JP7225975B2 - 粘着シート、離型フィルム付き粘着シート積層体、画像表示装置構成用積層体、及び、これを用いてなる画像表示装置 - Google Patents

粘着シート、離型フィルム付き粘着シート積層体、画像表示装置構成用積層体、及び、これを用いてなる画像表示装置 Download PDF

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Description

本発明は、液晶表示装置(LCD)、有機EL表示装置(OLED)及びプラズマディスプレイ(PDP)などの画像表示装置に用いられる粘着シート、及び、該粘着シートを備えた離型フィルム付き粘着シート積層体、画像表示装置構成用積層体、及び、これらを用いてなる画像表示装置に関する。
近年、スマートフォン、タブレット型コンピュータ、テレビ、デジタルサイネージ、ゲーム機器、自動販売機、電子黒板、カーナビなど、前面に表面保護パネルを備えた画像表示装置を持つ機器の市場が急成長している。
これら表面保護パネルを備えた画像表示装置においては、例えば表面保護パネル、タッチパネル及び画像表示パネルなどの画像表示装置用構成部材間を、粘着シートを介して接合することが多くなりつつある。
ところで、前記表面保護パネルは、表面保護パネル面の視認開口面部以外の周縁部に、黒印刷又は白印刷による印刷段差を有するなど、表面保護パネル面に凹凸を有する場合がある。そのため、これらを接合する粘着シートには、その凹凸に追従して変形できる柔軟性が求められる。高い弾性率を有する粘着シートを用いて、このような凹凸を有する表面保護パネルを貼合すると、当該凹凸の周囲で気泡が発生したり、画像表示装置に貼合時の応力による歪みで画像表示装置が表示する画面にムラが発生したりすることがあった。
その一方で、単に柔軟な粘着シートでは、高温高湿環境下に晒されたり、急激な温度変化に晒されたりすると、貼合界面での発泡や剥離の問題が生じる可能性がある。
よって、このような発泡・剥離の問題を解決するためには、粘着シートを比較的硬く、凝集力の高い設計とする必要があった。
このような観点から、例えば特許文献1には、段差部などへの追従性や表面平坦性を得ることができ、光不透過部においても歪みや変形を生じることなく、高い凝集力をもって強固に貼り合せることができ、粘着面が粘々しない、新たな粘着シートとして、ゲル分率が1%未満の軟質部とゲル分率が40%以上の硬質部とを有する粘着シートが提案されている。
特開2016-222915号公報
昨今、ディスプレイは、モバイル機器の小型化、全面化、狭額縁化等に伴って、ディスプレイの一部を切り欠いたり、穴をあけたり、複雑な形状が採用されている。
これらの切欠き部や穴部分(加工領域)には,マイク、カメラ、ボタン、その他のセンサーが位置することになるため画像表示装置用構成部材を接合する粘着シートに対しても、ディスプレイの形状に合わせて、切り欠き加工適正が求められることになる。
しかも、ディスプレイの加工領域は、ディスプレイの中央領域、すなわち画像表示部分にまで広がっており、ますます複雑な形状になっているため、粘着シートには、これまで以上に高い加工適性が求められている。
他方、昨今、新たなディスプレイの形態として、折り曲げ可能なディスプレイが開発され、画像表示装置用構成部材を接合する粘着シートに対しても、折り曲げ特性が求められている。
そこで本発明の目的は、耐発泡信頼性等の耐久性を有し、さらに、端部や中央部の一部を切り欠いた形状等の複雑な形状にも対応可能な切断加工性、又は、折り曲げ特性を有する、新たな粘着シートを提供することにある。
本発明は、第一の粘着シートとして、シート面を平面視した際、(a)枠状、(b)島状、(c)帯状及び(d)網目状からなる群より選択される何れかの形状を呈する硬質部を1つ又は2つ以上シート面内に有し、前記硬質部は、切断加工する予定の線(「切断予定線」と称する)をその領域内に含み、かつ、該切断予定線よりも0.15mm~4mm外側に位置する輪郭を有し、かつ、そのゲル分率が40~100%であり、かつ、シート面内の硬質部以外の部位(「通常部」と称する)よりも相対的にゲル分率が大きいことを特徴とする、粘着シートを提案する。
本発明はまた、上記第一の粘着シートの製造方法に関し、光硬化可能な硬化性粘着シートのシート面に、該シート面全面を被覆し得る大きさを有し、かつ光を遮蔽することができ、かつ、前記硬質部を形成する位置に、該硬質部と同形状の窓部を有するマスキングシートを被覆した後、マスキングシートを被覆した面に光を照射して前記硬化性粘着シートを部分的に硬化させることを特徴とする、粘着シートの製造方法を提案する。
本発明はまた、第二の粘着シートとして、シート面を平面視した際、上下端縁部間又は左右端縁部間又はその両方に渡って連続する、繰り返し折り曲げ可能な軟質部を1つ又は2つ以上シート面内に有し、
前記軟質部は、1mm~30mmの幅を有し、かつ、そのガラス転移温度は-50℃~-20℃であり、シート面内の前記軟質部以外の部位(「通常部」と称する)より相対的にガラス転移温度が低く、更にゲル分率は10~80%であることを特徴とする、粘着シートを提案する。
本発明はまた、上記第二の粘着シートの製造方法に関し、光硬化可能な硬化性粘着シートであり、かつ、ガラス転移温度が-50℃~-20℃である粘着シート(「軟質粘着シート」とも称する)と、光硬化可能な硬化性粘着シートであり、かつ、ガラス転移温度が前記軟質粘着シートより相対的に高い粘着シート(「通常部粘着シート」とも称する)と、を熱融着させ、光を照射して硬化させることを特徴とする、粘着シートの製造方法を提案する。
本発明はまた、上記第二の粘着シートの製造方法に関し、光硬化可能な硬化性粘着剤であり、かつ、ガラス転移温度が-50℃~-20℃である粘着剤(「軟質粘着剤」とも称する)と、光硬化可能な硬化性粘着剤であり、かつ、ガラス転移温度が前記軟質粘着剤より相対的に高い粘着剤(「通常部粘着剤」とも称する)と、をダイコートして、光硬化可能な粘着シートを得て、さらに、その光硬化可能な粘着シートに光を照射して硬化させることを特徴とする、粘着シートの製造方法を提案する。
本発明はまた、第三の粘着シートとして、前記第一及び第二の粘着シートにおいて、前記硬質部及び前記軟質部をシート面内に有し、前記硬質部は、ゲル分率が40~100%であり、前記軟質部及び前記通常部より相対的にゲル分率が大きく、
前記軟質部は、ガラス転移温度が-50℃~-20℃であり、前記通常部より相対的にガラス転移温度が低いことを特徴とする粘着シートを提案する。
本発明はまた、上記第三の粘着シートの製造方法に関し、光硬化可能な硬化性粘着シートであり、かつ、ガラス転移温度が-50℃~-20℃である粘着シート(「軟質粘着シート」とも称する)と、光硬化可能な硬化性粘着シートであり、かつ、ガラス転移温度が前記軟質粘着シートより相対的に高い粘着シート(「通常部粘着シート」とも称する)と、を熱融着させて得た光硬化可能な硬化性粘着シートのシート面に、光を1次照射して前記硬化性粘着シートを部分的に硬化させた後、
次に、光硬化可能な硬化性粘着シートのシート面に、光を遮蔽することができ、かつ、前記通常部及び軟質部の形状に合致する大きさ及び形状のマスキングシートを被覆した後、当該マスキングシートを被覆した面に光を2次照射して前記硬化性粘着シートを部分的に硬化させることを特徴とする、粘着シートの製造方法を提案する。
本発明はまた、上記第三の粘着シートの製造方法に関し、光硬化可能な硬化性粘着剤であり、かつ、ガラス転移温度が-50℃~-20℃である粘着剤(「軟質粘着剤」とも称する)と、光硬化可能な硬化性粘着剤であり、かつ、ガラス転移温度が前記軟質粘着剤より相対的に高い粘着剤(「通常部粘着剤」とも称する)と、をダイコートして得た光硬化可能な硬化性粘着シートのシート面に、光を1次照射して前記硬化性粘着シートを部分的に硬化させた後、
次に、光硬化可能な硬化性粘着シートのシート面に、光を遮蔽することができ、かつ、前記通常部及び軟質部の形状に合致する大きさ及び形状のマスキングシートを被覆した後、当該マスキングシートを被覆した面に光を2次照射して前記硬化性粘着シートを部分的に硬化させることを特徴とする、粘着シートの製造方法を提案する。
本発明が提案する第一及び第三の粘着シートは、切断予定線をその領域内に含み、かつ該切断予定線よりも所定幅外側に位置する輪郭を有する、相対的にゲル分率が高い硬質部を有するため、前記切断予定線に沿って好適に切断加工することができるから、優れた切断加工性を有しており、複雑な加工を施すことができる。
さらに、硬質部以外の通常部は、相対的にゲル分率が低いため、段差吸収性に優れている。そして最終的に光硬化させることにより、凝集力を高めて耐発泡信頼性等の耐久性を高めることができる。
よって、画像表示部内に、カメラ、マイク、センサーを設置する際に対応する穴部や切り欠き部等に合わせて、精度高く加工することができる。
他方、本発明が提案する第二及び第三の粘着シートは、上下端縁部間又は左右端縁部間又はその両方に渡って連続し、ガラス転移温度が相対的に低い幅1mm~30mmの軟質部を有するため、軟質部に沿って折り曲げ可能である。
さらに、軟質部以外の通常部は、相対的にゲル分率が高いため、高温高湿下等の過酷な環境下でも粘着面が粘々しないばかりか、湿熱環境などの耐久性試験においても気泡など外観不良を発生させにくい。
そして、最終的に光硬化させることにより、凝集力を高めて耐発泡信頼性等の耐久性を高めることができる。よって、フォルダブルデバイスの貼合に好適に用いることができる。
本発明の実施例に係る粘着シートの一例を示した平面図である。 本発明の実施例に係る粘着シートの他例を示した平面図である。 本発明の実施例に係る粘着シートのさらなる他例を示した平面図である。 本発明の実施例に係る粘着シートのさらなる他例を示した平面図である。 本発明の実施例に係る粘着シートのさらなる他例を示した平面図である。 本発明の実施例に係る粘着シートのさらなる他例を示した平面図である。 本発明の実施例に係る粘着シートのさらなる他例を示した平面図である。 本発明の実施例に係る粘着シートのさらなる他例を示した平面図である。
<本粘着シート1>
本発明の実施形態に係る粘着シートの一例として、部分的に光硬化されてなる粘着シートであって、シート面を平面視した際、図1~4及び図8に示すように、シート面内に硬質部2を1つ又は2つ以上有する粘着シート1(「本粘着シート1」と称する)を挙げることができる。
本粘着シート1は、矩形状を呈する粘着シートであってもよいし、また、ロール状に巻かれた粘着シートであってもよい。
硬質部2は、シート面内の硬質部2以外の部位3(「通常部3」と称する)よりも相対的にゲル分率が大きいことを特徴とする部位すなわち領域である。
前記硬質部2のゲル分率は、高い凝集力を発揮して接着性を高め、高温高湿下等の過酷な環境下でも粘着面が粘々しない一方、貼合時に界面との密着性を高めるという観点から、40~100%であるのが好ましく、中でも60%以上或いは80%以下、その中でも65%以上或いは75%以下であるのが特に好ましい。
他方、通常部3のゲル分率は、貼合時に界面との密着性を高め、段差吸収性を確保するという観点から、0~80%以上であるのが好ましく、中でも0%以上或いは70%以下、その中でも0%以上或いは60%以下であるのが特に好ましい。
なお、ゲル分率の測定方法としては、溶媒による抽出を挙げることができる。
具体的なゲル分率の測定方法は、次のとおりである。
先ず、粘着シートをそれぞれ約0.05g分採取し、予め質量(X)を測定したステンレス(SUS)メッシュ(#200)で袋状に包み、袋の口を折って閉じて、この包みの質量(Y)を測定する。
その後、100mlの酢酸エチルに浸漬させ、23℃で24時間暗所保管した後、包みを取り出して、70℃で4.5時間加熱し付着している酢酸エチルを蒸発させる。
最後に乾燥した包みの質量(Z)を測定し、求めた質量を下記式に代入して求める。
ゲル分率[%]=[(Z-X)/(Y-X)]×100
但し、ゲル分率が高い場合は、粘着シートを適宜破砕して抽出に供してもよい。
他の実施形態におけるゲル分率についても同様である。
せん断式粘弾性測定装置(レオメーター)の温度分散測定によって求められる上記硬質部2のtanδピーク温度、すなわちガラス転移温度(Tg[H])が、-60~+20℃であれば、高い凝集力を得られることから、硬質部2のガラス転移温度(Tg[H])は-60~+20℃であるのが好ましく、中でも-55℃以上或いは+15℃以下、その中でも-50℃以上或いは+10℃以下であるのが特に好ましい。
前記硬質部2は、シート面を平面視した際、図1に示すような枠状を呈する硬質部2(a)であってもよいし、図2に示すような島状を呈する硬質部2(b)であってもよいし、図3に示すような帯状を呈する硬質部2(c)であってもよいし、また、図4に示すような網目状を呈する硬質部2(d)であってもよいし、その他の形状を呈する硬質部であってもよい。
なお、「枠状」とは、まわりを縁どって囲む形状を意味し、「島状」とは、周囲(周囲の一部がシートの周縁を構成する場合は当該一部を除く)を他の領域、例えば通常部によって囲まれている形状を意味する。
本粘着シート1は、これら(a)枠状、(b)島状、(c)帯状及び(d)網目状からなる群より選択される何れかの形状を呈する硬質部を1つ又は2つ以上シート面内に有しているのが好ましい。
但し、前記硬質部2の形状がこれらに限定されるものではない。
前記硬質部2は、工業的に実現可能な打ち抜き加工精度の観点から、直径0.3mm~20mmからなる円内に入る大きさであるか、又は、最も狭い幅が0.3mm~20mmであってもよい。
中でも、前記硬質部は、直径0.5mm以上或いは15mm以下、その中でも直径1.0mm以上或いは10mm以下からなる円内に入る大きさであってもよい。
又は、最も狭い幅が直径0.5mm以上或いは15mm以下、その中でも直径1.0mm以上或いは10mm以下であってもよい。
前記硬質部2は、切断加工性をより高める観点から、切断加工する予定の線(「切断予定線」と称する)をその領域内に含み、かつ、該切断予定線よりも0.15mm~4mm外側に位置する輪郭を有するのが好ましい。
中でも、切断予定線よりも0.2mm以上或いは3mm以下、その中でも0.3mm以上或いは1mm以下外側に位置する輪郭を有するのがさらに好ましい。
本粘着シート1の厚さは、加工精度担保の観点から、0.010mm~0.5mmであるのが好ましく、中でも0.020mm以上或いは0.2mm以下、その中でも0.025mm以上或いは0.175mm以下であるのがさらに好ましい。
本粘着シート1は、単一層からなるシートであっても、2層以上が積層してなる多層シートであってもよい。
<本粘着シート10>
本発明の実施形態に係る粘着シートの他例として、部分的に光硬化されてなる粘着シートであって、シート面を平面視した際、図5~8に示すように、シート面内に軟質部5を1つ又は2つ以上有する粘着シート(「本粘着シート10」と称する)を挙げることができる。
本粘着シート10は、矩形状を呈する粘着シートであってもよいし、また、ロール状に巻かれた粘着シートであってもよい。
前記軟質部5は、シート面内の軟質部5以外の部位6(「通常部6」と称する)よりも相対的にガラス転移温度が低いことを特徴とする部位すなわち領域である。
前記軟質部5のガラス転移温度(Tg[H])は、高い柔軟性を得られることから、-50~-20℃であるのが好ましく、中でも-45℃以上或いは-25℃以下、その中でも-40℃以上或いは-30℃以下であるのが特に好ましい。
なお、軟質部5のガラス転移温度は、上記硬質部2と同じく、せん断式粘弾性測定装置(レオメーター)の温度分散測定によって求められるTanδのピーク温度として測定される値である。
軟質部5のゲル分率は、段差部への追従性、表面平坦性、さらにはシート内の歪みや変形を緩和することができる観点から、10~80%であるのが好ましく、中でも40%以上或いは75%以下、その中でも50%以上或いは70%以下であるのが特に好ましい。
他方、通常部6のガラス転移温度(Tg[H])は、高い凝集力を発揮して接着性を高め、高温高湿下等の過酷な環境下でも粘着面が粘々しない一方、貼合時に界面との密着性を高めるという観点から、前記軟質部5のそれよりも相対的に高いことが好ましく、具体的には、-45~+20℃であるのが好ましく、中でも-40℃以上或いは+15℃以下、その中でも-30℃以上或いは+10℃以下であるのが特に好ましい。
なお、上記硬質部2及び軟質部5と同じく、通常部6のガラス転移温度は、せん断式粘弾性測定装置(レオメーター)の温度分散測定によって求められるTanδのピーク温度として測定される値である。
本粘着シート10において、前記軟質部5は、図5~図7に示すように、シート面を平面視した際、上下端縁部間又は左右端縁部間又はその両方に渡って連続する、繰り返し折り曲げ可能な軟質部であるのが好ましい。
本粘着シート10は、前記軟質部5を、シート面内に複数持った構成であってもよい。
前記軟質部5は、折り曲げ時に湾曲する部分をカバーする観点から、1mm~30mmの幅を有するのが好ましく、中でも2mm以上或いは25mm以下、その中でも3mm以上或いは20mm以下の幅を有するのがさらに好ましい。
本粘着シート10の厚さは、折り曲げ耐久性の観点から、0.01mm~0.15mmであるのが好ましく、中でも0.02mm以上或いは0.12mm以下、その中でも0.025mm以上或いは0.1mm以下であるのがさらに好ましい。
本粘着シート10においては、シートの厚さに対する前記軟質部5の幅の比率(軟質部5の幅/本粘着シート10の厚さ)が、折り曲げ時に軟質部とそうでない部分が干渉することを避ける観点から、50~1200であるのが好ましく、中でも100以上或いは1000以下、その中でも200以上或いは900以下であるのが特に好ましい。
本粘着シート10は、単一層からなるシートであっても、2層以上が積層してなる多層シートであってもよい。
<本粘着シート20>
本発明の実施形態に係る粘着シートの他例として、部分的に光硬化されてなる粘着シートであって、シート面を平面視した際、図8に示すように、シート面内に硬質部2を1つ又は2つ以上有し、かつ、シート面内に軟質部5を1つ又は2つ以上有する粘着シート(「本粘着シート20」と称する)を挙げることができる。
本粘着シート20は、矩形状を呈する粘着シートであってもよいし、また、ロール状に巻かれた粘着シートであってもよい。
本粘着シート20における硬質部2の形状及び大きさの特徴は、粘着シート1における硬質部2と同様であるのが好ましい。
また、粘着シート20における軟質部5の形状及び大きさの特徴は、粘着シート10における軟質部5と同様であるのが好ましい。
本粘着シート20における硬質部2のゲル分率は、高い凝集力を発揮して接着性を高め、高温高湿下等の過酷な環境下でも粘着面が粘々しない一方、貼合時に界面との密着性を高めるという観点から、前記軟質部5及び前記軟質部5以外の部位(「通常部」と称する)より相対的にゲル分率が大きいことが好ましく、且つ、40~100%であるのが好ましく、中でも60%以上或いは80%以下、その中でも65%以上或いは75%以下であるのがさらに好ましい。
また、前記軟質部5のガラス転移温度(Tg[H])は、高い柔軟性を得られることから、前記通常部のそれより相対的にガラス転移温度が低いことが好ましく、且つ、-50~-20℃であるのが好ましく、中でも-45℃以上或いは-25℃以下、その中でも-40℃以上或いは-30℃以下であるのが特に好ましい。
本粘着シート20においては、シートの厚さに対する前記軟質部5の幅の比率(軟質部5の幅/本粘着シート20の厚さ)が、折り曲げ時に軟質部とそうでない部分が干渉することをさける観点から、50~1200であるのが好ましく、中でも100以上或いは1000以下、その中でも200以上或いは900以下であるのが特に好ましい。
本粘着シート20は、単一層からなるシートであっても、2層以上が積層してなる多層シートであってもよい。
<本粘着シート1の製造方法>
本粘着シート1の製造方法の一例について説明する。
但し、本粘着シート1の製造方法を、次の製造方法例に限定するものではない。
本粘着シート1の製造方法の一例として、光硬化可能な硬化性粘着シートのシート面に、該シート面全面を被覆し得る大きさを有し、かつ光を遮蔽することができ、かつ、前記硬質部を形成する位置に該硬質部と同形状の窓部を有するマスキングシートを被覆した後、マスキングシートを被覆した面に光を照射して前記硬化性粘着シートを部分的に硬化、すなわち、前記窓部の部分を硬化させて硬質部2を形成することで、本粘着シート1を製造する方法を挙げることができる。
前記「同形状」とは、厳密な同一性を要求するものではなく、形状及び大きさが窓部と概ね同一であることを意味し、例えば外形寸法が窓部と完全に同一である場合や、これにわずかに周縁部を付加した大きさである場合等を含む意である。
なお、光硬化可能な硬化性粘着シートについては後述する。
マスキングシートの材質としては、例えばポリエチレンテレナフタレートをベースポリマーとする離型シートや、ポリエチレンテレフタレートフィルムやポリオレフィンフィルムの中に紫外線吸収剤を練り込み、若しくは表面に紫外線吸収剤を塗布したフィルムを用いた離型シートなど、光硬化に使用する光を通さない離型シートを使用するのが特に好適である。
マスキングシートの材質については、後述する本粘着シート10、20の製造方法で使用するマスキングシートについても同様である。
照射する光としては、紫外線、電子線、可視光線、X線、イオン線等の活性エネルギー線を挙げることができ、用いる光重合開始剤に応じて適宜選択するのが好ましい。中でも、汎用性の点から、紫外線または電子線が好ましく、紫外線が特に好ましい。
紫外線の光源としては、例えば高圧水銀ランプやメタルハライドランプ、キセノンアークランプ、カーボンアークランプなどを用いることができる。
紫外線の照射量は、波長365nmの積算光量が1000mJ/cm~10000mJ/cmとなるよう紫外線照射するのが好ましく、中でも1500mJ/cm以上或いは6000mJ/cm以下、その中でも2000mJ/cm以上或いは4000mJ/cm以下となるよう紫外線照射するのが特に好ましい。
<本粘着シート10の製造方法>
次に、本粘着シート10の製造方法の一例について説明する。
但し、本粘着シート10の製造方法を、次の製造方法例に限定するものではない。
本粘着シート10の製造方法の一例として、光硬化可能な硬化性粘着シートであり、かつ、ガラス転移温度が-50℃~-20℃である、前記軟質部5に合致する大きさ及び形状の軟質粘着シートと、光硬化可能な硬化性粘着シートであり、かつ、ガラス転移温度が前記軟質粘着シートより相対的に高い通常部6に合致する大きさ及び形状の通常部粘着シートとを、熱融着させ、光を照射して前記硬化性粘着シートを硬化させることで、本粘着シート10を製造する方法を挙げることができる。
なお、光硬化可能な硬化性粘着シートについては後述する。
また、本粘着シート10の製造方法の別の一例として、光硬化可能な硬化性粘着剤であり、かつ、ガラス転移温度が-50℃~-20℃である粘着剤(「軟質粘着剤」とも称する)と、光硬化可能な硬化性粘着剤であり、かつ、ガラス転移温度が前記軟質粘着剤より相対的に高い粘着剤(「通常部粘着剤」とも称する)と、をダイコートして、光硬化可能な粘着シートを得て、さらに、その光硬化可能な粘着シートに光を照射して硬化させることで、本粘着シート10を製造する方法を挙げることができる。
これら本粘着シート10の製造方法において、照射する光としては、紫外線、電子線、可視光線、X線、イオン線等の活性エネルギー線を挙げることができ、用いる光重合開始剤に応じて適宜選択するのが好ましい。中でも、汎用性の点から、紫外線または電子線が好ましく、紫外線が特に好ましい。
紫外線の光源としては、例えば高圧水銀ランプやメタルハライドランプ、キセノンアークランプ、カーボンアークランプなどを用いることができる。
紫外線の照射量は、波長365nmの積算光量が1000mJ/cm~10000mJ/cmとなるよう紫外線照射するのが好ましく、中でも1500mJ/cm以上或いは6000mJ/cm以下、その中でも2000mJ/cm以上或いは4000mJ/cm以下となるよう紫外線照射するのが特に好ましい。
<本粘着シート20の製造方法>
次に、本粘着シート20の製造方法の一例について説明する。
但し、本粘着シート20の製造方法を、次の製造方法例に限定するものではない。
本粘着シート20の製造方法の一例として、光硬化可能な硬化性粘着シートであり、かつ、ガラス転移温度が-50℃~-20℃である軟質粘着シートと、光硬化可能な硬化性粘着シートであり、かつ、ガラス転移温度が前記軟質粘着シートより相対的に高い通常部粘着シートと、を熱融着させて得た光硬化可能な硬化性粘着シートのシート面に、光を1次照射して前記硬化性粘着シートを部分的に硬化させた後、
次に、光硬化可能な硬化性粘着シートのシート面に、光を遮蔽することができ、かつ、前記通常部及び軟質部の形状に合致する大きさ及び形状のマスキングシートを被覆した後、当該マスキングシートを被覆した面に光を2次照射して前記硬化性粘着シートを部分的に硬化させることで、本粘着シート20を製造する方法を挙げることができる。
なお、光硬化可能な硬化性粘着シートについては後述する。
また、本粘着シート20の製造方法の別の一例として、光硬化可能な硬化性粘着剤であり、かつ、ガラス転移温度が-50℃~-20℃である軟質粘着剤と、光硬化可能な硬化性粘着剤であり、かつ、ガラス転移温度が前記軟質粘着剤より相対的に高い通常部粘着剤とをダイコートして得た光硬化可能な硬化性粘着シートのシート面に、光を1次照射して前記硬化性粘着シートを部分的に硬化させた後、
次に、光硬化可能な硬化性粘着シートのシート面に、光を遮蔽することができ、かつ、前記通常部及び軟質部の形状に合致する大きさ及び形状のマスキングシートを被覆した後、当該マスキングシートを被覆した面に光を2次照射して前記硬化性粘着シートを部分的に硬化させることで、本粘着シート20を製造する方法を挙げることができる。
なお、前記「合致する」とは、厳密な同一性を要求するものではなく、形状及び大きさが通常部又は軟質部と概ね同一であることを意味する。
これら本粘着シート20の製造方法において、1次照射及び2次照射する光としては、紫外線、電子線、可視光線、X線、イオン線等の活性エネルギー線を挙げることができ、用いる光重合開始剤に応じて適宜選択するのが好ましい。中でも、汎用性の点から、紫外線または電子線が好ましく、紫外線が特に好ましい。
紫外線の光源としては、例えば高圧水銀ランプやメタルハライドランプ、キセノンアークランプ、カーボンアークランプなどを用いることができる。
1次照射時の紫外線の照射量は、波長365nmの積算光量が1000mJ/cm~10000mJ/cmとなるよう紫外線照射するのが好ましく、中でも1500mJ/cm以上或いは6000mJ/cm以下、その中でも2000mJ/cm以上或いは4000mJ/cm以下となるよう紫外線照射するのが特に好ましい。
2次照射時の紫外線の照射量は、波長365nmの積算光量が1000mJ/cm~10000mJ/cmとなるよう紫外線照射するのが好ましく、中でも1500mJ/cm以上或いは6000mJ/cm以下、その中でも2000mJ/cm以上或いは4000mJ/cm以下となるよう紫外線照射するのが特に好ましい。
<光硬化可能な硬化性粘着シート>
次に、本粘着シート1、10、20の製造方法において好適に使用することができる硬化性粘着シート、すなわち光硬化可能な硬化性粘着シートについて説明する。
但し、次に説明する例はあくまで一例であって、これに限定するものではない。
前記硬化性粘着シートは、光硬化前の状態ではホットメルト性を発現することができる観点から、光硬化前のゲル分率が1%未満、中でも0.8%未満、その中でも0.5%未満であるのが、特に好ましい。
他方、光硬化後のゲル分率は、高い凝集力を得ることができ、湿熱環境下での耐発泡信頼性が得られる観点から、40~100%の範囲で調整できるのが好ましい。
この際、光硬化前のゲル分率及び光硬化後のゲル分率を上記のように調整するには、組成や製法において、架橋剤や光重合開始剤の組成比を調整したり、加工時の温度や光照射量を調整したりすればよい。但し、このような方法に限定するものではない。
(硬化性粘着シート)
前記硬化性粘着シートの一例として、(メタ)アクリル系共重合体と、架橋剤と、光重合開始剤とを含有する樹脂組成物から形成されたものを挙げることができる。
但し、上述のように、粘着シート内の部位によって、貼着後におけるゲル分率を異ならせしめることができるものであれば、本粘着シートを形成するための粘着剤組成物の組成を限定するものではない。
(粘着剤組成物)
上記粘着剤組成物の一例として、アクリル系共重合体と、架橋剤と、光重合開始剤とを含有する樹脂組成物を挙げることができる。
(アクリル系共重合体)
ベースポリマーとしてのアクリル系共重合体としては、アルキル基の炭素数が1~18の(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a)と、これと共重合可能な不飽和単量体(b)を含むモノマー成分から構成される共重合体を挙げることができる。
前記アルキルエステル(a)としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、t-ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、へキシル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n-オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、n-ノニル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、n-デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、n-ドデシル(メタ)アクリレート、n-トリデシル(メタ)アクリレート、n-テトラデシル(メタ)アクリレートなどを挙げることができる。
前記単量体(b)としては、例えばカルボキシル基含有不飽和単量体、水酸基含有不飽和単量体、アミド基含有不飽和単量体、アミノ基含有不飽和単量体、グリシジル基含有不飽和単量体、シアノ基含有不飽和単量体、マレイミド基含有単量体、イタコンイミド基含有単量体、スクシンイミド基含有単量体、スルホン酸基含有不飽和単量体、リン酸基含有不飽和単量体等の官能基含有不飽和単量体を挙げることができる。
上記の他にも、酢酸ビニルなどのビニルエステル基含有モノマー、スチレンなどの芳香族不飽和モノマー、イソボルニル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸シクロアルキルエステルモノマー、N-ビニルピロリドンなどのビニル基含有複素環化合物、(メタ)アクリル酸メトキシエチルなどのアルコキシ基含有不飽和モノマーを挙げることができる。
さらに、上記以外のアクリル系共重合体として、枝成分としてマクロモノマーを備えたグラフト共重合体を使用することもできる。
前記グラフト共重合体の幹成分は、(メタ)アクリル酸エステル由来の繰り返し単位を含有する共重合体成分から構成されるのが好ましい。
前記グラフト共重合体の幹成分を構成する共重合体成分のガラス転移温度は、室温状態での粘着剤組成物の柔軟性や、被着体への粘着剤組成物の濡れ性、すなわち接着性に影響するため、粘着剤組成物が室温状態で適度な接着性(タック性)を得るためには、当該ガラス転移温度は、-70℃~0℃であるのが好ましく、中でも-65℃以上或いは-5℃以下、その中でも-60℃以上或いは-10℃以下であるのが特に好ましい。
この際、幹成分を構成する共重合体成分のガラス転移温度とは、グラフト共重合体の幹成分を組成するモノマー成分のみを共重合して得られるポリマーのガラス転移温度をさす。
他方、前記グラフト共重合体の枝成分は、グラフト共重合体の枝成分として、マクロモノマーを導入し、マクロモノマー由来の繰り返し単位を含有することが好ましい。
マクロモノマーとは、末端の重合性官能基と高分子量骨格成分とを有する高分子単量体である。
マクロモノマーのガラス転移温度(Tg)は、上記グラフト共重合体を構成する共重合体成分のガラス転移温度よりも高いことが好ましくい。具体的には、30℃~120℃であるのが好ましく、中でも40℃以上或いは110℃以下、その中でも50℃以上或いは100℃以下であるのがさらに好ましい。
(架橋剤)
架橋剤としては、例えばエポキシ基やイソシアネート基、オキセタン基、シラノール基、(メタ)アクリロイル基などの架橋性基を2個以上有する架橋剤を適宜選択可能である。中でも、反応性や得られる硬化物の強度の点で、(メタ)アクリロイル基を2個以上、中でも3個以上有する多官能(メタ)アクリレートや、エポキシ基やイソシアネート基、シラノール基を有する(メタ)アクリレートが好ましい。
(光重合開始剤)
光重合開始剤は、架橋剤の架橋反応における反応開始助剤としての機能を果たすものである。
光重合開始剤は、現在公知のものを適宜使用することができる。中でも、波長380nm以下の紫外線に感応する光重合開始剤が、架橋反応の制御のしやすさの観点から好ましい。一方、波長380nmより長波長の光に感応する光重合開始剤は、感応する光が本粘着シートの深部まで到達しやすい点で好ましい。
光重合開始剤は、ラジカル発生機構によって大きく2つに分類され、光重合性開始剤自身の単結合を開裂分解してラジカルを発生させることができる開裂型光重合開始剤と、光励起した開始剤と系中の水素供与体とが励起錯体を形成し、水素供与体の水素を転移させることができる水素引抜型光重合開始剤と、に大別される。
これらのうちの開裂型光重合開始剤は、光照射によってラジカルを発生する際に分解して別の化合物となり、一度励起されると反応開始剤としての機能をもたなくなる。このため、架橋反応が終了した後の粘着材中に活性種として残存することがなく、粘着材に予期せぬ光劣化等をもたらす可能性がないため、好ましい。他方、水素引抜型の光重合開始剤は、紫外線などの活性エネルギー線照射によるラジカル発生反応時に、開裂型光重合開始剤のような分解物を生じないので、反応終了後に揮発成分となりにくく、被着体へのダメージを低減させることができる点で有用である。
前記開裂型光開始剤としては、例えば2,2-ジメトキシ-1,2-ジフェニルエタン-1-オン、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニル-プロパン-1-オン、1-(4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル)-2-ヒドロキシ-2-メチル-1-プロパン-1-オン、2-ヒロドキシ-1-[4-{4-(2-ヒドロキシ-2-メチル-プロピオニル)ベンジル}フェニル]-2-メチル-プロパン-1-オン、オリゴ(2-ヒドロキシ-2-メチル-1-(4-(1-メチルビニル)フェニル)プロパノン)、フェニルグリオキシリック酸メチル、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルフォリノフェニル)ブタン-1-オン、2-メチル-1-[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルフォリノプロパン-1-オン、2-(ジメチルアミノ)-2-[(4-メチルフェニル)メチル]-1-[4-(4-モルホリニル)フェニル]-1-ブタノン、ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-フェニルフォスフィンオキサイド、2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイドや、それらの誘導体などを挙げることができる。
前記水素引抜型光開始剤としては、例えばベンゾフェノン、4-メチル-ベンゾフェノン、2,4,6-トリメチルベンゾフェノン、4-フェニルベンゾフェノン、3,3’-ジメチル-4-メトキシベンゾフェノン、4-(メタ)アクリロイルオキシベンゾフェノン、2-ベンゾイル安息香酸メチル、ベンゾイルぎ酸メチル、ビス(2‐フェニル‐2‐オキソ酢酸)オキシビスエチレン、4-(1,3-アクリロイル-1,4,7,10,13-ペンタオキソトリデシル)ベンゾフェノン、チオキサントン、2-クロロチオキサントン、3-メチルチオキサントン、2,4-ジメチルチオキサントン、2-メチルアントラキノン、2-エチルアントラキノン、2-tert-ブチルアントラキノン、2-アミノアントラキノンやその誘導体などを挙げることができる。
但し、光重合開始剤として前記に挙げた物質に限定するものではない。上記に挙げた開裂型光重合開始剤及び水素引抜型光重合開始剤のうちのいずれか一種を使用してもよいし、二種以上を組み合わせて使用してもよい。
(その他の成分)
粘着剤組成物は、上記以外の成分として、通常の粘着剤組成物に配合されている公知の成分を含有してもよい。例えば、必要に応じて、粘着付与樹脂や、酸化防止剤、光安定化剤、金属不活性化剤、老化防止剤、吸湿剤、重合禁止剤、紫外線吸収剤、防錆剤、シランカップリング剤、無機粒子などの各種の添加剤を適宜含有させることが可能である。また、必要に応じて反応触媒(三級アミン系化合物、四級アンモニウム系化合物、ラウリル酸スズ化合物など)を適宜含有してもよい。
<本粘着シートの用途>
本粘着シート1,10,20(これらをまとめて「本粘着シート」と称する)は、そのままの形態でも使用可能である。また、次のようにしても使用可能である。
但し、本粘着シートの利用方法を限定するものではない。
(粘着シート積層体)
本粘着シートは、例えば、本粘着シートの一面又は両面に離型フィルムを積層してなる構成を備えた、離型フィルム付き粘着シート積層体として提供することができる。
(画像表示装置構成用積層体)
2つの画像表示装置用構成部材間を、本粘着シートを介して積層してなる構成を備えた画像表示装置構成用積層体を作製し、提供することができる。
前記画像表示装置構成部材としては、例えば、タッチパネル、画像表示パネル、表面保護パネル及び偏光フィルムからなる群のうちの何れか1種或いは2種類以上の組み合わせからなる積層体を例示することができる。
但し、これらに限定するものではない。
前記画像表示装置構成用積層体の一例として、保護パネル/本粘着シート/偏光フィルムの構成から成る積層体のほか、例えば画像表示パネル/本粘着シート/タッチパネル、画像表示パネル/本粘着シート/保護パネル、画像表示パネル/本粘着シート/タッチパネル/本粘着シート/保護パネル、偏光フィルム/本粘着シート/タッチパネル、偏光フィルム/本粘着シート/タッチパネル/本粘着シート/保護パネルなどの構成例を挙げることができる。保護パネル及び画像表示パネルは、タッチパネルセンサーを保護パネル若しくは画像表示パネル自体に組み込んだものであってもよい。
(画像表示装置)
本粘着シート或いは上記画像表示装置構成用積層体を用いて画像表示装置を構成することもできる。例えば、2つの画像表示装置用構成部材の間が本粘着シートで充填されてなる構成を備えた画像表示装置を挙げることができる。
前記2つの画像表示装置用構成部材としては、例えばパソコン、モバイル端末(PDA)、ゲーム機、テレビ(TV)、カーナビ、タッチパネル、ペンタブレットなど、LCD、PDP又はELなどの画像表示装置の構成部材を挙げることができる。より具体的には、例えばタッチパネル、画像表示パネル、表面保護パネル及び偏光フィルムからなる群のうちの何れか、或いは2種類以上の組み合わせからなる積層体を挙げることができる。
<語句の説明>
一般的に「シート」とは、JISにおける定義上、薄く、その厚さが長さと幅のわりには小さく平らな製品をいい、一般的に「フィルム」とは、長さ及び幅に比べて厚さが極めて小さく、最大厚さが任意に限定されている薄い平らな製品で、通常、ロールの形で供給されるものをいう(日本工業規格JISK6900)。しかし、シートとフィルムの境界は定かでなく、本発明において文言上両者を区別する必要がないので、本発明においては、「フィルム」と称する場合でも「シート」を含むものとし、「シート」と称する場合でも「フィルム」を含むものとする。また、画像表示パネル、保護パネル等のように「パネル」と表現する場合、板体、シートおよびフィルム、又はこれらの積層体を包含するものである。
本発明において、「X~Y」(X,Yは任意の数字)と記載した場合、特にことわらない限り「X以上Y以下」の意と共に、「好ましくはXより大きい」或いは「好ましくはYより小さい」の意も包含するものである。
また、「X以上」(Xは任意の数字)と記載した場合、特にことわらない限り「好ましくはXより大きい」の意を包含し、「Y以下」(Yは任意の数字)と記載した場場合、特にことわらない限り「好ましくはYより小さい」の意を包含する。

Claims (14)

  1. シート面を平面視した際、(a)枠状、(b)島状、(c)帯状及び(d)網目状からなる群より選択される何れかの形状を呈する硬質部を1つ又は2つ以上シート面内に有し、
    前記硬質部は、切断加工する予定の線(「切断予定線」と称する)をその領域内に含み、かつ、該切断予定線よりも0.15mm~4mm外側に位置する輪郭を有し、かつ、そのゲル分率が40~100%であり、かつ、シート面内の硬質部以外の部位(「通常部」と称する)よりも相対的にゲル分率が大きいことを特徴とする、粘着シート。
  2. 前記硬質部は、直径0.3mm~20mmからなる円内に入る大きさであるか、又は、最も狭い幅が0.3mm~20mmであることを特徴とする、請求項1に記載の粘着シート。
  3. シート面を平面視した際、上下端縁部間又は左右端縁部間又はその両方に渡って連続する、繰り返し折り曲げ可能な軟質部を1つ又は2つ以上シート面内に有し、
    前記軟質部は、1mm~30mmの幅を有し、かつ、そのガラス転移温度は-50℃~-20℃であり、シート面内の前記軟質部以外の部位(「通常部」と称する)より相対的にガラス転移温度が低く、更にゲル分率は10~80%であることを特徴とする、粘着シート。
  4. 粘着シートの厚さに対する前記軟質部の幅の比率が50~1200であることを特徴とする、請求項3に記載の粘着シート。
  5. 前記硬質部及び前記軟質部をシート面内に有し、
    前記硬質部は、ゲル分率が40~100%であり、前記軟質部及び前記通常部より相対的にゲル分率が大きく、
    前記軟質部は、ガラス転移温度が-50℃~-20℃であり、前記通常部より相対的にガラス転移温度が低いことを特徴とする、請求項3又は4に記載の粘着シート。
  6. 請求項1~5の何れかに記載の粘着シートと、離型フィルムとを積層してなる構成を備えた、離型フィルム付き粘着シート積層体。
  7. 請求項1~5の何れかに記載の粘着シートの両面にそれぞれ画像表示装置構成部材を積層してなる構成を備えた画像表示装置構成用積層体。
  8. 前記画像表示装置構成部材が、タッチパネル、画像表示パネル、表面保護パネル及び偏光フィルムからなる群のうちの何れか1種或いは2種類以上の組み合わせからなる積層体であることを特徴とする請求項7に記載の画像表示装置構成用積層体。
  9. 請求項7又は8に記載の画像表示装置構成用積層体を用いて構成された画像表示装置。
  10. 請求項1又は2に記載の粘着シートの製造方法であって、
    光硬化可能な硬化性粘着シートのシート面に、該シート面全面を被覆し得る大きさを有し、かつ光を遮蔽することができ、かつ、前記硬質部を形成する位置に、該硬質部と同形状の窓部を有するマスキングシートを被覆した後、マスキングシートを被覆した面に光を照射して前記硬化性粘着シートを部分的に硬化させることを特徴とする、粘着シートの製造方法。
  11. 請求項3又は4に記載の粘着シートの製造方法であって、
    光硬化可能な硬化性粘着シートであり、かつ、ガラス転移温度が-50℃~-20℃である粘着シート(「軟質粘着シート」とも称する)と、光硬化可能な硬化性粘着シートであり、かつ、ガラス転移温度が前記軟質粘着シートより相対的に高い粘着シート(「通常部粘着シート」とも称する)と、を熱融着させ、光を照射して硬化させることを特徴とする、粘着シートの製造方法。
  12. 請求項3又は4に記載の粘着シートの製造方法であって、
    光硬化可能な硬化性粘着剤であり、かつ、ガラス転移温度が-50℃~-20℃である粘着剤(「軟質粘着剤」とも称する)と、光硬化可能な硬化性粘着剤であり、かつ、ガラス転移温度が前記軟質粘着剤より相対的に高い粘着剤(「通常部粘着剤」とも称する)と、をダイコートして、光硬化可能な粘着シートを得て、さらに、その光硬化可能な粘着シートに光を照射して硬化させることを特徴とする、粘着シートの製造方法。
  13. 請求項5に記載の粘着シートの製造方法であって、
    光硬化可能な硬化性粘着シートであり、かつ、ガラス転移温度が-50℃~-20℃である粘着シート(「軟質粘着シート」とも称する)と、光硬化可能な硬化性粘着シートであり、かつ、ガラス転移温度が前記軟質粘着シートより相対的に高い粘着シート(「通常部粘着シート」とも称する)と、を熱融着させて得た光硬化可能な硬化性粘着シートのシート面に、光を1次照射して前記硬化性粘着シートを部分的に硬化させた後、
    次に、光硬化可能な硬化性粘着シートのシート面に、光を遮蔽することができ、かつ、前記通常部及び軟質部の形状に合致する大きさ及び形状のマスキングシートを被覆した後、当該マスキングシートを被覆した面に光を2次照射して前記硬化性粘着シートを部分的に硬化させることを特徴とする、粘着シートの製造方法。
  14. 請求項5に記載の粘着シートの製造方法であって、
    光硬化可能な硬化性粘着剤であり、かつ、ガラス転移温度が-50℃~-20℃である粘着剤(「軟質粘着剤」とも称する)と、光硬化可能な硬化性粘着剤であり、かつ、ガラス転移温度が前記軟質粘着剤より相対的に高い粘着剤(「通常部粘着剤」とも称する)と、をダイコートして得た光硬化可能な硬化性粘着シートのシート面に、光を1次照射して前記硬化性粘着シートを部分的に硬化させた後、
    次に、光硬化可能な硬化性粘着シートのシート面に、光を遮蔽することができ、かつ、前記通常部及び軟質部の形状に合致する大きさ及び形状のマスキングシートを被覆した後、当該マスキングシートを被覆した面に光を2次照射して前記硬化性粘着シートを部分的に硬化させることを特徴とする、粘着シートの製造方法。
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