JP7222736B2 - 撮像素子及びその制御方法、及び撮像装置 - Google Patents

撮像素子及びその制御方法、及び撮像装置 Download PDF

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Description

本発明は撮像素子およびその制御方法、及び撮像装置に関し、特に、画素毎にAD変換部を備えた撮像素子およびその制御方法、及び撮像装置に関する。
従来より、被写体の動きなどのイベントの有無を検出し、そのイベントの有無に基づいて画像を記録する撮像装置が知られている。
特許文献1には、画素加算を行う画素加算モードと、画素加算を行わない通常モードとを有し、イベントの発生数が所定数未満の場合に通常モードを用い、イベントが発生していないか、または所定数以上の場合に、画素加算モードを用いる撮像装置が開示されている。このように制御することで、イベントの有無を検出することが可能な撮像装置において、消費電力を低減することが記載されている。
特開2018-22935号公報
しかしながら、特許文献1に記載の方法では、イベントの発生数が所定数以上の場合に画素加算モードを用いるのでAD変換の回数が減って低電力となるものの、加算された画像を用いてイベントを高精度に検出するのは困難であった。一方、通常モードでは、画素加算モードのように高頻度でイベントを検出することができない。
本発明は上記問題点を鑑みてなされたものであり、画素毎に高速に被写体の動きを検出すると共に、AD変換の回数を抑制することを目的とする。
上記目的を達成するために、複数の画素からなる本発明の撮像素子は、各画素が、入射した光の光量に応じた電荷を繰り返し生成する光電変換部と、前記光電変換部で生成された電荷に対応する電圧を、経過時間に応じて変化する参照電圧と比較して、デジタル信号にAD変換するAD変換手段と、前記電荷に対応する電圧に基づく基準電圧を保持する保持手段と、前記光電変換部により新たに生成された電荷に対応する電圧と、前記保持手段に保持された前記基準電圧とに基づく比較結果に応じて、前記新たに生成された電荷に対応する電圧をAD変換するかどうかを切り替える切り替え手段とを有する。
本発明によれば、画素毎に高速に被写体の動きを検出すると共に、AD変換の回数を抑制することができる。
本発明の実施形態に係る撮像装置の概略構成を示すブロック図。 実施形態に係る撮像素子の構成例を示すブロック図。 第1の実施形態における撮像素子の各画素の構成を示す等価回路図。 第1の実施形態における撮像素子の駆動方法を示すタイミングチャート。 第1の実施形態における撮像装置の処理を示すフローチャート。 第2の実施形態における撮像素子の各画素の構成を示す等価回路図。 第3の実施形態における撮像素子の各画素の構成を示す等価回路図。 第4の実施形態における撮像素子の各画素の構成を示す等価回路図。 第4の実施形態における撮像素子の駆動方法を示すタイミングチャート。 第5の実施形態における撮像素子の各画素の構成を示す等価回路図。 第5の実施形態における撮像素子の駆動方法を示すタイミングチャート。 第6の実施形態における撮像素子の処理を示すフローチャート。 第6の実施形態における画像処理部の制御方法を示すフローチャート。 第7の実施形態における撮像素子のDFE部の構成を示すブロック図。
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。尚、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものでするものでなく、また実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明に必須のものとは限らない。実施形態で説明されている複数の特徴うち二つ以上の特徴が任意に組み合わされてもよい。また、同一若しくは同様の構成には同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
まず、本発明の実施形態に係る撮像装置について説明する。図1は、本発明の撮像装置の構成の一例を示すブロック図である。
撮影光学系10は、ズームレンズ、フォーカスレンズ等の複数のレンズを含み、レンズ駆動回路12を介して、後述するシステム制御部14により制御される。撮像素子11は複数の画素を含み、撮影光学系10により結像された光を受光して、光量に応じた電圧に変換する。そして、各画素で得られた電圧をAD変換し、AD変換により得られた各画素の画素値を含む画素情報を画像処理部13に送る。なお、ここで送られる画素情報は、各画素の画素値の他に、各画素の座標に関する座標情報を含む。
画像処理部13は、撮像素子11から得られる画素値に対して、ホワイトバランス補正、3面同時化処理、ノイズリダクション処理、シャープネス調節等の所定の画像処理を行い、画像データを出力する。また、撮像素子11は動画の撮影が可能であって、動画撮影時に画像処理部13は、前のフレームの画素値及び現在のフレームの画素値と、座標情報とに基づいて画像を再構成する処理を行う。なお、この画像再構成処理については、詳細に後述する。
画像処理部13により画像処理を施された画像データは、記録回路16において、JPEGやMPEG等の規格に基づいて圧縮が行われた後、記録媒体19に記録される。
また、画像処理部13から出力された画像データは、表示回路17において8K UHDTV、4K、HDTV他、解像度やフレームレート、輝度域および色域等の表示フォーマット調整を行い、表示装置18に表示することもできる。なお、表示装置18は、本実施形態の撮像装置と一体に構成してもよいし、撮像装置とは別に構成し、接続端子を介して接続してもよい。
システム制御部14は、撮像装置全体を制御するプログラムを実行する。なお、制御プログラムの全部または一部をROM15に格納し、制御モード毎に必要なプログラムを読み出して実行するように構成してもよい。また、システム制御部14は、画像処理部13から得られる画像データに対して所定の演算を行うことで、露出制御やAF制御を行うことができる。更に、不図示の操作手段からズーム、フォーカス等の指定を受け付け、レンズ駆動回路12を介して撮影光学系10を制御することもできる。
次に、本実施形態に係る撮像素子11の構成について説明する。図2は、本実施形態に係る撮像素子11の構成例を示すブロック図である。なお、図2に示す例では、図の簡略化のため、3行4列分の画素20を示しているが、実際には非常に多くの画素から構成されている。また、画素20内の括弧に示す(p,q)は、垂直及び水平に2次元状に配置された画素のうち、第p行目かつ第q列目に存在する画素を表す。なお、詳細構成は後述するが、各画素20は、入射した光を光電変換するフォトダイオードなどの光電変換素子と、光電変換素子により得られたアナログ信号をデジタル信号に変換するAD変換部とを有する。
電源部21は、不図示の電源ピンを介して、各種電圧を撮像素子11に供給するものである。なお、電源部21は、撮像素子11の外部に構成してあっても構わない。
タイミング発生回路(TG)22は、撮像装置のシステム制御部14からの制御を受けて、垂直同期信号VD等の各種タイミング信号を発生し、各画素20、垂直走査回路23及び水平走査回路24に供給する。TG22からのタイミング信号に基づいて、垂直走査回路23は、画素20(p,q)を制御し、水平走査回路24は、画素20(p,q)のLatch端子やpsave端子に現れる、AD変換された撮像信号やAD変換した座標に関わる情報を読み出す。より具体的には、垂直走査回路23は、第p行目の画素20(p,q)のLatch端子やpsave端子に接続されたスイッチを順次オンとして、各列の垂直信号線25に画素値やAD変換した座標に関わる画素情報を出力する。その後、水平走査回路24は、垂直信号線25をスイッチにて水平信号線26に順次接続していくことで、各画素の情報をデジタルフロントエンド(DFE)27に出力する。
DFE27は、画素値の補正と共に、AD変換した画素の座標情報など、後述する画像再構成に有効な処理を行う。
出力回路28は、処理済みの画素値をパラレルシリアル変換し、公知のLVDS(Low Voltage Differential Signal)などの高速シリアル伝送フォーマットに変換し、AD変換した画素の座標情報を付して、画素情報を出力する。
<第1の実施形態>
次に、本発明の第1の実施形態について説明する。
●画素構成
まず、第1の実施形態における撮像素子11の各画素20の構成について、図3の等価回路図を参照して説明する。
図3において、フォトダイオード等の光電変換部PDは、撮像装置の撮影光学系10により結像された光を受けて光電変換を行う。光電変換部PDにて発生した信号電荷に対応する信号電圧は、ゲートに転送制御信号PTXを受ける転送トランジスタTxを介して第1のトランジスタTr1のゲートに入力される。第1のトランジスタTr1は、経過時間に応じて変化するランプ信号である参照電圧Vrampをゲートに受ける第2のトランジスタTr2と、差動対を構成する。ゲートに定電圧Vbを受けるトランジスタTvbは、この差動対の負荷として機能する。
光電変換部PDはまた、オーバーフローゲート(OFG)制御信号POFGをゲートに受けるトランジスタTofによって、信号電荷をドレインに排出することもできる。ドレインは例えば電源電圧VDDに接続される。
電源電圧VDDは、前述の差動対の電源としても接続されており、後述する差動対の駆動と併せて、第1のトランジスタTr1のドレイン及びゲートを電源電圧VDDにリセットすることができる。
本第1の実施形態では、第2のトランジスタTr2のドレイン電圧ともなるノードVCRを、NMOSトランジスタTr3のゲートに入力する。そして、必要に応じて低電圧電源VDDL(<VDD)をゲートに入力するトランジスタTr4を通じて、NAND素子N1の一方の入力として、ノードVCRの極性(以下、「VCR極性」と呼ぶ。)を伝達している。
NAND素子N1の他方の入力である制御信号CMPは、AD変換の参照電圧Vrampを、トランジスタTr5を介して第2のトランジスタTr2のゲートに入力するか否かを切り替える制御信号としての機能を持つ。これと同時に、制御信号CMPは、VCR極性がHiのときのNAND素子N1の出力極性を決定する。
VCR極性を伝達するノードはまた、制御信号INIによりGND(Lo)にリセットすることも可能である。制御信号INIがLoとなったときは、低電圧電源VDDLを電源とするトランジスタTr6やTr7を通じて、このノードをHiにする正帰還をかけることができる。これにより、VCR極性の変化を制御する負荷MOSトランジスタTvbのゲート電圧Vbが小さい場合、すなわち差動対の電流が低い場合であっても、VCR極性の変化を素早く伝達することができる。以降、トランジスタTr4、Tr6、Tr7、NAND素子N1をまとめて「正帰還回路」と称する。
NAND素子N1の出力はまた、HiからLoに変化したときに不図示のカウンタから出力されるカウンタ値CNTがラッチ回路Lat1のQ端子Latchに現れるように、ラッチ回路Lat1のクロック端子に入力している。このように、差動対によって、画素の電圧と、時間に比例して変化する参照電圧Vrampとを比較して、その大小関係が逆転した瞬間のカウンタ値CNTを記録することでAD変換を行う。なお、本実施形態においては、この大小関係が逆転した瞬間を、「AD変換の確定時」と呼ぶ。
ここで、本実施形態において重要な構成要素として、次の2点を挙げることができる。1点は、第2のトランジスタTr2の電圧、すなわち参照電圧Vramp(基準電圧)の電圧を保持する、容量Cが存在することである。もう1点は、容量Cへの書き込みを制御するトランジスタTr8のゲートにかかる制御信号SHTRが、NAND素子N1の出力、すなわちラッチ回路Lat1のクロック端子にも入力される信号であることである。これらは、図4に示すタイミングチャートを参照して後述するように、先に処理されたフレームにおけるAD変換の確定時の参照電圧Vramp(基準電圧。以下、「光参照電圧」と呼ぶ。)の保持に用いられる。容量Cは、NOR素子N2を介してリセットできるように構成されている。
また、パワーセーブ制御信号Ppsaveをクロック端子に入力するラッチ回路Lat2は、正帰還のかかったVCR極性を記憶し、当該画素の出力信号の一つでもあるパワーセーブ信号psave(判定信号)を生成する。このパワーセーブ信号psaveによりトランジスタを制御して、正帰還に関わる回路を省電力化する。更に、ラッチ回路Lat1にカウンタ値CNTを入力する配線をスイッチSWにより遮断して、低電圧電源VDDLやカウンタ値CNTの負荷を減じて省電力化する。なお、この省電力化に関する動作についても、後述する図4に示すタイミングチャートを参照して説明する。
時刻t400から時刻t407の期間では、全ての画素20においてAD変換を行う。第1の実施形態では、この間に光参照電圧をVSとして容量Cで保持する点が重要となる。
また、2フレーム目の期間のうち、時刻t407から時刻t411の期間では、2フレーム目の画像の各画素の明るさが、1フレーム目よりも明るいかどうか、すなわち各画素の電圧が光参照電圧VSよりも低いか否かを検出する。ここでの検出結果に応じて、時刻t411から時刻t413において画素選択的にAD変換を行うことにより省電力化の制御を行う。なお、時刻t407から時刻t411における検出結果に応じて、時刻t411から時刻t413においてAD変換を行う画素と行わない画素とが存在するので、後に両者について説明する。
時刻t400において、パワーセーブ制御信号PpsaveをHiとして、パワーセーブ信号psaveを全画素Loに初期化しておく。
時刻t400から時刻t401において垂直同期信号VDをLoとして、NOR素子N2を介して容量Cをリセットする。またこのとき、制御信号CMPはLoとなっているため、NAND素子N1の出力端子からの制御信号SHTRはHiとなる。さらに、このとき制御信号CMPにより参照電圧Vrampを第2のトランジスタTr2のゲートから遮断しているので、制御信号SHTRをゲートに入力するトランジスタTr8を介して第2のトランジスタTr2のゲートをLoにリセットしていることとなる。
一方、第1のトランジスタTr1のゲートは、制御信号POFGと転送制御信号PTXが共にHiとなっており、光電変換部PDと共に電源電圧VDDにリセットされている。これにより、電圧Vbで制御する負荷MOSトランジスタTvbの電流は、差動対のうち第1のトランジスタTr1を介して流れ、VCRノードがHiとなる。この期間、低電圧電源VDDLが全画素20でOFFとなっており、いわゆる正帰還回路は機能していないため、制御信号INIがHiとなってNAND素子N1の一方の入力ノードがLoとなっていても構わない。
時刻t401において、垂直同期信号VDがHiとなって容量Cのリセットを解除し、制御信号CMPがHiとなって第2のトランジスタTr2のゲートに参照電圧Vrampを入力する。ここで、参照電圧Vrampの初期電圧を、OFG制御信号POFGと転送制御信号PTXとをLoとして光電変換部PDと第1のトランジスタTr1のゲート電圧リセットを解除した直後の電圧(ほぼ電源電圧VDDと等しい。)よりも大きくしておく。これにより、差動対のうち、第2のトランジスタTr2を介して電流が流れるようになり、ノードVCRはLoとなる。制御信号CMPがHiとなっても、制御信号INIがHiであることによってNAND素子N1の一方の入力ノードがLoとなっているため、出力端子からの制御信号SHTRはHiを維持する。なお、時刻t401の転送制御信号PTXをLoとした瞬間から、光電変換部PDにおける蓄積が開始される。ただし、時刻t403から時刻t404の間に再度転送制御信号PTXをHiとするまでの時間が所望の蓄積期間となるよう、時刻t401から時刻t402までの間に転送制御信号PTXをLoとするタイミングを制御しても構わない。
時刻t402において、低電圧電源VDDLを全画素20でHiとし、制御信号INIをLoとする。これにより、正帰還回路がONとなり、時刻t401においてLoとなっているVCR極性がNAND素子N1の一方の入力ノードの極性として伝達される。したがってNAND素子N1の出力端子からの制御信号SHTRはHiを維持する。
時刻t403から時刻t404において転送制御信号PTXをHiとして、時刻t401から時刻t404までに光電変換部PDが蓄積した信号電荷を第1のトランジスタTr1のゲートに転送する。
そして時刻t405において、参照電圧Vrampの電圧変化を開始するとともに、カウンタCNTをイネーブルとする。この参照電圧Vrampの電圧変化は、時刻t405からの経過時間に比例するものとする。
時刻t406において、画素20の信号電荷に対応した第1のトランジスタTr1のゲートの電圧が参照電圧Vrampを下回ると、差動対の第1のトランジスタTr1側に電流が流れてノードVCRがHiとなる。すると、NAND素子N1の入力が共にHiとなるので、NAND素子N1の出力端子から制御信号SHTRがLoとなる。これにより、時刻t405からの経過時間に対応するカウンタ値CNTをラッチ回路Lat1にラッチし、端子Latchに出力させて、画素20のAD変換を完了する。この瞬間を司るNAND素子N1の出力端子から出力される制御信号SHTRは、容量Cへの参照電圧Vrampの電圧サンプルホールド時刻も決定する。言い換えると、参照電圧Vrampと大小比較するAD変換の確定時の参照電圧Vrampを容量Cにサンプルホールドするので、1フレーム目の光信号に対応した参照電圧Vrampが、光参照電圧VSとして容量Cに保持されることとなる。
時刻t407において、制御信号CMPをLoとすることにより、全画素20のNAND素子N1の出力である制御信号SHTRをHiとする。すると、第2のトランジスタTr2のゲートから参照電圧Vrampを遮断し、代わりに容量Cに保持された画素毎に異なる光参照電圧VSに対応した電圧を第2のトランジスタTr2のゲートに入力する。また時刻t408までの間、制御信号POFGと転送制御信号PTXをHiとして、第1のトランジスタTr1のゲートと光電変換部PDを電源電圧VDDにリセットする。
次に、1フレーム目の蓄積期間である時刻t401から時刻t404までの時間と同一の時間となるように時刻t410を設定し、時刻t409から時刻t410において転送制御信号PTXをHiとする。これにより、容量Cに保持された光参照電圧VSに対応する電圧と、時刻t408から時刻t410までの2フレーム目の蓄積期間に光電変換部PDにより蓄積された信号電荷(光信号)に対応する電圧とを、差動対で比較することとなる。
この比較の比較結果、光信号に対応する電圧が光参照電圧VSよりも小さい場合、すなわち、2フレーム目の方が明るい場合にはVCR極性はLoとなり、光参照電圧VS以上の場合、すなわち、2フレーム目の方が暗い場合には、VCR極性はHiとなる。
そして、時刻t410でパワーセーブ制御信号PpsaveをHiに立ち上げて、差動対のVCR極性を、ラッチ回路Lat2でラッチする。これにより、ラッチ回路Lat2でラッチされたVCR極性が、2フレーム目の間のパワーセーブ信号psaveとなる。そして、パワーセーブ信号psaveがHiの場合、すなわち、2フレーム目の方が暗い場合には、正帰還回路への低電圧電源VDDLの供給やカウンタCNTの当該画素への供給を停止する。これにより、時刻t411からの2フレーム目のAD変換を行わない画素の低電力化に寄与する。
例えば、暗い環境下で赤外照明を用いた監視カメラなどでは、画角から当該赤外照明を反射した人物や物体を抽出してAD変換し、そうでない背景を構成する画素をAD変換せず低電力化することができる。このような光参照電圧VSとの大小関係比較を差動対を用いることで、たとえ電圧Vbで制御する負荷トランジスタTvbの電流が小さくても非常に高速に行うことができる。そうした点でも低電力化に寄与する。
さらに時刻t410から時刻t411において、垂直同期信号VDをLoとしてNOR素子N2の出力をHiとして容量Cをリセットする。ただし、NOR素子N2の他方の入力はパワーセーブ信号psaveであり、光参照電圧VSよりも明るくなった画素以外はHiである。そのため、AD変換を行わない画素のNOR素子N2の出力はLoのままであるので、1フレーム目の光参照電圧VSが容量Cに維持される。
参照電圧Vrampは、時刻t411までのいずれかの時刻(ここでは時刻t409)にて初期電圧にリセットしておく。そして、時刻t411において時刻t405と同様に参照電圧Vrampの電圧変化を開始し、時刻t413までの間で2フレーム目のAD変換を画素選択的に行う。AD変換を行うため、時刻t411において制御信号CMPを再びHiにして参照電圧Vrampを第2のトランジスタTr2のゲートに入力し、カウンタCNTを再度イネーブルとする。ここで、上述したように、AD変換を行わない画素のパワーセーブ信号psaveはHiであるので、ラッチ回路Lat1にカウンタ値CNTを入力する配線は、スイッチSWがOFFとなることにより遮断され、AD変換は行われない。一方、パワーセーブ信号psaveがLoである画素では、スイッチSWはONとなり、ラッチ回路Lat1にカウンタ値CNTが入力されるため、画素選択的にAD変換が行われることになる。
また、この2フレーム目でAD変換された画素では、時刻t405から時刻t407における1フレーム目のAD変換と同様に、差動対の大小関係が確定した時刻t412のときの参照電圧Vrampの電圧が、先にリセットしておいた容量Cに保持される。これにより、AD変換を行った画素については、不図示の3フレーム目の光信号の電圧を、2フレーム目の光参照電圧VSと比較することが可能となる。
このように、本第1の実施形態における駆動方法は、時刻t400から時刻t407で行われる処理を1回と、時刻t407から時刻t413の処理を複数回行うものである。
なお、2フレーム目の光信号の電圧を容量Cに保持された光参照電圧VSと比較したり、画素選択的なAD変換をしたりする時刻t407から時刻t413において、1フレーム目の光信号をAD変換した画素値と、パワーセーブ信号psaveとを、全画素から水平走査回路24及び垂直走査回路23によりDFE27及び出力回路28を介して画像処理部13に伝送しておく。2フレーム目以降は画素選択的にAD変換を行っているため、画素値は小さなデータ量となるが、同様に次のフレーム期間でパワーセーブ信号psaveと共に画像処理部13に伝送する。以下、Nフレーム目の画素20(p,q)のパワーセーブ信号psaveをpsaveN(p,q)、画素値をSigN(p,q)と表す。
●画像再構成処理
続いて、画素値SigN(p,q)とパワーセーブ信号psave(p,q)とを用いた画像再構成処理について説明する。
図5は、第1の実施形態の撮像装置における処理の一例を示すフローチャートであり、特に、画像再構成処理について詳しく表している。S500にて処理を開始すると、S501にて、1フレーム目の場合、図4のタイミングチャートにおける時刻t400から時刻t407に相当する光電変換部PDの電荷蓄積とAD変換を行う。次のS502にて、画素値SigN(p,q)及びパワーセーブ信号psaveN(p,q)を画像処理部13に出力する。
S503にて、画像処理部13は、N=1フレーム目であるか判定し、1フレーム目の場合はS514に進み、1フレーム目でない場合はS505からS512で行われる画像再構成処理に進む。この画像再構成処理では、1フレーム前の画像をベースとした処理を行う。
まずS505では、処理対象画素の座標を(0,0)に初期化する。S506では、Nフレーム目の画素20(p,q)のパワーセーブ信号psaveN(p,q)の極性を確認する。ここで、Loである場合はS507に進み、Nフレーム目の画素20(p,q)の画素値を、画素値SigN(p,q)とする。一方、パワーセーブ信号psaveN(p,q)が1(Hi)である場合は画素値を更新せず、N-1フレーム目の画素値SigN-1(p,q)としたまま、S508に進む。
S508にて、列座標を表すqが最大値qMAXであるか確認し、達していないときはS510に進んでqをインクリメントし、S506及びS507の画素値更新処理を繰り返す。qがqMAXに達していたときはS509に進んでqのみを初期化し、さらにS511に進む。
S511において、行座標を表すpが最大値pMAXであるか確認し、達していないときはS512に進んでpをインクリメントし、S506からS510の画素値更新及びqのインクリメントを繰り返す。pがpMAXに達したら再構成処理を終了し、S514に進む。
S514にて、1フレーム目の画像の画像処理、または2フレーム以降の再構成画像の画像処理を行う。
S515にて、撮影を終了するか判定し、終了しない場合はS516に進んでNをインクリメントして、S501から次のフレームの処理を再開する。撮影を終了する場合はS517にて処理を終了する。
上記の通り第1の実施形態によれば、前のフレームの光参照電圧と、現在のフレームの光信号の電圧を、画素毎に設けた差動対によって遅滞なく大小比較することができる。これにより、AD変換を行いながら画素毎に高速に輝度変化を検出することができると共に、明るく変化した画素の画素値のみをAD変換するので、AD変換時の消費電力を下げることができる。また、画素毎のAD変換に用いる差動対を用いて次のフレームのAD変換の必要性を判定することで、画角の中で小さな被写体の動きを検出することもできるようになると共に、この検出のための動作も低い電流で行うことができる。
なお、この判定時の正帰還回路は必ずしも必要でない。正帰還回路は、AD変換の確定時に第1のトランジスタTr1のゲートと第2のトランジスタTr2のゲートの電圧を素早く大小比較するのに必要な回路である。従って、第2のトランジスタTr2側に入力する容量Cにオフセット電圧を加えることができれば、差動対のこうしたゆらぎを超えてAD変換対象画素を決定することができるため、正帰還回路を省略することができる。
また、第1のトランジスタTr1のドレインノードを正帰還回路に接続し、あるいはノードVCRの反転極性を伝達するように構成し、暗くなった画素をAD変換できるように構成しても構わない。
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
図6は、第2の実施形態における撮像素子11の画素20の構成の一例を示す等価回路図である。第1の実施形態で説明した図3との差は、制御信号SHTRをトランジスタTr8のゲートに入力する前に、反転素子NOT1,NOT2を2段直列し、遅延回路を構成している点である。なお、2段は一例であって、反転素子を偶数段直列すればよい。
これにより、反転素子NOT2への入力と、反転素子NOT1の出力すなわち制御信号SHTRは同極性でありながら、ラッチ回路Lat1におけるAD変換の確定時よりも遅れたタイミングでSHTRが発生することとなる。従って、容量Cには、AD変換の確定時の参照電圧Vrampよりも低い電圧、すなわちわずかに明るい電圧VS’が保持される。そのため、図4のタイミングチャートにおける時刻t409から時刻t411で行われる次のフレームの光信号との明暗比較における比較結果、光参照電圧VSよりも明るい電圧VS’より明るいときにパワーセーブ信号psaveがLoとなる。これにより、ノイズ等の影響を超えて明るく変化した画素に対してのみ、AD変換することができる。
上記の通り第2の実施形態によれば、画素毎にAD変換の確定時から遅れて参照電圧Vrampを容量Cにサンプルホールドするため、次のフレームがノイズ等の影響を超えて明るく変化した画素のみをAD変換することができる。これにより、より多くの画素でAD変換にかかる電力を低減することができる。
<第3の実施形態>
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
図7は、第3の実施形態における撮像素子11の画素20の構成の一例を示す等価回路図である。第1の実施形態で説明した図3との差は、制御信号CMPをゲートに受けるトランジスタTr10を介して、電圧Vcを容量Cの一端に入力できるように構成している点である。
図4のタイミングチャートにおける時刻t407から時刻t411のように制御信号CMPがLoのとき、トランジスタTr10はONとなる。制御信号SHRTがHiであることと併せ、第2のトランジスタTr2のゲートに容量Cに保持された光参照電圧VSとVcとの和を入力することができる。これにより、Vcが負電圧であれば、光参照電圧VSよりもVcだけ明るいときにパワーセーブ信号psaveがLoとなり、ノイズ等の影響を超えて明るく変化した画素のみをAD変換することができる。
上記の通り第3の実施形態によれば、サンプルホールドした容量Cの電圧にオフセット電圧Vcを加算することができるため、次のフレームがノイズ等の影響を超えて明るく変化した画素のみをAD変換することができる。これにより、より多くの画素でAD変換にかかる電力を低減することができるようになる。
なお、Vcを正電圧として、明るく変化した画素を多めにAD変換しても構わない。また、VcをISO感度、ゲイン、蓄積時間等の撮影条件に応じて変更しても構わない。
<第4の実施形態>
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。
図8は、第4の実施形態における撮像素子11の画素20の構成の一例を示す等価回路図である。第1の実施形態で説明した図3との差は、容量Cへの制御信号SHTRを独立させている点である。そして、後述する図9に示すタイミングチャートに示すように、差動対が静定したときにLoとして、トランジスタTr11を介して容量Cに光参照電圧VSを保持する。
図9は、第4の実施形態に係る撮像素子11の駆動方法を示すタイミングチャートである。図9において、時刻t900からt905の処理は、図4に示す処理と同様であるため、説明を省略する。第1の実施形態で説明した図4との差は、時刻t906におけるAD変換の確定時に光参照電圧SVを容量Cに保持するのではなく、新たに追加した時刻t907から時刻t909の間の制御信号SHTRのLo極性への変化に応じて保持する点である。時刻t909からt915のAD変換対象画素を決定する期間と次のフレームのAD変換期間とは、参照電圧Vrampを初期電圧にリセットするタイミングを除いて図4のタイミングチャートの時刻t407からt413と同様であるため、説明を省略する。
時刻t906において、参照電圧Vrampを電源電圧VDDより高い初期電圧にリセットする。これにより、全画素20において、一旦差動対の電流は第2のトランジスタTr2側を流れ、第1のトランジスタTr1側のドレイン電圧が略電源電圧VDDに上昇する。この状態で時刻t907において制御信号CMPをLoとすると、参照電圧Vrampが第2のトランジスタTr2のゲートから遮断され、差動対の第2のトランジスタTr2側がフローティング状態となる。すると、差動対は一時的に、第1のトランジスタTr1のゲート電圧に生じている各画素の光信号の電圧を、略電源電圧VDDのソースフォロワ回路で差動対の共通ソースノードに出力させることとなる。差動対として静定するのを待つと、フローティングであった第2のトランジスタTr2のゲート電圧が第1のトランジスタTr1のゲート電圧に収束して行く。
その後、時刻t908において、制御信号SHTRをLoとして、上記の通り静定した第2のトランジスタTr2のゲート電圧を光参照電圧VSとして容量Cに保持する。
このように、静定までの時間を待つ必要は生じるが、AD変換の確定時の情報を使用せずTG22からの制御信号によって、容量Cに画素毎の光参照電圧VSを保持することもでき、より簡易な回路により実現できる。
<第5の実施形態>
次に、本発明の第5の実施形態について説明する。第5の実施形態では、明るく変化した画素だけでなく、所定の範囲を超えて暗く変化した画素もAD変換対象画素とするように制御する。
図10は、第5の実施形態における撮像素子11の画素20の構成の一例を示す等価回路図である。第1の実施形態で説明した図3との差は、新たな制御信号CMP+をゲートに受けるトランジスタを介して、電圧Vcと電圧-Vcとを選択的に容量Cの一端に入力できるように構成している点である。図4のタイミングチャートの時刻t407から時刻t411のように、制御信号SHTRがHiであることと併せ、第2のトランジスタTr2のゲートに容量Cに保持された光参照電圧VSとVcまたは-Vcとの和を入力することができる。AD変換対象画素の検出時にオフセットを持たせることができる点は第3の実施形態と同様であるが、どのようにこのオフセットを用いて光参照電圧VSからの明るさの変化範囲を定めているかは、図11に示すタイミングチャートを参照して後述する。
また、ラッチ回路Lat+を新たに設け、VCR極性を、制御信号CMP+がLo、且つパワーセーブ制御信号PpsaveがHiに変化したときにラッチできるように構成している。さらに反転素子N3とNOR素子N4を備えて、ラッチしたVCR極性と、CMP+がHiでパワーセーブ制御信号PpsaveがHiに変化したときのVCRノードの反転極性との否定論理和をパワーセーブ信号psaveとして記憶、発効できるように構成している。
図11は、第5の実施形態における撮像素子11の駆動方法を示すタイミングチャートである。第1の実施形態で説明した図4との差は、新たな制御信号CMP+を追加し、時刻t1110から時刻t1114でAD変換対象画素を決定する間の、時刻t1111にてこのCMP+の極性をLoからHiに変更している点である。また、パワーセーブ制御信号Ppsaveを2回LoからHiに極性変化させている。
制御信号CMP+がLoとなっている時刻t1110のパワーセーブ制御信号PpsaveのLoからHiへの極性変化により、光参照電圧VS+Vcよりも明るく変化したか否かをラッチ回路Lat+に記憶する。明るく変化した場合はLoであり、暗く変化した場合はHiである。CMP+を時刻t1111においてHiとした後は、光参照電圧VS-Vcよりも明るく変化したか否かがVCRノードの極性に現れる。明るく変化した場合はLoであり、暗く変化した場合はHiである。これを反転して、先にラッチしたLatch+の極性とNOR素子にて否定論理和を取り、その否定論理和を、時刻t1112にパワーセーブ制御信号Ppsave信号がLoからHiに変化することで、パワーセーブ信号psaveとしてラッチする。これにより、パワーセーブ信号psaveは、光参照電圧VSを中心として±Vc以内であるときHiとなり、±Vcを超えるときLoとなる。
これにより、時刻t1114から行われる、2フレーム目以降のAD変換対象画素を、±Vc以上明るさが変化した画素とすることができる。
<第6の実施形態>
次に、本発明の第6の実施形態について説明する。第6の実施形態では、ある画素20(p,q)のパワーセーブ信号psaveN(n)がLoであるとき、次にLoとなるパワーセーブ信号psaveN(n+Δn)のΔn(連続数)を画素値SigN(n)とともに伝送する。これにより、撮像装置の画像処理部13で行われる画像再構成処理のためのデータ量を軽減する。
図12は、第6の実施形態における撮像素子11の駆動方法を示すフローチャートであり、特に、DFE27にて行われるデータ処理の制御を示している。
S1200にて処理を開始し、S1201において、撮像素子11の蓄積とAD変換を終了すると、S1202にて、(p,q)の画素位置をnとして、n=0に初期化する。次にS1203において、Δnも0に初期化する。
次にS1204にて、パワーセーブ信号psaveN(n)=Loであるか否かを確認し、Hiである場合はS1205に進み、ΔnをインクリメントしてS1204に戻る。Loである場合はAD変換対象画素であるので、S1206に進んで画素値SigN(n)と、ここまでにインクリメントしたΔnを伝送する。次にS1207に進んでnをインクリメントし、S1208にてnが最終画素を表すnMAX=pMAX×水平画素数+qMAXに到達していない限り、S1203に戻り、次のパワーセーブ信号psaveN(n)の極性を確認して行く。
このように、撮像素子のDFE27において、パワーセーブ信号psaveN(n)=Hiとなる画素の画素値SigN(n)を、撮像装置の画像処理部13に伝送することがないので、出力回路28の消費電力を低減することができる。
続いて、このようなデータ伝送を受けて、画像処理部13にて行われる画像再構成処理について説明する。図13は、第6の実施形態における撮像装置における処理を示すフローチャートであり、特に、画像再構成処理について詳しく表している。なお、図5に示すフローチャートと同様の処理には同じステップ番号を付し、説明を省略する。また、この画像再構成処理においても、1フレーム前の画像ベースとした処理を行う。
S503にて、1フレームでは無いと判定された場合、S1305に進み、画素位置を示すnを0に初期化する。そして、S1306において、Δnだけ座標nをインクリメントすることで画素値更新の必要な座標に移動し、S1307において、Nフレーム目の画素20(n)の画素値を、画素値SigN(n)に更新する。
S1308にて、画素位置nがnMAXに到達するまで、S1306に戻って画素値更新処理をを繰り返す。
上記の通り本第6の実施形態によれば、撮像素子11から画像処理部13へ転送する画素情報を減らすことができると共に、画像処理部13における画像再構成処理を簡略化することが可能になる。
<第7の実施形態>
次に、本発明の第7の実施形態について説明する。第7の実施形態では、パワーセーブ信号psaveとの積を取った撮像信号SigN(p,q)を伝送することで、パワーセーブ信号分だけ伝送するデータ量を軽減し、第6の実施形態と同様に出力回路28の消費電力を低減するものである。
図14は、第7の実施形態における撮像素子11のDFE27の構成の一例を示すブロックである。AD変換対象画素すなわち、画素値の更新が必要な画素20でLoとなるパワーセーブ信号psaveN(p,q)に反転素子140を介して、乗算器141にて当該画素20の画素値SigN(p,q)とビット毎乗算を行う。これにより、画素値の更新が必要ではない画素の画素値が0となる。乗算器141の出力端子は、例えば出力回路28に接続される。このため、パワーセーブ信号psave信号分だけ伝送するデータ量を軽減しつつ、画素値更新必要な画素値Sigを撮像装置の画像処理部13に送ることができる。
画像処理部13では、第1の実施形態の図5に準じたフローで画像再構成処理を行うが、パワーセーブ信号psaveN(p,q)の極性をS506で確認する代わりに、画素値SigN(p,q)が0でないか否かを確認すればよい。そして、0でない場合に、S507のような画素値の更新を行えば良い。
なお、再構成処理の方式はこの他、次にようにして行うこともできる。即ち、パワーセーブ信号psaveN(p,q)を伝送して、本実施形態のDFE27と同様の乗算により、N-1フレームの撮像信号SigN-1(p,q)と極性を反転したパワーセーブ信号psaveN(p,q)との乗算を取る。そして、得られた画素値SigN-1(p,g)と、SigN(p,g)との和によって、Nフレーム目の画像を形成する。また、このような画像再構成までを撮像素子のDFE27で行っても構わない。
いずれの実施形態においても、光電変換部を含む基板と、正帰還回路や参照電圧発生部やラッチ回路、TG22、垂直走査回路23、水平走査回路24を含む基板とを、別の半導体プロセスで形成した後、積層接続して、本発明の撮像素子を構成することができる。もちろん、各基板への回路構成はこれに限られるものでは無く、光電変換部を含む基板をいわゆる裏面照射型とし、上述した正帰還回路や差動対の一部を、当該基板の表面側を使用して形成しても構わない。また、画素毎の信号をラッチするためのラッチ回路を、光電変換部を含む基板と別の基板に配置する場合は、画素毎の基板接続部により積層接続すると良い。
発明は上記実施形態に制限されるものではなく、発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、発明の範囲を公にするために請求項を添付する。
10:撮像素子、13:画像処理部、14:システム制御部、20:画素、27:DFE部、28:出力回路、PD:光電変換部、Lat1,Lat2,Lat3:ラッチ回路、SW:スイッチ、C:容量、psave:パワーセーブ信号、Ppsave:パワーセーブ制御信号

Claims (14)

  1. 複数の画素からなる撮像素子であって、各画素が、
    入射した光の光量に応じた電荷を繰り返し生成する光電変換部と、
    前記光電変換部で生成された電荷に対応する電圧を、経過時間に応じて変化する参照電圧と比較して、デジタル信号にAD変換するAD変換手段と、
    前記電荷に対応する電圧に基づく基準電圧を保持する保持手段と、
    前記光電変換部により新たに生成された電荷に対応する電圧と、前記保持手段に保持された前記基準電圧とに基づく比較結果に応じて、前記新たに生成された電荷に対応する電圧をAD変換するかどうかを切り替える切り替え手段と
    を有することを特徴とする撮像素子。
  2. 前記保持手段は、前記AD変換手段において前記電荷に対応する電圧がデジタル信号に変換されたときの参照電圧を、前記基準電圧として保持することを特徴とする請求項1に記載の撮像素子。
  3. 前記保持手段は、前記光電変換部で生成された電荷に対応する電圧を前記基準電圧として保持することを特徴とする請求項1に記載の撮像素子。
  4. 前記保持手段は、前記AD変換手段において前記電荷に対応する電圧がデジタル信号に変換されたときから予め決められた時間、遅延したときの参照電圧を、前記基準電圧として保持することを特徴とする請求項1に記載の撮像素子。
  5. 前記切り替え手段は、前記比較結果が、前記基準電圧に対応する光量よりも前記新たに生成された電荷に対応する電圧に対応する光量が小さいことを示す場合に、AD変換をしないように切り替えることを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載の撮像素子。
  6. 前記切り替え手段は、前記新たに生成された電荷に対応する電圧と、前記基準電圧にオフセット電圧を加算した電圧とを比較し、前記比較結果が、前記基準電圧にオフセット電圧を加算した電圧よりも前記新たに生成された電荷に対応する電圧に対応する光量が小さいことを示す場合に、AD変換をしないように切り替えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の撮像素子。
  7. 前記切り替え手段は、前記新たに生成された電荷に対応する電圧と、前記基準電圧から予め決められた範囲の電圧とを比較し、前記比較結果が、前記新たに生成された電荷に対応する電圧が、前記予め決められた範囲にないことを示す場合に、AD変換をしないように切り替えることを特徴とする請求項1に記載の撮像素子。
  8. 前記AD変換手段によりAD変換を行った場合に、AD変換により得られた画素値を含む画像データを出力する出力手段をさらに有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の撮像素子。
  9. 前記画像データは、AD変換を行ったか否かを示す判定信号を更に含むことを特徴とする請求項8に記載の撮像素子。
  10. 前記出力手段は、前記AD変換手段によりAD変換されなかった画素が連続する数を数え、前記画像データは、前記AD変換されなかった画素が連続する数を更に含むことを特徴とする請求項8に記載の撮像素子。
  11. 前記出力手段は、前記AD変換手段によりAD変換されなかった画素の画素値を0として出力することを特徴とする請求項8に記載の撮像素子。
  12. 前記光電変換部が構成された第1の基板と、
    少なくとも前記AD変換手段が構成された第2の基板と
    を積層して構成したことを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の撮像素子。
  13. 請求項1乃至12のいずれか1項に記載の撮像素子と、
    1フレーム前の画像の画素値を、AD変換して得られた画素値により更新して、新たな画像を構成する画像処理手段と
    を有することを特徴とする撮像装置。
  14. 複数の画素からなる撮像素子の制御方法であって、各画素において、
    光電変換部により、入射した光の光量に応じた電荷を繰り返し生成する光電変換工程と、
    AD変換手段が、前記光電変換工程で生成された電荷に対応する電圧を、経過時間に応じて変化する参照電圧と比較して、デジタル信号にAD変換するAD変換工程と、
    保持手段が、前記電荷に対応する電圧に基づく基準電圧を保持する保持工程と、
    切り替え手段が、前記光電変換部により新たに生成された電荷に対応する電圧と、前記保持工程で保持された前記基準電圧とに基づく比較結果に応じて、前記新たに生成された電荷に対応する電圧をAD変換するかどうかを切り替える切り替え工程と
    を有することを特徴とする撮像素子の制御方法。
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