JP7233087B2 - 抗動脈硬化剤 - Google Patents

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Description

本発明は、抗動脈硬化剤に関する。
動脈硬化症は生活習慣病の終末像である。糖尿病、高血圧、脂質異常、慢性腎臓病、喫煙といったリスクファクター(非特許文献1)を制御することで、本症の発症の確度を制御するか、急性のカタストロフ的な病状(心筋梗塞症、脳梗塞、重症下肢虚血)を呈した場合には、医療資源(消防救急システム、急性期血管内治療を施行できる設備と人材を備えた急性期病院)を最大限に活用し、救命する以外に制圧の方法はない。リスク制御による戦略は、確実性に乏しく、臨床試験でも、集団を対象にした試験による、相対的なリスク低下をもって有効性を判断する以外にない。救命救急システムの構築は、人的・時間的・物的に莫大なコストを要するとともに、すべての地域に均等に提供されるわけではない。
本症の成因には、生活習慣病による高リスク状態とともに、炎症・免疫応答に由来する病態が考えられている。本願発明者らの先行研究を含めた研究により、生活習慣とくに食生活と、腸内細菌の抗原化による、免疫異常・炎症の慢性化・固定化が、本症の生物学的機序の一つと考えられている。本願発明者らもこれまでに、マウス動脈硬化発症モデルを用いた研究から、腸管共生微生物叢がB2細胞におけるTLRシグナル伝達経路の活性化を介して動脈硬化を促進すること、抗CD23抗体を用いてマウス体内のB2細胞を枯渇させると動脈硬化の発症が抑制されることを報告した(特許文献1、2、及び非特許文献2、3)。抗CD23抗体は、動脈硬化症に対する積極的な治療手段として期待される。
腸内細菌の抗原化をもたらす病態のひとつに、腸管壁漏洩症候群(leaky gut syndrome; LGS)といわれる、腸管バリアの障害が考えられている。しかしながら、腸管バリアの障害と動脈硬化症の関係は全く知られていない。
一方、プロストン誘導体のルビプロストンは、ClC-2クロライドチャネルを選択的に活性化する作用を有する化合物であり、小腸上皮に存在するClC-2クロライドチャネルを活性化し、水分分泌を促進することにより、便の水分含有量が低下している便秘症を改善する。ルビプロストンの軟カプセル剤(商品名アミティーザ(登録商標))が既に米国、スイス、英国、イスラエルにおいて慢性特発性便秘症などに対する治療薬として、また日本においても慢性便秘症(器質的疾患による便秘を除く)に対する治療薬として販売されている(非特許文献4、5)。
ルビプロストンの新たな用途として、特許文献3には、ルビプロストンを腎機能障害の予防又は改善剤として用いる発明が開示されている。しかしながら、動脈硬化症に対するルビプロストンの効果は全く知られていない。
国際公開第2012/067165号公報 国際公開第2018/034346号公報 国際公開第2015/049876号公報
Anderson KM. et al., Am Heart J, 1991;121:293-8 Ishigami T. et al., FASEB J, 2013;27:3437-3445 Chen L., Ishigami T., et al., EBioMedicine, 2016;13:237-247 Lacy BE, Levy LC. Clin Interv Aging. 2008; 3: 357-364 医薬品インタビューフォーム、アミティーザカプセル12μg・24μg、2018年12月改訂第10版
動脈硬化症の抑制・制御には、生活習慣病の抑制・制御が重要視されているが、生活習慣病は動脈硬化症のリスクではあるが原因とまでは言えない。カテーテルを使用した血管内治療は、動脈硬化症に由来する心血管イベントである急性の血栓症に対する、急場しのぎのいわば対症療法に過ぎない。本発明は、動脈硬化症そのものに有効な新規な薬物療法手段を提供することを目的とする。
本願発明者らは、鋭意研究の結果、ルビプロストンが驚くべきことに動脈硬化症を抑制する作用を有することを見出し、本願発明を完成した。
すなわち、本発明は、ルビプロストン又はその薬剤的に許容される塩を有効成分として含有する、抗動脈硬化剤を提供する。
本発明により、動脈硬化症の進行を抑制できる新規な手段が提供される。生活習慣病(リスク)コントロールやカテーテルを用いた血管内治療(血管形成術)とは異なり、本発明は、動脈硬化症における慢性の炎症をもたらしている病態を改善・解消することで、より効果的に動脈硬化症を抑制できる。ルビプロストンは便秘症に対する治療薬として既に販売され利用されており、その安全性は保証されていることから、抗動脈硬化作用についてヒトでの効果を確認すれば早期に臨床応用することができる。また、本発明により明らかとなった、動脈硬化症をもたらす機序の検討から、LGSの解消・制御が動脈硬化の新たな治療標的になり、新規薬剤の創薬にもつながると期待される。腸内細菌の異常や腸管壁の異常をもたらすような、食生活を含めた生活習慣を特定することで、国民の健康長寿へ向けた取り組みを、医療に限定せずに応用することが可能になる。
実験デザインを示す図である。ND; 標準飼料、WD; ウェスタン飼料、Mg; 水酸化マグネシウム、Sen; センノシド、Lub; ルビプロストン、FITC-Dx; フルオレセインイソチオシアネート-デキストラン。最初のND給餌5週間は馴化期間。 長軸方向切開した大動脈における、ルビプロストンによる動脈硬化病変の進行抑制。(A)は、オイルレッドO染色により可視化した、大動脈弓から総腸骨動脈までの大動脈の代表的な正面像。Image Jプログラムで解析した、大動脈の総面積に対する病変部面積の割合(%)及び大動脈病変のサイズ(mm2)を(B)及び(C)にそれぞれ示す。データは各群5匹の平均値±平均値の標準誤差(SEM)で表した。スケールバー=200μm。ND; 標準飼料、WD; ウェスタン飼料、Mg; 水酸化マグネシウム、Sen; センノシド、Lub; ルビプロストン。25週WD群との比較で#はp<0.001、*はp=0.001、※はp<0.01。 大動脈根(大動脈弁レベル)の横断面の解析で定量化した、動脈硬化病変の進行を抑制するルビプロストンの効果。25週WD群のマウス、及び25週WD+ルビプロストン群のマウスの大動脈根切片の代表的なヘマトキシリン-エオシン染色像を(A)及び(B)にそれぞれ示す。Image Jソフトウェアで解析した、プラークサイズ(μm2)及び血管面積に対するプラークの割合(%)を(C)及び(D)にそれぞれ示す。(E)はF4/80陽性面積(μm2)としてマクロファージ浸潤を評価した結果である。データは各群5匹の平均値±SEMで表した。ND; 標準飼料、WD; ウェスタン飼料、Mg; 水酸化マグネシウム、Sen; センノシド、Lub; ルビプロストン。25週WD群との比較で*はp<0.01、#はp<0.05。 ルビプロストンは腸管バリア機能不全を改善し、脂質代謝とは独立した経路で免疫グロブリン生産を抑制した。(A) FITC-デキストランを経口強制投与した1時間後の血清中のFITC-デキストラン濃度により、体内の腸透過性を測定した結果である。(B-C) 回腸におけるZO-1及びオクルディンのmRNAレベルを定量リアルタイムPCRで測定した結果である。(D-E) ELISAで測定した総IgG濃度及びIgG3濃度である。データは平均値±SEMで表した。(D)と(E)はn=7、それ以外はn=5。25週WD群との比較で*はp<0.01、#はp<0.05。 (図4-1の続き)(F-H) 低比重リポ蛋白コレステロール(LDL-c)、高比重リポ蛋白コレステロール(HDL-c)及びトリグリセリド(TG)の血清レベルである。n=5。25週WD群との比較で*はp<0.01、#はp<0.05。 定量リアルタイムPCRにより測定しGAPDHに対してノーマライズした、PVATにおける各遺伝子の相対mRNA発現量。WD群(25週WD給餌群)のmRNA発現量に対する相対比率で表した。IL1β; インターロイキン1ベータ、TNFα; 腫瘍壊死因子α。ND; 25週ND群、WD; 25週WD群、WD+Mg; WD25週+水酸化マグネシウム投与群、WD+Sen; WD25週+センノシド投与群、WD+Lub; WD25週+ルビプロストン投与群。データは各群n=5の平均値±SEMで表した。25週WD群との比較で*はp<0.01、#はp<0.05。 (図5-1の続き)IL1r1; インターロイキン1受容体タイプ1、TLR5; トール様受容体5。ND; 25週ND群、WD; 25週WD群、WD+Mg; WD25週+水酸化マグネシウム投与群、WD+Sen; WD25週+センノシド投与群、WD+Lub; WD25週+ルビプロストン投与群。データは各群n=5の平均値±SEMで表した。25週WD群との比較で*はp<0.01、#はp<0.05。 定量リアルタイムPCRにより測定しGAPDHに対してノーマライズした、脾臓における各遺伝子の相対mRNA発現量。WD群(25週WD給餌群)のmRNA発現量に対する相対比率で表した。L1β; インターロイキン1ベータ、TNFα; 腫瘍壊死因子α。ND; 25週ND群、WD; 25週WD群、WD+Mg; WD25週+水酸化マグネシウム投与群、WD+Sen; WD25週+センノシド投与群、WD+Lub; WD25週+ルビプロストン投与群。データは各群n=5の平均値±SEMで表した。25週WD群との比較で*はp<0.01、#はp<0.05。 (図6-1の続き)IL1r1; インターロイキン1受容体タイプ1、TLR5; トール様受容体5。ND; 25週ND群、WD; 25週WD群、WD+Mg; WD25週+水酸化マグネシウム投与群、WD+Sen; WD25週+センノシド投与群、WD+Lub; WD25週+ルビプロストン投与群。データは各群n=5の平均値±SEMで表した。25週WD群との比較で*はp<0.01、#はp<0.05。
本発明において、動脈硬化とは、典型的にはアテローム性動脈硬化である。動脈硬化病変という語には、アテローム沈着、並びに血管の狭窄及び梗塞が包含される。
抗動脈硬化という語には、動脈硬化症の治療及び予防が包含され、具体的には、動脈硬化症の発症の抑制、動脈硬化病変の発生の低減、動脈硬化症の進行の抑制、動脈硬化症の改善が包含される。本発明の抗動脈硬化剤は、例えば、動脈硬化病変の発生を低減又は動脈硬化症の進行を抑制する剤であり得る。また、本発明の動脈硬化剤は、動脈硬化症の進行を抑制する剤であり得る。
本発明の抗動脈硬化剤の投与対象には、種々の哺乳動物が包含されるが、典型的にはヒトである。本発明の抗動脈硬化剤は、動脈硬化症を有する患者、動脈硬化病変の発生の低減又は動脈硬化症の進行の抑制が望まれる患者、動脈硬化症の改善が望まれる患者等に対して好ましく投与することができる。例えば、虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞)、大動脈瘤(胸部・腹部大動脈瘤、腸骨動脈瘤など)、閉塞性動脈硬化症、大動脈弁狭窄症、脳血管疾患(脳梗塞、脳卒中)等の動脈硬化性疾患を発症した患者は、動脈硬化病変の発生の低減や動脈硬化症の進行の抑制、動脈硬化症の改善が望まれる患者の典型例である。患者は、典型的にはヒト患者である。
本発明で用いるルビプロストン((-)-7-[(2R,4aR,5R,7aR)-2-(1,1-ジフルオロペンチル)-2-ヒドロキシ-6-オキソオクタヒドロシクロペンタ[b]ピラン-5-イル]ヘプタン酸)は、下記構造を有する化合物である。
Figure 0007233087000001
ルビプロストンは、通常、下記の互変異性体の形態で存在し、単環式形態よりも二環式のルビプロストンが優位であることが知られている(特許第4786866号、特開2014-501698など)。従って、本発明の抗動脈硬化剤は、単環式の互変異性体が共存する形態で有効成分を含有する剤であってよい。
Figure 0007233087000002
ルビプロストンの薬剤的に許容される塩には、例えば、アルカリ金属塩(例えばナトリウム塩およびカリウム塩)、アルカリ土類金属塩(例えばカルシウム塩およびマグネシウム塩)、アンモニウム塩のような、無機塩基との塩;並びに、アミン塩(例えばメチルアミン塩、ジメチルアミン塩、シクロヘキシルアミン塩、ベンジルアミン塩、ピペリジン塩、エチレンジアミン塩、エタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩、トリス(ヒドロキシメチルアミノ)エタン塩、モノメチル-モノエタノールアミン塩、プロカイン塩およびカフェイン塩)、塩基性アミノ酸塩(例えばアルギニン塩およびリジン塩)、テトラアルキルアンモニウム塩のような、有機塩基との塩が包含される。これらの塩類は、例えば対応する酸および塩基から常套の反応によって、または塩交換によって製造することができる。
エーテルの例としては、アルキルエーテル、例えば、メチルエーテル、エチルエーテル、プロピルエーテル、イソプロピルエーテル、ブチルエーテル、イソブチルエーテル、t-ブチルエーテル、ペンチルエーテルおよび1-シクロプロピルエチルエーテルのような低級アルキルエーテル;およびオクチルエーテル、ジエチルヘキシルエーテル、ラウリルエーテルおよびセチルエーテルのような中級または高級アルキルエーテル;オレイルエーテルおよびリノレニルエーテルのような不飽和エーテル;ビニルエーテル、アリルエーテルのような低級アルケニルエーテル;エチニルエーテルおよびプロピニルエーテルのような低級アルキニルエーテル;ヒドロキシエチルエーテルおよびヒドロキシイソプロピルエーテルのようなヒドロキシ(低級)アルキルエーテル;メトキシメチルエーテルおよび1-メトキシエチルエーテルのような低級アルコキシ(低級)アルキルエーテル;フェニルエーテル、トシルエーテル、t-ブチルフェニルエーテル、サリチルエーテル、3,4-ジメトキシフェニルエーテルおよびベンズアミドフェニルエーテルのような、置換されてよいアリールエーテル;およびベンジルエーテル、トリチルエーテルおよびベンズヒドリルエーテルのようなアリール(低級)アルキルエーテルが挙げられる。
エステルの例としては、脂肪族エステル、例えば、メチルエステル、エチルエステル、プロピルエステル、イソプロピルエステル、ブチルエステル、イソブチルエステル、t-ブチルエステル、ペンチルエステルおよび1-シクロプロピルエチルエステルのような低級アルキルエステル;ビニルエステルおよびアリルエステルのような低級アルケニルエステル;エチニルエステルおよびプロピニルエステルのような低級アルキニルエステル;ヒドロキシエチルエステルのようなヒドロキシ(低級)アルキルエステル;メトキシメチルエステルおよび1-メトキシエチルエステルのような低級アルコキシ(低級)アルキルエステル;および、例えばフェニルエステル、トリルエステル、t-ブチルフェニルエステル、サリチルエステル、3,4-ジメトキシフェニルエステルおよびベンズアミドフェニルエステルのような、置換されてよいアリールエステル;およびベンジルエステル、トリチルエステルおよびベンズヒドリルエステルのようなアリール(低級)アルキルエステルが挙げられる。
ルビプロストンのアミドは、ルビプロストンの-COOHが-CONR'R''(ここでR’およびR’’はそれぞれ水素、低級アルキル、アリール、アルキル-もしくはアリール-スルホニル、低級アルケニルおよび低級アルキニル等である)で表されるアミド化合物であり、例えば、メチルアミド、エチルアミド、ジメチルアミドおよびジエチルアミドのような低級アルキルアミド;アニリドおよびトルイジドのようなアリールアミド;ならびにメチルスルホニルアミド、エチルスルホニルアミドおよびトリルスルホニルアミドのようなアルキルもしくはアリールスルホニルアミドが挙げられる。
ルビプロストン自体は周知の化合物であり、その合成方法も広く知られている(例えば、特開2007-211011、特表2014-501698等)。また、アミティーザの商品名でルビプロストンのソフトカプセル剤がSucampo Pharmaceuticals, Inc.やマイランEPD合同会社などから販売されている。本発明で用いるルビプロストン又は薬剤的に許容されるその塩等は、公知の方法で製造することもできるし、市販品を用いてもよい。
本発明の剤の投与経路は特に限定されず、全身投与でも局所投与でもよく、経口投与でも非経口投与(例えば、静脈内投与、動脈内投与、筋肉内投与、皮下投与、経皮投与、経腸投与、経鼻投与等)でもよいが、経口投与で用いることが好ましい。
本発明の剤の剤形も特に限定されず、有効成分のルビプロストン、又はその薬剤的に許容される塩、エーテル、エステル若しくはアミドを、各投与経路に適した薬剤的に許容される担体、溶剤、希釈剤、賦形剤、結合剤、滑沢剤、崩壊剤、甘味剤、懸濁化剤、乳化剤、着色剤、矯味剤、安定剤等の添加剤と適宜混合して製剤することができる。製剤形態としては、錠剤、硬カプセル剤、軟カプセル剤、顆粒剤、散剤、シロップ剤などの経口剤や、吸入剤、注射剤、座剤、液剤などの非経口剤などを挙げることができる。製剤方法及び使用可能な添加剤は、医薬製剤の分野において周知であり、いずれの方法及び添加剤をも用いることができる。
ルビプロストンはエタノールに極めて溶けやすく、水にはほとんど解けないため(非特許文献5)、例えばルビプロストンを軟カプセル剤として調製する際にはアルコールを溶剤としてカプセル充填液を調製することが好ましい。また、ルビプロストンの安定性はグリセリドにより向上することが知られているため(特許第4332316号)、カプセル充填液に中鎖脂肪酸トリグリセリド等の適当なグリセリドを含有させてもよい。
本発明の剤の投与量は、動脈硬化症を治療ないし予防できる量であればよく、投与対象の年齢、体重、重症度等に応じて適宜選択できる。特に限定されないが、投与量は、対象に対し1日当たりの有効成分量として0.24μg/kg体重~2.88μg/kg体重程度、例えば0.48μg/kg体重~1.44μg/kg体重程度であり得る。1日の投与は1回でもよいし、数回に分けて投与しても良い。毎日投与してもよいし、又は数日、数週おきに投与してもよい。
以下、本発明を実施例に基づきより具体的に説明する。もっとも、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
方法
動物、飼料及び処置
実験デザインを図1に示す。5週齢のApoE-/-マウスは、C57BL/6J系統をバックグラウンドとする公知のマウス(Lo Sasso et al., J Transl Med 2016, 14:146, DOI 10.1186/s12967-016-0901-1; Kapourchali et al., World J Clin Cases 2014 May 16, vol. 2, issue 5, p.126-132; Li et al., Protein Cell 2011, vol. 2, issue 3, p.189-201)を橋本博士(横浜市立大学大学院医学研究科)より譲り受けた。実験に用いたマウスは全て30週の研究期間中生存させた(馴化5週、実験観察期間25週)。マウスを実験群及びコントロール群にランダムに割り当てる前に、全てのマウスに標準的な固形飼料(標準飼料; ND)と水道水を5週間自由摂取させた。この馴化期間後にマウスを次の通りグループ分けした。ND群は、NDを引き続き15週間又は25週間給餌した。WD群は、馴化期間後、脂質21.22%(g/100 g)、タンパク質17.01%、炭水化物48.48%、コレステロール0.15%を含む高脂質・高コレステロールのウェスタン飼料(オリエンタル酵母、日本国東京)に切り替えた。15週間後、WD群のマウスをさらに、コントロール群(引き続きWDを第30週まで10週間、合計で25週間WDを給餌)と、WD給餌に加えて緩下剤処置も行なった群(ルビプロストン(500μg/kg), センノシド(25 mg/kg)又は水酸化マグネシウム(Mg(OH)2) (60 mg/kg), 第30週までの10週間毎日強制経口投与)に割り当てた。ND群とWD群のマウスを第20週で犠牲死させ、動脈硬化病変の進行と脂質プロファイルの血清レベルのベースライン測定を行なった。
体内の腸透過性の測定
腸管壁のin vivo透過性は、既報[1]の通り、4 kDaフルオレセインイソチオシアネート(FITC)-デキストラン(Sigma-Aldrich、米国MO州St. Louis)の透過性として数量化した。簡潔に記載すると、6時間絶食させた27週齢のマウス(7週間の緩下剤投与あり又はなし)にFITC-デキストラン(500 mg/kg)を強制経口投与した後、顔面静脈から採血して血清サンプルを調製した。FITC-デキストランの血清濃度は、蛍光分光光度計(ARVO MX, PerkinElmer, 米国MA州Boston)で励起波長485 nm、蛍光波長535 nmで測定した。これにより、腸管バリア機能の変化を直接的に評価できた。
動脈硬化の定量化および組織学的解析
ND又はWDを15週間又は25週間給餌した後、マウスを犠牲死させて心臓と大動脈を採取し、大動脈根の横断面解析及び大動脈全体(上行大動脈から総腸骨動脈まで)の正面解析により大動脈病変を定量化した。血管周囲脂肪組織(PVAT)の採取後、大動脈を10%ホルマリン中で固定し、長軸方向に切開し、オイルレッドO溶液(Sigma-Aldrich)で脂質沈着を染色した。Image Jプログラム(National Institutes of Health, 米国MD州Baltimore)を用いて大動脈病変の面積を算出した。観察された全てのプラークの面積を合算し、血管の総面積に対する割合(%)で表した。心臓はパラフィン包埋し、3つの大動脈弁尖の始端から上行大動脈までを5μm厚の連続切片に切り出し、ヘマトキシリン-エオシン染色した。免疫組織化学的検査のため、成熟マクロファージの特異的マーカーである抗F4/80抗体(Abcam, 英国Cambridge)で連続切片を染色した。陽性染色面積(F4/80陽性面積)の強度をImage Jソフトウェアで解析した。
定量リアルタイムPCR解析
脾臓全体、PVATおよび回腸をそれぞれTRIzol試薬(カタログ番号00571510, Thermo Fisher Scientific)中でホモジナイズし、RiboPure Kit(カタログ番号AM1924, Life Technologies)を製造者のプロトコールに従い用いてトータルRNAを抽出した。High Capacity RNA-to-cDNA Kit(カタログ番号4387406, Applied Biosystems)を製造者のプロトコールに従い用いてRNA計500 ngをcDNAに逆転写した。次いでcDNAをRT2 SYBR Green ROX qPCR Master mix(カタログ番号1712516, Thermo Fisher Scientific)と混合し、製造者の指示書に従いリアルタイムPCRを行なった。温度サイクリングと蛍光検出は、ABI7500リアルタイムPCR機(Applied Biosystems)を製造者の推奨条件に従い使用して実施した。グリセルアルデヒド3リン酸脱水素酵素(GAPDH)をハウスキーピング遺伝子とし、2[-ΔΔC(T)]法により相対mRNA発現レベルを決定した。リアルタイムPCRに使用したプライマーの配列を表1に示す。
Figure 0007233087000003
血漿パラメータの定量
マウス犠牲死時に右側心室穿刺を介して全血サンプルを採取した。低比重リポ蛋白コレステロール(LDL-c)、高比重リポ蛋白コレステロール(HDL-c)及びトリグリセリド(TG)レベルの測定はエスアールエル(SRL Inc., 日本国東京)に委託した。総血清IgGは、Mouse IgG ELISA Kit(Bethyl Laboratories, E99-131)を製造者の指示書に従い用いて希釈血清で測定した。血清IgG3はMouse IgG3 ELISA Kit(Bethyl Laboratories, E99-111)を用いて測定した。アイソタイプスタンダードの標準曲線に基づき、データをミリリットル当たりのマイクログラム(μg/ml)で表した。
倫理に関する声明
本研究における全ての実験は横浜市立大学大学院医学研究科の動物ケアガイドラインに従って実施した。
統計解析
連続データは平均値±平均値の標準誤差(SEM)で表した。群間差は、A prioriに解析し、分散分析(ANOVA)を行い、事後解析で検定した。p値<0.05を有意とした。全ての解析はJMP 9.1ソフトウェア(SAS Institute Inc., 米国NC州Cary)を用いて行なった。
結果
1.ルビプロストンの経口投与は動脈硬化の進行を減弱させる
長軸方向に切開した大動脈のオイルレッドO染色によって示される通り、NDと比較してWDの15週間給餌はより大きな動脈硬化病変の形成を誘導し、この病変形成はWDをさらに10週間継続給餌することで増大した(図2)。15週間WD給餌後のルビプロストン10週間投与は、25週WD群と比べて動脈硬化病変進行が69%(p<0.01)有意に抑制された。大動脈根の組織学的検査により、動脈硬化病変が26%減少したことが確認された(p<0.05, 図3)。しかしながら、長軸方向切開大動脈および大動脈根のどちらの領域も、大動脈病変の面積はルビプロストン投与マウス群においてベースライン(15週WD群)よりもなお大きかった。これらの結果は、ルビプロストンの経口投与が、WDにより誘導される動脈硬化病変形成の増悪を減弱したが、アテローム性プラークの退縮を誘導するには不十分であったことを示している。大動脈根の免疫組織化学的解析によると、F4/80染色で調べたプラーク中へのマクロファージ浸潤は、ルビプロストンにより有意に減少した(P<0.05, 図3E)。
2.ルビプロストンはWDが誘導する腸透過性亢進を回復する
経口投与したFITC-デキストランの血漿成分への移行によって調べた生体内腸透過性は、WD群においてND群よりも有意に高かった(図4A)。しかしながら、WD給餌を継続したにもかかわらず、FITC-デキストランの血漿成分への移行はルビプロストン投与により有意に低下した。
我々はさらに、体内への病原体の侵入を腸透過性の制御によって阻害する腸管上皮のタイトジャンクションの発現を調べた。上皮タイトジャンクションタンパク質である密着帯タンパク質1(zona occludens protein-1; ZO-1)の発現は、WD給餌により有意に低下したが、ルビプロストン投与によりアップレギュレートされた(図4B)。別のタイトジャンクションタンパク質であるオクルディン(occludin)の発現もルビプロストン投与により上昇した(図4C)。これらの結果は、ルビプロストンの経口投与が腸管バリア機能を改善し、病原体の循環血中への放出を減弱してLGS誘導性の全身炎症を防止する可能性があることを示唆している。
3.腸管バリア機能の改善がWDにより誘導されるFOB細胞の活性化を減弱する
B細胞は脾臓のほかPVAT及び血管外膜層にも存在することが知られている[2,3]。我々は過去に、WD給餌マウスのPVATにおいて明白なB2細胞浸潤が増加すること、B2細胞浸潤が動脈硬化の誘導に必須の寄与因子であることを報告した(非特許文献3)。ルビプロストンの効果がB2細胞の不活化によってもたらされているという仮説を検証するため、我々はPVATにおけるB2細胞の凝集を解析した。
濾胞性B細胞(follicular B cell; FOB)の表面マーカーであるB220及びCD23の発現は、WDのみを与えたマウス群と比べて、WD+緩下剤のマウス群において有意に低下した(p < 0.001, 図5A、5B)。緩下剤投与群間の最も大きな相違点として、B細胞の機能に必要な表面抗原分子をコードするCD14の転写がルビプロストン投与群のPVATにおいて有意にダウンレギュレートされていた(図5C)。さらに、インターロイキン1β(IL1β)、腫瘍壊死因子α(TNFα)等の炎症-活性化関連分子をコードする遺伝子も、ルビプロストン投与群においてのみ有意にダウンレギュレートされていた(図5D、5E)。これらのデータは、ルビプロストン投与により観察されたPVATの炎症表現型の減弱及び動脈硬化進行の抑制の効果がB2細胞トール様受容体(TLR)シグナル経路の不活化を介してもたらされていることを強く示している。他の炎症寄与因子であるマクロファージの表面マーカーF4/80の発現も緩下剤投与群で低下していたが(図5F)、発現低下の割合はFOB表面マーカーの発現低下ほどには大きくなかった。
主要なB細胞貯蔵庫である脾臓のB2細胞[4]についても調べたところ、B220の発現には有意な差がなかったが、CD23の発現は緩下剤投与群の脾臓で有意に低下していた(図6A、6B)。辺縁帯B(marginal zone B; MZB)細胞は、脾臓の辺縁帯に存在することで血液由来の抗原に対する迅速な応答が可能になるが[5]、MZB細胞の表面マーカーであるCD21の発現はルビプロストン投与群で最も強く抑制されていた(図6I)。
活性化B細胞の主要な機能は抗体産生である。そこで、我々は血中IgG力価も調べた(図4D、4E)。WD給餌15週の群と25週の群ではいずれも、対応する各ND群と比較してIgGレベルが高かった。Mg(OH)2及びセンノシドを強制経口投与したWD給餌マウス群では、WDのみの群とIgGレベルが同等であったが、ルビプロストン投与群では総IgG力価がWDのみの群より有意に低かった(図4D)。その上、IgGのサブクラスの1つであり、免疫前又は免疫後の状況下にT細胞非依存の経路で主にMZB細胞により生産されるIgG3[6,7]の血中レベルは、ルビプロストン投与群およびMg(OH)2投与群において、WDのみの群よりも有意に低かった(p< 0.05; 図4E)。これらのデータも、LGS誘導性の動脈硬化がB2細胞活性化によって生じる抗体産生亢進を特徴とすることを示唆しており、リアルタイムPCR解析データと一致している。
4.ルビプロストンの抗動脈硬化作用は脂質とは独立した経路によって媒介される
Mg(OH)2投与群及びセンノシド投与群では、LDL-c及びTGの血清レベルがWD群よりも有意に低かった(図4F、4H)。ルビプロストン投与群ではLDL-c及びTGの血清レベルの低下はわずかで有意差がなかった。しかしながら、緩下剤投与した3群(Mg(OH)2、センノシド、ルビプロストン)のうち、ルビプロストンが抗動脈硬化作用において優位であるにもかかわらず、ルビプロストン群のみで血清HDL-cレベルの有意な低下が見られた(図4G)。これらのデータは、Mg(OH)2又はセンノシドを投与したマウスにおいて脂質代謝が少なくとも部分的には中等度の抗動脈硬化作用を付与しているかもしれないが、ルビプロストンは脂質代謝とは独立したメカニズムで動脈硬化の進行を抑制できることを示唆している。
参考文献
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[3] Hamze M, Desmetz C, Berthe ML, Roger P, Boulle N, Brancherau P, Picard E, Guzman C, Tolza C, Guglielmi P. Characterization of resident B cells of vascular walls in human atherosclerotic patients. J Immunol. 2013; 191: 3006-3016. doi: 10.4049/jimmunol.1202870
[4] Tsiantoulas D, Sage AP, Mallat Z, Binder CJ. Targeting B cells in atherosclerosis: closing the gap from bench to bedside. Arterioscler Thromb Vasc Biol. 2015; 35: 296-302. doi: 10.1161/ATVBAHA.114.303569
[5] Cerutti A, Cols M, Puga I. Marginal zone B cells: virtues of innate-like antibody-producing lymphocytes. Nat Rev Immunol. 2013; 13: 118-132. doi: 10.1038/nri3383
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Claims (2)

  1. ルビプロストン又はその薬剤的に許容される塩を有効成分として含有する、抗動脈硬化剤。
  2. 動脈硬化病変の発生を低減又は動脈硬化症の進行を抑制する剤である、請求項1記載の抗動脈硬化剤。
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