JP7231107B2 - 3相交流モータの診断方法及び診断装置 - Google Patents

3相交流モータの診断方法及び診断装置 Download PDF

Info

Publication number
JP7231107B2
JP7231107B2 JP2022505539A JP2022505539A JP7231107B2 JP 7231107 B2 JP7231107 B2 JP 7231107B2 JP 2022505539 A JP2022505539 A JP 2022505539A JP 2022505539 A JP2022505539 A JP 2022505539A JP 7231107 B2 JP7231107 B2 JP 7231107B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
current
phase
current path
phase winding
motor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2022505539A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2022153453A5 (ja
JPWO2022153453A1 (ja
Inventor
裕太 金子
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Publication of JPWO2022153453A1 publication Critical patent/JPWO2022153453A1/ja
Publication of JPWO2022153453A5 publication Critical patent/JPWO2022153453A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7231107B2 publication Critical patent/JP7231107B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
    • G01R19/00Arrangements for measuring currents or voltages or for indicating presence or sign thereof
    • G01R19/0092Arrangements for measuring currents or voltages or for indicating presence or sign thereof measuring current only
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
    • G01R31/00Arrangements for testing electric properties; Arrangements for locating electric faults; Arrangements for electrical testing characterised by what is being tested not provided for elsewhere
    • G01R31/34Testing dynamo-electric machines
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
    • G01R31/00Arrangements for testing electric properties; Arrangements for locating electric faults; Arrangements for electrical testing characterised by what is being tested not provided for elsewhere
    • G01R31/34Testing dynamo-electric machines
    • G01R31/343Testing dynamo-electric machines in operation
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02PCONTROL OR REGULATION OF ELECTRIC MOTORS, ELECTRIC GENERATORS OR DYNAMO-ELECTRIC CONVERTERS; CONTROLLING TRANSFORMERS, REACTORS OR CHOKE COILS
    • H02P29/00Arrangements for regulating or controlling electric motors, appropriate for both AC and DC motors
    • H02P29/02Providing protection against overload without automatic interruption of supply
    • H02P29/024Detecting a fault condition, e.g. short circuit, locked rotor, open circuit or loss of load

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Control Of Ac Motors In General (AREA)

Description

本発明は、3相交流モータの診断方法及び診断装置に関する。
下記特許文献1には、3相交流モータの巻線に、異常判別のための検査用電流を通電させ、各相の巻線の抵抗値が正常であるか否かを判定する異常判別方法が記載されている。
特開2001‐218499号公報
3相交流モータの各相巻線の抵抗値は3相の巻線のうちいずれか2相の巻線に、それぞれ抵抗検出用の電流を印加した時の電流値と端子間電圧値とにより算出できる。すなわち、第1相(例えばU相)巻線と第2相(例えばV相)巻線、第2相巻線と第3相(例えばW相)巻線、第3相巻線と第1相巻線に、それぞれ抵抗検出用の電流を印加した時の電流値と巻線の電圧値とにより算出できる。
しかしながら、3相の巻線のうちいずれか2相の巻線のみに電流を印加するとベクトル制御ができないため、3相交流モータが大きく動いてしまうことがある。このため、例えば停止中の3相交流モータに抵抗検出用の電流を流したときに3相交流モータが大きく動くと、ユーザに違和感を与えるおそれがある。
本発明は、3相交流モータの第1相巻線と第2相巻線、第2相巻線と第3相巻線、第3相巻線と第1相巻線に電流を印加して3相交流モータを診断する際の3相交流モータの回転を抑制することを目的とする。
本発明の一態様によれば、第1相巻線、第2相巻線及び第3相巻線を有する3相交流モータの診断方法が与えられる。診断方法は、第1相巻線から中性点を介して第2相巻線へ電流を流す電流経路と、第2相巻線から中性点を介して第3相巻線へ電流を流す電流経路と、第3相巻線から中性点を介して第1相巻線へ電流を流す電流経路と、からなる3つの電流経路のうち、第1電流経路、第2電流経路及び第3電流経路の順に、所定電圧を所定時間印加することと、所定電圧を印加したときに第1電流経路、第2電流経路及び第3電流経路に流れる電流値に基づいて、第1相巻線、第2相巻線及び第3相巻線の異常を検出することと、を含む。
第2電流経路は、3つの電流経路のうち、3相交流モータの現在の回転角における回転角変化に対する発生トルクの変化率が最も大きな電流経路であり、第1電流経路に通電したときの3相交流モータの回転方向は、第2電流経路に通電を開始した時に生じる発生トルクの絶対値が減少する方向である。
本発明の一態様によれば、3相交流モータの第1相巻線と第2相巻線、第2相巻線と第3相巻線、第3相巻線と第1相巻線に電流を印加して3相交流モータを診断する際の3相交流モータの回転を抑制できる。
本発明の目的及び利点は、特許請求の範囲に示した要素及びその組合せを用いて具現化され達成される。前述の一般的な記述及び以下の詳細な記述の両方は、単なる例示及び説明であり、特許請求の範囲のように本発明を限定するものでないと解するべきである。
実施形態の操舵装置の一例の概略構成図である。 (a)~(c)は、診断用電流を印加する電流経路の説明図である。 コントローラの機能構成例のブロック図である。 (a)は電流経路に電流を印加したときの3相交流モータの回転角と発生トルクの特性曲線を示し、(b)は3相交流モータの回転角の角度範囲R1~R4における電流経路Pa~Pcの設定例の説明図である。 実施形態の3相交流モータの診断方法の一例のフローチャートである。 図5の印加順序決定処理の一例のフローチャートである。
図1は、車両に搭載される実施形態の操舵装置の一例の概略構成図である。
実施形態の操舵装置は、運転者の操舵入力を受け付ける操舵部31と、操向輪である左右前輪34FL、34FRを転舵する転舵部32と、バックアップクラッチ33と、コントローラ11を備える。
この操舵装置は、バックアップクラッチ33が解放状態になると、操舵部31と転舵部32とが機械的に分離されるステアバイワイヤ(SBW)システムを採用している。以下の説明において左右前輪34FL、34FRを「操向輪34」と表記することがある。
操舵部31のステアリングホイール31aは、反力モータ31cによって操舵反力トルクが付与されると共に、運転者によって付与される操舵トルクの入力を受けて回転する。
反力モータ31cは3相交流モータであって、ステアリングホイール31aと一体に回転するコラムシャフト31bと同軸上に配置された回転軸(出力軸)を有する。反力モータ31cは、コントローラ11から出力される反力電流Ismにより駆動され、ステアリングホイール31aに付与する回転トルクをコラムシャフト31bに出力する。回転トルクを付与することにより、ステアリングホイール31aに操舵反力トルクが付与される。
操舵角センサ31eは、コラムシャフト回転角、すなわち、ステアリングホイール31aの操舵角θs(ハンドル角度)を検出する。電流センサ31fは、反力モータ31cの駆動電流である反力電流を検出し、検出反力電流Isdとしてコントローラ11に入力する。モータ回転角センサ31gは、反力モータ31cの回転軸の回転角θmrを検出してコントローラ11に入力する。例えばモータ回転角センサ31gは、反力モータ31cの回転軸の電気角を回転角θmrとして検出する。
一方で、転舵部32のステアリングギア32bは、ラックギア32cと歯合し、ピニオンシャフト32aの回転に応じて操向輪34を転舵する。ステアリングギア32bとして、例えば、ラック・アンド・ピニオン式のステアリングギア等を採用してよい。バックアップクラッチ33は、コラムシャフト31bとピニオンシャフト32aとの間に設けられる。そして、バックアップクラッチ33は、解放状態になると操舵部31と転舵部32とを機械的に切り離し、締結状態になると操舵部31と転舵部32とを機械的に接続する。なお、バックアップクラッチ33はステアバイワイヤシステムに何らかの異常が発生していない場合には解放状態とされ、以下に記載する診断処理を実行する際においてもバックアップクラッチ33は解放状態とされる。
転舵モータ32eは、コントローラ11から出力される転舵電流Itmにより駆動され、操向輪34を転舵するための転舵トルクをステアリングラック32dに出力する。転舵モータ32eは、減速機を介してラックギア32cと接続される出力軸を有する。転舵角センサ32gは、操向輪34の実際の転舵角である実転舵角θtを検出する。
電流センサ32hは、転舵モータ32eの駆動電流である転舵電流を検出し、検出転舵電流Itdとしてコントローラ11に入力する。モータ回転角センサ32iは、転舵モータ32eの回転軸の回転角θmtを検出し、回転角θmtの検出値をコントローラ11に入力する。
コントローラ11は、反力モータ31cによりステアリングホイール31aに与える操舵反力トルクの制御と、操向輪の転舵制御とを行う電子制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit)である。
コントローラ11は、プロセッサ20と、記憶装置21と、駆動回路22等を含む。
プロセッサ20は、例えばCPU(Central Processing Unit)、やMPU(Micro-Processing Unit)であってよい。記憶装置21は、半導体記憶装置、磁気記憶装置及び光学記憶装置を備えてよい。記憶装置21は、レジスタ、キャッシュメモリ、主記憶装置として使用されるメモリを含んでよい。
コントローラ11により実行される以下に説明する情報処理は、例えば、コントローラ11の記憶装置21に格納されたコンピュータプログラムを、プロセッサ20が実行することによって実現されてよい。また、コントローラ11により実行される以下に説明する情報処理を、汎用の半導体集積回路中に設定される機能的な論理回路で実行してもよい。例えば、コントローラ11はフィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ等のプログラマブル・ロジック・デバイス等を有していてもよい。
さらにコントローラ11は、反力モータ31cを駆動する反力電流Ismと、転舵モータ32eを駆動する転舵電流Itmとを生成するための駆動回路22を備える。駆動回路22は、例えば、反力電流Ism及び転舵電流Itmを制御するためのスイッチング素子を備えてもよい。
コントローラ11は、実転舵角θtに応じた操舵反力指令値を算出する。コントローラ11は、例えば実転舵角θtに応じて発生するセルフアライニングトルクを模擬した操舵反力指令値として、実転舵角θtが大きいほど大きくなる操舵反力指令値を算出する。コントローラ11は、操舵反力指令値に応じた操舵反力トルクを発生させる反力電流を反力モータ31cに出力し、操舵反力トルクをステアリングホイール31aに付与する。
また、コントローラ11は、操舵角θsに応じて、操向輪34の目標転舵角を算出する。コントローラ11は、転舵力指令値に応じた転舵トルクを発生させる転舵電流Itmを転舵モータ32eに出力し、操向輪34を転舵する。
さらに、コントローラ11は、反力モータ31cの3相巻線に生じる異常の有無を判定する診断処理を行う。診断処理においてコントローラ11は、診断用電流を3相巻線に印加して(流して)、巻線に流れる電流と印加電圧に基づいて3相巻線の抵抗値を測定する。コントローラ11は、測定した抵抗値に基づいて、3相巻線の温度異常、断線及び短絡といった異常の有無を判定する。例えば、コントローラ11はイグニッションスイッチがオフからオンに変化した直後に、反力モータ31cの診断処理を行ってよい。またはコントローラ11は、イグニッションスイッチがオンである間に周期的に診断処理を行ってもよい。
図2(a)~図2(c)を参照する。反力モータ31cは、U相巻線Lu、V相巻線Lv及びW相巻線Lwからなる3つの巻線を有する。診断処理の際にコントローラ11は、図示の電流経路P1、P2及びP3を流れる診断用電流を流す。
電流経路P1は、W相巻線Lwを通らずにU相巻線Luから中性点Pnを介してV相巻線Lvへ診断用電流を流す電流経路であり、電流経路P2は、U相巻線Luを通らずにV相巻線Lvから中性点Pnを介してW相巻線Lwへ診断用電流を流す電流経路であり、電流経路P3は、V相巻線Lvを通らずにW相巻線Lwから中性点Pnを介してU相巻線Luへ診断用電流を流す電流経路である。コントローラ11は、所定電圧(例えば電源電圧Vb)を所定時間印加して、電流経路P1~P3に診断用電流を流す。
電流経路P1~P3を流れる診断用電流の電流値をそれぞれI1~I3とし、U相巻線Lu、V相巻線Lv、W相巻線Lwの抵抗値をそれぞれRu、Rv、Rwとし、U相端子電圧、V相端子電圧、W相端子電圧をそれぞれVu、Vv、Vwとすると、連立方程式(1)~(3)が成立する。
I1(Ru+Rv)=Vu-Vv ... (1)
I2(Rv+Rw)=Vv-Vw ... (2)
I3(Ru+Rw)=Vw-Vu ... (3)
コントローラ11は、連立方程式(1)~(3)を解くことにより、抵抗値Ru、Rv及びRwを測定する。
このように、3相の巻線のうちいずれか2相の巻線のみに電流を印加するとベクトル制御ができないため、診断用電流によって反力モータ31cが大きく回転してしまうことがある。このため、例えばユーザがステアリングホイール31aを動かしていないのに、反力モータ31cが大きく回転するとユーザに違和感を与えるおそれがある。
ここで、反力モータ31cの回転角θmrの変化量は、通電により反力モータ31cに生ずる発生トルクの時間積分に比例し、発生トルクは、反力モータ31cの回転角θmrに依存する。
そこで、コントローラ11は、電流経路P1~P3の各々に診断用電流を印加する印加順序を反力モータ31cの回転角θmrに応じて設定することにより、診断用電流による反力モータ31cの発生トルクの積分量を低減することによって回転量を抑制する。
例えば、電流経路P1~P3に診断用電流が順次流れると反力モータ31cの回転角θmrは増減するので、反力モータ31cの回転角θmrの最大値と最小値の間の差(振幅)を抑制する。
このためコントローラ11は、電流経路P1~P3のうち、現在の回転角θmrにおける回転角変化に対する発生トルクの変化率が最も大きな電流経路に、2番目に診断用電流を印加する。
以下、2番目に診断用電流が印加される電流経路を「第2電流経路」と表記することがある。また、第2電流経路よりも先に診断用電流を印加する電流経路を「第1電流経路」と表記することがある。第2電流経路よりも後に診断用電流を印加する電流経路を「第3電流経路」と表記することがある。
コントローラ11は、第1電流経路に診断用電流を印加することにより、第2電流経路に通電を開始した時に生じる発生トルクが低減する方向に反力モータ31cを回転させる。上記のとおり第2電流経路は、回転角変化に対する発生トルクの変化率が3つの電流経路P1~P3のうちで最大となるように選ばれる。
したがって、第1電流経路に診断用電流を流すことによって、その後に第2電流経路に通電した際に発生する発生トルクの絶対値が減少する方向に反力モータ31cを回転させることにより、2番目に診断用電流を印加した時に発生する発生トルクを最も減少させることができる。これにより、電流経路P1~P3の各々に診断用電流を印加した時の発生トルクの積分値の合計を効率よく抑制できる。
以下、図3を参照してコントローラ11の機能構成を説明する。コントローラ11は、電流取得部40と、反力指令値算出部41と、指令電流設定部42と、電流制御部43と、デューティ演算部44と、PWM制御部45と、温度推定実施判断部46と、印加順序設定部47と、デューティ設定部48と、抵抗演算部49と、診断部50と、過熱保護部51と、異常処理部52を備える。なお、図3においてデューティを「DUTY」と表記する。
電流取得部40は、電流センサ31fから検出反力電流Isdを取得する。検出反力電流Isdは、U相、V相及びW相のうち2相の相電流の検出値を含んでよい。本例では、検出反力電流Isdは、U相電流Iu及びW相電流Iwの検出値を含む。電流取得部40は、U相電流Iu、W相電流IwからV相電流Ivを算出し、U相電流Iu、V相電流Iv及びW相電流Iwを、抵抗演算部及49び電流制御部43に出力する。
コントローラ11は、少なくとも車両走行時に実施する通常モードと、診断処理を実施する際の初期診断モードとで動作する。通常モードにおいて反力指令値算出部41は、実転舵角θtに基づいて操舵反力指令値Frを算出する。指令電流設定部42は、操舵反力指令値Frと反力モータ31cの回転角θmrに基づいて反力モータ31cの電流指令値Irを算出する。電流制御部43は、電流指令値IrとU相電流Iu、V相電流Iv及びW相電流Iwに基づく電流フィードバック制御により、電圧指令値Vu、Vv、Vwを算出する。デューティ演算部44は、電圧指令値Vu、Vv、Vwに基づいて反力モータ31cを駆動するスイッチング操作のデューティを演算する。
通常モードにおいてPWM制御部45は、デューティ演算部44が演算したデューティに基づいて、駆動回路22のスイッチング素子のゲート電圧を生成する。
一方で、初期診断モードでは、コントローラ11は、反力モータ31cの3相巻線Lu、Lv、Lwの断線及び短絡の判定処理と、巻線温度の推定処理を行う。温度推定実施判断部46は、コントローラ11の通常モードと初期診断モードを切り換える動作モードフラグFpを出力する。動作モードフラグFpの値が「True」であるとき、コントローラ11は初期診断モードで動作し、動作モードフラグFpの値が「False」であるとき、コントローラ11は通常モードで動作する。
初期診断モードでは、イグニッションスイッチの状態がオン又はオフのいずれであるかを示すイグニッション信号IGNを受信する。また、温度推定実施判断部46は、コントローラ11の内部状態である温度推定完了フラグFtを参照する。温度推定完了フラグFtの値は、イグニッションスイッチの状態がオフからオンに変化してから、巻線温度の推定処理が完了するまで「False」であり、推定処理が完了すると「True」に変化する。
温度推定実施判断部46は、イグニッションスイッチの状態がオンからオフに変化すると、温度推定完了フラグFtが「True」になるまで動作モードフラグFpを「True」に設定する。温度推定完了フラグFtが「True」に変化すると、温度推定実施判断部46は、動作モードフラグFpを「False」に設定する。
初期診断モードでは、印加順序設定部47は、診断用電流を電流経路P1~P3に印加する順序を設定する。
図4(a)は、回転角θmrと、電流経路P1~P3に一定電流を流した時に発生する発生トルクとの関係を示す特性曲線である。実線、破線及び1点鎖線は、電流経路P1、P2及びP3に一定電流を印加したときの発生トルクの特性曲線を示す。この例では、反力モータ31cの回転方向のいずれかを正方向と定めて、電流経路P2に電流を印加したときの発生トルクが正の最大値(ピーク)となるときの回転角θmrを0[deg]に設定している。
図4(a)に示すように、電流経路P1~P3の特性曲線は互いに120[deg]ずれており、例えば120~240[deg]における電流経路P2の特性曲線の波形は、0~120[deg]における電流経路P1の特性曲線の波形と等しい。このため、電流経路P1~P3に電流を印加した場合の発生トルクの特性は、120[deg]の周期で電流経路P1~P3の中で入れ替わる。
そこで図4(b)に示すように、周期120[deg]の回転角θmrの角度範囲(N×120~(N+1)×120[deg])において、3つの電流経路P1~P3の各々を電流経路Pa、Pb、Pcのいずれかに指定する。1点鎖線、破線及び実線は、それぞれ電流経路Pa、Pb、Pcに一定電流を印加したときの発生トルクの特性曲線を示す。
また、ある電流経路Pxに流した診断用電流によって反力モータ31cが回転することにより、電流経路Pyの通電時の発生トルクが減少するか否かは、電流経路Pxの特性曲線上の発生トルクの符号が現在の回転角θmrにおいて正負のいずれかであるかと、現在の回転角θmrにおける電流経路Pyの特性曲線の傾きの方向に依存する。
電流経路Pxの発生トルクが正である場合には反力モータ31cが正方向に回転するので回転角θmrが増加する。このため、電流経路Pyの傾きが正であれば電流経路Pyの通電時の発生トルクは増加し、傾きが負であれば電流経路Pyの通電時の発生トルクは減少する。反対に電流経路Pxの発生トルクが負である場合には、電流経路Pyの傾きが正であれば電流経路Pyの通電時の発生トルクは減少し、傾きが負であれば電流経路Pyの通電時の発生トルクは増加する。
例えばN×120<回転角θmr≦N×120+30の範囲では、電流経路Pb(破線)の発生トルクは正であり、電流経路Pa(1点鎖線)の傾きは正であり、電流経路Pbの傾きは負であり、電流経路Pc(実線)の傾きは負である。このため、電流経路Pbに電流を印加することにより反力モータ31cが正方向に回転すると、電流経路Paの通電時の発生トルクは増加して発生トルクの絶対値は減少する。一方で、電流経路Pcの通電時の発生トルクは減少して発生トルクの絶対値は増加する。また、電流経路Pbの通電時の発生トルクは減少する。
そして図4(a)に示すように、特性曲線の符号と傾きの関係は30[deg]毎に変化する。
そこで、周期120[deg]の回転角θmrの角度範囲(N×120~(N+1)×120[deg])を、幅30[deg]の角度範囲R1、R2、R3及びR4に分割する。角度範囲R1は、回転角θmrがN×120より大きくN×120+30以下の範囲であり、角度範囲R2は、回転角θmrがN×120+30より大きくN×120+60以下の範囲であり、角度範囲R3は、回転角θmrがN×120+60より大きくN×120+90以下の範囲であり、角度範囲R4は、回転角θmrがN×120+90より大きく(N+1)×120以下の範囲である。
そして、電流経路Pa、Pb及びPcを、以下のように設定する。
電流経路Pa:角度範囲R1及びR2で最も発生トルクの絶対値が小さく、角度範囲R3及びR4で大きな正方向のトルクを発生する電流経路。
電流経路Pb:角度範囲R3及びR4で最も発生トルクの絶対値が小さく、角度範囲R1及びR2で大きな正方向のトルクを発生する電流経路。
電流経路Pc:角度範囲R1~R4の全てで、負方向のトルクを発生する電流経路。
印加順序設定部47は、回転角θmrが角度範囲R1内である場合、診断用電流を印加する順序を、電流経路Pb、Pa、Pcの順序に設定する。回転角θmrが角度範囲R2内である場合、診断用電流を流す順序を、電流経路Pc、Pa、Pbの順序に設定する。回転角θmrが角度範囲R3内である場合、診断用電流を流す順序を、電流経路Pa、Pb、Pcの順序に設定する。回転角θmrが角度範囲R4内である場合、診断用電流を流す順序を、電流経路Pc、Pb、Paの順序に設定する。
このように印加順序を設定することにより、現在の回転角θmrにおける回転角θmrに対する発生トルクの変化率が最も大きな電流経路に、2番目に診断用電流を印加することができる。
また、1番目の診断用電流の印加により、2番目に診断用電流の印加開始時に発生するトルクの絶対値が減少する方向に反力モータ31cを回転させることができ、さらに、2番目の診断用電流の印加により、3番目に診断用電流の印加開始時に発生するトルクの絶対値が減少する方向に反力モータ31cを回転させることができる。例えば、回転角θmrが角度範囲R1内である場合、電流経路Pbの発生トルクは正であり、電流経路Paの発生トルクは負であり、電流経路Paの傾きは正であり、電流経路Pcの傾きは負である。したがって、電流経路Pbに診断用電流を流すと、次に電流経路Paに診断用電流の印加開始時に発生するトルクの絶対値が減少する。また、電流経路Paに診断用電流を流すと、次に電流経路Pcに診断用電流の印加開始時に発生するトルクの絶対値が減少する。
ただし、例外処理として回転角θmrが、角度範囲R1及びR2の境界付近の場合には、最も発生トルクの絶対値が小さい電流経路Paに最初に診断用電流を流し、残りの電流経路Pb、Pcには2番目と3番目に診断用電流を流す。電流経路Paに診断用電流を流してもほとんどトルクが発生しないため、電流経路P1~P3の各々に診断用電流を印加した時の発生トルクの積分値の合計を抑制できる。同様の理由により、角度範囲R3及びR4の境界付近の場合には、最も発生トルクの絶対値が小さい電流経路Pbに最初に診断用電流を流す。
また、2つの電流経路の発生トルクが等しくなる回転角θmr(例えば、角度範囲R2及びR3の境界付近)では、これら2つの電流経路のうち一方に電流を印加した時の発生トルクの絶対値が減少する方向に反力モータ31cを回転させる他方の電流経路に1番目に診断用電流を印加し、2つの電流経路のうち残りの一方に2番目に診断用電流を印加する。例えば、回転角θmrが角度範囲R2及びR3の境界付近の場合には、電流経路Pa、Pb、Pcの順序に設定する。
図3を参照する。デューティ設定部48は、印加順序設定部47が設定した順序で診断用電流を流すようにデューティを設定する。
初期診断モードにおいてPWM制御部45は、デューティ設定部48が設定したデューティに基づいて、駆動回路22のスイッチング素子のゲート電圧を生成する。
抵抗演算部49は、電流経路P1、P2、P3に診断用電流を印加したときに流れたU相電流Iu、V相電流Iv及びW相電流Iwを電流取得部40から取得するとともに、反力モータ31cに印加された電源電圧Vbをアナログディジタル変換器(ADC)35から取得する。抵抗演算部49は、相電流Iu、Iv及びIwと電源電圧Vbとに基づいてU相巻線Lu、V相巻線Lv、W相巻線Lwの抵抗値Ru、Rv、Rwを演算する。例えば、抵抗演算部49は、上式(1)~(3)の電流値I1~I3に相電流Iu、Iv及びIwをそれぞれ代入し、電源電圧Vbを端子間電圧(Vu-Vv)、(Vv-Vw)及び(Vw-Vu)として算出する。
以下、U相巻線Lu、V相巻線Lv、W相巻線Lwを総称して「巻線L」と表記し、その抵抗値Ru、Rv、Rwを総称して「抵抗値R」と表記することがある。
診断部50は、抵抗値Rが断線閾値Tbより大きいと判定した場合に、巻線Lの断線が発生したと判定し、断線検出フラグFbを「True」に設定する。断線検出フラグFbの「True」は断線の検出を示し、「False」は断線の未検出を示す。
診断部50は、抵抗値Rが短絡閾値Tsより小さいと判定した場合に、巻線Lの短絡が発生したと判定し、短絡検出フラグFsを「True」に設定する。短絡検出フラグFsの「True」は短絡の検出を示し、「False」は短絡の未検出を示す。
診断部50は、抵抗値Rに基づいてU相巻線Lu、V相巻線Lv、W相巻線Lwの温度Tu、Tv、Twを推定する。温度Tu、Tv、Twを総称して「温度T」と表記することがある。温度Tを推定する場合、診断部50は、温度推定完了フラグFtを「True」に設定する。
過熱保護部51は、初期診断モードにおいて診断部50が推定した巻線Lの温度Tを初期値として、巻線Lに流れる相電流の履歴に基づいて通常モードにおける巻線Lの温度Tを推定する。過熱保護部51は、推定した温度Tが閾値を超えると、遮断器36を開放して電源と反力モータ31cとを遮断するともに、バックアップクラッチを接続する異常処理を実行する。過熱保護部51は、異常処理を実行する前に電流指令値Irを制限して巻線Lの温度上昇を抑制してもよい。
異常処理部52は、断線検出フラグFb又は短絡検出フラグFsのいずれかが「True」である場合、遮断器36を開放して電源と反力モータ31cとを遮断するともに、バックアップクラッチを接続する異常処理を実行する。
次に、図5を参照して実施形態の3相交流モータの診断方法の一例を説明する。
ステップS1では反力モータ31cの回転角θmrを検出する。ステップS2では診断用電流を電流経路Pb、Pa、Pcに印加する順序を決定する印加順序決定処理を実行する。印加順序決定処理は、図6を参照して後述する。ステップS3ではステップS2で決定した順序で診断用電流を流すようにデューティを設定する。ステップS4ではステップS3で設定したデューティに基づいて診断用電流を印加する。なお、診断用電流を流す期間は、巻線に流れる電流値と電圧値を精度良く検出できる程度の、巻線のインダクタンス等に応じた予め定められた極短時間で良い。
ステップS5では診断用電流を印加した時の相電流Iu、Iv、Iwと電源電圧Vbに基づいて巻線Lの抵抗Rを算出する。ステップS6では抵抗Rが断線閾値Tbより大きいか否かを判定する。抵抗Rが断線閾値Tbより大きい場合(S6:Y)処理はステップS7に進む。抵抗Rが断線閾値Tb以下の場合(S6:N)処理はステップS8へ進む。ステップS7では断線検出フラグFbを「True」に設定する。また、温度推定完了フラグFtを「False」に設定する。
ステップS8では抵抗Rが短絡閾値Tsより小さいか否かを判定する。抵抗Rが短絡閾値Tsより小さい場合(S8:Y)処理はステップS9に進む。抵抗Rが短絡閾値Tsより小さくない場合(S8:N)処理はステップS10へ進む。ステップS9では短絡検出フラグFsを「True」に設定する。また、温度推定完了フラグFtを「False」に設定する。
ステップS10では温度推定完了フラグFtを「True」に設定する。ステップS11では巻線Lの温度Tを推定する。
次に、図6を参照して印加順序決定処理の一例を説明する。
ステップS10では条件式0<θmr≦120を満たすか否かを判定する。条件式0<θmr≦120を満たす場合(S10:Y)に処理はステップS11へ進む。条件式00<θmr≦120を満たさない場合(S10:N)に処理はステップS12へ進む。ステップS11では、電流経路P1、P2、P3をそれぞれ電流経路Pa、Pb、Pcに設定する。その後に処理はステップS15へ進む。
ステップS12では条件式120<θmr≦240を満たすか否かを判定する。条件式120<θmr≦240を満たす場合(S12:Y)に処理はステップS13へ進む。条件式120<θmr≦240を満たさない場合(S12:N)に処理はステップS14へ進む。ステップS13では電流経路P1、P2、P3をそれぞれ電流経路Pc、Pa、Pbに設定する。その後に処理はステップS15へ進む。
ステップS14では電流経路P1、P2、P3をそれぞれ電流経路Pb、Pc、Paに設定する。その後に処理はステップS15へ進む。
ステップS15ではNを0以上の整数として、条件式0<(θmr-N×120)≦30を満たすか否かを判定する。条件式0<(θmr-N×120)≦30を満たす場合(S15:Y)に処理はステップS16へ進む。条件式0<(θmr-N×120)≦30を満たさない場合(S15:N)に処理はステップS17へ進む。ステップS16では診断用電流を流す順序を電流経路Pb、Pa、Pcの順序に設定する。
ステップS17では条件式30<(θmr-N×120)≦60を満たすか否かを判定する。条件式30<(θmr-N×120)≦60を満たす場合(S17:Y)に処理はステップS18へ進む。条件式30<(θmr-N×120)≦60を満たさない場合(S17:N)に処理はステップS19へ進む。ステップS18では診断用電流を流す順序を電流経路Pc、Pa、Pbの順序に設定する。
ステップS19では条件式60<(θmr-N×120)≦90を満たすか否かを判定する。条件式60<(θmr-N×120)≦90を満たす場合(S19:Y)に処理はステップS20へ進む。条件式60<(θmr-N×120)≦90を満たさない場合(S19:N)に処理はステップS21へ進む。ステップS20では診断用電流を流す順序を電流経路Pa、Pb、Pcの順序に設定する。
ステップS21では診断用電流を流す順序を電流経路Pc、Pb、Paの順序に設定する。
実施形態の効果
(1)反力モータのU相巻線Luから中性点Pnを介してV相巻線Lvへ電流を流す電流経路P1と、V相巻線Lvから中性点Pnを介してW相巻線Lwへ電流を流す電流経路P2と、W相巻線Lwから中性点Pnを介してU相巻線へ電流を流す電流経路P3と、からなる3つの電流経路のうち、第1電流経路、第2電流経路及び第3電流経路の順に、所定電圧Vbを所定時間印加し、所定電圧Vbを印加したときに第1電流経路、第2電流経路及び第3電流経路に流れる電流値に基づいて、U相巻線Lu、V相巻線Lv及びW相巻線Lwの異常を検出する。第2電流経路は、電流経路P1~P3のうち、反力モータ31cの現在の回転角θmrにおける、回転角変化に対する発生トルクの変化率が最も大きな電流経路であり、第1電流経路に通電したときの反力モータ31cの回転方向は、第2電流経路に通電を開始した時に生じる発生トルクの絶対値が減少する方向である。
これにより、診断用電流を2番目に印加した時に発生する発生トルクの絶対値を最も減少させることができる。このため、電流経路P1~P3の各々に診断用電流を印加した時の発生トルクの積分値の合計を効率よく抑制できる。
(2)所定電圧Vbを印加したときに第1電流経路、第2電流経路及び第3電流経路に発生する電圧値と、所定電圧に基づいて、U相巻線Lu、V相巻線Lv及びW相巻線Lwの抵抗値Ru、Rv、Rwを算出し、算出した抵抗値に基づいて、U相巻線Lu、V相巻線Lv及びW相巻線Lwの異常を検出してよい。
これにより、U相巻線Lu、V相巻線Lv及びW相巻線Lwの抵抗値Ru、Rv、Rwに基づく異常検出が可能になる。
(3)算出した抵抗値Ru、Rv、Rwが所定範囲にない場合に、U相巻線Lu、V相巻線Lv及びW相巻線Lwに異常が発生したと判定してよい。
これにより、U相巻線Lu、V相巻線Lv及びW相巻線Lwの抵抗値Ru、Rv、Rwに基づく異常検出が可能になる。
(4)算出した抵抗値Ru、Rv、Rwに基づいて、U相巻線Lu、V相巻線Lv及びW相巻線Lwの温度、断線又は短絡を検出してよい。
これにより、U相巻線Lu、V相巻線Lv及びW相巻線Lwの温度、断線又は短絡を検出できる。
(5)第2電流経路は、3つの電流経路のうち通電開始時の発生トルクの絶対値が最も小さな電流経路である。
これにより、回転角の変化に対する発生トルクの変化率が最も大きな電流経路へ、2番目に診断用電流を印加できる。
(6)反力モータ31cの回転方向の一方及び他方それぞれを正方向及び負方向とし、3つの電流経路のうち何れかの電流経路に通電したときの発生トルクが正方向のピーク値となる3相交流モータの電気角を0度とし、Nを0以上の整数としたとき、反力モータ31cの電気角がN×120~N×120+30度の範囲又はN×120+60~N×120+90度の範囲にある場合には、3つの電流経路のうち正方向の発生トルクが最も大きな電流経路を第1電流経路とし、反力モータ31cの電気角がN×120+30~N×120+60度の範囲又はN×120+90~(N+1)×120度の範囲にある場合には、3つの電流経路のうち負方向の発生トルクが最も大きな電流経路を第1電流経路としてよい。
これにより、第1電流経路に診断用電流を流したときに、第2電流経路に通電して発生する発生トルクの絶対値が減少する方向に、反力モータ31cを回転させることができ、第2電流経路に診断用電流を流したときに、第3電流経路に通電して発生する発生トルクの絶対値が減少する方向に、反力モータ31cを回転させることができる。
31...操舵部、31a...ステアリングホイール、31b...コラムシャフト、31c...反力モータ、31e...操舵角センサ、31f...電流センサ、31g...モータ回転角センサ、32...転舵部、32a...ピニオンシャフト、32b...ステアリングギア、32c...ラックギア、32d...ステアリングラック、32e...転舵モータ、
32g...転舵角センサ、32h...電流センサ、32i...モータ回転角センサ、33...バックアップクラッチ、
34...操向輪、34FL...左前輪、34FR...右前輪、

Claims (8)

  1. 第1相巻線、第2相巻線及び第3相巻線を有する3相交流モータの診断方法であって、
    前記第1相巻線から中性点を介して前記第2相巻線へ電流を流す電流経路と、前記第2相巻線から中性点を介して前記第3相巻線へ電流を流す電流経路と、前記第3相巻線から中性点を介して前記第1相巻線へ電流を流す電流経路と、からなる3つの電流経路のうち、第1電流経路、第2電流経路及び第3電流経路の順に、所定電圧を所定時間印加することと、
    前記所定電圧を印加したときに前記第1電流経路、前記第2電流経路及び前記第3電流経路に流れる電流値に基づいて、前記第1相巻線、前記第2相巻線及び前記第3相巻線の異常を検出することと、を含み、
    前記第2電流経路は、前記3つの電流経路のうち、前記3相交流モータの現在の回転角における前記回転角変化に対する発生トルクの変化率が最も大きな電流経路であり、
    前記第1電流経路に通電したときの前記3相交流モータの回転方向は、前記第2電流経路に通電を開始した時に生じる発生トルクの絶対値が減少する方向である、
    ことを特徴とする3相交流モータの診断方法。
  2. 前記所定電圧を印加したときに前記第1電流経路、前記第2電流経路及び前記第3電流経路に発生する電圧値と、前記所定電圧に基づいて、前記第1相巻線、前記第2相巻線及び前記第3相巻線の抵抗値を算出し、
    算出した前記抵抗値に基づいて、前記第1相巻線、前記第2相巻線及び前記第3相巻線の異常を検出する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の3相交流モータの診断方法。
  3. 前記算出した抵抗値が所定範囲にない場合に、前記第1相巻線、前記第2相巻線及び前記第3相巻線に異常が発生したと判定することを特徴とする請求項2に記載の3相交流モータの診断方法。
  4. 前記算出した抵抗値に基づいて、前記第1相巻線、前記第2相巻線及び前記第3相巻線の温度、断線又は短絡を検出することを特徴とする請求項2又は3に記載の3相交流モータの診断方法。
  5. 前記第2電流経路は、前記3つの電流経路のうち通電開始時の発生トルクの絶対値が最も小さな電流経路であることを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載の3相交流モータの診断方法。
  6. 前記3相交流モータの回転方向の一方及び他方それぞれを正方向及び負方向とし、前記3つの電流経路のうち何れかの電流経路に通電したときの発生トルクが正方向のピーク値となる前記3相交流モータの電気角を0度とし、Nを0以上の整数としたとき、
    前記3相交流モータの電気角がN×120~N×120+30度の範囲又はN×120+60~N×120+90度の範囲にある場合には、前記3つの電流経路のうち正方向の発生トルクが最も大きな電流経路を前記第1電流経路とし、
    前記3相交流モータの電気角がN×120+30~N×120+60度の範囲又はN×120+90~(N+1)×120度の範囲にある場合には、前記3つの電流経路のうち負方向の発生トルクが最も大きな電流経路を前記第1電流経路とする、
    ことを特徴とする請求項5に記載の3相交流モータの診断方法。
  7. 前記3相交流モータは、車両のステアリングに操舵反力を付与する反力モータであることを特徴とする請求項1~6のいずれか一項に記載の3相交流モータの診断方法。
  8. 第1相巻線、第2相巻線及び第3相巻線を有する3相交流モータの診断装置であって、
    前記第1相巻線から中性点を介して前記第2相巻線へ電流を流す電流経路と、前記第2相巻線から中性点を介して前記第3相巻線へ電流を流す電流経路と、前記第3相巻線から中性点を介して前記第1相巻線へ電流を流す電流経路と、からなる3つの電流経路のうち、少なくとも2つの電流経路に流れる電流を検出する電流センサと、
    前記3つの電流経路のうち、第1電流経路、第2電流経路及び第3電流経路の順に、所定電圧を所定時間印加し、前記所定電圧を印加したときに前記第1電流経路、前記第2電流経路及び前記第3電流経路に流れる電流値に基づいて、前記第1相巻線、前記第2相巻線及び前記第3相巻線の異常を検出するコントローラと、を含み、
    前記第2電流経路は、前記3つの電流経路のうち、前記3相交流モータの現在の回転角における前記回転角変化に対する発生トルクの変化率が最も大きな電流経路であり、
    前記第1電流経路に通電したときの前記3相交流モータの回転方向は、前記第2電流経路に通電を開始した時に生じる発生トルクの絶対値が減少する方向である、
    ことを特徴とする3相交流モータの診断装置。
JP2022505539A 2021-01-14 2021-01-14 3相交流モータの診断方法及び診断装置 Active JP7231107B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2021/001098 WO2022153453A1 (ja) 2021-01-14 2021-01-14 3相交流モータの診断方法及び診断装置

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JPWO2022153453A1 JPWO2022153453A1 (ja) 2022-07-21
JPWO2022153453A5 JPWO2022153453A5 (ja) 2022-12-19
JP7231107B2 true JP7231107B2 (ja) 2023-03-01

Family

ID=82448103

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022505539A Active JP7231107B2 (ja) 2021-01-14 2021-01-14 3相交流モータの診断方法及び診断装置

Country Status (5)

Country Link
US (1) US11841385B2 (ja)
EP (1) EP4280454A4 (ja)
JP (1) JP7231107B2 (ja)
CN (1) CN115088184B (ja)
WO (1) WO2022153453A1 (ja)

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019140724A (ja) 2018-02-06 2019-08-22 コニカミノルタ株式会社 モーター制御装置およびモーター制御装置の制御方法

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001218499A (ja) 2000-02-01 2001-08-10 Daihen Corp Acサーボモータの異常判別方法
WO2012114901A1 (ja) * 2011-02-25 2012-08-30 Ntn株式会社 電気自動車、インホイールモータ駆動装置およびモータ制御方法
JP5823057B2 (ja) * 2012-11-01 2015-11-25 三菱電機株式会社 電力変換装置およびその故障診断方法
JP5991264B2 (ja) * 2013-05-13 2016-09-14 トヨタ自動車株式会社 電動パワーステアリング装置
WO2015011798A1 (ja) * 2013-07-24 2015-01-29 三菱電機株式会社 界磁巻線方式回転電機の診断装置および界磁巻線方式回転電機の診断方法
JP6173952B2 (ja) * 2014-03-12 2017-08-02 日立オートモティブシステムズ株式会社 モータ制御装置
WO2018092210A1 (ja) * 2016-11-16 2018-05-24 三菱電機株式会社 回転電機の制御装置、およびその回転電機の制御装置を備えた電動パワーステアリング装置
JP6680231B2 (ja) * 2017-01-27 2020-04-15 株式会社デンソー 回転電機制御装置
CN110915130B (zh) * 2017-07-07 2023-12-08 三菱电机株式会社 马达驱动***以及空调机

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019140724A (ja) 2018-02-06 2019-08-22 コニカミノルタ株式会社 モーター制御装置およびモーター制御装置の制御方法

Also Published As

Publication number Publication date
EP4280454A1 (en) 2023-11-22
WO2022153453A1 (ja) 2022-07-21
EP4280454A4 (en) 2024-04-03
CN115088184A (zh) 2022-09-20
US20230160932A1 (en) 2023-05-25
US11841385B2 (en) 2023-12-12
CN115088184B (zh) 2023-08-22
JPWO2022153453A1 (ja) 2022-07-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6090171B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
US8272474B2 (en) Electric power steering system
JP5023833B2 (ja) 電動パワーステアリング装置及び異常検出方法
JP5672191B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
WO2010106764A1 (ja) モータ制御装置及び電動パワーステアリング装置
JP2010178548A (ja) モータ制御装置
WO2013005724A1 (ja) モータ制御装置及び車両用操舵装置
JP2008211910A (ja) モータ制御装置及び電動パワーステアリング装置
US11251732B2 (en) Motor control device and motor control method
EP3483036B1 (en) Steering control apparatus
US9954470B2 (en) Apparatus for controlling rotating electric machine and electrically-powered steering apparatus using the same
JP2008295122A (ja) モータ制御装置及びこれを用いた電動パワーステアリング制御装置
JP5263079B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
JP4189664B2 (ja) 電動パワーステアリング制御装置
JP5146133B2 (ja) モータ制御装置及び電動パワーステアリング装置
JP7231107B2 (ja) 3相交流モータの診断方法及び診断装置
JP6764564B2 (ja) モータ制御装置
JP3915595B2 (ja) レゾルバを用いた回転角度検出装置およびこの装置を用いた制御装置
JP2009046005A (ja) 電気式動力舵取装置
JP5880492B2 (ja) 回転電機制御装置
JP2010137627A (ja) 電動パワーステアリング装置
JP2009261198A (ja) モータ制御装置及び電動パワーステアリング装置
JP2012153355A (ja) 電動パワーステアリング装置
JP5412768B2 (ja) モータ制御装置及び電動パワーステアリング装置
JP2020068614A (ja) 制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220127

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220127

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230117

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230130

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 7231107

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151