本発明の実施形態は、以下の問題を解決するために光ファイバプラグ、光ファイバアダプタ、および光ファイバコネクタアセンブリを提供する。光ファイバプラグおよび光ファイバアダプタは分散不能のねじ接続形式で接続されロックされるので、ロッキングおよび取り外しの間の操作は複雑で比較的時間がかかる。技術的解決策は以下の通りである。
第1の態様によれば、本発明の実施形態は、フェルールと、フェルールの外側にスリーブ付けされたスリーブと、スリーブ上に回転可能にスリーブ付けされたロックキャップとを備えた光ファイバプラグであって、少なくとも1つのロックブロックはロックキャップの内壁に配置され、ロックブロックは光ファイバアダプタ上のロックスロットと係合されロックされるように構成され、
2つのストップブロックはロックキャップの内壁に配置され、2つのストップブロックはロックキャップの周方向に沿って間隔を置いて配置され、ストップロッドはスリーブの外壁に配置され、ストップロッドは、ロックキャップが2つのストップブロックにより限定される角度範囲内でスリーブに対して相対的に回転するように2つのストップブロック間に位置し、
スリーブを光ファイバアダプタに対して周方向に位置合わせすることにより光ファイバプラグと光ファイバアダプタが相互接続されるとき、ロックキャップが任意の位置までスリーブに対して相対的に回転する場合に、ロックブロックはロックスロットの角状の開口部からロックスロット上のロック位置に導かれることができる、光ファイバプラグを提供する。
本発明のこの実施形態では、光ファイバがフェルール内に収納されている。光ファイバ接続中、光ファイバプラグと光ファイバアダプタとが相互接続され得、光ファイバが光ファイバアダプタの別の側に接続された光ファイバプラグ(共通光ファイバプラグ)の光ファイバに相互接続される。スリーブは光ファイバプラグのフェルールの外側に配置され、ロックキャップはスリーブの外側に回転制限されてスリーブ付けされ得、ロックブロックはロックキャップの内壁に配置され、その結果、ロックブロックは光ファイバアダプタ上のロックスロットと係合されロックされる。特定のロッキングの間、スリーブの外壁上のストップロッドと一致する2つのストップブロックがさらにロックキャップの内壁上に配置されるので、ロックキャップは2つのストップブロックによって制限される角度範囲内でスリーブに対して回転する。スリーブを光ファイバアダプタと円周方向に位置合わせすることによって光ファイバプラグと光ファイバアダプタとが相互接続されるとき、ロックキャップが任意の位置までスリープに対して相対的に回転する場合に、ロックブロックはロックスロットの角状の開口部からロックスロット上のロック位置に誘導されることができる。すなわち、フェルールおよびスリーブが光ファイバアダプタ内に挿入されていれば、ロックブロックはロックスロット上のロック位置に誘導されることができ、それによりロッキングおよび締結が完了する。光ファイバプラグが光ファイバアダプタに接続され、または光ファイバアダプタから取り外される場合、ねじ接続方式のように複数の回転円を実行する必要がない。したがって、操作は単純で時間もかからない。
ロックブロックの形状としては、直方体、角錐台、円柱、円錐台を含むが、これらに限定されない。
ストップブロックの形状は、直方体、角錐台、円柱、および円錐台を含むが、これらに限定されない。
第1の態様に関し、第1の態様の第1の実装において、2つのストップブロックにより限定される角度範囲は30度から90度である。
この実装において、2つのストップブロックによって制限される角度範囲は、30度から90度に設定されている。したがって、一方では、ロックブロックの回転範囲が過度に大きくならず、ロック時のロックキャップの回転振幅が小さくなり、ユーザの操作が容易になる。他方、ロックブロックの回転範囲は、光ファイバプラグと光ファイバアダプタとの間で得られるロッキング効果を確保するために過度に小さくはない。
好ましくは、2つのストップブロックによって制限される角度範囲は45度である。
第1の態様または第1の態様の第1の実装に関し、第1の態様の第2の実装において、2つのロックブロックは、ロックキャップの内壁に配置され、2つのロックブロック間の相対的な円周角は180度である。
この実装において、光ファイバプラグと光ファイバアダプタとの間で得られるロッキング効果は、2つの対称的に分布したロックブロックを配置し、次いで光ファイバアダプタに2つのロックスロットを対応して配置することによって補強され得る。
第1の態様、または第1の態様の第1の実装または第2の実装に関し、第1の態様の第3の実装において、スリーブの少なくとも一部はロックキャップの一端から突出し、スリーブの端部であり、ロックキャップから突出する端部には光ファイバアダプタの位置決めキーと係合される開口スロットが設けられ、開口スロットはスリーブの端部から同軸的に延出する。
この実装において、スリーブは軸方向に配置された開口スロットを備え、開口スロットは光ファイバアダプタの位置決めキーと係合して光ファイバプラグおよび光ファイバアダプタを位置決めし、光ファイバプラグを光ファイバアダプタに相互接続するように構成される。この場合、開口スロットと光ファイバアダプタとの間の相互接続を容易にするために、スリーブの一部がロックキャップの外に延出している。
第1の態様の第3の実装に関し、第1の態様の第4の実装において、光ファイバプラグと光ファイバアダプタとの間の相互接続を容易にするために、スリーブの開口スロットの開口部は角状をしている。
第1の態様の第3の実装に関し、第1の態様の第5の実装において、スリーブの端部であり、ロックキャップから突出する端部はフェルールの端面から突出するため、ロックキャップはフェルールを保護し得る。
第1の態様または第1の態様の第1の実装から第5の実装のいずれか一つに関し、第1の態様の第6の実装において、光ファイバプラグはさらに、サブアセンブリ防塵キャップを備え、サブアセンブリ防塵キャップの外壁にはロックブロックと係合されるロックスロットが設けられる。
この実装において、サブアセンブリ防塵キャップは、光ファイバプラグが光ファイバアダプタに挿入される前に光ファイバプラグを水および塵埃から保護するように構成されている。
サブアセンブリ防塵キャップのロックスロットの構造は、サブアセンブリ防塵キャップと光ファイバプラグとの相互接続を容易にするために、光ファイバアダプタのロックスロットの構造と同じであってもよい。
第1の態様または第1の態様の第1の実装から第6の実装のいずれか一つに関し、第1の態様の第7の実装において、光ファイバプラグはさらに、テールアセンブリを備え、テールアセンブリの一端は光ケーブルに固定的に接続され、テールアセンブリの他端はロックキャップの一端に当接し、光ケーブルから延出する光ファイバはテールアセンブリを介してフェルール内に入る。
この実装において、テールアセンブリは、光ファイバプラグと光ケーブルとの間で得られる結合および密封効果を確実にするように配置される。
第1の態様の第7の実装に関し、第1の態様の第8の実装において、光ファイバプラグはさらに、ロックキャップ内に納められたカップリングシャフトを備え、フェルールはカップリングシャフトの一端に配置され、カップリングシャフトの一端はスリーブに当接し、カップリングシャフトの他端はテールアセンブリ内に配置され、光ファイバが通るチャネルはカップリングシャフトの内部に設けられる。
この実装において、カップリングシャフトは、テールアセンブリを通過した後、光ファイバがテールアセンブリとフェルールとの間の接続を実施するように、カップリングシャフトを介してフェルールに到達できることを確実にするように配置される。
第1の態様の第7の実装に関し、第1の態様の第9の実装において、テールアセンブリは、ゴム製熱収縮スリーブと、圧着リングと、テールシース(tail seath)を含み、圧着リングはカップリングシャフトの他端上にスリーブ付けされ、圧着リングは、光ケーブルの補強部材をカップリングシャフト上に緊密に圧着するように構成され、ゴム製熱収縮スリーブの一端は光ケーブルを覆い、ゴム製熱収縮スリーブの他端はカップリングシャフトの他端および圧着リングを覆い、テールシースはカップリングシャフトおよびゴム製熱収縮スリーブ上にスリーブ付けされ、テールシースの一端はロックキャップの他端に当接する。
この実装において、テールアセンブリは、ゴム製熱収縮スリーブ、圧着リング、およびテールシースを含む。ゴム製熱収縮スリーブの一端は光ケーブルを覆い、ゴム製熱収縮スリーブの他端は圧着リングを覆っているので、光ケーブルはゴム製熱収縮スリーブの内側を通ってカップリングシャフトに入る。ゴム製熱収縮スリーブは、テールアセンブリの密封および締結効果を確実にするために、熱収縮形式でカップリングシャフトおよび光ケーブルに圧着している。次に、光ケーブルの補強部材を圧着リングを用いてカップリングシャフトにしっかりと圧着させて締結を実施する。最後に、テールシースは、保護を実施するためにゴム製熱収縮スリーブ上にスリーブ付けされる。
また、光ファイバプラグは、弾性部材をさらに備える。弾性部材は、カップリングシャフトとロックキャップとの間に配置されている。弾性部材の一端は、カップリングシャフトがフェルールに接続されている一端のシャフト肩部に当接し、弾性部材の他端はロックキャップの内部キャビティのシャフト肩部に当接する。ロックキャップの内部キャビティのシャフト肩部は、ロックキャップの一端部であって、テールアセンブリの近くに位置する。ロックキャップは、限られた方法でカップリングシャフトに沿って軸方向に短い距離スライドし得る。弾性部材は、接続および緩み防止機能を実施するように、フェルールから離れる方向に沿ってロックキャップに弾性力を与えるように構成される。
弾性部材はバネを含むが、これに限定されない。
なお、光ファイバプラグは、いくつかのシールリングをさらに含む。いくつかのシールリングのうちの1つは、カップリングシャフトとロックキャップとの間に配置されている。いくつかのシールリングのうちの別のシールリングは、ロックキャップと対で使用され、サブアセンブリ防塵キャップとロックキャップとの間で使用されるか、または光ファイバアダプタとロックキャップとの間で使用される。シールリングは、前述の位置でシール効果を達成するように配置されている。シールリングが光ファイバアダプタとロックキャップとの間で使用される場合、防水および防塵密封効果が光ファイバコネクタアセンブリに対して達成され得る。
シールリングは、良好な密封効果を達成するために、好ましくは、上記構造の部材の形状に合うようにO字状のシールリングを含んでもよい。
第2の態様によれば、本発明の実施形態は、ソケットを含む光ファイバアダプタであって、ソケットの一端の端面には光ファイバプラグのフェルールを収納するように構成されたキャビティが設けられ、ソケットの外壁には少なくとも1つのロックスロットが設けられ、ロックスロットは光ファイバプラグ上のロックブロックと係合されロックされるように構成され、ロックスロットの開口部は角状をしており、光ファイバプラグのスリーブを光ファイバアダプタに対して周方向に位置合わせすることにより光ファイバプラグと光ファイバアダプタが相互接続される場合に、ロックブロックはロックスロットの角状の開口部からロックスロット上のロック位置に導かれることができる、光ファイバアダプタを提供する。
本発明のこの実施形態では、ソケットの外壁に少なくとも1つのロックスロットが設けられているので、ロックスロットは光ファイバプラグ上のロックブロックと係合してロッキングを実施する。特定のロッキングの間、ロックスロットの開口部が角状であるため、スリーブを光ファイバアダプタと円周方向に位置合わせすることによって光ファイバプラグと光ファイバアダプタとが相互接続されると、ロックブロックはロックスロットの角状の開口部からロックスロット上のロック位置に導かれることが可能であり、ロッキングと締結が完了する。光ファイバアダプタが光ファイバプラグに接続されるかまたは光ファイバプラグから取り外される場合、ねじ接続方式のように複数の回転円を実行する必要はない。したがって、操作は単純で時間もかからない。
ロックスロット上のロック位置は、ロックスロットの底に位置する。
ソケットの外壁は筒状の表面である。
ロックスロットは、水平ロック部と垂直シュート部(すなわち、ロックスロットの開口部)とを含み、水平ロック部は、ソケットの周方向に沿って配置され、垂直シュート部は、ソケットの軸方向に沿って配置されている。水平ロック部と垂直シュート部とは互いに連通している。
好ましくは、垂直シュート部の開口部は角状である。
第2の態様に関し、第2の態様の第1の実装において、ソケットの一端の端面にはさらに、リング形状のスロットが設けられ、スロットはキャビティの外周部周りに配置され、光ファイバプラグの開口スロットと係合される位置決めキーはスロット内に配置される。
この実装において、本発明のこの実施形態では、ソケットはスロットを含み、光ファイバプラグの開口スロットに係合する位置決めキーは、光ファイバプラグと光ファイバアダプタを位置決めし、光ファイバプラグを光ファイバアダプタに相互接続するようにスロット内に配置される。
第2の態様または第2の態様の第1の実装に関し、第2の態様の第2の実装において、光ファイバアダプタはさらに、アダプタ防塵キャップを含み、ロックスロットと係合されるロックブロックはアダプタ防塵キャップの外壁上に配置される。
光ファイバアダプタの防塵キャップのロックブロックの構造は、光ファイバプラグのロックブロックの構造と同じであってもよい。
第3の態様によれば、本発明の実施形態は、第1の態様またはその複数の実装による光ファイバプラグと、第2の態様またはその複数の実装による光ファイバアダプタとを備えた光ファイバコネクタアセンブリを提供する。
本発明の目的、技術的解決策、および効果をより明確にするために、以下さらに、本発明の実施形態を添付図面を参照して詳細に説明する。
本発明の実施形態で提供される技術的解決策の理解を容易にするために、本発明の適用シナリオを図1を参照して最初に説明する。
図1は、FTTx光ネットワークの一部である。FTTxは、FTTH(英語:Fiber To The Home)であってよく、またはFTTC(英語:Fiber to the Curbe)であってよく、またはFTTP(英語:Fiber To The Premises)であってよく、またはFTTN(英語:Fiber To The Node or Neighborhood)であってよく、またはFTTO(英語:Fiber To The Office)であってよく、またはFTTSA(英語:Fiber To The Service area)であってよい。例としてFTTHネットワークが使用される。中央機器室から始まる下流方向では、FTTHは、フィーダリンク1、1:Nスプリッタ2、分配リンク3、1:Mスプリッタ4、および少なくとも1つの分岐リンク5を含む。NおよびMは共に正の整数である。本発明のこの実施形態では、光ファイバコネクタアセンブリは、分岐リンク5内の光ファイバを接続するために適用可能である。さらに、本発明ではFTTx構造を使用するタイプのネットワークが例として使用されるが、別のネットワーク構造では、本発明のこの実施形態で提供される光ファイバコネクタアセンブリはまた、光ファイバを接続するように構成されてもよい。
図2は、本発明の実施形態による光ファイバコネクタアセンブリの概略構造図である。図2を参照すると、光ファイバコネクタアセンブリは、光ファイバプラグ10と光ファイバアダプタ20とを含む。光ファイバプラグ10は光ファイバアダプタ20に接続され、それにより光ファイバアダプタ20と光ファイバプラグ10両方の内部の光ファイバが相互接続される。
図3は、図2で提供される光ファイバコネクタアセンブリの概略分解構造図である。図4は、光ファイバアダプタと光ファイバプラグの両方の内部の光ファイバが相互接続された後の図2で提供される光ファイバコネクタアセンブリの概略断面図である。
図2から図4を参照すると、光ファイバプラグ10は、光ファイバ上にスリーブ付けされたフェルール101と、フェルール101の外側にスリーブ付けされたスリーブ102と、スリーブ102上に回転自在にスリーブ付けされたロックキャップ103とを含む。
図5は、本発明の実施形態に係る光ファイバプラグ10の端面の概略図である。図5を参照すると、ロックキャップ103の内壁には少なくとも1つのロックブロック131が配置され、ロックブロック131は光ファイバアダプタ20上のロックスロット214(図2を参照)に係合してロックされるように構成されている。
ロックキャップ103の内壁にはさらに、2つのストップブロック132が配置されている。2つのストップブロック132は、ロックキャップ103の周方向に間隔をあけて配置されている。ストップロッド122はスリーブ102の外壁に配置され、またストップロッド122は2つのストップブロック132間に位置するので、ロックキャップ103は、スリーブ102に対して2つのストップブロック132によって制限された角度範囲内で回転する。スリーブ102を光ファイバアダプタ20と円周方向に位置合わせすることによって光ファイバプラグ10と光ファイバアダプタ20とが相互接続されるとき、ロックキャップ103がスリーブ102に対して任意の位置に回転する場合に、ロックブロック131がロックスロット214の角状の開口部からロックスロット214上のロック位置に導かれることができる。すなわち、ロックキャップ103が2つのストップブロック132によって制限される角度範囲内の任意の位置でスリーブ102に対してとどまるとき、ロックブロック131はロックスロット214上のロック位置に導かれることができる。
図2から図4を参照すると、光ファイバアダプタ20はソケット201を含む。図6は、本発明の実施形態によるソケット201の概略構造図である。図6を参照すると、ソケット201の一端の端面には、光ファイバプラグ10のフェルール101を収容するように構成されたキャビティ212が設けられている。キャビティ212は、光ファイバプラグ10のフェルール101と係合し相互接続するように構成される。ソケット201の外壁には少なくとも1つのロックスロット214が設けられており、ロックスロット214は光ファイバプラグ10上のロックブロック131と係合してロックされるように構成されている。
ロックスロット214の開口部は角状に形成されている。スリーブ102を光ファイバアダプタ20と円周方向に位置合わせすることによって光ファイバプラグ10と光ファイバアダプタ20とが相互接続されるとき、ロックキャップ103がスリーブ102に対して任意の位置まで回転する場合に、ロックブロック131はロックスロット214の角状の開口部からロックスロット214上のロック位置に導かれることができる。
本発明のこの実施形態では、光ファイバはフェルール内に収納されている。光ファイバ接続中、光ファイバプラグと光ファイバアダプタは相互接続され、それにより光ファイバは、光ファイバアダプタの他方の側に接続された光ファイバプラグ(一般的な光ファイバプラグ、例えば背景技術に記載のねじ接続形式の光ファイバプラグなど)の光ファイバに相互接続されることができる。スリーブは光ファイバプラグのフェルールの外側に配置され、ロックキャップはスリーブの外側に限定的に回転可能にスリーブ付けされ、ロックブロックはロックキャップの内壁に配置されるので、ロックブロックは光ファイバアダプタ上のロックスロットに係合しロックされる。特定のロッキングの間、スリーブの外壁上のストップロッドと一致する2つのストップブロックがさらにロックキャップの内壁上に配置されるので、ロックキャップは2つのストップブロックによって制限される角度範囲内でスリーブに対して回転する。スリーブを光ファイバアダプタと円周方向に位置合わせすることによって光ファイバプラグと光ファイバアダプタとが相互接続されるとき、ロックキャップがスリーブに対して任意の位置に回転する場合に、ロックブロックがロックスロット上の角状の開口部からロックスロットのロック位置に導かれることができる。すなわち、光ファイバプラグのフェルールおよびスリーブが光ファイバアダプタに相互接続されていれば、ロックキャップのロックブロックはソケットのロックスロットのロック位置に導かれることができ、それによってロッキングおよび締結が完了する。光ファイバプラグが光ファイバアダプタに接続され、または光ファイバアダプタから取り外されるとき、ねじ接続方式のように複数の回転円を実行する必要はない。したがって、操作は単純で時間もかからない。
実装中に、ソケット201の端面は円形であってもよい。角状の開口部に対応するラジアンは前述の角度範囲以上であるので、ロックブロックは角状の開口部に任意の角度で挿入されることができる。角状の開口部に対応するラジアンは、ソケット201の端面において角状の開口部によって形成される円弧のラジアンである。
図5を参照すると、2つのストップブロック132によって制限される角度範囲は、30度から90度の範囲であってもよい。すなわち、ロックキャップ103は、スリーブ102の周りを30度から90度の角度範囲内で回転し得る。これに対応して、光ファイバアダプタ20のロックスロット214の開口部に対応するラジアンも30度から90度に設定し得る。2つのストップブロック132によって制限される角度範囲は、30度から90度に設定されている。そのため、一方では、ロックキャップ103の回転可能範囲が大きくなり過ぎず、ロッキング中のロックキャップ103の回転振幅が小さくなり、操作が容易になる。他方、ロックキャップの回動範囲は、光ファイバプラグ10と光ファイバアダプタ20との間のロッキング効果を確保するためには過度に小さくならない。
好ましくは、2つのストップブロック132によって制限される角度範囲は45度である。
図5を参照すると、ロックキャップ103の内壁には2つのロックブロック131が配置されており、2つのロックブロック131間の角度は180度である。これに対応して、光ファイバアダプタ20の外壁には2つのロックスロット214(図6を参照)が設けられ、2つのロックスロット214は光ファイバアダプタ20の外壁の両側に対称的に配置されている。光ファイバプラグと光ファイバアダプタとの間で得られるロッキング効果は、2つの対称的に分布したロックブロックを配置することによって補強され得る。
図2に示すように、スリーブ102の少なくとも一部は、ロックキャップ103の一端から突出している。ロックキャップ103から突出するスリーブ102の端部には、開口スロット121が設けられており、開口スロット121はスリーブ102の一端から軸方向に延出している。これに対応して、ソケット201の一端の端面には、環状のスロット211が設けられている。スロット211は、キャビティ212の外周部周りに配置され、ソケット201の軸方向に延出している。スロット211は、光ファイバプラグ10のスリーブ102と係合され相互接続されるように構成されている。スロット211には、開口スロット121と係合している位置決めキー213(図6を参照)が配置されている。本発明のこの実施形態では、スリーブと光ファイバアダプタとの間の円周方向の位置合わせは、スリーブ102の開口スロット121とスロット211の位置決めキー213との間の位置合わせであってもよい。スリーブの少なくとも一部はロックキャップの一端から突出するので、スリーブは、光ファイバプラグと光ファイバアダプタとの間の相互接続を容易にするために、光ファイバアダプタと円周方向に都合よく位置合わせされることができる。相互接続が完了した後、スロットの位置決めキーがスリーブの開口スロットに挿入され、それによって光ファイバプラグと光ファイバアダプタの円周方向の位置決めが実施される。
図7は、本発明の実施形態によるスリーブの概略構造図である。図7を参照すると、ロックキャップ103の開口スロット121の開口部は角状であり得るため、光ファイバプラグを光ファイバアダプタに相互接続するのが便利である。角状の開口部の角度αは、10度から30度であってもよい。
本発明のこの実施形態では、ロックスロット214は、水平ロック部214A(前述のロック位置に対応する)と垂直シュート部214B(前述のロックスロット214の開口部に対応する)とを含む。水平ロック部214Aは、ソケット201の周方向に沿って配置されている。垂直シュート部214Bは、ソケット201の軸方向に沿って配置されている。水平ロック部214Aと垂直シュート部214Bとは互いに連通している。垂直シュート部214Bの開口部は、角状である、すなわち前述の角状の開口である。ロックブロック131は、垂直シュート部214Bからスライドインした後、水平ロック部214Aに進入する。ロックキャップ103を回転させることにより、ロックブロック131が水平ロック部214A上のロック位置(水平ロック部214A内であって垂直シュート部214Bから離れた位置)まで回転される。
スリーブ102は、シリンダスリーブ形状の物体である。もちろん、図7は一例を示しているにすぎない。スリーブ102は、代替的に、楕円形のシリンダスリーブ形状の物体のような他のスリーブ形状の物体でもよい。
図7に示すように、スリーブ102の一端には、外向きフランジ123が設けられている。ストップロッド122は、外向きフランジ123の外壁に配置されている。ストップロッド122の形状は、シリンダを含むが、これに限定されない。スリーブ102の他端には、開口スロット121が設けられている。スリーブ102を開口スロット121が設けられたスリーブ102の端部からスリーブ102の軸方向に沿って見た場合、スリーブ102はC字状である。加えて、開口スロット121は、外向きフランジ123の近くの位置まで軸方向に延出している。従って、一方では、十分に長い開口スロット121は、光ファイバプラグが光ファイバアダプタに完全に相互接続されることを保証するために配置される。他方、開口スロット121は、スリーブ102全体を貫通することができないので、スリーブ102の底部はフェルール101の位置を制限することができる。
図2から図4を再び参照すると、光ファイバプラグ10は、サブアセンブリ防塵キャップ104をさらに含み得る。サブアセンブリ防塵キャップ104は、光ファイバプラグ10が光ファイバアダプタ20内に挿入される前に光ファイバプラグ10を水や埃から保護するように構成されている。ロックブロック131と係合するロックスロットは、光ファイバプラグ10との相互接続を実施するために、サブアセンブリ防塵キャップ104の外壁に配置されている。サブアセンブリ防塵キャップ104のロックスロットの構造は、光ファイバアダプタ20のロックスロットの構造と同じでもよい。
図3および図4を参照すると、サブアセンブリ防塵キャップ104は、第1のロープ141を用いて光ファイバプラグ10に結合されている。第1のロープ141の両端にはそれぞれ接続リング141Aが形成されている。一方の接続リング141Aはサブアセンブリ防塵キャップ104上にスリーブ付けされ、他方の接続リング141Aは光ファイバプラグ10上にスリーブ付けされている。
図2から図4を再び参照すると、光ファイバプラグ10はテールアセンブリ105をさらに含んでよい。テールアセンブリ105の一端は光ケーブル100に固定的に接続され、テールアセンブリ105の他端はロックキャップ103の一端に当接する。光ケーブル100から延出する光ファイバは、テールアセンブリ105を通ってフェルール101に入る。
図2から図4を再び参照すると、光ファイバプラグ10は、ロックキャップ103内に収容されたカップリングシャフト106をさらに備えてもよい。カップリングシャフト106の一端にはフェルール101が配置され、カップリングシャフト106の他端は、テールアセンブリ105内に配置されている。カップリングシャフト106の内側には、光ファイバが通るチャネルが配置されている。
本発明のこの実施形態では、フェルール101は、様々な一般的なフェルールタイプのものとすることができる。フェルールタイプは、SC(英語:Square Connector)、LC(英語:Lucent Connector)、FC(英語:Ferrule Connector)、およびMPO(英語:Multi-fiber Push On)を含むがこれらに限定されない。フェルール101の前端(光ファイバアダプタ20に接続された一端)は、スリーブ102の内側に位置している。スリーブ102のロックキャップ103から突出する端部は、フェルール101の端面から突出している。フェルール101の前端には、通常、セラミックフェルールピンがある。突出スリーブ102は、光ファイバプラグ10の挿抜時にフェルール101のセラミックフェルールピンが汚染されるのを防止したり、偶発的な落下時にフェルール101のセラミックフェルールピンを保護するために配置されている。
フェルール101の後端(前端とは反対側の他端)には、雄ねじが設けられている。雄ねじが設けられているフェルール101の端部は、スリーブ102の底部を貫通しているので、雄ねじが設けられているフェルール101の後端は、雌ねじが設けられているカップリングシャフト106の前端に接続されている。光ファイバプラグ10が光ファイバアダプタ20に接続されると、フェルール101のセラミックフェルールピンが設けられた前端がキャビティ212内に挿入される。
実施中に、カップリングシャフト106は、その外壁に段差が設けられた円形チューブ構造となり得、カップリングシャフト106の前端に雌ねじが設けられ、カップリングシャフト106は、当該ねじを使ってフェルール101に結合される。
実施中に、テールアセンブリ105は、ゴム製熱収縮スリーブ151、圧着リング152、およびテールシース153を含み得る。圧着リング152は、カップリングシャフト106の他端(後端、すなわち先端の反対側の他端)上にスリーブ付けされ、圧着リング152は、光ケーブル100の補強部材をカップリングシャフト106上にしっかりと圧着するように構成される。ゴム製熱収縮スリーブ151の一端は光ケーブル100を覆い、ゴム製熱収縮スリーブ151の他端はカップリングシャフトの他端と圧着リング152を覆っている。テールシース153は、カップリングシャフト106とゴム製熱収縮スリーブ151上にスリーブ付けされ、テールシース153の一端はロックキャップ103の他端に当接する。
この実装では、光ケーブルの補強部材(アラミドなど)は、圧着リング152を使用して機械的な圧着方法でカップリングシャフト106に圧着締結される。
この実装では、ゴム製熱収縮スリーブ151は、テールアセンブリ105の密封および締結効果を確実にするために、熱収縮するようにカップリングシャフト106および光ケーブル100に密着されている。
テールシース153は、円筒形チューブおよび円錐形チューブを含み得る。円筒形チューブの一端は円錐形チューブの一端に接続され、円筒形チューブの他端はカップリングシャフト106上にスリーブ付けされ、円錐形チューブの他端はゴム製熱収縮スリーブ151上にスリーブ付けされる。
実施中に、カップリングシャフト106の他端には少なくとも2つの段差を設けてもよい。最後尾が第1の段差で、第1の段差に近い段差が第2の段差である。圧着リング152の一端は、カップリングシャフト106の第1の段差に接続されている。具体的には、圧着リング152の他端は、第1の段差上にスリーブ付けさてもよく、接続方法は、ねじ接続および圧着接続を含むがこれに限定されない。テールシース153は、カップリングシャフト106の第2の段差上にスリーブ付けされている。
さらに、サブアセンブリ防塵キャップ104の第1のロープ141の他方の接続リング141Aは、第2の段差上でスリーブ付けされてもよい。第1のロープ141の滑りを回避するために、スナップリング161は、第1のロープ141を位置決めするように、第2の段差上に配置してもよい。
図8は、本発明の実施形態によるロックキャップの概略構造図である。図8を参照すると、ロックキャップ103は、異なる直径を有する複数の円形チューブ構造を含み得る。例えば、図8に示すロックキャップ103は、大径円形チューブおよび小径円形チューブを含み得る。大径円形チューブはスリーブ102上にスリーブ付けされ、小径円形チューブはカップリングシャフト106上にスリーブ付けされる。
図8に示すように、ストップブロック132の形状は角錐台であり、ロックブロック131の形状は円筒である。もちろん、本発明のこの実施形態では、ロックブロック131の形状およびストップブロック132の形状はこれに限定されない。例えば、ロックブロック131の形状およびストップブロック132の形状は、代替的に直方体、円錐台などであってもよい。
ロックキャップ103の前端(光ファイバアダプタ20に接続されている一端)には、光ファイバコネクタアセンブリが接続またはロックされていることを示すために矢印アライメント識別子133が設けられている。これに対応して、光ファイバアダプタ20には、接続状態またはロック状態を識別するための指示識別子215(図6を参照)が設けられている。指示識別子215は、テキスト(例えば、0および1であり、1は接続状態を識別し、0はロック状態を識別する)、記号、および矢印を含むがこれらに限定されない。図6に示すように、本実施形態では、上記指示識別子215として、0、1、および0と1との間に配置された両方向矢印(回転範囲を示す)が用いられている。
さらに、ロックキャップ103の外壁には、ロックキャップ103に沿って軸方向に延びる第1の溝が設けられている。溝の設計は、ロックキャップ103が回転するときに外壁の摩擦を増大させてロックキャップ103の回転を容易にする。ロックキャップ103には、エッジ切断面134が設けられており、このエッジ切断面134内には、ロックキャップ103の軸と直交する第2の溝が設けられている。第2の溝は、光ファイバプラグの挿抜中の操作の手の感触を改善するために配置される。
エッジ切断面134は、ロックキャップ103の後端(テールチューブ近傍の端部)に配置されることが好ましい。また、ロックキャップ103は、対称に配置された2つのエッジ切断面134を含む。
図2から図4を再び参照すると、光ファイバプラグ10は、弾性部材107をさらに含み得る。弾性部材107は、カップリングシャフト106とロックキャップ103との間に配置されている。弾性部材107の一端は、カップリングシャフト106がフェルール101に接続されている一端のシャフト肩部に当接し、弾性部材107の他端は、ロックキャップ103の内部キャビティのシャフト肩部に当接している。ロックキャップ103の内部キャビティのシャフト肩部は、ロックキャップ103の一端であり、テールアセンブリ105に近接している一端に位置している。ロックキャップ103は、限定的な方式でカップリングシャフト106に沿って短い距離内で軸方向にスライドし得る。弾性部材107は、接続および緩み止め機能を実施するために、フェルール101から離れる方向に沿ってロックキャップ103に弾性力を与えるように構成される。
弾性部材107は、バネを含むがこれに限定されない。
図2から図4を再び参照すると、光ファイバプラグ10はさらに、いくつかのシールリング108を含み得る。いくつかのシールリング108のうちの1つは、カップリングシャフト106とロックキャップ103との間に配置されている。いくつかのシールリング108のうちの別のシールリング108はロックキャップ103と一緒に使用され、サブアセンブリ防塵キャップ104とロックキャップ103との間で使用される、または光ファイバアダプタ20とロックキャップ103との間で使用される。シールリング108は、上記の場所で密封効果を得るために配置される。シールリング108が光ファイバアダプタ20とロックキャップ103との間で使用される場合、IP68密封効果が光ファイバコネクタアセンブリに対して達成され得る。
シールリング108は、良好な密封効果を達成するために、上述の構造部材の形状と一致するように、O字シールリングであってもよい。
図2から図4および図6を再び参照すると、光ファイバアダプタ20は、ソケット201の他に、セラミックチューブ202と、アダプタ防塵キャップ203と、ロックナット204と、シールリング205とをさらに含む。
セラミックチューブ202は、光ファイバアダプタ20のソケット201の中央に配置されている。
さらに、光ファイバ相互接続を容易にするために、ソケット201の2つの端部には対応する光ファイバサブアセンブリのフェルールの開口部が設けられ、セラミックチューブ202はその開口部内に配置され、ソケット201の2つの端部から挿入されている2つの光ファイバサブアセンブリのフェルールの内の光ファイバを接続するように構成される。
図2から図4および図6を再び参照すると、光ファイバアダプタ20は、アダプタ防塵キャップ203をさらに含んでもよく、アダプタ防塵キャップ203は、光ファイバプラグ20が光ファイバプラグ10に接続される前に光ファイバプラグ20を水および塵埃から保護するように構成される。アダプタ防塵キャップ203の内壁には、光ファイバアダプタ20との相互接続を実施するために、光ファイバプラグ10のと同じロックブロックが設けられている。光ファイバアダプタ20が光ファイバプラグ10に接続されると、アダプタ防塵キャップ203がサブアセンブリ防塵キャップ104に接続され得る(図8を参照)。
アダプタ防塵キャップ203は、第2のロープ231を使用してソケット201に結合される。接続リング231Aは、第2のロープ231の2つの端部にそれぞれ形成されている。一方の接続リング231Aはアダプタ防塵キャップ203上にスリーブ付けされ、他方の接続リング231Aはソケット201上にスリーブ付けされている。
実施中に、ソケット201の外壁は、その外側輪郭が階段状である円形チューブ構造であってもよい。具体的には、ソケット201の外側輪郭は、中央に突起を有するフランジであってもよい。ソケット201の一方の面は、光ファイバプラグ10と相互接続するように構成され、ソケット201の他方の面は、ソケット201と整合する別の光ファイバプラグ(通常は共通の光ファイバプラグ)の挿入および相互接続に使用される。
さらに、アダプタ防塵キャップ203の外壁には、光ファイバプラグ10のロックキャップのと同じ矢印アライメント識別子が設けられている。
図2から図4および図6を再び参照すると、光ファイバアダプタ20はさらに、ロックナット204を含んでもよく、ロックナット204は光ファイバアダプタ20全体を対応する装着キットケースに固定するように構成される。具体的には、装着キットケースの装着孔を通過した後、光ファイバアダプタ20をロックナット204でロックされて締結される。
図2から図4および図6を再び参照すると、光ファイバアダプタ20はさらに、シールリング205を含んでもよい。シールリング205は突出側にスリーブ付けされ、アダプタ防塵キャップ203と光ファイバアダプタ20との間で使用される。シールリング205は、上述の位置で密封効果を達成するために配置されている。アダプタ用防塵キャップ203がサブアセンブリ防塵キャップ104に接続されると、シールリング205はアダプタ防塵キャップ203とサブアセンブリ防塵キャップ104との間に位置される。
シールリング205は、良好な密封効果を達成するために、上述の構造部材の形状に適合するように、O字シールリングとしてもよい。
以上の説明は本発明の例示的な実施形態にすぎず、本発明を限定することを意図するものではない。本発明の精神および原理から逸脱することなくなされたいかなる修正、等価な置換、および改良は本発明の保護範囲内に入るものとする。