JP7227712B2 - ロボットハンド、ロボットおよび把持方法 - Google Patents

ロボットハンド、ロボットおよび把持方法 Download PDF

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Description

本発明は、複数の把持部により対象物を把持するロボットハンド、このようなロボットハンドを備えたロボットおよびこのようなロボットハンドによる対象物の把持方法に関する。
工場の製造ライン等において使用されるロボットにおいて、部品を把持するためのロボットハンドとして従来から様々なタイプのものが用いられている。例えば、特許文献1には、対象物の大きさや形状に関わらず確実に対象物を把持することができるハンド機構が開示されている。ここで、特許文献1に開示されるハンド機構では、駆動機構本体に3つの指部材が設けられており、各指部材が駆動機構によってそれぞれ回転させられることにより各指部材がハンド機構の中心に向かって移動するようになっている。このように、各指部材がハンド機構の中心に向かって移動することにより、対象物が各指部材により把持されるようになる。また、各指部材は、基節部材と、この基節部材の軸方向の一端に回転可能に取り付けられた末節部材とを有しており、末節部材が回転することで、基節部材に対して屈曲するよう構成されている。
しかしながら、特許文献1に開示されるようなハンド機構では、対象物を把持する際に各指部材が駆動機構によって回転させられると、基節部材および末節部材が互いに交差するように移動するため、対象物に対してねじれの力が加えられてしまうという問題がある。
これに対し、特許文献2には、ベース部に設けられた3本の互いに平行に延びる棒状の把持部により対象物を把持するロボットハンドが開示されている。このようなロボットハンドによれば、棒状の把持部により対象物を把持するため、対象物に対してねじれの力が加えられてしまうことを抑止することができる。また、特許文献2に開示されるロボットハンドによれば、把持部を回転させる方向と反対の向きにベース部を回転させることにより、待機位置からベース部の中心に近づく方向に移動する各把持部の軌跡を略直線形状とすることができ、このことにより対象物を安定的に把持することができるようになる。
特開2017-71041号公報 特開2017-104967号公報
特許文献2に開示される従来のロボットハンドでは、各把持部を回転させるための駆動部およびベース部を回転させるための駆動部をそれぞれ設けなければならず、装置の構造が複雑になるとともに装置全体が高価なものになるという問題があった。
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、1つの駆動部によって各支持部および保持部をそれぞれ回転させることができ、よって複数の駆動部を用いる場合と比較して構造をシンプルなものとすることができるとともに費用を低減することができるロボットハンド、ロボットおよび把持方法を提供することを目的とする。
本発明のロボットハンドは、ベース部と、複数の把持部と、各前記把持部をそれぞれ支持する複数の支持部と、各前記支持部を保持する保持部と、各前記支持部を回転させる駆動部と、各前記支持部が回転するときの動力を前記保持部に伝達するための動力伝達部と、を備え、各前記支持部が回転することにより、各前記把持部がそれぞれ互いに接近することで対象物が把持されるようになっており、前記保持部は、前記動力伝達部から伝達された動力により、前記ベース部に対して各前記支持部が回転する方向とは逆の方向に回転することを特徴とする。
このようなロボットハンドによれば、各支持部が回転するときの動力を動力伝達部によって保持部に伝達することにより、1つの駆動部によって各支持部および保持部をそれぞれ回転させることができ、よって複数の駆動部を用いる場合と比較して構造をシンプルなものとすることができるとともに費用を低減することができる。
本発明のロボットハンドにおいては、少なくとも1つの前記支持部は軸部材を有しており、当該支持部は前記軸部材を中心として回転し、前記動力伝達部は、前記軸部材に設けられた第1プーリと、前記ベース部に位置固定で取り付けられた第2プーリと、前記第1プーリおよび前記第2プーリにそれぞれ掛け渡された動力伝達部材とを有していてもよい。
この場合、前記第1プーリの直径aおよび前記第2プーリの直径bは下記の関係であってもよい。
b=a×(m+n)/n
(m:前記保持部の中心と前記軸部材の中心との間の距離、
n:前記軸部材の中心と前記把持部との間の距離)
あるいは、少なくとも1つの前記支持部は軸部材を有しており、当該支持部は前記軸部材を中心として回転し、前記動力伝達部は、前記軸部材に設けられた第1ギヤと、前記ベース部に位置固定で取り付けられた第2ギヤとを有しており、前記第1ギヤおよび前記第2ギヤは直接または第3ギヤを介して接続されるようになっていてもよい。
本発明のロボットハンドにおいては、前記保持部の角速度Aおよび各前記支持部の角速度Bは下記の関係であってもよい。
A=B×n/(m+n)
(m:前記保持部の中心と前記軸部材の中心との間の距離、
n:前記軸部材の中心と前記把持部との間の距離)
また、前記保持部の中心と前記軸部材の中心との間の距離、および前記軸部材の中心と前記把持部との間の距離が略同一の大きさであってもよい。
また、前記軸部材が貫通する穴が前記保持部に設けられており、前記穴を貫通する前記軸部材は当該穴内で回転し、前記軸部材が移動することにより前記保持部が回転するようになっていてもよい。
あるいは、前記動力伝達部は、前記ベース部に取り付けられ、少なくとも1つの前記把持部が略直線状に移動するよう当該把持部を案内するガイドを有していてもよい。
この場合、前記ガイドには、少なくとも1つの前記把持部または当該把持部に取り付けられている取付部材が挿入される略直線状の溝が形成されており、当該把持部または前記取付部材は前記溝内で略直線状に移動してもよい。
また、前記ガイドに形成される前記溝は、前記保持部の中心に向かう方向に延びていてもよい。
また、各前記把持部は、互いに略平行に延びる棒状部材を含んでいてもよい。
また、前記駆動部は前記保持部に設けられていてもよい。
本発明のロボットは、上記のロボットハンドと、前記ロボットハンドの前記駆動部を制御する制御部と、を備えたことを特徴とする。
本発明の把持方法は、ベース部と、複数の把持部と、各前記把持部をそれぞれ支持する複数の支持部と、各前記支持部を保持する保持部と、駆動部と、動力伝達部とを有するロボットハンドによる対象物の把持方法であって、各前記把持部をそれぞれ支持する各前記支持部を前記駆動部によって回転させることにより、各前記把持部をそれぞれ互いに接近させる工程と、各前記支持部が回転するときの動力を前記動力伝達部によって前記保持部に伝達することにより、前記ベース部に対して各前記支持部が回転する方向とは逆の方向に前記保持部を回転させる工程と、を備えたことを特徴とする。
本発明のロボットハンド、ロボットおよび把持方法によれば、1つの駆動部によって各支持部および保持部をそれぞれ回転させることができ、よって複数の駆動部を用いる場合と比較して構造をシンプルなものとすることができるとともに費用を低減することができる。
本発明の実施の形態によるロボットハンドを備えたロボットの正面図である。 図1に示すロボットにおけるロボットハンドの構成の一例を示す斜視図である。 図2に示すロボットハンドの正面図である。 図2等に示すロボットハンドの分解斜視図である。 図2等に示すロボットハンドにおける動力伝達部を上側から見たときの構成を示す構成図である。 図2等に示すロボットハンドにおける各支持部、複数のギヤおよび回転角度検知部を上側から見たときの構成を示す構成図である。 図6に示す回転角度検知部の構成を示す構成図である。 図6に示す各支持部および複数のギヤの構成を示す構成図である。 (a)~(d)は、図2等に示すロボットハンドにおける各支持部の動作を順に示す説明図である。 図2等に示すロボットハンドにおいて各支持部が回転する際の各把持部の棒状部材の軌跡を示す説明図である。 図6等に示す回転角度検知部の各センサによる検知状態を示す図である。 図1に示すロボットにおけるロボットハンドの構成の他の例を示す斜視図である。 図12に示すロボットハンドの正面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1乃至図13は、本実施の形態によるロボットおよびこのようなロボットにおけるロボットハンドを示す図である。このうち、図1は、本実施の形態によるロボットハンドを備えたロボットの正面図であり、図2は、図1に示すロボットにおけるロボットハンドの構成の一例を示す斜視図であり、図3は、図2に示すロボットハンドの正面図である。また、図4は、図2等に示すロボットハンドの分解斜視図であり、図5乃至図8は、それぞれ、図2等に示すロボットハンドにおける各構成部材を上側から見たときの構成を示す構成図である。また、図9(a)~図9(d)は、図2等に示すロボットハンドにおける各支持部の動作を順に示す説明図であり、図10は、図2等に示すロボットハンドにおいて各支持部が回転する際の各把持部の棒状部材の軌跡を示す説明図である。また、図11は、図6等に示す回転角度検知部の各センサによる検知状態を示す図である。また、図12は、図1に示すロボットにおけるロボットハンドの構成の他の例を示す斜視図であり、図13は、図12に示すロボットハンドの正面図である。
本実施の形態によるロボット1は、工場等において製造工程で用いられるようになっており、様々な形状の部品等の対象物を把持して他の構成品に取り付ける等の動作を行うようになっている。図1に示すように、本実施の形態によるロボット1は、胴体部2と、胴体部2に設けられた左右一対のアーム部4と、各アーム部4の先端部分に取り付けられたロボットハンド10と、ロボットハンド10を含むロボット1の各構成部材を制御する制御部6とを備えている。
図2乃至図4に示すように、ロボットハンド10は、アーム部4に着脱自在に取り付けられるベース部20と、複数(具体的には、3つ)の把持部30と、各把持部30をそれぞれ支持する複数(具体的には、3つ)の支持部40、44と、各支持部40、44を保持する保持部60と、各支持部40、44を回転させる駆動部50と、各支持部40、44が回転するときの動力を保持部60に伝達するための動力伝達部70とを備えており、各把持部30により対象物が把持されるようになっている。具体的には、本実施の形態では、各把持部30は、図2乃至図4に示すような待機位置から互いに接近する方向にそれぞれ移動可能となっている。より詳細には、駆動部50によって各支持部40、44が回転させられることによって各把持部30が待機位置から互いに接近する方向に移動させられ、このことにより部品等の対象物が各把持部30により把持されるようになっている。また、保持部60は、動力伝達部70から伝達された動力により、ベース部20に対して回転するようになっている。この際に、保持部60は、各支持部40、44が回転する方向とは逆の方向に回転する。また、各支持部40、44の回転角度を検知するための回転角度検知部80が駆動部50の近傍に設けられている。このようなロボットハンド10の各構成部材について以下に詳述する。
図2乃至図4に示すように、ベース部20は、円板形状の第1ベース部材21と、一対の棒状の取付部材23によりこの第1ベース部材21に取り付けられる第2ベース部材22とを有している。第2ベース部材22は、板金をコの字形状に折り曲げたものから構成されており、この第2ベース部材22の下面には、後述する動力伝達部70の第2プーリ74に接続される円柱形状の接続部材24が取り付けられている。また、ベース部20の第1ベース部材21は、アーム部4に着脱自在に取り付けられるようになっている。
図4等に示すように、各把持部30は、互いに略平行に延びる棒状部材31を有しており、これらの棒状部材31により部品等の対象物が把持されるようになっている。また、各棒状部材31の先端部分には吸着パッド32が設けられており、各棒状部材31の根元部分の近傍には、可撓性のホース(図示せず)が接続されるホース接続部材34が設けられている。そして、ホース接続部材34に接続されたホースにより吸着パッド32からエアが吸引されることにより、対象物を吸着パッド32に吸着させることができるようになっている。このような吸着パッド32が各棒状部材31の先端部分に設けられていることにより、各棒状部材31により部品等の対象物を把持する代わりに、対象物を吸着パッド32に吸着させることによってロボットハンド10により対象物を持ち運ぶことができるようになる。
図4等に示すように、3つの把持部30のうちある1つの把持部30は第1支持部40により支持されるようになっている。より詳細には、第1支持部40は支持部材41を有しており、この支持部材41における一方の端部に、把持部30の棒状部材31の根元部分が取り付けられている。また、支持部材41における他方の端部には細長い軸部材42が取り付けられており、支持部材41は軸部材42を中心として回転するようになっている。また、3つの把持部30のうち残りの2つの把持部30はそれぞれ対応する第2支持部44により支持されるようになっている。より詳細には、第2支持部44は、第1支持部分45aおよび第2支持部分45bから構成される支持部材45を有しており、この支持部材45における第1支持部分45aの端部に、把持部30の棒状部材31の根元部分が取り付けられている。また、支持部材45における第2支持部分45bの端部には細長い軸部材46が取り付けられており、支持部材45は軸部材46を中心として回転するようになっている。ここで、図4に示すように、第1支持部40の軸部材42の長さは、各第2支持部44の軸部材46の長さよりも大きくなっている。
また、第1支持部分45aは、軸部材46と平行に延びる軸45cを中心として、第2支持部分45bに対して揺動可能となっている。より詳細には、軸45cの近傍には、ねじりバネ(図示せず)およびストッパ部材(図示せず)が設けられており、第1支持部分45aに何ら力が加えられていない状態では第1支持部分45aおよび第2支持部分45bが直線状に延びる状態に維持されるようになっている。また、第1支持部分45aに力が加えられると当該第1支持部分45aが軸45cを中心として第2支持部分45bに対して回転し、その後、第1支持部分45aに力が加えられなくなると、ねじりバネの復元力によって第1支持部分45aが元の状態に戻されるようになっている。
図2乃至図4に示すように、駆動部50は、略直方体形状のハウジング50aと、ハウジング50aの内部に収容されているロータリーアクチュエータ52とを有しており、ハウジング50aには、エア供給ホース(図示せず)が接続される第1ホース接続部材53と、エア排出ホース(図示せず)が接続される第2ホース接続部材54とがそれぞれ取り付けられている。図4に示すように、ロータリーアクチュエータ52には、ハウジング50aから下方に延びる回転軸52aが取り付けられており、第1ホース接続部材53に接続されるエア供給ホースからエアがロータリーアクチュエータ52に供給されると、回転軸52aがロータリーアクチュエータ52により回転させられるようになる。また、エア供給ホースからロータリーアクチュエータ52に供給されたエアは、第2ホース接続部材54に接続されるエア排出ホースから排出される。また、ハウジング50aの四隅にはそれぞれ取付部材51が取り付けられており、各取付部材51は後述する動力伝達部70の板状部材71に接続されている。このような駆動部50は制御部6により制御されるようになっている。より詳細には、第1ホース接続部材53に接続されるエア供給ホースにエアを供給するエア供給部(図示せず)がロボット1に設けられており、このエア供給部が制御部6によって制御されることによりエア供給部からエア供給ホースにエアが供給されることによってロータリーアクチュエータ52が駆動されるようになっている。
また、図4および図8に示すように、ロータリーアクチュエータ52により回転させられる回転軸52aには第1歯車55が取り付けられている。また、3つの支持部40、44に対応するよう、第2歯車56および第3歯車58がそれぞれ3つずつ設けられている。ここで、第1歯車55の周囲に3つの第2歯車56が配置されており、第1歯車55の歯と、各第2歯車56の歯とが噛み合っている。また、各第2歯車56の歯と、対応する各第3歯車58の歯とが噛み合っている。また、各第3歯車58の中心に、第1支持部40の軸部材42および2つの第2支持部44の軸部材46がそれぞれ通されており、各第3歯車58が回転すると、各軸部材42、46も各第3歯車58と同期して回転するようになっている。このことにより、ロータリーアクチュエータ52により回転軸52aが回転させられると、このようなロータリーアクチュエータ52による回転駆動力が第1歯車55、各第2歯車56および各第3歯車58を順に経て各支持部40、44の軸部材42、46に伝達され、これらの軸部材42、46が回転するようになる。そして、各軸部材42、46が回転すると、各支持部40、44において各支持部材41、45が各軸部材42、46を中心として回転することにより、各把持部30が移動するようになる。ここで、本実施の形態のロボットハンド10では、第1歯車55の周囲に3つの第2歯車56が配置されていることにより、1つのロータリーアクチュエータ52により複数の把持部30が同期して移動させられるようになっている。この場合には、各把持部30を同期して移動させることにより各把持部30の棒状部材31が対象物に接触するタイミングが略同一となるため対象物をより確実に把持することができるようになる。また、本実施の形態では、エアが供給されることにより各把持部30を駆動するようなロータリーアクチュエータ52を用いることにより、ロボットハンド10の軽量化を図ることができるようになる。
図4等に示すように、各支持部40、44を保持する保持部60は、上下一対の円板状部材62、64を有しており、下側の円板状部材64は、3つの取付部材66により上側の円板状部材62に接続されるようになっている。また、これらの上下一対の円板状部材62、64の間に、第1歯車55、各第2歯車56および各第3歯車58が配置されている。また、下側の円板状部材64には3つの穴64aが設けられており、各穴64aに各支持部40、44の軸部材42、46が貫通している。そして、下側の円板状部材64の各穴64aを貫通する軸部材42、46は当該穴64a内で回転するようになっている。また、上側の円板状部材62には1つの穴62aが設けられており、この穴62aに第1支持部40の軸部材42が貫通している。そして、上側の円板状部材62の穴62aを貫通する軸部材42は当該穴62a内で回転するようになっている。このようにして、各支持部40、44が保持部60により保持されるようになる。また、上側の円板状部材62の上面には駆動部50のハウジング50aが位置固定で取り付けられている。
また、本実施の形態のロボットハンド10には、各支持部40、44が回転するときの動力を保持部60に伝達するための動力伝達部70が設けられている。図5に示すように、動力伝達部70は、第1支持部40の軸部材42の上端部に設けられた第1プーリ73と、ベース部20の接続部材24に位置固定で取り付けられた第2プーリ74と、第1プーリ73および第2プーリ74に掛け渡された無端状のベルト76(動力伝達部材)とを有している。また、動力伝達部70は板状部材71を有しており、この板状部材71の上方に第1プーリ73、第2プーリ74およびベルト76が配置されている。また、板状部材71には4つの取付部材72を介して円板状部材78が取り付けられており、円板状部材78と板状部材71との間に第2プーリ74が配置されている。また、円板状部材78の中心には穴78aが形成されており、ベース部20の接続部材24はこの穴78aを貫通するようになっている。また、上述したように、板状部材71の下面には4つの取付部材51を介して駆動部50のハウジング50aが接続されている。
ここで、ロータリーアクチュエータ52により第1支持部40の軸部材42が回転させられたときにこの軸部材42の上端部に設けられた第1プーリ73も回転するが、第2プーリ74はベース部20の接続部材24に位置固定で取り付けられているため、ベース部20に対して第1プーリ73や軸部材42が相対的に移動するようになる。具体的には、ベース部20の接続部材24の軸線を中心とした円弧状の軌跡に沿って軸部材42が図5における矢印方向に移動するようになる。また、この軸部材42は保持部60における上側の円板状部材62の穴62aを貫通しているため、軸部材42が図5における矢印方向に移動すると、この上側の円板状部材62も接続部材24の軸線を中心として回転し、上側の円板状部材62に取り付けられている下側の円板状部材64、駆動部50のハウジング50a、板状部材71および円板状部材78が一体的に回転するようになる。より詳細には、図8に示すように軸部材42が図8の紙面における反時計回りの方向に回転すると、この軸部材42は、ベース部20の接続部材24の軸線を中心とした円弧状の軌跡に沿って図5における矢印方向に移動し、よって上側の円板状部材62も接続部材24の軸線を中心として回転するようになる。このようにして、保持部60の各円板状部材62、64は、動力伝達部70から伝達された動力により、ベース部20に対して各支持部40、44が回転する方向(すなわち、図8の矢印方向)とは逆の方向に回転するようになる。
また、図4、図6および図7に示すように、各支持部40、44の回転角度を検知するための回転角度検知部80が駆動部50に設けられている。回転角度検知部80は、外周縁の近傍に複数の穴82aが等間隔で形成されている円板形状の被検知板82と、被検知板82に形成される各穴82aを検知する2つの検知センサ84とを有している。また、被検知板82の中心にも穴81が形成されており、この穴81にロータリーアクチュエータ52の回転軸52aが通されるようになっている。ここで、被検知板82はロータリーアクチュエータ52の回転軸52aに取り付けられており、当該被検知板82は回転軸52aと同期して回転するようになっている。また、各検知センサ84は、それぞれ、被検知板82を挟むよう配置される発光素子および受光素子からなるフォトインタラプタ等から構成されている。そして、被検知板82が回転すると、発光素子から発せられた光が被検知板82により遮られて受光素子により受けられなくなる遮光状態、および発光素子から発せられた光が穴82aを通って受光素子により受けられる透光状態が交互に繰り返されるようになり、このような各検知センサ84における遮光状態および透光状態が切り替えされた回数に基づいて被検知板82の回転角度が検知されるようになる。ここで、本実施の形態では、図11に示すように、2つの検知センサ84(図11における「センサ1」および「センサ2」)は、それぞれの検知センサ84において検知される遮光状態および透光状態がずれて検出されるようにずれて配置されている。具体的には、センサ1において遮光状態が検出されているときにはセンサ2は透光状態が検出されるように配置されている。このように遮光状態および透光状態の切り替えの位相が略半分ずれていることにより、両方の検知センサ84による検知結果を用いることによって被検知板82の回転角度をより精度良く検知することができるようになる。
次に、このような構成からなるロボットハンド10における各支持部40、44の動作について図9(a)~図9(d)を用いて説明する。図9(a)~図9(d)は、図2乃至図4に示すロボットハンド10を上側から下方向に見たときの各支持部40、44および下側の円板状部材64の位置関係を示す図である。また、図9において下側の円板状部材64の中心を参照符合Oで示す。
図9(a)は、各把持部30が待機位置に位置しているときの状態を示す図である。図9(a)に示すように、各把持部30が待機位置に位置しているときには、これらの把持部30は保持部60の各円板状部材62、64よりも外側に位置している。そして、ロボットハンド10の各把持部30により対象物を把持させる際に、制御部6によってロータリーアクチュエータ52が駆動するよう制御され、このロータリーアクチュエータ52により回転軸52aが回転させられると、ロータリーアクチュエータ52による駆動力が第1歯車55、第2歯車56および第3歯車58を順に経て各支持部40、44の軸部材42、46に伝達され、これらの軸部材42、46が回転する。このときの各歯車55、56、58や各軸部材42、46の回転方向を図8において矢印で示す。このことにより、各支持部40、44において、各軸部材42、46を中心として支持部材41、45が図8における矢印方向に回転し、これらの支持部材41、45の先端に取り付けられた各把持部30(具体的には、各棒状部材31)が互いに接近する方向に(すなわち、下側の円板状部材64の中心Oに近づく方向に)移動する。このようにして、各把持部30は図9(a)に示す位置から図9(b)に示す位置および図9(c)に示す位置を経て最終的に図9(d)に示す位置まで移動するようになり、各把持部30の棒状部材31が下側の円板状部材64の中心Oに最接近するようになる。
また、本実施の形態では、上述したような各把持部30の動作に合わせて、保持部60がベース部20に対して各支持部40、44が回転する方向とは逆の方向に回転する。すなわち、保持部60の各円板状部材62、64は中心Oを中心として図9における時計回りの方向に回転する。より詳細に説明すると、ロータリーアクチュエータ52により第1支持部40の軸部材42が回転させられたときにこの軸部材42の上端部に設けられた第1プーリ73も回転するが、第2プーリ74はベース部20の接続部材24に位置固定で取り付けられているため、ベース部20に対して第1プーリ73や軸部材42が相対的に移動するようになる。具体的には、ベース部20の接続部材24の軸線を中心として軸部材42が図5における矢印方向に移動するようになる。また、この軸部材42は保持部60における上側の円板状部材62の穴62aを貫通しているため、軸部材42が図5における矢印方向に移動すると、この上側の円板状部材62も接続部材24の軸線を中心として回転し、上側の円板状部材62に取り付けられている下側の円板状部材64、駆動部50のハウジング50a、板状部材71および円板状部材78が一体的に回転するようになる。このようにして、保持部60の各円板状部材62、64は、動力伝達部70から伝達された動力により、ベース部20に対して各支持部40、44が回転する方向(すなわち、図8の矢印方向)とは逆の方向に回転する。具体的には、図9(a)~図9(d)において下側の円板状部材64に設けられた仮想の目印64bで示すように、各把持部30の棒状部材31が図9(a)に示すような待機位置から下側の円板状部材64の中心Oに最接近する位置まで移動する間に、下側の円板状部材64は約90°回転するようになる。このことにより、図10において矢印Pで示すように、待機位置から下側の円板状部材64の中心Oに近づく方向に移動する各把持部30の棒状部材31の軌跡が略直線形状となる。このため、下側の円板状部材64の中心Oの近傍に対象物が位置している場合には、各把持部30の棒状部材31はこの対象物に向かって略直線形状の軌跡を通って接近するようになるため、当該対象物を安定的に把持することができるようになる。
ここで、図5および図9に示すように、本実施の形態では、第1プーリ73におけるベルト76が掛け渡される箇所の直径aおよび第2プーリ74におけるベルト76が掛け渡される箇所の直径bは下記の関係にある。
b=a×(m+n)/n ・・・式(1)
(m:保持部60(具体的には、下側の円板状部材64)の中心Oと各支持部40、44の軸部材42、46の中心との間の距離、
n:各支持部40、44の軸部材42、46の中心Oと、各把持部30(より厳密には、各棒状部材31の中心)との間の距離)
また、本実施の形態では、上記の距離mが、距離nと略同一の大きさとなっている。このため、ベルト76が掛け渡される箇所の直径bは、第1プーリ73におけるベルト76が掛け渡される箇所の直径aの略2倍の大きさとなる。このことにより、保持部60が回転する際の角速度Aは、各支持部40、44の軸部材42、46が回転する際の角速度Bの略1/2倍の大きさとなる。具体的には、保持部60の角速度Aおよび各支持部40、44の角速度Bは下記の関係となる。
A=B×n/(m+n) ・・・式(2)
このように、各支持部40、44の支持部材41、45は、保持部60(具体的には、上下一対の円板状部材62、64)の回転速度の倍の速さで、各軸部材42、46を中心として回転するようになる。このため、これらの支持部材41、45の先端に取り付けられた各把持部30が待機位置から下側の円板状部材64の中心Oに近づく方向に移動するときの軌跡が略直線形状となる。
なお、本実施の形態では、上記の距離mが、距離nと略同一の大きさであることに限定されない。上記の距離mが距離nと異なる大きさであってもよい。この場合でも、第1プーリ73におけるベルト76が掛け渡される箇所の直径aおよび第2プーリ74におけるベルト76が掛け渡される箇所の直径bの関係は上記の式(1)により求めることができるようになる。また、保持部60が回転する際の角速度Aおよび各支持部40、44の軸部材42、46が回転する際の角速度Bの関係も上記の式(2)により求めることができるようになる。
以上のような構成からなる本実施の形態のロボットハンド10およびこのようなロボットハンド10を備えたロボット1によれば、保持部60は、動力伝達部70から伝達された動力により、ベース部20に対して各支持部40、44が回転する方向とは逆の方向に回転する。このように、各支持部40、44が回転するときの動力を動力伝達部70によって保持部60に伝達することにより、1つの駆動部50(具体的には、1つのロータリーアクチュエータ52)によって各支持部40、44および保持部60をそれぞれ回転させることができる。このため、複数の駆動部を用いる場合と比較して構造をシンプルなものとすることができるとともに費用を低減することができる。
また、複数の駆動部を用いるような従来のロボットハンドにおいて、待機位置から移動する各把持部の軌跡を略直線形状とするためにはそれぞれの駆動部の制御が難しくなり、このような各駆動部を制御するプログラムが複雑になってしまうという問題があった。これに対し、本実施の形態のロボットハンド10やロボット1によれば、1つの駆動部50(具体的には、1つのロータリーアクチュエータ52)によって各支持部40、44および保持部60をそれぞれ回転させることができるため、駆動部50を制御するプログラムが複雑となってしまうことを防止することができる。
また、本実施の形態のロボットハンド10においては、少なくとも1つの支持部40は軸部材42を有しており、当該支持部40は軸部材42を中心として回転し、動力伝達部70は、軸部材42に設けられた第1プーリ73と、ベース部20に位置固定で取り付けられた第2プーリ74と、第1プーリ73および第2プーリ74にそれぞれ掛け渡された動力伝達部材(具体的には、ベルト76)とを有している。また、保持部60の中心と軸部材42の中心との間の距離をm、軸部材42の中心と把持部30との間の距離をnとしたときに、第1プーリ73の直径aおよび第2プーリ74の直径bは下記の関係にある。
b=a×(m+n)/n
この場合には、保持部60の角速度Aおよび各支持部40、44の角速度Bは以下の関係となる。
A=B×n/(m+n)
このときには、各支持部40、44により支持される各把持部30が待機位置から互いに接近する方向に移動するときの軌跡が略直線形状となり、対象物を安定的に把持することができるようになる。
また、本実施の形態のロボットハンド10においては、保持部60の中心と軸部材42の中心との間の距離m、および軸部材42の中心と把持部30との間の距離nが略同一の大きさである。この場合には、第2プーリ74の直径bは第1プーリ73の直径aの略2倍の大きさとなる。また、保持部60の角速度Aは、各支持部40、44の角速度Bの略1/2倍の大きさとなる。
また、本実施の形態のロボットハンド10においては、軸部材42が貫通する穴62a、64aが保持部60(具体的には、各円板状部材62、64)に設けられており、穴62a、64aを貫通する軸部材42は当該穴62a、64a内で回転するようになっている。また、軸部材42が移動することにより保持部60が回転するようになっている。このことにより、ベース部20に対して軸部材42が図5における矢印方向に移動したときに、保持部60の各円板状部材62、64を回転させることができるようになる。
また、本実施の形態のロボットハンド10においては、各把持部30は、互いに略平行に延びる棒状部材31を有している。このような構成の各把持部30によれば、対象物をより一層確実に把持することができるようになる。また、駆動部50は保持部60に設けられている。この場合には、ベース部20に対して、駆動部50も保持部60と一体的に回転するようになる。
なお、本実施の形態によるロボットハンド10やこのようなロボットハンド10を備えたロボット1は、上述したような態様に限定されることはなく、様々な変更を加えることができる。
例えば、各把持部30を駆動する駆動部50は、空気等の気体が供給されることにより各把持部30を駆動するようなロータリーアクチュエータ52に限定されることはない。各把持部30を駆動する駆動部として、モータ等の他の機構を用いてもよい。
また、上記の説明では、動力伝達部70は、軸部材42に設けられた第1プーリ73と、ベース部20に位置固定で取り付けられた第2プーリ74と、第1プーリ73および第2プーリ74にそれぞれ掛け渡された動力伝達部材(例えば、ベルト76)とを有しているような態様について述べたが、本実施の形態によるロボットハンド10はこのような態様に限定されるものではない。動力伝達部の他の例として、第1支持部40の軸部材42に設けられた第1ギヤと、ベース部20に位置固定で取り付けられた第2ギヤとから構成され、第1ギヤおよび第2ギヤが直接または第3ギヤを介して接続されるものが用いられてもよい。
また、図1乃至図11に示すような構成のロボットハンド10を備えたロボット1において、ベース部20がシリンダーロッドの先端に支持されており、シリンダー機構がこのシリンダーロッドを伸縮させるようになっていてもよい。この場合には、シリンダー機構がシリンダーロッドを伸縮させることによって、対象物に対して各把持部30を進退させることができるようになる。
また、本実施の形態に係るロボットハンドの他の例として、図12および図13に示すような構成のものが用いられてもよい。図12は、図1に示すロボット1におけるロボットハンド10aの構成の他の例を示す斜視図であり、図13は、図12に示すロボットハンド10aの正面図である。
図12および図13に示すように、ロボットハンド10aは、アーム部4に着脱自在に取り付けられるベース部120と、複数(具体的には、3つ)の把持部130と、各把持部130をそれぞれ支持する複数(具体的には、3つ)の支持部140と、各支持部140を保持する保持部160と、各支持部140を回転させる駆動部150とを備えており、各把持部130により対象物が把持されるようになっている。具体的には、各把持部130は、図12および図13に示すような待機位置から互いに接近する方向にそれぞれ移動可能となっている。より詳細には、駆動部150によって各支持部140が回転させられることによって各把持部130が待機位置から互いに接近する方向に移動させられ、このことにより部品等の対象物が各把持部130により把持されるようになっている。また、保持部160は、ベース部120に対して、各支持部140が回転する方向とは逆の方向に回転する。このようなロボットハンド10aの各構成部材について以下に詳述する。
図12および図13に示すように、ベース部120は、第1ベース部材121と、一対の棒状の取付部材123によりこの第1ベース部材121に取り付けられる第2ベース部材122とを有している。第1ベース部121は、アーム部4に着脱自在に取り付けられるようになっている。また、第2ベース部材122は、板金をコの字形状に折り曲げたものから構成されており、この第2ベース部材122には、少なくとも1つの把持部130が略直線状に移動するよう当該把持部130を案内するガイド190が取り付けられている。このようなガイド190の構成の詳細については後述する。
図12等に示すように、各把持部130は、互いに略平行に延びる棒状部材131を有しており、これらの棒状部材131により部品等の対象物が把持されるようになっている。また、各棒状部材131の先端部分には吸着パッド132が設けられており、各棒状部材131の根元部分の近傍には可撓性のホース(図示せず)が接続されるホース接続部材(図示せず)が設けられている。そして、ホース接続部材に接続されたホースにより吸着パッド132からエアが吸引されることにより、対象物を吸着パッド132に吸着させることができるようになっている。このような吸着パッド132が各棒状部材131の先端部分に設けられていることにより、各棒状部材131により部品等の対象物を把持する代わりに、対象物を吸着パッド132に吸着させることによってロボットハンド10aにより対象物を持ち運ぶことができるようになる。
図12等に示すように、各把持部130は支持部140により支持されるようになっている。より詳細には、各支持部140は支持部材141を有しており、この支持部材141における一方の端部に、把持部130の棒状部材131の根元部分が取り付けられている。また、支持部材141における他方の端部には細長い軸部材142が取り付けられており、支持部材141は軸部材142を中心として回転するようになっている。
図12等に示すように、駆動部150は、略直方体形状のハウジング150aと、ハウジング150aの内部に収容されているロータリーアクチュエータ152とを有しており、ハウジング150aには、エア供給ホース(図示せず)が接続される第1ホース接続部材(図示せず)と、エア排出ホース(図示せず)が接続される第2ホース接続部材(図示せず)とがそれぞれ取り付けられている。また、ロータリーアクチュエータ152には、ハウジング150aから下方に延びる回転軸152aが取り付けられており、第1ホース接続部材に接続されるエア供給ホースからエアがロータリーアクチュエータ152に供給されると、回転軸152aがロータリーアクチュエータ152により回転させられるようになる。また、エア供給ホースからロータリーアクチュエータ152に供給されたエアは、第2ホース接続部材に接続されるエア排出ホースから排出される。このような駆動部150は制御部6により制御されるようになっている。より詳細には、第1ホース接続部材に接続されるエア供給ホースにエアを供給するエア供給部(図示せず)がロボット1に設けられており、このエア供給部が制御部6によって制御されることによりエア供給部からエア供給ホースにエアが供給されることによってロータリーアクチュエータ152が駆動されるようになっている。
また、ロータリーアクチュエータ152により回転させられる回転軸152aには第1歯車155が取り付けられている。また、3つの支持部140に対応するよう、第2歯車156および第3歯車158がそれぞれ3つずつ設けられている。ここで、第1歯車155の周囲に3つの第2歯車156が配置されており、第1歯車155の歯と、各第2歯車156の歯とが噛み合っている。また、各第2歯車156の歯と、対応する各第3歯車158の歯とが噛み合っている。また、各第3歯車158の中心に、各支持部140の軸部材142がそれぞれ通されており、各第3歯車158が回転すると、各軸部材142も各第3歯車158と同期して回転するようになっている。このことにより、ロータリーアクチュエータ152により回転軸152aが回転させられると、このようなロータリーアクチュエータ152による回転駆動力が第1歯車155、各第2歯車156および各第3歯車158を順に経て各支持部140の軸部材142に伝達され、これらの軸部材142が回転するようになる。そして、各軸部材142が回転すると、各支持部140において各支持部材141が各軸部材142を中心として回転することにより、各把持部130が移動するようになる。
図12等に示すように、各支持部140を保持する保持部160は、上下一対の円板状部材162、164を有しており、下側の円板状部材164は、3つの取付部材166により上側の円板状部材162に接続されるようになっている。また、これらの上下一対の円板状部材162、164の間に、第1歯車155、各第2歯車156および各第3歯車158が配置されている。また、下側の円板状部材164には3つの穴が設けられており、各穴に各支持部140の軸部材142が貫通している。そして、下側の円板状部材164の各穴を貫通する軸部材142は当該穴内で回転するようになっている。このようにして、各支持部140が保持部160により保持されるようになる。また、上側の円板状部材162の上面には駆動部150のハウジング150aが位置固定で取り付けられている。
上述したように、第2ベース部材122には、少なくとも1つの把持部130が略直線状に移動するよう当該把持部130を案内するガイド190が取り付けられている。図12に示すように、ガイド190には、3つの把持部130のうちある1つの把持部130の棒状部材131が挿入される略直線状の溝192が形成されており、この棒状部材131は溝192内で略直線状に移動するようになっている。また、溝192は、保持部160(具体的には、下側の円板状部材164)の中心に向かう方向に延びている。このため、各支持部140において各支持部材141が各軸部材142を中心として回転することにより各把持部130が移動すると、3つの把持部130のうちある1つの把持部130の棒状部材131が溝192内で保持部160の中心に向かう方向に移動する。この際に、保持部160もベース部120に対して各支持部140が回転する方向とは逆の方向に回転する。このため、3つの把持部130のうち他の2つの把持部130の棒状部材131も保持部160の中心に向かう方向に移動する。このように、図12および図13に示すロボットハンド10aでは、ガイド190は、各支持部140が回転するときの動力を保持部160に伝達するための動力伝達部として機能するようになる。
図12および図13に示すようなロボットハンド10aでも、保持部160は、動力伝達部として機能するガイド190から伝達された動力により、ベース部120に対して各支持部140が回転する方向とは逆の方向に回転する。このように、各支持部140が回転するときの動力を動力伝達部によって保持部160に伝達することにより、1つの駆動部150(具体的には、1つのロータリーアクチュエータ152)によって各支持部140および保持部160をそれぞれ回転させることができる。このため、複数の駆動部を用いる場合と比較して構造をシンプルなものとすることができるとともに費用を低減することができ、しかも駆動部150を制御するプログラムが複雑となってしまうことを防止することができる。
なお、上記の説明では、3つの把持部130のうちある1つの把持部130の棒状部材131がガイド190の溝192に挿入されるような態様について述べたが、このような態様に限定されることはない。他の例として、3つの把持部130のうちある1つの把持部130にピン部材等の取付部材が取り付けられており、この取付部材がガイド190の溝192に挿入されるようになっていてもよい。この場合でも、各支持部140において各支持部材141が各軸部材142を中心として回転することにより各把持部130が移動すると、3つの把持部130のうちある1つの把持部130に取り付けられている取付部材が溝192内で保持部160の中心に向かう方向に移動する。このことにより、保持部160もベース部120に対して各支持部140が回転する方向とは逆の方向に回転するようになる。
1 ロボット
2 胴体部
4 アーム部
6 制御部
10、10a ロボットハンド
20 ベース部
21 第1ベース部材
22 第2ベース部材
23 取付部材
24 接続部材
30 把持部
31 棒状部材
32 吸着パッド
34 ホース接続部材
40 第1支持部
41 支持部材
42 軸部材
44 第2支持部
45 支持部材
45a 第1支持部分
45b 第2支持部分
45c 軸
46 軸部材
50 駆動部
50a ハウジング
51 取付部材
52 ロータリーアクチュエータ
52a 回転軸
53 第1ホース接続部材
54 第2ホース接続部材
55 第1歯車
56 第2歯車
58 第3歯車
60 保持部
62 円板状部材
62a 穴
64 円板状部材
64a 穴
64b 目印
66 取付部材
70 動力伝達部
71 板状部材
72 取付部材
73 第1プーリ
74 第2プーリ
76 ベルト
78 円板状部材
78a 穴
80 回転角度検知部
81 穴
82 被検知板
82a 穴
84 検知センサ
120 ベース部
121 第1ベース部材
122 第2ベース部材
123 取付部材
130 把持部
131 棒状部材
132 吸着パッド
140 支持部
141 支持部材
142 軸部材
150 駆動部
150a ハウジング
152 ロータリーアクチュエータ
152a 回転軸
155 第1歯車
156 第2歯車
158 第3歯車
160 保持部
162 円板状部材
164 円板状部材
166 取付部材
190 ガイド
192 溝

Claims (9)

  1. ベース部と、
    複数の把持部と、
    各前記把持部をそれぞれ支持する複数の支持部と、
    各前記支持部を保持する保持部と、
    各前記支持部を回転させる駆動部と、
    各前記支持部が第1の方向に回転するときの動力を前記保持部に伝達するための動力伝達部と、
    を備え、
    各前記支持部が前記第1の方向に回転することにより、各前記把持部がそれぞれ互いに接近することで対象物が把持されるようになっており、
    前記保持部は、前記動力伝達部から伝達された動力により、前記ベース部に対して各前記支持部が回転する方向とは逆の方向である第2の方向に回転し、
    前記動力伝達部によって前記把持部、前記支持部、前記保持部および前記駆動部が一体的に第2の方向に回転し、
    前記第1の方向は前記ベース部に対して各前記支持部が回転する方向であり、
    少なくとも1つの前記支持部は軸部材を有しており、当該支持部は前記軸部材を中心として回転し、
    前記動力伝達部は、前記軸部材に設けられた第1プーリと、前記ベース部に位置固定で取り付けられた第2プーリと、前記第1プーリおよび前記第2プーリにそれぞれ掛け渡された動力伝達部材とを有している、ロボットハンド。
  2. 前記第1プーリの直径aおよび前記第2プーリの直径bは下記の関係にある、請求項記載のロボットハンド。
    b=a×(m+n)/n
    (m:前記保持部の中心と前記軸部材の中心との間の距離、
    n:前記軸部材の中心と前記把持部との間の距離)
  3. 前記保持部の角速度Aおよび各前記支持部の角速度Bは下記の関係にある、請求項乃至のいずれか一項に記載のロボットハンド。
    A=B×n/(m+n)
    (m:前記保持部の中心と前記軸部材の中心との間の距離、
    n:前記軸部材の中心と前記把持部との間の距離)
  4. 前記保持部の中心と前記軸部材の中心との間の距離、および前記軸部材の中心と前記把持部との間の距離が略同一の大きさである、請求項乃至のいずれか一項に記載のロボットハンド。
  5. 前記軸部材が貫通する穴が前記保持部に設けられており、前記穴を貫通する前記軸部材は当該穴内で回転し、前記軸部材が移動することにより前記保持部が回転する、請求項乃至のいずれか一項に記載のロボットハンド。
  6. 各前記把持部は、互いに略平行に延びる棒状部材を含む、請求項1乃至のいずれか一項に記載のロボットハンド。
  7. 前記駆動部は前記保持部に設けられている、請求項1乃至のいずれか一項に記載のロボットハンド。
  8. 請求項1乃至のいずれか一項に記載のロボットハンドと、
    前記ロボットハンドの前記駆動部を制御する制御部と、
    を備えた、ロボット。
  9. ベース部と、複数の把持部と、各前記把持部をそれぞれ支持する複数の支持部と、各前記支持部を保持する保持部と、駆動部と、動力伝達部とを有するロボットハンドによる対象物の把持方法であって、
    各前記把持部をそれぞれ支持する各前記支持部を前記駆動部によって第1の方向に回転させることにより、各前記把持部をそれぞれ互いに接近させる工程と、
    各前記支持部が前記第1の方向に回転するときの動力を前記動力伝達部によって前記保持部に伝達することにより、前記ベース部に対して各前記支持部が回転する方向とは逆の方向である第2の方向に前記保持部を回転させる工程と、
    を備え、
    前記動力伝達部によって前記把持部、前記支持部、前記保持部および前記駆動部が一体的に第2の方向に回転し、
    前記第1の方向は前記ベース部に対して各前記支持部が回転する方向であり、
    少なくとも1つの前記支持部は軸部材を有しており、当該支持部は前記軸部材を中心として回転し、
    前記動力伝達部は、前記軸部材に設けられた第1プーリと、前記ベース部に位置固定で取り付けられた第2プーリと、前記第1プーリおよび前記第2プーリにそれぞれ掛け渡された動力伝達部材とを有している、把持方法。
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