JP7228399B2 - 皿ファスナ継手構造および皿ファスナ用弾性体 - Google Patents
皿ファスナ継手構造および皿ファスナ用弾性体 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7228399B2 JP7228399B2 JP2019021324A JP2019021324A JP7228399B2 JP 7228399 B2 JP7228399 B2 JP 7228399B2 JP 2019021324 A JP2019021324 A JP 2019021324A JP 2019021324 A JP2019021324 A JP 2019021324A JP 7228399 B2 JP7228399 B2 JP 7228399B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- region
- fastened
- countersunk
- elastic body
- fastener
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Connection Of Plates (AREA)
- Bolts, Nuts, And Washers (AREA)
Description
この特許文献1では、被締結部材の円筒形の孔に皿頭の全体が配置されるため、皿頭はフリーの状態にある。テーパワッシャの鍔部は、鍔部よりも大きい被締結部材の凹部内に余裕をもって配置される。被締結部材に係合する鍔部と、他の被締結部材に係合するボルトの軸部とにより、被締結部材に締結力が作用する。
そのため、アルミニウム合金または繊維強化樹脂が用いられた被締結部材を皿ボルトにより締結する場合は、鉄や鋼等が用いられた被締結部材を皿ボルトにより締結する場合と同等の大きさの締結力を被締結部材に与えることが難しい。
そうすると、皿ボルトの軸方向の締結力に対して直交する方向の荷重により、皿ボルトの軸部と被締結部材の挿入孔の内周部との間に設定されているクリアランスの分だけ被締結部材が互いに滑る。孔心位置の公差に対応するため、また、皿ボルトの挿入や取り外しの作業を容易に行うために、皿ボルトの軸部と挿入孔の内周部との間にはクリアランスを設定することができる。
被締結部材の滑りに伴い、皿ボルトが挿入孔に対して傾き、軸部にせん断応力を発生させながら被締結部材に荷重を伝達する。さらに、ボルト皿頭の座面が突き当てられる被締結部材の受け面からの反力によって、皿頭に曲げ応力が生じる。
図9に示すように、被締結部材91,92の滑りおよび皿ボルト8の傾きに伴う受け面91Aからの反力により、皿頭81に曲げ応力が生じる。図9に示す湾曲した矢印は、皿ボルト8の傾きによって皿頭81が二点鎖線で示す形状から実線で示す形状に曲げ変形したことで生じる曲げ応力に関する曲げモーメントMを示している。図9に示す例では、特に皿頭81の首部81Aの曲げ応力が大きい。
特許文献1の構成によれば、被締結部材の滑りにより皿ボルトが傾く際に、皿頭が拘束されていないため皿頭の曲げ応力の増大を回避できる反面、軸部と直交する方向の荷重に対する接合強度には劣る。
そして、本発明は、弾性体が、径方向内側の第1領域と、径方向外側の第2領域と、を含み、第1領域および第2領域のいずれも、皿ファスナ、および受け面が形成される被締結部材と比べて弾性体の肉厚方向の剛性が低く、第1領域に設定された肉厚方向への最大弾性変形量と比べて、第2領域に設定された肉厚方向への最大弾性変形量が大きいことを特徴とする。
以下に説明する皿ファスナ継手構造1~4のいずれも、後述するように、皿ボルト10の座面12Bと被締結部材21の受け面21Aとの間に配置される弾性体の構成要件に主要な特徴を有する。
まず、図1(a)および(b)に示す第1実施形態の皿ファスナ継手構造1を例に取り、本発明の全ての実施形態に共通する構成要素を説明する。
図1(a)および(b)に示すように、皿ファスナ継手構造1は、軸部11および逆円錐台状の皿頭12を有した皿ファスナとしての皿ボルト10と、皿ボルト10に設けられるナット18と、皿ボルト10およびナット18により締結される複数の被締結部材21,22と、弾性体30とを備えている。
その場合において、被締結部材21,22は、航空機の胴体や主翼等の部材である。こうした被締結部材21,22は、複数の皿ボルト10を用いて複数の箇所で締結されている。
例えば、被締結部材21は、主翼のスキンであり、被締結部材22は、スキンを裏側から支持するストリンガまたはリブである。あるいは、被締結部材21が胴体のスキンであり、被締結部材22がスキンを裏側から支持するフレームであってもよい。
同一の皿ボルト10により締結される被締結部材(21,22)の数は、2つに限らず、3つ以上であってもよい。
被締結部材21,22は、鉄や鋼等と比べて比強度の大きい材料、例えば、アルミニウム合金または繊維強化樹脂を用いて形成されることが好ましい。繊維強化樹脂は、炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維等の強化繊維からなる繊維基材と、繊維基材に含侵したマトリクス樹脂とを含む。
受け面21Aには、弾性体30を介して座面12Bが押圧される。
ボルト挿入孔20の内周部と軸部11の外周部との間には、所定の寸法のクリアランスCが設定されている。クリアランスCの寸法は、皿ボルト10をボルト挿入孔20に挿入したりボルト挿入孔20から皿ボルト10を取り外したりする作業の容易性と、寸法や組立の公差による挿入孔201,202の断面中心の位置の公差を考慮して設定されている。
滑りを引き起こす荷重F1は、例えば機外と機内の圧力差により機体のスキンに作用する張力である。または、荷重F1は、例えば主翼に生じる空力的荷重により主翼が曲がり、主翼スキンに作用する張力である。
ボルト挿入孔20の内周部と軸部11の外周部との間は、空隙24であって、例えば鋼材から形成された筒体等、被締結部材21,22の滑りに抵抗する部材は配置されていない。
さて、皿ボルト10は、雄ねじ11Aが形成された軸部11(shank)と、頂面12Aに向かうにつれて軸部11の径に対して径が次第に拡大した逆円錐台状の皿頭12(flush head)とを備えている。
皿ボルト10により被締結部材21,22が締結された状態において、皿ボルト10の軸線は、基本的にはボルト挿入孔20の軸線Aと一致している。
本実施形態の雄ねじ11Aは、軸部11における先端部11B側の所定範囲に亘り形成されているが、雄ねじ11Aが軸部11の全長に亘り形成されていてもよい。
皿頭12には、締結時に工具が挿入される溝12D(recess)が頂面12Aから窪んで形成されている。
図1(b)や、図2、図3等において溝12Dの図示を省略する。
また、ナット18および軸部11の先端部11Bを覆う図示しないキャップを被締結部材22の機内側に設けることができる。
ナット18も、皿ボルト10と同様の材料を用いて構成することができる。
次に、弾性体30について説明する。弾性体30は、ゴム等の弾性材料から環状に形成されて座面12Bと受け面21Aとの間に配置される部材である。弾性体30の外径も内径も、軸部11から頂面12Aに向かうにつれて次第に拡大している。
弾性体30のほぼ無負荷の状態が図2(a)および(b)に示されている。
弾性体30は、締結時に座面12Bと受け面21Aとの間に押圧されることで弾性変形する。加えて、弾性体30は、被締結部材21,22が互いに滑ることで皿ボルト10が傾くことによっても、座面12Bと受け面21Aとの間に押圧されて弾性変形する。
第1領域31の剛性と、第2領域32の剛性のいずれも、皿ボルト10および被締結部材21の両者に対して剛性が低い。ここでは、弾性体30の肉厚方向の剛性を比較している。
第1領域31および第2領域32は、想定される最大の締結力F0と、被締結部材21,22の滑りに伴い弾性体30を押圧する想定の最大荷重とが作用したとしても弾性域内で弾性変形し、弾性変形した状態から除荷により復元する。これを実現するための肉厚および剛性が第1領域31および第2領域32のそれぞれに確保されている。
ここで、負荷が加えられていない無負荷時から、弾性限まで肉厚方向に最大限に弾性変形した時までの弾性変形量を「最大弾性変形量」と定義するものとする。
第1領域31の最大弾性変形量δ1と、第2領域32の最大弾性変形量δ2とは相違している。
例えば、スチレンブタジエンゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム、イソブチエンイソプレンゴム、エチレンプロピレンゴム、エチレンプロピレンジエンゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム等のゴム材料から、弾性体30に使用する材料を選定することができる。
あるいは、中実の構造で考えると被締結部材21のアルミニウム合金と比べて弾性率が大きい金属材料であるとしても、当該金属材料からなる金網状、メッシュ状の素材を用いて弾性体30の形状に成形することにより、弾性体30に皿ボルト10および被締結部材21,22の両者よりも低い剛性を与えるようにしてもよい。
図1~図3に示す第1実施形態では、後述する第2実施形態および第3実施形態とは異なり、皿ボルト10の座面12Bのテーパの角度と、被締結部材21の受け面21Aのテーパの角度とが相違している。
座面12Bおよび受け面21Aのいずれも、軸部11側から頂面12Aに向かうにつれて径が拡大しているように傾斜しているが、傾斜の角度(θ1,θ2)が相違している。
つまり、図1(b)に示すように、座面12Bが軸線Aに対してなす角度をθ1、受け面21Aが軸線Aに対してなす角度をθ2とすると、θ1<θ2である。
そのため、第1実施形態では、弾性体30に負荷が加えられていない無負荷の状態において、径方向内側の第1領域31と径方向外側の第2領域32とに異なる肉厚を与えている。座面12Bと受け面21Aとの間に配置される弾性体30の肉厚は、径方向の内側から外側に向かうにつれて次第に増加している。このため、弾性体30の最大弾性変形量が、径方向の内側から外側に向かうにつれて増加している。
第1実施形態では、第1領域31および第2領域32を含む弾性体30の全体を単一の材料から構成することができる。
角度θ2とは異なる傾斜角度を外周部30Aに与えたり、角度θ1とは異なる傾斜角度を内周部30Bに与えたりすることができる。内周部30Bの傾斜角度は、第1、第2領域31,32のうち特に第2領域32に与えたい肉厚に応じて適宜に定めることができる。
但し、弾性体30の頂部30Dが必ずしも表面21Bと面一に配置される必要はない。頂部30Dが表面21Bよりも下方に位置していたとしても、例えばシーラントを頂部30Dに塗布することで、機体表面の平滑化を図ることができる。
締結時には、被締結部材21,22に対して皿ボルト10が軸部11の軸方向に変位することで、弾性体30が受け面21Aと座面12Bとの間に押圧されて弾性変形する。このとき弾性体30は、径方向内側から外側までの全体に亘り、肉厚方向に一定の変形量により弾性変形するとみなすことができる。皿ボルト10の締結力F0により、弾性体30が弾性変形した状態に維持される。
なお、弾性体30によって座面12Bと受け面21Aとの間を封止することが必要ない場合は、締結完了時に弾性体30が無負荷の状態であっても許容される。
図3に示すように、空力荷重等の外的な荷重F1により、軸部11の外周部とボルト挿入孔20の内周部との間の空隙24の分、被締結部材21,22が互いに滑る。それに伴い、皿ボルト10がボルト挿入孔20の軸線Aに対して傾く。
そうすると、軸部11にせん断応力を発生させながら荷重F1が軸部11から被締結部材21,22に伝達されるとともに、皿頭12の座面12Bが突き当てられる受け面21Aからの反力が生じる。このとき、受け面21Aからの反力によって皿頭12に生じる曲げ変形が、弾性体30の肉厚方向への弾性変形により緩和される。
仮に、本実施形態とは逆に、皿頭12の曲げ変位が小さい径方向内側の第1領域31に、第2領域32の最大弾性変形量よりも大きな最大弾性変形量が設定されていたとすれば、応力低減の効果は本実施形態と比べて小さい。
被締結部材21,22の滑りは、皿ファスナ継手構造1を備える装置等の振動や、航空機の場合で言えば飛行時の圧力変動に伴う繰り返しの荷重F1により生じうる。弾性体30の作用により、皿ファスナ継手構造1の疲労破壊を防ぐことができる。
但し、t1<t2の場合と同様に、第1領域31に設定された最大弾性変形量δ1と比べて第2領域32に設定された最大弾性変形量δ2が大きく、かつ、締結後に第1、第2領域31,32においてさらなる弾性変形が可能であることが要件である。
図4に示す弾性体35は、第1領域31および第2領域32に加え、皿頭12の頂面12Aを覆うカバー領域33を備えている。カバー領域33により頂面12Aが全域に亘り覆われている。この弾性体35の内端30Cの内側に皿頭12を挿入することで、弾性体35が皿頭12の周りに装着されている。弾性体35の装着された皿ボルト10に対してナット18を回転させることで、被締結部材21,22を締結することができる。カバー領域33の周りにはシーラントSを充填している。
なお、図1(a)に示すように工具挿入用の溝12Dが皿頭12に形成されている場合は、カバー領域33における溝12Dに対応する箇所を欠損させることにより、締結前に弾性体35を皿頭12に装着しつつ、溝12Dへの工具の挿入により締結作業を行うことができる。溝12Dに対応する欠損箇所にシーラント等を充填すると、頂面12Aが全域に亘り覆われる。
第2実施形態以降における弾性体にカバー領域33を与えることもできる。
次に、図5を参照し、第2実施形態に係る皿ファスナ継手構造2を説明する。
以下、第1実施形態とは異なる事項を中心に説明する。第1実施形態と同様の構成要素には同じ符号を付している。
皿ファスナ継手構造2は、受け面21Aと座面12Bとの間に配置される弾性体40を備えている。第2実施形態では、軸線Aに対する座面12Bの角度θ1と、軸線Aに対する受け面21Aの角度θ2とが同一である。なお、座面12Bや受け面21Aの寸法形状や組み付けの公差により角度θ1と角度θ2とが若干異なっていてもよい。
あるいは、第1領域41および第2領域42に同一の材料を使用しつつ、例えば、第1領域41を中実に形成し、第2領域42を中空やメッシュ状に形成することにより、k1>k2の要件を満足することができる。
なお、第1領域41と第2領域42とが必ずしも一体化されている必要はない。弾性体40は、分離した第1領域41と第2領域42とからなるものであってもよい。
そして、被締結部材21,22が締結された状態で弾性体40が第1実施形態の弾性体30と同様に機能することにより、皿ファスナ継手構造2に生じる応力を低減することができる。
次に、図6を参照し、第3実施形態に係る皿ファスナ継手構造3を説明する。
以下、第2実施形態と相違する事項を中心に説明する。第2実施形態と同様の構成には同じ符号を付している。
皿ファスナ継手構造3に備わる弾性体50は、第1弾性部50Aと、第2弾性部50Bとを含んでいる。第1弾性部50Aを灰色で示し、第2弾性部50Bを格子状のパターンで示している。
第1弾性部50Aの剛性kaおよび第2弾性部50Bの剛性kbは、皿ボルト10および被締結部材21のいずれに対しても小さい。
そして、弾性体50の肉厚方向に関し、第2弾性部50Bの剛性kbが、第1弾性部50Aの剛性kaと比べて小さい(ka>kb)。
第1弾性部50Aと第2弾性部50Bとは、弾性体50の肉厚方向に対して交差した境界Bにより区分されており、弾性体50の径方向内側から外側に向かうにつれて第2弾性部50Bの占める体積比率が増加している。
但し、第3実施形態では、弾性体50の剛性が径方向内側から外側に向かうにつれて、k1からk2へと次第に低くなっている。これに伴い、弾性体50の最大弾性変形量が、径方向の内側から外側に向かうにつれて増加しているから、この点では、第3実施形態は第1実施形態と同様である。
また、第2実施形態のように弾性体40の肉厚方向に沿って設定される第1、第2領域の境界と比べ、第3実施形態の境界Bは弾性体50の径方向全体に亘り広く延在しているため、第1弾性部50Aと第2弾性部50Bとが接合される場合に、接合面積を広く確保して接合強度をより十分に確保することができる。
第1弾性部50Aおよび第2弾性部50Bの体積比率に基づいて、第1領域51および第2領域52の剛性に関してk1>k2が成り立つ限りにおいて、第1弾性部50Aと第2弾性部50Bとの境界Bを適宜に定めることができる。
図7に示す皿ファスナ継手構造4は、第1実施形態(図1)および第2実施形態(図5)のそれぞれの特徴を組み合わせることで構成されている。
すなわち、座面12Bおよび受け面21Aの角度θ1,θ2に関し、θ1<θ2であり、皿ファスナ継手構造4の弾性体60が備える第1領域61および第2領域62の肉厚方向の剛性k1,k2に関してはk1>k2である。
第1、第2実施形態の特徴の掛け合わせにより、第1領域61と第2領域62とのそれぞれの最大弾性変形量δ1,δ2の差を拡大することができるので、第2領域62に、上述した第2領域32,42に得られる最大弾性変形量よりも大きい最大弾性変形量を設定することが可能となる。
図8(a)に示す皿ファスナ継手構造5Aは、座面12Bと受け面21Aとの間に配置される第1弾性体30に加えて、軸部11の外周部とボルト挿入孔20の内周部との間に配置される第2弾性体70を備えている。
第1弾性体30は、第1実施形態の弾性体30と同様である。
第2弾性体70は、第1実施形態の弾性体30と同様に、ゴム材料、樹脂材料、あるいは金属材料を用いて構成することができる。第2弾性体70の肉厚方向(軸部11の径方向)の剛性は、同方向における軸部11の剛性および被締結部材21,22の剛性と比べて低い。
なお、軸部11とボルト挿入孔20の内周部との間にはクリアランスCが設定されているため、第2弾性体70を径方向に弾性変形させながら、クリアランスCが設定されていない場合と比べて容易に軸部11をボルト挿入孔20に挿入することができる。
第5実施形態によれば、被締結部材21,22の滑りが生じたとしても、第2弾性体70の弾性変形により皿ボルト10の傾きの変位が緩和されるので、軸部11の傾きに伴い座面12Bと受け面21Aとが押し合うことで生じる皿頭12の強制的な曲げ変形が緩和される。そのため、皿ファスナ継手構造5A,5Bに生じる応力を第1~第4実施形態よりもさらに低減することができる。
また、皿ボルト10は、被締結部材に形成された雌ねじに係合されるものであってもよい。この場合はナット18が必要ない。
こうした皿リベットを用いており、皿リベットの軸部と挿入孔の内周部との間の隙間の存在により被締結部材21,22の滑りが生じ得る場合にも、皿頭12の座面12Bと受け面21Aとの間に介在する弾性体(30等)の作用により、継手構造に生じる応力を低減することができる。
8 皿ボルト
10 皿ボルト
11 軸部
11A 雄ねじ
11B 先端部
12 皿頭
12A 頂面
12B 座面
12C 首部
12D 溝
18 ナット
18A 端面
20 ボルト挿入孔(挿入孔)
21 被締結部材
21A 受け面
21B 表面
22 被締結部材
22A 面
24 空隙
30,35,40,50,60 弾性体
30A 外周部
30B 内周部
30C 内端
30D 頂部
31,41,51,61 第1領域
32,42,52,62 第2領域
33 カバー領域
50A 第1弾性部
50B 第2弾性部
70 第2弾性体
81 皿頭
81A 首部
81B 座面
91,92 被締結部材
91A 受け面
201,202 挿入孔
A 軸線
B 境界
C クリアランス
F0 締結力
F1 荷重
M モーメント
k1,k2 剛性
ka,kb 剛性
S シーラント
t1,t2 肉厚
δ1,δ2 最大弾性変形量
θ1,θ2 角度
Claims (10)
- 軸部、および前記軸部から頂面に向かうにつれて径が拡大した逆円錐台状の皿頭を含む皿ファスナと、
前記皿ファスナにより締結される複数の被締結部材と、
前記皿頭の座面、および一の前記被締結部材に形成されて前記座面を受ける受け面の間に配置される環状の弾性体と、を備え、
前記弾性体は、前記軸部から前記頂面に向かうにつれて内径および外径が拡大し、前記軸部の側の第1領域と、前記頂面の側の第2領域と、を含み、
前記第1領域および前記第2領域のいずれも、前記皿ファスナ、および前記受け面が形成される前記被締結部材と比べて前記弾性体の肉厚方向の剛性が低く、
前記第1領域に設定された肉厚方向への最大弾性変形量と比べて、
前記第2領域に設定された肉厚方向への最大弾性変形量が大きい、ことを特徴とする皿ファスナ継手構造。 - 前記皿ファスナは、前記被締結部材に対する着脱が可能なボルトである、
請求項1に記載の皿ファスナ継手構造。 - 前記皿ファスナが挿入される前記被締結部材の挿入孔の軸線に対して前記座面がなす角度をθ1、
前記軸線に対して前記受け面がなす角度をθ2、とすると、
θ1<θ2である、
請求項1または2に記載の皿ファスナ継手構造。 - 無負荷の状態における前記第1領域の肉厚をt1、
無負荷の状態における前記第2領域の肉厚をt2、とすると、
t1<t2である、
請求項3に記載の皿ファスナ継手構造。 - 前記第1領域の剛性をk1、
前記第2領域の剛性をk2、とすると、
k1>k2である、
請求項1から4のいずれか一項に記載の皿ファスナ継手構造。 - 前記弾性体は、肉厚方向の剛性が異なる第1弾性部および第2弾性部を備え、
前記第1弾性部の剛性kaに対して、前記第2弾性部の剛性kbが小さく、
前記第1弾性部および前記第2弾性部の体積比率に基づいて、k1>k2である、
請求項5に記載の皿ファスナ継手構造。 - 前記軸部と、前記軸部が挿入される前記被締結部材の挿入孔の内周部との間に配置され、前記軸部および前記被締結部材と比べて肉厚方向の剛性が低い第2の弾性体を備える、請求項1から6のいずれか一項に記載の皿ファスナ継手構造。
- 前記弾性体は、前記頂面を覆うカバー領域を含む、
請求項1から7のいずれか一項に記載の皿ファスナ継手構造。 - 前記被締結部材は、航空機の機体を構成する部材である、
請求項1から8のいずれか一項に記載の皿ファスナ継手構造。 - 皿ファスナの皿頭の座面、および前記皿ファスナにより締結される複数の被締結部材の一つに形成されて前記座面を受ける受け面の間に配置される環状の弾性体であって、
前記弾性体は、その軸方向の一方から他方に向かうにつれて内径および外径が拡大し、
前記軸方向の一方の側の第1領域と、前記軸方向の他方の側の第2領域と、を含み、
前記第1領域に設定された肉厚方向への最大弾性変形量と比べて、
前記第2領域に設定された肉厚方向への最大弾性変形量が大きい、ことを特徴とする皿ファスナ用弾性体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019021324A JP7228399B2 (ja) | 2019-02-08 | 2019-02-08 | 皿ファスナ継手構造および皿ファスナ用弾性体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019021324A JP7228399B2 (ja) | 2019-02-08 | 2019-02-08 | 皿ファスナ継手構造および皿ファスナ用弾性体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020128774A JP2020128774A (ja) | 2020-08-27 |
JP7228399B2 true JP7228399B2 (ja) | 2023-02-24 |
Family
ID=72174328
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019021324A Active JP7228399B2 (ja) | 2019-02-08 | 2019-02-08 | 皿ファスナ継手構造および皿ファスナ用弾性体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7228399B2 (ja) |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009227166A (ja) | 2008-03-24 | 2009-10-08 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 航空機組立品 |
JP2014500444A (ja) | 2010-10-08 | 2014-01-09 | ウァイス,ウォルフガング | 位置誤差を補正する形状ロック接続 |
JP2018069903A (ja) | 2016-10-28 | 2018-05-10 | 本田技研工業株式会社 | 車両用ホイール |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH087136Y2 (ja) * | 1991-09-10 | 1996-03-04 | オーパック株式会社 | ボルト、リベット等の締結部品 |
-
2019
- 2019-02-08 JP JP2019021324A patent/JP7228399B2/ja active Active
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009227166A (ja) | 2008-03-24 | 2009-10-08 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 航空機組立品 |
JP2014500444A (ja) | 2010-10-08 | 2014-01-09 | ウァイス,ウォルフガング | 位置誤差を補正する形状ロック接続 |
JP2018069903A (ja) | 2016-10-28 | 2018-05-10 | 本田技研工業株式会社 | 車両用ホイール |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2020128774A (ja) | 2020-08-27 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US20220169365A1 (en) | Assembly with captive nut | |
EP2436600B1 (en) | Seat track and monument attach fastener | |
US8961086B2 (en) | Fastener and method of installing same | |
JP5713980B2 (ja) | 耐雷ファスナおよび航空機 | |
EP2787221B1 (en) | Pierce nut for high-strength steel sheet | |
US9475576B2 (en) | Flexbeam rotor attachment to rotor blade | |
US10981441B2 (en) | Torque rod | |
CN108016207B (zh) | 车辆用车轮 | |
US10871198B2 (en) | Isolation mount | |
JP7228399B2 (ja) | 皿ファスナ継手構造および皿ファスナ用弾性体 | |
US20140356581A1 (en) | Composite Hat Stiffener | |
JP6765344B2 (ja) | 複合材料翼及び複合材料翼の製造方法 | |
US10100859B2 (en) | Riveted assembly and associated production method | |
US10954991B2 (en) | Electromagnetic effect protective fastener with swageable termination body | |
US20220074446A1 (en) | Aircraft component coupling assembly and coupler for aircraft components | |
US12038035B2 (en) | Threaded fastener | |
JP2012241761A (ja) | 車体部品の締結構造 | |
JPH03140613A (ja) | 軸直角の応力を受けるねじ締結構造 | |
US20150369271A1 (en) | Fastener | |
US11821450B2 (en) | Rivet | |
JP6791738B2 (ja) | ボルト植設構造とそれを用いたアッパサポート、ボルト植設構造の製造方法 | |
US20230082125A1 (en) | Scored spacer element serving to obtain a spacer washer positioned between parts of an assembly, and method for assembling at least two parts using at least one such scored spacer element | |
EP3693275A1 (en) | Outflow valve assemblies including non-metallic frames and enhanced attachment features | |
US20220068762A1 (en) | Semiconductor device and semiconductor device with cooling member | |
GB2580048A (en) | Elastic washer and screw-nut connection therefore |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20211210 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20221024 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20221108 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20221222 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20230207 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20230213 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7228399 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |