100質量部(エポキシ樹脂と硬化剤の合計量)に対して0.1質量部~30質量部であることが好ましく、1質量部~10質量部であることがより好ましい。
(離型剤)
封止用樹脂組成物は、成形時における金型との良好な離型性を得る観点から、離型剤を含んでもよい。離型剤は特に制限されず、従来公知のものを用いることができる。具体的には、カルナバワックス、モンタン酸、ステアリン酸等の高級脂肪酸、高級脂肪酸金属塩、モンタン酸エステル等のエステル系ワックス、酸化ポリエチレン、非酸化ポリエチレン等のポリオレフィン系ワックスなどが挙げられる。離型剤は、1種を単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
封止用樹脂組成物が離型剤を含む場合、その量は樹脂成分100質量部(エポキシ樹脂と硬化剤の合計量)に対して0.01質量部~10質量部が好ましく、0.1質量部~5質量部がより好ましい。離型剤の量が樹脂成分100質量部に対して0.01質量部以上であると、離型性が充分に得られる傾向にある。10質量部以下であると、より良好な接着性が得られる傾向にある。
(難燃剤)
封止用樹脂組成物は、難燃剤を含んでもよい。難燃剤は特に制限されず、従来公知のものを用いることができる。具体的には、ハロゲン原子、アンチモン原子、窒素原子又はリン原子を含む有機又は無機の化合物、金属水酸化物等が挙げられる。難燃剤は、1種を単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
封止用樹脂組成物が難燃剤を含む場合、その量は、所望の難燃効果を得るのに充分な量であれば特に制限されない。例えば、樹脂成分100質量部(エポキシ樹脂と硬化剤の合計量)に対して1質量部~30質量部であることが好ましく、2質量部~20質量部であることがより好ましい。
(着色剤)
封止用樹脂組成物は、着色剤を含んでもよい。着色剤としてはカーボンブラック、有機染料、有機顔料、酸化チタン、鉛丹、ベンガラ等の公知の着色剤を挙げることができる。着色剤の含有量は目的等に応じて適宜選択できる。着色剤は、1種を単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
[封止用樹脂組成物の調製方法]
封止用樹脂組成物の調製方法は、特に制限されない。一般的な手法としては、所定の配合量の成分をミキサー等によって十分混合した後、ミキシングロール、押出機等によって溶融混練し、冷却し、粉砕する方法を挙げることができる。より具体的には、例えば、上述した成分の所定量を攪拌及び混合し、予め70℃~140℃に加熱してあるニーダー、ロール、エクストルーダー等で混練し、冷却し、粉砕する方法を挙げることができる。
封止用樹脂組成物は、常温常圧下(例えば、25℃、大気圧下)において固体であることが好ましい。封止用樹脂組成物が固体である場合の形状は特に制限されず、粉状、粒状、タブレット状等が挙げられる。封止用樹脂組成物がタブレット状である場合の寸法及び質量は、パッケージの成形条件に合うような寸法及び質量となるようにすることが取り扱い性の観点から好ましい。
-半導体装置-
本開示の一実施形態である半導体装置は、半導体素子と、前記半導体素子を封止してなる本開示の封止用樹脂組成物の硬化物と、を備える。
半導体装置としては、リードフレーム、配線済みのテープキャリア、配線板、ガラス、シリコンウエハ、有機基板等の支持部材に、半導体素子(半導体チップ、トランジスタ、ダイオード、サイリスタ等の能動素子、コンデンサ、抵抗体、コイル等の受動素子など)を搭載して得られた素子部を封止用樹脂組成物で封止したものが挙げられる。
より具体的には、リードフレーム上に半導体素子を固定し、ボンディングパッド等の半導体素子の端子部とリード部とをワイヤボンディング、バンプ等で接続した後、封止用樹脂組成物を用いてトランスファ成形等によって、半導体素子を封止した構造を有するDIP(Dual Inline Package)、PLCC(Plastic Leaded Chip Carrier)、QFP(Quad Flat Package)、SOP(Small Outline Package)、SOJ(Small Outline J-lead package)、TSOP(Thin Small Outline Package)、TQFP(Thin Quad Flat Package)等の一般的な樹脂封止型IC;テープキャリアにバンプで接続した半導体素子を封止用樹脂組成物で封止した構造を有するTCP(Tape Carrier Package);支持部材上に形成した配線に、ワイヤボンディング、フリップチップボンディング、はんだ等で接続した半導体素子を、封止用樹脂組成物で封止した構造を有するCOB(Chip On Board)モジュール、ハイブリッドIC、マルチチップモジュール等;裏面に配線板接続用の端子を形成した支持部材の表面に半導体素子を搭載し、バンプ又はワイヤボンディングにより半導体素子と支持部材に形成された配線とを接続した後、封止用樹脂組成物で半導体素子を封止した構造を有するBGA(Ball Grid Array)、CSP(Chip Size Package)、MCP(Multi Chip Package)などが挙げられる。また、プリント配線板においても封止用樹脂組成物を好適に使用することができる。
-半導体装置の製造方法-
本開示の半導体装置の製造方法は、特に制限されず、半導体素子を支持部材上に配置する工程と、前記半導体素子を本開示の封止用樹脂組成物で封止する工程と、を含んで製造されていてもよい。
上記各工程を実施する方法は特に制限されず、一般的な手法により行うことができる。また、半導体装置の製造に使用する支持部材及び半導体素子の種類は特に制限されず、半導体装置の製造に一般的に用いられる支持部材及び半導体素子を使用できる。
本開示の封止用樹脂組成物を用いて電子部品を封止する方法は特に制限されず、用途に応じて選択することができる。例えば、トランスファー成型等の公知のモールド方法により行うことができる。電子部品装置の例としては、IC、LSI、パワーデバイス等を挙げることができる。
以下、本発明を実施例に基づきさらに詳細に説明するが、本発明は下記実施例により限定されるものではない。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理手順等は、本開示の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。なお、特に断りがない限り「部」は「質量部」を意味する。
-封止用樹脂組成物の調製-
下記に示す成分を表1に示す配合(質量部)で混合し、実施例と比較例の封止用樹脂組成物を調製した。
・エポキシ樹脂1:ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、エポキシ当量275g/eq(日本化薬株式会社、品名「NC-3000」)
・エポキシ樹脂2:ビフェニル型エポキシ樹脂、エポキシ当量192g/eq(三菱ケミカル株式会社、品名「YX-4000」)
・硬化剤1:ビフェニルアラルキル型フェノール樹脂(水酸基当量199g/eq、エア・ウォーター株式会社、品名「HE200C-10」)
・硬化剤2:活性エステル化合物(DIC株式会社、品名「EXB-8」)
・硬化剤3:窒素含有フェノール化合物(メラミン変性フェノール樹脂、水酸基当量120g/eq、日立化成株式会社製、品名「HPM-J3」、複素環骨格を構成する原子として3つの窒素原子を有する。)
・硬化剤4:窒素含有フェノール化合物(ベンゾトリアゾール-フェノール系化合物、水酸基当量323g/eq、シプロ化成株式会社製、品名「SEEORB709」、複素環骨格を構成する原子として3つの窒素原子を有する。)
・硬化剤5:窒素含有フェノール化合物(ベンゾトリアゾール-フェノール系化合物、水酸基当量441g/eq、BASF社製、品名「Tinuvin928」、複素環骨格を構成する原子として3つの窒素原子を有する。)
・硬化剤6:窒素含有フェノール化合物(トリアゾール-フェノール系化合物、水酸基当量509g/eq、サンケミカル株式会社製、品名「サイアソーブUV1164」、複素環骨格を構成する原子として3つの窒素原子を有する。)
・硬化促進剤:トリフェニルホスフィンのp-ベンゾキノン付加物
・カップリング剤:N-フェニル-3-アミノプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業社、品名「KBM-573」)
・離型剤:モンタン酸エステルワックス(クラリアントジャパン株式会社、品名「HW-E」)
・着色剤:カーボンブラック(三菱ケミカル株式会社、品名「MA600」)
・無機充填材:シリカフィラ(デンカ株式会社、品名「FB-9454FC」、平均粒径18μm)
[封止用樹脂組成物の硬化物における評価]
表1に示す組成比で配合した各例の封止用樹脂組成物について、以下試験項目で評価した。評価結果を下記表1に示す。なお、硬化性樹脂組成物の成形は、明記しない限りトランスファ成形機により、金型温度175℃、成形圧力6.9MPa、硬化時間90秒で成形した。また、必要に応じて後硬化を175℃で6時間の条件で行った。
(比誘電率及び誘電正接)
封止用樹脂組成物をトランスファ成形機に仕込み、金型温度180℃、成形圧力6.9MPa、硬化時間90秒の条件で成形し、後硬化を175℃で6時間行い、棒状の硬化物(縦0.8mm、横0.6mm、厚さ90mm)を得た。この硬化物を試験片として、空洞共振器(株式会社関東電子応用開発、「CP561」)及びネットワーク・アナライザー(キーサイトテクノロジー社、「PNA E8364B」)を用いて、温度25±1℃下、20GHzでの比誘電率と誘電正接を測定した。
(熱時硬度)
各例で調製したエポキシ樹脂組成物を上記条件で直径50mm×厚み3mmの円板に成形し、成形後直ちにショアD型硬度計(高分子計器株式会社、アスカー、タイプDデュロメータ)を用いて測定した。
(260℃せん断接着力 (Pd-PPF))
硬化性樹脂組成物を上記条件で、窒化ケイ素の基板上に、底面直径4mm、上面直径3mm、高さ4mmのサイズで成形し、上記条件で後硬化した。その後、ボンドテスター(ノードソン・アドバンスト・テクノロジー株式会社、シリーズ4000)を用い、銅板の温度を260℃に保ちながら、せん断速度50μm/sでせん断接着力(MPa)を求めた。
Figure 0007238374000008
表1に示すように、実施例の封止用樹脂組成物は、比較例の封止用樹脂組成物に比べ、20GHzにおける誘電正接が低く維持されたまま、窒化ケイ素の基板に対する接着性を高くすることがわかった。

Claims (7)

  1. エポキシ樹脂と、
    活性エステル化合物及び窒素含有フェノール化合物を含む硬化剤と、
    を含有し、
    前記窒素含有フェノール化合物の水酸基当量が323g/eq以上である封止用樹脂組成物。
  2. 前記窒素含有フェノール化合物が窒素含有の複素環式化合物を含む、請求項1に記載の封止用樹脂組成物。
  3. 前記窒素含有の複素環式化合物が、複素環骨格を構成する原子として、2つ以上の窒素原子を有する複素環式化合物を含む、請求項に記載の封止用樹脂組成物。
  4. 前記窒素含有フェノール化合物の含有率が、前記硬化剤の総量に対して、15質量%以下である請求項1~請求項のいずれか1項に記載の封止用樹脂組成物。
  5. 無機充填材を更に含む、請求項1~請求項のいずれか1項に記載の封止用樹脂組成物。
  6. 前記無機充填材の含有率が、封止用樹脂組成物中、65体積%以上である請求項に記載の封止用樹脂組成物。
  7. 半導体素子と、前記半導体素子を封止してなる請求項1~請求項のいずれか1項に記載の封止用樹脂組成物の硬化物と、を含む半導体装置。
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